JP7451957B2 - 製パン用油脂組成物、製パン用穀粉生地、製パン用穀粉生地の製造方法 - Google Patents
製パン用油脂組成物、製パン用穀粉生地、製パン用穀粉生地の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7451957B2 JP7451957B2 JP2019210875A JP2019210875A JP7451957B2 JP 7451957 B2 JP7451957 B2 JP 7451957B2 JP 2019210875 A JP2019210875 A JP 2019210875A JP 2019210875 A JP2019210875 A JP 2019210875A JP 7451957 B2 JP7451957 B2 JP 7451957B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bread
- oil
- dough
- making
- fat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
- Edible Oils And Fats (AREA)
Description
以上の理由から、小麦粉本来の美味しさが得られ、歩留まりが向上し、さらに弾力性に優れたパンの提供が望まれている。
パンの弾力性を向上させる方法として、アルギニンを配合する方法が提案されている(特許文献2)。しかし、官能評価では弾力が向上しているが、パン類の変形を抑制するほどの弾力性が得られず、また小麦粉の美味しさを高める効果もない。さらに、凝集性(復元性)を改善する方法として、ブランチングエンザイムを使用する方法が提案されている(特許文献3)。しかしこの先行文献は食用油脂に酵素を含んだ油脂組成物でなく、一定の荷重を加えた際、凝集性改善(復元し易い)という効果はあるが、パンの弾力性を向上させる効果はない。また、小麦粉の美味しさやしっとりとした舌ざわりを高める効果も得られない。そのほか、パンの老化を抑制し、ソフトさと弾力性を維持する方法として、分枝酵素(ブランチングエンザイム)を使用する方法も提案されている(特許文献4)。しかしこの先行文献は食用油脂に酵素を含んだ油脂組成物でなく、パンの老化に伴う弾力性の喪失を抑制する効果はあるが弾力性を高める効果はなく、歩留まりの向上効果も小麦粉の美味しさを高める効果も得られない。
すなわち、本発明は以下の発明である。
(A)食用油脂中に、(B)ブランチングエンザイム、(C)ヘミセルラーゼを含有する製パン用油脂組成物。
〔2〕
(D)α-アミラーゼを含有する〔1〕記載の製パン用油脂組成物。
〔3〕
(B)ブランチングエンザイムの活性量に対する(C)ヘミセルラーゼの活性量の比(C/B)は、0.005~5である〔1〕又は〔2〕に記載の製パン用油脂組成物。
〔4〕
穀粉に〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の製パン用油脂組成物を含有する製パン用穀粉生地。
〔5〕
穀粉に〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の製パン用油脂組成物を添加することを特徴とする、製パン用穀粉生地の製造方法。
本発明の製パン用油脂組成物は、(A)食用油脂、(B)ブランチングエンザイム、(C)ヘミセルラーゼを含有することを特徴とし、(D)α-アミラーゼを含有してもよい。なお、本発明の製パン用油脂組成物はショートニング、油中水型乳化物、水中油型乳化物いずれの形態においてもその効果を発揮することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(A)食用油脂としては、食用に適する油脂が使用でき、具体的には、牛脂、豚脂、魚油、パーム油、パーム核油、菜種油、大豆油、コーン油等の天然の動植物油脂、及びこれらの硬化油、極度硬化油、エステル交換油等が挙げられ、これらを目的に応じて適宜選択され、1種類又は2種類以上組み合わせて用いられる。(A)食用油脂に(B)ブランチングエンザイムを含有させることで、パン生地中にブランチングエンザイムを均一に分散させることができ、作業性及び歩留まり向上効果、焼成したパンの弾力性向上効果ならびに美味しさ向上効果を十分に発揮させることができる。反対に、(B)ブランチングエンザイムを(A)食用油脂に含有させず、パン生地に単体で添加した場合は、本発明の効果を得ることは期待できない。また、(C)ヘミセルラーゼ、(D)α-アミラーゼについても同様、(A)食用油脂に含有させることによって、それぞれの作用効果を強く発揮することができる。
