[go: up one dir, main page]

JP7529536B2 - 電子制御装置 - Google Patents

電子制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7529536B2
JP7529536B2 JP2020179468A JP2020179468A JP7529536B2 JP 7529536 B2 JP7529536 B2 JP 7529536B2 JP 2020179468 A JP2020179468 A JP 2020179468A JP 2020179468 A JP2020179468 A JP 2020179468A JP 7529536 B2 JP7529536 B2 JP 7529536B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electronic component
heat
circuit board
heat dissipation
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020179468A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022070415A (ja
Inventor
美波 寺西
英司 市川
勲 方田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Astemo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Astemo Ltd filed Critical Hitachi Astemo Ltd
Priority to JP2020179468A priority Critical patent/JP7529536B2/ja
Priority to PCT/JP2021/033226 priority patent/WO2022091596A1/ja
Publication of JP2022070415A publication Critical patent/JP2022070415A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7529536B2 publication Critical patent/JP7529536B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R16/00Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for
    • B60R16/02Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for electric constitutive elements
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L23/00Details of semiconductor or other solid state devices
    • H01L23/34Arrangements for cooling, heating, ventilating or temperature compensation ; Temperature sensing arrangements
    • H01L23/36Selection of materials, or shaping, to facilitate cooling or heating, e.g. heatsinks
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K7/00Constructional details common to different types of electric apparatus
    • H05K7/20Modifications to facilitate cooling, ventilating, or heating

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
  • Structure Of Printed Boards (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Description

本発明は電子制御装置に係り、特にヒートシンク機能を備えた電子制御装置に関する。
自動車等の車両には、例えば、エンジン制御用、モータ制御用等の電子制御装置が搭載されている。このような車載用の電子制御装置は、通常、回路基板の上に、半導体部品からなる電子部品や電子回路等(以下、単に電子部品と表記する)の発熱部品を備えている。特に、最近の車載用の電子制御装置に用いられる電子部品は、高性能化により発熱量が増加する傾向にある。このため、電子制御装置の放熱性能をより向上することが要請されている。
電子部品の放熱性能を向上する放熱構造として、冷却機能を備えた筐体に回路基板を取り付け、回路基板上に実装された複数の電子部品からの熱を筐体に放熱することが有効である。例えば、特開2016-127225号公報(特許文献1)には、外装筐体に、発熱量の異なる複数の電子部品を備えた回路基板を熱的に接続する撮像装置が示されている。
そして、特許文献1の撮像装置においては、回路基板上に実装された発熱量が大きい第1の電子部品は、放熱材を介して外装筐体と熱的に接続され、発熱量が小さい第2の電子部品は、回路基板外周の導電性部材に回路基板を介して接続されている。これにより、発熱量の異なる複数の発熱体間での伝熱を抑制しつつ、放熱性能の向上を図っている。
特開2016-127225号公報
しかしながら、特許文献1の撮像装置においては、第1及び第2の電子部品の間の距離は、第2の電子部品と導電性部材との距離よりも長いため、夫々の電子部品の実装位置の制限によって高密度実装が困難となり、回路基板及び外装筐体の大型化の原因となる。
また、第2の電子部品の放熱経路は、回路基板及び導電性部材を通って第1の電子部品と同じ外装筐体で放熱されるため、夫々の電子部品の発熱量が十分に大きい場合、或いは夫々の電子部品を近接して配置する場合に、回路基板内及び外装筐体間を介した電子部品同士の熱干渉が起こる恐れがある。
