JPH01152201A - 金属粉末成形体中の添加剤の除去方法 - Google Patents
金属粉末成形体中の添加剤の除去方法Info
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- JPH01152201A JPH01152201A JP31106887A JP31106887A JPH01152201A JP H01152201 A JPH01152201 A JP H01152201A JP 31106887 A JP31106887 A JP 31106887A JP 31106887 A JP31106887 A JP 31106887A JP H01152201 A JPH01152201 A JP H01152201A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔技術分野〕
本発明は金属粉末成形体中の添加剤の除去方法に関する
。より詳しくは、焼結合金を得るために、射出成形法で
成形された金属粉末成形体より、成形助剤として用いら
れた添加剤を加熱・飛散させる方法、いわゆる金属粉末
成形体の脱脂方法に関する。
。より詳しくは、焼結合金を得るために、射出成形法で
成形された金属粉末成形体より、成形助剤として用いら
れた添加剤を加熱・飛散させる方法、いわゆる金属粉末
成形体の脱脂方法に関する。
自動車産業、航空機産業等の技術革新に伴って、形状が
複雑で且つ高性能の合金部材の必要性が近年益々高まっ
てきている。
複雑で且つ高性能の合金部材の必要性が近年益々高まっ
てきている。
金属粉末を成形し次にこれを加熱して焼結合金を得る方
法、いわゆる粉末冶金法は、完成形状に近いものが得ら
れ、また金属組織の制御が容易であるといった優れた長
所を持っている。
法、いわゆる粉末冶金法は、完成形状に近いものが得ら
れ、また金属組織の制御が容易であるといった優れた長
所を持っている。
しかして、上記高性能の合金部材を得る方法として、工
業的に最も期待されている方法は粉末冶金法である。す
なわち、Fe、 Ni、、Cr、 Ti、 Co、 S
n、Cuなどの金属粉末を所′定の割合に混合し、この
金属粉末に添加剤を加えて射出成形法によって所望する
形状に成形し、脱脂した後、ついでこの金属粉末成形体
が焼結するに必要な温度に強熱することにより、高性能
の合金部材を得ることができる。
業的に最も期待されている方法は粉末冶金法である。す
なわち、Fe、 Ni、、Cr、 Ti、 Co、 S
n、Cuなどの金属粉末を所′定の割合に混合し、この
金属粉末に添加剤を加えて射出成形法によって所望する
形状に成形し、脱脂した後、ついでこの金属粉末成形体
が焼結するに必要な温度に強熱することにより、高性能
の合金部材を得ることができる。
ここでいう射出成形法とは、上記したFe、 Niなど
の金属粉末と混練されたとき、全体として可塑性を示し
成形し易くなるような、例えばポリスチレン、ポリエチ
レン、ジエチレンフタレート、パラフィン、脂肪酸エス
テル、ポリビニルアルコールなどの添加剤を、金属粉末
100重量部に対して10〜25重量部加えて混練し、
この混練物を所望する形状の金型に圧入して成形する方
法である。得られた粉末成形体は金型から取り出され、
添加剤を加熱により飛散除去させた後、例えば800〜
1200°Cに強熱すれば所望する形状の焼結合金が得
られる。
の金属粉末と混練されたとき、全体として可塑性を示し
成形し易くなるような、例えばポリスチレン、ポリエチ
レン、ジエチレンフタレート、パラフィン、脂肪酸エス
テル、ポリビニルアルコールなどの添加剤を、金属粉末
100重量部に対して10〜25重量部加えて混練し、
この混練物を所望する形状の金型に圧入して成形する方
法である。得られた粉末成形体は金型から取り出され、
添加剤を加熱により飛散除去させた後、例えば800〜
1200°Cに強熱すれば所望する形状の焼結合金が得
られる。
以下、本発明においては、上記射出成形時に金属粉末に
添加する熱可塑剤、可塑剤、分散剤、溶剤等を総称して
添加剤と称することにする。なお、上記射出成形法によ
り得られた成形体中に残存するかかる添加剤を、加熱に
より飛散させる操作を該技術分野における当業者の慣例
用語に従い、以下「脱脂」と表記する。
添加する熱可塑剤、可塑剤、分散剤、溶剤等を総称して
添加剤と称することにする。なお、上記射出成形法によ
り得られた成形体中に残存するかかる添加剤を、加熱に
より飛散させる操作を該技術分野における当業者の慣例
用語に従い、以下「脱脂」と表記する。
しかしながら、射出成形法によって得られた金属粉末成
形体を、脱脂後強熱する方法によって得られた焼結合金
は、亀裂や表面剥離など欠陥のある不良品(製品とはな
し得ないもの)が少なからず発生すると云う問題がある
。
形体を、脱脂後強熱する方法によって得られた焼結合金
は、亀裂や表面剥離など欠陥のある不良品(製品とはな
し得ないもの)が少なからず発生すると云う問題がある
。
更に、これらの欠陥が焼結合金内部に発生したものは、
製品化の段階で欠陥を発見することが困難なため一部は
そのまま製品化されてしまい、使用中に破損し事故の原
因となるという大きな問題もある。
製品化の段階で欠陥を発見することが困難なため一部は
そのまま製品化されてしまい、使用中に破損し事故の原
因となるという大きな問題もある。
そしてここで特に指摘すべきは、上記亀裂や表面剥離な
どの欠陥はその殆んどが脱脂工程において発生するとい
うことである。すなわち、金属粉末成形体に添加剤が残
存していると、この粉末成形体を強熱して焼結合金とす
る際に、該残存添加剤が急激に気化し、この気化による
膨張力のた°め、焼結合金中に割れや亀裂が発生する。
どの欠陥はその殆んどが脱脂工程において発生するとい
うことである。すなわち、金属粉末成形体に添加剤が残
存していると、この粉末成形体を強熱して焼結合金とす
る際に、該残存添加剤が急激に気化し、この気化による
膨張力のた°め、焼結合金中に割れや亀裂が発生する。
これを防止する目的で金属粉末成形体は強熱に先立って
脱脂工程を設け、添加剤を除去しておくのである。
脱脂工程を設け、添加剤を除去しておくのである。
