JP7584405B2 - 改変されたサイトメガロウイルスタンパク質及び安定化された複合体 - Google Patents
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Description
本出願は、参照により全体として本明細書に組み込まれる、電子的に提出されたASCIIテキストファイルフォーマット(名称:VU66664_SeqLstg_ST25.txt、サイズ:195,489バイト、作成日:2018年10月15日)の配列表を含む。
発明者、本発明者ら、又は発明者(複数可)から主題を入手した者は、Chandramouliら、2017 Science Immunology 2(12): eaan1457、Protein Data Bank (PDB) ID 5VOB、及び2018年4月18日出願の国際特許出願PCT/IB2018/000491を開示した。
本発明はヒトサイトメガロウイルス(HCMV)に対するワクチン接種の分野にあり、特に変異体gH、gL、pUL128、pUL130、及びpUL131Aポリペプチド、並びにgH、gL、pUL128、pUL130、及びpUL131Aポリペプチドのうち2つ以上を含む安定化されたHCMV複合体であって、2つのポリペプチドのうち少なくとも1つが変異体である複合体、並びに免疫原性組成物又はワクチン組成物におけるそれらの使用を提供する。
実施形態1. 1つ以上の安定化変異を含むHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態2. 前記安定化変異が1つ以上の空洞充填変異、1つ以上の疎水性変異、1つ以上の親水性変異、1つ以上のジスルフィド架橋変異、1つ以上の脱グリコシル化変異、又はそれらの1つ以上の組合せを含む、実施形態1に記載のHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態3. 安定化変異が1つ以上の空洞充填変異を含む、実施形態1又は2に記載のHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態4. 配列番号1で説明される配列に関連するアミノ酸残基A102、A372、A352、及びL257のうち1つ以上が、又は他のHCMV gHポリペプチドにおける対応する位置において、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、及びロイシン(L)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態3に記載のHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態5. 安定化変異が1つ以上の疎水性変異を含む、実施形態1から4のいずれかに記載のHCMV gHポリペプチド。
実施形態6. 配列番号1で説明される配列に関連するアミノ酸残基H252、K404、R255、E355、H480、S601、及びR405のうち1つ以上が、又は他のHCMV gHポリペプチドにおける対応する位置において、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、及びプロリン(P)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態5に記載のHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態7. 安定化変異が1つ以上の親水性変異を含む、実施形態1から6のいずれかに記載のHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態8. アミノ酸残基G358及びH275のうち1つ以上がセリン(S)、スレオニン(T)、システイン(C)、チロシン(Y)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、アルギニン(R)、グルタミン酸(E)、リシン(K)、ヒスチジン(H)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態7に記載のHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態9. 安定化変異が1つ以上のジスルフィド架橋変異を含む、実施形態1から8のいずれかに記載のHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態10. アミノ酸残基V109及び/又はL111がシステイン(C)で置換されている、実施形態9に記載のHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態11. 安定化変異が1つ以上の脱グリコシル化変異を含む、実施形態1から10のいずれかに記載のHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態12. アミノ残基N55、N62、N67、N192、N641、及びN700のうち1つ以上がグルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)、アラニン(A)、グルタミン酸(E)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態11に記載のHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態13. アミノ酸配列を含むHCMV gHポリペプチドであって、(a)配列が配列番号1と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基A102、A372、A352、及びL257のうち1つ以上がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、及びロイシン(L)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV gHポリペプチド。
実施形態14. アミノ酸配列を含むHCMV gHポリペプチドであって、(a)配列が配列番号1と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基H252、K404、R255、E355、H480、S601、及びR405のうち1つ以上がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、及びプロリン(P)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV gHポリペプチド。
実施形態15. アミノ酸配列を含むHCMV gHポリペプチドであって、(a)配列が配列番号1と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基G358及びH327のうち1つ以上がセリン(S)、スレオニン(T)、システイン(C)、チロシン(Y)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、アルギニン(R)、グルタミン酸(E)、リシン(K)、ヒスチジン(H)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV gHポリペプチド。
実施形態16. アミノ酸配列を含むHCMV gHポリペプチドであって、(a)配列が配列番号1と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基V109及び/又はL11がシステイン(C)で置換されている、HCMV gHポリペプチド。
実施形態17. アミノ酸配列を含むHCMV gHポリペプチドであって、(a)配列が配列番号1と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基N55、N62、N67、N192、N641、及びN700のうち1つ以上がグルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)、アラニン(A)、グルタミン酸(E)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV gHポリペプチド。
実施形態18. アミノ酸残基A102、A372、A352、及びL257のうち1つ以上の、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、及びロイシン(L)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号1のアミノ酸配列を含むHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態19. アミノ酸残基H252、K404、R255、E355、H480、S601、及びR405のうち1つ以上の、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、及びプロリン(P)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号1のアミノ酸配列を含むHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態20. アミノ酸残基G358及びH327のうち1つ以上の、セリン(S)、スレオニン(T)、システイン(C)、チロシン(Y)、アスパラギン(Y)、グルタミン(Q)、アルギニン(R)、グルタミン酸(E)、リシン(K)、ヒスチジン(H)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号1のアミノ酸配列を含むHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態21. アミノ酸残基V109及び/又はL11のシステイン(C)による置換をさらに含む、配列番号1のアミノ酸配列を含むHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態22. アミノ酸残基N55、N62、N67、N192、N641、及びN700のうち1つ以上の、グルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)、アラニン(A)、グルタミン酸(E)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号1のアミノ酸配列を含むHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態23. 実施形態1から22のいずれかに記載のHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片をコードする核酸分子。
実施形態24. 1つ以上の安定化変異を含むHCMV gLポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態25. 前記安定化変異が1つ以上の空洞充填変異、1つ以上の疎水性変異、1つ以上の親水性変異、1つ以上のジスルフィド架橋変異、1つ以上の脱グリコシル化変異、又はそれらの組合せを含む、実施形態24に記載のHCMV gLポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態26. 安定化変異が1つ以上の空洞充填変異を含む、実施形態25に記載のHCMV gLポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態27. 配列番号7で説明される配列に関連するアミノ酸残基H177、G224、G140、G145、D146、G218、L119、C233、及びP272のうち1つ以上が、又は他のHCMV gLポリペプチドにおける対応する位置において、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、及びロイシン(L)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態26に記載のHCMV gLポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態28. 安定化変異が1つ以上の疎水性変異を含む、実施形態24から27のいずれかに記載のHCMV gLポリペプチド。
実施形態29. 配列番号7で説明される配列に関連するアミノ酸残基H267、H236、H245、G161、及びC233のうち1つ以上が、又は他のHCMV gLポリペプチドにおける対応する位置において、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、及びプロリン(P)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態28に記載のHCMV gLポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態30. 安定化変異が1つ以上のジスルフィド架橋変異を含む、実施形態24から29のいずれかに記載のHCMV gLポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態31. アミノ酸残基G161、D163、G224、G218、R166、G140、R160、及びA150のうち1つ以上がシステイン(C)で置換されている、実施形態30に記載のHCMV gLポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態32. 安定化変異が1つ以上の脱グリコシル化変異を含む、実施形態24から31のいずれかに記載のHCMV gLポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態33. N74がグルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)、アラニン(A)、グルタミン酸(E)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態32に記載のHCMV gLポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態34. アミノ酸配列を含むHCMV gLポリペプチドであって、(a)配列が配列番号5と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基H177、G224、G140、G145、D146、G218、L119、C233、及びP272のうち1つ以上がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、及びロイシン(L)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV gLポリペプチド。
実施形態35. アミノ酸配列を含むHCMV gLポリペプチドであって、(a)配列が配列番号7と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基H267、H236、H245、G161、及びC233のうち1つ以上がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、及びプロリン(P)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV gLポリペプチド。
実施形態36. アミノ酸配列を含むHCMV gLポリペプチドであって、(a)配列が配列番号7と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基G161、D163、G224、G218、R166、G140、R160、及びA150のうち1つ以上がシステイン(C)で置換されている、HCMV gLポリペプチド。
実施形態37. アミノ酸配列を含むHCMV gLポリペプチドであって、(a)配列が配列番号7と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基N74がグルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)、アラニン(A)、グルタミン酸(E)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV gLポリペプチド。
実施形態38. アミノ酸残基H177、G224、G140、G145、D146、G218、L119、C233、及びP272のうち1つ以上の、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、及びロイシン(L)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号7のアミノ酸配列を含むHCMV gLポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態39. アミノ酸残基H267、H236、H245、G161、及びC233のうち1つ以上の、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、及びプロリン(P)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号7のアミノ酸配列を含むHCMV gLポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態40. アミノ酸残基G161、D163、G224、G218、R166、G140、R160、及びA150のうち1つ以上の、システイン(C)による置換をさらに含む、配列番号7のアミノ酸配列を含むHCMV gLポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態41. 残基N74の、グルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)、アラニン(A)、グルタミン酸(E)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号7のアミノ酸配列を含むHCMV gLポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態42. 実施形態24から41のいずれかに記載のHCMV gLポリペプチド又はその複合体形成断片をコードする核酸分子。
実施形態43. 1つ以上の安定化変異を含むHCMV pUL128ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態44. 前記安定化変異が1つ以上の空洞充填変異、1つ以上の疎水性変異、1つ以上の親水性変異、1つ以上のジスルフィド架橋変異、又はそれらの1つ以上の組合せを含む、実施形態43に記載のHCMV pUL128ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態45. 前記安定化変異が1つ以上の空洞充填変異を含む、実施形態40に記載のHCMV pUL128ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態46. 配列番号13で説明される配列に関連するアミノ酸残基G123、V77、L103、及びQ119のうち1つ以上が、又は他のHCMV pUL128ポリペプチドにおける対応する位置において、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、及びロイシン(L)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態45に記載のHCMV pUL128ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態47. 安定化変異が1つ以上の疎水性変異を含む、実施形態43から46のいずれかに記載のHCMV pUL128ポリペプチド。
