以下、図面を参照して本発明に係る基板処理装置の実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されない。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合がある。また、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
[実施形態1]
以下、図1~図15を参照して、本実施形態の基板処理装置100を説明する。まず図1を参照して、本実施形態の基板処理装置100を説明する。図1は、本実施形態の基板処理装置100の模式図である。詳しくは、図1は、基板処理装置100の模式的な平面図である。基板処理装置100は、基板Wを処理する。より具体的には、基板処理装置100は、基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の装置である。本実施形態において、基板Wは半導体ウエハである。基板Wは略円板状である。
図1に示すように、基板処理装置100は、複数の処理ユニット1と、流体キャビネット100Aと、複数の流体ボックス100Bと、複数のロードポートLPと、インデクサーロボットIRと、センターロボットCRと、制御装置101とを備える。制御装置101は、基板処理装置100の各部の動作を制御する。例えば、制御装置101は、ロードポートLP、インデクサーロボットIR、及びセンターロボットCRを制御する。本実施形態において、制御装置101は、制御部102と、記憶部104とを含む。
ロードポートLPの各々は、複数枚の基板Wを積層して収容する。インデクサーロボットIRは、ロードポートLPとセンターロボットCRとの間で基板Wを搬送する。センターロボットCRは、インデクサーロボットIRと処理ユニット1との間で基板Wを搬送する。処理ユニット1の各々は、処理液を基板Wに供給して、基板Wを処理する。流体キャビネット100Aは、処理液を収容する。
複数の処理ユニット1は、平面視においてセンターロボットCRを取り囲むように配置される複数のタワーTW(図1では4つのタワーTW)を形成している。各タワーTWは、上下に積層された複数の処理ユニット1(図1では3つの処理ユニット1)を含む。流体ボックス100Bは、それぞれ、複数のタワーTWに対応している。流体キャビネット100A内の処理液は、いずれかの流体ボックス100Bを介して、流体ボックス100Bに対応するタワーTWに含まれる全ての処理ユニット1に供給される。処理ユニット1については、図2を参照して後述する。
制御部102は、プロセッサーを有する。制御部102は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、又は、MPU(Micro Processing Unit)を有する。あるいは、制御部102は、汎用演算機を有してもよい。
記憶部104は、データ及びコンピュータプログラムを記憶する。データは、レシピデータを含む。レシピデータは、複数のレシピを示す情報を含む。複数のレシピの各々は、基板Wの処理内容及び処理手順を規定する。
記憶部104は、主記憶装置を有する。主記憶装置は、例えば、半導体メモリである。記憶部104は、補助記憶装置を更に有してもよい。補助記憶装置は、例えば、半導体メモリ及びハードディスクドライブの少なくも一方を含む。記憶部104はリムーバブルメディアを含んでいてもよい。制御部102は、記憶部104に記憶されているコンピュータプログラム及びデータに基づいて、基板処理装置100の各部の動作を制御する。
続いて図1及び図2を参照して、本実施形態の基板処理装置100を更に説明する。図2は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の模式図である。詳しくは、図2は、処理ユニット1の模式的な断面図である。
図2に示すように、処理ユニット1は、チャンバー2と、スピンチャック3と、スピンモータ部4と、ガード部5と、昇降部6と、排気部7と、処理液供給部11と、第1ノズル移動機構110と、第2ノズル移動機構120とを備える。また、図2に示すように、基板処理装置100は、第1供給配管P1と、第1バルブV1と、第2供給配管P2と、第2バルブV2と、第3供給配管P3と、第3バルブV3とを備える。
チャンバー2は、内部空間を有する略箱形状の筐体であり、チャンバー2の内部と外部とは区画される。チャンバー2には、図示しないシャッター及びその開閉機構が設けられる。通常、シャッターは閉じており、その結果、チャンバー2内外の雰囲気は遮断される。センターロボットCR(図1)により基板Wがチャンバー2内部に搬入される際、あるいは、センターロボットCR(図1)により基板Wがチャンバー2内部から搬出される際に、シャッターが開放される。チャンバー2の上部には図示しないFFUユニット(ファンフィルタユニット)が設置されており、チャンバー2の上部から下方に向けてダウンフローで、塵埃の除去されたエアー、又は不活性ガスが供給される。
チャンバー2には基板Wが1枚ずつ収容される。処理ユニット1は、チャンバー2内で基板Wを水平に保持して、基板Wを1枚ずつ処理する。チャンバー2には、スピンチャック3、スピンモータ部4、ガード部5、昇降部6、排気部7、処理液供給部11、第1ノズル移動機構110、及び第2ノズル移動機構120が収容される。また、チャンバー2には、第1供給配管P1~第3供給配管P3のそれぞれの一部が収容される。
スピンチャック3は、基板Wを水平に保持する。スピンチャック3は、基板保持部の一例である。具体的には、スピンチャック3は、複数のチャック部材31と、スピンベース33とを有する。複数のチャック部材31は、基板Wの周縁に沿ってスピンベース33に設けられる。複数のチャック部材31は基板Wを水平な姿勢で保持する。スピンベース33は、略円板状であり、水平な姿勢で複数のチャック部材31を支持する。
スピンモータ部4は、回転軸線AXを中心として基板Wとスピンチャック3とを一体に回転させる。回転軸線AXは、上下方向に延びる。本実施形態では、回転軸線AXは、略鉛直方向に延びる。回転軸線AXは中心軸の一例であり、スピンモータ部4は基板回転部の一例である。詳しくは、スピンモータ部4は、回転軸線AXを中心としてスピンベース33を回転させる。したがって、スピンベース33は、回転軸線AXを中心として回転する。その結果、スピンベース33に設けられた複数のチャック部材31に保持された基板Wが、回転軸線AXを中心として回転する。
具体的には、スピンモータ部4は、モータ本体41と、シャフト43とを有する。シャフト43はスピンベース33に結合される。モータ本体41は、シャフト43を回転させる。その結果、スピンベース33が回転する。
処理液供給部11は、基板Wに処理液を供給する。本実施形態において、処理液供給部11は、第1処理液、第2処理液、及び第3処理液を基板Wに供給する。より具体的には、処理液供給部11は、第1ノズル11aと、第2ノズル11bと、第3ノズル11cとを有する。
第1ノズル11aは、基板Wに第1処理液を供給する。詳しくは、第1ノズル11aは、回転中の基板Wに向けて第1処理液を吐出する。本実施形態において、第1処理液は、酸性の薬液である。酸性の薬液(第1処理液)は、例えばDHF(diluted hydrofluoric acid:希フッ酸)であり得る。
第1供給配管P1は、第1ノズル11aに第1処理液を供給する。第1供給配管P1は、第1処理液が流通する管状部材である。第1バルブV1は、第1供給配管P1に配置される。第1バルブV1は、第1ノズル11aへの第1処理液の供給及び供給停止を切り替える。詳しくは、第1バルブV1が開くと、第1ノズル11aから基板Wに向けて第1処理液が吐出される。一方、第1バルブV1が閉じると、第1処理液の吐出が停止する。また、第1バルブV1は、第1供給配管P1において第1バルブV1よりも下流へ流れる第1処理液の流量を制御する。詳しくは、第1バルブV1の開度に応じて、第1バルブV1よりも下流へ流れる第1処理液の流量が調整される。第1バルブV1は、例えば、モータバルブである。
第1ノズル移動機構110は、略水平方向に第1ノズル11aを移動させる。詳しくは、第1ノズル移動機構110は、略鉛直方向に沿った回転軸線を中心として第1ノズル11aを旋回させる。第1ノズル11aは、移動しながら(旋回しながら)、基板Wに向けて第1処理液を吐出する。第1ノズル11aは、スキャンノズルと称されることがある。
具体的には、第1ノズル移動機構110は、ノズルアーム111と、第1回転軸113と、第1駆動部115とを有する。ノズルアーム111は略水平方向に沿って延びる。ノズルアーム111の先端部に第1ノズル11aが配置される。ノズルアーム111は第1回転軸113に結合される。第1回転軸113は、略鉛直方向に沿って延びる。第1駆動部115は、略鉛直方向に沿った回転軸線を中心として第1回転軸113を回転させて、第1回転軸113を中心にノズルアーム111を略水平面に沿って回転させる。その結果、第1ノズル11aが略水平面に沿って移動する。詳しくは、第1ノズル11aは、第1回転軸113の周りを旋回する。第1駆動部115は、例えば、ステッピングモータを含む。
第2ノズル11bは、基板Wに第2処理液を供給する。詳しくは、第2ノズル11bは、回転中の基板Wに向けて第2処理液を吐出する。本実施形態において、第2処理液は、アルカリ性の薬液である。アルカリ性の薬液(第2処理液)は、例えばSC1であり得る。なお、SC1は、「NH4OH」、「H2O2」、及び「H2O」を含む混合液である。
第2供給配管P2は、第2ノズル11bに第2処理液を供給する。第2バルブV2は、第2供給配管P2に配置される。第2供給配管P2及び第2バルブV2の構成は、第1供給配管P1及び第1バルブV1と略同様であるため、その詳しい説明は割愛する。
第2ノズル移動機構120は、略水平方向に第2ノズル11bを移動させる。詳しくは、第2ノズル移動機構120は、略鉛直方向に沿った回転軸線を中心として第2ノズル11bを旋回させる。第2ノズル11bは、移動しながら(旋回しながら)、基板Wに向けて第2処理液を吐出する。第2ノズル11bは、スキャンノズルと称されることがある。
具体的には、第2ノズル移動機構120は、ノズルアーム121と、第2回転軸123と、第2駆動部125とを有する。第2駆動部125は、略鉛直方向に沿った回転軸線を中心として第2回転軸123を回転させて、第2回転軸123を中心にノズルアーム121を略水平面に沿って回転させる。その結果、第2ノズル11bが、第2回転軸123の周りを旋回する。なお、第2ノズル移動機構120の構成は、第1ノズル移動機構110と略同様であるため、その詳しい説明は割愛する。
第3ノズル11cは、基板Wに第3処理液を供給する。詳しくは、第3ノズル11cは、回転中の基板Wに向けて第3処理液を吐出する。本実施形態において、第3処理液は、有機薬液である。有機薬液(第3処理液)は、例えばIPA(イソプロピルアルコール)のような有機溶剤であり得る。第3ノズル11cは、静止した状態で第3処理液を吐出する。第3ノズル11cは、固定ノズルと称されることがある。
第3供給配管P3は、第3ノズル11cに第3処理液を供給する。第3バルブV3は、第3供給配管P3に配置される。第3供給配管P3及び第3バルブV3の構成は、第1供給配管P1及び第1バルブV1と略同様であるため、その詳しい説明は割愛する。
なお、第1ノズル11aは、固定ノズルであってもよい。同様に、第2ノズル11bは、固定ノズルであってもよい。また、第3ノズル11cはスキャンノズルであってもよい。
ガード部5は、スピンチャック3及びスピンモータ部4の外方に配置される。ガード部5は、略筒形状を有する。換言すると、ガード部5は、スピンチャック3及びスピンモータ部4を取り囲んでいる。ガード部5は、回転する基板Wから飛散する処理液(第1処理液~第3処理液)を受け止める。
詳しくは、基板Wの回転中に処理液が基板Wに供給されると、基板Wに供給された処理液が基板Wの周囲に振り切られる。この結果、基板Wの周囲に処理液が飛散して、基板Wから飛散した処理液がガード部5によって受け止められる。本実施形態において、ガード部5は、図3を参照して後述する第1ガード51、第1カップ部52及び第2カップ部53を有する。第1ガード51は、第1処理液を受け止める。第1カップ部52は、第2処理液を受け止める。第2カップ部53は、第3処理液を受け止める。ガード部5の詳細については、図3~図14を参照して後述する。
昇降部6は、図3を参照して後述する第1ガード51、第1カップ部52及び第2カップ部53を上下方向に個別に昇降させる。昇降部6は、移動機構の一例である。詳しくは、昇降部6は、第1ガード51、第1カップ部52及び第2カップ部53をそれぞれ、液受け位置と退避位置との間で昇降させる。液受け位置は、退避位置よりも上方の位置である。
