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JPH01110550A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

Info

Publication number
JPH01110550A
JPH01110550A JP26618887A JP26618887A JPH01110550A JP H01110550 A JPH01110550 A JP H01110550A JP 26618887 A JP26618887 A JP 26618887A JP 26618887 A JP26618887 A JP 26618887A JP H01110550 A JPH01110550 A JP H01110550A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
polymer
polyphenylene ether
macromonomer
compatible
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26618887A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Tsuda
隆 津田
Takashiro Azuma
東 貴四郎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toagosei Co Ltd filed Critical Toagosei Co Ltd
Priority to JP26618887A priority Critical patent/JPH01110550A/ja
Publication of JPH01110550A publication Critical patent/JPH01110550A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は一般消費用、工業用として広範な用途に用いら
れる樹脂組成物に関し、その中でもエンジニアリングプ
ラスチックスとして最近特に注目されているポリフェニ
レンエーテル系樹脂と、成形加工性に優れたフッ素系樹
脂として注目されているポリフッ化ビニリデン系樹脂と
からなる樹脂組成物に関するものである。
〔従来技術とその問題点〕
近年の高分子化学工業の著しい発展に伴い、数多くの高
分子材料が日常生活用品、工業用品、車両、建材などに
大量に使用されている。
特に石油危機以降は、製品の高性能・高機能化へのニー
ズが高まり、高分子材料の分野でもエンジニアリングプ
ラスチックが注目すべき成長性を示すなど、需要家の動
向にも時代の流れを惑しることができる。このような状
況下、プラスチックの分野においては、市場の多様化す
る要求に対応すべく、様々な方法で改良・改質の努力が
重ねられている。
ポリフェニレンエーテルは、機械的性質、熱的性質、電
気的性質、寸法安定性、軽量性等に優れており、近年非
常に注目されているエンジニアリングプラスチックで奉
るが、単独では成形性が著しく悪くまた高価である為、
通常は相溶性の良いポリスチレン系樹脂とのアロイとし
て使用されている。このポリマーアロイは、米国ゼネラ
ルニレ・クトリック社の製品である商品名ノリル、旭化
成■の製品である商品名ザイロン等として一般に入手す
ることができ、その最近数年間の消費量の伸びは他のエ
ンジニアリングプラスチックと比較しても傑出しており
、自動車の内装材料や事務機器などの分野における、汎
用プラスチックでは性能的要求に応えられない用途に使
われている。しかしポリフェニレンエーテル固有の性質
に基づく欠点、例えば溶融粘度の高さ、耐油性の悪さ、
耐候性の悪さ等の為に用途が制限される場合も多い。
一方、ポリフッ化ビニリデンは、耐薬品性、耐候性、非
粘着性などのユニークな特性を持つフッ素系ポリマーの
一種であり、機械的強度や成形加工性にも優れている為
、一般工業用、家庭用成形材料として、また塗料・コー
ティング材料として用途分野が拡大している。またフッ
化ビニリデンとへキサフロロプロペンとの共重合体は、
耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性等にすぐれたエラス
トマーとして使用されている。近年、特異な圧電・焦電
作用を応用した用途も進んでいる。このようにユニーク
な特性を持つポリフッ化ビニリデン系樹脂は、高機能材
料として今後もその需要が増加して行くものと考えられ
る。
しかしながら、同樹脂は、熱変形温度が比較的低い、成
形収縮率が高い、比重が大きい、高価である等の理由に
より、用途が制限される場合も多い。
上記の如く、ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリフッ
化ビニリデン系樹脂は、前者が非品性樹脂であることに
又後者が結晶性樹脂はであることに由来する、相異なる
優れた特性および短所を備えている。
既存の樹脂の多様化する用途に見合った改良・改質を行
う方法として、最近注目されているものにポリマーブレ
ンドによる方法がある。樹脂の特徴を生かし欠点を補う
為に、異質のポリマーを混ぜ合わせるこの方法は、樹脂
使用者のニーズにフレキシブルに対応でき、また過剰品
質による資源の無駄を避けることができる他、新しい樹
脂の研究・開発には不可避の投資負担を軽減することが
できるといった有利な点を持つ。
ポリマーアロイまたはブレンドの試みは古くから行われ
ていたが、上記の理由から、最近特にエンジニアリング
プラスチックの分野において盛んに行われている。
ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリフッ化ビニリデン
系樹脂とからなる樹脂組成物に関しては、数は多くはな
いがいくらかの報告例がある。
T、0uhadiらはアニオン重合法で合成したスチレ
ン−メタクリル酸メチル ブロックポリマーを、相溶化
剤として2%或いは12%添加したポリフェニレンオキ
シド系アロイとポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる樹
脂組成物を提案している(Jounalof Poly
mer 5cience: Pt、B: Polyme
r Ph1sics。
釘、 973 (1986) )。
一般にポリマーブレンドの相溶化剤としては、異種のポ
リマーセグメントを同一分子内に持つブロックポリマー
やグラフトポリマーが有効であるといわれている。
非相溶性のポリマーブレンドの相溶化剤として、アニオ
ン重合法で合成したブロックポリマーを使用する試みは
、現在までに数多(なされ、かなりの成功をみている。
しかし、ブロックポリマーの製造には厳密な操作が必要
とされ、かつ使用できるモノマーが限定される点で普遍
性のある相溶化剤とは言えない。例えば上記のブロック
ポリマーを製造する為には厳密な精製操作に加えて、液
体窒素程度の低温で重合させる必要があり、これを工業
的に安価に行うのは非常に難しい。
一方グラフトポリマーの製造は通常過酸化物による連鎖
移動法、放射線グラフト法、ポリマー開始剤法等が行わ
れているが、これらの方法は一般にグラフト効率が極め
て低く、分子量や組成のコントロールが困難であるうえ
、合成可能なグラフトポリマーの種類も限定される。
従って、異種のポリマーをブレンドする際の相溶化剤と
して使用することのできるブロックポリマーやグラフト
ポリマーが安価にかつ容易に、しかもそれらにおける分
子構造や組成、分子量等を望みどうりに制御しうるよう
に合成できるならば、その技術的・経済的価値は非常に
大きいであろう。
(ロ)発明の構成 〔問題点を解決する為の手段〕 本発明者らは、上記のような従来技術の問題点を考慮し
て、優れた性能のブレンド成形材料を得ることを目的と
して鋭意検討した結果、ポリフェニレンエーテル系樹脂
とポリフッ化ビニリデン系樹脂のポリマーブレンドにお
いて、相溶化剤としてマクロモノマー法によるグラフト
ポリマーを用い配合することによって、目的を達成でき
ることを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は、ポリフェニレンエーテル系樹脂(A)
、ポリフッ化ビニリデン系樹脂(B)及び上記樹脂(A
)に相溶性のある単位と樹脂(B)に相溶性のある単位
