以下に添付図面を参照して、本発明に係る飲料供給装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態である飲料供給装置の構成を模式的に示す模式図である。ここで例示する飲料供給装置1は、乳飲料である牛乳を泡立たせた状態で容器であるカップCに供給するもので、蒸気供給部20、原液供給部30、空気供給部40、ミキシング部50、フォーミング部52、ノズル部54及び洗浄部60を備えて構成してある。
蒸気供給部20は、蒸気タンク21、第1蒸気供給管22及び第2蒸気供給管23を備えて構成してある。蒸気タンク21は、湯供給管24を通じて湯タンク25に接続してある。
湯タンク25は、湯を貯留するための貯湯部である。この湯タンク25は、水供給管26から供給された水を内蔵するヒータ25aで加熱して例えば85℃以上の湯として貯留している。ヒータ25aは、後述する制御部100から与えられる指令に応じて通電状態となることにより、水を加熱する加熱手段である。ここで制御部100は、図示せぬメモリに記憶されたプログラムやデータに従って、洗浄部60を含む飲料供給装置1の各部の動作を統括的に制御するものである。
また湯タンク25には、フロートスイッチ25bが設けてある。このフロートスイッチ25bは、湯タンク25の内部の水位を検知するものであり、検知結果を水位信号として制御部100に与えるものである。
上記水供給管26には、その途中に水供給弁26aが設けてある。この水供給弁26aは、制御部100から与えられる指令により開閉するものである。水供給弁26aは、開成する場合には、水供給管26を水が通過することを許容するものである。また水供給弁26aは、閉成する場合には、水供給管26を水が通過することを規制するものである。
これにより、湯タンク25においては、フロートスイッチ25bから与えられる水位信号により制御部100が水位信号に含まれる水位(検知水位)が予め決められた上限値であるか否かを判断し、水位が上限値未満では水供給弁26aを開成させ、水位が上限値であれば水供給弁26aを閉成させる。この結果、湯タンク25においては、ヒータ25aにより85℃以上に加熱された湯が満水となって貯留されている。
湯供給管24は、一端が湯タンク25に接続され、他端が蒸気タンク21に接続されており、湯タンク25と蒸気タンク21とを接続するものである。この湯供給管24の途中には、給湯ポンプ24aが設けてある。給湯ポンプ24aは、制御部100から与えられる指令により駆動するものであり、駆動する場合に湯タンク25から蒸気タンク21に湯を供給するものである。
そして、蒸気タンク21は、湯供給管24を通じて湯タンク25より供給された湯を加熱して加圧蒸気を生成するものである。これにより、湯タンク25は、加圧蒸気を生成する湯を貯留している。
第1蒸気供給管22は、一端が蒸気タンク21に接続され、他端がミキシング部50に接続されており、蒸気タンク21とミキシング部50とを接続するものである。この第1蒸気供給管22の途中には、第1蒸気供給弁22a及び第1蒸気逆止弁22bが配設してある。
第1蒸気供給弁22aは、制御部100から与えられる指令により開閉するものである。この第1蒸気供給弁22aは、開成する場合には、第1蒸気供給管22を加圧蒸気が通過することを許容するものである。また第1蒸気供給弁22aは、閉成する場合には、第1蒸気供給管22を加圧蒸気が通過することを規制するものである。
第1蒸気逆止弁22bは、蒸気タンク21からミキシング部50への流体(加圧蒸気)の通過を許容する一方、ミキシングから蒸気タンク21への流体の通過を規制するものである。
第2蒸気供給管23は、一端が蒸気タンク21に接続され、他端が原液供給部30や洗浄部60と接続可能な第1接続部27に接続されており、蒸気タンク21と第1接続部27とを接続するものである。
