以下、本開示の各実施の形態に係る給湯システムについて、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態に係る給湯システムは、貯湯タンクを有し発電設備で発電された電力、系統電源から供給される電力または蓄電装置に蓄電された電気により湯を沸き上げて貯湯タンクに貯える給湯機と、給湯機を制御する給湯機制御装置と、端末装置と、を備える。給湯機制御装置は、系統電源から供給される電力を示す電力情報を取得する電力取得部と、発電設備による発電量を示す発電量情報を取得する発電量取得部と、蓄電装置に蓄電された電気の蓄電量を示す蓄電量情報を取得する蓄電量取得部と、を有する。また、給湯機制御装置は、電力情報に基づいて、系統電源から供給される電力が遮断されたか否かを判定する電源状態判定部と、給湯機の動作モードを指令する指令部と、を有する。ここで、指令部は、電源状態判定部により系統電源から供給される電力が遮断されたと判定されると、給湯機に対して、発電量情報が示す発電量と蓄電量情報が示す蓄電量とに応じた、給湯機で連続して沸き上げる湯量が少ない動作モードで動作するよう指令する。
本実施の形態に係る給湯システムは、例えば図1に示すように、湯を沸き上げる給湯機3と、給湯機3を制御する給湯機制御装置1と、給湯機制御装置1から受信した情報を含む操作画面画像が表示される端末装置5と、を備える。この給湯システムは、発電設備22と、蓄電装置23と、パワーコンディショナ4と、給湯機3以外の電気機器11と、系統電源21またはパワーコンディショナ4から供給される電力を給湯機3および電気機器11へ供給する分電盤6と、電力計測装置7と、が設置された建屋内に設けられる。また、給湯機制御装置1と、パワーコンディショナ4と、電力計測装置7と、は、建屋内に敷設された局所ネットワークNW2を介して互いに通信可能となっている。
また、建屋には、給湯機制御装置1、パワーコンディショナ4および電力計測装置7と局所ネットワークNW2を介して通信可能なルータ9が設置されている。局所ネットワークNW2は、無線LAN(Local Area Network)または有線LANである。ルータ9は、例えばブロードバンドルータであり、インターネットのような広域ネットワークNW1に接続されている。端末装置5は、広域ネットワークNW1および局所ネットワークNW2を介して給湯機制御装置1と通信可能となっている。また、給湯機制御装置1は、広域ネットワークNW1および局所ネットワークNW2を介して発電量管理サーバ8および気象サーバ10と通信可能となっている。発電量管理サーバ8は、給湯機制御装置1から定期的に送信される発電設備22での発電量の情報を蓄積している。そして、発電量管理サーバ8は、給湯機制御装置1からの要求に応じて発電設備22での発電量の履歴を示す発電量履歴情報を給湯機制御装置1へ送信する。気象サーバ10は、給湯機制御装置1からの要求に応じて将来の気象予報を示す気象予報情報を給湯機制御装置1へ送信する。
系統電源21は、電力事業者により提供され、電力線D21を介して交流電力を分電盤6へ供給する。発電設備22は、例えば自然エネルギである太陽光によって発電する太陽電池パネルを有し、直流電力をパワーコンディショナ4へ出力する。蓄電装置23は、例えば複数のリチウムイオン電池セルから構成される組電池を有する。
パワーコンディショナ4は、電力線D22を介して発電設備22に接続され、電力線D23を介して蓄電装置23を介して接続されるとともに、電力線D6を介して分電盤6に接続されている。パワーコンディショナ4は、発電設備22または蓄電装置23から供給される直流電力を交流電力に変換して分電盤6へ出力したり、分電盤6から供給される交流電力を直流電力に変換して蓄電装置23側へ出力したりする双方向インバータ(図示せず)を有する。また、パワーコンディショナ4は、発電設備22の出力電圧を反映した電圧を測定する電圧計を有し測定した電圧に基づいて発電設備22の発電量を計測する発電量計測部(図示せず)と、蓄電装置23の出力電圧を反映した電圧を測定する電圧計を有し測定した電圧に基づいて蓄電装置23の蓄電量を計測する蓄電量計測部(図示せず)と、を有する。
分電盤6は、系統電源21またはパワーコンディショナ4から供給される交流電力を、電力線D3、D11を介して給湯機3および電気機器11へ分岐して供給する。電力計測装置7は、いわゆるスマートメータであり、系統電源21から電力線D21を介して分電盤6へ供給される交流電力と、分電盤6から電力線D3、D11を介して給湯機3および電気機器11へ供給される電力と、を定期的に繰り返し計測する。そして、電力計測装置7は、各電力を計測する毎に電力情報を生成して、局所ネットワークNW2を介して給湯機制御装置1へ送信する。
給湯機3は、図2に示すように、貯湯タンク31とヒートポンプユニット32とコントローラ33とを有する貯湯式の給湯機であり、貯湯タンク31に貯めた水をヒートポンプユニット32が沸き上げる。ヒートポンプユニット32は、ヒートポンプを構成する蒸発器321と、圧縮機322と、膨張弁324と、熱交換器323と、圧縮機322と、膨張弁324と、圧縮機322を制御する制御基板325と、を有する。ここで、貯湯タンク31からポンプ313により熱交換機323へ送られた水が、熱交換器323において温められ、再び貯湯タンク31へ戻される。そして、貯湯タンク31に設けられた出湯管PI1から建屋内の浴室または台所に湯が供給されるとともに、給水管PI2から貯湯タンク31に水道水が供給される。また、給湯機3は、貯湯タンク31の出湯管PI1に設けられ貯湯タンク31から単位時間当たりに排出される湯量である使用湯量を計測する使用湯量計測部311と、貯湯タンク31内に貯留する湯の量である貯湯量を計測する貯湯量計測部312と、を有する。使用湯量計測部311は、コントローラ33と通信線(図示せず)を介して接続され、計測した使用湯量を示す使用湯量情報を定期的にコントローラ33へ出力する。また、貯湯量計測部312も、コントローラ33と通信線(図示せず)を介して接続され、計測した貯湯量を示す貯湯量情報を定期的にコントローラ33へ出力する。更に、給湯機3は、貯湯タンク31内を高さ方向に複数の区分に分割したときの各区分における水温を検出する温度センサ313a、313b、313c、313d、313eを備える。
コントローラ33は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)301と、RAM(Random Access Memory)のような主記憶部302と、ROM(Read Only Memory)および読み書き可能な不揮発性メモリを有する補助記憶部303と、ヒートポンプユニット32の制御基板325と通信線(図示せず)を介して接続された通信インタフェース310と、これらを互いに接続するバス309と、を備える。ここで、CPU301は、補助記憶部303が記憶するプログラムを主記憶部302に読み込んで実行することにより、図4に示すように、スケジュール受信部331、ヒートポンプ制御部332、指令情報受信部333、給湯機情報送信部334、使用湯量履歴生成部335、使用湯量取得部336、貯湯量取得部337および貯湯温度取得部338として機能する。また、図3に示す補助記憶部303は、図4に示すように、使用湯量を記憶する使用湯量履歴記憶部342と、貯湯量を示す貯湯量情報と貯湯温度を示す貯湯温度情報とを記憶する貯湯量・温度記憶部343と、給湯機3の稼働スケジュールを示すスケジュール情報を記憶するスケジュール記憶部344と、稼働時間・消費電力記憶部345と、を有する。稼働時間・消費電力記憶部345は、沸き上げを行う時間を示す稼働時間情報と沸き上げ時のヒートポンプユニット32で消費する電力を示す沸き上げ消費電力情報とを記憶する。沸き上げ消費電力情報は、予め稼働時間・消費電力記憶部345に記憶されている。
スケジュール受信部331は、給湯機制御装置1から送信されるスケジュール情報を受信すると、受信したスケジュール情報をスケジュール記憶部344に記憶させる。指令情報受信部333は、給湯機制御装置1から停電モード切替指令情報、沸き上げ開始指令情報または通常モード切替指令情報を受信すると、受信した各種情報をヒートポンプ制御部332へ出力する。また、指令情報受信部333は、給湯機制御装置1から稼働時間情報を受信すると、受信した稼働時間情報を稼働時間・消費電力記憶部345に記憶させる。
ヒートポンプ制御部332は、通常モードおよび停電モードの2種類の動作モードで動作する。ヒートポンプ制御部332は、通常モードで動作する場合、スケジュール記憶部344が記憶するスケジュール情報が示す稼働スケジュールに沿って制御基板325へ制御情報を出力することにより、ヒートポンプユニット32のヒートポンプの動作を制御する。一方、ヒートポンプ制御部332は、停電モードで動作する場合、稼働時間・消費電力記憶部345が記憶する稼働時間情報と沸き上げ消費電力情報とを取得する。そして、ヒートポンプ制御部332は、指令情報受信部333から沸き上げ開始指令情報を受信すると、沸き上げ消費電力情報が示す電力で稼働時間情報が示す時間だけ湯の沸き上げを実行する。また、ヒートポンプ制御部332は、通常モードで動作中に、指令情報受信部333から停電モード切替指令情報が入力されると、動作モードを停電モードに切り替える。更に、ヒートポンプ制御部332は、停電モードで動作している場合、ユーザが手動でヒートポンプユニット32を動作させるための操作を受け付けるとヒートポンプユニット32を動作させる。
貯湯温度取得部338は、温度センサ313a、313b、313c、313d、313eからそれぞれにより検出される貯湯温度を示す検出信号を取得する毎に、取得した検出信号に対応する貯湯温度情報を生成する。そして、貯湯温度取得部338は、生成した貯湯温度情報を、温度センサ313a、313b、313c、313d、313eそれぞれに対応する区分を識別する区分識別情報に対応づけて貯湯量・温度記憶部343に時系列で記憶させる。使用湯量取得部336は、使用湯量計測部311から湯量情報を取得する毎に、取得した湯量情報を、計時部により計時される湯量情報を取得した時刻を示す時刻情報に対応づけて使用湯量履歴記憶部342に記憶させる。貯湯量取得部337は、貯湯量計測部312から貯湯量情報を取得する毎に、取得した貯湯量情報を貯湯量・温度記憶部343に記憶させる。使用湯量履歴生成部335は、給湯機制御装置1から後述する給湯機情報要求情報を受信すると、使用湯量履歴記憶部342から過去の直近に給湯機情報要求情報を受信した時点から現時点までの使用湯量情報とそれに対応する時刻情報とを取得し、取得した使用湯量情報と時刻情報とを含む使用湯量履歴情報を生成する。そして、使用湯量履歴生成部335は、生成した使用湯量履歴情報を給湯機情報送信部334に通知する。給湯機情報送信部334は、給湯機制御装置1から給湯機情報要求情報を受信すると、使用湯量履歴生成部335が生成した使用湯量履歴情報と、貯湯量・温度記憶部343が記憶する貯湯量情報および貯湯温度情報と、を給湯機制御装置1へ送信する。
図1に戻って、電気機器11は、例えば、エアコン、照明器、床暖房システム、冷蔵庫、IH(Induction Heating)調理器、テレビ等である。電気機器11は、分電盤6から交流電力の供給を受けて動作する。
発電量管理サーバ8は、ストレージ(図示せず)と、発電量管理サーバ8全体を制御する制御部(図示せず)と、広域ネットワークNW1に接続された通信インタフェース(図示せず)と、を有する。ストレージは、発電設備22での発電量の履歴を示す情報を、対応する給湯機制御装置1が制御する給湯機3が設置された建屋が存在する地域の気象実績情報に対応づけて記憶する。発電量管理サーバ8は、給湯機制御装置1から定期的に発電設備22での発電量を示す発電量情報を受信し、発電量情報を受信する毎に、受信した発電量情報を、その受信時における給湯機3が設置された建屋が存在する地域の気象実績情報に対応づけてストレージに蓄積する。また、発電量管理サーバ8は、給湯機制御装置1から発電量管理サーバ8に対して発電量履歴情報の給湯機制御装置1への送信を要求する発電量履歴要求情報を受信すると、発電量履歴要求情報に含まれる給湯機3または給湯機制御装置1を識別する給湯機識別情報を抽出する。次に、発電量管理サーバ8は、ストレージが記憶する発電量情報および気象実績情報の中から、抽出した給湯機識別情報に対応する発電量情報および気象実績情報を特定し、特定した発電量情報および気象実績情報を用いて発電量履歴情報を生成する。そして、発電量管理サーバ8は、生成した発電量履歴情報を給湯機制御装置1へ送信する。
気象サーバ10は、ストレージ(図示せず)と、気象サーバ10全体を制御する制御部(図示せず)と、広域ネットワークNW1に接続された通信インタフェース(図示せず)と、を有する。ストレージは、将来の各地域の気象予報を示す気象予報情報を記憶する。気象予報情報は、少なくとも将来の天候を示す情報を含む。気象サーバ10は、給湯機制御装置1から気象サーバ10に対して気象予報情報の給湯機制御装置1への送信を要求する気象予報要求情報を受信すると、気象予報要求情報に含まれる対象となる地域を示す地域情報を抽出する。次に、気象サーバ10は、ストレージが記憶する気象予報情報の中から、抽出した地域情報が示す地域における気象予報情報を特定する。そして、気象サーバ10は、特定した気象予報情報を給湯機制御装置1へ送信する。
端末装置5は、例えばスマートフォンであり、図3に示すように、CPU501と、主記憶部502と、補助記憶部503と、表示部504と、広域通信部506と、各部を接続するバス509と、を備える表示装置である。端末装置5は、給湯機制御装置1に対する外部機器に相当する。主記憶部502は、CPU501の作業領域として使用される揮発性メモリである。補助記憶部503は、半導体フラッシュメモリのような不揮発性メモリであり、端末装置5の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。表示部504は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-luminescence)ディスプレイ等であり、CPU501から入力された各種情報を出力する。広域通信部506は、広域ネットワークNW1に接続するためのインタフェースを有する。
