JP7491356B2 - 化粧シートおよび化粧部材 - Google Patents
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Description
図1は、本開示における化粧シートを例示する概略断面図である。図1に示す化粧シート10は、基材層1と、基材層1の一方の面に配置された意匠層2と、意匠層2の基材層1とは反対側の面に配置された樹脂層3と、樹脂層3の意匠層2とは反対側の面に配置された表面保護層4と、を有する。樹脂層3は、表面保護層4側の面に、凸部Xと凹部Yとを有する凹凸形状を有する。また、図1に示すように、化粧シート10を厚さ方向D1に断面視した場合に、凸部Xおよび凹部Yは、厚さ方向D1に直交する方向D2において、交互に配置されている。
本開示における意匠性向上層は、樹脂層の表面保護層側の面に配置される。意匠性向上層は、着色剤およびマット剤の少なくとも一方を含有する。さらに、意匠性向上層は、紫外線吸収剤を含有する。また、意匠性向上層は、樹脂層の凹部に配置された充填部を少なくとも有する。本開示においては、意匠層および充填部を組み合わせることで、高い意匠性が得られる。特に、木目導管溝模様の凹部に充填部を配置することによって、実際の木目に近い意匠を表現することができる。
意匠性向上層は、樹脂層の凹部に配置された充填部を少なくとも有する。また、図1に示すように、化粧シート10は、少なくとも一部が表面保護層によって被覆されていない充填部51′を有する。充填部51′は、典型的には、表面保護層4等の他の層に被覆されていない部位である。
化粧シートから観察箇所を切り出し、光硬化性樹脂にて包埋した後、ミトクロームにより断面作製を行う(ダイヤモンドナイフ仕様、0.2μm切削仕上げ)。作製した断面を、SEM(日立ハイテクノロジーズ社製;S-4800 TYPE2)を用いて、加速電圧3.0kV、電流20μA、倍率5000倍にて観察する。
意匠性向上層は、着色剤およびマット剤の少なくとも一方を含有する。また、意匠性向上層は、紫外線吸収剤を含有する。意匠性向上層は、光安定剤、バインダー樹脂および添加剤の少なくとも一つをさらに含有することが好ましい。
意匠性向上層は、1種または2種以上の紫外線吸収剤を含む。意匠性向上層(特に、充填部)が紫外線吸収剤を含むことにより、充填部が完全に表面保護層に覆われていなくても、耐候性が良好な化粧シートが得られる。
意匠性向上層は、マット剤を含有していてもよい。マット剤としては、例えば、無機粒子、有機粒子が挙げられる。無機粒子としては、例えば、シリカ等の無機材料の粒子が挙げられる。有機粒子としては、例えば、架橋アルキル、架橋スチレン、インゾグアナミン樹脂、尿素-ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン、ナイロン等の有機材料の粒子が挙げられる。マット剤の粒径(D50)は、特に限定されないが、例えば、2μm以上、6μm以下であり、3μm以上、5μm以下であってもよい。マット剤の粒径(D50)は、レーザー回折式の粒度分布測定装置により求めることができる。意匠性向上層におけるマット剤の含有量は、例えば、0.5質量%以上、15質量%以下であり、2質量%以上、10量%以下であってもよい。
意匠性向上層は、バインダー樹脂を含有することが好ましい。バインダー樹脂としては、例えば、ウレタン系樹脂、アクリルポリオール系樹脂、アクリル系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂、ブチラール系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン-アクリル共重合体、ポリカーボネート系ウレタン-アクリル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル-アクリル共重合体、塩素化プロピレン系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、酢酸セルロース系樹脂が挙げられる。意匠性向上層は、樹脂を1種のみ含有していてもよく、2種以上含有していてもよい。
意匠性向上層は、1種または2種以上の光安定剤を含んでいてもよい。光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニルメタクリレート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)セバケート、2,4-ビス[N-ブチル-N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]-6-(2-ヒドロキシエチルアミン)-1,3,5-トリアジン)が挙げられる。
