図面は、以下の説明および実施例でより詳細に説明され、例示のみを目的として提供され、単に本開示の典型的なまたは例示的な実施形態を描いている。図面は、網羅的であること、または開示を開示された形式そのものに限定することを意図していない。本開示は、修正または変更を加えて実施されてもよく、本開示は、特許請求の範囲およびその均等物によってのみ限定され得ることも理解されたい。
本開示の実施形態は、分析物データの無線通信のためのシステム、方法、およびデバイスを対象とする。本明細書に記載の様々な展開において、分析物データは、表示デバイス、パートナデバイス(例えば、インスリンポンプなどの医療デバイス)、他のリモート接続可能なデバイスなどに接続するように構成された分析物センサシステムによって生成されるグルコースデータである。より具体的には分析物センサシステムのコンポーネントに対する障害またはそれ以外の不所望な作動、ウェイクアップ、および/または関連するモード変化または状態変化などに対する堅牢性の増大を提供する、本明細書に記載のシステム、方法、装置、およびデバイスを含む、本開示の態様を実装することにより、表示デバイス、1つ以上のパートナデバイス、および/または他の(例えば、電子)デバイスと無線通信する分析物センサシステムの精度、堅牢性、および/または電力管理を改善し得る。さらに、本開示の態様を実装することにより、分析物センサシステムの寿命および有用性に関して性能を改善することも可能になり得る。
本開示のシステム、方法、およびデバイスのいくつかの例示的な実施形態の詳細は、この説明で、いくつかの場合において本開示の他の部分で説明される。本開示の他の特徴、目的、および利点は、本開示、説明、図面、実施例、および特許請求の範囲を検討することにより、当業者に明らかになるであろう。このような追加のシステム、方法、デバイス、特徴、および利点はすべて、この説明に(明示的にまたは参照により)含まれ、本開示の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲のうちの1つ以上によって保護されることが意図されている。
システムの概要および例示的な構成
図1は、例えば、ユーザの血糖値を含む、ユーザの身体に存在する分析物値に関する情報を集取、監視、および/または提供することを伴う本開示の実施形態に関連して使用され得るシステム100を描いている。システム100は、表示デバイス110、120、130、および140、パートナデバイス136、および/またはサーバシステム134に通信可能に結合され得る分析物センサシステム8の態様を描いている。
示される実施形態における分析物センサシステム8は、センサ電子モジュール12と、センサ電子モジュール12と関連付けられた分析物センサ10と、を含む。分析物センサ電子モジュール12は、分析物センサ10がユーザまたはホストに埋め込まれる前に、分析物センサ10に電気的および機械的に結合され得る。したがって、分析物センサ10は、分析物センサ電子モジュール12を分析物センサ10に結合することをユーザに要求しなくてもよい。例えば、分析物センサ電子モジュール12は、製造中に分析物センサ10に物理的/機械的および電気的に結合されてもよく、この物理的/機械的および電気的接続は、分析物センサシステム8の出荷、保管、挿入、使用、および除去中、維持されてもよい。したがって、分析物センサシステム8の電気機械的に接続されたコンポーネント(例えば、分析物センサ10および分析物センサ電子モジュール12)は、「事前接続された」システムと呼ばれ得る。分析物センサ電子モジュール12は、表示デバイス110、120、130、および140のうちの1つ以上と無線通信(例えば、直接的または間接的に)し得る。表示デバイス110、120、130、および140に加えて、またはそれに代えて、分析物センサ電子モジュール12は、パートナデバイス136および/またはサーバシステム134と無線通信(例えば、直接的または間接的に)し得る。同様に、いくつかの例では、表示デバイス110~140は、追加的または代替的に、パートナデバイス136および/またはサーバシステム134と無線通信(例えば、直接的または間接的に)し得る。図1に図示された様々な結合は、以下でも言及されるように、無線アクセスポイント138を用いて容易化することができる。
特定の実施形態では、分析物センサ電子モジュール12は、分析物センサデータ/情報の処理および/または較正と関連付けられた予測アルゴリズムを含む、分析物センサデータまたは情報を測定することおよび処理することと関連付けられた電子回路を含む。分析物センサ電子モジュール12は、分析物センサ10に物理的/化学的に接続することができ、分析物センサ10と一体化(取り外し不能に取り付け)または取り外し可能に取り付けることができる。分析物センサ電子モジュール12はまた、コンポーネントが互いに電気機械的に結合され得るように、分析物センサ10に電気的に結合され得る。分析物センサ電子モジュール12は、分析物センサ10(例えば、グルコースセンサであり得/含み得る)を介して、ホスト/ユーザ内の分析物のレベルの測定および/または推定を可能にするハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアを含み得る。例えば、分析物センサ電子モジュール12は、ポテンシオスタット、分析物センサ10に電力を供給するための電源、信号処理およびデータ記憶に有用な他のコンポーネント、およびセンサ電子モジュールから1つ以上の表示デバイスにデータを伝送するためのリモート測定モジュールを含むことができる。電子装置は、分析物センサシステム8内のプリント回路基板(PCB)、またはプラットフォームなどに固設することができ、多様な形態をとることができる。例えば、電子装置は、特定用途向け集積回路(ASIC)などの集積回路(IC)、マイクロコントローラ、プロセッサ、および/または状態機械の形態をとることができる。
センサ電子モジュール12は、センサデータなどのセンサ情報を処理し、かつ変換されたセンサデータおよび表示可能なセンサ情報を生成するように構成される、センサ電子装置を含み得る。センサ分析物データを処理するためのシステムおよび方法の例は、本明細書および米国特許第7,310,544号および同第6,931,327号および米国特許公開第2005/0043598号、同第2007/0032706号、同第2007/0016381号、同第2008/0033254号、同第2005/0203360号、同第2005/0154271号、同第2005/0192557号、同第2006/0222566号、同第2007/0203966号、および同第2007/0208245号に、より詳細に記載されており、これらはすべて、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1をさらに参照すると、表示デバイス110、120、130、および/または140は、センサ電子モジュール12によって送信され得る表示可能なセンサ情報を表示(および/または警告)するように構成され得る(例えば、それらのそれぞれの好みに基づいて表示デバイスに送信される、カスタマイズされたデータパッケージ)。表示デバイス110、120、130、または140の各々は、(それぞれ)センサ情報および/または分析物データをユーザに表示し、および/またはユーザからの入力を受信する、タッチスクリーンディスプレイ112、122、132、/または142などのディスプレイを含むことができる。例えば、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)が、このような目的のためにユーザに提示されてもよい。実施形態では、表示デバイスは、表示デバイスのユーザにセンサ情報を伝達し、および/またはユーザ入力を受信するためのタッチスクリーンディスプレイの代わりに、またはそれに加えて、音声ユーザインターフェースなどの他のタイプのユーザインターフェースを含み得る。実施形態では、表示デバイス110、120、130、140のうちの1つ、いくつか、またはすべては、センサ情報がセンサ電子モジュール12から通信されるときに(例えば、それぞれの表示デバイスに伝送されるデータパッケージで)、センサデータの較正およびリアルタイム表示に必要な追加の将来的な処理を全く伴わずに、センサ情報を表示またはその他の方法で伝達するように構成され得る。
図1に描かれた複数の表示デバイス110、120、130、140は、センサ電子モジュール12(例えば、実施形態では、数値および/または矢印)から受信された分析物データに関連付けられた特定のタイプの表示可能なセンサ情報を表示するために特別に設計されたカスタム表示デバイス、例えば分析物表示デバイス110を含み得る。実施形態において、複数の表示デバイス110、120、130、140のうちの1つは、Android、iOS、または他のオペレーティングシステムに基づき、連続センサデータ(例えば、現在および/または履歴のデータを含む)のグラフィック表現を表示するように構成された携帯電話120などのスマートフォンを含む。
図1にさらに示され、上述したように、システム100はまた、分析物センサシステム8、複数の表示デバイス110、120、130、140など、サーバシステム134、および医療デバイス136のうちの1つ以上を互いに結合するために使用され得る無線アクセスポイント(WAP)138を含み得る。例えば、WAP138は、システム100内でWiFiおよび/またはセルラまたは他の無線接続性を提供し得る。また、システム100のデバイス間で近距離無線通信(NFC)を使用して、データを交換すると共に、特化された機能を実行する、例えば、デバイスをウェイクアップもしくは電源投入する、または、より低い電力モードを終了するか、または他の方法で状態を変化させ、および/または動作モードに移行することをデバイス(例えば、分析物センサ電子モジュール12および/または送信機)に行わせ得る。サーバシステム134を使用して、分析物センサシステム8および/または複数の表示デバイスから分析物データを収集して、例えば、分析を実行し、グルコースレベルおよびプロファイルの普遍的または個別化モデルを生成し、分析物データをリモートで監視する個人またはシステムなどを含むサービスまたはフィードバックを提供することができる。概要および例として、パートナデバイス(単数または複数)136は、パートナデバイス(単数または複数)136および/または分析物センサシステム8の認証の場合、ならびに分析物データ、薬剤データ、他のデータ、および/または制御シグナリングなどの交換の場合を含めて、分析物センサシステム8と通常無線で通信することができる。パートナデバイス136は、本開示の例示的な実施形態では受動デバイスを含み得る。パートナデバイス136の一例は、分析物センサシステム8を使用して測定/近似されたユーザの分析物レベルに応答しておよび/または従ってユーザにインスリンを投与するためのインスリンポンプであり得る。様々な理由で、このようなインスリンポンプは、分析物センサシステム8から伝送されたグルコース値を受信および追跡することが望ましい場合がある(例えば図1を参照)。このことに対する1つの理由は、グルコース値が閾値を下回る/上回ることに基づいてインスリン投与を中断/作動/制御するための機能をインスリンポンプに提供することである。
ここで図2を参照すると、システム200が描示されている。システム200は、例えば図1に関連して上述した態様を含む、開示されたシステム、方法、装置、および/またはデバイスの実施形態の実装に関連して使用され得る。例として、図2の様々な以下に記載されるコンポーネントを使用して、例えば分析物センサシステム308、表示デバイス310、パートナデバイス315、および/または1つ以上のサーバシステム334などの間/相互間での分析物(例えば、グルコース)データの無線通信を提供し得る。
図2に図示されるように、システム200は、分析物センサシステム308、1つ以上の表示デバイス310、および/または1つ以上のパートナデバイス315を含み得る。加えて、示された実施形態では、システム200は、サーバシステム334を含み、当該サーバシステム334は、プロセッサ334cおよび記憶装置334bに結合されたサーバ334aを含むことができる。分析物センサシステム308は、通信媒体305を介して表示デバイス310、パートナデバイス315、および/またはサーバシステム334に結合され得る。分析物センサシステム308、パートナデバイス315、および/または表示デバイス310などによるデータの処理、集取、交換、および/またはアクションの実行(例えば、薬剤または関連する指示の提供)の、いくつかの詳細が、以下に提供される。
分析物センサシステム308、表示デバイス310、および/またはパートナデバイス315は、通信媒体305を介してメッセージング(例えば、制御シグナリング)を交換してもよく、また、表示デバイス310、パートナデバイス315、および/またはサーバシステム334に分析物データを配信するために、通信媒体305が使用されてもよい。上記で示唆したように、表示デバイス310は、例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、ウェアラブルデバイスなどの多様な電子コンピューティングデバイスを含み得る。表示デバイス310はまた、分析物データおよび関連する通知などの表示および伝達に対してカスタマイズされ得る分析物表示デバイス110を含み得る。パートナデバイス315は、インスリンポンプまたはペンなどの医療デバイス、スマート冷蔵庫またはミラーなどの接続可能なデバイス、キーフォブ、および他のデバイスを含み得る。
実施形態では、通信媒体305は、例えば、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標) Low Energy(BLE)、ZigBee(登録商標)、WiFi、IEEE802.11プロトコル、赤外線(IR)、無線周波数(RF)、2G、3G、4G、5Gなど、および/または有線プロトコルおよび媒体などの1つ以上の無線通信プロトコルに基づき得る。また、本開示を検討すると、通信媒体は、いくつかの場合において、このようなリンクが図2に明示的に図示されているか、またはそれに関連して言及されているか否かにかかわらず、システム200のコンポーネント間の別個のリンクを含む1つ以上の通信リンクとして実装され得ることが理解されるであろう。例示として、分析物センサシステム308は、BLEを使用して通信媒体305の第1のリンクを介して表示デバイス310に結合されてもよいのに対して、表示デバイス310は、セルラ通信プロトコル(例えば、4G LTE/5Gなど)を使用して通信媒体305の第2のリンクによってサーバシステム334に結合されてもよい。実施形態では、BLE信号は、データ傍受を最小限にするために一時的に減衰されてもよい。例えば、ハードウェアまたはファームウェアの設計によるBLE信号の減衰は、データ交換(例えば、ペアリング)の短時間の間に一時的に行われてもよい。
実施形態では、システム200の要素を使用して、本明細書に記載の様々な処理の動作を行うことができ、かつ/または1つ以上の開示されたシステムおよび/または方法に関して本明細書に記載の様々な動作および/または特徴を実行することができる。本開示を検討すると、当業者は、システム200が単一または多数の分析物センサシステム308、通信媒体305、および/またはサーバシステム334を含み得ることを理解するであろう。
上述のように、通信媒体305を使用して、分析物センサシステム308、表示デバイス310、パートナデバイス315、および/またはサーバシステム334を互いにまたはネットワークに接続または通信可能に結合し得る。通信媒体305は、多様な形態で実装され得る。例えば、通信媒体305は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、パーソンエリアネットワーク(PAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、光ファイバネットワーク、電力線インターネット、ハードワイヤード接続(例えば、バス)、DSLなど、または任意の他の種類のネットワーク接続もしくは通信結合などのインターネット接続のうちの1つ以上を含み得る。通信媒体305は、ルータ、ケーブル、モデム、スイッチ、光ファイバ、ワイヤ、無線(例えば、マイクロ波/RF、AM、FMリンクなど)などの任意の組み合わせを使用して実装され得る。さらに、通信媒体305は、Bluetooth(登録商標)、BLE、Wi-Fi、IEEE802.11、3GPP規格(例えば、2G GSM/GPRS/EDGE、3G UMTS/CDMA2000、または4G LTE/LTE-A/LTE-U、5G、または後続の世代)などの様々な無線規格を使用して実装され得る。本開示を読むと、当業者は、通信目的で通信媒体305を実装する他の方法を認識し、また、通信媒体305が将来展開され得る未開発の通信規格を使用して、本開示の特徴を実装し得ることを認識するであろう。
図2をさらに参照すると、サーバ334aは、分析物データまたは薬剤データに応答する入力、または分析物センサシステム308または表示デバイス310上で実行される分析物監視アプリケーション、または、表示デバイス310またはパートナデバイス315上で実行される薬剤送達アプリケーションに関連して受信された入力などの、分析物センサシステム308、パートナデバイス315、および/または表示デバイス310からの、分析物データ、薬剤データ、および関連する情報を含む情報を受信、収集、および/または監視し得る。したがって、サーバ334aは、例えば、ユーザへの薬剤の提供に関する情報、および/または1つ以上のパートナデバイス315の動作に関する情報などの、パートナデバイス315からの情報を受信、収集、および/または監視し得る。サーバ334aはまた、分析物センサシステム308、表示デバイス310、および/またはパートナデバイス315のユーザに関する情報を受信、収集、および/または監視し得る。
実施形態では、サーバ334aは、通信媒体305を介してこのような情報を受信するように適合され得る。この情報は、記憶装置334bに記憶されてもよく、プロセッサ334cによって処理されてもよい。例えば、プロセッサ334cは、通信媒体305を介してサーバ334aが収集、受信などした情報の分析を実行することができる分析エンジンを含んでもよい。実施形態では、サーバ334a、記憶装置334b、および/またはプロセッサ334cは、Hadoop(登録商標)ネットワークなどの分散コンピューティングネットワークとして、またはリレーショナルデータベースなどとして実装され得る。次いで、前述の情報は、サービスが分析物センサシステム308、表示デバイス310、パートナデバイス315、および/またはそのユーザ(単数または複数)に提供され得るように、サーバ334aで処理され得る。例えば、このようなサービスは、ユーザに対する糖尿病管理フィードバックを含んでもよい。
実施形態では、サーバシステム334にデータベースが実装されてもよく、通信媒体305を使用して、ユーザアカウントを1つ以上の分析物センサシステム308にペアリングしてもよい。例えば、分析物センサシステム308の個々のコンポーネントまたはコンポーネントの1つ以上のグループ、または全体としての分析物センサシステム308の予想される寿命に基づいて、および/または分析物センサシステム308によって受信された診断フィードバックに基づいて、サーバシステム334は、所与の分析物センサシステム308またはそのコンポーネントまたはコンポーネントのグループ(単数または複数)がその有効寿命を満了しているか、または経過しているかどうかを判定することが可能であり得る。ユーザは、例えば、表示デバイス310上で、および/または分析物センサシステム308を介して、サーバシステム334から、その分析物センサシステム308またはコンポーネントまたはコンポーネントのグループ(単数または複数)が、その有効寿命を満了しているか、または経過しているか、または、まもなくまたは所与の時間内にそうなることの表示、通知、アラート、または警告を受け取り得る。実施形態では、ユーザは、分析物センサシステム308またはそのコンポーネントまたはコンポーネントのグループ(単数または複数)の予想される寿命についての表示、通知、アラート、または警告をサーバシステム334から表示デバイス310上で受け取り得る。
サーバ334aは、例えば、インターネットサーバ、ルータ、デスクトップまたはラップトップコンピュータ、スマートフォン、タブレット、プロセッサ、モジュールなどを含んでもよく、例えば、以下を含む様々な形態で実装され得る。集積回路または集積回路の集合体、プリント回路基板またはプリント回路基板の集合体、または個別のハウジング/パッケージ/ラック、またはそれらのうちの多数を含む、様々な形態で実装されてもよい。実施形態では、サーバ334aは、通信媒体305を介して行われる通信を少なくとも部分的に指示する。このような通信は、分析物データ、薬剤データ、および/またはそれらに関連するメッセージング(例えば、アドバタイズメント、認証、コマンド、または他のメッセージング)の配信を含み得る。例えば、サーバ334aは、周波数帯域、伝送のタイミング、セキュリティ/暗号化、アラーム、アラート、通知などに関連する、分析物センサシステム308、表示デバイス310、および/またはパートナデバイス315の間および/または相互間で、メッセージを処理および交換してもよい。サーバ334aは、分析物センサシステム308、パートナデバイス315、および/または表示デバイス310に記憶された情報を、例えば、それらにアプリケーションを配信するか、またはアプリケーションを更新することによって、および/またはシステムパラメータまたは分析物センサシステム308、パートナデバイス315、および/または表示デバイス310のシステムパラメータまたは他の設定を再構成することによって、更新し得る。サーバ334aは、リアルタイムで、定期的に、散発的に、またはイベント駆動ベースで、分析物センサシステム308、パートナデバイス315、および/または表示デバイス310との間で情報を送受信し得る。さらに、サーバ334aは、分析物センサシステム308、パートナデバイス315、および/または表示デバイス310のためのクラウドコンピューティング機能を実装し得る。
分析物データの無線通信のための本開示のシステムおよび方法の態様の上記の説明により、本開示のいくつかの特定の特徴の例をここで提供する。当業者は、本開示を検討すると、これらの特徴が、これらの特徴への明示的な参照が行われたかどうかにかかわらず、上記の例示的な構成の態様および/または態様の組み合わせを使用して実装され得ることを理解するであろう。
分析物データ
再び図1を参照すると、上記で述べたように、実施形態では、ホストまたはユーザ内の分析物の測定のために分析物センサシステム8が提供される。概要および例として、分析物センサシステム8は、センサ測定を行い、分析物データを生成し(例えば、連続グルコース監視データの値を計算することにより)、このようなデータをリモートデバイス(例えば、表示デバイス110、120、130、140、パートナデバイス136、および/またはサーバシステム134)に送信する無線通信(例えば、Bluetooth(登録商標)および/または他の無線プロトコル)に従事する、カプセル化されたマイクロコントローラとして実装され得る。
分析物センサシステム8は、ホスト内の分析物の濃度またはレベルを測定するように構成された分析物センサ10と、分析物センサ10がユーザに埋め込まれる前に分析物センサ10に通常物理的に接続される分析物センサ電子モジュール12と、を含み得る。実施形態では、分析物センサ電子モジュール12は、例えば、原センサデータ、変換されたセンサデータ、および/または他のセンサデータを含むセンサ情報を生成するために、分析物センサ10によって測定された分析物濃度と関連付けられたデータストリームを処理するように構成された電子装置を含む。分析物センサ電子モジュール12は、それぞれの表示デバイス110、120、130、140、パートナデバイス136、および/またはサーバシステム134に対してカスタマイズされたセンサ情報を生成するようにさらに構成され得る。分析物センサ電子モジュール12は、異なるデバイスが異なるセンサ情報を受信し得るようにさらに構成されてもよく、このような表示デバイス110、120、130、140、パートナデバイス136、および/またはサーバシステム134にセンサ情報を無線で伝送するようにさらに構成されてもよい。
本明細書で使用される「分析物」という用語は、広義の用語であり、当業者にその通常の慣習的な意味を与えられるものであり(特別な意味またはカスタマイズされた意味に限定されるものではない)、分析され得る体液(例えば、血液、間質液、脳脊髄液、リンパ液、または尿)中の物質または化学成分をさらに指すが、これらに限定されない。分析物として、自然発生物質、人工的物質、代謝産物、および/または反応生成物を挙げることができる。いくつかの実施形態において、センサヘッド、デバイス、および方法による測定に供される分析物は、グルコースである。しかしながら、アカルボキシプロトロンビン、アシルカルニチン、アデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ、アデノシンデアミナーゼ、アルブミン、α-フェトプロテイン、アミノ酸プロファイル(アルギニン(クレブス回路)、ヒスチジン/ウロカニン酸、ホモシステイン、フェニルアラニン/チロシン、トリプトファン)、アンドレノステンジオン、アンチピリン、アラビニトールエナンチオマー、アルギナーゼ、ベンゾイルエクゴニン(コカイン)、ビオチニダーゼ、ビオプテリン、c反応性タンパク質、カルニチン、カルノシナーゼ、CD4、セルロプラスミン、ケノデオキシコール酸、クロロキン、コレステロール、コリンエステラーゼ、共役1-βヒドロキシコール酸、コルチゾール、クレアチンキナーゼ、クレアチンキナーゼMMアイソザイム、サイクロスポリンA、d-ペニシラミン、デ-エチルクロロキン、デヒドロエピアンドロステロンサルフェート、DNA(アセチル化多型、アルコール脱水素酵素、α1-抗トリプシン、嚢胞性線維症、デュシェンヌ型/ベッカー型筋ジストロフィー、グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ、ヘモグロビンA、ヘモグロビンS、ヘモグロビンC、ヘモグロビンD、ヘモグロビンE、ヘモグロビンF、Dパンジャブ、β-サラセミア、B型肝炎ウイルス、HCMV、HIV-1、HTLV-1、レーベル遺伝性視神経症、MCAD、RNA、PKU、三日熱マラリア原虫、性分化、21-デオキシコルチゾール)、デスブチルハロファントリン、ジヒドロプテリジン還元酵素、ジフテリア/破傷風抗毒素、赤血球アルギナーゼ、赤血球プロトポルフィリン、エステラーゼD、脂肪酸/アシルグリシン、遊離β-ヒト絨毛性ゴナドトロピン、遊離赤血球ポルフィリン、遊離チロキシン(FT4)、遊離トリ-ヨードチロニン(FT3)、フマリルアセトアセターゼ、ガラクトース/gal-1-リン酸塩、ガラクトース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ、ゲンタマイシン、グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ、グルタチオン、グルタチオンペリオキシダーゼ、グリココール酸、グリコシル化ヘモグロビン、ハロファントリン、ヘモグロビン変異体、ヘキソサミニダーゼA、ヒト赤血球炭酸脱水酵素I、17-α-ヒドロキシプロゲステロン、ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ、免疫反応性トリプシン、乳酸塩、鉛、リポタンパク質((a)、B/A-1、β)、リゾチーム、メフロキン、ネチルマイシン、フェノバルビトン、フェニトイン、フィタン酸/プリスタン酸、プロゲステロン、プロラクチン、プロリダーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、キニン、逆位トリ-ヨードチロニン(rT3)、セレン、血清膵臓リパーゼ、シソマイシン、ソマトメジンC、特異的抗体(アデノウイルス、抗核抗体、抗ゼータ抗体、アルボウイルス、オーエスキー病ウイルス、デング熱ウイルス、メジナ虫、単包条虫、赤痢アメーバ、エンテロウイルス、ランブル鞭毛虫(Giardia duodenalisa)、ヘリコバクターピロリ、B型肝炎ウイルス、ヘルペスウイルス、HIV-1、IgE(アトピー性疾患)、インフルエンザウイルス、ドノバンリーシュマニア、レプトスピラ、麻疹/流行性耳下腺炎/風疹、らい菌、肺炎マイコプラズマ、ミオグロビン、回旋糸状虫、パラインフルエンザウイルス、熱帯熱マラリア原虫、ポリオウイルス、緑膿菌、呼吸系発疹ウイルス、リケッチア(ツツガムシ病)、マンソン住血吸虫、トキソプラズマ原虫、梅毒トレポネーマ(Trepenoma pallidium)、クルーズ/ランゲルトリパノソーマ、水疱性口炎ウイルス(vesicular stomatis virus)、バンクロフト糸状虫、黄熱病ウイルス)、特異的抗原(B型肝炎ウイルス、HIV-1)、スクシニルアセトン、スルファドキシン、テオフィリン、チロトロピン(TSH)、チロキシン(T4)、チロキシン結合グロブリン、微量元素、トランスフェリン、UDP-ガラクトース-4-エピメラーゼ、尿素、ウロポルフィリノーゲンIシンターゼ、ビタミンA、白血球、および亜鉛プロトポルフィリンを含む他の分析物も想到されるが、これらに限定されない。血液または間質液中で自然に発生する塩、糖、タンパク質、脂肪、ビタミン、およびホルモンもまた、ある特定の実施形態における分析物を構成し得る。分析物、例えば、代謝産物、ホルモン、抗原、抗体などは、体液中に自然に存在し得る。これに代えて、分析物、例えば、画像診断のための造影剤、放射性同位体、化学薬剤、フッ化炭素ベースの人工血液、または薬剤もしくは医薬組成物が体内に導入され得、インスリン、グルカゴン、エタノール、大麻(マリファナ、テトラヒドロカンナビノール、ハシシ)、吸入剤(亜酸化窒素、亜硝酸アミル、亜硝酸ブチル、クロロ炭化水素、炭化水素)、コカイン(クラックコカイン)、刺激剤(アンフェタミン、メタンフェタミン、Ritalin、Cylert、Preludin、Didrex、PreState、Voranil、Sandrex、Plegine)、抑制剤(バルビツール酸塩、メタカロン、精神安定剤、例えば、Valium、Librium、Miltown、Serax、Equanil、Tranxene)、幻覚剤(フェンシクリジン、リゼルギン酸、メスカリン、ペヨーテ、サイロシビン)、麻薬(ヘロイン、コデイン、モルヒネ、アヘン、メペリジン、Percocet、Percodan、Tussionex、Fentanyl、Darvon、Talwin、Lomotil)、デザイナードラッグ(フェンタニル、メペリジン、アンフェタミン、メタンフェタミン、およびフェンシクリジンの類似体、例えば、Ecstasy)、アナボリックステロイド、ならびにニコチンが挙げられるが、これらに限定されない。薬物および医薬組成物の代謝産物もまた、分析物として想到される。例えば、アスコルビン酸、尿酸、ドーパミン、ノルアドレナリン、3-メトキシチラミン(3MT)、3,4-ジヒドロキシフェニル酢酸(DOPAC)、ホモバニリン酸(HVA)、5-ヒドロキシトリプタミン(5HT)、および5-ヒドロキシインドール酢酸(FHIAA)など、体内で生成される神経化学物質および他の化学物質などの分析物もまた分析され得る。