CPU501は、補助記憶部503が記憶するプログラムを主記憶部502に読み出して実行することにより、図5に示すように、報知情報受信部511および表示制御部512として機能する。また、図3に示す補助記憶部503は、図5に示すように、給湯機制御装置1から受信した報知情報を含む操作画面画像を生成するための画像情報を記憶する操作画面記憶部531を有する。報知情報受信部511は、給湯機制御装置1から送信される報知情報を受信すると、受信した報知情報を表示制御部512へ通知する。表示制御部512は、報知情報受信部511から報知情報が通知されると、操作画面記憶部531から画像情報を取得し、報知情報と取得した画像情報とに基づいて、給湯機3に関する報知情報を含む操作画面画像を生成して表示部504に表示させる。
図3に戻って、給湯機制御装置1は、例えばHEMS(Home Energy Management System)コントローラであり、CPU101と、主記憶部102と、補助記憶部103と、広域ネットワークNW1に接続される広域通信部106と、局所ネットワークNW2に接続される局所通信部107と、計時部108と、これらを相互に接続するバス109と、を有する。主記憶部102は、CPU101の作業領域として使用される揮発性メモリである。補助記憶部103は、半導体フラッシュメモリのような不揮発性メモリであり、給湯機制御装置1の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。局所通信部107は、局所ネットワークを介して、電力計測装置7との間で通信する。計時部108は、現時点の日時を計時するRTC(Real Time Clock)として機能するものである。
CPU101は、補助記憶部103が記憶するプログラムを主記憶部102に読み出して実行することにより、図5に示すように、電力取得部111、発電量取得部112、発電量送信部113、蓄電量取得部114、給湯機情報取得部115、発電量履歴取得部116、発電量予測部117、電源状態判定部118、開始湯量目標湯量設定部119、使用湯量予測部120、沸き上げ湯量算出部121、指令部122、スケジュール生成部123、スケジュール送信部124、報知部125および気象予報取得部126として機能する。また、図3に示す補助記憶部103は、図5に示すように、発電量履歴記憶部131と、気象予報記憶部132と、使用湯量履歴記憶部133と、貯湯量・温度記憶部134と、電源状態記憶部135と、開始湯量目標湯量記憶部136と、発電量予測記憶部137と、スケジュール記憶部138と、を有する。
発電量履歴記憶部131は、例えば図6(A)に示すように、現時点および現時点よりも過去の発電設備22での発電量を示す発電量情報と、気象条件の実績を示す気象実績情報と、を、予め設定された現時点および過去の複数の時間帯に対応づけて記憶する。気象予報記憶部132は、例えば図6(B)に示すように、現時点よりも将来の気象条件の予報を示す気象予報情報を予め設定された複数の時間帯に対応づけて記憶する。使用湯量履歴記憶部133は、例えば図7に示すように、過去の1日毎の建物内での使用湯量を示す使用湯量の実績値を、使用日を示す情報に対応づけて記憶する。図5に戻って、貯湯量・温度記憶部134は、給湯機情報取得部115が直近に取得した給湯機情報に含まれる貯湯量情報および貯湯温度情報を記憶する。発電量予測記憶部137は、発電量履歴記憶部131が記憶する発電量履歴情報と気象予報記憶部132が記憶する気象予報情報とに基づいて、予測された将来の発電設備22の発電量が予め設定された発電量閾値以上となる発電期間の始期と終期とを示す情報を記憶する。
電源状態記憶部135は、系統電源21から分電盤6への電力が遮断されているか否かを示す停電フラグ情報を記憶する。開始湯量目標湯量記憶部136は、沸き上げ開始湯量情報と目標湯量情報とを記憶する。ここで、沸き上げ開始湯量情報は、系統電源21からの電力供給が遮断された場合、即ち、停電時において給湯機3が自動で沸き上げを行う停電自動沸き上げモードでの動作時における湯の沸き上げを開始するときの貯湯タンク31に貯えられた湯量を示す。また、目標湯量情報は、停電時において給湯機3が自動で沸き上げを行う停電自動沸き上げモードでの動作時における、湯の沸き上げを開始することにより貯湯タンク31に貯える目標湯量を示す。また、電源状態記憶部135は、発電設備22の発電量が予め設定された基準発電量以上であるか否かを示す発電量フラグ情報と、蓄電装置23の蓄電量が予め設定された基準蓄電量以上であるか否かを示す蓄電量フラグ情報と、を記憶する。スケジュール記憶部138は、給湯機3が通常モードで動作する場合における沸き上げ開始時刻を示す情報と沸き上げ終了時刻を示す情報とを含むスケジュール情報を記憶する。
気象予報取得部126は、給湯機3が設置された建屋が存在する地域における将来の気象条件を示す気象予報情報を気象サーバ10から取得する。気象予報取得部126は、気象サーバ10に対して気象予報情報の送信を要求する気象予報要求情報を気象サーバ10へ送信することにより、気象サーバ10から送信される気象予報情報を取得する。ここで、気象予報情報は、現時点よりも将来の予め設定された期間後、例えば、現時点から24時間後までの1時間毎の天候の予報を示す。そして、気象予報取得部126は、取得した気象予報情報を気象予報記憶部132に記憶させる。
電力取得部111は、系統電源21から分電盤6へ供給される電力を示す電力情報を電力計測装置7から取得する。電力取得部111は、計時部108が計時する日時から予め設定された系統電力取得時期が到来したと判定すると、電力計測装置7に対して電力情報の送信を要求する電力要求情報を電力計測装置7へ送信することにより、電力計測装置7から送信される電力情報を取得する。そして、電力取得部111は、取得した電力情報を電源状態判定部118に通知する。
発電量取得部112は、発電設備22での発電量を示す発電量情報をパワーコンディショナ4から取得する。発電量取得部112は、パワーコンディショナ4に対して発電量情報の送信を要求する発電量要求情報をパワーコンディショナ4へ送信することにより、パワーコンディショナ4から送信される発電量情報を取得する。そして、発電量取得部112は、取得した発電量情報を電源状態判定部118および発電量送信部113に通知する。発電量送信部113は、発電量取得部112から通知される発電量情報を発電量管理サーバ8へ送信する。蓄電量取得部114は、蓄電装置23の蓄電量を示す蓄電量情報をパワーコンディショナ4から取得する。蓄電量取得部114は、パワーコンディショナ4に対して蓄電量情報の送信を要求する蓄電量要求情報をパワーコンディショナ4へ送信することにより、パワーコンディショナ4から送信される蓄電量情報を取得する。そして、蓄電量取得部114は、取得した蓄電量情報を電源状態判定部118に通知する。
発電量履歴取得部116は、発電量管理サーバ8に対して発電量履歴情報の送信を要求する発電量履歴要求情報を発電量管理サーバ8へ送信することにより、発電量管理サーバ8から送信される発電量履歴情報を取得する。そして、発電量履歴取得部116は、取得した発電量履歴情報を発電量履歴記憶部131に記憶させる。発電量予測部117は、気象予報記憶部132が記憶する気象予報情報と、発電量履歴記憶部131が記憶する発電量履歴情報と、に基づいて、将来の予め設定された期間における発電設備22での発電量の推移を予測する。そして、発電量予測部117は、予測した発電量の推移から発電設備22の発電期間を特定する。ここで、発電量予測部117は、予測された将来の発電設備22の発電量の推移から発電量が予め設定された発電量閾値以上となる発電期間の始期と終期とを特定し、特定した発電期間の始期と終期と示す情報を発電量予測記憶部137に記憶させる。
電源状態判定部118は、電力取得部111から通知される電力情報に基づいて、系統電源21から分電盤6への電力供給が遮断されたか否かを判定する。電源状態判定部118は、系統電力取得時期において系統電源21から分電盤6へ供給される電力が予め設定された電力閾値未満の状態が予め設定された停電判定基準回数だけ継続した場合、系統電源21から分電盤6への電力供給が遮断、即ち、停電が発生したと判定する。一方、電源状態判定部118は、系統電力取得時期において系統電源21から分電盤6へ供給される電力が予め設定された電力閾値未満の状態が前述の停電判定基準回数よりも少ない回数だけ継続した後に再び系統電源21から分電盤6へ供給される電力が前述の電力閾値以上となった場合、系統電源21から分電盤6への突発的な電力供給の遮断として停電が発生していないと判定する。また、電源状態判定部118は、発電量取得部112から通知される発電量情報が示す発電量が前述の基準発電量以上であるか否かを判定し、発電量情報が示す発電量が基準発電量以上であると判定すると、発電設備22の発電量が基準発電量以上であることを示す発電量フラグ情報を電源状態記憶部135に記憶させる。ここで、電源状態判定部118は、雲などの影響により突発的に発電設備22の発電量が基準発電量未満に低下する場合、基準発電量以上と看做すようにしてもよい。例えば、電源状態判定部118は、基準発電量未満の状態が予め設定された時間、例えば5分未満の間だけ継続した場合には、発電設備22の発電量が基準発電量以上であると判定するようにしてもよい。更に、電源状態判定部118は、蓄電量取得部114から通知される蓄電量情報が示す蓄電量が前述の基準蓄電量以上であるか否かを判定し、蓄電量情報が示す蓄電量が基準蓄電量以上であると判定すると、発電設備22の発電量が基準発電量以上であることを示す蓄電量フラグ情報を電源状態記憶部135に記憶させる。
給湯機情報取得部115は、給湯機3での使用湯量の履歴を示す使用湯量履歴情報と給湯機3の現時点の貯湯量を示す貯湯量情報と給湯機3の現時点の貯湯温度を示す貯湯温度情報とを含む給湯機情報を、給湯機3から取得する。給湯機情報取得部115は、給湯機3に対して前述の給湯機情報の送信を要求する給湯機情報要求情報を給湯機3へ送信することにより、給湯機3から送信される給湯機情報を取得する。そして、給湯機情報取得部115は、取得した給湯機情報に含まれる使用湯量履歴情報を使用湯量履歴記憶部133に記憶させるとともに、取得した給湯機情報に含まれる貯湯量情報および貯湯温度情報を貯湯量・温度記憶部134に記憶させる。
使用湯量予測部120は、予め設定されたスケジュール生成時期において、使用湯量履歴記憶部133が記憶する使用湯量履歴情報に基づいて、次に到来するスケジュール生成時期までの間において給湯機3が設置された建屋での使用湯量を予測する。具体的には、使用湯量予測部120は、例えば過去2週間における最大使用湯量或いは平均使用湯量を予測使用湯量として算出する。使用湯量予測部120は、算出した予測使用湯量を示す情報を沸き上げ湯量算出部および開始湯量目標湯量設定部119に通知する。
時間判定部127は、発電量の推移に基づいて特定された発電設備22により発電が行われる発電期間を取得する。具体的には、時間判定部127は、発電量予測記憶部137が記憶する将来の発電設備22の発電量が予め設定された発電量閾値以上となる発電期間の始期と終期とを示す情報を取得する。そして、時間判定部127は、電源状態判定部118により系統電源21から供給される電力が遮断されたと判定された停電判定時から発電期間の終期までの残り発電時間を算出し、算出した残り発電時間が予め設定された第1基準時間以上であるか否かを判定する。また、時間判定部127は、電源状態判定部118により系統電源21から供給される電力が遮断されたと判定された停電判定時から発電期間の始期までの発電待ち時間を算出し、算出した発電待ち時間が予め設定された第2基準時間以上であるか否かを判定する。
開始湯量目標湯量設定部119は、使用湯量予測部120から通知される予測使用湯量に基づいて、停電自動沸き上げモードでの動作時における湯の沸き上げを開始するときの貯湯タンク31に貯えられた湯量である沸き上げ開始湯量と、湯の沸き上げを開始することにより貯湯タンク31に貯える目標湯量と、を設定する。ここで、沸き上げ開始湯量は、例えば貯湯タンク31の容量の10%以上20%以下の範囲内の湯量に設定され、目標湯量は、例えば貯湯タンク31の容量の80%以上90%以下の範囲内の湯量に設定される。開始湯量目標湯量設定部119は、前述の沸き上げ開始湯量を示す沸き上げ開始湯量情報と、前述の目標湯量を示す目標湯量情報と、を開始湯量目標湯量記憶部136に記憶させる。開始湯量目標湯量設定部119は、電源状態判定部118により系統電源21から供給される電力が遮断されたと判定されると、発電設備22の発電量および蓄電装置23の蓄電量に基づいて、沸き上げ開始湯量および目標湯量を更新する。具体的には、開始湯量目標湯量設定部119は、電源状態判定部118により発電設備22の発電量が予め設定された基準発電量以上と判定され且つ時間判定部127により前述の停電判定時から前述の発電期間の終期までの時間が予め設定された第1基準時間以上であると判定された場合、沸き上げ開始湯量および目標湯量の差が予め設定された第1基準湯量となるように沸き上げ開始湯量および目標湯量を増加させる。また、開始湯量目標湯量設定部119は、電源状態判定部118により発電設備22の発電量が基準発電量未満であると判定された場合、または、時間判定部127により停電判定時から発電期間の終期までの間の残り発電時間が第1基準時間未満であると判定された場合、蓄電装置23の蓄電量が予め設定された基準蓄電量以上であり且つ停電判定時から発電期間の始期までの時間が予め設定された第2基準時間以下であるとき、沸き上げ開始湯量および目標湯量の差が予め設定された第2基準湯量となるように沸き上げ開始湯量および目標湯量を減少させる。
