JP7340309B1 - 乳母車用シート及び乳母車 - Google Patents
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Abstract
一実施形態のシート3は、乳母車1に装着される乳母車用シートである。シート3は、座面部40と、背当部50と、一対の側壁部80と、を備える。側壁部80は、補強板81,82と、補強板81と補強板82とを接続する接続部材83と、を有する。補強板81は、内面81aと、外面81bと、内面81aと外面81bとを接続する端面81cと、を有する。補強板82は、内面82aと、外面82bと、内面82aと外面82bとを接続し、展開状態において端面81cと接触する端面82cと、を有する。接続部材83は、少なくとも補強板81及び補強板82の境界に沿って折り曲げ可能とされており、接続部材83は、外面81bと外面82bとがなす角度が減少する方向に補強板81が補強板82に対して折れ曲がるように補強板81及び補強板82を付勢しない態様で、外面81bと外面82bとに固定されている。
Description
本開示の一側面は、乳母車用シート及び乳母車に関する。
従来、乳母車本体と、乳母車本体に支持されるシートと、を有する乳母車が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載されている乳母車用のシートは、シートの座面部と背当部とが接近するように折り畳むことが可能に構成されている。上記シートは、座面部の左右に配置された一対の側壁部を有している。また、各側壁部は、弾性部材によって左右方向における内側に折れ曲がるように付勢されている。これにより、乳母車の折り畳み動作に伴って側壁部が左右方向の外側に拡がるように折り畳まれること(ひいては、シートの側壁部が乳母車本体(フレーム)に挟まれた状態で保管されること)が防止されるという効果が発揮される。
上記特許文献1に記載された構成では、経時的な弾性部材の劣化に伴って上記効果が弱まる(或いは得られなくなる)おそれがある。また、乳母車の展開状態(すなわち、乳母車に乳幼児が乗車可能な状態)においても、側壁部に対して、弾性部材によって付勢される力が働くため、側壁部が左右方向の内側に若干折れ曲がり、上記折れ曲がりの分だけ乳幼児の乗車スペースの左右方向の幅が圧迫されるおそれがある。また、上記折れ曲がりの分だけ側壁部の左右方向の外側と乳母車本体(フレーム)との間のスペースが大きくなり、当該スペースに乳幼児の身体の一部や玩具等が挟まれ易くなるという問題も生じ得る。
本開示の一側面は、乳母車の展開状態における乳幼児の乗車スペースが圧迫されることを防止しつつ、乳母車の折り畳み動作時に側壁部が左右方向の外側に拡がるように折り畳まれることを防止することができる乳母車用シート、及び上記乳母車用シートを備えた乳母車を提供することを目的とする。
本開示の一側面に係る乳母車用シートは、展開状態から折り畳み状態へと折り畳み可能な乳母車に装着される乳母車用シートであって、座面部と、座面部に接続された背当部と、展開状態における左右方向の座面部の両側に配置された一対の側壁部と、を備える。側壁部は、第1補強板と、第1補強板に対して座面部が位置する側とは反対側に配置される第2補強板と、第1補強板と第2補強板とを接続する接続部材と、を有する。第1補強板は、左右方向において座面部が位置する側を向く第1内面と、第1内面とは反対側の第1外面と、第1内面と第1外面とを接続し、展開状態において第2補強板と接触する第1端面と、を有する。第2補強板は、左右方向において座面部が位置する側を向く第2内面と、第2内面とは反対側の第2外面と、第2内面と第2外面とを接続し、展開状態において第1端面と接触する第2端面と、を有する。接続部材は、少なくとも第1補強板と第2補強板との境界に沿って折り曲げ可能とされている。接続部材は、第1外面と第2外面とがなす角度が減少する方向に第1補強板が第2補強板に対して折れ曲がるように第1補強板及び第2補強板を付勢しない態様で、第1外面と第2外面とに固定されている。
上記乳母車用シートでは、各側壁部は、接続部材を介して互いに接続された第1補強板及び第2補強板を有する。接続部材は、少なくとも第1補強板及び第2補強板の境界に沿って折り曲げ可能とされている。これにより、第1外面と第2外面とが互いに近づく方向に、第1補強板を第2補強板に対して折り曲げること(すなわち、側壁部を左右方向の内側に突出するように折り曲げること)ができる。一方、接続部材が各補強板の外面(すなわち、第1外面及び第2外面)に固定されているため、第1補強板の第1端面のうち第1外面に接続される縁部と第2補強板の第2端面のうち第2外面に接続される縁部とが接触(或いは近接)した状態が維持される。すなわち、第1内面と第2内面とが互いに近づく方向に第1補強板が第2補強板に対して折れ曲がること(すなわち、側壁部が左右方向の外側に突出するように折れ曲がること)が防止される。従って、乳母車の折り畳み動作時において、側壁部が左右方向の外側に拡がるように折り畳まれることが防止される。さらに、接続部材は、第1外面と第2外面とがなす角度が減少する方向に第1補強板が第2補強板に対して折れ曲がるように第1補強板及び第2補強板を付勢しない態様で、第1補強板と第2補強板とを接続している。すなわち、展開状態において、接続部材は、側壁部が左右方向の内側に突出するように折れ曲がることを助長しないように構成されている。これにより、展開状態において、第1補強板と第2補強板とが平行な状態(すなわち、第1端面と第2端面とが接触し、第1外面及び第2外面が面一な状態)が適切に維持され、乳幼児の乗車スペースが側壁部によって圧迫されることが防止される。