ここで第1接続部27は、ミキシング部50に接続された液供給管28の一端に取り付けてある。この液供給管28には、液逆止弁28aが設けてある。液逆止弁28aは、第1接続部27からミキシング部50への流体の通過を許容する一方、ミキシング部50から第1接続部27への流体の通過を規制するものである。
上記第2蒸気供給管23の途中には、第2蒸気供給弁23a及び第2蒸気逆止弁23bが配設してある。第2蒸気供給弁23aは、制御部100から与えられる指令により開閉するものである。この第2蒸気供給弁23aは、開成する場合には、第2蒸気供給管23を加圧蒸気が通過することを許容するものである。
第2蒸気供給弁23aは、閉成する場合には、第2蒸気供給管23を加圧蒸気が通過することを規制するものである。また第2蒸気逆止弁23bは、蒸気タンク21から第1接続部27への流体(加圧蒸気)の通過を許容する一方、第1接続部27から蒸気タンク21への流体の通過を規制するものである。
原液供給部30は、バッグ・イン・ボックス(以下、BIBともいう)31、チューブポンプ32及び第2接続部33を備えて構成してある。
BIB31は、カップCに供給する乳飲料(泡立たせた状態の牛乳)の原液(以下、牛乳原液ともいう)を封入した袋状容器を箱状容器に収容して構成されるものである。このBIB31は、保冷庫(図示せず)に配置してある。ここで保冷庫は、飲料供給装置1の装置本体10aの内部に設けられた断熱構造の室である。
チューブポンプ32は、保冷庫の内部において、BIB31の下方側に設けてある。このチューブポンプ32は、制御部100から与えられる指令により駆動するもので、駆動する場合には、BIB31に接続されたチューブ34を複数のローラ等で押し潰すようにして、BIB31の牛乳原液を汲み出すものである。第2接続部33は、BIB31に接続されたチューブ34の先端部に取り付けられるもので、第1接続部27と接続可能なコネクタである。
空気供給部40は、空気供給管41を備えて構成してある。空気供給管41は、一端がエアポンプ42に接続され、他端がミキシング部50に接続されており、エアポンプ42とミキシング部50とを接続するものである。エアポンプ42は、制御部100から与えられる指令に応じて駆動するものであり、駆動する場合に、空気を圧縮して空気供給管41を通じて圧縮空気を送出するものである。
上記空気供給管41の途中には、空気逆止弁41aが配設してある。空気逆止弁41aは、エアポンプ42からミキシング部50への流体(圧縮空気)の通過を許容する一方、ミキシング部50からエアポンプ42への流体の通過を規制するものである。
ミキシング部50は、第1蒸気供給管22を通じて供給された加圧蒸気と、液供給管28を通じて供給された牛乳原液とを混合させて牛乳原液を加熱し、更に空気供給管41を通じて供給された圧縮空気を混合させることにより僅かに泡立たされた状態の牛乳飲料を生成するものである。
フォーミング部52は、飲料送出管51を介してミキシング部50に接続してある。このフォーミング部52は、飲料送出管51を通じてミキシング部50から送出された牛乳飲料を泡立たせるものである。
ノズル部54は、図示せぬ飲料導出通路を介してフォーミング部52に接続してある。このノズル部54は、飲料導出通路を通じてフォーミング部52から送出された牛乳飲料(泡立たされた状態の牛乳飲料)をカップCに供給するものである。
このように本実施の形態においては、第1接続部27、液供給管28、ミキシング部50、飲料送出管51、フォーミング部52、飲料導出通路及びノズル部54が乳飲料を供給する飲料供給経路を構成している。
洗浄部60は、拡散部61、洗浄原液供給管62、洗浄供給管63及び洗浄湯供給管64を備えて構成してあり、これらの一部が装置本体10aとは別個の保管庫10bに設けてある。