の両方を有するマクロモノマー法によるグラフトポリマ
ーからなる樹脂組成物である。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
〔マクロモノマ−〕
本発明におけるマクロモノマーとは、分子鎖の片末端に
ビニル付加重合しうる官能基を有する、数平均分子量が
1000−50000程度の比較的°低分子量のポリマ
ーを意味する。
本発明におけるマクロモノマーの末端構造としては、メ
タクリロイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、スチリ
ル基、アリルオキシ基、ビニル基等を挙げることができ
る。好適にはメタクリロイルオキシ基が用いられる。
又、本発明におけるマクロモノマーの骨格構造は、ビニ
ル重合性モノマーの重合体骨格であり、かつポリフェニ
レンエーテル系樹脂又はポリフン化ビニリデン系樹脂の
いずれかに相溶性を有するポリマー骨格である。
具体的には、ポリフェニレンエーテル系樹脂に相溶性の
あるポリマー骨格としては、スチレン又はスチレン誘導
体のモノマーユニットを主成分ととしてなるポリマー骨
格が挙げられる。スチレン又はスチレン誘導体と共重合
することができる他の単量体としては、(メタ)アクリ
ル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられ
、これら共重合成分の含有量は20〜0%であることが
好ましい。
また、ポリフッ化ビニリデン系樹脂に相溶性のポリマー
骨格としては、メタクリル酸メチルを主成分とする単独
重合体又は共重合体からなるポリマー骨格が挙げられる
。メタクリル酸メチルと共重合することができる他の単
量体としては、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)
アクリロニトリル、スチレン或いはスチレン誘導体等が
挙げられ、これら共重合成分の含有量は20〜0%であ
ることが好ましい。
本発明におけるマクロモノマーの分子量は、製造された
マクロモノマーが重合性を損なうことがない範囲であれ
ば良く好ましくは、数平均分子量で1000〜5000
0であり、更に好ましくは2000〜40000である
。数平均分子量が1000未満ではポリマー単位として
の重合度が低すぎ、反応生成物であるグラフトポリマー
に原料として用いたマクロモノマーの物性が反映されな
い為好ましく無く、一方50000を越えるとグラフト
ポリマー製造時の重合性が低下し反応系の相分離を起こ
し易くなるなどの不都合を生じ易い為このましくない。
なお、上記マクロモノマーの数平均分子量は、ゲルパー
ミェーションクロマトグラフィー(以下GPCという)
によるポリスチレン換算分子量であり、測定条件は次の
とおりである。
装置:高速液体クロマトグラフィー(例えば東洋曹達工
業■製画品名HLC−8021JR)カラム:ポリスチ
レンのゲル(例えば東洋曹達工業■製画品名G4000
118及びG3000H8)溶出溶媒:テトラヒドロフ
ラン(以下THFと略記する) 流出速度: 1.Oml/min カラム温度=40°C 検出器:R■検出器 本発明におけるマクロモノマーの製造法としては、ラジ
カル連鎖移動法やアニオン重合法が挙げられる。
ラジカル重合によるマクロモノマーの製造方法の一例と
しては、分子内にカルボキシル基を持つ連鎖移動剤の存
在下で、ラジカル重合性モノマーを重合して、片末端に
カルボキシル基を持つ重合体を得、次いで該重合体とグ
リシジル基を含有するラジカル重合性モノマーと反応さ
せる方法が挙げられる。
この際使用するカルボキシル基を分子内に持つ連鎖移動
剤としては、適当な連鎖移動定数を持つという点で、例
えばメルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸、2
−メルカプトプロピオン酸等のメルカプタン系化合物が
好ましく用いられる。
又、グリシジル基を分子内に持つラジカル重合性モノマ
ーとしては、メタクリル酸グリシジル(以下GMAと略
記する)、アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエ
ーテル等が挙げられるが、GMAが特に好ましい。