接続部材は、第1外面と第2外面とに跨がるように配置され、第1外面及び第2外面に貼付されたテープ部材を有してもよい。上記構成によれば、テープ部材によって第1補強板及び第2補強板を接続することにより、展開状態において、第1外面と第2外面とが面一となる状態をより確実に維持することができる。これにより、展開状態において第1端面に対して第2端面がずれてしまい、第1補強板と第2補強板とが互いに重なってしまうこと(その結果、折り畳み動作時に第1補強板が第2補強板に対して折れ曲がることが阻害されること)を防止することができる。
接続部材は、第1外面と第2外面とに跨がるように配置され、第1補強板及び第2補強板の各々に縫合された布部材を有してもよい。例えば、接続部材としてテープ部材を用いた場合には、経時的なテープ部材の粘着力の低下に起因して、テープ部材が第1外面又は第2外面から剥がれてしまうおそれがある。一方、接続部材として布部材を用いる上記構成によれば、各補強板の外面(第1外面及び第2外面)にあてがった布部材を各補強板に縫合することにより、第1補強板及び第2補強板から接続部材が外れてしまうことを防止し、第1補強板と第2補強板とをより安定的に接続することができる。
接続部材は、第1外面と第2外面とに跨がるように配置され、第1外面及び第2外面に貼付されたテープ部材と、第1外面と第2外面とに跨がるように配置され、第1補強板及び第2補強板の各々に縫合された布部材と、を有してもよい。上記構成によれば、上述したテープ部材及び布部材の両方の効果を得ることができる。すなわち、布部材を用いることによって、第1補強板と第2補強板とをより安定的に接続することができると共に、テープ部材を用いることによって、第1端面に対して第2端面がずれてしまうことを防止することができる。
テープ部材と布部材とは、互いに重なる部分を有してもよく、上記部分において、テープ部材は、布部材と第1補強板及び第2補強板との間に配置されてもよい。上記構成によれば、テープ部材と布部材とが互いに重なる部分において、テープ部材を布部材で適切に保護することができる。すなわち、上記部分において、テープ部材の表面が外部に露出することが防止される。その結果、乳母車の使用時等に発生する外部からの衝撃等に起因するテープ部材の損傷を抑制し、第1外面又は第2外面からテープ部材が剥がれてしまうことを抑制することができる。
テープ部材は、上記部分において、布部材と共に第1補強板及び第2補強板の各々に縫合されていてもよい。上記構成によれば、テープ部材が布部材と共に第1補強板及び第2補強板に対して強固に固定(縫合)されるため、第1外面又は第2外面からテープ部材が剥がれてしまうことをより効果的に抑制することができる。
第1補強板と第2補強板との境界に沿った布部材の長さは、境界に沿ったテープ部材の長さよりも長くてもよい。粘着材料を有するテープ部材を布部材及び各補強板と共に縫合する場合、縫合する際に用いられるミシン針等にテープ部材を構成する粘着材料が付着し、ミシンの動作異常等を引き起こすおそれがある。上記のように、布部材をテープ部材よりも長くすることにより、布部材が各補強板に縫合される全体領域に対して、テープ部材が布部材と共に縫合される領域の割合を小さくすることができる。その結果、上述したようなテープ部材の粘着材料に起因するトラブルの発生を抑制できる。
側壁部は、内側生地と、内側生地よりも外側に配置された外側生地と、内側生地よりも外側且つ外側生地よりも内側に配置された内側補強生地と、外側生地よりも内側且つ内側補強生地よりも外側に配置された外側補強生地と、を有してもよく、第1補強板、第2補強板、及び接続部材は、内側補強生地と外側補強生地との間に収容されていてもよく、第1補強板及び第2補強板は、内側補強生地及び外側補強生地の少なくとも一方に固定されていてもよい。上記構成では、各補強板が内側補強生地と外側補強生地とで挟み込まれた状態で、さらにその外側が内側生地と外側生地とで覆われる。このように各補強板を二重の生地で保護することにより、側壁部に対して外部からの衝撃が加わった際に、側壁部のうち外部に露出した生地(内側生地及び外側生地)に破れ等が生じた場合でも、補強用生地(内側補強生地及び外側補強生地)によって各補強板が外部に露出することが防止される。その結果、補強板が外部に露出することによる見栄えの悪化、外部に露出した補強板と乳母車本体との接触等による補強板の破損等を防止することができる。
本開示の一側面に係る乳母車は、上記の乳母車用シートと、上記の乳母車用シートを支持し、展開状態から折り畳み状態へと変形可能な乳母車本体と、を備える。
上記乳母車によれば、上述した乳母車用シートを備えることにより、乳母車の展開状態における乳幼児の乗車スペースが圧迫されることを防止しつつ、乳母車の折り畳み動作時に側壁部が左右方向の外側に拡がるように折り畳まれることを防止することができる。
本開示の一側面によれば、乳母車の展開状態における乳幼児の乗車スペースが圧迫されることを防止しつつ、乳母車の折り畳み動作時に側壁部が左右方向の外側に拡がるように折り畳まれることを防止することができる乳母車用シート、及び上記乳母車用シートを備えた乳母車を提供することができる。
以下、本開示の一実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
図1~図4を用いて、本実施形態に係る乳母車1について説明する。乳母車1は、折り畳み可能に構成されている。すなわち、乳母車1は、図1~図3に示される展開状態と図4に示される折り畳み状態とを切替可能に構成されている。展開状態とは、乳母車1に乳幼児を乗車させることができるように乳母車本体2が広げられた(展開された)状態である。折り畳み状態とは、乳母車1をコンパクトに収納するために乳母車本体2が折り畳まれた状態である。