従って自明のことながら、脱脂工程においては添加剤は
極力完全に除去することが望ましい。
極力完全に除去することが望ましい。
しかしながら、金属粉末成形体は上述したように、金属
粉末100重量部に対し10重量部以上もの添加剤を含
んでいるので、この様に多量の添加剤を含んだ金属粉末
成形体から、割れや亀裂を発生させることなく加熱によ
り添加剤を飛散除去させることは、加熱飛散に伴う該添
加剤の大きな膨張力が機械的強度の極めて低い金属粉末
成形体に強く作用するために、本質的に極めて難しい問
題なのである。
粉末100重量部に対し10重量部以上もの添加剤を含
んでいるので、この様に多量の添加剤を含んだ金属粉末
成形体から、割れや亀裂を発生させることなく加熱によ
り添加剤を飛散除去させることは、加熱飛散に伴う該添
加剤の大きな膨張力が機械的強度の極めて低い金属粉末
成形体に強く作用するために、本質的に極めて難しい問
題なのである。
したがって、従来この工程は、大気圧あるいは5Kg/
cd程度以下の加圧下で金属粉末成形体を最高で600
°C程度に加熱して、添加剤を気化、分解などで飛散除
去させることによって行われているが、このように添加
剤の膨張力を低く抑える必要上、金属粉末成形体の昇温
速度は1〜3°C/hといった極めて遅い条件で行われ
ている。脱脂工程はこのように緩慢な昇温速度を採用せ
ざるを得ないため、通常5〜7日間もの長時間を要し、
著しく生産性が阻害されるといった問題があった。
cd程度以下の加圧下で金属粉末成形体を最高で600
°C程度に加熱して、添加剤を気化、分解などで飛散除
去させることによって行われているが、このように添加
剤の膨張力を低く抑える必要上、金属粉末成形体の昇温
速度は1〜3°C/hといった極めて遅い条件で行われ
ている。脱脂工程はこのように緩慢な昇温速度を採用せ
ざるを得ないため、通常5〜7日間もの長時間を要し、
著しく生産性が阻害されるといった問題があった。
また、添加剤の量を多くすると、脱脂工程で添加剤が除
去されたときにできる空隙が増すため、添加剤はその量
ができるだけ少なくて、しかも成形し易い性能が要求さ
れ、同時に加熱・飛散させ易い性質も併せ要求される。
去されたときにできる空隙が増すため、添加剤はその量
ができるだけ少なくて、しかも成形し易い性能が要求さ
れ、同時に加熱・飛散させ易い性質も併せ要求される。
しかしながら、このような性能をいずれも満足させるこ
とは、前記したポリスチレン、ポリエチレンなどの高価
なものを用いても、本質的に極めて難しいといった問題
があった。
とは、前記したポリスチレン、ポリエチレンなどの高価
なものを用いても、本質的に極めて難しいといった問題
があった。
更に、脱脂した金属粉末成形体は機械的強度が殆ど零で
あるので、該成形体を次の焼結工程へ移行もしくは輸送
する過程で、僅かな振動、揺れ等によって容易に割れや
亀裂が発生し易く、これを防ぐためにはこの際の振動、
揺れなどを可能な限り防止する必要があった。
あるので、該成形体を次の焼結工程へ移行もしくは輸送
する過程で、僅かな振動、揺れ等によって容易に割れや
亀裂が発生し易く、これを防ぐためにはこの際の振動、
揺れなどを可能な限り防止する必要があった。
このように、著しく生産性が低(、極めて慎重な操作を
行って生産されているにもかかわらず、得られた焼結合
金には少なからず不良品が発生し、その原因は主として
この脱脂工程で発生する金属粉末成形体の欠陥に起因し
ているのが実情であった。
行って生産されているにもかかわらず、得られた焼結合
金には少なからず不良品が発生し、その原因は主として
この脱脂工程で発生する金属粉末成形体の欠陥に起因し
ているのが実情であった。
本発明は、このような従来技術の欠点を全く新しい方法
で解決することを目的としたもので、本発明の方法に従
えば脱脂工程を極めて短時間に行うことができ、併せて
上記した如き金属粉末成形体の欠陥の発生を著しく抑え
ることが可能な新規な脱脂方法が提供される。
で解決することを目的としたもので、本発明の方法に従
えば脱脂工程を極めて短時間に行うことができ、併せて
上記した如き金属粉末成形体の欠陥の発生を著しく抑え
ることが可能な新規な脱脂方法が提供される。
本発明者らは従来技術の欠点を根本的になくすことを目
的として鋭意検討を重ねた結果、従来の方法に比して橿
めて低温でかつ短時間に添加剤を除去しても、金属粉末
成形体における割れや亀裂などの欠陥の発生を従来より
も著しく抑えることができる方法を見出し、本発明を完
成するに至ったものである。
的として鋭意検討を重ねた結果、従来の方法に比して橿
めて低温でかつ短時間に添加剤を除去しても、金属粉末
成形体における割れや亀裂などの欠陥の発生を従来より
も著しく抑えることができる方法を見出し、本発明を完
成するに至ったものである。
即ち、本発明の上記目的は、金属粉末に添加剤を加えて
成形した金属粉末成形体より該添加剤を加熱・飛散させ
て除去する方法であって、予め該金属粉末成形体の表面
の少な(とも一部を露出面として残すほかは、残余を気
密性がある樹脂薄膜で被覆し、該被覆した面を静水圧加
圧した状態で該粉末成形体を加熱し、該添加剤を該露出
面を通して飛散せしめることによって達成される。
成形した金属粉末成形体より該添加剤を加熱・飛散させ
て除去する方法であって、予め該金属粉末成形体の表面
の少な(とも一部を露出面として残すほかは、残余を気
密性がある樹脂薄膜で被覆し、該被覆した面を静水圧加
圧した状態で該粉末成形体を加熱し、該添加剤を該露出
面を通して飛散せしめることによって達成される。
(発明の詳細な開示〕
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明では射出成形法によって得られた未だ添加剤を含
んだ状態の金属粉末成形体を脱脂するに当たり、予め該
金属粉末成形体の表面を一部露出面として残し、残余は
気密性のある樹脂薄膜で被覆する。
んだ状態の金属粉末成形体を脱脂するに当たり、予め該
金属粉末成形体の表面を一部露出面として残し、残余は
気密性のある樹脂薄膜で被覆する。
かかる樹脂薄膜による被覆は、例えば溶媒が揮発するこ
とや化学反応によって固化する液状の樹脂を金属粉末成