本発明におけるマクロモノマーの製造は、上記のラジカ
ル重合法以外の方法によって行うこともでき、有機金属
化合物を開始剤とするアニオン重合法によれば、分子量
のよく規制されたマクロモノマーを得ることができる。
〔マクロモノマー法によるグラフトポリマー〕本発明に
おけるマクロモノマー法によるグラフトポリマーとは、
原料としてマクロモノマーを使用して製造したグラフト
ポリマーを意味する。
このようなマクロモノマー法によるグラフトポリマーの
製造法は、 i)技及び幹成分のポモポリマーの含有量が少ない。
ii)枝成分の分子量、グラフトポリマー全体の分子量
、技と幹の割合が容易にコントロールできる。
iii )目的に応じて枝成分と幹成分の組み合わせを
自由に選ぶことができる。
等の特徴があり、従来の方法では得られない高性能なグ
ラフトポリマーを容易に得ることができる為、最近非常
に注目されているものである。
本発明におけるグラフトポリマーは、ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂(A)に相溶性のある単位とポリフッ化ビ
ニリデン系樹脂(B)に相溶性のある単位の両方を有す
るグラフトポリマーであり、それぞれの単位はグラフト
ポリマー分子中の幹成分又は枝成分を形成するものであ
る。即ち、分子構造としては、 (a)枝成分が、マクロモノマーに由来するポリフッ化
ビニリデン系樹脂と相溶性のあるビニル重合体セグメン
トであり、幹成分がポリフェニレンエーテル系樹脂と相
溶性のあるビニル重合体セグメントであるか、または (b)1枝成分が、マクロモノマーに由来するポリフェ
ニレンエーテル系樹脂と相溶性のあるビニル重合体セグ
メントであり、幹成分がポリフッ化ビニリデン系樹脂と
相溶性のあるビニル重合体セグメントであるか のいずれかのであることが必要である。
(a)のタイプのグラフトポリマーは、ポリフッ化ビニ
リデン系樹脂に相溶性のあるポリマーセグメントを骨格
とするマクロモノマーと、ポリフェニレンエーテル系樹
脂と相溶性のあるポリマーセグメントを形成する単量体
である、スチレンもしくはスチレン誘導体と、又はこれ
ら単量体を主成分としてその他の単量体とからなる単量
体混合物とを共重合することにより得ることができる。
その他の単量体としては、(メタ)アクリル酸エステル
、(メタ)アクリロニトリル等が好適に用いられ、その
前記単量体混合物中における■は20〜0%であること
が好ましい。
(b)のタイプのグラフトポリマーは、ポリフェニレン
エーテル系樹脂に相溶性のあるポリマーセグメントを骨
格とするマクロモノマーと、ポリフッ化ビニリデン系樹
脂に相溶性のあるポリマーセグメントを形成する単量体
である、メタクリル酸メチルと、又はメタクリル酸メチ
ルを主成分としてその他の単量体とからなる単量体混合
物とを共重合合することにより得ることができる。その
他の単量体としては、(メタ)アクリル酸エステル、(
メタ)アクリロニトリル、スチレン或いはスチレン誘導
体等が好適に用いられ、その前記単量体混合物中におけ
る量は20〜0%であることが好ましい。
グラフトポリマーおけるのこれらの2種類のセグメント
の含有割合は、いずれか少量存在するセグメントの量が
5重量%以上であることが好ましく、10%重量以上で
あることが更に好ましい。少量存在する成分の量が5重
量%未満では、事実上単独の単位に近くなる為相溶化剤
としての大きな効果は期待できないので好ましくない。
本発明におけるグラフトポリマーを製造するための重合
方法としては、一般的にはラジカル重合が採用され、従
来公知のラジカル開始剤の存在下での溶液重合法、バル
ク重合法、懸濁重合法、乳化重合法のいずれの方法を用
いても良い。
又、グラフトポリマーの分子量に関して言えばGPCに
よる数平均分子量で5000〜300000が好ましく
、10000〜200000が更に好ましい。数平均分
子量が5000未満ではポリマー単位が短すぎ大きな相
溶化効果が期待出来ない為好ましくなく、数平均分子量
が30000’0を越えると、ブレンドする樹脂への溶
解速度が遅くなる為好ましくない。
〔ポリフェニレンエーテル系it 脂)本発明において
使用するポリフェニレンエーテル系樹脂としては、ポリ