本明細書中において、乳母車1に対する「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」、「前後方向」、「左右方向」、及び「上下方向」の用語は、特に説明がない場合、展開状態の乳母車1に乗車する乳幼児を基準とした「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」、「前後方向」、「左右方向」、及び「上下方向」を意味する。乳母車1の接地面が水平面である場合には、「前後方向」は、接地面に平行な乳母車1の進退方向である。また、「上下方向」は、前後方向に直交すると共に接地面に直交する方向である。また、「左右方向」は、前後方向及び上下方向の両方に直交する方向である。
図1~図4において、「前後方向」をX軸方向と表し、「左右方向」をY軸方向と表し、「上下方向」をZ軸方向と表す。X軸方向の負方向側が「前」に相当し、X軸方向の正方向側が「後」に相当する。また、Y軸方向の正方向が「右」に相当し、Y軸方向の負方向側が「左」に相当する。また、Z軸方向の正方向が「上」に相当し、Z軸方向の負方向が「下」に相当する。なお、「左右方向」において、乳母車1に乗車する乳幼児(乳母車1の左右方向の中心)に接近する側を内側といい、乳幼児から離間する側を外側という。
図1及び図2に示されるように、乳母車1は、乳母車本体2と、乳母車本体2に装着されるシート3(乳母車用シート)と、を備える。乳母車本体2は、本体フレーム10と、本体フレーム10に接続されたハンドル20及びシート支持部30と、を有している。図1及び図2は、いずれも展開状態の乳母車1を示す斜視図である。図1は、シート3が乳母車本体2に装着された状態を示す図であり、図2は、シート3が乳母車本体2から取り外された状態を示す図である。
本体フレーム10は、それぞれ左右両側に設けられた、一対の前脚11と、一対の後脚12と、一対のアームレスト13と、を有している。各前脚11の上端部は、各前脚11に対応する側(左側又は右側)に配置されたアームレスト13の前端部に回動可能に接続されている。同様に、各後脚12の上端部は、各後脚12に対応する側(左側又は右側)に配置されたアームレスト13の前端部に回動可能に接続されている。各アームレスト13の後端部は、リンク部材14及び回動ブラケット15を介して、各アームレスト13に対応する側(左側又は右側)に配置された後脚12の中間部分に接続されている。リンク部材14の上端部には、後述する側壁部80に設けられた連結部材101を連結するための突起部14aが設けられている。突起部14aは、リンク部材14と平行に上方に延びるピン状に形成されている。
ハンドル20は、上記のように構成された本体フレーム10に対して、揺動可能に接続されている。図1及び図2に示されるように、ハンドル20は、U字状に形成されている。図1~図3に示される背面押し状態(すなわち、操作者(保護者)が乳母車1に乗車する乳幼児の背面側からハンドル20を把持して乳母車1を操縦する状態)において、ハンドル20の両端の各部分は、各部分に対応する側(左側又は右側)のリンク部材14に対して、リンク部材14と平行な状態が維持されるように連結されている。なお、ハンドル20は、ハンドル20の持ち手の部分が乳母車1に乗車する乳幼児の前方に移動するように、本体フレーム10に対して図3における反時計回りに揺動可能に構成されてもよい。この場合、操作者は、乳幼児に対面する前脚11側の位置からハンドル20を把持して乳母車を操縦することが可能となる。すなわち、乳母車1の後脚12側が進行方向の前方となるようにして乳母車1を走行させることが可能となる。このような対面押し状態においては、ハンドル20はリンク部材14とは非平行になる。ハンドル20の中央部には、展開状態と折り畳み状態とを切り替える操作を行うための操作部20aが設けられている。操作部20aの操作により、展開状態又は折り畳み状態を維持するためのロック状態と、展開状態と折り畳み状態とを切り替え可能なアンロック状態と、を切り替えることができる。
乳母車1は、以下のようにして、各構成部材を互いに回動させることにより、展開状態(図1~図3参照)から折り畳み状態(図4参照)へと折り畳むことができる。
本実施形態では一例として、図1~図3に示される展開状態の乳母車1を折り畳む際には、操作部20aを操作してアンロック状態にしつつ、ハンドル20を一旦上方に引き上げ、その後、下方に押し下げる操作が実行される。上記の折り畳み操作に伴い、リンク部材14及び回動ブラケット15が後脚12から離間し、回動ブラケット15が後脚12に対して、図3及び図4における時計回り方向に回動する。また、この動作に伴って、アームレスト13及び座面支持フレーム31が、リンク部材14に対して、図3及び図4における時計回り方向に回動する。なお、リンク部材14は、ハンドル20と平行に配置されるため、図3及び図4においてハンドル20の奥側に隠れている。
図4に示されるように、上記の折り畳み操作により、乳母車1を折り畳むことができる。図4に示されるように、乳母車1を折り畳み状態にすることにより、乳母車1の前後方向(X軸方向)の寸法を、展開状態における乳母車1の前後方向(X軸方向)の寸法よりも小型化することができる。なお、乳母車1を折り畳み状態から展開するには、上記の折り畳み操作とは逆の操作を実行すればよい。
図2に示されるように、シート支持部30は、リクライニング可能にシート3を支持する。シート支持部30は、座面支持フレーム31と、背当支持フレーム32と、ベースシート33と、上方フレーム34と、連結フレーム35と、を有している。
座面支持フレーム31は、乳母車1に乗車した乳幼児の臀部の下方に位置するフレーム部材である。背当支持フレーム32は、座面支持フレーム31に揺動可能に接続され、乳母車1に乗車した乳幼児の背中の背後に位置する部分である。例えば、座面支持フレーム31及び背当支持フレーム32の各々は、全体としてU字状の形状を有する金属製のパイプによって構成され得る。
