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JP7613186B2 - ボディカバー - Google Patents

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JP7613186B2
JP7613186B2 JP2021046857A JP2021046857A JP7613186B2 JP 7613186 B2 JP7613186 B2 JP 7613186B2 JP 2021046857 A JP2021046857 A JP 2021046857A JP 2021046857 A JP2021046857 A JP 2021046857A JP 7613186 B2 JP7613186 B2 JP 7613186B2
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Description

本発明は、ボディカバーに関する。
一般に、鞍乗型車両には車体フレームに車両外装として各種カバー部材が取り付けられている。鞍乗型車両として、車両前部の側面を形成するボディカバーを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のボディカバーは、フロントカウルの後方でヘッドパイプ及びラジエータ等を側方から覆うように配置されている。ボディカバーからフロントフォークの下部が前方に突き出しており、フロントフォークの下部に支持された前輪が露出されている。鞍乗型車両の走行時には、ボディカバーの左右方向内側に走行風が入り込んでラジエータ等が冷却されている。
特開2018-052171号公報
ところで、走行抵抗を減らすためにボディカバーの左右幅を小さくすると、前輪に跳ね上げられた泥水がボディカバーの側方を通って乗員に当たる場合がある。一方で、ボディカバーの左右幅を大きくすると、乗員に対する泥水の付着が抑えられるが走行抵抗が増える。このように、泥水の付着し難さと走行抵抗の減少量がトレードオフの関係にあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、乗員への泥水の付着を抑えつつ、走行風による走行抵抗を減らすことができるボディカバーを提供することを目的とする。
本発明の一態様のボディカバーは、車体フレームの前部に前輪が支持された鞍乗型車両のボディカバーであって、前記前輪の上方で前記車体フレームを側方から覆うベースボディカバーと、前記ベースボディカバーの外側に取り付けられたアウターボディカバーと、を備え、前記ベースボディカバーには、当該ベースボディカバーの外側面の上側よりも下側が左右方向外側に突き出して段差面と、前記段差面の下方に形成された開口と、前記段差面から前記開口に延びる縦溝と、が形成され、前記アウターボディカバーには、前記段差面を上方から覆うように庇状の板状部と、前記板状部の内側を通る走行風を前記縦溝に導くガイド面と、が形成されていることで上記課題を解決する。
本発明の一態様のボディカバーによれば、前輪によって泥水が跳ね上げられて段差面よりも上方に泥水が飛散しても、アウターボディカバーの庇状の板状部に泥水が受け止められる。このため、鞍乗型車両の乗員に対する泥水の付着が抑えられている。また、段差面と庇状の板状部によって走行風の通り路が形成され、段差面と板状部の間に入り込む走行風が後方に向けて整流される。このため、走行風による鞍乗型車両の走行抵抗が減らされている。よって、泥水の乗員への付着を抑えつつ、走行抵抗を減らすことができる。
本実施例の鞍乗型車両の車両前部の斜視図である。 本実施例の車両前部の左側面図である。 本実施例の車両前部からボディカバーの一部を外した左側面図である。 本実施例の車両前部の前面図である。 本実施例のボディカバーの一部を切断した側面図である。 図2のボディカバーをA-A線に沿って切断した断面図である。 図2のボディカバーをB-B線に沿って切断した断面図である。 図2のボディカバーをC-C線に沿って切断した断面図である。