拡散部61は、有底円筒状の形態を成しており、上面開口が図示せぬ蓋体により閉塞された容器である。洗浄原液供給管62は、一端が2つに分岐しており、一方がアルカリ性の洗浄原液(以下、アルカリ性洗浄原液ともいう)を収納する第1洗浄原液収納部65に接続され、他方が酸性の洗浄原液(以下、酸性洗浄原液ともいう)を収納する第2洗浄原液収納部66に接続されている。
また洗浄原液供給管62は、他端が拡散部61に接続されている。この洗浄原液供給管62の途中には、切換バルブ62a及び洗浄原液供給ポンプ62bが配設してある。切換バルブ62aは、洗浄原液供給管62における分岐点に設けてあり、制御部100から与えられる指令に応じて、アルカリ性洗浄原液及び酸性洗浄原液のいずれか一方が該洗浄原液供給管62を通過することを許容する選択手段である。
洗浄原液供給ポンプ62bは、制御部100から与えられる指令により駆動するものであり、駆動する場合に、切換バルブ62aにより選択された洗浄原液を拡散部61に向けて供給するものである。このように洗浄原液供給管62は、アルカリ性洗浄原液と酸性洗浄原液とを供給するための共通の洗浄原液供給経路を構成している。
洗浄供給管63は、一端が拡散部61に接続され、他端が第3接続部68に接続されており、拡散部61と第3接続部68とを接続するものである。ここで洗浄供給管63の一端は、拡散部61の底部に設けられた吐出口に連通する態様で該拡散部61に接続されている。第3接続部68は、第1接続部27と接続可能なコネクタである。
上記洗浄供給管63の途中には、洗浄逆止弁63aが配設してある。洗浄逆止弁63aは、拡散部61から第3接続部68への流体の通過を許容する一方、第3接続部68から拡散部61への流体の通過を規制するものである。
洗浄湯供給管64は、一端が給湯ポンプ24aよりも上流側の湯供給管24に接続されている。また洗浄湯供給管64は、他端が拡散部61の蓋体に設けられた給湯口に連通する態様で該拡散部61に接続されている。
この洗浄湯供給管64の途中には、洗浄湯ポンプ64aが配設してある。洗浄湯ポンプ64aは、制御部100から与えられる指令により駆動するものであり、駆動する場合に湯タンク25から拡散部61に湯を供給するものである。
以上のような構成を有する飲料供給装置1においては、次のようにして牛乳を泡立たせた状態にてカップCに供給することができる。
制御部100により第1蒸気供給弁22aが開成されるとともに、チューブポンプ32及びエアポンプ42が駆動されるものとする。尚、第2蒸気供給弁23aは閉成されている。また、第1接続部27と第2接続部33とが接続されており、第3接続部68は第1接続部27から切り離されているものとする。
このようにチューブポンプ32が駆動されることで、原液供給部30では、BIB31の牛乳原液が汲み出される。BIB31から汲み出された牛乳原液は、チューブ34を通過した後に液供給管28を通過する。この液供給管28を通過する牛乳原液は、ミキシング部50に至る。
ところで、第1蒸気供給弁22aが開成されていることで蒸気タンク21で生成された加圧蒸気は、第1蒸気供給管22を通過してミキシング部50に至る。また、エアポンプ42が駆動されることで、圧縮空気が空気供給管41を通過してミキシング部50に至る。
ミキシング部50においては、加圧蒸気により牛乳原液が加熱される。またこのミキシング部50においては、圧縮空気が進入することで加圧蒸気に加熱された牛乳原液と混合されて牛乳飲料が生成される。ここで生成された牛乳飲料は圧縮空気により僅かに泡立たせされた状態となる。このようにしてミキシング部50にて生成された牛乳飲料は、飲料送出管51を通過してフォーミング部52に至る。
フォーミング部52においては、牛乳飲料が壁面等に当接することで牛乳飲料の泡立ち量が増大されて泡立たされることになる。このように泡立たされた牛乳飲料は、飲料導出通路を通過してノズル部54に送出され、ノズル部54よりカップCに吐出されることで牛乳飲料が供給される。