意匠性向上層の形成方法としては、例えば、意匠性向上層用の組成物を、凹凸形状(凸部および凹部)を有する樹脂層に塗布して、その上をドクターブレード等の治具で掻く(ワイピングする)方法が挙げられる。凹部に上記組成物が充填され、充填部が形成される。
本開示における表面保護層は、樹脂層の意匠層とは反対側の面に配置される。表面保護層を設けることにより、化粧シートを保護することができる。また、図1に示すように、化粧シート10は、表面保護層4を最表層として有していてもよい。
本開示における表面保護層は、充填部の表面を覆わない部位を有する。この部位は、通常、意図的に形成されたものではなく、意図せずに形成されたものである。
表面保護層は、紫外線吸収剤および樹脂成分を含有する。表面保護層は、光安定剤および添加剤の少なくとも一方をさらに含有していてもよい。
表面保護層は、1種または2種以上の紫外線吸収剤を含む。紫外線吸収剤については、上記「1.意匠性向上層」に記載した内容と同様である。表面保護層は、トリアジン系紫外線吸収剤を含有することが好ましい。
表面保護層は、樹脂成分を含有する。樹脂成分は、主にバインダー樹脂として機能する。表面保護層は、樹脂成分として、樹脂組成物、および、その硬化物の少なくとも一方を含有することが好ましい。上記硬化物は、硬化性樹脂組成物を電離放射線により硬化した硬化物であってもよく、硬化性樹脂組成物を熱により硬化した硬化物であってもよい。
本開示における表面保護層は、1種または2種以上の光安定剤を含むことが好ましい。光安定剤については、上記「1.意匠性向上層」に記載した内容と同様である。
表面保護層は、添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、例えば、抗菌剤、抗ウイルス剤、酸化防止剤が挙げられる。抗菌剤としては、例えば、無機系抗菌剤、有機系抗菌剤が挙げられる。無機系抗菌剤は、有機系抗菌剤に比べ一般に安全性が高く、耐久性および耐熱性にも優れているため望ましい。無機系抗菌剤とは、銀、銅、亜鉛等の抗菌性金属を各種の無機物担体に担持したものである。
表面保護層の厚さは、特に限定されないが、例えば、1.0μm以上、20μm以下であり、1.5μm以上、15μm以下であってもよく、2.0μm以上、10μm以下であってもよい。
本開示における樹脂層は、意匠層の基材層とは反対側の面に配置される。
樹脂層は、表面保護層側の面に、凸部と凹部とを有する凹凸形状を有する。樹脂層における凸部または凹部は、意匠層に絵柄に対応して配置されてもよい。例えば、意匠層が木目模様を有している場合、木目模様の導管と平面視上重複するよう領域に、凸部または凹部が配置されていてもよい。また、木目模様の年輪の晩材の部分と平面視上重複するように、凸部または凹部が配置されてもよい。また、木目模様の節と平面視上重複するように、凸部または凹部が配置されてもよい。
樹脂層は、樹脂を含有する。樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、軟質、半硬質又は硬質ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステルを挙げることができる。特に、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が好ましい。
樹脂層の厚さは、特に限定されないが、例えば、20μm以上、250μm以下であり、50μm以上、200μm以下であってもよい。また、樹脂層は、意匠層を識別可能な透明性を有していることが好ましい。樹脂層は、無色透明であってもよく、有色透明であってもよい。
本開示における意匠層は、基材層および樹脂層の間に配置される。本開示においては、意匠層および充填部の相乗効果により、化粧シートの意匠性が向上する。また、化粧シートを厚さ方向に平面視した場合に、意匠層は、化粧シートの全面に配置されていてもよく、化粧シートの一部に配置されていてもよい。
本開示における基材層は、意匠層、樹脂層、意匠性向上層および表面保護層を支持する層である。基材層の構成材料としては、例えば、樹脂、繊維質材料、金属、非金属無機材料が挙げられる。基材層は、単層であってもよく、2層以上の積層体であってもよい。後者の場合、基材層は、構成材料の種類が同じ層を2層以上有していてもよく、構成材料の種類が異なる層を2層以上有していてもよい。
本開示における化粧シートは、基材層、意匠層、樹脂層、意匠性向上層および表面保護層を少なくとも有する。化粧シートは、基材層、意匠層、樹脂層、意匠性向上層および表面保護層のみを有していてもよく、さらに、他の層を有していてもよい。他の層としては、例えば、プライマー層、接着層が挙げられる。接着層としては、例えば、層間に配置される第1の接着層(層間接着層)、および、基材層の意匠層とは反対側の面に配置される第2の接着層(裏面接着層)が挙げられる。
