本発明の目的は、バソプレシンV2受容体拮抗作用を有し、代謝安定性に優れ、及び/又は薬剤誘発性肝毒性特性が低減した代謝産物を有する新規ベンズアゼピンスピロ環式化合物又はその塩、並びに前記化合物の医薬用途を提供することである。
本発明の一態様では、本発明は、式(X)で表される化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩を提供し、
ここで、
環Aは、ヘテロシクロアルキル及びシクロアルキルから選択され、前記ヘテロシクロアルキル及びシクロアルキルは、1、2、3又は4つのRAにより任意に置換され;
環Bは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル及びシクロアルキルから選択され、前記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル又はシクロアルキルは、1、2又は3つのR3により任意に置換され;
環Cは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル及びシクロアルキルから選択され、前記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル又はシクロアルキルは、1、2又は3つのR4により任意に置換され;
T1、T2は、それぞれ独立して、N及びCHから選択され;
R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル及びシクロアルキルから選択され、前記アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル又はシクロアルキルは、1、2、3又は4つのRにより任意に置換され;
R及びRAは、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル及びシクロアルキルから選択され、前記アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル又はシクロアルキルは、1、2、3又は4つのR’により任意に置換され;
R’は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2、アルキル及びヘテロアルキルから選択され;
m1及びm2は、それぞれ独立して、1、2、3又は4から選択され;
LXは、-NH(C=O)-、-アルキル-NH(C=O)-、-NH(C=O)-アルキル-、アルキル、アルケニル及びアルキニルから選択され、前記-アルキル-NH(C=O)-、-NH(C=O)-アルキル-、アルキル、アルケニル又はアルキニルは、1、2、3又は4つのRにより任意に置換され;
また、環Aがヘテロシクロアルキルから選択される場合、式(I)で表される化合物は、
から選択されず、
前記ヘテロシクロアルキル又はヘテロアリールは、独立して-O-、-NH-、-N=、-S-、-C(=O)-、-C(=O)O-、-S(=O)-、-S(=O)2-及びNから選択される1、2、3又は4つのヘテロ原子又はヘテロ原子団を含む。
本発明のさらなる態様では、本発明は、式(I)で表される化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩を提供し、
ここで、
環Aは、3~6員ヘテロシクロアルキル及びC3-6シクロアルキルから選択され、前記3~6員ヘテロシクロアルキル及びC3-6シクロアルキルは、1又は2つのRAにより任意に置換され;
環Bは、フェニル及び5~6員ヘテロアリールから選択され、前記フェニル又は5~6員ヘテロアリールは、1、2又は3つのR3により任意に置換され;
環Cは、フェニル及び5~6員ヘテロアリールから選択され、前記フェニル又は5~6員ヘテロアリールは、1、2又は3つのR4により任意に置換され;
T1、T2は、それぞれ独立して、N及びCHから選択され;
R1は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2及びC1-6アルキルから選択され、前記C1-6アルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R2は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2、C1-6アルキル及びC3-6シクロアルキルから選択され、前記C1-6アルキル又はC3-6シクロアルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R3は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2及びC1-6アルキルから選択され、前記C1-6アルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R4は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルアミノ、C3-6シクロアルキル、フェニル及び5~6員ヘテロアリールから選択され、前記C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルアミノ、C3-6シクロアルキル、フェニル又は5~6員ヘテロアリールは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R及びRAは、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ及びC1-6アルキルアミノから選択され、前記C1-6アルキル、C1-6アルコキシ及びC1-6アルキルアミノは、1、2又は3つのR’により任意に置換され;
R’は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2及びC1-6アルキルから選択され;
m1及びm2は、それぞれ独立して、1、2、又は3から選択され;
また、環Aが3~6員ヘテロシクロアルキルから選択される場合、式(I)で表される化合物は、
から選択されず、
前記3~6員ヘテロシクロアルキル又は5~6員ヘテロアリールは、独立して-O-、-NH-、-N=、-S-、-C(=O)-、-C(=O)O-、-S(=O)-、-S(=O)2-及びNから選択される1、2、又は3つのヘテロ原子又はヘテロ原子団を含む。
本発明の別の態様では、本発明は、式(II)で表される化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩を提供し、
ここで、
X1は、C(RA)2、NH及びOから選択され;
X2は、CH及びNから選択され;
T1、T2は、それぞれ独立して、N及びCHから選択され;
R1は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2及びC1-6アルキルから選択され、前記C1-6アルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R2a及びR2bは、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2、C1-6アルキル及びC3-6シクロアルキルから選択され、前記C1-6アルキル又はC3-6シクロアルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R3は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2及びC1-6アルキルから選択され、前記C1-6アルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R4は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルアミノ、C3-6シクロアルキル、フェニル及び5~6員ヘテロアリールから選択され、前記C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルアミノ、C3-6シクロアルキル、フェニル又は5~6員ヘテロアリールは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
Rは、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ及びC1-6アルキルアミノから選択され、前記C1-6アルキル、C1-6アルコキシ及びC1-6アルキルアミノは、1、2又は3つのR’により任意に置換され;
R’は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2及びC1-6アルキルから選択され;
n1は、0、1又は2から選択され;
n2は、1、2又は3から選択され;
また、X1がOから選択される場合、式(II)で表される化合物は、
から選択されない。
本発明の別の態様では、本発明はまた、式(III)で表される化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩を提供し、
ここで、
R1は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2及びC1-6アルキルから選択され、前記C1-6アルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R3は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2及びC1-6アルキルから選択され、前記C1-6アルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R4は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルアミノ、C3-6シクロアルキル、フェニル及び5~6員ヘテロアリールから選択され、前記C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルアミノ、C3-6シクロアルキル、フェニル又は5~6員ヘテロアリールは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
Rは、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ及びC1-6アルキルアミノから選択され、前記C1-6アルキル、C1-6アルコキシ及びC1-6アルキルアミノは、1、2又は3つのR’により任意に置換され;
R’は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2及びC1-6アルキルから選択され;
X2は、CH及びNから選択される。
本発明のいくつかの形態において、Rは、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2、CH3、CF3、
から選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明のいくつかの形態において、RAは、H、OH及びNH2から選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明のいくつかの形態において、R4は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2、CH3、CF3、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、チエニル及びチアゾリルから選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明のいくつかの形態において、環Aは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、アジリジニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル及びテトラヒドロフラニルから選択され、前記シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、アジリジニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル又はテトラヒドロフラニルは、1又は2つのRAにより任意に置換され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明のいくつかの形態において、環Aは、
から選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明のいくつかの形態において、構造単位
は、
から選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明のいくつかの形態において、環Bは、フェニル及びピリジルから選択され、前記フェニル又はピリジルは、1、2又は3つのR3により任意に置換され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明のいくつかの形態において、環Cは、
から選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明のさらなる態様では、本発明はまた、下記式から選択される、下記式で表される化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩を提供する。
本発明のさらなる態様では、本発明はまた、アルギニンバソプレシンV1a受容体、アルギニンバソプレシンV1b受容体、アルギニンバソプレシンV2受容体、交感神経系又はレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系に関連する疾患を予防又は治療するための薬剤の製造における、前記化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
本発明のいくつかの形態において、アルギニンバソプレシンV1a受容体、アルギニンバソプレシンV1b受容体、アルギニンバソプレシンV2受容体、交感神経系又はレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系に関連する前記疾患は、高血圧、ライ症候群、生理痛、早産、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン分泌異常、副腎過形成、うつ病、慢性うっ血性心不全、肝硬変、抗利尿ホルモン分泌異常症候群、慢性心不全/肝硬変/抗利尿ホルモン分泌異常による低ナトリウム血症、又は多発性嚢胞腎を含む。
[定義及び説明]
別途に説明しない限り、本明細書で使用される以下の用語及び語句は、以下の意味を持つことを意図する。特定の用語又は語句は、特定の定義なしに不確定又は不明確であると見なされるべきではなく、通常の意味で理解されるべきである。本明細書で商品名が記載されている場合、対応する商品又はその活性成分を指すことを意図する。
本発明では、1つ又は複数の要素のリストに言及する場合に使用される語句「少なくとも1つ」は、前記要素のリストにおける任意の1つ又は複数の要素から選択される少なくとも1つの要素を意味すると理解されるべきであるが、前記要素のリストで具体的に挙げられた要素の各々の少なくとも1つを含む必要はなく、前記要素のリストにおける要素の任意の組み合わせを除外しない。また、この定義では、「少なくとも1つ」という語句が指す要素のリストで具体的に特定された要素以外の要素が、具体的に特定された要素に関連するか否かにかかわらず、任意に存在することを許容している。
本明細書で使用される「薬学的に許容される」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、ヒト及び動物の組織との接触に適用され、過度の毒性、刺激性、アレルギー反応又は他の問題や合併症がなく、合理的な利益/リスク比に見合った化合物、材料、組成物及び/又は剤形を指す。
「薬学的に許容される塩」という用語は、本発明によって発見された特定の置換基を有する化合物及び比較的無毒な酸又は塩基で製造された、本発明の化合物の塩を指す。本発明の化合物に比較的酸性の官能基を含む場合、純粋な溶液又は適切な不活性溶媒において十分な量の塩基とこのような化合物の中性形態との接触によって塩基付加塩を得ることができる。薬学的に許容される塩基付加塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミン又はマグネシウム塩又は類似の塩を含む。本発明の化合物に比較的塩基性の官能基を含む場合、純粋な溶液又は適切な不活性溶媒において十分な量の酸とこのような化合物の中性形態との接触によって酸付加塩を得ることができる。薬学的に許容される酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸水素塩、リン酸、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、硫酸、硫酸水素塩、ヨウ化水素酸、亜リン酸などを含む無機酸塩と、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸などの類似の酸を含む有機酸塩とを含み、アミノ酸(例えば、アルギニンなど)の塩と、グルクロン酸などの有機酸の塩とをさらに含む。本発明のいくつかの特定の化合物は、塩基性及び酸性の官能基を含むため、任意の塩基付加塩又は酸付加塩に変換することができる。
本発明の薬学的に許容される塩は、酸性基又は塩基性基を含む親化合物から従来の化学方法によって合成することができる。一般的には、このような塩は、水又は有機溶媒又は両方の混合物において、遊離酸又は塩基形態のこれらの化合物を化学量論の適切な塩基又は酸と反応させて製造される。
本発明の化合物は、特定の幾何学的又は立体異性体の形態で存在する可能性がある。本発明は、すべてのこのような化合物を想定し、シス及びトランス異性体、(-)-及び(+)-エナンチオマー、(R)-及び(S)-エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)-異性体、(L)-異性体、及びそのラセミ混合物並びに他の混合物、例えばエナンチオマー又はジアステレオマーを多く含有する混合物を含み、すべてのこれらの混合物は本発明の範囲内に含まれる。アルキルなどの置換基に他の不斉炭素原子が存在する可能性がある。すべてのこれらの異性体及びこれらの混合物はいずれも特許請求される本発明の範囲内に含まれる。
本発明の化合物は、特定に存在することができる。別途に説明しない限り、「互変異性体」又は「互変異性体の形態」という用語は、室温において、異なる官能基の異性体が動的平衡にあり、かつ快速に互いに変換できることを指す。互変異性体は可能であれば(例えば、溶液において)、互変異性体の化学的平衡に達することが可能である。例えば、プロトン互変異性体(proton tautomer)(プロトトロピック互変異性体(prototropic tautomer)とも呼ばれる)は、プロトンの移動を介する相互変換、例えばケト-エノール異性化やイミン-エナミン異性化を含む。原子価互変異性体(valence tautomer)は、一部の結合電子の再結合による相互変換を含む。中では、ケト-エノール互変異性化の具体例は、ペンタン-2,4-ジオンと4-ヒドロキシペント-3-エン-2-オンの二つの互変異性体の間の相互変換である。
本発明の化合物は、化合物を構成する1つ又は複数の原子には、非天然の原子同位元素が含まれてもよい。例えば三重水素(3H)、ヨウ素-125(125I)又はC-14(14C)のような放射性同位元素で化合物を標識することができる。また、例えば重水素を水素に置換して重水素化薬物を形成することができ、重水素と炭素で形成された結合は、通常の水素と炭素で形成された結合よりも強く、重水素化されていない薬物と比較して、重水素化された薬物には、毒性の副作用が軽減され、薬物の安定性が増し、治療効果が向上され、薬物の生物学的半減期が延ばされるという利点がある。本発明の化合物の同位体組成のすべての変換は、放射性であるか否かにかかわらず、本発明の範囲に含まれる。「任意」又は「任意に」は後記の事項又は状況によって可能であるが必ずしも現れるわけではなく、かつ当該記述はそれに記載される事項又は状況が生じる場合によってその事項又は状況が乗じない場合を含むことを意味する。
のように基の原子価結合に点線
がある場合、当該点線は、当該基が分子の残部に結合している点を示す。
のように単結合に
がある場合、当該点線は、単結合であるか又は単結合が存在しないことを表し、また、
が単結合
又は二重結合
を表すことを意味する。
「置換された」又は「...により置換された」という用語は、特定の原子における任意の1つ又は複数の水素原子が置換基により置換されたことを指し、特定の原子価状態が正常でかつ置換後の化合物が安定していれば、重水素及び水素の変形体を含んでもよい。「任意に置換された」又は「...により任意に置換された」という用語は、置換されてもよく、置換されなくてもよく、別途に定義しない限り、置換基の種類と数は化学的に安定して実現できれば任意である。
変量(例えばR)のいずれかが化合物の組成又は構造に1回以上現れた場合、その定義はいずれの場合においても独立である。そのため、例えば、1つの基が1、2又は3つのR’により置換された場合、前記基は1つ又は2つ又は3つのR’により任意に置換され、かついずれの場合においてもRは独立して選択肢を有する。また、置換基及び/又はその変形体の組み合わせは、このような組み合わせであれば安定した化合物になる場合のみ許容される。
そのうち1つの変量が単結合の場合、それで連結される2つの基が直接連結し、例えば
におけるL1が単結合を表す場合、この構造は実際に
になる。
挙げられた置換基に対してどの原子を通して置換された置換基に連結されるかが明示しない場合、このような置換基はその任意の原子を通して結合することができ、例えば、置換基としてのピリジル基は、ピリジン環の任意の炭素原子を通して置換基に結合してもよい。
挙げられた連結基がほかの連結方向を明示しない場合、その連結方向は任意であり、例えば、
における連結基Lは-CH2O-であり、この時-CH2O-は左から右への読み取る順序と同じ方向にフェニル及びシクロペンチルを連結して
を構成することができ、また、左から右への読み取る順序と逆方向にフェニル及びシクロペンチルを連結して
を構成することもできる。前記連結基、置換基及び/又はその変形体の組み合わせは、このような組み合わせであれば安定した化合物になる場合のみ許容される。
別途に定義しない限り、環内の原子数は一般に環員数として定義され、例えば、「3~6員環」とは、その周囲に3~6個の原子が配置された「環」を指す。
