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JP7503743B2 - 三次元形状造形物の製造方法 - Google Patents

三次元形状造形物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、三次元形状造形物の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、粉末層への光ビーム照射によって固化層を形成する三次元形状造形物の製造方法に関する。
光ビームを粉末材料に照射することを通じて三次元形状造形物を製造する方法(一般的には「粉末床溶融結合法」と称される)は、従来より知られている。かかる方法は、以下の工程(i)および(ii)に基づいて粉末層形成と固化層形成とを交互に繰り返し実施して三次元形状造形物を製造する。
(i)粉末層の所定箇所に光ビームを照射し、かかる所定箇所の粉末を焼結又は溶融固化させて固化層を形成する工程。
(ii)得られた固化層の上に新たな粉末層を形成し、同様に光ビームを照射して更なる固化層を形成する工程。
このような製造技術に従えば、複雑な三次元形状造形物を短時間で製造することが可能となる。粉末材料として無機質の金属粉末を用いる場合、得られる三次元形状造形物を金型として使用することができる。一方、粉末材料として有機質の樹脂粉末を用いる場合、得られる三次元形状造形物を各種モデルとして使用することができる。
粉末材料として金属粉末を用い、それによって得られる三次元形状造形物を金型として使用する場合を例にとる。図12に示すように、まず、スキージング・ブレード23を動かして造形プレート21上に所定厚みの粉末層22を形成する(図12(a)参照)。次いで、粉末層22の所定箇所に光ビームLを照射して粉末層22から固化層24を形成する(図12(b)参照)。引き続いて、得られた固化層の上に新たな粉末層を形成して再度光ビームを照射して新たな固化層を形成する。このようにして粉末層形成と固化層形成とを交互に繰り返し実施すると固化層24が積層することになり(図12(c)参照)、最終的には積層化した固化層24から成る三次元形状造形物を得ることができる。最下層として形成される固化層24は造形プレート21と結合した状態になるので、三次元形状造形物と造形プレート21とは一体化物を成すことになり、その一体化物を金型として使用できる。
特表平1-502890号公報
例えば、上記粉末床溶融結合法に従い、低密度部分100a’と高密度部分200a’を有して成る三次元形状造形物300’を製造し、金型として用いる場合がある。この場合、金型キャビティ内にガスを供給したり、金型キャビティから発生ガスを外部へ除去するために、低密度部分100a’を、外部と通気可能に所定方向に延在する通気部100’として用いる場合がある(図15(a)~(d)参照)。
ここで、本願発明者は、得られる三次元形状造形物300’が通気部100’を有する場合に、以下の技術的課題が生じ得ることを新たに見出した。具体的には、成型時における樹脂材料が通気部100’内へと侵入すること等を回避する観点から、通気部100’は微細な空間を形成するところ、かかる微細な空間が所定のサイズより小さくなっている場合があり得る。これは、通気部100’の一部を構成する低密度領域を含む固化層形成時において、光ビームの未照射部分に位置する粉末等が溶融固化する部分に付着すること等に起因する。その結果として、通気部を介して金型キャビティ内にガスを好適に供給したり、金型キャビティから発生ガスを外部へと好適に除去することが容易ではなくなるおそれがある。
本発明は、かかる事情に鑑みて為されたものである。すなわち、本発明の目的は、外部と好適に通気可能な通気部を有して成る三次元形状造形物の製造方法を供することである。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態では、
(i)粉末層の所定箇所に光ビームを照射して該所定箇所の粉末を焼結又は溶融固化させて固化層を形成する工程、および
(ii)得られた固化層の上に新たな粉末層を形成し、該新たな粉末層の所定箇所に光ビームを照射して更なる固化層を形成する工程
により粉末層および固化層を交互に繰り返して積層させることで三次元形状造形物を製造する方法であって、
高密度部分および低密度部分を有して成る前記三次元形状造形物を製造し、
前記低密度部分の少なくとも一部を通気部として用い、
前記光ビームの照射による前記固化層の形成途中又は該固化層の形成後において、少なくとも前記通気部の一部を構成する孔領域を形作る縁部分に対して、前記光ビームの再照射を実施する、三次元形状造形物の製造方法が供される。