実施形態48. 配列番号13で説明される配列に関連するアミノ酸残基G145、H90、及びG112のうち1つ以上が、又は他のHCMV pUL128ポリペプチドにおける対応する位置において、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、及びプロリン(P)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態47に記載のHCMV pUL128ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態49. 安定化変異が1つ以上のジスルフィド架橋変異を含む、実施形態43から48のいずれかに記載のHCMV pUL128ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態50. アミノ酸残基R142、N99、Y98、A124、G126、L159、D45、V88、M48、G107、R51、D106、及びS83のうち1つ以上がシステイン(C)で置換されている、実施形態49に記載のHCMV pUL128ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態51. アミノ酸配列を含むHCMV pUL128ポリペプチドであって、(a)配列が配列番号13と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基G123、V77、L103、及びQ119のうち1つ以上がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、及びロイシン(L)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV pUL128ポリペプチド。
実施形態52. アミノ酸配列を含むHCMV pUL128ポリペプチドであって、(a)配列が配列番号13と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基G145、H90、及びG112のうち1つ以上がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、及びプロリン(P)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV pUL128ポリペプチド。
実施形態53. アミノ酸配列を含むHCMV pUL128ポリペプチドであって、(a)配列が配列番号13と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基R142、N99、Y98、A124、G126、L159、D45、V88、M48、G107、R51、D106、及びS83のうち1つ以上がシステイン(C)で置換されている、HCMV pUL128ポリペプチド。
実施形態54. アミノ酸残基G123、V77、L103、及びQ119のうち1つ以上の、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、及びロイシン(L)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号13のアミノ酸配列を含むHCMV pUL128ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態55. アミノ酸残基G145、H90、及びG112のうち1つ以上の、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、及びプロリン(P)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号13のアミノ酸配列を含むHCMV pUL128ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態56. アミノ酸残基R142、N99、Y98、A124、G126、L159、D45、V88、M48、G107、R51、D106、及びS83のうち1つ以上の、システイン(C)による置換をさらに含む、配列番号13のアミノ酸配列を含むHCMV pUL128ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態57. 実施形態43から56のいずれかに記載のHCMV pUL128ポリペプチド又はその複合体形成断片をコードする核酸分子。
実施形態58. 1つ以上の安定化変異を含むHCMV pUL130ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態59. 前記安定化変異が1つ以上の空洞充填変異、1つ以上の疎水性変異、1つ以上の親水性変異、1つ以上のジスルフィド架橋変異、1つ以上の脱グリコシル化変異、又はそれらの1つ以上の組合せを含む、実施形態58に記載のHCMV pUL130ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態60. 安定化変異が1つ以上の空洞充填変異を含む、実施形態59に記載のHCMV pUL130ポリペプチド。
実施形態61. 配列番号17で説明される配列に関連するアミノ酸残基D165及びH209のうち1つ以上が、又は他のHCMV pUL130ポリペプチドにおける対応する位置において、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、及びロイシン(L)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態60に記載のHCMV pUL130ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態62. 安定化変異が1つ以上の疎水性変異を含む、実施形態58から61のいずれかに記載のHCMV pUL130ポリペプチド。
実施形態63. 配列番号17で説明される配列に関連するアミノ酸残基G116、G135、H150、及びH209のうち1つ以上が、又は他のHCMV pUL130ポリペプチドにおける対応する位置において、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、及びプロリン(P)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態62に記載のHCMV pUL130ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態64. 安定化変異が1つ以上のジスルフィド架橋変異を含む、実施形態54から63のいずれかに記載のHCMV pUL130ポリペプチド。
実施形態65. 配列番号17で説明される配列に関連するアミノ酸残基G116、H150、P64、S178、P62、E95、Y204、N211、I213、Y56、及びT167のうち1つ以上が、又は他のHCMV pUL130ポリペプチドにおける対応する位置において、システイン(C)で置換されている、実施形態64に記載のHCMV pUL130ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態66. 安定化変異が1つ以上の脱グリコシル化変異を含む、実施形態54から65のいずれかに記載のHCMV pUL130ポリペプチド。
実施形態67. 配列番号17で説明される配列に関連するアミノ酸残基N85、N118、及びN201のうち1つ以上が、又は他のHCMV pUL130ポリペプチドにおける対応する位置において、グルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)、アラニン(A)、グルタミン酸(E)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態66に記載のHCMV pUL130ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態68. アミノ酸配列を含むHCMV pUL130ポリペプチドであって、(a)配列が配列番号17と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基D165及びH209のうち1つ以上がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、及びロイシン(L)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV pUL130ポリペプチド。
実施形態69. アミノ酸配列を含むHCMV pUL130ポリペプチドであって、(a)配列が配列番号17と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基G116、G135、H150、及びH209のうち1つ以上がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、及びプロリン(P)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV pUL130ポリペプチド。
実施形態70. アミノ酸配列を含むHCMV pUL130ポリペプチドであって、(a)配列が配列番号17と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基G116、H150、P64、S178、P62、E95、Y204、N211、I213、Y56、及びT167のうち1つ以上がシステイン(C)で置換されている、HCMV pUL130ポリペプチド。
実施形態71. アミノ酸配列を含むHCMV pUL130ポリペプチドであって、(a)配列が配列番号17と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基N85、N118、及びN201のうち1つ以上がグルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)、アラニン(A)、グルタミン酸(E)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV pUL130ポリペプチド。
実施形態72. アミノ酸残基D165及びH209のうち1つ以上の、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、及びロイシン(L)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号17のアミノ酸配列を含むHCMV pUL130ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態73. アミノ酸残基G116、G135、H150、及びH209のうち1つ以上の、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、及びプロリン(P)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号17のアミノ酸配列を含むHCMV pUL130ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態74. アミノ酸残基G116、H150、P64、S178、P62、E95、Y204、N211、I213、Y56、及びT167のうち1つ以上の、システイン(C)による置換をさらに含む、配列番号17のアミノ酸配列を含むHCMV pUL130ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態75. アミノ酸残基N85、N118、及びN201のうち1つ以上の、グルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)、アラニン(A)、グルタミン酸(E)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号17のアミノ酸配列を含むHCMV pUL130ポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態76. 実施形態58から75のいずれかに記載のHCMV pUL130ポリペプチド又はその複合体形成断片をコードする核酸分子。
実施形態77. 1つ以上の安定化変異を含むHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態78. 前記安定化変異が1つ以上の空洞充填変異、1つ以上の疎水性変異、1つ以上の親水性変異、1つ以上のジスルフィド架橋変異、1つ以上の脱グリコシル化変異、又はそれらの1つ以上の組合せを含む、実施形態77に記載のHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態79. 安定化変異が1つ以上の空洞充填変異を含む、実施形態78に記載のHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態80. 配列番号21で説明される配列に関連するアミノ酸残基G99、S86、及びS90のうち1つ以上が、又は他のHCMV pUL131Aポリペプチドにおける対応する位置において、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、及びロイシン(L)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態79に記載のHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態81. 安定化変異が1つ以上の疎水性変異を含む、実施形態77から80のいずれかに記載のHCMV pUL131Aポリペプチド。
実施形態82. 配列番号21で説明される配列に関連するアミノ酸残基H69、H35、H64、D38、V85、Y52、及びA67のうち1つ以上が、又は他のHCMV pUL131Aポリペプチドにおける対応する位置において、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、及びプロリン(P)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態81に記載のHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態83. 安定化変異が1つ以上の親水性変異を含む、実施形態77から82のいずれかに記載のHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態84. アミノ酸残基R118がセリン(S)、スレオニン(T)、システイン(C)、チロシン(Y)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、アルギニン(R)、グルタミン酸(E)、リシン(K)、ヒスチジン(H)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態83に記載のHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態85. 安定化変異が1つ以上のジスルフィド架橋変異を含む、実施形態77から84のいずれかに記載のHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態86. 配列番号21で説明される配列に関連するアミノ酸残基H64及びW37のうち1つ以上が、又は他のHCMV pUL131Aポリペプチドにおける対応する位置において、システイン(C)で置換されている、実施形態85に記載のHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態87. 安定化変異が1つ以上の脱グリコシル化変異を含む、実施形態77から86のいずれかに記載のHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態88. 配列番号21で説明される配列に関連するアミノ酸残基N81が、又は他のHCMV pUL131Aポリペプチドにおける対応する位置において、グルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)、アラニン(A)、グルタミン酸(E)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、実施形態87に記載のHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態89. アミノ酸配列を含むHCMV pUL131Aポリペプチドであって、(a)配列が配列番号21と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基G99、S86、及びS90のうち1つ以上がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、及びロイシン(L)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV pUL131Aポリペプチド。
実施形態90. アミノ酸配列を含むHCMV pUL131Aポリペプチドであって、(a)配列が配列番号21と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基H69、H35、H64、D38、V85、Y52、及びA67のうち1つ以上がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、及びプロリン(P)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV pUL131Aポリペプチド。
実施形態91. アミノ酸配列を含むHCMV pUL131Aポリペプチドであって、(a)配列が配列番号21と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基R118がセリン(S)、スレオニン(T)、システイン(C)、チロシン(Y)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、アルギニン(R)、グルタミン酸(E)、リシン(K)、ヒスチジン(H)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV pUL131Aポリペプチド。
実施形態92. アミノ酸配列を含むHCMV pUL131Aポリペプチドであって、(a)配列が配列番号21と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基H64及びW37のうち1つ以上がシステイン(C)で置換されている、HCMV pUL131Aポリペプチド。
実施形態93. アミノ酸配列を含むHCMV pUL131Aポリペプチドであって、(a)配列が配列番号21と少なくとも90%同一であり、(b)アミノ酸残基N81がグルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)、アラニン(A)、グルタミン酸(E)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸で置換されている、HCMV pUL131Aポリペプチド。