形体の表面に直接塗布、吹き付け、もしくは浸漬−引き
上げ等により薄く塗布し、必要により乾燥や加熱等の処
理を加えることによって表面に樹脂塗膜を形成せしめる
ことにより実施することができる。この方法に使用可能
な液状の樹脂を列記すると、例えば、酢酸ビニル系エマ
ルジョン、スチレンブタジェン系ラテックス、アクリル
系エマルジゴン、天然ゴムラテフクスなどの工業的に製
造されている樹脂を挙げることが出来る。また、ポリウ
レタン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂
、ポリエステル樹脂、クロルブレン樹脂、フェノール樹
脂等も使用可能である。さらにまた、アクリル樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリエステル樹脂などの中には、粉体の状
態で塗布しこれを加熱すれば該粉体が融合し塗膜となる
ように加工された樹脂があり、この様な樹脂も使用可能
である。
とや化学反応によって固化する液状の樹脂を金属粉末成
形体の表面に直接塗布、吹き付け、もしくは浸漬−引き
上げ等により薄く塗布し、必要により乾燥や加熱等の処
理を加えることによって表面に樹脂塗膜を形成せしめる
ことにより実施することができる。この方法に使用可能
な液状の樹脂を列記すると、例えば、酢酸ビニル系エマ
ルジョン、スチレンブタジェン系ラテックス、アクリル
系エマルジゴン、天然ゴムラテフクスなどの工業的に製
造されている樹脂を挙げることが出来る。また、ポリウ
レタン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂
、ポリエステル樹脂、クロルブレン樹脂、フェノール樹
脂等も使用可能である。さらにまた、アクリル樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリエステル樹脂などの中には、粉体の状
態で塗布しこれを加熱すれば該粉体が融合し塗膜となる
ように加工された樹脂があり、この様な樹脂も使用可能
である。
被覆する樹脂薄膜の厚みは、金属粉末成形体の形状、金
属粉末の粒径、静水圧加圧の圧力、樹脂薄膜の種類など
によって適宜選定すればよく、気密性を保つに必要な最
小限の厚み以上であればよい。
属粉末の粒径、静水圧加圧の圧力、樹脂薄膜の種類など
によって適宜選定すればよく、気密性を保つに必要な最
小限の厚み以上であればよい。
本発明者らの実験的知見では、樹脂薄膜の厚みは通常1
0μm以上であることが望ましい。また、樹脂薄膜の厚
みの上限は特に規定されるものではないが、取扱の便宜
上5mI++程度までが好ましい。
0μm以上であることが望ましい。また、樹脂薄膜の厚
みの上限は特に規定されるものではないが、取扱の便宜
上5mI++程度までが好ましい。
勿論樹脂薄膜の種類によっては、これ以下、もしくはこ
れ以上の厚みのものでも実施できる。
れ以上の厚みのものでも実施できる。
また、射脂薄膜は、ある程度弾力性のあるものがより好
ましい。このような樹脂薄膜で金属粉体形成体の表面を
被覆し、後記するように該被覆薄膜を静水圧加圧した状
態で加熱脱脂することにより、該樹脂薄膜は該静水圧で
金属粉末成形体の表面に常に密着し、また該静水圧は該
樹脂薄膜を通して効果的に金属粉末成形体に伝えられ、
添加剤が飛散して生じる金属粉末成形体中の空隙を静水
圧加圧による該成形体の等方的な収縮により、極めて効
果的に消すことが出来るのである。なお、このためには
、上記したごとく、薄膜を形成する樹脂は、ある程度弾
性があることが好ましい。これは、脱脂操作時の温度に
おいて、樹脂のガラス転移点が該提作温度以下のもので
あること等を一応の目安とすることもできる。
ましい。このような樹脂薄膜で金属粉体形成体の表面を
被覆し、後記するように該被覆薄膜を静水圧加圧した状
態で加熱脱脂することにより、該樹脂薄膜は該静水圧で
金属粉末成形体の表面に常に密着し、また該静水圧は該
樹脂薄膜を通して効果的に金属粉末成形体に伝えられ、
添加剤が飛散して生じる金属粉末成形体中の空隙を静水
圧加圧による該成形体の等方的な収縮により、極めて効
果的に消すことが出来るのである。なお、このためには
、上記したごとく、薄膜を形成する樹脂は、ある程度弾
性があることが好ましい。これは、脱脂操作時の温度に
おいて、樹脂のガラス転移点が該提作温度以下のもので
あること等を一応の目安とすることもできる。
本発明においては、金属粉末成形体の表面は少なくとも
その一部を被覆せずにその部分を露出させておくことが
必要である。脱脂時には、該露出面より添加剤が飛散す
る。n出面の位置は、粉末成形体の形状や、これを焼結
合金としたときの部分的な機械的負荷を考慮して選定さ
れるべきである0例えば金属粉末成形体の形状が軸対称
であれば、軸方向の端部とするのが加圧操作が容易であ
るので好ましい、また、露出面は金属粉末成形体の形状
が例えば、第1図の如く円柱状であれば一方の端部断面
、第2図の如(プロペラ状であれば回転軸の一方の端部
断面が好ましい。その理由は露出面の近傍は金属粉末が
均等に加圧されにくいため、この部分は焼結合金とした
ときに機械的負荷が大きくないからである。第1図及び
第2図に示したような露出面1は上記した条件に合致す
るのである。
その一部を被覆せずにその部分を露出させておくことが
必要である。脱脂時には、該露出面より添加剤が飛散す
る。n出面の位置は、粉末成形体の形状や、これを焼結
合金としたときの部分的な機械的負荷を考慮して選定さ
れるべきである0例えば金属粉末成形体の形状が軸対称
であれば、軸方向の端部とするのが加圧操作が容易であ
るので好ましい、また、露出面は金属粉末成形体の形状
が例えば、第1図の如く円柱状であれば一方の端部断面
、第2図の如(プロペラ状であれば回転軸の一方の端部
断面が好ましい。その理由は露出面の近傍は金属粉末が
均等に加圧されにくいため、この部分は焼結合金とした
ときに機械的負荷が大きくないからである。第1図及び
第2図に示したような露出面1は上記した条件に合致す
るのである。
露出面の面積は、この面より添加剤が飛散すると云う要
請があるため、その面積が小さすぎると脱脂に要する時