沸き上げ湯量算出部121は、貯湯量・温度記憶部134が記憶する貯湯量情報が示す貯湯量および貯湯温度情報が示す貯湯温度と、使用湯量予測部120から通知される予測使用湯量を示す情報が示す予測使用湯量と、に基づいて、次に到来するスケジュール生成時期までに給湯機3で沸き上げるべき湯量を算出する。また、沸き上げ湯量算出部121は、指令部122から給湯機3に対して停電モードで動作するよう指令する停電モード切替指令情報を給湯機3へ送信したことを通知する停電モード切替通知情報が通知されると、貯湯量・温度記憶部134が記憶する貯湯量情報が示す貯湯量が沸き上げ開始湯量情報が示す湯量に到達したか否かを判定する。そして、沸き上げ湯量算出部121は、貯湯量情報が示す貯湯量が沸き上げ開始湯量情報が示す湯量に到達したと判定すると、開始湯量目標湯量記憶部136が記憶する目標湯量情報を参照して、貯湯タンク31に目標湯量が貯えられるために給湯機3で沸き上げるべき湯量を算出する。その後、沸き上げ湯量算出部121は、算出した湯量を示す沸き上げ湯量情報を指令部122に通知する。ここで、沸き上げ湯量算出部121は、例えば下記式(1)の関係式を用いて算出する。
ここで、Xは、沸き上げ湯量を示し、ρtは、予め設定された目標温度Ttにおける水の密度を示し、Vtは、予め設定された目標貯湯量を示し、ctは、目標温度Ttにおける水の比熱である。また、Tk(k=1、2、・・・、5)は、それぞれ、温度センサ313a、313b、313c、313d、313eにより検出された温度を示し、ρkは、温度Tkにおける水の密度を示し、ckは、温度Tkにおける水の比熱を示す。また、Vkは、貯湯タンク31内における温度センサ313a、313b、313c、313d、313eそれぞれに対応する区分の貯湯量を示す。そして、沸き上げ湯量算出部121は、算出した沸き上げ湯量を示す沸き上げ湯量情報をスケジュール生成部123に通知する。
スケジュール生成部123は、スケジュール生成時期において、沸き上げ湯量算出部121から通知される沸き上げ湯量情報に基づいて、給湯機3の稼働必要時間を算出し、算出した稼働必要時間を用いて次に到来するスケジュール生成時期までの間の給湯機3の稼働スケジュールを生成する。スケジュール生成部123は、給湯機3の稼働時間帯が予め設定された夜間時間帯、例えば23時から翌日の7時までの間の時間帯となるように稼働スケジュールを生成する。スケジュール生成部123は、例えば稼働必要時間が4時間である場合、給湯機3の稼働時間帯が4時から7時となるように稼働スケジュールを生成する。スケジュール生成部123は、生成した稼働スケジュールを示すスケジュール情報をスケジュール記憶部138に記憶させる。スケジュール送信部124は、スケジュール記憶部138が記憶するスケジュール情報を給湯機3へ送信する。
指令部122は、電源状態記憶部135が記憶する停電フラグ情報を参照して、電源状態判定部118により系統電源21から供給される電力が遮断されたと判定した場合、給湯機3に対して、発電量情報が示す発電設備22の発電量と蓄電量情報が示す蓄電装置23の蓄電量とに応じた、給湯機3で連続して沸き上げる湯量が少ない動作モードで動作するよう指令する。指令部122は、系統電源21から供給される電力が遮断された場合、給湯機3に対して動作モードを停電モードに切り替えるよう指令する停電モード切替指令情報を給湯機3へ送信する。このとき、指令部122は、前述の停電モード切替通知情報を沸き上げ湯量算出部121に通知する。また、指令部122は、沸き上げ湯量算出部121から沸き上げ湯量情報が通知されると、通知された沸き上げ湯量に基づいて、給湯機3の稼働時間を算出する。ここで、指令部122は、例えば沸き上げ湯量と、沸き上げ湯量を給湯機3での所要電力量に変換するために予め設定された変換係数と、の積を算出し、算出した積を給湯機3での単位時間当たりの沸き上げ消費電力で除することにより稼働時間を算出する。そして、指令部122は、貯湯タンク31の貯湯量が沸き上げ開始湯量に達すると、沸き上げ開始指令情報および稼働時間情報を給湯機3へ送信する。一方、指令部122は、系統電源21から供給される電力が復帰した場合、給湯機3に対して動作モードを停電モードから通常モードに切り替えるよう指令する通常モード切替指令情報を給湯機3へ送信する。
報知部125は、系統電源21から分電盤6へ供給される電力が予め設定された電力閾値未満の状態が予め設定された基準期間以上継続した場合、ユーザに停電が発生したことを報知する停電報知情報を生成して端末装置5へ送信する。一方、報知部125は、系統電源21から分電盤6へ供給される電力が電力閾値未満の状態が基準期間以上継続した後、系統電源21から分電盤6へ供給される電力が電力閾値以上になった場合、ユーザに系統電源21から供給される電力が復帰したことを報知する復帰報知情報を生成して端末装置5へ送信する。
次に、本実施の形態に係る給湯システムの動作について図8から図12を参照しながら説明する。ここでは、給湯機3が当初通常モードで動作しているものとして説明する。まず、図8に示すように、予め設定されたスケジュール生成時期が到来すると、給湯機3に対して給湯機情報の送信を要求する給湯機情報要求情報が、給湯機制御装置1から給湯機3へ送信される(ステップS1)。一方、給湯機3は、給湯機情報要求情報を受信すると、使用湯量履歴情報と貯湯量情報と貯湯温度情報とを含む給湯機情報を生成する(ステップS2)。次に、生成された給湯機情報が、給湯機3から給湯機制御装置1へ送信される(ステップS3)。このとき、給湯機制御装置1は、受信した給湯機情報に含まれる使用湯量履歴情報を使用湯量履歴記憶部133に記憶させるとともに、貯湯量情報および貯湯温度情報を貯湯量・温度記憶部134に記憶させる。
続いて、給湯機制御装置1は、使用湯量履歴記憶部133が記憶する使用湯量履歴情報に基づいて、次に到来するスケジュール生成時期までの間において給湯機3が設置された建屋での使用湯量を予測する(ステップS4)。その後、給湯機制御装置1は、予測した使用湯量に基づいて、停電自動沸き上げモードでの動作時における沸き上げ開始湯量Wsと目標湯量Wfとを設定する(ステップS5)。ここで、給湯機制御装置1は、設定した沸き上げ開始湯量Wsを示す沸き上げ開始湯量情報と目標湯量Wfを示す目標湯量情報とを開始湯量目標湯量記憶部136に記憶させる。続いて、給湯機制御装置1は、貯湯量情報が示す貯湯量および貯湯温度情報が示す貯湯温度と予測使用湯量情報が示す予測使用湯量とに基づいて給湯機3で沸き上げるべき沸き上げ湯量を算出する(ステップS6)。その後、給湯機制御装置1は、算出した沸き上げ湯量に基づいて、給湯機3の稼働必要時間を算出し、算出した稼働必要時間を用いて次に到来するスケジュール生成時期までの間の給湯機3の稼働スケジュールを生成する(ステップS7)。このとき、給湯機制御装置1は、生成した稼働スケジュールを示すスケジュール情報をスケジュール記憶部138に記憶させる。次に、スケジュール記憶部138が記憶するスケジュール情報が、給湯機制御装置1から給湯機3へ送信される(ステップS8)。一方、給湯機3は、スケジュール情報を受信すると、受信したスケジュール情報に基づいて稼働する(ステップS9)。
また、予め設定された系統電力取得時期が到来すると、電力計測装置7に対して電力情報の送信を要求する電力要求情報が、給湯機制御装置1から電力計測装置7へ送信される(ステップS10)。一方、電力計測装置7は、電力要求情報を受信すると、系統電源21から分電盤6へ供給される電力を示す電力情報を生成する(ステップS11)。続いて、生成された電力情報が、電力計測装置7から給湯機制御装置1へ送信される(ステップS12)。その後、給湯機制御装置1が、図9に示すように、電力情報に基づいて、系統電源21から分電盤6へ供給される電力Ppが予め設定された電力閾値Ppth未満の状態が予め設定された基準期間以上継続したと判定したとする(ステップS13)。この場合、ユーザに対して系統電源21から分電盤6へ供給される電力が遮断されたことを報知する停電報知情報が、給湯機制御装置1から端末装置5へ送信される(ステップS14)。一方、端末装置5は、停電報知情報を受信すると、受信した停電報知情報を表示部504に表示させる(ステップS15)。このとき、端末装置5は、例えば図10(A)に示すような停電が発生したことをユーザに報知するためのメッセージ情報M11を含む操作画面画像GA11を表示部504に表示させる。
図9に戻って、次に、給湯機3に対して動作モードを停電モードに切り替えるよう指令する停電モード切替指令情報が、給湯機制御装置1から給湯機3へ送信される(ステップS16)。一方、給湯機3は、停電モード切替指令情報を受信すると、動作モードを停電モードに設定する(ステップS17)。続いて、パワーコンディショナ4に対して発電量情報の送信を要求する発電量要求情報が、給湯機制御装置1からパワーコンディショナ4へ送信される(ステップS18)。一方、パワーコンディショナ4は、発電量要求情報を受信すると、発電設備22での発電電力を示す発電量情報を生成する(ステップS19)。その後、生成された発電量情報が、パワーコンディショナ4から給湯機制御装置1へ送信される(ステップS20)。次に、発電量管理サーバ8に対して発電量履歴情報の送信を要求する発電量履歴要求情報が、給湯機制御装置1から発電量管理サーバ8へ送信される(ステップS21)。一方、発電量管理サーバ8は、発電量履歴要求情報を受信すると、発電量履歴要求情報に含まれる給湯機3または給湯機制御装置1を識別する給湯機識別情報に対応する発電量情報および気象実績情報を特定し、特定した発電量情報および気象実績情報を用いて発電量履歴情報を生成する(ステップS22)。続いて、生成された発電量履歴情報が、発電量管理サーバ8から給湯機制御装置1へ送信される(ステップS23)。ここで、給湯機制御装置1は、発電量履歴情報を受信すると、受信した発電量履歴情報を発電量履歴記憶部131に記憶させる。その後、気象サーバ10に対して気象予報情報の送信を要求する気象予報要求情報が、給湯機制御装置1から気象サーバ10へ送信される(ステップS24)。一方、気象サーバ10は、気象予報要求情報を受信すると、受信した気象予報要求情報に対応する気象予報情報を特定する(ステップS25)。次に、特定された気象予報情報が、気象サーバ10から給湯機制御装置1へ送信される(ステップS26)。ここで、給湯機制御装置1は、気象予報情報を受信すると、受信した気象予報情報を気象予報記憶部132に記憶させる。
続いて、給湯機制御装置1は、気象予報記憶部132が記憶する気象予報情報と、発電量履歴記憶部131が記憶する発電量履歴情報と、に基づいて、将来の予め設定された期間における発電設備22での発電量の推移を予測する。そして、発電量予測部117は、予測した発電量の推移から発電設備22の発電期間を特定する(ステップS27)。ここで、発電量予測部117は、発電設備22の発電量が予め設定された発電量閾値以上となる発電期間を特定する。そして、発電量予測部117は、特定した発電期間の始期と終期とを示す情報を発電量予測記憶部137に記憶させる。
その後、図11に示すように、給湯機制御装置1は、電源状態判定部118により系統電源21から供給される電力が遮断されたと判定された停電判定時から発電期間の終期までの残り発電時間dTrfを算出する(ステップS28)。次に、給湯機制御装置1が、発電設備22の発電量Pgが予め設定された発電量閾値Pgth以上であり且つ残り発電時間dTrfが第1基準時間dTrfth以上であると判定したとする(ステップS29)。この場合、給湯機制御装置1は、沸き上げ開始湯量Wsおよび目標湯量Wfの差が第1基準湯量となるように沸き上げ開始湯量および目標湯量を増加させる形で沸き上げ開始湯量Ws、目標湯量Wfを更新する(ステップS30)。続いて、予め設定された給湯機情報取得時期が到来すると、前述の給湯機情報要求情報が、給湯機制御装置1から給湯機3へ送信される(ステップS31)。一方、給湯機3は、給湯機情報要求情報を受信すると、使用湯量履歴情報と貯湯量情報と貯湯温度情報とを含む給湯機情報を生成する(ステップS32)。その後、生成された給湯機情報が、給湯機3から給湯機制御装置1へ送信される(ステップS33)。このとき、給湯機制御装置1は、受信した給湯機情報に含まれる貯湯量情報および貯湯温度情報を貯湯量・温度記憶部134に記憶させる。
次に、給湯機制御装置1は、貯湯温度情報を貯湯量・温度記憶部134が記憶する貯湯量が沸き上げ開始湯量Wsに到達したと判定すると(ステップS34)、給湯機3の貯湯タンク31に目標湯量Wfを貯えるための沸き上げ湯量を算出する(ステップS35)。続いて、給湯機制御装置1は、算出した沸き上げ湯量に基づいて、給湯機3の稼働時間を算出する(ステップS36)。その後、沸き上げ開始指令情報と算出した稼働時間を示す稼働時間情報とが、給湯機制御装置1から給湯機3へ送信される(ステップS37)。一方、給湯機3は、沸き上げ開始指令情報を受信すると、沸き上げを開始する(ステップS38)。ここで、給湯機3は、沸き上げを開始した後、稼働時間・消費電力記憶部345が記憶する稼働時間情報が示す稼働時間だけ沸き上げを実行する。
また、給湯機制御装置1が、前述のステップS28の後、図12に示すように、発電設備22の発電量Pgが予め設定された発電量閾値Pgth未満、または、残り発電時間dTrfが第1基準時間dTrfth未満であると判定したとする(ステップS39)。この場合、給湯機制御装置1は、前述の停電判定時から次の発電期間の始期までの発電待ち時間dTrsを算出する(ステップS40)。次に、給湯機制御装置1が、蓄電装置23の蓄電量Pbaが予め設定された蓄電量閾値Pbath以上であり且つ発電待ち時間dTrsが第2基準時間dTrsth以下であると判定したとする(ステップS41)。この場合、給湯機制御装置1は、沸き上げ開始湯量Wsおよび目標湯量Wfの差が第2基準湯量となるように沸き上げ開始湯量および目標湯量を減少させる形で沸き上げ開始湯量Ws、目標湯量Wfを更新する(ステップS42)。