事前接続された分析物センサシステム
図1を参照して上記で示唆したように、実施形態において、分析物センサ10は、例えば、皮下、経皮(例えば、経皮)、または血管内デバイスなどの連続グルコースセンサを含む。実施形態では、このようなセンサまたはデバイスは、複数の断続的な血液サンプルを分析することができる。分析物センサ10は、例えば、酵素、化学、物理、電気化学、分光光度、偏光、熱量、イオン導入、放射、免疫化学などを含むグルコース測定を含む分析物測定の任意の方法を使用することができる。
分析物センサ10がグルコースセンサである実施形態では、分析物センサ10は、侵襲性、低侵襲性、および非侵襲性の検知技術(例えば、蛍光監視)などを含む任意の方法を使用して、ホスト内のグルコース濃度を示すデータストリームを提供することができる。データストリームは、通常、生データ信号であり、患者または介護人(例えば、親、親戚、保護者、教師、医師、看護師、またはホストの健康に関心のある任意の他の個人)などのユーザに、有用なグルコース値を提供するために使用することができる較正および/またはフィルタリングされたデータストリームに変換され得る。
グルコースセンサは、グルコースの濃度を測定することができる任意のデバイスであり得る。以下に記載する例示的な一実施形態によれば、埋め込み型グルコースセンサが使用され得る。ただし、ここに記載するデバイスおよび方法は、分析物、例えばグルコースの濃度を検出し、分析物、同じくグルコースの濃度を表す出力信号(例えば、分析物データの形式として)を提供することができる任意のデバイスに適用することができることを理解されたい。
実施形態において、分析物センサ10は、米国特許第6,001,067号および米国特許公開第US2005/0027463-A1号を参照すると記載されているような埋め込み型グルコースセンサである。実施形態において、分析物センサ10は、米国特許公開第US2006/0020187-A1号を参照すると記載されているような経皮グルコースセンサである。実施形態において、分析物センサ10は、米国特許公開第US2007/0027385-A1号、2006年10月4日に出願された同時係属中の米国特許公開第US2008/0119703-A1号、2007年3月26日に出願された米国特許公開第US2008/0108942-A1号、および2007年2月14日に出願された米国特許出願第US2007/0197890-A1号に記載されているように、ホスト血管または体外に埋め込まれるように構成される。実施形態では、連続グルコースセンサは、例えば、Say等に対する米国特許第6,565,509号に記載されているような経皮センサを含む。実施形態において、センサ10は、例えば、Bonnecaze等に対する米国特許第6,579,690号、またはSay等に対する米国特許第6,484,046号を参照すると記載されているような皮下センサを含む連続グルコースセンサである。実施形態において、連続グルコースセンサは、例えば、Colvin等に対する米国特許第6,512,939号を参照すると記載されているような再充填可能な皮下センサを含む。連続グルコースセンサは、例えば、Schulman等に対する米国特許第6,477,395号を参照すると記載されているような血管内センサを含み得る。連続グルコースセンサは、例えば、Mastrototaro等に対する米国特許第6,424,847号を参照すると記載されているような血管内センサを含み得る。
システム作動前に、分析物センサ電子モジュール12は、通常、電池容量を節約または管理するために、より低い電力モードに維持される。分析物センサ電子モジュール12は、アクティブな電力状態で分析物データの集取を開始するために、一般に確実に作動されるべきである。例えば、分析物センサ10がホストに埋め込まれる時間の前後まで、分析物センサ電子モジュール12を作動させないことが好ましい場合がある。これは、より正確なセンサ較正を維持するのに役立つことができ、電力消費を低減することができ、および/または分析物測定精度を概して増大させることができる、などである。いくつかの実施形態では、分析物センサ電子モジュール12および/または分析物センサ電子モジュール12の特定の回路の作動は、少なくとも主に分析物センサ10の埋め込み前に行われ得る(例えば、埋め込み前の5分、1分、30秒、10秒、1秒、または1秒未満など)。いくつかの実施形態では、分析物センサ電子モジュール12の作動は、少なくとも主に埋め込み中または実質的に埋め込み中に(例えば、分析物センサ10が展開位置に移動している間に少なくとも部分的に)行われ得る。いくつかの実施形態では、分析物センサ電子モジュール12の作動は、少なくとも主に分析物センサ10の埋め込み後(例えば、1秒未満、1秒、5秒、30秒、1分、3分、5分、10分、10分超など)に行われ得る。実施形態では、分析物センサ電子モジュール12は、分析物センサ10が埋め込まれる前後の時間に、またはその直前に、より低い電力状態を終了することが好ましい。これにより、埋め込みの時間をより正確に記録することが可能になり得る。
事前接続されていないシステムでは、分析物センサ10と分析物センサ電子モジュール12とは通常、分析物センサ10がユーザに埋め込まれた後、初めて機械的および電気的に接続される。分析物センサ電子モジュール12が既に埋め込まれた分析物センサ10に結合されているとき、分析物センサ電子モジュール12の電極は、通常、分析物に関連する信号を検出するために監視される。次いで、分析物センサシステム8は、ユーザ内の分析物の特定のレベルまたは特性の結合および検出に応答して作動され得る。しかしながら、事前接続された分析物センサシステム8では、分析物センサシステム8がユーザに送給される前に分析物センサ10が分析物センサ電子モジュール12に電気機械的に結合され、したがって、センサ埋め込み時には、分析物センサ電子モジュール12は分析物センサ10にすでに結合されている。上記で示唆したように、この事前結合または事前接続は、例えば(例えば、高湿度、静電気、漏電、またはノイズの状況で)センサ埋め込み前に分析物センサシステム8によって生成された信号により、誤ったウェイクアップまたはより低い電力状態からの作動につながる可能性がある。また、センサ処理アルゴリズムを用いてセンサ信号を変換する際の精度を向上させるために、分析物センサ10は、埋め込み前に分析物センサ電子モジュール12によって電圧バイアスされないことが好ましい場合がある。
分析物センサ10の特性に変化を引き起こし得る動作は、一般に、埋め込み前に最小限に抑えられるべきである。したがって、埋め込み前に、電圧バイアス分析物センサ10の発生を回避するかまたは少なくとも低減することが好ましい場合がある。比較的長期間(例えば、保管中)に分析物センサ10に電圧バイアスを印加することにより、分析物センサ10の使用寿命は、埋め込み後に続く意図された使用寿命よりも短くなり得る。これは、例えば、分析物センサ10上に包含され得る基準容量または酵素容量の消費によるものであり得る。さらに、分析物センサシステム8によって使用され得る分析物処理アルゴリズムは、分析物センサ10の特徴付けられた性能値に依存し得る。これらの特徴付けられた性能値として、ベースラインシグナル、分析物感度、信号ドリフト、ロット性能メトリック、カーブフィッティング変数、表形式値、較正コード、および/または分析物値を判定することに関連して信号処理アルゴリズムの一部として使用され得る追加の要因が挙げられ得る。したがって、いくつかの場合では、特に工場で較正された分析物センサ10の場合、分析物値の正確な生成を可能にするために、ユーザへの埋め込み時に分析物センサ10の性能パラメータおよび/または特性の比較的正確な推定を行うことが重要であり得る。分析物センサ10の両端間に電圧バイアスを印加する有意な期間(例えば、貯蔵寿命の間)は、1つ以上の所定の性能メトリックからの逸脱を引き起こし得る。これは、分析物センサ10の埋め込み後に、1つ以上の測定された分析物センサ10信号を分析物値に変換するためのセンサ処理アルゴリズムを使用して判定される分析物値の精度を低下させる傾向があり得る。さらに、保管中の分析物センサ10の較正された状態からの逸脱は、より正確でないまたは不正確な分析物値を報告することをアルゴリズムに行わせる可能性がある。
さらに、分析物センサシステム8の作動を制御する回路および/または他のコンポーネント(例えば、分析物センサ電子モジュール内)によって使用される電力の量(例えば、mW)は、可能な場合は、システムレベル性能トレードオフを行うことに関連して、一般に最小限に抑えられ、低減され、および/または考慮されるべきである。分析物センサ10または他の回路やコンポーネントを使用して生成された測定値については、一般に、分析物センサシステム8の作動の前に、電力使用量を最小限に抑え、低減し、および/または制御するように取り計らわれるべきである。電力バジェットは、分析物センサシステム8の電池容量によって少なくともある程度制限され得る。したがって、分析物センサシステム8は、作動前は主により低い電力またはほとんど非動作状態のままであり得、システム作動を制御し、および/またはより低い電力状態を終了するために使用される技術は、利用可能な電力のごく一部分を消費し得る。
実施形態において、より低い電力消費は、例えば、システム起動イベントおよび/またはトリガの電力使用および検出可能性について、低減されたまたは最小の実行可能なポーリングまたはサンプリング周波数を選択することによって達成される。いくつかの場合では、作動イベント/トリガ/特性を監視するために使用されるサンプリングまたはポーリング周波数は、使用されている検出方式のタイプ(例えば、以下に記載するように、静電容量測定対加速度計入力)に基づいて変動し得る。電力消費の低減に関連して、主システムプロセッサに電源投入することなく、システムウェイクアップをトリガするための測定およびロジック機能を実行する、より低い電力状態機械が用いられ得る。例えば、低減されたおよび/または可変の、適応可能な、プログラム可能な、および/または構成可能なポーリングまたはサンプリング周波数を用いることにより、より低い電力状態を効果的に維持することができる。いくつかの場合では、低電力状態機械の使用により、このより低い電力状態を容易にすることができる。分析物センサシステム8の作動イベントを検出することに関連して行われ得る周期的なポーリング/サンプリングにもかかわらず、電力消費を制御/削減することができるより低い電力状態は、この様態で概ね維持されることができる。
実施形態では、分析物センサシステム8は、誤ったウェイクアップに対してより堅牢になり、誤ったウェイクアップが検出された場合、システムは、より低い電力状態に戻ることができる。例えば、任意の時点で分析物センサシステム8が、ウェイクアップイベントを示す閾値または1つ以上の特性を満たしていない信号を分析物センサ10が生成することを検出した場合、分析物センサシステム8は、より低い電力状態に戻るか、より低い電力状態のままであり得る。例として、このようなより低い電力状態では、分析物センサ電子モジュール12によるデータ伝送または分析物測定がない場合がある。多くの場合では、より低い電力状態およびアクティブ状態は、主にファームウェアで実装され得るが、いくつかのウェイクアップ回路は、(例えば、本明細書に記載するように、コンデンサを放電するなどの)より堅牢な作動検出機構を可能にするためのハードウェア統合を有し得る。
したがって、本開示の実施形態は、事前接続された分析物センサシステム8のより低い電力状態が変化し得ることを検出および確認するための多数の技術および/または機構/コンポーネント/回路を用いることを伴う。例示として、このような変化は、分析物センサシステム8が、作動され、より低い電力状態を終了するようにされ、および/またはよりアクティブな状態に動かされることを随伴し得る。これは、分析物センサ10がユーザに埋め込まれたことを示す条件に応答して起こり得る。一例では、分析物センサシステム8は、分析物センサ10と、分析物センサ10の1つ以上の電極に電圧バイアスを印加し、かつ流れる電流の結果として生じる量を測定するポテンシオスタットまたは他の測定デバイスと、を使用して分析物を検出することができる。この電流および/または関連する信号は、本明細書では1次信号と呼ばれ得る。
加えて、例として、分析物センサ10がホストの組織に埋め込まれたときに測定され得る特徴的な信号プロファイルがあり得る。このような特徴的な信号プロファイルは、例えば膜水和および/または分析物および/またはイオン濃度の結果として生じる変化により、分析物センサ10が最初に組織環境に曝露されるときの分析物センサ10の変化から結果として生じ得る。このような特徴的な信号プロファイルは、本明細書では2次信号と呼ばれ得る。実施形態では、2次信号は、分析物センサ10の静電容量、インピーダンス、または他の電気的測定の使用を含み、または伴い得る。
分析物センサ10の生体内および/または工場較正情報と共に分析物センサ10(例えば、電圧または電流など)を使用して測定された1次信号の信号特性は、例えば、1次信号を分析物濃度レベルに変換するために分析物センサ電子モジュール12を使用して実装される分析物処理アルゴリズムによって使用され得る。1次信号の信号特性は、経時的に変化し得る。分析物値(例えば、mg/dLで測定され得る)の、または分析物センサ10の1つ以上の電極を使用して行われた他の測定(例えば、電圧、電流、デジタル「カウント」など)の信号プロファイルの例として、次の、信号の勾配、信号の閾値、経時的な積分、傾き、バランス、範囲、または信号を特異的に識別するために使用され得る他の特性が挙げられる。このような信号プロファイル/特性は、分析物センサシステム8で事前に定義することができる。
事前接続された分析物センサシステム8において、上記で言及された多数の技術および作動/状態変化などの他の手段を用いることにより、ユーザへの分析物センサ10の埋め込みをより正確に検出することができ、これはひいては多くの利点を有する。例えば、分析物センサ10の埋め込み時間を正確に検出または概算することにより、工場で較正されるシステムがより良く可能になり得る。例として、例えば、(例として図5を参照して)分析物センサシステム308のプロセッサ535を使用して実装される信号処理アルゴリズムは、分析物センサ信号の推定される分析物値への変換において1つ以上の技術を使用し得る。分析物センサ10のライフサイクルの様々な期間(例えば、埋め込み後1時間未満、埋め込み後4時間未満、埋め込み後4時間以上など)の間、これらの変換技術は、変換の制度に関する異なるレベルの精度を提供し得る。実施形態では、これらの技術のうちのいくつかは、時間依存性である所定の信号プロファイルに依存し得る。したがって、分析物センサ10のより正確な埋め込み時間を記録および/または推定することは、信号処理アルゴリズムを選択することと、時間の関数として行われ得る処理技術の変動に対処することと、に有益であり得る。したがって、このような技術/手段を使用する分析物センサシステム8は、向上した全体の精度、ならびに分析物センサ10の埋め込み時の向上した性能を有し得る(例えば、分析物センサ10が埋め込まれる時間を正確に評価/検出しないことによって誘発され得るエラーによることを含めて、埋め込み時の性能に影響が及ぶ可能性があるため)。例えば、埋め込み後に続く分析物センサ10の感度の傾きのため、または分析物センサ10の埋め込み後に続いて起こり得るバックグラウンド信号変化のために、不正確さが導入され得る。
埋め込み時間の正確な検出はまた、分析物情報をユーザに提供する観点では、分析物センサシステム8のより速い始動を可能にすることができる。例えば、より正確な埋め込み時間は、分析物センサシステム8に実装された分析物計算アルゴリズムが、分析物情報をユーザに表示し始める適切な時点(例えば、信号と分析物変換との間の信頼度)を判定するのに有用であり得る。分析物センサ10の埋め込み後の第1の期間(例えば2時間など)内の分析物に関連する信号変化の傾きにより、埋め込みタイミングエラーは、信号応答および分析物信号に対する不適切な予測をもたらし得る。特徴的な信号減衰曲線の時点を認識することにより、分析物センサシステム8および/または分析物センサシステム8と連動して動作するデバイスが、分析物センサ10の埋め込み時間が正確に判定されなかった場合よりも比較的早く(例えば、2時間、1時間、30分、15分、またはそれより短い時間以内)、分析物情報を表示または提供することができる(例えば、例として図1を参照して、表示デバイス110、120、130、140上に、サーバシステム134に、および/または、パートナデバイス(単数または複数)136に)。
加えて、分析物センサ10の埋め込み時間の正確な検出は、分析物センサ10の再利用を防止することを支援することができる。電子モジュール12によるセンサ埋め込み時間の検出は、ユーザが挿入/埋め込み時間の通知を提供することへの依拠に対して、より高い信頼性メトリックを可能にすることができる。例えば、切断および/または埋め込み特性は、新しく挿入された分析物センサ10を、ユーザが期限切れの分析物センサ10を再始動させる試みから区別することができる。
追加の例として、分析物センサ10の埋め込み時間の正確な検出/推定は、分析物センサ電子モジュール12と分析物センサ電子モジュール12に接続可能なデバイスとの間のより速い接続確立を可能にし得る(例えば、図1を参照)。分析物センサ10の埋め込み時間のより正確な検出および/または推定があると、分析物センサシステム8は、ほぼ埋め込み時点または埋め込み時点であることに基づいて複数のデバイスを確立して多数のデバイスと通信する状態に置かれ得る。例えば、分析物センサシステム8は、表示デバイス(例えば、例として図1を参照して、表示デバイス110、120、130、140、パートナデバイス(単数または複数)136など)が分析物センサシステム8に無線で接続することが可能であり得るように、埋め込みの比較的短時間(例えば、10~15分未満)のうちにペアリング状態に移行することが可能であり得る。また、分析物センサ10の埋め込み時間のより正確な検出を使用して、代替の接続プロファイルをトリガし、ペアリング、暗号化、アドバタイズメント特性などのより速い接続を促進することができる。すなわち、例えば、より決定的なウェイクアップイベントを使用して、分析物センサシステム8と分析物センサシステム8に接続可能なデバイスとの間のようなより積極的な接続モデルを容易にすることができる(例えば、より速い速度でアドバタイズメントパケットを送信するなど)。これは、より速い接続確立を可能にし得、また、分析物センサシステム8が信号を受信しており、かつ表示デバイスに接続されているというほぼリアルタイムのフィードバックをユーザに提供し得る。
分析物センサ8のためのより堅牢なウェイクアップ技術によって可能となり得る分析物センサ10の埋め込み時間の正確な推定に関連付けられた利点の追加の例は、エラー検出が向上することである。予測されたプロファイルを知り、かつ埋め込み時から分析物センサ10を使用して測定された信号を監視することにより、信号プロファイルにおける埋め込みの予想される特性からの逸脱を認識することができる。これは、分析物センサ10の埋め込み時間の知識、ならびに埋め込み時の分析物信号を分析する能力(例えば、埋め込みに関連付けられた信号は、分析物センサシステム8がより低い電力状態にあるために見逃される可能性が低い)によって可能となり得る。このような偏差を認識する能力は、分析物センサシステム8のユーザにとって危険であり得る、システムの安全性または精度のエラーをトリガする可能性がある。例えば、物理的に損傷している(例えば、膜の破損、破れ、製造誤差など)分析物センサ10は、埋め込み後に異なる特徴的な信号を有し得る。
分析物センサ10の埋め込み時間の正確な推定に関連付けられた利点のさらに別の例は、分析物センサシステム8のより速いウェイクアップ時間であり、これはまた、エラー検出能力の向上を可能にし得る。分析物センサ10の埋め込み時間におけるユーザ変動のリスクは、事前接続された分析物センサシステム8を使用することによって、および分析物センサ10の埋め込み時間を自動的または半自動的に検出することによって、低減され得る。不正確な組織の場所に(例えば、皮下ではなく、または所望の組織層以外の筋肉/筋膜に)挿入された分析物センサ10は、挿入の後に続いて予想されるものとは異なる特性信号を有し得る。より速いウェイクアップ時間は、このような問題を埋め込み後に続いてより迅速に検出することを可能にし、分析物センサシステム8に関連付けられた全体的なエラー検出性能が向上し得る。
図3Aは、いくつかの実施形態による、事前接続された分析物センサシステム8と関連して使用され得る皮膚上センサアセンブリ360の斜視図を示す。例えば、皮膚上分析物センサアセンブリ360は、例として図1を参照して、分析物センサシステム8を含み得る。皮膚上センサアセンブリ360は、第1の上部分392および第2の下部分394を含む外側ハウジングを含み得る。実施形態では、外側ハウジングは、クラムシェル設計を含み得る。皮膚上センサアセンブリ360は、図1に関連して上述した分析物センサ電子モジュール140と同様のコンポーネント、例えば、ポテンショスタット、分析物センサ10に電力を供給するための電源、信号処理コンポーネント、データ記憶コンポーネント、および一方向または双方向のデータ通信用の通信モジュール(例えば、テレメトリモジュール)、プリント基板(PCB)、集積回路(IC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロコントローラ、および/またはプロセッサ)を含み得る。
図3Aに図示されるように、外側ハウジングは、概して楕円の形状を特徴とし得る。外側ハウジングは、実質的に外側ハウジングの中央部分を通して配設され、およびセンサ338と皮膚上センサアセンブリ360の底部を通したおよび針挿入とに適合された、開口部396をさらに含み得る。実施形態では、開口部396は、チャネルまたは長尺のスロットであり得る。皮膚上センサアセンブリ360は、皮膚上センサアセンブリ360をホストの皮膚に固定するように構成された接着パッチ326をさらに含み得る。実施形態では、接着パッチ326は、皮膚接着に好適な接着剤、例えば、皮膚に取り付けるためのキャリア基材(例えば、スパンレースポリエステル、ポリウレタンフィルム、または他の好適なタイプ)に結合された感圧接着剤(例えば、アクリル系、ゴム系、または他の好適なタイプ)を含み得るが、任意の好適なタイプの接着剤もまた想到される。図示されるように、接着パッチ396は、センサ338が皮膚上センサアセンブリ360の底部と接着パッチ396とを通過し得るように、開口部396と位置整合した開口部398を特徴とし得る。
図3Bは、図3Aの皮膚上センサアセンブリ360の底面斜視図を示す。図3Bは、実質的に皮膚上センサアセンブリ360の底部の中央部分に配設された開口部396と、開口部398と、をさらに示し、両方がセンサ338および針挿入に適合される。
図4は、図3Aおよび図3Bの皮膚上センサアセンブリ360の断面図を示す。図4は、外側ハウジングの第1の上部分392および第2の下部分394と、接着パッチ326と、皮膚上センサアセンブリ360の中央部分の開口部396と、接着パッチ326の中央部分の開口部398と、開口部396を通過するセンサ338と、を示す。図3Aに関連して前述した電子装置ユニットは、回路基板404と、少なくとも回路基板404に電力を供給するように構成された電池402と、をさらに含み得る。
ここで図5を参照すると、分析物センサシステム308のより詳細な機能ブロック図(例えば、図1および図2に関連して上で考察された)が提供される。図5に図示されるように、分析物センサシステム308は、センサデータを処理および管理するための分析物センサ測定回路525に結合された分析物センサ530(例えば、図1の符号10でも指定され得る)を含み得る。センサ測定回路525は、プロセッサ/マイクロプロセッサ535(例えば、図1の項目12の一部であり得る)に結合され得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ535は、センサ530からのセンサ測定値を取得および処理するために、センサ測定回路525の機能の一部またはすべてを実行し得る。
プロセッサ535は、センサおよび他のデータを送信し、かつ要求およびコマンドならびに他の信号を、表示デバイス310などの外部デバイス(例として図2を参照)から受信するために、無線ユニットまたは送受信機510(例えば、図1の項目12の一部であり得る)にさらに結合され得る。表示デバイス310は、センサデータ(または分析物データ)またはそこから導出されたデータを、ユーザ、サーバシステム334、および/またはパートナデバイス315に表示または他の方法で提供するために使用され得る。パートナデバイス315は、薬物(例えば、インスリン)の投与および/またはユーザへの糖尿病管理ガイダンスにおいて、センサデータまたはセンサデータから導出された派生データを利用し得る。本明細書で使用される際の「無線ユニット」および「送受信機」という用語は、交換可能に使用され得ると共に、一般に、無線でデータを伝送および受信することができるデバイスを指す。分析物センサシステム308は、センサデータおよび他のデータを記憶および追跡するための、記憶装置515(例えば、図1の項目12の一部であり得る)およびリアルタイムクロック(RTC)540(例えば、図1の項目12の一部であり得る)をさらに含み得る。
分析物センサシステム308はまた、作動検出回路520を含み得る。作動検出回路520は、任意で、作動検出コンポーネント545と連係して動作し得る。作動検出コンポーネント545は、分析物センサシステム308に統合されてもよく、分析物センサシステム308に取り付け可能なコンポーネントであってもよく、および/または分析物センサシステム308の外部にあってもよい。作動検出回路520の例は、(1)静電容量またはインピーダンスなどの、分析物センサ10と関連付けられた電気的特性を測定する測定回路、(2)例えば、容量性検知、誘導性検知、磁気検出、音波検出などを使用し得る近接検出回路、(3)温度測定回路。(4)加速度計回路、(5)NFC/RFIDの無線および/またはアンテナ回路、(6)気圧検出回路、(7)音声回路、(8)光学検出回路、(9)導電率測定回路、(10)スイッチ検出回路、(11)歪み検出回路などのうちの1つ以上を含み得る。作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545はまた、分析値/特性/プロファイルのイベント/条件および/または測定をトリガすることに基づいて、作動イベント/トリガを検出すること、および他の方法で分析物センサシステム8の作動を可能にすることに関して本明細書に記載されているような機能を実行するために、記憶された命令またはコンピュータコードを実行するように適合された論理回路を使用または含み得る。作動検出回路520および作動検出コンポーネント545に関する追加の詳細は、本明細書の他の箇所でさらに考察される。
例示的な実装形態の分析物センサシステム308は、センサ530を使用して分析物データを集取し、分析物データまたは分析物データの派生物を表示デバイス310、パートナデバイス315、および/またはサーバシステム334に伝送する。分析物値に関するデータポイントは、センサ530の寿命にわたって集取および伝送され得る。新たな測定値および/または関連情報は、リモートデバイス/個人が分析物(例えば、グルコース)レベルを適切に監視するのに十分な頻度で伝送され得る。
分析物センサシステム308、パートナデバイス315、および/または表示デバイス310などによってデータを処理、集取、および交換することの多くの詳細が本明細書のいずれか他の箇所で提供されることを理解されたい。本開示を検討すると、分析物センサシステム308は、少なくとも本明細書のいくつかの実施形態について、図1または図2に関して記載されているいくつかの同様のコンポーネントを包含し得ることが理解されるであろう。したがって、このような同様のコンポーネントの詳細および使用は、図5を参照して本明細書に明示的に記載されていなくても、分析物センサシステム308に対して理解され得る。
低電力状態の終了
上で考察されたように、本開示の実施形態は、特に分析物センサシステム308が事前接続されたシステムである場合、分析物センサシステム308を作動するか、またはより低い電力モードを終了することをそれに行わせるためのタイミングに関する。例えば、このような事前接続されたシステムでは、分析物センサ10は、分析物センサ10がホストに埋め込まれる前に、分析物センサ電子モジュール12に機械的および電気的に結合され得る。分析物センサシステム308がより低い電力モードを終了し得るいくつかの異なる期間があり、各期間は、通常、関連付けられたトレードオフを有する。
分析物センサシステム308がより低い電力状態を終了し得る1つの期間は、ユーザが分析物センサシステム308を内包するパッケージを開放するとき、またはユーザがこのようなパッケージから分析物センサシステム308を取り出すときである。例えば、本明細書に記載のスイッチ、磁石、または他の手段を使用して、分析物センサシステム308に、分析物センサシステム308用の出荷ボックスまたは滅菌パックの開放に応答して、システムのキャップ/蓋の取り外しに応答して、および/またはシステムのホイル/タイベックパッケージングの剥離に応答して、より低い電力状態を終了することを行わせることができる。しかしながら、この期間により低い電力状態を終了することにより、分析物センサ10のユーザへの挿入の直前ではない可能性が高くなり得、したがって、分析物センサシステム308の電力使用要件が潜在的に増加する。例えば、多数の分析物センサシステム308が、通常、単一のパッケージ(例えば、4パック)でユーザに送給される場合、分析物センサシステム308のうちの1つのみが近いうちに使用される可能性が高い場合があっても、すべての送給された分析物センサシステム308がこのシナリオで作動され得る。別の例では、ユーザが分析物センサシステム308のパッケージング蓋を取り外し、したがって分析物センサ10がバイアスされるのをトリガした後、分析物センサ10がバイアスされるまで、または他の2次検証手段が用いられるまで、分析物センサ10の埋め込みを遅らせることが可能であり、したがって、このような2次検証手段(例えば、本明細書に詳細に記載されているように、NFC、加速度計、インピーダンス測定など)を用いるために使用される電力を浪費し、バイアスを印加することから結果として生じ得る較正ドリフトにより、分析物センサ10の精度を潜在的に低下させる。
分析物センサシステム308がより低い電力状態を終了し得る別の例示的な期間は、分析物センサシステム308がアプリケータ内にあるが、まだ展開されていないときである。この期間により低い電力状態を終了するために用いられ得る例示的な手法は、以下でさらに詳細に考察されるように、機械的手段(例えば、ブリッジなど)と、電気的または他の非機械的手段(例えば、NFC、磁気、音波検出など)と、を含む。特定の状況では、この期間は、作動イベントを検出する方が簡単であり得るため、例えば、この期間の間に起こり得る通常検出可能なイベント(分析物センサシステム308がアプリケータに対する位置を変化させるなど)が、例えば分析物センサシステム308の展開と関連付けられ得る検出可能なイベントと比較してより長い期間にわたって起こり得るため、この期間が好ましい場合がある。この期間は、通常、分析物センサ10の埋め込みに時間的により近いため、作動に関連するインジケータを検出するために好ましい場合があり、したがって、例えばユーザが分析物センサシステム308を開梱したが、その後に分析物センサ10を埋め込まないことを選択するときに起こり得るなどする、ユーザにより作成される誤ったウェイクアップを低減するのに役立つ。したがって、分析物センサシステム308のアプリケータで起こり得るイベントは、埋め込み時間を推定し、および/または分析物センサシステム308を作動させるか、またはより低い電力状態を終了することをそれに行わせるためのより効果的なマーカーとして作用し得る。