本発明の一態様のボディカバーは、車体フレームの前部に前輪が支持された鞍乗型車両に取り付けられている。ボディカバーは、前輪の上方で車体フレームを側方からベースボディカバーで覆い、ベースボディカバーの外側にアウターボディカバーが取り付けられている。ベースボディカバーには、当該ベースボディカバーの外側面の上側よりも下側が左右方向外側に突き出して段差面が形成され、アウターボディカバーには、段差面を上方から覆うように庇状の板状部が形成されている。前輪によって泥水が跳ね上げられて段差面よりも上方に泥水が飛散しても、アウターボディカバーの庇状の板状部に泥水が受け止められる。このため、鞍乗型車両の乗員に対する泥水の付着が抑えられている。また、段差面と庇状の板状部によって走行風の通り路が形成され、段差面と板状部の間に入り込む走行風が後方に向けて整流される。このため、走行風による鞍乗型車両の走行抵抗が減らされている。よって、泥水の乗員への付着を抑えつつ、走行抵抗を減らすことができる。
以下、添付図面を参照して、本実施例のボディカバーが適用された鞍乗型車両について説明する。図1は本実施例の鞍乗型車両の車両前部の斜視図である。また、以下の図では、矢印FRは車両前方、矢印REは車両後方、矢印Lは車両左方、矢印Rは車両右方をそれぞれ示している。
図1に示すように、鞍乗型車両1は、アルミ鋳造によって形成されるツインスパー型の車体フレーム10に、エンジン16や電装系等の各種部品を搭載して構成されている。車体フレーム10はヘッドパイプ11から左右に分岐して後方に延びる一対のメインフレーム12と、ヘッドパイプ11から左右に分岐して下方に延びる一対のダウンフレーム13とを有している。一対のメインフレーム12によってエンジン16の後部が支持され、一対のダウンフレーム13によってエンジン16の前部が支持されている。エンジン16が車体フレーム10に支持されることで車両全体の剛性が確保されている。
メインフレーム12の前側部分はタンクレールになっており、タンクレール上に燃料タンク17が配置されている。メインフレーム12の後側部分はボディフレームになっており、ボディフレームの上部からシートレール14及びバックステー15が後方に向かって延びている。シートレール14上にはライダーシート18が配置されている。ヘッドパイプ11にはステアリングシャフト(不図示)を介して一対のフロントフォーク21が操舵可能に支持されている。フロントフォーク21の下部には前輪22が回転可能に支持されており、前輪22の上部はフロントフェンダ23によって覆われている。
ヘッドパイプ11の下方でエンジン16のシリンダヘッドの前方にラジエータ24が配置されている。ラジエータ24には、多数の細菅又は放熱フィンを有するラジエータコアが設けられている。ラジエータコアに流れる冷媒とラジエータコアに吹き付けられた走行風の間で熱交換が実施されている。ヘッドパイプ11の前方にはヘッドランプユニット25が設けられている。ヘッドランプユニット25は縦長に形成されており、2つの発光部が上下に並んで配置されている。ヘッドランプユニット25の周囲にはヘッドランプカバー26が取り付けられている。
鞍乗型車両1には、車体フレーム10の前部を左右側方から覆う一対のボディカバー30が取り付けられている。上記のように車体フレーム10の前部には前輪22が支持され、各ボディカバー30が前輪22の上側に位置付けられている。このとき、前輪22に跳ね上げられた泥水の乗員への付着を抑えるために各ボディカバー30の左右幅を大きくすることが好ましいが、各ボディカバー30で走行風による走行抵抗が大きくなる。そこで、本実施例のボディカバー30が、前輪22に跳ね上げられた泥水の泥除けになると共に走行風の通り路になるようなカバー形状に形成されている。
以下、図2から図4を参照して、ボディカバーの詳細構成について説明する。図2は本実施例の車両前部の左側面図である。図3は本実施例の車両前部からボディカバーの一部を外した左側面図である。図4は本実施例の車両前部の前面図である。
図2から図4に示すように、ボディカバー30は、ヘッドランプカバー26の後方に配置され、ヘッドランプカバー26と共に鞍乗型車両1の車両前部の外装を形成している。ボディカバー30は、車体フレーム10の前部に固定されたベースボディカバー31と、ベースボディカバー31の外側のアッパーボディカバー61及びアウターボディカバー51と、ベースボディカバー31の内側のインナーボディカバー65と、を有している。ベースボディカバー31の外側面の中間部から下部にわたってアウターボディカバー51が配置され、ベースボディカバー31の外側面の上部にアッパーボディカバー61が配置されている。