本発明の一実施形態に従えば、外部と好適に通気可能な通気部を有して成る三次元形状造形物を製造することが可能である。
粉末層の形成態様を示す模式断面図 固化層の形成態様を示す模式断面図 粉末除去態様の模式断面図 光ビームの再照射態様の模式断面図 光ビームの再照射態様の模式断面図 光ビームの再照射態様の模式平面図 光ビームの逐次再照射態様の模式平面図 光ビームの照射パス方向の模式図 光ビームの逐次再照射態様の模式平面図 光ビームの一括再照射態様の模式平面図 光ビームの一括再照射態様の模式斜視図 光ビームの再照射よる付着物の切り落とし態様の模式平面図 光ビームの再照射よる付着物の蒸発態様の模式平面図 粉末床溶融結合法が実施される光造形複合加工のプロセス態様を模式的に示した断面図(図12(a):粉末層形成時、図12(b):固化層形成時、図12(c):積層途中) 光造形複合加工機の構成を模式的に示した斜視図 光造形複合加工機の一般的な動作を示すフローチャート 本願の技術的課題を示した模式図(図15(a):通気部を含む三次元形状造形物の模式全体斜視図、図15(b):通気部の模式上面図、図15(c):通気部の模式断面図、図15(d):通気部の模式部分拡大図)
以下では、図面を参照して本発明の一実施形態をより詳細に説明する。図面における各種要素の形態および寸法は、あくまでも例示にすぎず、実際の形態および寸法を反映するものではない。
本明細書において「粉末層」とは、例えば「金属粉末から成る金属粉末層」または「樹脂粉末から成る樹脂粉末層」を意味している。また「粉末層の所定箇所」とは、製造される三次元形状造形物の領域を実質的に指している。従って、かかる所定箇所に存在する粉末に対して光ビームを照射することによって、その粉末が焼結又は溶融固化して三次元形状造形物を構成することになる。
また、本明細書で直接的または間接的に説明される“上下”の方向は、例えば造形プレートと三次元形状造形物との位置関係に基づく方向であって、造形プレートを基準にして三次元形状造形物が製造される側を「上方向」とし、その反対側を「下方向」とする。
[粉末床溶融結合法]
まず、本発明の製造方法の前提となる粉末床溶融結合法について説明する。特に粉末床溶融結合法において三次元形状造形物の切削処理を付加的に行う光造形複合加工を例として挙げる。図12は、光造形複合加工のプロセス態様を模式的に示しており、図13および図14は、粉末床溶融結合法と切削処理とを実施できる光造形複合加工機の主たる構成および動作のフローチャートをそれぞれ示している。
光造形複合加工機1は、図13に示すように、粉末層形成部2、光ビーム照射部3および切削部4を備えている。
粉末層形成部2は、金属粉末または樹脂粉末などの粉末を所定厚みで敷くことによって粉末層を形成するためのものである。光ビーム照射部3は、粉末層の所定箇所に光ビームLを照射するためのものである。切削部4は、積層化した固化層の表面、すなわち、三次元形状造形物の表面を削るためのものである。
粉末層形成部2は、図12に示すように、粉末テーブル25、スキージング・ブレード23、造形テーブル20および造形プレート21を主に有して成る。粉末テーブル25は、外周が壁26で囲まれた粉末材料タンク28内にて上下に昇降できるテーブルである。スキージング・ブレード23は、粉末テーブル25上の粉末19を造形テーブル20上へと供して粉末層22を得るべく水平方向に移動できるブレードである。造形テーブル20は、外周が壁27で囲まれた造形タンク29内にて上下に昇降できるテーブルである。そして、造形プレート21は、造形テーブル20上に配され、三次元形状造形物の土台となるプレートである。
光ビーム照射部3は、図13に示すように、光ビーム発振器30およびガルバノミラー31を主に有して成る。光ビーム発振器30は、光ビームLを発する機器である。ガルバノミラー31は、発せられた光ビームLを粉末層22にスキャニングする手段、すなわち、光ビームLの走査手段である。
切削部4は、図13に示すように、エンドミル40および駆動機構41を主に有して成る。エンドミル40は、積層化した固化層の表面、すなわち、三次元形状造形物の表面を削るための切削工具である。駆動機構41は、エンドミル40を所望の切削すべき箇所へと移動させるものである。
