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JP7340224B2 - ナノ粒子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ナノ粒子及びその製造方法に関する。
近年、材料・情報・バイオ等広範な産業の基盤にかかわるものとしてナノテクノロジーが注目されている。ナノとは基礎となる単位の10-9倍の量であることを示す接頭辞であり、1メートルの10分の1が1ナノメートルである。ナノテクノロジーとはこのように微小な世界を扱う科学技術である。このナノテクノロジーと材料科学の融合より生まれた、ナノメートルオーダーの粒径を持つ粒子は「ナノ粒子」と呼ばれている。ナノ粒子は量子サイズ効果や大きな比表面積を有することから、バルクや小さな分子とは異なりサイズに依存した光学特性、電磁気特性等を示すことが知られている(非特許文献1及び2)。そのため、物理学、電子工学、情報工学、触媒化学、バイオサイエンス等幅広い分野でのナノ粒子の応用が進んでいる。また、材料も金属や金属酸化物、有機物等多岐に渡る(非特許文献3及び4)。
ナノ粒子の合成法としては、熱プラズマ法(気相)、噴霧熱分解法(気相)、逆ミセル法(液相)、ホットソープ法(液相)、ソルボサーマル法(液相、超臨界相)、水熱合成法(液相、超臨界相)等、様々な工業的合成法が知られている。いずれの方法も、合成される粒子は、その温度、圧力、溶媒密度下において、安定相が得られる。
ところで、多くの金属酸化物には、異なる結晶構造、異なる結晶形がある。金属酸化物をナノ粒子化する場合、例えば、対象の金属酸化物が酸化鉄(III)であると、比較的低温ではα酸化鉄(III)のナノ粒子が得られる。
一方、ナノ粒子の平均粒子径が数nm以下のオーダーになると、表面効果、ナノサイズ効果により、平均粒子径が数十nm以上のオーダーである場合に比べて金属酸化物の相状態が不安定相の状態へとシフトする場合があることが知られている。
今堀博ら,ナノテクノロジー(2010) NTS,ナノ粒子科学-基本原理から応用まで-(2007) J. Prasad Rao et al., Progress in Polymer Science, 36 (2011) 887-913 Stankic et al., J Nanobiotechnol, (2016) 14-73
しかしながら、ナノ粒子の平均粒子径を数nm以下のオーダーにしたとしても、生成されるナノ粒子の主な生成相は、安定相となる。例えば、金属酸化物が酸化鉄(III)である場合に不安定相であるγ相の酸化鉄(III)のナノ粒子を合成することは極めて難しいとされる。加えて、金属酸化物が酸化チタン(IV)である場合に不安定相であるアモルファス相のナノ粒子を合成することは、不可能とされる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、不安定相を形成したい金属酸化物の種類によらず、また、ナノ粒子の平均粒子径の大きさによらずに、不安定相(準安定相を含む)の金属酸化物ナノ粒子を簡便かつ安定して供給可能な技術を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ナノサイズの金属粒子を種粒子とし、当該種粒子の存在下で金属酸化物前駆体を臨界水条件で水熱処理することで、不安定相を形成したい金属酸化物の種類によらず、また、種粒子の平均粒子径の大きさによらずに、種粒子の表面に準安定相の金属酸化物を析出できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明では、以下のようなものを提供する。
第1の特徴に係る発明は、表面に準安定相の金属酸化物が析出されたナノ粒子を提供する。
第2の特徴に係る発明は、準安定相の金属酸化物が析出された析出層を有し、前記析出層は、エピタキシャル層、多結晶層又はアモルファス層を含む、ナノ粒子を提供する。
第1及び第2の特徴に係る発明によると、これまで実現不可能とされていた準安定相の金属酸化物ナノ粒子を、不安定相を形成したい金属酸化物の種類によらず、また、平均粒子径の大きさによらずに利用することが可能となる。
そして、ナノ粒子の表面に準安定相の金属酸化物が析出されるため、半導体材料、触媒材料、生体材料、磁気データ記憶、バイオセンシング、ドラッグデリバリー等、幅広い用途に応用することが可能である。
第3の特徴に係る発明は、第1又は第2の特徴に係る発明において、平均粒子径の標準偏差を前記平均粒子径で除した変動係数が0.15以下であるナノ粒子を提供する。
ナノ粒子は、そのサイズに依存したバルク材料とは異なる物性を持つ。第3の特徴に係る発明によると、ナノ粒子の粒子径分布が狭く、粒子径が厳密に制御されているため、準安定相の金属酸化物ナノ粒子に特有な物性を効果的に発揮させることができる。
第4の特徴に係る発明は、金属酸化物によるナノサイズの粒子を種粒子とし、前記種粒子の存在下で金属酸化物前駆体を亜臨界水条件又は超臨界水条件で水熱処理することで、前記種粒子の表面に準安定相の金属酸化物を析出する工程を含む、ナノ粒子の製造方法である。
第4の特徴に係る発明によると、種粒子の存在下で金属酸化物前駆体を水熱処理したことから、温度により過飽和度・反応速度を効率よく制御できる。そして、結果として、これまで実現不可能とされていた準安定相の金属酸化物ナノ粒子を、不安定相を形成したい金属酸化物の種類によらず、また、平均粒子径の大きさによらずに供給することができる。
ところで、ナノ粒子は、そのサイズに依存したバルク材料とは異なる物性を持つ。その物性を制御するためには、粒子径、形状の制御が重要である。しかしながら、これらの核発生、成長機構に基づく合成法では、均一な粒子径を得ることは原理的にも極めて困難である。