より低い電力状態を終了することを分析物センサシステム308に行わせることができるさらに別の期間は、分析物センサシステム308の展開(例えば、ホストの組織内への近位位置から遠位位置への分析物センサ10の移動)中である。ここでも、電気的手段または電気機械的手段のいずれか、または両方を使用して、分析物センサシステム308の起動をトリガし得る。ただし、作動の目的で展開に関連するイベントを使用する場合の1つの潜在的な問題は、展開が、通常、例えば(上述したように)アプリケータとの関連付けで起こる、作動に関連するインジケータに対して、より短い期間にわたって行われるため、信号がまたは、アプリケータに関連するイベントに対して、信号またはイベントが、見落とされがちとなるか、または検出するのが困難になり得ることである。
より低い電力状態を終了することを分析物センサシステム308に行わせるために使用され得る別の期間は、分析物センサ10の埋め込み後であり得る。分析物センサシステム308の作動をトリガするために、機械的、電気的、および/または電気機械的(または他の非機械的)手段が用いられ得る。これに加えて、またはこれに代えて、分析物センサシステム308をトリガしてより低い電力状態をウェイクアップまたは終了させるために、分析物センサ10自体が使用されてもよい。例として、分析物センサ10の測定された静電容量、および/またはセンサの膜インピーダンスの測定された値、および/またはユーザの皮膚インピーダンスの測定された値が、既知の条件(例えば、閾値)と比較され、その比較を使用して、分析物センサ10の埋め込みを示すために使用することができるようになってもよい。しかしながら、分析物センサ10の挿入後、分析物センサ10の挿入を検出する際に遅延があると、分析物値を計算するために使用される分析物処理アルゴリズムの精度に影響が及ぶ可能性がある。さらに、このような遅延は、分析物センサシステム308が、表示デバイス310、パートナデバイス315などとペアリングすること、分析物値を表示デバイス310、パートナデバイス315などに伝達することなどを実行することが可能である他の動作を実行することに影響を及ぼす可能性がある。
より低い電力状態を終了するための分析物センサからの信号の使用
上記で言及したように、本開示の実施形態は、例えば、分析物センサ10を使用して埋め込みが検出される場合を含む、ユーザへの分析物センサ10の埋め込みを検出することと、正確かつ電力効率が良い様式でより低い電力状態を作動および/または終了することを分析物センサシステム308に行わせることと、を伴う。例示的な実施形態では、分析物センサ10からの分析物信号は、作動の目的で使用される。例えば、作動検出回路520は、ポテンシオスタットからの1つ以上の信号を使用して、分析物信号を生成し、および/または、例えば、分析物センサ10(または図5を参照すると分析物センサ530であるが、これらのコンポーネントは、いくつかの場合では互換的に呼ばれ得る)を通る電流フローを経時的に検出/測定し得る。このような信号は、pA(電流フロー)、pW(電力)、またはカウント(電圧、電流、電力、および/または時間などのアナログ値から変換されたデジタル値)などの単位で定量化されてもよく、分析物センサシステム308をトリガしてより低い電力状態を終了させる目的でこれらの値を使用することができる。例えば、分析物センサシステム308のウェイクアップまたは作動をトリガするために、電流の単位のベンチマーク閾値が使用され得る。ただし、このようなトリガを所定の電流の単位(例えば、カウント)の閾値に基づかせると、誤ったウェイクアップまたはウェイクアップの見逃しがもたらされ得る。例えば、分析物センサ10がホストに適切に埋め込まれていなくても(例えば、分析物センサ10がパッケージングされている間に、展開前に起こり得る静電放電によって)所定の閾値が満たされている場合、より低い電力状態または保管モードを維持すべき状況で、ウェイクアップまたは動作モードに移行することを分析物センサシステム308に行わせる可能性がある。
したがって、分析物センサシステム308の実施形態は、一般に、秒または分の単位(例えば、300秒または5分)での特定の時間にわたって測定され得る分析物センサ10の電流の測定値に対するベンチマーク閾値(例えば、およそXカウントであり、ここでXは、例えば、9000カウントであり得る)を使用する。特定の実施形態では、ベンチマークとされる閾値を、持続的条件に照らして監視することができ、ベンチマークとされる閾値は、作動がトリガされる前に所定の時間の間、達せられるか、または超えられるように構成され、したがって、分析物センサシステム308が確実にウェイクアップすべきことを確保するのに役立ち得る。例えば、持続的条件は、作動の目的で電流を測定するために使用される持続時間のサブセットにわたる一貫した周波数の電流測定値(例えば、いくつかの場合ではデジタルカウントを含む)を含み得る。例えば、これにより、分析物センサシステム308を作動させる目的で分析物センサ10を通る電流を監視するための期間内の電流(または、例えば、デジタルカウント)の短期間のスパイクなどの不所望な異常に基づいてベンチマーク閾値に達しないことが確保できる。
分析物センサ10の測定された電流(例えば、受信されたカウントの数)は、ベンチマーク閾値(例えば、およそ9000カウントであり得るXカウント)と比較され得る。測定された電流(例えば、受信されたカウントの数)がベンチマーク閾値(例えば、Xカウント)に達しているか、またはベンチマーク閾値を超えていると判定すると、作動検出回路520の一部であるか、または作動検出回路520と連係して動作し得るプロセッサ535は、分析物センサシステム308の動作モードを開始することができる。例えば、分析物センサシステム308は、分析物センサ530からセンサ情報を受信/取得することを開始し得る。いくつかの実施形態では、例えば、推定された分析物値データは次に、1つ以上の表示デバイス110などに伝送される。すなわち、プロセッサ535は、アクティブのままであって、1つ以上の表示デバイス110、パートナデバイス136などとの通信のために送受信機510に対して、センサ情報(例えば、電流、デジタルカウントなど)を転送/通信および/または処理することができる。しかし、測定された電流(例えば、受信されたデジタルカウント数など)が、ベンチマーク閾値(例えば、Xカウント)に達していない、またはベンチマーク閾値を超えていないと判定された場合、分析物センサシステム308は、より低い電力状態および/または保管モードのままであり得る。任意で、いくつかの場合では、測定された電流(例えば、受信されたカウントの数など)が、ベンチマーク閾値(例えば、カウントに関連する閾値)に達しているか、またはベンチマーク閾値を超えているとの判定に後続して、測定された値(例えば、受信されたカウントの数など)が、第2の期間(V)の間、第2のベンチマーク(例えば、カウント閾値(U))に達しているか、または第2のベンチマークを超えているかどうかを判定するための別の判定を行うことができる。これにより、分析物センサ信号に関連付けられた異常から結果として生じる可能性がある誤ったウェイクアップに対して、より堅牢であるシステムがもたらされ得る。
図7Aは、本開示の実施形態による、分析物センサ10の等価回路モデル700の概略図である。センサ回路モデル700は、連続グルコースセンサの実施形態などの、分析物センサ10の電気的特性を表すことができる。回路700は、第1の端子704(例えば、作用電極であり得る)および第2の端子702(例えば、基準電極であり得る)を含む。第2の端子702に動作可能に直列に接続されているのは、第1の端子704と第2の端子702との間のバルク706の抵抗を表すRsolution712である。バルク706は、例えば、ベンチ実験室研究の例における、または皮下に配置された分析物センサ10としての使用例における緩衝溶液などの、中に分析物センサ10が配置された液体(例えば、間質液)または他の媒体であり得、バルク706は、第1の端子704と第2の端子702との間の皮下組織環境を表し得る。
Rsolution712に動作可能に接続されているのは、分析物センサ10の膜708の静電容量を表すCmembrane716、および分析物センサ10の膜708の抵抗を表すRmembrane714である。Cdouble層718とRpolarization720との並列ネットワークは、Rmembrane714に動作可能に接続される。Cdouble層718とRpolarization720との並列ネットワークは、第1の端子704の白金界面の表面で起こる反応を表す。特に、Cdouble層718は、作用電極(例えば、プラチナ)がバルク706にあるときに蓄積される電荷を表し、Rpolarization720は、作用電極界面710で起こり得る電気化学反応の分極抵抗である。
例示的な実施形態では、非分析物信号は、分析物センサ10を使用して生成され、分析物センサシステム308を作動させる、および/またはより低い電力モードを終了することを分析物センサシステム308に行わせる目的で使用される。1つのこのような非分析物信号は、分析物センサ10の特定の電気的特性、物理的特性、または他の特性を表し得る信号を含む。例えば、刺激信号は、分析物センサ10の特定の特性を判定するために使用され得る。
実施形態によれば、分析物センサシステム308をトリガしてより低い電力状態を作動および/または終了させるために、分析物センサ10の静電容量が検出されて使用され得る。例えば、分析物センサ10の静電容量は、分析物センサ10の膜が水和されるか、またはより高いまたはより低い湿度を有する環境内に配置されると変化し得る。作動検出回路520は、分析物センサ10の静電容量に応答し、かつ分析物センサ10を介して時間変動する信号(例えば、方形波、電圧ステップ、交流信号など)を駆動し、その信号が分析物センサ10の静電容量によってどのように影響を受けるかを検出する回路を含み得る。分析物センサ10が駆動信号にどのように応答するかは、分析物センサ10に関連付けられた静電容量を示し得る。例えば、駆動信号に対する閾値応答を検出するために、分析物センサ10の最小レベルの静電容量が必要とされ得る。したがって、分析物センサシステム308は、作動検出回路520を使用して、分析物センサ10の静電容量を示すメトリックを測定することができ、その静電容量メトリックに基づいて、分析物センサ10がホストに埋め込まれているかどうかに関する判定を行うことができる。測定された静電容量は、(例として図7Aを参照して)Cmembrane716、Cdouble層718、および分析物センサ10に関連付けられた他の静電容量のうちの1つ以上を含み得ることを理解すべきである。例えば、駆動信号は、第1の端子702と第2の端子704との間で分析物センサ10を通過することができ、そこで駆動信号は、Cmembrane716、Cdouble層718、および分析物センサ10と関連付けられ得る他の静電容量によって影響を受け、それらの静電容量および/または分析物センサ10をロードし得る静電容量の総量を概算するために使用され得る。
インピーダンスは、分析物センサシステム308をトリガして、より低い電力状態を作動および/または終了させるために検出および使用され得る分析物センサ10の別の特性である。図7Bは、分析物センサ10のインピーダンス値(例えば、オームの単位の)722対埋め込み724からの時間(例えば、秒の単位の)の例示的なプロット726を示す。図示されるように、分析物センサ10のインピーダンス値722は、埋め込み後に続く一定時間(例えば、30秒)後に減少し始め得る。さらに図示されるように、インピーダンス値722の初期の減衰の後、インピーダンス値722は、分析物センサ10の埋め込み後の一定時間の後に続いて概ね安定する。分析物センサ10の埋め込みから結果として生じ得る変化(例えば、インピーダンス値722の減少、またはインピーダンス値の変化率など)は、作動を検出/トリガするために使用することができる。
図7Cは、インピーダンス値730(例えば、オームの単位の)の別の例示的なプロット734を図示している。図7Cは、インピーダンス値730対水和732(例えば、%の単位の)のプロットを提供し、水和732は、分析物センサ10の膜に関連付けられた水和であり得る。一般に、人体の外側の湿度は、分析物センサ10が人体の内部にあるときに膜に通常関連付けられ得る水和レベルより低い可能性がある膜水和レベルを引き起こし得る。したがって、環境中の水分、および(例えば、分析物センサ10の膜の)結果として生じ得る水和レベルを使用して、分析物センサ10がホストの体内に埋め込まれているか、または埋め込まれていないことを示し得る。加えて、いくつかの場合では、分析物センサ10がホストの身体に挿入されていなくても、特定の環境条件(例えば、湿度)が、分析物センサシステム308の作動を引き起こし得る。
加えて、分析物センサ10に関連付けられた測定可能な電気的特性は、環境湿度、水分、および/または膜の水和の関数として変動し得る。湿度、水分、および/または水和の関数としてのこのような測定可能な電気的特性(例えば、インピーダンス、静電容量など)の変動は、いくつかの場合では、測定可能な電気的特性が分析物センサシステム308を作動させるか、または、例えば、湿度、水和、および/または水分レベルを直接使用するのではなくてより低い電力状態を終了することを分析物センサシステム308に行わせるための、より信頼できる指標として機能し得るようになってもよい。例えば、いくつかの場合では、湿度、水分、および/または膜の水和は、分析物センサ10がホストに挿入される以外の理由(例えば、分析物センサシステム308のパッケージング内の高水分レベル)で増加し得、したがって、分析物センサシステム308の誤ったウェイクアップをトリガし得る。したがって、湿度/水分と分析物センサ10の特定の測定可能な電気的特性(例えば、インピーダンス、静電容量など)との間の関係を利用して、分析物センサ10の挿入イベントをより正確に検出し、それに応答して分析物センサシステム308を作動させ得る。
例えば、より低い湿度条件下(例えば、90%RH)では、インピーダンスは、比較的高い(例えば、10MΩ)場合がある。しかしながら、分析物センサ10が埋め込まれると、インピーダンスは、いくつかの場合では、比較的急速に(例えば、数百kΩまで)減少する可能性がある。したがって、実施形態では、変化、変化率、および/または閾値インピーダンス値(例えば、具体的であるが非限定的な例示としておよそ300~500kΩ)を使用して、一方でホストの体外の非挿入環境で起こり得る高湿度条件と、他方で分析物センサ10がホストの体内に埋め込まれることに関連して起こり得る水分条件と、を区別することができる。これは、環境条件が分析物センサシステム308をトリガして、より低い電力状態を作動または終了させるのを、そうすることが望ましくない場合に、防止する(または抵抗する)のに役立ち得る。インピーダンス閾値の望ましいレベルは、分析物センサ10の挿入後の分析物センサシステム308のウェイクアップトリガ時間ウィンドウに割り当てられ得る時間に基づくことができ、例えば、ノイズ、信号の大きさ、回路の測定の不正確さなどが基となる誤ったウェイクアップに対する状態の堅牢性とのトレードオフであり得る。実現可能なウェイクアップトリガ時間の例として、およそ30秒以下~およそ60秒以上が挙げられるが、これらに限定されない。
図7Cに図示されるように、分析物センサシステム10の埋め込み前の水和736(例えば、%の単位の)では、プロット734の点740は、インピーダンス値738(例えば、Ωの)に対応する。加えて、分析物センサ10の埋め込み後に続く水和756では、点760は、インピーダンス値758に対応する。実施形態では、インピーダンス値758は、インピーダンス値738よりも明らかに低い場合があり、その結果、プロット734上の点746および752にそれぞれ対応する、インピーダンス値744とインピーダンス値750との間のインピーダンス値の範囲は、分析物センサ10の埋め込みを検出するための閾値として使用され得、したがって、分析物センサシステム308をトリガして、より低い電力状態を作動および/または終了させるために使用され得る。追加または他の例では、水和の関数としてのインピーダンス値の勾配または微分を監視して、分析物センサ10の埋め込みを検出することができる。したがって、例えば、分析物センサ10のインピーダンスを監視することができ、インピーダンスがインピーダンスの閾値と交差する(例えば、または閾値微分、勾配、または他の条件を達成する)と、分析物センサシステム308の状態の作動または状態の変化がトリガされ得る。特有の例では、分析物センサ10は、分析物センサ10の挿入前に、比較的より低い水和値で(例えば、ホストの体外または特定の環境内の環境湿度に典型的な値の範囲内で)、それに関連付けられたおよそ10MΩのインピーダンスを有し得る。次に、分析物センサ10がユーザの身体に挿入された後、水和が増加するにつれて、分析物センサ10のインピーダンス値は、およそ100kΩまで低下し得る。
分析物センサ10に関連付けられたインピーダンスは、例えば、電圧または電流ステップまたは他の機能などを使用することを含む、様々な手法を使用して、(例えば、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,801,575号に記載されているように)電気化学インピーダンス分光法を使用して、または任意の他の既知の方法を使用して、測定されてもよい。例として、作動検出回路520は、分析物センサ10のインピーダンスを測定するために使用され得るステップ関数または他の関数または信号を生成するためのドライバ回路(例えば、関数発生器、発振器など)動作を含み得る。例えば、ステップ関数または他の信号に関連付けられた電圧が分析物センサ10に印加されるため、分析物センサ10の端子間の結果として生じる電流が、作動検出回路520を使用して検出され得る。次に、例示的な実装形態では、印加電圧と結果として生じる電流との間の関係を使用して、分析物センサ10のインピーダンスを計算することができる。
一般に、電池の電力使用量を低減し/最小限に抑え、かつ必要または適切であるよりも多くの電流を分析物センサ10に送ることを回避するために、作動の目的で行われるいかなるインピーダンス測定も、比較的低い振幅の波形(例えば、およそ50mV未満)、好ましくはゼロの正味電流(例えば、0Vの電極電圧バイアスを中心とする)を使用するべきである。実施形態では、上記で述べたように、インピーダンスを示す測定値は、分析物センサ10に電圧(例えば、ステップ関数)を印加することにより、作動検出回路520を使用して特徴付けられ得る。結果として生じる電流フロー(例えば、電流スパイクを含み得る)の大きさは、分析物センサ10の膜のインピーダンスに反比例し得る。したがって、オームの法則を使用して、例えば、限定されないが、インピーダンスは、電圧、電流、および/または一方または両方のデジタルカウントを監視することによって判定され得る。
作動検出回路520は、インピーダンスが設定レベルを上回っているか、または下回っているかを検出する回路を含み得る。このような回路について、少なくとも図8Aおよび図12~図14に関連して以下でさらに詳細に考察される。図8Aに関して、ハイレベルでは、回路は、例えば、方形波または他の波形を分析物センサ10に印加し得る電圧源を使用して駆動され得るスイッチを使用して、正の電流スパイクを捕捉することができる。次に、正の電流を使用してコンデンサを充電し得る。コンデンサにわたって生じ得る電圧は、分析物センサ10のインピーダンスの測定値を表し得る(例えば、分析物センサ10のインピーダンスと既知のインピーダンスとの間に配置され得る分圧器に基づいて測定されるように)。所望のレベルに設定された電圧比較器回路を使用することによって、分析物センサ10の挿入を判定し、分析物センサシステム308をトリガしてより低い電力状態を終了させるために分析物センサ10の挿入を使用することができる。このような回路は、非常に低い電力(例えば、より低い電力状態の間は1uA未満)で動作することができるチップに設計および集積されてもよい。分析物センサ10の埋め込みを検出すると、チップおよび/または回路は、制御信号をプロセッサ535に送信して、より低い電力状態を終了することを分析物センサシステム308に行わせることができる。
実施形態では、電圧-電流増幅器および追加のスイッチを使用して、分析物センサシステム308がより低い電力状態を終了した後、分析物センサ10を検出回路から切り離し得る。高湿度条件(例えば、保管中に起こり得るような)では、分析物センサ10を通る正味電流が制限される場合があることにも留意されたい。これは、分析物センサ10に固定バイアス(例えば、0.6Vなどの電圧)を印加する分析物センサシステム308の作動のための手法に対する利点を提供することができる。このような手法が使用される場合、高湿度条件下で、固定バイアスの印加の結果として分析物センサ10を流れる電流は、不所望な量の電力を消費する可能性があり、および/または分析物センサ10の性能に影響を及ぼす可能性がある。
ここで図8Aに移ると、本開示の実施形態による例示的な作動検出回路800が図示されている。回路800は、例えば、分析物センサシステム308を作動させるために使用され得るより低い電力のウェイクアップ回路における電流を検出するために使用され得る。ハイレベルでは、特定の実施形態の例および状況として図5を参照すると、回路800は、分析物センサ530の静電容量を通る突入(例えば、充電)電流を使用して、電圧パルスを生成することができる。電圧パルスは、検出回路によって監視され得、パルスが1つ以上の条件を満たしている場合、分析物センサシステム308をトリガして、より低い電力状態を終了させ得る。例として、特定の実施形態において、電圧閾値を超えている所定の数のパルスは、分析物センサシステム308の作動をトリガし得る。追加の例が、以下に記載される。
回路800に1つ以上のスイッチおよび1つ以上の電流制限抵抗器などのコンポーネントを使用して、より正確に検出可能な分析物センサ530の埋め込みイベント、したがって、分析物センサシステム308を作動させるか、またはより低い電力モードを終了することを分析物センサシステム308に行わせるための、より堅牢な制御を提供し得る。例えば、第1の時点で、スイッチを使用して、分析物センサ530の第1の端子をポテンシオスタットまたは他の測定デバイスもしくは他の測定回路に結合することができる。検出回路は、特定の例では、増幅素子(例えば、比較器、低雑音増幅器、他の増幅器など)および/または他の回路を含み得る。検出回路は、例えば、分析物センサ530の静電容量を通って流れ得る(例えば、充電)電流に基づいて、回路800を使用して生成された電圧が閾値を超えているか、またはそれ以外に1つ以上の条件を達成しているかどうかを検出するために使用され得る。電圧が条件(単数または複数)を超えているか、またはそれ以外に条件(単数または複数)を達成している場合、分析物センサシステム308の作動をトリガすることができる。例えば、このような電圧は、コンデンサ834、スイッチ素子818、および/またはドライバ回路806などの回路800に含まれるかまたは回路800によって使用され得るコンポーネントの電流電圧変換作用を使用して生成され得る。
そして、例えば、第2の時点で、分析物センサ530の第1の端子を測定デバイス(例えば、ポテンシオスタット)に結合するために使用され得るスイッチは、開かれ、または高インピーダンス状態にされ、分析物センサ530の第1の端子を測定デバイス/ポテンシオスタットから切り離すことができる一方、第2のスイッチは、例えば、電流制限抵抗器を介して、分析物センサ530の第1の端子と第2の端子とを互いに結合して、分析物センサ530の静電容量を少なくとも実質的に放電させることができる。このようにして、分析物センサ530の両端間に存在し得る電位を、設定、リセット、および/またはゼロ化することができる。これにより回路が効果的にリセットされるため、分析物センサ530の静電容量を介した充電電流の突入イベントが繰り返され、したがって別の検出可能なイベントが可能になり、分析物センサシステム308のより堅牢な作動検出機構を提供することが可能になり得る。いくつかの場合では、この作動検出機構は、分析物センサ530について測定され得る多数の電気的特性をより確実に区別することができ、いくつかのこのような電気的特性は分析物センサ530の水和状態を示し得、他のこのような特性は、高湿度環境を単に示し、および分析物センサシステム308をより適切に、確実に、または正確に作動させ得る。
より具体的には、図8Aは、回路800が分析物センサ808および測定デバイス810(例えば、ポテンシオスタット)を含み得ることを図示している。特定の実施形態において、分析物センサ808は、例えば、図5に関連して参照される分析物センサ530と同様か、実質的に同様か、または同じであり得ることが、本開示を研究する際に当業者によって理解されるであろう。特定の実施形態において、分析物センサ808は、分析物センサ530および/または808が使用され得る状況および/または用途に応じて、分析物センサ530と少なくとも部分的に異なり得る。測定デバイス810は、分析物センサ808にバイアスを印加するため、および/または分析物センサ808が埋め込まれたホストにおける分析物のレベルを計算するために使用することができる分析物センサ808からの情報を集取するために使用され得る。
加えて、回路800は、容量性素子834を含んでもよく、任意で、抵抗素子832を含む。回路800はまた、検出回路802を含んでもよく、検出回路802は、いくつかの場合では、例えば、増幅素子(例えば、比較器)を使用または含み得る。加えて、回路800は、基準電圧804、基準電圧818、および、例えば、クロックベースのドライバであり得るドライバ回路806のうちの1つ以上を含んでもよい。基準電圧804および818の1つ以上が他の基準信号の代わりになり得ることを理解されたい。ドライバ回路806がクロック信号以外の信号によって駆動され得ることも理解されたい。
実施形態では、分析物センサシステム308のための電流ベースの作動手法は、図8Aに図示される回路800と同様の回路を使用して実行され得る。しかしながら、いくつかのこのような実施形態に関連して、特定の修正を行うことができる。例えば、スイッチ素子812は、回路800に存在しなくてもよいか、または、例えば、バイパスまたは短絡されてもよい。スイッチ素子814はまた、存在しなくてもよいか、または回路800から実効的に除去されてもよく、および/または高インピーダンス状態または開回路状態に置かれてもよい。このような場合、抵抗素子832はまた、回路800から実効的に除去され得る。抵抗素子832を実効的に除去および/またはバイパスするために他の手段が用いられてもよいことを理解されたい。実施形態では、分析物センサ808の埋め込みは、分析物センサ808の第1の端子828と第2の端子830との間の特定の(例えば、十分な)電流フロー(単数または複数)を検出することに基づいて依然として判定/監視され得る。
ここで、回路800のこのような修正または類似バージョンの例示的な特徴は、以下のように提供される。測定デバイス810は、分析物センサ830の端子828および830間にポテンシャル(例えば、実質的に連続的な電圧)を印加し得る。例えば、端子828は、分析物センサ808を通る電流フローが測定デバイス810の端子824(例えば、いくつかの場合ではポテンシオスタット)を介して供給され得るように、端子830よりも高いポテンシャルに置かれ得る。加えて、例えば、測定デバイス810の端子826と分析物センサ808の端子830とは、互いにおよび/または電流電圧変換回路に、結合され得る。
実施形態では、電流電圧変換回路は、第1の端部で端子826および830に結合され、かつ第2の端部で基準電圧818(例えば、グランド)に結合され得る容量性素子834を含み得る。容量性素子の第1の端部はまた、スイッチング素子816に結合され得る。スイッチング素子816は、駆動回路806によって駆動され得、駆動回路806は、クロックベースまたは他の信号タイプのドライバを含み、および/または使用し得る。スイッチング素子816は、このようにして、端子826および830を基準電圧818に交互に結合および分離させ得る。端子826および830は、構成可能な、プログラム可能な、適応可能な、および/または可変の間隔/周波数(例えば、10Hz)に従って、基準電圧818に周期的に結合および分離され得る。いくつかの場合では、ドライバ回路806は、基準電圧818への/からの端子826および830の結合/分離を非周期的、非同期、および/またはイベント駆動型にし得る。
一例では、スイッチ素子816が、例えば、第1の時点で、より高いインピーダンス状態に置かれるか、または開かれると、端子826および830は、基準電圧818から切り離されるか、または分離され得る(例えば、フローティングであり得る)。したがって、分析物センサ808の静電容量を流れる電流は、充電電流として容量性素子834に実効的に送給され得る。この充電電流は、容量性素子834の両端間に電位を発生させ得る。スイッチ素子816が、例えば第2の時点で、より低いインピーダンスまたは導電状態に置かれるか、または閉じられると、端子826および830は、いくつかの場合では、基準電圧818(例えば、グランド)に直接接続または結合され得る。この構成では、容量性素子834に蓄積され得る電荷は、少なくとも実質的に(例えば、グランドに)放電され得るため、容量性素子834の両端間に発生し得る電位は、少なくとも基準電圧818のポテンシャル(例えば、グランドまたは0V)近くに戻され/リセットされ得る。したがって、この例では、スイッチ素子816の作用により、電流が分析物センサ808の静電容量を流れると、端子826および830に存在し得る、結果として生じる電圧信号波形は、一連の電圧パルス(例えば、時間の関数としての容量性素子834の両端間の電圧)を表し得、このようなパルスは、分析物センサ808の静電容量を通る電流の大きさに比例し得る。
この例を続けると、回路800では、検出回路802の入力822(例えば、増幅素子、比較器、他の回路などとして実装され得る電圧検出回路)は、端子826および830に結合され得る。実施形態では、検出回路802は、容量性素子834の両端間の電圧を、構成可能、プログラム可能、可変、適応可能などであり得る基準電圧804と比較するように動作可能である。検出回路802は、特定の条件(単数または複数)が達成されている場合(例えば、容量性素子834の両端間の電圧が基準電圧804の範囲を上回っている、下回っている、または範囲内にある場合、または固有の傾向を呈しているなどの場合)、例えば分析物センサ308の作動をトリガするために使用され得る出力836を生成するようにさらに動作可能であり得る。基準電圧804は、較正に基づいて構成され得、所定の値/特性に従って設定されることができ、および/または状況に応じてまたは現場の分析物センサシステム308が経験する環境条件に基づいて構成され得ることに留意されたい。さらに、検出回路802は、閾値を満たし得る(例えば、閾値に達し得るかまたは閾値を超え得る)いくつかの順次電圧パルスをカウントおよび/または他の方法で特徴付けまたは測定するように動作可能な構成可能デジタル論理回路(図8Aでは不図示)を含み、かつ/または使用し得る。例えば、測定/監視されたパルスの数および/または特性が構成可能な条件(例えば、閾値の数/大きさ)を満たしている場合、出力836は、分析物センサシステム308が、より低い電力状態を終了するように作動するか、または終了することを引き起こすか、または終了するようにトリガするべきであることを示し得る。