光造形複合加工機1の動作について詳述する。光造形複合加工機1の動作は、図14のフローチャートに示すように、粉末層形成ステップ(S1)、固化層形成ステップ(S2)および切削ステップ(S3)から構成されている。粉末層形成ステップ(S1)は、粉末層22を形成するためのステップである。かかる粉末層形成ステップ(S1)では、まず造形テーブル20をΔt下げ(S11)、造形プレート21の上面と造形タンク29の上端面とのレベル差がΔtとなるようにする。次いで、粉末テーブル25をΔt上げた後、図12(a)に示すようにスキージング・ブレード23を粉末材料タンク28から造形タンク29に向かって水平方向に移動させる。これによって、粉末テーブル25に配されていた粉末19を造形プレート21上へと移送させることができ(S12)、粉末層22の形成が行われる(S13)。粉末層22を形成するための粉末材料としては、例えば「平均粒径5μm~100μm程度の金属粉末」および「平均粒径30μm~100μm程度のナイロン、ポリプロピレンまたはABS等の樹脂粉末」を挙げることができる。粉末層22が形成されたら、固化層形成ステップ(S2)へと移行する。固化層形成ステップ(S2)は、光ビーム照射によって固化層24を形成するステップである。かかる固化層形成ステップ(S2)においては、光ビーム発振器30から光ビームLを発し(S21)、ガルバノミラー31によって粉末層22上の所定箇所へと光ビームLをスキャニングする(S22)。これによって、粉末層22の所定箇所の粉末を焼結又は溶融固化させ、図12(b)に示すように固化層24を形成する(S23)。光ビームLとしては、炭酸ガスレーザ、Nd:YAGレーザ、ファイバレーザまたは紫外線などを用いてよい。
粉末層形成ステップ(S1)および固化層形成ステップ(S2)は、交互に繰り返して実施する。これにより、図12(c)に示すように複数の固化層24が積層化する。
積層化した固化層24が所定厚みに達すると(S24)、切削ステップ(S3)へと移行する。切削ステップ(S3)は、積層化した固化層24の表面、すなわち、三次元形状造形物の表面を削るためのステップである。エンドミル40(図12(c)および図13参照)を駆動させることによって切削ステップが開始される(S31)。例えば、エンドミル40が3mmの有効刃長さを有する場合、三次元形状造形物の高さ方向に沿って3mmの切削処理を行うことができるので、Δtが0.05mmであれば60層分の固化層24が積層した時点でエンドミル40を駆動させる。具体的には駆動機構41によってエンドミル40を移動させながら、積層化した固化層24の表面を切削処理に付すことになる(S32)。このような切削ステップ(S3)の最終では、所望の三次元形状造形物が得られているか否かを判断する(S33)。所望の三次元形状造形物が依然得られていない場合では、粉末層形成ステップ(S1)へと戻る。以降、粉末層形成ステップ(S1)~切削ステップ(S3)を繰り返し実施して更なる固化層の積層化および切削処理を実施することによって、最終的に所望の三次元形状造形物が得られる。
[本発明の特徴部分]
以下、本発明の一実施形態に係る三次元形状造形物の製造方法について説明する。なお、本発明の一実施形態は、低密度部分と高密度部分とを有して成る三次元形状造形物を製造し、当該低密度部分の少なくとも一部を通気部として用いることを前提とする。
本願発明者らは、外部と好適に通気可能な通気部を有して成る三次元形状造形物の製造方法について鋭意検討した。その結果、本願発明者らは以下の技術的思想を有する本発明を案出するに至った。
(本発明の技術的思想)
具体的には、本願発明者らは「三次元形状造形物の構成要素である固化層の形成途中又は当該固化層の形成後において、少なくとも通気部の一部を構成する孔領域を形作る縁部分に対して、光ビームの再照射を実施する」という技術的思想を有する本発明を案出するに至った(図4等参照)。
かかる技術的思想に従えば、少なくとも通気部の一部を構成する孔領域を形作る縁部分に対して光ビームの再照射を実施する。そのため、かかる光ビームの再照射により、孔領域を形作る縁部分を再溶融させることができる。これにより、固化層形成時にて溶融固化する部分に対して付着する、光ビームLの未照射部分に位置する粉末等の付着物を再溶融させることができる。その結果、最終的に得られる外部と通気可能な通気部の微細な空間を所定のサイズとすることができ、通気部を介して金型キャビティ内にガスを好適に供給したり、金型キャビティから発生ガスを外部へと好適に除去することが可能となる。
なお、本明細書でいう「高密度部分」とは固化密度95~100%であるものを指し、「低密度部分」とは固化密度0~95%であるものを指す。本明細書でいう「低密度部分」とは、三次元形状造形物の構成要素であり、その構成要素である低密度部分の全てのうちの少なくとも一部が通気部として用いられるものを指す。すなわち、本明細書でいう「低密度部分」とは、通気部以外の他の用途に用いられる低密度部分も含む。
本明細書でいう「孔領域」とは、最終的に得られる三次元形状造形物内に形成される通気部の構成要素であり、かつ所定の固化層内に形成されるものを指す。本明細書でいう「孔領域」とは、低密度部分に相当するものであり、固化密度が0%から40%である領域を指す。本明細書でいう「孔領域を形作る縁部分」とは、固化層内に形成される孔領域の輪郭部分又はその外縁部分を指す。