第4の特徴に係る発明によると、種粒子に粒子前駆体を導入して種粒子を成長させていることから、種粒子の成長前に比べ、ナノ粒子の粒子径分布の範囲を狭くすることができる。例えば、5nmから10nmと2倍の平均粒子径の範囲で粒子径分布をもつ種粒子の粒子群が平均5nm成長することで、成長後の粒子の平均粒子径は、10~15nmとなり、平均粒子径の範囲を2倍から1.5倍に狭くすることができる。
なお、金属酸化物前駆体を水熱処理に付したとしても、種粒子の非存在下では、金属酸化物前駆体は、安定相の金属酸化物に変化する。
第5の特徴に係る発明は、第4の特徴に係る発明において、前記種粒子が準安定相の金属酸化物である、製造方法である。
第6の特徴に係る発明は、第4又は第5の特徴に係る発明において、前記種粒子を構成する金属酸化物の格子定数が、前記種粒子を構成する金属酸化物と同一の化学式である安定相の金属化合物の格子定数とは異なる、製造方法である。
第7の特徴に係る発明は、第4から第6のいずれかの特徴に係る発明において、前記種粒子を構成する金属酸化物の結晶構造が、前記種粒子を構成する金属酸化物と同一の化学式である安定相の金属化合物の結晶構造とは異なる、製造方法である。
第5から第7の特徴に係る発明によると、種粒子が準安定相の金属酸化物であり、格子定数あるいは結晶構造が安定相のものとは異なる。そのため、種粒子が安定相の金属酸化物である場合に比べて、種粒子を構成する相と同質の準安定相の金属酸化物を種粒子表面に効率よく析出させることができる。
第8の特徴に係る発明は、第4から第7のいずれかの特徴に係る発明において、前記水熱条件下での溶液に含まれる前記ナノ粒子の含有量が0.01mol/l以上である、製造方法である。
第8の特徴に係る発明によると、反応器に供給された種粒子の合計表面積を一定以上確保することができ、金属酸化物前駆体を種粒子表面への被膜形成に供する際、余剰の金属酸化物前駆体が残り、該余剰の金属酸化物前駆体から安定相の金属酸化物が生成されるのを抑えることができる。
第9の特徴に係る発明は、第3又は第4の特徴に係る発明において、前記水熱処理を行う際の溶液に含まれる前記金属酸化物前駆体の濃度が1mol/l以下である、製造方法である。
ナノ粒子を液相にて合成する場合、オストワルトライプニングと呼ばれる、再溶解・析出法を併用することが知られている。この手法を用いると、比較的小さなナノ粒子が再溶解し、再溶解されたナノ粒子成分が比較的大きなナノ粒子上に析出するため、粒子径分布の幅をよりいっそう狭めることができる。
第9の特徴に係る発明によると、水熱処理を行う際の溶液に含まれる金属酸化物前駆体の濃度に上限が設けられているため、再溶解・析出法の原理を応用しているにも関わらず、溶液中で金属水酸化物が過飽和状態になり、金属酸化物前駆体の均一核生成が起こり、かえって粒子径分布が広くなるのを防ぐことができる。
また、一般的に知られているオストワルトライプニングによる結晶成長は、数時間から数日という長い時間を要するが、第9の特徴に係る発明ではそれほど長い時間を要しない。また、一般的に知られているオストワルトライプニングによる結晶成長で生成する相は、安定相であるが、第9の特徴に係る発明では、種粒子の表面に準安定相の金属酸化物を析出させることができる点で画期的である。
第10の特徴に係る発明は、第4から第9のいずれかの特徴に係る発明において、前記水熱処理の温度が、前記金属酸化物前駆体が均一核生成する速度よりも前記金属酸化物前駆体が不均一核生成する速度の方が大きい温度である、製造方法である。
第10の特徴に係る発明によると、主として金属酸化物前駆体の不均一核生成が進行するため、表面に析出される金属酸化物において、準安定相の割合をよりいっそう高めることができる。
第11の特徴に係る発明は、第4から第10のいずれかの特徴に係る発明において、前記金属酸化物前駆体は、金属塩、金属錯体、金属水酸化物から選択される1種以上である、製造方法である。
第11の特徴に係る発明によると、金属酸化物前駆体が水系溶媒に好適に溶解されるため、水熱処理を効率よく進めることができる。
第12の特徴に係る発明は、第4から第11のいずれかの特徴に係る発明において、前記金属酸化物前駆体が塩基性溶液に溶解されている、製造方法である。
第12の特徴に係る発明によると、酸性条件下に比べて金属酸化物前駆体の溶解度が高く、水熱処理の反応場での金属水酸化物の過飽和度を小さく抑えることができ、結果として、種粒子表面における不均一核生成を支配的に進めることができる。
第13の特徴に係る発明は、第4から第12のいずれかの特徴に係る発明において、前記水熱処理が有機修飾剤の存在下で行われる。
通常、水系溶媒と有機修飾剤とは相分離する。しかしながら、亜臨界水条件又は超臨界水条件では、有機修飾剤が水と均一相を形成する。
第13の特徴に係る発明によると、ナノ粒子の表面に有機修飾剤がキャッピングし、ナノ粒子の表面エネルギーを低くし、ミセル形成することができる。そして、有機修飾剤の存在により、酸化物モノマーと錯体を形成し、それがイオンよりも安定であるために、有機修飾剤の亜臨界水又は超臨界水への溶解度がいっそう高まり、それにより、さらに高速にオストワルトライプニングを進めることが可能である。そして、種粒子の粒子径よりも小さな径の準安定相金属酸化物のナノ粒子を、種粒子の総重量よりも大量に合成することができる。加えて、オストワルトライプニングの効果により、粒子径分布の幅をよりいっそう狭めることができる。
第14の特徴に係る発明は、第4から第13のいずれかの特徴に係る発明において、前記工程を経た後の前記ナノ粒子の平均粒子径の標準偏差を前記平均粒子径で除した変動係数が、前記工程を経る前の前記種粒子の前記変動係数よりも小さい。