しかしながら、特定の場合では、上述の例は、分析物センサ808の特定の電気的モデルと併せて使用するのに、より特に適し得る。例えば、上述の例示的な回路は、分析物センサ808が分析物センサ808の端子828および830の間の実質的または純粋に抵抗性の負荷としてモデル化された実装形態に、より適し得る。しかし、特定の例では、この実質的に抵抗性の負荷は、分析物センサ808の近似表現ではない場合がある。例示として、実質的または純粋に抵抗性の負荷の場合では、充電電流の結果として容量性素子834の両端間に発生し得る電圧パルスは、所与の実質的に一定の電流に対して実質的に一定の振幅であり得る。したがって、電圧パルスの振幅は、電流の増加に比例して増加し得る。
しかしながら、図7Aに関連して上述したように、実施形態では、分析物センサ808の電気的挙動は、実質的または純粋に抵抗性の負荷によって正確にモデル化されない場合がある。代わりに、例えば、図7Aに図示されるように、コンデンサと抵抗との両方を含み、かつ他の素子を含み得る、より複雑な受動回路モデルを使用して分析物センサ808を電気的にモデル化する方がより正確であり得る。例えば、分析物センサ808の比較的大きな静電容量Cdouble層718が、用いられ得る電気的モデルに含まれる場合、分析物センサ808の端子828および830が最初に回路800内に接続されると、回路800は異なる様態で動作し得る。いくつかの場合では、差分は有意であるか、または認識可能であり得る。例示として、抵抗性モデル/負荷が用いられるときに結果として生じ得る一定振幅電圧パルスシーケンスまたは列の代わりに(例えば、上記の例に関連して記載したように)、容量性素子834の両端間の電圧の波形特性は、分析物センサ808の静電容量を流れ得る充電電流の初期の突入によって実質的に影響を受け(およびいくつかの場合では支配される)得る。これは、初期により大きな振幅を有し、その後に続いて減少する振幅を有する(例えば、一連の)電圧パルスをもたらし得る。振幅は、いくつかの場合で急速に減少し得、例えば、図7Aに例として図に示された分析物センサ808の電気的等価モデルの抵抗/容量(RC)特性に関連付けられ得る指数関数的減衰に従って大幅に減少し得る。ここでは、例として図8Bを参照するが、これについては以下でさらに詳しく考察される。図8Bに図示されるように、例えば、波形870に含まれ得るパルスは、期間845の間、指数関数的減衰を呈する。ただし、抵抗性モデルが分析物センサ808に使用される場合、この減衰は存在しない可能性があり、代わりに、波形870のパルスは、振幅が比較的一定であり得ることを理解されたい。
さらに、分析物センサ808の静電容量が充電されて電流フローが主に定常状態電流によるものである場合、電流-電圧回路の動作は、充電されたコンデンサの存在によって著しく影響を受けたままであり得る。例えば、より複雑な電気モデルが使用される場合、所与の定常状態電流について容量性素子834の両端間で測定可能であり得る残留電圧パルスの振幅は、分析物センサ808の抵抗性負荷電気モデル下で存在する等価な定常状態電流よりも有意味に低い可能性がある。さらに、2つの異なる電流に対する対応する電圧波形の大きさの比例差分は、通常の状況下では検出回路802によってもはや十分に区別されない可能性がある。例えば、検出回路802は、図7Aの電気的モデルが用いられた場合に結果として生じ得る定常状態の電圧パルス振幅の比較的小さいまたは減少した差分のために、閾値交差などを正確に検出することが可能でない場合がある。
したがって、上記を考慮して、上述した回路800の例示的な構成は、検出回路802による検出または区別のために十分な大きさの電圧パルス波形を結果として生じない可能性がある定常状態電流を生成し得ることを理解されたい。したがって、回路800のこの例示的な構成は、分析物センサシステム308の正確かつ堅牢な作動を助長しない場合がある。例えば、検出回路802によってより容易に/正確に/確実に検出され得る十分な電圧波形を生成する単一または少数の機会しか存在しない場合がある。例えば、充電電流の初期の突入から結果として生じ得る初期の比較的大きな電圧パルスは、単一の検出イベントのみを提供し得る。また、この初期の比較的大きなパルスまたは複数のパルスが検出回路802によって検出されないか、または初期のパルス(単数または複数)の結果として分析物センサシステム308が作動しない場合(例えば、回路800への接続時に分析物センサ808が十分に水和されない場合があるため)、回路800は、分析物センサ808の埋め込みを検出/評価するための別の十分に検出可能な機会を有しない可能性がある。
したがって、本開示の実施形態は、スイッチおよび他の素子などの回路コンポーネントによってリセット可能である回路800の構成を含む。例えば、図8Aをさらに参照すると、回路800は、スイッチ素子812および814を含み得る。スイッチ素子812、814、および816は、トランジスタまたは他の受動/能動デバイス(例えば、FETスイッチなど)などのディスクリートのまたは集積されたコンポーネントを含む電気コンポーネントを使用して実装され得る。以下でさらに詳細に考察されるように、スイッチ素子812および814は、一方のスイッチ素子が閉じられると、他方が開かれ得、逆もまた同様であるように、相補的であり得る。スイッチ素子812および814は、クロックまたは他の信号ドライバを使用して制御され得、いくつかの場合では、このクロックは、ドライバ回路806に使用されるクロックまたは他のソース/駆動信号から導出され得る。実施形態では、スイッチ素子812および814は、ドライバ回路806に使用され得るクロックまたは他のソースよりも低い周波数を有するクロックまたは他のソースによって制御され得る。例えば、スイッチ素子812および814の(例えば、クロック)周波数は、スイッチング素子816の(例えば、クロック)周波数の分数であり得、使用され得る分数の値は、構成可能、プログラム可能、適応可能、および/または可変であり得る。分数の例/選択肢として、いくつかの場合では、1/10、1/20、1/40、1/80などが挙げられ得る。したがって、これらの例/選択肢ごとに、スイッチ素子812および814は、スイッチ素子816のクロックの10、20、40、または80サイクルごとに状態を変化させ得る。ドライバ回路806とスイッチ素子812および814の制御とに関して設定することができる他の比率および関係は、本開示を検討することで理解されるであろう。
検出回路802の出力836は、例えば、分析物センサシステム308のプロセッサ535に結合され得るため、出力836は、分析物センサシステム308の作動またはトリガに使用され得る。回路800は、作動検出回路520内に、またはそれと連係して実装され得る。回路800が、作動検出回路520として、または作動検出回路520の一部として実装される場合、出力836は、プロセッサ535に結合され得るため、そうするように信号伝達されると、プロセッサ535は、分析物センサシステム308が、ウェイクアップするか、またはより低い電力状態を終了することを引き起こすか、または終了するようにトリガするために、使用され得る。上記で言及したように、分析物センサ808は、第1の端子828および第2の端子830を含み得る。検出回路802は、基準端子820および入力端子822を含み得る。測定デバイス810は、第1の端子824および第2の端子826を含み得る。
述べたように、回路800を使用して、分析物センサシステム308の作動を制御し得る。検出回路802は、入力端子822における信号が1つ以上の条件を達成しているかどうかを示し得る。例えば、条件は、検出回路802の基準端子(単数または複数)820に印加される基準電圧(単数または複数)804を使用して設定され得る1つ以上の閾値電圧であり得るか、またはこの1つ以上の閾値電圧を含み得る。入力端子(単数または複数)822の電圧(単数または複数)は、分析物センサ808の第1の端子828と第2の端子830と(例えば、上述したように、容量性素子834を含む回路800の回路素子を使用して、分析物センサ808を通る電流を電圧に実効的に変換し得る)の間を流れ得る電流を示し得る。例えば、条件(単数または複数)は、プログラム可能、適応可能、可変、および/または構成可能などである閾値であり、この閾値を使用し、および/またはこの閾値を含み得る。
特定の例では、条件(単数または複数)は、入力端子822で提供される1つ以上の信号の電圧(単数または複数)が、分析物センサ808がホストに埋め込まれているとき、または他の条件下で、分析物センサ808の第1の端子828と第2の端子830との間に流れ得る電流を示す場合に条件(単数または複数)が達成され得るように、構成され得る。このような場合、検出回路802の出力(単数または複数)836は、入力端子822でのこの信号(単数または複数)が、(例えば、出力信号(単数または複数)836のレベル(単数または複数)に応じて)条件(単数または複数)を満たしていることを示すことによって、より低い電力状態を終了するように分析物センサシステム308をトリガするために使用され得る。例えば、いくつかの場合では、検出回路802の出力(単数または複数)836は、分析物センサシステム308の1つ以上のトリガ状態またはアクティブ状態への作動をトリガするために使用され得るバイナリレベル、多数の離散レベル、および/または連続または実質的に連続な値またはアナログ値を含み得る。いくつかの場合では、分析物センサシステム308が移行する状態は、出力836の特性(例えば、レベル、傾向など)に依存し得る。実施形態では、図8Bに関連してさらに考察されるように、条件(単数または複数)は、特定の数の電圧パルスが閾値(単数または複数)を満たす(例えば、閾値に達するか、または閾値を超える)と、または特定の数の電圧パルスのセットが閾値(単数または複数)を超えると、条件(単数または複数)が達成されるように、構成され得る。
スイッチ素子812は、分析物センサ808の第1の端子828を測定デバイス810(例えば、ポテンシオスタット)の第1の端子824に/から結合または分離するために使用され得る。スイッチ素子814は、分析物センサ808の第1の端子828を検出回路802の入力端子822に/から(任意で、抵抗素子832を介して)結合または分離するために使用され得る。検出回路802の入力端子822は、分析物センサ808の第2の端子830と測定デバイス810の第2の端子826とに結合され得る。
第1の時点で、スイッチ素子812は、閉じられているか、または導通状態に置かれており、分析物センサ808の第1の端子828を測定デバイス810の第1の端子824に結合し得る。スイッチ素子814は、この時点で開いているか、または高インピーダンス状態に置かれており、検出回路802の入力端子822を分析物センサ808の第1の端子828から分離し得る。したがって、第1の時点で、測定デバイス810は、ホスト内の分析物のレベルを計算するために使用され得る情報を集取することに関連して使用され得る。さらに、回路800を使用して(例えば、上記で言及したように)、特に分析物センサ808の静電容量を流れ得る充電電流を使用して生成された電圧波形は、端子822に供給され、検出回路802(例えば、増幅素子および/または比較器または他の回路であり得るか、またはそれらを含み得る)を使用して、監視され、基準電圧804と比較され得る。
第2の時点で、スイッチ素子812は、開いているか、または高インピーダンス状態に設定されており、したがって、分析物センサ808の第1の端子828を測定デバイス810の第1の端子824から分離し得る。スイッチ素子814は、この時点で閉じられているか、または低インピーダンスまたは導電状態に設定されており、したがって、分析物センサ808の第2の端子830を分析物センサ808の第1の端子828に結合し得る(いくつかの場合では、任意で、抵抗素子832を介して)。これは、分析物センサ808の両端間に存在する電位を低減または場合によっては排除し、ドライバ806およびスイッチ素子816のスイッチング作用を使用して、分析物センサ808(例えば、図7Aを参照)の静電容量の蓄積電荷を少なくとも実質的に放電して、基準電圧818への導電経路を作成し得る。述べたように、抵抗素子832は、スイッチ素子814および/または816が閉じているか、または導電性または低インピーダンス状態に置かれているときに、スイッチ素子814および/または816を流れ得る電流を制限するために任意で使用され得る。
容量性素子834は、検出回路802の入力端子822(この例では、分析物センサ808の第2の端子830に結合されるものとして図示されている)と電圧基準818(例えば、グランド)との間に結合され得る。スイッチ素子816は、ドライバ回路806からの信号(例えば、クロックまたは他の信号)によって駆動されるか、他の方法で入力として取得され得るため、スイッチ素子816は、検出回路802の入力端子822を基準818に周期的に結合し得る。例えば、基準電圧818がグランドである場合、これは、図8Bに関連してさらに言及/考察されるように、容量性素子834を少なくとも実質的に放電し得る。述べたように、容量性素子834を、ドライバ回路806および/またはスイッチ素子816との連係で使用して、電流対電圧回路を実装し得る。電流-電圧回路は、分析物センサ808を流れ得る電流を、上で言及したように、閾値/条件が達成されたか、または閾値/条件が満たされたかどうかの判定に関連して、および状態を変化させるように分析物センサシステム308を作動および/またはトリガすることにさらに関連して、検出回路802を使用して、測定または他の方法で特徴付けることができる電圧(例えば、波形)に変換するように、動作可能であり得る。
実施形態では、スイッチ素子812および814は、スイッチ素子812またはスイッチ素子814のいずれか一方に対して反転され得る共通信号によって駆動され得る。これに代えて、スイッチ素子812および814が、共通信号によって駆動されてもよいが、スイッチ812および814に使用されるデバイスは、反対の極性を有し得る。例えば、実施形態では、スイッチ素子812および814は、スイッチ素子812および814が所与の時間に反対の(例えば、インピーダンス)状態になるように構成されるように駆動され得る。したがって、スイッチ素子812および814は、大部分において、スイッチ素子812が閉じられると、スイッチ素子814が開くこととなり、逆もまた同様であるように構成され得る。このように構成されていると、スイッチ素子812および814を使用して、分析物センサ808と関連付けられた静電容量を少なくとも実質的に放電することができる。したがって、ホストの体内への分析物センサ808の埋め込みと通常関連付けられ得る分析物センサ808の静電容量を通る最初の突入電流を概ね再生および使用して、より低い電力状態を終了することを行うように分析物センサシステム308を作動させ、および/またはそれに行わせる目的で監視され得る追加の電圧パルスを生成することができる。したがって、分析物センサ808の埋め込みから結果として生じる電流ラッシュが作動をトリガしない状況では、スイッチ素子812および814を使用して回路800を実質的にリセットすることができるため、別の監視可能な電流ラッシュが起こり、分析物センサシステム308の作動をトリガし得る。
これに加えて/代えて、柔軟性、調整、構成、および/または最適化を可能にするために、スイッチ素子812および814を異なる状態となるように制御するタイミングは、スイッチ素子812および/または814が、様々な持続時間/間隔/周波数/など、および/またはデューティサイクルなどに従って特定の状態/モードに置かれ得るように、所定であり、プログラム可能であり、適応可能であり、可変であり、および/または構成可能であり得る。このようなタイミング制御は、ドライバ回路806を使用して実装され、および/またはドライバ回路806から導出され得るため、例えば、ドライバ回路806の所与のサイクル数ごとに、スイッチ素子812および814の状態が変化し、かつ/または選択可能/制御可能な持続時間の間、維持され得る。
図8Bは、本開示の実施形態による分析物センサ808の信号(例えば、電圧、電流など)の例示的なプロットを示す。波形870および880は、信号(例えば、電圧、電流など)840を、時間842(例えば、秒で)の関数として表し得、このような信号は、(例として図8Aを参照して)回路800内の検出回路802の入力端子822上に存在するか、または入力端子822に供給され得る信号であり得る。基準電圧848は、上述のように、検出回路802の入力端子822上に存在する電圧または他の信号が基準電圧848に達するか、基準電圧848を超えるか、または基準電圧848と交差すると、検出回路802の出力836を使用して分析物センサシステム308の作動をトリガすることができるように、設定され得る。図8Bに図示されるように、波形870の終わりと波形880の始まりとの間の時間の間に、検出回路802の入力端子822上の信号(例えば、電圧)は、とりわけスイッチ素子814および/またはスイッチ素子816を閉じることによって、少なくとも実質的に放電またはリセットされている場合がある。分析物センサ808の両端の電圧をリセットすることにより、回路800は、入力端子822上の電圧が基準電圧848と交差し得るか、基準電圧848に達するか、または基準電圧848を超え得る追加の検出イベントを監視することが可能になり得る。
図8Bに図示されるように、波形870は、パルス844a、844b、および844cを含み得、図示されるように、追加のパルス(明示的に示されていないパルスを含む)を含むことができる。非限定的な例として、ドライバ回路806は、スイッチ素子816を駆動するためのクロック(例えば、方形波、正弦波など)または他の信号を提供し得る。クロック信号の周期は、パルス844a、844b、および844cの各々間の間隔と考えられ得る。特定の例では、ドライバ回路806は、スイッチ素子816の動作を制御するための非周期的な、非同期の、および/またはイベント駆動型の信号を提供し得る。
非限定的な例として、波形870は、いくつかの場合ではおよそ1秒であり得る特定の期間845の持続時間を有し得、ドライバ回路806からのクロック信号の期間は、およそ100ミリ秒であり得る。さらに示されるように、ホストへの分析物センサ808の埋め込みに関連して結果として生じ得る波形870の初期電流ラッシュと対応する(例えば、電圧)パルス844aとの後、各連続パルス844b、844cなどは、例えば、分析物センサ808の実効時定数(例えば、上述したような、RC時定数)に関連付けられ得る減衰プロファイルに従って、振幅が減少し得る。それゆえ、上述したように、スイッチ素子812および814を使用して、特定の大きさを有するパルス(例えば、パルス844a)を形成するために使用される初期電流ラッシュを概ね再生し得る。これは、例えば、パルス846a、846b、846cなどを含み得る波形880によって図示されている。
スイッチ素子812および814が上述した様態で設定される場合、波形870は、期間855で表されるように、グランドまたは別の基準電圧にまたはその近くまで降下し得る。実施形態では、期間855は、およそ1秒(例えば、または分析物センサ808の静電容量を実質的および/または完全に放電するのに十分および/または十分に長い任意の他の時間)であり得、その後、波形880およびパルス846aは、スイッチ素子812および814の状態に従って測定され得る。次に、分析物センサシステム308を作動させるために、波形880が上述の様式で監視され得る。
回路800に関連して分析物センサシステム308を作動させるために使用され得る1つ以上の条件に関して、本開示に関連して多くの変形が想到される。例えば、パルス844aなどの単一のパルスが、閾値848に達している、閾値848を超えている、および/または閾値848と交差しているか、または他の方法で条件を満たしていることは、分析物センサシステム308の作動をトリガし得る。実施形態では、事前定義された数のパルス844a、844b、844cが、閾値848に達している、閾値848を超えている、および/または閾値848と交差しているか、またはその他の方法で条件を満たしていることは、作動をトリガし得る。いくつかの場合では、2つ以上の波形からの特定の数のパルス(例えば、波形870、880など)、または各波形870、880についての異なるそれぞれの数のパルス(例えば、844a、844bなど、および846a、846bなど)は、作動をトリガするために使用され得る。特定の例では、条件を達成する、波形870からのパルスの数が、作動を結果として生じない場合、波形880からの1つ以上のパルスが、作動の目的で監視され得る。いくつかの場合では、閾値848を特定の量だけ超える特定の数のパルスが、分析物センサシステム308の作動をトリガし得る。実施形態では、波形870のパルスを測定する検出回路に関連して第1の条件が達成されていない場合、第2の(例えば、修正された)条件が、波形880のパルスを監視するために使用され得る。
実施形態では、分析物センサシステム308が、波形870に応答して、より低い電力状態を終了するように作動および/またはトリガされる場合、特定の場合では波形880が生成される必要がなくてもよい。他の場合では、作動の目的で2つ以上の波形870、880などを使用され得、波形870、880以外の後続の波形(図8Bには図示されていない)は、生成される必要がなくてもよい。いくつかの場合では、分析物センサ308が波形870、880などのうちの少なくとも1つに応答して作動されない場合、追加の波形が継続的に生成され得る。実施形態では、分析物センサシステム308が作動されずに構成可能な数の波形が生成された後、いくつかの場合では、所定の、構成可能な、および/またはイベントベースの時間を含む、波形生成が少なくとも一時的に中断され得る。したがって、特定の実施形態では、回路800を本質的にリセットする能力は、上述/本明細書で考察されるような、より堅牢な作動検出スキームを可能にすることができる。
加えて、図8Bをさらに参照すると、特定の実施形態では、期間845、855、および865のそれぞれの持続時間は、共同してまたは独立して変動し得る。例えば、期間845および865は、アクティブ(例えば、デフォルト)状態と考えられ得、期間855は、パルスの生成に関してリセットまたは非アクティブ状態と考えられ得る。例では、アクティブ状態(例えば、期間845および/または865の間)およびリセット状態(例えば、期間855の間)の持続時間またはデューティサイクルは、状況に応じることを含めて、構成可能であり得る。いくつかの場合では、デューティサイクルは、回路800がアクティブ状態よりも長くリセット状態のままであるか、またはその逆であり得るように、オフセットされるように、構成され得る。
例えば、いくつかの状況では、アクティブ状態と比較してリセットサイクルの期間を増加することが有益であり得る。これは、2つの連続するアクティブサイクル間(例えば、期間845の終わりと期間865の始まりとの間)に、より完全に放電するのに十分な時間、分析物センサ808の静電容量をより良く提供し得る。これは、より一貫性があり、繰り返し可能であり、かつ/または正確に検出可能な初期充電電流応答および対応する電圧パルス波形を、容易にし得る。ここで、図8Bに照らして、任意の数の波形870、880が繰り返され得ることに留意されたい。様々なこのような波形間のリセット状態の長さは、例えば、アクティブ状態に関連付けられた2つのセットの波形間のように、変動し得る。いくつかの場合では、リセット状態(単数または複数)の長さは、構成可能、可変、適応可能、および/またはプログラム可能であり得、例えば、長さは、特定の時間が経過した後で、および/または本明細書に記載されているように分析物センサシステム308を使用して監視され得る他の条件(例えば、加速度計または水和関連条件)の存在下で、検出回路802が分析センサシステム308の作動をトリガしないことに応答して、変化し得る。加えて、アクティブ(またはリセット)状態の長さは、アクティブ状態からアクティブ状態(またはリセット状態からリセット状態)に、または任意の他の基準で変動し得る。
一例では、スイッチ素子812が閉じており、かつスイッチ素子814が開いているとき、回路800は、アクティブ状態にあり得る。スイッチ素子814が閉じており、かつスイッチ素子812が開いているとき、回路800は、リセット状態にあり得る。リセット状態では、この例では、分析物センサ808は、端子824から切断/分離され得る。したがって、分析物センサ808に供給される電力がない場合がある。同時に、スイッチ素子814は、閉じられると、任意で(例えば、電流制限器として機能し得る)抵抗素子832を介して、端子828および830を互いに接続/結合し得る。このようにして、分析物センサ808の静電容量に蓄積され得る電荷は、この経路を介して端子828を基準電圧818(例えば、グランド)に結合するために使用することができるスイッチ素子816の継続的な/進行するトグルとの連係で、スイッチ素子814と任意による抵抗素子832とによって作成され得る経路によって少なくとも実質的に放電され得る。測定デバイス810の端子824が回路800の残りの素子から分離されている場合、容量性素子834の新しい充電電流源はないため、容量性素子834に蓄積され得る電荷はまた、これらの条件下で(例えば、この期間の間)少なくとも実質的に放電され得る。
有利なことに、回路800は、図7Aなどに図示される回路モデルとの連係で用いられる場合、検出回路802を使用して十分に、確実に、および/または正確に検出可能である電圧波形(単数または複数)(例えば、図8Bを参照して、波形870および880)を生成するための繰り返し可能な/一貫した、および/または制御可能な/構成可能な機会を結果として生じ得る。存在し得るいくつかの状況により(例えば、分析物センサ808が十分に水和されていないなど)、回路800を使用して分析物システム308によって初期電流ラッシュが検出されない場合、回路800は、上述の様式で影響を受け得るリセットサイクル(単数または複数)の後に続く後続のアクティブなサイクルの間に検出回路802が分析物センサ808を検出するための追加の試行/チャンスを可能にし得る。
図8Cは、本開示の実施形態による、分析物センサシステム308の作動を制御するための方法850を示す動作フロー図である。方法850は、図8Aに関連して示されおよび考察される特定の回路図素子を参照して以下に記載されるが、方法850は、必ずしもこのような構成/素子に限定されると理解されるべきではない。方法850の動作は、分析物センサシステム308のための堅牢な作動スキームに関連して用いられてもよい。
動作852では、方法850は、検出回路802が分析物センサ808を監視すること、例えば、検出ユニット802の入力端子822に存在する電圧を監視することを伴い得、入力端子822は、分析物センサ808の第2の端子830に結合され得る。分析物センサ808は、分析物センサ808の電気的特性を監視するために、測定デバイス810(例えば、ポテンシオスタットまたは他の測定回路)に結合され得る。方法850は、任意で、動作854で、スイッチ素子816を使用して、検出回路802の入力端子822を基準電圧818(例えば、グランド)に結合することを含み得る。スイッチ素子816は、ドライバ回路806(例えば、クロックまたは他の信号ドライバ)からの1つ以上の信号を使用して制御および/または駆動され得る。
動作860で、方法850は、検出回路802の入力端子822の測定値が1つ以上の条件を満たしているかどうかを判定することを伴い得る。例えば、このような条件は、検出回路802の入力端子822が閾値電圧(例えば、例として図8Bを参照すると、閾値848)に達しているか、閾値電圧を超えているか、もしくは閾値電圧と交差しているか、または(例えば、図8Bに関連して上述したように)多数の異なる期間にわたって、何回かまたは多数回、閾値848を満たすなどの別の特性を達成しているかどうかを含み得る。実施形態では、条件/特性は、検出回路802の入力端子822が、閾値電圧に達しているか、閾値電圧を超えているか、もしくは閾値電圧と交差しているか、またはある持続期間にわたって別の条件を達成する電圧を提示するとの、一貫した頻度の肯定的な判定を含み、したがって、異常に基づいて条件が到達しないことを確保するのに役立ち得る。
例として、動作860は、検出回路の入力端子822における電圧を閾値(例えば、例として図8Aを参照して、基準電圧804)と比較することを随伴し得る。例えば、検出回路802の入力端子822における電圧は、分析物センサ808の第1の端子828と第2の端子830との間を流れ得る電流を示し得る。上で考察されたように、特定の例では、検出回路802は、分析物センサ808の端子828および830の両端の測定された電圧が特性を達成し得るか、または特性を満たし得る(例えば、閾値を超える)かどうかを検出するために使用することができる増幅素子、比較器などを使用し、および/または検出し得る。実施形態では、特性(例えば、閾値電圧)は、検出回路802の基準端子820に印加され得る基準電圧804を使用して設定され得る。
1つ以上の条件が満たされている場合、方法850は、動作862で、より低い電力状態を終了するように分析物センサシステム308をトリガすることをさらに含み得る。例えば、分析物センサシステム308は、(例として図8Aを参照して)回路800を使用して判定され、かつ出力836によって示されるように、1つ以上の条件が満たされる結果として、より低い電力状態を終了するようにトリガされ得る。しかしながら、1つ以上の条件が満たされない場合、方法850は、(例えば、図8Aおよび図8Bに関連して上述したように)スイッチ素子812および814を制御して、分析物センサ808と関連付けられた静電容量を少なくとも実質的に放電させることを随伴する動作858を含み得る。次に、方法850は、分析物センサシステム308がより低い電力状態のままである間に、動作852に戻ることを随伴し得る。
したがって、動作858は、分析物センサ808の静電容量を周期的に少なくとも実質的に放電させることをスイッチ素子812および814に行わせることを伴い得、第1の時点で、スイッチ812は、実効的に閉じられるか、または低インピーダンス状態にされ得、したがって、分析物センサ808の第1の端子828を測定デバイス810に結合するために使用され得る。そして第2の時点で、スイッチ素子812は、分析物センサ808の第1の端子828を測定デバイス810から大きく分離するために実効的に開かれるか、または高インピーダンス状態にされ得る一方、スイッチ素子814は、(例えば、いくつかの場合では、電流制限器として使用され得る抵抗素子834を介して)分析物センサ808の第1の端子828と第2の端子830とを互いに結合して、分析物センサ808および/または回路800の静電容量を少なくとも実質的に放電させることができる。上で考察されたように、動作858は、分析物センサ808の静電容量を流れ得る電流が概して繰り返され得るように回路800を測定状態に実効的にリセットし、したがって別の検出可能なイベントを可能にし、分析物センサシステム308により堅牢な作動検出機構を提供することができる。