本発明において使用される(B)ブランチングエンザイムは、1,4-α-D-グルカン鎖の一部を受容体1,4-α-Dグルカンの6-OH基に転移させ、アミロペクチンまたはグリコーゲンのようなα-1,6結合の枝分かれ構造を生成する酵素(酵素番号:EC2.4.1.18)である。至適温度は60~75℃、好ましくは65~75℃である。至適pHは5~7であり、好ましくは5.5~7である。澱粉構造が変化することにより、パン生地の付着性低減により作業性及び歩留まりが向上し、焼成したパンの弾力性が向上する。(A)食用油脂に含有させず、(B)ブランチングエンザイムを単体でパン生地に添加した場合、ブランチングエンザイムがすばやく均一にパン生地中に分散することができず、均一な澱粉構造の変化を促すことができない。そのため、付着性低減効果が得られず、本発明の効果である作業性及び歩留まり向上が得られない。また、均一な澱粉構造の変化を促すことができない結果として、凝集性改善効果は得られるが、本発明の課題とする弾力性向上効果は得られない。
ブランチングエンザイムを食用油脂に含有させず単体でパン生地に加えた場合には、ブランチングエンザイムによる澱粉構造の変化が不均一であるため、凝集性は改善されるが、パン類の弾力性を向上させる効果はほとんど認められない。本発明では、ブランチングエンザイムを食用油脂に含有させることでパン類の弾力性を飛躍的に向上させることを見出した。なお、この際、弾力性向上とともに凝集性の改善効果は低下する。
また、ブランチングエンザイムが食用油脂に配合されパン生地に投入された後、パン生地へなじみやすく、効果を発揮し易いという点から液状ブランチングエンザイムがより好ましい。
ブランチングエンザイムは、市販されており、例えばナガセケムテックスの「デナチームBBR LIGHT」や、ノボザイムジャパンの「SenseaForm」等が例示できる。
本発明に使用されるヘミセルラーゼは、多糖類ヘミセルロースに作用してヘキソサンやペントースを生じさせる酵素である。キシランを加水分解するキシラナーゼ、アラバンを加水分解するアラバナーゼ、マンナンを加水分解するマンナーゼ等が含まれる。ヘミセルラーゼであればいずれを使用してもよいが、キシラナーゼが特に好ましい。本発明にて使用されるヘミセルラーゼは真菌由来(例えば、トリコデルマ、メリピルス、ヒューミコラ、アスペルギルス、フザリウム)または細菌由来(例えば、バチルス)である。これらヘミセルラーゼを1種類単独もしくは2種類以上配合して使用してもよい。ヘミセルラーゼを含有することにより、多糖類ヘミセルロースが保持する水をパン生地内に放出し、放出した水がグルテン形成を促すため、パンクラムのキメが細かくなり、しっとりとした舌ざわりを向上することができる。(C)ヘミセルラーゼを(A)食用油脂に含有させず単体でパン生地に添加しても、パンクラムのキメを細かくする作用が得られず、パンのしっとりとした舌ざわりを向上するという効果は得られない。
ヘミセルラーゼ活性は、基質(キシラン10mg/mL)1mLに0.1N酢酸緩衝液(pH4.5)3mLを加えたものを用いた場合、1分間に1μmolのキシロースに相当する還元糖量を遊離する酵素量を1uとした。
本発明において使用される(D)α-アミラーゼは、至適温度が45~80℃であることが好ましい。α-アミラーゼとは、α-1,4-グルコシド結合を加水分解することによってデキストリンを生成する酵素であり、Bacillus等の細菌由来、Malt等の穀物由来、及びAspergillus等のカビ由来のいずれも用いることができる。α-アミラーゼは、パン生地に含まれる澱粉のα-1,4-グルコシド結合を加水分解し、焼成中のパン生地の粘度が適度に低下する。これにより、グルテンの伸びが適度に向上し、パンの内相を細かなものにする。これにより、パンを食した際に小麦本来の甘みをより感じやすくすることができる。(D)α-アミラーゼを(A)食用油脂に含有させず単体でパン生地に添加してもパンの内相を細かくする効果は得られず、その結果、パンを食した際に小麦本来の甘みをより感じやすくする効果は得られない。
α-アミラーゼは、市販されており、例えばノボザイムジャパン(株)の「Fungamyl」、「Novamyl」、「Novamyl-3D」、「Opticake Fresh50B」等が例示できる。
(1)サンプル吸光度の測定:5mLの緩衝液(Britton-Robinson Buffer、pH8.5、50mM(阿南功一ら著,「基礎生化学実験法6」,P277,丸善(株))にネオ.アミラーゼテスト「第一」〔第一化学薬品(株)より入手、製品番号701501-005〕を1錠添加し、約10秒間攪拌した後、2mM塩化カルシウム水溶液で希釈した1mLの酵素溶液を添加して、50℃にて15分間反応させる。1mLの0.5N水酸化ナトリウム水溶液を添加、攪拌することで反応を停止させた後、遠心分離(400×g、5分間)にて不溶成分を沈殿させ、得られた遠心上澄の620nmにおける吸光度を測定する。