本明細書でいう「固化密度(%)」とは、三次元形状造形物の断面写真を画像処理することによって求めた固化断面密度(固化材料の占有率)を実質的に意味している。使用する画像処理ソフトはScion Image ver. 4.0.2(Scion社製のフリーウェア)であって、断面画像を固化部(白)と空孔部(黒)とに二値化した後、画像の全画素数Pxallおよび固化部(白)の画素数Pxwhiteをカウントすることで、以下の式1により固化断面密度ρを求めることができる。
[式1]

Figure 0007503743000001
以下、本発明の一実施形態に係る製造方法について図面を用いて具体的に説明する。
(粉末層の形成)
まず、図1に示すように、スキージング・ブレード23を水平方向に移動させて、既に形成した固化層24上又は所定の造形プレート上に所定厚さの粉末層22を新たに形成する。図示する態様は、新たな粉末層22の形成前において、通気部の前駆体100X(低密度部分に相当)と造形物のボディ部分の前駆体200X(高密度部分に相当)を既に形成した段階を指す。具体的には、図示する態様では、新たな粉末層22の形成前において、高密度部分24Aおよび低密度部分24Bを有して成る固化層24上に粉末層22を新たに形成する。
(固化層の形成)
次に、図2に示すように、粉末層22を新たに形成した後、光ビームLを粉末層22の所定箇所に照射して、高密度部分24Aおよび低密度部分24Bを有して成る新たな固化層24を形成する。
次に、図3に示すように、新たな固化層24の形成後、通気部として用いる低密度部分の固化密度が0%である場合、固化層24内に位置する粉末19を除去する。除去する方法としては、例えば吸引部50Aおよび/または磁石部50Bを用いて上記粉末19を除去する。
(光ビームの再照射)
次に、図4、図5Aおよび図5Bに示すように、少なくとも通気部の一部を構成する孔領域60を形作る縁部分61に対して、光ビームLの再照射を実施する。
かかる光ビームの再照射により、孔領域を形作る縁部分を再溶融させて、固化層形成時にて溶融固化する部分に対して付着する、光ビームLの未照射部分に位置する粉末19等の付着物を再溶融させることができる。その結果、最終的に得られる外部と通気可能な通気部の微細な空間を所定のサイズとすることができる。これにより、通気部を介して金型キャビティ内にガスを好適に供給したり、金型キャビティから発生ガスを外部へと好適に除去することが可能となる。
光ビームLの再照射対象としては、低密度部分と高密度部分とを備える新たな固化層24のうちの低密度部分24Bの孔領域、および低密度領域から構成される新たな固化層24のうちの低密度部分24Bの孔領域であることができる。
上記光ビームの再照射後においては、造形テーブルを一段下げて上記の粉末層形成、固化層の形成、および光ビーム照射を順に繰り返して行う。以上により、最終的に本発明の一実施形態に係る三次元形状造形物を製造することができる。
以下、上記の光ビームの再照射態様について具体的に説明する。上記の光ビームの再照射態様としては、大きく分けて逐次再照射する態様と、一括再照射する態様とに分けることができる。
1.逐次再照射する態様
まず、逐次再照射する態様について説明する。
かかる態様では、孔領域60を形作る縁部分61に沿って光ビームL1の再照射を逐次実施する(図6~図8参照)。
本態様では、縁部分61に焦点をあてて光ビームの再照射を逐次実施する。すなわち、縁部分61には光ビームの逐次再照射を行うが、孔領域60には光ビームの再照射を実施しない。好ましくは縁部分61“のみ”に焦点をあてて光ビームの逐次再照射を実施する。かかる逐次再照射は縁部分61に焦点をあてた再照射であるため、縁部分61を重点的にかつ局所的に再溶融させることができる。これにより、固化層形成時にて溶融固化する部分に対して付着する、光ビームLの未照射部分に位置する粉末19等の付着物を重点的にかつ局所的に再溶融させることができる。その結果、最終的に得られる外部と通気可能な通気部の微細な空間を好適に所定のサイズとすることができる。
本態様は縁部分61に焦点をあてた再照射態様であるため、特に再溶融を要しない孔領域60に光ビームが照射されない。そのため、不要な光ビーム照射を回避することができ、それによって不要な光ビームエネルギーの消費/使用を回避することができる。
縁部分61に焦点をあてた再照射を好適に行うため、逐次再照射時における光ビームL1の集光径を、逐次再照射前の光ビームの集光径よりも相対的に小さくすることが好ましい。これに限定されることなく、光ビームの操作速度を上げたり、光ビームの操作ピッチを拡げることで、縁部分61に焦点をあてた再照射を行うことができる。