ベースシート33は、座面支持フレーム31及び背当支持フレーム32に張設された布部材である。ベースシート33は、後述するシート3の座面部40を支持する座面支持部331と、後述するシート3の背当部50を支持する背当支持部332と、を有している。
上方フレーム34は、背当支持フレーム32よりも上方位置において、背当支持フレーム32と略平行に配置されるU字状のフレーム部材である。連結フレーム35は、背当支持フレーム32と上方フレーム34とを連結するフレーム部材である。
図5及び図6を用いて、シート支持部30に装着されるシート3について説明する。図5は、座面部40と背当部50とが平行になるように伸ばされた状態のシート3を表面4a側(乳幼児が乗車する側)から見た平面図であり、図6は、図5と同様の状態のシート3を裏面4b側から見た平面図である。
シート3は、例えば、クッション性を有する素材によって構成され、シート3の表面4a側に着座する乳幼児に快適な乗り心地を提供する。シート3は、座面部40と、背当部50と、包囲部60と、フード部70と、一対の側壁部80と、を有している。
座面部40は、座面支持フレーム31に保持されたベースシート33の座面支持部331によって支持され、乳母車1に乗車する乳幼児の臀部を主に支持する。
背当部50は、座面部40に接続され、座面部40の後方に位置している。背当部50は、背当支持フレーム32に保持されたベースシート33の背当支持部332によって支持され、乳母車1に乗車する乳幼児の背中に対面する位置に配置される。
座面部40と背当部50とは、例えば、互いに縫い付けられることによって接続されている。この場合、座面部40と背当部50との間には、縫い目からなる接続ラインL1が形成される。乳母車1のリクライニング動作又は折り畳み動作に伴って、座面部40及び背当部50は、互いに接近する。この際、座面部40及び背当部50は、上記接続ラインL1を揺動軸線として、相対的に揺動する。
包囲部60は、背当部50の座面部40に接続される縁部(接続ラインL1)以外の縁部に接続されている。包囲部60は、乳母車1に乗車する乳幼児の上半身の上方及び側方を覆って保護する部分である。すなわち、包囲部60は、乳幼児の頭部を保護するヘッドレストとして機能する部分を含む。包囲部60は、例えば、背当部50に縫い付けられており、背当部50と包囲部60との接続箇所は、略U字状の縫製ラインによって画成される。
フード部70は、包囲部60の背当部50に接続される側とは反対側の縁部に接続され、包囲部60の裏面側を覆うフード状に設けられた部材である。図1に示されるように、シート3がシート支持部30に装着される際には、包囲部60とフード部70との接続箇所が上方フレーム34(図2参照)に沿うように配置されて、フード部70が、上方フレーム34及び連結フレーム35を覆うように被せられる。これにより、包囲部60が安定的に固定される。
一対の側壁部80は、展開状態における左右方向(Y軸方向)の座面部40の両側に配置されている。側壁部80は、座面部40と背当部50とに架け渡されており、乳母車1に乗車した乳幼児を側方から保護する役割を果たす。側壁部80は、展開状態(図1参照)において、シート支持部30に直接支持されることなく、座面部40に対して略垂直に起立した状態を維持するように構成されている。
各側壁部80の座面部40及び背当部50から離間する側の端部には、展開状態においてリンク部材14の突起部14aに向かって延びる突出部85が設けられている。突出部85の裏面4bには、突起部14aに連結される連結部材101が設けられている。一例として、連結部材101は、突出部85に対して固定されたベルト部101aと、ベルト部101aの両端に設けられた一対のホック101b(互いに嵌合するように構成されたホック対)と、を有するホックベルトである。ベルト部101aを突起部14aの側面に巻き付け、一対のホック101b同士(すなわち、凹部と凸部同士)を互いに留めることにより、図1に示されるように、連結部材101が突起部14aに対して固定される。これにより、展開状態における側壁部80の起立姿勢が安定化する。
シート3は、座面部40と背当部50とが接続される境界部(接続ラインL1)の近傍(本実施形態では、接続ラインL1の左右方向(Y軸方向)の両端部の近傍)に設けられた連結部材102(図6参照)を有している。連結部材102は、連結部材101と同様の構成を有している。連結部材102は、シート3の裏面4bに対して固定されたベルト部102aと、ベルト部102aの両端に設けられた一対のホック102bと、を有するホックベルトである。ベルト部102aをリンク部材14の側面に巻き付け、一対のホック102b同士(すなわち、凹部と凸部同士)を互いに留めることにより、図1に示されるように、連結部材102がリンク部材14に対して固定される。これにより、連結部材102によってシート3をシート支持部30に固定しつつ、シート3の座面部40と背当部50との間の境界部(接続ラインL1)を適正な位置に合わせることができる。
なお、シート3は、連結部材101,102以外の図示しない固定具によってシート支持部30(例えばベースシート33)に対して更に固定されてもよい。
乳母車1に乗車する乳幼児に直接接触し得る座面部40、背当部50、及び包囲部60は、例えば、クッション性を有する布材を用いて構成され得る。このような布材の具体例としては、スポンジ等の材料を2つの布地で挟んでなる布材、クッション性を有する布地そのものからなる布材等が挙げられる。また、側壁部80のうち少なくとも左右方向の内側に配置される部分(後述する内側生地801)も、乳幼児に直接接触し得るため、クッション性を有する布材によって構成され得る。