ナノ粒子は、そのサイズに依存したバルク材料とは異なる物性を持つ。第14の特徴に係る発明によると、ナノ粒子の粒子径分布が狭く、粒子径が厳密に制御されているため、準安定相の金属酸化物ナノ粒子に特有な物性を効果的に発揮させることができる。
本発明によると、不安定相を形成したい金属酸化物の種類によらず、また、ナノ粒子の平均粒子径の大きさによらずに、不安定相(準安定相を含む)の金属酸化物ナノ粒子を簡便かつ安定して供給可能な技術を提供することができる。
図1は、硝酸鉄水溶液の水熱処理により得られた粒子のXRDパターンである。 図2(A)は、反応場における均一核生成を説明する模式図であり、図2(B)は、反応場における種粒子の核成長を説明する模式図である。 図3は、試験例2での第1の試験条件を示す。 図4は、試験例2の第1の試験条件にて合成した粒子のTEM像を示す。 図5は、試験例2の第1の試験条件におけるNiナノ粒子と生成粒子のXRDパターンである。 図6は、試験例2での第2の試験条件を示す。 図7は、試験例2の第2の試験条件における各温度で合成した粒子のTEM像を示す。 図8は、試験例3において、均一核生成、Niナノ粒子表面でのTiOの不均一核生成、そしてNiナノ粒子表面で不均一核生成したTiOの成長反応のアレニウスプロットを示す。 図9は、試験例3において、300℃、60minで合成した粒子のTEM像を示す。 図10は、試験例3において、200℃、60minで合成した粒子のTEM像を示す。 図11は、試験例4において、有機修飾剤の濃度を変化させたときの修飾セリアナノ粒子のHRTEM像を示す。 図12は、試験例4において、有機修飾剤の濃度を変化させたときの修飾セリアナノ粒子の粒子径分布を示す。
以下、本発明の具体的な実施形態について、詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<ナノ粒子>
本実施形態におけるナノ粒子は、表面に準安定相の金属酸化物が析出されたナノ粒子である。
金属酸化物は、安定相及び準安定相を形成可能であれば、特に限定されない。本実施形態において、安定相とは、ある温度および圧力下において自由エネルギーが最も低くなる相をいい、真の安定状態に相当する。準安定相とは、真の安定状態ではなく、熱平衡状態では存在しないが、所定の条件が充足されることによって暫定的に存在し得る相をいい、外部から大きな乱れが与えられない限り安定に存在できるような状態に相当する。準安定相は、小さな乱れに対しては安定であるが、外部から大きな乱れが与えられると不安定になり、準安定相から安定相に変化する。
安定相及び準安定相を形成可能な金属酸化物の例として、酸化鉄(III)、酸化チタン(IV)、酸化セリウム(IV)、チタン酸バリウム等が挙げられる。
酸化鉄(III)は、化学式Feで表され、酸化第二鉄、ヘマタイト、赤色酸化鉄、合成磁赤鉄鉱、弁柄、三酸化二鉄とも称される。酸化鉄(III)は、安定相であるα相と、準安定相であるβ相、γ相及びε相とを形成可能である。
酸化チタン(IV)は、化学式TiOで表され、二酸化チタン、単に酸化チタン、チタニアとも称される。酸化チタン(IV)は、安定相であるルチル型(正方晶)と、準安定相であるアナターゼ型(正方晶)及びブルッカイト型(斜方晶)とを形成可能である。
酸化セリウム(IV)は、化学式CeOで表され、セリアとも称される。酸化セリウム(IV)は、安定相である蛍石構造の結晶形態と、準安定相である立方晶の結晶形態とを形成可能である。
チタン酸バリウムは、化学式BaTiOで表され、ペロブスカイト構造をもつ人工鉱物である。チタン酸バリウムは、安定相である立方晶の結晶状態と、準安定相である菱面体晶、斜方晶、及び正方晶の結晶状態とを形成可能である。
本実施形態に係るナノ粒子において、準安定相の金属酸化物が析出された析出層の例として、エピタキシャル層、多結晶層、及びアモルファス層等が例示される。
本実施形態において、エピタキシャル層とは、エピタキシャル成長によって成膜された層をいい、エピタキシャル成長とは、薄膜結晶成長技術のひとつであり、基材ナノ粒子の表面で結晶成長を行い、基材ナノ粒子の結晶面にそろえて配列する成長の様式をいう。
本実施形態では、エピタキシャルの状態は、基材ナノ粒子を構成する物質とエピタキシャル層を構成する物質とが同じホモエピタキシャルであってもよいし、これらの物質が異なる物質であるヘテロエピタキシャルであってもよい。
一般に、エピタキシャル成長が起こるには、基材ナノ粒子を構成する物質とエピタキシャル層を構成する物質との格子定数がほぼ等しく、これらの物質の温度による膨張係数が近いことが好ましいとされている。一例として、本実施形態に記載のナノ粒子は、γ-酸化鉄(III)ナノ粒子の表面に、γ-酸化鉄(III)結晶にてエピタキシャル成長されたエピタキシャル層が形成された態様を当然に包含する。
本実施形態において、多結晶層とは、TEM(透過型電子顕微鏡)の顕微鏡像において、結晶方位の異なる2つ以上の結晶粒・微結晶から形成された層をいう。
本実施形態において、アモルファス層とは、アモルファス状態、すなわち非晶質状態には至っていないがアモルファスに近い状態となっている層をいい、一部に結晶構造を有していてもよい。
ナノ粒子の平均粒子径の下限は特に限定されない。種粒子の表面にエピタキシャル層を形成するに際しての製造安定性を確保する等の観点から、ナノ粒子の平均粒子径の下限は、2nm以上であることが好ましく、5nm以上であることがより好ましい。加えて、これまで準安定相の状態で金属酸化物ナノ粒子を供給するのが難しかったという観点から、ナノ粒子の平均粒子径の下限は、10nm以上であることが特に好ましい。