次に、第2接続部33を第1接続部27から切り離して第3接続部68を第1接続部27に接続させた状態で、利用者により所定の入力手段(図示せず)を通じて入力操作が行われる結果、制御部100に洗浄指令が与えられた場合、制御部100は洗浄制御処理を実施する。尚、以下においては、各弁は閉成しているとともに、各ポンプは駆動停止しているものとする。
図2は、制御部100が実施する洗浄制御処理の処理内容を示すフローチャートである。この洗浄制御処理において、制御部100はプレリンス処理を実施する(ステップS100)。
図3は、図2に示すプレリンス処理の処理内容を示すフローチャートである。このプレリンス処理において制御部100は、洗浄湯ポンプ64aに駆動指令を送出することで洗浄湯ポンプ64aを駆動させ(ステップS101)、内蔵する時計部(図示せず)を通じて時間の計測を開始し、予め設定された駆動時間の経過待ちとなる(ステップS102)。
これにより湯タンク25より洗浄湯供給管64を通じて湯(85℃以上の湯)が洗浄湯として拡散部61に供給される。拡散部61に供給された湯は、拡散部61の内部を流れて吐出口より洗浄供給管63に吐出され、洗浄供給管63を通過する。洗浄供給管63を通過した湯は、洗浄湯として、飲料供給経路を構成する第1接続部27、液供給管28、ミキシング部50、飲料送出管51、フォーミング部52、飲料導出通路及びノズル部54を通過する。
駆動時間が経過した場合(ステップS102:Yes)、制御部100は、洗浄湯ポンプ64aに駆動停止指令を送出して洗浄湯ポンプ64aを駆動停止にさせ(ステップS103)、第2蒸気供給弁23aに開指令を与えて第2蒸気供給弁23aを開にさせる(ステップS104)。このように第2蒸気供給弁23aを開にさせた制御部100は、時計部を通じて時間の計測を開始し、予め設定された開時間の経過待ちとなる(ステップS105)。
これにより、第2蒸気供給弁23aを開時間が経過するまで開にさせることにより、第2蒸気供給管23を通過した加圧蒸気が、第1接続部27、液供給管28、ミキシング部50、飲料送出管51、フォーミング部52、飲料導出通路及びノズル部54を通過して上記ステップS101で供給した湯をブローすることができる。
開時間が経過した場合(ステップS105:Yes)、制御部100は、第2蒸気供給弁23aに閉指令を送出して第2蒸気供給弁23aを閉にさせ(ステップS106)、その後に手順をリターンさせて今回のプレリンス処理を終了する。
このようにしてプレリンス処理を実施した制御部100は、アルカリ洗浄処理を実施する(ステップS200)。
図4は、図2に示すアルカリ洗浄処理の処理内容を示すフローチャートである。このアルカリ洗浄処理において制御部100は、湯温調整処理を実施する(ステップS201)。
図5は、図4に示す湯温調整処理の処理内容を示すフローチャートである。この湯温調整処理において制御部100は、ヒータ25aを非通電状態にして駆動停止にさせる(ステップS201a)。そして制御部100は、洗浄湯ポンプ64aに駆動指令を送出することで洗浄湯ポンプ64aを駆動させ(ステップS201b)、時計部を通じて時間の計測を開始し、予め設定された調整時間の経過待ちとなる(ステップS201c)。ここで調整時間は、湯タンク25の湯が満水時の半分程度になるまでの時間である。従って、湯タンク25の湯は、半分程度になる。
調整時間が経過した場合(ステップS201c:Yes)、制御部100は、洗浄湯ポンプ64aに駆動停止指令を送出して洗浄湯ポンプ64aを駆動停止にさせ(ステップS201d)、フロートスイッチ25bからの水位信号の入力待ちとなる(ステップS201e)。
水位信号を入力した場合(ステップS201e:Yes)、制御部100は、水位信号に含まれる水位(検知水位)がメモリ等に記憶された上限値以上であるか否かを判断する(ステップS201f)。