図5をさらに参照すると、分析物センサシステム308を作動させる目的で使用され得る別の手法は、電圧生成である。実施形態では、分析物センサ530の経皮部分を使用して、小さな電圧を電気化学的に生成し得る。すなわち、分析物センサ530が挿入されるホストの身体は、電池におけるように、電気エネルギーを生成する化学反応を可能にする電解媒体として使用され得る。例えば、体内の電解質を使用して、化学反応で電子を移動させ、検出可能な電圧を発生させ、これを監視および使用して、より低い電力状態を終了するように分析物センサシステム308をトリガすることができる。
より低い電力状態を終了するための他の信号の使用
実施形態によれば、本開示の追加の態様は、事前接続された分析物センサシステム308における作動の目的で、(例として、図5を参照して)分析物センサ530以外の2次センサまたは手段を使用することを伴う。様々なイベントが分析物センサシステム308によって検出可能であり得、このようなイベントは分析物センサ530の埋め込みを示す。例は、分析物センサシステム308がアプリケータから分離することと、分析物センサシステム308がパッケージングから分離することと、ホストまたはユーザに対する分析物センサシステム308の近接を検出することと、を含む。これらのイベントまたはフェーズの変化は、以下に記載されるように、複数の様々なセンサタイプを使用して検出され得る。
埋め込み関連イベントを検出するために使用され得る第1のカテゴリのセンサタイプは、作動検出回路520が追加のコンポーネントを使用せずに分析物センサシステム308に含まれるコンポーネントによって生成される1つ以上の信号を使用することを伴う。このカテゴリのセンサは、分析物センサシステム308内に内蔵でき、それゆえコストおよび複雑さが低く、通常はユーザインタラクションを必要としないため、有利である。
第1のカテゴリのセンサタイプにおける手法の一例は、分析物センサシステム308を作動させる目的で近接センサを使用する。このようなセンサは、分析物センサシステム308と基準点との間の距離および/または距離の変化を検出または概算することができ、基準点は、ホスト、分析物センサシステム308のアプリケータ、分析物センサシステム308のパッケージング、または別の物体であり得る。図5を参照すると、近接センサは、作動検出回路520と作動検出コンポーネント545とのうちの1つ以上を使用して実装され得る。
実施形態では、近接センサは、容量検知を使用して実装され得る。例えば、作動検出回路520は、導電性物体、または空気とは異なる誘電率を有する他の物体を検出および/または測定することができる容量結合回路を含み得る。これに関連して、2つの容量検知タイプが用いられ得る。
第1のタイプの容量検知は、容量結合回路と別の物体との間の相互容量を検出することを伴い得る。例えば、ホストまたはユーザの指、ホストまたはユーザの皮膚、アプリケータのベースプレート、または任意の他の物体など、他方の物体は、作動検出コンポーネント545に含まれ得る電極の間の相互結合を改変し得る。作動検出コンポーネント545は、作動検出回路520への相互結合のこの改変または変化を伝達して、より低い電力状態を終了することを分析物センサシステム308に行わせ得る作動イベントをトリガし得る。実施形態では、容量結合の監視は、分析物センサシステム308がより低い電力状態にある間に行われることに留意されたい。
第2のタイプの静電容量検知は、自己静電容量または絶対静電容量を伴い得る。ここで、例えば、ユーザの指や皮膚、またはアプリケータのベースプレート(例えば、以下に詳細に記載される図6Aおよび図6Bを参照)などの物体は、グランドに対する静電容量センサの寄生容量を増加させて、作動検出コンポーネント545の静電容量センサへの容量性負荷を増加させる可能性がある。この容量性負荷イベントは、作動イベントをトリガするために、作動検出回路520に伝達され得る。
実施形態では、近接センサは、誘導検知を使用して実装され得る。誘導検知を用いて、非接触電子近接センサを実装することができる。センサは、分析物センサシステム308のアプリケータ内の作動検出コンポーネント545の1つ以上の部分に位置し得る金属および他の導電性物体の位置決めおよび検出に使用され得る。ここで、例として図6Aおよび図6Bを参照する。作動検出コンポーネント545の誘導検知ベースの近接センサは、誘導ループを含み得る。電流は、通常、磁場を生成する。磁場が変化すると、変化する場は、電流を生成し得る。ループのインダクタンスは、金属物体の近接がループを流れる電流を改変することによって変化し得る。インダクタンスの変化は、作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545に含まれ得る検知回路を使用して検出することができ、この変化を使用して、より低い電力状態を終了するように分析物センサシステム308をトリガすることができる。
近接センサを実装する別のアプローチは、磁気検出器および/またはセンサを用いることである。したがって、作動検出コンポーネント545の実施形態は、分析物センサシステム308のパッケージング内、分析物センサシステム308のアプリケータ内(例えば、図6Aおよび図6Bを参照)、またはユーザの分析物値と相互作用し、および/または分析物値を表示するために利用される表示デバイス上または表示デバイス内に配置され得る磁石を含む。近接センサは、検出された磁場(例えば、ホール効果センサ、リードスイッチなど)の存在または不在に基づいて、分析物センサ308の作動をトリガするように構成され得る。次に、検出された磁場の存在または不在を使用して、より低い電力状態を終了するように分析物センサシステム308をトリガすることができる。より具体的には、いくつかの実施形態では、磁気ベースのセンサは、作動の目的で、ホール効果、リードスイッチ、または他の磁気手段を使用し得る。例えば、分析物センサシステム308のアプリケータ内の、またはユーザが分析物センサシステム308に関連する情報とインタラクトし、および/または情報を閲覧することを可能にするように構成された表示デバイス上のコンポーネント(例えば、針ハブ、ばね、針、またはアプリケータの本体)は、磁化されてもよいし、磁石を包含してもよい。分析物センサシステム308の展開、アプリケータからの分析物センサシステム308の除去、または分析物センサシステム308に対するこのような表示デバイスの動きによって引き起こされる動きは、磁気ベースのセンサをトリガし得る。
例えば、分析物センサシステム308が展開されると分析物センサシステム308内の対応する分割コネクタと接触するように、導電性の可撓性パックが設計され得る。可撓性パックが分割コネクタに接触すると、短絡が形成され、インピーダンス測定を通じて、または結果として生じる電源(例えば、電池)への接続を通じて短絡を検出した後に作動することを、分析物センサシステム308に行わせ得る。例えば、パックを使用してプルアップ/プルダウン回路がトリガされ得る。別の例では、プロセッサ535は、リードスイッチまたはホール効果スイッチなどからの割り込み信号を監視することができ、その割り込み信号は、分析物センサシステム308のアプリケータ内、またはそれのパッケージング内に配置され得る磁石にスイッチが十分に近接しなくなると、生成され得る。
図6Dおよび図6Eは、作動検出コンポーネント545に含まれ得る分析物センサ電子モジュール12の分割コネクタ640、650のそれぞれの例示的な実施形態の上面図を示す。図6Dは、概して軸対称のレイアウトを有する例示的な分割コネクタ640の実施形態を示し、コネクタ640は、2つの半円形部分接点642aおよび642bに分割されている。図6Eは、概して同心(同軸)設計を有する例示的な分割コネクタ650の実施形態の上面図を示し、第1の部分接点652aは、第2の部分接点652bによって取り囲まれている。接点652aおよび652b間に空間を設けて、接点652aおよび652bを互いに絶縁し得る。
いくつかの実施形態では、より低い電力モードにある間、分析物センサシステム308は、リードスイッチからの割り込み信号を監視し得る。実施形態では、スイッチが第2の状態(例えば、開状態)にされると、リードスイッチから割り込み信号が送信され、これは、磁石がリードスイッチにもはや十分に近接でなくなると行われ、リードスイッチを第1の状態に維持し得る。例えば、磁石は、製造中に作動検出コンポーネント545の近くに配置されて、分析物センサシステム308が、分析物センサシステム308のパッケージングまたは容器内、および/または分析物センサシステム308のためのアプリケータ内にある間、分析物センサシステム308をより低い電力モードに維持することができる。分析物センサシステム308を使用し、および分析物センサ530をユーザ/ホストに埋め込むことが望まれる場合、分析物センサシステム308を容器および/またはパッケージングから取り外すことができ、磁石は、それに応じて、作動検出コンポーネント545の近傍から移動し、したがって、作動をトリガすることを分析物センサシステム308に行わせ得る。例えば、リードスイッチ、ホール効果スイッチなどは、分析物センサシステム308に内在して、より低い電力状態を終了するように分析物センサシステム308をトリガすることを作動検出コンポーネント545に行わせることができる。作動は、例えば、分析物センサシステム308が分析物センサシステム308の製品パッケージングから取り出されると、行われ得る。また、分析物センサシステム308がアプリケータに近接しないように移動されると、スイッチが作動され得る。
いくつかの実施形態では、状態を変化させることを磁気センサに行わせるために磁石を十分に近接させると、割り込み信号が、生成され、磁気センサ、例えばリードスイッチから送信される。例えば、図1に図示される表示デバイス110、120、130、および140のいずれかに、磁石(例えば、薄い10~30ミルの自己接着磁石または磁気ステッカー)が、添設され得る。いくつかの実装形態では、ユーザが、例えば、要求に応じて1つ以上の分析物濃度値(例えば、グルコース濃度値)を取得するために分析物センサシステム308をウェイクしたい場合、ユーザは、磁気センサが状態を変化させるように、磁石が表示デバイスに添設された分析物センサシステム308に触れるか、または磁石を分析物センサシステム308に十分に近づけることができる。いくつかの実施形態では、磁気センサは、磁気センサに対する磁石および/または磁石の磁場の異なる相対運動、空間配向および/または位置整合を区別するように構成され得る。例えば、磁石は、多極磁石を含むことができ、および/または磁気センサは、磁石または磁石の磁場および磁気センサおよび/または表示デバイス110、120、130、140の特有の所定の相対運動および/または空間配向に応答してウェイクアップ信号を開始または他の方法でトリガするように、構成され得る。磁気センサの状態変化に応答して、低い電力消費モードからウェイクすることを分析物センサシステム308に行わせるように構成されたウェイクアップ信号を、トリガすることができる。より低い消費電力モードからウェイクすると、分析物センサシステム308は、無線通信プロトコル(例えば、BLE)を開始し、および/または関連付けられたチップに電源投入するように、構成され得る。送受信機510は、例えば、1つ以上のアドバタイズパケットを伝送することによってアドバタイズを開始するように、構成され得る。いくつかの実施形態では、アドバタイズパケットは、特定のウェイクアッププロトコルに固有の1つ以上のコードおよび/またはパターンを含むことができる。表示デバイス110、120、130、140は、アドバタイズパケットを受信し、分析物濃度値の要求を送受信機510に伝送することができる。分析物センサシステム308は、1つ以上の分析物濃度値を表示デバイス110、120、130、140に伝送するように、構成され得る。1つ以上の分析物濃度値を伝送すると、分析物センサシステム308は、アドバタイズメッセージを伝送することを中止してより低い電力消費モードに戻るように、構成され得る。1つ以上の分析物濃度値を受信することに応答して、表示デバイス110、120、130、140は、分析物濃度値(単数または複数)が表示デバイス110、120、130、140によって受信されたことをユーザに示す短い音声クリップまたは音を再生するように構成され得る。このような実施形態は、実装の非常に低いコスト、電池寿命への低影響、特定の通信プロトコルを用いないものまでの任意のタイプの表示デバイスとの適合性、表示デバイス110、120、130、140の美観に与える影響を最小限にする解決策の提供を含むがこれらに限定されない、いくつかの理由で有利であり得る。
実施形態では、音響および/または音声検出を使用して、分析物センサシステム308と基準点との間の近接を検知することができる。例えば、作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545は、超音波または音声ベースの近接センサと、例えば、ドップラー効果を使用して、アプリケータまたはパッキングなどの物体と分析物センサシステム308との間の相対移動を検出することができる1つ以上のマイクロフォンおよび/またはスピーカと、を含むことができる。次に、検出された移動を使用して、より低い電力状態を終了するように分析物センサシステム308をトリガすることができる。例として、埋め込みが行われているか、または行われようとしていることを示す様態で、分析物センサシステム308がアプリケータまたはパッケージングから遠ざかって移動していることの音響/音声検出を使用して、超音波信号または音声信号の周波数のシフトが検出され得る。いくつかの実施形態では、周波数シフトは、検出/作動の目的で必要とされなくてもよい。むしろ、音声/音響信号伝達の存在または不在が、分析物センサシステム308の作動をトリガするために使用され得るか、または特定の振幅または特性の音声/音響信号の存在が、作動の目的のために使用され得る。
温度ベースの検出アプローチは、第1のカテゴリのセンサタイプ(例えば、分析物センサシステム308の外部のコンポーネントを使用しない)における電気機械的手法の別の例として、近接ベースの手法に加えて、または代えて、利用され得る。ここで、1つ以上の温度センサをプリント回路基板、チップなどに結合することができる。例えば、作動検出コンポーネント545は、サーミスタ、熱電対などを用い得るこのような温度センサを含み得る。作動検出コンポーネント545の温度センサは、分析物センサシステム308内および/または分析物センサシステム308の外部に実装され得る。
温度センサは、単一の場所で(例えば、温度の変化、または温度と閾値との比較)、または温度勾配を検出するために多数の場所で(例えば、多数の温度センサを、離隔距離が既知である異なる場所で利用することができる)、温度を検出するように構成され得る。いくつかの場合では、温度を使用して、ユーザの身体との接触および/または近接を推測することができる。例えば、温度が人体の通常の温度に近付くことは、ユーザへの近接を示し得る。勾配測定は、既知の方向からの加熱または冷却を推測するために使用され得、それゆえ、例えば、分析物センサシステム308または熱を放出する別の物体(例えば、ホストの身体など)の移動の方向、または人体に近付く、または人体から遠ざかる向きの方向を推測するために使用され得る。したがって、検出された温度または温度プロファイルを使用して、より低い電力状態を終了するように分析物センサシステム308をトリガすることができる。
実施形態では、作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545は、分析物センサシステム308の動きおよび向きを監視し、および分析物センサ530の埋め込みを示す1つ以上のイベントを検出するために使用され得る1つ以上の加速度計またはジャイロスコープを含み得る。1つのこのようなイベントは、例えば、分析物センサ530の埋め込みに関連して使用され得るばね作動型アプリケータ機構から結果として生じ得る分析物センサシステム308の加速度の比較的突然の増加を伴い得る(ここでは、例えば、図6Aおよび図6Bが参照される)。別のこのようなイベントは、分析物センサシステム308からの減速を含み、ユーザの皮膚表面に影響を及ぼし得る(例えば、埋め込み中にユーザに衝突する)。実施形態では、加速イベントと減速イベントとの両方を使用して、堅牢性を増大させ、運きに関連するイベントを検出し、および/または分析物センサシステム308の作動をトリガすることができる。
加速度計式および他の展開ベースの作動方法における1つの潜在的な懸念は、電力使用量である。例えば、加速度計信号を監視することに関与する電力使用量は、監視に使用されるサンプリング周波数に比例し得る。分析物センサ10の挿入/埋め込みは、通常、比較的短い期間(例えば、30ミリ秒)にわたって行われるため、埋め込みを確実に検出するために、比較的高いサンプリング周波数(例えば、5ミリ秒)が必要であり得る。このような比較的高いサンプリング周波数は、より高い電力消費に対応し得る。したがって、本開示の実施形態は、電力効率を維持しながら、加速度計を使用して加速/減速および他の、動きに関連するイベントを正確に捕捉することを対象とする。
例示的な実施形態では、分析物センサシステム308の展開を検出するための加速度計または他の手段からの信号を監視するために使用されるサンプリング周波数を、変動させることができる。例えば、分析物センサシステム308の今後の展開を示すイベントに応答して電力効率の良い様式で加速度計信号を監視するために、より低いサンプリング周波数を使用することができる。このようなイベントは、例えば、ユーザが分析物センサシステム308を開梱すること、ユーザが分析物センサシステム308に関連付けられたパッケージングを開放すること、および/または(例えば、病院、診療所、ユーザの自宅、またはGPSなどのロケーションサービスを使用して判定され得るような他のこのような場所で、および/または特定の時刻および/またはユーザが、好むか、または分析物センサシステム308を通常展開する日における)分析物センサシステム308の設置/展開/埋め込みに通常関連付けられている場所/時間にユーザが存在すること、を含み得る。
分析物センサシステム308の今後の展開を示すために使用され得る追加のイベントは、(1)アプリケータの安全カード(例えば、トリガを可能にするためにアプリケータから除去されるプラスチックのコンポーネント)または脆弱な部分(例えば、トリガを可能にするために除去されなければならない、アプリケータのトリガ上の破損しやすい部分)などのアプリケータ安全機構の除去、(2)アプリケータに加えられる押し/力(例えば、アプリケータは、トリガを可能にするために最小の力で表面(例えば、皮膚表面)に配置されなければならない)、(3)脆弱な部材の破損(例えば、プラスチックの炭酸飲料容器の安全リングと同様)、(4)ねじ付き安全リングの部分的な回転、(5)統合されたサイドトリガボタンに圧力を加えること、および/または(6)様々な他の安全ロック機構であり得るか、またはこれらを含み得る。加速度計の監視に使用され得るサンプリング周波数を変化させる別のアプローチは、加速度計を使用して検出され得る、ユーザからの直接的または間接的に取得される触覚入力を伴い得る(例えば、ユーザは、分析物センサシステム308をタップして、より高いサンプリング周波数に遷移し得る)。これについては、以下で詳しく考察する。
安全ロック機構は、ユーザによって付勢/トリガされるように構成され得るが、いくつかの実施形態では、事前付勢されるシステムが、例えば、すでに付勢されたばねの時期尚早なトリガまたは作動を防止するための安全ロック機構を用いることもできる。
加速度計または他の作動検出手段に対するこれらのトリガイベントは、分析物センサシステム308によって使用されるサンプリング周波数の遷移を引き起こして、比較的より低いサンプリング周波数から1つ以上の比較的より高いサンプリングへの加速度計または他の作動手段の出力信号を監視し得、1つ以上のより高いサンプリング周波数は、分析物センサ530の埋め込みなどの比較的短い期間にわたって行われる動きトリガまたは他のイベントをより確実に検出/捕捉することができる。サンプリング周波数を変動させることにより、本明細書に記載されているような加速度計式または他の手法を使用して正確なイベント検出を依然として維持しながら、より低い量の電力が使用され得る。
正/肯定の動きに関連するイベントの使用については上述されているが、分析物センサシステム308の作動をトリガするために、または加速度計を監視するために使用され得るサンプリング周波数または周波数を変化させるために、負の動きに関連するイベントが使用され得ることも理解されたい。すなわち、動き、向き、または特有の場所もしくは場所のタイプの、欠如を使用して、より低いサンプリング周波数または周波数をトリガし得る。例として、分析物センサシステム308が長期間比較的不動であったか、または比較的長期間同じ位置/向きにあった場合、より低いサンプリング周波数が用いられ得る。追加の例として、分析物センサシステム308が(例えば、GPS、A-GPS、位置検出、ユーザチェックインに基づいて、または他のロケーションサービスを使用して)保管施設に位置すると判定された場合、より低いサンプリング周波数が、用いられ得る。これにより、埋め込みが行われる可能性が低いことを条件が示す場合に、埋め込み検出の精度を犠牲にすることなく電力の節減が可能になり得る。
図9は、電力消費を低減し、および/または分析物センサ530の埋め込みを正確に検出するために、可変サンプリング周波数を用いる加速度計式または他の検出スキームに関連する分析物センサシステム308の動作を示す例示的なプロットを提供すると同時に、分析物センサシステム308を確実に作動させ、誤ったウェイクアップを回避する能力を維持する(例えば、分析物値のより信頼できる計算などに対して)。例えば、加速度計信号を電力効率が良いサンプリング周波数(例えば、アプリケーションに応じて、1秒、2秒、5秒、30秒、1分、1分超)で使用して、限定されるものではないが、パッケージングを開梱または開放すること、設置エリアを位置特定すること、アプリケータの安全な除去、および/またはアプリケータのトリガに関連付けられた動きなどのイベントを検出し得る。検出されると、このようなイベントを使用して、加速度計をより頻繁にサンプリングすることができ(例えば、1000ミリ秒、500ミリ秒、250ミリ秒、100ミリ秒、50ミリ秒、10ミリ秒など)、周波数が高いほど、動きトリガイベントをより確実に捕捉することができる。これに代えて、またはこれに加えて、動きまたは向きの相対的な欠如を伴うイベントが検出されてもよく、特定の例では、このようなイベントを使用して、より低いサンプリング周波数をトリガしてもよい。
プロット900は、時間(例えば、秒)に対してプロットされた、分析物センサシステム308の1つ以上の動作状態を表す。例えば、1つ以上の動作状態は、分析物センサシステム308の非トリガ状態およびトリガ状態を含み得る。非トリガ状態は、様々な場合では、非アクティブ状態または実質的に非アクティブ状態、より低い電力状態、スリープモード、および/または同様のものを含み得るか、またはそれらであり得る。プロット900のポイント902で、分析物センサシステム308がホスト内の分析物を検出することに関連して使用され得る測定デバイス(例えば、ポテンシオスタット)は、特定の入力イベントに応答し得る。例えば、分析物センサシステム308が非トリガ状態にあるとき、分析物センサ530の1つ以上の電極は、電圧バイアスされ、および/または分析物を測定するかまたは分析物に関連する情報を集取するために使用され得る。また、特定の実施形態では、非トリガ状態の間、分析物センサ530の1つ以上の電極はバイアスされなくてもよいことを理解されたい。例えば、電極のバイアスは、いくつかの場合では、非トリガ状態の間、大きく低減または回避され得る。これは、本明細書に記載されたような監視された環境または他の条件、所定の変数または設定などに基づき得る。
ポイント904で、分析物センサシステム308は、トリガ状態で図示されている。トリガ状態は、様々な場合では、分析物センサシステム308がアクティブ状態または実質的にアクティブ状態にあると考えられ得る。分析物センサシステム308のトリガ状態の例示的な実装形態では、分析物センサ530に、測定デバイスを使用して電圧バイアスし得るか、または他の方法で分析物を測定/特徴付けることを行わせ得る。さらに、分析物センサシステム308のトリガ状態では、分析物センサシステム308の他のコンポーネントを動作させてもよく、例えば、接続インターフェース505が、データを受信/伝送してもよく、プロセッサ535が、様々な動作を実行してもよい、などである。プロット900の領域910は、分析物センサシステム308の非トリガ状態とトリガ状態との間の移行の例を表す。
図9にさらに示されるように、プロット912は、分析物センサシステム308の動作状態/状態対時間(例えば、秒)を変化させることに関連して使用され得る信号の例を表し得る。信号を監視(例えば、経時的に)および使用して、分析物センサシステム308、分析物センサシステム308の1つ以上のコンポーネント、および/または分析物センサシステム308の作動検出回路520内の回路の動作ステータス/状態を変化させるか、または他の方法で制御することができる。例えば、このようなコンポーネントおよび/または回路を使用して、作動検出コンポーネント545に関連して使用され得る、加速度計または他の作動検出手段からの出力信号を監視することができる。
時間領域916において、例えば、信号は、第1の値または第1の値の比較的近くにあり得る(例えば、比較的より低い値が図9に図示されているが、第1の値は比較的より高い値であり得ることを理解されたい)。これに加えて、またはこれに代えて、信号は、観察/検出され得る、他の場合の異なる値、傾向、周波数、傾き、勾配などを、含み、および/または伝達するために使用されてもよい。例えば、第1の値などは、絶対または自己相対ベースで、および/またはプロット912に図示されているものなどの異なる時間領域で起こり得る信号の他の値/特性に対して、比較/測定され得る。信号の第1の値などを使用して、分析物センサシステム308、分析物センサシステム308のコンポーネント、および/または監視回路が非トリガ状態に維持され得ることを示すことができる。
そして、例えば、時間領域914では、信号は、第2の値または第2の値の比較的近くにあり得る(例えば、図9では、比較的より高い値が図示されているが、第2の値は、比較的より低い値であり得ることを理解されたい)。これに加えて、またはこれに代えて、信号は、観察/検出され得る、他の場合の異なる値、傾向、周波数、傾き、勾配、および/または同様のものなどを含み、および/または伝達するために使用されてもよい。例えば、第2の値などは、絶対または自己相対ベースで、および/または図9でプロット912に図示されているものなどの異なる時間領域で起こり得る信号の他の値/特性に対して、比較/測定され得る。第2の値などは、単独で、または例えば、第1の値および/または他の変数/条件と組み合わせて使用して、分析物センサシステム308、分析物センサシステム308の1つ以上のコンポーネント、および/または監視回路が、例えば、分析物センサシステム308、分析物センサシステム308のコンポーネント、および/または監視回路を非トリガ状態に維持し得るが、作動検出コンポーネント545に関連して使用され得る加速度計および/または他の作動検出手段からの出力信号をより積極的に監視し得る。
図9はまた、プロット912が、トリガ906の発生前に用いられ得るサンプリング期間918を含み得ることを図示している。トリガ906に応答して、サンプリング期間918よりも短くあり得る(例えば、したがって、より高いサンプリング周波数を表す)サンプリング期間920が用いられ得る。例として、トリガ906は、分析物センサシステム308を開梱すること、または本明細書に記載の任意の他のトリガイベントに関連付けられた加速/減速イベントであり得る。より短いサンプリング期間920を使用すると、監視回路は、ここでは例としてトリガ908によって表される、分析物センサ530の今後の、現在行われている、または過去の埋め込みに関連付けられた動きベースおよび/または他のイベントを検出することが可能になり得る。トリガ908に応答して、分析物センサシステム308、分析物センサシステム308のコンポーネント、測定デバイス、および/または監視回路は、非トリガ状態902から遷移領域910を経てトリガ状態904に遷移した。トリガ908は、例えば、分析物センサシステム308のより低い電力状態からよりアクティブな状態への移行を開始し得る。
実施形態では、分析物センサシステム308を作動させる目的で、無線/アンテナ式の手法が使用され得る。例えば、作動検出コンポーネント545は、その部分が分析物センサシステム308の内部にあってもよく、および/またはその部分が分析物センサシステム308の外部にあってもよく、分析物センサシステム308に近接して配置され得るNFCまたはRFIDタグなどのコンポーネントを含み得る。例として、このようなタグは、分析物センサシステム308のアプリケータ内に、または分析物センサシステム308のパッケージング内に位置し得る(例えば、図6Aおよび図6Bを参照)。分析物センサシステム308は、規則的な間隔で、近接関係を確立するためにタグに問い合わせし得る。例えば、分析物センサシステム308は、タグに/からピングまたは他のメッセージ/信号を送信/受信するために、送受信機510の一部であり得る送信機を使用し得る。分析物センサシステム308がピングまたは他のメッセージ/信号に対する応答を受信しない場合、応答の欠如は、分析物センサシステム308の展開(例えば、分析物センサ530の挿入)、したがってより低い電力モードを終了するトリガを示すために使用され得る。分析物センサシステム308が展開後にピングメッセージを送信し続ける実施形態では、分析物センサシステム308は、展開が行われていることを示す入力を(例えば、接続された表示デバイス310のGUIを介して)受信し、その結果、ピングメッセージを送信することを中止することができる。いくつかの場合では、タグは、分析物センサシステム308または作動検出コンポーネントにピングするアクティブコンポーネントであり得る。このような場合、分析物センサシステム308がタグからピングを受信することを停止した場合、受信されたピングメッセージの欠如を使用して、分析物センサシステム308の展開を示し得る。