更に、給湯機制御装置1が、ステップS40の後、蓄電装置23の蓄電量Pbaが蓄電量閾値Pbath未満、または、発電待ち時間dTrsが第2基準時間dTrsthよりも長いと判定したとする(ステップS43)。この場合、給湯機3は、ユーザが手動で沸き上げを開始させるための沸き上げ開始操作を受け付けると、沸き上げを開始する(ステップS44)。
その後、再び系統電力取得時期が到来すると、前述の電力要求情報が、給湯機制御装置1から電力計測装置7へ送信される(ステップS45)。一方、電力計測装置7は、電力要求情報を受信すると、系統電源21から分電盤6へ供給される電力を示す電力情報を生成する(ステップS46)。次に、生成された電力情報が、電力計測装置7から給湯機制御装置1へ送信される(ステップS47)。続いて、図13に示すように、給湯機制御装置1が、電力情報に基づいて、系統電源21から分電盤6へ供給される電力Ppが予め設定された電力閾値Ppth以上になったと判定したとする(ステップS48)。この場合、ユーザに対して系統電源21から分電盤6へ供給される電力が復帰したことを報知する復帰報知情報が、給湯機制御装置1から端末装置5へ送信される(ステップS49)。一方、端末装置5は、復帰報知情報を受信すると、受信した復帰報知情報を表示部504に表示させる(ステップS50)。このとき、端末装置5は、例えば図10(B)に示すような系統電源21から供給される電力が復帰したことをユーザに報知するためのメッセージ情報M12を含む操作画面画像GA12を表示部504に表示させる。
図13に戻って、次に、前述の通常モード切替指令情報が、給湯機制御装置1から給湯機3へ送信される(ステップS51)。一方、給湯機3は、通常モード切替指令情報を受信すると、動作モードを通常モードに設定する(ステップS52)。その後、給湯機3は、再び、スケジュール記憶部344が記憶するスケジュール情報に沿って動作を開始する。
次に、本実施の形態に係る給湯機制御装置1が実行する給湯機制御処理について図14から図16を参照しながら説明する。この給湯機制御処理は、給湯機制御装置1へ電源が投入されたことを契機として開始される。まず、給湯機情報取得部115は、図14に示すように、スケジュール生成時期が到来したか否かを判定する(ステップS101)。給湯機情報取得部115が、未だスケジュール生成時期が到来していないと判定すると(ステップS101:No)、後述するステップS108の処理が実行される。一方、給湯機情報取得部115は、スケジュール生成時期が到来したと判定すると(ステップS101:Yes)、給湯機情報要求情報を給湯機3へ送信する(ステップS102)。そして、給湯機情報取得部115は、給湯機3から給湯機情報要求情報に応じて送信される給湯機情報を取得し、取得した給湯機情報に含まれる使用湯量履歴情報を使用湯量履歴記憶部133に記憶させるとともに、取得した給湯機情報に含まれる貯湯量情報および貯湯温度情報を貯湯量・温度記憶部134に記憶させる(ステップS103)。
次に、使用湯量予測部120は、予め設定されたスケジュール生成時期において、使用湯量履歴記憶部133が記憶する使用湯量履歴情報に基づいて、次に到来するスケジュール生成時期までの間において給湯機3が設置された建屋での使用湯量を予測する(ステップS104)。このとき、使用湯量予測部120は、予測して得られた予測使用湯量を示す情報を開始湯量目標湯量設定部119に通知する。続いて、開始湯量目標湯量設定部119は、使用湯量予測部120から通知される予測使用湯量を示す情報に基づいて、停電自動沸き上げモードでの動作時における湯の沸き上げを開始するときの貯湯タンク31に貯えられた湯量である沸き上げ開始湯量Wsと、湯の沸き上げを開始することにより貯湯タンク31に貯える目標湯量Wfと、を設定する(ステップS105)。ここで、開始湯量目標湯量設定部119は、設定した沸き上げ開始湯量Wsを示す沸き上げ開始湯量情報と目標湯量Wfを示す目標湯量情報とを開始湯量目標湯量記憶部136に記憶させる。
その後、沸き上げ湯量算出部121は、貯湯量・温度記憶部134が記憶する貯湯量情報が示す貯湯量および貯湯温度情報が示す貯湯温度と、使用湯量予測部120から通知される予測使用湯量を示す情報が示す予測使用湯量と、に基づいて、次に到来するスケジュール生成時期までに給湯機3で沸き上げるべき湯量を算出する(ステップS106)。次に、スケジュール生成部123は、沸き上げ湯量算出部121が算出した沸き上げ湯量に基づいて、給湯機3の稼働必要時間を算出し、算出した稼働必要時間を用いて次に到来するスケジュール生成時期までの間の給湯機3の稼働スケジュールを示すスケジュール情報を生成する。そして、スケジュール送信部124は、スケジュール生成部123が生成したスケジュール情報を給湯機3へ送信する(ステップS107)。
続いて、電力取得部111は、系統電力取得時期が到来したか否かを判定する(ステップS108)。電力取得部111が、未だ系統電力取得時期が到来していないと判定すると(ステップS108:No)、再びステップS101の処理が実行される。一方、電力取得部111は、系統電力取得時期が到来したと判定すると(ステップS108:Yes)、系統電源21から分電盤6へ供給される電力を示す電力情報の送信を要求する電力要求情報を電力計測装置7へ送信する(ステップS109)。そして、電力取得部111は、電力計測装置7から電力情報を取得する(ステップS110)。ここで、電力取得部111は、取得した電力情報を電源状態判定部118に通知する。その後、電源状態判定部118は、電力取得部111から通知される電力情報に基づいて、系統電源21から分電盤6へ供給される電力Ppが予め設定された電力閾値Ppth未満であるか否かを判定する(ステップS111)。電源状態判定部118は、系統電源21から分電盤6へ供給される電力Ppが電力閾値Ppth未満であると判定すると(ステップS111:Yes)、停電判定カウンタのカウント値Csを1だけインクリメントする(ステップS112)。次に、電源状態判定部118は、停電判定カウンタのカウント値Csが予設定されたカウント閾値Csth以上であるか否かを判定する(ステップS113)。電源状態判定部118は、カウント値Csがカウント閾値Csth未満であると判定すると(ステップS113:No)、再びステップS108の処理が実行される。一方、電源状態判定部118は、カウント値Csがカウント閾値Csth以上であると判定すると(ステップS113:Yes)、系統電源21から分電盤6へ供給される電力Ppが予め設定された電力閾値Ppth未満の状態が予め設定された基準時間以上継続したと判定したとする。ここで、ステップS108からS113までの一連の処理を実行するのに要する時間が1minとすると、カウント閾値Csthは「10」に設定される。この場合、基準時間は、10minとなる。そして、報知部125は、停電報知情報を生成して端末装置5へ送信する(ステップS114)。続いて、電源状態判定部118は、電源状態記憶部135が記憶する停電フラグ情報を停電であることを示すフラグ情報「Fps1」に設定する(ステップS115)。
また、電源状態判定部118は、系統電源21から分電盤6へ供給される電力Ppが電力閾値Ppth以上であると判定すると(ステップS111:No)、停電判定カウンタのカウント値Csを「0」にリセットする(ステップS116)。その後、電源状態判定部118は、電源状態記憶部135が記憶する停電フラグ情報がフラグ情報「Fps1」に設定されているか否かを判定する(ステップS117)。電源状態判定部118は、電源状態記憶部135が記憶する停電フラグ情報が系統電源21から電力が供給されていることを示すフラグ情報「Fps0」に設定されていると判定すると(ステップS117:No)、そのまま後述するステップS120の処理が実行される。一方、電源状態判定部118は、電源状態記憶部135が記憶する停電フラグ情報がフラグ情報「Fps1」に設定されていると判定したとする(ステップS117:Yes)。この場合、報知部125は、復帰報知情報を生成して端末装置5へ送信する(ステップS118)。次に、電源状態判定部118は、電源状態記憶部135が記憶する停電フラグ情報を前述のフラグ情報「Fps0」に設定する(ステップS119)。続いて、指令部122は、通常モード切替指令情報を給湯機3へ送信する(ステップS120)。このとき、給湯機3は、動作モードを通常モードに切り替える。
その後、指令部122は、図15に示すように、電源状態記憶部135が記憶する停電フラグ情報がフラグ情報「Fps1」に設定されているか否かを判定する(ステップS121)。指令部122が、停電フラグ情報がフラグ情報「Fps0」に設定されていると判定すると(ステップS121:No)、再びステップS101の処理が実行される。一方、指令部122は、停電フラグ情報がフラグ情報「Fps1」に設定されていると判定すると(ステップS121:Yes)、停電モード切替指令情報を給湯機3へ送信する(ステップS122)。このとき、指令部122は、前述の停電モード切替通知情報を沸き上げ湯量算出部121に通知する。そして、給湯機3は、停電モード切替指令情報を受信すると、動作モードを停電モードに設定する。次に、発電量取得部112は、発電量要求情報をパワーコンディショナ4へ送信する(ステップS123)。これにより、発電量取得部112は、パワーコンディショナ4から送信される発電量情報を取得する(ステップS124)。ここで、発電量取得部112は、取得した発電量情報を電源状態判定部118に通知する。
次に、発電量履歴取得部116は、発電量履歴要求情報を発電量管理サーバ8へ送信する(ステップS125)。これにより、発電量履歴取得部116は、発電量管理サーバ8から発電量履歴情報を取得し、取得した発電量履歴情報を発電量履歴記憶部131に記憶させる(ステップS126)。続いて、気象予報取得部126は、気象予報要求情報を気象サーバ10へ送信する(ステップS127)。これにより、気象予報取得部126は、気象サーバ10から気象予報情報を取得し、取得した気象予報情報を気象予報記憶部132に記憶させる(ステップS128)。その後、発電量予測部117は、気象予報記憶部132が記憶する気象予報情報と、発電量履歴記憶部131が記憶する発電量履歴情報と、に基づいて、将来の予め設定された期間における発電設備22での発電量の推移を予測する(ステップS129)。次に、発電量予測部117は、予測した発電量の推移から発電設備22の発電期間を特定する(ステップS130)。ここで、発電量予測部117は、発電設備22の発電量が予め設定された発電量閾値以上となる発電期間を特定する。また、発電量予測部117は、特定した発電期間の始期と終期とを示す情報を発電量予測記憶部137に記憶させる。
続いて、時間判定部127は、発電量予測記憶部137が記憶する発電期間の終期を示す情報を参照して、電源状態判定部118により系統電源21から供給される電力が遮断されたと判定された停電判定時から発電期間の終期までの残り発電時間dTrfを算出する(ステップS131)。その後、電源状態判定部118は、発電設備22の発電量Pgが発電量閾値Pgth以上であるか否かを判定し、時間判定部127は、残り発電時間dTrfが第1基準時間dTrfth以上であるか否かを判定する(ステップS132)。電源状態判定部118が、発電設備22の発電量Pgが発電量閾値Pgth未満であると判定した場合、或いは、時間判定部127が、残り発電時間dTrfが第1基準時間dTrfth未満であると判定した場合(ステップS132:No)、後述するステップ134の処理が実行される。一方、電源状態判定部118が、発電設備22の発電量Pgが発電量閾値Pgth以上であると判定し、時間判定部127が、残り発電時間dTrfが第1基準時間dTrfth以上であると判定したとする(ステップS132:Yes)。この場合、開始湯量目標湯量設定部119は、沸き上げ開始湯量Wsおよび目標湯量Wfの差が第1基準湯量となるように沸き上げ開始湯量および目標湯量を増加させる形で沸き上げ開始湯量Ws、目標湯量Wfを更新する(ステップS133)。ここでは、沸き上げ開始湯量Ws、目標湯量Wfが、例えば図16(A)に示すように設定されている状態から、図16(B)に示すように、それらの差が第1基準湯量dWsf1となるように増加する。ここで、第1基準湯量dWsf1は、例えば給湯機3が1時間で沸き上げることが可能な湯量に等しくなるように設定される。
図15に戻って、その後、後述するステップS137の処理が実行される。また、ステップS132において、電源状態判定部118が、発電設備22の発電量Pgが発電量閾値Pgth未満であると判定した、或いは、時間判定部127が、残り発電時間dTrfが第1基準時間dTrfth未満であると判定したとする(ステップS132:No)。この場合、図17に示すように、時間判定部127は、電源状態判定部118による停電判定時から次の発電期間の始期までの発電待ち時間dTrsを算出する(ステップS134)。その後、電源状態判定部118は、蓄電装置23の蓄電量Pbaが予め設定された蓄電量閾値Pbath以上であるか否かを判定し、時間判定部127は、発電待ち時間dTrsが第2基準時間dTrsth以下であるか否かを判定する(ステップS135)。ここで、電源状態判定部118は、蓄電装置23の蓄電量Pbaが蓄電量閾値Pbath未満であると判定した、或いは、時間判定部127は、発電待ち時間dTrsが第2基準時間dTrsthよりも長いと判定したとする(ステップS135:No)。この場合、そのまま再びステップS101の処理が実行される。