具体的には、センターロボットCR(図1)により基板Wがチャンバー2内部に搬入される際、あるいは、センターロボットCR(図1)により基板Wがチャンバー2内部から搬出される際に、第1ガード51、第1カップ部52及び第2カップ部53は退避位置に配置される。また、第1ガード51は、第1処理液を受け止める際に、液受け位置に配置される。第1カップ部52は、第2処理液を受け止める際に、液受け位置に配置される。第2カップ部53は、第3処理液を受け止める際に、液受け位置に配置される。昇降部6の詳細については、図15を参照して後述する。
排気部7は、ガード部5の内側に配置される。具体的には、排気部7は、スピンモータ部4とガード部5との間に配置される。排気部7は、略筒形状を有する。排気部7には、ガード部5において処理液(第1処理液~第3処理液)から発生したガスが流入する。排気部7の詳細については、図3~図14を参照して後述する。
排気部7に流入したガスは、排気機構8によって吸引される。排気機構8は、基板処理装置100の外部に配置される。したがって、処理液(第1処理液~第3処理液)から発生したガスは、排気機構8によってチャンバー2(基板処理装置100)の外部に排出される。排気機構8は、例えば、吸引ポンプ又は排気ファンを含む。
続いて図2及び図3を参照して、ガード部5、及び排気部7を説明する。図3は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の一部の断面を模式的に示す図である。まず図3を参照して、排気部7を説明する。図3に示すように、排気部7は、側壁71と、天井壁72と、第1ダクト部材73とを有する。排気機構8は、第1排気機構8aを含む。また、図3に示すように、基板処理装置100は、第1排気管P4を備える。
側壁71は環状であり、略鉛直方向に延びる。側壁71は、スピンモータ部4の外方に配置されて、スピンモータ部4を取り囲む。側壁71の下端は、チャンバー2の底壁21に接続している。換言すると、チャンバー2の底壁21は、側壁71の内側空間を下方から覆う。
天井壁72は、側壁71の内側空間を上方から覆う。具体的には、天井壁72は、側壁71の上端に接続し、側壁71の内方に拡がる。天井壁72は、スピンモータ部4のシャフト43が貫通する開口72aを有する。
第1ダクト部材73は、略管状であり、略鉛直方向に延びる。より具体的には、第1ダクト部材73は、側壁71の内側に配置されて、チャンバー2の内方から外方へ延びる。第1ダクト部材73の上端は、天井壁72に接続している。換言すると、天井壁72は、第1ダクト部材73の上端の開口を覆う。
第1ダクト部材73には、図2を参照して説明した第1処理液から発生するガスが流入する。具体的には、側壁71は、第1ダクト部材73の内側空間に連通する第1下流側排気ポート71aを有する。第1下流側排気ポート71aは、側壁71を貫通する貫通穴であり、第1ダクト部材73に対向する。
第1ダクト部材73の下端は、第1排気管P4の一端に連結されている。第1排気管P4は、ガスが流通する管状部材である。第1排気管P4の他端は、第1排気機構8aに接続している。第1排気機構8aは、第1排気管P4を介して、第1ダクト部材73に流入したガス(第1処理液から発生するガス)を吸引する。第1排気機構8aは、例えば、吸引ポンプ又は排気ファンを含む。なお、第1排気管P4には、バルブが配置されていてもよい。
本実施形態において、第1ダクト部材73は、第1管状部73aと、第2管状部73bとを有する。第1管状部73aは、略管状であり、側壁71の内側に配置されて、側壁71の内面に接続する。第1管状部73aの下端部は、チャンバー2の底壁21に埋設される。第2管状部73bは、管状であり、チャンバー2の外方に配置されて、第1管状部73aの下端に連結する。第1排気管P4は、第2管状部73bの下端に連結されている。
より詳しくは、第1管状部73aは、側壁71の内面側に、略鉛直方向に延びる開口を有する。第1下流側排気ポート71aは、第1管状部73aの開口を介して第1管状部73aの内側空間に連通する位置に設けられる。本実施形態では、第1下流側排気ポート71aから第1管状部73aに流入したガスが流通する流通空間が、第1管状部73aの内面及び側壁71の内面によって構成される。
続いて図3を参照して、ガード部5を説明する。図3に示すように、ガード部5は、第1ガード部5aと、第2ガード部5bとを有する。第1ガード部5aは、回転する基板Wから飛散する処理液(第1処理液及び第2処理液)を受け止める。第2ガード部5bは、第1ガード部5aと排気部7との間に配置されて、回転する基板Wから飛散する処理液(第3処理液)を受け止める。第2ガード部5bは、開閉部の一例である。
本実施形態において、第1ガード部5aは、第1ガード51と、第1カップ部52とを有する。第2ガード部5bは、第2カップ部53を有する。図2を参照して説明したように、昇降部6は、第1ガード51、第1カップ部52、及び第2カップ部53を上下方向に個別に昇降させる。
図3は、第1ガード51が液受け位置に配置され、第1カップ部52及び第2カップ部53が退避位置に配置されている状態を示している。以下、第1ガード51が液受け位置に配置され、第1カップ部52及び第2カップ部53が退避位置に配置されている状態を、「第1状態」と記載する場合がある。第1状態において、第1ノズル11a(図2)から基板Wに向けて第1処理液が吐出される。
第1ガード51は、略筒形状を有し、スピンチャック3よりも外方に位置する。第1状態において、回転する基板Wから第1処理液が飛散すると、第1ガード51が、基板Wから飛散する第1処理液を受け止める。
具体的には、第1ガード51は、上下方向における第1ガード51の中央部から上部にわたり、回転軸線AXに向かって上方に傾斜している。また、第1ガード51の下部は、略鉛直方向に延びる。第1状態において、第1ガード51の先端51aは、基板Wよりも上方に位置する。一方、第1状態において、第1カップ部52及び第2カップ部53は、基板Wよりも下方に位置する。この結果、回転する基板Wから飛散した第1処理液は、第1ガード51によって受け止められる。第1ガード51に付着した第1処理液は、第1ガード51の内面51cを伝って流れ、第1ガード51の下端51bから下方へ流れ落ちる。
第1カップ部52は、第1ガード51の内側に配置される。第1カップ部52は、略筒形状を有し、スピンチャック3よりも外方に位置する。第1カップ部52は、第2ガード521と、第1液受け部522とを有する。第1液受け部522は、第2ガード521から外方に突出する。第1液受け部522は、第1ガード51の下端51bの下方に位置する。第1液受け部522は、環状であり、環状の溝(液溜り部)を形成する。第1液受け部522は、第1ガード51の下端51bから流れ落ちた処理液(第1処理液)を受け止める。この結果、第1液受け部522に処理液(第1処理液)が集められる。
第2カップ部53は、第1カップ部52の内側に配置される。第2カップ部53は、略筒状である。第2カップ部53は、第3ガード531と、第2液受け部532と、第3液受け部533と、遮断壁部54とを有する。遮断壁部54は、壁部の一例である。
遮断壁部54は、環状であり、略鉛直方向に延びる。遮断壁部54は、第1ガード部5aと排気部7との間に配置される。本実施形態において、遮断壁部54は、第1カップ部52と排気部7との間に配置される。より具体的には、遮断壁部54は、排気部7に近接する位置に配置される。
遮断壁部54は、第1下流側排気ポート71aに対応する第1上流側排気ポート54aを有する。第1上流側排気ポート54aは、遮断壁部54を貫通する貫通穴である。第1上流側排気ポート54aと第1下流側排気ポート71aとは、周方向における位置が略一致している。また、第1状態において、第1上流側排気ポート54aと第1下流側排気ポート71aとは、上下方向における位置が略一致している。したがって、第1状態において、第1上流側排気ポート54aと第1下流側排気ポート71aとは重なっている。換言すると、第1上流側排気ポート54aは、第1下流側排気ポート71aを介して、第1ダクト部材73の内側空間に連通している。
続いて図4及び図5を参照して、第2ガード部5b及び排気部7について更に説明する。図4は、第2ガード部5b及び排気部7の断面を模式的に示す図である。図5は、排気部7の側壁71及び遮断壁部54の展開図である。詳しくは、図4及び図5は、第1状態における第2ガード部5b及び排気部7を示す。
図4に示すように、排気部7は、第2ダクト部材74及び第3ダクト部材75を更に有する。第2ダクト部材74及び第3ダクト部材75は、第1ダクト部材73と同様に、排気部7の内側に配置されている。
図5に示すように、排気部7の側壁71は、第2下流側排気ポート71bと、第3下流側排気ポート71cとを更に有する。また、遮断壁部54は、第2下流側排気ポート71bに対応する第2上流側排気ポート54bと、第3下流側排気ポート71cに対応する第3上流側排気ポート54cとを更に有する。
第2上流側排気ポート54b及び第3上流側排気ポート54cは、第1上流側排気ポート54aと同様に遮断壁部54を貫通している。第1上流側排気ポート54a、第2上流側排気ポート54b及び第3上流側排気ポート54cは、周方向において互いに異なる位置に設けられている。詳しくは、第2上流側排気ポート54bは、第2ダクト部材74に対向する位置に設けられる。第3上流側排気ポート54cは、第3ダクト部材75に対向する位置に設けられる。
第2下流側排気ポート71b及び第3下流側排気ポート71cは、第1下流側排気ポート71aと同様に排気部7の側壁71を貫通している。第1下流側排気ポート71a、第2下流側排気ポート71b及び第3下流側排気ポート71cは、周方向において互いに異なる位置に設けられている。
詳しくは、第1下流側排気ポート71aは、周方向において第1上流側排気ポート54aと略同じ位置に設けられる。第2下流側排気ポート71bは、周方向において第2上流側排気ポート54bと略同じ位置に設けられる。第3下流側排気ポート71cは、周方向において第3上流側排気ポート54cと略同じ位置に設けられる。したがって、第2下流側排気ポート71bは、第2ダクト部材74に対向する位置に設けられる。第3下流側排気ポート71cは、第3ダクト部材75に対向する位置に設けられる。
第1上流側排気ポート54a、第2上流側排気ポート54b及び第3上流側排気ポート54cは、上下方向における位置が略一致する。第1下流側排気ポート71a、第2下流側排気ポート71b及び第3下流側排気ポート71cは、上下方向において互いに異なる位置に設けられている。詳しくは、第1下流側排気ポート71aは、第2下流側排気ポート71bよりも低い位置に設けられており、第2下流側排気ポート71bは、第3下流側排気ポート71cよりも低い位置に設けられている。
図5に示すように、第1状態において、第1上流側排気ポート54aは、第1下流側排気ポート71aと重なる。一方、第2上流側排気ポート54bは、第2下流側排気ポート71bと重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。同様に、第3上流側排気ポート54cは、第3下流側排気ポート71cと重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。なお、図5において、斜線は、第1上流側排気ポート54aと第1下流側排気ポート71aとが重なっていることを示している。
したがって、第1状態においては、図4及び図5に示すように、第2カップ部53の内側空間は、第1上流側排気ポート54a及び第1下流側排気ポート71aを介して、排気部7の内側空間と連通する。より詳しくは、第2カップ部53の内側空間は、第1状態において、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第1ダクト部材73とのみ連通する。
続いて図3を参照して、第1処理液から発生するガスの流れについて説明する。詳しくは、第1ガード51の内面51cに付着した第1処理液、及び、第1液受け部522に溜まっている第1処理液から発生するガスの流れについて説明する。
基板処理装置100が使用されている間、第1排気機構8aによる吸引は、継続的に一定の出力にて行われている。したがって、第1処理液から発生したガスは、第1ガード51と第1カップ部52との隙間から、第2ガード521の先端521aとスピンチャック3との隙間、及び、第3ガード531の先端531aとスピンチャック3との隙間を介して、第2カップ部53の内側空間に流入する。
図4及び図5を参照して説明したように、第1状態では、第2カップ部53の内側空間は、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第1ダクト部材73とのみ連通する。したがって、第1処理液から発生したガスは、第1上流側排気ポート54a及び第1下流側排気ポート71aを介して、第1ダクト部材73の内側空間に流入する。この結果、第1処理液から発生するガスは、第1排気管P4を介して、第1排気機構8aに流入する。