本発明の目的は、上述した課題の少なくとも1つ以上の課題に対応することができる電子制御装置を提供することにある。
本発明は、
冷却機能を備えた、第1筐体本体と第2筐体本体を組み合わせた筐体と、この筐体内に配置され、複数の電子部品が設けられた回路基板とを有し、
回路基板は、少なくとも、第1の電子部品が配置される第1の領域と、第2の電子部品が配置される第2の領域とを有し、
第1の領域の第1の電子部品は第1の熱伝導機能部を介して第1筐体本体と熱的に接続され、第2の領域の第2の電子部品は第2の熱伝導機能部を介して第2筐体本体と熱的に接続されている
ことを特徴としている。
本発明によれば、少なくとも2つの電子部品を近接して配置した際に、夫々の電子部品同士の熱干渉を防ぐことができ、放熱性能をより向上することができる。或いは、放熱性能を十分に得ながら2つの電子部品を近接して配置できるので、小型化が可能となる。或いは、放熱性能の向上と小型化の両方の作用、効果を共に得ることができる。
尚、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の「発明を実施するための形態」の説明により明らかにされる。
本発明が適用される電子制御装置を斜め上方から見た外観斜視図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図1に示した電子制御装置のA-A線の方向に断面した断面図である。 図2に示した電子制御装置のB―B線の方向に断面した断面図である。 図2に示した電子制御装置のP部を拡大した拡大断面図である。 図2に示した電子制御装置のP部の変形例を拡大した拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態を示し、図2と同様の断面図である。 本発明の第3の実施形態を示し、図2と同様の断面図である。 図7に示した電子制御装置のC―C線の方向に断面した断面図である。 本発明の放熱効果を説明するための、電子制御装置の基板を上面から見た上面図である。 本発明の実施例と比較例のジャンクション温度を比較した比較図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
ここで、以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
以下、図1~図5を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。尚、以下に説明する電子制御装置は、好ましくは自動車に搭載される電子制御装置であるが、これ以外の電子制御装置にも適用できることはいうまでもない。
図1において、電子制御装置100は、上部筐体(第1の筐体本体)1と下部筐体(第2の筐体本体)2からなる筐体13を有する。上部筐体1は冷却機能を有する放熱フィン6を備えている。ここで、下部筐体2も冷却機能を有する放熱フィン6を備えることもできる。
筐体13は、長手方向(X方向)、短手方向(Y方向)、及び厚さ方向(Z方向)に辺を有した中空状の箱型に形成されている。尚、放熱フィン6は必ずしも備えていなくても良く、上部筐体1、及び下部筐体2から放熱できることは良く知られいる。
上部筐体1は、アルミニウム(例えば、アルミダイカストADC12)等の熱伝導性に優れた金属材料により形成されている。また、鉄などの板金、或いは樹脂材料等の非金属材料により形成し、低コスト化および軽量化を図ることもできる。尚、樹脂材料であっても、熱放射等によって放熱できるものである。
下部筐体2も同様に、アルミニウム等の熱伝導性に優れた金属材料、鉄などの板金、あるいは樹脂材料等の非金属材料により形成することができる。いずれにしても、上部筐体1及び下部筐体2は電子部品からの熱を放熱する冷却機能を備えている。
放熱フィン6はダイキャスト等の鋳造により、上部筐体1、及び必要に応じて下部筐体2の一部に一体に形成されている。但し、放熱フィン6を上部筐体1とは別部材として作製して、上部筐体1に取り付けるようにしてもよい。
上部筐体1と下部筐体2の夫々は、図示しない螺子等の締結部材により一体的に固定されている。筐体13の前面側の側壁には、1つ、または複数のコネクタ7や、図示しないイーサネット(登録商標)ターミナルが配置されている。
上述の筐体13の前面側の側壁にはコネクタ7等を挿通するための孔、または切欠きが形成されており、これらの孔、または切欠きを通してコネクタ7等が回路基板3に形成された配線パターン(図示せず)に接続されている。コネクタ7等を介して、外部機器と電子制御装置100の間での電力供給や制御信号の送受信が行われる。
図2において、筐体13の内部には回路基板3が配置されており、図2に示す通り、上部筐体1と下部筐体2の間には回路基板3が挟まれるようにして収容されている。上部筐体1のコーナー部(四隅)には、回路基板3の側に突出する固定ボス8fが設けられている。回路基板3は、図示しない螺子により固定ボス8fの端面に固定されている。
回路基板3の片面には、複数個のマイコン等の半導体素子を含む電子部品4(4a、4b)が載置、固定されている。尚、図示はしていないが、回路基板3の片面には、コンデンサ等の受動素子も実装され、これらの電子部品4(4a、4b)とコネクタ7等とを接続する配線パターンが回路基板3に形成されている。
回路基板3は、例えば、エポキシ樹脂等の有機材料により形成されている。回路基板3は、特にFR4(ガラスエポキシ樹脂)材料とすることが好ましいが、メタルコア基板等の金属材料であっても良い。回路基板3は、単層基板または多層基板とすることができる。
ところで、高性能な車載用電子制御装置の実現には、回路基板3上に高速演算処理を担うマイコン等の電子部品4aと、その周辺に電子部品4aと連携されるメモリや電源IC等の電子部品4bが実装される必要がある。特に、高速通信の観点から、マイコン等の電子部品4aのすぐ近くにメモリや電源IC等の電子部品4bを実装する必要がある。ここで、マイコン等の電子部品4aは高発熱電子部品であり、メモリや電源IC等の電子部品4bは低発熱電子部品である。