実施形態94. アミノ酸残基G99、S86、及びS90のうち1つ以上の、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、及びロイシン(L)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号21のアミノ酸配列を含むHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態95. アミノ酸残基H69、H35、H64、D38、V85、Y52、及びA67のうち1つ以上の、トリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、及びプロリン(P)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号21のアミノ酸配列を含むHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態96. アミノ酸残基R118の、セリン(S)、スレオニン(T)、システイン(C)、チロシン(Y)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、アルギニン(R)、グルタミン酸(E)、リシン(K)、ヒスチジン(H)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号21のアミノ酸配列を含むHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態97. アミノ酸残基H64及びW37のうち1つ以上の、システイン(C)による置換をさらに含む、配列番号21のアミノ酸配列を含むHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態98. アミノ酸残基N81の、グルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)、アラニン(A)、グルタミン酸(E)、及びアスパラギン酸(D)からなる群から選択されるアミノ酸による置換をさらに含む、配列番号21のアミノ酸配列を含むHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
実施形態99. 実施形態77から98のいずれかに記載のHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片をコードする核酸分子。
実施形態100. 実施形態1から22のいずれかに記載のHCMV gHポリペプチドに特異的な単離された抗体又はその抗原結合性断片。
実施形態101. 実施形態24から41のいずれかに記載のHCMV gLポリペプチドに特異的な単離された抗体又はその抗原結合性断片。
実施形態102. 実施形態43から56のいずれかに記載のHCMV pUL128ポリペプチドに特異的な単離された抗体又はその抗原結合性断片。
実施形態103. 実施形態58から75のいずれかに記載のHCMV pUL130ポリペプチドに特異的な単離された抗体又はその抗原結合性断片。
実施形態104. 実施形態77から98のいずれかに記載のHCMV pUL131Aポリペプチドに特異的な単離された抗体又はその抗原結合性断片。
実施形態105. 実施形態1から22のいずれかに記載のHCMV gHポリペプチド、並びにHCMV gLポリペプチド、HCMV pUL128ポリペプチド、HCMV pUL130ポリペプチド、及びHCMV pUL131Aポリペプチドのうち少なくとも1つを含む複合体。
実施形態106. 実施形態1から22のいずれかに記載のHCMV gHポリペプチド、HCMV gLポリペプチド、HCMV pUL128ポリペプチド、HCMV pUL130ポリペプチド、及びHCMV pUL131Aポリペプチドを含む、実施形態105に記載の複合体。
実施形態107. 実施形態24から41のいずれかに記載のHCMV gLポリペプチド、並びにHCMV gHポリペプチド、HCMV pUL128ポリペプチド、HCMV pUL130ポリペプチド、及びHCMV pUL131Aポリペプチドのうち少なくとも1つを含む複合体。
実施形態108. 実施形態24から41のいずれかに記載のHCMV gLポリペプチド、並びにHCMV gHポリペプチド、HCMV pUL128ポリペプチド、HCMV pUL130ポリペプチド、及びHCMV pUL131Aポリペプチドを含む、実施形態107に記載の複合体。
実施形態109. 実施形態43から56のいずれかに記載のHCMV pUL128ポリペプチド、並びにHCMV gHポリペプチド、HCMV gLポリペプチド、HCMV pUL130ポリペプチド、及びHCMV pUL131Aポリペプチドのうち少なくとも1つを含む複合体。
実施形態110. 実施形態43から56のいずれかに記載のHCMV pUL128ポリペプチド、並びにHCMV gHポリペプチド、HCMV gLポリペプチド、HCMV pUL130ポリペプチド、及びHCMV pUL131Aポリペプチドを含む、実施形態109に記載の複合体。
実施形態111. 実施形態58から75のいずれかに記載のHCMV pUL130ポリペプチド、並びにHCMV gHポリペプチド、HCMV gLポリペプチド、HCMV pUL128ポリペプチド、及びHCMV pUL131Aポリペプチドのうち少なくとも1つを含む複合体。
実施形態112. 実施形態58から75のいずれかに記載のHCMV pUL130ポリペプチド、並びにHCMV gHポリペプチド、HCMV gLポリペプチド、HCMV pUL128ポリペプチド、及びHCMV pUL131Aポリペプチドを含む、実施形態111に記載の複合体。
実施形態113. 実施形態77から98のいずれかに記載のHCMV pUL131Aポリペプチド、並びにHCMV gHポリペプチド、HCMV gLポリペプチド、HCMV pUL128ポリペプチド、及びHCMV pUL130ポリペプチドのうち少なくとも1つを含む複合体。
実施形態114. 実施形態77から98のいずれかに記載のHCMV pUL131Aポリペプチド、並びにHCMV gHポリペプチド、HCMV gLポリペプチド、HCMV pUL128ポリペプチド、及びHCMV pUL130ポリペプチドを含む、実施形態113に記載の複合体。
実施形態115. 実施形態1から22のいずれかに記載のHCMV gHポリペプチド、実施形態24から41のいずれかに記載のHCMV gLポリペプチド、実施形態43から56のいずれかに記載のHCMV pUL128ポリペプチド、実施形態58から75のいずれかに記載のHCMV pUL130ポリペプチド、及び実施形態77から98のいずれかに記載のHCMV pUL131Aポリペプチドを含む複合体。
実施形態116. 改変HCMV ペンタマー複合体である実施形態105から115のいずれかに記載の複合体であって、
((i))
(a) 配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド、及び配列番号17に関連して番号付けして残基95にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド、
(b) 配列番号7に関連して番号付けして残基74にグルタミン(Q)を有するgLポリペプチド、
(c) 配列番号7に関連して番号付けして残基140にフェニルアラニン(F)を有するgLポリペプチド、
(d) 配列番号7に関連して番号付けして残基145にロイシン(L)を有するgLポリペプチド、
(e) 配列番号21に関連して番号付けして残基52にフェニルアラニン(F)及び残基67にバリン(V)を有するpUL131ポリペプチド、
(f) 配列番号7に関連して番号付けして残基233にバリン(V)を有するgLポリペプチド、
(g) 配列番号3に関連して番号付けして残基358にアルギニン(R)を有するgHポリペプチド、
(h) 配列番号7に関連して番号付けして残基150にシステイン(C)を有するgLポリペプチド、及び配列番号17に関連して番号付けして残基64にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド、
(i) 配列番号13に関連して番号付けして残基83にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド、及び配列番号17に関連して番号付けして残基167にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド、
(j) 配列番号7に関連して番号付けして残基160にシステイン(C)を有するgLポリペプチド、及び配列番号17に関連して番号付けして残基56にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド、
(k) 配列番号7に関連して番号付けして残基166にシステイン(C)を有するgLポリペプチド、及び配列番号17に関連して番号付けして残基62にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド、
(l) 配列番号13に関連して番号付けして残基98にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド、及び配列番号17に関連して番号付けして残基204にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド、
(m) 配列番号21に関連して番号付けして残基86にフェニルアラニン(F)を有するpUL131ポリペプチド、
(n) 配列番号13に関連して番号付けして残基48にシステイン(C)及び残基107にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド、
(o) 配列番号13に関連して番号付けして残基77にイソロイシン(I)を有するpUL128ポリペプチド、
(p) 配列番号13に関連して番号付けして残基145にロイシン(L)を有するpUL128ポリペプチド、又は
(q) それらの組合せ
を含み、
((ii))改変HCMV ペンタマー複合体が対照のHCMVペンタマー複合体と比較して増大した熱安定性を有する、
複合体。
実施形態117. ((i))(q)及び((ii))を含む実施形態116に記載の改変HCMV ペンタマー複合体であって、組合せ(q)が
(1) (a)並びに(b)、(c)、(d)、(f)、及び(g)のうち1つ
(2) (c)及び(e)、又は
(3) (d)及び(e)
を含む、改変HCMV ペンタマー複合体。
実施形態118. 実施形態105から117のいずれかに記載の複合体を含む免疫原性組成物。
実施形態119. HCMV gBポリペプチドをさらに含む、実施形態118に記載の免疫原性組成物。
実施形態120. 非抗原成分をさらに含む、実施形態118又は119に記載の免疫原性組成物。
実施形態121. 非抗原成分が免疫学的有効量のアジュバントである、実施形態120に記載の免疫原性組成物。
実施形態122. アジュバントがAS01、水中油エマルジョン、アルミニウム塩、TLR7アゴニスト(TLR7a)、アルミニウム塩にコンジュゲートしたTLR7a(アラム-TLR7a)、又はそれらの組合せである、実施形態121に記載の免疫原性組成物。
実施形態123. 非抗原成分並びに
(i) 実施形態1から22のいずれかに記載のHCMV gHポリペプチド、
(ii) 実施形態24から41のいずれかに記載のHCMV gLポリペプチド、
(iii) 実施形態43から56のいずれかに記載のHCMV pUL128ポリペプチド、
(iv) 実施形態58から75のいずれかに記載のHCMV pUL130ポリペプチド、及び
(v) 実施形態77から98のいずれかに記載のHCMV pUL131Aポリペプチド
のうち少なくとも1つを含む組成物。
実施形態124. 実施形態105から117のいずれかに記載の複合体をともにコードする1つ以上の作動可能に連結されたポリヌクレオチド配列を含む核酸分子。
実施形態125. 実施形態124に記載の核酸分子を含む発現ベクター。
実施形態126. 実施形態23、42、57、76、99、及び124のいずれかに記載の核酸分子を含む発現ベクター。
実施形態127. それぞれの発現ベクターが実施形態23、42、57、76、及び99に記載の核酸分子の1つ以上を含み、複数の発現ベクターが実施形態105から117のいずれかに記載の複合体をともにコードする、複数の発現ベクター。
実施形態128. 第1の発現ベクターがHCMV gHポリペプチド及びHCMV gLポリペプチドをコードし、第2の発現ベクターがHCMV pUL128ポリペプチド、HCMV pUL130ポリペプチド、及びHCMV pUL131Aポリペプチドをコードする、実施形態127に記載の複数の発現ベクター。
実施形態129. 実施形態23、42、57、76、99、及び124のいずれかに記載の核酸分子を含む宿主細胞。
実施形態130. 核酸分子が宿主細胞のゲノムに組み込まれている、実施形態129に記載の宿主細胞。
実施形態131. 実施形態125又は126に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
実施形態132. 実施形態127に記載の複数の発現ベクターを含む宿主細胞。
実施形態133. 実施形態129から132のいずれかに記載の宿主細胞を含む細胞培養物。
実施形態134. 実施形態129から133のいずれかに記載の宿主細胞を培養するステップを含む、改変HCMV ポリペプチド又は改変HCMV 複合体を作製する方法。
実施形態135. 培養培地を実施形態100から104のいずれかに記載の抗体と接触させるステップをさらに含む、実施形態134に記載の方法。
実施形態136. 改変HCMV ポリペプチド又は改変HCMV 複合体を培養培地から単離するステップをさらに含む、実施形態134又は135に記載の方法。
実施形態137. HCMV複合体が改変HCMV ペンタマー複合体である、実施形態134から136のいずれかに記載の方法。
実施形態138. 実施形態124に記載の核酸分子を宿主細胞ゲノムに導入するステップを含む、HCMV複合体を作製する方法。
実施形態139. 表1B、2B、3B、4B、5B、22、及び23に列挙された変異のいずれか1つ以上を含む、改変HCMV ポリペプチド。
実施形態140. 免疫学的有効量の実施形態118から122のいずれかに記載の免疫原性組成物を対象に投与するステップを含む、サイトメガロウイルス(CMV)に対する免疫応答を誘起する方法。
実施形態141. 免疫応答がCMVに対する中和抗体の産生を含む、実施形態140に記載の方法。
実施形態142. 実施形態140又は141に記載の方法によって産生され、
(A) 実施形態1から22のいずれかに記載のHCMV gHポリペプチドに特異的である、
(B) 実施形態24から41のいずれかに記載のHCMV gLポリペプチドに特異的である、
(C) 実施形態43から56のいずれかに記載のHCMV pUL128ポリペプチドに特異的である、
(D) 実施形態58から75のいずれかに記載のHCMV pUL130ポリペプチドに特異的、又は
(E) 実施形態77から98のいずれかに記載のHCMV pUL131Aポリペプチドに特異的である、
抗体又はその抗原結合性断片。
実施形態143. 実施形態100から104及び142のいずれかに記載の抗体又はその抗原結合性断片を含む医薬組成物。
実施形態144. 非抗原成分をさらに含む、実施形態143に記載の医薬組成物。
実施形態145. 細胞を実施形態105から117のいずれかに記載の複合体、実施形態118から122のいずれかに記載の免疫原性組成物、又は実施形態100から104及び142のいずれかに記載の抗体若しくはその抗原結合性断片と接触させるステップを含む、細胞へのCMVの進入を阻害する方法。
実施形態146. サイトメガロウイルス(CMV)に対する免疫応答の誘起における使用のための、実施形態118から122のいずれかに記載の免疫原性組成物。
実施形態147. 細胞へのCMVの進入の阻害における使用のための、実施形態118から122のいずれかに記載の免疫原性組成物。
実施形態147. 細胞へのCMVの進入の阻害における使用のための、実施形態143又は144に記載の医薬組成物。
実施形態148. サイトメガロウイルス(CMV)に対する免疫応答を誘起するための、実施形態118から122のいずれかに記載の免疫原性組成物の使用。
実施形態149. 細胞へのCMVの進入を阻害するための、実施形態118から122のいずれかに記載の免疫原性組成物の使用。
実施形態133. 細胞へのCMVの進入を阻害するための、実施形態100から104及び142のいずれかに記載の抗体又はその抗原結合性断片の使用。
実施形態150. 細胞へのCMVの進入を阻害するための、実施形態143又は144に記載の医薬組成物の使用。
実施形態151. サイトメガロウイルス(CMV)に対する免疫応答を誘起するための医薬の製造のための、実施形態118から122のいずれかに記載の免疫原性組成物の使用。
実施形態152. サイトメガロウイルス(CMV)に対する免疫応答を誘起するための医薬の製造のための、実施形態118から122のいずれかに記載の免疫原性組成物の使用であって、医薬が投与するために調製される、使用。
実施形態153. 細胞へのCMVの進入を阻害するための医薬の製造のための、実施形態118から122のいずれかに記載の免疫原性組成物の使用。
実施形態154. 細胞へのCMVの進入を阻害するための医薬の製造のための、実施形態100から104及び142のいずれかに記載の抗体又はその抗原結合性断片の使用。
実施形態155. 細胞へのCMVの進入を阻害するための医薬の製造のための、実施形態143又は144に記載の医薬組成物の使用。
実施形態156. 1つ以上の変異体ヒトサイトメガロウイルス(HCMV)ポリペプチドを含む複合体であって、前記1つ以上の変異体HCMVポリペプチドが
(a)配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
配列番号7に関連して番号付けして残基140に空洞充填変異体を有し、残基150にシステイン(C)を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基64にシステイン(C)及び残基95にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(b)配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
配列番号7に関連して番号付けして残基150にシステイン(C)を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基64にシステイン(C)及び残基95にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(c)配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
配列番号7に関連して番号付けして残基145に空洞充填変異体を有し、残基150にシステイン(C)を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基64にシステイン(C)及び残基95にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(d)配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
配列番号7に関連して番号付けして残基224に空洞充填変異体を有し、残基150にシステイン(C)を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基64にシステイン(C)及び残基95にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(e)配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