ベースボディカバー31は、前輪22の上方で車体フレーム10(メインフレーム12)を側方から覆うと共に前輪22の後方でラジエータ24を側方から覆っている。ベースボディカバー31は左右幅が小さな上半部32と左右幅が大きな下半部33を有している。ベースボディカバー31の外側面の上側よりも下側、すなわち上半部32の外側面よりも下半部33の外側面が左右方向外側に突き出して段差面34(特に図4参照)が形成されている。段差面34はベースボディカバー31の前縁から後方に向かって斜め上方に延びており、この段差面34を境目にしてベースボディカバー31が上半部32と下半部33に分かれている。
段差面34の前縁は前輪22の上端よりも上方に位置している。段差面34の延在方向の中間位置が部分的に切り欠かれて縦溝35が形成されている。縦溝35は下半部33の後述する開口36に向かって延びている。縦溝35を挟んで段差面34が前半部分と後半部分に分かれており、段差面34の前半部分の上方には段差面34に沿って長孔37が形成され、段差面34の後半部分の上方には段差面34に沿って突状部38が形成されている。長孔37には後述するアウターボディカバー51の板状部52が取り付けられ、突状部38の上面が板状部52の上面に連続するように形成されている。
ベースボディカバー31の下半部33には、段差面34の下方に側面視三角形状の開口36が形成されている。開口36は、ラジエータ24の側方でメインフレーム12の前方において、ベースボディカバー31の内側と外側を連ねている。詳細は後述するが、縦溝35を通じて開口36に走行風が導かれ、ベースボディカバー31の内側に走行風が取り込まれる。開口36の前縁は後縁よりも左右方向内側に位置しており、開口36の後縁には左右幅が大きな壁面39(図8参照)が形成されている。この開口36の後縁の壁面39に前方からの走行風が当たることで、開口36からベースボディカバー31の内側に走行風が取り込まれる。
前面視にてベースボディカバー31の段差面34の下側よりも上側、すなわち下半部33の前面が上半部32の前面よりも左右方向外側に広がって下部前面41が形成されている。下部前面41は、正面を向いた正面部分と、斜め前方を向いた斜面部分とによって形成されている。下部前面41は段差面34の下方で窪んでおり、窪み42から段差面34の前縁に向かって下部前面41が前方に突き出している(特に図3参照)。下部前面41から段差面34に向かう傾斜が急峻になるため、下部前面41に受け止められた泥水に走行風が吹き付けられても、泥水が段差面34の前縁を乗り越え難くなっている。
また、ベースボディカバー31の段差面34よりも下側の下部外側面43が段差面34の側縁に向かって左右方向外側に突き出している(特に図4参照)。下部外側面43に付着した泥水に走行風が吹き付けられても、泥水が段差面34の側縁を乗り越え難くなっている。ベースボディカバー31の前側部分では、段差面34の前縁及び側縁が外方に突き出すことで、段差面34よりも上方に泥水が向かい難くなって乗員への泥水の付着が抑えられている。側面視にてベースボディカバー31の下半部33は前輪22の後部に部分的に重なっている。下半部33の内面からはメインフレーム12に向けて遮蔽板44(図8参照)が突き出している。この遮蔽板44により、開口36の内側に水や泥が入っても、後上方のエアクリーナ(不図示)の吸入口など車体内部に入り込み難くなる。
ベースボディカバー31の長孔37や突状部38の上方には、上半部32の外側面が左右方向外側に膨らんで膨出部45が形成されている。膨出部45はベースボディカバー31の前縁から後方に向かって斜め上方に延びており、膨出部45には複数の開口が形成されている。上半部32の上縁には、上半部32の外側面が左右方向内側に窪んで膨出部45に沿った横溝46が形成されている。膨出部45の外側面にはアッパーボディカバー61が取り付けられている。アッパーボディカバー61は、膨出部45全体を外側から覆うようにベースボディカバー31の前縁から後方に向かって斜め上方に延びている。
アウターボディカバー51は、アッパーボディカバー61の下方でベースボディカバー31の外側に取り付けられている。アウターボディカバー51には、ベースボディカバー31の段差面34を上方から覆う庇状の板状部52と、板状部52の後方に連結部53を介して連なるリアカバー部54とが形成されている。板状部52はベースボディカバー31の長孔37に取り付けられ、段差面34よりも上方で板状部52が前後に延びている。板状部52の前縁が段差面34の前縁よりも前方に位置しており、前輪22に跳ね上げられた泥水が庇状の板状部52によって広い範囲で受け止められる。