別途に定義しない限り、「アルキル」という用語は、1~20個の炭素原子からなる直鎖又は分枝鎖の飽和脂肪族炭化水素基を指し、好ましくは1~12個の炭素原子を含むアルキル、より好ましくは1~6個の炭素原子を含むアルキル、さらに好ましくは1~3個の炭素原子を含むアルキルである。非限定的な例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、n-ヘキシル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2,3-ジメチルブチル、n-ヘプチル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシル、2,3-ジメチルペンチル、2,4-ジメチルペンチル、2,2-ジメチルペンチル、3,3-ジメチルペンチル、2-エチルペンチル、3-エチルペンチル、n-オクチル、2,3-ジメチルヘキシル、2,4-ジメチルヘキシル、2,5-ジメチルヘキシル、2,2-ジメチルヘキシル、3,3-ジメチルヘキシル、4,4-ジメチルヘキシル、2-エチルヘキシル、3-エチルヘキシル、4-エチルヘキシル、2-メチル-2-エチルペンチル、2-メチル-3-エチルペンチル、n-ノニル、2-メチル-2-エチルヘキシル、2-メチル-3-エチルヘキシル、2,2-ジエチルペンチル、n-デシル、3,3-ジエチルヘキシル、2,2-ジエチルヘキシル及びこれらの各種分岐鎖異性体などを含む。より好ましくは、1~6個の炭素原子を含む低級アルキルであり、非限定的な例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、n-ヘキシル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2,3-ジメチルブチルなどを含む。アルキルは置換されていても置換されていなくてもよく、置換されている場合、置換基は任意の利用可能な結合点で置換されていてもよく、前記置換基は、好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、メルカプト、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクロアルキルチオ及びオキソから独立して選択される1つ又は複数の置換基である。
別途に定義しない限り、「C1-6アルキル」という用語は、1~6個の炭素原子からなる直鎖又は分枝鎖の飽和炭化水素基を表す。前記C1-6アルキルは、C1-5、C1-4、C1-3、C1-2、C2-6、C2-4、C6及びC5アルキルなどを含み、一価(例えばCH3)、二価(-CH2-)又は多価(例えば
)であり得る。C1-6アルキルの例は、CH3、
などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「C1-4アルキル」という用語は、1~4個の炭素原子からなる直鎖又は分枝鎖の飽和炭化水素基を表す。前記C1-4アルキルは、C1-2、C1-3、C3-4及びC2-3アルキルなどを含み、一価(例えばCH3)、二価(-CH2-)又は多価(例えば
)であり得る。C1-4アルキルの例は、CH3、
などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「C2-3アルケニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む、2~3個の炭素原子からなる直鎖又は分枝鎖の炭化水素基を表し、炭素-炭素二重結合は基の任意の位置にあり得る。前記C2-3アルケニルは、C3及びC2アルケニルを含み、前記C2-3アルケニルは、一価、二価又は多価であり得る。C2-3アルケニルの例は、
などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「C2-3アルキニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含む、2~3個の炭素原子からなる直鎖又は分枝鎖の炭化水素基を表し、炭素-炭素三重結合は基の任意の位置にあり得る。これは、一価、二価又は多価であり得る。前記C2-3アルキニルは、C3及びC2アルキニルを含む。C2-3アルキニルの例は、
などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「ヘテロアルキル」という用語は、それ自体又は他の用語との組合せでは、特定数の炭素原子と、少なくとも1つのヘテロ原子又はヘテロ原子団とからなる安定した直鎖又は分枝鎖のアルキル原子団又はその組合せを表す。いくつかの実施形態では、ヘテロ原子は、B、O、N及びSから選択され、ここで、窒素及び硫黄原子は任意に酸化され、窒素ヘテロ原子は任意に四級化される。他の実施形態では、ヘテロ原子団は、-C(=O)O-、-C(=O)-、-C(=S)-、-S(=O)、-S(=O)2-、-C(=O)N(H)-、-N(H)-、-C(=NH)-、-S(=O)2N(H)-及び-S(=O)N(H)-から選択される。いくつかの実施形態では、前記ヘテロアルキルは、C1-6ヘテロアルキルであり、他の実施形態では、前記ヘテロアルキルは、C1-3ヘテロアルキルである。ヘテロ原子又はヘテロ原子団は、アルキルが分子の残部に結合した位置を含む、ヘテロアルキルの任意の内部位置に配置することができるが、「アルコキシ」という用語は、慣用的な表現であり、酸素原子を介して分子の残部に結合したアルキルを指す。ヘテロアルキルの例は、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、-OCH2(CH3)2、-CH2-CH2-O-CH3、-NHCH3、-N(CH3)2、-NHCH2CH3、-N(CH3)(CH2CH3)、-CH2-CH2-NH-CH3、-CH2-CH2-N(CH3)-CH3、-SCH3、-SCH2CH3、-SCH2CH2CH3、-SCH2(CH3)2、-CH2-S-CH2-CH3、-CH2-CH2、-S(=O)-CH3、-CH2-CH2-S(=O)2-CH3を含むが、これらに限定されず、最大2個のヘテロ原子が連続する場合があり、例えば-CH2-NH-OCH3である。
別途に定義しない限り、「C1-6アルコキシ」という用語は、一つの酸素原子を介して分子の残部に結合した1~6個の炭素原子を含むアルキルを表す。前記C1-6アルコキシは、C1-4、C1-3、C1-2、C2-6、C2-4、C6、C5、C4及びC3アルコキシなどを含む。C1-6アルコキシの例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(n-プロポキシ及びイソプロポキシを含む)、ブトキシ(n-ブトキシ、イソブトキシ、s-ブトキシ及びt-ブトキシを含む)、ペンチルオキシ(n-ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ及びネオペンチルオキシを含む)、ヘキシルオキシなどを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「C1-3アルコキシ」という用語は、一つの酸素原子を介して分子の残部に結合した1~3個の炭素原子を含むアルキルを表す。前記C1-3アルコキシは、C1-3、C1-2、C2-3、C1、C2及びC3アルコキシなどを含む。C1-3アルコキシの例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(n-プロポキシ及びイソプロポキシを含む)などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「C1-6アルキルアミノ」という用語は、アミノを介して分子の残部に結合した1~6個の炭素原子を含むアルキルを表す。前記C1-6アルキルアミノは、C1-4、C1-3、C1-2、C2-6、C2-4、C6、C5、C4、C3及びC2アルキルアミノなどを含む。C1-6アルキルアミノの例は、-NHCH3、-N(CH3)2、-NHCH2CH3、-N(CH3)CH2CH3、-N(CH2CH3)(CH2CH3)、-NHCH2CH2CH3、-NHCH2(CH3)2、-NHCH2CH2CH2CH3などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「C1-3アルキルアミノ」という用語は、アミノを介して分子の残部に結合した1~3個の炭素原子を含むアルキルを表す。前記C1-3アルキルアミノは、C1-3、C1-2、C2-3、C1、C2及びC3アルキルアミノなどを含む。C1-3アルキルアミノの例は、-NHCH3、-N(CH3)2、-NHCH2CH3、-N(CH3)CH2CH3、-NHCH2CH2CH3、-NHCH2(CH3)2などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「C1-6アルキルチオ」という用語は、硫黄原子を介して分子の残部に結合した1~6個の炭素原子を含むアルキルを表す。前記C1-6アルキルチオは、C1-4、C1-3、C1-2、C2-6、C2-4、C6、C5、C4、C3及びC2アルキルチオなどを含む。C1-6アルキルチオの例は、-SCH3、-SCH2CH3、-SCH2CH2CH3、-SCH2(CH3)2などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「C1-3アルキルチオ」という用語は、硫黄原子を介して分子の残部に結合した1~3個の炭素原子を含むアルキルを表す。前記C1-3アルキルチオは、C1-3、C1-2、C2-3、C1、C2及びC3アルキルチオなどを含む。C1-3アルキルチオの例は、-SCH3、-SCH2CH3、-SCH2CH2CH3、-SCH2(CH3)2などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「シクロアルキル」という用語は、3~20個の炭素原子、好ましくは3~12個の炭素原子(特定の端点であっても、任意の2つの端点の間隔であってもよく、例えば、3、4、5、6個の環原子、4~11個の環原子、6~12個の環原子など)、より好ましくは3~8個の炭素原子、最も好ましくは3~6個(例えば、3、4、5又は6個)の炭素原子を含む、飽和又は部分不飽和の単環式又は多環式の環状炭化水素置換基を指す。単環式シクロアルキルの非限定的な例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロヘプタトリエニル、シクロオクチルなどを含み、好ましくはシクロアルキルであり、多環式シクロアルキルは、スピロシクロアルキル、縮合シクロアルキル及び架橋シクロアルキルを含む。
「スピロシクロアルキル」という用語は、1つ又は複数の二重結合を含むことができるが、いずれの環も完全共役π電子系を有しない、環間に1つの炭素原子(スピロ原子と呼ばれる)を共有する5~20員の多環式基を指す。好ましくは6~14員、より好ましくは7~10員である。環間に共有されるスピロ原子の数に従って、スピロシクロアルキルは、単環式スピロシクロアルキル、二環式スピロシクロアルキル又は多環式スピロシクロアルキルに分類することができ、好ましくは単環式スピロシクロアルキル及び二環式スピロシクロアルキルである。より好ましくは、4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員又は5員/6員の単環式スピロシクロアルキルである。スピロシクロアルキルの非限定的な例は、
などを含む。
「縮合シクロアルキル」という用語は、系内の各環が系内の他の環と隣接する一対の炭素原子を共有する、5~20員の全炭素多環式基を指し、1つ又は複数の環は1つ又は複数の二重結合を含むことができるが、いずれの環も完全共役π電子系を有しない。好ましくは6~14員、より好ましくは7~10員である。環の数に従って、二環式、三環式、四環式又は多環式縮合シクロアルキルに分類することができ、好ましくは二環式又は三環式、より好ましくは5員/5員又は5員/6員二環式シクロアルキルである。縮合シクロアルキルの非限定的な例は、
などを含む。
「架橋シクロアルキル」という用語は、1つ又は複数の二重結合を含むが、いずれの環も完全共役π電子系を有しない、直接結合していない2つの炭素原子を共有する任意の2つの環を有する5~20員の全炭素多環式基を指す。好ましくは5~14員、より好ましくは7~10員である。環の数に従って、二環式、三環式、四環式又は多環式架橋シクロアルキルに分類することができ、好ましくは二環式、三環式又は四環式、より好ましくは二環式又は三環式である。架橋シクロアルキルの非限定的な例は、
などを含む。
前記シクロアルキルは、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクロアルキル環に縮合した上記のシクロアルキル(例えば、単環式シクロアルキル、縮合シクロアルキル、スピロシクロアルキル及び架橋シクロアルキル)を含み、親構造に結合した環がシクロアルキルであり、非限定的な例は、インダニル、テトラヒドロナフチル、ベンゾシクロヘプチルなどを含み;好ましくはベンゾシクロペンチル、テトラヒドロナフチルである。
シクロアルキルは任意に置換されていても置換されていなくてもよく、置換されている場合、置換基は、好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、メルカプト、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクロアルキルチオ及びオキソから独立して選択される1つ又は複数の置換基である。
「ヘテロシクリル」という用語は、3~20個の環原子を含み、そのうち1つ又は複数が窒素、酸素又はS(O)m(mは0~2の整数である)から選択されるヘテロ原子であるが、-O-O-、-O-S-又は-S-S-の環部分を除き、残りの環原子が炭素である、飽和又は部分不飽和の単環式又は多環式の環状炭化水素置換基を指す。前記ヘテロシクリルは、好ましくは3~12個の環原子(特定の端点であっても、任意の2つの端点の間隔であってもよく、例えば、3、4、5、6個の環原子、4~11個の環原子、6~12個の環原子など)を含み、そのうち1~4個がヘテロ原子であり、好ましくは3~8個の環原子を含み、そのうち1~3個がヘテロ原子であり、より好ましくは3~6個の環原子を含み、そのうち1~3個がヘテロ原子である。単環式ヘテロシクリルの非限定的な例は、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピロリル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ホモピペラジニルなどを含み、好ましくはテトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピロリジニルである。多環式ヘテロシクリルは、スピロヘテロシクリル、縮合ヘテロシクリル及び架橋ヘテロシクリルを含む。
「スピロヘテロシクリル」という用語は、単環間に1つの原子(スピロ原子と呼ばれる)を共有する5~20員の多環式複素環基を指し、そのうち1つ又は複数の環原子が窒素、酸素又はS(O)m(mは0~2の整数である)から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素である。前記スピロヘテロシクリルは、1つ又は複数の二重結合を含むことができるが、いずれの環も完全共役π電子系を有しない。好ましくは6~14員、より好ましくは7~11員である。環間に共有されるスピロ原子の数に従って、スピロヘテロシクリルは、単環式スピロヘテロシクリル、二環式スピロヘテロシクリル又は多環式スピロヘテロシクリルに分類することができ、好ましくは単環式スピロシクロアルキル及び二環式スピロシクロアルキルである。より好ましくは、4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員又は5員/6員の単環式スピロヘテロシクリルである。スピロヘテロシクリルの非限定的な例は、
などを含む。
「縮合ヘテロシクリル」という用語は、系内の各環が系内の他の環と隣接する一対の原子を共有する、5~20員の多環式複素環基を指し、1つ又は複数の環は1つ又は複数の二重結合を含むことができるが、いずれの環も完全共役π電子系を有しておらず、そのうち1つ又は複数の環原子が窒素、酸素又はS(O)m(mは0~2の整数である)から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素である。好ましくは6~14員、より好ましくは7~11員である。環の数に従って、二環式、三環式、四環式又は多環式縮合ヘテロシクリルに分類することができ、好ましくは二環式又は三環式、より好ましくは5員/5員又は5員/6員二環式縮合ヘテロシクリルである。縮合ヘテロシクリルの非限定的な例は、
などを含む。
「架橋ヘテロシクリル」という用語は、1つ又は複数の二重結合を含むが、いずれの環も完全共役π電子系を有しない、直接結合していない2つの原子を共有する任意の2つの環を有する5~14員の多環式複素環基を指し、そのうち1つ又は複数の環原子が窒素、酸素又はS(O)m(mは0~2の整数である)から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素である。好ましくは6~14員、より好ましくは7~11員である。環の数に従って、二環式、三環式、四環式又は多環式架橋ヘテロシクリルに分類することができ、好ましくは二環式、三環式又は四環式、より好ましくは二環式又は三環式である。架橋ヘテロシクリルの非限定的な例は、
などを含む。
前記ヘテロシクリルは、アリール、ヘテロアリール又はシクロアルキル環に縮合した上記のヘテロシクリル(例えば、単環式ヘテロシクリル、縮合ヘテロシクリル、スピロヘテロシクリル及び架橋ヘテロシクリル)を含み、親構造に結合した環がヘテロシクリルであり、その非限定的な例は、
などを含む。
ヘテロシクリルは任意に置換されていても置換されていなくてもよく、置換されている場合、置換基は、好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、メルカプト、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクロアルキルチオ及びオキソから独立して選択される1つ又は複数の置換基である。
「アリール」という用語は、共役π電子系を有する6~20員の全炭素単環式又は縮合多環式(すなわち、隣接する一対の炭素原子を共有する環)基を指し、好ましくは6~10員、より好ましくは6員であり、例えば、フェニル及びナフチルである。前記アリールは、ヘテロアリール、ヘテロシクリル又はシクロアルキル環に縮合した上記のアリールを含み、親構造に結合した環がアリール環であり、その非限定的な例は、
などを含む。
アリールは置換されていても置換されていなくてもよく、置換されている場合、置換基は、好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、メルカプト、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ及びヘテロシクロアルキルチオから独立して選択される1つ又は複数の置換基である。
「ヘテロアリール」という用語は、1~4個のヘテロ原子及び5~20個の環原子を含むヘテロ芳香族系を指し、ヘテロ原子は酸素、硫黄及び窒素から選択される。ヘテロアリールは、好ましくは5~10員であり、1~3個のヘテロ原子を含み、より好ましくは5員又は6員であり、1~3個のヘテロ原子を含み、非限定的な例は、ピラゾリル、イミダゾリル、フラニル、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピロリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、チアジアゾール、ピラジニルなどを含む。前記ヘテロアリール環は、アリール、ヘテロシクリル又はシクロアルキル環に縮合することができ、親構造に結合した環がヘテロアリール環であり、その非限定的な例は、
を含む。
ヘテロアリールは任意に置換されていても置換されていなくてもよく、置換されている場合、置換基は、好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、メルカプト、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ及びヘテロシクロアルキルチオから独立して選択される1つ又は複数の置換基である。
別途に定義しない限り、「C3-6シクロアルキル」は、単環式及び二環式環系を含む、3~6個の炭素原子からなる飽和環状炭化水素基を表し、前記C3-6シクロアルキルは、C3-5、C4-5及びC5-6シクロアルキルなどを含み、一価、二価又は多価であり得る。C3-6シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「3~6員ヘテロシクロアルキル」という用語は、それ自体又は他の用語との組合せでは、それぞれ3~6個の環原子からなる飽和環式基を表し、そのうち1、2、3又は4個の環原子は独立してO、S及びNから選択されるヘテロ原子であり、残りは炭素原子であり、ここで、窒素原子は好ましくは任意に四級化され、窒素及び硫黄ヘテロ原子は任意に酸化されることができる(すなわち、NO及びS(O)pであり、pは1又は2である)。これは、単環式及び二環式環系を含み、ここで、二環式環系は、スピロ環、縮合環及び架橋環を含む。さらに、「3~6員ヘテロシクロアルキル」に関して、ヘテロ原子は、ヘテロシクロアルキルが分子の残部に結合した位置を占有する場合がある。前記3~6員ヘテロシクロアルキルは、4~6員、5~6員、4員、5員及び6員ヘテロシクロアルキルなどを含む。3~6員ヘテロシクロアルキルの例は、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロチエニル(テトラヒドロチエン-2-イル及びテトラヒドロチエン-3-イルなどを含む)、テトラヒドロフラニル(テトラヒドロフラン-2-イルなどを含む)、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル(1-ピペリジニル、2-ピペリジニル及び3-ピペリジニルなどを含む)、ピペラジニル(1-ピペラジニル及び2-ピペラジニルなどを含む)、モルホリニル(3-モルホリニル及び4-モルホリニルなどを含む)、ジオキサニル、ジチアニル、イソキサゾリジニル、イソチアゾリジニル、1,2-オキサジニル、1,2-チアジニル、ヘキサヒドロピリダジニル、ホモピペラジニル又はホモピペリジニルを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、本発明の「5~6員ヘテロ芳香環」及び「5~6員ヘテロアリール」という用語は、交換可能に使用することができ、「5~6員ヘテロアリール」という用語は、5~6個の環原子からなる共役π電子系を有する単環式基を表し、そのうち1、2、3又は4個の環原子は独立してO、S及びNから選択されるヘテロ原子であり、残りは炭素原子である。ここで、窒素原子は任意に四級化され、窒素及び硫黄ヘテロ原子は任意に酸化されることができる(すなわち、NO及びS(O)pであり、pは1又は2である)。5~6員ヘテロアリールは、ヘテロ原子又は炭素原子を介して分子の残部に結合可能である。前記5~6員ヘテロアリールは、5員及び6員ヘテロアリールを含む。5~6員ヘテロアリールの例は、ピロリル(N-ピロリル、2-ピロリル及び3-ピロリルなどを含む)、ピラゾリル(2-ピラゾリル及び3-ピラゾリルなどを含む)、イミダゾリル(N-イミダゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル及び5-イミダゾリルなどを含む)、オキザゾリル(2-オキサゾリル、4-オキサゾリル及び5-オキザゾリルなどを含む)、トリアゾリル(1H-1,2,3-トリアゾリル、2H-1,2,3-トリアゾリル、1H-1,2,4-トリアゾリル及び4H-1,2,4-トリアゾリルなどを含む)、テトラゾリル、イソキサゾリル(3-イソキサゾリル、4-イソキサゾリル及び5-イソキサゾリルなどを含む)、チアゾリル(2-チアゾリル、4-チアゾリル及び5-チアゾリルなどを含む)、フラニル(2-フラニル及び3―フラニルなどを含む)、チエニル(2-チエニル及び3-チエニルなどを含む)、ピリジル(2-ピリジル、3-ピリジル及び4-ピリジルなどを含む)、ピラジニル又はピリミジニル(2-ピリミジニル及び4-ピリミジニルなどを含む)を含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、Cn-n+m又はCn-Cn+mは、n~n+m個の炭素の特定の場合のうちいずれか1つを含み、例えば、C1-12は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11及びC12を含み、n~n+mのうちの任意の範囲も含み、例えば、C1-12は、C1-3、C1-6、C1-9、C3-6、C3-9、C3-12、C6-9、C6-12及びC9-12などを含む。同様に、n員~n+m員は、環上の原子数がn~n+m個であることを表し、例えば、3~12員環は、3員環、4員環、5員環、6員環、7員環、8員環、9員環、10員環、11員環及び12員環を含み、n~n+mのうちの任意の範囲も含み、例えば、3~12員環は、3~6員環、3~9員環、5~6員環、5~7員環、5~10員環、6~7員環、6~8員環、6~9員環及び6~10員環などを含む。