ナノ粒子の平均粒子径の上限も特に限定されないが、半導体材料、触媒材料、生体材料等多くの分野に応用するに際しての暴露表面積(接触可能性)の最大化、種粒子の表面にエピタキシャル層を形成するに際し、種粒子の表面に十分なエピタキシャル層を形成できるだけの表面積を確保する等の観点から、ナノ粒子の平均粒子径の上限は、1μm以下であることが好ましく、500nm以下であることがより好ましく、100nm以下であることがさらに好ましく、50nm以下であることが特に好ましい。
析出層の厚さの下限は特に限定されないが、半導体材料、触媒材料、生体材料等多くの分野に応用するに際し、表面に準安定相の金属酸化物が形成されていることの機能を十分に発揮させる等の観点から、析出層の厚さの下限は、0.1nm以上であることが好ましく、0.3nm以上であることがより好ましく、0.5nm以上であることが特に好ましい。
析出層の厚さの上限も特に限定されないが、種粒子の表面に析出層を形成するに際し、析出層を構成する金属酸化物の前駆体が残存し、残存した金属酸化物前駆体から安定相の金属酸化物が生成されるのを防ぐため、析出層の厚さの下限は、20nm以下であることが好ましく、15nm以下であることがより好ましく、10nm以下であることが特に好ましい。
また、粒子径分布の幅の狭さを示す指標として、平均粒子径の標準偏差を平均粒子径で除した変動係数を用いることができる。ナノ粒子は、そのサイズに依存したバルク材料とは異なる物性を持つ。準安定相の金属酸化物ナノ粒子に特有な物性を効果的に発揮させる観点から、変動係数は、小さいほうが好ましい。変動係数は、0.15以下であることが好ましく、0.13以下であることがより好ましく、0.10以下であることがさらに好ましい。
本実施形態において、種々の粒子の平均粒子径及び層厚は、TEM(透過型電子顕微鏡)により粒子の画像を撮像し、そのTEM像を画像解析・画像計測ソフトウェアにより解析して求めた値であるものとする。
<ナノ粒子の製造方法>
続いて、本実施形態に係るナノ粒子の製造方法を説明する。本製造方法は、金属酸化物によるナノサイズの粒子を種粒子とし、該種粒子の存在下で金属酸化物前駆体を亜臨界水条件又は超臨界水条件で水熱処理する工程を含む。この工程を経ることで、種粒子の表面に準安定相の金属酸化物を析出させることができる。
種粒子の存在下で金属酸化物前駆体を水熱処理することで、温度により過飽和度・反応速度を効率よく制御できる。そして、結果として、これまで実現不可能とされていた準安定相の金属酸化物ナノ粒子を、不安定相を形成したい金属酸化物の種類によらず、また、平均粒子径の大きさによらずに供給することができる。
ところで、ナノ粒子は、そのサイズに依存したバルク材料とは異なる物性を持つ。その物性を制御するためには、粒子径、形状の制御が重要である。しかしながら、これらの核発生、成長機構に基づく合成法では、均一な粒子径を得ることは原理的にも極めて困難である。
本製造方法によると、種粒子に粒子前駆体を導入して種粒子を成長させていることから、種粒子の成長前に比べ、ナノ粒子の粒子径分布の範囲を狭くすることができる。言うなれば、上記工程を経た後のナノ粒子の平均粒子径の標準偏差を平均粒子径で除した変動係数が、工程を経る前の種粒子の変動係数よりも小さくすることができる。例えば、5nmから10nmと2倍の平均粒子径の範囲で粒子径分布をもつ種粒子の粒子群が平均5nm成長することで、成長後の粒子の平均粒子径は、10~15nmとなり、平均粒子径の範囲を2倍から1.5倍に狭くすることができる。
なお、金属酸化物前駆体を水熱処理に付したとしても、種粒子の非存在下では、金属酸化物前駆体は、安定相の金属酸化物に変化する。
〔水熱処理〕
本実施形態において、水熱処理とは、原料を加圧した熱水中で溶解、析出させることで、原料から金属酸化物を得る処理をいう。原料の加水分解により水酸化物が生成し、その水酸化物が脱水縮合することで金属酸化物を生じる。
MA+xHO→M(OH)+xHA
M(OH)→MOx/2+(x/2)H
水熱処理は、亜臨界水条件又は超臨界水条件で行われる。本実施形態において、亜臨界水条件とは、水の状態図における臨界点(374℃,218気圧(22.1MPa))に近い温度、圧力の熱水状態をいう。また、超臨界水条件とは、臨界点を超える温度及び圧力の熱水状態をいう。亜臨界水条件あるいは超臨界水条件では、水溶液が低粘度化することによって、優れた浸透力と激しい加水分解作用を発揮することができる。
水熱処理の温度は、亜臨界水条件又は超臨界水条件にあれば、特に限定されないが、金属酸化物前駆体が均一核生成する速度よりも、金属酸化物前駆体が不均一核生成する速度の方が大きい温度であることが好ましい。そのような温度条件にあることで、主として金属酸化物前駆体の不均一核生成が進行するため、表面に析出される金属酸化物において、準安定相の割合をよりいっそう高めることができる。
具体的に、水熱処理の温度は、450℃以下であることが好ましく、400℃以下であることがより好ましく300℃以下であることがさらに好ましい。
〔種粒子〕
種粒子は、金属酸化物によるナノサイズの粒子であれば、特に限定されないが、種粒子の表面に準安定相の金属酸化物を効率よく析出させるには、種粒子を構成する物質もまた準安定相であることが好ましい。そのため、種粒子は、準安定相の金属酸化物であり、種粒子を構成する金属酸化物の格子定数及び結晶構造は、当該種粒子を構成する金属酸化物と同一の化学式である安定相の金属化合物の格子定数及び結晶構造とは異なることが好ましい。例えば、種粒子の表面に準安定相であるγ相の酸化鉄(III)を析出させたい場合、種粒子としてγ相の酸化鉄(III)を用いることが好ましい。