板状部52はベースボディカバー31の外側面から左右方向外側に向かって下向きに傾斜し、板状部52の左右方向外側の側縁には下方に屈曲した返し部55が形成されている。返し部55の内面と段差面34の左右方向外側の側縁には隙間が空けられ、返し部55が段差面34の側縁よりも下方まで延びている(特に図4参照)。板状部52に受け止められた泥水が返し部55から段差面34の下方まで流れ落ち易く、板状部52よりも上方に泥水が向かい難くなって乗員への泥水の付着が抑えられている。なお、返し部55が板状部52の前半部に形成されているが、返し部55が板状部52の長手方向に沿って全体的に形成されていてもよい。
段差面34と庇状の板状部52によって走行風の通り路が形成されている。段差面34の前縁と板状部52の前縁によって走行風の入口が形成されており、走行風の入口に対して前方からの走行風が入り込んでいる。上記したように返し部55の内面と段差面34に隙間が空いており、隙間にも走行風が入り込んでいる。これらの走行風が板状部52の内側で整流されて、走行風による走行抵抗が減らされている。このように、段差面34と板状部52は、前輪22から跳ね上げられた泥水を受け止めるだけでなく、走行抵抗を減少可能な走行風の通り路をボディカバー30に形成している。
板状部52の後部が縦溝35の上方に位置しており、板状部52の後部には連結部53が設けられている。連結部53には後方に向かって左右方向内側に傾斜した内壁面(ガイド面)56(図7参照)が形成されており、連結部53の内壁面56によって板状部52の内側を通る走行風が縦溝35に導かれている。連結部53の下部にはリアカバー部54が設けられている。リアカバー部54は前後上下に広がってベースボディカバー31の外側を覆っている。側面視にてリアカバー部54の一部が縦溝35及び開口36に重なることで、縦溝35から開口36に走行風が導かれてベースボディカバー31の内側に効率的に走行風が取り込まれる。
インナーボディカバー65は、ベースボディカバー31の前縁に沿って、ベースボディカバー31の内側に取り付けられている。インナーボディカバー65の下部はベースボディカバー31の下部前面41に沿って形成されている。インナーボディカバー65の下部は斜め前方を向いた斜面になっており、ベースボディカバー31の下部前面41と共に前方からの水滴を受け止めている。なお、ベースボディカバー31、インナーボディカバー65、アウターボディカバー51、アッパーボディカバー61の固定方法は特に限定されず、例えば、ネジ止め、掛け止め、クリップ止め等によって固定される。
図5から図8を参照して、ボディカバーの泥除け構造及び走行風の通り路について説明する。図5は本実施例のボディカバーの一部を切断した側面図である。図6は図2のボディカバーをA-A線に沿って切断した断面図である。図7は図2のボディカバーをB-B線に沿って切断した断面図である。図8は図2のボディカバーをC-C線に沿って切断した断面図である。
図5に示すように、前輪22の後方にベースボディカバー31の下部前面41が位置付けられている。このため、前輪22によって泥水Dが跳ね上げられると、ベースボディカバー31の下部前面41に泥水Dが受け止められる。下部前面41には段差面34の下方に窪み42が形成されており、下部前面41が窪み42から段差面34の前縁に向かって前方に突き出している。このため、下部前面41に受け止められた泥水Dに矢印F1で示す走行風が吹き付けられても、段差面34の前縁を乗り越えて泥水Dが上方に向かい難くなっている。泥水Dが段差面34の前縁を乗り越えても、段差面34の上方の庇状の板状部52に泥水Dが受け止められる。
図6に示すように、前輪22に跳ね上げられた泥水Dがベースボディカバー31の下部外側面43に受け止められる。下部外側面43は段差面34の側縁に向かって左右方向外側に突き出している。このため、矢印F2に示すように、下部外側面43に受け止められた泥水Dに走行風が吹き付けられても、段差面34の側縁を乗り越えて泥水Dが上方に向かい難くなっている。泥水Dが段差面34の側縁を乗り越えても、段差面34の上方の庇状の板状部52に泥水Dが受け止められる。このように、板状部52よりも上方に泥水Dが飛散して乗員に付着することが抑えられている。
板状部52は左右方向外側に向かって下方に傾斜しており、板状部52の左右方向外側の側縁には返し部55が形成されている。板状部52が傾斜しているため、板状部52の内面に泥水Dが留まらずに流れ易くなっている。矢印F3に示すように、板状部52に受け止められた泥水Dは返し部55の内面を伝って下方に流れ落ちる。返し部55が下方を向いているため、返し部55から流れ落ちた泥水Dが上方に飛散することがない。また、返し部55の下端が段差面34よりも下方に位置しているため、返し部55から段差面34に泥水Dが入り込み難くなっている。
図5に示すように、ベースボディカバー31の段差面34とアウターボディカバー51の板状部52によって走行風の通り路が形成されている。矢印F4に示すように、前方からボディカバー30に走行風が吹き付けられると、段差面34と板状部52の間を走行風が後方に向かって流れている。また、矢印F5に示すように、段差面34の側縁と返し部55の隙間からも走行風が入り込み、段差面34の板状部52の間を走行風が後方に向かって流れている。このように、前方及び側方から段差面34と板状部52の間に入り込んだ走行風が後方に向けて整流されて走行抵抗が減らされている。
図7に示すように、段差面34の左右方向外側の側縁が凹状に切り欠かれて、段差面34から開口36(図5参照)に向かって下方に延びる縦溝35が形成されている。縦溝35の左右方向外側には連結部53の内壁面56が位置付けられている。連結部53の内壁面56はベースボディカバー31の上半部32の外側面に対向しており、この対向間隔が後方に向かって狭まるように連結部53の内壁面56が傾斜している。矢印F6に示すように、段差面34と板状部52の間を走行風が後方に流れて連結部53の内壁面56に突き当たり、内壁面56の傾斜によって走行風が縦溝35に向けて導かれている。
図8に示すように、ベースボディカバー31には段差面34の下方に開口36が形成されており、開口36を通じてベースボディカバー31の内側と外側が連なっている。縦溝35の上端は段差面34に連なり、縦溝35の下端は開口36まで延びている。また、縦溝35及び開口36がリアカバー部54によって左右方向外側から部分的に覆われている。矢印F7に示すように、縦溝35に走行風が入り込むと、縦溝35及びリアカバー部54の間を通って開口36に走行風が入り込んでいる。また、開口36の後縁には左右幅が大きな壁面39が形成されており、この壁面39に前方からの走行風が当たって開口36に入り込んでいる。
このように、ボディカバー30には走行風の通り路が形成されており、開口36を通じてベースボディカバー31の内側に効率的に走行風が取り込まれている。走行風の通り路によってボディカバー30の走行抵抗が減らされると共に、ベースボディカバー31の内側に取り込まれた走行風によってラジエータ24から乗員の脚部に向かう熱風の拡散が抑えられる。上記したように、段差面34上には泥水Dが入り込み難く、泥水Dがベースボディカバー31の内側まで導かれることが抑えられている。ベースボディカバー31の内側への泥水Dの侵入を抑えつつ、ベースボディカバー31の内側への走行風の取り込みが実現されている。
以上、本実施例によれば、前輪22によって泥水Dが跳ね上げられて段差面34よりも上方に泥水Dが飛散しても、アウターボディカバー51の庇状の板状部52に泥水Dが受け止められる。このため、鞍乗型車両1の乗員に対する泥水Dの付着が抑えられている。また、段差面34と庇状の板状部52によって走行風の通り路が形成され、段差面34と板状部52の間に入り込む走行風が後方に向けて整流される。このため、走行風による鞍乗型車両1の走行抵抗が減らされている。よって、泥水の乗員への付着を抑えつつ、走行抵抗を減らすことができる。
なお、本実施例では、ボディカバーがベースボディカバー、アッパーボディカバー、アウターボディカバー、インナーボディカバーを備えているが、ボディカバーは少なくともベースボディカバー及びアウターボディカバーを備えていればよい。
また、本実施例では、板状部の側縁が段差面の側縁よりも左右方向外側に位置しているが、板状部の側縁が段差面の側縁よりも左右方向内側に位置していてもよい。また、板状部の前縁が段差面の前縁よりも前方に位置しているが、板状部の前縁が段差面の前縁よりも後方に位置していてもよい。すなわち、板状部は段差面を全体的に覆う必要はなく、少なくとも段差面の一部を覆っていればよい。
また、本実施例では、板状部の側縁が下方に屈曲して返し部になっているが、板状部の側縁はストレートに形成されていてもよい。
また、本実施例では、板状部とリアカバー部が連結部で連結されているが、板状部とリアカバー部は別体に形成されていてもよい。
また、本実施例では、ベースボディカバーの下部前面に窪みが形成されているが、ベースボディカバーの下部前面には窪みが形成されずに、下部前面が段差面の前縁に向かって前方に突き出していてもよい。
また、鞍乗型車両とは、乗員がシートに跨った姿勢で乗車する車両全般に限定されず、乗員がシートに跨らずに乗車する小型のスクータタイプの車両も含んでいる。
以上の通り、本実施例のボディカバー(30)は、車体フレーム(10)の前部に前輪(22)が支持された鞍乗型車両(1)のボディカバーであって、前輪の上方で車体フレームを側方から覆うベースボディカバー(31)と、ベースボディカバーの外側に取り付けられたアウターボディカバー(51)と、を備え、ベースボディカバーには、当該ベースボディカバーの外側面の上側よりも下側が左右方向外側に突き出して段差面(34)が形成され、アウターボディカバーには、段差面を上方から覆うように庇状の板状部(52)が形成されている。この構成によれば、前輪によって泥水が跳ね上げられて段差面よりも上方に泥水が飛散しても、アウターボディカバーの庇状の板状部に泥水が受け止められる。このため、鞍乗型車両の乗員に対する泥水の付着が抑えられている。また、段差面と庇状の板状部によって走行風の通り路が形成され、段差面と板状部の間に入り込む走行風が後方に向けて整流される。このため、走行風による鞍乗型車両の走行抵抗が減らされている。よって、泥水の乗員への付着を抑えつつ、走行抵抗を減らすことができる。
本実施例のボディカバーにおいて、板状部の前縁が段差面の前縁よりも前方に位置している。この構成によれば、より広い範囲で板状部に泥水が受け止められて乗員への水滴の付着が抑えられる。
本実施例のボディカバーにおいて、板状部の左右方向外側の側縁には下方に屈曲した返し部(55)が形成されている。この構成によれば、板状部に受け止められた泥水が返し部から下方に流れ落ち易く、板状部よりも上方に泥水が向かい難くなって乗員への泥水の付着が抑えられる。
本実施例のボディカバーにおいて、返し部が段差面の左右方向外側の側縁よりも下方まで延びている。この構成によれば、板状部に受け止められた泥水が返し部から段差面の下方まで流れ落ち易く、板状部よりも上方に泥水が向かい難くなって乗員への泥水の付着が抑えられる。
本実施例のボディカバーにおいて、ベースボディカバーには、段差面の下方に形成された開口(36)と、段差面から開口に延びる縦溝(35)と、が形成されており、アウターボディカバーには、板状部の内側を通る走行風を縦溝に導くガイド面(内壁面56)が形成されている。この構成によれば、前方及び側方から段差面と板状部の間に入り込む走行風が縦溝を通じて開口に導かれる。ベースボディカバーの内側に効率的に走行風が取り込まれる。
本実施例のボディカバーにおいて、アウターボディカバーには、板状部の後方に連なるリアカバー部(54)が形成されており、側面視にてリアカバー部の一部が縦溝及び開口に重なる。この構成によれば、リアカバー部の一部によって縦溝及び開口が側方から部分的に覆われて、ベースボディカバーの内側に効率的に走行風が取り込まれる。
本実施例のボディカバーにおいて、ベースボディカバーには、前面視にて段差面よりも下側が上側よりも左右方向外側に広がって下部前面(41)が形成されている。この構成によれば、前輪によって跳ね上げられた泥水が下部前面に受け止められて、下部前面よりも後方に泥水が向かい難くなって乗員への泥水の付着が抑えられる。また、段差面よりも上側の左右幅が狭くなって走行抵抗が減らされる。
本実施例のボディカバーにおいて、下部前面が段差面の前縁に向かって前方に突き出している。この構成によれば、下部前面に受け止められた泥水に走行風が吹き付けられても、泥水が段差面を乗り越え難くなって乗員への泥水の付着が抑えられる。
本実施例のボディカバーにおいて、下部前面が段差面の下方で窪んでおり、当該窪み(42)から段差面の前縁に向かって下部前面が前方に突き出している。この構成によれば、下部前面から段差面に向かう傾斜が急峻になるため、泥水に走行風が吹き付けられても、泥水が段差面を乗り越え難くなって乗員への泥水の付着が抑えられる。
本実施例のボディカバーにおいて、ベースボディカバーには、段差面よりも下側の下部外側面(43)が段差面の側縁に向かって左右方向外側に突き出している。この構成によれば、下部外側面の泥水に走行風が吹き付けられても、泥水が段差面を乗り越え難くなって乗員への泥水の付着が抑えられる。
なお、本実施例を説明したが、他の実施例として、上記実施例及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
また、本発明の技術は上記の実施例に限定されるものではなく、技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
1 :鞍乗型車両
10 :車体フレーム
22 :前輪
30 :ボディカバー
31 :ベースボディカバー
34 :段差面
35 :縦溝
36 :開口
41 :下部前面
42 :窪み
43 :下部外側面
51 :アウターボディカバー
52 :板状部
54 :リアカバー部
55 :返し部
56 :内壁面(ガイド面)

Claims (9)

  1. 車体フレームの前部に前輪が支持された鞍乗型車両のボディカバーであって、
    前記前輪の上方で前記車体フレームを側方から覆うベースボディカバーと、
    前記ベースボディカバーの外側に取り付けられたアウターボディカバーと、を備え、
    前記ベースボディカバーには、当該ベースボディカバーの外側面の上側よりも下側が左右方向外側に突き出して段差面と、前記段差面の下方に形成された開口と、前記段差面から前記開口に延びる縦溝と、が形成され、
    前記アウターボディカバーには、前記段差面を上方から覆うように庇状の板状部と、前記板状部の内側を通る走行風を前記縦溝に導くガイド面と、が形成されていることを特徴とするボディカバー。
  2. 前記板状部の前縁が前記段差面の前縁よりも前方に位置していることを特徴とする請求項1に記載のボディカバー。
  3. 前記板状部の左右方向外側の側縁には下方に屈曲した返し部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のボディカバー。
  4. 前記返し部が前記段差面の左右方向外側の側縁よりも下方まで延びていることを特徴とする請求項3に記載のボディカバー。
  5. 前記アウターボディカバーには、前記板状部の後方に連なるリアカバー部が形成されており、
    側面視にて前記リアカバー部の一部が前記縦溝及び前記開口に重なることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のボディカバー。
  6. 車体フレームの前部に前輪が支持された鞍乗型車両のボディカバーであって、
    前記前輪の上方で前記車体フレームを側方から覆うベースボディカバーと、
    前記ベースボディカバーの外側に取り付けられたアウターボディカバーと、を備え、
    前記ベースボディカバーには、当該ベースボディカバーの外側面の上側よりも下側が左右方向外側に突き出して段差面と、前面視にて前記段差面よりも下側が上側よりも左右方向外側に広がって下部前面と、が形成され、
    前記アウターボディカバーには、前記段差面を上方から覆うように庇状の板状部が形成されていることを特徴とするボディカバー。
  7. 前記下部前面が前記段差面の前縁に向かって前方に突き出していることを特徴とする請求項6に記載のボディカバー。
  8. 前記下部前面が前記段差面の下方で窪んでおり、当該窪みから前記段差面の前縁に向かって前記下部前面が前方に突き出していることを特徴とする請求項7に記載のボディカバー。
  9. 車体フレームの前部に前輪が支持された鞍乗型車両のボディカバーであって、
    前記前輪の上方で前記車体フレームを側方から覆うベースボディカバーと、
    前記ベースボディカバーの外側に取り付けられたアウターボディカバーと、を備え、
    前記ベースボディカバーには、当該ベースボディカバーの外側面の上側よりも下側が左右方向外側に突き出して段差面が形成され、
    前記アウターボディカバーには、前記段差面を上方から覆うように庇状の板状部が形成され、前記段差面よりも下側の下部外側面が前記段差面の側縁に向かって左右方向外側に突き出していることを特徴とするボディカバー。
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