例示的な実施形態では、分析物センサシステム308の展開、またはパッケージングからのそれの除去中に、NFCまたはRFIDを使用して、分析物センサシステム308とパッケージングなどの基準点との間の近接関係の改変を検出し得、改変を使用して、より低い電力状態を終了するように分析物センサシステム308をトリガし得る。近接関係の改変はまた、例えば、RSSI、または基準点からの近接を示し得る他のチャネル測定などの、送受信機510によって行われ得る測定を使用して検出され得る。これらの測定値(例えば、RSSI)を使用して、基準場所と分析物センサシステム308との間の推定距離が、例えば特有の閾値距離などの条件を満たすときに、より低い電力状態を終了するように分析物センサシステム308をトリガし得る。加えて、特定の実施形態では、NFCを使用して、(例えば、1つ以上の表示デバイスからの)ウェイクアップコマンドを分析物センサシステム308に提供して、分析物センサシステム308を作動させることができる。これに代えて、NFCピングの欠如、またはNFCピングが特定の電力レベルを下回って降下することを使用して、近接の欠如を示し、それゆえ、分析物センサシステム308の作動をトリガすることができる。
他の例では、分析物センサシステム308は、無線周波数エコーを利用して、より低い電力状態を終了するように分析物センサシステム308をトリガし得る。例えば、分析物センサシステム308は、送受信機510を使用して断続的にRF信号を放射し、所与の環境(例えば、パッケージングまたはアプリケータ内)について既知であり(例えば、よく特徴付けられ)得るパラメータについて、そのエコーを監視し得る。このようなパラメータは、例として、信号強度、ドップラー、距離、密度、および材料を含み得る。後続の放射と結果として生じるエコーとが変化する場合、これは、作動をトリガするために使用され得る環境の変化を示し得る。したがって、実施形態は、電波を使用して環境変化を検出して、伝送された信号のバウンスバックを使用して分析物センサシステム308の周囲の物体の範囲、角度、または速度を判定し、周囲環境内で特徴付ける(例えば、変化)ことを伴う。例えば、位相角などを測定して、周囲環境を特徴付けることができる。RF放射の一例は、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)を伴い得る。一例では、1つ以上の無線源は、1つ以上の特有の場所から無線信号をブロードキャストし得る。無線源(単数または複数)は、分析物センサシステム(単数または複数)308が保管され得る1つ以上の施設または他の場所に、または分析物センサシステム(単数または複数)308に関連付けられた製造場所に局在化され得る。いくつかの例では、無線源(単数または複数)は、本明細書に記載されているようなBLE源またはRF源であり得る。実施形態では、分析物センサシステム308(例えば、保管施設に位置する間)は、ブロードキャストされた無線信号または信号特性を監視またはリスンし、受信されたブロードキャスト信号特性(例えば、信号強度または他の態様)が閾値を上回るか、閾値を下回るか、または閾値近くであるかどうかを判定するように構成され得る。判定に基づいて、分析物センサシステム308は、より低い電力/スリープモードからアクティブモードに遷移する場合があるか、または遷移しない場合がある。例えば、受信信号特性が閾値を上回る場合(例えば、分析物センサシステム308が依然として保管施設内にあることを示し得る)、分析物センサシステム308は、より低い電力モードまたはスリープ/シェルフモードのままであり得る。別の例では、分析物センサシステム308が別の場所(例えば、患者の自宅または診察室、または保管施設の遠方)に移動すると、分析物センサシステム308は、監視された信号特性が閾値を下回っていると判定し得る。したがって、分析物センサシステム308は、その後、より低い電力モードからアクティブモードまたは動作モードに遷移し得る。
実施形態では、作動検出コンポーネント545は、分析物センサシステム308を作動させることに関連して使用され得る空気圧センサを含む。例えば、作動検出コンポーネント545は、気圧の変化を検出するように構成され得る気圧センサを含み得る。気圧センサは、分析物センサシステム308と共に、標準の通常気圧条件を上回って(例えば、1気圧より高い)、または下回って(例えば、真空)加圧されたパッケージングに保管され得る。次に、分析物センサシステム308に関連付けられたパッケージングを破る行為(例えば、開放、穿孔など)は、圧力の変化を結果として生じ得る。次に、圧力遷移イベントは、パッケージングが破られて圧力が変化したときに、分析物センサシステム308の作動をトリガするための検出可能なイベントとして使用され得る。分析物センサシステム308は、分析物センサシステム308内の防湿容積(例えば、センサ測定電子装置ハウジング)の外側の圧力変化を防湿容積内で検出することを可能にし得る可撓性部分(例えば、ダイアフラム)を有するように構成され得る。分析物センサシステム308がマルチパック構成で送給される場合、マルチパックの各分析物センサシステム308は、各分析物センサシステム308が圧力変化に基づいて個々により低い電力状態を終了し得るように、パッケージング内に個々の加圧チャンバを有し得る。
実施形態では、作動検出コンポーネント545は、分析物センサシステム308内に位置し、かつ分析物センサシステム308の展開を示す音声信号またはシグネチャを検出するために使用され得るマイクロフォン(例えば、受動または能動デバイス)を含む。例えば、音声信号/シグネチャは、アプリケータが分析物センサシステム308を展開すること(例えば、アプリケータトリガ、機構、ユーザとの影響)と関連付けられ得る。このような音声信号/シグネチャは、展開イベントに特有であり得、音声信号/シグネチャを使用して、より低い電力状態を終了するように分析物センサシステム308をトリガし得るようになる。
いくつかの実施形態では、分析物センサシステム308の作動またはウェイクは、分析物センサシステム308に関する情報をユーザに提供するように構成された表示デバイスによる成功した展開を示す音または音響シグネチャの検出に少なくとも部分的に基づいて判定される、分析物センサシステム308の成功した展開に、少なくとも部分的に基づいてトリガされ得る。このような実施形態は、早期展開失敗検出および/または成功した展開検出を提供することができる。例えば、特定のばね式のアプリケータは、展開動作中に音を出すか、または音響シグネチャを有することができ、それから、アプリケータの開放または点検を伴わずに可動部品のタイミングを推測することができる。したがって、例えば、表示デバイス110、120、130、140のいずれかで実行されるアプリケーションは、開いて実行されると、失敗した分析物センサシステム308の展開を成功した展開と区別し、およびいくつかの場合では、展開中にアプリケータによって出された音を分析することによって、失敗した展開の特有の原因をさらに推論するように、構成され得る。このような実施形態であれば、分析物センサシステム308の適切なウェイクアップのための成功した展開を検証する、別の、いくつかの場合で補足的な方法を可能にするのみならず、障害の原因を調査するために欠陥のあるアプリケータおよび/または分析物センサシステム308を製造業者に返送する必要性を伴わずに、ほぼリアルタイムで現場における特定の展開失敗の原因をトラブルシューティングすることを可能にする。このような情報は、少なくとも、特定のアプリケータロットにマップされた問題のレビューを可能にし、将来のアプリケータおよび分析物センサシステムの設計におけるさらなる革新を可能にし、および障害のあるアプリケータを返却および調査することに関連付けられたコストを低減することができるという点で、価値があり得る。
いくつかの実施形態では、表示デバイス110、120、130、140のマイクロフォンは、展開中にアプリケータおよび/または分析物センサシステム308によって出される音の1つ以上の音声波形および/またはスペクトログラムの記録を生成するように構成され得る。表示デバイス110、120、130、140で実行中のアプリケーションは、1つ以上の記録された波形および/またはスペクトログラムを分析し、かつ分析に基づいて、成功した展開を失敗した展開と区別するように構成され得る。例えば、アプリケーションは、所定のサンプリングレート(例えば、96kHz)で音声波形および/またはスペクトログラムを記録するように構成され得、展開の時間経過における所望の粒度を取得することができるようになっている(例えば、1ミリ秒±0.025ミリ秒の音および/または音声シグネチャの態様を区別する能力)。いくつかの実施形態では、アプリケーションは、展開処理の一部として既知の移動を実行するアプリケータおよび/または分析物センサシステム308の特有の部品を示す記録された波形および/またはスペクトログラムの部分を分離し、相関させ、および/または識別し、およびこのような特有の部品が、成功した展開あるいは失敗した展開を推測するのに十分な、展開に関連する1つ以上の他の移動または音に関して、特定の速度で、および/または適切な時点で、このような既知の移動を時間枠内で実行しているかどうか、および/または実行しているときを識別するように構成され得る。このような孤立した音の例として、部品のラッチングおよび/または別の部品からの解放を示す1つ以上のクリック音、および/または駆動輪またはブースターの移動、回転、および/または停止を示す1つ以上の打音または音ピークが挙げられ得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、失敗した展開の判定時に、アプリケーションは、失敗した展開を示す、例えば「センサを除去せよ」とのユーザへの1つ以上の通知、またはこれに代えて、成功した展開を示す、ユーザへの1つ以上の通知を、ユーザに提供することができる。いくつかの実施形態では、展開が成功したと判断すると、アプリケーションは、成功した展開を示す、ユーザへの1つ以上の通知を、提供することができる。
作動検出コンポーネント545は、より低い電力状態を終了することを分析物センサシステム308に行わせるために使用することができる光学式のセンサを含み得る。例示として、このような光学式のセンサは光起電性であり得る。光子への光センサの露出に基づいて、電圧が生成され得る。次に、生成された電圧は、閾値と比較され得、その比較の結果を使用して、分析物センサシステム308の作動をトリガし得る。したがって、光学ベースのセンサは、作動の目的で露光を使用し得る。センサは、分析物センサシステム308の外部にあってもよく、または、例えば、分析物センサシステム308内に位置し、かつ光が依然として光学式のセンサに到達し得るように分析物センサシステム308のハウジングの光学的に透明な部分によって覆われてもよい。実施形態では、光学式のセンサは、通常の日光条件への露出によって、または光露出が閾値条件を満たすと、トリガされ得る、CMOSデバイス、CCDデバイス、フォトダイオード、フォトレジスタ、および/またはフォトトランジスタを含み得る。このような光学式のセンサは、作動検出回路520とは別個である作動検出コンポーネント545の一部であると見なされ得るか、または作動検出回路520内に包含され得る。一例では、ユーザ機器(UE)デバイス(例えば、表示デバイス310)は、分析物センサシステム308を作動させるために使用され得る光信号を提供し得る(例えば、UEデバイスからのLED光源が使用され得る)。別の例では、分析物センサシステム308が、アプリケータまたは分析物センサシステム308のパッキングから除去されるときに、検出器を覆うステッカーまたは他の素子が自動的に除去されると、露光が行われ得る。
作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545は、より低い電力状態を終了するように分析物センサシステム308をトリガするために使用され得る伝導率ベースのセンサを含み得る。このようなセンサは、分析物センサシステム308が展開されたときにユーザの皮膚を通して測定された抵抗を利用し得る。例えば、導電率ベースのセンサは、分析物センサシステム308が展開されて分析物センサ10がユーザに埋め込まれてしまう前に、大きな(例えば、開回路)抵抗を測定し得る。ただし、分析物センサシステム308が展開されて分析物センサ10が埋め込まれると、導電率ベースのセンサによって測定される抵抗は、ユーザの皮膚を通した導電経路を介して減少し得る。導電経路は、作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545の2つの電極の間で測定され得る。例えば、展開中にユーザの皮膚の表面に第1の導電性プローブが接触する可能性があり、第1導電性プローブから分析物センサ10の電極までの抵抗が測定され、展開中の測定される抵抗は展開前よりも検出可能的により低い。これに代えて、またはこれに加えて、2つ以上の導電性プローブは、ある距離(例えば、数ミリメートル)だけ離れた異なる場所でユーザの皮膚の表面に接触する可能性があり、展開前にプローブ間で測定される抵抗に対して、より低い抵抗が、分析物センサシステム308の展開後にこれら(例えば、2つ)の導電性プローブ間で測定され得る。展開前後の測定される抵抗の変化を使用して、より低い電力状態を終了するように分析物センサシステム308をトリガし得る。
いくつかの場合では、1つ以上の電気機械式または機械式のスイッチまたはセンサが作動目的で使用され得る。実施形態では、作動検出コンポーネント545は、スイッチ式のセンサを含む。例えば、機械的スイッチは、分析物センサシステム308上に位置し得る。スイッチは、分析物センサシステム308の外側部分と内側部分とが互いに分離され得るように、(例えば、ガスケットを使用して)封止され得る。スイッチ式のセンサは、モーメンタリスイッチまたはラッチングスイッチを使用することができ、回路ウェイクアップをトリガするために(例えば、ウェイクアップピンを介した接続を形成することによって)、分析物センサシステム308の回路を電源(例えば、分析物センサシステム308の電池)に接続するために使用され得る。スイッチは、展開中のアプリケータにより分析物センサシステム308を開梱/開封することによって、および/または分析物センサシステム308が展開中にユーザに衝突/影響を及ぼすことによって、トリガされ得る。スイッチは、分析物センサシステム308が展開されると、機械的にトリガされてもよく、および解放されてもよい。
実施形態では、作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545は、より低い電力状態を終了することを分析物センサシステム308に行わせるために使用され得る開回路で構成された2つ以上の露出接点を含み得る。例として、分析物センサシステム308の外部の電気接点は、分析物センサシステム308の内部にある開回路の一部であり得る。電気的接点が互いに電気的接続を形成する(例えば、別の導電性材料を使用してブリッジを形成する)ように、2つのこのような電気的接点を(例えば、電気ジャンパを使用して)ブリッジすることにより、分析物センサシステム308の作動がトリガされ得る。これに代えて、2つのこのような電気接点がすでに互いに電気的に接続されていてもよく、この接続を切断する行為が、分析物センサシステム308の作動をトリガしてもよい。例えば、電気接点をブリッジまたは非ブリッジ/切断することにより、ノードを上または下に引っ張って分析物センサシステム308の作動をトリガし、および/または作動をトリガする手段として分析物センサシステム308の電池への接続を形成し得る。これの態様は、図6Cを参照してさらに記載される。
上述のブリッジは、分析物センサシステム308がアプリケータを出るときに作動をトリガするためにブリッジが使用され得る(例えば、ブリッジが、壊され、または形成され得る)ように、分析物センサシステム308のアプリケータ内に位置し得るか、またはアプリケータの一部であり得る。ブリッジは、分析物センサシステム308のベースプレートに位置することができ、分析物センサシステム308の組み立て中に作動をトリガするために使用され得る(例えば、ブリッジが、壊され、または形成され得る)。例えば、事前接続された分析物センサシステム308の組み立て中に、2つの機械的に分離された/接続可能なピースが、ユーザまたはアプリケータによって接合され得、この接合が、ブリッジを形成または破壊し、作動をトリガし得る。
上述したブリッジを使用して、(例えば、分析物センサシステム308の電池からの)電源を接続するために、または(例えば、ウェイクアップピンを使用して)回路ウェイクアップをトリガし得る。ブリッジを使用して、針の後退を介して事前接続された分析物センサシステム308の自動ウェイクアップを容易にすることができ、針は、2つの導電層を分離する中央に絶縁層を有する多層ガスケットを使用して、回路基板上の2組の接点間のブリッジ(ジャンパなど)として機能する。針がガスケットをブリッジしている間、回路は、ブリッジされ/閉じられ得る。そして、(例えば、分析物センサシステム308の展開中に)針が後退すると、回路は、壊され/開かれ/ブリッジ解除され、作動をトリガし得る。針経路を通してガスケットを使用することの1つの便益は、分析物センサシステム308のアセンブリを通る開口部のサイズの低減であり、これは、破片の侵入とユーザへの血液の可視性とに関する潜在的な懸念に役立ち得る。これは、破片および過剰な水分が創傷部位に到達するのを防止し、ユーザから血液を隠すのに役立ち得る。
図6Aは、本開示の実施形態による、分析物センサシステム308の皮膚上センサアセンブリ用のアプリケータ7100を示す。アプリケータ7100は、アプリケータ7100の側面上、例えば、アプリケータ7100の外側ハウジング7101の側面上に配設された作動素子7104を含み得る。いくつかの実施形態では、作動素子7104は、ボタン、スイッチ、トグル、スライド、トリガ、ノブ、回転部材、変形および/もしくは屈曲するアプリケータ7100の一部分、または分析物センサ530の挿入および/もしくはアプリケータ7100の後退アセンブリを作動させるための任意の他の好適な機構であり得る。いくつかの実施形態では、作動素子7104は、任意の位置、例えば、アプリケータ7100の頂部、上側、下側、または任意の他の位置に配設されてもよい。アプリケータ7100は、ホストが手で握り、例えば親指で、または人差し指および/もしくは中指で作動素子7104を押すか、あるいは他の方法で作動させるのに十分な大きさであり得る。アプリケータ7100は、分析物センサシステム308、ならびに上述した作動検出コンポーネント545の1つ以上のコンポーネントを収容するために適切にサイズ設定され得る。
アプリケータ7100は、1つ以上の安全機能を有して構成されてもよく、安全機能が非アクティブ化されるまで、アプリケータ7100が作動するのを防止することができるようになっている。一実施形態では、1つ以上の安全機能は、アプリケータ7100が十分な力でホストの皮膚に押圧されない限り、アプリケータ7100が作動するのを防止し得る。さらに、アプリケータ7100は、所定の静的な遠位位置を越えて並進する1つ以上のコンポーネントに基づくのではなく、所定の閾値を超える力でホストの皮膚に押し付ける1つ以上のコンポーネントに少なくとも部分的に基づいて、1つ以上のコンポーネントが内部で後退するように、さらに構成されてもよい。言い換えれば、アプリケータ7100は、変位ベースの後退トリガに限定されるのではなく、力ベースの後退トリガを実施してもよい。
図6Bは、いくつかの実施形態による、図6Aのアプリケータ7100の分解斜視図を示す。図示されるように、アプリケータ7100は、作動素子7104を含み得る外側アプリケータハウジング7101を含み得る。外側アプリケータハウジング7101は、ホストによってアプリケータ7100、特に内側ハウジング7102に加えられる力によって遠位方向に並進し、それによって作動素子7104をアプリケータ7100が発射することが可能である位置に整列させるように構成され得る。
アプリケータ7100は、分析物センサアセンブリ360を(例えば、図3Aに関連して上記で参照したように)ホストの皮膚に適用するために利用される少なくとも1つ以上の機構を収容するように構成された内部ハウジング7102をさらに含むことができる。上記で述べたように、分析物センサアセンブリ360は、分析物センサシステム308を含み得るか、または収容し得る。内側ハウジング7102の底部開口の遠位表面7130は、アプリケータ7100の底面を画定し得る。いくつかの実施形態では、アプリケータ7100をホストの皮膚に押し付けると、皮膚は、遠位表面7130で実質的に凸形状に変形し得る。アプリケータハウジング7102の底部開口に配設された皮膚の表面の少なくとも一部分が、近位方向に、遠位表面7130によって画定される平面を越えて、内側ハウジング7102の底部開口内に延在する。上述した作動検出コンポーネント545の1つ以上のコンポーネントは、例えば、NFCコンポーネント、磁石など、または分析物センサシステム308の外部にあり得る上述のコンポーネントのうちの任意の他のものなどの内部筐体7102内または内部筐体7102上に含まれ得る。いくつかの実施形態では、のバリア層7194は、内側ハウジング7102の底部開口の上に配設されてもよい。
アプリケータ7100の作動は、作動素子7104が内側ハウジング7102の開口部7106と位置整合するまで、内側ハウジング7102に対して遠位方向に外側ハウジング7101を並進させるのに十分な力で、ホストがアプリケータ7100を皮膚に押圧することを含み得る。このような位置整合が達成されると、ホストは、作動素子7104を開始する(例えば、押す)ことができる。いくつかの他の実施形態では、アプリケータ7100は、作動素子7104が最初に作動されてもよいが、外側ハウジング7101が内側ハウジング7102に対して遠位方向に十分に並進するまで、実際の挿入がトリガされないように構成されてもよい。さらに他の実施形態では、作動素子7104は、ホストによって作動素子7104が明示的に作動される必要がないようにアプリケータ7100の中心に向かって付勢されてもよいが、代わりに、作動素子7104は、外側ハウジング7101が内側ハウジング7102に対して遠位方向に十分に並進されると、自動的に挿入を開始するように構成されてもよい。
例として、図6Cは、分析物センサシステム308の作動に関連して使用され得るブリッジベースのセンサまたはスイッチを示す。図6Cは、第1の接点604および第2の接点606を使用して分析物センサ602に接続可能である分析物センサ電子モジュール600の部分を図示している。例えば、分析物センサ電子モジュール600は、分析物センサ602がユーザに埋め込まれる前に分析物センサ602に接続され得る。分析物センサ電子モジュール600は、第1の接点604と第2の接点606とを互いに電気的に結合して分析物センサシステム308の展開/適用中にブリッジを形成するように構成され得る導電性ブリッジ612(例えば、ジャンパ)を含み得る。導電性ジャンパ612は、分析物センサシステム308の2つの電気的接続の間に少なくとも部分的に位置することができる。導電性ジャンパ612は、導電性リンク616によって結合された2つのばね608を含むことができ、導電性ジャンパ612およびばね608は、分析物センサシステム308のハウジング614によって支持されている。分析物センサシステム308の展開/適用中、ばね608は、ばね608が物理的接触を介して互いに電気的に接続するように撓み、したがって、分析物センサシステム308の作動をトリガするために使用され得るブリッジを形成し得る。
図5を再度参照し、例として図6Cを参照すると、作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545は、様々な実施形態において、より低い電力状態を終了することを分析物センサシステム308に行わせるために使用され得る非導電性分離タブ式のセンサまたはスイッチを含み得る。例えば、ばね荷重電気接点間に非導電性材料が配置され得る。次に、非導電性材料の除去により、ばね荷重電気接点が物理的/電気的接続を形成し、接点が電気的に結合され得る。これらのばね荷重電気接点の接続を使用して、(例えば、分析物センサシステム308の電池からの)電源を接続し、および/または(例えば、ウェイクアップピンとして)回路ウェイクアップをトリガし、より低い電力状態を終了することを分析物センサシステム308に行わせ得る。
実施形態では、作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545は、より低い電力モードを終了することを分析物センサシステム308に行わせるために使用され得る歪み/力ベースのセンサを含み得る。分析物センサシステム308のハウジング/本体上に配置された歪み(例えば、本体の初期寸法で除算した全変形)または力を検出することが可能であり得る1つ以上のセンサが、分析物センサシステム308に含まれ得る。このような歪みまたは力は、例えば、分析物センサシステム308を把持するアプリケータによって加えられ得る。いくつかの例では、歪みゲージは、分析物センサシステム308のハウジングの内部で使用され得、ここで、歪みゲージは、例えば、プリント回路基板上の引き回しなどを介して、作動検出回路520に電気的に結合され得る。歪みゲージは、ホイートストンブリッジ上に配置され得るか、またはホイートストンブリッジに結合され得る。歪みゲージは、ホイートストンブリッジを使用して監視することができる抵抗値を変動させ得る。ホイートストンブリッジに関連して様々なタイプの歪みゲージ構成が使用され得、例えば、歪みゲージの向きと測定する歪みのタイプとに応じて、クオーターブリッジ、ハーフブリッジ、フルブリッジが使用され得る。歪み/力測定はまた、分析物センサシステム308の展開中の加速力、および/またはユーザの身体への分析物センサシステム308の衝撃などの瞬間的な作用を検出するために使用され得る。例えば、歪み/力測定は、図9を参照して、トリガ906および/または910をもたらすために使用され得る。
特定の実施形態では、作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545は、特に、ユーザの介入を伴わずに分析物センサシステム308の作動をトリガするために使用され得る検出可能なイベントを作成するために、分析物センサシステム308の内部または外部に追加され得る追加のコンポーネントを含み得る。一例では、作動の目的で、電流生成コンポーネントが、分析物センサシステム308との連係で使用され得る。例えば、磁気素子を、磁化する、またはアプリケータ針または針ハブに追加することが、作動の目的で使用され得る。分析物センサシステム308が展開される際に、磁気針または補助磁気ロッドを、分析物センサシステム308に対して後退させることができる。作動検出コンポーネント545は、例えば分析物センサシステム308の周囲に、電磁応答を介して電流(例えば、または他の電気信号)を生成するために使用され得る誘導コイルまたはNFCアンテナを含み得る。針、棒、または他の磁気素子を引き出すアプリケータの動きは、それと分析物センサシステム308のコイル/アンテナとの間の相対運動を作成することができる。次に、この電流または他の電気信号を使用して、分析物センサシステム308の作動をトリガすることができる。いくつかの場合では、分析物センサシステム308は、既にNFCアンテナを含んでいてもよく、したがって、この機能は、分析物センサシステム308へのコンポーネントの追加を必要としなくてもよい。
別の例では、圧電コンポーネントを使用することができ、圧電コンポーネントは、分析物センサシステム308の展開中に起こり得る力(例えば、衝撃力)に応答して電圧を生成する。例えば、作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545に水晶振動子が含まれ得、分析物センサシステム308が展開を基とする衝撃を受けると、結晶によって生成された電圧がスパイクまたは増大し、より低い電力状態を終了するように分析物センサシステム308をトリガする。
ユーザベースの入力に応答する、より低い電力状態の終了
特定の実施形態では、スイッチ/センサ/機構/手法を用いて、ユーザステップを検出し、それを使用して、分析物センサシステム308の作動を、単独で、または本明細書に記載の他の作動検出手法/手段と組み合わせてトリガすることができる。このようなスイッチ/センサ/機構/手法は、通常、ユーザの介入/アクションに依拠し得る。いくつかの例では、検出スイッチ/素子/センサが、分析物センサシステム308上に配置され、および作動をトリガするか、またはより低い電力状態を終了するために使用され得る。例として、作動検出コンポーネント545の少なくとも一部が、分析物センサシステム308の表面上の取り外し可能なステッカーなどの、分析物センサシステム308の外部にある検出素子/コンポーネントを含み得る。ユーザがステッカーを剥がす/除去することに応答して、分析物センサシステム308は、より低い電力状態を出るようにトリガされ得る。別の例として、検出素子は、分析物センサシステム308の送給に関連付けられたアプリケータ、パッケージング、ボックス、またはトレイの特徴であり得る。ここで、例えば、図6Aおよび図6Bを参照する。いくつかの場合では、検出素子は、分析物センサシステム308の近くのパッケージングに配置されたコンポーネントであり得る。
検出素子は、導電性材料(例えば、金属、グラファイトなど)を包含し得、実施形態では、センサ(例えば、本明細書に記載されているような、容量性、誘導磁気、RF、または他のタイプの検知を使用する)が、検出素子がユーザによって除去されると、導電性材料の除去を検出し得る。特定の実施形態では、検出素子は、分析物センサシステム308の表面上に、その製造/組立中に配置され得るタグデバイス(例えば、RFIDステッカーなど)を含み得る。次に、リーダー(例えば、NFC、RFIDなど)は、タグの除去を検出し、作動をトリガし得る。例えば、タグデバイスが所定位置にあるときにピングメッセージが交換され得、タグデバイスが除去されると交換が行われなくなり、作動がトリガされ得る。
いくつかの場合では、検出素子を除去することにより、光センサが露光され、作動がトリガされ得るように、検出素子は、光学的に不透明であり得る。例えば、光センサは、光センサを露出させるためにステッカーを引き剥がすことによって、露光され得る。これに代えて、検出素子は、光学的に着色されてもよい(例えば、緑色または別の色)。したがって、検出素子のこのような除去は、光センサを使用して検出され得る波長のシフトを結果として生じ得る。例として、色のシフトは、緑から白などに変わり得、色の変化を使用して、作動をトリガし得る。
特定の上述の電気機械的検出手法は、目的または分析物センサシステム308を作動するためにユーザステップを利用する実施形態に関連して用いられ得る。例えば、ユーザは、ボタンを押す、タブを引く、ブリッジを形成するかまたは壊すステップを行うなどして、分析物センサシステム308の作動をトリガし得る。ユーザは、分析物センサ10の埋め込み前もしくは後、またはその特定の時間枠内にこのようなステップを行うように指示され得る。
実施形態では、外部デバイスからの信号、またはユーザ入力に基づいて生成された信号を使用して、分析物センサシステム308の作動をトリガし得る。例として、電子デバイス(例えば、図1を参照して、スマートフォン、独自の分析物表示デバイス、またはスマートウォッチ)のディスプレイを使用して、(例えば、上述のように、デバイスのフラッシュまたはスクリーンからの)光、音声(例えば、周波数)、または振動を、分析物センサシステム308へ方向付けることができる。次に、作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545を使用して、例えば、フォトダイオード、マイクロフォン、または圧電センサを介してこのような外部刺激を検出し、およびそれに応答して作動をトリガすることができる。一例では、ユーザは、マイクロフォンおよび/または加速度計を使用して検出され、かつ作動をトリガするために使用され得る、分析物センサ308上のパターンをタップし得る。分析物センサシステム308の加速度計はまた、作動の目的で、例えば、ヒトの歩容/歩行のパターン検出を使用することができる。すなわち、分析物センサシステム308が、ヒトがヒトの歩容に従って動いていることを検出した場合、分析物センサ530の埋め込みが行われたと推測することができる。