続いて図6を参照して、本実施形態の基板処理装置100を更に説明する。図6は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の他の一部の断面を模式的に示す図である。図6に示すように、第1液受け部522は、第1排液ポート522aを有する。また、図6に示すように、基板処理装置100は、第1排液管P5を備える。
第1排液ポート522aは、第1液受け部522の底部に設けられる。第1排液ポート522aは、第1液受け部522の底部を貫通する貫通穴である。第1排液管P5の一端は、第1排液ポート522aに連結している。第1排液管P5の他端は、第1排液部9aに接続している。なお、第1排液管P5には、バルブが配置されていてもよい。
第1液受け部522で集められた第1処理液は、第1排液管P5を介して、第1排液部9aへと排出される。第1排液部9aは、基板処理装置100の外部に配置される。したがって、第1処理液は、チャンバー2(基板処理装置100)の外部に排出される。第1排液部9aへ排出された第1処理液は必要に応じて回収されて再利用される。第1排液部9aへ排出された第1処理液は廃棄されてもよい。
続いて図2及び図7~図10を参照して、本実施形態の基板処理装置100を更に説明する。まず図7を参照して、ガード部5、及び排気部7を説明する。図7は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の他の一部の断面を模式的に示す図である。図7に示すように、排気機構8は、第2排気機構8bを含む。また、図7に示すように、基板処理装置100は、第2排気管P6を備える。まず図7を参照して、排気部7を説明する。
排気部7の第2ダクト部材74は、略管状であり、略鉛直方向に延びる。より具体的には、第2ダクト部材74は、側壁71の内側に配置されて、チャンバー2の内方から外方へ延びる。第2ダクト部材74の上端は、天井壁72に接続している。換言すると、天井壁72は、第2ダクト部材74の上端の開口を覆う。
第2ダクト部材74には、図2を参照して説明した第2処理液から発生するガスが流入する。具体的には、側壁71の第2下流側排気ポート71bを介して、第2ダクト部材74の内側空間にガスが流入する。
第2ダクト部材74の下端は、第2排気管P6の一端に連結されている。第2排気管P6は、ガスが流通する管状部材である。第2排気管P6の他端は、第2排気機構8bに接続している。第2排気機構8bは、第2排気管P6を介して、第2ダクト部材74に流入したガス(第2処理液から発生するガス)を吸引する。第2排気機構8bは、例えば、吸引ポンプ又は排気ファンを含む。なお、第2排気管P6には、バルブが配置されていてもよい。
本実施形態において、第2ダクト部材74は、図3を参照して説明した第1ダクト部材73と同様に、第1管状部74aと、第2管状部74bとを有する。第2排気管P6は、第2ダクト部材74の第2管状部74bの下端に連結されている。なお、第2ダクト部材74の第1管状部74a及び第2管状部74bの構成は、第1ダクト部材73の第1管状部73a及び第2管状部73bと略同様であるため、その詳しい説明は割愛する。
続いて図7を参照して、ガード部5を説明する。図7は、第1ガード51及び第1カップ部52が液受け位置に配置されている状態を示している。このとき、第2カップ部53(第2ガード部5b)は、退避位置と液受け位置との間の中間位置に配置されている。以下、第1ガード51及び第1カップ部52が液受け位置に配置され、第2カップ部53が中間位置に配置されている状態を、「第2状態」と記載する場合がある。第2状態において、第2ノズル11b(図2)から基板Wに向けて第2処理液が吐出される。
第1カップ部52の第2ガード521は、略筒形状を有し、スピンチャック3よりも外方に位置する。第2状態において、回転する基板Wから第2処理液が飛散すると、第2ガード521が、基板Wから飛散する第2処理液を受け止める。具体的には、上下方向における第2ガード521の上部は、回転軸線AXに向かって上方に傾斜している。また、第2ガード521の中央部及び下部は、略鉛直方向に延びる。
第2状態において、第2ガード521の先端521aは、基板Wよりも上方に位置している。また、第2状態において、第1カップ部52は、第1ガード51に近接している。換言すると、第2状態において、第1ガード51と第1カップ部52との隙間は、第1状態における隙間と比べて小さくなっている。一方、第2状態において、第2カップ部53は、基板Wよりも下方に位置する。
したがって、回転する基板Wから飛散した第2処理液は、第2ガード521によって受け止められる。第2ガード521に付着した第2処理液は、第2ガード521の内面521cを伝って流れ、第2ガード521の下端521bから下方へ流れ落ちる。
第2カップ部53の第2液受け部532は、第2カップ部53の第3ガード531から外方に突出する。第2液受け部532は、第2ガード521の下端521bの下方に位置する。第2液受け部532は、環状であり、環状の溝(液溜り部)を形成する。第2液受け部532は、第2ガード521の下端521bから流れ落ちた処理液(第2処理液)を受け止める。この結果、第2液受け部532に処理液(第2処理液)が集められる。
図4及び図5を参照して説明したように、遮断壁部54の第2上流側排気ポート54bと、排気部7の第2下流側排気ポート71bとは、周方向における位置が略一致している。また、図7に示すように、第2状態において、遮断壁部54の第2上流側排気ポート54bと、排気部7の第2下流側排気ポート71bとは、上下方向における位置が略一致している。したがって、第2状態において、第2上流側排気ポート54bと第2下流側排気ポート71bとは重なっている。換言すると、第2上流側排気ポート54bは、第2下流側排気ポート71bを介して、第2ダクト部材74の内側空間に連通している。
続いて図8及び図9を参照して、第2ガード部5b及び排気部7について更に説明する。図8は、第2ガード部5b及び排気部7の断面を模式的に示す別の図である。図9は、排気部7の側壁71及び遮断壁部54の別の展開図である。詳しくは、図8及び図9は、第2状態における第2ガード部5b及び排気部7を示す。
図9に示すように、第2状態において、第2上流側排気ポート54bは、第2下流側排気ポート71bと重なる。一方、第1上流側排気ポート54aは、第1下流側排気ポート71aと重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。同様に、第3上流側排気ポート54cは、第3下流側排気ポート71cと重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。なお、図9において、斜線は、第2上流側排気ポート54bと第2下流側排気ポート71bとが重なっていることを示している。
したがって、第2状態においては、図8及び図9に示すように、第2カップ部53の内側空間は、第2上流側排気ポート54b及び第2下流側排気ポート71bを介して、排気部7の内側空間と連通する。より詳しくは、第2カップ部53の内側空間は、第2状態において、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第2ダクト部材74とのみ連通する。
続いて図7を参照して、第2処理液から発生するガスの流れについて説明する。詳しくは、第2ガード521の内面521cに付着した第2処理液、及び、第2液受け部532に溜まっている第2処理液から発生するガスの流れについて説明する。
基板処理装置100が使用されている間、第2排気機構8bによる吸引は、継続的に一定の出力にて行われている。したがって、第2処理液から発生したガスは、第2ガード521と第2カップ部53との隙間から、第3ガード531の先端531aとスピンチャック3との隙間を介して、第2カップ部53の内側空間に流入する。
図8及び図9を参照して説明したように、第2状態では、第2カップ部53の内側空間は、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第2ダクト部材74とのみ連通する。したがって、第2処理液から発生したガスは、第2上流側排気ポート54b及び第2下流側排気ポート71bを介して、第2ダクト部材74の内側空間に流入する。この結果、第2処理液から発生するガスは、第2排気管P6を介して、第2排気機構8bに流入する。
続いて図10を参照して、本実施形態の基板処理装置100を更に説明する。図10は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の他の一部の断面を模式的に示す図である。図10に示すように、第2液受け部532は、第2排液ポート532aを有する。また、図10に示すように、基板処理装置100は、第2排液管P7を備える。
第2排液ポート532aは、第2液受け部532の底部に設けられる。第2排液ポート532aは、第2液受け部532の底部を貫通する貫通穴である。第2排液管P7の一端は、第2排液ポート532aに連結している。第2排液管P7の他端は、第2排液部9bに接続している。なお、第2排液管P7には、バルブが配置されていてもよい。
第2液受け部532で集められた第2処理液は、第2排液管P7を介して、第2排液部9bへと排出される。第2排液部9bは、基板処理装置100の外部に配置される。したがって、第2処理液は、チャンバー2(基板処理装置100)の外部に排出される。第2排液部9bへ排出された第2処理液は必要に応じて回収されて再利用される。第2排液部9bへ排出された第2処理液は廃棄されてもよい。
続いて図2及び図11~図14を参照して、本実施形態の基板処理装置100を更に説明する。まず図11を参照して、ガード部5、及び排気部7を説明する。図11は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の他の一部の断面を模式的に示す図である。図11に示すように、排気機構8は、第3排気機構8cを含む。また、図11に示すように、基板処理装置100は、第3排気管P8を備える。まず図11を参照して、排気部7を説明する。
排気部7の第3ダクト部材75は、略管状であり、略鉛直方向に延びる。より具体的には、第3ダクト部材75は、側壁71の内側に配置されて、チャンバー2の内方から外方へ延びる。第3ダクト部材75の上端は、天井壁72に接続している。換言すると、天井壁72は、第3ダクト部材75の上端の開口を覆う。
第3ダクト部材75には、図3を参照して説明した第3処理液から発生するガスが流入する。具体的には、側壁71の第3下流側排気ポート71cを介して、第3ダクト部材75の内側空間にガスが流入する。
第3ダクト部材75の下端は、第3排気管P8の一端に連結されている。第3排気管P8は、ガスが流通する管状部材である。第3排気管P8の他端は、第3排気機構8cに接続している。第3排気機構8cは、第3排気管P8を介して、第3ダクト部材75に流入したガス(第3処理液から発生するガス)を吸引する。第3排気機構8cは、例えば、吸引ポンプ又は排気ファンを含む。なお、第3排気管P8には、バルブが配置されていてもよい。
本実施形態において、第3ダクト部材75は、図3を参照して説明した第1ダクト部材73と同様に、第1管状部75aと、第2管状部75bとを有する。第3排気管P8は、第3ダクト部材75の第2管状部75bの下端に連結されている。なお、第3ダクト部材75の第1管状部75a及び第2管状部75bの構成は、第1ダクト部材73の第1管状部73a及び第2管状部73bと略同様であるため、その詳しい説明は割愛する。
続いて図11を参照して、ガード部5を説明する。図11は、第1ガード51、第1カップ部52、及び第2カップ部53が液受け位置に配置されている状態を示している。以下、第1ガード51、第1カップ部52、及び第2カップ部53が液受け位置に配置されている状態を、「第3状態」と記載する場合がある。第3状態において、第3ノズル11c(図2)から基板Wに向けて第3処理液が吐出される。
第2カップ部53の第3ガード531は、略筒形状を有し、スピンチャック3よりも外方に位置する。第3状態において、回転する基板Wから第3処理液が飛散すると、第3ガード531が、基板Wから飛散する第3処理液を受け止める。具体的には、上下方向における第3ガード531の上部は、回転軸線AXに向かって上方に傾斜している。また、第3ガード531の中央部及び下部は、略鉛直方向に延びる。
第2カップ部53の第3液受け部533は、第3ガード531の下端に接続して、第3ガード531から内方に突出する(拡がる)。第3液受け部533は、環状であり、環状の溝(液溜り部)を形成する。なお、遮断壁部54は、第3液受け部533の内側の縁部(内側の上端部)に接続して、第3液受け部533の内側の縁部から上方に延びる。
第3状態において、第3ガード531の先端531aは、基板Wよりも上方に位置している。また、第3状態において、第1カップ部52は、第1ガード51に近接している。換言すると、第3状態において、第1ガード51と第1カップ部52との隙間は、第1状態における隙間と比べて小さくなっている。同様に、第3状態において、第2カップ部53は、第1カップ部52に近接している。換言すると、第3状態において、第1カップ部52と第2カップ部53との隙間は、第1状態及び第2状態における隙間と比べて小さくなっている。