配列番号7に関連して番号付けして残基224に空洞充填変異体を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基95にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(f)配列番号13に関連して番号付けして残基77に空洞充填変異体を有し、残基103に空洞充填変異体を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号7に関連して番号付けして残基140に空洞充填変異体を有し、残基145に空洞充填変異体を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(g)配列番号13に関連して番号付けして残基77に空洞充填変異体を有し、残基103に空洞充填変異体を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号7に関連して番号付けして残基140に空洞充填変異体を有し、残基145に空洞充填変異体を有し、残基224に空洞充填変異体を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(h)配列番号7に関連して番号付けして残基140に空洞充填変異体を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号21に関連して番号付けして残基52にリパッキング疎水性変異体を有し、残基67にリパッキング疎水性変異体を有するpUL131ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(i)配列番号21に関連して番号付けして残基86に空洞充填変異体を有するpUL131ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、又は
(j)配列番号13に関連して番号付けして残基83にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基167にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド若しくはその複合体形成断片
である、複合体。
実施形態157. 配列番号7に関連して番号付けして残基140における前記空洞充填変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、バリン(V)、イソロイシン(I)、又はロイシン(L)である、実施形態156に記載の複合体。
実施形態158. 前記空洞充填変異体がフェニルアラニン(F)である、実施形態157に記載の複合体。
実施形態159. 配列番号7に関連して番号付けして残基145における前記空洞充填変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、バリン(V)、イソロイシン(I)、又はロイシン(L)である、実施形態156に記載の複合体。
実施形態160. 配列番号7に関連して番号付けして残基145がロイシン(L)である、実施形態159に記載の複合体。
実施形態161. 配列番号7に関連して番号付けして残基224における前記空洞充填変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、バリン(V)、イソロイシン(I)、又はロイシン(L)である、実施形態156に記載の複合体。
実施形態162. 配列番号7に関連して番号付けして残基224がバリン(V)である、実施形態161に記載の複合体。
実施形態163. 配列番号13に関連して番号付けして残基77における前記空洞充填変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、バリン(V)、イソロイシン(I)、又はロイシン(L)である、実施形態156に記載の複合体。
実施形態164. 配列番号13に関連して番号付けして残基77がイソロイシン(I)である、実施形態163に記載の複合体。
実施形態165 配列番号13に関連して番号付けして残基103における前記空洞充填変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、バリン(V)、イソロイシン(I)、又はロイシン(L)である、実施形態156に記載の複合体。
実施形態166. 配列番号13に関連して番号付けして残基103がイソロイシン(I)である、実施形態165に記載の複合体。
実施形態167. 配列番号21に関連して番号付けして残基52における前記リパッキング疎水性変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、又はプロリン(P)である、実施形態156に記載の複合体。
実施形態168. 配列番号21に関連して番号付けして残基52がフェニルアラニン(F)である、実施形態167に記載の複合体。
実施形態169. 配列番号21に関連して番号付けして残基67における前記リパッキング疎水性変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、又はプロリン(P)である、実施形態156に記載の複合体。
実施形態170. 配列番号21に関連して番号付けして残基67がバリン(V)である、実施形態169に記載の複合体。
実施形態171. 配列番号21に関連して番号付けして残基86における前記空洞充填変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、バリン(V)、イソロイシン(I)、又はロイシン(L)である、実施形態156に記載の複合体。
実施形態172. 配列番号21に関連して番号付けして残基86がフェニルアラニン(F)である、実施形態171に記載の複合体。
実施形態173. 同一条件で対照複合体と比較して増大した熱安定性を有する、実施形態156から172のいずれかに記載の複合体。
実施形態174. 1つ以上の変異体HCMVポリペプチドを含むHCMVペンタマー複合体である、実施形態156から173のいずれかに記載の複合体。
実施形態175. 実施形態156から174のいずれかに記載の複合体及び任意選択で非抗原成分を含む免疫原性組成物。
実施形態176. 実施形態156から174のいずれかに記載の複合体をコードする1つ以上の作動可能に連結されたポリヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子。
実施形態177. 実施形態176に記載の単離された核酸分子を含む発現ベクター。
実施形態178. 実施形態176に記載の単離された核酸分子又は実施形態177に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
実施形態179. 実施形態178に記載の宿主細胞を培養するステップを含む、複合体を作製する方法。
実施形態180. ヒトサイトメガロウイルス(HCMV)に対する免疫応答を誘起する方法であって、免疫学的有効量の実施形態175に記載の免疫原性組成物を対象に投与するステップを含む方法。
実施形態181. ヒトサイトメガロウイルス(HCMV)の細胞への進入を阻害する方法であって、前記細胞を実施形態174に記載の複合体と接触させるステップを含む方法。
実施形態182. サイトメガロウイルス(CMV)に対する免疫応答を誘起するための、実施形態175に記載の免疫原性組成物の使用。
実施形態183. 細胞(例えば上皮細胞)へのCMVの進入を阻害するための、実施形態175に記載の免疫原性組成物の使用。
実施形態184. サイトメガロウイルス(CMV)に対する免疫応答を誘起するための医薬の製造のための、実施形態175に記載の免疫原性組成物の使用。
実施形態185. サイトメガロウイルス(CMV)に対する免疫応答を誘起するための医薬の製造のための、実施形態175に記載の免疫原性組成物の使用であって、医薬が投与するために調製される、使用。
実施形態186. 細胞(例えば上皮細胞)へのCMVの進入を阻害するための医薬の製造のための、実施形態175に記載の免疫原性組成物の使用。
UL75遺伝子によってコードされるHCMV糖タンパク質H(gH)は、感染性に重要な、アルファ-、ベータ-、及びガンマ-ヘルペスウイルスのメンバーの中で保存されているビリオン糖タンパク質である。
基の変異は、それらのいずれか、及び/又はそれらの1つより多く、場合によりそれらの全てを、アミノ酸残基アルギニン(R)又はグルタミン酸(E)によって置換することからなり得る。したがって、一部の実施形態では、本発明のHCMV gHポリペプチドは、アルギニン(R)又はグルタミン酸(E)による、配列番号1のG358及びH275に対応する位置における少なくとも1つのアミノ酸置換を含む。
UL115遺伝子によってコードされるHCMV糖タンパク質L(gL)は、ウイルスの複製に必須であると考えられる。gLの全ての既知の機能特性はそのgHとの二量化に直接付随している。gL/gH複合体は、ウイルスの宿主細胞への進入に繋がるウイルス膜と原形質膜との融合に必要である。HCMV Merlin株(NCBI GI:39842115(これはNCBI GenBank受託番号AAR31659.1でもある)、配列番号7)及びHCMV Towne株(NCBI GI:239909463、これはNCBI GenBank受託番号ACS32410.1でもある。本明細書では配列番号11)からのgLは、278アミノ酸の長さであることが報告されている。HCMV AD169株(NCBI GI:2506510、これはNCBI UniProtKB受託番号P16832.2でもある。本明細書では配列番号12)からのgLは、278アミノ酸の長さであることが報告されており、そのN末端(アミノ酸残基1~35)にシグナル配列を含み、(残基74及び114に)2つのNグリコシル化部位を有し、TMドメインを欠いている(Rigoutsosら、In silico pattern-based analysis of the human cytomegalovirus genome, 2003 J. of Virology 77: 4326-44)。22~39種の臨床分離株並びにAD169の実験室株からの全長のgL遺伝子のシーケンシングにより、Towne及びToledoは分離株の中でアミノ酸配列の変動が2%未満であることを明らかにした(Rasmussenら、The Genes Encoding the gCIII Complex of Human Cytomegalovirus Exist in Highly Diverse Combinations in Clinical Isolates, 2002 J. of Virology 76: 10841-10888)。典型的には、gLタンパク質のN末端シグナル配列が宿主細胞のシグナルペプチダーゼによって切断されて成熟gLポリペプチドが産生される。本発明における使用のためのgLポリペプチドはN末端シグナル配列を欠いてよい。N末端配列を欠くHCMV gLポリペプチドの例は配列番号8であり、これは配列番号7のアミノ酸残基31~278からなっている。本発明における使用のための好ましいgLポリペプチドの例は配列番号9又は10であり、これらはプロテアーゼ認識部位と考えられる部位にLSG変異を含み、前記変異はプロテアーゼ切断を低減させる。本発明における使用のための好ましいgLポリペプチドの例は配列番号29又は30であり、これらはプロテアーゼ認識部位と考えられる部位にIDG変異を含み、前記変異はプロテアーゼ切断を低減させる。
HCMV Merlin株からのpUL128(又は単に「UL128」)は、130アミノ酸からなり、未成熟終止を惹起する1ヌクレオチド置換を含むことが報告されている(NCBI GI:39842124(これはNCBI GenBank受託番号AAR31668.1でもある)、配列番号13)。HCMV Towne株(NCBI GI:39841882(これはNCBI GenBank受託番号AAR31451.1でもある)、配列番号15)及びAD169株(NCBI GI:59803078(これはNCBI UniProtKB受託番号P16837.2でもある)、配列番号16)からのpUL128は、171アミノ酸からなっていることが報告されている。配列番号13の未成熟終止のため、配列番号15及び17は配列番号13の全長にわたって75%の同一性しか共有していない。pUL128は配列番号13の残基1~27に位置するN末端シグナル配列を有していることが予測されるが、TMドメインを欠いていることが予測される。典型的には、pUL128ポリペプチドのN末端シグナル配列は宿主細胞のシグナルペプチダーゼによって切断されて成熟pUL128ポリペプチドを産生する。本発明における使用のためのpUL128ポリペプチドは、N末端シグナル配列を欠いていてよい。N末端配列を欠くHCMV pUL128ポリペプチドの例は配列番号14であり、これは配列番号13のアミノ酸残基28~130からなっている。
pUL130(又は単に「UL130」)は、HCMV UL131A-128遺伝子座の中心かつ最大(214コドン)の遺伝子である。HCMV Merlin株からのpUL130の配列は公衆で入手可能(NCBI GI: 39842125(これはNCBI GenBank受託番号AAR31669.1でもある)本明細書では配列番号17)である。HCMV Towne株からのpUL130の配列は公衆で入手可能(NCBI GI:239909473(これはNCBI ACS32420.1でもある)本明細書では配列番号19)である。同様に、HCMV AD169株からのpUL130の配列は公衆で入手可能(NCBI UniprotKB受託番号P16772で、本明細書では配列番号20)である。Merlin及びTowneのpUL130の配列は、それぞれ214及び229のアミノ酸からなっている。配列番号17のMerlin pUL130の配列は、想定されるケモカインドメイン(アミノ酸46~120)の中の2つの潜在的なN連結グリコシル化部位(Asn85及びAsn118)を含む親水性タンパク質に先行する残基1~25に25アミノ酸の長さのN末端シグナル配列、並びに特有のC末端領域の終端に近いさらなるNグリコシル化部位(Asn201)を含む。pUL130はTMドメインを欠いていることが予想される。
pUL131Aの機能は、内皮細胞中だけでなく、上皮細胞中におけるHCMVの複製にも必要である。HCMV Merlin株(NCBI GI:39842126(これはNCBI GenBank受託番号AAR31670.1でもある)、配列番号21)及びTowne株(NCBI GI:239909474(これはNCBI GenBank受託番号ACS32421.1でもある)、配列番号23)及びAD169株(NCBI GI:219879712(これはNCBI GenBank受託番号DAA06452.1でもある)、配列番号24)からのpUL131Aは、それぞれ129、129、及び76アミノ酸からなっていることが報告されている。pUL131AはN末端シグナル配列を含み、これは配列番号21の残基1~18に位置しており、TMドメインを欠いている。AD169株からのUL131Aは、フレームシフトを惹起する1塩基対の挿入を含むことが報告されている(Wang and Shenk, Human Cytomegalovirus UL131 Open Reading Frame Is Required for Epithelial Cell Tropism, 2005 J. Virol. 79: 10330-10338)。配列番号21はN末端の28アミノ酸にわたって配列番号24と96%同一であるが、AD169 UL131A遺伝子におけるフレームシフトのために配列番号21の全長にわたって配列番号24と36%しか同一でない。
UL74遺伝子によってコードされるHCMV糖タンパク質O(gO)は、分子シャペロンとして作用し、gH/gLのER輸送及びビリオンへの組込みを増大させることが報告されている。gOはgH/gLに対する結合に関してpUL128~131Aと競合するがgH/gLから放出されるため、gH/gL(pUL128~131Aを欠く)がビリオンに組み込まれることが提唱されている(Ryckmanら、Human Cytomegalovirus TR Strain Glycoprotein O Acts as a Chaperone Promoting gH/gL Incorporation into Virions but Is Not Present in Virions、2010 Journal of Virology 84: 2597~2609)。他のウイルス遺伝子と比較して、HCMV gOは異なるHCMV株間で著しく変動的であり、22~39の臨床分離株並びに実験室株AD169、Towne、及びToledoの間のgOアミノ酸配列の変異性(variability)は45%に達した(すなわち、異なる単離株間のgOアミノ酸配列の同一性はわずか55%であった)(Rasmussenら、The Genes Encoding the gCIII Complex of Human Cytomegalovirus Exist in Highly Diverse Combinations in Clinical Isolates、2002 J. Virol. 76: 10841~10888)。HCMV株Merlin(NCBI GI:39842082(NCBI GenBank受託番号AAR31626.1でもある)、本明細書では配列番号25)、AD169(NCBI GI:136968(NCBI UniProtKB受託番号P16750.1でもある)、本明細書では配列番号28)、及びTowne(NCBI GI:239909431(NCBI GenBank受託番号ACS32378.1でもある)、本明細書では配列番号27)からのgOは、それぞれ472、466、及び457個のアミノ酸からなることが報告されている。配列番号25と73%のアミノ酸類似性を共有するHCMV株AD169のgOは、18のN-グリコシル化部位(残基75、83、87、103、130、157、162、171、219、242、288、292、350、385、392、399、433、及び454における)を有し、そのN末端に成熟ポリペプチドには存在しない切断可能なシグナル配列(アミノ酸残基1~30からなることが予測される)を含み得る。Rigoutsosら(In silico pattern-based analysis of the human cytomegalovirus genome、2003 J. Virol. 77: 4326~4344)はTMドメイン(領域10~28及び190~212における)並びにコイルドコイル領域(残基240~272)の存在を予測した。
別の態様では、本発明は本明細書に記載される変異したHCMVポリペプチド又はその複合体形成断片を含むペンタマー複合体を提供する。そのような複合体は、例えば(i)1つ以上の安定化変異を含む上記HCMV gHポリペプチドのいずれか、(ii)1つ以上の安定化変異を含む上記HCMV gLポリペプチドのいずれか、(iii)1つ以上の安定化変異を含む上記HCMV pUL128ポリペプチドのいずれか、(iv)1つ以上の安定化変異を含む上記HCMV pUL130ポリペプチドのいずれか、及び(v)1つ以上の安定化変異を含む上記HCMV pUL131Aポリペプチドのいずれかを含む。そのような複合体は、例えば(vi)上記HCMV gH、gL、pUL130、及びpUL131A 脱グリコシル化変異のいずれかをさらに含んでもよい。
別の態様では、本発明は、変異体ポリペプチド又はその変異体複合体形成断片を含む組成物であって、変異体ポリペプチド又は変異体断片がHCMV gH、gL、pUL128、pUL130、及びpUL131Aのうちの少なくとも1つであり、変異体ポリペプチド又は変異体断片が少なくとも1つの安定化変異を含む、組成物を提供する。別の態様では、本発明は、変異体ポリペプチド又はその変異体複合体形成断片を含む組成物であって、変異体ポリペプチド又は変異体断片がHCMV gH、gL、pUL130、及びpUL131Aのうちの少なくとも1つであり、変異体ポリペプチド又は変異体断片が少なくとも1つの脱グリコシル化変異を含む、組成物を提供する。別の態様では、本発明は、少なくとも1つの変異体ポリペプチド又はその変異体複合体形成断片を有する複合体を含む組成物であって、変異体ポリペプチド又は変異体断片がHCMV gH、gL、pUL128、pUL130、及びpUL131Aのうちの少なくとも1つであり、変異体ポリペプチド又は変異体断片が少なくとも1つの安定化変異を含む、組成物を提供する。別の態様では、本発明は、少なくとも1つの変異体ポリペプチド又はその変異体複合体形成断片を有する複合体を含む組成物であって、変異体ポリペプチド又は変異体断片がHCMV gH、gL、pUL130、及びpUL131Aのうちの少なくとも1つであり、変異体ポリペプチド又は変異体断片が少なくとも1つの脱グリコシル化変異を含む、組成物を提供する。本発明の複合体としてはgH/gL、gH/gL/gO、及びペンタマー複合体が挙げられる。本発明の組成物は免疫原性組成物であってもよい。本発明の組成物はワクチン組成物であってもよい。そのような組成物は哺乳動物(例えばヒト、げっ歯類、モルモット、又はマカク)において抗体を産生させるために使用することができる。