間が長くなり、逆に露出面積が大きくなりすぎると金属
粉末成形体に均等に圧縮されにくい部分が増してくる。
請があるため、その面積が小さすぎると脱脂に要する時
間が長くなり、逆に露出面積が大きくなりすぎると金属
粉末成形体に均等に圧縮されにくい部分が増してくる。
これらの傾向と金属粉末成形体の大きさ及び形状を併せ
て考慮して、妥当な露出面積が選定される。本発明者ら
の実験的知見によると、露出面積は目安として全表面積
の0.5〜20%、好ましくは1〜lO%程度の範囲で
実施される。
て考慮して、妥当な露出面積が選定される。本発明者ら
の実験的知見によると、露出面積は目安として全表面積
の0.5〜20%、好ましくは1〜lO%程度の範囲で
実施される。
このようにして少なくとも一部を残し残部を樹脂薄膜で
被覆された金属粉末成形体は、次に該被覆面を静水圧加
圧した状態で加熱する。
被覆された金属粉末成形体は、次に該被覆面を静水圧加
圧した状態で加熱する。
静水圧加圧の方法は、被覆面を液体に浸漬した状態で、
この液体をポンプなどで加圧する方法でよ(、加圧用液
体としては濃度30重量%程度のホウ酸水や油力作動油
などが好適である。ここで液体に加えられる圧力は、添
加剤が加熱されて生ずる膨張力が金属粉末成形体に亀裂
などの欠陥を発生させることのない圧力とすべきであり
、添加剤の種類、加熱温度、金属粉末成形体の形状など
によって適宜選定されるが、この目的の達成のため圧力
は5kg/cJ以上であることが好ましい。
この液体をポンプなどで加圧する方法でよ(、加圧用液
体としては濃度30重量%程度のホウ酸水や油力作動油
などが好適である。ここで液体に加えられる圧力は、添
加剤が加熱されて生ずる膨張力が金属粉末成形体に亀裂
などの欠陥を発生させることのない圧力とすべきであり
、添加剤の種類、加熱温度、金属粉末成形体の形状など
によって適宜選定されるが、この目的の達成のため圧力
は5kg/cJ以上であることが好ましい。
更に、静水圧加圧の圧力は、添加剤が飛散して生じる空
隙を静水圧加圧による金属粉末成形体の等方的な収縮に
よって消すことが出来るような圧力とするのが望ましく
、このためには500kg/c+a以上50T/cd以
下の圧力とすることが好ましい。
隙を静水圧加圧による金属粉末成形体の等方的な収縮に
よって消すことが出来るような圧力とするのが望ましく
、このためには500kg/c+a以上50T/cd以
下の圧力とすることが好ましい。
被覆面のみを加圧する方法としては、例えば、第3図に
示したような方法がある。即ち第3図の金属粉末成形体
3と中空の耐圧管5とを接続しておいて、該金属粉末成
形体の表面と耐圧管の外面とを一体の薄膜で被覆する。
示したような方法がある。即ち第3図の金属粉末成形体
3と中空の耐圧管5とを接続しておいて、該金属粉末成
形体の表面と耐圧管の外面とを一体の薄膜で被覆する。
このようにすれば中空の耐圧管の内部に接する粉末成形
体の表面は樹脂薄膜で被覆していない露出面となり、こ
の状態で被覆面を加圧すればよい。
体の表面は樹脂薄膜で被覆していない露出面となり、こ
の状態で被覆面を加圧すればよい。
なお、本発明においては、露出面の近傍の部分に歪みを
生じさせないためには、露出面は何らかの方法で圧接す
るのが好ましく、例えば第4図に示した如(、通気性の
ある多孔質体8を露出面に接触させて中空の耐圧管内に
位置させる方法が有効である。多孔質体の孔径は少なく
とも5IIllI以下、好ましくは1mm以下であるこ
とが好ましく、より好ましくは0.1mm以下0.01
μ−以上である。
生じさせないためには、露出面は何らかの方法で圧接す
るのが好ましく、例えば第4図に示した如(、通気性の
ある多孔質体8を露出面に接触させて中空の耐圧管内に
位置させる方法が有効である。多孔質体の孔径は少なく
とも5IIllI以下、好ましくは1mm以下であるこ
とが好ましく、より好ましくは0.1mm以下0.01
μ−以上である。
このようにして、金属粉未形成体の被覆した面を静水圧
加圧した状態で、外部から該成形体を加熱して添加剤を
1発、分解もしくは昇華等により気化させ、かくして気
化した添加剤は、金属粉末成形体の樹脂薄膜で被覆され
ていない露出面を通して、該成形体外へ飛敗し除去され
る。添加剤を飛散させるための金属粉末成形体の加熱は
、加圧されたホウ酸水や油力作動油等の液を加熱すれば
よく、昇温速度、到達温度、保持時間は添加剤の種類に
よって適宜選択される。
加圧した状態で、外部から該成形体を加熱して添加剤を
1発、分解もしくは昇華等により気化させ、かくして気
化した添加剤は、金属粉末成形体の樹脂薄膜で被覆され
ていない露出面を通して、該成形体外へ飛敗し除去され
る。添加剤を飛散させるための金属粉末成形体の加熱は
、加圧されたホウ酸水や油力作動油等の液を加熱すれば
よく、昇温速度、到達温度、保持時間は添加剤の種類に
よって適宜選択される。
なお、本発明においては、添加剤の種類を選択するにつ
いても次のような工業的利点を発現できる。即ち本発明
は金属粉末成形体を静水圧加圧しながら添加剤を飛散さ
せる方法であるので、この飛散によって金属粉末成形体
の内部に空隙が生じたとしても、該空隙は静水圧加圧に
よる該成形体の等方的な収縮によって容易に消されうる
のである。従って本発明で射出成形法を採用する場合、
添加剤は従来用いられてきたポリスチレン、ポリエチレ
ン等の高価なものを必ずしも使用する必要はなく、例え
ば、水にポリビニルアルコール、カルボキシメチルセル
ロース、ポリエチレングリコールなどの水溶性高分子を
0.1〜5%程度溶解させた粘稠な液や、アルコールに
ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、グリセリン
などの油脂類を1〜20%程度溶解させた液など安価な
液でも充分使用可能である。
いても次のような工業的利点を発現できる。即ち本発明
は金属粉末成形体を静水圧加圧しながら添加剤を飛散さ
せる方法であるので、この飛散によって金属粉末成形体
の内部に空隙が生じたとしても、該空隙は静水圧加圧に
よる該成形体の等方的な収縮によって容易に消されうる
のである。従って本発明で射出成形法を採用する場合、