一方、電源状態判定部118が、蓄電装置23の蓄電量Pbaが予め設定された蓄電量閾値Pbath以上であると判定し、時間判定部127が、発電待ち時間dTrsが第2基準時間dTrsth以下であると判定したとする(ステップS135:Yes)。この場合、開始湯量目標湯量設定部119は、沸き上げ開始湯量Wsおよび目標湯量Wfの差が第2基準湯量となるように沸き上げ開始湯量および目標湯量を減少させる形で沸き上げ開始湯量Ws、目標湯量Wfを更新する(ステップS136)。ここでは、沸き上げ開始湯量Ws、目標湯量Wfが、例えば図16(C)に示すように、それらの差が第2基準湯量dWsf2となるように減少する。ここで、第2基準湯量dWsf2は、例えば1回のシャワー使用量(例えば80L)或いは浴槽の湯張りに必要な湯量(例えば180L)に等しくなるように設定される。
図17に戻って、次に、給湯機情報取得部115は、予め設定された給湯機情報取得時期が到来したか否かを判定する(ステップS137)。ここで、給湯機情報取得部115が、未だ給湯機情報取得時期が到来していないと判定すると(ステップS137:No)、再びステップS101の処理が実行される。一方、給湯機情報取得部115は、給湯機情報取得時期が到来したと判定すると(ステップS137:Yes)、給湯機情報要求情報を給湯機3へ送信する(ステップS138)。そして、給湯機情報取得部115は、給湯機3から給湯機情報要求情報に応じて送信される給湯機情報を取得し、取得した給湯機情報に含まれる使用湯量履歴情報を使用湯量履歴記憶部133に記憶させるとともに、取得した給湯機情報に含まれる貯湯量情報および貯湯温度情報を貯湯量・温度記憶部134に記憶させる(ステップS139)。続いて、沸き上げ湯量算出部121は、貯湯量・温度記憶部134が記憶する貯湯量情報が示す貯湯タンク31の貯湯量が沸き上げ開始湯量情報が示す沸き上げ開始湯量Wsに到達したか否かを判定する(ステップS140)。ここで、沸き上げ湯量算出部121が、貯湯タンク31の貯湯量が沸き上げ開始湯量Wsに到達していないと判定すると(ステップS140:No)、再びステップS101の処理が実行される。一方、沸き上げ湯量算出部121が、貯湯タンク31の貯湯量が沸き上げ開始湯量Wsに到達したと判定したとする(ステップS140:Yes)。この場合、沸き上げ湯量算出部121は、電源状態記憶部135が記憶する停電フラグ情報がフラグ情報「Fps1」に設定されているか否かを判定する(ステップS141)。沸き上げ湯量算出部121が、停電フラグ情報がフラグ情報「Fps0」に設定されていると判定すると(ステップS141:No)、再びステップS101の処理が実行される。一方、沸き上げ湯量算出部121が、停電フラグ情報がフラグ情報「Fps1」に設定されていると判定したとする(ステップS141:Yes)。この場合、沸き上げ湯量算出部121は、開始湯量目標湯量記憶部136が記憶する目標湯量情報を参照して、貯湯タンク31に目標湯量が貯えられるために給湯機3で沸き上げるべき沸き上げ湯量を算出する(ステップS142)。
その後、指令部122は、沸き上げ湯量算出部121が算出した沸き上げ湯量に基づいて、給湯機3の稼働時間を算出する(ステップS143)。次に、指令部122は、沸き上げ開始指令情報と、算出した稼働時間を示す稼働時間情報と、を給湯機3へ送信する(ステップS144)。このとき、給湯機3は、沸き上げ開始指令情報を受信すると、沸き上げを開始し、沸き上げ開始時から前述の稼働時間情報が示す稼働時間だけ沸き上げを実行する。次に、再びステップS101の処理が実行される。
以上説明したように、本実施の形態に係る給湯機制御装置1によれば、電源状態判定部118が、系統電源21から供給される電力を示す電力情報に基づいて、系統電源21から供給される電力が遮断されたか否かを判定する。そして、指令部122が、電源状態判定部118により系統電源21から供給される電力が遮断されたと判定されると、給湯機3に対して、発電量情報が示す発電量と蓄電量情報が示す蓄電量とに応じた、給湯機3で連続して沸き上げる湯量が少ない動作モードで動作するよう指令する。これにより、停電時において給湯機3で連続して沸き上げる湯量が少ない分だけ1回の沸き上げでの消費電力を低減することができるので、その分、給湯機3以外の電気機器11への供給電力の不足を抑制することができ、更に、停電中でも給湯機3での湯の沸き上げが継続されるので湯切れの発生を抑制できる。
また、本実施の形態に係る開始湯量目標湯量設定部119は、過去の使用湯量の履歴を示す使用湯量履歴情報に基づいて、沸き上げ開始湯量と目標湯量とを設定し、電源状態判定部118により系統電源21から供給される電力が遮断されたと判定されると、発電設備22の発電量および蓄電装置23の蓄電量に基づいて、沸き上げ開始湯量および目標湯量を更新する。具体的には、開始湯量目標湯量設定部119は、発電設備22の発電量が基準発電量以上であり且つ停電判定時から発電期間の終期までの残り発電時間が第1基準時間以上である場合、沸き上げ開始湯量および目標湯量の差が第1基準湯量となるように沸き上げ開始湯量および前記目標湯量を増加させる。これにより、発電設備22の発電期間中において給湯機3による湯の沸き上げ頻度を高くすることができるので、停電中でも使用できる湯を十分に確保することができる。
更に、本実施の形態に係る開始湯量目標湯量設定部119は、電源状態判定部118により系統電源21から供給される電力が遮断されたと判定された場合において、発電設備22の発電量が基準発電量未満である、または、残り発電時間が第1基準時間未満である場合、蓄電装置23の蓄電量が基準蓄電量以上であり且つ停電判定時から次の発電期間の始期までの発電待ち時間が第2基準時間以下であるとき、沸き上げ開始湯量および目標湯量の差が第2基準湯量となるように沸き上げ開始湯量および目標湯量を減少させる。これにより、近い将来に発電設備22での発電が見込まれる場合に蓄電装置23から供給される電気を用いて給湯機3による湯の沸き上げを行うことができるので、蓄電装置23に蓄えられた電気を効率良く利用することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態に係る給湯機制御装置は、電源状態判定部により系統電源から供給される電力が遮断されたと判定されると、発電設備の発電量および蓄電装置の蓄電量に基づいて、給湯機が湯を沸き上げるときに消費する沸き上げ消費電力を設定する沸き上げ消費電力設定部を備える点が実施の形態1と相違する。そして、指令部は、電源状態判定部により系統電源から供給される電力が遮断されたと判定されると、給湯機に対して、発電量情報が示す発電量と蓄電量情報が示す蓄電量とに基づいて、給湯機の湯の沸き上げ速度が系統電源から電力が供給されている場合の湯の沸き上げ速度よりも遅い動作モードで動作するよう指令する。
本実施の形態に係る給湯システムのハードウェア構成は、実施の形態1で説明したハードウェア構成と同様である。また、本実施の形態に係る給湯機3のコントローラ33および端末装置5の機能構成も実施の形態1と同様である。以下の本実施の形態の説明において、同様の構成については適宜実施の形態1と同一の符号を用いて説明する。コントローラ33の指令情報受信部333は、給湯機制御装置1から給湯機3の沸き上げ動作時における設定消費電力を示す沸き上げ消費電力情報を受信すると、受信した沸き上げ消費電力情報をヒートポンプ制御部332に通知する。また、コントローラ33のヒートポンプ制御部332は、停電自動沸き上げモードで動作する場合、給湯機3での消費電力が指令情報受信部333から入力される沸き上げ消費電力情報が示す設定消費電力となるようにヒートポンプユニット32を動作させる。
また、図18に示すように、給湯機制御装置2001のCPU101は、補助記憶部103が記憶するプログラムを主記憶部102に読み出して実行することにより、電力取得部111、発電量取得部112、発電量送信部113、蓄電量取得部114、給湯機情報取得部115、発電量履歴取得部116、発電量予測部117、電源状態判定部118、開始湯量目標湯量設定部2119、使用湯量予測部120、沸き上げ湯量算出部121、指令部2122、スケジュール生成部123、スケジュール送信部124、報知部125、気象予報取得部126および沸き上げ消費電力設定部2125として機能する。なお、図18において実施の形態1と同様の構成については図5と同一の符号を付している。また、給湯機制御装置2001の補助記憶部103は、図18に示すように、発電量履歴記憶部131と、気象予報記憶部132と、使用湯量履歴記憶部133と、貯湯量・温度記憶部134と、電源状態記憶部135と、開始湯量目標湯量記憶部136と、発電量予測記憶部137と、スケジュール記憶部138と、沸き上げ消費電力記憶部2136と、を有する。
沸き上げ消費電力記憶部2136は、例えば図19に示すように、予め設定された複数種類(図19では3種類)の発電残り時間dTrfの範囲それぞれに対応する給湯機3での消費電力を示す沸き上げ消費電力情報を、残り発電時間dTrfの範囲を示す情報に対応付けて記憶する。図19において、「Pb1」、「Pb2」は、系統電源21から電力が供給されている場合の給湯機3での第1沸き上げ消費電力に相当する。そして、dTrfth1<dTrfth2およびC1>C2の関係が成立している。ここで、C1、C2は、例えば「0.8」、「0.6」に設定される。また、Pb1×C1が、第1沸き上げ消費電力よりも小さい第2沸き上げ消費電力に相当し、Pb1×C2が、第2沸き上げ消費電力よりも小さい第3沸き上げ消費電力に相当する。また、沸き上げ消費電力記憶部2136は、予め設定された複数種類(図19では3種類)の発電待ち時間dTrsの範囲それぞれに対応する給湯機3での消費電力を示す沸き上げ消費電力情報を、発電待ち時間dTrsの範囲を示す情報に対応付けて記憶する。図19において、dTrsth1<dTrsth2およびC3>C4の関係が成立している。ここで、C3、C4は、例えば「0.8」、「0.6」に設定される。
開始湯量目標湯量設定部2119は、使用湯量予測部120から通知される予測使用湯量に基づいて、停電自動沸き上げモードでの動作時における沸き上げ開始湯量と目標湯量とを設定する。そして、開始湯量目標湯量設定部2119は、沸き上げ開始湯量を示す沸き上げ開始湯量情報と目標湯量を示す目標湯量情報とを開始湯量目標湯量記憶部136に記憶させる。
沸き上げ消費電力設定部2125は、電源状態判定部118により系統電源21から供給される電力が遮断されたと判定されると、給湯機3が湯を沸き上げるときに消費する消費電力である沸き上げ消費電力を、発電設備22の発電量および蓄電装置23の蓄電量に応じた給湯機3の湯を沸き上げ速度に対応する沸き上げ消費電力を設定する。ここで、沸き上げ消費電力設定部2125は、発電設備22の発電量が基準発電量以上である場合、沸き上げ消費電力記憶部2136が記憶する沸き上げ消費電力情報を参照して、時間判定部127により算出された停電判定時から発電期間の終期までの残り発電時間の長さに応じて沸き上げ消費電力を設定する。沸き上げ消費電力設定部2125は、停電判定時から発電期間の終期までの残り発電時間が予め設定された第3基準時間以上且つ第3基準時間よりも長い第4基準時間未満である場合、沸き上げ消費電力を、系統電源から電力が供給されている場合の第1沸き上げ消費電力よりも小さい第2沸き上げ消費電力に設定する。そして、沸き上げ消費電力設定部2125は、前述の残り発電時間が第4基準時間以上である場合、沸き上げ消費電力を、第2沸き上げ消費電力よりも小さい第3沸き上げ消費電力に設定する。ここで、給湯機3による湯の沸き上げ速度は、沸き上げ消費電力の大きさが小さくなるほど遅くなる。従って、沸き上げ消費電力設定部2125が沸き上げ消費電力を第2沸き上げ消費電力、第3沸き上げ消費電力に設定した場合の給湯機3の沸き上げ速度は、沸き上げ消費電力設定部2125が沸き上げ消費電力を第1沸き上げ消費電力に設定した場合の沸き上げ速度に比べて遅くなる。また、沸き上げ消費電力設定部2125は、発電設備22の発電量が基準発電量未満である、または、停電判定時から発電期間の終期までの間の期間の長さが第1基準時間未満である場合において、蓄電装置23の蓄電量が予め設定された基準蓄電量以上であるとき、沸き上げ消費電力記憶部2136が記憶する沸き上げ消費電力情報を参照して、時間判定部127により算出された停電判定時から発電期間の始期までの発電待ち時間の長さに応じて沸き上げ消費電力を設定する。そして、沸き上げ消費電力設定部2125は、設定した沸き上げ消費電力を示す沸き上げ消費電力情報を指令部2122に通知する。
指令部2122は、電源状態記憶部135が記憶する停電フラグ情報を参照して、電源状態判定部118により系統電源21から供給される電力が遮断されたと判定した場合、給湯機3に対して、発電量情報が示す発電設備22の発電量と蓄電量情報が示す蓄電装置23の蓄電量とに応じて、給湯機3の湯の沸き上げ速度が系統電源21から電力が供給されている場合の湯の沸き上げ速度よりも遅い動作モードで動作するよう指令する。具体的には、指令部2122は、給湯機3に対して、発電量情報が示す発電設備22の発電量と蓄電量情報が示す蓄電装置23の蓄電量とに応じた沸き上げ消費電力で動作するよう指令する。指令部2122は、系統電源21から供給される電力が遮断された場合、給湯機3に対して停電モード切替指令情報とともに沸き上げ消費電力情報を給湯機3へ送信する。