一態様では、本発明は、本発明の変異体HCMVポリペプチド(複数可)を発現させる方法を提供する。本発明における使用に好適な発現系は、例えばDoyle(High Throughput Protein Expression and Purification: Methods and Protocols in METHODS IN MOLECULAR BIOLOGY、Humana Press、Doyle編、2008)に詳細に記載されている。必要とされる宿主において核酸分子を維持、増幅、及び発現させてポリペプチドを産生するのに好適な系又はベクターが使用され得る。適切なヌクレオチド配列は、例えばSambrook(J. Molecular Cloning: A Laboratory Manual. 3rd. Cold Spring Harbor Laboratory Press、2000)に記載されている技法によって発現系に挿入され得る。一般に、所望のペプチドをコードするDNA配列が形質転換された宿主細胞におけるRNAに転写されるために、コード遺伝子は制御エレメント、例えばプロモーター、及び任意選択でオペレーターの制御下に置くことができる。
本発明は本明細書に記載される変異したHCMV gHポリペプチド、変異したHCMV gLポリペプチド、変異したHCMV pUL128ポリペプチド、変異したHCMV pUL130ポリペプチド、及び/又は変異したHCMV pUL131Aポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有する組換え核酸分子を提供する。本発明の組換え核酸分子はベクター(例えば発現ベクター)内に存在してもよく、1つ以上の制御エレメント(例えばプロモーター及び/又はエンハンサー)に作動可能に連結されてもよい。前記組換え核酸の一例は、本発明のgLポリペプチド、本発明のgHポリペプチド、本発明のpUL128ポリペプチド、本発明のpUL130ポリペプチド、及び本発明のpUL131Aポリペプチドをコードする単一分子であり得る。前記組換え核酸のさらなる一例は、本発明のgLポリペプチド及び本発明のgHポリペプチドをコードし、任意選択で本発明のgOポリペプチドをさらにコードする単一分子であり得る。本発明は、本発明の1つ以上の変異したポリペプチドをコードする複数の組換え核酸分子も提供する。例えば、一実施形態では、本発明は2つの核酸分子:本発明のgHポリペプチド及び本発明のgLポリペプチドをコードする第1の分子、並びに本発明のpUL128タンパク質、本発明のpUL130タンパク質、及び本発明のpUL131Aポリペプチドをコードする第2の分子を提供する。例えば、一実施形態では、本発明は3つの核酸分子:本発明のgLタンパク質をコードする第1の組換え核酸分子、本発明のgHタンパク質をコードする第2の組換え核酸分子、及び1つ以上の追加のHCMVタンパク質、例えばgO、pUL128、pUL130、又はpUL131Aをコードする第3の組換え核酸分子を提供する。例えば、一実施形態では、本発明は5つの核酸分子:本発明のgLタンパク質をコードする第1の組換え核酸分子、本発明のgHタンパク質をコードする第2の組換え核酸分子、本発明のpUL128タンパク質をコードする第3の組換え核酸分子、本発明のpUL130タンパク質をコードする第4の組換え核酸分子、及び本発明のpUL131Aタンパク質をコードする第5の組換え核酸分子を提供する。好ましくは、本発明の組換え核酸分子(複数可)は、(a)自己複製RNA分子ではない、(b)アルファウイルスレプリコンではない、(c)いかなるアルファウイルス非構造タンパク質、例えばNSP1、NSP2、NSP3、及びNSP4もコードしない、(d)内部リボソーム進入部位(IRES)、例えばEMCV若しくはEV71を含有しない、且つ/又は(e)ウイルス2A部位、例えばFMDVを含有しない。したがって、複合体における個々のポリペプチドそれぞれをコードする配列は単一核酸分子に存在することも、2つ以上の核酸分子に分布することもできる。
本発明は、本発明の単数又は複数の核酸分子を発現する細胞であって、完全HCMVゲノムを含まない細胞も提供する。前記細胞は本発明の前記単数又は複数の核酸分子を用いて安定に形質転換してもよい。好ましくは、前記細胞は哺乳動物細胞、例えば293-6E細胞(米国公開特許公報第2016/0159864号としても公開されているWO2014/005959号を参照のこと)又はCHO細胞(WO2016/116904号を参照のこと)である。
本発明の改変ポリペプチド(及びその変異体構築物形成断片)は構造が非変異体ポリペプチドとは異なるが免疫原性特性又はエピトープ(複数可)を維持するため、本発明のさらなる目的は変異体ポリペプチド及びその変異体断片をポリペプチド/抗体相互作用において利用することである。非変異体ポリペプチドのポリペプチド/抗体相互作用は、例えばWO2014/005959号(米国公開特許公報第2016/0159864号としても公開されている);Macagnoら、Isolation of Human Monoclonal Antibodies that Potently Neutralize Human Cytomegalovirus Infection by Targeting Different Epitopes on the gH/gL/UL128-131A complex、2010 J. Virol. 84(2): 1005~1013;及びGernaら、Monoclonal antibodies to different components of the human cytomegalovirus (HCMV) pentamer gH/gL/pUL128L and Trimer gH/gL/gO as well as antibodies elicited during primary HCMV infection prevent epithelial cell syncytium formation、2016 J. Virol. 90(14): 6216~6223によって記載されている。米国特許第9,527,902号も参照のこと。本発明以前に、ペンタマー複合体の種々のコンフォメーショナルエピトープは公知であった。例えばMacagnoら(2010 J. Virol. 84: 1005~1013)は、内皮、上皮、及び骨髄細胞のHCMV感染を中和するヒトモノクローナル抗体のパネルを単離した。UL128遺伝子産物において保存されたエピトープに結合した抗体というただ1つの例外が存在したが、他の全ての抗体はgH/gL/UL128~131A複合体の2つ以上のタンパク質の発現を必要としたコンフォメーショナルエピトープに結合した。好ましくは、本発明のペンタマー複合体は、Macagnoら(2010 J. Virol. 84: 1005~1013)によって同定されている、且つ/又は本明細書の実施例によってさらに記載される1つ以上のコンフォメーショナルエピトープを保有する。
本発明の複合体は好ましくは単離された形態において調製及び使用される。「単離された」という用語は本明細書で使用する場合、その天然環境から取り出されていることを意味する。したがって、「単離されたHCMV膜タンパク質複合体」はHCMV感染細胞の表面のHCMV膜タンパク質複合体も、感染性HCMVビリオン内のHCMV膜タンパク質複合体も、抗体(又は抗体断片)に結合したHCMV膜タンパク質複合体も包含しない。実施例並びに例えばWO2014/005959号(米国公開特許公報第2016/0159864号としても公開されている、及びWO2016/116904号)に記載されている発現方法を使用して、本発明の複合体は高収率で生産することができる。例えば、本発明の細胞を成長培地中で成長させるステップを含む方法では、本発明のタンパク質複合体は成長培地1リットル当たり0.4mg超(例えば成長培地1リットル当たり0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1.0、1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.5、3、3.5、4、4.5、若しくは5mg、又はそれ以上)のレベルまで蓄積し得る。
本発明のワクチン及び免疫原性組成物は抗原に加えてアジュバントを含んでもよい。アジュバントとは抗原に対する免疫応答を増強及び調節するためにワクチンにおいて使用される「非抗原成分」である。しかしながら、アジュバントは増大した反応原性をもたらすおそれがある。アジュバントとしては(これらに限定されないが)、AS01、水中油型エマルジョン(例えばMF59及びAS03)、リポソーム、サポニン、TLR2アゴニスト、TLR3アゴニスト、TLR4アゴニスト、TLR5アゴニスト、TLR6アゴニスト、TLR7アゴニスト、TLR8アゴニスト、TLR9アゴニスト、アルミニウム塩、ナノ粒子、微小粒子、ISCOMS、フッ化カルシウムと有機化合物との複合物、又はそれらの組合せが挙げられる。例えば米国公開特許公報第2015/0093431号及びWO2011/027222号(米国公開特許公報第2012/0237546号としても公開されている)を参照のこと。特定の実施形態では、本発明のワクチン又は免疫原性組成物は抗原及びアジュバントを含み、アジュバントはAS01、水中油型エマルジョン(例えばMF59及びAS03、並びにB亜型及びE亜型を含むそれらのそれぞれの亜型)、アルミニウム塩(例えばリン酸アルミニウム及び水酸化アルミニウム)、サポニン(例えばQS21)、Toll様受容体のアゴニスト(TLRa)(例えばTLR4a及びTLR7a)、又はそれらの組合せ(例えばAlum-TLR7a(Buonsantiら、Novel adjuvant Alum-Tlr7a significantly potentiates immune response to glycoconjugate vaccines、2016 Sci. Rep. 6:29063 (DOI: 10.1038/srep29063))である。「TLRアゴニスト」とは、直接のリガンドとして又は内因性若しくは外因性リガンドの生成により間接的に、TLRシグナル伝達経路を介したシグナル伝達応答を引き起こすことができる成分を意味する(Sabroeら、Toll-like Receptors in Health and Disease: Complex Questions Remain、2003 J. Immunol. 171(4): 1630~1635)。例えば、TLR4アゴニストはTLR-4シグナル伝達経路を介したシグナル伝達応答を引き起こすことができる。TLR-4アゴニストの好適な例はリポ多糖、好適にはリピドAの非毒性誘導体、詳細にはモノホスホリルリピドA、又はより詳細には3-脱アシル化モノホスホリルリピドA(3D-MPL)である。本明細書に記載されるアジュバントは本明細書に記載される抗原(複数可)のいずれかと組み合わされてもよい。
配列番号1の配列に関連して決定される場所における変異、すなわち:
A102W、A102F、A102Y、A102V、A102I、A102L、A372W、A372F、A372Y、A372V、A372I、A372L、A352W、A352F、A352Y、A352V、A352I、A352L、L257W、L257F、L257Y、L257V、L257I、L257L、H252W、H252F、H252M、H252C、H252A、H252L、H252I、H252V、H252P、H252Y、K404W、K404F、K404M、K404C、K404A、K404L、K404I、K404V、K404P、K404Y、R255W、R255F、R255M、R255C、R255A、R255L、R255I、R255V、R255P、R255Y、E355W、E355F、E355M、E355C、E355A、E355L、E355I、E355V、E355P、E355Y、H480W、H480F、H480M、H480C、H480A、H480L、H480I、H480V、H480P、H480Y、S601W、S601F、S601M、S601C、S601A、S601L、S601I、S601V、S601P、S601Y、R405W、R405F、R405M、R405C、R405A、R405L、R405I、R405V、R405P、R405Y、
G358S、G358T、G358C、G358Y、G358N、G358Q、G358R、G358E、G358K、G358H、G358D、H275S、H275T、H275C、H275Y、H275N、H275Q、H275R、H275E、H275K、H275H、H275D、
V109C、L111C、
N55Q、N55S、N55T、N55A、N55E、N55D、N62Q、N62S、N62T、N62A、N62E、N62D、N67Q、N67S、N67T、N67A、N67E、N67D、N192Q、N192S、N192T、N192A、N192E、N192D、N641Q、N641S、N641T、N641A、N641E、N641D、N700Q、N700S、N700T、N700A、N700E、又はそれらの組合せ
を含むHCMV gHポリペプチド又はその複合体形成断片。
H177W、H177F、H177Y、H177V、H177I、H177L、G224W、G224F、G224Y、G224V、G224I、G224L、G140W、G140F、G140Y、G140V、G140I、G140L、G145W、G145F、G145Y、G145V、G145I、G145L、D146W、D146F、D146Y、D146V、D146I、D146L、G218W、G218F、G218Y、G218V、G218I、G218L、L119W、L119F、L119Y、L119V、L119I、L119L、C233W、C233F、C233Y、C233L、P272W、P272F、P272Y、P272V、P272I、P272L、H267W、H267F、H267M、H267C、H267A、H267L、H267I、H267V、H267P、H267Y、H236W、H236F、H236M、H236C、H236A、H236L、H236I、H236V、H236P、H236Y、H245W、H245F、H245M、H245C、H245A、H245L、H245I、H245V、H245P、H245Y、G161W、G161F、G161M、G161C、G161A、G161L、G161I、G161V、G161P、G161Y、C233W、C233F、C233M、C233C、C233A、C233L、C233I、C233V、C233P、C233Y、
G161C、D163C、G224C、G218C、R166C、G140C、R160C、A150C、
N74Q、N74S、N74T、N74A、N74E、及びN74D、又はそれらの組合せ
を含むHCMV gLポリペプチド又はその複合体形成断片。
G123W、G123F、G123Y、G123V、G123I、G123L、V77W、V77F、V77Y、V77I、V77L、L103W、L103F、L103Y、L103V、L103I、L103L、Q119W、Q119F、Q119Y、Q119V、Q119I、Q119L、G145W、G145F、G145M、G145C、G145A、G145L、G145I、G145V、G145P、G145Y、H90W、H90F、H90M、H90C、H90A、H90L、H90I、H90V、H90P、H90Y、G112W、G112F、G112M、G112C、G112A、G112L、G112I、G112V、G112P、G112Y、
R142C、N99C、Y98C、A124C、G126C、L159C、D45C、V88C、M48C、G107C、R51C、D106C、S83C、又はそれらの組合せ
を含むHCMV pUL128ポリペプチド又はその複合体形成断片。
D165W、D165F、D165Y、D165L、H209W、H209F、H209Y、H209L、
G116W、G116F、G116M、G116C、G116A、G116L、G116I、G116V、G116P、G116Y、G135W、G135F、G135M、G135C、G135A、G135L、G135I、G135V、G135P、G135Y、H150W、H150F、H150M、H150C、H150A、H150L、H150I、H150V、H150P、H150Y、H209W、H209F、H209M、H209C、H209A、H209L、H209I、H209V、H209P、H209Y、
G116C、H150C、P64C、S178C、P62C、E95C、Y204C、N211C、I213C、Y56C、T167C,
N85Q、N85S、N85T、N85A、N85E、N85D、N118Q、N118S、N118T、N118A、N118E、N118D、N201Q、N201S、N201T、N201A、N201E、及びN201D、又はそれらの組合せ
を含むHCMV pUL130ポリペプチド又はその複合体形成断片。
G99W、G99F、G99Y、G99V、G99I、G99L、S86W、S86F、S86Y、S86V、S86I、S86L、S90W、S90F、S90Y、S90V、S90I、S90L、H69W、H69F、H69M、H69C、H69A、H69L、H69I、H69V、H69P、H69Y、H35W、H35F、H35M、H35C、H35A、H35L、H35I、H35V、H35P、H35Y、H64W、H64F、H64M、H64C、H64A、H64L、H64I、H64V、H64P、H64Y、D38W、D38F、D38M、D38C、D38A、D38L、D38I、D38V、D38P、D38Y、V85W、V85F、V85M、V85C、V85A、V85L、V85I、V85V、V85P、V85Y、Y52W、Y52F、Y52M、Y52C、Y52A、Y52L、Y52I、Y52V、Y52P、Y52Y、A67W、A67F、A67M、A67C、A67A、A67L、A67I、A67V、A67P、A67Y、
R118S、R118T、R118C、R118Y、R118N、R118Q、R118R、R118E、R118K、R118H、R118D、
H64C、W37C、
N81Q、N81A、N81T、N81A、N81E、及びN81D、又はそれらの組合せ
を含むHCMV pUL131Aポリペプチド又はその複合体形成断片。
上記の教示を踏まえて、本発明の多くの変更形態及び変形形態が可能である。したがって、添付の特許請求の範囲内で、本発明が具体的に記載されている以外に実施され得ることを当業者であれば認識すると理解されるべきである。例示的な実施形態及び実施例は、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
哺乳動物細胞におけるペンタマー複合体の発現
野生型又はセレノメチオニン標識(SeMet)ペンタマーの発現は、一方のベクターがgH及びgL(それぞれ、配列番号3及び7の配列を有する)をコードし、他方がpUL128、pUL130及びpUL131A(それぞれ、配列番号13、17、及び21の配列を有する)をコードする、Hofmannら(Expression of the Human Cytomegalovirus Pentamer Complex for Vaccine use in a CHO System、2015 Biotech. & Bioeng. 112(12): 2505~2515頁)に概説されている2ベクター戦略により、2つのベクターの一過性又は安定なトランスフェクションを通じて293GnTi-細胞で実施した。
ペンタマー複合体の精製