一方で、マイコン等の電子部品4aとメモリや電源IC等の電子部品4bを近接して実装すると発熱密度が増大する。このため、放熱部分も近接するので、高発熱なマイコン等の電子部品4aの熱が、回路基板3や筐体13を介してメモリや電源IC等の電子部品4bへ伝熱し、メモリや電源IC等の電子部品4bの許容温度を超えてしまう恐れがある。
このため、本実施形態では以下に述べるように、回路基板3においては、少なくとも、マイコン等の電子部品4a(第1の電子部品)が配置される第1の領域と、メモリや電源IC等の電子部品4b(第2の電子部品)が配置される第2の領域とを有し、第1の領域のマイコン等の電子部品4aは第1の熱伝導機能部を介して第1筐体本体と熱的に接続され、第2の領域のメモリや電源IC等の電子部品4bは第2の熱伝導機能部を介して第2筐体本体と熱的に接続される構成とした。
これによれば、少なくとも2つの電子部品を近接して配置した際に、夫々の電子部品同士の熱干渉を防ぐことができ、放熱性能をより向上することができる。或いは、放熱性能を十分に得ながら2つの電子部品を近接して配置できるので、小型化が可能となる。或いは、放熱性能の向上と小型化の両方の作用、効果を共に得ることができる。以下その具合的な構成を説明する。
図2、図3において、複数の電子部品4(4a、4b)は、回路基板3の片側の第1面(上部筐体1側の面)に載置され、半田等の接合材で電気的に接続されている。第1の電子部品4aは、マイコンやCPU等の半導体素子であり、パッケージ構造はBGA(Ball Grid Array)が採用されている。上述したように、第1の電子部品4aは、マイコンやCPU等の半導体素子であり、高速演算処理を行うため高発熱電子部品である。
第1の電子部品4aの主要放熱経路は上部筐体1であり、半田ボールを介した回路基板3への放熱よりも、金属板のようなヒートスプレッダー等を利用して上部筐体1に直接的に放熱させている。図2にあるように、第1の電子部品4aの上方には熱伝導部材5a1が設けられており、熱伝導部材5a1の更に上方の上部筐体1の内面には、上部筐体1との隙間を埋めるために放熱ボス8a1が設けられている。この放熱ボス8a1は、「上部筐体側放熱ボス」である。
また、第1の電子部品4aと熱的に接続されている放熱ボス8a1以外に、回路基板3の第1面に対して熱伝導部材5a2を介して、放熱ボス8a2が熱的に接続されている。この放熱ボス8a2は「上部筐体側補助放熱ボス」である。これによって回路基板3の熱を上部筐体1に熱を流し(伝熱)、上部筐体1や放熱フィン6の表面から大気中へ放熱することができる。尚、熱伝導部材5a1、5a2の材料については後述する。更に、熱伝導部材5a1は、ヒートスプレッダーと組み合わせて用いることもできる。
ここで、熱伝導部材5a1、5a2、及び放熱ボス8a1、8a2の一方、或いは両方は、「熱伝導機能部」としての作用、効果を奏する。尚、熱伝導部材5a2、及び放熱ボス8a2は、必要に応じて省略することができる。
そして、第1の電子部品4aから生じた熱は、熱伝導部材5a1を介して放熱ボス8a1から直接的に上部筐体1や放熱フィン6に流れ、自然対流や図示しない空冷ファンによる対流熱伝達によって大気中へと放熱される。このように、高発熱である第1の電子部品4aからの熱を、熱伝導部材5a1を介して放熱ボス8a1から直接的に上部筐体1や放熱フィン6に流し(伝熱)、上部筐体1や放熱フィン6の表面から大気中へ放熱するので、効率的な放熱とすることができる。
一方、第2の電子部品4bは、ギガビットイーサやメモリ、電源IC等の半導体素子であり、パッケージ構造はQFP(Quad Flat Package)やQFN(Quad Flat Non lead package)が採用されている。第1の電子部品と同様にBGA等でも良いことは言うまでもない。
第2の電子部品4bの主要放熱経路は下部筐体2であり、第2の電子部品4bの熱は、先ずは回路基板3へダイパッド等を介して放熱する。第2の電子部品4bの直下の回路基板3の第1面と反対側の第2面(下部筐体2側の面)には、熱伝導部材5b1が設けられており、熱伝導部材5b1の更に下方には、下部筐体2との隙間を埋めるために放熱ボス8b1が設けられている。この放熱ボス8b1は、「下部筐体側放熱ボス」である。
また、第2の電子部品4bと熱的に接続されている放熱ボス8b1以外に、回路基板3の第2面に対して熱伝導部材5b2を介して、放熱ボス8b2が熱的に接続されている。この放熱ボス8b2は「下部筐体側補助放熱ボス」である。これによって回路基板3の熱を下部筐体2に放熱することができる。
ここで、熱伝導部材5b1、5b2、及び放熱ボス8b1、8b2の一方、或いは両方は、「熱伝導機能部」としての作用、効果を奏する。尚、熱伝導部材5b2、及び放熱ボス8b2は、必要に応じて省略することができる。
そして、第2の電子部品4bから生じた熱は、回路基板3及び熱伝導部材5b1を介して放熱ボス8b1から下部筐体2に流れ、自然対流や図示しない空冷ファンによる対流熱伝達によって大気中へと放熱される。このように、低発熱である第2の電子部品4bからの熱を、回路基板3、熱伝導部材5b1を介して放熱ボス8b1から間接的に下部筐体2に放熱するので、放熱不足という問題はさほど生じない。
ここで、「間接的」というのは、回路基板3を介して放熱していることを意味しており、第2の電子部品4bが低発熱であることから、回路基板3を介して放熱してもさほど影響は少ない。
更に、回路基板3から熱伝導部材5b1への放熱を向上するため、第2の電子部品4bの直下の回路基板3に、図示しない配線パターン及びサーマルビア(又はスルーホール)を設けることができる。これによって、回路基板3から下部筐体2まで効率よく熱が伝わり、効果的な放熱が可能となる。
上述したように、放熱フィン6を有する上部筐体1と熱的に接続している第1の電子部品4aの発熱量は、回路基板3を介して下部筐体2と熱的に接続している第2の電子部品4bより大きい。したがって、放熱フィン6を有することで放熱性能が向上するため、発熱量の大きい第1の電子部品4aは、放熱フィン6を有する上部筐体1と熱的に接続することが重要である。
このように、第1の電子部品4aと第2の電子部品4bの放熱経路を、それぞれ上部筐体1及び下部筐体2に分割することで、回路基板3や筐体13を介した熱干渉を抑制することができ、放熱性能を向上することができる。これにより、電子部品4a、4bは、距離をおいて離して実装する必要がなくなり、電子部品4a、4bの間の高速通信を確保できる。更に、放熱性能を十分に得ながら2つの電子部品4a、4bを近接して配置できるので、小型化が可能となる。