(2)ブランク吸光度の測定:5mLの緩衝液(Britton-Robinson Buffer、pH 8.5、50mM(阿南功一ら著,「基礎生化学実験法6」,P277,丸善(株))にネオ.アミラーゼテスト「第一」を1錠添加し、約10秒間攪拌する。これに1mLの0.5N水酸化ナトリウム水溶液を添加、攪拌した後、1mLの酵素溶液を添加し、50℃にて15分間インキュベートした後、遠心分離(400×g、5分間)を行なう。得られた遠心上澄の620nmにおける吸光度を測定する。
(3)酵素活性の算出:ネオ.アミラーゼテスト「第一」同封の国際単位の検量線を基準とし、これに(1)と(2)の吸光度の差をあてはめることでアミラーゼの活性を算出する。
一方で、α-アミラーゼの添加量を過大に増加すると、でんぷんの分解が促進されるため、弾力性を向上するというブランチングエンザイムの効果が低下する傾向にある。また、でんぷんの分解が促進されると、生地のべたつきが生じるため、作業性を改善し、歩留まりを向上するというブランチングエンザイムの効果を低下するおそれがある。そのため、ブランチングエンザイムの活性量に対するα-アミラーゼの活性量の比を調整することにより、本発明の効果をより一層発揮することができる。
本発明における製パン用油脂組成物の製造方法は、通常のショートニング、マーガリン、水中油型乳化物の製造方法において、ブランチングエンザイムおよびヘミセルラーゼを失活しない温度で添加すればよい。例えば以下の製造方法が挙げられる。
まず油脂および油溶成分を融点温度以上の温度で加熱し、均一溶解後、加温した水および水に十分に溶解した水溶成分を添加し、均一に混合撹拌後、50~55℃まで降温する。次に、酵素を添加し、試作機を用いて急冷可塑化し、30℃以下まで冷却することにより、目的の製パン用油脂組成物を得る。上記製造において、高温状態にある均一混合物を冷却する際には均一混合物を入れている容器自身を外部から冷却しても良いが、一般的にショートニング、マーガリン製造に用いられるチラー、ボテーター、コンビネーター等を用いて急冷する方が性能上好ましい。
本発明の製パン用穀粉生地は、穀粉に本発明の製パン用油脂組成物を含有することを特徴とするものである。穀粉としては、小麦粉、米粉、大麦粉、ライ麦粉等が挙げられる。
本発明の製パン用穀粉生地において、パン類調製時に添加する本発明の製パン用油脂組成物の量は、パン類に使用する穀粉100質量部に対して、2~20質量部、好ましくは2~10質量部である。
次に本発明の製パン用穀粉生地の製造方法について説明する。本発明の製パン用穀粉生地の製造方法は、穀粉に本発明の製パン用油脂組成物を添加することを特徴とするものである。
工程(i):(A)食用油脂中に、(B)ブランチングエンザイム、(C)ヘミセルラーゼを含有する製パン用油脂組成物を準備する工程。
工程(ii):穀粉に前記製パン用油脂組成物を混練する工程。
(実施例1)
表1の配合組成で以下の方法により製パン用油脂組成物を製造した。パーム硬化油(融点42℃)5kg、パーム油30kg、菜種硬化油(融点36℃)35kg、および菜種油30kgを配合し加熱溶解したのち、50~55℃に降温し、ブランチングエンザイム100g及びヘミセルラーゼ10gを添加後、十分に撹拌を行い、ついでショートニング試作機を用いて急冷練り上げすることで製パン用油脂組成物を得た。なお、酵素の活性u/gは表1に示す通りである。
表1、表2及び表3に記した配合組成で実施例1と同様に製パン用油脂組成物を製造した。なお、その他成分は、酵素を添加後、食用油脂に直接添加した。
得られた食パンについて、生地のべたつき(付着性)、パンの弾力性、美味しさ(甘さ)、しっとりさ、歩留まりを評価した。
〔中種生地調製〕
強力粉700g、イーストフード0.1g、イースト2g、水420をミキサーボウルに投入し、低速2分中速2分捏ね上げ、捏ね上げ温度24℃の中種生地を28℃で4時間発酵させた。
〔本捏生地調製〕
発酵させた中種生地をミキサーボウルに投入し、さらに強力粉300g、上白糖50g、脱脂粉乳20g、食塩17g、水220gを投入し低速3分、中速5分捏ね上げ、ここで製パン用油脂組成物を50g投入し、さらに低速3分、中速4分捏ね上げ、捏ね上げ温度28℃の生地を得た。フロアタイム20分取った後、210gに分割し、次いでベンチタイム15分取った後、モルダーを通してコッペパン形に成型した。U字型にした生地を食パン型に4つ入れ、温度38℃、湿度85%のホイロに30分入れて最終発酵を行った。最終発酵後、上火210℃、下火210℃のオーブンに入れ35分焼成した。焼成後、室温にて120分放冷し袋に入れた。
パン製造時、焼成前のパン生地がべたつくと、ミキシング機へのパン生地の付着が多くなり次工程へと進む際の作業量が多くなる、もしくはミキシング、デバイダー、モルダーなどの機器へのパン生地の付着量が多くなり、洗浄作業に対する作業量が多くなることから作業性が低下する。したがって、パン生地のべたつきを作業性の評価とした。
(株)山電製「RHEONERII」を用いてフロアタイム終了後のパン生地を30gに分割し、15分間ベンチタイムを経たパン生地を各10個測定した。