添加剤は従来用いられてきたポリスチレン、ポリエチレ
ン等の高価なものを必ずしも使用する必要はなく、例え
ば、水にポリビニルアルコール、カルボキシメチルセル
ロース、ポリエチレングリコールなどの水溶性高分子を
0.1〜5%程度溶解させた粘稠な液や、アルコールに
ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、グリセリン
などの油脂類を1〜20%程度溶解させた液など安価な
液でも充分使用可能である。
本発明においては添加剤として上記の如き従来のポリス
チレンやポリエチレンより沸点の低い物質も使用可能で
あるので、脱脂時の加熱温度をはるかに低い温度で実施
することも可能である。
チレンやポリエチレンより沸点の低い物質も使用可能で
あるので、脱脂時の加熱温度をはるかに低い温度で実施
することも可能である。
本発明においては脱脂時における金属粉末成形体の加熱
様式は、もちろん任意であるが、本発明者等の実験的知
見により次の様式が好ましいものの一つとして挙げられ
る。即ち、常温から添加剤中の揮発成分の沸点より15
°C程度低い温度迄は任意の速度で昇温しで良いが、こ
の温度に到達したらこの温度〜連発成分の沸点より2°
C程度低い温度の範囲に3〜10時間保持し、この間に
揮発成分の40〜60%程度を飛散・除去させる0次に
揮発成分の沸点以上に加熱して残余の揮発成分を飛散・
除去させ脱脂を完了させるのである。
様式は、もちろん任意であるが、本発明者等の実験的知
見により次の様式が好ましいものの一つとして挙げられ
る。即ち、常温から添加剤中の揮発成分の沸点より15
°C程度低い温度迄は任意の速度で昇温しで良いが、こ
の温度に到達したらこの温度〜連発成分の沸点より2°
C程度低い温度の範囲に3〜10時間保持し、この間に
揮発成分の40〜60%程度を飛散・除去させる0次に
揮発成分の沸点以上に加熱して残余の揮発成分を飛散・
除去させ脱脂を完了させるのである。
なお、上記のごとくして、加熱する際、該露出面を通し
てファン、ブロワ−等の排風装置で吸引することも、揮
発成分を速やかに成形体外へ飛散させる上で好ましい実
施の態様である。
てファン、ブロワ−等の排風装置で吸引することも、揮
発成分を速やかに成形体外へ飛散させる上で好ましい実
施の態様である。
本発明はこの様な脱脂方法であるので、例えば金属粉末
成形体の容積が11程度であれば、延べ加熱時間は24
時間以内という、5〜7日間を要していた従来の方法に
比してはるかに短時間で脱脂を完了することが出来る。
成形体の容積が11程度であれば、延べ加熱時間は24
時間以内という、5〜7日間を要していた従来の方法に
比してはるかに短時間で脱脂を完了することが出来る。
本発明は、金属粉末成形体の表面を一部露出し、残余は
気密性がある樹脂薄膜で被覆した後、たとえば500k
g/cd以上の圧力で静水圧力「圧しながら添加剤を該
露出面を通じて飛散させる方法であるので、本発明に従
えば、添加剤が加熱気化されて生じる膨張力を該静水圧
により効果的に抑制することができるのである。このた
め極めて短時間に脱脂を行うことができ、しかも同時に
脱脂に併う割れや亀裂などの欠陥の発生を、従来よりも
著しく抑えることができるのである。
気密性がある樹脂薄膜で被覆した後、たとえば500k
g/cd以上の圧力で静水圧力「圧しながら添加剤を該
露出面を通じて飛散させる方法であるので、本発明に従
えば、添加剤が加熱気化されて生じる膨張力を該静水圧
により効果的に抑制することができるのである。このた
め極めて短時間に脱脂を行うことができ、しかも同時に
脱脂に併う割れや亀裂などの欠陥の発生を、従来よりも
著しく抑えることができるのである。
また、添加剤を除去した部分に生じる金属粉末成形体の
内部の空隙は、該成形体の等方的圧縮によって容易に消
されうるため、添加量が少量でも金属粉末と混練したと
きに可塑性を示しやすく、かつ加熱・飛散させ易い添加
剤として開発されてきた高価なポリスチレンなどを使う
必要は必ずしもなくなるという利点もある。
内部の空隙は、該成形体の等方的圧縮によって容易に消
されうるため、添加量が少量でも金属粉末と混練したと
きに可塑性を示しやすく、かつ加熱・飛散させ易い添加
剤として開発されてきた高価なポリスチレンなどを使う
必要は必ずしもなくなるという利点もある。
更にまた、金属粉末成形体に被覆された樹脂薄膜は、該
金属粉末成形体を補強する役割も有するため、特に脱脂
後の金属粉末成形体が焼結工程へ移行する過程で生じる
割れや亀裂などを防ぐ効果もある。
金属粉末成形体を補強する役割も有するため、特に脱脂
後の金属粉末成形体が焼結工程へ移行する過程で生じる
割れや亀裂などを防ぐ効果もある。
また、本発明では添加剤としてポリスチレンやポリエチ
レンなどより沸点の低い物質を使用しうるので、ポリス
チレンやポリエチレンを使用した場合の様に必ずしも6
00°C程度の高温で脱脂する必要はなく、添加剤の種
類によってはこれよりはるかに低い、例えば後記実施例
に示すごと<250°C以下の温度で実施することさえ
も出来るので、消費する熱エネルギーの面でもきわめて
有利である。なお、実施温度は好ましくは300〜50
°C程度の範囲である。
レンなどより沸点の低い物質を使用しうるので、ポリス
チレンやポリエチレンを使用した場合の様に必ずしも6
00°C程度の高温で脱脂する必要はなく、添加剤の種
類によってはこれよりはるかに低い、例えば後記実施例
に示すごと<250°C以下の温度で実施することさえ
も出来るので、消費する熱エネルギーの面でもきわめて
有利である。なお、実施温度は好ましくは300〜50
°C程度の範囲である。
本発明はこのような有利な効果を有するので、射出成形
法などの方法を必要とする比較的複雑な形状の焼結合金
であって、更に機械的強度に信頬性を必要とするものを
製造する場合に、特に効果的に適用することが出来るの
である。
法などの方法を必要とする比較的複雑な形状の焼結合金
であって、更に機械的強度に信頬性を必要とするものを
製造する場合に、特に効果的に適用することが出来るの
である。
以下実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する