「脱離基」という用語は、置換反応(例えば、親和性置換反応)を通じて別の官能基又は原子によって置換され得る官能基又は原子を指す。例えば、代表的な脱離基は、トリフルオロメタンスルホン酸エステル;塩素、臭素、ヨウ素;メタンスルホン酸エステル、トルエンスルホン酸エステル、p-ブロモベンゼンスルホン酸エステル、p-トルエンスルホン酸エステルなどのスルホン酸エステル;アセトキシ、トリフルオロアセトキシなどのアシルオキシなどを含む。
「保護基」という用語は、「アミノ保護基」、「ヒドロキシ保護基」又は「メルカプト保護基」を含むが、これらに限定されない。「アミノ保護基」という用語は、アミノ窒素の位置における副反応の防止に適した保護基を指す。代表的なアミノ保護基は、ホルミル;アルカノイル(例えば、アセチル、トリクロロアセチル又はトリフルオロアセチル)などのアシル;tert-ブトキシカルボニル(Boc)などのアルコキシカルボニル;ベンジルオキシカルボニル(Cbz)及び9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)などのアリールメトキシカルボニル;ベンジル(Bn)、トリチル(Tr)、1,1-ビス(4’-メトキシフェニル)メチルなどのアリールメチル;トリメチルシリル(TMS)及びtert-ブチルジメチルシリル(TBS)などのシリルなどを含むが、これらに限定されない。「ヒドロキシ保護基」という用語は、ヒドロキシの副反応の防止に適した保護基を指す。代表的なヒドロキシ保護基は、メチル、エチル及びtert-ブチルなどのアルキル;アルカノイル(例えば、アセチル)などのアシル;ベンジル(Bn)、p-メトキシベンジル(PMB)、9-フルオレニルメチル(Fm)及びジフェニルメチル(DPM)などのアリールメチル;トリメチルシリル(TMS)及びtert-ブチルジメチルシリル(TBS)などのシリルなどを含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物は当業者に熟知の様々な合成方法によって製造することができ、以下に挙げられた特定の実施形態、他の化学合成方法と合わせた実施形態及び当業者に熟知の同等の代替方法を含み、好ましい実施形態は本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。
本発明に使用された溶媒は市販品から得ることができる。
化合物は本分野の通常の名称又はChemDraw(登録商標)ソフトによって名付けられ、市販化合物はメーカーのカタログの名称が使用された。
以下、実施例によって本出願を具体的に説明するが、本発明の不利な制限を意味するものではない。本出願は本明細書で詳細に説明されており、その特定の実施形態も開示されており、当業者にとって、本出願の精神及び範囲から逸脱することなく、本出願の特定の実施形態において様々な変更及び修正を行うことができることは明らかである。
以下の実施例で使用される実験材料及び試薬は、特に明記しない限り、市販品から得ることができる。
中間体の製造
参照例1:中間体I-1の製造
室温で、塩化p-トルエンスルホニル(21.9g、115mmol)を7-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾ[B]アゼピン-5-オン(15g、76.7mmol)のピリジン(150mL)溶液に加えた。反応溶液を室温で、16時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、水(200mL)に注入し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和塩化ナトリウム溶液(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、残余物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-1を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 349.9。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.66 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.47 (dd, J = 8.6, 2.5 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.83 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.43 (s, 3H), 2.40 - 2.35 (m, 2H), 2.00 - 1.91 (m, 2H)。
参照例2:中間体I-2の製造
室温で、中間体I-1(20.0g、57.2mmol)をシクロヘキサン(250mL)に加え、n-ブチルアミン(8.49mL、85.8mmol)及びトリフルオロ酢酸(1.00mL)を加えた。反応混合物をアルゴンガスの保護下で、48時間還流させて水を分離し、減圧濃縮して残余物を得、撹拌しながら残余物に酢酸エチル/石油エーテルの混合溶液(体積比1:15、64mL)を加え、10分間撹拌した後、吸引濾過し、得られた固体を減圧下で吸引乾燥し、中間体I-2を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.56 - 7.51 (m, 2H), 7.45 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.41 - 7.38 (m, 1H), 7.37 - 7.34 (m, 1H), 7.22 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.76 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.93 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.40 (s, 3H), 2.10 - 2.06 (m, 2H), 1.76 - 1.69 (m, 2H), 1.65 - 1.58 (m, 2H), 1.41 - 1.35 (m, 2H), 0.96 (t, J = 7.4 Hz, 3H)。
参照例3:中間体I-3の製造
室温で、選択的フッ素試薬(26.2g、74.0mmol)をアセトニトリル(200mL)に加え、中間体I-2(15.0g、37.0mmol)を40分ごとに5回に分けて添加した。添加完了後、反応混合物を室温で、72時間撹拌して反応させた。氷水(200mL)を加え、撹拌しながら濃塩酸(15.0mL)をゆっくりと滴下し、5分間撹拌した後、吸引濾過し、得られた固体を減圧下で吸引乾燥し、中間体I-3を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.79 - 7.63 (m, 4H), 7.44 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.37 - 7.32 (m, 1H), 4.07 - 3.98 (m, 2H), 2.67 - 2.53 (m, 2H), 2.41 (s, 3H)。
参照例4:中間体I-4の製造
0℃で、中間体I-3(12.0g、31.1mmol)を濃硫酸(15.0mL)に加え、反応混合物を室温で、4時間撹拌した。氷水に注入し、50%水酸化ナトリウム水溶液でpHを11に調節し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-4を得た。
LCMS (ESI) [M+H]+ 232.1。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.45 (dd, J = 8.4, 3.6 Hz, 2H), 7.34 (dd, J = 8.9, 2.6 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.29 - 3.21 (m, 2H), 2.70 - 2.56 (m, 2H)。
参照例5:中間体I-5の製造
室温で、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(18.5g、51.8mmol)をテトラヒドロフラン(120mL)に加え、0℃に冷却させ、カリウムtert-ブトキシド(5.81g、51.8mmol)を加え、反応混合物を0℃で、1時間撹拌して反応させた後、0℃で、中間体I-4(6.00g、25.9mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を加えた。滴下完了後、反応混合物を室温で、16時間撹拌して反応させた。反応溶液を氷水(200mL)に注入し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-5を得た。
LCMS (ESI) [M+H]+ 230.1。
参照例6:中間体I-6の製造
室温で、6-アミノニコチン酸メチル(1.0g、6.57mmol)をピリジン(20mL)に溶解させ、2-トリフルオロメチルベンゾイルクロリド(1.51g、7.25mmol)を加えた後、反応混合物を室温で、1時間撹拌して反応させた。反応混合物を氷水(100mL)に注入し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、水(50mL×5)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、残余物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-6を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 325.0。
参照例7:中間体I-7の製造
室温で、中間体I-6(1.35g、4.16mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、水酸化ナトリウム(499mg、12.5mmol)の水(2mL)溶液を加えた後、反応混合物を70℃で、1時間撹拌して反応させ、反応完了後、反応溶液に1N塩酸を加えてpHを5~6に調節した。濾過し、固体を乾燥させ、中間体I-7を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 311.0。
参照例8:中間体I-8の製造
室温で、中間体I-7(244mg、0.785mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド(6.00mL)に溶解させ、0℃に冷却させ、塩化チオニル(125mg、1.05mmol)を加え、反応混合物を室温で、3時間撹拌して反応させた後、中間体I-5(120mg、0.523mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(3mL)溶液を加え、反応混合物を室温で、16時間撹拌して反応させた。反応溶液を水(30mL)に注入し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-8を得た。
LCMS (ESI) [M+H]+ 522.2。
参照例9:中間体I-9の製造
室温で、o-トルオイルクロリド(5.00g、32.3mmol)をクロロホルム(80mL)に溶解させ、4-アミノ-2-メチル安息香酸(4.88g、32.3mmol)、トリエチルアミン(9.81g、96.9mmol)を加えた。反応混合物を室温で、3時間撹拌した。反応系を水(200mL)に注入し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-9を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.53 (s, 1H), 7.87 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.73 - 7.62 (m, 2H), 7.51 - 7.45 (m, 1H), 7.44 - 7.37 (m, 1H), 7.36 - 7.25 (m, 2H), 2.53 (s, 3H), 2.39 (s, 3H)。
参照例10:中間体I-10の製造
室温で、中間体I-9(211mg、0.785mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド(6.00mL)に溶解させ、0℃に冷却させ、アルゴンガスの保護下で、塩化チオニル(125mg、1.05mmol)を加え、反応混合物を室温で、3時間撹拌して反応させた後、中間体I-5(120mg、0.523mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(3mL)溶液を加えた。反応混合物を室温で、16時間撹拌して反応させた。反応溶液を水(30mL)に注入し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)、飽和食塩水(50mL)で順次に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-10を得た。
LCMS (ESI) [M+H]+ 481.1。
参照例11:中間体I-11の製造
室温で、6-アミノ-4-メチルニコチン酸メチル(500mg、3.01mmol)をピリジン(20mL)に溶解させ、2-トリフルオロメチルベンゾイルクロリド(628mg、3.01mmol)を加えた後、反応混合物を室温で、1時間撹拌して反応させた。反応混合物を氷水(100mL)に注入し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、水(50mL×5)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、残余物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-11を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 339.1。
参照例12:中間体I-12の製造
室温で、中間体I-11(700mg、2.07mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、水酸化ナトリウム(414mg、10.35mmol)の水(5mL)溶液を加えた後、反応混合物を70℃で、1時間撹拌して反応させた。反応溶液に1N塩酸を加えてpHを5~6に調節し、濾過し、固体を乾燥させ、中間体I-12を得た。
参照例13:中間体I-13の製造
0℃で、中間体I-12(200mg、0.617mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、塩化オキサリル(165mg、1.30mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド(1滴)を加えた後、反応混合物を0℃で、1時間撹拌して反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、中間体I-13の粗生成物を得た。粗生成物をさらに精製することなく、直接次の反応に使用した。
参照例14:中間体I-14の製造
7-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾ[B]アゼピン-5-オン(26.0g、0.133mol)及び二炭酸ジ-tert-ブチル(200g)を100℃に加熱し、16時間反応させた。反応溶液を室温に冷却させた後、オイルポンプを用いて減圧下で二炭酸ジ-tert-ブチルの大部分を除去し、残余物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-14を得た。
LC-MS (ESI) [M+H-56]+ 239.9。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.66 - 7.58 (m, 2H), 7.48 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.66 (s, 2H), 2.64 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.07 - 1.96 (m, 2H), 1.40 (d, J = 13.8 Hz, 9H)。
参照例15:中間体I-15の製造
アルゴンガスの保護下で、0℃で、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(47.9g、0.134mol)をカリウムtert-ブトキシド(18.9g、0.168mol)のテトラヒドロフラン(500mL)溶液に加え、反応溶液を0℃で、30分間撹拌した。次に、中間体I-14(33.0g、0.112mol)を反応系に加えた。反応溶液を室温で、16時間撹拌した。反応溶液に水(500mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(500mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、水(500mL)及び飽和食塩水(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去して粗生成物を得、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-15を得た。
LC-MS (ESI) [M+H-56]+ 238.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.36 (s, 1H), 7.30 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 11.7 Hz, 2H), 3.51 (s, 2H), 2.37 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 1.81 (s, 2H), 1.45 - 1.28 (m, 9H)。
参照例16:中間体I-16の製造
室温で、中間体I-15(6.10g、20.8mmol)をトリフルオロ酢酸/ジクロロメタン(20.0mL/40.0mL)の混合溶液に溶解させ、反応混合物を室温で、3時間撹拌した。反応系を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(200mL)に注入し、ジクロロメタン(50mL×4)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-16を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.11 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.00 (dd, J = 8.6, 2.5 Hz, 1H), 6.69 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.17 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.99 - 4.93 (m, 1H), 3.18 - 3.07 (m, 2H), 2.50 - 2.45 (m, 2H), 1.88 - 1.76 (m, 2H)。
参照例17:中間体I-17の製造
室温で、中間体I-13(150mg)をピリジン(10mL)に溶解させ、中間体I-16(60mg、0.310mmol)を加えた後、反応混合物を室温で、16時間撹拌して反応させた。反応溶液に水(10mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、水(10mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、残余物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-17を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 500.1。
参照例18:中間体I-18の製造
室温で、o-トルオイルクロリド(6.11g、39.5mmol)を6-アミノニコチン酸メチル(5.00g、32.9mmol)のピリジン(40.0mL)溶液に加えた。反応混合物を室温で、2時間撹拌して反応させた後、水(300mL)に注入し、吸引濾過し、得られた固体を乾燥させ、中間体I-18を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 271.0。
参照例19:中間体I-19の製造
室温で、水酸化ナトリウム(2.66g、66.6mmol)を中間体I-18(6.00g、22.2mmol)のメタノール/水(60mL/30mL)溶液に加えた。反応混合物を70℃で、30分間撹拌した。室温に冷却させ、氷水浴下で3N希塩酸でpHを5~6に調節し、酢酸エチル(50mL×6)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、中間体I-19を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 257.1。
参照例20:中間体I-20の製造
室温で、中間体I-19(1.50g、5.85mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド(0.10mL)をジクロロメタン(20.0mL)に加え、反応系を0℃に冷却させ、塩化オキサリル(1.49g、11.7mmol)を加えた。反応溶液を0℃で、1時間撹拌して反応させ、濃縮して乾燥させ、中間体I-20の粗生成物を得た。粗生成物をさらに精製することなく、直接次の反応に使用した。
参照例21:中間体I-21の製造