フェニレンエーテルそれ自体、ポリフェニレンエーテル
とポリスチレン系樹脂とからなる樹脂組成物、および必
要に応じてこれらにその他の樹脂例えばエラストマー成
分、ブロック共重合体、グラフト共重合体などを少量添
加したものが挙げられる。
ポリフェニレンエーテルについては、米国特許第330
6874号及び3306875号公報を含めた多くの刊
行物に記載されている。即ち、ポリフェニレンエーテル
樹脂は銅錯体触媒の存在下にフェノールを酸素と反応さ
せることによって合成される一価単核フエノールの自己
縮合生成物である。好ましいポリフェニレンエーテルは
次の一般民で表されるものである。
式中−つの単位の酸素エーテル原子は次の隣接単位のベ
ンゼン核に接続しており、nは正の整数で少なくとも5
0であり、Qは水素、ハロゲン、三級α−炭素原子を含
有しない炭化水素基、ハロゲン原子とフェニル核の間に
少なくとも二個の炭素原子を有するハロ炭化水素基、炭
化水素オキシ基からなる群より選択した一価置換基を示
す。
より好ましいポリフェニレンエーテルは、各Qがアルキ
ル基、さらに好ましくは1〜4個のアルキル基を有する
ものであり、最も好ましいポリフェニレンエーテル樹脂
はポリ(2,6−ジメチル−1,4フエニレン)エーテ
ルでアル。
本発明におけるポリフェニレンエーテル系樹脂に含有さ
れるポリスチレン系樹脂とは、一般の成形材料用に用い
られるポリスチレン樹脂及び衝撃強度を向上させる為ブ
タジェン系のゴムで変性させた所謂ハイインパクトポリ
スチレン等である。
ポリフェニレンエーテルとポリスチレン系樹脂からなる
樹脂組成物を得るための混合方法としては、これら2種
の樹脂の十分な分散と混合を可能とするならばいかなる
方法を用いてもよく、一般には押出機、ニーダ−、オー
プンロール等を用いた溶融混練り法が採用される。
本発明におけるポリフェニレンエーテル系樹脂は、ポリ
フェニレンエーテルとポリスチレン系樹脂以外に、衝撃
強度強化剤としてスチレン−ブタジェンブロック共重合
体等のブロック共重合体や各種のゴム成分例えば、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン−ジ
エンモノマ−3元共重合体、エチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体、スチレン−ブタジェン共重合体ゴムなどを
少量含有しても良い。その含有量は、ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂に対して20重量%以下である。
また本発明におけるポリフェニレンエーテル系樹脂は、
難燃剤や紫外線吸収剤、滑剤、安定剤、帯電防止剤等の
樹脂添加剤を少量含有しても良く、その含有量は、ポリ
フェニレンエーテル系樹脂に ・対して20重量%以下
である。
〔ポリフン化ビニリデン系樹脂〕
本発明におけるポリフッ化ビニリデン系樹脂としては、
フッ化ビニリデンの単独重合体またはフッ化ビニリデン
を主体とする他のビニルモノマーとの共重合体が挙げら
れ、フッ化ビニリデンとの共重合に使用する他のビニル
モノマーとしては、ヘキ4)−フルオロプロペン、ペン
タフルオロプロペン、クロロトリフルオロエチレン等の
フッ素系モノマーおよびそ他のビニルモノマーが挙げら
れる。
他のビニルモノマーの使用量は20重量%以下が好まし
く、更には10重量%以下がより好ましい。
又、本発明におけるポリフッ化ビニリデン系樹脂は少量
の他の樹脂成分を含有していてもよ(、その含有量は、
ポリフッ化ビニリデン系樹脂中20重量%以下が好まし
く、さらに好ましくは10重量%以下である。
また本発明におけるポリフッ化ビニリデン系樹脂は、難
燃剤や紫外線吸収剤、滑剤、安定剤、帯電防止剤等の樹
脂添加剤を少量含有してよく、その添加量は、ポリフッ
化ビニリデン系樹脂にたいして20重量%以下である。
なお、ポリフッ化ビニリデン系樹脂として、市販のポリ
フッ化ビニリデン樹脂例えば呉羽化学■製KFポリマー
、デュポン社製Dulite 、ダイナマイトノーベル
社製Dyflor’等を使用することもできる。
〔樹脂組成物の製法〕
本発明の樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル系樹脂