ペンタマー精製のために、発現培地をStrepTrap HPカラム(GE Lifesciences)に直接充填し、製造者の推奨に従って溶出緩衝液(IBA Lifesciences)中0.1M Tris pH8.0、150mM NaCl及び2.5mMデスチオビオチンを使用してタンパク質を溶出した。溶出物をTEVプロテアーゼ(ThermoFisher)と4℃で一晩インキュベートした。試料を、イオン交換クロマトグラフィーのためにMonoS10/30カラム(GE Lifesciences)に充填する前に、20mM Hepes pH7で3倍希釈して総塩濃度を50mMに低下させた。10カラム容量で0から1M NaClへの直線勾配によりタンパク質をカラムから溶出した。タンパク質を濃縮し、Superose 6 10/300カラムに充填し、溶出ピークを1mg/mL超に濃縮した。
ペンタマー複合体の結晶化
結晶化実験のために、精製された野生型又はセレノメチオン標識(SeMet)ペンタマーを、Fabとの複合体形成の前にEndo Hf(New England Biolabs)を使用して製造者のガイドラインに従って脱グリコシル化した。最初の結晶ヒットは、ペンタマーと、モノクローナル抗体(mAb)8I21及び9I6(Macagnoら、(2010 J. Virol. 84:1005~1013頁)の断片抗原結合(Fab)の間の複合体に関して得られ、これらは20℃で、0.1μlタンパク質及び0.1μlの20%エタノール、0.1M Tris pH8.5を含有する液滴中に小さな微結晶として現れた。その後の実験でエタノールを揮発性が少ないイソプロパノールと置き換え、この結晶化条件を最適化するためにベンズアミジンを添加剤として使用した(Hampton Research添加剤スクリーニングから)。WT又はSeMet-ペンタマー-8I21 Fab結晶の最良の結晶は、10%(wt/vol)PEG400、10%イソプロパノール、2%(wt/vol)ベンズアミジン及び0.1M Tris pH8.2を含有するリザーバーを使用して得た。9I6 Fabとの複合体におけるペンタマーの結晶ヒットは、0.1M MES pH6.5及び15%(wt/vol)PEGメチルエーテル500で最初に得た。これらの結晶を様々な添加剤を用いて成長のために最適化した。最良の回析結晶は、10%(wt/vol)PEGメチルエーテル500、0.1M MES pH6.2及び10μMフェノールを含有するリザーバーを使用して得た。
ペンタマー構造は、長さ180Å及びクロスオーバー30~80Åのらせん形をとる(図1)。複合体のgH/gL部分は、他のヘルペスウイルスgH/gLと類似したドメイン構成及び構造を有し、4つのgHドメイン(D-I~D-IV)は互いの最上部に積み重なり、最もN末端のもの(D-I)はgLとコフォールディングしている。ULのポリペプチド鎖は高度に相互接続し、N末端gLの伸長に結合する緩やかにカーブしたサブ複合体を形成する。ペンタマー表面の解析は、11のN-結合型グリコシル化部位、すなわちgHの6つ、gLの1つ、及びULの残りの4つを明らかにする。
ペンタマー構造は、一部のドメイン間の小さな境界面の存在、及びドメイン境界面におけるいくつかの空洞の存在を示す(図2)。ペンタマー-nAb複合体のネガティブ染色電子顕微鏡法(NS-EM)からのデータ(以前に公開された、Ciferriら、Antigenic Characterization of the HCMV gH/gL/gO and Pentamer Cell Entry Complexes Reveals Binding Sites for Potently Neutralizing Human Antibodies、2015 PLOS Path DOI:10.1371/journal.ppat.1005230参照)、質量分析に連結された水素重水素交換(HDX-MS)からのデータ、及び2つの異なる中和抗体との複合体において解かれたペンタマー結晶構造の重ね合わせ(superposition)の解析を行った。まとめると、この情報は、ペンタマータンパク質複合体の固有の柔軟性の存在を明らかにした。具体的には、ULは、蝶番又は「肩」として役目を果たすgH D-I/D-IIリンカーヘリックスを軸とする剛体回転に耐える(undergo)。結果として、ULは強固なアームとして動くことができ、最大30Å変位する(図3)。HDX-MSデータはまた、ペンタマーへの抗体の結合がエピトープ(又は抗体の結合に直接関与する領域)から遠く離れたペプチドにどう影響を与え得るかを示し、抗体によって結合されるとペンタマー複合体が安定化され得ることを示唆した。
ペンタマー上の7つの中和エピトープ(部位1~7)は以前に同定され、広くマッピングされている(例えば、Macagnoら、2010 J. Virol. 84: 1005~1013頁及び米国特許第9,527,902号参照)。部位のうち5つは重複していない(部位1、2、3、4、及び5)が、部位3は部位7と重複し、部位4は部位6と重複している。それらの7つの部位に結合する抗体も知られており、これには例えば、部位1に結合することが知られる15D8抗体、部位2に結合することが知られる10F7抗体、部位3に結合することが知られる4N10抗体、部位4に結合することが知られる10P3抗体、部位5に結合することが知られる9I6及び2C12抗体、部位6に結合することが知られる7I13抗体、及び部位7に結合することが知られる8I21抗体(例えば、Macagnoら、2010 J. Virol. 84: 1005~1013頁及び米国特許第9,527,902号参照)が挙げられる。上記のように得られたペンタマー構造を使用して、本発明者らは、Fab結合時の示差的HDX取り込みによりペンタマーエピトープ配列(ペンタマー上の中和エピトープのアミノ酸残基)を最初にマッピングして、より大きな特異度で部位1、4、5、及び2エピトープを特徴付けた(15D8、10P3、2C12、及び10F7 Fabを、それぞれ部位1、4、5、及び2に結合する代表的な中和抗体として使用した)。2番目に、本発明者らはX線構造、HDX-MSデータ、及びEMフィッティング結果を手動で調査し、解析して、部位1エピトープ配列は配列番号13の配列に関連して番号付けされたpUL128 残基149~171に対応し、部位4エピトープ配列は配列番号13の配列に関連して番号付けされたpUL128 残基56~72及び131~148に対応し、部位5エピトープ配列は配列番号21の配列に関連して番号付けされたpUL131A 残基31~40及び42~56に対応し、部位2エピトープ配列は配列番号21の配列に関連して番号付けされたpUL131A 残基92~122に対応することを提案した。ペンタマー構造の表面におけるこれらのエピトープ配列の各々の位置は、図7に示されている(楕円形で示された一般的な位置)。
手動の調査に加えて、上記のセクション3.1からの構造の解析を、分子グラフィックスプログラムPymol(PyMOL Molecular Graphics System、バージョン1.8 Schrodinger, LLC、WorldWideWeb(www).pymol.orgで入手可能)及びCrystallographic Object-Oriented Toolkit(「Coot」)(Emsleyら、2010、WorldWideWeb(www)2.mrc-lmb.cam.ac.uk/Personal/pemsley/coot/で入手可能)を使用して行なった。その後、Molecular Operating Environment(MOE)ソフトウェア(参照: Molecular Operating Environment(MOE)ソフトウェア; Chemical Computing Group Inc.、WorldWideWeb(www).chemcomp.comで入手可能)を使用した。特に、MOE内の「タンパク質設計」モジュールの「残基スキャニング」及び「試料配列」バリアントを、上記のセクションに記載したように得たペンタマー複合体結晶構造に適用した。「残基スキャニング」シミュレーションは、入力タンパク質の残基の全て又はサブセットを順次変異させる。「試料配列」は、指定された残基の全てをランダムに変異させる。MOEを使用して単一及び多重点変異の両方を生成した。
変異体ペンタマー複合体の安定化アッセイ
4.1少なくともgHに関する複合体安定性の特徴付け
gHの構造解析は、gH N末端領域(gLとの境界面付近)及びgHエクトドメインのC末端に主に局在化したいくつかの埋もれた空洞の存在を明らかにした。配列番号3のgHの配列に関連して、野生型(WT)gHの残基A102は、gLαヘリックス(配列番号7のgLの配列に関連して、gL 残基216~234でできた)と平行して走る短いαヘリックス(gH 残基100~108でできた)に位置する。gH A102のメチル(CH3)側鎖基は、明らかな空洞が存在するgLαヘリックスとの境界面の方を向いている。本発明者らはそれ故に、gH A102の空洞充填変異がこの埋もれた境界面環境内でのより良いパッキングに寄与し得ることを示唆する。さらに、gH 残基H480は表面で部分的に露出していることが観察され、故に、残基の周囲環境とのより好ましいパッキングを導入するためにリパッキング変異(repacking mutation)の標的部位として本発明者らによって同定される。また、gH-gL境界面における2つの追加のジスルフィド架橋の導入を考慮すると(表11の変異V109C(gH)-G224C(gL)及びL111C(gH)-G218C(gL)参照)、本発明者らは、ジスルフィド架橋変異を導入し、それにより、より強固な様式でgHをgL 残基216~234においてgLαヘリックスとともに固定することによってこの領域が安定化されることも示唆する。
gL内の埋もれた空洞の局在は、N末端からC末端の埋もれた領域全体に及ぶ。特に、gL 残基H177(配列番号7のgLの配列に関連して番号付けされた)はgL内で中心に位置し、3つの構造、すなわちその側面の1つのループ、その下部の1つのループ、及び最上部のαヘリックスの間に挟まれている。gL H177の側鎖は、これらの2つのループ内の領域の大部分をカバーする空洞の方を向いている。したがって、本発明者らは、この領域を安定化させるために疎水性の空洞充填残基へのH177の変異 (すなわち、gL H177での空洞充填変異の導入)を提案する。同様に、gL 残基G224及びその周囲環境において、gHヘリックス-ループ-ヘリックスモチーフ(配列番号3の108~122に対応するgH 残基)とgLαヘリックス(配列番号7の216~234に対応するgL 残基)の間に大きな空洞が埋もれて観察され得るため、本発明者らは、領域を安定化させるためにそこ(gL 残基G224)に空洞充填変異を導入することを提案する。また、gH 残基92~101(配列番号3に関連して番号付けされた)のgHヘリックス-ループ-ヘリックス領域とgL 残基228~242(配列番号7に関連して番号付けされた)あたりのgLヘリックス-ループ-ヘリックス領域の間の境界面にも、gL C233の側鎖の前に空洞がある。本発明者らはそれ故に、gL 残基C233に空洞充填変異又は疎水性変異を導入することを提案する。最後に、gL-UL130境界面は、主鎖及び側鎖の水素結合及び大きな側鎖の疎水性接触でできている。この領域の構造解析に一部基づき、本発明者らは、これらの2つのサブユニットをともに固定するための、ジスルフィド架橋変異によるgL-UL130境界面へのジスルフィド結合の挿入を示唆する(例えば、配列番号17のP64に対応するUL130 残基でのP64C変異との、配列番号7のG161に対応するgL 残基でのG161C変異による)。
配列番号13のG123に対応するUL128 残基は大きな埋もれた空洞の下に位置し、pUL128とpUL130とpUL131Aの間の境界面で30残基の小さなドメイン中に埋もれている。少なくとも残基G123は大きな埋もれた空洞の下に位置するため、本発明者らは、複合体安定性を増大させるためにUL128 G123で空洞充填変異を作ることを提案する。さらに、小さなUL128 G145残基(配列番号13に関連して番号付けされた)は、gL 3ヘリックスバンドルにドッキングする最後のUL128 C末端αヘリックスに位置し、それ故に、リパッキング変異を導入してgL-UL128境界面での相互作用を増加させ、それにより複合体安定性を増大させるための本発明者に同定された標的である。最後に、UL128のN末端ドメインをgLに連結する50Å長のリンカーに沿った残基UL128 R142及びUL130 E95(それぞれ、配列番号13のUL128の配列及び配列番号17のUL130の配列に関連して番号付けされた)の環境及び三次元配置のために、本発明者らは、UL128をUL130に固定し、故にUL領域の安定性の増大及び全体的に複合体の安定性の増大に寄与するように、UL128 R142C及びUL130 E95Cジスルフィド架橋変異を複合体に導入することを提案する。
pUL130-pUL131A境界面において、pUL130 残基H209(配列番号17のpUL130の配列に関連して番号付けされた)はpUL131A H35(配列番号21のpUL131Aの配列に関連して番号付けされた)の方に向いている。これに基づき本発明者らは、プロトン化された場合、これらのヒスチジンは互いに反発することにより、立体構造変化を引き起こし、又はこの領域に柔軟性を与えることを示唆する。したがって、本発明者らは、ULのこの領域の柔軟性を低下させ、複合体安定性を増大するために、UL130 H209に対応する残基にリパッキング変異を導入することを提案する。さらに、大きな埋もれた空洞がpUL130 H209付近で検出され、本発明者らはそこに空洞充填及びリパッキング変異のどちらか一方又は両方を複合体安定性の増大のために導入することを提案する。また、pUL130-pUL131A境界面において、配列番号17の配列のH150に対応するpUL130 残基はpUL131A H69(配列番号21に関連して番号付けされた)の方に向いており、そのため本発明者らは、このUL領域の柔軟性の低下及び複合体安定性の増大のために、pUL130 H150にリパッキング変異を導入することを同様に提案する。
pUL130-pUL131A境界面(αβ-コア)において、pUL131A G99(配列番号21のpUL131Aの配列に関連して番号付けされた)は平坦な、130-131が混合した大きなβシートの周辺ストランドにあり、そのC-b骨格原子(すなわち、G99側鎖の最初の炭素原子)は、pUL130及びpUL131Aヘリックス並びに大きな埋もれた空洞が位置する埋もれた領域の方を向いている。本発明者らは、複合体安定性を増強する空洞充填変異の導入のためにpUL131A G99を標的にする。同様に、pUL131A 残基S86(配列番号21のpUL131Aの配列に関連して番号付けされた)はpUL131Aヘリックスに位置し、平坦な大きなpUL130-pUL131A混合βシートの方を向いている。したがって、本発明者らは、複合体安定性の増大のためにpUL131A S86に空洞充填変異を導入することを提案する。同様に、pUL131A 残基H64(配列番号21のpUL131Aの配列に関連して番号付けされた)はpUL130-pUL131A混合αβ-コア間の埋もれた環境の方を向いており、そのため本発明者らは、複合体の熱安定性を増大させる相互作用を導入するためにpUL131A H64のリパッキング変異(具体的には、疎水性変異)を、例えば、かさ高いより疎水性の残基(例えばトリプトファン(W))で導入することを提案する。
上記のセクションで示したように、本発明者らはコンピュータ解析(上記実施例3.3に要約)を行い、そのデータを手動調査及び操作によって処理し(上記実施例4.1~4.5に要約)、それにより、単独で又は組み合わせた場合にそれらの変異を含む複合体の安定性を改善するように、gH、gL、pUL128、pUL130、及びpUL131A内に変異を設計した。理論に縛られることを望むものではないが、(A)ドメイン境界面間の埋もれた空洞を、野生型タンパク質で見出されるものより長い側鎖でできたアミノ酸からの原子で充填すること、(B)隣接残基の接触を増大させる若しくは荷電残基の好ましくないクラスターを交換すること、及び/又は(C)構造全体にわたりイントラ-ジスルフィド架橋若しくはインター-ジスルフィド架橋を導入することによって、立体構造の柔軟性は低下し、複合体の全体的な熱安定性は増大すると考えられる。A~Cの1つ以上をもたらす本発明者が設計した例示的な変異体を、以下の表15~21に列挙する。
HCMVペンタマー複合体は、示差走査蛍光定量(DSF)アッセイにおいて2つの熱転移中間点(Tm)値(2つのピーク)を有することに反映される二峰性のアンフォールディングを示す(より低い第1の温度値を「Tm1」と呼び、より高い第2の温度値を「Tm2」と呼ぶ)。本発明の空洞充填、リパッキング、ジスルフィド架橋、又は脱グリコシル化変異は、複合体の1つ又はいくつかのTmピークをシフトさせ(すなわち、上昇又は低下させ)得る。Tm値の上昇(すなわち、DSFアッセイの結果として生じるシグモイドグラフにおけるTmピークの右へのシフト)は、ゼロより大きな温度変化を意味する(正のTmシフト)。Tm値の低下(すなわち、Tmピークの左へのシフト)は、ゼロ未満の温度変化を意味する(負のTmシフト)。HCMVペンタマー複合体に関して、本発明の変異はTm1及びTm2のただ1つ、又は両方をシフトさせ得る。これらの実験に関して、変異又は変異の組合せが安定化、中立、又は脱安定化となるか否かは、Tm1シフト、Tm2シフト、又は両方のサイズに依存する。Tm1及びTm2の少なくとも1つの、対照と比較して少なくとも2℃の上昇は、HCMV複合体の熱安定性の増大とみなされる(すなわち、変異又は変異の組合せが、対照と比較して少なくとも2℃のTm1シフト又はTm2シフトをもたらすならば、それらは「安定化」と言われる)。Tm1及びTm2の少なくとも1つの、対照と比較して少なくとも5℃の上昇は、複合体の熱安定性の著しい増大とみなされる(すなわち、変異又は変異の組合せが、対照と比較して少なくとも5℃のTm1シフト又はTm2シフトをもたらすならば、それらは「著しい安定化」と言われる)。Tm1シフト及びTm2シフト値の両方が対照と比較して2℃~-2℃の間にあるとき(エンドポイントを含まない)、変異又は変異の組合せは「中立」と言われる。Tm1シフト及びTm2シフト値の少なくとも1つが対照と比較して-2℃以下であるとき、変異又は変異の組合せは「脱安定化」と言われる。ここで、例えば、アッセイにおけるタンパク質の不十分な発現又は量のために、Tm1シフト、Tm2シフト若しくは両方、及び/又は安定性についてのいかなる影響も評価することができないならば、変異体又は変異体の組合せは「不確定」と分類される。
これらの方法によって産生した一部の変異体HCMVペンタマー複合体は対照より熱に安定であったが、他は効果が中立又は脱安定化であった。gL及びpUL130ポリペプチド内、pUL128及びpUL130ポリペプチド内、又はpUL128ポリペプチドだけの内部にジスルフィド変異を含む変異体HCMVペンタマー複合体は、対照と比較して熱安定性が増大した(表22)。同様に、gLポリペプチド、pUL128ポリペプチド、又はpUL131ポリペプチドに空洞充填変異を含む変異体HCMVペンタマー複合体は、対照と比較して熱安定性が増大した(表22)。
変異体ペンタマー複合体のさらなる安定化アッセイ
5.1少なくとも1つの設計された変異体を含む複合体を発現させ、精製する
改変HCMVペンタマー複合体を、上記の実施例に記載したように発現させ、精製した。HCMVペンタマー複合体は各々、少なくとも1つの改変サブユニットポリペプチドgH、gL、UL128、UL130、及びpUL131Aを含み、改変サブユニットポリペプチドは表24に列挙する変異を含んだ。精製変異体HCMVペンタマー複合体を、Nanotemper Prometheus NT.48装置を使用して示差走査蛍光定量(DSF)アッセイで評価した。芳香族残基、例えばTyr及びTrpの固有の蛍光を、280nm波長で励起し、発光スペクトルを温度傾斜(25~85℃)にわたって、330nm(折り畳まれた状態を表す)及び350nm(折り畳まれていない状態を表す)で測定して得た。装置のソフトウェアを使用して蛍光比(350nm/330nm)の差異をプロットし、曲線の変曲点に対応する温度を変異体HCMVペンタマー複合体の融解温度(Tm)とみなした。各変異体HCMVペンタマー複合体のTm1及びTm2を、同じ実験条件下で対照(非変異体)HCMVペンタマー複合体の対応するTm1又はTm2と比較した。利用した対照複合体は、gH複合体形成断片、及びプロテアーゼ認識部位内に変異を有するgLポリペプチドを含むHCMVペンタマー複合体であった(具体的には、gHポリペプチドは配列番号4の配列を含み、gLポリペプチドは配列番号10の配列を含み、pUL128ポリペプチドは配列番号14の配列を含み、pUL130ポリペプチドは配列番号18の配列を含み、pUL131Aポリペプチドは配列番号22の配列を含んだ)。