次に、シート3が備える一対の側壁部80の構成について詳細に説明する。各側壁部80の構成は互いに同一であるため、以降の説明では、左側に配置される側壁部80に着目して説明する。図5及び図6に示されるように、側壁部80は、縁部80a,80b,80cによって画定される略扇形状を有している。縁部80aは、側壁部80と座面部40及び背当部50との境界に沿った縁部である。縁部80bは、縁部80aの後端部80a1(背当部50に接続される端部)から背当部50の縁部51に対して略垂直な方向に延びる縁部である。上述した突出部85は、縁部80bの外側に設けられている。縁部80cは、縁部80aの前端部80a2から縁部80bの外側端部まで弧状に延びる縁部である。
図7~図9に示されるように、側壁部80は、補強板81(第1補強板)と、補強板82(第2補強板)と、接続部材83と、を有する。図7は、展開状態において補強板81、補強板82、及び接続部材83を左右方向(Y軸方向)の外側から見た平面図である。図8は、図7のVIII-VIII線に沿った断面図である。図9は、展開状態から折り畳み状態に移行する際の補強板81,82及び接続部材83を模式的に示す図である。
図5に示されるように、補強板81は、縁部80aに沿った領域に配置されている。補強板81は、側壁部80の他の箇所(側壁部80を構成する後述する各生地)よりも変形しにくい(剛性の高い)部材である。補強板81は、例えばポリプロピレン等の樹脂によって形成された板状の部材である。補強板82は、補強板81に対して座面部40が位置する側とは反対側に配置されている。補強板82は、例えば、補強板81と同様の材料によって形成された板状の部材である。
補強板81と補強板82とは、互いに接触しており、展開状態において互いに平行となるように配置されている。補強板81と補強板82との境目によって、接続ラインL1と縁部80aとが交わる端部(すなわち、座面部40、背当部50、及び側壁部80の境界部)から縁部80cの略中央部まで直線状に延びる折り目ラインL2が形成されている。補強板81は、縁部80aと折り目ラインL2との間の領域に配置されている。補強板82は、折り目ラインL2と縁部80bとの間の領域に配置されている。図10に示されるように、折り畳み状態において、側壁部80は、左右方向(Y軸方向)の内側に突出するように、折り目ラインL2に沿って二つ折りにされる。図10は、折り畳み状態の乳母車1の平面図である。
補強板81は、内面81a(第1内面)と、外面81b(第1外面)と、端面81c(第1端面)と、を有している。内面81aは、展開状態において、左右方向(Y軸方向)において座面部40が位置する側を向く面である。外面81bは、内面81aとは反対側の面である。端面81cは、内面81aと外面81bとを接続する面である。端面81cは、内面81a及び外面81bに対して垂直に延びる面である。端面81cは、展開状態(すなわち、補強板81と補強板82とが平行に配置された状態)において、補強板82の端面82cと対向及び接触する。内面81a、外面81b、及び端面81cは、いずれも平坦面である。
補強板82は、内面82a(第2内面)と、外面82b(第2外面)と、端面82c(第2端面)と、を有している。内面82aは、展開状態において、左右方向(Y軸方向)において座面部40が位置する側を向く面である。内面82aは、展開状態において、補強板81の内面81aと面一に連続する面である。外面82bは、内面82aとは反対側の面である。外面82bは、展開状態において、補強板81の外面81bと面一に連続する面である。端面82cは、内面82aと外面82bとを接続する面である。端面82cは、内面82a及び外面82bに対して垂直に延びる面である。端面82cは、展開状態において、補強板81の端面81cと対向及び接触する。内面82a、外面82b、及び端面82cは、いずれも平坦面である。
接続部材83は、補強板81と補強板82とを接続する部材である。接続部材83は、補強板81と補強板82とに跨がるように、補強板81の外面81bと補強板82の外面82bとに固定されている。接続部材83は、少なくとも補強板81と補強板82との境界である折り目ラインL2に沿って折り曲げ可能に構成されている。本実施形態では、接続部材83は、全体として柔軟な素材によって形成されることによって、折り目ラインL2に沿って折り曲げ可能とされている。
接続部材83は、外面81bと外面82bとがなす角度が減少する方向(すなわち、外面81bと外面82bとが互いに接近する方向)に補強板81が補強板82に対して折れ曲がるように補強板81及び補強板82を付勢しない態様で、外面81b及び外面82bに固定されている。例えば、接続部材83を外面81b及び外面82bの面内方向に沿って収縮するゴム等の弾性部材によって構成した場合、接続部材83の収縮力によって、外面81bと外面82bとが互いに接近する方向に折れ曲がるように、補強板81及び補強板82が付勢されてしまう。その結果、展開状態において、外面81b及び外面82bがなす角度が180度よりも小さくなるように、補強板81が補強板82に対して傾斜するおそれがある。すなわち、展開状態において、側壁部80が左右方向(Y軸方向)の内側へと若干突出するおそれがある。これに対して、本実施形態の接続部材83は、上記のように外面81bと外面82bとが互いに接近する方向に補強板81が補強板82に対して折れ曲がることを助長しないように構成されている。すなわち、接続部材83は、外面81b及び外面82bの面内方向に沿って収縮しない部材によって構成されている。本実施形態では、接続部材83は、テープ部材831と、布部材832と、によって構成されている。
テープ部材831は、外面81bと外面82bとに跨がるように配置され、外面81b及び外面82bに貼付されている。テープ部材831は、例えば、繊維補強されたテープ(例えば、フィラメントテープ等)によって構成され得る。図7に示されるように、テープ部材831は、矩形状に形成されている。テープ部材831は、テープ部材831の幅方向D2(端面81cと端面82cとが対向する方向)の中心が折り目ラインL2と略一致するように、折り目ラインL2に沿って延びている。テープ部材831の折り目ラインL2に沿った方向D1の長さは、テープ部材831の幅方向D2の長さよりも長い。本実施形態では、テープ部材831は、方向D1における補強板81,82の端部から離間している。