室温で、中間体I-16(378mg、1.95mmol)をピリジン(5.00mL)に加え、中間体I-20(500mg)を一回に加えた。反応溶液を室温で、16時間撹拌して反応させた後、水(30mL)に注入し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-21を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 432.1。
参照例22:中間体I-22の製造
0℃で、中間体I-7(200mg、0.65mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、塩化オキサリル(165mg、1.30mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド(1滴)を加えた後、反応混合物を0℃で、1時間撹拌して反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、中間体I-22の粗生成物を得た。粗生成物をさらに精製することなく、直接次の反応に使用した。
参照例23:中間体I-23の製造
室温で、中間体I-22(214mg、0.65mmol)をピリジン(10mL)に溶解させ、中間体I-16(97mg、0.501mmol)を加えた後、反応混合物を室温で、16時間撹拌して反応させた。反応溶液に水(10mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、水(10mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、残余物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-23を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 486.2。
参照例24:中間体I-24の製造
室温で、シアン化銅(I)(24.0g、0.268mol)を2-アミノ-5-ブロモ-4-メチルピリジン(25.0g、0.134mol)のN,N-ジメチルアセトアミド(230mL)溶液に加えた。反応混合物をアルゴンガスの保護下で、170℃で、16時間撹拌して反応させた。0℃に冷却させた後、反応溶液にエチレンジアミン(50mL)及び水(500mL)を加え、15分間撹拌して反応をクエンチした。酢酸エチル(300mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、水(300mL×3)及び飽和食塩水(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-24を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 134.1。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.23 (s, 1H), 6.89 (s, 2H), 6.35 (s, 1H), 2.25 (s, 3H)。
参照例25:中間体I-25の製造
室温で、中間体I-24(10.2g、76.6mmol)を水酸化ナトリウム水溶液(90mL、10mol/L)及びエタノール(90mL)溶液に加え、反応混合物を16時間還流させた。室温に冷却させ、塩酸(6mol/L)でpHを中性に調節し、固体を析出させ、濾過し、濾過ケーキを水で洗浄し、乾燥させ、中間体I-25を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 153.3。
参照例26:中間体I-26の製造
室温で、塩化チオニル(15mL)を中間体I-25(7.8g、51.3mmol)のメタノール(80mL)溶液に加えた。反応混合物を16時間還流させた。室温に冷却させ、減圧下でメタノール溶媒の大部分を除去し、水(100mL)を加えて希釈し、水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L)でpHを13に調節し、固体を析出させ、吸引濾過し、濾過ケーキを水で洗浄し、乾燥させ、中間体I-26を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 167.1。
参照例27:中間体I-27の製造
室温で、o-トルオイルクロリド(5.14g、33.2mmol)を中間体I-26(4.6g、27.7mmol)のピリジン(35mL)溶液に加え、反応混合物を室温で、3時間撹拌して反応させた。反応溶液に氷水(70mL)を加え、固体を析出させ、濾過し、濾過ケーキを大量の水及び石油エーテルで洗浄し、乾燥させ、中間体I-27を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 285.2。
参照例28:中間体I-28の製造
室温で、5%水酸化ナトリウム水溶液(48mL)を中間体I-27(4.1g、14.4mmol)のメタノール(60mL)溶液に加え、反応混合物を70℃で、30分間反応させた。室温に冷却させ、水(50mL)を加えて希釈し、塩酸(3mol/L)でpHを弱酸性に調節し、固体を析出させ、濾過し、濾過ケーキを大量の水で洗浄し、凍結乾燥させ、中間体I-28を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 271.1。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.04 (s, 1H), 10.99 (s, 1H), 8.75 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 7.48 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.43 - 7.35 (m, 1H), 7.32 - 7.24 (m, 2H), 2.60 (s, 3H), 2.39 (s, 3H)。
参照例29:中間体I-29の製造
氷水浴下で、塩化オキサリル(2.07g、16.3mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド(1滴)を中間体I-28(2.2g、8.14mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液に加え、反応溶液を0℃で、30分間反応させた。溶媒を低温で濃縮して乾燥させ、中間体I-29の粗生成物を得、粗生成物を精製することなく、直接次の反応に使用した。
参照例30:中間体I-30の製造
室温で、中間体I-29(1.75g)を中間体I-16(900mg、4.65mmol)のピリジン(30mL)溶液に加えた。反応混合物を室温で、3時間撹拌して反応させた。水(50mL)を加え、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、水(30mL×3)及び飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-30を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 446.2。
参照例31:中間体I-31の製造
室温で、N-ブロモスクシンイミド(110mg、0.618mmol)を中間体I-30(230mg、0.516mmol)のテトラヒドロフラン/水(15mL/3mL)溶液に加え、反応溶液を室温で、16時間撹拌した。次に、水酸化ナトリウム水溶液(2mL、2.5N)を加え、反応溶液を室温で、2時間撹拌した。反応溶液に水(20mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-31を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 462.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.97 - 10.53 (m, 1H), 8.47 - 7.63 (m, 2H), 7.56 - 7.10 (m, 6H), 7.03 - 6.66 (m, 1H), 4.98 - 4.67 (m, 1H), 3.30 - 2.62 (m, 3H), 2.48 - 2.25 (m, 6H), 2.21 - 1.99 (m, 2H), 1.91 - 1.52 (m, 2H)。
参照例32:中間体I-32の製造
室温で、2-メチル-4-ニトロベンゾイルクロリド(2.06g、10.3mmol)及びトリエチルアミン(3.13g、30.9mmol)を中間体I-16(2.0g、10.3mmol)のジクロロメタン(40mL)溶液に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、反応系を水(100mL)に注入し、ジクロロメタン(50mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-32を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 356.9。
参照例33:中間体I-33の製造
室温で、鉄粉(282mg、5.05mmol)及び塩化アンモニウム(540mg、10.1mmol)を中間体I-32(360mg、1.01mmol)のメタノール/水(20mL/5mL)溶液に加えた。反応溶液をアルゴンガスの保護下で、60℃で、3時間撹拌した。室温に冷却させ、濾過し、濾液を濃縮して乾燥させ、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-33を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 327.0。
参照例34:中間体I-34の製造
室温で、o-クロロベンゾイルクロリド(225mg、1.29mmol)及びトリエチルアミン(260mg、2.59mmol)を中間体I-33(280mg、0.857mmol)の1,2-ジクロロエタン(20mL)溶液に加えた。反応混合物を50℃で、2時間撹拌した。室温に冷却させ、反応溶液にジクロロメタン(20mL)を加えて希釈し、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮して乾燥させ、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-34を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 465.2。
参照例35:中間体I-35の製造
室温で、中間体I-9(2.00g、7.43mmol)を塩化チオニル(20.0mL)溶液に加え、反応混合物を40℃で、4時間撹拌した。反応系を減圧濃縮して中間体I-35の粗生成物を得、直接次の反応に使用した。
参照例36:中間体I-36の製造
室温で、中間体I-16(1.42g、7.31mmol)をピリジン(30.0mL)に溶解させ、中間体I-35(2.00g)を加え、反応混合物を室温で、8時間撹拌した。反応系を水(100mL)に注入し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-36を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 445.0。
参照例37:中間体I-37の製造
室温で、中間体I-36(1.00g、2.25mmol)をジクロロメタン(30.0mL)に溶解させ、3-クロロ過安息香酸(1.95g、11.3mmol)を加え、反応系を室温で、10時間撹拌した。反応系を室温で、減圧濃縮して粗生成物を得、粗生成物をC18逆相クロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-37を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.41 - 10.23 (m, 1H), 7.77 - 7.10 (m, 9H), 6.83 - 6.63 (m, 1H), 5.04 - 3.53 (m, 1H), 3.21 - 2.68 (m, 3H), 2.37 - 2.33 (m, 6H), 2.13 - 1.56 (m, 4H)。
参照例38:中間体I-38の製造
25℃で、中間体I-1(1.00g、2.86mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、tert-ブチルスルフィンアミド(415.74mg、3.43mmol)、チタン酸テトラエチル(1.30g、5.72mmol)を加え、反応溶液をマイクロ波条件下で、80℃で3時間撹拌した。水(10mL)を加え、濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(20mL)で洗浄し、濾液を収集し、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮して乾燥させ、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-38を得た。
LC-MS (ESI) [2M+H]+ 453.0。
参照例39:中間体I-39の製造
25℃で、亜鉛粉末(2.01g、30.76mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)に懸濁させ、窒素ガスで3回置換した。1,2-ジブロモエタン(96.31mg、0.51mmol)、トリメチルクロロシラン(278.48mg、2.56mmol)を加え、65℃で1時間撹拌した。ブロモ酢酸tert-ブチル(5.00g、25.63mmol)を滴下した後、反応溶液を50℃で、1時間撹拌した。冷却させ、中間体1-39のテトラヒドロフラン溶液(100mL、25.63mmol)を得た。
参照例40:中間体I-40の製造
25℃で、中間体I-38(850.00mg、1.88mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を中間体I-39のテトラヒドロフラン溶液(100mL、25.63mmol)に滴下し、反応溶液を50℃で、16時間撹拌して反応させた。水(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-40を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 569.2。
参照例41:中間体I-41の製造
25℃で、中間体I-40(350.00mg、0.61mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、水素化ジイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(2.05mL、3.07mmol、1.5M)を加え、反応溶液を室温で、16時間反応させた。水(0.12mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.12mL)、水(0.3mL)を順次に加え、次に無水硫酸ナトリウムを加え、室温で0.5時間撹拌した。濾過し、濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-41を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 499.2。
参照例42:中間体I-42の製造
25℃で、中間体I-41(170.00mg、0.34mmol)をトルエン(10mL)に溶解させ、シアノメチレントリ-n-ブチルホスフィン(98.47mg、0.41mmol)を加え、反応溶液を110℃で、3時間撹拌して反応させた。室温に冷却させ、水(10mL)を加え、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-42を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 481.2。
参照例43:中間体I-43の製造
25℃で、中間体I-42(100.00mg、0.21mmol)を濃塩酸(5mL)に溶解させ、反応溶液を100℃で、16時間反応させた。直接濃縮して乾燥させ、C18逆相カラムにより分離・精製し、中間体I-43を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 223.0。
参照例44:中間体I-44の製造
25℃で、中間体I-43(40.00mg、0.18mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解させ、10%炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)、二炭酸ジ-tert-ブチル(47.04mg、0.22mmol)を加え、反応溶液を室温で、1時間反応させた。水(10mL)を加え、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-44を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 323.2。
参照例45:中間体I-45の製造
25℃で、中間体I-44(50.00mg、0.15mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、トリエチルアミン(47.02mg、0.46mmol)、2-メチル-4-ニトロベンゾイルクロリド(46.37mg、0.23mmol)を加え、反応溶液を室温で、16時間撹拌して反応させた。水(10mL)を加え、ジクロロメタン(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-45を得た。
LC-MS (ESI) [M-100+H]+ 386.2。
参照例46:中間体I-46の製造
25℃で、中間体I-45(50.00mg、0.10mmol)をエタノール(4mL)に溶解させ、還元鉄粉(28.73mg、0.51mmol)、飽和塩化アンモニウム水溶液(2mL)を加え、反応溶液を80℃、5時間撹拌して反応させた。濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(10mL)で洗浄し、濾液を収集し、水(10mL)を加え、分層した。有機相を収集し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-46を得た。
LC-MS (ESI) [M-100+H]+ 356.2。
参照例47:中間体I-47の製造
25℃で、中間体I-46(30.00mg、0.066mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解させ、トリエチルアミン(19.97mg、0.20mmol)、2-メチルベンゾイルクロリド(12.21mg、0.079mmol)を順次に加え、反応溶液を室温で、1時間反応させた。水(10mL)を加え、ジクロロメタン(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮して乾燥させ、シリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-47を得た。
LC-MS (ESI) [M-100+H]+ 474.2。
参照例48:中間体I-48の製造
室温で、炭酸セシウム(82.7g、254mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.93g、2.54mmol)を2-ブロモ-4-クロロ-1-ニトロベンゼン(20.0g、84.6mmol)及び3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-ボロン酸ピナコールエステル(21.3g、101.4mmol)のジオキサン/水(600mL/200mL)溶液に加え、反応混合物をアルゴンガスの保護下で、100℃で、5時間撹拌して反応させた。室温に冷却させ、減圧下で溶媒の大部分を除去し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-48を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 240.0。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.92 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.52 (dd, J = 8.7, 2.3 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 5.75 - 5.71 (m, 1H), 4.26 - 4.21 (m, 2H), 3.89 (t, J = 5.3 Hz, 2H), 2.36 - 2.31 (m, 2H)。
参照例49:中間体I-49の製造
室温で、3-クロロ過安息香酸(16.2g、93.9mmol)を中間体I-48(15.0g、62.6mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液に加えた。反応混合物を室温で、16時間撹拌して反応させた。反応混合物にジクロロメタン(100mL)を加えて希釈し、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(100mL×3)、飽和炭酸ナトリウム水溶液(100mL×3)及び飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-49を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 256.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.17 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.77 - 7.68 (m, 2H), 4.01 - 3.88 (m, 2H), 3.69 - 3.61 (m, 1H), 3.53 - 3.45 (m, 1H), 3.37 (s, 1H), 2.20 - 2.11 (m, 1H), 2.03 - 1.95 (m, 1H)。
参照例50:中間体I-50の製造
氷水浴下で、三フッ化ホウ素エーテル(4.37g、30.8mmol)を中間体I-49(7.5g、29.3mmol)のジクロロメタン(70mL)溶液に加えた。反応混合物を0℃で、30分間撹拌した。反応混合物を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-50を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 256.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.56 (s, 1H), 8.07 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.72 (dd, J = 8.7, 2.2 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 4.31 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 4.05 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 4.00 - 3.86 (m, 2H), 2.69 - 2.60 (m, 1H), 2.40 - 2.31 (m, 1H)。