上述したように、洗浄湯ポンプ64aを駆動させて湯タンク25の湯を満水時の半分程度にしているため、ここでは水位信号に含まれる水位が上限値未満となる。つまり、水位が上限値未満である場合(ステップS201f:No)、制御部100は、水供給弁26aに開指令を与えて水供給弁26aを開にさせる(ステップS201g)。これにより、水供給管26を通じて湯タンク25に水が供給される。
このようにして水供給弁26aを開にさせた制御部100は、上記ステップS201eの処理に戻り、ステップS201fで水位が上限値以上であると判断されるまで、ステップS201e、ステップS201f、ステップS201gの処理を繰り返す。
水位が上限値以上であると判断した場合(ステップS201f:Yes)、制御部100は、水供給弁26aに閉指令を与えて水供給弁26aを閉にさせ(ステップS201h)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
これによれば、ヒータ25aが非通電状態で水が湯タンク25に供給されることとなり、湯タンク25に貯留される湯の温度が洗浄適正温度範囲(例えば40~70℃程度)に調整される。
かかる湯温調整処理を実施した制御部100は、切換バルブ62aに指令を送出することでアルカリ性洗浄原液が洗浄原液供給管62を通過するように切換バルブ62aを制御し(ステップS202)、洗浄湯ポンプ64aに駆動指令を送出して洗浄湯ポンプ64aを駆動させる(ステップS203)。
これにより湯タンク25より洗浄湯供給管64を通じて洗浄適正温度範囲の湯が洗浄湯として拡散部61に供給される。拡散部61に供給された湯は、拡散部61の内部を流れ、吐出口より洗浄供給管63に吐出され、洗浄供給管63を通過する。
その後に制御部100は、洗浄原液供給ポンプ62bに対して駆動指令を断続的に送出することで洗浄原液供給ポンプ62bを間欠駆動させ(ステップS204)、時計部を通じて時間の計測を開始し、予め設定された駆動時間の経過待ちとなる(ステップS205)。
これによりアルカリ性洗浄原液は、洗浄原液供給管62を通過した後に拡散部61に間欠的に供給される。このようにして拡散部61に間欠的に供給されたアルカリ性洗浄原液は、該拡散部61の内部を流れる湯に衝突して該湯に拡散された状態となる。これにより、アルカリ性洗浄原液は、湯に拡散された状態で吐出口より洗浄供給管63に吐出され、洗浄供給管63を通過した後、飲料供給経路を構成する第1接続部27、液供給管28、ミキシング部50、飲料送出管51、フォーミング部52、飲料導出通路及びノズル部54を通過する。
駆動時間が経過した場合(ステップS205:Yes)、制御部100は、洗浄原液供給ポンプ62bに駆動停止指令を送出して洗浄原液供給ポンプ62bを駆動停止にさせるとともに(ステップS206)、洗浄湯ポンプ64aに駆動停止指令を送出して洗浄湯ポンプ64aを駆動停止にさせ(ステップS207)、第2蒸気供給弁23aに開指令を与えて第2蒸気供給弁23aを開にさせる(ステップS208)。このように第2蒸気供給弁23aを開にさせた制御部100は、時計部を通じて時間の計測を開始し、予め設定された開時間の経過待ちとなる(ステップS209)。
これにより、第2蒸気供給弁23aを開時間が経過するまで開にさせることにより、第2蒸気供給管23を通過した加圧蒸気が、第1接続部27、液供給管28、ミキシング部50、飲料送出管51、フォーミング部52、飲料導出通路及びノズル部54を通過して上記ステップS202~ステップS207で供給したアルカリ性洗浄原液が拡散された湯をブローすることができる。
開時間が経過した場合(ステップS209:Yes)、制御部100は、第2蒸気供給弁23aに閉指令を送出して第2蒸気供給弁23aを閉にさせ(ステップS210)、その後に手順をリターンさせて今回のアルカリ洗浄処理を終了する。
このようにしてアルカリ洗浄処理を実施した制御部100は、アルカリ洗浄リンス処理を実施する(ステップS300)。