種粒子の平均粒子径の下限は特に限定されない。種粒子の表面に準安定相の金属酸化物を析出させるに際しての製造安定性を確保する等の観点から、種粒子の平均粒子径の下限は、2nm以上であることが好ましく、5nm以上であることがより好ましい。加えて、これまで準安定相の状態で金属酸化物ナノ粒子を供給するのが難しかったという観点から、種粒子の平均粒子径の下限は、10nm以上であることが特に好ましい。
種粒子の平均粒子径の上限も特に限定されないが、半導体材料、触媒材料、生体材料等多くの分野に応用するに際しての暴露表面積(接触可能性)の最大化、種粒子の表面に準安定相の金属酸化物を十分に析出できるだけの表面積を確保する等の観点から、種粒子の平均粒子径の上限は、1μm以下であることが好ましく、500nm以下であることがより好ましく、100nm以下であることがさらに好ましく、50nm以下であることが特に好ましい。
水熱処理を行う際の亜臨界水又は超臨界水(以下、「超臨界水等」とも称する。)に含まれる種粒子の濃度の下限は、特に限定されない。反応器に供給された種粒子の合計表面積を一定以上確保する観点から、種粒子の濃度の下限は、0.01mol/l以上であることが好ましく、0.05mol/l以上であることがより好ましく、0.1mol/l以上であることがさらに好ましい。種粒子の合計表面積を一定以上確保することで、金属酸化物前駆体を種粒子表面への被膜形成に供する際、余剰の金属酸化物前駆体が残り、該余剰の金属酸化物前駆体から安定相の金属酸化物が生成されるのを抑えることができる。
種粒子の濃度の上限も特に限定されないが、種粒子及び金属酸化物前駆体の量のバランスを考慮すると、1mol/l以下であることが好ましく、0.5mol/l以下であることがより好ましい。
〔金属酸化物前駆体〕
本実施形態において、金属酸化物前駆体とは、準安定相を形成したい金属酸化物を構成する各原料成分を水系溶媒中に混合して得た中間原料であって、未だ準安定相の金属酸化物になっていないものをいう。
金属酸化物前駆体の種類は、種粒子に表面に準安定相の金属酸化物を析出可能な材料であれば、特に限定されない。具体的に、金属酸化物前駆体は、金属塩、金属錯体、金属水酸化物から選択される1種以上が挙げられる。これらの材料であることで、金属酸化物前駆体を水系溶媒に好適に溶解させることができる。
例えば、表面にγ相の酸化鉄(III)を析出させる場合、金属酸化物前駆体は、硝酸鉄水溶液である。また、表面に正方晶のチタン酸バリウムを析出させる場合、金属酸化物前駆体は、チタン酸塩と、水酸化バリウムと、水酸化カリウムとを水系溶媒中で混合した混合溶液である。
中でも、金属酸化物前駆体は、金属錯体であることが好ましい。金属錯体は、金属塩に比べて水系溶媒の中で安定であるため、金属酸化物前駆体を水熱処理するに際し、溶液中で金属水酸化物が過飽和状態になるのを防ぐことができ、結果として、金属酸化物前駆体が均一核生成するのを抑えることができる。
また、金属酸化物前駆体は、塩基性溶液に溶解されていることが好ましい。この場合、酸性条件下に比べて金属酸化物前駆体の溶解度が高く、水熱処理の反応場での金属水酸化物の過飽和度を小さく抑えることができ、結果として、種粒子表面における不均一核生成を支配的に進めることができる。
水熱処理を行う際の超臨界水等に含まれる金属酸化物前駆体の濃度の下限は特に限定されないが、種粒子及び金属酸化物前駆体の量のバランスを考慮すると、0.01mol/l以上であることが好ましく、0.05mol/l以上であることがより好ましい。
金属酸化物前駆体の濃度の上限も、特に限定されない。ここで、ナノ粒子を液相にて合成する場合、オストワルトライプニングと呼ばれる、再溶解・析出法を併用することが知られている。この手法を用いると、比較的小さなナノ粒子が再溶解し、再溶解されたナノ粒子成分が比較的大きなナノ粒子上に析出するため、粒子径分布の幅をよりいっそう狭めることができる。
水熱処理を行う際の溶液に含まれる金属酸化物前駆体の濃度を所定の閾値以下にすると、再溶解・析出法の原理を応用しているにも関わらず、溶液中で金属水酸化物が過飽和状態になり、金属酸化物前駆体の均一核生成が起こり、かえって粒子径分布が広くなるのを防ぐことができる。
水熱処理後のナノ粒子の粒子径分布の幅をよりいっそう狭める観点から、金属酸化物前駆体の濃度の上限は、1mol/l以下であることが好ましく、0.5mol/l以下であることがより好ましく、0.1mol/l以下であることがさらに好ましい。
〔有機修飾剤〕
必須ではないが、水熱処理は、有機修飾剤の存在下で行われることが好ましい。
通常、水系溶媒と有機修飾剤とは相分離する。しかしながら、亜臨界水条件又は超臨界水条件では、有機修飾剤が水と均一相を形成する。
本実施形態では、ナノ粒子の表面に有機修飾剤がキャッピングし、ナノ粒子の表面エネルギーを低くし、ミセル形成することができる。そして、有機修飾剤の存在により、酸化物モノマーと錯体を形成し、それがイオンよりも安定であるために、有機修飾剤の亜臨界水又は超臨界水への溶解度がいっそう高まり、それにより、さらに高速にオストワルトライプニングを進めることが可能である。そして、種粒子の粒子径よりも小さな径の準安定相金属酸化物のナノ粒子を、種粒子の総重量よりも大量に合成することができる。加えて、オストワルトライプニングの効果により、粒子径分布の幅をよりいっそう狭めることができる。
有機修飾剤としては、微粒子の表面に炭化水素を強結合せしめることのできるものであれば特には限定されず、有機化学の分野、無機材料分野、高分子化学の分野を含めてナノ粒子の応用が期待されている分野で広く知られている有機物質から選択することができる。
有機修飾剤としては、例えば、エーテル結合、エステル結合、N原子を介した結合、S原子を介した結合、金属-C-の結合、金属-C=の結合及び金属-(C=O)-の結合等の強結合を形成することを許容するものが挙げられる。該炭化水素としては、その炭素数は特に限定されず、炭素数1や2のものであってもよいが、炭素数3あるいはそれ以上の鎖を有する長鎖炭化水素であるものが好ましく、例えば、炭素数3~20の直鎖又は分岐鎖、あるいは環状の炭化水素等が挙げられる。