次に、本実施の形態に係る給湯機制御装置2001が実行する給湯機制御処理について図20から図22を参照しながら説明する。なお、図20、図22において、実施の形態1と同様の処理については図14、図15、図17と同一の符号を付している。まず、ステップS101からS130までの一連の処理が実行されたとする。そして、ステップS130の処理が実行された後、電源状態判定部118は、発電設備22の発電量Pgが発電量閾値Pgth以上であるか否かを判定する(ステップS2101)。ここで、電源状態判定部118が、発電設備22の発電量Pgが発電量閾値Pgth未満であると判定した場合(ステップS2101:No)、後述するステップ2104の処理が実行される。一方、電源状態判定部118が、発電設備22の発電量Pgが発電量閾値Pgth以上であると判定したとする(ステップS2101:Yes)。この場合、時間判定部127は、発電量予測記憶部137が記憶する発電期間の終期を示す情報を参照して、電源状態判定部118により系統電源21から供給される電力が遮断されたと判定された停電判定時から発電期間の終期までの残り発電時間dTrfを算出する(ステップS2102)。次に、沸き上げ消費電力設定部2125は、沸き上げ消費電力記憶部2136が記憶する沸き上げ消費電力情報を参照して、時間判定部127により算出された停電判定時から発電期間の終期までの残り発電時間dTrfの長さに応じて沸き上げ消費電力を設定する(ステップS2103)。ここで、沸き上げ消費電力記憶部2136が、例えば図19に示すように沸き上げ消費電力情報と残り発電時間情報とを対応づけて記憶しているとする。そして、沸き上げ消費電力設定部2125は、例えば図21(A)に示すように、停電判定時T1から発電期間の終期Tfまでの残り発電期間Trf[1]が残り発電時間閾値dTrfth1未満であるとき、沸き上げ消費電力をPb1に設定する。また、沸き上げ消費電力設定部2125は、停電判定時T2から発電期間の終期Tfまでの残り発電期間Trf[2]が時間dTrfth1以上且つ時間dTrfth2未満であるとき、沸き上げ消費電力をPb1よりも小さいPb1×C1に設定する。更に、沸き上げ消費電力設定部2125は、停電判定時T2から発電期間の終期Tfまでの残り発電期間Trf[2]が時間dTrfth2以上であるとき、沸き上げ消費電力をPb1×C1よりも小さいPb1×C2に設定する。また、沸き上げ消費電力設定部2125は、設定した沸き上げ消費電力を示す沸き上げ消費電力情報を指令部2122に通知する。
図20に戻って、また、ステップS2101において、電源状態判定部118が、発電設備22の発電量Pgが発電量閾値Pgth未満であると判定したとする(ステップS2101:No)。この場合、電源状態判定部118は、図22に示すように、蓄電装置23の蓄電量Pbaが予め設定された蓄電量閾値Pbath以上であるか否かを判定する(ステップS2104)。ここで、電源状態判定部118が、蓄電装置23の蓄電量Pbaが予め設定された蓄電量閾値Pbath以上であると判定したとする(ステップS2104:Yes)。この場合、時間判定部127は、電源状態判定部118による停電判定時から次の発電期間の始期までの発電待ち時間dTrsを算出する(ステップS2105)。その後、沸き上げ消費電力設定部2125は、沸き上げ消費電力記憶部2136が記憶する沸き上げ消費電力情報を参照して、時間判定部127により算出された停電判定時から次の発電期間の始期までの発電待ち時間dTrsの長さに応じて沸き上げ消費電力を設定する(ステップS2106)。ここで、沸き上げ消費電力記憶部2136が、例えば図19に示すように沸き上げ消費電力情報と残り発電時間情報とを対応づけて記憶しているとする。そして、沸き上げ消費電力設定部2125は、例えば図21(B)に示すように、停電判定時T1から次の発電期間の始期Tsまでの残り発電期間Trs[1]が残り発電時間閾値dTrsth1未満であるとき、沸き上げ消費電力をPb2に設定する。また、沸き上げ消費電力設定部2125は、停電判定時T2から次の発電期間の始期Tsまでの発電待ち期間Trf[2]が時間dTrsth1以上且つ時間dTrsth2未満であるとき、沸き上げ消費電力をPb2よりも小さいPb2×C3に設定する。更に、沸き上げ消費電力設定部2125は、停電判定時T3から次の発電期間の始期Tsまでの残り発電期間Trs[3]が時間dTrsth3以上であるとき、沸き上げ消費電力をPb2×C3よりも小さいPb2×C4に設定する。また、沸き上げ消費電力設定部2125は、設定した沸き上げ消費電力を示す沸き上げ消費電力情報を指令部2122に通知する。
図22に戻って、次に、ステップS137以降の処理が実行される。また、ステップS2104において、電源状態判定部118が、蓄電装置23の蓄電量Pbaが予め設定された蓄電量閾値Pbath未満であると判定したとする(ステップS2104:No)。この場合、そのままステップS101の処理が実行される。
以上説明したように、本実施の形態に係る給湯機制御装置2001によれば、沸き上げ消費電力設定部2125が、電源状態判定部118により系統電源21から供給される電力が遮断されたと判定されると、発電設備22の発電量および蓄電装置23の蓄電量に基づいて、給湯機3が湯を沸き上げるときに消費する沸き上げ消費電力を設定する。ここで、沸き上げ消費電力設定部2125は、残り発電時間または発電待ち時間が長いほど給湯機3での消費電力が小さくなるように沸き上げ消費電力を設定する。これにより、給湯機3以外の電気機器11への供給電力の不足を抑制することができるとともに、停電中における発電期間中に給湯機3での湯の沸き上げが継続されるので湯切れの発生を抑制できる。
(実施の形態3)
本実施の形態に係る給湯機制御装置では、電源状態判定部が、給湯機以外の電気機器での消費電力が予め設定された消費電力閾値以上であるか否かを判定し、指令部が、給湯機以外の電気機器での消費電力が消費電力閾値以上であると判定すると、給湯機に対して、給湯機が手動でのみ動作可能な動作モードで動作するよう指令する点が実施の形態1と相違する。
本実施の形態に係る給湯システムのハードウェア構成は、実施の形態1で説明したハードウェア構成と同様である。また、本実施の形態に係る給湯機3のコントローラ33および端末装置5の機能構成も実施の形態1と同様である。以下の本実施の形態の説明において、同様の構成については適宜実施の形態1と同一の符号を用いて説明する。図23に示すように、給湯機制御装置3001のCPU101は、補助記憶部103が記憶するプログラムを主記憶部102に読み出して実行することにより、電力取得部3111、発電量取得部112、発電量送信部113、蓄電量取得部114、給湯機情報取得部115、発電量履歴取得部116、発電量予測部117、電源状態判定部3118、開始湯量目標湯量設定部119、使用湯量予測部120、沸き上げ湯量算出部121、指令部3122、スケジュール生成部123、スケジュール送信部124、報知部125および気象予報取得部126として機能する。なお、図22において実施の形態1と同様の構成については図5と同一の符号を付している。また、給湯機制御装置2001の補助記憶部103は、図23に示すように、発電量履歴記憶部131と、気象予報記憶部132と、使用湯量履歴記憶部133と、貯湯量・温度記憶部134と、電源状態記憶部135と、開始湯量目標湯量記憶部136と、発電量予測記憶部137と、スケジュール記憶部138と、消費電力閾値記憶部3137と、を有する。
消費電力閾値記憶部3137は、給湯機3を停電手動沸き上げモードに切り替える基準となる給湯機3以外の電気機器11での消費電力に対して予め設定された消費電力閾値を示す消費電力閾値情報を記憶する。
電力取得部3111は、系統電源21から分電盤6へ供給される電力を示す系統電力情報とともに、分電盤6から電気機器11へ供給される電力、即ち、電気機器11での消費電力を示す消費電力情報を電力計測装置7から取得する。電力取得部3111は、計時部108が計時する日時から予め設定された系統電力取得時期が到来したと判定すると、電力計測装置7に対して系統電力情報および消費電力情報の送信を要求する電力要求情報を電力計測装置7へ送信することにより、電力計測装置7から送信される系統電力情報および消費電力情報を取得する。そして、電力取得部3111は、取得した系統電力情報および消費電力情報を電源状態判定部3118に通知する。
電源状態判定部3118は、電力取得部111から通知される系統電力情報に基づいて、系統電源21から分電盤6への電力供給が遮断されたか否かを判定する。また、電源状態判定部118は、消費電力閾値記憶部3137が記憶する消費電力閾値情報が示す消費電力閾値と、電力取得部111から通知される消費電力情報が示す電気機器11での消費電力と、を比較し、電気機器11での消費電力が消費電力閾値以上であるか否かを判定する。
指令部3122は、電源状態判定部118により電気機器11での消費電力が消費電力閾値以上であると判定された場合、給湯機3への沸き上げ開始指令情報の送信を回避する。
次に、本実施の形態に係る給湯機制御装置3001が実行する稼働スケジュール生成処理について図24を参照しながら説明する。なお、図24において、実施の形態1と同様の処理については図14、図15、図17と同一の符号を付している。まず、ステップS101からS108までの一連の処理が実行され、電力取得部111が、系統電力取得時期が到来したと判定すると(ステップS108:Yes)、前述の系統電力情報および消費電力情報の送信を要求する電力要求情報を電力計測装置7へ送信する(ステップS109)。そして、電力取得部111は、電力計測装置7から系統電力情報および消費電力情報を取得する(ステップS110)。次に、ステップS111からS121までの一連の処理が実行され、発電量取得部112が、停電フラグ情報がフラグ情報「Fps1」に設定されていると判定したとする(ステップS121:Yes)。この場合、電源状態判定部3118は、消費電力情報が示す電気機器11での消費電力Peが消費電力閾値Peth1以上であるか否かを判定する(ステップS3101)。ここで、電源状態判定部3118が、消費電力Peが消費電力閾値Peth1未満であると判定すると(ステップS3101:No)、ステップS122以降の処理が実行される。一方、電源状態判定部3118は、消費電力Peが消費電力閾値Peth1以上であると判定すると(ステップS3101:Yes)、再びステップS101の処理が実行される。
ところで、系統電源21から供給される電力が遮断されている状態では、給湯機3以外の電気機器11での消費電力が予め設定された消費電力閾値以上であるときに給湯機3を稼働させると、発電設備22および蓄電装置23全ての電力供給能力を超えてしまう虞がある。これに対して、本実施の形態に係る給湯機制御装置3001によれば、電力取得部3111が、給湯機3以外の電気機器11での消費電力を示す消費電力情報を取得し、電源状態判定部3118が、消費電力情報が示す消費電力Peが消費電力閾値Peth1以上であるか否かを判定する。そして、指令部3122が、消費電力Peが消費電力閾値Peth1以上であると判定すると、給湯機3に対して、給湯機3が手動でのみ動作可能な動作モード、即ち、停電手動沸き上げモードで動作するよう指令する。これにより、給湯機3および電気機器11での消費電力が、発電設備22および蓄電装置23全ての電力供給能力を超えることを抑制できるので、発電設備22および蓄電装置23に過大な負荷が発生することを抑制できる。
(実施の形態4)
本実施の形態に係る給湯機は、貯湯タンク内に連通し貯湯タンク内に貯えられた湯を前記貯湯タンク外へ排出するための排水管と、排水管に介挿された開閉バルブと、開閉バルブを制御するバルブ制御部と、を有する点が実施の形態1に係る給湯機と相違する。また、本実施の形態に係る給湯機制御装置は、貯湯タンクに貯えられた湯の温度を示す貯湯温度情報を含む給湯機情報を取得する給湯機情報取得部を有する点が相違する。そして、本実施の形態に係る指令部は、電源状態判定部により系統電源から供給される電力が遮断されたと判定された場合、貯湯温度情報が示す湯の温度が予め設定された基準温度以上であるとき、開閉バルブを閉状態にするよう指令する閉指令情報を給湯機へ送信し、貯湯温度情報が示す湯の温度が基準温度未満であるとき、開閉バルブを開状態にするよう指令する開指令情報を前記給湯機へ送信する。一方、給湯機のバルブ制御部は、給湯機制御装置から閉指令情報を受信すると、開閉バルブを閉状態で維持し、給湯機制御装置から開指令情報を受信すると、開閉バルブを開状態で維持する。
図25に示すように、本実施の形態に係る給湯機4003は、貯湯タンク31内に連通し貯湯タンク31内に貯えられた湯を貯湯タンク31外へ排出するための排水管PI3と、排水管PI3に介挿された開閉バルブV51と、排水管PI3の先端部に設けられた取水弁V52と、を有する。開閉バルブV51は、コントローラ4033から入力される制御信号により開閉動作する。なお、図24において、実施の形態1に係る給湯機3と同様の構成については図2と同一の符号を付している。コントローラ4033は、図3に示すような実施の形態1と同様のハードウェア構成であり、通信インタフェース310に開閉バルブV51が通信可能に接続されている。ここで、CPU301は、補助記憶部303が記憶するプログラムを主記憶部302に読み込んで実行することにより、図26に示すように、スケジュール受信部331、ヒートポンプ制御部332、指令情報受信部333、給湯機情報送信部4334、使用湯量履歴生成部335、使用湯量取得部336、貯湯量取得部337、貯湯温度取得部338、バルブ制御部4339および動作状態取得部4351として機能する。なお、図26において実施の形態1と同様の構成については図4と同一の符号を付している。また、図3に示す補助記憶部303は、図26に示すように、使用湯量履歴記憶部342と貯湯量・温度記憶部343とスケジュール記憶部344と稼働時間・消費電力記憶部345とを有する。
バルブ制御部4339は、給湯機制御装置から送信される閉指令情報を受信すると、開閉バルブV51へ制御信号を出力することにより開閉バルブV51を閉状態で維持する。一方、バルブ制御部4339は、給湯機制御装置から送信される開指令情報を受信すると、開閉バルブV51へ制御信号を出力することにより開閉バルブV51を開状態で維持する。動作状態取得部4351は、ヒートポンプ制御部332がヒートポンプユニット32を停止させている場合、停止通知情報を生成して給湯機情報送信部4334に通知し、ヒートポンプ制御部332がヒートポンプユニット32を稼働させている場合、動作中通知情報を生成して給湯機情報送信部4334に通知する。そして、給湯機情報送信部4334は、動作状態取得部4351から停止通知情報または動作中通知情報が通知されると、通知された停止通知情報または動作中通知情報を含む給湯機情報を生成して給湯機制御装置4001へ送信する。
本実施の形態に係る端末装置4005は、図3に示すようなCPU501と、主記憶部502と、補助記憶部503と、表示部504と、広域通信部506と、バス509と、に加えて、図27に示す入力部505を備える。入力部505は、例えば表示部504に重ねて配置された透明なタッチパッドであり、ユーザの操作に応じた各種操作情報を受け付けて、受け付けた操作情報をCPU501へ出力する。CPU501は、補助記憶部503が記憶するプログラムを主記憶部502に読み出して実行することにより、図27に示すように、報知情報受信部511、表示制御部512、受付部513および指令情報送信部514として機能する。なお、図27において実施の形態1と同様の構成については図5と同一の符号を付している。受付部513は、ユーザによる入力部505を介した操作を受け付け、受け付けた操作内容を示す操作情報を指令情報送信部514へ通知する。指令情報送信部514は、受付部513から通知される操作情報を指令情報に変換して給湯機制御装置4001へ送信する。
本実施の形態に係る給湯機制御装置のハードウェア構成は、図3に示すような実施の形態1で説明したハードウェア構成と同様である。図27に示すように、給湯機制御装置4001のCPU101は、補助記憶部103が記憶するプログラムを主記憶部102に読み出して実行することにより、電力取得部111、発電量取得部112、発電量送信部113、蓄電量取得部114、給湯機情報取得部4115、発電量履歴取得部116、発電量予測部117、電源状態判定部118、開始湯量目標湯量設定部119、使用湯量予測部120、沸き上げ湯量算出部121、指令部4122、スケジュール生成部123、スケジュール送信部124、報知部4125、気象予報取得部126および使用可能湯量算出部4128として機能する。なお、図27において実施の形態1と同様の構成については図5と同一の符号を付している。また、給湯機制御装置2001の補助記憶部103は、図27に示すように、発電量履歴記憶部131と、気象予報記憶部132と、使用湯量履歴記憶部133と、貯湯量・温度記憶部134と、電源状態記憶部135と、開始湯量目標湯量記憶部136と、発電量予測記憶部137と、スケジュール記憶部138と、動作状態記憶部4140と、を有する。動作状態記憶部4140は、給湯機3から送信される給湯機情報に含まれる停止通知情報または動作中通知情報を記憶する。
給湯機情報取得部4115は、使用湯量履歴情報と貯湯量情報と貯湯温度情報とともに停止通知情報または動作中通知情報を含む給湯機情報を、給湯機3から取得する。給湯機情報取得部4115は、給湯機情報に含まれる停止通知情報または動作中通知情報を動作状態記憶部4140に記憶させる。
使用可能湯量算出部4128は、貯湯量・温度記憶部134が記憶する貯湯量情報および貯湯温度情報に基づいて、貯湯タンク31に蓄えられた湯のうちその温度が予め設定された基準温度Th5以下のユーザが使用可能な湯量を算出する。ここで、基準温度Th5は、例えば40℃に設定される。そして、使用可能湯量算出部4128は、算出した湯量を示す使用可能湯量情報を指令部4122および報知部4125に通知する。指令情報取得部4129は、端末装置5から送信された指令情報を取得すると、取得した指令情報を指令部4122に通知する。
報知部4125は、系統電源21から分電盤6へ供給される電力が電力閾値未満の状態が予め設定された基準期間以上継続した場合、停電報知情報とともに、使用可能湯量算出部4128から通知される使用可能湯量情報を端末装置4005へ送信する。
指令部4122は、指令情報取得部4129が端末装置4005からバルブ開指令情報を取得すると、給湯機4003へバルブ開指令情報を送信する。また、指令部4122は、バルブ開指令情報を給湯機3へ送信した後において、給湯機3が稼働状態であると判定すると、給湯機4003へバルブ閉指令情報を送信する。
次に、本実施の形態に係る給湯機制御装置4001が実行するバルブ開閉制御処理について図28および図29を参照しながら説明する。このバルブ開閉制御処理は、例えば実施の形態1で説明した給湯機制御処理と並行して実行される。まず、使用可能湯量算出部4128は、動作状態記憶部4140が記憶する情報を参照して、給湯機3が動作停止状態であるか否かを判定する(ステップS401)。ここで、使用可能湯量算出部4128は、動作状態記憶部4140が停止通知情報を記憶している場合、給湯機3が動作停止状態であると判定する。ここで、使用可能湯量算出部4128が、給湯機3が稼働状態であると判定する限り(ステップS401:No)、ステップS401の処理を繰り返し実行する。一方、使用可能湯量算出部4128は、給湯機3が動作停止状態であると判定したとする(ステップS401:Yes)。この場合、使用可能湯量算出部4128は、貯湯量・温度記憶部134が記憶する貯湯量情報および貯湯温度情報に基づいて、貯湯タンク31に蓄えられた湯のうちその温度が予め設定された基準温度Th5以下のユーザが使用可能な湯量を算出する(ステップS402)。
次に、報知部4125は、基準温度Th5以下のユーザが使用可能な湯量Wtが予め設定された基準湯量Wtth5以上であるか否かを判定する(ステップS403)。報知部4125が、湯量Wtが基準湯量Wtth5未満であると判定すると(ステップS403:No)、再びステップS401の処理が実行される。一方、報知部4125は、湯量Wtが基準湯量Wtth5以上であると判定すると(ステップS403:Yes)、湯量Wtを示す使用可能湯量情報を端末装置4005へ送信する(ステップS404)。
このとき、端末装置4005は、停電報知情報とともに使用可能湯量情報を受信すると、例えば図29に示すような停電が発生したことをユーザに報知するためのメッセージ情報M41と、使用可能湯量をユーザに報知するためのメッセージ情報M42と、釦画像K41、K42と、を含む操作画面画像GA41を表示部504に表示させる。
図28に戻って、続いて、指令情報取得部4129は、使用可能湯量情報を端末装置4005へ送信した後、端末装置4005からバルブ開指令情報を取得したか否かを判定する(ステップS405)。ここで、端末装置4005の表示部504に図29に示すような操作画面画像GA41が表示されている状態で、ユーザが入力部505における「YES」と表示された釦画像K41に対応する部分をタッチしたとする。この場合、端末装置4005の指令情報送信部514は、開閉バルブV51を開状態にするよう指令するバルブ開指令情報を給湯機制御装置4001へ送信する。一方、ユーザが入力部505における「No」と表示された釦画像K42に対応する部分をタッチしたとする。この場合、端末装置4005の指令情報送信部514は、開閉バルブV51を閉状態で維持するよう指令するバルブ閉指令情報を給湯機制御装置4001へ送信する。
図28に戻って、指令情報取得部4129が、端末装置4005からバルブ閉指令情報を取得したと判定すると(ステップS405:No)、再びステップS401の処理が実行される。一方、指令情報取得部4129が、端末装置4005からバルブ開指令情報を取得したと判定すると(ステップS405:Yes)、指令部4122は、給湯機4003へバルブ開指令情報を送信する(ステップS406)。このとき、給湯機4003のバルブ制御部4339は、給湯機制御装置4001からバルブ開指令情報を受信すると、開閉バルブV51を開状態にするための制御信号を開閉バルブV51へ出力することにより開閉バルブV51を開状態にする。
その後、使用可能湯量算出部4128は、貯湯タンク31における温度センサ313e(図25参照)により検知される温度Th(313e)が基準温度Th5以上であるか否かを判定する(ステップS407)。ここで、使用可能湯量算出部4128が、温度Th(313e)が基準温度Th5以上であると判定すると(ステップS407:Yes)、後述するステップS409の処理が実行される。一方、使用可能湯量算出部4128が、温度Th(313e)が基準温度Th5未満であると判定すると(ステップS407:No)、指令部4122は、動作状態記憶部4140が記憶する情報を参照して、給湯機3が動作停止状態であるか否かを判定する(ステップS408)。そして、指令部4122が、給湯機3が動作停止状態であると判定すると(ステップS408:Yes)、再びステップS407の処理が実行される。一方、指令部4122は、給湯機3が稼働状態であると判定すると(ステップS408:No)、給湯機4003へバルブ閉指令情報を送信する(ステップS409)。このとき、給湯機4003のバルブ制御部4339は、給湯機制御装置4001からバルブ閉指令情報を受信すると、開閉バルブV51を閉状態にするための制御信号を開閉バルブV51へ出力することにより開閉バルブV51を閉状態にする。次に、再びステップS401の処理が実行される。
以上、本実施の形態に係る給湯機制御装置4001によれば、指令部4122が、貯湯タンク31内に温度が基準温度Th5以下の湯が存在する場合に、バルブ開指令情報を給湯機4003へ送信する。これにより、給湯機4003では、貯湯タンク31内に温度が基準温度Th5以下の湯が存在しない限り、開閉バルブV51が閉状態で維持されるので、例えば断水時に貯湯タンク31に貯えられた湯を生活水として利用する際、ユーザがやけどしてしまうことを防止できる。
以上、本開示の実施の形態について説明したが、本開示は前述の実施の形態によって限定されるものではない。例えば給湯機制御装置が、発電設備22での発電量の実績値および予測値と、給湯機3以外の電気機器11での消費電力の実績値と予測値と、給湯機3での湯の沸き上げが可能な余剰電力が発生する時間帯と、を示す情報を端末装置5へ送信するものであってもよい。例えば図30に示すように、本変形例に係る給湯機制御装置5001は、消費電力履歴記憶部5138と、消費電力予測部5126と、消費電力予測記憶部5139と、発電量予測部5117と、発電量予測記憶部5137と、余剰電力予測部5127と、を備える。なお、図30において実施の形態1と同様の構成については図5と同一の符号を付している。消費電力履歴記憶部5138は、給湯機3以外の電気機器11での消費電力の履歴を示す消費電力履歴情報を記憶する。発電量予測記憶部5137は、将来の発電設備22の発電量が予め設定された発電量閾値以上となる発電期間の始期と終期とを示す情報を記憶するとともに、将来の予め設定された期間における発電設備22の発電量の推移を示す予測発電量情報を時系列で記憶する。消費電力予測記憶部5139は、将来の予め設定された期間における電気機器11での消費電力の推移を示す予測消費電力情報を時系列で記憶する。
電力取得部5111は、系統電源21から分電盤6へ供給される電力を示す系統電力情報とともに、分電盤6から電気機器11へ供給される電気機器11での消費電力を示す消費電力情報を電力計測装置7から取得する。そして、電力取得部5111は、取得した系統電力情報を電源状態判定部118に通知するとともに、取得した消費電力情報と過去の消費電力情報とから消費電力履歴情報を生成して消費電力履歴記憶部5138に記憶させる。消費電力予測部5126は、消費電力履歴記憶部5138が記憶する消費電力情報に基づいて、将来の予め設定された期間における電気機器11での消費電力の推移を予測する。そして、消費電力予測部5126は、予測して得られた将来の予め設定された期間における電気機器11での消費電力の推移を示す予測消費電力情報を消費電力予測記憶部5139に記憶させる。発電量予測部5117は、将来の予め設定された期間における発電設備22での発電量の推移を予測し、予測して得られた将来の予め設定された期間における発電量の推移を示す予測発電量情報を発電量予測記憶部5137に記憶させる。余剰電力予測部5127は、発電量予測記憶部5137が記憶する予測発電量情報と、消費電力予測記憶部5139が記憶する予測消費電力情報と、に基づいて、余剰電力が給湯機3で湯の沸き上げる際の沸き上げ消費電力以上となる沸き上げ可能時間帯を予測する。そして、余剰電力取得部5127は、予測した沸き上げ可能時間帯を示す情報を報知部5125に通知する。
報知部5125は、電源状態判定部118により系統電源21から分電盤6へ供給される電力が遮断されたと判定されると、発電量履歴記憶部131から過去の発電設備22での発電量の実績を示す発電量履歴情報を取得し、消費電力履歴記憶部5138から過去の給湯機3以外の電気機器11での消費電力の実績を示す消費電力履歴情報を取得する。また、報知部5125は、発電量予測記憶部5137から予測発電量情報を取得し、消費電力予測記憶部5139から予測消費電力情報を取得する。そして、報知部5125は、停電報知情報とともに、発電量履歴情報、消費電力履歴情報、予測発電量情報および予測消費電力情報と、余剰電力予測部5127から通知される沸き上げ可能時間帯を示す情報と、を端末装置5へ送信する。
一方、端末装置5では、報知情報受信部511が、給湯機制御装置5001から停電報知情報、発電量履歴情報、消費電力履歴情報、予測発電量情報、予測消費電力情報および沸き上げ可能時間帯を示す情報を受信すると、表示制御部512が、例えば図31に示すような操作画面画像GA51を表示部504に表示させる。操作画面画像GA51は、発電設備22での発電量の実績値および予測値並びに給湯機3以外の電気機器11での消費電力の実績値および予測値とを示すグラフ画像を含んでいる。また、操作画面画像GA51には、沸き上げ可能時間帯を示すメッセージ情報M51も含まれている。
本構成によれば、発電設備22の発電量の予測値および発電量の実績値を示す情報と、給湯機3以外の電気機器11での消費電力の予測値および実績値を示す情報と、沸き上げ可能時間帯を通知する情報を端末装置5の表示部504に表示させるので、ユーザが端末装置5の表示部504を参照することで、給湯機3による湯の沸き上げを行うのに適当な時間帯を容易に把握することができる。
実施の形態1では、端末装置5が、給湯機制御装置1から停電報知情報を受信すると、例えば図10(A)に示すような停電が発生したことをユーザに報知するためのメッセージ情報M11を含む操作画面画像GA11を表示部504に表示させる例について説明した。但し、端末装置5が、停電報知情報を受信したときに表示部504に表示させる操作画面画像はこれに限定されるものではない。端末装置5が、給湯機制御装置1から停電報知情報を受信すると、例えば図32に示すように、停電が発生したことをユーザに報知するためのメッセージ情報M11とともに、停電中における給湯機3の稼働スケジュールをユーザに報知するためのメッセージ情報M13を含む操作画面画像GA13を表示部504に表示させるものであってもよい。
実施の形態1において、給湯機制御装置が、蓄電装置23の蓄電量を示す蓄電量情報、給湯機3の貯湯タンク31に貯えられた湯の貯湯量を示す貯湯量情報および貯湯温度を示す貯湯温度情報のうちの少なくとも1つを端末装置5へ送信する機能を有するものであってもよい。例えば図33に示す給湯機制御装置6001のように、蓄電量取得部6114が、パワーコンディショナ4から蓄電量情報を取得すると、取得した蓄電量情報を電源状態判定部118に通知するとともに報知部6125に通知するようにしてもよい。そして、報知部6125が、貯湯量・温度記憶部134が記憶する貯湯量情報を取得し、取得した貯湯量情報と、蓄電量取得部6114から通知される蓄電量情報と、を端末装置5へ送信してもよい。
一方、端末装置5では、報知情報受信部511が、給湯機制御装置6001から貯湯量情報および蓄電量情報を受信すると、表示制御部512が、例えば図34に示すような操作画面画像GA61を表示部504に表示させる。操作画面画像GA61は、給湯機3の貯湯量を表すアイコン画像GA621と、蓄電装置23の蓄電量を表すアイコン画像GA622と、を含む。ここで、表示制御部512は、受信した貯湯量情報および蓄電量情報に基づいて各アイコン画像GA621、GA622の表示態様を設定する。また、操作画面画像GA61は、ユーザに停電が発生したことを報知するためのメッセージ情報M61と、貯湯タンク31に貯えられた湯の使用を促すメッセージ情報M62と、を含む。更に、操作画面画像GA61は、貯湯タンク31に貯えられた湯の残量を報知するメッセージ情報M63と、蓄電装置23の蓄電量を報知するメッセージ情報M64と、を含む。
また、給湯機制御装置6001の報知部6125が、貯湯量・温度記憶部134が記憶する貯湯量情報および貯湯温度情報を取得し、取得した貯湯量情報および貯湯温度情報を端末装置5へ送信してもよい。この場合、端末装置5において、報知情報受信部511が、給湯機制御装置6001から貯湯量情報および貯湯温度情報を受信すると、表示制御部512が、例えば図35に示すような操作画面画像GA52を表示部504に表示させてもよい。操作画面画像GA52は、給湯機3の貯湯量と貯湯温度とを表すアイコン画像GA521を含む。ここで、表示制御部512は、受信した貯湯量情報および貯湯温度情報に基づいてアイコン画像GA521の表示態様を設定する。また、操作画面画像GA52は、ユーザに停電が発生したことを報知するためのメッセージ情報M51と、貯湯タンク31に貯えられた湯の使用を促すメッセージ情報M52と、を含む。
更に、給湯機制御装置6001の報知部6125が、蓄電装置23の蓄電量を示す蓄電量情報と、給湯機3の動作状態を示す動作状態情報と、を端末装置5へ送信するものであってもよい。この場合、端末装置5において、報知情報受信部511が、給湯機制御装置6001から蓄電量情報および動作状態情報を受信すると、表示制御部512が、例えば図36(A)または図36(B)に示すような操作画面画像GA62、GA63を表示部504に表示させてもよい。ここで、端末装置5は、例えば蓄電装置23の蓄電量が満充電時の90%を超えており給湯機3が停止状態である場合、図36(A)に示すような給湯機3を稼働させることを促すメッセージ情報M67を含む操作画面画像GA62を表示部504に表示させる。なお、操作画面画像GA62は、ユーザに停電が発生したことを報知するためのメッセージ情報M65と、蓄電装置23の蓄電量と給湯機3の動作状態とを報知するためのメッセージ情報M66と、を含む。一方、端末装置5は、例えば蓄電装置23の蓄電量が満充電時の20%以下であり給湯機3が稼働状態である場合、図36(B)に示すような給湯機3を停止させることを促すメッセージ情報M69を含む操作画面画像GA63を表示部504に表示させる。なお、操作画面画像GA63も、ユーザに停電が発生したことを報知するためのメッセージ情報M65と、蓄電装置23の蓄電量と給湯機3の動作状態とを報知するためのメッセージ情報M68と、を含む。また、端末装置5が、メッセージ情報M67、M69を含む操作画面画像GA62、GA63のいずれを表示部504に表示させるかを表示させるための判断基準となる蓄電装置23の蓄電量は、予め設定されていてもよいし、ユーザが自由に設定できるようにしてもよい。
これらの構成によれば、ユーザが端末装置5を介して給湯機3の貯湯タンク31に貯えられた湯の量または温度、蓄電装置23の蓄電量等を把握することができるので、停電時において給湯機3をより適切に稼働させることができる。
実施の形態1では、系統電源21から分電盤6への電力供給が遮断された場合、指令部122が、給湯機3の貯湯タンク31の貯湯量に応じて沸き上げ開始指令情報を給湯機3へ送信する例について説明した。但し、これに限らず、例えば指令部122が、給湯機3へ停電モード切替指令情報を送信した後、系統電源21から分電盤6への電力供給が復帰するまでの間、沸き上げ開始指令情報の送信を回避するものであってもよい。また、発電量管理サーバ8が、発電設備22の発電量の実績を示す発電量情報が発電量を予測するのに十分な数だけ蓄積されていない場合、指令部122が、同様に沸き上げ開始指令情報の送信を回避するものであってもよい。これらの場合、蓄電装置23の蓄電量をより長期間の間確保することができるので、停電状態が長引いた場合の電力不足の発生確率を低減することができる。
実施の形態4では、給湯機4003が動作中の場合、開閉バルブV51を閉状態で維持する例について説明した。但し、これに限らず、例えば給湯制御装置4001が、給湯機4003が動作中であっても、基準温度Th5以下のユーザが使用可能な湯量Wtが予め設定された基準湯量Wtth5以上である場合に開閉バルブV51を開状態にするものであってもよい。この場合、図28に示すバルブ開閉制御処理において、ステップS401が実行されずに、ステップS402から実行されるようにすればよい。そして、使用可能湯量算出部4128が、ステップS407において、使用温度Th(313e)が基準温度Th5以上であると判定すると(ステップS407:Yes)、ステップS409の処理を実行し、温度Th(313e)が基準温度Th5未満であると判定する限り(ステップS407:No)、ステップS407の処理を繰り返し実行するようにすればよい。
本構成によれば、給湯機4003の動作状態に関わらず、給湯機4003の貯湯タンク31に貯えられた湯のうち開閉バルブV51に近い位置に存在する湯の温度が基準温度Th5未満であれば、その湯を使用することができるので、貯湯タンク31に貯えられた湯を有効に使用することができる。
実施の形態4において、給湯制御装置4001が、端末装置4005からバルブ開指令情報を受信したか否かに応じて、目標湯量および沸き上げ開始湯量を更新するものであってもよい。
ここで、本変形例に係る給湯制御装置4001が実行する給湯機制御処理について図37を参照しながら説明する。なお、図37において、実施の形態1と同様の処理については、図14と同一の符号を付している。まず、ステップS101からS113までの一連の処理が実行され、ステップS113において、電源状態判定部118が、カウント値Csがカウント閾値Csth以上であると判定したとする(ステップS113:Yes)。この場合、報知部125は、停電報知情報とともに使用可能湯量情報を生成して端末装置5へ送信する(ステップS701)。次に、電源状態判定部118は、電源状態記憶部135が記憶する停電フラグ情報を停電であることを示すフラグ情報「Fps1」に設定する(ステップS115)。
続いて、指令情報取得部4129は、端末装置4005からバルブ開指令情報を取得したか否かを判定する(ステップS702)。ここで、端末装置4005の表示部504に図29に示すような操作画面画像GA41が表示されている状態で、ユーザが入力部505における「YES」と表示された釦画像K41に対応する部分をタッチしたとする。この場合、端末装置4005の指令情報送信部514が、実施の形態4で説明したバルブ開指令情報を給湯機制御装置4001へ送信する。ここで、指令情報取得部4129が、予め設定された待機時間の間に端末装置4005からバルブ開指令情報を取得できないと判定すると(ステップS702:No)、そのまま図15に示すステップS121の処理が実行される。一方、指令情報取得部4129が、端末装置4005から送信されたバルブ開指令情報を取得したと判定したとする(ステップS702:Yes)。
この場合、指令情報取得部4129は、バルブ開指令情報を開始目標湯量設定部119へ通知する。一方、開始目標湯量設定部119は、バルス開始指令情報が通知されると、開始湯量目標湯量記憶部136が記憶する目標湯量情報が示す目標湯量Wfと予め設定された生活水確保モード目標湯量WfUとを比較する。ここで、開始目標湯量設定部119が、目標湯量Wfが生活水確保モード目標湯量WfU以下であると判定すると(S703:No)、後述するステップS705の処理が実行される。一方、開始目標湯量設定部119は、目標湯量Wfが生活水確保モード目標湯量WfUよりも大きいと判定すると(S703:Yes)、開始湯量目標湯量記憶部136が記憶する目標湯量Wfを示す目標湯量情報を、生活水確保モード目標湯量WfUの値に更新する(ステップS704)。ここで、生活水確保モード目標湯量WfUは、例えば貯湯タンク31の容量の70%に設定される。これにより、貯湯タンク31内の水の一部を沸き上げない状態で維持される。
その後、開始目標湯量設定部119は、開始湯量目標湯量記憶部136が記憶する沸き上げ開始湯量情報が示す沸き上げ開始湯量Wsと予め設定された生活水確保モード沸き上げ開始湯量WsUとを比較する。ここで、開始目標湯量設定部119が、沸き上げ開始湯量Wsが生活水確保モード沸き上げ開始湯量WsU以下であると判定すると(S705:No)、そのまま図15に示すステップS121の処理が実行される。一方、開始目標湯量設定部119は、沸き上げ開始湯量Wsが生活水確保モード沸き上げ開始湯量WsUよりも大きいと判定すると(S705:Yes)、開始湯量目標湯量記憶部136が記憶する沸き上げ開始湯量Wsを示す沸き上げ開始湯量情報を、生活水確保モード沸き上げ開始湯量WsUの値に更新する(ステップS706)。ここで、生活水確保モード沸き上げ開始湯量WsUは、生活水確保モード目標湯量WfUよりも小さい湯量に設定され、例えば貯湯タンク31の容量の60%に設定される。次に、図15に示すステップS121以降の処理が実行される。
本構成によれば、例えば断水中において、貯湯タンク31に貯えられた水の一部を沸き上げない状態で維持することができるので、貯湯タンク31に貯えられた水を生活水として有効に利用することができる。
各実施の形態では、発電量取得部112が、発電設備22の発電量をパワーコンディショナ4から取得する例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば電力計測装置7から取得するものであってもよい。この場合、電力計測装置7は、パワーコンディショナ4が、発電設備22から供給される直流を交流に変換したのち分電盤6へ出力するための電力線を流れる交流電流を計測することにより発電設備22の発電量を算出するものとすればよい。
各実施の形態では、時間判定部127が、将来の発電設備22の発電量が予め設定された発電量閾値以上となる期間を発電期間として特定する例について説明した。但し、これに限らず、時間判定部127が、例えば気象サーバ10から日の出時刻から日の入り時刻を示す情報を取得し、日の出時刻から日の入り時刻までの期間を発電期間として特定するものであってもよい。
各実施の形態では、表示装置、即ち、外部機器が、スマートフォンである例について説明したがこれに限定されるものではなく、例えばテレビジョン、パーソナルコンピュータ等の他の機器であってもよい。
また、本開示に係る給湯機制御装置1、2001、3001、4001、5001、6001の各種機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。この場合、ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述され、プログラムを、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)およびMO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、そのプログラムをコンピュータに読み込んでインストールすることにより、前述の各機能を実現することができるコンピュータを構成してもよい。そして、各機能をOS(Operating System)とアプリケーションとの分担またはOSとアプリケーションとの協同により実現する場合には、OS以外の部分のみを記録媒体に格納してもよい。
さらに、搬送波に各プログラムを重畳し、ネットワークを介して配信することも可能である。例えば、ネットワーク上の掲示板(BBS,Bulletin Board System)に当該プログラムを掲示し、ネットワークを介して当該プログラムを配信してもよい。そして、これらのプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前述の処理を実行できるように構成してもよい。