改変HCMVペンタマー複合体を、上記の実施例に記載したように発現させ、精製した。HCMVペンタマー複合体は各々、少なくとも1つの改変サブユニットポリペプチド(gH、gL、UL128、UL130、及び/又はpUL131A)を含み、改変サブユニットポリペプチドは表25に列挙する変異を含んだ。精製変異体HCMVペンタマー複合体を、Nanotemper Prometheus NT.48装置(NanoDSF)を使用して示差走査蛍光定量(DSF)アッセイで熱安定性について評価した。芳香族残基、例えばTyr及びTrpの固有の蛍光を、280nm波長で励起し、発光スペクトルを温度傾斜(25~85℃)にわたって、330nm(折り畳まれた状態を表す)及び350nm(折り畳まれていない状態を表す)で測定して得た。装置ソフトウェアを使用して蛍光比(350nm/330nm)の差異をプロットし、曲線の変曲点に対応する温度を変異体HCMVペンタマー複合体の融解温度(Tm)とみなした。各変異体HCMVペンタマー複合体のTm1及びTm2を、同じ実験条件下で対照(非変異体)HCMVペンタマー複合体の対応するTm1又はTm2と比較した。利用した対照複合体は、gH複合体形成断片、及びプロテアーゼ認識部位内に変異を有するgLポリペプチドを含む、公知のHCMVペンタマー複合体(WO 2016/116904の「LSG変異体ペンタ」)であった(具体的には、gHポリペプチドは配列番号4の配列を含み、gLポリペプチドは配列番号10の配列を含み、pUL128ポリペプチドは配列番号14の配列を含み、pUL130ポリペプチドは配列番号18の配列を含み、pUL131Aポリペプチドは配列番号22の配列を含んだ)。
- 配列番号21に従って番号付けされたS86F変異を有するpUL131ポリペプチドを含む変異体HCMVペンタマー複合体(セット1_154)は、対照と比較して熱安定性が増大するが、それは中立な合計Tmシフトのみであった。
- 配列番号7に従って番号付けされたG140F及びG145L変異を有するgLポリペプチドを含み、並びに配列番号13に従って番号付けされたV77I及びL103I変異を有するpUL128ポリペプチドを含む変異体HCMVペンタマー複合体(セット2_36)は、著しい安定化となる量で対照と比較して熱安定性が増大する。
- 配列番号7に従って番号付けされたA150C変異を有するgLポリペプチド、配列番号13に従って番号付けされたR142C変異を有するpUL128ポリペプチド、並びに配列番号17に従って番号付けされたP64C及びE95C変異を有するpUL130ポリペプチドを含む変異体HCMVペンタマー複合体(セット2_20)は、著しい安定化となる量で対照と比較して熱安定性が増大する。
- 配列番号7に従って番号付けされたA150C及びG140F変異を有するgLポリペプチド、配列番号13に従って番号付けされたR142C変異を有するpUL128ポリペプチド、並びに配列番号17に従って番号付けされたP64C及びE95C変異を有するpUL130ポリペプチドを含む変異体HCMVペンタマー複合体(セット2_21)は、著しい安定化となる量で対照と比較して熱安定性が増大する。
- 配列番号7に従って番号付けされたA150C及びG145L変異を有するgLポリペプチド、配列番号13に従って番号付けされたR142C変異を有するpUL128ポリペプチド、並びに配列番号17に従って番号付けされたP64C及びE95C変異を有するpUL130ポリペプチドを含む変異体HCMVペンタマー複合体(セット 2_22)は、著しい安定化となる量で対照と比較して熱安定性が増大する。
- 配列番号13に従って番号付けされたS83C変異を有するpUL128ポリペプチド、及び配列番号17に従って番号付けされたT167C変異を有するpUL130ポリペプチドを含む変異体HCMVペンタマー複合体(セット1_72)は、著しい安定化となる量で対照と比較して熱安定性が増大する。
アミノ酸配列はN-末端からC-末端への方向で書かれ、核酸配列は5’-から3’への方向で書かれている。
配列番号1 - HCMV Merlin株からの全長gHポリペプチドのアミノ酸配列(予想されるシグナル配列 残基1~23) (NCBI GI No.:52139248;NCBI受託番号YP_081523.1)。
配列番号2 - HCMV Merlin株からのgHポリペプチドの、シグナル配列を欠くアミノ酸配列(したがって、成熟gHポリペプチド)。配列番号2は配列番号1のアミノ酸24~742を表す。
配列番号3 - HCMV Merlin株からのgHポリペプチドの、膜貫通(TM)ドメイン及びC-末端細胞質ドメイン並びにエクトドメイン 残基716及び717を欠くアミノ酸配列。配列番号3は、配列番号1のアミノ酸1~715からなる(予想されるシグナル配列 残基1~23)。WO 2014/005959 (米国特許公開第2016/0159864号公開されている)を参照。
配列番号4 - HCMV Merlin株からの成熟gHポリペプチドのアミノ酸配列であり、また、TMドメイン及びC-末端細胞質ドメインを欠く。配列番号4は、配列番号1のアミノ酸24~715からなる。
配列番号5 - HCMV Towne株からの全長gHポリペプチドのアミノ酸配列(NCBI GI No.:138314;NCBI受託番号P17176.1)。
配列番号6 - HCMV AD169株からの全長gHポリペプチドのアミノ酸配列(NCBI GI No.:138313;NCBI受託番号P12824.1)。
配列番号7 - HCMV Merlin株からの全長gLポリペプチドのアミノ酸配列(予想されるシグナル配列 残基1~30) (NCBI GI No.:39842115;NCBI GenBank受託番号AAR31659.1)。
配列番号8 - HCMV Merlin株からの成熟gLポリペプチドの、シグナル配列を欠くアミノ酸配列。配列番号8は、配列番号7のアミノ酸31~278からなる。
配列番号9 - HCMV Merlin株からの全長gLポリペプチドの、プロテアーゼ認識部位と思われる部位の変異を含むアミノ酸配列(予想されるシグナル配列 残基1-30)。配列番号9は、配列番号7、並びにクリッピング変異(clipping mutation)A96L、N97S、及びS98Gからなる。WO2016/116904を参照。
配列番号10 - HCMV Merlin株からの成熟gLポリペプチドの、プロテアーゼ認識部位と思われる部位の変異を含むアミノ酸配列。配列番号10は、配列番号9の残基31~278からなる。WO2016/116904参照。
配列番号11 - HCMV Towne株からの全長gLポリペプチドのアミノ酸配列(NCBI GI No.:239909463;NCBI GenBank受託番号ACS32410.1)。
配列番号12 - HCMV AD169株からの全長gLポリペプチドのアミノ酸配列(NCBI GI No.:2506510;NCBI受託番号P16832.2)。
配列番号13 - HCMV Merlin株からの全長pUL128ポリペプチドのアミノ酸配列(予想されるシグナル配列 残基1~27) (NCBI GI No.:39842124;NCBI GenBank受託番号AAR31668.1)。
配列番号14 - HCMV Merlin株からの成熟pUL128ポリペプチドの、シグナル配列を欠くアミノ酸配列。配列番号14は、配列番号13のアミノ酸28~171からなる。
配列番号15 - HCMV Towne株からの全長pUL128ポリペプチドのアミノ酸配列(NCBI GI No.:39841882;NCBI GenBank受託番号AAR31451.1)。
配列番号16 - HCMV AD169株からの全長pUL128ポリペプチドのアミノ酸配列(NCBI GI No.:59803078;NCBI受託番号P16837.2)。
配列番号17 - HCMV Merlin株からの全長pUL130ポリペプチドのアミノ酸配列(予想されるシグナル配列 残基1~25) (NCBI GI No.:39842125;NCBI受託番号AAR31669.1)。
配列番号18 - HCMV Merlin株からの成熟pUL130ポリペプチドの、シグナル配列を欠くアミノ酸配列。配列番号18は、配列番号17のアミノ酸26~214からなる。
配列番号19 - HCMV Towne株からの全長pUL130ポリペプチドのアミノ酸配列(予想されるシグナル配列 残基1~25) (NCBI GI No.:239909473;NCBI受託番号ACS32420.1)。
配列番号20 - HCMV AD169株からの全長pUL130ポリペプチドのアミノ酸配列(予想されるシグナル配列 残基1~25)。(NCBI UniProtKB受託番号P16772.1)。
配列番号21 - HCMV Merlin株からの全長pUL131Aポリペプチドのアミノ酸配列(予想されるシグナル配列 残基1-18) (NCBI GI No.:39842126;NCBI受託番号AAR31670.1)。
配列番号22 - HCMV Merlin株からの成熟pUL131Aポリペプチドのアミノ酸配列。配列番号22は、配列番号21のアミノ酸19~129からなる。
配列番号23 - HCMV Towne株からの全長pUL131Aポリペプチドのアミノ酸配列(予想されるシグナル配列 残基1-18) (NCBI GI No.:239909474;NCBI受託番号ACS32421.1)。
配列番号24 - HCMV AD169株からの全長pUL131Aポリペプチドのアミノ酸配列(予想されるシグナル配列 残基1-18). (NCBI GI No.:219879712;NCBI GenBank受託番号DAA06452.1)。
配列番号25 - HCMV Merlin株からの全長gOポリペプチドのアミノ酸配列(予想されるシグナル配列 残基1-30)。(NCBI GI No.:39842082;NCBI GenBank受託番号AAR31626.1)。
配列番号26 - HCMV Merlin株からの成熟gOポリペプチドのアミノ酸配列。配列番号26は、配列番号25のアミノ酸31~472からなる。
配列番号27 - HCMV Towne株からの全長gOポリペプチドのアミノ酸配列(予想されるシグナル配列 残基1-30)。(NCBI GI No.:239909431;NCBI受託番号ACS32378.1)。
配列番号28 - HCMV AD169株からの全長gOポリペプチドのアミノ酸配列(予想されるシグナル配列 残基1-30)。(NCBI GI No.:136968;NCBI UniProtKB受託番号P16750.1)。
配列番号29 - HCMV Merlin株からの全長gLポリペプチドの、プロテアーゼ認識部位と思われる部位の変異を含むアミノ酸配列(予想されるシグナル配列 残基1-30)。配列番号29は、配列番号7、並びにクリッピング変異A96I、N97D、及びS98Gからなる(これはまた、下線を引いている)。WO2016/116904を参照。
配列番号30 - HCMV Merlin株からの成熟gLポリペプチドの、プロテアーゼ認識部位と思われる部位の変異を含むアミノ酸配列。配列番号30は、配列番号29の残基31~278からなる(IDG変異体クリッピング残基を含む)。WO2016/116904を参照。
配列番号31 - 配列番号1の全長gHのアミノ酸配列をコードする核酸配列(NCBI GenBank受託番号AY446894.2の塩基対109224~111452に対応する配列(3’から5’への方向でコードされている))。
配列番号32 - 配列番号3のgHのアミノ酸配列をコードする核酸配列(哺乳動物での発電にコドン最適化されている)。
配列番号33 - 配列番号7の全長gLのアミノ酸配列をコードする核酸配列。
配列番号34 - 配列番号9の全長LSG gLのアミノ酸配列をコードする核酸配列。
配列番号35 - 配列番号29の全長IDG gLのアミノ酸配列をコードする核酸配列。
配列番号36 - 配列番号13の全長pUL128のアミノ酸配列をコードする核酸配列。
配列番号37 - 配列番号17の全長pUL130のアミノ酸配列をコードする核酸配列。
配列番号38 - 配列番号21の全長pUL131Aのアミノ酸配列をコードする核酸配列。
配列番号39 - 配列番号25の全長gOのアミノ酸配列をコードする核酸配列(GenBank受託番号AY446894.2の塩基対108848~107454に対応)。
配列番号40 - 配列番号3のHCMV Merlin株のgHのアミノ酸配列に対応し、さらにG358R変異を含む(下線を引いている)。予想されるシグナル配列 残基1~23。
配列番号41 - 配列番号4のHCMV Merlin株のgHのアミノ酸配列に対応し、さらにG358R変異を含む。
配列番号42 - 配列番号9のHCMV Merlin株のgLのアミノ酸配列に対応し、さらにN74Q変異を含む。予想されるシグナル配列 残基1~30。
配列番号43 - 配列番号10のHCMV Merlin株のgLのアミノ酸配列に対応し、さらにN74Q変異を含む。
配列番号44 - 配列番号9のHCMV Merlin株のgLのアミノ酸配列に対応し、さらにG140F変異を含む。予想されるシグナル配列 残基1~30。
配列番号45 - 配列番号10のHCMV Merlin株のgLのアミノ酸配列に対応し、さらにG140F変異を含む。
配列番号46 - 配列番号9のHCMV Merlin株のgLのアミノ酸配列に対応し、さらにG145L変異を含む。また、予想されるシグナル配列 残基1~30には下線を引いている。
配列番号47 - 配列番号10のHCMV Merlin株のgLのアミノ酸配列に対応し、さらにG145L変異を含む。
配列番号48 - 配列番号9のHCMV Merlin株のgLのアミノ酸配列に対応し、さらにA150C変異を含む。また、予想されるシグナル配列 残基1~30には下線を引いている。
配列番号49 - 配列番号10のHCMV Merlin株のgLのアミノ酸配列に対応し、さらにA150C変異を含む。
配列番号50 - 配列番号9のHCMV Merlin株のgLのアミノ酸配列に対応し、さらにR160C変異を含む。また、予想されるシグナル配列 残基1~30には下線を引いている。
配列番号51 - 配列番号10のHCMV Merlin株のgLのアミノ酸配列に対応し、さらにR160C変異を含む。
配列番号52 - 配列番号9のHCMV Merlin株のgLのアミノ酸配列に対応し、さらにR166C変異を含む。また、予想されるシグナル配列 残基1~30には下線を引いている。
配列番号53 - 配列番号10のHCMV Merlin株のgLのアミノ酸配列に対応し、さらにR166C変異を含む。
配列番号54 - 配列番号9のHCMV Merlin株のgLのアミノ酸配列に対応し、さらにC233V変異を含む。予想されるシグナル配列 残基1~30。
配列番号55 - 配列番号10のHCMV Merlin株のgLのアミノ酸配列に対応し、さらにC233V変異を含む。
配列番号56 - 配列番号13のHCMV Merlin株のpUL128のアミノ酸配列に対応し、さらに変異M48C及びG107Cを含む。予想されるシグナル配列 残基1~27。このシグナル配列は、残基12において配列番号13のシグナル配列と異なる。
配列番号57 - 配列番号14のHCMV Merlin株のpUL128のアミノ酸配列に対応し、さらに変異M48C及びG107Cを含む。
配列番号58 - 配列番号13のHCMV Merlin株のpUL128のアミノ酸配列に対応し、さらに変異V77Iを含む。予想されるシグナル配列 残基1~27。このシグナル配列は、残基12において配列番号13のシグナル配列と異なる。
配列番号59 - 配列番号14のHCMV Merlin株のpUL128のアミノ酸配列に対応し、さらに変異V77Iを含む。
配列番号60 - 配列番号13のHCMV Merlin株のpUL128のアミノ酸配列に対応し、さらに変異S83Cを含む。予想されるシグナル配列 残基1~27。このシグナル配列は、残基12において配列番号13のシグナル配列と異なる。
配列番号61 - 配列番号14のHCMV Merlin株のpUL128のアミノ酸配列に対応し、さらに変異S83Cを含む。
配列番号62 - 配列番号13のHCMV Merlin株のpUL128のアミノ酸配列に対応し、さらに変異Y98Cを含む。予想されるシグナル配列 残基1~27。このシグナル配列は、残基12において配列番号13のシグナル配列と異なる。
配列番号63 - 配列番号14のHCMV Merlin株のpUL128のアミノ酸配列に対応し、さらに変異Y98Cを含む。
配列番号64 - 配列番号13のHCMV Merlin株のpUL128のアミノ酸配列に対応し、さらに変異L103Iを含む。予想されるシグナル配列 残基1~27。このシグナル配列は、残基12において配列番号13のシグナル配列と異なる。
配列番号65 - 配列番号14のHCMV Merlin株のpUL128のアミノ酸配列に対応し、さらに変異L103Iを含む。
配列番号66 - 配列番号13のHCMV Merlin株のpUL128のアミノ酸配列に対応し、さらに変異R142Cを含む。予想されるシグナル配列 残基1~27。このシグナル配列は、残基12において配列番号13のシグナル配列と異なる。
配列番号67 - 配列番号14のHCMV Merlin株のpUL128のアミノ酸配列に対応し、さらに変異R142Cを含む。
配列番号68 - 配列番号17のHCMV Merlin株のpUL130のアミノ酸配列に対応し、さらに変異Y56Cを含む。予想されるシグナル配列 残基1~25。
配列番号69 - 配列番号18のHCMV Merlin株のpUL130のアミノ酸配列に対応し、さらに変異Y56Cを含む。
配列番号70 - 配列番号17のHCMV Merlin株のpUL130のアミノ酸配列に対応し、さらに変異P62Cを含む。予想されるシグナル配列 残基1~25。
配列番号71 - 配列番号18のHCMV Merlin株のpUL130のアミノ酸配列に対応し、さらに変異P62Cを含む。
配列番号72 - 配列番号17のHCMV Merlin株のpUL130のアミノ酸配列に対応し、さらに変異P64Cを含む。予想されるシグナル配列 残基1~25。
配列番号73 - 配列番号18のHCMV Merlin株のpUL130のアミノ酸配列に対応し、さらに変異P64Cを含む。
配列番号74 - 配列番号17のHCMV Merlin株のpUL130のアミノ酸配列に対応し、さらに変異E95Cを含む。予想されるシグナル配列 残基1~25。
配列番号75 - 配列番号18のHCMV Merlin株のpUL130のアミノ酸配列に対応し、さらに変異E95Cを含む。
配列番号76 - 配列番号17のHCMV Merlin株のpUL130のアミノ酸配列に対応し、さらに変異T167Cを含む。予想されるシグナル配列 残基1~25。
配列番号77 - 配列番号18のHCMV Merlin株のpUL130のアミノ酸配列に対応し、さらに変異T167Cを含む。
配列番号78 - 配列番号17のHCMV Merlin株のpUL130のアミノ酸配列に対応し、さらに変異Y204Cを含む。予想されるシグナル配列 残基1~25。
配列番号79 - 配列番号18のHCMV Merlin株のpUL130のアミノ酸配列に対応し、さらに変異Y204Cを含む。
配列番号80 - 配列番号21のHCMV Merlin株のpUL131Aのアミノ酸配列に対応し、さらに変異Y52F及びA67Vを含む。予想されるシグナル配列 残基1~18。
配列番号81 - 配列番号22のHCMV Merlin株のpUL131Aのアミノ酸配列に対応し、さらに変異Y52F及びA67Vを含む。