参照例51:中間体I-51の製造
氷水浴下でアルゴンガスの保護下で、水素化ナトリウム(278mg、60%wt、6.95mmol)をトリエチルホスホノアセテート(1.18g、5.26mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)に加え、氷水浴下で30分間撹拌した後、中間体I-50(890mg、3.48mmol)を加え、反応混合物を室温で、2時間反応させた。反応混合物に水(30mL)を加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-51を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 326.1。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.91 - 7.84 (m, 1H), 7.70 - 7.63 (m, 2H), 7.08 (d, J = 15.9 Hz, 1H), 5.68 (d, J = 15.9 Hz, 1H), 4.18 - 4.06 (m, 3H), 3.92 - 3.81 (m, 3H), 2.48 - 2.43 (m, 1H), 2.36 - 2.27 (m, 1H), 1.19 (t, J = 7.1 Hz, 3H)。
参照例52:中間体I-52の製造
室温で、二酸化白金(50mg)を中間体I-51(720mg、2.21mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液に加えた。反応混合物を水素バルーン雰囲気下で、室温で、約6時間水素化した。濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去して、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-52を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 298.1。
参照例53:中間体I-53の製造
室温で、水酸化ナトリウム(88.7mg、2.22mmol)を中間体I-52(220mg、0.739mmol)のテトラヒドロフラン/水(10mL/3mL)溶液に加えた。反応溶液を40℃で、16時間撹拌して反応させた。室温に冷却させ、反応溶液に希塩酸(1N)を加えてpHを7に調節し、減圧濃縮して有機溶媒を除去し、中間体I-53の粗生成物を得、粗生成物を精製することなく、直接次の反応に使用した。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 270.1。
参照例54:中間体I-54の製造
室温で、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(283mg、1.48mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(135mg、1.11mmol)を中間体I-53(300mg)のテトラヒドロフラン(60mL)溶液に加え、反応溶液を室温で、16時間反応させた。反応混合物に水(60mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-54を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 252.1。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.57 (d, J = 30.6 Hz, 1H), 7.40 - 7.29 (m, 2H), 7.04 - 6.97 (m, 1H), 3.90 - 3.78 (m, 3H), 3.73 - 3.65 (m, 1H), 2.31 - 2.05 (m, 6H)。
参照例55:中間体I-55の製造
室温で、ボラン-テトラヒドロフラン溶液(2.09mL、1M)を中間体I-54(105mg、0.417mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)に加え、反応溶液を40℃で、2時間反応させた。室温に冷却させ、水(20mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-55を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 238.1。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.21 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.00 (dd, J = 8.3, 2.4 Hz, 1H), 6.65 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 4.10 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.97 - 3.89 (m, 2H), 3.81 - 3.74 (m, 1H), 3.14 - 3.05 (m, 1H), 3.00 - 2.93 (m, 1H), 2.40 - 2.32 (m, 1H), 2.18 - 2.09 (m, 1H), 1.89 - 1.83 (m, 2H), 1.75 - 1.69 (m, 2H)。
参照例56:中間体I-56の製造
室温で、2-メチル-4-ニトロベンゾイルクロリド(42.4mg、0.212mmol)を中間体I-55(42mg、0.177mmol)及びピリジン(42.0mg、0.531mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に加えた。反応溶液を50℃で、5時間反応させた。室温に冷却させ、水(15mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-56を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 401.0。
参照例57:中間体I-57の製造
室温で、鉄粉(31.3mg、0.560mmol)及び塩化アンモニウム(59.9mg、1.12mmol)を中間体I-56(45mg、0.112mmol)のメタノール/水(10mL/3mL)溶液に加えた。反応溶液をアルゴンガスの保護下で、50℃で、2時間反応させた。室温に冷却させ、濾過し、濾液を濃縮して溶媒の大部分を除去し、水(5mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-57を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 371.0。
参照例58:中間体I-58の製造
室温で、トリメチルスルホキソニウムヨージド(370mg、1.68mmol)及びカリウムtert-ブトキシド(189mg、1.68mmol)をジメチルスルホキシド(6.00mL)に加え、反応混合物をアルゴンガスの保護下で、30分間撹拌して反応させた後、室温で中間体I-4(130mg、0.561mmol)を加え、反応混合物を室温で、3時間撹拌して反応させた。水(20mL)を加え、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-58を得た。
LCMS (ESI) [M+H]+ 260.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.57 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.17 (dd, J = 8.4, 2.6 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.65 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 4.57 - 4.40 (m, 2H), 3.22 - 3.05 (m, 2H), 2.73 (t, J = 12.4 Hz, 1H), 2.41 - 2.32 (m, 1H), 2.20 - 2.04 (m, 1H)。
参照例59:中間体I-59の製造
室温で、N-ブロモスクシンイミド(395mg、2.22mmol)を中間体I-21(800mg、1.85mmol)のテトラヒドロフラン/水(15mL/3mL)溶液に加え、反応溶液を室温で、24時間撹拌した。次に、10%水酸化ナトリウム水溶液(3.70mL、9.25mmol)を加えた。反応溶液を室温で、1時間撹拌し続けた。反応溶液を酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をC18逆相カラムにより分離・精製し、中間体I-59を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 448.1。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.87 (m, 2H), 8.20 - 6.90 (m, 10H), 4.94 - 4.81 (m, 1H), 3.13 - 2.78 (m, 3H), 2.35 (s, 3H), 2.15 - 1.93 (m, 2H), 1.66 (m, 2H)。
参照例60:中間体I-60の製造
室温で、2-フェニル安息香酸(14.0g、70.6mmol)をジクロロメタン(200mL)に溶解させ、塩化チオニル(16.8g、141mmol)を反応系に加え、反応混合物を室温で、3時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮して中間体I-60の粗生成物を得、直接次の反応に使用した。
参照例61:中間体I-61の製造
室温で、中間体I-60(10.0g)をピリジン(80.0mL)に溶解させ、6-アミノニコチン酸メチル(7.03g、46.2mmol)を加え、反応混合物を室温で、3時間撹拌した。反応系を水(500mL)に注入し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をC18逆相カラムにより分離・精製し、中間体I-61を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 333.0。
参照例62:中間体I-62の製造
室温で、中間体I-61(10.0g、30.1mmol)をメタノール/水(100mL/20mL)に溶解させ、水酸化ナトリウム(3.61g、90.3mmol)を反応系に加え、反応混合物を室温で、3時間撹拌した。反応系に希塩酸(1.0mol/L)を加えてpHを6~7に調節し、大量の固体を析出させ、濾過し、固体を収集し、減圧下で乾燥させ、中間体I-62を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 319.0。
参照例63:中間体I-63の製造
室温で、中間体I-62(2.00g、6.28mmol)をジクロロメタン(30.0mL)に溶解させ、塩化チオニル(2.24g、18.8mmol)を加え、反応混合物を50℃、3時間撹拌した。反応系を減圧濃縮して中間体I-63の粗生成物を得、直接次の反応に使用した。
参照例64:中間体I-64の製造
室温で、中間体I-16(633mg、3.27mmol)をピリジン(10.0mL)に溶解させ、中間体I-63(1.10g)を加え、反応混合物を室温で、3時間撹拌した。反応系を水(50.0mL)に注入し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-64を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 494.2。
参照例65:中間体I-65の製造
室温で、中間体I-64(500mg、1.01mmol)をテトラヒドロフラン/水(25mL/5mL)に溶解させ、N-ブロモスクシンイミド(360mg、2.02mmol)を加え、反応混合物を室温で、24時間撹拌した。反応系に25%水酸化ナトリウム水溶液(1.00mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応系を水(20mL)に注入し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(15mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-65を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 510.1。
参照例66:中間体I-66の製造
氷水浴下で、N-メチル尿素(5.0g、67.5mmol)を水(40mL)に溶解させ、亜硝酸ナトリウム(5.12g、74.2mmol)を加えた。氷水浴下で、撹拌しながら濃塩酸(8.9mL)を約30分間かけてゆっくりと滴下し、反応溶液を氷水浴下で、30分間反応させた。沈殿物を濾過し、濾過ケーキを水で洗浄し、オイルポンプで吸引乾燥して中間体I-66を得、さらに精製することなく、直接次の反応に使用した。
参照例67:中間体I-67の製造
氷水浴下で、40%水酸化カリウム水溶液(40mL)及びエチルエーテル(54mL)を平滑な反応フラスコに加え、中間体I-66(4.2g、40.7mmol)を上記の反応系に数回に分けて加えた。反応フラスコを数回軽く振り、30分間反応させた後、上層のエチルエーテル溶液を水酸化カリウム固体の入った別の平滑なフラスコに移し、乾燥させた。中間体I-67のエチルエーテル溶液(0.75M)を得、直接次の反応に使用した。
参照例68:中間体I-68の製造
氷水浴下で、中間体I-67のエチルエーテル溶液(40mL、0.75M)を、中間体I-15(300mg、1.02mmol)及び酢酸パラジウム(50mg)のエチルエーテル(10mL)溶液にゆっくりと加え、反応溶液を氷水浴下で、1時間撹拌した。反応溶液に酢酸(1mL)を加えてクエンチし、水(30mL)を加えて希釈し、エチルエーテル(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-68を得た。
LC-MS (ESI) [M+H-56]+ 252.1。
参照例69:中間体I-69の製造
室温で、トリフルオロ酢酸(1mL)を中間体I-68(90mg、0.292mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に加えた。反応溶液を室温で、5時間撹拌した。減圧濃縮して中間体I-69の粗生成物を得、直接次の反応に使用した。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 208.1。
参照例70:中間体I-70の製造
室温で、2-メチル-4-ニトロベンゾイルクロリド(115mg、0.576mmol)を中間体I-69(60mg)及びピリジン(68.6mg、0.867mmol)の1,2-ジクロロエタン(10mL)溶液に加え、反応溶液を50℃で、16時間撹拌した。室温に冷却させ、ジクロロメタン(20mL)を加えて希釈し、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-70を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 371.1。
参照例71:中間体I-71の製造
室温で、鉄粉(30.2mg、0.541mmol)及び塩化アンモニウム(57.8mg、1.08mmol)を中間体I-70(40mg、0.108mmol)のメタノール/水(10mL/3mL)溶液に加え、反応溶液をアルゴンガスの保護下で、50℃で、3時間撹拌した。室温に冷却させ、濾過し、濾液を濃縮して乾燥させ、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-71を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 341.1。
参照例72:中間体I-72の製造
室温で、マロン酸ジエチル(10.0g、62.5mmol)をジメチルスルホキシド(150mL)に溶解させ、水素化ナトリウム(2.92g、60%wt、72.9mmol)をゆっくりと加え、反応混合物を室温で、30分間撹拌した後、2,4-ジクロロニトロベンゼン(10.0g、52.1mmol)を反応溶液に加え、添加完了後、反応溶液を80℃に加熱し、5時間撹拌した。室温に冷却させ、水(300mL)を加え、酢酸エチル(300mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-72を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 316.0。
参照例73:中間体I-73の製造
室温で、中間体I-72(10.0g、31.68mmol)をジメチルスルホキシド(100mL)及び水(1mL)に溶解させ、塩化リチウム(6.65g、158.4mmol)を加え、添加完了後、反応溶液を100℃に加熱し、5時間撹拌した。室温に冷却させ、水(200mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-73を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.08 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 8.8, 2.3 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.99 (s, 2H), 1.25 (t, J = 7.1 Hz, 3H)。
参照例74:中間体I-74の製造
0℃で、中間体I-73(3.5g、14.4mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)に溶解させ、水素化ナトリウム(860mg、60%wt、21.5mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)溶液にゆっくりと加え、反応混合物を30分間撹拌した後、1,3-ジヨードプロパン(5.1g、17.2mmol)を反応溶液に加え、添加完了後、反応溶液を室温で一晩撹拌した。水(200mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-74を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.88 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.37 (dd, J = 8.6, 2.2 Hz, 1H), 4.20 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 2.85 - 2.76 (m, 2H), 2.46 - 2.31 (m, 3H), 1.92 - 1.80 (m, 1H), 1.22 (t, J = 7.1 Hz, 3H)。
参照例75:中間体I-75の製造
室温で、中間体I-74(1.3g、4.58mmol)をメタノール(10mL)及び水(10mL)に溶解させ、水酸化ナトリウム(916mg、22.9mmol)を加え、反応溶液を100℃に加熱し、3時間撹拌した。室温に冷却させ、反応溶液を濃縮してメタノールの大部分を除去した後、1N塩酸で反応溶液を酸性に調節し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、中間体I-75を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.52 (s, 1H), 7.97 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.65 - 7.55 (m, 2H), 2.67 - 2.58 (m, 2H), 2.39 (m, 2H), 2.17 (dt, J = 19.4, 8.9 Hz, 1H), 1.85 - 1.72 (m, 1H)。
参照例76:中間体I-76の製造
室温で、ボラン-テトラヒドロフラン溶液(19.5mL、1M)を中間体I-75(1.0g、3.91mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)に加え、反応溶液を室温で、一晩撹拌した。水(50mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-76を得た。
参照例77:中間体I-77の製造
室温で、中間体I-76(800mg、3.31mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、デス・マーチン酸化剤(4.21g、9.93mmol)を加え、添加完了後、反応溶液を室温で、2時間撹拌した。反応溶液を濾過し、濾液に水(20mL)を加えて希釈し、ジクロロメタン(20mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-77を得た。
参照例78:中間体I-78の製造
0℃でアルゴンガスの保護下で、水素化ナトリウム(157mg、60%wt、3.92mmol)をトリエチルホスホノアセテート(659mg、2.94mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)に加え、氷水浴下で30分間撹拌した後、中間体I-77(470mg、1.96mmol)を加えた。反応混合物を室温で、2時間反応させた。反応溶液を濃縮してテトラヒドロフランの大部分を除去し、水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。水相に1N塩酸を加えて酸性に調節し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、中間体I-78を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.22 (s, 1H), 7.88 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.59 (dd, J = 8.7, 2.3 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 5.65 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 2.43 - 2.33 (m, 4H), 2.05 (dd, J = 20.5, 10.1 Hz, 1H), 1.79 - 1.70 (m, 1H)。
参照例79:中間体I-79の製造
室温で、中間体I-78(360mg、1.28mmol)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解させ、ラネーニッケル(300mg)を加え、添加完了後、反応溶液を水素ガス雰囲気下で、16時間撹拌した。濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、中間体I-79の粗生成物を得た。粗生成物を直接次の反応に使用した。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 254.3。