図6は、図2に示すアルカリ洗浄リンス処理の処理内容を示すフローチャートである。このアルカリ洗浄リンス処理において制御部100は、洗浄湯ポンプ64aに駆動指令を送出することで洗浄湯ポンプ64aを駆動させ(ステップS301)、内蔵する時計部を通じて時間の計測を開始し、予め設定された駆動時間の経過待ちとなる(ステップS302)。
これにより湯タンク25より洗浄湯供給管64を通じて湯(洗浄適正温度範囲の湯)がリンス湯として拡散部61に供給される。拡散部61に供給された湯は、拡散部61の内部を流れ、吐出口より洗浄供給管63に吐出され、洗浄供給管63を通過する。洗浄供給管63を通過した湯は、リンス湯として、飲料供給経路を構成する第1接続部27、液供給管28、ミキシング部50、飲料送出管51、フォーミング部52、飲料導出通路及びノズル部54を通過する。
駆動時間が経過した場合(ステップS302:Yes)、制御部100は、洗浄湯ポンプ64aに駆動停止指令を送出して洗浄湯ポンプ64aを駆動停止にさせ(ステップS303)、第2蒸気供給弁23aに開指令を与えて第2蒸気供給弁23aを開にさせる(ステップS304)。このように第2蒸気供給弁23aを開にさせた制御部100は、時計部を通じて時間の計測を開始し、予め設定された開時間の経過待ちとなる(ステップS305)。
これにより、第2蒸気供給弁23aを開時間が経過するまで開にさせることにより、第2蒸気供給管23を通過した加圧蒸気が、第1接続部27、液供給管28、ミキシング部50、飲料送出管51、フォーミング部52、飲料導出通路及びノズル部54を通過して上記ステップS301で供給した湯(リンス湯)をブローすることができる。
開時間が経過した場合(ステップS305:Yes)、制御部100は、第2蒸気供給弁23aに閉指令を送出して第2蒸気供給弁23aを閉にさせ(ステップS306)、その後に手順をリターンさせて今回のアルカリ洗浄リンス処理を終了する。
このようにしてアルカリ洗浄リンス処理を実施した制御部100は、酸洗浄処理を実施する(ステップS400)。
図7は、図2に示す酸洗浄処理の処理内容を示すフローチャートである。この酸洗浄処理において制御部100は、切換バルブ62aに指令を送出することで酸性洗浄原液が洗浄原液供給管62を通過するように切換バルブ62aを制御し(ステップS401)、洗浄湯ポンプ64aに駆動指令を送出して洗浄湯ポンプ64aを駆動させる(ステップS402)。
これにより湯タンク25より洗浄湯供給管64を通じて湯(洗浄適正温度範囲の湯)が洗浄湯として拡散部61に供給される。拡散部61に供給された湯は、拡散部61の内部を流れて吐出口より洗浄供給管63に吐出され、洗浄供給管63を通過する。
その後に制御部100は、洗浄原液供給ポンプ62bに対して駆動指令を断続的に送出することで洗浄原液供給ポンプ62bを間欠駆動させ(ステップS403)、時計部を通じて時間の計測を開始し、予め設定された駆動時間の経過待ちとなる(ステップS404)。
これにより酸性洗浄原液は、洗浄原液供給管62を通過した後に拡散部61に間欠的に供給される。このようにして拡散部61に間欠的に供給された酸性洗浄原液は、該拡散部61の内部を流れる湯に衝突して該湯に拡散された状態となる。これにより、酸性洗浄原液は、湯に拡散された状態で吐出口より洗浄供給管63に吐出され、洗浄供給管63を通過した後、飲料供給経路を構成する第1接続部27、液供給管28、ミキシング部50、飲料送出管51、フォーミング部52、飲料導出通路及びノズル部54を通過する。
駆動時間が経過した場合(ステップS404:Yes)、制御部100は、洗浄原液供給ポンプ62bに駆動停止指令を送出して洗浄原液供給ポンプ62bを駆動停止にさせるとともに(ステップS405)、洗浄湯ポンプ64aに駆動停止指令を送出して洗浄湯ポンプ64aを駆動停止にさせ(ステップS406)、第2蒸気供給弁23aに開指令を与えて第2蒸気供給弁23aを開にさせる(ステップS407)。このように第2蒸気供給弁23aを開にさせた制御部100は、時計部を通じて時間の計測を開始し、予め設定された開時間の経過待ちとなる(ステップS408)。