光ビームを照射すると得られる固化層内に残留応力が生じ得るところ、かかる残留応力が作用する方向とは反対方向に作用する応力を生じさせることで、全体として固化層内に生じ得る残留応力を緩和させることができる。かかる緩和を実現するために、例えば、固化層24形成のために用いる光ビームの照射パスの方向と上記逐次再照射のために用いる光ビームの照射パスの方向とを相互に反対方向とすることが好ましい(図7参照)。
又、平面視で、少なくとも2つの孔領域60を所定の間隔をおいて縦方向および横方向の少なくとも一方の方向に形成する場合を例に採る(図8参照)。すなわち、平面視で通気部の一部(又は構成要素)をなす孔領域を取り囲むボディ部分(例えば高密度部分)は格子構造(つまり、ラティス構造)を成す場合を例に採る。この場合、隣り合う一方の孔領域60Aと他方の孔領域60Bとの間に位置する固化層のボディ部分の少なくとも一方の側に対して、光ビームL1の逐次再照射を実施してよい。
かかる態様では、図8に示すように、固化層24のボディ部分(例えば、高密度部分24A)の両側を少なくとも2本の照射パスに沿って略同時に逐次再照射してよい。少なくとも2つの光ビームを用いて略同時に逐次再照射するように調整すれば、1つの光ビームを用いる場合と比べて、全体として光ビーム再照射時間の短縮化を図ることができる。
これに限定されることなく、固化層24のボディ部分の両側を1本の照射パスに沿って逐次再照射してもよい。この場合、当初の固化層24のボディ部分(例えば、高密度部分24A)の形成時に用いた照射条件と略同一の照射条件の光ビームを固化層24のボディ部分になぞるように照射すれば、固化層24のボディ部分の両側を1本の照射パスに沿って逐次再照射することができる。これにより、1つの光ビームにより、固化層24のボディ部分の両側を照射することで、2つの光ビームを用いる場合と比べて、使用する照射エネルギーの低減化を相対的に図ることができる。
2.一括再照射する態様
次に、一括再照射する態様について説明する。
かかる態様では、孔領域60を形作る縁部分61の全体に対して一括して光ビームL2の再照射を実施する(図9A参照)。
本態様では、孔領域60を形作る縁部分61の全体に対して一括して光ビームの再照射を実施する。すなわち、縁部分61にも光ビームの再照射を行い、孔領域60にも光ビームの再照射を行う。かかる再照射は一括再照射であるため、縁部分61を一度に全体的に再溶融させることができる。これにより、固化層形成時にて溶融固化する部分に対して付着する、光ビームLの未照射部分に位置する粉末19等の付着物を一度に全体的に再溶融させることができる。そのため、付着物の全てを再溶融させるのに要する時間を、縁部分に沿って逐次再溶融させる場合と比べて短縮することができる。
なお、縁部分61の全体を一括して一度に再照射するために、一括再照射時における光ビームL2の集光径を、一括再照射前の光ビームの集光径よりも相対的に大きくすることが好ましい。これに限定されることなく、光ビームの操作速度を下げたり、光ビームの操作ピッチを狭くすることで、縁部分61の全体に対する一括再照射を行うことができる。
孔領域60は空間又は空隙部分であるため、かかる領域に光ビームL2の再照射を行っても上記再溶融に直接寄与するものではないため、一括再照射時には、縁部分61に対する光ビームの照射エネルギーを孔領域60に対する光ビームの照射エネルギーよりも相対的に大きくすることがよい(図9B参照)。換言すれば、孔領域60に対する光ビームの照射エネルギーを縁部分61に対する光ビームの照射エネルギーよりも相対的に小さくすることがよい。これにより、縁部分61に対する一括再照射を効果的かつ効率的に行うことができる。
又、上記逐次再照射および一括再照射のいずれにおいても、縁部分61に対する照射エネルギーが固化層形成時に用いる光ビームの照射エネルギーと略同一又はそれよりも相対的に大きいと、以下の懸念事項が生じ得る。具体的には、溶融固化する部分に対して、光ビームLの未照射部分に位置する粉末19等の付着物が再度付着する可能性がある。そのため、光ビームの再照射時における光ビームの照射エネルギーについては、再照射前の光ビームの照射エネルギーよりも相対的に小さくすることが好ましい。
以上、本発明の一実施形態について説明してきたが、本発明の適用範囲のうちの典型例を例示したに過ぎない。従って、本発明はこれに限定されず、種々の改変がなされ得ることを当業者は容易に理解されよう。