上記のようにテープ部材831が設けられることにより、補強板81の外面81b及び端面81cの間の縁部81d(図9参照)と、補強板82の外面82b及び端面82cの間の縁部82d(図9参照)とが接触するように、補強板81及び補強板82を互いに固定することができる。すなわち、テープ部材831によって、上記縁部81d,82d同士の位置合わせを容易且つ精度良く行うことができる。
布部材832は、補強板81と補強板82とに跨がるように配置され、補強板81及び補強板82の各々に縫合されている。布部材は、例えば、ナイロンベルト、ポリエステルベルト等によって構成され得る。図7に示されるように、布部材832は、矩形状に形成されている。布部材832は、布部材832の幅方向D2の中心が折り目ラインL2と略一致するように、折り目ラインL2に沿って延びている。布部材832の方向D1の長さは、テープ部材831の方向D1の長さよりも長い。すなわち、方向D1において、布部材832は、テープ部材831よりも外側まで延びている。布部材832は、方向D1における補強板81,82の端部付近まで延びている。一方、布部材832の幅方向D2の長さは、テープ部材831の幅方向D2の長さよりも短い。すなわち、幅方向D2において、テープ部材831は、布部材832よりも外側まで延びている。
本実施形態では、上記のようにテープ部材831及び布部材832が配置されているため、テープ部材831と布部材832とは、互いに重なる部分を有している。また、上記部分において、テープ部材831は、布部材832と補強板81,82との間に配置されている。すなわち、布部材832は、テープ部材831を覆うように配置されている。
図7及び図8に示されるように、布部材832は、折り目ラインL2に平行な2本の縫合ラインSL1,SL2に沿って、補強板81及びテープ部材831に縫合されている。縫合ラインSL1は、幅方向D2において補強板82から遠い方の布部材832の端部に沿っている。縫合ラインSL2は、折り目ラインL2よりも若干補強板81側にずれた位置において、折り目ラインL2に沿っている。
同様に、布部材832は、折り目ラインL2に平行な2本の縫合ラインSL3,SL4に沿って、補強板82及びテープ部材831に縫合されている。縫合ラインSL3は、幅方向D2において補強板81から遠い方の布部材832の端部に沿っている。縫合ラインSL4は、折り目ラインL2よりも若干補強板82側にずれた位置において、折り目ラインL2に沿っている。
上述した補強板81,82及び接続部材83では、図9に示されるように、接続部材83を構成するテープ部材831及び布部材832の両方が折り目ラインL2(図7参照)に沿って折れ曲がることが可能とされている。これにより、補強板81が、外面81bと外面82bとが互いに接近する方向に、補強板82に対して折れ曲がることが可能に構成されている。上記構成は、接続部材83が補強板81,82の外面81b,82b側に設けられていることによって実現されている。すなわち、内面81aと端面81cとの間の縁部81eが、内面82aと端面82cとの間の縁部82eから離間可能に構成されているため、上記のように補強板81が補強板82に対して折れ曲がることができる。一方、接続部材83(特にテープ部材831)によって、外面81bと端面81cとの間の縁部81dが、外面82bと端面82cとの間の縁部82dから離間しないように、縁部82dに対して固定されている。これにより、縁部81dと縁部82dとが離間する方向(すなわち、内面81aと内面82aとが互いに接近する方向)に補強板81が補強板82に対して折れ曲がることが防止される。
図11に示されるように、側壁部80は、内側生地801と、外側生地802と、内側補強生地803と、外側補強生地804と、を有している。図11は、側壁部80の生地構成を模式的に示す図である。内側生地801は、側壁部80の最も内側に配置され、乳母車1に乗車する乳幼児に対面する表面4aを含む生地である。外側生地802は、内側生地801よりも外側(側壁部80の最も外側)に配置され、展開状態において左右方向(Y軸方向)の外側に露出する裏面4bを含む生地である。内側補強生地803は、内側生地801よりも外側且つ外側生地802よりも内側に配置された生地である。外側補強生地804は、外側生地802よりも内側且つ内側補強生地803よりも外側に配置された生地である。内側生地801は、乳幼児の肌に触れる部分であるため、例えば、ポリエステルニット生地等の比較的柔らかい生地によって構成され得る。外側生地802、内側補強生地803、及び外側補強生地804は、例えば、ポリエステル織生地等によって構成され得る。
補強板81,82及び接続部材83は、内側補強生地803と外側補強生地804との間に収容されている。また、補強板81,82は、内側補強生地803及び外側補強生地804の少なくとも一方に固定されている。本実施形態では、図11に示されるように、補強板81,82は、上述した縫合ラインSL1~SL4に沿って、接続部材83と共に外側補強生地804に縫合されている。また、補強板81,82の外縁部は、当該外縁部に沿った縫合ラインSL5に沿って、外側補強生地804に縫合されている。また、内側生地801、外側生地802、内側補強生地803、及び外側補強生地804は、それぞれの縁部に沿った縫合ラインSL6に沿って、互いに縫合されている。