参照例80:中間体I-80の製造
室温で、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(331mg、1.73mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(211mg、1.73mmol)を中間体I-79(220mg)のテトラヒドロフラン(60mL)溶液に加え、反応溶液を室温で、16時間撹拌した。反応混合物に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-80を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 236.2。
参照例81:中間体I-81の製造
室温で、ボラン-テトラヒドロフラン溶液(1.9mL、1M)を中間体I-80(90mg、0.382mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)に加えた。反応溶液を40℃で、2時間反応させた。室温に冷却させ、水(20mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して有機溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-81を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 222.2。
参照例82:中間体I-82の製造
室温で、2-メチル-4-ニトロベンゾイルクロリド(94.8mg、0.475mmol)を中間体I-81(70mg、0.316mmol)及びピリジン(75.0mg、0.948mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に加えた。反応溶液を50℃で、5時間撹拌した。室温に冷却させ、水(15mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-82を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 385.2。
参照例83:中間体I-83の製造
室温で、鉄粉(39.2mg、0.700mmol)及び塩化アンモニウム(74.9mg、1.40mmol)を中間体I-82(54mg、0.140mmol)のメタノール/水(10mL/3mL)溶液に加えた。反応溶液をアルゴンガスの保護下で、50℃で、2時間撹拌した。室温に冷却させ、濾過し、濾液を濃縮して溶媒の大部分を除去し、水(5mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-83を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 355.1。
参照例84:中間体I-84の製造
25℃で、中間体I-42(880.00mg、1.83mmol)を濃塩酸(5mL)に溶解させ、反応溶液を80℃で、16時間撹拌した。直接濃縮して乾燥させ、アンモニアのメタノール溶液(1mL、2M)を加えて塩基性化し、減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-84を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 377.2。
参照例85:中間体I-85の製造
25℃で、中間体I-85(670.00mg、1.78mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、Boc-L-ヒドロキシプロリン(493.30mg、2.13mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(683.57mg、5.33mmol)及び2-(7-アザベンゾトリアゾール)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(809.91mg、2.13mmol)を加え、反応溶液を室温で、1時間撹拌した。水(20mL)を加え、ジクロロメタン(20mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-85を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 590.2。
参照例86:中間体I-86A、86Bの製造
中間体I-85(1.22g)をSFCキラル分離カラム(ChiralPak AD、250×30mm I.D.、10μm及びSS whelk O1、250×30mm I.D.、10μm)で2回調製し、キラル中間体I-86A(Rt=4.726min)及びキラル中間体I-86B(Rt=5.077min)を得た。
キラル分析方法:クロマトグラフィーカラム:Chiralpak AD-3 150×4.6mm I.D.、3μM
移動相:A:超臨界二酸化炭素 B:エタノール(0.05%ジエチルアミン)
溶出勾配:5%~40%B、5分;40%B、2.5分;その後5%B、2.5分
流量:2.5mL/min
クロマトグラフィーカラム温度:35℃
自動背圧レギュレーター(ABPR):1500psi
中間体I-86A LC-MS (ESI) [M+H]+ 590.4;中間体I-86B LC-MS (ESI) [M+H]+ 590.2。
参照例87:中間体I-87の製造
25℃で、中間体I-86A(200.00mg、0.34mmol)を濃塩酸(3mL)に溶解させ、反応溶液を100℃で、16時間撹拌した。直接濃縮して有機溶媒を除去し、中間体I-87の粗生成物を得た。粗生成物を直接次の反応に使用した。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 223.0。
参照例88:中間体I-88の製造
25℃で、中間体I-87(400.00mg)をテトラヒドロフラン(4mL)に溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2mL)、二炭酸ジ-tert-ブチル(89.05mg、0.41mmol)を加え、反応溶液を室温で、1時間反応させた。水(10mL)を加え、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-88を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 323.0。
参照例89:中間体I-89の製造
25℃で、中間体I-88(60.00mg、0.19mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解させ、トリエチルアミン(56.42mg、0.56mmol)、2-メチル-4-ニトロベンゾイルクロリド(55.64mg、0.28mmol)を加え、反応溶液を室温で、16時間撹拌した。水(10mL)を加え、ジクロロメタン(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-89を得た。
LC-MS (ESI) [M-100+H]+ 386.0。
参照例90:中間体I-90の製造
25℃で、中間体I-89(60.00mg、0.12mmol)をエタノール(8mL)に溶解させ、還元鉄粉(34.47mg、0.62mmol)、飽和塩化アンモニウム水溶液(2mL)を加え、反応溶液を80℃、5時間撹拌した。濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(20mL)で洗浄し、濾液を収集し、水(10mL)を加え、分層した。有機相を収集し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-90を得た。
LC-MS (ESI) [M-100+H]+ 356.4。
参照例91:中間体I-91の製造
25℃で、中間体I-90(50.00mg、0.11mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解させ、トリエチルアミン(33.29mg、0.33mmol)、o-トルオイルクロリド(25.43mg、0.16mmol)を順次に加え、反応溶液を室温で、1時間撹拌した。水(10mL)を加え、ジクロロメタン(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-91を得た。
LC-MS (ESI) [M-100+H]+ 474.0。
参照例92:中間体I-92の製造
25℃で、中間体I-86B(750.00mg、1.27mmol)を濃塩酸(8mL)に溶解させ、反応溶液を100℃で、16時間撹拌した。直接濃縮して有機溶媒を除去し、中間体I-92の粗生成物を得た。粗生成物を直接次の反応に使用した。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 223.0。
参照例93:中間体I-93の製造
25℃で、中間体I-92(1.40g)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)、二炭酸ジ-tert-ブチル(332.61mg、1.52mmol)を加え、反応溶液を室温で、1時間撹拌した。水(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-93を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 323.2。
参照例94:中間体I-94の製造
25℃で、中間体I-93(70.00mg、0.22mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解させ、トリエチルアミン(65.77mg、0.65mmol)、2-メチル-4-ニトロベンゾイルクロリド(64.92mg、0.33mmol)を加え、反応溶液を室温で、16時間撹拌した。水(10mL)を加え、ジクロロメタン(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-94を得た。
LC-MS (ESI) [M-100+H]+ 386.0。
参照例95:中間体I-95の製造
25℃で、中間体I-94(90.00mg、0.19mmol)をエタノール(8mL)に溶解させ、還元鉄粉(51.71mg、0.93mmol)、飽和塩化アンモニウム水溶液(2mL)を加え、反応溶液を80℃、5時間撹拌した。濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(20mL)で洗浄し、濾液を収集し、水(20mL)を加え、分層した。有機相を収集し、減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-95を得た。
LC-MS (ESI) [M-100+H]+ 356.2。
参照例96:中間体I-96の製造
25℃で、中間体I-95(70.00mg、0.15mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解させ、トリエチルアミン(46.60mg、0.46mmol)、o-トルオイルクロリド(35.60mg、0.23mmol)を順次に加え、反応溶液を室温で、1時間撹拌した。水(10mL)を加え、ジクロロメタン(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-96を得た。
LC-MS (ESI) [M-100+H]+ 474.2。
参照例97:中間体I-97の製造
氷水浴下で、塩化チオニル(311mg、2.61mmol)を中間体I-19(335mg、1.31mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(15mL)に加えた。反応混合物を室温で、3時間撹拌した後、中間体I-5(150mg、0.653mmol)を加え、反応混合物を室温で、16時間撹拌して反応させた。水(40mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-97を得た。
LCMS (ESI) [M+H]+ 468.1。
参照例98:中間体I-98の製造
室温で、o-クロロベンゾイルクロリド(1.27g、7.23mmol)を6-アミノニコチン酸メチル(1.00g、6.57mmol)のピリジン(20.0mL)溶液に加えた。反応混合物を室温で、1時間撹拌して反応させた後、水(100mL)に注入し、吸引濾過し、濾過ケーキを乾燥させ、中間体I-98を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 290.9。
参照例99:中間体I-99の製造
室温で、水酸化ナトリウム水溶液(2mL、3.5N)を中間体I-98(680mg、2.34mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に加え、反応溶液を70℃で、1時間撹拌した。反応溶液に希塩酸(1N)を加えてpHを5に調節し、濾過し、濾過ケーキを吸引乾燥し、中間体I-99を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 277.0。
参照例100:中間体I-100の製造
氷水浴下で、塩化チオニル(622mg、5.23mmol)を中間体I-99(800mg、2.89mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(20mL)に加えた。反応混合物を室温で、3時間撹拌した後、中間体I-5(300mg、1.31mmol)を加え、反応混合物を室温で、16時間撹拌して反応させた。水(40mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより分離・精製し、中間体I-100を得た。
LCMS (ESI) [M+H]+ 487.9。
実施例の製造
実施例1:化合物1の製造
室温で、中間体I-8(150mg、0.287mmol)をアンモニア水(8.00mL)溶液に加え、単体ヨウ素(728mg、2.87mmol)、α-イソトリデシル-ω-ヒドロキシ-ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)(1.00mL)を反応系に加えた。反応混合物を室温で、24時間撹拌して反応させた後、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(アンモニア水系)により分離・精製し、化合物1を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 537.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.25 - 11.15 (m, 1H), 8.55 - 8.13 (m, 1H), 8.10 - 7.48 (m, 7H), 7.27 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.12 - 6.86 (m, 1H), 5.09 - 4.71 (m, 1H), 3.19 - 2.94 (m, 1H), 2.88 - 2.54 (m, 2H), 2.45 - 2.16 (m, 2H)。
実施例2:化合物2の製造
室温で、中間体I-10(150mg、0.312mmol)をアンモニア(8.00mL)溶液に加え、単体ヨウ素(792mg、3.12mmol)、α-イソトリデシル-ω-ヒドロキシ-ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)(1.00mL)を反応系に加えた。反応溶液を室温で、24時間撹拌して反応させた後、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(アンモニア水系)により分離・精製し、化合物2を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 496.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.16 - 10.48 (m, 1H), 7.55 - 7.80 (m, 2H), 7.04 - 7.50 (m, 7H), 6.59 - 6.82 (m, 1H), 4.52 - 4.98 (m, 1H), 3.54 - 3.74 (m, 1H), 3.34 - 3.49 (m, 1H), 2.96 - 3.12 (m, 1H), 2.72 - 2.84 (m, 1H), 2.13 - 2.45 (m, 8H)。
実施例3:化合物3の製造
室温で、中間体I-17(40mg、0.080mmol)をアンモニア水(5mL)に加え、ヨウ素(101.8mg、0.800mmol)及びα-イソトリデシル-ω-ヒドロキシ-ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)(0.1mL)を順次に加え、添加完了後、反応混合物を室温で、一晩撹拌して反応させた。飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(10mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、水(10mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、残余物を分取HPLC(アンモニア水系)により分離し、化合物3を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 515.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.28 - 10.84 (m, 1H), 8.64 - 6.69 (m, 9H), 5.00 - 4.67 (m, 1H), 2.78 (dt, J = 43.7, 22.6 Hz, 1H), 2.47 (s, 3H), 2.22 - 1.74 (m, 5H), 1.54 (dd, J = 52.0, 31.2 Hz, 2H)。
実施例4:化合物4の製造
室温で、中間体I-21(100mg、0.232mmol)をアンモニア水(5.00mL)溶液に溶解させ、単体ヨウ素(177mg、0.696mmol)、α-イソトリデシル-ω-ヒドロキシ-ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)(0.300mL)を反応系に加えた。反応混合物を室温で、16時間撹拌して反応させた後、水(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(30mL)及び飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(アンモニア水系)により分離・精製し、化合物4を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 447.1。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.86 - 10.76 (m, 1H), 8.48 - 8.01 (m, 2H), 7.61 - 7.09 (m, 7H), 6.85 (dd, J = 43.8, 8.3 Hz, 1H), 4.86 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 2.84 - 2.71 (m, 1H), 2.35 (s, 3H), 2.13 - 1.77 (m, 5H), 1.58 - 1.48 (m, 1H)。
実施例5:化合物5の製造
室温で、中間体I-23(100mg、0.206mmol)をアンモニア水(5mL)に加え、ヨウ素(533mg、2.1mmol)及びα-イソトリデシル-ω-ヒドロキシ-ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)(0.3mL)を順次に加え、添加完了後、反応混合物を室温で、一晩撹拌して反応させた。飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(10mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、水(10mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、残余物を分取HPLC(アンモニア水系)により分離し、化合物5を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 501.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.21 - 11.10 (m, 1H), 8.50 - 7.93 (m, 2H), 7.84 - 7.10 (m, 7H), 6.96 - 6.76 (m, 1H), 4.96 - 4.71 (m, 1H), 2.86 - 2.69 (m, 1H), 2.21 - 1.83 (m, 5H), 1.80 - 1.44 (m, 2H)。
実施例6:化合物6の製造
室温で、中間体I-30(150mg、0.336mmol)をアンモニア水(5.00mL)に溶解させ、単体ヨウ素(426mg、1.68mmol)、α-イソトリデシル-ω-ヒドロキシ-ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)(0.300mL)を反応系に加え、反応混合物を室温で、16時間撹拌して反応させた。水(10mL)を加え、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(20mL)及び飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(アンモニア水系)により分離・精製し、化合物6を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 461.1。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.97 - 10.44 (m, 1H), 8.59 - 7.03 (m, 8H), 6.75 (dd, J = 41.4, 8.3 Hz, 1H), 4.97 - 4.75 (m, 1H), 2.90 - 2.63 (m, 1H), 2.48 - 2.31 (m, 6H), 2.22 - 1.74 (m, 5H), 1.54 (dd, J = 53.9, 30.7 Hz, 2H)。
実施例7:化合物7の製造