上述した熱伝導部材5a1~5b2には、グリース状、ジェル状、シート状等さまざまな種類の材料を用いることができる。一般的に使用されているのはグリース状の熱伝導材であり、接着性を有する熱硬化樹脂や、低弾性を有する半硬化樹脂等がある。また、熱伝導部材5a1~5b2は、金属、カーボン、セラミック等により形成された熱伝導性が良好なフィラーが含有されている。
更に、熱伝導部材5a1~5b2は、回路基板3の熱による変形や振動、及び製造時の公差に対して変形可能な柔軟性を有するものであり、例えば、セラミックフィラーが含有されたシリコン系樹脂を用いた半硬化樹脂が好ましい。
図3にあるように、第1の電子部品4aの周辺には、上部筐体1から回路基板3の方向に突出した放熱ボス8a2が形成されている。また、放熱ボス8a2と回路基板3との隙間を埋めるように、熱伝導部材5a2(図2参照)が設けられている。放熱ボス8a2は第1の領域RAに配置され、サイズや形状はどのような形でも良いが、回路基板3の図示しない配線パターンと干渉しない位置に設けることが望ましい。
同様に、第2の電子部品4bの周辺には、下部筐体2から回路基板3の方向に突出した放熱ボス8b2が形成されている。放熱ボス8b2と回路基板3との隙間を埋めるように、熱伝導部材5b2(図2参照)が設けられている。放熱ボス8b2は第2の領域RBに配置され、放熱ボス8a2と同様にサイズや形状はどのような形でも良い。
ここで、第1の領域RAと第2の領域RBは次のように定義できる。第1の電子部品4aと第2の電子部品4bとが、回路基板3の第1面上で互いに向き合う形態で、向き合った部分を仮想の分割線で二分割して、第1の電子部品4aと放熱ボス8a2を含む領域を第1の領域RAとし、第2の電子部品4bと放熱ボス8b2を含む領域を第2の領域RBとしている。尚、本実施形態では、後述する断熱機能部9を分割線として用いることもできる。
また、第1の領域RAと第2の領域RBは次のようにも定義できる。つまり、仮想の分割線で定義せずに、第1の電子部品4aと放熱ボス8a2を囲む領域を第1の領域RAとし、第2の電子部品4bと放熱ボス8b2を囲む領域を第2の領域RBとすることもできる。更には、第1の電子部品4aを囲む領域を第1の領域RAとし、第2の電子部品4bを囲む領域を第2の領域RBとすることもできる。
また、下部筐体2が板金等の鉄板から形成された場合において、放熱ボス8b1,8b2は、下部筐体2の内面側を回路基板3側に向かって凸状に形成した構造としても良い。
固定ボス8fと回路基板3との固定は、螺子により締結する構造としても良く、また、固定ボス8fと回路基板3との間にガスケット等の部品により隙間を埋めて固定する方法や、上部筐体1と下部筐体2によって挟み込んで固定する方法を採用しても良い。
このように、第1の電子部品4aの直上から上部筐体1に抜ける放熱経路(放熱ボス8a1、熱伝導部材5a1)、及び第2の電子部品4bの直下の回路基板3から下部筐体2に抜ける放熱経路(放熱ボス8b1、熱伝導部材5b1)だけでなく、回路基板3の上面から上部筐体1に抜ける放熱経路(放熱ボス8a2、熱伝導部材5a2)、及び回路基板3の下面から下部筐体2に抜ける放熱経路(放熱ボス8b2、熱伝導部材5b2)を設けることで、回路基板3の熱を積極的に放熱することができ、電子制御装置100の放熱性能を更に向上することができる。
特に、発熱量の大きい第1の電子部品4aからの熱が、近接して配置された第2の電子部品4bへ伝導することを防ぐことができ、熱干渉による第2の電子部品4bの温度上昇を抑えることができる。
本実施形態では、更に図3に示しているように、互いに向き合う第1の電子部品4aと第2の電子部品4bの間の回路基板3には、断熱機能部9が形成されていることを特徴としている。この断熱機能部9は、第1の電子部品4aからの熱が、回路基板3を介して第2の電子部品4bに伝熱されるのを抑制する機能を備えている。
断熱機能部9は、第1の電子部品4aと第2の電子部品4b間の回路基板3の一部に形成されている。断熱機能部9の詳細な構成については後述するが、断熱機能部9には図示しない信号配線、GND(グランド)配線等の配線パターンが設けられている。
回路基板3に断熱機能部9を設けることで、この領域における信号配線による通信を可能としながら、電子部品4aと電子部品4bの間の回路基板3を介して、熱が伝熱することを抑制することができる。したがって、電子部品4aと電子部品4bの間の高速通信を確保しながら、放熱性能を向上することができる。
図2及び図3に示されるように、回路基板3は、第1の電子部品4aや放熱ボス8a1、8a2が位置する第1の領域RAと、第2の電子部品4bや放熱ボス8b1、8b2が位置する第2の領域RBとに分割される。そして、断熱機能部9は第1の領域RAと第2の領域RBの間に位置している。上述したように、断熱機能部9は分割線の一部を形成している。また、第1の領域RAと第2の領域RBは、回路基板3に複数領域に亘って存在することができる。
図4に示されるように、回路基板3は誘電体層10と6層(L1~L6)の導体層11を有する多層基板であり、電子部品4a、4bが載置される側からL1層、L2層…L6層として導体層11が形成されている。L1層は信号配線層11aであり、L2層はGND配線層11bとなるようにして、導体層11を形成している。尚、GND配線層11bは、放熱ボス8a2、熱伝導部材5a2と熱的に接続されても良く、これによって、回路基板3の熱を熱伝導部材5a2、放熱ボス8a2を介して効率よく上部筐体1に放熱することができる。
この場合、GND配線層11bと熱伝導部材5a2、放熱ボス8a2との熱的な接続は、信号配線層11aを避けてGND配線層11bに繋がるスルーホールを回路基板3に形成して行っている。つまり、このスルーホールを通して、GND配線層11bと熱伝導部材5a2、放熱ボス8a2を熱的に接続する構成としている。
また、本実施形態においては、第1の領域RAと第2の領域RBの間の断熱機能部9による断熱領域RCは、フレキシブル基板部9aとした。フレキシブル基板部9aは、回路基板3と同様に、エポキシ樹脂等の有機材料により形成されており、誘電体層10はFR4材料とすることが好ましい。