したがって、回転する基板Wから飛散した第3処理液は、第3ガード531によって受け止められる。第3ガード531に付着した第3処理液は、第3ガード531の内面531bを伝って流れ、第3液受け部533へ流入する。第3液受け部533は、第3ガード531から流入した処理液(第3処理液)を受け止める。この結果、第3液受け部533に処理液(第3処理液)が集められる。
図4及び図5を参照して説明したように、遮断壁部54の第3上流側排気ポート54cと、排気部7の第3下流側排気ポート71cとは、周方向における位置が略一致している。また、図11に示すように、第3状態において、遮断壁部54の第3上流側排気ポート54cと、排気部7の第3下流側排気ポート71cとは、上下方向における位置が略一致している。したがって、第3状態において、第3上流側排気ポート54cと第3下流側排気ポート71cとは重なっている。換言すると、第3上流側排気ポート54cは、第3下流側排気ポート71cを介して、第3ダクト部材75の内側空間に連通している。
続いて図12及び図13を参照して、第2ガード部5b及び排気部7について更に説明する。図12は、第2ガード部5b及び排気部7の断面を模式的に示す別の図である。図13は、排気部7の側壁71及び遮断壁部54の別の展開図である。詳しくは、図12及び図13は、第3状態における第2ガード部5b及び排気部7を示す。
図13に示すように、第3状態において、第3上流側排気ポート54cは、第3下流側排気ポート71cと重なる。一方、第1上流側排気ポート54aは、第1下流側排気ポート71aと重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。同様に、第2上流側排気ポート54bは、第2下流側排気ポート71bと重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。なお、図13において、斜線は、第3上流側排気ポート54cと第3下流側排気ポート71cとが重なっていることを示している。
したがって、第3状態においては、図12及び図13に示すように、第2カップ部53の内側空間は、第3上流側排気ポート54c及び第3下流側排気ポート71cを介して、排気部7の内側空間と連通する。より詳しくは、第2カップ部53の内側空間は、第3状態において、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第3ダクト部材75とのみ連通する。
続いて図11を参照して、第3処理液から発生するガスの流れについて説明する。詳しくは、第3ガード531の内面531bに付着した第3処理液、及び、第3液受け部533に溜まっている第3処理液から発生するガスの流れについて説明する。
基板処理装置100が使用されている間、第3排気機構8cによる吸引は、継続的に一定の出力にて行われている。図12及び図13を参照して説明したように、第3状態では、第2カップ部53の内側空間は、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第3ダクト部材75とのみ連通する。したがって、第3処理液から発生したガスは、第2カップ部53の内側空間から、第3上流側排気ポート54c及び第3下流側排気ポート71cを介して、第3ダクト部材75の内側空間に流入する。この結果、第3処理液から発生するガスは、第3排気管P8を介して、第3排気機構8cに流入する。
続いて図14を参照して、本実施形態の基板処理装置100を更に説明する。図14は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の他の一部の断面を模式的に示す図である。図14に示すように、第3液受け部533は、第3排液ポート533aを有する。また、図14に示すように、基板処理装置100は、第3排液管P9を備える。
第3排液ポート533aは、第3液受け部533の底部に設けられる。第3排液ポート533aは、第3液受け部533の底部を貫通する貫通穴である。第3排液管P9の一端は、第3排液ポート533aに連結している。第3排液管P9の他端は、第3排液部9cに接続している。なお、第3排液管P9には、バルブが配置されていてもよい。
第3液受け部533で集められた第3処理液は、第3排液管P9を介して、第3排液部9cへと排出される。第3排液部9cは、基板処理装置100の外部に配置される。したがって、第3処理液は、チャンバー2(基板処理装置100)の外部に排出される。第3排液部9cへ排出された第3処理液は必要に応じて回収されて再利用される。第3排液部9cへ排出された第3処理液は廃棄されてもよい。
続いて図15を参照して、ガード部5及び昇降部6を説明する。図15は、ガード部5及び昇降部6を示す図である。図15に示すように、昇降部6は、第1昇降部61~第3昇降部63を含む。第1昇降部61~第3昇降部63は、制御装置101(制御部102)によって制御される。
第1ガード51は、第1昇降部61に連結される。第1昇降部61は、チャンバー2の底壁21に取り付けられている。第1昇降部61は、第1ガード51を鉛直方向に昇降させる。第1昇降部61は、モータ等の駆動源及び昇降機構を有しており、駆動源によって昇降機構を駆動して、第1ガード51を上昇又は下降させる。昇降機構は、例えば、ラック・ピニオン機構又はボールねじを含む。
第1カップ部52は、第2昇降部62に連結される。第2昇降部62は、チャンバー2の底壁21に取り付けられている。第2昇降部62は、第1カップ部52を鉛直方向に昇降させる。第2昇降部62は、モータ等の駆動源及び昇降機構を有しており、駆動源によって昇降機構を駆動して、第1カップ部52を上昇又は下降させる。昇降機構は、例えば、ラック・ピニオン機構又はボールねじを含む。
第2カップ部53は、第3昇降部63に連結される。第3昇降部63は、チャンバー2の底壁21に取り付けられている。第3昇降部63は、第2カップ部53を鉛直方向に昇降させる。第3昇降部63は、モータ等の駆動源及び昇降機構を有しており、駆動源によって昇降機構を駆動して、第2カップ部53を上昇又は下降させる。昇降機構は、例えば、ラック・ピニオン機構又はボールねじを含む。
以上、図1~図15を参照して本発明の実施形態1を説明した。本実施形態によれば、第2カップ部53を昇降させることにより、第1下流側排気ポート71a~第3下流側排気ポート71cを開閉することができる。具体的には、処理液から発生するガスが第1下流側排気ポート71a~第3下流側排気ポート71cのうちの1つに流入するように、第1下流側排気ポート71a~第3下流側排気ポート71cを開閉することができる。詳しくは、制御部102が、昇降部(第3昇降部63)を制御して、第2カップ部53を昇降させることにより、3つの下流側排気ポート(第1下流側排気ポート71a~第3下流側排気ポート71c)のいずれか1つに、3つの上流側排気ポート(第1上流側排気ポート54a~第3上流側排気ポート54c)のいずれか1つを選択的に重ねることができる。したがって、酸性のガスの排出先と、アルカリ性のガスの排出先と、有機薬液から発生するガスの排出先とを切り替えることができる。
また、本実施形態によれば、第1処理液(酸性の薬液)から発生する酸性のガスを第1排気管P4に排出し、第2処理液(アルカリ性の薬液)から発生するアルカリ性のガスを第2排気管P6に排出することができる。その結果、排気管において結晶(塩)が発生し難くなる。
また、本実施形態によれば、スピンチャック3が基板Wを回転させている間に、第2カップ部53の昇降動作によって、第1下流側排気ポート71a~第3下流側排気ポート71cのうちから、開放する下流側排気ポートを変更することができる。したがって、スピンチャック3が基板Wを回転させている間に、酸性のガスの排出先と、アルカリ性のガスの排出先と、有機薬液から発生するガスの排出先とを切り替えることができる。
また、本実施形態によれば、ガスの排出先の切り替えと同時に、酸性の薬液の排出先と、アルカリ性の薬液の排出先と、有機薬液の排出先とを切り替えることができる。
また、本実施形態によれば、第1ガード51、第1カップ部52及び第2カップ部53を個別に昇降させることができる。したがって、第1ガード51と第1カップ部52とを近接させることができる。また、第1カップ部52と第2カップ部53とを近接させることができる。その結果、上下方向におけるチャンバー2の寸法の大型化を抑制することができる。換言すると、チャンバー2の小型化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、第1ガード51、第1カップ部52及び第2カップ部53を互いに独立して動作させることができる。具体的には、第1ガード51、第1カップ部52及び第2カップ部53を個別に昇降させることができる。したがって、排液先と排気先との組み合わせを変更することができる。例えば、本実施形態では、酸性の薬液を第1排液ポート522aから排出させ、酸性のガスを第1ダクト部材73へ排出させたが、酸性の薬液を第1排液ポート522aから排出させ、酸性のガスを第2ダクト部材74から排出させることができる。
また、本実施形態では、第1ノズル11aから酸性の薬液を吐出し、第2ノズル11bからアルカリ性の薬液を吐出し、第3ノズル11cから有機薬液を吐出したが、第1ノズル11a~第3ノズル11cから基板Wに供給する処理液の種類は特に限定されない。例えば、第1ノズル11aから酸性の薬液を吐出させ、第2ノズル11bから別の酸性の薬液を吐出させ、第3ノズル11cからアルカリ性の薬液を吐出させてもよい。この場合、第1処理液(酸性の薬液)を第1排液ポート522aから排出させ、第2処理液(酸性の薬液)を第2排液ポート532aから排出させる一方で、第1処理液から発生するガス(酸性のガス)及び第2処理液から発生するガス(酸性のガス)を、例えば、第1ダクト部材73へ排出させることができる。
なお、本実施形態において、第1排液部9a~第3排液部9cは基板処理装置100の外部に配置されたが、第1排液部9a~第3排液部9cのいずれかは基板処理装置100の内部に配置されてもよい。換言すると、基板処理装置100は、第1排液部9a~第3排液部9cのいずれかを備え得る。
また、本実施形態において、第1上流側排気ポート54a~第3上流側排気ポート54cは、上下方向における位置が互いに略一致していたが、第1上流側排気ポート54a~第3上流側排気ポート54cは、上下方向における位置が互いに異なっていてもよい。
また、本実施形態において、第1ガード部5aは、2つのガード(第1ガード51及び第2ガード521)を有したが、第1ガード部5aは、1つのガード、又は3つ以上のガードを有してもよい。
また、本実施形態において、第1ガード部5aは、1つのカップ部(第1カップ部52)を有したが、第1ガード部5aは、2つ以上のカップ部を有してもよい。
また、本実施形態において、第1ガード部5aは、第1ガード51を有したが、第1ガード51は省略され得る。この場合、第1液受け部522は省略されてもよい。
また、本実施形態において、第1ガード51及び第1カップ部52は個別に昇降されたが、第1ガード51及び第1カップ部52は一体で昇降されてもよい。具体的には、単一の部材によって第1ガード51及び第1カップ部52が構成されてもよい。
また、本実施形態において、第2カップ部53は第3ガード531を有したが、第3ガード531は省略されてもよい。この場合、第2液受け部532は、第1ガード部5aに設けられてもよい。換言すると、第1ガード部5a(ガード部5)の内側に、遮断壁部54を含む部材のみが配置されてもよい。
また、本実施形態において、第2カップ部53は、1つのガード(第3ガード531)を有したが、第2カップ部53は、2つ以上のガードを有してもよい。
また、本実施形態において、排気部7は3つのダクト部材(第1ダクト部材73~第3ダクト部材75)を有したが、排気部7は、2つのダクト部材、又は4つ以上のダクト部材を有してもよい。したがって、排気部7は、2つの下流側排気ポート、又は4つ以上の下流側排気ポートを有してもよい。また、遮断壁部54は、2つの上流側排気ポート、又は4つ以上の上流側排気ポートを有してもよい。
[実施形態2]
続いて図16、図17(a)、及び図17(b)を参照して本発明の実施形態2について説明する。但し、実施形態1と異なる事項を説明し、実施形態1と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態2は、排気部7の側壁71が実施形態1と異なる。
図16は、排気部7の側壁71の展開図である。図16に示すように、本実施形態において、第1下流側排気ポート71aは、第1小下流側排気ポート71aSと、第1大下流側排気ポート71aLとを含む。同様に、第2下流側排気ポート71bは、第2小下流側排気ポート71bSと、第2大下流側排気ポート71bLとを含む。第3下流側排気ポート71cは、第3小下流側排気ポート71cSと、第3大下流側排気ポート71cLとを含む。