(1)基材層/意匠層/樹脂層/意匠性向上層/表面保護層
(2)基材層/意匠層/樹脂層/意匠性向上層/プライマー層/表面保護層
(3)基材層/意匠層/第1の接着層/樹脂層/意匠性向上層/表面保護層
(4)基材層/第1の接着層/意匠層/樹脂層/意匠性向上層/表面保護層
(5)基材層/意匠層/第1の接着層/樹脂層/意匠性向上層/プライマー層/表面保護層
(6)基材層/第1の接着層/意匠層/樹脂層/意匠性向上層/プライマー層/表面保護層
(7)第2の接着層/基材層/意匠層/樹脂層/意匠性向上層/表面保護層
(8)第2の接着層/基材層/意匠層/樹脂層/意匠性向上層/プライマー層/表面保護層
(9)第2の接着層/基材層/意匠層/第1の接着層/樹脂層/意匠性向上層/表面保護層
(10)第2の接着層/基材層/第1の接着層/意匠層/樹脂層/意匠性向上層/表面保護層
(11)第2の接着層/基材層/意匠層/第1の接着層/樹脂層/意匠性向上層/プライマー層/表面保護層
(12)第2の接着層/基材層/第1の接着層/意匠層/樹脂層/意匠性向上層/プライマー層/表面保護層
化粧シートは、表面保護層と樹脂層との間に、プライマー層を有していてもよい。プライマー層を設けることで、表面保護層と樹脂層の密着性が向上し、例えば、紫外線に暴露した際の層間密着性の低下を抑制できる。また、プライマー層を設けることで、表面保護層の耐擦傷性が向上する。
化粧シートは、接着層を有していてもよい。接着層の位置は、特に限定されない。接着層は、意匠層の基材層とは反対側の面に配置されていてもよい。また、基材層が2層以上の積層体である場合、基材層を構成する各層の間に接着層が配置されていてもよい。このような化粧シートの層間に配置される接着層を、第1の接着層と称する。
本開示における化粧シートの用途は、特に限定されないが、例えば、建材が挙げられる。化粧シートは、外装部材(外装用途に用いられる部材)に用いられてもよく、内装部材(内装用途に用いられる部材)に用いられてもよいが、外装部材に用いられることが好ましい。本開示における化粧シートは、表面保護層および意匠性向上層(特に、充填部)が、それぞれ紫外線吸収剤を含むことにより、良好な耐候性を有する。外装部材は、例えば建材である。建材は、例えば、住宅、事務所、店舗、病院、診療所等の建築物に用いられる。外装部材の用途としては、例えば、外壁、屋根、軒天井、戸袋、窓枠、扉、扉枠、手すり、塀、物干台が挙げられる。
図8は、本開示における化粧シートの製造方法を例示する概略断面図である。図8においては、まず、基材層1と、意匠層2と、樹脂層用フィルム3′と、を厚さ方向D1において、この順に有する積層体20を準備する(図8(a)、積層体準備工程)。意匠層2および樹脂層用フィルム3′の形成方法は、上述した通りである。樹脂層用フィルム3′は、接着層(図示せず)を介して意匠層2に接着してもよい。次に、樹脂層用フィルム3′の意匠層2とは反対側の面に、エンボス加工を施すことにより、凸部Xおよび凹部Yを有する樹脂層3を形成する(図8(b)、樹脂層形成工程)。エンボス加工については、上述した通りである。次に、意匠性向上層用の組成物を樹脂層3の表面に塗布し、ワイピングを行うことによって、上記組成物を、凹部Yに充填する。必要に応じて乾燥および硬化を行い、充填部51および非充填部52を有する意匠性向上層5を形成する(図8(c)、意匠性向上層形成工程)。このワイピングは、ドクターブレードまたはロールを用いて行うことが好ましい。次に、樹脂層3の意匠層2とは反対側の面に、表面保護層4を形成する(図8(d)、表面保護層形成工程)。表面保護層の形成方法としては、上述した通りである。表面保護層形成工程の前に、プライマー層形成工程を行ってもよい。これにより、化粧シート10が得られる。
図9は、本開示における化粧部材を例示する概略断面図である。図9に示す化粧部材100は、基体50と、接着層40と、上述した化粧シート10と、をこの順に有する。図9に示すように、化粧シート10の表面保護層4が、化粧部材100の最外層を構成している。化粧シート10は、基材層1側の面が基体50側を向くように配置されている。
本開示における化粧シートについては、上記「A.化粧シート」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
本開示における基体は、化粧シートにより装飾される部材である。基体の一例としては、樹脂部材が挙げられる。樹脂部材に用いられる樹脂としては、例えば、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エステル系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン系共重合体(ABS系樹脂)、フェノール系樹脂、セルロース系樹脂、ゴムが挙げられ、中でも、塩化ビニル系樹脂が好ましい。各々の樹脂の詳細については、上記「A.化粧シート」に記載した内容を適宜引用できる。また、基体の他の例としては、木質部材が挙げられる。木質部材としては、例えば、木材単板、木材合板、パーティクルボード、木質繊維板が挙げられる。木質部材に用いられる木材としては、例えば、杉、檜、松、ラワンが挙げられる。