上述の手法の各々は、より低い電力状態を終了することを分析物センサシステム308に行わせる目的で、単独で、または他の上述の手法のいずれかと組み合わせて使用され得ることを理解されたい。用いられる手法(単数または複数)は、例えば、とりわけ、電力消費、重量、サイズ、およびユーザ対話性のレベルに関する考慮事項を含む、システム設計の考慮事項に依存し得る。
より低い電力状態を終了するための状態機械の利用
本明細書に開示された1つ以上の実施形態は、分析物センサ(例えば、図5の分析物センサ530)を流れる電流を示すインピーダンス測定および/または電流カウントを利用して、分析物センサがホストの皮膚内に展開されたとき、したがって、センサ電子回路の少なくとも一部分(例えば、限定ではなく、例として、図5の分析物センサシステム308)が、より低い電力「保管」または「スリープ」モードおよび「ウェイクアップ」を終了して、センサ信号および/またはセンサデータの1つ以上のサンプルを処理することを開始すべきときを、判定し得る。これに加えて、またはこれに代えて、このような分析物センサシステム308のセンサ電子装置がパワード「実行」モードに移行して、分析物センサ530を定期的またはランダムに較正または再較正し、および/または分析物センサ530の感度を監視すると、このような電流カウントおよび/またはインピーダンス測定が、利用され得る。
いくつかの実施形態は、クロックプロセッサ式のコントローラ(例えば、図5のプロセッサ/マイクロコントローラ535)を利用して、分析物センサ530の端子間に1つ以上のパルス電圧を提供し、パルス電圧への応答に基づく分析物センサ530の連続電流カウントおよび/またはインピーダンス測定または判定を実行し、電流カウントおよび/またはインピーダンス測定値を平均および分析することができる。このようなパルス電圧は、ミリ秒のオーダーの持続時間を有し得、分析物センサ530を流れる平均電流および/または分析物センサ530のインピーダンスの正確な推定は、長期間(例えば、10~12秒)にわたって平均化される多くの電流カウントサンプル(例えば、125)を必要とし得る。このようなコントローラ式の解決策は機能するように図示されているが、サンプル取得処理中、クロックプロセッサ式のコントローラ535に常に電力を供給することは、著しい量の電力を必要とし、オンボード電池にオンボード電池の定格容量に満たない間しか持続させない可能性がある。
1つの解決策は、少なくとも図12~図15に関連して以下により詳細に記載するように、分析物センサ530を流れる電流を示す電流カウントを測定および/または判定するためのこのようなコントローラ式の方法をハードウェア式の状態機械(例えば、図14の状態機械1430)にオフロードすることであり、ハードウェア式の状態機械は、クロックプロセッサ式のコントローラ535よりもかなり少ない電力を消費する。このような解決策では、クロックプロセッサ式のコントローラ535は、状態機械1430の1つ以上のパラメータを設定し、次に、コントローラ535自体が「アウェイク」を保って電池を不所望に消耗することによってすべてのアクションを実行するのではなく、より低い電力「スリープ」状態に移行する。いくつかの実施形態では、状態機械1430は、1つ以上のレジスタ(例えば、図14のパラメータレジスタ1436)、1つ以上のカウンタ(例えば、図14のカウンタ1434)、および/または1つ以上のメモリ(例えば、図5の記憶装置515の一部分)を利用して実装され得る。
コントローラ535がより低い電力「スリープ」状態にある間、状態機械1430は、分析物センサ530の端子間の1つ以上のパルス電圧の印加を制御し、1つ以上のパルス電圧によって分析物センサ530に誘起される電流の測定を制御し、および電流の応答に基づいて1つ以上のデータサンプル(例えば、デジタルカウント)を記憶するタスクを行うことができる。次に、コントローラ535は、状態機械1430からの割り込みまたはウェイク信号に応答してウェイクアップして、特定の実装形態に基づいて数が可変であり得る1つ以上の記憶されたデータサンプルを処理し得る。このような解決策は、クロックプロセッサ式のコントローラ535のみを利用する上述のデータ取得処理と比較して、分析物センサシステム308の全体的な電力消費を、いくつかの場合では50~60%以上低減することができる。
状態機械1430を利用して、コントローラが概ね「スリープ」中である「保管」モードの間、または連続する分析物(例えば、グルコース)測定値が測定、判定、推定、および/または他の方法で処理されているときの「実行」モードの間、分析物センサを流れる電流に対応する電流カウントを、捕捉し、少なくとも部分的に処理し、および/または記憶することができる。
このような「保管」モードの間、分析物センサシステムのアナログフロントエンド(AFE)(例えば、図5のセンサ測定回路525の少なくとも一部分)は、周期的に(例えば、64秒ごとに)ウェイクし、「保管」モードから「実行」モードまたは「ウェイク」状態への遷移が適切であることを示す、分析物センサ530がホストの皮膚に挿入されているかどうかを判定するために分析物センサ530を流れる電流を示す1つ以上の電流カウント測定を実行することができる。この処理を利用して、分析物センサ530が皮膚に正しく挿入されていることを示す電流カウント値を、ホストの皮膚へのセンサ挿入を誤って示す可能性がある環境条件(例えば、高相対湿度)に分析物センサ530が曝露されていることを示す電流カウント値と区別することもできる。したがって、この処理は、以下で詳述されるように、例えば、高相対湿度条件によるコントローラ535の誤ったウェイクアップを回避するのに役立つことができる。例えば、分析物センサ530がホストの皮膚に挿入されると、分析物センサ530の比較的中程度からより低いインピーダンス(例えば、数百kΩ)が、分析物センサ530を通る特定の観測される電流フローを結果として生じることとなる。ただし、相対湿度が十分に高い(例えば、>90%)が、分析物センサ530がホストの皮膚に挿入されていない場合、分析物センサ530の比較的高いが開回路ではないインピーダンス(例えば、1.6MΩ)530が、分析物センサ530を通る異なる観測される電流フローを結果として生じることとなり、相対湿度が高いほど、分析物センサ530を通る観測される電流フローは大きくなる(例えば、図7Cを参照)。本明細書に記載の状態機械1430は、これらの2つの状態の区別を可能にすることにより、これらの環境条件(例えば、十分に高い相対湿度)が誤ってコントローラ535の誤ったウェイクアップをトリガしないようにし、それにより、コントローラ535の不必要かつ不適切なウェイクアップによる電力消費をさらに低減することができる。
図12は、いくつかの実施形態による、少なくとも、分析物センサ530を流れる電流を示す1つ以上の電流カウントを決定するための、例えば図14の状態機械1430に関連する状態図1200を示す。状態図1200は、5つの潜在的な遅延状態(例えば、遅延1WE_L状態1206、遅延2WE_L状態1212、遅延1WE_H状態1216、遅延2WE_H状態1224、およびアイドル状態1228)および2つの潜在的なサンプリング状態(例えば、カウント前サンプリング状態1208およびパルスカウントサンプリング状態1220)という、7つの潜在的な状態を示す。状態機械1430の動作は、図13~図15に関連して以下により詳細に記載されるが、ここでの簡単な概要は、異なる状態の機能および有用性を理解するのに役立ち得る。
分析物センサ530のインピーダンスを最終的に判定するために、既知の電圧が分析物センサ530の端子間に印加され得、オームの法則を使用して、その既知の電圧によって生成された電流に基づいてインピーダンスを判定することができる。ただし、既知の電圧によって生成された電流は、例えば、分析物センサ530の膜インピーダンスに必ずしも直接起因しないが、他の環境要因に起因するコンポーネントを有し得る。したがって、センサ端子間の既知の電圧の印加に応答して測定された単一の電流または電流カウントに基づいて判定されたインピーダンスは、分析物センサ530の実際の膜インピーダンスを正確に反映しない場合があり、したがって、分析物センサシステム308の状態を、例えば、「スリープ」または「保管」状態から「ウェイク」または「実行」状態に変化させるための信頼できる指標でない場合がある。したがって、このような状態変化の判定を行うために、複数の電流または電流カウント測定を利用することが望ましい場合がある。
したがって、分析物センサ530の作用電極が第1のポテンシャルに保持されている間に、第1の電流カウント値が判定され得る。この第1の電流カウントは、ベースライン値と見なされ得る。次に、分析物センサ530の作用電極を、第1のポテンシャルよりも高い第2のポテンシャルに保持することができ、第2の電流カウント値を判定し得る。この第2の電流カウント値は、パルス値と見なされ得る。第1の電流カウント値と第2の電流カウント値との測定間の間隔が十分に小さい場合、第2の電流カウント値から第1の電流カウント値を減算することにより、測定値から環境要因の影響の多くを確実に除去することができ、測定間のこのような十分に小さい間隔では、このような環境要因の影響は第1の電流カウントと第2の電流カウントとの両方への影響と同様であると仮定することができるため、このようなインピーダンスであれば第1の電流カウントと第2の電流カウントとの差分に反比例するという理解に基づいて、そこから分析物センサ530の正確な膜インピーダンス値を取得することができる。
ただし、第1のポテンシャルと第2のポテンシャルとが分析物センサ530の端子間に印加されると、分析物センサ530を介して誘起される初期の瞬時電流は、例えば、図7Aに関連して前述したような、分析物センサ530のRC特性により、オームの法則に従って決定されるような、センサの定常状態のインピーダンスを示さない。したがって、1つ以上の遅延状態1206、1212、1216、1224を実装することにより、サンプリング状態1208、1220の間、測定される電流カウントが、分析物センサ530のRC特性の初期ダイナミクスによって実質的に影響を受けないことが確保され得る。
図12に示されるように、状態1206、1208、1212、1216、1220、1224、および1228の順序は常に同じであるが、カウント前サンプリング状態1208を除くすべての状態は、コントローラ535によって、状態機械1430の事前構成(図14を参照)および/または関連付けられたパラメータレジスタ1436(図14を参照)に従って、バイパスされ得る。図12の各状態はまた、事前構成された持続期間を有することができる。カウンタ(例えば、図14のカウンタ1434)は、構成可能な絶対値に到達するまで各有効な状態の間継続的にカウントし、次の有効な状態への変化と、次の有効な状態のタイミングを計るためのカウンタ1434のリセットと、をトリガすることができる。いくつかの実施形態では、この処理は、単一のカウンタ1430が状態機械1430のすべての有効な状態を計時することを可能にし、それによって分析物センサシステム設計を簡略化し、関連付けられた製造コストを削減する。
状態図1200は、開始ブロック1202から開始し、ブロック1204に進み、第1の遅延状態1206(例えば、遅延1WE_L)が有効であるかどうかを判定する。第1の遅延状態1206が無効である場合、状態図1200は、ブロック1204から直接第1のサンプリング状態1208に進む。第1の遅延状態1206が有効である場合、状態図1200は、第1の遅延状態1206に進み、第1の遅延状態1206は、構成可能な持続期間、例えば、約1~2ミリ秒または任意の他の好適な持続期間の間続くことができる。第1の遅延状態1206の開始時に、状態機械1430は、分析物センサ530の作用電極に第1の電位を印加するか、または分析物センサ530の作用電極への第1の電位の印加を制御することができる。第1の遅延状態1206の間、少なくとも図14に図示されるように、状態機械1430によって、および/またはサポートハードウェアまたはソフトウェアによって捕捉される電流カウント測定値はない。
第1の遅延状態1206が満了すると、状態図1200は、第1のサンプリング状態1208に進み、その間、第1の電圧は、分析物センサ530の作用電極で維持され、第1の電位によって分析物センサ530に誘起される電流に対応する1つ以上のサンプル(例えば、デジタルカウント)が、少なくとも図14に図示されるように、状態機械1430および/またはサポートハードウェアまたはソフトウェアによって捕捉および/または処理される。第1のサンプリング状態1208は、印加に応じて、構成可能な期間、例えば、約2秒~300秒の間続くことができる。
第1のサンプリング状態1208が満了すると、状態図1200は、ブロック1210に進み、第2の遅延状態1212(例えば、遅延2 WE_L)が有効であるかどうかを判定する。第2の遅延状態1212が無効である場合、状態図1200は、ブロック1210から直接ブロック1214に進む。第2の遅延状態1212が有効である場合、状態図1200は、第2の遅延状態1212に進み、第2の遅延状態1212は、構成可能な持続期間、例えば、約1~2ミリ秒または任意の他の好適な期間の間続くことができる。状態機械1430は、第2の遅延状態1212の持続時間の間、分析物センサ530の作用電極における第1の電位を維持するか、または第1の電位の維持を制御することができる。第2の遅延状態1212の間、少なくとも図14に図示されるように、状態機械1430によって、および/またはサポートハードウェアまたはソフトウェアによって捕捉される電流カウント測定値はない。
第2のサンプリング状態1212が満了すると、状態図1200は、ブロック1214に進み、第3の遅延状態1216(例えば、遅延1WE_H)が有効であるかどうかを判定する。第3の遅延状態1216が無効である場合、状態図1200は、ブロック1214から直接ブロック1218に進む。第3の遅延状態1216が有効である場合、状態図1200は、第3の遅延状態1216に進み、第3の遅延状態1216は、構成可能な持続時間、例えば、約1~2ミリ秒または他の任意の好適な持続時間の間続くことができる。第3の遅延状態1216の開始時に、状態機械1430は、第1の電位よりも高い第2の電位を分析物センサ530の作用電極に印加するか、または第2の電位の印加を制御することができる。分析物センサ530のRC特性により分析物センサ530を通る初期の電流フローは、第3の遅延状態1216の間に起こり、実質的に減衰し得る。したがって、第3の遅延状態1216の間、少なくとも図14に図示されるように、状態機械1430によって、および/またはサポートハードウェアまたはソフトウェアによって捕捉される電流カウント測定値はない。
第3の遅延状態1216が満了すると、状態図1200は、ブロック1218に進み、第2のサンプリング状態1220が有効であるかどうかを判定する。第2のサンプリング状態1220が無効である場合、状態図1200は、ブロック1218から直接ブロック1222に進む。第2のサンプリング状態1220が有効である場合、状態図1200は、第2のサンプリング状態1220に進み、その間、第2の電圧は、分析物センサ530の作用電極で維持され、第2の電位によって分析物センサ530に誘起される電流に対応する1つ以上のサンプル(例えば、デジタルカウント)が、図13~図15に関連して以下により詳細に記載するように、状態機械1430によって捕捉および/または処理される。第2のサンプリング状態1220は、印加に応じて、構成可能な期間、例えば、約3~4秒の間続くことができる。
第2のサンプリング状態1220が満了すると、状態図1200は、ブロック1222に進み、第4の遅延状態1224(例えば、遅延2WE_H)が有効であるかどうかを判定する。第4の遅延状態1224が無効である場合、状態図1200は、ブロック1222から直接ブロック1226に進む。第4の遅延状態1224が有効である場合、状態図1200は、第4の遅延状態1224に進み、第4の遅延状態1224は、構成可能な持続時間、例えば、約1~2ミリ秒または任意の他の好適な持続時間の間続くことができる。状態機械1430は、第4の遅延状態1224の持続時間の間、分析物センサ530の作用電極における第2の電位を維持するか、または第2の電位の維持を制御することができる。第4の遅延状態1224の間、少なくとも図14に図示されるように、状態機械1430によって、および/またはサポートハードウェアまたはソフトウェアによって捕捉される電流カウント測定値はない。
第4の遅延状態1224が満了すると、状態図1200は、ブロック1226に進み、第5の遅延状態1228(例えば、拡張アイドル状態)が有効であるかどうかを判定する。第5の遅延状態1226が無効である場合、状態図1200は、ブロック1226から直接ブロック1204に戻り、状態機械1430は、再び状態図1200全体を実行する。第5の遅延状態1228が有効である場合、状態図1200は、第5の遅延状態1228に進み、第5の遅延状態1228は、構成可能な持続期間、例えば、約1ミリ秒~64秒、または他の任意の好適な持続期間の間続くことができる。第5の遅延状態1228の開始時に、状態機械1430は、分析物センサ530の作用電極に第1の電位を再印加するか、または作用電極への第1の電位の再印加を制御することができ、分析物センサ530の作用電極に0Vを提供するか、または作用電極への0Vの提供を制御することができ、または(例えば、分析物センサ530を含む回路のスイッチを開くことによって)分析物センサ530の作用電極に開回路電圧(例えば、高Z状態)を提供するか、または作用電極への開回路電圧の提供を制御することができる。この電位は、第5の遅延状態1228の持続時間の間、作用電極で維持することができる。第5の遅延状態1228の間、少なくとも図14に図示されるように、状態機械1430によって、および/またはサポートハードウェアまたはソフトウェアによって捕捉される電流カウント測定値はない。
いくつかの実施形態では、分析物センサ530が分析物値をアクティブに測定していない保管モードの間の状態機械1430の動作のために、第5の遅延状態1228の有効化を予約することができ、その間、主に第5の遅延状態1228の持続時間によって定義された、より長い非アクティブ期間の間に起こる第1のサンプリング状態1208および/または第2のサンプリング状態1220の間に断続的にのみ、サンプルが収集され得る。
さらに、上述した第1の電圧および第2の電圧は、完全に構成可能であり得、いくつかの場合では、互いに独立して構成可能であり得る。例えば、第1の電圧および第2の電圧は、約16mVステップ(例えば、64ステップ)で0V~1Vでプログラム可能であり得る。加えて、第1の電圧および第2の電圧は、分析物センサシステム308が現在、間中に分析物センサ530がホストの皮膚に挿入されない「保管」モードにあるか、または間中に分析物センサ530がホストの皮膚に挿入され、連続的および/または断続的なグルコース測定値が取られ、判定され、および/または他の方法で捕捉される「実行」モードにあるか、に応じて、各々異なる値を有し得る。例えば、このような「実行」モードでは、第1の電圧は0.6Vであり得、第2の電圧は0.616V(例えば、第1の電圧よりも16mV大きい)であり得る一方、このような「保管」モードでは、第1の電圧は0Vであり得、第2の電圧は0.016V(例えば、第1の電圧よりも16mV大きい)であり得る。
いくつかの実施形態では、「保管」モードの間の第1の電圧に対する0Vの利用は、分析物センサ530の端子間の定義された非ゼロバイアス電圧を長時間印加することが、酸化の加速および/またはセンサ530の損傷を引き起こし得るため、有利であり得る。同様の理由で、第5の遅延状態1228の間分析物センサ530の作用電極に開回路電圧(例えば、高Z状態)あるいは0Vを印加することは、第5の遅延状態1228のしばしば延長される持続時間の間分析物センサ530の端子間に印加される、損傷を与える可能性のあるバイアス電圧がないことを確保することに役立ち、それにより、分析物センサ530がホストの皮膚内に展開される前の「保管」モードの間の分析物センサ530への酸化または他の損傷を低減することができる。
さらに、状態図1200の状態の各々の持続時間の例を上記に示したが、本開示はこのように限定されず、任意の好適な持続時間が想到される。いくつかの実施形態では、図14のカウンタ1434は、構成可能なビットカウンタを含み得る。例えば、カウンタ1434は、1秒の最大値を有し、かつ第1の遅延状態1206、第2の遅延状態1212、第3の遅延状態1216、第2のサンプリング状態1220、および第4の遅延状態1224の各々を計時するときに約976マイクロ秒(例えば、1秒の1/1024)の増分で構成可能である10ビットカウンタとして、構成され得る。いくつかの実施形態において、カウンタ1434は、8.53分の最大値を有し、かつ第1のサンプル状態1208および遅延状態1228の各々を計時するときに約976マイクロ秒(例えば、1秒の1/1024)の増分で構成可能である19ビットカウンタとして、構成され得る。
分析物センサシステム308の動作を、いくつかの実施形態に従って、図13のタイミング図1300および図14の機能ブロック図1400と併せて、以下でさらに考察される。
図13のタイミング図1300は、図12の状態図1200に関連して前述した状態のうちの1つ以上に関連するいくつかの信号の例示的なタイミングを示す。
Pulse_Count_Ready信号1310を利用して、第2のサンプリング状態1220の間アナログフロントエンド(AFE)のアナログデジタルコンバータ(ADC)(例えばセンサ測定回路525)によって判定および積分された、分析物センサ530を流れる電流に対応する電流カウントが、図14の1つ以上のモジュールへの伝送に向けて準備ができていることを、信号伝達することができる。
Pre_Count_Ready信号1320を利用して、第1のサンプリング状態1208の間AFEのADCによって判定および積分された、分析物センサ530を流れる電流に対応する電流カウントが、図14の1つ以上のモジュールへの伝送に向けて準備ができていることを、信号伝達することができる。
INT_Enable信号1330を利用して、信号1330が1332および1334でハイであることに基づいて第1のサンプリング状態1208および第2のサンプリング状態1220の一方また両方の間、分析物センサ530を流れる電流に対応する電流カウントを積分するように、AFEのADCに信号伝達することができる。タイミング図1300はまた、状態1206、1208、1212、1216、1220、1224、1228のうちの1つ以上の間、印加される分析物センサ530の例示的な作用電極ポテンシャル1340を示す。
図14のブロック図1400は、状態機械1430の例示的な特徴と、例えば、少なくとも図5に関連して前述したようなセンサ測定回路525、作動検出回路520、および/または作動検出コンポーネント545の、少なくともいくつかのハードウェア式および/またはソフトウェア式の特徴と、を示す。
例えば、ブロック図1400は、例えば図12に関連して前述したように、状態機械1430の1つ以上の状態の1つ以上のパラメータを記憶するように構成されたパラメータレジスタ1436を含むことができる状態機械1430を示す。例えば、パラメータレジスタ1436は、状態図1200の各潜在的な状態が有効であるかどうかの表示と、状態図1200の各潜在的な状態の持続期間に対応する1つ以上の構成可能なカウンタ値の表示と、を記憶することができる。いくつかの実施形態では、パラメータレジスタ1436のパラメータのうちの1つ以上は、コントローラ535がスリープモードまたはより低い電力モードに移行する前に、コントローラ535によって構成され得る。
状態機械1430は、構成可能なカウンタ値に到達するまで、各有効な状態の間継続的にカウントするように構成されたカウンタ1434をさらに含むことができる。このような構成可能なカウンタ値は、パラメータレジスタ1436によって定義することができる。カウンタ1434が構成可能なカウンタ値に到達することは、状態機械1430を次の有効な状態に進めるための状態変化信号1438をトリガすることができる。カウンタ1434は、特定の状態の構成可能なカウンタ値に到達したことに基づいてリセットし、および次の有効な状態のタイミングのカウントを開始するように、構成され得る。示されるように、カウンタ1434は、このようなカウントを調整するクロック信号1432を受信することができる。いくつかの実施形態では、クロック信号1432は、AFEのADCのクロック信号から導出することができる。例えば、ADCクロック信号は、例えば、非常に正確な水晶によって提供される32kHzのクロック信号であり得る。いくつかの実施形態では、このADCクロック信号を32で除算して、1,024Hzの周波数を有するクロック信号1432を取得することができる。ただし、本開示はこのように限定されず、クロック信号1432は、任意の好適な方法で取得および/または生成することができ、任意の好適な周波数を有することができる。
ブロック図1400は、カウント前サンプリング状態1208の間分析物センサ530を流れる電流に基づいてADCによって生成された1つ以上の電流カウントサンプル1402を受信して一時的に記憶するように構成されたカウント前サンプルバッファ1404をさらに示す。
ブロック図1400は、パルスカウントサンプリング状態1220の間分析物センサ530を流れる電流に基づいてADCによって生成された、後続で受信される電流カウントサンプル1402からカウント前サンプルバッファ1404に記憶された電流カウントサンプルを減算するように構成された差分器1406をさらに示す。差分器1406は、差分値をマルチプレクサ(MUX)1412に出力することができる。差分モードイネーブル信号1410に基づいて、MUX1412は、ADCから直接電流カウントサンプル1402を渡すか(例えば、差分モードイネーブル=0)、または差分器1406から計算された差分値を渡す(例えば、差分モードイネーブル=1)かのいずれかであるように、構成され得る。
ブロック図1400は、MUX1412から受信された連続サンプルを積算(例えば、積分または合計)し、および積算、積分、または合計されたサンプルをMUX1416に出力するように構成された積算器1414をさらに示す。合計イネーブル信号1418に基づいて、MUX1416は、電流カウントサンプル1402をMUX1412から直接渡す(例えば、合計イネーブル=0)か、または積算、積分、または合計されたサンプルを積算器1414から渡す(例えば、合計イネーブル=1)かのいずれかであるように、構成され得る。
ブロック図1400は、MUX1416からの1つ以上のサンプルを受信して記憶するように構成されたサンプルバッファ1420(例えば、先入れ先出しFIFOバッファ)をさらに示す。いくつかの実施形態では、サンプルバッファ1420は、最大16個のサンプルを同時に記憶するように構成される。ただし、本開示はこのように限定されず、サンプルバッファ1420は、特定の実装形態に従って、任意の数のサンプルを同時に格納するように構成され得る。ただし、一般に、サンプルバッファ1420がより多くのサンプルを同時に記憶するように構成されるほど、より多くの電力サンプルバッファ1420が必要とするであろう。
閾値検出モジュール1422は、MUX1416から出力された構成可能な数の連続するサンプルまたは非連続のサンプルが、所定のおよび/または構成可能な閾値を満たすかどうかを判定するように、構成され得る。閾値検出モジュール1422は、構成可能な数の連続するまたは非連続のサンプルによる所定の閾値の充足に基づいて、コントローラウェイクアップ信号1424を生成するように構成され得る。コントローラ535は、コントローラウェイクアップ信号1424に応答して、ウェイクアップし、サンプルバッファ1420に記憶されたサンプルをさらに処理し、および/またはこのような処理に基づいて信号を伝送するか、または信号の伝送を制御するように、構成され得る。いくつかの実施形態では、コントローラ535は、上述の処理(単数または複数)が繰り返される間、このような処理および/または信号伝送の完了時により低い電力スリープモードに再移行するように構成され得る。
次に、図12に関連して前述したように、状態機械1430のすべての遅延状態およびすべてのサンプリング状態が有効である場合に、例示的な状態ごとの動作について、図13および図14に関連して記載する。例えば、保管モードのいくつかの実施形態では、状態ごとの動作、差分モードイネーブル信号1410および合計イネーブル信号1418は、MUX1412が最終的に差分器1406の出力を通すこととなり、かつMUX1416が最終的に積算器1414の出力を通すこととなるように、両方ともハイに設定され得る。
図13に示されるように、状態機械1430は、初期に第1の遅延状態1206に移行することができる。第1の遅延状態1206の間、分析物センサ530の作用電極に、第1のポテンシャル1340(例えば、「保管」モードでは0V、「実行」モードでは0.6V)が印加される。第1の遅延状態1206の間、INT_enable信号1330は、ローである。したがって、センサ測定回路525のADCは、第1の遅延状態1206の間分析物センサ530を流れる電流に対応する電流カウントを積分および/または積算していない。カウンタ1434は、クロック信号1432を受信し、パラメータレジスタ1436によって定義された構成可能な絶対値に到達するまで、継続的に増分する。構成可能な絶対値に到達すると、カウンタ1434および/または状態機械1430の別の部分は、状態変化信号1438を生成し、カウント前サンプリング状態1208への変化とカウンタ1434のリセットとをトリガする。
第1のポテンシャル1340(例えば、「保管」モードでは0V、「実行」モードでは0.6V)は、カウント前サンプリング状態1208の持続時間の間、分析物センサ530の作用電極で維持される。INT_Enable信号1330は、カウント前サンプリング状態1208の持続時間の間、例えば1332でハイに設定される。したがって、センサ測定回路525のADCは、カウント前サンプリング状態1208の持続時間の間、分析物センサ530を流れる電流に対応する電流カウントを積分および/または積算する。