。なお、以下に於いて%及び部はそれぞれ重量基準を示
す。
。なお、以下に於いて%及び部はそれぞれ重量基準を示
す。
実施例1
金属粉末として、純度が99.5%以上で平均粒子径が
12μmの金属Ti粉末100部と、純度が99,8%
以上で平均粒子径が1.4μmの金属CO粉末10部を
用い、これに添加剤として濃度5%のポリビニルアルコ
ール水溶液20部を加えてこれらを混練して得た混合物
を射出圧力500kg/c+II Gで射出成形し、直
径25mm、長さ100IIII%の円柱状の金属粉末
成形体5個を得た。得られた金属粉末成形体の見掛は容
積に対する原料粉末が占める容積(以後「粉末充填率」
という)は平均で68%であった。
12μmの金属Ti粉末100部と、純度が99,8%
以上で平均粒子径が1.4μmの金属CO粉末10部を
用い、これに添加剤として濃度5%のポリビニルアルコ
ール水溶液20部を加えてこれらを混練して得た混合物
を射出圧力500kg/c+II Gで射出成形し、直
径25mm、長さ100IIII%の円柱状の金属粉末
成形体5個を得た。得られた金属粉末成形体の見掛は容
積に対する原料粉末が占める容積(以後「粉末充填率」
という)は平均で68%であった。
これらの金属粉末成形体を次のようにして脱脂した。即
ち第4図に示したごとく、金属粉末成形体3の一方の端
部にアルミナ製多孔質体8(直径25mm、高さ10m
m、平均孔径10 tt m)を重ね合わせ、耐圧容器
に固着した中空の耐圧管5に接合した状態で、これらの
表面を厚さ350μmの樹脂薄膜2で被覆した。被覆の
方法としては液状のアクリルエマルジョンを金属粉末成
形体に塗布し、該エマルジョン中の水を乾燥させ樹脂薄
膜を表面に形成させる方法を採用した。
ち第4図に示したごとく、金属粉末成形体3の一方の端
部にアルミナ製多孔質体8(直径25mm、高さ10m
m、平均孔径10 tt m)を重ね合わせ、耐圧容器
に固着した中空の耐圧管5に接合した状態で、これらの
表面を厚さ350μmの樹脂薄膜2で被覆した。被覆の
方法としては液状のアクリルエマルジョンを金属粉末成
形体に塗布し、該エマルジョン中の水を乾燥させ樹脂薄
膜を表面に形成させる方法を採用した。
次に、耐圧容器を濃度30%のホウ酸水で満たし、この
ホウ酸水をポンプ圧縮によって1500Kg/cffl
に加圧した状態でヒーターで加熱することにより、金属
粉末成形体を昇温させ脱脂を行った。なお、ホウ酸水の
加熱様式は次のよう行った。
ホウ酸水をポンプ圧縮によって1500Kg/cffl
に加圧した状態でヒーターで加熱することにより、金属
粉末成形体を昇温させ脱脂を行った。なお、ホウ酸水の
加熱様式は次のよう行った。
すなわち、室温より80°Cまで50°C/hの速度で
昇温、80°Cより95°Cまで30°C/hの速度で
昇温、95°Cでで2時間保持、95゛Cから110°
Cまで30°C/hの速度で昇温、110″Cで2時間
保持、以降自然放冷により室温まで冷却した。昇温開始
より室温に冷却するまでの通算時間は9時間であった。
昇温、80°Cより95°Cまで30°C/hの速度で
昇温、95°Cでで2時間保持、95゛Cから110°
Cまで30°C/hの速度で昇温、110″Cで2時間
保持、以降自然放冷により室温まで冷却した。昇温開始
より室温に冷却するまでの通算時間は9時間であった。
この間ホウ酸水は150(1Kg/c111の加圧状態
に保持した。
に保持した。
金属粉末成形体に含まれていた水は、樹脂薄膜で被覆さ
れていない露出面の部分よりアルミナ質多孔体8及び中
空の耐圧管5を通って耐圧容器の外部の空間7に飛散し
た。この外部の圧力はブロワ−による吸引によって絶対
圧力0.8〜0.9Kg/c+flに保持しておいた。
れていない露出面の部分よりアルミナ質多孔体8及び中
空の耐圧管5を通って耐圧容器の外部の空間7に飛散し
た。この外部の圧力はブロワ−による吸引によって絶対
圧力0.8〜0.9Kg/c+flに保持しておいた。
耐圧容器より取り出した金属粉末成形体3には、5個い
ずれも亀裂の発生や樹脂薄膜の破損といった外観上の変
化は全く認められず、水は99%以上が飛散していた。
ずれも亀裂の発生や樹脂薄膜の破損といった外観上の変
化は全く認められず、水は99%以上が飛散していた。
また粉末充填率は平均で73%と脱脂前よりも増加して
いた。
いた。
次に、これらの粉末成形体を圧力10−’Torrの真
空中で1200°Cに1時間加熱して焼結合金を得た。
空中で1200°Cに1時間加熱して焼結合金を得た。
得られた焼結合金の密度比(見掛は密度/理論密度)は
平均で99.3%であった。
平均で99.3%であった。
かくして得られた5個の焼結合金を切削によりJIS
Z 2201 (1968)に準じた10号試験片(標
点路1m 50 m m、直径12.5mm)に加工し
、それらをJIS Z2241 (1977)に従って
引張試験に供した。その結果、引張り強さは平均で62
Kgf/mm” 、標準偏差は3.2 Kgf/nm”
であった。
Z 2201 (1968)に準じた10号試験片(標
点路1m 50 m m、直径12.5mm)に加工し
、それらをJIS Z2241 (1977)に従って
引張試験に供した。その結果、引張り強さは平均で62
Kgf/mm” 、標準偏差は3.2 Kgf/nm”
であった。
比較例1
実施例1と全く同様にして射出成形法で得た円柱状の金
属粉末成形体を、樹脂薄膜で被覆せずに絶対圧力0.8
〜0.9Kg/cjの空気中で実施例1と全く同じ加熱
様式で脱脂を行った。
属粉末成形体を、樹脂薄膜で被覆せずに絶対圧力0.8
〜0.9Kg/cjの空気中で実施例1と全く同じ加熱
様式で脱脂を行った。
脱脂後の粉末成形体には3〜51111の間隙で多数の
亀裂が発生しており、また表面の約40%に厚さ0.5
〜1+*mの剥離が生じていた。
亀裂が発生しており、また表面の約40%に厚さ0.5
〜1+*mの剥離が生じていた。
比較例2
実施例1で用いたと同じ金属Ti粉末100部と金属C
o粉末10部に、ポリエチレン12部、ポリプロピレン
8部、ステアリン酸1部を加え、これらを混練して得た
混合物を実施例1と全く同様にして射出成形し、円柱状