フレキシブル基板部9aは、通常の回路基板3と異なり折り曲げが可能であることが特徴であり、信号配線層11a、GND配線層11b以外の導体層11を除いた、基板厚さが薄い領域とされている。したがって図4に示すように、フレキシブル基板部9aはL1層の信号配線層11aとL2層のGND配線層11bと、その間の誘電体層10のみを有している。尚、回路基板3は4層基板や8層基板でも良い。
また、フレキシブル基板部9aは、信号通信を行うように機能させるために、少なくとも2つの対になる導体層11(L1層の信号配線層11aと、L2層のGND配線層11b)を有していれば良い。このため、L3層とL4層、もしくはL6層とL5層がそれぞれ信号配線層11aとGND配線層11bとして形成されても良い。この場合、残りの導体層11や誘電体層10を取り除くことでフレキシブル基板部9aとすることができる。
このように、第1の領域RAと第2の領域RBの間の断熱機能部9をフレキシブル基板部9aによる断熱領域RCとすることで、この断熱領域RCが信号通信を行うように機能する。このため、第1の領域RAに位置する第1の電子部品4aと、第2の領域RBに位置する第2の電子部品4b間の高速通信を可能とすることができる。
更に、フレキシブル基板部9aでは、導体層11の低減によって、回路基板3の板厚が低減するため面内方向の熱抵抗が上昇し、第1の電子部品4aと第2の電子部品4bの間の熱が干渉しない断熱効果を有するようになる。
次に、断熱機能部9の変形例を図5に基づいて説明する。図5は、図4と同様に、回路基板3は誘電体層10と6層の導体層11を有する多層基板である。
図5に示されるように、回路基板3は誘電体層10と6層(L1~L6)の導体層11を有する多層基板であり、電子部品4a、4bが載置される側からL1層、L2層…L6層として導体層11が形成されている。L1層は信号配線層11a、L2層はGND配線層11bとなるようにして、導体層11を形成している。
第1の領域RAと第2の領域RBの間の断熱機能部9による断熱領域RCは、内層配線断熱基板部9bとした。内層配線断熱基板部9bは、回路基板3と同様に、エポキシ樹脂等の有機材料により形成されており、誘電体層10はFR4材料とすることが好ましい。
内層配線断熱基板部9bは、断熱領域RCにおいて板厚はそのままに、信号配線層11a、GND配線層11b以外の導体層11を除いた断熱機能部9bを有している。したがって図5に示すように、内層配線断熱基板部9bはL1層の信号配線層11aとL2層のGND配線層11bと、誘電体層10のみを有している。このように、導体層11の低減によって、回路基板3の面内方向の熱抵抗が上昇し、第1の電子部品4aと第2の電子部品4bの間の熱が干渉しない断熱効果を有するようになる。
図4の場合と同様に、回路基板3は4層基板や8層基板でも良い。また、内層配線断熱基板部9bは、図4に示すフレキシブル基板部9aと同様に、信号通信を行うように機能させるために、少なくとも2つの対になる導体層11(L1層の信号配線層11aとL2層のGND配線層11b)を有していれば良い。このため、L3層とL4層、もしくはL6層とL5層がそれぞれ信号配線層11aとGND配線層11bとして形成されても良い。この場合、残りの導体層11を取り除くことで熱抵抗を大きくすることができる。
このように、第1の領域RAと第2の領域RBの間の断熱機能部9を内層配線断熱基板部9bによる断熱領域RCとすることで、この断熱領域RCが信号通信を行うように機能する。このため、第1の領域RAに位置する第1の電子部品4aと、第2の領域RBに位置する第2の電子部品4b間の高速通信を可能とすることができる。
更に、内層配線断熱基板部9bでは、導体層11の低減によって、面内方向の熱抵抗が上昇し、第1の電子部品4aと第2の電子部品4bの間の熱が干渉しない断熱効果を有するようになる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、第1の電子部品4aと第2の電子部品4bが、回路基板3の同一面(第1面)に実装されているが、第2の実施形態では、第1の電子部品4aが一方の第1面に実装され、第2の電子部品4bが他方の第2面に実装された両面実装である点で異なっている。尚、図6において、図2と同じ参照番号は同一の構成部品であり、その機能(作用、効果等)は同じであるので、特に必要がなければその説明を省略する。
図6において、第2の電子部品4buは、第1の電子部品4aが載置されている回路基板3の第1面(上部筐体1側の面)とは反対側の第2面(下部筐体2側の面)に載置されている。
そして、第2の電子部品4buの主要放熱経路は下部筐体2であり、回路基板3への放熱よりも、金属板のようなヒートスプレッダー等を利用して下部筐体2に直接的に放熱させている。図6にあるように、第2の電子部品4buの下方には熱伝導部材5b1が設けられており、熱伝導部材5b1の更に下方の下部筐体2の内面には、下部筐体2との隙間を埋めるために放熱ボス8b1が設けられている。
第2の電子部品4buが回路基板3の第2面に載置されているため、放熱ボス8b1の高さは、図2に示す放熱ボス8b1よりも低く(短く)形成されている。そして、第2の電子部品4buから生じた熱は、熱伝導部材5b1を介して放熱ボス8b1から直接的に下部筐体2に伝わり、自然対流や図示しない空冷ファンによる対流熱伝達によって大気中へと放熱される。このように、低発熱であっても第2の電子部品4buからの熱を、熱伝導部材5b1を介して放熱ボス8b1から直接的に下部筐体2に放熱するので、更に効率的な放熱とすることができる。
本実施形態は、対象とする第1の電子部品4aと第2の電子部品4bの放熱経路をそれぞれ上部筐体1と下部筐体2に分けることで、第1の電子部品4aと第2の電子部品4bの間での熱干渉を抑え、放熱性能を向上することができる。
また、第1の領域RAに上部筐体1から回路基板3の第1面側に延びる放熱ボス8a2を設け、第2の領域RBに下部筐体2から回路基板3の第2面側に延びる放熱ボス8b2を設け、熱伝導部材5a2、5b2を介して回路基板3と接続することで、回路基板3内に伝導した熱を上下筐体1、2に輸送することができ、更に放熱性能を向上することができる。