第1小下流側排気ポート71aS、第1大下流側排気ポート71aL、第2小下流側排気ポート71bS、第2大下流側排気ポート71bL、第3小下流側排気ポート71cS、及び第3大下流側排気ポート71cLは、上下方向において互いに異なる位置に設けられている。本実施形態において、第1小下流側排気ポート71aS、第1大下流側排気ポート71aL、第2小下流側排気ポート71bS、第2大下流側排気ポート71bL、第3小下流側排気ポート71cS、及び第3大下流側排気ポート71cLは、上下方向における位置がこの順序で高くなる。
第1大下流側排気ポート71aLは、第1小下流側排気ポート71aSよりも断面積が大きい。第1小下流側排気ポート71aSと、第1大下流側排気ポート71aLとは、上下方向に並べて設けられている。本実施形態では、第1小下流側排気ポート71aSが、第1大下流側排気ポート71aLよりも低い位置に設けられている。但し、第1大下流側排気ポート71aLが、第1小下流側排気ポート71aSよりも低い位置に設けられてもよい。
第2大下流側排気ポート71bLは、第2小下流側排気ポート71bSよりも断面積が大きい。第2小下流側排気ポート71bSと、第2大下流側排気ポート71bLとは、上下方向に並べて設けられている。本実施形態では、第2小下流側排気ポート71bSが、第2大下流側排気ポート71bLよりも低い位置に設けられている。但し、第2大下流側排気ポート71bLが、第2小下流側排気ポート71bSよりも低い位置に設けられてもよい。
第3大下流側排気ポート71cLは、第3小下流側排気ポート71cSよりも断面積が大きい。第3小下流側排気ポート71cSと、第3大下流側排気ポート71cLとは、上下方向に並べて設けられている。本実施形態では、第3小下流側排気ポート71cSが、第3大下流側排気ポート71cLよりも低い位置に設けられている。但し、第3大下流側排気ポート71cLが、第3小下流側排気ポート71cSよりも低い位置に設けられてもよい。
続いて図17(a)及び図17(b)を参照して、第2ガード部5bについて説明する。図17(a)及び図17(b)は、第2ガード部5bの動作を示す図である。
図17(a)及び図17(b)に示すように、遮断壁部54の第1上流側排気ポート54aの断面積は、第1大下流側排気ポート71aLと略等しく、第1小下流側排気ポート71aSよりも大きい。したがって、第1上流側排気ポート54aが第1大下流側排気ポート71aLと重なる場合、第1上流側排気ポート54aが第1小下流側排気ポート71aSと重なる場合に比べて、有効面積が大きくなる。よって、第1上流側排気ポート54aが第1大下流側排気ポート71aLと重なる場合、第1上流側排気ポート54aが第1小下流側排気ポート71aSと重なる場合に比べて、排気量が大きくなる。
図17(a)及び図17(b)に示すように、処理液から発生したガスを第1ダクト部材73の内側空間に流入させる際に、制御装置101(制御部102)は、第1小下流側排気ポート71aS及び第1大下流側排気ポート71aLの一方に第1上流側排気ポート54aを重ねる。同様に、処理液から発生したガスを第2ダクト部材74の内側空間に流入させる際に、制御装置101(制御部102)は、第2小下流側排気ポート71bS及び第2大下流側排気ポート71bLの一方に第2上流側排気ポート54bを重ね、処理液から発生したガスを第3ダクト部材75の内側空間に流入させる際に、制御装置101(制御部102)は、第3小下流側排気ポート71cS及び第3大下流側排気ポート71cLの一方に第3上流側排気ポート54cを重ねる。
以上、図16、図17(a)、及び図17(b)を参照して本発明の実施形態2について説明した。本実施形態によれば、第1下流側排気ポート71aは、互いに断面積が異なる2種類の下流側排気ポートを含む。したがって、処理液から発生したガスを第1ダクト部材73の内側空間に流入させる際の排気量を切り替えることができる(選択することができる)。同様に、第2下流側排気ポート71bは、互いに断面積が異なる2種類の下流側排気ポートを含み、第3下流側排気ポート71cは、互いに断面積が異なる2種類の下流側排気ポートを含む。したがって、処理液から発生したガスを第2ダクト部材74の内側空間に流入させる際の排気量を切り替えることができる(選択することができる)。また、処理液から発生したガスを第3ダクト部材75の内側空間に流入させる際の排気量を切り替えることができる(選択することができる)。
なお、本実施形態において、第1小下流側排気ポート71aS、第1大下流側排気ポート71aL、第2小下流側排気ポート71bS、第2大下流側排気ポート71bL、第3小下流側排気ポート71cS、及び第3大下流側排気ポート71cLは、上下方向における位置がこの順序で高くなったが、第1小下流側排気ポート71aS、第1大下流側排気ポート71aL、第2小下流側排気ポート71bS、第2大下流側排気ポート71bL、第3小下流側排気ポート71cS、及び第3大下流側排気ポート71cLの配置順序は、この順序に限定されない。第1小下流側排気ポート71aS、第1大下流側排気ポート71aL、第2小下流側排気ポート71bS、第2大下流側排気ポート71bL、第3小下流側排気ポート71cS、及び第3大下流側排気ポート71cLは、上下方向において互いに異なる位置に設けられていればよい。
また、本実施形態では、第1下流側排気ポート71a、第2下流側排気ポート71b、及び第3下流側排気ポート71cの全てが、互いに断面積が異なる2種類の下流側排気ポートを有したが、第1下流側排気ポート71a、第2下流側排気ポート71b、及び第3下流側排気ポート71cのうちの1つ又は2つが、互いに断面積が異なる2種類の下流側排気ポートを有してもよい。
また、本実施形態において、第1下流側排気ポート71aは、互いに断面積が異なる2種類の下流側排気ポートを有したが、第1下流側排気ポート71aは、互いに断面積が異なる3種類以上の下流側排気ポートを有してもよい。第2下流側排気ポート71bも同様に、互いに断面積が異なる3種類以上の下流側排気ポートを有してもよい。同様に、第3下流側排気ポート71cは、互いに断面積が異なる3種類以上の下流側排気ポートを有してもよい。
[実施形態3]
続いて図18(a)及び図18(b)を参照して本発明の実施形態3について説明する。但し、実施形態1、2と異なる事項を説明し、実施形態1、2と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態3は、第2ガード部5bの動作が実施形態1、2と異なる。
図18(a)及び図18(b)は、第2ガード部5bの動作を示す図である。図18(a)及び図18(b)に示すように、制御装置101(制御部102)は、処理液から発生したガスを第1ダクト部材73の内側空間に流入させる際に、第1上流側排気ポート54aと第1下流側排気ポート71aとが重なる面積(有効面積)を調整して排気量を調整する。
具体的には、図18(a)に示すように、制御装置101は、処理液から発生したガスを第1ダクト部材73の内側空間に流入させる際に、第1下流側排気ポート71aの上下方向における位置に対して、第1上流側排気ポート54aの上下方向における位置が一致するように、第1上流側排気ポート54aを第1下流側排気ポート71aに重ねる。このとき、排気量は最大となる。あるいは、図18(b)に示すように、制御装置101は、処理液から発生したガスを第1ダクト部材73の内側空間に流入させる際に、第1下流側排気ポート71aの上下方向における位置に対して、第1上流側排気ポート54aの上下方向における位置がずれるように、第1上流側排気ポート54aを第1下流側排気ポート71aに重ねる。このとき、排気量は、最大の排気量よりも少ない量となる。
同様に、制御装置101(制御部102)は、処理液から発生したガスを第2ダクト部材74の内側空間に流入させる際に、第2上流側排気ポート54bと第2下流側排気ポート71bとが重なる面積(有効面積)を調整して排気量を調整する。また、制御装置101(制御部102)は、処理液から発生したガスを第3ダクト部材75の内側空間に流入させる際に、第3上流側排気ポート54cと第3下流側排気ポート71cとが重なる面積(有効面積)を調整して排気量を調整する。
以上、図18(a)及び図18(b)を参照して本発明の実施形態3について説明した。本実施形態によれば、処理液から発生したガスを第1ダクト部材73の内側空間に流入させる際の排気量を調整することができる。同様に、処理液から発生したガスを第2ダクト部材74の内側空間に流入させる際の排気量を調整することができる。また、処理液から発生したガスを第3ダクト部材75の内側空間に流入させる際の排気量を調整することができる。
なお、本実施形態では、第1ダクト部材73の内側空間にガスを流入させる際の排気量、第2ダクト部材74の内側空間にガスを流入させる際の排気量、及び第3ダクト部材75の内側空間にガスを流入させる際の排気量を調整したが、これらの排気量のうちの1つ又は2つの排気量が調整されてもよい。
[実施形態4]
続いて図19~図28を参照して本発明の実施形態4について説明する。但し、実施形態1~3と異なる事項を説明し、実施形態1~3と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態4は、排気部7の側壁71が実施形態1~3と異なる。
図19は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の一部の断面を模式的に示す図である。詳しくは、図19は、図3を参照して説明した第1状態における処理ユニット1を示す。
図19に示すように、第1下流側排気ポート71aは、第1下層下流側排気ポート71a1と、第1上層下流側排気ポート71a2とを含む。第1下層下流側排気ポート71a1と、第1上層下流側排気ポート71a2とは、上下方向に並べて設けられている。具体的には、第1上層下流側排気ポート71a2が、第1下層下流側排気ポート71a1よりも上方に設けられている。
図19に示すように、第1状態において、第1下層下流側排気ポート71a1は、第1上流側排気ポート54aと重なる。一方、第1上層下流側排気ポート71a2は、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。したがって、第2カップ部53の内側空間は、第1上流側排気ポート54a及び第1下層下流側排気ポート71a1を介して、第1ダクト部材73の内側空間と連通する。
続いて図20を参照して、第2ガード部5b及び排気部7について説明する。図20は、排気部7の側壁71及び遮断壁部54の展開図である。詳しくは、図20は、第1状態における第2ガード部5b及び排気部7を示す。
図20に示すように、第2下流側排気ポート71bは、第2下層下流側排気ポート71b1と、第2上層下流側排気ポート71b2とを含む。換言すると、側壁71は、第1下層下流側排気ポート71a1と、第1上層下流側排気ポート71a2と、第2下層下流側排気ポート71b1と、第2上層下流側排気ポート71b2と、第3下流側排気ポート71cとを有する。第2下層下流側排気ポート71b1と、第2上層下流側排気ポート71b2とは、上下方向に並べて設けられている。具体的には、第2上層下流側排気ポート71b2が、第2下層下流側排気ポート71b1よりも上方に設けられている。
第1下層下流側排気ポート71a1、第2下層下流側排気ポート71b1、第3下流側排気ポート71c、第2上層下流側排気ポート71b2、及び第1上層下流側排気ポート71a2は、上下方向において互いに異なる位置に設けられている。本実施形態において、第1下層下流側排気ポート71a1、第2下層下流側排気ポート71b1、第3下流側排気ポート71c、第2上層下流側排気ポート71b2、及び第1上層下流側排気ポート71a2は、上下方向における位置がこの順序で高くなる。
図20に示すように、第1状態において、第1上流側排気ポート54aは、第1下層下流側排気ポート71a1と重なり、第1上層下流側排気ポート71a2と重ならない。第1上層下流側排気ポート71a2は、遮断壁部54と重なる。第2上流側排気ポート54bは、第2下層下流側排気ポート71b1及び第2上層下流側排気ポート71b2のいずれとも重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。第3上流側排気ポート54cは、第3下流側排気ポート71cと重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。したがって、第1状態において、第2カップ部53の内側空間は、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第1ダクト部材73とのみ連通する。なお、図20において、斜線は、第1上流側排気ポート54aと第1下層下流側排気ポート71a1とが重なっていることを示している。