(A)、ポリフッ化ビニリデン系樹脂(B)及びマクロ
モノマー法によるグラフトポリマーからなるものであっ
て、樹脂(A)及び樹脂(B)の配合割合は、樹脂(A
)10〜90重量部、樹脂(B)90〜10重量部であ
ることが好ましく、またグラフトポリマーの配合割合は
樹脂(A)及び樹脂(B)の合計量100重量部に対し
3〜30重量部であることが好ましい。
樹脂(A)又は樹脂(B)が10重量部未満であるとそ
の樹脂の特性が樹脂組成物の物性に反映されない為好ま
しくない。またグラフトポリマーが3重量部未満では相
溶化の効果が不十分であり、30重量部を越えると樹脂
組成物の物性が低下するうえコスト的にも不利となる為
好ましくない。
本発明の樹脂組成物は、樹脂(A)、樹脂(B)及びグ
ラフトポリマーの三成分を、通常のブレンド方法、例え
ば押出し機、ニーダ−、オープンロール等を使用して溶
融混練りすることによって容易に得られる。ベレットの
樹脂組成物を得る好ましい方法としては、ヘンシェルミ
キサー等を用いて混合した後押出し機等を用いて加熱溶
融混練りして押出し、これをペレット状にカットする方
法がある。
このようにして得られたペレット状の組成物は、例えば
射出成形、プレス成形、押出成形、ブロー成形等によっ
て所望の形状の成形体に加工することができる。
本発明の樹脂組成物中には、゛例えば可塑剤、顔料、難
燃剤、ガラス繊維や炭素繊維等の強化用繊維、無機・有
機充填剤、安定剤等の周知の添加剤や、衝撃強度改良剤
としてのエラストマー等を適当量含有させることができ
る。
〔作用〕
本発明で用いるグラフトポリマーは、相溶化剤としてポ
リフェニレンエーテル系樹脂(A)/ポリフッ化ビニリ
デン系樹脂(B)の異種ポリマー界面を強固に接着し、
微細な分散を果たすことによって、優れた性能の樹脂組
成物を与える。qれは本発明で用いるグラフトポリマー
が、上記樹脂(A)に相溶するポリマー単位と樹脂(B
)に相溶するポリマー単位を同時に分子内に持つことに
よって可能になるのである。本発明に従えば、ポリフェ
ニレンエーテル系樹脂のすぐれた耐熱性、寸法安定性、
電気的性質、機械的強度、耐水性等と、ポリフッ化ビニ
リデン系樹脂の優れた耐候性、耐油性、耐薬品性、強靭
性、非粘着性等を兼ね備えた樹脂組成物を得ることがで
きる。
以下に参考例、実施例および比較例を挙げ本発明を更に
具体的に説明する。なお各側に記載の%はすべて重量%
を意味し、部は重量部を意味する。
参考例1 スチレン−メタクリル酸メチル グラフトポ
リマーの製造I 撹拌器、還流冷却器、滴下ロート、及び温度計をとりつ
けたガラスフラスコに、蒸溜水400部、ポリビニルア
ルコール(クラレQl % ホバー /1z420)の
5%水溶液4部、燐酸カルシウム懸濁液(日本化学工業
■製スーパータイ) 10 )10部、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム(花王■製エマール2F)の5
%水溶液0.2部を仕込んだ。末端メタクリレート型の
ポリメタクリル酸メチルマクロモノマー(東亜合成化学
工業■製マクロモノマーAA−6) 20部、アゾビス
イソブチロニトリル2部をスチレンモノマー80部に溶
解した溶液を滴下ロートに入れた。フラスコを加熱昇温
しで内液の温度を80°Cに設定した後、滴下ロートよ
りモノマー混合物を1分かけて滴下した。80°Cで8
時間保ち重合を完結させた。この間撹拌機の回転数は3
40rpmに保った。反応中はブロンキング等の不都合
は生じなかった。反応後、濾過、酸洗、水洗して、減圧
乾燥させ、固体状のスチレン−メタクリル酸メチル グ
ラフトポリマー91部を得た。GPCによるスチレン換
算分子量は、Mn=42000 Mw=150000で
あり、GPCチャートに残存マクロモノマーのピークは
観察されなかった。
参考例2 スチレンーメククリル酸メチル グラフトポ
リマーの製造■ アブビスイソブチロニトリルを1部使用すること以外は
参考例Iと全く同様の方法で)懸濁重合、後処理し、固
体状のスチレン−メタクリル酸メチル グラフトポリマ
ー94部を得た。CP’Cによるスチレン換算分子量は
、Mn=52000 Mw=180000であり、GP