本開示における化粧部材は、基体と、化粧シートとの間に、接着層(第3の接着層)を有していてもよい。基体と化粧シートとの間に配置される第3の接着層としては、例えば、上述した第2の接着層と同様の樹脂が用いられる。また、化粧シートが上述した第2の接着層を有する場合、化粧シートと基体とは直接接していてもよい。
本開示における化粧部材は、上述した化粧シートおよび基体を有する。本開示における化粧部材は、内装部材あってもよく、外装部材であってもよいが、外装部材であることが好ましい。化粧部材の用途については、上記「A.化粧シート」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
厚さ60μmの白色ポリプロピレンフィルム(基材層)上に、グラビア多色印刷により、黒色系インキによる導管溝模様の絵柄層、および、茶褐色系インキによる導管部以外の木肌模様からなる絵柄層を形成し、合計厚さ1μmの木目模様の意匠層を形成した。次いで、意匠層上に接着層(ポリエステル樹脂、厚さ:5μm)を形成した。次いで、接着層上に、透明ポリプロピレン樹脂フィルム(樹脂層用フィルム、厚さ:80μm)を押出しラミネート方式で積層した。これにより、基材層、意匠層、接着層および樹脂層用フィルムをこの順に有する積層体を得た。
・アクリルおよびウレタンの共重合樹脂:100質量部
・マット剤(シリカ):7質量部
・ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤:15質量部(商品名:Tinuvin460、BASF社)
・ヒンダードアミン光安定剤:2質量部(商品名:Tinuvin123、BASF社)
・着色顔料(カーボンブラック、キナクリドン、イソインドリノン)
・希釈溶剤
<プライマー層用組成物>
・熱硬化性樹脂組成物 100質量部(ポリカーボネート系ウレタン-アクリル共重合体およびアクリルポリオール)
・ヘキサメチレンジイソシアネート 5質量部
・希釈溶剤
<表面保護層用組成物>
・電離放射線硬化性樹脂組成物 100質量部(重量平均分子量4000の3官能ウレタンアクリレートオリゴマー)
・マット剤(シリカ):15質量部
・ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤:2質量部(商品名:Tinuvin460、BASF社)
・ヒンダードアミン光安定剤:2質量部(商品名:Tinuvin123、BASF社
充填部用インキにおける紫外線吸収剤の割合を、樹脂100質量部に対して10質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして化粧シートを得た。
充填部用インキにおける紫外線吸収剤の割合を、樹脂100質量部に対して0.1質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして化粧シートを得た。
充填部用インキにおける紫外線吸収剤の割合を、樹脂100質量部に対して0質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして化粧シートを得た。
各実施例および各比較例で得られた化粧シートの耐候性を評価した。具体的には、化粧シートに対して、メタルハライドランプ(MWOM)による促進耐候試験(下記の照射条件で20時間紫外線を照射した後、下記の結露条件で4時間結露を行う工程を1サイクルとして、このサイクルを繰り返し行う試験)を1000時間実施した。
ダイプラ・ウィンテス社製、商品名「ダイプラ・メタルウェザー」
(照射条件)
照度:65mW/cm2、ブラックパネル温度:63℃、槽内湿度:50%RH、時間:20時間
(結露条件)
照度:0mW/cm2、槽内湿度:98%RH、時間:4時間
A:化粧シート全体で外観変化は確認されなかった。
B:軽微な白化、または、透明樹脂層に軽微なクラックが発生したが、実用上問題のないレベルであった。
C:著しい外観白化、および、透明樹脂層に大きなクラックが発生した。
基材層と、上記基材層の一方の面に配置された意匠層と、上記意匠層の上記基材層とは反対側の面に配置された樹脂層と、上記樹脂層の上記意匠層とは反対側の面に配置された表面保護層と、を有する化粧シートであって、上記樹脂層は、上記表面保護層側の面に、凸部と凹部とを有する凹凸形状を有し、上記化粧シートは、上記樹脂層の上記表面保護層側の面に、着色剤およびマット剤の少なくとも一方を含有する意匠性向上層を有し、上記意匠性向上層は、上記凹部に配置された充填部を有し、上記化粧シートは、上記充填部として、少なくとも一部が上記表面保護層によって被覆されていない充填部を有し、上記表面保護層および上記意匠性向上層は、それぞれ、紫外線吸収剤を含む、化粧シート。