これにより、第2蒸気供給弁23aを開時間が経過するまで開にさせることにより、第2蒸気供給管23を通過した加圧蒸気が、第1接続部27、液供給管28、ミキシング部50、飲料送出管51、フォーミング部52、飲料導出通路及びノズル部54を通過して上記ステップS401~ステップS406で供給した酸性洗浄原液が拡散された湯をブローすることができる。
開時間が経過した場合(ステップS408:Yes)、制御部100は、第2蒸気供給弁23aに閉指令を送出して第2蒸気供給弁23aを閉にさせ(ステップS409)、その後に手順をリターンさせて今回の酸洗浄処理を終了する。
このようにして酸洗浄処理を実施した制御部100は、酸洗浄リンス処理を実施する(ステップS500)。
図8は、図2に示す酸洗浄リンス処理の処理内容を示すフローチャートである。この酸洗浄リンス処理において制御部100は、洗浄湯ポンプ64aに駆動指令を送出することで洗浄湯ポンプ64aを駆動させ(ステップS501)、内蔵する時計部を通じて時間の計測を開始し、予め設定された駆動時間の経過待ちとなる(ステップS502)。
これにより湯タンク25より洗浄湯供給管64を通じて湯がリンス湯として拡散部61に供給される。拡散部61に供給された湯は、拡散部61の内部を流れて吐出口より洗浄供給管63に吐出され、洗浄供給管63を通過する。洗浄供給管63を通過した湯は、リンス湯として、飲料供給経路を構成する第1接続部27、液供給管28、ミキシング部50、飲料送出管51、フォーミング部52、飲料導出通路及びノズル部54を通過する。
駆動時間が経過した場合(ステップS502:Yes)、制御部100は、洗浄湯ポンプ64aに駆動停止指令を送出して洗浄湯ポンプ64aを駆動停止にさせ(ステップS503)、第2蒸気供給弁23aに開指令を与えて第2蒸気供給弁23aを開にさせる(ステップS504)。このように第2蒸気供給弁23aを開にさせた制御部100は、時計部を通じて時間の計測を開始し、予め設定された開時間の経過待ちとなる(ステップS505)。
これにより、第2蒸気供給弁23aを開時間が経過するまで開にさせることにより、第2蒸気供給管23を通過した加圧蒸気が、第1接続部27、液供給管28、ミキシング部50、飲料送出管51、フォーミング部52、飲料導出通路及びノズル部54を通過して上記ステップS501で供給した湯(リンス湯)をブローすることができる。
開時間が経過した場合(ステップS505:Yes)、制御部100は、第2蒸気供給弁23aに閉指令を送出して第2蒸気供給弁23aを閉にさせ(ステップS506)、洗浄湯ポンプ64aの駆動回数が予め設定された所定回数であるm回数に達したか否かを確認する(ステップS507)。
洗浄湯ポンプ64aの駆動回数がm回数に達していない場合(ステップS507:No)、制御部100は、上述したステップS501~ステップS506の処理を繰り返す。その一方、洗浄湯ポンプ64aの駆動回数がm回数に達している場合(ステップS507:Yes)、制御部100は、ヒータ25aを通電状態にさせて駆動させるとともに(ステップS508)、図示せぬ上位機器、あるいは図示せぬ表示部に洗浄完了信号を送出し(ステップS509)、その後に手順をリターンさせて今回の酸洗浄リンス処理を終了する。このようにして酸洗浄リンス処理を実施することで、上記洗浄制御処理の処理の手順をリターンさせて今回の洗浄制御処理を終了する。
