JP7510558B1 - 複合基板および複合基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
2.上記1に記載の複合基板において、上記波長変換層の厚み方向端部は、上記多層膜側から順に、第三層、第二層および第一層を含んでいてもよく、上記第二層の不活性ガス原子の存在量は、上記第三層の不活性ガス原子の存在量よりも多くてもよい。
3.上記2に記載の複合基板において、上記第三層はアモルファス層であってもよい。
4.上記1から3のいずれかに記載の複合基板において、上記第1の屈折率層は、厚み方向において屈折率が均一であってもよい。
5.上記1から4のいずれかに記載の複合基板において、上記第1の屈折率層は、タンタル、チタン、アルミニウム、イットリウムおよびランタンから選択される少なくとも1つを含む酸化物を含んでいてもよい。
6.上記1から5のいずれかに記載の複合基板において、上記多層膜に含まれる隣接する二つの層の屈折率は異なっていてもよい。
7.上記1から6のいずれかに記載の複合基板において、上記多層膜に含まれる層のそれぞれの厚みは、50nm以上300nm以下であってもよい。
8.上記1から7のいずれかに記載の複合基板は、上記波長変換層と、上記多層膜と、面発光レーザ基板と、をこの順に有していてもよい。
9.上記1から8のいずれかに記載の複合基板は、上記波長変換層と、上記多層膜と、可飽和吸収層と、をこの順に有していてもよい。
10.本発明の別の実施形態による複合基板は、面発光レーザ基板と、入射した光を波長が異なる光に変換する波長変換層と、可飽和吸収層と、をこの順に有し、前記面発光レーザ基板と前記波長変換層の間と、前記可飽和吸収層と前記波長変換層の間との少なくとも一方に、前記波長変換層に隣接して配置される多層膜と、を有し、前記多層膜は複数の屈折率層を含み、前記波長変換層の前記多層膜が配置されている側の厚み方向端部には、不活性ガス原子の存在量が0.5原子%以上の領域が形成されており、前記多層膜の前記波長変換層に最も近くに位置する第1の屈折率層における不活性ガス原子の存在量は0.5原子%未満である。
11.本発明の実施形態によるレーザ構造体は、上記1から10のいずれかに記載の複合基板を含む。
13.上記12に記載の複合基板の製造方法において、上記スパッタリング処理の時間は3分~10分であってもよい。
図1は、本発明の1つの実施形態に係る複合基板の概略の構成を示す模式的な断面図である。なお、図を見やすくするため、図1において一部の部材のハッチングは省略している。
上記複合基板は、例えば、複数の屈折率層の積層構造を準備し、この積層構造と波長変換材料基板とを接合することにより得ることができる。
基板(GaAs基板)に、酸化タンタル(Ta2O5)層、酸化ケイ素(SiO2)層および酸化アルミニウム(Al2O3)層を表1に示す順序および厚みで成膜し、計29層の屈折率層の積層構造を形成し、この積層構造に対し、図3に示す方法により、Yb:YAG基板を接合して得られる複合基板の各層の屈折率を表1にまとめる。
基板(GaAs基板)に、酸化タンタル(Ta2O5)層、酸化ケイ素(SiO2)層および酸化アルミニウム(Al2O3)層を実施例1と同様に成膜し、計29層の屈折率層の積層構造を形成する。そして、この積層構造に対し、図3に示す方法において第2の活性化処理の際に積層構造へのビーム照射を停止しないこと以外は実施例1と同様にして、Yb:YAG基板を接合して得られる複合基板の各層の屈折率を表1にまとめる。
実施例1の多層膜は、波長940nmにおける反射率が0.1%であるのに対し、比較例1の多層膜は、波長940nmにおける反射率が1.5%であった。このことから、実施例1の多層膜の方が、波長変換層(Yb:YAG層)の有効励起波長の光をより効果的に入射させ得る、と言える。
GaAs基板に、表1に示す第29の屈折率層から第2の屈折率層を表1に示す材料および厚みで順次成膜した後、最後に、厚み200nmの酸化タンタル層(第1の屈折率層)を成膜し、計29層の屈折率層の積層構造を形成した。
次に、Yb:YAG基板(YAG結晶)の表面および積層構造が形成されたGaAs基板の表面(酸化タンタル層側)を洗浄した後、両基板を真空チャンバーに投入して10-6Pa台まで真空引きし、両基板の表面にArガスを用いたFAB(加速電圧1kV、Ar流量27sccm)を、同時に15秒間それぞれ照射した。その後、GaAs基板側のFAB照射を停止して、Yb:YAG基板側のFAB照射をさらに285秒間継続した。
次いで、GaAs基板とYb:YAG基板とを直接接合した。具体的には、両基板のFAB照射面を重ね合わせ、常温において10000Nで2分間加圧して両基板を接合し、図2および図3Dに示すような接合体を得た。
その後、得られた接合体をアニール処理に供した。具体的には、得れた接合体を高温炉内に置き、この状態で、高温炉内の温度を室温から100℃より高い温度まで昇温して一定時間保持した後、室温に戻すことにより、アニールを行った。
測定結果を以下に示す。なお、Arの含有量は、測定箇所に存在する全ての原子に対するAr原子の割合を示す。
・測定箇所1(第一層11に対応するYAG結晶):0原子%
・測定箇所2(第二層12):2原子%
・測定箇所3(第三層13):1原子%
・測定箇所4:(第1の屈折率層211に対応する酸化タンタル層):0.4原子%
Cr:YAG基板に、酸化タンタル(Ta2O5)層、酸化ケイ素(SiO2)層および酸化アルミニウム(Al2O3)層を表2に示す順序および厚みで成膜し、計33層の屈折率層の積層構造を形成し、この積層構造に対し、図3に示す方法により、Yb:YAG基板を接合して得られる複合基板の各層の屈折率を表2にまとめる。
