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JP7610236B1 - かぜシロップ - Google Patents

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JP7610236B1
JP7610236B1 JP2024048347A JP2024048347A JP7610236B1 JP 7610236 B1 JP7610236 B1 JP 7610236B1 JP 2024048347 A JP2024048347 A JP 2024048347A JP 2024048347 A JP2024048347 A JP 2024048347A JP 7610236 B1 JP7610236 B1 JP 7610236B1
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眞 金箱
和生 船見
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FUKUCHI PHARMACEUTICAL CO., LTD.
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Abstract

【課題】生薬、並びに解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰剤を配合するかぜシロップにおいて、生薬由来の沈殿を抑制し、且つ、飲用時の風味にも優れるかぜシロップを提供すること。
【解決手段】解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、及び去痰剤を含むかぜシロップであって、生薬及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有することを特徴とし、前記生薬が、ナンテンジツ、マオウ及びキキョウからなる群から選択される少なくとも一種を含む、かぜシロップ。
【選択図】なし

Description

本発明は生薬を配合したかぜシロップであって、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有することを特徴とするかぜシロップに関する。
かぜ薬の一剤形であるかぜシロップ(シロップ剤)には、有効成分として通常、解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰剤、及び気管支拡張剤などの西洋薬(合成薬)と、生薬や漢方薬が配合されている。西洋薬は基本的に単一成分で構成され、身体の特定の部位や症状に作用し、用量に伴い作用を発現する。一方、生薬は天然の植物・鉱物・動物などの全部または一部を由来とし、一つの生薬に様々な作用を持つ複数の成分が含まれ、複数の生薬を組み合わせた漢方薬には多種の成分が含まれる。そのため生薬・漢方薬は局所から全身まで広く働き、自然治癒力を高める作用がある。西洋薬と生薬・漢方薬は夫々が互いにない利点を有し、両者を最適な組み合わせにて用いることが期待される。たとえば特許文献1には解熱鎮痛剤であるアセトアミノフェンと糖類とカンゾウエキスを配合した内服用液剤(シロップ剤)が、特許文献2にはビタミンB1類と生薬を配合した内服液剤が提案されている。
特許第3913795号公報 特許第4403590号公報
上述したように生薬・漢方薬は様々な成分が配合されている謂わば“混合物”である為、これらを配合したシロップ剤をはじめとする液剤において、保存時に濁りや沈殿が生じやすいという問題がある。また水溶液剤中での安定性確保が難しい成分や結晶化しやすい成分などを生薬や漢方薬と組み合わせると、上記の沈殿等の発生に加え、成分の分解・結晶化(析出)等による含量低下といった問題も生じ得る。こうした問題を解決するために、例えばグリコール類を配合したり(特許文献1)、液剤中の塩化物イオン濃度を調整する(特許文献2)などの対策が提案されている。
上記グリコール類などの可溶化剤の配合によって、生薬配合の液剤における沈殿等の発生を抑制できるものの、可溶化剤の配合により苦味やえぐみが強く感じるようになり、液剤が飲みにくくなるという別の問題が生じ得る。
これまでに、生薬由来の沈殿及び不快な味を同時に解決するかぜシロップに関する提案はなされていない。
本発明は、生薬、並びに解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰剤を配合するかぜシロップにおいて、生薬由来の沈殿を抑制し、且つ、飲用時の風味にも優れるかぜシロップを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、以下の[1]~[14]を対象とする。
[1]
解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、及び去痰剤を含むかぜシロップであって、
生薬及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有することを特徴とし、
前記生薬が、ナンテンジツ、マオウ及びキキョウからなる群から選択される少なくとも一種を含む、かぜシロップ。