以上説明したシート3では、各側壁部80は、接続部材83を介して互いに接続された補強板81,82を有する。接続部材83は、少なくとも補強板81,82の境界に沿って折り曲げ可能とされている。これにより、図9に示したように、外面81bと外面82bとが互いに近づく方向に、補強板81を補強板82に対して折り曲げること(すなわち、側壁部80を左右方向(Y軸方向)の内側に突出するように折り曲げること)ができる。一方、接続部材83が外面81b,82bに固定されているため、端面81cのうち外面81bに接続される縁部81d(図9参照)と端面82cのうち外面82bに接続される縁部82d(図9参照)とが接触(或いは近接)した状態が維持される。すなわち、内面81aと内面82aとが互いに近づく方向に補強板81が補強板82に対して折れ曲がること(すなわち、側壁部80が左右方向(Y軸方向)の外側に突出するように折れ曲がること)が防止される。従って、乳母車1の折り畳み動作時において、側壁部80が左右方向(Y軸方向)の外側に拡がるように折り畳まれることが防止される。さらに、接続部材83は、外面81bと外面82bとがなす角度が減少する方向に補強板81が補強板82に対して折れ曲がるように補強板81及び補強板82を付勢しない態様で、補強板81と補強板82とを接続している。すなわち、展開状態において、接続部材83は、側壁部80が左右方向(Y軸方向)の内側に突出するように折れ曲がることを助長しないように構成されている。これにより、展開状態において、補強板81と補強板82とが平行な状態(すなわち、端面81cと端面82cとが接触し、外面81b及び外面82bが面一な状態)が適切に維持され、乳幼児の乗車スペースが側壁部80によって圧迫されることが防止される。加えて、側壁部80の左右方向(Y軸方向)の外側と乳母車本体2との間のスペースが大きくなり、当該スペースに乳幼児の身体の一部や玩具等が挟まれ易くなるといった問題の発生を回避することもできる。
接続部材83は、外面81bと外面82bとに跨がるように配置され、外面81b,82bに貼付されたテープ部材831を有している。上記構成によれば、テープ部材831によって補強板81及び補強板82を接続することにより、展開状態において、外面81b,82bが面一となる状態をより確実に維持することができる。これにより、展開状態において端面81cに対して端面82cがずれてしまい、補強板81と補強板82とが互いに重なってしまうこと(その結果、折り畳み動作時において補強板81が補強板82に対して適切に折れ曲がることが阻害されること)を防止することができる。
接続部材83は、外面81bと外面82bとに跨がるように配置され、補強板81及び補強板82の各々に縫合された布部材832を有している。例えば、接続部材83としてテープ部材831を用いた場合には、経時的なテープ部材831の粘着力の低下に起因して、テープ部材831が外面81b又は外面82bから剥がれてしまうおそれがある。一方、接続部材83として布部材832を用いる上記構成によれば、外面81b,82bにあてがった布部材832を補強板81,82に縫合することにより、補強板81,82から接続部材83が外れてしまうことを防止し、補強板81と補強板82とをより安定的に接続することができる。
接続部材83は、上述したテープ部材831及び布部材832の両方を有している。上記構成によれば、上述したテープ部材831及び布部材832の両方の効果を得ることができる。すなわち、布部材832を用いることによって、補強板81と補強板82とをより安定的に接続することができると共に、テープ部材831を用いることによって、端面81cに対して端面82cがずれてしまうことを防止することができる。
テープ部材831と布部材832とは、互いに重なる部分を有し、上記部分において、テープ部材831は、布部材832と補強板81,82との間に配置されている。上記構成によれば、テープ部材831と布部材832とが互いに重なる部分において、布部材832によってテープ部材831を適切に保護することができる。すなわち、上記部分において、テープ部材831の表面が外部に露出することが防止される。その結果、乳母車1の使用時等に発生する外部からの衝撃等に起因するテープ部材831の損傷を抑制し、外面81b又は外面82bからテープ部材831が剥がれてしまうことを抑制することができる。
テープ部材831は、上記部分において、布部材832と共に補強板81及び補強板82の各々に縫合されている。上記構成によれば、テープ部材831が布部材832と共に補強板81,82に対して強固に固定(縫合)されるため、外面81b又は外面82bからテープ部材831が剥がれてしまうことをより効果的に抑制することができる。
補強板81と補強板82との境界(折り目ラインL2)に沿った布部材832の長さ(すなわち、方向D1における長さ)は、方向D1に沿ったテープ部材831の長さよりも長い。粘着材料を有するテープ部材831を布部材832及び補強板81,82と共に縫合する場合、縫合する際に用いられるミシン針等に粘着材料が付着し、ミシンの動作異常等を引き起こすおそれがある。上記のように、布部材832をテープ部材831よりも長くすることにより、布部材832が補強板81,82に縫合される全体領域に対して、テープ部材831が布部材832と共に縫合される領域の割合を小さくすることができる。その結果、上述したようなテープ部材831の粘着材料に起因するトラブルの発生を抑制できる。
側壁部80は、内側生地801と、外側生地802と、内側補強生地803と、外側補強生地804と、を有し、補強板81,82及び接続部材83は、内側補強生地803と外側補強生地804との間に収容されており、補強板81,82は、内側補強生地803及び外側補強生地804の少なくとも一方(本実施形態では、外側補強生地804)に固定されている。上記構成では、補強板81,82が内側補強生地803と外側補強生地804とで挟み込まれた状態で、さらにその外側が内側生地801と外側生地802とで覆われる。このように補強板81,82を二重の生地で保護することにより、側壁部80に対して外部からの衝撃が加わった際に、側壁部80のうち外部に露出した生地(内側生地801及び外側生地802)に破れ等が生じた場合でも、補強用生地(内側補強生地803及び外側補強生地804)によって補強板81,82が外部に露出することが防止される。その結果、補強板81,82が外部に露出することによる見栄えの悪化、外部に露出した補強板81,82と乳母車本体2との接触等による補強板81,82の破損等を防止することができる。