続いて図19を参照して、第1状態におけるガスの流れについて説明する。図20を参照して説明したように、第1状態において、第2カップ部53の内側空間は、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第1ダクト部材73とのみ連通する。したがって、図19に示すように、第1状態において、第1処理液から発生するガスは、第2カップ部53の内側空間から、第1上流側排気ポート54a及び第1下層下流側排気ポート71a1を介して、第1ダクト部材73の内側空間に流入する。
続いて図21及び図22を参照して、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1について更に説明する。図21は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の他の一部の断面を模式的に示す図である。詳しくは、図21は、図7を参照して説明した第2状態における処理ユニット1を示す。図22は、排気部7の側壁71及び遮断壁部54の別の展開図である。詳しくは、図22は、第2状態における第2ガード部5b及び排気部7を示す。
図21及び図22に示すように、第2状態において、第2上流側排気ポート54bは、第2下層下流側排気ポート71b1と重なり、第2上層下流側排気ポート71b2と重ならない。第2上層下流側排気ポート71b2は、遮断壁部54と重なる。第1上流側排気ポート54aは、第1下層下流側排気ポート71a1及び第1上層下流側排気ポート71a2のいずれとも重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。第3上流側排気ポート54cは、第3下流側排気ポート71cと重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。したがって、第2状態において、第2カップ部53の内側空間は、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第2ダクト部材74とのみ連通する。なお、図22において、斜線は、第2上流側排気ポート54bと第2下層下流側排気ポート71b1とが重なっていることを示している。
したがって、図21に示すように、第2状態において、第2処理液から発生するガスは、第2カップ部53の内側空間から、第2上流側排気ポート54b及び第2下層下流側排気ポート71b1を介して、第2ダクト部材74の内側空間に流入する。
続いて図23及び図24を参照して、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1について更に説明する。図23は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の他の一部の断面を模式的に示す図である。詳しくは、図23は、図11を参照して説明した第3状態における処理ユニット1を示す。図24は、排気部7の側壁71及び遮断壁部54の別の展開図である。詳しくは、図24は、第3状態における第2ガード部5b及び排気部7を示す。
図23及び図24に示すように、第3状態において、第3上流側排気ポート54cは、第3下流側排気ポート71cと重なる。一方、第1上流側排気ポート54aは、第1下層下流側排気ポート71a1及び第1上層下流側排気ポート71a2のいずれとも重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。同様に、第2上流側排気ポート54bは、第2下層下流側排気ポート71b1及び第2上層下流側排気ポート71b2のいずれとも重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。したがって、第3状態において、第2カップ部53の内側空間は、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第3ダクト部材75とのみ連通する。なお、図24において、斜線は、第3上流側排気ポート54cと第3下流側排気ポート71cとが重なっていることを示している。
したがって、図23に示すように、第3状態において、第3処理液から発生するガスは、第2カップ部53の内側空間から、第3上流側排気ポート54c及び第3下流側排気ポート71cを介して、第3ダクト部材75の内側空間に流入する。
続いて図25を参照して、ガード部5を説明する。図25は、処理ユニット1の他の状態の断面を模式的に示す図である。図25に示すように、ガード部5は、第3状態から更に上昇する。具体的には、第1ガード51は、液受け位置から更に上昇して、液受け位置よりも上方の第1上昇位置に配置される。第1カップ部52及び第2カップ部53も同様に、液受け位置から更に上昇して、液受け位置よりも上方の第1上昇位置に配置される。換言すると、ガード部5は、第1上昇位置に配置される。以下、ガード部5が第1上昇位置に配置されている状態を、「第4状態」と記載する場合がある。第4状態では、第3ガード531が処理液を受け止める。
続いて図26を参照して、第2ガード部5b及び排気部7について説明する。図26は、排気部7の側壁71及び遮断壁部54の別の展開図である。詳しくは、図26は、第4状態における第2ガード部5b及び排気部7を示す。
図26に示すように、第4状態において、第2上流側排気ポート54bは、第2上層下流側排気ポート71b2と重なり、第2下層下流側排気ポート71b1と重ならない。第2下層下流側排気ポート71b1は、遮断壁部54と重なる。第1上流側排気ポート54aは、第1下層下流側排気ポート71a1及び第1上層下流側排気ポート71a2のいずれとも重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。第3上流側排気ポート54cは、第3下流側排気ポート71cと重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。したがって、第4状態において、第2カップ部53の内側空間は、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第2ダクト部材74とのみ連通する。なお、図26において、斜線は、第2上流側排気ポート54bと第2上層下流側排気ポート71b2とが重なっていることを示している。
続いて図25を参照して、第4状態におけるガスの流れについて説明する。図26を参照して説明したように、第4状態において、第2カップ部53の内側空間は、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第2ダクト部材74とのみ連通する。したがって、図25に示すように、第4状態において、第3ガード531の内面531bに付着した処理液、及び、第3液受け部533に溜まっている処理液から発生するガスは、第2カップ部53の内側空間から、第2上流側排気ポート54b及び第2上層下流側排気ポート71b2を介して、第2ダクト部材74の内側空間に流入する。
続いて図27を参照して、ガード部5を説明する。図27は、処理ユニット1の他の状態の断面を模式的に示す図である。図27に示すように、ガード部5は、第1上昇位置(第4状態)から更に上昇する。具体的には、第1ガード51は、第1上昇位置から更に上昇して、第1上昇位置よりも上方の第2上昇位置に配置される。第1カップ部52及び第2カップ部53も同様に、第1上昇位置から更に上昇して、第1上昇位置よりも上方の第2上昇位置に配置される。換言すると、ガード部5は、第2上昇位置に配置される。以下、ガード部5が第2上昇位置に配置されている状態を、「第5状態」と記載する場合がある。第5状態では、第3ガード531が処理液を受け止める。
続いて図28を参照して、第2ガード部5b及び排気部7について説明する。図28は、排気部7の側壁71及び遮断壁部54の別の展開図である。詳しくは、図28は、第5状態における第2ガード部5b及び排気部7を示す。
図28に示すように、第5状態において、第1上流側排気ポート54aは、第1上層下流側排気ポート71a2と重なり、第1下層下流側排気ポート71a1と重ならない。第1下層下流側排気ポート71a1は、遮断壁部54と重なる。第2上流側排気ポート54bは、第2下層下流側排気ポート71b1及び第2上層下流側排気ポート71b2のいずれとも重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。第3上流側排気ポート54cは、第3下流側排気ポート71cと重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。したがって、第5状態において、第2カップ部53の内側空間は、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第1ダクト部材73とのみ連通する。なお、図28において、斜線は、第1上流側排気ポート54aと第1上層下流側排気ポート71a2とが重なっていることを示している。
続いて図27を参照して、第5状態におけるガスの流れについて説明する。図28を参照して説明したように、第5状態において、第2カップ部53の内側空間は、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第1ダクト部材73とのみ連通する。したがって、図27に示すように、第5状態において、第3ガード531の内面531bに付着した処理液、及び、第3液受け部533に溜まっている処理液から発生するガスは、第2カップ部53の内側空間から、第1上流側排気ポート54a及び第1上層下流側排気ポート71a2を介して、第1ダクト部材73の内側空間に流入する。
以上、図19~図28を参照して本発明の実施形態4を説明した。本実施形態によれば、第3ガード531の内面531bに付着した処理液、及び、第3液受け部533に溜まっている処理液から発生するガスの排出先を、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75の間で切り替えることができる。
なお、本実施形態において、第1下層下流側排気ポート71a1、第2下層下流側排気ポート71b1、第3下流側排気ポート71c、第2上層下流側排気ポート71b2、及び第1上層下流側排気ポート71a2は、上下方向における位置がこの順序で高くなったが、第1下層下流側排気ポート71a1、第2下層下流側排気ポート71b1、第3下流側排気ポート71c、第2上層下流側排気ポート71b2、及び第1上層下流側排気ポート71a2の配置順序は、この順序に限定されない。第1下層下流側排気ポート71a1、第2下層下流側排気ポート71b1、第3下流側排気ポート71c、第2上層下流側排気ポート71b2、及び第1上層下流側排気ポート71a2は、上下方向において互いに異なる位置に設けられていればよい。
[実施形態5]
続いて図29~図34を参照して本発明の実施形態5について説明する。但し、実施形態1~4と異なる事項を説明し、実施形態1~4と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態5は、ガスが流通する経路が実施形態1~4と異なる。
まず、図29、図30及び図32を参照して、排気部7を説明する。図29は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の一部の断面を模式的に示す図である。詳しくは、図29は、図3を参照して説明した第1状態における処理ユニット1を示す。図30は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の他の一部の断面を模式的に示す図である。詳しくは、図30は、図7を参照して説明した第2状態における処理ユニット1を示す。図32は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の他の一部の断面を模式的に示す図である。詳しくは、図32は、図11を参照して説明した第3状態における処理ユニット1を示す。
図29に示すように、第1下流側排気ポート71aは、第1下層下流側排気ポート71a1と、第1上層下流側排気ポート71a2とを含む。換言すると、排気部7の側壁71は、第1下層下流側排気ポート71a1と、第1上層下流側排気ポート71a2とを有する。図30に示すように、第2下流側排気ポート71bは、第2下層下流側排気ポート71b1と、第2上層下流側排気ポート71b2とを含む。換言すると、排気部7の側壁71は、第2下層下流側排気ポート71b1と、第2上層下流側排気ポート71b2とを有する。図32に示すように、排気部7の側壁71は、第3下流側排気ポート71cを有する。