配列番号82 - 配列番号21のHCMV Merlin株のpUL131Aのアミノ酸配列に対応し、さらに変異S86Fを含む。予想されるシグナル配列 残基1~18。
配列番号83 - 配列番号22のHCMV Merlin株のpUL131Aのアミノ酸配列に対応し、さらに変異S86Fを含む。
本発明は、例えば以下の実施形態を包含する:
[実施形態1]1つ以上の変異体ヒトサイトメガロウイルス(HCMV)ポリペプチドを含む複合体であって、前記1つ以上の変異体HCMVポリペプチドが
(a)配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
配列番号7に関連して番号付けして残基140に空洞充填変異体を有し、残基150にシステイン(C)を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基64にシステイン(C)及び残基95にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(b)配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
配列番号7に関連して番号付けして残基150にシステイン(C)を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基64にシステイン(C)及び残基95にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(c)配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
配列番号7に関連して番号付けして残基145に空洞充填変異体を有し、残基150にシステイン(C)を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基64にシステイン(C)及び残基95にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(d)配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
配列番号7に関連して番号付けして残基224に空洞充填変異体を有し、残基150にシステイン(C)を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基64にシステイン(C)及び残基95にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(e)配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
配列番号7に関連して番号付けして残基224に空洞充填変異体を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基95にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(f)配列番号13に関連して番号付けして残基77に空洞充填変異体を有し、残基103に空洞充填変異体を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号7に関連して番号付けして残基140に空洞充填変異体を有し、残基145に空洞充填変異体を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(g)配列番号13に関連して番号付けして残基77に空洞充填変異体を有し、残基103に空洞充填変異体を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号7に関連して番号付けして残基140に空洞充填変異体を有し、残基145に空洞充填変異体を有し、残基224に空洞充填変異体を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(h)配列番号7に関連して番号付けして残基140に空洞充填変異体を有するgLポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号21に関連して番号付けして残基52にリパッキング疎水性変異体を有し、残基67にリパッキング疎水性変異体を有するpUL131ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、
(i)配列番号21に関連して番号付けして残基86に空洞充填変異体を有するpUL131ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、又は
(j)配列番号13に関連して番号付けして残基83にシステイン(C)を有するpUL128ポリペプチド若しくはその複合体形成断片、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基167にシステイン(C)を有するpUL130ポリペプチド若しくはその複合体形成断片
である、複合体。
[実施形態2]配列番号7に関連して番号付けして残基140における前記空洞充填変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、バリン(V)、イソロイシン(I)、又はロイシン(L)である、実施形態1に記載の複合体。
[実施形態3]前記空洞充填変異体がフェニルアラニン(F)である、実施形態2に記載の複合体。
[実施形態4]配列番号7に関連して番号付けして残基145における前記空洞充填変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、バリン(V)、イソロイシン(I)、又はロイシン(L)である、実施形態1に記載の複合体。
[実施形態5]配列番号7に関連して番号付けして残基145がロイシン(L)である、実施形態4に記載の複合体。
[実施形態6]配列番号7に関連して番号付けして残基224における前記空洞充填変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、バリン(V)、イソロイシン(I)、又はロイシン(L)である、実施形態1に記載の複合体。
[実施形態7]配列番号7に関連して番号付けして残基224がバリン(V)である、実施形態6に記載の複合体。
[実施形態8]配列番号13に関連して番号付けして残基77における前記空洞充填変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、バリン(V)、イソロイシン(I)、又はロイシン(L)である、実施形態1に記載の複合体。
[実施形態9]配列番号13に関連して番号付けして残基77がイソロイシン(I)である、実施形態8に記載の複合体。
[実施形態10]配列番号13に関連して番号付けして残基103における前記空洞充填変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、バリン(V)、イソロイシン(I)、又はロイシン(L)である、実施形態1に記載の複合体。
[実施形態11]配列番号13に関連して番号付けして残基103がイソロイシン(I)である、実施形態10に記載の複合体。
[実施形態12]配列番号21に関連して番号付けして残基52における前記リパッキング疎水性変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、又はプロリン(P)である、実施形態1に記載の複合体。
[実施形態13]配列番号21に関連して番号付けして残基52がフェニルアラニン(F)である、実施形態12に記載の複合体。
[実施形態14]配列番号21に関連して番号付けして残基67における前記リパッキング疎水性変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、メチオニン(M)、システイン(C)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、バリン(V)、又はプロリン(P)である、実施形態1に記載の複合体。
[実施形態15]配列番号21に関連して番号付けして残基67がバリン(V)である、実施形態14に記載の複合体。
[実施形態16]配列番号21に関連して番号付けして残基86における前記空洞充填変異体がトリプトファン(W)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、バリン(V)、イソロイシン(I)、又はロイシン(L)である、実施形態1に記載の複合体。
[実施形態17]配列番号21に関連して番号付けして残基86がフェニルアラニン(F)である、実施形態16に記載の複合体。
[実施形態18]同一条件で対照複合体と比較して増大した熱安定性を有する、実施形態1から17のいずれかに記載の複合体。
[実施形態19]1つ以上の変異体HCMVポリペプチドを含むHCMVペンタマー複合体である、実施形態1から18のいずれかに記載の複合体。
[実施形態20]実施形態1から19のいずれかに記載の複合体及び任意選択で非抗原成分を含む免疫原性組成物。
[実施形態21]実施形態1から19のいずれかに記載の複合体をコードする1つ以上の作動可能に連結されたポリヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子。
[実施形態22]実施形態21に記載の単離された核酸分子を含む発現ベクター。
[実施形態23]実施形態21に記載の単離された核酸分子又は実施形態22に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
[実施形態24]実施形態23に記載の宿主細胞を培養するステップを含む、複合体を作製する方法。
[実施形態25]ヒトサイトメガロウイルス(HCMV)に対する免疫応答を誘起する方法であって、免疫学的有効量の実施形態20に記載の免疫原性組成物を対象に投与するステップを含む方法。
[実施形態26]ヒトサイトメガロウイルス(HCMV)の細胞への進入を阻害する方法であって、前記細胞を実施形態1に記載の複合体と接触させるステップを含む方法。
Claims (9)
(a)配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有する、pUL128ポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号13に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号13の少なくともアミノ酸残基28~171を含む複合体形成断片である、
配列番号7に関連して番号付けして残基140にフェニルアラニン(F)を有し、残基150にシステイン(C)を有する、gLポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号7に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号7の少なくともアミノ酸残基31~278を含む複合体形成断片である、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基64にシステイン(C)及び残基95にシステイン(C)を有する、pUL130ポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号17に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号17の少なくともアミノ酸残基26~214を含む複合体形成断片である、
(b)配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有する、pUL128ポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号13に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号13の少なくともアミノ酸残基28~171を含む複合体形成断片である、
配列番号7に関連して番号付けして残基150にシステイン(C)を有する、gLポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号7に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号7の少なくともアミノ酸残基31~278を含む複合体形成断片である、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基64にシステイン(C)及び残基95にシステイン(C)を有する、pUL130ポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号17に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号17の少なくともアミノ酸残基26~214を含む複合体形成断片である、
(c)配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有する、pUL128ポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号13に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号13の少なくともアミノ酸残基28~171を含む複合体形成断片である、
配列番号7に関連して番号付けして残基145にロイシン(L)を有し、残基150にシステイン(C)を有する、gLポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号7に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号7の少なくともアミノ酸残基31~278を含む複合体形成断片である、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基64にシステイン(C)及び残基95にシステイン(C)を有する、pUL130ポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号17に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号17の少なくともアミノ酸残基26~214を含む複合体形成断片である、
(d)配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有する、pUL128ポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号13に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号13の少なくともアミノ酸残基28~171を含む複合体形成断片である、
配列番号7に関連して番号付けして残基224にバリン(V)を有し、残基150にシステイン(C)を有する、gLポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号7に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号7の少なくともアミノ酸残基31~278を含む複合体形成断片である、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基64にシステイン(C)及び残基95にシステイン(C)を有する、pUL130ポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号17に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号17の少なくともアミノ酸残基26~214を含む複合体形成断片である、
(e)配列番号13に関連して番号付けして残基142にシステイン(C)を有する、pUL128ポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号13に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号13の少なくともアミノ酸残基28~171を含む複合体形成断片である、
配列番号7に関連して番号付けして残基224にバリン(V)を有する、gLポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号7に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号7の少なくともアミノ酸残基31~278を含む複合体形成断片である、及び
配列番号17に関連して番号付けして残基95にシステイン(C)を有する、pUL130ポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号17に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号17の少なくともアミノ酸残基26~214を含む複合体形成断片である、
(f)配列番号13に関連して番号付けして残基77にイソロイシン(I)を有し、残基103にイソロイシン(I)を有する、pUL128ポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号13に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号13の少なくともアミノ酸残基28~171を含む複合体形成断片である、及び
配列番号7に関連して番号付けして残基140にフェニルアラニン(F)を有し、残基145にロイシン(L)を有する、gLポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号7に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号7の少なくともアミノ酸残基31~278を含む複合体形成断片である、
(g)配列番号13に関連して番号付けして残基77にイソロイシン(I)を有し、残基103にイソロイシン(I)を有する、pUL128ポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号13に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号13の少なくともアミノ酸残基28~171を含む複合体形成断片である、及び
配列番号7に関連して番号付けして残基140にフェニルアラニン(F)を有し、残基145にロイシン(L)を有し、残基224にバリン(V)を有する、gLポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号7に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号7の少なくともアミノ酸残基31~278を含む複合体形成断片である、あるいは
(h)配列番号7に関連して番号付けして残基140にフェニルアラニン(F)を有する、gLポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号7に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号7の少なくともアミノ酸残基31~278を含む複合体形成断片である、及び
配列番号21に関連して番号付けして残基52にフェニルアラニン(F)を有し、残基67にバリン(V)を有する、pUL131ポリペプチド若しくはその断片であって、前記断片が、(i)配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む複合体形成断片、又は(ii)配列番号21の少なくともアミノ酸残基19~129を含む複合体形成断片
である、複合体。
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