[2]
前記生薬と前記ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が、質量比で、生薬(原生薬換算量):ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油=1:0.01~1:2にて含む、[1]記載のかぜシロップ。
[3]
前記生薬がナンテンジツであり、さらにカンゾウを含む、[1]に記載のかぜシロップ。[4]
前記生薬がマオウである、[1]に記載のかぜシロップ。
[5]
前記生薬がキキョウである、[1]に記載のかぜシロップ。
[6]
前記生薬は、ナンテンジツ、マオウ及びキキョウからなる群から選択される少なくとも一種を含む漢方薬の形態にて配合される、[1]に記載のかぜシロップ。
[7]
さらに気管支拡張剤を含む、[1]に記載のかぜシロップ
[8]
前記解熱鎮痛剤がアセトアミノフェンである、[1]に記載のかぜシロップ
[9]
前記抗ヒスタミン剤がクロルフェニラミンマレイン酸塩、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩、及びジフェンヒドラミン塩酸塩からなる群から選択される少なくとも一種である、[1]に記載のかぜシロップ。
[10]
前記鎮咳剤がジヒドロコデインリン酸塩、クエン酸チぺピジン、及びデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物からなる群から選択される少なくとも一種である、[1]に記載のかぜシロップ。
[11]
前記去痰剤がグアイフェネシン及びグアヤコールスルホン酸カリウムからなる群から選択される少なくとも一種である、[1]に記載のかぜシロップ。
[12]
前記気管支拡張剤がdl-メチルエフェドリン塩酸塩である、[7]に記載のかぜシロップ。
[13]
さらにその他の成分として、塩酸アロクラミド、クロペラスチン塩酸塩、クロペラスチンフェンジゾ酸塩、コデインリン酸塩水和物、ジブナートナトリウム、チペピジンヒベンズ酸塩、デキストロメトルファン・フェノールフタリン塩、ペントキシベリンクエン酸塩、ジメモルファンリン酸塩、ノスカピン、ノスカピン塩酸塩水和物、dl-メチルエフェドリンサッカリン塩、クレゾールスルホン酸カリウム、ブロムヘキシン塩酸塩、L-カルボシステイン、L-エチルシステイン塩酸塩、ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミド、セネガ、ショウキョウ、ジリュウ、ニンジン、及びオウヒからなる群から選択される少なくとも一種を含む、[1]乃至[12]のうちいずれか一項に記載のかぜシロップ。
[14]
前記ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が、カゼシロップ全量120mLに対して60mg~1000mgの割合にて含有される、請求項[1]に記載のかぜシロップ。
本発明によれば、生薬等を含むかぜシロップにおいて、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を配合することにより、濁りや析出物、沈殿等を抑制するとともに、飲用時に苦味やえ
ぐみ等の不快な風味が抑制されてなる、保存時の安定性と飲みやすさを両立させたかぜシロップを提供することができる。
[かぜシロップ]
本発明のかぜシロップは、解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、及び去痰剤を含むかぜシロップであって、生薬及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有することを特徴とする。
なおかぜシロップは通常、小児向けの製剤であることから、配合する成分はより安全性の高いものを使用することが望まれ、15歳未満の使用は原則禁忌とされるような成分の配合は望ましくない。
〈生薬〉
本発明のかぜシロップに使用する生薬として、ナンテンジツ(南天実)や、マオウ(麻黄)、及びキキョウ(桔梗)からなる群から選択される少なくとも一種又は二種以上を使用する。これら生薬は、せき(咳)やたん(痰)の抑制に効能(鎮咳・去痰作用)を有する。
上記生薬以外にも、カンゾウ(甘草)や、セネガ、ショウキョウ(生姜)、ジリュウ(地竜)、ニンジン(人参)、オウヒ(桜皮)など、鎮咳・去痰作用や、血行促進作用(体を温める作用)、解熱作用、滋養強壮作用などのかぜ薬への使用実績が認められる生薬を併用してもよい。
例えばナンテンジツとカンゾウの組み合わせ、マオウ単独、キキョウ単独で使用することができるが、これらに限定されない。
また、上記ナンテンジツ、マオウ、キキョウは、これら少なくとも一種を含む漢方薬(複数の生薬を組み合わせた態様)の形態にて、本発明のかぜシロップに配合することもできる。そのような漢方薬として、例えば葛根湯(生薬組成:カッコン、マオウ、タイソウ、ケイヒまたはケイシ、シャクヤク、カンゾウ、ショウキョウまたは生ショウキョウ)、葛根湯加桔梗(生薬組成:葛根湯にキキョウを加えたもの)、小青龍湯(生薬組成:マオウ、シャクヤク、カンキョウまたはショウキョウ、カンゾウ、ケイヒ、サイシン、ゴミシ、ハンゲ)、麻黄湯(生薬組成:マオウ、ケイヒ、キョウニン、カンゾウ)などが挙げられるがこれらに限定されない。