また、第1の領域RAと第2の領域RBの間の回路基板3に断熱機能部9を設けることで、電子部品4同士の通信は確保しつつ、回路基板3を介した熱干渉を抑えることができ、放熱性能の観点から第1の電子部品4aと第2の電子部品4bの間の実装距離を大きくとる必要がなくなる。したがって、第1の電子部品4aと第2の電子部品4bの間の高速通信を損なうことなく、放熱性能を向上することが可能となる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第1の実施形態、第2の実施形態では、回路基板3は1枚の基板から構成されているが、第3の実施形態では、回路基板3が2枚に分割されている点で異なっている。尚、図7、図8において、図1と同じ参照番号は同一の構成部品であり、その機能(作用、効果)は同じであるので、特に必要がなければその説明を省略する。
図7において、回路基板3は第1の領域RAと第2の領域RBの間において、隙間GA(図8参照)を有して二分割されており、それぞれの回路基板3a、3bの間をBtoB(Board to Board)コネクタ12a、12bで接続されている。BtoBコネクタ12a、12bは、「基板対基板コネクタ」として知られており、それぞれの回路基板3a、3bに設けられたコネクタ12a、12bの端子を結合して、電気的な接続を行うものである。
図7に示されるように、回路基板3は、第1の回路基板3aと第2の回路基板3bの二枚に分割して筐体13に収容されている。第1の電子部品4aが実装されている第1の回路基板3aを第1の領域RAとし、第2の電子部品4bが実装されている第2の回路基板3bを第2の領域RBとする。
上部筐体1から回路基板3aの第1面の側に突出した放熱ボス8a1、8a2は、熱伝導部材5a1、5a2を介して第1の電子部品4a、第1の回路基板3aに熱的に接続されている。同様に、下部筐体2から回路基板3bの第2面の側に突出した放熱ボス8b1、8b2は、熱伝導部材5b1、5b2を介して第2の電子部品4b、第2の回路基板3bに熱的に接続されている。
図8に図示されるように、BtoBコネクタ12a、12bは第1の回路基板3aと第2の回路基板3bにそれぞれ設けられており、第1の電子部品4aと第2の電子部品4bとの間に位置するのが好ましい。
BtoBコネクタ12a、12bは、第1の回路基板3aと第2の回路基板3bの間の信号接続を可能としているので、第1の電子部品4aと第2の電子部品4bにおいて高速通信が可能である。
また、回路基板3を第1の回路基板3aと第2の回路基板3bに分割して隙間GAを積極的に形成している。このため、第1の電子部品4aと第2の電子部品4bからの熱が、対応する回路基板3aと回路基板3bに伝熱したとしても、隙間GAによって、回路基板3aと回路基板3bの間で互いに熱干渉が起こり難くなっている。したがって、第1の電子部品4aと第2の電子部品4bの間の高速通信を損なうことなく、放熱性能を向上することが可能となる。
尚、本実施形態では、第2の電子部品4bを第2の回路基板3bの第1面に実装した構造を例示した。しかしながら、図6に示す第2の実施形態のように、第2の電子部品4bを第2の回路基板3bの第2面に実装した構造としても良いし、第1の電子部品4aを第1の回路基板3aの第2面に実装した構造としても良い。
更に、BtoBコネクタ12a、12bを各回路基板3a、3bの第2面に設けることや、回路基板3の分割数を増やしてBtoBコネクタ12を複数設けても良い。
以上に説明した第1の実施形態~第3の実施形態の電子制御装置の実際の放熱効果について更に説明する。図9は、図1に示した第1の実施形態と実質的に同じ構成を採用したものであり、以下では本実施形態として説明する。
図9において、本実施形態になる上部筐体1の外形形状は、116mm×176mm×28mm(厚さ)とした。回路基板3は、図示しないの螺子を用いて、上部筐体1の四隅のコーナー部と、長手方向の辺の中間付近の2箇所の計6箇所に設けられた固定ボス8f(一部図示せず)に固定した。また、回路基板3を筐体13の内部に収容するため、上部筐体1と下部筐体2は図示しない螺子を用いて回路基板3を挟むように固定した。
上部筐体1及び下部筐体2は、熱伝導率96.3W/mK、放射率0.5のADC12材を用いて作製した。コネクタ7は、上部筐体1の前面開口部に合わせて2つ設置した。コネクタ7は、熱伝導率0.23W/mK、放射率0.95のPBT(ポリブチレンテレフタレート)材を用いて作製した。
図9に示すように、電子部品4は回路基板3の第1面に計7つ実装した。第1の電子部品4aは、30mm×30mm×3.1mm(厚さ)のFCBGA(Flip Chip Ball Grid Array)型の半導体装置として実装した。第2の電子部品4bは、16mm×16mm×1mm(厚さ)のQFN(Quad Flat Non-leaded)型の半導体装置として形成し、第1の電子部品4aから10mmの距離をおいて実装した。その他の電子部品4cは、様々な寸法のQFN型及びBGA型の半導体装置として形成して実装した。
回路基板3は、156mm×89.8mm×1.6mm(厚さ)を有するFR4材料により形成した。回路基板は8層の多層基板であり、等価熱伝導率は、面内方向では69.4W/mK、垂直方向では0.45W/mKである。第2の電子部品4bの直下の回路基板3には、直径0.4mmの図示しないサーマルビアを30本形成した。サーマルビアは内層に銅メッキを施した中空構造であり、垂直方向の等価熱伝導率は169.6W/mKである。
第1の電子部品4aと上部筐体1の隙間には図示しない熱伝導部材5a1を設け、第1の電子部品4aと同じサイズ、かつ厚さを1.9mmとした。放熱ボス8a1も、第1の電子部品4aと同じサイズとされている。
第2の電子部品4bの直下の回路基板3と下部筐体2の隙間にも同様に図示しない熱伝導部材5b1を設け、第2の電子部品4bと同じサイズ、かつ厚さを1.4mmとした。放熱ボス8b1も、第2の電子部品4bと同じサイズとされている。
図示しない熱伝導部材5a1~5b2は、熱伝導率が2W/mKとし、シリコン系樹脂に熱伝導性フィラーを含有した低弾性の熱伝導材を用いて形成した。
上部筐体1、下部筐体2には5mm×5mmの複数の放熱ボス8a2、8b2を形成した。放熱ボス8a2は、上部筐体1から回路基板3の側へ突出しており、放熱ボス8b2は、下部筐体2から回路基板3の側へ突出している。放熱ボス8a2は第1の電子部品4aの左側(第1の領域RA)に2個、放熱ボス8b2は第2の電子部品4bの右側(第2の領域RB)に2個設けられている。これらの放熱ボス8a2、8b2と回路基板3は、図示しない熱伝導部材5a2、5b2(厚さ1.4mm)で接続されている。