パン生地を測定台に置き、直径3cmの円盤型プランジャーにて5mm/secで2cm圧縮し、プランジャーが上昇する際にパン生地に引っ張られる最大応力値(N)を測定し付着性の評価を行った。比較例1を使用した場合の応力値を100として、最大応力値(相対値)が110以上を「1」、110未満100以上を「2」、100未満95以上を「3」、95未満90以上を「4」、90未満を「5」として評価した。10個の平均値を作業性の評点とし、3以上を合格とした。
食パン製造時、前後の転圧板の高さを6cm、3cmに設定した(株)オシキリ「ワイドファインモルダーWF」を用いて210gのパン生地をコッペパン型に成型する際、モルダーから出たパン生地の長辺が25cm以上のものは食パン型に収まらないため、または生地表面が傷ついているものは生地表面の傷つきによるボリューム不良となるためそれらを成型不良とした。成型良好であった生地の割合を歩留まりとした。
歩留まり(%)=(1-成型不良個数/成型良好個数)×100
歩留まり95%以上を合格とした。
(株)山電製「RHEONERII」を用いてパンを各10個測定した。焼成後1日目の食パンを4cmの厚さにスライスし、さらに中心部を5cm×5cmにカットした。カットしたパンを高さが4cmとなるように測定台に置き、直径3cmの円盤型プランジャーにて1mm/secで0.8(N)の荷重で2分間圧縮変形させた。2分後の変形(mm)を測定し弾力性の評価を行った。比較例1を使用した場合の変形(mm)を100として、110以上を「1」、110未満100以上を「2」、100未満95以上を「3」、95未満90以上を「4」、90未満を「5」として評価した。10個の平均値を弾力性の評点とし、3以上を合格とした。
焼成後1日目の食パンクラム(中心部)を食した際の美味しさを10人のパネラーにて評価した。比較例1を使用した食パンクラムの美味しさ(甘み)を基準とし、美味しさ(甘み)を非常に強く感じる(5)、美味しさ(甘み)を強く感じる(4)、美味しさ(甘み)をやや強く感じる(3)、比較例1と同等(2)、美味しさ(甘み)が弱い(1)として評価した。10人のパネラーの平均値を美味しさの評点とし、3以上を合格とした。
焼成後1日目の食パンクラム(中心部)を食した際のしっとりさを10人のパネラーにて評価した。比較例1を使用した食パンクラムのしっとりさを基準とし、しっとりさを非常に強く感じる(5)、しっとりさを強く感じる(4)、しっとりさをやや強く感じる(3)、比較例1と同等(2)、しっとりさが弱い(1)として評価した。10人のパネラーの平均値をしっとりさの評点とし、3以上を合格とした。
1)(商品名)「SenseaForm」(ブランチングエンザイム) ノボザイムジャパン(株)製、活性量25000u/g
2)(商品名)「デナチームBBR LIGHT」(ブランチングエンザイム) ナガセケムテックス(株)製、活性量50000u/g
3)(商品名)「スミチームX」(ヘミセルラーゼ) 新日本化学(株)製、活性量22000u/g
4)(商品名)「Grindamyl H460」(ヘミセルラーゼ) ダニスコジャパン(株)製、活性量2200u/g
5)(商品名)「Novamyl-3D」(マルトース生成α-アミラーゼ) ノボザイムジャパン(株)製、活性量1500u/g
6)(商品名)「Fungamyl」(α-アミラーゼ) ノボザイムジャパン(株)製、活性量15000u/g
〔使用乳化剤〕
7)(商品名)「エマルジーMS」(モノグリセリンモノ脂肪酸エステル)理研ビタミン(株)
8)(商品名)「リケマールPB100」(プロピレングリコールモノベヘン酸エステル)理研ビタミン(株)
なお、パネラーからのコメントには、実施例12と実施例14と実施例15を比べると、実施例14と実施例15は、実施例12より美味しさやしっとりさに優れていると感じたというコメントが多数あった。すなわち、マルトース生成α-アミラーゼとα-アミラーゼを併用することにより、美味しさやしっとりさがより一層向上することがわかる。
Claims (4)
- (A)食用油脂中に、(B)ブランチングエンザイム、(C)ヘミセルラーゼを含有し、
(A)食用油脂の25℃における固体脂含量は9%以上40%以下であり、
(B)ブランチングエンザイムの含有量は、(A)食用油脂100質量部に対して活性量25000u/g基準で0.03~3質量部であり、
(C)ヘミセルラーゼの含有量は、(A)食用油脂100質量部に対して活性量22000u/g基準で0.005~0.05質量部であり、
(B)ブランチングエンザイムの活性量に対する(C)ヘミセルラーゼの活性量の比(C/B)が0.001~1である、製パン用油脂組成物。 - (D)α-アミラーゼを含有する請求項1記載の製パン用油脂組成物。
- 穀粉に請求項1又は2に記載の製パン用油脂組成物を含有する製パン用穀粉生地。