Cチャートに残存マクロモノマーのピークは観察されな
かった。
参考例3 スチレン−メタクリル酸メチル グラフトポ
リマーの製造■ スチレンを70部、マクロモノマーを30部2.アゾビ
スイソブチロニトリルを2部使用すること以外は参考例
■と全く同様の方法で懸濁重合、後処理し、固体状のス
チレン−メタクリル酸メチルグラフトポリマー93部を
得た。GPCによるスチレン換算分子量は、Mn=34
000 Mw=180000であり、GPCチャートに
残存マクロモノマーのピークは観察されなかった。
実施例1 市販のポリフェニレンエーテル系樹脂(エンジニアリン
グプラスチックスQ@製、商品名ノリル534J)16
0部と、ポリフン化ビニリデン樹脂290部を、参考例
1で製造したスチレン−メタクリル酸メチル グラフト
ポリマー50部と共に、2軸スクリユ一押出機(ベント
式、同方向回転。
直径29mm  、L/D=25)で溶融ブレンドした
。樹脂温度は250°Cであった。得られたブレンド組
成物のメルトフローインデックス(275°C,2,1
6Kg荷重下)、引っ張り強度(ブレンド組成物のペレ
ットを250°Cでプレス成形して得たシートからダン
ベル型試験片を作成し、JIS K7113に準じ、引
っ張り速度10mm/minで行った。)及び衝撃強度
(ブレンド組成物のペレットを250°Cでプレス成形
して得たシートからノツチなし及びノツチ付きの衝撃試
験片を作成し、JTS K7111に準じシャルピー衝
撃試験機にて行った。)、荷重撓み熱変形温度(ブレン
ド組成物のペレットを250°Cでプレス成形して得た
シートから試験片を作成し、JIS K7207に従っ
て荷重18.5Kgで行った。)を測定した。結果を表
−1に示す。
実施例2 グラフトポリマーとして参考例2で製造したものを50
部用いること以外は、実施例1と全く同様の方法で行っ
た。結果を表−1に示す。
実施例3 ポリフェニレンエーテル系樹脂を165部、ポリフッ化
ビニリデン樹脂を285部、グラフトポリマーとして参
考例3で製造したものを50部使用すること以外は、実
施例1と全く同様の方法で行った。結果を表−1に示す
比較例 ポリフェニレンエーテル系樹脂を200部、ポリフッ化
ビニリデン樹脂を300部を使用し、グラフトポリマー
を使用しないこと以外は実施例1と全く同様の方法で行
った。結果を表−1に示す。
なお、表−1において、PP01PVDFおよびCPと
あるは、それぞれポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリ
フッ化ビニリデン樹脂およびグラフトポリマーを表すも
のである。
表−1 (ハ)発明の効果 実施例で具体的に示したように3本発明の樹脂組成物は
、グラフトポリマーの作用によってポリフェニレンエー
テル系樹脂とポリフッ化ビニリデン系樹脂とが緻密に混
和されており、両樹脂の優れた特性を兼ね備えた、強度
や外観の改良された成形品を製造することができる為、
産業上有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、ポリフェニレンエーテル系樹脂(A)、ポリフッ化
    ビニリデン系樹脂(B)及び上記樹脂(A)に相溶性の
    ある単位と樹脂(B)に相溶性のある単位の両方を有す
    る、マクロモノマー法によるグラフトポリマーからなる
    樹脂組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120273250A1 (en) * 2011-04-29 2012-11-01 General Cable Technologies Corporation Insulation compositions
WO2015146752A1 (ja) * 2014-03-25 2015-10-01 三菱レイヨン株式会社 樹脂組成物、及び樹脂組成物からなる成形体
JP2016519690A (ja) * 2013-03-14 2016-07-07 サウジ・ベーシック・インダストリーズ・コーポレーション 疲労特性および破壊特性が改善された強誘電体キャパシタ

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