炭化水素は、置換されていてもよいし、非置換のものであってもよい。該置換基としては、有機化学の分野、無機材料分野、高分子化学の分野等で広く知られた官能基の中から選択されたものであってよく、該置換基は1又はそれ以上が存在していてもよいし、複数の場合互いは同じでも異なっていてもよい。
有機修飾剤としては、例えば、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、カルボン酸類、エステル類、アミン類、チオール類、アミド類、オキシム類、ホスゲン、エナミン類、アミノ酸類、ペプチド類、糖類等が挙げられる。
代表的な修飾剤としては、例えば、ペンタノール、ペンタナール、ペンタン酸、ペンタンアミド、ペンタンチオール、ヘキサノール、ヘキサナール、ヘキサン酸、ヘキサンアミド、ヘキサンチオール、ヘプタノール、ヘプタナール、ヘプタン酸、ヘプタンアミド、ヘプタンチオール、オクタノール、オクタナール、オクタン酸、オクタンアミド、オクタンチオール、デカノール、デカナール、デカン酸、デカンアミド、デカンチオール等が挙げられる。
上記炭化水素基としては、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖のアルキル基、置換されていてもよい環式アルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい飽和又は不飽和の複素環式基等が挙げられる。置換基としては、例えば、カルボキシ基、シアノ基,ニトロ基、ハロゲン、エステル基、アミド基、ケトン基、ホルミル基、エーテル基、水酸基、アミノ基、スルホニル基、-O-、-NH-、-S-等が挙げられる。
以下、本実施形態での試験例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<試験例1> 水熱処理による酸化鉄(III)粒子の成長結晶相制御
〔試験方法〕
γ-酸化鉄ナノ粒子(平均粒径:3.7nm)50mgを種粒子として2.2mLの硝酸鉄水溶液(0.056mol/l,0.11mol/lの2種類)に加えた(pH1~2)。溶液を回分式反応器(容積5mL)に封入し、200℃において10分間水熱処理した。
また、1mol/lのNaOH水溶液を用いて溶液のpHを11~12に調整して同様の試験を行った。比較のため、各pHにおいて種粒子を加えず硝酸鉄水溶液(0.056mol/l)を水熱処理した.得られた粒子はX線回折(XRD)及び透過型電子顕微鏡(TEM)により分析した。
〔結果〕
まず、各条件において種粒子自体が溶解・変性してしまう可能性を考え、種粒子のみの溶液を各pHにおいて水熱処理したが、粒子の溶解は起こらなかった.
図1に硝酸鉄水溶液の水熱処理により得られた粒子のXRDパターンを示す。種粒子を加えずに硝酸鉄溶液を水熱処理した試料では、酸性条件において、α-酸化鉄のピークのみが得られた。また、塩基性条件では、α-酸化鉄のピーク及びFeO(OH)のピークが得られた。この結果は、反応場において図2(A)に示すような均一核生成が起き、α-酸化鉄が生成したものと考えられる。
酸性条件において,硝酸鉄濃度が0.056mol/lである条件では、γ-酸化鉄のピークのみが得られたが、0.11mol/lである条件では、α-酸化鉄のピークが出現した。硝酸鉄濃度0.056mol/lの条件では,種粒子を添加したことにより不均一核生成が起こり、種粒子表面にγ-酸化鉄が析出し、図2(B)のような核成長が起こったと考えられる。しかしながら、硝酸鉄が高濃度になると、反応場において過飽和度が大きくなり、不均一核生成よりも均一核生成が支配的に起こったと考えられる。
一方、塩基性条件では、硝酸鉄濃度が0.056mol/l及び0.11mol/lである条件において共にγ-酸化鉄のピークのみが得られた。酸性条件では高濃度においてα-酸化鉄のピークが得られているため、塩基性条件の方が粒子表面での不均一核生成に適している条件であることが示唆された。水酸化鉄の溶解度は高温になるにつれ、酸性条件では減少し、塩基性条件では増大する。塩基性条件では、反応温度での溶解度が高いため、反応場での水酸化鉄の過飽和度が小さくなり、高濃度でも粒子表面における不均一核生成が支配的に起こったと考えられる。
<試験例2> 反応温度の影響
水溶性Ti錯体を用いて合成したNi/BaTiOコアシェルナノ粒子をモデルに、反応温度の影響について検討する。
〔試験方法〕
[試薬]
試験には、以下の試薬を用いた。
・Niナノ粒子(平均粒径:80nm)
・チタンペルオキソクエン酸アンモニウム水溶液(Ti=5wt%)
((NH[Ti(C(O]・4HO,フルウチ化学株式会社)
・水酸化バリウム8水和物
(Ba(OH)・8HO,富士フィルム和光純薬株式会社,純度98.0%)
・水酸化カリウム(KOH,富士フィルム和光純薬株式会社,純度85.0%)
[試験装置]
以下の装置を用いて実験を行った。
・回分式反応器(5mL),材質:ハステロイ、AKICO
・振盪式リアクター加熱攪拌装置,AKICO,SAH-R16-500
[試験方法]
チタンペルオキソクエン酸アンモニウム水溶液、水酸化バリウム8水和物、クエン酸を精製水に加え攪拌後pHを調整し塩基性にすることで、透明な水溶性BaTiO前駆体を得た。この前駆体溶液にNiナノ粒子を加え超音波により分散させた。その後5mL回分式反応器に封入し、リアクターを用いて反応を行った。その後、水により反応器を冷却させ反応を終了させた。反応器から生成物を回収し、遠心洗浄・凍結乾燥を行うことで乾燥粒子を得た。いずれの場合もBa/Tiモル比は約1で、反応時間は60分であった。