室温で、カリウムtert-ブトキシド(85.3mg、0.760mmol)及びトリメチルスルホキソニウムヨージド(335mg、1.52mmol)をジメチルスルホキシド(1.5mL)に加え、反応溶液を室温で、10分間撹拌した。次に、中間体I-31(70mg、0.152mmol)を加え、反応溶液を50℃で、16時間反応させた。室温に冷却させ、反応溶液に水(10mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(15mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(炭酸水素アンモニウム系)により分離・精製し、化合物7を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 476.1。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.43 - 7.64 (m, 1H), 7.53 - 6.91 (m, 7H), 6.88 - 6.51 (m, 1H), 4.94 - 4.43 (m, 1H), 3.39 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 3.26 (d, J = 12.6 Hz, 2H), 3.18 - 2.77 (m, 2H), 2.29 - 1.90 (m, 8H), 1.84 - 1.46 (m, 2H)。
実施例8:化合物8の製造
室温で、中間体I-34(150mg、0.322mmol)をアンモニア水(6mL)に溶解させ、単体ヨウ素(817mg、3.22mmol)及びα-イソトリデシル-ω-ヒドロキシ-ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)(0.2mL)を反応系に加えた。反応混合物を室温で、16時間撹拌した。反応溶液に飽和亜硫酸ナトリウム(10mL)を加えてクエンチし、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLCにより分離・精製し、化合物8を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 479.9。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.66 - 10.31 (m, 1H), 7.74 - 6.99 (m, 9H), 6.78 - 6.56 (m, 1H), 4.84 - 3.63 (m, 1H), 3.14 - 2.65 (m, 1H), 2.39 (s, 3H), 2.19 - 1.72 (m, 5H), 1.69 - 1.45 (m, 2H)。
実施例9:化合物9の製造
室温で、化合物I-36(300mg、0.674mmol)をアンモニア水(20.0mL)に溶解させ、単体ヨウ素(513mg、2.02mmol)、α-イソトリデシル-ω-ヒドロキシ-ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)(30mL)を反応系に加え、反応混合物を室温で、8時間撹拌した。反応系を飽和亜硫酸水素ナトリウム溶液(100mL)に注入し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLCにより分離・精製し、化合物9を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 460.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.49 - 10.10 (m, 1H), 7.92 - 6.91 (m, 9H), 6.79 - 6.53 (m, 1H), 4.95 - 3.61 (m, 1H), 3.10 - 2.67 (m, 1H), 2.40 - 2.33 (m, 6H), 2.12 - 1.75 (m, 4H), 1.69 - 1.43 (m, 2H)。
実施例10:化合物10A、10Bの製造
室温で、中間体I-37(220mg、0.477mmol)をtert-ブタノール(2.20mL)に溶解させ、トリメチルスルホキソニウムヨージド(1.05g、4.77mmol)、カリウムtert-ブトキシド(268mg、2.39mmol)を順次に加え、反応混合物を55℃、18時間撹拌した。反応系を室温に冷却させ、水(30.0mL)に注入し、酢酸エチル(10mL×4)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLCにより分離・精製し、化合物10A及び化合物10Bを得た。
化合物10A:
LC-MS (ESI) [M+Na]+ 497.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.41 - 10.28 (m, 1H), 7.83 - 7.54 (m, 3H), 7.48 - 7.22 (m, 7H), 4.74 - 4.42 (m, 2H), 3.54 (m, 1H), 3.15 - 3.01 (m, 1H), 2.96 - 2.80 (m, 1H), 2.41 - 2.31 (m, 8H), 1.87 - 1.52 (m, 3H)。
化合物10B:
LC-MS (ESI) [M+H]+ 489.1。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6 + D2O) δ 7.70 - 7.56 (m, 1H), 7.41 (dd, J = 8.3, 2.4 Hz, 1H), 7.33 - 6.87 (m, 8H), 4.62 - 4.33 (m, 2H), 3.41 - 3.30 (m, 2H), 3.28 - 3.20 (m, 1H), 3.09 - 2.96 (m, 1H), 2.88 - 2.72 (m, 1H), 2.30 - 2.06 (m, 8H), 1.82 - 1.36 (m, 3H)。
実施例11:化合物11の製造
25℃で、中間体I-47(40.00mg、0.070mmol)を塩化水素のジオキサン溶液(5mL、3M)に溶解させ、反応溶液を室温で、1時間反応させた。濃縮して乾燥させ、分取HPLC(炭酸水素アンモニウム系)により分離・精製し、化合物11を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 474.2。
1H NMR (400 MHz, Methanol-d4) δ 7.68 - 7.51 (m, 1H), 7.48 - 7.08 (m, 5H), 6.92 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 6.73 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.60 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.09 (dt, J = 64.2, 6.5 Hz, 1H), 4.65 - 4.55 (m, 1H), 3.71 (s, 1H), 3.46 (dt, J = 13.0, 5.2 Hz, 1H), 2.89 - 2.78 (m, 2H), 2.78 - 2.64 (m, 1H), 2.62 - 2.51 (m, 1H), 2.51 - 2.40 (m, 1H), 2.30 - 2.28 (m, 6H), 2.24 - 2.06 (m, 1H), 1.97 (m, 1H)。
実施例12:化合物12の製造
室温で、2-メチルベンゾイルクロリド(21.9mg、0.142mmol)及びトリエチルアミン(28.7mg、0.284mmol)を中間体I-57(35mg、0.0944mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に加え、反応溶液を室温で、3時間反応させた。反応溶液にジクロロメタン(10mL)を加えて希釈し、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(炭酸水素アンモニウム系)により分離・精製し、化合物12を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 489.1
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.41 - 10.26 (m, 1H), 7.77 - 6.58 (m, 10H), 4.37 - 4.04 (m, 1H), 3.99 - 3.47 (m, 4H), 3.06 - 2.80 (m, 1H), 2.70 - 2.51 (m, 1H), 2.45 - 2.16 (m, 7H), 2.04 - 1.93 (m, 1H), 1.86 - 1.51 (m, 3H)。
実施例13:化合物13の製造
室温で、中間体I-7(54.0mg、0.174mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド(5.00mL)に溶解させ、0℃に冷却させ、アルゴンガスの保護下で、塩化チオニル(20.7mg、0.174mmol)を加え、反応混合物を0℃で、3時間撹拌して反応させた後、中間体I-58(30.0mg、0.116mmol)を加え、反応混合物を室温で、16時間撹拌して反応させた。水(20mL)に加え、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(アンモニア水系)により分離・精製し、化合物13を得た。
LCMS (ESI) [M+H]+ 552.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.29 - 11.19 (m, 1H), 8.41 - 7.97 (m, 2H), 7.90 - 7.63 (m, 6H), 7.45 - 6.92 (m, 2H), 4.85 - 4.49 (m, 3H), 3.54 - 2.63 (m, 4H), 2.38 - 2.15 (m, 1H)。
実施例14:化合物14の製造
室温で、カリウムtert-ブトキシド(175mg、1.56mmol)及びトリメチルスルホキソニウムヨージド(343mg、1.56mmol)をジメチルスルホキシド(1.00mL)に加え、反応溶液を室温で、5分間撹拌した。次に、中間体I-59(100mg、0.223mmol)を加え、反応溶液を70℃で、20時間撹拌した。室温に冷却させ、反応溶液に水(10mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(アンモニア水系)により分離・精製し、化合物14を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 462.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.09 - 10.74 (m, 1H), 8.56 - 8.00 (m, 2H), 7.87 - 7.17 (m, 7H), 7.06 - 6.78 (m, 1H), 4.80 - 4.33 (m, 3H), 3.11 - 2.92 (m, 1H), 2.89 - 2.54 (m, 2H), 2.47 - 2.15 (m, 4H), 2.12 - 1.55 (m, 3H)。
実施例15:化合物15の製造
室温で、中間体I-65(200mg、0.392mmol)をジメチルスルホキシド(5.00mL)に溶解させ、トリメチルスルホキソニウムヨージド(863mg、3.92mmol)、カリウムtert-ブトキシド(220mg、1.96mmol)を順次に加え、反応混合物を50℃、24時間撹拌した。反応系を室温に冷却させ、水(30mL)に注入し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(15mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(炭酸水素アンモニウム系)により分離・精製し、化合物15を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 524.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.12 - 7.65 (m, 1H), 7.64 - 7.10 (m, 10H), 7.08 - 6.01 (m, 4H), 4.88 - 4.43 (m, 1H), 3.14 - 2.86 (m, 4H), 2.83 - 2.66 (m, 1H), 2.17 - 1.51 (m, 4H)。
実施例16:化合物16の製造
室温で、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(46.8mg、0.123mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(23.9mg、0.185mmol)を、中間体I-71(21mg、0.0616mmol)及びo-メチル安息香酸(10.1mg、0.0742mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に加え、反応溶液を50℃で、16時間撹拌した。反応溶液に水(10mL)を加え、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して乾燥させ、C18逆相クロマトグラフィーにより精製し、化合物16を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 459.2。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.40 - 10.24 (m, 1H), 7.77 - 7.45 (m, 2H), 7.40 - 7.02 (m, 7H), 6.76 - 6.66 (m, 1H), 4.88 - 2.68 (m, 1H), 2.37 (m, 6H), 2.00 - 1.87 (m, 1H), 1.82 - 1.52 (m, 2H), 1.38 - 1.14 (m, 2H), 1.02 - 0.85 (m, 1H), 0.82 - 0.68 (m, 2H)。
実施例17:化合物17の製造
室温で、2-メチル安息香酸(19.3mg、0.142mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(43.7mg、0.339mmol)及びO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(85.9mg、0.226mmol)を、中間体I-83(40mg、0.113mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)溶液に加え、反応溶液を室温で、16時間反応させた。反応溶液を分取HPLC(ギ酸系)により分離・精製し、化合物17を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 473.3。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.40 - 10.26 (m, 1H), 7.75 - 7.17 (m, 9H), 6.86 - 6.55 (m, 1H), 4.52 - 3.50 (m, 1H), 2.98 - 2.83 (m, 1H), 2.77 - 2.64 (m, 1H), 2.41 - 2.23 (m, 7H), 2.22 - 1.35 (m, 8H)。
実施例18:化合物18の製造
25℃で、中間体I-91(50.00mg、0.087mmol)を塩化水素のジオキサン溶液(5mL、3M)に溶解させ、反応溶液を室温で、1時間撹拌した。濃縮して乾燥させ、分取HPLC(炭酸水素アンモニウム系)により分離・精製し、キラル化合物18を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 474.2。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.31 (s, 1H), 7.58 - 7.21 (m, 6H), 7.08 (dd, J = 8.3, 2.5 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.69 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.32 - 5.90 (m, 1H), 4.68 - 4.49 (m, 1H), 3.77 - 3.64 (m, 1H), 3.59 (s, 1H), 3.49 - 3.40 (m, 2H), 2.82 - 2.69 (m, 2H), 2.44 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 2.39 (s, 1H), 2.34 (s, 3H), 2.29 (s, 3H), 2.22 - 2.06 (m, 1H)。
実施例19:化合物19の製造
25℃で、中間体I-96(70.00mg、0.12mmol)を塩化水素のジオキサン溶液(5mL、3M)に溶解させ、反応溶液を室温で、1時間撹拌した。濃縮して乾燥させ、分取HPLC(炭酸水素アンモニウム系)により分離・精製し、キラル化合物19を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 474.2。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.34 (s, 1H), 7.57 - 7.23 (m, 6H), 7.11 (dd, J = 8.5, 2.4 Hz, 1H), 6.85 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.66 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.27 - 5.98 (m, 1H), 4.63 - 4.48 (m, 1H), 3.85 - 3.57 (m, 1H), 3.51 - 3.34 (m, 1H), 2.99 - 2.78 (m, 3H), 2.64 (q, J = 8.6, 7.7 Hz, 1H), 2.48 (d, J = 18.7 Hz, 2H), 2.39 (s, 1H), 2.34 - 2.28 (m, 6H), 2.23 - 1.90 (m, 1H)。
実施例20:化合物20の製造
室温で、α-イソトリデシル-ω-ヒドロキシ-ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)(1.00mL)及び単体ヨウ素(1.19g、4.69mmol)を、中間体I-97(220mg、0.470mmol)のアンモニア水(20mL)に加えた。反応混合物を室温で、16時間攪拌して反応させた(LCMS及びTLCでは、約10%の製品が生成され、原料の大部分が残存していることが確認された)。飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(40mL)を加え、酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して原料及び生成物の混合物(210mg)を回収した後、上記のように再添加し、2回繰り返した。反応溶液に飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー及びC18逆相クロマトグラフィーにより順次分離・精製し、化合物20を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 483.1。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.90 - 10.80 (m, 1H), 8.48 - 8.07 (m, 1H), 8.08 - 7.20 (m, 8H), 7.09 - 6.82 (m, 1H), 5.03 - 4.76 (m, 1H), 3.19 - 2.92 (m, 1H), 2.84 - 2.54 (m, 2H), 2.42 - 2.13 (m, 5H)。
実施例21:化合物21の製造
室温で、α-イソトリデシル-ω-ヒドロキシ-ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル)(2.00mL)及びヨウ素(1.56g、6.15mmol)を、I-100(300mg、0.614mmol)のアンモニア水(20mL)に加えた。反応混合物を室温で、16時間攪拌して反応させた(LCMS及びTLCでは、約10%の製品が生成され、原料の大部分が残存していることが確認された)。飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(40mL)を加え、酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して原料及び生成物の混合物(295mg)を回収した後、上記のように再添加した。反応溶液に飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー及びC18逆相クロマトグラフィーにより順次分離・精製し、化合物21を得た。
LC-MS (ESI) [M+H]+ 503.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.16 - 11.06 (m, 1H), 8.56 - 6.84 (m, 10H), 5.08 - 4.57 (m, 1H), 3.18 - 2.94 (m, 1H), 2.89 - 2.53 (m, 2H), 2.46 - 2.16 (m, 2H)。
実験例1:バソプレシン受容体V2Rのバソプレシン誘発性活性化の阻害に対する化合物のIC50試験
(1)細胞
ヒトバソプレシン受容体V2Rを安定的に発現するHeLa細胞株(HeLa-V2R):Shanghai Genechem Co.,Ltd.によりレンチウイルス感染法を用いて構築され、ヒトV2Rを安定的に発現することがqPCRにより検証された。
(2)試薬
DMEM細胞培地:Gibco社、カタログ番号11995065;ウシ胎児血清:Genetimes社、カタログ番号FND500;0.25%トリプシン:Gibco社、カタログ番号25200072;ピューロマイシン塩酸塩:Gibco社、カタログ番号A1113803;cAMP-GS HIRANGEキット:Cisbio社、カタログ番号62AM6PEC;IBMX:Sigma社、カタログ番号i5879;バソプレシンAVP:GL Biochem (Shanghai) Ltd.による特注品。
(3)試験方法
HeLa-V2R細胞を、10%ウシ胎児血清を添加したDMEM培地で37℃、5%CO2でインキュベートし、2μg/mLのピューロマイシンを培地に添加してV2R発現細胞のスクリーニングを継続した。実験当日、細胞をトリプシンで消化し、cAMP-GS HIRANGEキットのstimulation bufferで2回洗浄し、再懸濁し、計数して1.6×106細胞/mLに調製し、最終濃度を0.5mMになるようにIBMXを添加した。細胞懸濁液を5μL/ウェルで384ウェルプレートに移し、異なる濃度の試験化合物(10μMから3倍希釈、10個濃度勾配)又はDMSO(最小値Min、最大値Max対照)を2.5μLずつ対応するウェルに加えた。室温で30分間インキュベートした後、最終濃度を2.25nMになるように試験化合物ウェル及び最大値ウェルに2.5μLのバソプレシンAVP溶液を加え、最小値ウェルに2.5μLのstimulation bufferを加え、25℃で60分間インキュベートした。同時に、cAMP標準試料(5.6μMから3倍希釈、10個濃度ポイント)を調製し、10μLのcAMP標準試料を384ウェルプレートの対応するウェルに移した。キットに付属のcAMP-d2蛍光プローブ及びanti-cAMP抗体プローブをcAMP-GS HIRANGEキットのlysis bufferで20倍に希釈し、384ウェルプレートの各ウェルに5μLずつ順次に加え、よく混合した後、短時間遠心分離し、25℃で2時間インキュベートして検出した。EnvisionマイクロプレートリーダーのHTRF法により試料を検出し、615nm及び665nmでの蛍光強度を検出した。試験対象の各試料に対して2つの複製ウェルを作成し、MinとMaxに対してそれぞれ32つの複製ウェルを作成した。
(4)データ処理
各ウェルの試料について、665nm及び615nmでの蛍光強度比FI665/615を算出した。標準濃度の対数をX、FI665/615X1000をY値として、Prism8.0ソフトウェアの「log(inhibitor) vs response - variable slope (four parameters)」モデルをフィッティングすることによって標準曲線を得た。試験ウェルFI665/615X1000をY値として、各試料に対応するcAMP濃度を上記の標準曲線に従ってPrism8.0ソフトウェアで算出した。
%Inhibition(パーセント阻害率)の計算式は以下のとおりである:
ここで、
は、すべての最大値ウェルにおけるcAMP濃度の平均計算値であり、
は、すべての最小値ウェルにおけるcAMP濃度の平均計算値であり、Ccmpdは、試験化合物のcAMP濃度の計算値である。
%Inhibition(パーセント阻害率)をY値、化合物の濃度の対数値をXとして、Prism8.0ソフトウェアの「log(inhibitor) vs response - variable slope (four parameters)」モデルを用いて非線形回帰を実行し、IC50を算出し、ここで、Y=Bottom+(Top-Bottom)/(1+10^((LogIC50-X)*Hill Slope))。
実験結果は表1に示された通りである:
実験例2:本発明の化合物の体内薬物動態実験
本実施例では、マウスを用いた静脈内注射及び経口投与による体内薬物動態を評価した。
実験方法及び条件:雄性CD1マウス、6~8週齢、すべての動物は食物と水を自由に摂取でき、試験化合物を1mg/Kg(溶媒:5%のDMSO/10%のSolutol/85%のSaline)で単回静脈内注射し、投与後5min、15min、30min、1hr、2hr、4hr、8hr、24hr、又は10mg/kg(溶媒:5%のDMSO/10%のSolutol/85%のSaline)で経口投与し、投与後15min、30min、1hr、2hr、4hr、6h、8hr、24hrに眼窩から血液を採取し、各試料採取は50μL以上であり、ヘパリンナトリウムで凝固を防止し、採取後氷上に放置し、1時間以内に遠心分離し検査に使用する血漿を得た。血漿中の血液薬物濃度は、液相タンデム質量分析法(LC/MS/MS)によって検出され、測定された濃度はPhoenix WinNonlinソフトウェアで薬物動態パラメータを計算するために使用された。トルバプタンを対照品1とし、実験結果は表2及び表3に示された通りである。
実験データによれば、マウスにおける本発明の化合物の静脈内及び経口投与の体内薬物動態結果は、より低い体内代謝クリアランスCl及びより高い体内曝露量AUC0-infを示した。
実験例3:LLC-PK1細胞の増殖に対する化合物の阻害効果の試験
(1)細胞
ブタ腎臓上皮細胞LLC-PK1:ATCCから購入、カタログ番号CL-101
(2)試薬:
Medium199、Gibco社(カタログ番号11150059)
ウシ胎児血清(FBS)、オーストラリア、Genetimes社(カタログ番号FND500)
トリプシン-EDTA(0.25%)、フェノールレッド、Gibco社(カタログ番号25200072)
PBS、pH7.4、Gibco社(カタログ番号10010031)
DMSO(ジメチルスルホキシド)、Sigma社(カタログ番号D8418)
ポリ-D-リジン、Gibco社(カタログ番号A3890401)
バソプレシンAVP:GL Biochem (Shanghai) Ltd.による特注品
ベラパミル塩酸塩、MCE社(カタログ番号HY-A0064)
AlamarBlueTM HS細胞生存率試薬、Invitrogen社(カタログ番号A50100)
(3)試験方法:
多発性嚢胞腎の病因は、腎集合管上皮細胞の細胞内カルシウムイオン濃度が低く、cAMP依存的に細胞が過剰増殖していることに関連している。2004年にThe Journal of Biological Chemistry誌にTamio Yamaguchiらによって発表された研究論文を参照して、腎臓上皮細胞LLC-PK1増殖実験を最適化して実行し、細胞内カルシウムイオン濃度低下後のバソプレシン誘発性細胞増殖に対する化合物の阻害効果を評価した。
LLC-PK1細胞を、10%ウシ胎児血清を添加したM199培地で37℃、5%CO2でインキュベートした。実験初日、最初に96ウェルプレートに0.01%ポリ-D-リジンを塗布し、各ウェルに100μLを加え、室温で10分間放置した後、吸引して室温で1時間風乾し、後の使用のために200μLの1XPBSで1回洗浄した。LLC-PK1細胞をトリプシンで消化し、遠心分離後に無血清M199で再懸濁し、計数し、無血清M199培地で1×105/mLの細胞懸濁液に希釈し、最終濃度を1%になるようにFBSを添加した。細胞懸濁液を200μL/ウェルで96ウェルプレートに移した。24時間インキュベートした後、調製液の上清を吸引し、200μLのPBSで1回洗浄した後、0.05%FBSを含む160μLのM199培地、20μLの10Xベラパミル(最終濃度:5μM)を順次に加え、24時間インキュベートし続けた。3日目に、異なる濃度の試験化合物(最終濃度3μMから3倍希釈、8個濃度勾配)又はDMSO(最小値Min、最大値Max対照)を10μLずつ対応するウェルに加えた。最終濃度を10nMになるように試験化合物ウェル及び最大値ウェルに10μLのバソプレシンAVP溶液を加え、最小値ウェルに10μLの無血清M199培地を加え、48時間インキュベートし続けた。5日目に、培地を慎重に吸引し、200μLのPBSで細胞を1回洗浄し、90μLの無血清M199培地を慎重に加え、次に10μLのアラマーブルー試薬を加え、300rpmで1分間遠心分離し、37℃で2時間インキュベートして検出した。励起波長が560nmであり、発光波長が595nmであるSpectraMax装置により試料を検出した。試験対象の各試料に対して3つの複製ウェルを作成し、MinとMaxに対してそれぞれ6つの複製ウェルを作成した。
(4)データ処理
化合物の濃度をX値、各実験ウェルの試料の蛍光強度からバックグラウンドウェルの蛍光強度を差し引いた平均値をY値とし、検出時のウェル内の生細胞数を表す。AVP誘発性細胞増殖に対する異なる化合物の用量効果関係を反映させるために、GraphPad Prism8.0ソフトウェアのGrouped-Summary data-Separated bar graphを用いて棒グラフを作成した。トルバプタンを陽性対照として使用し、増殖に対する化合物の阻害効果を定性的に評価し、「+++」は、全体的な性能がトルバプタンよりも優れていることを表し、「++」は、性能がトルバプタンに近いことを表し、「+」は、性能がトルバプタンよりも弱いことを表し、「-」は、増殖阻害がないことを表す。
データ品質管理:S/B、すなわちMaxウェルの平均値/Minウェルの平均値を算出し、2以上であればQC合格とする。
実験結果によれば、図1に示されたように、LLC-PK1細胞の増殖に対する化合物1の阻害効果は対照品1(トルバプタン)よりも強く、高濃度条件下では増殖促進効果がないことを示した。
[1]
式(X)で表される化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩。
(ここで、
環Aは、ヘテロシクロアルキル及びシクロアルキルから選択され、前記ヘテロシクロアルキル及びシクロアルキルは、1、2、3又は4つのR
A
により任意に置換され;
環Bは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル及びシクロアルキルから選択され、前記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル又はシクロアルキルは、1、2又は3つのR
3
により任意に置換され;
環Cは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル及びシクロアルキルから選択され、前記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル又はシクロアルキルは、1、2又は3つのR
4
により任意に置換され;
T
1
、T
2
は、それぞれ独立して、N及びCHから選択され;
R
1
、R
2
、R
3
、R
4
は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル及びシクロアルキルから選択され、前記アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル又はシクロアルキルは、1、2、3又は4つのRにより任意に置換され;
R及びR
A
は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル及びシクロアルキルから選択され、前記アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル又はシクロアルキルは、1、2、3又は4つのR’により任意に置換され;
R’は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
、アルキル及びヘテロアルキルから選択され;
m1及びm2は、それぞれ独立して、1、2、3又は4から選択され;
L
X
は、-NH(C=O)-、-アルキル-NH(C=O)-、-NH(C=O)-アルキル-、アルキル、アルケニル及びアルキニルから選択され、前記-アルキル-NH(C=O)-、-NH(C=O)-アルキル-、アルキル、アルケニル又はアルキニルは、1、2、3又は4つのRにより任意に置換され;
また、環Aがヘテロシクロアルキルから選択される場合、式(I)で表される化合物は、
から選択されず、
前記ヘテロシクロアルキル又はヘテロアリールは、独立して-O-、-NH-、-N=、-S-、-C(=O)-、-C(=O)O-、-S(=O)-、-S(=O)
2
-及びNから選択される1、2、3又は4つのヘテロ原子又はヘテロ原子団を含む。)
[2]
式(I)で表される化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩。
(ここで、
環Aは、3~6員ヘテロシクロアルキル及びC
3-6
シクロアルキルから選択され、前記3~6員ヘテロシクロアルキル及びC
3-6
シクロアルキルは、1又は2つのR
A
により任意に置換され;
環Bは、フェニル及び5~6員ヘテロアリールから選択され、前記フェニル又は5~6員ヘテロアリールは、1、2又は3つのR
3
により任意に置換され;
環Cは、フェニル及び5~6員ヘテロアリールから選択され、前記フェニル又は5~6員ヘテロアリールは、1、2又は3つのR
4
により任意に置換され;
T
1
、T
2
は、それぞれ独立して、N及びCHから選択され;
R
1
は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
及びC
1-6
アルキルから選択され、前記C
1-6
アルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R
2
は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
、C
1-6
アルキル及びC
3-6
シクロアルキルから選択され、前記C
1-6
アルキル又はC
3-6
シクロアルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R
3
は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
及びC
1-6
アルキルから選択され、前記C
1-6
アルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R
4
は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
、C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ、C
1-6
アルキルアミノ、C
3-6
シクロアルキル、フェニル及び5~6員ヘテロアリールから選択され、前記C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ、C
1-6
アルキルアミノ、C
3-6
シクロアルキル、フェニル又は5~6員ヘテ
ロアリールは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R及びR
A
は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
、C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ及びC
1-6
アルキルアミノから選択され、前記C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ及びC
1-6
アルキルアミノは、1、2又は3つのR’により任意に置換され;
R’は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
及びC
1-6
アルキルから選択され;
m1及びm2は、それぞれ独立して、1、2、又は3から選択され;
また、環Aが3~6員ヘテロシクロアルキルから選択される場合、式(I)で表される化合物は、
から選択されず、
前記3~6員ヘテロシクロアルキル又は5~6員ヘテロアリールは、独立して-O-、-NH-、-N=、-S-、-C(=O)-、-C(=O)O-、-S(=O)-、-S(=O)
2
-及びNから選択される1、2、又は3つのヘテロ原子又はヘテロ原子団を含む。)
[3]
式(II)で表される化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩。
(ここで、X
1
は、C(R
A
)
2
、NH及びOから選択され;
X
2
は、CH及びNから選択され;
T
1
、T
2
は、それぞれ独立して、N及びCHから選択され;
R
1
は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
及びC
1-6
アルキルから選択され、前記C
1-6
アルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R
2a
及びR
2b
は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
、C
1-6
アルキル及びC
3-6
シクロアルキルから選択され、前記C
1-6
アルキル又はC
3-6
シクロアルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R
3
は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
及びC
1-6
アルキルから選択され、前記C
1-6
アルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R
4
は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
、C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ、C
1-6
アルキルアミノ、C
3-6
シクロアルキル、フェニル及び5~6員ヘテロアリールから選択され、前記C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ、C
1-6
アルキルアミノ、C
3-6
シクロアルキル、フェニル又は5~6員ヘテロアリールは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R及びR
A
は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
、C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ及びC
1-6
アルキルアミノから選択され、前記C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ及びC
1-6
アルキルアミノは、1、2又は3つのR’により任意に置換され;
R’は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
及びC
1-6
アルキルから選択され;
n1は、0、1又は2から選択され;
n2は、1、2又は3から選択され;
また、X
1
がOから選択される場合、式(II)で表される化合物は、
から選択されない。)
[4]
式(III)で表される化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩。
(ここで、
R
1
は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
及びC
1-6
アルキルから選択され、前記C
1-6
アルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R
3
は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
及びC
1-6
アルキルから選択され、前記C
1-6
アルキルは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
R
4
は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
、C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ、C
1-6
アルキルアミノ、C
3-6
シクロアルキル、フェニル及び5~6員ヘテロアリールから選択され、前記C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ、C
1-6
アルキルアミノ、C
3-6
シクロアルキル、フェニル又は5~6員ヘテロアリールは、1、2又は3つのRにより任意に置換され;
Rは、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
、C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ及びC
1-6
アルキルアミノから選択され、前記C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ及びC
1-6
アルキルアミノは、1、2又は3つのR’により任意に置換され;
R’は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
及びC
1-6
アルキルから選択
され;
X
2
は、CH及びNから選択される。)
[5]
R及びR
A
は、それぞれ独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
、CH
3
、CF
3
、
から選択される、前記[1]~[4]のいずれかに記載の化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩。
[6]
R
A
は、H、OH及びNH
2
から選択される、前記[1]~[3]のいずれかに記載の化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩。
[7]
R
4
は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH
2
、CH
3
、CF
3
、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、チエニル及びチアゾリルから選択される、前記[1]~[4]のいずれかに記載の化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩。
[8]
環Aは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、アジリジニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル及びテトラヒドロフラニルから選択され、前記シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、アジリジニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル又はテトラヒドロフラニルは、1又は2つのR
A
により任意に置換される、前記[1]又は[2]に記載の化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩。
[9]
環Aは、
から選択される、前記[8]に記載の化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩。
[10]
構造単位
は、
から選択される、前記[3]に記載の化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩。
[11]
環Bは、フェニル及びピリジルから選択され、前記フェニル又はピリジルは、1、2又は3つのR
3
により任意に置換される、前記[1]又は[2]に記載の化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩。
[12]
環Cは、
から選択される、前記[1]又は[2]に記載の化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩。
[13]
下記式から選択される、下記式で表される化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩。
[14]
アルギニンバソプレシンV1a受容体、アルギニンバソプレシンV1b受容体、アルギニンバソプレシンV2受容体、交感神経系又はレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系に関連する疾患を予防又は治療するための薬剤の製造における、前記[1]~[13]のいずれかに記載の化合物、その光学異性体及びその薬学的に許容される塩の使用。
[15]
アルギニンバソプレシンV1a受容体、アルギニンバソプレシンV1b受容体、アルギニンバソプレシンV2受容体、交感神経系又はレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系に関連する前記疾患は、高血圧、ライ症候群、生理痛、早産、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン分泌異常、副腎過形成、うつ病、慢性うっ血性心不全、肝硬変、抗利尿ホルモン分泌異常症候群、慢性心不全/肝硬変/抗利尿ホルモン分泌異常による低ナトリウム血症、又は多発性嚢胞腎を含む、前記[14]に記載の使用。