続いて図29及び図30を参照して、ガード部5を説明する。図29及び図30に示すように、第2カップ部53の第3液受け部533は、排気部7の側壁71との間に隙間を形成する。より具体的には、排気部7の側壁71と第3液受け部533の内側の壁部との間に隙間が形成される。なお、第3液受け部533の内側の壁部は、第3液受け部533のうち、遮断壁部54の下端が接続する部分であり、遮断壁部54の下方に位置する。第3液受け部533の内側の壁部は、環状である。第3液受け部533の内側の壁部は、側壁71に対して傾斜している。具体的には、第3液受け部533の内側の壁部は、下側である程、側壁71から遠ざかるように、傾斜している。
続いて図30及び図31を参照して、ガード部5を更に説明する。図31は、処理ユニット1の他の状態の断面を模式的に示す図である。詳しくは、図31は、第2状態における処理ユニット1を示す。
図31に示すように、第2ガード部5bは、閉塞部材534を有する。閉塞部材534は、棒状部材である。例えば、閉塞部材534は、円柱状であり得る。閉塞部材534は、周方向における位置が第1下流側排気ポート71a(第1下層下流側排気ポート71a1及び第1上層下流側排気ポート71a2)と略一致している。閉塞部材534は、第2カップ部53から、排気部7の側壁71に向かって突出する。より具体的には、閉塞部材534は、第3液受け部533の内側の壁部に設けられる。
続いて図29を参照して、チャンバー2を説明する。図29に示すように、チャンバー2は、外壁22を有する。外壁22は、略筒状である。外壁22は、ガード部5を囲み、ガード部5との間に隙間を形成する。
続いて図29を参照して、第1状態におけるガスの流れについて説明する。図29に示すように、第1状態において、第1下層下流側排気ポート71a1は、側壁71と第3液受け部533との間の隙間(空間)に連通する。一方、第1上層下流側排気ポート71a2は、遮断壁部54と重なる。第1上流側排気ポート54aは、第1下層下流側排気ポート71a1及び第1上層下流側排気ポート71a2のいずれとも重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。なお、第2下層下流側排気ポート71b1及び第2上層下流側排気ポート71b2は、遮断壁部54と重なり、第2上流側排気ポート54bは、第2下層下流側排気ポート71b1及び第2上層下流側排気ポート71b2のいずれとも重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。第3下流側排気ポート71cは、遮断壁部54と重なり、第3上流側排気ポート54cは、第3下流側排気ポート71cと重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。
したがって、図29に示すように、第1状態において、第1ガード51の内面51cに付着した処理液、及び、第1液受け部522に溜まっている処理液から発生するガスは、チャンバー2の外壁22とガード部5との間の隙間(空間)に流入した後、チャンバー2の底壁21とガード部5との間の隙間(空間)に流入する。第1状態において、チャンバー2の底壁21とガード部5との間の隙間(空間)は、側壁71と第3液受け部533との間の隙間(空間)に連通している。よって、ガスは、側壁71と第3液受け部533との間の隙間(空間)から、第1下層下流側排気ポート71a1を介して、第1ダクト部材73の内側空間に流入する。
続いて図30及び図31を参照して、第2状態におけるガスの流れについて説明する。図30に示すように、第2状態において、第2下層下流側排気ポート71b1は、側壁71と第3液受け部533との間の隙間(空間)に連通する。一方、第2上層下流側排気ポート71b2は、遮断壁部54と重なる。第2上流側排気ポート54bは、第2下層下流側排気ポート71b1及び第2上層下流側排気ポート71b2のいずれとも重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。
また、図31に示すように、第2状態において、第1下層下流側排気ポート71a1は、閉塞部材534と重なる。この結果、第1下層下流側排気ポート71a1は、閉塞部材534によって閉塞される。第1上層下流側排気ポート71a2は、遮断壁部54と重なる。第1上流側排気ポート54aは、第1下層下流側排気ポート71a1及び第1上層下流側排気ポート71a2のいずれとも重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。なお、第3下流側排気ポート71cは、遮断壁部54と重なり、第3上流側排気ポート54cは、第3下流側排気ポート71cと重ならず、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。
したがって、図30に示すように、第2状態において、第2ガード521の内面521cに付着した処理液、及び、第2液受け部532に溜まっている処理液から発生するガスは、チャンバー2の外壁22とガード部5との間の隙間(空間)に流入した後、チャンバー2の底壁21とガード部5との間の隙間(空間)に流入する。第2状態において、チャンバー2の底壁21とガード部5との間の隙間(空間)は、側壁71と第3液受け部533との間の隙間(空間)に連通している。よって、ガスは、側壁71と第3液受け部533との間の隙間(空間)から、第2下層下流側排気ポート71b1を介して、第2ダクト部材74の内側空間に流入する。
続いて図32を参照して、第3状態におけるガスの流れについて説明する。図32に示すように、第3状態では、第3上流側排気ポート54cが第3下流側排気ポート71cと重なり、第2カップ部53の内側空間は、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第3ダクト部材75とのみ連通する。したがって、図32に示すように、第3状態において、第3ガード531の内面531bに付着した処理液、及び、第3液受け部533に溜まっている処理液から発生するガスは、第2カップ部53の内側空間から、第3上流側排気ポート54c及び第3下流側排気ポート71cを介して、第3ダクト部材75の内側空間に流入する。
続いて図33を参照して、図25を参照して説明した第4状態におけるガスの流れについて説明する。図33は、処理ユニット1の他の状態の断面を模式的に示す図である。詳しくは、図33は、第4状態における処理ユニット1を示す。
図33に示すように、第4状態では、第2上流側排気ポート54bが第2上層下流側排気ポート71b2と重なり、第2カップ部53の内側空間は、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第2ダクト部材74とのみ連通する。したがって、図33に示すように、第4状態において、第3ガード531の内面531bに付着した処理液、及び、第3液受け部533に溜まっている処理液から発生するガスは、第2カップ部53の内側空間から、第2上流側排気ポート54b及び第2上層下流側排気ポート71b2を介して、第2ダクト部材74の内側空間に流入する。
続いて図34を参照して、図27を参照して説明した第5状態におけるガスの流れについて説明する。図34は、処理ユニット1の他の状態の断面を模式的に示す図である。詳しくは、図34は、第5状態における処理ユニット1を示す。
図34に示すように、第5状態では、第1上流側排気ポート54aが第1上層下流側排気ポート71a2と重なり、第2カップ部53の内側空間は、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75のうち、第1ダクト部材73とのみ連通する。したがって、図34に示すように、第5状態において、第3ガード531の内面531bに付着した処理液、及び、第3液受け部533に溜まっている処理液から発生するガスは、第2カップ部53の内側空間から、第1上流側排気ポート54a及び第1上層下流側排気ポート71a2を介して、第1ダクト部材73の内側空間に流入する。
以上、図29~図34を参照して本発明の実施形態5を説明した。本実施形態によれば、第3ガード531の内面531bに付着した処理液、及び、第3液受け部533に溜まっている処理液から発生するガスの排出先を、第1ダクト部材73~第3ダクト部材75の間で切り替えることができる。
[実施形態6]
続いて図35~図38を参照して本発明の実施形態6について説明する。但し、実施形態1~5と異なる事項を説明し、実施形態1~5と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態6は、処理ユニット1が開閉部54Aを備える点で実施形態1~5と異なる。
まず図35~図37を参照して本実施形態の基板処理装置100を説明する。図35は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の一部の断面を模式的に示す図である。図36は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の他の一部の断面を模式的に示す図である。詳しくは、図35は、図3を参照して説明した第1状態における処理ユニット1を示す。図36は、図11を参照して説明した第3状態における処理ユニット1を示す。
図35に示すように、処理ユニット1は、開閉部54Aを備える。開閉部54Aは、ガード部5と排気部7との間に配置される。具体的には、開閉部54Aは、第2カップ部53の内側に配置される。実施形態6における第2カップ部53は、第3液受け部533及び遮断壁部54を有していない。本実施形態において、第2カップ部53の第3ガード531は、第1円筒部535a、第2円筒部535b、及び連結部535cを有する。
第1円筒部535aは、略筒形状を有する。第1円筒部535aは、基板Wから飛散する処理液を受け止める。具体的には、上下方向における第1円筒部535aの上部は、回転軸線AXに向かって上方に傾斜している。また、第1円筒部535aの中央部及び下部は、略鉛直方向に延びる。第2カップ部53の第2液受け部532は、第1円筒部535aから外方に突出する。
第2円筒部535bは、略筒形状を有する。具体的には、第2円筒部535bは、略鉛直方向に延びる。第2円筒部535bは、第1円筒部535aの内側に、第1円筒部535aから離れて配置される。
連結部535cは、第1円筒部535aと第2円筒部535bとを連結する。連結部535cは、環状である。本実施形態において、連結部535cは、第1円筒部535aの内面から内側に突出して、第2円筒部535bの上端に接続する。より詳しくは、連結部535cは、鉛直方向に対して斜め下方に傾斜している。
開閉部54Aは、略筒形状を有する。開閉部54Aは、実施形態1において説明した遮断壁部54を有する。また、開閉部54Aは、底壁55と、外壁56とを有する。遮断壁部54は、図4及び図5を参照して説明した第1上流側排気ポート54a~第3上流側排気ポート54cを有する。
開閉部54Aの底壁55は、遮断壁部54の下端に接続する。開閉部54Aの底壁55は、環状であり、遮断壁部54の下端から外方に拡がる。開閉部54Aの外壁56は、開閉部54Aの底壁55の外側の縁部に接続する。開閉部54Aの外壁56は、環状であり、底壁55の外側の縁部から略上方向に延びる。開閉部54Aの外壁56は、第2カップ部53の内側に配置される。具体的には、開閉部54Aの外壁56は、第1円筒部535aと第2円筒部535bとの間の隙間に配置される。
図36に示すように、開閉部54Aは、第3液受け部533を有する。具体的には、遮断壁部54の下部、底壁55、及び外壁56の下部が第3液受け部533を構成する。回転する基板Wから飛散した処理液は、第2カップ部53の第1円筒部535aによって受け止められる。第1円筒部535aに付着した第3処理液は、第1円筒部535aから、連結部535c及び第2円筒部535bを介して、第3液受け部533へ流入する。
図35及び図36に示すように、開閉部54Aは、第1上流側排気ポート54aが第1下流側排気ポート71aに重なる位置と、第3上流側排気ポート54cが第3下流側排気ポート71cに重なる位置との間で昇降する。したがって、実施形態1~5と同様に、開閉部54Aを昇降させることにより、第1下流側排気ポート71a~第3下流側排気ポート71cのうちの1つを開放し、残りを閉鎖することができる。その結果、ガスの排気先を切り替えることができる。
図37は、処理ユニット1の他の状態の断面を模式的に示す図である。詳しくは、図37は、図11を参照して説明した第3状態における処理ユニット1を示す。図36及び図37に示すように、開閉部54Aは、ガード部5とは独立して昇降させることができる。したがって、図37に示すように、第3状態において、第1上流側排気ポート54aと第1下流側排気ポート71aとが重なる位置に開閉部54Aを配置させて、第3ガード531に付着した処理液、及び、第3液受け部533に溜まっている処理液から発生するガスを、第1ダクト部材73へ流入させることができる。
続いて図38を参照して本実施形態の基板処理装置100を更に説明する。図38は、ガード部5、開閉部54A、及び昇降部6を示す図である。図38に示すように、昇降部6は、第4昇降部64を更に含む。第1昇降部61~第4昇降部64は、制御装置101(制御部102)によって制御される。