例えば、図10に示すように、光ビームにより付着物を再溶融させる態様に限定されることない。例えば、最終的に得られる外部と通気可能な通気部の微細な空間を好適に所定のサイズとする観点から、光ビームLにより孔領域60を形作る縁部分61に位置する付着物を切り落としてもよい。又、図11に示すように、例えば、最終的に得られる外部と通気可能な通気部の微細な空間を好適に所定のサイズとする観点から、光ビームLにより孔領域60を形作る縁部分61に位置する付着物を照射エネルギーの高い光ビームによりレーザー蒸発させてもよい。
300’ 三次元形状造形物
200a’ 高密度部分
100a’ 低密度部分
100 通気部(低密度部分)
22 粉末層
24 固化層
24A、24A 固化層の高密度部分
24B、24B 固化層の低密度部分
60 三次元形状造形物の通気部の一部を成し、かつ固化層の低密度部分に形成された孔領域
61 孔領域を形作る縁部分
L、L1、L2 光ビーム

Claims (12)

  1. (i)粉末層の所定箇所に光ビームを照射して該所定箇所の粉末を焼結又は溶融固化させて固化層を形成する工程、および
    (ii)得られた固化層の上に新たな粉末層を形成し、該新たな粉末層の所定箇所に光ビームを照射して更なる固化層を形成する工程
    により粉末層および固化層を交互に繰り返して積層させることで三次元形状造形物を製造する方法であって、
    高密度部分および低密度部分を有して成る前記三次元形状造形物を製造し、
    前記低密度部分の少なくとも一部を通気部として用い、
    前記光ビームの照射による前記固化層の形成途中又は該固化層の形成後において、少なくとも前記通気部の一部を構成する孔領域を形作る縁部分に対して、前記光ビームの再照射を実施し、
    前記低密度部分を、前記粉末層の所定箇所に対する前記光ビームの照射により形成し、
    前記光ビームの再照射時における前記光ビームの照射エネルギーを、再照射前の前記光ビームの照射エネルギーよりも相対的に小さくする、三次元形状造形物の製造方法。
  2. 前記光ビームの再照射により、前記孔領域を形作る前記縁部分を再溶融させる、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記通気部として用いる前記低密度部分の固化密度が0%である場合、前記光ビームの再照射に先立ち、前記固化層内に位置する前記粉末を除去する、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記孔領域を形作る前記縁部分に沿って前記光ビームの再照射を逐次実施する、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 平面視で、少なくとも2つの前記孔領域を所定の間隔をおいて縦方向および横方向の少なくとも一方の方向に形成し、
    隣り合う前記孔領域の間に位置する前記固化層のボディ部分の少なくとも一方の側に対して、前記光ビームの逐次再照射を実施する、請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記固化層の前記ボディ部分の両側を1本の照射パスに沿って逐次再照射する、請求項に記載の製造方法。
  7. 前記固化層の前記ボディ部分の両側を、少なくとも2本の照射パスに沿って略同時に逐次再照射する、請求項5に記載の製造方法。
  8. 前記光ビームの逐次再照射時における前記光ビームの集光径を、逐次再照射前の前記光ビームの集光径よりも相対的に小さくし、
    前記逐次再照射前の前記光ビームが、前記粉末層の所定箇所に照射されて、該所定箇所の粉末を焼結又は溶融固化させて固化層を形成する光ビームである、請求項4~7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記固化層形成のために用いる前記光ビームの照射パスの方向と前記逐次再照射のために用いる前記光ビームの照射パスの方向とを相互に反対方向とする、請求項4~8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 前記孔領域を形作る前記縁部分の全体に対して一括して前記光ビームの再照射を実施する、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
  11. 前記光ビームの一括再照射時における前記光ビームの集光径を、該一括再照射前の前記光ビームの集光径よりも相対的に大きくする、請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記通気部を、外部と通気可能に所定方向に延在するように形成する、請求項1~1のいずれかに記載の製造方法。
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