- 穀粉に請求項1又は2に記載の製パン用油脂組成物を添加することを特徴とする、製パン用穀粉生地の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019210875A JP7451957B2 (ja) | 2019-11-21 | 2019-11-21 | 製パン用油脂組成物、製パン用穀粉生地、製パン用穀粉生地の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019210875A JP7451957B2 (ja) | 2019-11-21 | 2019-11-21 | 製パン用油脂組成物、製パン用穀粉生地、製パン用穀粉生地の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021078462A JP2021078462A (ja) | 2021-05-27 |
JP7451957B2 true JP7451957B2 (ja) | 2024-03-19 |
Family
ID=75961978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019210875A Active JP7451957B2 (ja) | 2019-11-21 | 2019-11-21 | 製パン用油脂組成物、製パン用穀粉生地、製パン用穀粉生地の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7451957B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2022209865A1 (ja) * | 2021-03-29 | 2022-10-06 | ||
EP4309820A4 (en) | 2021-05-06 | 2024-10-23 | Nippon Steel Corporation | Framework member |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015152099A1 (ja) | 2014-03-31 | 2015-10-08 | ナガセケムテックス株式会社 | パンその他穀物粉膨化食品の凝集性改善剤 |
WO2016113399A1 (en) | 2015-01-16 | 2016-07-21 | Novozymes A/S | Method to improve sliceability of baked goods |
JP2017176122A (ja) | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 日油株式会社 | 製パン用油脂組成物および製パン用穀粉生地 |
JP2017189131A (ja) | 2016-04-12 | 2017-10-19 | 株式会社Adeka | 製パン練り込み用油脂組成物 |
WO2018151185A1 (ja) | 2017-02-17 | 2018-08-23 | 味の素株式会社 | 酵素を用いた湯種パンの製造方法 |
JP2019071872A (ja) | 2017-10-13 | 2019-05-16 | 株式会社Adeka | ベーカリー用油脂組成物 |
JP2021048791A (ja) | 2019-09-25 | 2021-04-01 | 日油株式会社 | 製パン用油脂組成物、製パン用穀粉生地、製パン用穀粉生地の製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5822182B2 (ja) * | 1981-02-07 | 1983-05-07 | 株式会社 林原生物化学研究所 | 飲食物の製造方法 |
-
2019
- 2019-11-21 JP JP2019210875A patent/JP7451957B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015152099A1 (ja) | 2014-03-31 | 2015-10-08 | ナガセケムテックス株式会社 | パンその他穀物粉膨化食品の凝集性改善剤 |
WO2016113399A1 (en) | 2015-01-16 | 2016-07-21 | Novozymes A/S | Method to improve sliceability of baked goods |
JP2017176122A (ja) | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 日油株式会社 | 製パン用油脂組成物および製パン用穀粉生地 |
JP2017189131A (ja) | 2016-04-12 | 2017-10-19 | 株式会社Adeka | 製パン練り込み用油脂組成物 |