〔結果〕
[生成粒子の評価]
まず、生成粒子の評価を行った。第1の試験条件を図3に示す。また、Niナノ粒子の濃度を4.34wt%、0.51wt%と変化させて合成した粒子のTEM像を図4に示す。図4(A)は、Niナノ粒子の濃度が4.34wt%である場合の生成粒子のTEM像であり、図4(B)は、Niナノ粒子の濃度が0.51wt%である場合の生成粒子のTEM像である。
いずれの場合においても、Niナノ粒子表面上への均一な被膜形成が確認された。またNiナノ粒子添加量を少なくするほどシェルの厚さは厚くなることが確認できた。Niナノ粒子表面にすべて均一にBaTiOが被膜した場合、Niナノ粒子4.34wt%添加時では被膜厚さが約4nm、0.51wt%添加時では被膜厚さが約20nmとなると予測される。Niナノ粒子4.8wt%添加時はおおよそ予測通りの被膜厚さであるが、Niナノ粒子0.51wt%添加時では予測される被膜厚さよりも薄かった。この理由として、Niナノ粒子0.51wt%添加時ではBaTiO原料が被膜形成にすべて消費されず未反応のものが残っているためであると考えられる。
図5は、Niナノ粒子と生成粒子のXRDパターンである。いずれの粒子もNi以外のピークは確認されず、シェル構造は結晶化しておらずアモルファスであることがわかった。
[反応温度・pHの影響]
続いて、コアシェル構造形成における反応温度の影響を調べた。第2の試験条件を図6に示す。またNiを添加した場合と添加しなかった場合の各反応温度における生成粒子を図7に示す。100℃においてNiナノ粒子を加えずBaTiO前駆体のみで合成した場合では粒子は生成しておらず均一核生成が起こらない条件であることがわかった。一方、Niナノ粒子を添加した場合では、Niナノ粒子表面に均一にBaTiOが被膜していた。このことから、100℃では核生成は起こらず成長のみが起こる条件であることが分かる。また、200℃で合成した場合、BaTiO前駆体のみでも粒子が生成していたため、均一核生成が起こる条件であることが分かる。Niナノ粒子を添加した場合においても、コアシェル構造は形成していたものの、シェル構造はやや粗く、均一核生成も併発していた。
以上より、均一なコアシェル構造の形成は低温の方が望ましいことが確認された。
<試験例3> 核生成・核成長の制御
水溶性Ti錯体を用いて合成したNi/BaTiOコアシェルナノ粒子をモデルに、速度論解析から核生成・核成長がそれぞれ支配的となる条件に関する検討を行った。
〔試験方法〕
[試薬]
試験には、以下の試薬を用いた。
・Niナノ粒子(平均粒径:80nm)
・チタンペルオキソクエン酸アンモニウム水溶液(Ti=5wt%)
((NH[Ti(C(O]・4HO,フルウチ化学株式会社)
・6mol/lの塩酸(HCl,富士フィルム和光純薬株式会社)
[試験装置]
以下の装置を用いて実験を行った。
・回分式反応器(5mL),材質:ハステロイ、AKICO
・振盪式リアクター加熱攪拌装置,AKICO,SAH-R16-500
[試験方法]
チタンペルオキソクエン酸アンモニウム水溶液を精製水に加え攪拌後、加水分解速度を抑えるために塩酸でpHを酸性にすることで水溶性Ti前駆体を得た。この前駆体溶液にNiナノ粒子を加え超音波により分散させた。その後5mL回分式反応器に封入し、反応を行った。反応圧力は飽和水蒸気圧以上となるように反応器への投入量を調整した。反応後、水により反応器を冷却させ反応を終了させた。反応器から生成物を回収し、遠心洗浄・凍結乾燥を行うことで乾燥粒子を得た。
[分析装置]
分析は以下の装置を用いて行った。
・X線回折装置(XRD)、RIGAKU、SmartLab 9MTP
結晶子サイズはHalder-Wagner法を用いて求めた。その式を以下に示す。
Figure 0007340224000001
上記式において、βは積分幅、θはBragg角、KはScherrer定数、λはX線の波長、Dは結晶子サイズ、εは不均一格子歪みである。
・透過型電子顕微鏡(TEM)、HITACHI、H-7650
・超高分解能収差補正型分析電子顕微鏡(STEM・/EDS),FEI-Company、Titan3TM 60-300
・誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP-OES)、ThermoFisher、iCAP6500
〔結果〕
速度論解析から核生成・核成長がそれぞれ支配的となる条件に関する検討を行った。図8に均一核生成とNiナノ粒子表面でのTiOの不均一核生成、そしてNiナノ粒子表面で不均一核生成したTiOの成長反応のアレニウスプロットを示す。ここで、TiOの不均一核生成、成長反応の速度定数はそれぞれNiナノ粒子添加時の反応初期、後期の速度定数と均一核生成の速度定数との差をとったものである。この直線の傾きから活性化エネルギーを求めると、均一核生成の活性化エネルギーは約73kJ/mol、Niナノ粒子表面での不均一核生成反応の活性化エネルギーは約46kJ/mol、TiOの成長反応の活性化エネルギーは約55kJ/molであった。原料にTiOゲルを用いた場合のTiO粒子の水熱合成の活性化エネルギーは89.1kJ/molであるとの報告があり(内田聡ら,色材,72(1999)680-689)、今回得られた均一核生成の活性化エネルギーと比較的近い値であるため、今回の結果が妥当であることが示された。若干ズレがあるのは、出発原料の違いや測定誤差に起因するものと考えられる。また、均一核生成に比べ不均一核生成の方が容易に起こるため、活性化エネルギーが小さくなると考えられる。また、異種物質での不均一核生成であるNiナノ粒子表面でのTiOの不均一核生成よりも、同物質上への反応であるTiOが成長する反応の方が起こりやすいために、活性化エネルギーは大きく変化していないが、全体的に反応速度が大きくなり、直線が速度定数が大きい方向へシフトしたものと考える。また、均一核生成とNiナノ粒子表面上での不均一核生成の直線は温度が約272℃で交差することがわかる。この点より高温では、均一核生成の速度が不均一核生成の速度を上回る。そのため、均一核生成が優先的に起こると考える。一方、この点より低温では、不均一核生成の速度の方が大きくなるために、不均一核生成が優先的に起こると考える。図9及び図10にこの交点近傍の温度条件で合成した粒子のTEM像を示す。交点よりも高温である300℃で合成した粒子は均一核生成がほとんどであり、コアシェル構造は形成していないことがわかる。一方、交点より低温である200℃で合成した粒子は均一核生成が起こっているものの不均一核生成・成長が起こり、コアシェル構造が形成していることを確認できた。