以上説明したように、本発明の実施の形態である飲料供給装置1によれば、制御部100が、洗浄指令が与えられた場合に、湯タンク25の湯を予め決められた洗浄適正温度範囲(例えば40℃~70℃程度)に調整してから飲料供給経路に供給するとともに、洗浄原液収納部65,66に収納された洗浄原液(アルカリ性洗浄原液、酸性洗浄原液)を間欠的に供給することで該洗浄原液を該湯に拡散させた状態で飲料供給経路に供給するので、洗浄原液と洗浄湯とを混合させて洗浄液を生成する時間を必要とせず、しかも洗浄原液が変性等して洗浄能力が低下することがない。よって、洗浄時間の短縮化を図りつつ、洗浄能力の低下を抑制することができる。
上記洗浄部60によれば、アルカリ性洗浄原液と酸性洗浄原液とを供給するための共通の洗浄原液供給経路である洗浄原液供給管62に設けられた切換バルブ62aが、アルカリ性洗浄原液と酸性洗浄原液とのいずれかが洗浄原液供給管62を通過することを許容するもので、制御部100が、洗浄指令が与えられた場合に、切換バルブ62aの開閉状態を制御して、アルカリ性洗浄原液を供給させた後に酸性洗浄原液を供給させるので、洗浄原液供給管62に設けられた洗浄原液供給ポンプ62bに該アルカリ性洗浄原液が残留することを規制することができ、これにより、洗浄原液供給ポンプ62bを構成する例えばフッ素系ゴム等のゴム材が比較的早期に劣化してしまうことを防止することができ、使用寿命の低下を抑制することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
上述した実施の形態では、牛乳を乳飲料の一例として用いていたが、本発明においては、豆乳等の乳飲料を用いても構わない。
上述した実施の形態では、第1接続部27と第2接続部33とを切り離して第3接続部68を第1接続部27と接続させてから飲料供給経路の洗浄を行うようにしたが、本発明においては、第1接続部27と、第2接続部33及び第3接続部68とが互いに接続された状態で飲料供給経路の洗浄を行ってもよい。これによれば、第2接続部33を第1接続部27から切り離して第3接続部68を第1接続部27に接続させる必要がなく、飲料供給経路の洗浄をより簡単に行うことができる。
上述した実施の形態では、湯温調整処理において、ヒータ25aを駆動停止にさせてから湯タンク25の湯を満水時の半分程度にし、その後に水を供給して湯タンク25の湯を洗浄適正温度範囲に調整していたが、本発明においては、飲料供給経路に供給する湯を洗浄適正温度範囲に調整できれば、その手法は特に限定されない。
すなわち、図9に示すように、水供給管26の水供給弁26aよりも上流側から分岐して、洗浄湯供給管64に合流する態様で調整管71を設置するとともに、該調整管71の途中に調整弁72を配設してもよい。調整弁72は、制御部100から与えられる指令により開閉するものであり、開成する場合には、調整管71を水が通過することを許容する一方、閉成する場合には、調整管71を水が通過することを規制するものである。
このような構成によれば、洗浄湯ポンプ64aが駆動して湯タンク25の湯を拡散部61に向けて送出する際に、フロートスイッチ25bからの水位信号により水供給弁26aが開成される。そして、制御部100により調整管71が開成することにより湯タンク25に供給される水の一部が洗浄湯供給管64に送出されて該洗浄湯供給管64を通過する湯と混合し、拡散部61に供給される湯を洗浄適正温度範囲に調整することができる。この結果、洗浄適正温度範囲に調整された湯に洗浄原液を拡散させることで、洗浄能力の低下を抑制することができる。
また、図10に示すように、洗浄湯供給管64′の一部に螺旋状に延在するコイル部641を設け、該コイル部641の近傍に冷却ファン642が設けられてもよい。
このような構成によれば、洗浄湯ポンプ64aの駆動により湯タンク25の湯が洗浄湯供給管64′のコイル部641を通過し、冷却ファン642が駆動することで送風された空気がコイル部641の周囲を流れてコイル部641を通過した湯を洗浄適正温度範囲に調整することができる。この結果、洗浄適正温度範囲に調整された湯に洗浄原液を拡散させることで、洗浄能力の低下を抑制することができる。