11 第一層
12 第二層
13 第三層
14 波長変換材料基板
20 積層構造
21 第1の多層膜
22 第2の多層膜
30 基板
40 機能層
100 複合基板
102 接合体(複合基板)
Claims (12)
- 入射した光を波長が異なる光に変換する波長変換層と、
前記波長変換層に隣接して配置される多層膜と、を有し、
前記多層膜は複数の屈折率層を含み、
前記波長変換層の前記多層膜が配置されている側の厚み方向端部には、不活性ガス原子の存在量が0.5原子%以上の領域が形成されており、
前記多層膜の前記波長変換層に最も近くに位置する第1の屈折率層における不活性ガス原子の存在量は0.5原子%未満であり、
前記波長変換層と前記第1の屈折率層とは接合されており、
前記波長変換層は、ドープされたイットリウムアルミニウムガーネット結晶であり、
前記多層膜に含まれる各屈折率層を構成する材料は、酸化ケイ素、酸化タンタル、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、および酸化ランタンからそれぞれ選択され、
前記不活性ガス原子は、アルゴン、またはキセノンであり、
前記第1の屈折率層を構成する材料は、酸化タンタル、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、および酸化ランタンから選択される、
複合基板。 - 前記波長変換層の厚み方向端部は、前記多層膜側から順に、第三層、第二層および第一層を含み、前記第二層の不活性ガス原子の存在量は、前記第三層の不活性ガス原子の存在量よりも多い、請求項1に記載の複合基板。
- 前記第三層はアモルファス層である、請求項2に記載の複合基板。
- 前記第1の屈折率層は、厚み方向において屈折率が均一である、請求項1に記載の複合基板。
- 前記多層膜に含まれる隣接する二つの層の屈折率は異なる、請求項1に記載の複合基板。
- 前記多層膜に含まれる層のそれぞれの厚みは、50nm以上300nm以下である、請求項1に記載の複合基板。
- 前記波長変換層と、前記多層膜と、面発光レーザ基板と、をこの順に有する、請求項1に記載の複合基板。
- 前記波長変換層と、前記多層膜と、可飽和吸収層と、をこの順に有する、請求項1に記載の複合基板。
- 面発光レーザ基板と、入射した光を波長が異なる光に変換する波長変換層と、可飽和吸収層と、をこの順に有し、
前記面発光レーザ基板と前記波長変換層の間と、前記可飽和吸収層と前記波長変換層の間との少なくとも一方に、前記波長変換層に隣接して配置される多層膜と、を有し、
前記多層膜は複数の屈折率層を含み、
前記波長変換層の前記多層膜が配置されている側の厚み方向端部には、不活性ガス原子の存在量が0.5原子%以上の領域が形成されており、
前記多層膜の前記波長変換層に最も近くに位置する第1の屈折率層における不活性ガス原子の存在量は0.5原子%未満であり、
前記波長変換層と前記第1の屈折率層とは接合されており、
前記波長変換層は、ドープされたイットリウムアルミニウムガーネット結晶であり、
前記多層膜に含まれる各屈折率層を構成する材料は、酸化ケイ素、酸化タンタル、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、および酸化ランタンからそれぞれ選択され、
前記不活性ガス原子は、アルゴン、またはキセノンであり、
前記第1の屈折率層を構成する材料は、酸化タンタル、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、および酸化ランタンから選択される、
複合基板。 - 請求項1に記載の複合基板を含む、レーザ構造体。
- 請求項1に記載の複合基板の製造方法であって、
複数の屈折率層の積層構造を準備すること、
波長変換材料基板の表面および前記積層構造の表面のそれぞれに活性化処理を施すこと、
前記波長変換材料基板の表面にスパッタリング処理を施して、前記積層構造の表面に前記波長変換材料基板を構成する成分を含む堆積層を形成すること、および、
前記積層構造と前記波長変換材料基板とを接合すること、をこの順に含む、
複合基板の製造方法。 - 前記スパッタリング処理の時間は3分~10分である、請求項11に記載の複合基板の製造方法。
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---|---|---|---|---|
JP2014086400A (ja) | 2012-10-26 | 2014-05-12 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 高速原子ビーム源およびそれを用いた常温接合装置 |
WO2017163722A1 (ja) | 2016-03-25 | 2017-09-28 | 日本碍子株式会社 | 接合方法 |
JP2019003090A (ja) | 2017-06-16 | 2019-01-10 | 日本碍子株式会社 | 蛍光体素子の製造方法 |
WO2020079959A1 (ja) | 2018-10-17 | 2020-04-23 | 日本碍子株式会社 | 接合体および弾性波素子 |
JP2021152615A (ja) | 2020-03-24 | 2021-09-30 | スタンレー電気株式会社 | 光学装置 |
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