以上説明した乳母車1は、上述したシート3と、シート3を支持し、展開状態から折り畳み状態へと変形可能な乳母車本体2と、を備える。乳母車1によれば、上述したシート3を備えることにより、乳母車1の展開状態における乳幼児の乗車スペースが圧迫されることを防止しつつ、乳母車1の折り畳み動作時において側壁部80が左右方向(Y軸方向)の外側に拡がるように折り畳まれることを防止することができる。
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は、上述した実施形態に限られない。各構成の材料及び形状には、上述した材料及び形状に限らず、様々な材料及び形状を採用することができる。
例えば、上記実施形態の乳母車1の乳母車本体2の構成は、一例に過ぎず、上記実施形態とは異なるフレーム構造を有してもよい。また、シート3は、少なくとも座面部40、背当部50、及び一対の側壁部80を有していればよく、他の構成(例えば、フード部70)は省略されてもよい。また、上記実施形態では、テープ部材831及び布部材832の両方によって接続部材83が構成されたが、接続部材83は、テープ部材831及び布部材832の一方のみによって構成されてもよいし、これら以外の部材によって構成されてもよい。
1…乳母車、3…シート(乳母車用シート)、40…座面部、50…背当部、80…側壁部、81…補強板(第1補強板)、81a…内面(第1内面)、81b…外面(第1外面)、81c…端面(第1端面)、82…補強板(第2補強板)、82a…内面(第2内面)、82b…外面(第2外面)、82c…端面(第2端面)、83…接続部材、801…内側生地、802…外側生地、803…内側補強生地、804…外側補強生地、831…テープ部材、832…布部材。
Claims (9)
- 展開状態から折り畳み状態へと折り畳み可能な乳母車に装着される乳母車用シートであって、
座面部と、
前記座面部に接続された背当部と、
前記展開状態における左右方向の前記座面部の両側に配置された一対の側壁部と、を備え、
前記側壁部は、第1補強板と、前記第1補強板に対して前記座面部が位置する側とは反対側に配置される第2補強板と、前記第1補強板と前記第2補強板とを接続する接続部材と、を有し、
前記第1補強板は、前記左右方向において前記座面部が位置する側を向く第1内面と、前記第1内面とは反対側の第1外面と、前記第1内面と前記第1外面とを接続し、前記展開状態において前記第2補強板と接触する第1端面と、を有し、
前記第2補強板は、前記左右方向において前記座面部が位置する側を向く第2内面と、前記第2内面とは反対側の第2外面と、前記第2内面と前記第2外面とを接続し、前記展開状態において前記第1端面と接触する第2端面と、を有し、
前記接続部材は、少なくとも前記第1補強板と前記第2補強板との境界に沿って折り曲げ可能とされており、
前記接続部材は、前記第1外面と前記第2外面とがなす角度が減少する方向に前記第1補強板が前記第2補強板に対して折れ曲がるように前記第1補強板及び前記第2補強板を付勢しない態様で、前記第1外面と前記第2外面とに固定されている、
乳母車用シート。 - 前記接続部材は、前記第1外面と前記第2外面とに跨がるように配置され、前記第1外面及び前記第2外面に貼付されたテープ部材を有する、
請求項1に記載の乳母車用シート。 - 前記接続部材は、前記第1外面と前記第2外面とに跨がるように配置され、前記第1補強板及び前記第2補強板の各々に縫合された布部材を有する、
請求項1に記載の乳母車用シート。 - 前記接続部材は、
前記第1外面と前記第2外面とに跨がるように配置され、前記第1外面及び前記第2外面に貼付されたテープ部材と、
前記第1外面と前記第2外面とに跨がるように配置され、前記第1補強板及び前記第2補強板の各々に縫合された布部材と、を有する、
請求項1に記載の乳母車用シート。 - 前記テープ部材と前記布部材とは、互いに重なる部分を有し、
前記部分において、前記テープ部材は、前記布部材と前記第1補強板及び前記第2補強板との間に配置されている、
請求項4に記載の乳母車用シート。 - 前記テープ部材は、前記部分において、前記布部材と共に前記第1補強板及び前記第2補強板の各々に縫合されている、
請求項5に記載の乳母車用シート。 - 前記第1補強板と前記第2補強板との境界に沿った前記布部材の長さは、前記境界に沿った前記テープ部材の長さよりも長い、
請求項6に記載の乳母車用シート。 - 前記側壁部は、内側生地と、前記内側生地よりも外側に配置された外側生地と、前記内側生地よりも外側且つ前記外側生地よりも内側に配置された内側補強生地と、前記外側生地よりも内側且つ前記内側補強生地よりも外側に配置された外側補強生地と、を有し、
前記第1補強板、前記第2補強板、及び前記接続部材は、前記内側補強生地と前記外側補強生地との間に収容されており、
前記第1補強板及び前記第2補強板は、前記内側補強生地及び前記外側補強生地の少なくとも一方に固定されている、
請求項1~7のいずれか一項に記載の乳母車用シート。 - 請求項1に記載の乳母車用シートと、
前記乳母車用シートを支持し、前記展開状態から前記折り畳み状態へと変形可能な乳母車本体と、を備える、
乳母車。
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