の金属粉末成形体を5個得た。
o粉末10部に、ポリエチレン12部、ポリプロピレン
8部、ステアリン酸1部を加え、これらを混練して得た
混合物を実施例1と全く同様にして射出成形し、円柱状
の金属粉末成形体を5個得た。
この金属粉末成形体5個の粉末充填率は平均で67%で
あった。
あった。
次に、この金属粉末成形体を従来より行われている次の
ような高温、長時間の加熱様式で脱脂した。すなわち室
温より 100°Cまで30℃/hで昇温、100°C
より600″Cまで2°C/hで昇温、600°Cで2
時間保持、以降自然放冷により室温まで冷却。雰囲気は
窒素ガス雰囲気とし圧力は大気圧とした。
ような高温、長時間の加熱様式で脱脂した。すなわち室
温より 100°Cまで30℃/hで昇温、100°C
より600″Cまで2°C/hで昇温、600°Cで2
時間保持、以降自然放冷により室温まで冷却。雰囲気は
窒素ガス雰囲気とし圧力は大気圧とした。
昇温開始より室温に冷却するまでの通算時間は、260
時間と云う長時間を要した。
時間と云う長時間を要した。
容器より取り出した金属粉末成形体には、亀裂の発生、
表面剥離といった外観上の変化は観察されず、ポリエチ
レン等の添加剤は99.0%以上が飛散しており、粉末
充填率は脱脂前と同じく平均で67%であった。
表面剥離といった外観上の変化は観察されず、ポリエチ
レン等の添加剤は99.0%以上が飛散しており、粉末
充填率は脱脂前と同じく平均で67%であった。
次にこれらの粉末成形体を実施例1と全く同様にして1
O−5Torrの真空中、1200℃で1時間加熱して
焼結合金を得た。得られた焼結合金の密度比は平均で9
6.2%であった。
O−5Torrの真空中、1200℃で1時間加熱して
焼結合金を得た。得られた焼結合金の密度比は平均で9
6.2%であった。
これらの焼結合金より実施例1と全く同様にして試験片
を作成し引張り試験を行った結果、引張り強さは平均で
44Kgf/mmz、標準偏差は6.1kgf/mll
1!であった。
を作成し引張り試験を行った結果、引張り強さは平均で
44Kgf/mmz、標準偏差は6.1kgf/mll
1!であった。
実施例1と比較例1との比較により、金属粉末成形体に
樹脂薄膜を被覆して被覆面を静水圧加圧した状態で脱脂
することが、亀裂や表面?JI離の防止に顕著な効果が
あることが分かる。
樹脂薄膜を被覆して被覆面を静水圧加圧した状態で脱脂
することが、亀裂や表面?JI離の防止に顕著な効果が
あることが分かる。
また実施例1と従来技術の脱脂法である比較例2との比
較より、本発明で脱脂した金属粉末成形体ははるかに低
温、短時間で脱脂したにもかかわらず、その粉末充填率
は従来技術のそれよりも高いこと、及び本発明では焼結
合金の引張り強度が大きくなり、かつそのバラツキもは
るかに小さくなることが分かる。
較より、本発明で脱脂した金属粉末成形体ははるかに低
温、短時間で脱脂したにもかかわらず、その粉末充填率
は従来技術のそれよりも高いこと、及び本発明では焼結
合金の引張り強度が大きくなり、かつそのバラツキもは
るかに小さくなることが分かる。
実施例2〜5
原料金属粉末としては実施例1と同じ金属Ti粉末と金
属Co粉末を用い、これら100部と10部に添加剤と
しては表−1に示したものを表−1に示した量加えて混
練して得た混合物を、実施例1と全く同様にしてそれぞ
れ5個づつ射出成形し、表−1に示した粉末充填率の金
属粉末成形体を得た。
属Co粉末を用い、これら100部と10部に添加剤と
しては表−1に示したものを表−1に示した量加えて混
練して得た混合物を、実施例1と全く同様にしてそれぞ
れ5個づつ射出成形し、表−1に示した粉末充填率の金
属粉末成形体を得た。
次に、これらの金属粉末成形体を実施例1と同様にして
、第4図に示した如くアルミナ製多孔質体を介して中空
の耐圧管に接合した状態で、これらの表面を樹脂薄膜で
被覆した。被覆の方法としては実施例2及び3において
は実施例1と同しくアクリルエマルジョンを塗布し乾燥
させることによって行い、実施例4及び5においてはエ
ポキシ樹脂を塗布し、加熱硬化させることによって行っ
た。樹脂薄膜の厚さは実施例2及び3では350μl、
実施例4及び5では420μmであった。
、第4図に示した如くアルミナ製多孔質体を介して中空
の耐圧管に接合した状態で、これらの表面を樹脂薄膜で
被覆した。被覆の方法としては実施例2及び3において
は実施例1と同しくアクリルエマルジョンを塗布し乾燥
させることによって行い、実施例4及び5においてはエ
ポキシ樹脂を塗布し、加熱硬化させることによって行っ
た。樹脂薄膜の厚さは実施例2及び3では350μl、
実施例4及び5では420μmであった。
次にこれら金属粉末成形体の被覆面を実施例1と同様に
して濃度30重量%のホウ酸水で1500Kg/cIa
の圧力に静水圧加圧した状態のもとで、ホウ酸水をヒー
ターで加熱し昇温さ廿脱脂を行った。
して濃度30重量%のホウ酸水で1500Kg/cIa
の圧力に静水圧加圧した状態のもとで、ホウ酸水をヒー
ターで加熱し昇温さ廿脱脂を行った。
ここで加熱様式は、実施例2及び3は実施例1と全く同
様にして行い、実施例4及び5は次のようにした。すな
わち、室温より50゛Cまで1時間で昇温、50°Cか
ら60°Cまで10’C/hの速度で昇温、60°Cで
3時間保持、60°Cより75°Cまで15°C/hの
速度で昇温、75°Cで2時間保持、以降自然放冷によ
り室温まで冷却。昇温開始より室温に冷却するまでの通
算時間は10時間であった。空間7の外部の圧力は、実
施例2.3においては実施例1と同様に絶対圧力0.8
〜0.9Kg/cdとし、実施例4.5においては大気
圧とした。
様にして行い、実施例4及び5は次のようにした。すな
わち、室温より50゛Cまで1時間で昇温、50°Cか
ら60°Cまで10’C/hの速度で昇温、60°Cで
3時間保持、60°Cより75°Cまで15°C/hの
速度で昇温、75°Cで2時間保持、以降自然放冷によ
り室温まで冷却。昇温開始より室温に冷却するまでの通
算時間は10時間であった。空間7の外部の圧力は、実
施例2.3においては実施例1と同様に絶対圧力0.8