第4昇降部64は、チャンバー2の底壁21に取り付けられている。開閉部54Aは、第4昇降部64に連結される。第4昇降部64は、開閉部54Aを鉛直方向に昇降させる。したがって、本実施形態によれば、第1ガード51、第1カップ部52、第2カップ部53、及び開閉部54Aを個別に昇降させることができる。
具体的には、第4昇降部64は、モータ等の駆動源及び昇降機構を有しており、駆動源によって昇降機構を駆動して、開閉部54Aを上昇又は下降させる。昇降機構は、例えば、ラック・ピニオン機構又はボールねじを含む。
以上、図35~図38を参照して本発明の実施形態6を説明した。本実施形態によれば、開閉部54Aを昇降させることにより、第1処理液(酸性の薬液)から発生する酸性のガスを第1排気管P4に排出し、第2処理液(アルカリ性の薬液)から発生するアルカリ性のガスを第2排気管P6に排出することができる。その結果、排気管において結晶(塩)が発生し難くなる。
また、本実施形態によれば、第1ガード51、第1カップ部52、第2カップ部53及び開閉部54Aを互いに独立して動作させることができる。したがって、実施形態1~5と同様に、排液先と排気先との組み合わせを変更することができる。
[実施形態7]
続いて図39~図41を参照して本発明の実施形態7について説明する。但し、実施形態1~6と異なる事項を説明し、実施形態1~6と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態7は、第1上流側排気ポート54a~第3上流側排気ポート54c及び第1下流側排気ポート71a~第3下流側排気ポート71cの位置が実施形態1~6と異なる。また、実施形態7は、開閉部54Bの動作方向が実施形態1~6と異なる。
まず図39を参照して本実施形態の基板処理装置100を説明する。図39は、本実施形態の基板処理装置100が備える処理ユニット1の一部の断面を模式的に示す図である。詳しくは、図39は、図11を参照して説明した第3状態における処理ユニット1を示す。
図39に示すように、処理ユニット1は、開閉部54Bを備える。開閉部54Bは、ガード部5と排気部7との間に配置される。具体的には、開閉部54Bは、第2カップ部53の内側に配置される。実施形態7における第2カップ部53は、実施形態6と同様に、第3液受け部533及び遮断壁部54を有していない。実施形態7における第2カップ部53の第3ガード531は、実施形態6と同様に、第1円筒部535a、第2円筒部535b、及び連結部535cを有する。第1円筒部535a、第2円筒部535b、及び連結部535cの構成は、実施形態6において説明した第1円筒部535a、第2円筒部535b、及び連結部535cと略同様であるため、その説明は割愛する。
開閉部54Bは、略筒形状を有する。開閉部54Bは、遮断壁部54を有する。また、開閉部54Bは、実施形態6において説明した開閉部54Aと同様に、底壁55と、外壁56とを有する。遮断壁部54は、環状であり、略鉛直方向に延びる。遮断壁部54は、排気部7に近接する位置に配置される。開閉部54Bの底壁55及び外壁56の構成は、実施形態6において説明した開閉部54Aの底壁55及び外壁56と略同様であるため、その説明は割愛する。
続いて図40を参照して、開閉部54B及び排気部7について説明する。図40は、排気部7の側壁71及び遮断壁部54の展開図である。詳しくは、図40は、第1上流側排気ポート54aが第1下流側排気ポート71aと重なる位置に開閉部54Bが配置されている状態を示している。なお、図40において、斜線は、第1上流側排気ポート54aと第1下流側排気ポート71aとが重なっていることを示している。
図40に示すように、実施形態7において、第1上流側排気ポート54a、第2上流側排気ポート54b、第3上流側排気ポート54c、第1下流側排気ポート71a、第2下流側排気ポート71b及び第3下流側排気ポート71cは、上下方向における位置が略一致する。また、実施形態7において、第1上流側排気ポート54a、第2上流側排気ポート54b及び第3上流側排気ポート54cは、不等角度間隔で設けられる。第1下流側排気ポート71a、第2下流側排気ポート71b及び第3下流側排気ポート71cも同様に不等角度間隔で設けられる。
より詳しくは、第1上流側排気ポート54a、第2上流側排気ポート54b、第3上流側排気ポート54c、第1下流側排気ポート71a、第2下流側排気ポート71b及び第3下流側排気ポート71cは、第1上流側排気ポート54aが第1下流側排気ポート71aと重なるとき、第2上流側排気ポート54bが第2下流側排気ポート71bと重ならず、第3上流側排気ポート54cが第3下流側排気ポート71cと重ならない位置に設けられている。このとき、第2上流側排気ポート54bは、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。同様に、第3上流側排気ポート54cは、排気部7の側壁71の壁面(外面)と重なる。
また、第1上流側排気ポート54a、第2上流側排気ポート54b、第3上流側排気ポート54c、第1下流側排気ポート71a、第2下流側排気ポート71b及び第3下流側排気ポート71cは、第2上流側排気ポート54bが第2下流側排気ポート71bと重なるとき、第1上流側排気ポート54aが第1下流側排気ポート71aと重ならず、第3上流側排気ポート54cが第3下流側排気ポート71cと重ならない位置に設けられている。また、第3上流側排気ポート54cが第3下流側排気ポート71cと重なるとき、第1上流側排気ポート54aが第1下流側排気ポート71aと重ならず、第2上流側排気ポート54bが第2下流側排気ポート71bと重ならない位置に設けられている。
続いて図41を参照して本実施形態の基板処理装置100を更に説明する。図41は、ガード部5、開閉部54B、昇降部6及び回動部12を示す図である。図41に示すように、処理ユニット1は、回動部12を更に備える。第1昇降部61~第3昇降部63及び回動部12は、制御装置101(制御部102)によって制御される。
回動部12は、図2を参照して説明した回転軸線AXを中心として開閉部54Bを回転させる。具体的には、回動部12は、開閉部54Bの回転位置を制御する。回動部12は、モータ等の駆動源及び回動機構を有しており、駆動源によって回動機構を駆動して、開閉部54Bを回転させる。回動機構は、例えば、少なくとも1つのギヤを含む。
回動部12が開閉部54Bの回転位置を制御することにより、第1下流側排気ポート71a~第3下流側排気ポート71cのうちの1つを開放し、残りを閉鎖することができる。したがって、ガスの排気先を切り替えることができる。
以上、図39~図41を参照して本発明の実施形態7を説明した。本実施形態によれば、開閉部54Bを回転させることにより、第1処理液(酸性の薬液)から発生する酸性のガスを第1排気管P4に排出し、第2処理液(アルカリ性の薬液)から発生するアルカリ性のガスを第2排気管P6に排出することができる。その結果、排気管において結晶(塩)が発生し難くなる。
また、本実施形態によれば、第1ガード51、第1カップ部52、第2カップ部53及び開閉部54Bを互いに独立して動作させることができる。具体的には、第1ガード51、第1カップ部52、第2カップ部53を個別に昇降させることができる。また、第1ガード51、第1カップ部52、第2カップ部53とは独立して開閉部54Bを回転させることができる。したがって、実施形態1~6と同様に、排液先と排気先との組み合わせを変更することができる。
[実施形態8]
続いて図42を参照して本発明の実施形態8について説明する。但し、実施形態1~7と異なる事項を説明し、実施形態1~7と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態8は、処理ユニット1が開閉部54Cを備える点で実施形態1~7と異なる。
図42は、本実施形態に係る基板処理装置100が備える処理ユニット1の一部を模式的に示す図である。詳しくは、図42は、排気部7の側壁71と、開閉部54Cと、開閉駆動部13とを示す。
図42に示すように、処理ユニット1は、開閉部54Cを備える。また、図42に示すように、基板処理装置100は、開閉駆動部13を備える。本実施形態において、開閉部54Cは、第1開閉部541~第3開閉部543を含む。また、開閉駆動部13は、第1開閉駆動部13a~第3開閉駆動部13cを含む。
第1開閉部541~第3開閉部543は第1下流側排気ポート71a~第3下流側排気ポート71cにそれぞれ対応する。具体的には、第1開閉部541は、周方向における位置が第1下流側排気ポート71aと略一致している。同様に、第2開閉部542は、周方向における位置が第2下流側排気ポート71bと略一致している。第3開閉部543は、周方向における位置が第3下流側排気ポート71cと略一致している。
第1開閉部541~第3開閉部543は、排気部7の側壁71の外面に配置されている。第1開閉部541~第3開閉部543は、排気部7の側壁71の外面に、鉛直方向にスライド自在に取り付けられてもよい。
第1開閉駆動部13aは、第1開閉部541を鉛直方向に昇降させる。同様に、第2開閉駆動部13bは、第2開閉部542を鉛直方向に昇降させる。第3開閉駆動部13cは、第3開閉部543を鉛直方向に昇降させる。第1開閉駆動部13a~第3開閉駆動部13cは、制御装置101(制御部102)によって制御される。
詳しくは、第1開閉駆動部13aは、第1開閉部541が第1下流側排気ポート71aと重なる閉鎖位置と、第1開閉部541が第1下流側排気ポート71aと重ならない開放位置との間で、第1開閉部541を昇降させる。第1開閉部541が閉鎖位置に配置されることにより、第1下流側排気ポート71aが閉鎖される。第1開閉部541が開放位置に配置されることにより、第1下流側排気ポート71aが開放される。
第1開閉駆動部13aは、例えば、シリンダを含む。この場合、シリンダのロッドが第1開閉部541に連結される。したがって、シリンダを駆動させることにより、第1開閉部541を昇降させることができる。
第2開閉駆動部13b及び第3開閉部543の構成は、第1開閉駆動部13aと略同様であるため、その詳細な説明は省略する。
以上、図42を参照して本発明の実施形態8を説明した。本実施形態によれば、第1開閉部541~第3開閉部543を昇降させることにより、第1処理液(酸性の薬液)から発生する酸性のガスを第1排気管P4に排出し、第2処理液(アルカリ性の薬液)から発生するアルカリ性のガスを第2排気管P6に排出することができる。その結果、排気管において結晶(塩)が発生し難くなる。
また、本実施形態によれば、第1ガード51、第1カップ部52、第2カップ部53、及び第1開閉部541~第3開閉部543を互いに独立して動作させることができる。具体的には、第1ガード51、第1カップ部52、第2カップ部53、及び第1開閉部541~第3開閉部543を個別に昇降させることができる。したがって、実施形態1~7と同様に、排液先と排気先との組み合わせを変更することができる。
なお、本実施形態において、開閉駆動部13は開閉部54Cを昇降させたが、開閉駆動部13は開閉部54Cを周方向に移動させてもよい。
また、本実施形態において、第1下流側排気ポート71a~第3下流側排気ポート71cの上下方向の位置は略同じであるが、第1下流側排気ポート71a~第3下流側排気ポート71cの上下方向の位置は、互いに異なっていてもよい。
以上、図面(図1~図42)を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、図1~図42を参照して説明した実施形態では、基板Wは半導体ウエハであったが、基板Wは、半導体ウエハに限定されない。例えば、基板Wは、液晶表示装置用基板、電界放出ディスプレイ(Field Emission Display:FED)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、又は、太陽電池用基板であり得る。
また、図1~図42を参照して説明した実施形態では、基板Wを保持する構成として、基板Wを挟持する挟持式のチャックについて説明したが、基板Wを保持する構成として、バキューム式のチャックが採用されてもよい。
また、図1~図42を参照して説明した実施形態では、処理液供給部11は3つのノズル(第1ノズル11a~第3ノズル11c)を有したが、処理液供給部11は、2つのノズル、又は4つ以上のノズルを有してもよい。
また、図1~図42を参照して説明した実施形態では、処理液供給部11は、基板Wの上方から基板Wへ向けて処理液を吐出するノズルである上部ノズルを有したが、処理液供給部11は、上部ノズルに加えて、下部ノズルを有してもよい。下部ノズルは、スピンベース33の中央に位置する開口を介して、スピンベース33から上方に突出するノズルである。下部ノズルの上端は、基板Wの下方に位置し、基板Wの下面の中央部に対向する。下部ノズルは、基板Wの下面の中央部に向けて処理液を供給する。