本発明のかぜシロップに配合する生薬は、エキスの形態での配合が好ましい。エキスの製造は通常の方法、例えば、抽出溶媒を用いて、適当な温度(低温又は加熱)にて、生薬原料から抽出する方法などにより行う。抽出溶媒は生薬に応じて適当に選択できるが、好ましくは、水、親水性溶媒(特にエタノール)およびこれらの混合溶媒が用いられる。本明細書においてエキスとは、液状抽出物をそのまま使用できるほか、水などで希釈したもの、液状抽出物の濃縮物、液状抽出物の乾固物としても使用できる。すなわち、本発明で使用するエキスは、乾燥エキス、軟エキス、流エキス、チンキなどいずれであってもよい。
〈ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油〉
本発明のかぜシロップでは、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を上記生薬とともに用いることを特徴とする。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は可溶化剤としての作用や、分散剤・安定剤としての作用も有し、本発明の生薬配合のかぜシロップにおいて沈殿等を抑制できるだけでなく、苦味やえぐみ等の不快な味を抑制することができる。
本発明のかぜシロップに配合可能なポリオキシエチレン硬化ヒマシ油としてはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60が挙げられ、これらは一種単独で、あるいは併用して配合することができる。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は、例えばかぜシロップの全量120mL中、60mg~1000mgとなる量にて配合することができる。
またポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は、例えば前記生薬の配合量の原生薬換算量に対して、生薬(原生薬換算量:ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油=1:0.01~1:2(質量比)となる割合にて配合することができる。
なお原生薬換算とは、種々の形態で含まれ得る生薬の量を、それを得るのに必要であった植物原料の乾燥重量(例えば、植物の樹皮、枝、果実等の部位の乾燥重量、或いは、該部位の細片、粉末等の、物理的処理のみが施された加工物の乾燥重量)により表示することを意味する。例えば、ケイヒのエキス末10質量部をケイヒの乾燥物100質量部から得た場合、当該エキス末10mgは原生薬換算量で100mgと表される。
〈解熱鎮痛剤〉
前述したように、小児用として用いられるかぜシロップにあっては、インフルエンザや水痘(みずぼうそう)などの解熱に使用した場合に高熱や意識障害、けいれんなどを伴うインフルエンザ脳症を引き起こすリスクが高くなることが指摘される一部の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の使用は控えることが望まれる。
こうした理由から、本発明のかぜシロップに用いる解熱鎮痛剤として、アセトアミノフェンを用いることが望ましい。
〈抗ヒスタミン剤〉
本発明のかぜシロップに用いる抗ヒスタミン剤として、好ましくはクロルフェニラミンマレイン酸塩、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩、及びジフェンヒドラミン塩酸塩からなる群から選択される少なくとも一種を挙げることができる。これらは一種単独で、あるいは併用して配合することができる。
〈鎮咳剤〉
本発明のかぜシロップに用いる鎮咳剤として、好ましくはジヒドロコデインリン酸塩、クエン酸チぺピジン、及びデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物からなる群から選択される少なくとも一種を挙げることができる。これらは一種単独で、あるいは併用して配合することができる。
〈去痰剤〉
本発明のかぜシロップに用いる去痰剤として、グアイフェネシン及びグアヤコールスルホン酸カリウムからなる群から選択される少なくとも一種を挙げることができる。これらは一種単独で、あるいは併用して配合することができる。
〈気管支拡張剤〉
また本発明のかぜシロップには、気管支拡張剤を配合することができ、たとえばdl-メチルエフェドリン塩酸塩を挙げることができる。
〈その他成分〉
本発明のかぜシロップには、本発明の効果を損なわない範囲にてその他成分を含むことができる。
例えば、塩酸アロクラミド、クロペラスチン塩酸塩、クロペラスチンフェンジゾ酸塩、コデインリン酸塩水和物、ジブナートナトリウム、チペピジンヒベンズ酸塩、デキストロメトルファン・フェノールフタリン塩、ペントキシベリンクエン酸塩、ジメモルファンリン酸塩、ノスカピン、ノスカピン塩酸塩水和物等の鎮咳剤;dl-メチルエフェドリンサッカリン塩等の気管支拡張剤;クレゾールスルホン酸カリウム、ブロムヘキシン塩酸塩等の気道粘膜分泌促進剤や、L-カルボシステイン、L-エチルシステイン塩酸塩等の気道粘液溶解剤など去痰剤;ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミド等の副交感神
経遮断成分(鼻水緩和作用)等を挙げることができる。これらは一種単独で、あるいは併用して配合することができる。
また液剤やシロップ剤に通常配合される慣用の成分、例えばクエン酸、クエン酸ナトリウム、塩酸、塩化ナトリウム、水酸化ナトリウム等のpH調整剤・緩衝剤;エタノール、プロピレングリコール等の可溶化剤;安息香酸ナトリウム、アルキルパラベン、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル等の安定化剤・保存剤;白糖、ソルビトール等の甘味剤;カラメル等の着色剤;香料等任意成分を配合することができる。
なお、液剤において可溶化剤や乳化剤として一般的に配合されるポリソルベート類は、沈殿抑制には効果を発揮するものの、かぜシロップの風味を悪化させることから使用には注意を要し、好ましくは不使用とすることが望ましい。
本発明のかぜシロップは、上記必須成分や必要な任意成分を、必要に応じて加熱下及び/または撹拌下で、精製水に溶解し、製造することができる。なお前述したように、前記生薬は、複数種の生薬を含む漢方薬の形態にて溶解に供してもよい。また数種の成分を含む混合液を複数に分けて調製し、この複数の混合液を合わせることでかぜシロップを調製してもよい。
本発明のかぜシロップにおいて、各成分の配合量は、それら所望の効果を得ることができる配合量範囲であれば特に限定されず、例えばかぜシロップ全量(100質量%)に対して以下の通りとすることができる。
・生薬:0.5~5.0質量%
・ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油:0.05~0.83質量%
・解熱鎮痛剤:0.25~0.50質量%
・抗ヒスタミン剤:0.001~0.042質量%
・鎮咳剤:0.007~0.033質量%
・去痰剤:0.05~0.14質量%
・その他成分:残余
また上記その他成分としては、例えば白糖やソルビトール等の甘味料:10~60質量%(配合する場合の添加量、以下同様)、エタノール、プロピレングリコール等の可溶化剤:1~10質量%、精製水:10~80質量%、香料・着色剤・PH調整剤・安定化剤等その他:0.1~5質量%とすることができる。なおその他成分はこれらに限定されず、カゼシロップ等の液剤に通常添加される成分を適宜配合でき、またその他成分はその配合を必須とするものではない。
以下、本発明を実施例により、さらに詳しく説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[かぜシロップの調製]
〈実施例1〉
カンゾウエキス550mgに適量の精製水を加えて、濾過助剤で前処理後、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 200mg、D-ソルビトール液(70%)8g、アセトアミノフェン600mg、白糖36gを加えて溶解した。ここにナンテンジツ流エキス1.8mL、dl-メチルエフェドリン塩酸塩40mg、デキストロメトルファン臭化水素酸塩30mg、ジフェンヒドラミン塩酸塩50mg、グアヤコールスルホン酸カリウム160mg、安息香酸ナトリウム70mgを加えて溶解した。ここに香料0.12mL及び着色剤1.6mgを加えて溶解した。適量のクエン酸ナトリウム水和物及びクエン酸水和物でpH5.5に調整し、精製水を加えて全量120mLとし、実施例1のかぜシロップを得た。
〈実施例2〉
実施例1においてdl-メチルエフェドリン塩酸塩を添加しない以外は、実施例1と同様にして、実施例2のかぜシロップを得た。
〈実施例3〉
実施例1においてdl-メチルエフェドリン塩酸塩、ナンテンジツ流エキス及びカンゾウエキスに代えてマオウエキス100mgを加え、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60の配合量を1000mgとした以外は、実施例1と同様にして、実施例3のかぜシロップを得た。
〈実施例4〉
実施例1においてポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60に代えてポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50 200mgを加えた以外は、実施例1と同様にして、実施例4のかぜシロップを得た。
〈実施例5〉
実施例1においてナンテンジツ流エキスとカンゾウエキスに代えてキキョウ流エキス6000mgを加え、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60の配合量を1000mgとした以外は、実施例1と同様にして、実施例5のかぜシロップを得た。
〈実施例6〉
実施例1においてナンテンジツ流エキスとカンゾウエキスに代えてキキョウ流エキス4000mgを加え、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60の配合量を600mgとした以外は、実施例1と同様にして、実施例6のかぜシロップを得た。
〈比較例1〉
実施例1においてポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60に代えてポリソルベート80 600mgを加えた以外は、実施例1と同様にして、比較例1のかぜシロップを得た。
〈比較例2〉
実施例1においてポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を添加しない以外は、実施例1と同様にして、比較例2のかぜシロップを得た。
〈比較例3〉
実施例1においてdl-メチルエフェドリン塩酸塩、ナンテンジツ流エキス及びカンゾウエキスに代えてマオウエキス100mgを加え、また、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60に代えてポリソルベート80 600mgを加えた以外は、実施例1と同様にして、比較例3のかぜシロップを得た。
〈比較例4〉
実施例1においてdl-メチルエフェドリン塩酸塩、ナンテンジツ流エキス及びカンゾウエキスに代えてマオウエキス100mgを加え、また、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を添加しない以外は、実施例1と同様にして、比較例4のかぜシロップを得た。
〈比較例5〉
実施例1においてポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60に代えてポリソルベート60 600mgを加えた以外は、実施例1と同様にして、比較例5のかぜシロップを得た。
〈比較例6〉
実施例1においてナンテンジツ流エキス及びカンゾウエキスに代えてキキョウ流エキス6000mgを加え、また、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60に代えてポリソルベート80 1000mgを加えた以外は、実施例1と同様にして、比較例6のかぜシロップを得た。
〈比較例7〉
実施例1においてナンテンジツ流エキス及びカンゾウエキスに代えてキキョウ流エキス6000mgを加え、また、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を添加しない以外は、実施例1と同様にして、比較例7のかぜシロップを得た。
〈比較例8〉
実施例1においてナンテンジツ流エキス及びカンゾウエキスに代えてキキョウ流エキス4000mgを加え、また、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60に代えてポリソルベート80 600mgを加えた以外は、実施例1と同様にして、比較例8のかぜシロップを得た。
〈比較例9〉
実施例1においてナンテンジツ流エキス及びカンゾウエキスに代えてキキョウ流エキス4000mgを加え、また、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を添加しない以外は、実施例1と同様にして、比較例9のかぜシロップを得た。
[試験例1:外観]
実施例1~6及び比較例1~9のかぜシロップ60mLを透明なガラス容器(ガラス製7K規格瓶、満容量:75.5mL、口内径:29mm、胴径:43mm、本体高:78mm)に入れ、規格瓶の側面から内容液の外観を目視にて観察した。濁りの抑制について下記基準により評価した。
<外観評価基準>
〇:濁りや析出物がない
×:顕著な濁りや析出物がある
[試験例2:味]
実施例1~6及び比較例1~9のかぜシロップを適量口に含み、下記基準により官能評価を行った。
<味評価基準>
〇:苦味、えぐみが少なく飲みやすい
×:苦味、えぐみが強く飲みにくい
[試験例3:安定性(保存後の沈殿の有無)]
上記試験例1で使用した7K規格瓶に所定量入れた実施例1~6及び比較例1~9のかぜシロップを、40℃±2℃/75%RH±5%RHの条件下で7日間保存し、該保存後に容器の下部から光を照射しながら内容液の状態を目視にて観察した。沈澱の有無について下記基準により評価した。
<安定性 評価基準>
〇:沈澱を生じない
×:沈澱を生じる
本実施例及び比較例で調製したかぜシロップの処方、並びに試験例1~3の評価結果を合わせて表1及び表2に示す。
Figure 0007610236000001
Figure 0007610236000002
アセトアミノフェン(解熱鎮痛剤)、ジフェンヒドラミン塩酸塩(抗ヒスタミン剤)、デキストロメトルファン臭化水素酸塩(鎮咳剤)、グアヤコールスルホン酸カリウム(去痰剤)、dl-メチルエフェドリン塩酸塩(気管支拡張剤)、ナンテンジツ流エキス(生薬)、カンゾウエキス(生薬)にポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO-60)を配合した処方(実施例1)は、濁りや析出物等のない外観を有し、40℃±2℃/75%RH±5%RHの条件下で7日間保存した後においても沈殿は確認されず、また味もえぐみがなく飲みやすかった。また、実施例1の処方からポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60をポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50に変えた処方(実施例4)も同様に、濁りや析出物等のない外観を有し、上記7日間保存した後においても沈澱は確認されず、味もえぐみがなく飲みやすかった。
また、実施例1の処方において気管支拡張剤であるdl-メチルエフェドリン塩酸塩を不使用とした処方(実施例2)、実施例1の処方においてdl-メチルエフェドリン塩酸塩、ナンテンジツ流エキス、カンゾウエキスに代えてマオウエキスを配合した処方(実施例3)、及び実施例1の処方においてナンテンジツ流エキス、カンゾウエキスに代えてキキョウエキスを配合した処方(実施例5及び実施例6)においても、同様の結果が得られた。
一方、実施例1の処方において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO-60)に代えて、一般的な可溶化剤であるポリソルベート80を配合した処方(比較例1)は、外観は良好であり、上記7日間の保存後おける沈殿も抑制されていたが、苦味やえぐみがひどく味が悪いものとなった。同様に実施例3の処方において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO-60)をポリソルベート80に変えた処方(比較例3)、実施例4の処方において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO-50)をポリソルベート60に変えた処方(比較例5)、実施例5の処方において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO-60)をポリソルベート80に変えた処方(比較例6)は、外観や7日間保存後の沈殿抑制には問題がないものであったが、味が悪い結果となった。また、実施例6の処方において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO-60)をポリソルベート80に変えた処方(比較例8)にあっては、外観は良好であったものの味が悪く、7日間の保存後に沈殿が見られる結果となった。
また実施例1の処方において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO-60)を不使用とした処方(比較例2)にあっては、味は良好であったものの、顕著な濁りや析出物がみられる外観を呈し、また上記7日間の保存後において明確な沈澱がみられた。同様に、実施例3の処方において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO-60)を不使用とした処方(比較例4)も、味には問題ないものの、外観と沈澱抑制に問題があるとする結果となった。さらに、実施例5の処方において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO-60)を不使用とした処方(比較例7)、実施例6の処方において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO-60)を不使用とした処方(比較例9)は、味及び外観には問題ないものの、7日間保存後に沈殿が確認され、沈澱抑制に問題があるとする結果となった。
以上の結果から、生薬、並びに解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰剤を配合したかぜシロップにおいて、濁りや析出物のない良好な外観を呈し、飲用時に苦味やえぐみのない良好な風味であって、保存後において沈澱等が生じず安定性に問題がないかぜシロップには、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の配合が有用であることが確認された。

Claims (6)

  1. 解熱鎮痛剤であるアセトアミノフェン、
    抗ヒスタミン剤であるジフェンヒドラミン塩酸塩、
    鎮咳剤であるデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、及び
    去痰剤であるグアヤコールスルホン酸カリウムを含むかぜシロップであって、
    生薬及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有することを特徴とし、
    前記生薬が、ナンテンジツを含む、かぜシロップ。
  2. 前記生薬と前記ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が、質量比で、生薬(原生薬換算量):ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油=1:0.01~1:2にて含む、請求項1記載のかぜシロップ。
  3. 前記生薬はさらにカンゾウを含む、請求項1記載のかぜシロップ。
  4. 前記生薬は、ナンテンジツを含む漢方薬の形態にて配合される、請求項1記載のかぜシロップ。
  5. さらに気管支拡張剤であるdl-メチルエフェドリン塩酸塩を含む、請求項1記載のかぜシロップ
  6. 前記ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が、カゼシロップ全量120mLに対して60mg~1000mgの割合にて含有される、請求項1記載のかぜシロップ。
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