また、第1の電子部品4aと第2の電子部品4bの間の回路基板3の一部は、断熱機能部9としてフレキシブル基板部9aを形成した。サイズは4mm×16mmとし、この断熱領域RCでは、L1層の信号配線層11aと、L2層のGND配線層11bのみとなるように形成した。(図4参照)
また、図9に示す本実施形態と比較するため、比較例を作成した。比較例は、図9に示す構成において、下部筐体2から回路基板3の側へ突出した放熱ボス8b1~8b2、熱伝導部材5b1~5b2、上部筐体1から回路基板3の側へ突出した放熱ボス8a2、熱伝導部材5a2、及びフレキシブル基板部9aを有しない構成とした。ただ、第2の電子部品4bは、第1の電子部品4aと同様に上部筐体1から延びた放熱ボスと熱伝導部材によって放熱できる構成としている。
尚、上部筐体1及び下部筐体2の材料は、熱伝導率および放射率が本実施形態と同じADC12を用いて形成した。回路基板3、電子部品4a~4c等は、本実施形態と同じで、同位置に配置した。
本実施形態による放熱効果を確認するため、環境温度85℃、風速0m/sの自然空冷環境における、本実施形態と比較例の第1の電子部品4aおよび第2の電子部品4bのジャンクション温度を熱流体解析により測定した。
ジャンクション温度とは、電子部品を構成する半導体チップの表面温度のことであり、電子部品の動作補償温度のことである。ジャンクション温度は、第1の電子部品4aおよび第2の電子部品4bの単位時間当たりの発熱量を、それぞれ「8W」、「0.7W」とした条件で測定した。その他の電子部品4cも発熱しており、電子制御装置100の総発熱量は「13.2W」とした。
図10は、本実施形態と比較例のジャンクション温度を示すグラフである。図10に示されるように、上述した設定条件でのジャンクション温度は、本実施形態の方が比較例よりも第1の電子部品4aおよび第2の電子部品4bにおいて低いことが確認された。
具体的には、第1の電子部品4aでは-0.3℃、第2の電子部品4bでは-2.6℃となった。これにより、本実施形態の電子制御装置100によれば、電子部品4a及び4bを近接して配置した際の回路基板3内の熱干渉を低減し、高速通信を担保しながら放熱性能を向上できることが確認された。
上述した通り、本発明は、複数の電子部品が設けられた回路基板を有し、回路基板は、少なくとも、第1の電子部品が配置される第1の領域と第2の電子部品が配置される第2の領域とを有し、第1の領域の第1の電子部品は第1の熱伝導機能部を介して第1筐体本体と熱的に接続され、第2の電子部品が配置される第2の電子部品は第2の熱伝導機能部を介して第2筐体本体と熱的に接続されている、構成とした。
これによれば、少なくとも2つの電子部品を近接して配置した際に、夫々の電子部品同士の熱干渉を防ぐことができ、放熱性能をより向上することができる。或いは、放熱性能を十分に得ながら2つの電子部品を近接して配置できるので、小型化が可能となる。或いは、放熱性能の向上と小型化の両方の作用、効果を共に得ることができる。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
100…電子制御装置、1…上部筐体、2…下部筐体、3…回路基板、4a…第1の電子部品、4b…第2の電子部品、5a1、5a2、5b1、5b2…熱伝導部材、6…放熱フィン、7…コネクタ、8a1、8a2、8b1、8b2…放熱ボス、9…断熱機能部、9a…フレキシブル基板部、9b…内層配線断熱基板部、10…誘電体層、11…導体層、12…BtoBコネクタ、RA…第1の領域、RB…第2の領域。

Claims (5)

  1. 冷却機能を備えた、第1筐体本体と第2筐体本体を組み合わせた筐体と、前記筐体の内部で前記第1筐体本体と前記第2筐体本体との間に隙間を形成するようにして配置された複数の電子部品が設けられた回路基板とを有し、
    前記回路基板の前記第1筐体本体の側の面に、第1の電子部品と第2の電子部品が配置されており、前記第1の電子部品は、前記第1筐体本体側の前記隙間に設けられた第1の熱伝導機能部を介して前記第1筐体本体と熱的に接続され、前記第2の電子部品は、前記回路基板の前記第2筐体本体側の面から、前記第2筐体本体側の前記隙間に設けられた第2の熱伝導機能部を介して前記第2筐体本体と熱的に接続されているか、或いは
    前記回路基板の前記第1筐体本体の側の面に前記第1の電子部品が配置され、前記回路基板の前記第2筐体本体の側の面に前記第2の電子部品が配置されており、前記第1の電子部品は、前記第1筐体本体の側の前記隙間に設けられた前記第1の熱伝導機能部を介して前記第1筐体本体と熱的に接続され、前記第2の電子部品は、前記第2筐体本体の側の前記隙間に設けられた第2の熱伝導機能部を介して前記第2筐体本体と熱的に接続されていると共に、
    前記第1の電子部品と前記第2の電子部品との間の前記回路基板には、前記第1の電子部品と前記第2の電子部品を分割する分割線に沿って、前記第1の電子部品と前記第2の電子部品との間で熱の流れを抑制する断熱機能部が設けられており、
    前記断熱機能部は、少なくともGND配線層と信号配線層と誘電体を備えており、且つ前記GND配線層と前記信号配線層以外の導体層が備えられていないものであり、
    前記GND配線層は、前記信号配線層よりも前記第2筐体本体の側に位置しており、前記第1の熱伝導機能部は、前記第1筐体本体から前記回路基板の側に延びた第1筐体側放熱ボスであり、前記第1筐体側放熱ボスは、前記第1の電子部品からの熱を前記第1筐体本体に流し、前記第1筐体本体には、前記第1筐体側放熱ボスとは別の第1筐体側補助放熱ボスが形成されており、前記第1筐体側補助放熱ボスは前記GND配線層と熱的に接続されていることを特徴とする電子制御装置。
  2. 請求項1に記載の電子制御装置において、
    前記第1筐体本体には、放熱フィンが設けられていることを特徴とする電子制御装置。
  3. 請求項1に記載の電子制御装置において、
    前記第1の電子部品の発熱量は、前記第2の電子部品の発熱量より大きいことを特徴とする電子制御装置。
  4. 請求項1に記載の電子制御装置において、
    前記第2の熱伝導機能部は、前記第2筐体本体から前記回路基板の側に延びた第2筐体側放熱ボスであり、前記第2筐体側放熱ボスは、前記第2の電子部品からの熱を前記第2筐体本体に流すことを特徴とする電子制御装置。