以上より、コアシェル構造の形成には、均一核生成とコアシェル構造形成の初期段階であるコア粒子表面上でのシェル材料の不均一核生成の反応速度の制御が非常に重要であり、その反応速度を解析することによりコアシェル構造の形成条件を推算可能であることが示された。
<試験例4> 有機修飾剤を用いた結晶成長の制御
有機修飾剤としてデカン酸を用いた超臨界水熱処理による酸化セリウム(IV)ナノ粒子の形態変化をモデルに、有機修飾剤を用いた結晶成長の制御について検討する。
〔試験方法〕
デカン酸で修飾したセリア粉末(ITEC社製)10.3mg(0.02mol/l)を5mLのバッチ式反応器に移した。 次いで、2.5mLのHO、0.036mL(0.06mol/l)、0.072mL(0.12mol/l)又は0.144mL(0.24mol/l)のデカン酸を撹拌せずに加えた。反応器を400℃で10分間加熱し、次いで水浴(20℃)中で急冷した。沈殿物をヘキサンで分散させ、エタノールを加えて1回遠心分離した。 得られたナノ結晶をシクロヘキサンに溶解した。試料を高分解能透過型電子顕微鏡(HRTEM)、フーリエ変換赤外分光計(FT-IR)及び熱重量分析(TGA)によって分析した。
〔結果〕
図11は、修飾ナノ粒子の形状およびサイズが超臨界水熱処理後に変化したことを示す。有機修飾剤の濃度が増加するにつれて、ナノ粒子の形態は球形から立方体に変化した。これは、修飾セリアナノ粒子が超臨界水中で再溶解および成長し得ることを証明している。さらに、粒子の表面上の改質剤および水熱中の改質剤は成長プロセスを制御する。
図12から、低改質剤濃度条件で処理された試料の粒度分布は、広範囲の粒度分布、大きい粒子の成長および小さい粒子の溶解を示している。結果はオストワルド成長によるものと推察される。しかしながら、高改質剤濃度サンプルの結果は狭い粒度分布を示し、4nm未満のナノ粒子がなくなったことは、配向凝集に起因する可能性がある。

Claims (14)

  1. 種粒子の表面に準安定相の金属酸化物が析出されたコアシェルナノ粒子。
  2. 種粒子の表面に準安定相の金属酸化物が析出された析出層を有し、
    前記析出層は、エピタキシャル層、多結晶層又はアモルファス層を含む、コアシェルナノ粒子。
  3. 平均粒子径の標準偏差を前記平均粒子径で除した変動係数が0.15以下である、請求項1又は2に記載のナノ粒子。
  4. 金属酸化物によるナノサイズの粒子を種粒子とし、前記種粒子の存在下で金属酸化物前駆体を亜臨界水条件又は超臨界水条件で水熱処理することで、前記種粒子の表面に準安定相の金属酸化物を析出する工程を含む、コアシェルナノ粒子の製造方法。
  5. 前記種粒子が準安定相の金属酸化物である、請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記種粒子を構成する金属酸化物の格子定数は、前記種粒子を構成する金属酸化物と同一の化学式である安定相の金属化合物の格子定数とは異なる、請求項4又は5に記載の製造方法。
  7. 前記種粒子を構成する金属酸化物の結晶構造は、前記種粒子を構成する金属酸化物と同一の化学式である安定相の金属化合物の結晶構造とは異なる、請求項4から6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 前記水熱処理を行う際の溶液に含まれる前記種粒子の濃度が0.01mol/l以上である、請求項4から7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記水熱処理を行う際の溶液に含まれる前記金属酸化物前駆体の濃度が1mol/l以下である、請求項4から8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 前記水熱処理の温度は、前記金属酸化物前駆体が均一核生成する速度よりも前記金属酸化物前駆体が不均一核生成する速度の方が大きい温度である、請求項4から9のいずれかに記載の製造方法。
  11. 前記金属酸化物前駆体は、金属塩、金属錯体、金属水酸化物から選択される1種以上である、請求項4から10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 前記金属酸化物前駆体が塩基性溶液に溶解されている、請求項4から11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 前記水熱処理が有機修飾剤の存在下で行われる、請求項4から12のいずれかに記載の製造方法。
  14. 前記工程を経た後の前記ナノ粒子の平均粒子径の標準偏差を前記平均粒子径で除した変動係数が、前記工程を経る前の前記種粒子の前記変動係数よりも小さい、請求項4から13のいずれかに記載の製造方法。
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