前記化粧シートは、外装部材に用いられる、[1]に記載の化粧シート。
上記意匠性向上層は、上記紫外線吸収剤として、トリアジン系紫外線吸収剤を含む、[1]または[2]に記載の化粧シート。
上記表面保護層は、上記紫外線吸収剤として、トリアジン系紫外線吸収剤を含む、[1]から[3]までのいずれかに記載の化粧シート。
上記意匠性向上層に含まれる上記紫外線吸収剤の割合が、上記表面保護層に含まれる上記紫外線吸収剤の割合よりも多い、[1]から[4]までのいずれかに記載の化粧シート。
上記意匠性向上層は、バインダー樹脂を含有し、上記意匠性向上層における上記紫外線吸収剤の含有量は、上記バインダー樹脂100質量部に対し、0.1質量部以上、30質量部以下である、[1]から[5]までのいずれかに記載の化粧シート。
上記表面保護層は、バインダー樹脂を含有し、上記表面保護層における上記紫外線吸収剤の含有量は、上記バインダー樹脂100質量部に対し、0.05質量部以上、10質量部以下である、[1]から[6]までのいずれかに記載の化粧シート。
上記表面保護層および上記意匠性向上層の少なくとも一方は、光安定剤を含む、[1]から[7]までのいずれかに記載の化粧シート。
上記意匠性向上層は、上記凸部と、上記表面保護層との間に、非充填部を有し、上記充填部および上記非充填部は、連続的に配置されている、[1]から[8]までのいずれかに記載の化粧シート。
上記化粧シートは、上記意匠層および上記樹脂層の間に、第1の接着層を有する、[1]から[9]までのいずれかに記載の化粧シート。
上記化粧シートは、上記基材層の上記意匠層とは反対側の面に、第2の接着層を有する、[1]から[10]までのいずれかに記載の化粧シート。
基体と、[1]から[11]までのいずれかに記載の化粧シートと、を有する、化粧部材。
2…意匠層
3…樹脂層
4…表面保護層
5…意匠性向上層
51…充填部
10…化粧シート
50…基体
100…化粧部材
Claims (11)
- 基材層と、
前記基材層の一方の面に配置された意匠層と、
前記意匠層の前記基材層とは反対側の面に配置された樹脂層と、
前記樹脂層の前記意匠層とは反対側の面に配置された表面保護層と、
を有する化粧シートであって、
前記樹脂層は、前記表面保護層側の面に、凸部と凹部とを有する凹凸形状を有し、
前記化粧シートは、前記樹脂層の前記表面保護層側の面に、着色剤およびマット剤の少なくとも一方を含有する意匠性向上層を有し、
前記意匠性向上層は、前記凹部に配置された充填部を有し、
前記化粧シートは、前記充填部として、少なくとも一部が前記表面保護層によって被覆されていない充填部を有し、
前記表面保護層および前記意匠性向上層は、それぞれ、紫外線吸収剤を含み、
前記意匠性向上層に含まれる前記紫外線吸収剤の割合が、前記表面保護層に含まれる前記紫外線吸収剤の割合よりも多い、化粧シート。 - 前記化粧シートは、外装部材に用いられる、請求項1に記載の化粧シート。
- 前記意匠性向上層は、前記紫外線吸収剤として、トリアジン系紫外線吸収剤を含む、請求項1に記載の化粧シート。
- 前記表面保護層は、前記紫外線吸収剤として、トリアジン系紫外線吸収剤を含む、請求項1に記載の化粧シート。
- 前記意匠性向上層は、バインダー樹脂を含有し、
前記意匠性向上層における前記紫外線吸収剤の含有量は、前記バインダー樹脂100質量部に対し、0.1質量部以上、30質量部以下である、請求項1に記載の化粧シート。 - 前記表面保護層は、バインダー樹脂を含有し、
前記表面保護層における前記紫外線吸収剤の含有量は、前記バインダー樹脂100質量部に対し、0.05質量部以上、10質量部以下である、請求項1に記載の化粧シート。 - 前記表面保護層および前記意匠性向上層の少なくとも一方は、光安定剤を含む、請求項1に記載の化粧シート。
- 前記意匠性向上層は、前記凸部と、前記表面保護層との間に、非充填部を有し、
前記充填部および前記非充填部は、連続的に配置されている、請求項1に記載の化粧シート。 - 前記化粧シートは、前記意匠層および前記樹脂層の間に、第1の接着層を有する、請求項1に記載の化粧シート。
- 前記化粧シートは、前記基材層の前記意匠層とは反対側の面に、第2の接着層を有する、請求項1に記載の化粧シート。
- 基体と、請求項1から請求項10までのいずれかの請求項に記載の化粧シートと、を有する、化粧部材。
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