  5. 請求項4に記載の電子制御装置において、
    前記第1筐体側放熱ボスの先端には第1の熱伝導部材が設けられ、前記第1の熱伝導部材を介して前記第1の電子部品からの熱が前記第1筐体側放熱ボスに流れ、
    前記第2筐体側放熱ボスの先端には第2の熱伝導部材が設けられ、前記第2の熱伝導部材を介して前記第2の電子部品からの熱が前記第2筐体側放熱ボスに流れることを特徴とする電子制御装置。
JP2020179468A 2020-10-27 2020-10-27 電子制御装置 Active JP7529536B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020179468A JP7529536B2 (ja) 2020-10-27 2020-10-27 電子制御装置
PCT/JP2021/033226 WO2022091596A1 (ja) 2020-10-27 2021-09-10 電子制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020179468A JP7529536B2 (ja) 2020-10-27 2020-10-27 電子制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022070415A JP2022070415A (ja) 2022-05-13
JP7529536B2 true JP7529536B2 (ja) 2024-08-06

Family

ID=81382275

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020179468A Active JP7529536B2 (ja) 2020-10-27 2020-10-27 電子制御装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7529536B2 (ja)
WO (1) WO2022091596A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2024176215A (ja) * 2023-06-08 2024-12-19 株式会社オートネットワーク技術研究所 車載用電子機器
WO2025005087A1 (ja) * 2023-06-26 2025-01-02 積水化学工業株式会社 筐体構造及びその製造方法
JP2025008150A (ja) * 2023-07-04 2025-01-20 日立Astemo株式会社 電子制御装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004259948A (ja) 2003-02-26 2004-09-16 Denso Corp 電子制御装置
JP2015135852A (ja) 2014-01-16 2015-07-27 株式会社東芝 半導体装置
JP2016171210A (ja) 2015-03-12 2016-09-23 株式会社東芝 プリント基板

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004259948A (ja) 2003-02-26 2004-09-16 Denso Corp 電子制御装置
JP2015135852A (ja) 2014-01-16 2015-07-27 株式会社東芝 半導体装置
JP2016171210A (ja) 2015-03-12 2016-09-23 株式会社東芝 プリント基板

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022070415A (ja) 2022-05-13
WO2022091596A1 (ja) 2022-05-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7529536B2 (ja) 電子制御装置
US5933324A (en) Apparatus for dissipating heat from a conductive layer in a circuit board
US5500785A (en) Circuit board having improved thermal radiation
KR101184508B1 (ko) 인쇄회로기판
JP7339075B2 (ja) 電気機器、電子制御装置
JP7549469B2 (ja) 電子制御装置
JP6917287B2 (ja) 電子制御装置
WO2020059240A1 (ja) 電子制御装置
JPH11233904A (ja) 放熱構造プリント基板
JP7257893B2 (ja) 電子制御装置
JP2014135418A (ja) 車載用電子制御装置
JPH07106721A (ja) プリント回路板及びその放熱方法
JP6602132B2 (ja) プリント回路板
JP2021005580A (ja) 電子制御装置
JP7454048B2 (ja) 電子制御装置
JP5088939B2 (ja) 積層基板
KR20120039163A (ko) 인쇄회로기판 및 그 제조방법
JP2006135202A (ja) 電子機器の放熱構造
JP7372810B2 (ja) 電子制御装置
JP7582049B2 (ja) 回路装置
JP2019033168A (ja) 電子制御装置
JP6698563B2 (ja) 電子制御装置
WO2023100480A1 (ja) 電子制御装置
JP2023156075A (ja) 電子装置
JPH0581079B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240618

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240725

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7529536

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150