〜0.9Kg/cdとし、実施例4.5においては大気
圧とした。
耐圧容器より取り出した金属粉末成形体には、亀裂の発
生、樹脂薄膜の破損といった外観上の変化はみられず、
添加剤はいずれも99%以上が飛散していた。また粉末
充填率は表−1に示したようにいずれも脱脂前よりも増
加していた。
生、樹脂薄膜の破損といった外観上の変化はみられず、
添加剤はいずれも99%以上が飛散していた。また粉末
充填率は表−1に示したようにいずれも脱脂前よりも増
加していた。
次にこれらの金属粉末成形体を実施例Iと全く同様にし
て焼結合金とし、さらに試験片に加工して引張り試験を
行ったところ表−1に示した結果であった。
て焼結合金とし、さらに試験片に加工して引張り試験を
行ったところ表−1に示した結果であった。
表−1
本 カルボキシメチルセルロース
零率 ポリエチレングリコール
実施例6〜8
静水圧加圧する圧力の効果をみる目的で次の実験を行っ
た。即ち金属粉末として、純度が99.5%以上で平均
粒子径が5μmの金属Fe粉末100部と、純度が99
.5%以上で平均粒子径が3μmの金属Cu粉末4部を
用い、添加剤としてメチルセルロースの0.5%水溶液
を20部加え、これらを混練して得た混合物を実施例1
と全く同様にして射出成形し粉末充填率が64%の金属
粉末成形体を得た。
た。即ち金属粉末として、純度が99.5%以上で平均
粒子径が5μmの金属Fe粉末100部と、純度が99
.5%以上で平均粒子径が3μmの金属Cu粉末4部を
用い、添加剤としてメチルセルロースの0.5%水溶液
を20部加え、これらを混練して得た混合物を実施例1
と全く同様にして射出成形し粉末充填率が64%の金属
粉末成形体を得た。
これらの金属粉末成形体をそれぞれ実施例1と全く同様
にして、アルミナ製多孔質体8を介して中空の耐圧管5
に接合した状態でこれらの表面にフェノール樹脂を塗布
し、加熱硬化させて厚さ240μmの樹脂薄膜を被覆し
た。
にして、アルミナ製多孔質体8を介して中空の耐圧管5
に接合した状態でこれらの表面にフェノール樹脂を塗布
し、加熱硬化させて厚さ240μmの樹脂薄膜を被覆し
た。
次に、これらそれぞれ5個をそれぞれ表−2に示した圧
力で静水圧加圧の状態を保持しておいて、実施例1と全
く同様な加熱様式で加熱し、脱脂した。脱脂後の粉末充
填率はそれぞれ表−2に示した値であった。 次にこれ
らの金属粉末成形体を圧力10−’Torrの真空中で
1150’Cに1時間加熱して、焼結合金を得た。得ら
れた焼結合金の密度及び実施例1と同様にして行った引
張り試験の結果はそれぞれ表−2に示した値であった。
力で静水圧加圧の状態を保持しておいて、実施例1と全
く同様な加熱様式で加熱し、脱脂した。脱脂後の粉末充
填率はそれぞれ表−2に示した値であった。 次にこれ
らの金属粉末成形体を圧力10−’Torrの真空中で
1150’Cに1時間加熱して、焼結合金を得た。得ら
れた焼結合金の密度及び実施例1と同様にして行った引
張り試験の結果はそれぞれ表−2に示した値であった。
表−2
第1図および第2図は、本発明において用いる粉末成形
体の形状の例を示す斜視図である。 第3図および第4図は、本発明において用いる粉末成形
体が加圧容器に設置された状態を示す断面図である。 図面において 1−−−−−・露出面、2−・−−−−一薄膜、 3
−−−−一粉末成形体。 4・−・・−耐圧容器壁、5−・・・−・中空の耐圧管
、 6−−−−−−−加圧液、 7−−−大気、8
−・・・・・アルミナ製等の多孔質体を示す。
体の形状の例を示す斜視図である。 第3図および第4図は、本発明において用いる粉末成形
体が加圧容器に設置された状態を示す断面図である。 図面において 1−−−−−・露出面、2−・−−−−一薄膜、 3
−−−−一粉末成形体。 4・−・・−耐圧容器壁、5−・・・−・中空の耐圧管
、 6−−−−−−−加圧液、 7−−−大気、8
−・・・・・アルミナ製等の多孔質体を示す。
Claims (3)
- (1)金属粉末に添加剤を加えて成形した金属粉末成形
体より該添加剤を加熱・飛散させて除去する方法であっ
て、予め該金属粉末成形体の表面の少なくとも一部を露
出面として残すほかは、残余を気密性のある樹脂薄膜で
被覆し、該被覆した面を静水圧加圧した状態で該金属粉
末成形体を加熱し、該添加剤を該露出面を通して飛散せ
しめることを特徴とする金属粉末成形体中の添加剤の除
去方法。 - (2)金属粉末成形体が射出成形法により成形されたも
のである特許請求の範囲第1項記載の方法。 - (3)添加剤が除去された金属粉末成形体を引き続き強
熱して焼結合金とする特許請求の範囲第1項もしくは第
2項に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31106887A JPH01152201A (ja) | 1987-12-10 | 1987-12-10 | 金属粉末成形体中の添加剤の除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31106887A JPH01152201A (ja) | 1987-12-10 | 1987-12-10 | 金属粉末成形体中の添加剤の除去方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01152201A true JPH01152201A (ja) | 1989-06-14 |
Family
ID=18012729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31106887A Pending JPH01152201A (ja) | 1987-12-10 | 1987-12-10 | 金属粉末成形体中の添加剤の除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01152201A (ja) |
-
1987
- 1987-12-10 JP JP31106887A patent/JPH01152201A/ja active Pending
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