WO2018151185A1 (ja) | 2017-02-17 | 2018-08-23 | 味の素株式会社 | 酵素を用いた湯種パンの製造方法 |
JP2019071872A (ja) | 2017-10-13 | 2019-05-16 | 株式会社Adeka | ベーカリー用油脂組成物 |
JP2021048791A (ja) | 2019-09-25 | 2021-04-01 | 日油株式会社 | 製パン用油脂組成物、製パン用穀粉生地、製パン用穀粉生地の製造方法 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
月刊フードケミカル,2019年,1月号,72-76,https://www.bfsci.co.jp/pdf/news/20190101.pdf |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021078462A (ja) | 2021-05-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7634171B2 (ja) | 製パン用油脂組成物、製パン用穀粉生地、製パン用穀粉生地の製造方法 | |
JP7422174B2 (ja) | ベーカリー用油脂組成物 | |
JP5249884B2 (ja) | 酵素含有油中水型乳化油脂組成物 | |
JP7094652B2 (ja) | 製パン用油脂組成物および製パン用穀粉生地 | |
CN107223676A (zh) | 一种烘焙油脂及其制备方法 | |
JP6845735B2 (ja) | ベーカリー製品用改質剤とそれを用いたベーカリー生地およびベーカリー製品の製造方法 | |
JP7451957B2 (ja) | 製パン用油脂組成物、製パン用穀粉生地、製パン用穀粉生地の製造方法 | |
JP5748470B2 (ja) | 米粉使用の焼菓子生地の製造方法 | |
JP7230623B2 (ja) | 製パン用油脂組成物および製パン用穀粉生地 | |
JP2011244777A (ja) | 食パン類の製造方法 | |
JP7245715B2 (ja) | パン類用品質向上剤、パン類の品質向上方法およびパン類の製造方法 | |
JP7537110B2 (ja) | 冷凍パン用油脂組成物および冷凍パン用生地、冷凍パン用生地の製造方法 | |
JP6812725B2 (ja) | 製パン用油脂組成物 | |
TW202133729A (zh) | 烘焙食品用麵團之製造方法 | |
JP7160071B2 (ja) | 製パン用油脂組成物および製パン用穀粉生地 | |
JP2017029005A (ja) | 製パン用油脂組成物 | |
JP7602197B2 (ja) | 油脂組成物、複合ベーカリー生地、複合ベーカリー製品及び複合ベーカリー製品の製造方法 | |
JP2014117197A (ja) | 製パン用油脂組成物 | |
JP4360627B2 (ja) | チルド温度流通パン類製造用油脂組成物 | |
JP7124369B2 (ja) | 製パン用油脂組成物および製パン用穀粉生地 | |
JP2021036865A (ja) | ベーカリー用油脂組成物 | |
JP2024052398A (ja) | 冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物、冷凍生地 | |
JP2023036441A (ja) | 小麦粉バッター食品用生地 | |
JP6471040B2 (ja) | ベーカリー食品用組成物 | |
JP2021168629A (ja) | 生パン粉用油脂組成物および生パン粉用生地、生パン粉用生地の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220726 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230614 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230801 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20230927 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20231129 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20240206 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20240219 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7451957 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |