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JP2011061084A - 貼り合わせ基板の製造方法 - Google Patents

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Akihiro Yago
昭広 八郷
Naoki Matsumoto
直樹 松本
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

【課題】III族窒化物半導体基板の主面にイオン注入する際に、当該主面がダメージを受けにくい貼り合わせ基板の製造方法を提供する。
【解決手段】
貼り合わせ基板10の製造方法では、まずIII族窒化物半導体基板2の主面2a上に保護膜4を形成する。次に、保護膜4を通してIII族窒化物半導体基板2の主面2aにイオン注入することにより、III族窒化物半導体基板2内に脆弱領域fを形成する。次に、III族窒化物半導体基板2の主面2aを支持基板6に貼り合わせる。次に、脆弱領域fを境界としてIII族窒化物半導体基板2の一部2cを支持基板6から剥離する。
【選択図】図1

Description

本発明は、貼り合わせ基板の製造方法に関する。
GaN基板とシリコン基板とを貼り合わせることによって、シリコン基板上にGaN層を形成する方法が知られている(特許文献1参照)。この方法では、まずGaN基板の表面に水素及び窒素イオンをイオン注入法により注入する。その後、GaN基板のイオン注入された表面とシリコン基板とを貼り合わせる。さらに、イオン注入によってGaN基板の表面近傍に形成された脆弱層を境にGaN基板をシリコン基板から剥離する。このようにして、シリコン基板上にGaN層が形成される。
特開2006−210660号公報
しかしながら、上述の方法では、イオン注入時にGaN基板の表面にイオンが直接入射するため、GaN基板の表面がダメージを受けてしまう。その結果、シリコン基板上に形成されるGaN層の結晶品質が悪化するため、このGaN層を用いて形成されたデバイスの特性が劣化してしまう。また、イオン注入の原子種によっては、GaN基板の表面にクレーター状の凹部が形成されてしまうため、貼り合わせできないおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みて為されたものであり、III族窒化物半導体基板の主面にイオン注入する際に、当該主面がダメージを受けにくい貼り合わせ基板の製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明の貼り合わせ基板の製造方法は、III族窒化物半導体基板の主面上に保護膜を形成する工程と、前記保護膜を通して前記III族窒化物半導体基板の主面にイオン注入することにより、前記III族窒化物半導体基板内に脆弱領域を形成する工程と、前記III族窒化物半導体基板の主面を支持基板に貼り合わせる工程と、前記脆弱領域を境界として前記III族窒化物半導体基板の一部を前記支持基板から剥離する工程と、を含む。
本発明の貼り合わせ基板の製造方法によれば、III族窒化物半導体基板の主面にイオン注入する間、保護膜がIII族窒化物半導体基板の主面を保護している。そのため、III族窒化物半導体基板の主面がイオン注入によるダメージを受けにくい。
前記保護膜は、酸化膜、窒化膜及び金属膜のうち少なくとも一つを含むことが好ましい。
また、上記貼り合わせ基板の製造方法は、前記脆弱領域を形成する工程と前記III族窒化物半導体基板の主面を前記支持基板に貼り合わせる工程との間に、前記保護膜の表面を平坦化する工程を更に含み、前記保護膜を介して前記III族窒化物半導体基板の主面を前記支持基板に貼り合わせることが好ましい。
この場合、たとえイオン注入により保護膜の表面粗さが大きくなっても、保護膜の表面と支持基板との接合強度を高くすることができる。
また、上記貼り合わせ基板の製造方法は、前記脆弱領域を形成する工程と前記III族窒化物半導体基板の主面を前記支持基板に貼り合わせる工程との間に、前記保護膜を除去する工程を更に含むことが好ましい。
この場合、III族窒化物半導体基板の主面と支持基板とを直接接合することができる。
本発明によれば、III族窒化物半導体基板の主面にイオン注入する際に、当該主面がダメージを受けにくい貼り合わせ基板の製造方法が提供される。
第1実施形態に係る貼り合わせ基板の製造方法を模式的に示す工程断面図である。 第2実施形態に係る貼り合わせ基板の製造方法を模式的に示す工程断面図である。 貼り合わせ基板を用いて作製される半導体デバイスの一例を示す断面図である。 貼り合わせ基板を用いて作製される半導体デバイスの一例を示す断面図である。 断面TEM観察の結果を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
図1は、第1実施形態に係る貼り合わせ基板の製造方法を模式的に示す工程断面図である。以下、図1を参照しながら貼り合わせ基板10の製造方法について説明する。
(保護膜形成工程)
まず、図1(a)に示されるように、III族窒化物半導体基板2の主面2a上に保護膜4を形成する。保護膜4を形成する前に、III族窒化物半導体基板2の主面2aを研磨してもよい。保護膜4は、例えばプラズマCVD法やスパッタ法により形成される。この場合、緻密な膜を形成することができる。保護膜4の成長温度は、例えば400℃である。保護膜4の厚さは、例えば100nmである。
III族窒化物半導体基板2は、例えば窒化ガリウム(GaN)基板、AlN基板等である。III族窒化物半導体基板2の主面2aは、(0001)面であることが好ましい。III族窒化物半導体基板2の主面2aは、例えばN面であるが、III族面(Ga面、Al面等)であってもよい。III族窒化物半導体基板2の厚さは、100〜2000μmであることが好ましい。III族窒化物半導体基板2の主面2a及び主面2aと反対側の面は、鏡面研磨されていることが好ましく、いずれの面も表面粗さRaが5nm以下であることが好ましい。
保護膜4は、1000℃以上の温度に耐える材料からなることが好ましい。保護膜4は、酸化膜、窒化膜及び金属膜のうち少なくとも一つを含むことが好ましい。保護膜4が酸化膜又は窒化膜である場合、膜表面の加工が容易になると共に、貼り合わせ工程において親水性の接合等を用いる場合に界面にボイドが発生し難くなる。酸化膜及び窒化膜は、多結晶又は非晶質であることが好ましい。酸化膜としては、例えばSiO、TiO、ZrO等からなる膜が挙げられる。窒化膜としては、例えばSi、TiN等からなる膜が挙げられる。金属膜としては、例えばMo、W、Ti、Pt等の高融点金属からなる導電膜が挙げられる。この場合、縦型デバイス(例えば図4参照)を作製するのに好都合である。
(イオン注入工程)
続いて、図1(b)に示されるように、保護膜4を通してIII族窒化物半導体基板2の主面2aにイオン注入することにより、III族窒化物半導体基板2内に脆弱領域fを形成する。脆弱領域fは、III族窒化物半導体基板2の主面2aから所定の深さ(例えば2μm)に形成される。イオンビームIBがIII族窒化物半導体基板2内に侵入することにより脆弱領域fが形成される。イオン注入では、例えば水素、ヘリウム、窒素等のイオンが用いられる。イオン注入のドーズ量は5×1016〜1×1018イオン/cmであることが好ましく、1×1017〜1×1018イオン/cmであることがより好ましく、加速電圧は80〜200keVであることが好ましい。イオン注入の注入角度(主面2aの法線とイオンビームIBの入射方向とのなす角度)は、0〜10°であることが好ましい。注入角度が0°の場合、イオンビームIBの入射方向は主面2aの法線と平行になる。イオン注入時の温度は50〜200℃であることが好ましい。
注入角度を0°とした場合、通常、チャネリングにより注入の分布が深さ方向に広がる。よって、ある特定の領域に高ドーズ領域を形成する場合には、基板を傾けることが多い。ただし、基板を傾けた場合、注入角度を0°とした場合よりも基板の受けるダメージは大きくなる傾向にある。保護膜4が多結晶又は非晶質であると、イオン注入の際にイオンビームIBが擬似的に色々な方向に散乱される。このため、注入角度を0°としても、主面2aを傾けた場合と同様の効果が得られ、大部分のエネルギーは保護膜4で吸収される。よって、イオン注入時にIII族窒化物半導体基板2が受けるダメージを低減できる。
(保護膜除去工程)
続いて、図1(c)に示されるように、必要に応じて保護膜4を除去してもよい。例えば、フッ酸等を用いて保護膜4をウェットエッチングすることができる。
(貼り合わせ工程)
続いて、図1(d)に示されるように、III族窒化物半導体基板2の主面2aを支持基板6に貼り合わせる。支持基板6は、III族窒化物半導体基板2とは異なる材料、1000℃以上の高温に耐えうる材料、アンモニアや水素等のガスに耐えうる材料からなることが好ましい。支持基板6は、例えばSi基板、SiC基板、サファイア基板等である。
貼り合わせ工程では、例えば、貼り合わせ面を鏡面にして荷重を加えながら加熱することによって貼り合わせる方法、貼り合わせ面をプラズマに晒すことによって貼り合わせる方法、真空中でプラズマ、イオン、中性粒子等を用いて叩いて表面の反応性を増加させることによって貼り合わせる方法等を用いることができる。また、金属を貼り合わせ界面に介在させて、加熱することによって共晶結合させる方法、イオンが移動し易い材料を貼り合わせ界面に介在させて接合する方法を用いてもよい。
(剥離工程)
続いて、図1(e)に示されるように、エネルギーを加えることによって、脆弱領域fを境界としてIII族窒化物半導体基板2の一部2cを支持基板6から剥離する。これにより、III族窒化物半導体基板2の一部であるIII族窒化物半導体層2bが支持基板6上に形成される。エネルギーを加える方法としては、基板を熱処理する、基板に力を加える、基板に光を照射する等の方法が挙げられる。
上述の工程を経ることによって、貼り合わせ基板10を製造することができる。本実施形態に係る貼り合わせ基板の製造方法によれば、III族窒化物半導体基板2の主面2aにイオン注入する間、保護膜4がIII族窒化物半導体基板2の主面2aを保護している。そのため、III族窒化物半導体基板2の主面2aがイオン注入によるダメージ(例えばループ転位といった転位、結晶歪等)を受けにくい。また、III族窒化物半導体基板2の主面2aにクレーター状の凹部が形成されることを抑制できるので、貼り合わせ時に貼り合わせ易くなる。さらに、III族窒化物半導体基板2の内部もイオン注入によるダメージを受けにくい。そのため、高品質のIII族窒化物半導体層2bが得られる。このような貼り合わせ基板10を用いてデバイスを作製すれば、デバイス特性を向上させることができる。
なお、保護膜除去工程を実施すると、III族窒化物半導体基板2の主面2aと支持基板6とを直接接合することができる。
図2は、第2実施形態に係る貼り合わせ基板の製造方法を模式的に示す工程断面図である。以下、図1及び図2を参照しながら貼り合わせ基板10aの製造方法について説明する。
まず、第1実施形態と同様に、図1(a)に示される保護膜形成工程と図1(b)に示されるイオン注入工程とをこの順に実施する。
(平坦化工程)
続いて、図2(a)に示されるように、必要に応じて保護膜4の表面4aを平坦化してもよい。例えばコロイダルシリカ等の研磨材を用いて表面4aを研磨することにより、平坦化することができる。
(貼り合わせ工程)
続いて、図2(b)に示されるように、保護膜4を介してIII族窒化物半導体基板2の主面2aを支持基板6に貼り合わせる。貼り合わせ方法としては、第1実施形態と同様の方法を用いることができる。
(剥離工程)
続いて、図2(c)に示されるように、エネルギーを加えることによって、脆弱領域fを境界としてIII族窒化物半導体基板2の一部2cを支持基板6から剥離する。これにより、III族窒化物半導体基板2の一部であるIII族窒化物半導体層2bが保護膜4上に形成される。剥離方法としては、第1実施形態と同様の方法を用いることができる。
上述の工程を経ることによって、貼り合わせ基板10aを製造することができる。本実施形態に係る貼り合わせ基板の製造方法では、第1実施形態に係る貼り合わせ基板の製造方法と同様の作用効果が得られる。
なお、平坦化工程を実施すると、たとえイオン注入により保護膜4の表面4aにおける表面粗さが大きくなっても、保護膜4の表面4aと支持基板6との接合強度を高くすることができる。
図3は、貼り合わせ基板10を用いて作製される半導体デバイスの一例を示す断面図である。図3に示される半導体光デバイス100は、例えばLED、LD等である。半導体光デバイス100は、貼り合わせ基板10のIII族窒化物半導体層2b上に設けられた第1導電型III族窒化物半導体層12と、第1導電型III族窒化物半導体層12の表面における第1領域上に順に設けられたIII族窒化物半導体層14、III族窒化物半導体層16、発光層18、第2導電型III族窒化物半導体層20、及び第2導電型III族窒化物半導体層22とを備える。第1導電型III族窒化物半導体層12の表面における第1領域に隣接する第2領域上には、電極24が設けられている。第2導電型III族窒化物半導体層22上には、電極26が設けられている。
例えば、第1導電型III族窒化物半導体層12はn型GaN層、III族窒化物半導体層14はGaN層、III族窒化物半導体層16はAlGaN層、発光層18は多重量子井戸構造を有し、第2導電型III族窒化物半導体層20はp型AlGaN層、第2導電型III族窒化物半導体層22はp型GaN層である。第1導電型III族窒化物半導体層12、III族窒化物半導体層14、III族窒化物半導体層16、発光層18、第2導電型III族窒化物半導体層20、第2導電型III族窒化物半導体層22は、例えばMBE法、MOCVD法等により形成される。
半導体光デバイス100は、高品質のIII族窒化物半導体層2bを有する貼り合わせ基板10を用いて作製されるので、良好なデバイス特性を有する。
図4は、貼り合わせ基板10を用いて作製される半導体デバイスの一例を示す断面図である。図4に示される半導体電子デバイス100aは、例えばショットキーバリアダイオード等である。半導体電子デバイス100aは、貼り合わせ基板10のIII族窒化物半導体層2b上に設けられたIII族窒化物半導体デバイス層30を備える。III族窒化物半導体デバイス層30上には電極32が設けられている。支持基板6の裏面上には電極34が設けられており、電極32及び34によって貼り合わせ基板10及びIII族窒化物半導体デバイス層30が挟まれるようになっている。例えば、III族窒化物半導体デバイス層30はGaNデバイス層である。
半導体電子デバイス100aは、高品質のIII族窒化物半導体層2bを有する貼り合わせ基板10を用いて作製されるので、良好なデバイス特性を有する。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、貼り合わせ基板10aを用いて、例えば図3及び図4に示されるような半導体デバイスを作製してもよい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
酸素をドーピングした2インチGaNウェハ(厚み500μm)の両面を研磨することにより鏡面にした。GaNウェハは、六方晶のGaNからなり、GaNウェハの主面が(0001)面となっている。GaNウェハの比抵抗は1Ω・cm以下であり、キャリア濃度は1×1017cm−3以上である。
上記GaNウェハの一方の主面(N面)上に、厚さ100nmのSiO膜を形成した。その後、SiO膜を通してN面に水素イオンを注入した。加速電圧は90keV、ドーズ量は6×1017/cmとした。
その後、GaNウェハを4分割し、そのうちの1つのGaN基板の断面TEM観察を行った。結果を図5(a)に示す。図5(a)に示されるように、水素イオン注入によるダメージの厚さd1は10nmであった。ダメージの厚さd1は15nm以下であることが好ましい。なお、図5(a)のSiO膜上に見える膜は、TEM試料作製時に形成されたものであるので、イオン注入時には形成されていない。
(比較例1)
SiO膜を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にして実験を行った。なお、実施例1のGaNウェハ及び比較例1のGaNウェハには同時にイオン注入を行った。断面TEM観察の結果を図5(b)に示す。図5(b)に示されるように、水素イオン注入によるダメージの厚さd2は60nmであった。なお、図5(b)のダメージ領域上に見える膜は、TEM試料作製時に形成されたものであるので、イオン注入時には形成されていない。
実施例1と比較例1を比較すると、SiO膜を形成することによって、水素イオン注入によるダメージの厚さが低減することが分かった。
(実施例2)
SiO膜に代えて、厚さ100nmの多結晶Al膜をRFマグネトロンスパッタリングにより形成し、水素イオンが注入されたGaNウェハを4分割ではなく2分割したこと以外は実施例1と同様にして実験を行った。断面TEM観察の結果、水素イオン注入によるダメージの厚さは15nmと良好であった。なお、GaNウェハの主面上に形成された多結晶Al膜の表面粗さRaは2.4nmであった。
(実施例3)
実施例1のGaNウェハを4分割して得られたGaN基板をサファイア基板と接合した。具体的には、まず、サファイア基板上に厚さ100nmのSiO膜を形成し、そのSiO膜の表面を、Arガス中の放電により生成されたプラズマに晒すことによって、支持基板を得た。一方、ドライエッチング装置内において、Arガス中の放電により生成されたプラズマにGaN基板のSiO膜の表面を晒した。そして、支持基板のSiO膜とGaN基板のSiO膜とを大気中で貼り合わせた。なお、プラズマを生成する際のRFパワーを100W、Arガス流量を50sccm、チャンバ内圧力を6.7Paとした。
続いて、支持基板とGaN基板との接合強度を高めると共に、イオン注入によりGaN基板内部に形成された脆弱領域を境界としてGaN基板の一部を剥離するために、窒素中、300℃で2時間加熱を行った。このようにして、支持基板上にGaN層が形成された貼り合わせ基板を得た。
次に、MOCVD法を用いて、露出したGaN層上にn型GaN層、発光層(In0.2Ga0.8N層及びAl0.2Ga0.8N層)、p型GaN層をこの順に成長させ、電極を形成することによって、LEDを作製した。
(比較例2)
実施例1のGaNウェハを4分割して得られたGaN基板に代えて、比較例1のGaNウェハを4分割して得られたGaN基板を用いたこと以外は実施例3と同様にして実験を行った。すなわち、SiO膜を形成せずに水素イオン注入を行って得られたGaN基板を用いてLEDを作製した。
実施例3で得られたLEDの発光スペクトルのピーク波長450nmにおける発光強度は、比較例2で得られたLEDの発光スペクトルのピーク波長450nmにおける発光強度に比べて1.31倍と増加していることが分かった。よって、SiO膜を形成して水素イオン注入を行う方が好ましいことが示された。
(実施例4)
実施例1のGaNウェハを4分割して得られたGaN基板のSiO膜を除去し、GaN基板をSi基板と接合した。具体的には、まず、Si基板の自然酸化膜をフッ酸で除去し、水素終端した表面を、Arガス中の放電により生成されたプラズマに晒すことによって、支持基板を得た。一方、ドライエッチング装置内において、Arガス中の放電により生成されたプラズマにGaN基板のN面を晒した。そして、支持基板の水素終端された面とGaN基板のN面とを大気中で貼り合わせた。なお、プラズマを生成する際のRFパワーを100W、Arガス流量を50sccm、チャンバ内圧力を6.7Paとした。
続いて、支持基板とGaN基板との接合強度を高めると共に、イオン注入によりGaN基板内部に形成された脆弱領域を境界としてGaN基板の一部を剥離するために、窒素中、300℃で2時間加熱を行った。このようにして、支持基板上にGaN層が形成された貼り合わせ基板を得た。
次に、MOCVD法を用いて、露出したGaN層上に厚さ5μmのn型GaN層を成長させた。n型GaN層のキャリア濃度は7×1015cm−3であった。
次に、n型GaN層の表面を、塩酸水溶液(塩酸:純水=1:1)により室温で1分間表面処理を行った。その後、n型GaN層の表面上に、金膜を抵抗加熱蒸着法により形成することによって、ショットキー電極を形成した。ショットキー電極の表面形状は、直径200μmの円形であった。このようにして、ショットキーバリアダイオードを作製した。
このショットキーバリアダイオードの耐圧は600V、電流密度は500A/cm、電流は0.15A、オン抵抗は3.3mΩsq、順方向電圧は1.5Vであった。
(比較例3)
実施例1のGaNウェハを4分割して得られたGaN基板に代えて、比較例1のGaNウェハを4分割して得られたGaN基板を用いたこと以外は実施例4と同様にして実験を行った。すなわち、SiO膜を形成せずに水素イオン注入を行って得られたGaN基板を用いてショットキーバリアダイオードを作製した。
比較例3で得られたショットキーバリアダイオードのオン抵抗は、実施例4で得られたショットキーバリアダイオードのオン抵抗に比べてはるかに低く、良好なデバイス特性が得られなかった。よって、SiO膜を形成して水素イオン注入を行う方が好ましいことが示された。
(実施例5)
実施例2のGaNウェハを2分割して得られたGaN基板の多結晶Al膜の表面をコロイダルシリカにより研磨した。これにより、多結晶Al膜の表面粗さRaを0.8nmとした。
続いて、GaN基板とSi基板とを接合した。具体的には、まず、Si基板上に厚さ100nmの熱酸化膜を形成し、その熱酸化膜の表面を、Arガス中の放電により生成されたプラズマに晒すことによって、支持基板を得た。一方、ドライエッチング装置内において、Arガス中の放電により生成されたプラズマにGaN基板の多結晶Al膜の表面を晒した。そして、支持基板の熱酸化膜とGaN基板の多結晶Al膜とを大気中で貼り合わせた。なお、プラズマを生成する際のRFパワーを100W、Arガス流量を50sccm、チャンバ内圧力を6.7Paとした。
続いて、支持基板とGaN基板との接合強度を高めると共に、イオン注入によりGaN基板内部に形成された脆弱領域を境界としてGaN基板の一部を剥離するために、窒素中、300℃で2時間加熱を行った。このようにして、支持基板上にGaN層が形成された貼り合わせ基板を得た。
支持基板とGaN基板との界面を観察したところ、実施例5で得られた支持基板とGaN基板との接合強度は、実施例2で得られた支持基板とGaN基板との接合強度に比べて高いことが判明した。
2…III族窒化物半導体基板、2a…III族窒化物半導体基板の主面、2c…III族窒化物半導体基板の一部、4…保護膜、4a…保護膜の表面、6…支持基板、10,10a…貼り合わせ基板、f…脆弱領域。

Claims (4)

  1. III族窒化物半導体基板の主面上に保護膜を形成する工程と、
    前記保護膜を通して前記III族窒化物半導体基板の主面にイオン注入することにより、前記III族窒化物半導体基板内に脆弱領域を形成する工程と、
    前記III族窒化物半導体基板の主面を支持基板に貼り合わせる工程と、
    前記脆弱領域を境界として前記III族窒化物半導体基板の一部を前記支持基板から剥離する工程と、
    を含む、貼り合わせ基板の製造方法。
  2. 前記保護膜は、酸化膜、窒化膜及び金属膜のうち少なくとも一つを含む、請求項1に記載の貼り合わせ基板の製造方法。
  3. 前記脆弱領域を形成する工程と前記III族窒化物半導体基板の主面を前記支持基板に貼り合わせる工程との間に、前記保護膜の表面を平坦化する工程を更に含み、
    前記保護膜を介して前記III族窒化物半導体基板の主面を前記支持基板に貼り合わせる、請求項1又は2に記載の貼り合わせ基板の製造方法。
  4. 前記脆弱領域を形成する工程と前記III族窒化物半導体基板の主面を前記支持基板に貼り合わせる工程との間に、前記保護膜を除去する工程を更に含む、請求項1又は2に記載の貼り合わせ基板の製造方法。
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