カウント前サンプリング状態1208の間、カウンタ1434は、クロック信号1432を受信し、パラメータレジスタ1436によって定義され、かつカウント前サンプリング状態1208の持続時間に対応する、構成可能な絶対値に到達するまで継続的に増分する。構成可能な絶対値に到達すると、カウンタ1434または状態機械1430の別の部分は、状態変化信号1438を生成し、状態変化信号1438は、第2の遅延状態1212に進むことと、INT_Enable信号1330を、電流カウントサンプルを積算することを停止させるようにADCに信号伝達するローに設定することと、積算された電流カウントサンプル1402をカウント前サンプルバッファ1404に出力し、かつカウンタ1434をリセットするようにADCに信号伝達する、Pre_Count_Ready信号1320のパルス1322を生成することと、を状態機械1430に行わせる。この積算された電流カウントサンプル1402は、カウント前サンプリング状態1208の間、分析物センサ530を流れる平均電流を意味し得る。単一矢印信号線が示されているが、積算された電流カウントサンプル1402は、ADCから並列(例えば、10ビットまたは19ビット)データバスを介してカウント前サンプルバッファ1404に、並列に伝送されたマルチビット(例えば、10ビットまたは19ビット)サンプル値を含むことができる。特に明記しない限り、図14の他の信号経路によって渡されるすべてのサンプルは、図14の信号矢印で示される同様の並列データバスを介して並列に伝送される同様のマルチビットサンプル値であり得る。
図13に関する考察を続けると、第1のポテンシャル1340(例えば、「保管」モードでは0V、「実行」モードでは0.6V)は、第2の遅延状態1212の持続時間の間、分析物センサ530の作用電極で維持される。INT_enable信号1330は、第2の遅延状態1212の間は低いため、センサ測定回路525のADCは、第2の遅延状態1212の間、分析物センサ530を流れる電流に対応する電流カウントを積分および/または積算していない。カウンタ1434は、クロック信号1432を受信し、パラメータレジスタ1436によって定義された構成可能な絶対値に到達するまで、継続的に増分する。構成可能な絶対値に到達すると、カウンタ1434または状態機械1430の別の部分は、状態変化信号1438を生成し、状態変化信号1438は、第3の遅延状態1216への変化とカウンタ1434のリセットとをトリガする。
第3の遅延状態1216の開始時に、第2のポテンシャル1342(例えば、「保管」モードでは16mV、「実行」モードでは0.616V)が、分析物センサ530の作用電極に印加され、第3の遅延状態1216の持続時間の間維持される。少なくとも第2のポテンシャル1342の立ち上がりエッジ1344の間、分析物センサ530を流れる電流は、分析物センサ530のRC特性によって実質的に支配されるようになっており、電流は、第3の遅延状態1216の間に実質的に減衰するようになっている。INT_enable信号1330は、第3の遅延状態1216の間ローであるため、センサ測定回路525のADCは、第3の遅延状態1216の間、分析物センサ530を流れる電流に対応する電流カウントを積分および/または積算していない。カウンタ1434は、クロック信号1432を受信し、パラメータレジスタ1436によって定義された構成可能な絶対値に到達するまで、継続的に増分する。構成可能な絶対値に到達すると、カウンタ1434または状態機械1430の別の部分は、状態変化信号1438を生成し、状態変化信号1438は、パルスカウント状態1220への変化とカウンタ1434のリセットとをトリガする。
第2のポテンシャル1342(例えば、「保管」モードでは16mV、「実行」モードでは0.616V)は、パルスカウントサンプリング状態1220の持続時間の間、分析物センサ530の作用電極で維持される。INT_Enable信号1330は、パルスカウントサンプリング状態1220の持続時間の間ハイに設定される。したがって、センサ測定回路525のADCは、パルスカウントサンプリング状態1220の持続時間の間、分析物センサ530を流れる電流に対応する電流カウントを積分および/または積算する。
パルスカウントサンプリング状態1220の間、カウンタ1434は、クロック信号1432を受信し、パラメータレジスタ1436によって定義された構成可能な絶対値に到達するまで継続的に増分する。構成可能な絶対値に到達すると、カウンタ1434または状態機械1430の別の部分は、状態変化信号1438を生成し、状態変化信号1438は、第4の遅延状態1224に進むことと、INT_Enable信号1330を、電流カウントサンプルを積算することを停止させるようにADCに信号伝達するローに設定することと、積算された電流カウントサンプル1402を差分器1406に出力し、かつカウンタ1434をリセットするようにADCに信号伝達する、Pulse_Count_Ready信号1310のパルス1312を生成することと、を状態機械1430に行わせる。この積算された電流カウントサンプル1402は、パルスカウントサンプリング状態1220の間分析物センサ530を流れる平均電流を意味し得る。
差分器1406は、パルスカウントサンプリング状態1220の終わりに生成された積算された電流カウントサンプル1402からカウント前サンプリング状態1208の終わりに記憶された積算された電流カウントサンプル1402を減算し、および差分電流カウントサンプルをMUX1412に出力するように、構成される。差分器1406は、このままでは結果が負の数になる場合、この差分電流カウントサンプルをゼロに設定するように、構成され得る。差分モードイネーブル信号1410がハイに設定されているため、MUX1412は、差分電流カウントサンプルを、差分電流カウントサンプルを記憶する積算器1414に渡す。
第2のポテンシャル1342(例えば、「保管」モードでは16mV、「実行」モードでは0.616V)は、第4の遅延状態1212の持続時間の間、分析物センサ530の作用電極で維持される。INT_enable信号1330は、第4の遅延状態1224の間ローであるため、センサ測定回路525のADCは、第4の遅延状態1224の間分析物センサ530を流れる電流に対応する電流カウントを積分および/または積算していない。カウンタ1434は、クロック信号1432を受信し、パラメータレジスタ1436によって定義された構成可能な絶対値に到達するまで、継続的に増分する。構成可能な絶対値に到達すると、カウンタ1434または状態機械1430の別の部分は、状態変化信号1438を生成し、状態変化信号1438は、第5の遅延状態1228への変化とカウンタ1434のリセットとをトリガする。
第5の遅延状態1228の開始時に、第1のポテンシャル1340(例えば、「保管」モードでは0V、「実行」モードでは0.60V)、0V、または開路電圧(例えば、高インピーダンス状態)のうちの1つが、分析物センサ530の作用電極に印加され、第5の遅延状態1228の持続時間の間維持される。少なくとも第2のポテンシャル1342の立ち上がりエッジ1346の間、分析物センサ530を流れる電流は、分析物センサ530のRC特性によって実質的に支配されるようになっており、電流は、第5の遅延状態1228の間に実質的に減衰するようになっている。INT_enable信号1330は、第5の遅延状態1228の間ローであるため、センサ測定回路525のADCは、第5の遅延状態1228の間、分析物センサ530を流れる電流に対応する電流カウントを積分および/または積算していない。カウンタ1434は、クロック信号1432を受信し、パラメータレジスタ1436によって定義された構成可能な絶対値に到達するまで、継続的に増分する。構成可能な絶対値に到達すると、カウンタ1434または状態機械1430の別の部分は、状態変化信号1438を生成し、状態変化信号1438は、第1の遅延状態1206への変化とカウンタ1434のリセットとをトリガする。
いくつかの実施形態では(例えば、分析物センサ530が既にホストの皮膚に挿入されている「実行」モードの間に分析物センサ530の平均インピーダンスを判定するために)、状態機械1430は、MUX1416が積算器1414からサンプルバッファ1420に、および/またはコントローラ535をウェイクアップするためにコントローラウェイクアップ信号1424を生成すべきかどうかの判定のための閾値検出モジュール1422に、積算された電流カウント値を渡すように構成される前に、所定の時間間隔(例えば、10~12秒)にわたって所定の回数(例えば、125)、上述の状態(または上述の状態のサブセット)を循環するように、構成され得る。いくつかのこのような実施形態では、積算器1414は、MUX1412によって渡された差分電流カウントサンプルを積分するように構成される(例えば、積算器1414は、積分期間の間、以前にMUX1412によって渡された差分電流カウントサンプルの実行合計に各後続の差分電流カウントサンプルを加算する)。
積算器1414は、状態機械1430が上述の状態(または上述の状態の有効なサブセット)を所定の回数循環し、および積算器1414が所定の回数のサイクルの間に生成された差分電流カウントサンプルを合計すると、合計された差分電流カウント値をMUX1416に渡し、合計イネーブル信号1418がハイに設定されることに基づいて、MUX1416は、その合計された差分電流カウント値を、合計された差分電流カウント値を記憶するサンプルバッファ1420に渡すように、構成される。
このようないくつかの実施形態では、閾値検出モジュール1422は、MUX1416が合計された差分電流カウント値をサンプルバッファ1420に、いくつかの場合では閾値検出モジュール1422にも渡すことに応答して、コントローラウェイクアップ信号1424を生成するように、構成され得る。このような実施形態では、コントローラウェイクアップ信号1424を生成するための構成可能な閾値は、サンプルバッファ1420による1つの合計された差分電流カウント値の受信および/または記憶される。コントローラウェイクアップ信号1424に応答して、コントローラ535は、ウェイクアップし、およびサンプルバッファ1420に記憶された合計された差分電流カウント値をさらに処理するように、構成され得る(例えば、合計された差分電流カウント値を差分電流カウントの数「N」で除算することにより、任意の適切なまたは既知の処理アルゴリズム(例えば、オームの法則などに従って分析物センサ530の平均インピーダンスを計算するために利用することができる平均電流カウント値を計算する)。したがって、状態機械1430が1つ以上の電流カウントを判定し、電流カウントのうちの1つ以上をサンプルバッファ1420に保存する間、コントローラ535をスリープさせることによって、実行モードの間であっても、電池をさらに節約することができる。
いくつかの他の実施形態では(例えば、分析物センサ530がまだホストの皮膚に挿入されていない「保管」モードの間に分析物センサ530のインピーダンスを決定するため)、状態機械1430は、上述の状態(または上述の状態の有効なサブセット)全体の各循環について、MUX1412は、上述したようにパルスカウントサンプリング状態1220の間、差分器1406によって生成された差分電流カウントサンプルを直接MUX1416に渡す。MUX1416は、合計イネーブル信号1418がローであることに応答して、差分電流カウントサンプルの各々を、差分電流カウントサンプルを記憶するサンプルバッファ1420に渡すことができる。このような実施形態では、積算器1414は、差分器1406からの多数の差分電流カウントサンプルを積分しなくてもよく、効果的にバイパスされ得る。
さらに、いくつかのこのような保管モードの実施形態では、閾値検出モジュール1422は、所定の閾値(例えば、16進表記で0x7FF)または所定の閾値の範囲(例えば、16進表記で0x700~0x7FFの範囲内)を満たす(例えば、より大きい、より小さい、または等しい、のいずれかである)、サンプルバッファ1420に連続的または非連続的に記憶された、所定のおよび/または較正された数「N」の差分電流カウントサンプルに応答して、コントローラウェイクアップ信号1424を生成するように構成され得る。コントローラウェイクアップ信号1424に応答して、コントローラ535は、ウェイクアップし、およびサンプルバッファ1420に記憶された差分電流カウント値のうちの1つ以上をさらに処理する(例えば、誤ったウェイクアップが行われたかどうかを判定し、および/または任意の適切なまたは既知の処理アルゴリズム(例えば、オームの法則)に従って分析物センサ530の平均インピーダンスを計算する)ように、構成され得る。コントローラウェイクアップ信号1424の生成に応答するウェイクアップが、誤ったウェイクアップであると後続して判定された場合、コントローラ535は、「保管」モードに再移行することを分析物センサシステム308に行わせてもよく、コントローラ535は、次に、より低い電力モードに戻ってもよい。
いくつかのさらに他の実施形態では(例えば、実際の連続グルコース監視中)、状態機械1430は、カウント前サンプリング状態1208を除くすべての状態が無効にされ、かつカウント前サンプルバッファ1404、差分器1406、および積算器1414が実効的にバイパスされ、および/または他の方法で無効にされるように、構成され得る。このような実施形態では、AFEのADCからの電流カウントサンプルは、MUX1412に直接渡される。差分モードイネーブル信号1410および合計イネーブル信号1418は、両方ともローに設定することができる。したがって、差分モードイネーブル信号1410がローであることに応答して、MUX1412は、電流カウントサンプルをMUX1416に直接渡し、合計イネーブル信号1418がローであることに応答して、MUX1416は、電流カウントサンプルをサンプルバッファ1420に渡し、サンプルバッファ1420は、電流カウントサンプルの各々を記憶する。
さらに、いくつかのこのような実施形態では、閾値検出モジュール1422は、所定の数「N」の電流カウントサンプルがサンプルバッファ1420に記憶されることに応答して、コントローラウェイクアップ信号1424を生成するように、構成され得る。コントローラウェイクアップ信号1424に応答して、コントローラ535は、ウェイクアップし、およびサンプルバッファ1420に記憶された電流カウント値のうちの1つ以上をさらに処理する(例えば、任意の適切なまたは既知の処理アルゴリズムに従って、電流カウント値に少なくとも部分的に基づいて分析物濃度値を計算する)ように、構成され得る。
加えて、本開示はまた、図12に関連して前述したように、状態1206、1208、1212、1216、1220、1224、1228のうちの1つ以上の無効化を想到する。例えば、いくつかの実施形態では、「拡張アイドル」状態とも見なし得る第5の遅延状態1228は、分析物センサ530がまだホストの皮膚に配設されていない上述の「保管」モードに分析物センサシステム308があるときにのみ、有効にされ得る。このような「拡張アイドル」状態を利用して、分析物センサ530の端子間の電圧バイアスを0Vまたは開回路に維持して、このままでは定義された非ゼロ電圧バイアスを分析物センサ530の端子間に印加することによって引き起こされる酸化および/または他のセンサ損傷を、回避し得る。
いくつかの実施形態では、第2の遅延状態1212および第4の遅延状態1224の一方または両方が、無効にされ得る。例えば、遅延1206、1212、1216、1224の1つの目的は、分析物センサ530の作用電極に印加される電圧バイアスの変化直後の期間の間に、AFEのADCによる電流カウントの測定、検知、および/または積算を中断することである。作用電極ポテンシャルは、カウント前サンプル状態1208およびパルスカウント状態1220の各々の持続時間に一定に保たれるため、第2の遅延状態1212および第4の遅延状態1224は、いくつかのこのような実装形態では不必要であり得る。
カウント前サンプリング状態1208および有効にされた第5の遅延状態1228の各々で作用電極ポテンシャルが同じポテンシャル、例えば0Vに保持されるいくつかの実施形態では、第5の遅延状態1228からの直接のカウント前サンプリング状態1208への遷移時の場合には電位の変化がないため、第1の遅延状態1206は、このままでは第5の遅延状態1228の後に直接続く場合に、無効にされ得る(例えば、セッション中の第1の段階を除く、第1の遅延状態1206のすべての段階)。
上述の「実行」モードの間連続する分析物濃度測定値を取りながら作用電極電位が同じ電位、例えば0.6Vに保持されるいくつかの実施形態では、カウントサンプリング状態1220は有効でなく、かつ分析物センサ530の作用電極に印加される電位に変化がなく、1つの状態から他の状態への遷移はないため、カウント前サンプリング状態1208を除くすべての状態を無効にすることができる。さらに、パルスカウントサンプリング状態1220が無効である場合、パルスカウントサンプリング状態1220なしでは、差分電流カウントサンプルが生成または利用されないため、差分モードイネーブル信号1410は、強制的にローの無効状態にされ得る。
分析物センサシステムを制御するための例示的な方法1500が、図15に関連して以下に提供される。方法1500は、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく互いに交換され得る1つ以上のステップまたはアクションを含む。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく修正されてもよい。方法1500は、図12~図14に関連する少なくとも前の記載に対応し得る。
ブロック1502は、状態機械を利用して、第1のサンプリング状態の間第1の電位が分析物センサの両端間に印加されるようにし、かつ第2のサンプリング状態の間、第2の電位が分析物センサの両端間に印加されるようにすることを含む。例えば、少なくとも図12~図14に関連して前述したように、状態機械1430は、第1のサンプリング状態1208の間第1の電位1340が分析物センサ530の両端間に印加されるようにし、第2のサンプリング状態1220の間分析物センサ530の両端間に第2の電位1342が印加されるようにするように、構成され得る。少なくとも図13および図14に関連して前述したように、第1の動作モード(例えば、分析物センサ530がまだホストの皮膚に挿入されていない「保管」モード)では、第1の電位1340は、ゼロボルトであり得、第2の電位1342は、第1の電位1340よりも所定の量(例えば、16mV)だけ高い。第2の動作モード(例えば、分析物センサ530がホストの皮膚に挿入された「実行」モード)では、第1の電位1340は、ホスト内の分析物濃度を判定するために分析物センサ530の両端間に印加される電位(例えば、0.6V)と同じであり得、第2の電位1432(例えば、0.616V)は、所定の量(例えば、16mV)だけ第1の電位1430よりも高い。
ブロック1504は、分析物センサ測定回路を利用して、第1の電位の印加に基づいて第1のサンプリング状態の間分析物センサを流れる第1の電流に対応する第1のデジタルカウントを生成し、かつ第2の電位の印加に基づいて第2のサンプリング状態の間分析物センサを流れる第2の電流に対応する第2のデジタルカウントを生成することを含む。例えば、少なくとも図13および図14に関連して前述したように、分析物センサ測定回路525は、第1の電位1340の印加に基づいて第1のサンプリング状態1208の間分析物センサ530を流れる第1の電流に対応する第1のデジタルカウント1402を生成し、第2の電位1342の印加に基づいて第2のサンプリング状態1220の間分析物センサ530を流れる第2の電流に対応する第2のデジタルカウント1402を生成するように、構成され得る。
ブロック1506は、検出回路を利用して、第2のデジタルカウントと第1のデジタルカウントとの第1の差分を判定し、かつ少なくとも第1の差分が閾値または閾値の範囲を満たすことに応答してコントローラウェイクアップ信号を生成することを含む。例えば、少なくとも図13および図14に関連して前述したように、差分器1406は、第1のデジタルカウント1402と第2のデジタルカウント1402との第1の差分を判定するように構成され得、閾値検出モジュール1422は、少なくとも第1の差分が閾値を満たすことに応答してコントローラウェイクアップ信号1424を生成するように構成され得る。
ブロック1508は、少なくとも第1のサンプリング状態、第2のサンプリング状態、および第1の差分の判定の持続時間の間、より低い電力状態に移行することと、コントローラウェイクアップ信号に応答してより低い電力状態から動作状態に遷移することと、第1の差分に少なくとも部分的に基づいて分析物センサのインピーダンスを判定することと、をコントローラに行わせることを含む。例えば、少なくとも図12~図14に関連して前述したように、コントローラ535は、状態機械1430が、有効にされた1206、1208、1212、1216、1220、1224、1228の状態のそれら全体を循環する間、より低い電力状態(例えば、スリープ状態)に移行するように構成され得る。コントローラ535は、コントローラウェイクアップ信号1424に応答して、このより低い電力状態から動作状態に遷移するように、さらに構成され得る。ウェイクすると、コントローラ535は、少なくとも部分的に、第1のサンプリング状態1208の間、分析物センサ530の両端間に第1の電位1340が印加される間、分析物センサ530を流れる電流に対応する第1のデジタル電流カウント1402と、第2のサンプリング状態1220の間、分析物センサ530の両端間に第2の電位1342が印加される間、分析物センサ530を流れる電流に対応する第2のデジタル電流カウント1402と、の差分に少なくとも部分的に基づいて、分析物センサ530のインピーダンスを判定することができる。例えば、サンプルバッファ1420(例えば、図14を参照)に記憶された1つ以上のカウントは、ウェイクアップ時に、分析物センサ530のインピーダンスのこのような判定を行うために、コントローラ535によって利用される。
いくつかの実施形態では、少なくとも図13および図14に関連して前述したように、方法1500は、第1のサンプル状態1208の直前の遅延状態1206の間に分析物センサ530の両端間に第1の電位1340の印加を開始することと、遅延状態1206の間分析物センサ測定回路525によるデジタルカウント1402の生成を中断することと、をさらに含み得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも図13および図14に関連して前述したように、方法1500は、第2のサンプル状態1220の直前の遅延状態1216の間に分析物センサ530の両端間に第2の電位1342の印加を開始することと、遅延状態1220の間分析物センサ測定回路525によるデジタルカウント1402の生成を中断することと、をさらに含み得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも図13および図14に関連して前述したように、方法1500は、状態機械1430を利用して、第2のサンプル状態1220の後に続く遅延状態1228の間に分析物センサ530の両端間にゼロ電位(例えば、第1の電位または開回路電圧)が印加されるようにすることと、遅延状態1228の間分析物センサ測定回路525によるデジタルカウント1402の生成を中断することと、をさらに含み得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも図13および図14に関連して前述したように、方法1500は、差分器1406が、第1のサンプリング状態1208の間にADCから受信されたデジタル電流カウント1402と、第2のサンプリング状態1220の間にADCから受信されたデジタル電流カウント1402と、の差分を判定する前に、第1のデジタルカウント1402をカウント前サンプルバッファ1404に記憶することをさらに含み得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも図13および図14に関連して前述したように、方法1500は、差分器1406によって、カウント前サンプルバッファ1404から第1のデジタルカウント1402を受信することと、差分器1406によって、ADCから第2のデジタルカウント1402を受信することと、差分器1406を利用してそれらのデジタル電流カウントの差分を判定することと、をさらに含み得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも図13および図14に関連して前述したように、方法1500は、積算器1414を利用して、第3のデジタルカウント1402と第4のデジタルカウント1402との第1の差分と少なくとも第2の差分との合計を生成することをさらに含み得、第3のデジタルカウントは、第1のサンプリング状態1208の後続の段階の間、分析物センサ530を流れる第3の電流に対応し、第4のデジタルカウントは、第2のサンプリング状態1220の後続の段階の間、分析物センサ530を流れる第4の電流に対応する。
いくつかの実施形態では、少なくとも図13および図14に関連して前述したように、方法1500は、閾値を満たす少なくとも第1の差分と第2の差分との合計に応答してコントローラウェイクアップ信号1424を生成することをさらに含み得る。
いくつかの実施形態では、方法1500は、より低い電力状態に移行する前に、コントローラ535を利用して、(例えば、パラメータレジスタ1436に記憶された)状態機械1430の少なくとも1つのパラメータを定義することをさらに含み得る。
作動検出手法の組み合わせ
いくつかの実施形態では、堅牢なウェイクアップ手順のために、および誤ったウェイクアップを回避するために、分析物センサシステム530の埋め込みの多数のインジケータを使用して、分析物センサシステム308がより低い電力状態を終了すべきであることを判定することができる。ただし、分析物センサシステム308の性能特性の損傷または変化を回避するために、分析物センサ530の埋め込み前に作動をトリガする可能性がある湿度イベントに対する堅牢性を維持するために、および電池式デバイスにとって重要であり得る比較的より低い電力の動作を維持するために、一般に注意を払うべきである。
実施形態では、分析物センサ530からの1次信号および2次信号は、分析物センサシステム308の作動をトリガするために使用され得る。例えば、インピーダンスなどの分析物センサ530を使用して生成される2次信号を監視し、閾値または他の条件と比較し得る。2次信号が閾値または他の条件を達成しているか、または満たしている場合には、分析物センサ530に、ホスト内の分析物のレベルに関連する情報を集取することを行わせ得る。ホスト内の分析物のレベルが、第2の閾値または条件を達成している場合には、分析物センサシステム308に、より低い電力状態を終了することを行わせることができる。分析物センサ530に、ホスト内の分析物のレベルに関連する情報を集取することを継続的または定期的に行わせるように、ポテンシオスタットが常にオンである実施形態では、分析物センサシステム308の他の回路およびサブシステムを作動させる目的で、2次信号を監視することができる。
実施形態では、分析物センサ530からの1次信号(これは、上述したように、ユーザ内の分析物のレベルに関連するか、またはレベルを計算するために使用することができる)は、分析物センサシステム308の作動を制御し、および誤ったウェイクアップを低減するために、分析物センサ530、および/または作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545に含まれ得るか、またはこれらと連携し得るセンサまたは他のコンポーネントからの信号、を使用して取得される2次信号と組み合わせて使用され得る。実施形態では、作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545に含まれるか、またはこれらとの連係で使用され得る、分析物センサ530からの1次信号および2次信号、および/またはセンサまたは他の構成要素からの2次信号は、作動の目的で使用され得、このような分析物センサ530および他の信号は、2つ以上の期間で(例えば、分析物センサ530の埋め込み前から、埋め込み、および埋め込みより後に、検出可能なイベントが通常行われ得る様々な別個の段階で)監視される。より堅牢な作動スキームを提供するために、多様なこれらの信号を異なる時点で測定/特性評価することができる。
(例として)さらに図5を参照すると、実施形態では、作動検出コンポーネント545からの2次信号は、分析物センサシステム308が分析物センサシステム308の製品パッケージングから除去されていることを示すか、そうでなければ分析物センサ530の埋め込みおよび/または分析物センサシステム308の展開が、近い将来に行われる可能性が高いとの判定を示すことが可能であり、分析物センサ530からの2次信号は、埋め込みが行われていることを示すことが可能である。例えば、(例えば、本明細書に記載されているように)作動の目的で使用される加速度計または他のコンポーネント/スイッチからの2次信号を監視することができ、2次信号が、分析物センサシステム308が分析物センサシステム308の製品パッケージングから除去されたこと、または分析物センサ530の埋め込みが行われたこと、もしくは近い将来に行われる可能性が高いことを示す場合、分析物センサ530を使用して、ホスト内の分析物のレベルに関連する1次信号を生成し得る。例えば、ホスト内の分析物のレベルに関連する1次信号を使用して、分析物センサ530の埋め込みが行われたかどうかを判定し得る。ホスト内の分析物のレベルに関連する1次信号が、閾値または条件を達成している場合には、分析物センサシステム308に、より低い電力状態を終了することを行わせることができる。実施形態では、加速度計からの2次信号を監視することができ、別の2次信号は、温度センサ、導電率センサ、静電容量センサ、インダクタンスセンサ、電圧センサ、インピーダンスセンサ、または分析物センサ530のホストへの埋め込みを示す電気的、物理的、磁気的、または化学的特性を判定することができる任意の他のセンサによって、監視され得る。
実施形態では、作動検出回路520は、ブリッジ式のスイッチ/センサ、プルタブスイッチ/センサ、音声センサ、近接センサ、RFIDセンサ、磁場ベースのスイッチ/センサ、または本明細書で考察されているものを含む、任意の他のスイッチ/センサ/手法によって生成される2次信号を監視し得、このようなスイッチ/センサ/コンポーネントは、分析物センサシステム308が製品パッケージングおよび/またはアプリケータから除去されたこと、または分析物センサ530の埋め込みが行われたか、近い将来行われる可能性が高いことを判定することができる。例えば、2次信号は、(例えば、図6Cに関連して上述したように)ブリッジ式のスイッチ/センサの電気接点が切断または接続されることによって生成され得、このことは、分析物センサシステム308が製品パッケージングおよび/またはアプリケータから除去されたことを示し得る。実施形態では、プルタブ式のスイッチ/センサを使用して、作動の目的で2次信号を生成することを分析物センサシステム308に行わせ得る。例えば、本明細書で考察されるように、ばね荷重電気接点間に非導電性材料が配置され得る。(直接のユーザ介入の有無にかかわらず)ばね荷重電気接点間の非導電性材料が除去されることに応答して、ばね荷重電気接点に、接点を互いに電気的に結合し得る物理的/電気的接続を形成することを行わせ得る。2次信号は、ばね荷重電気接点が互いに接続されており、したがって、ウェイクアップを初期化することを示し得る。
実施形態では、分析物センサシステム308が、製品パッケージングおよび/またはアプリケータから閾値距離まで除去されたと近接センサが判断した場合、近接センサは2次信号を生成し得る。実施形態では、音声シグネチャが認識される場合(例えば、トランスデューサおよび他の音声コンポーネントを用いることにより)、音声センサは2次信号を生成し得、音声シグネチャは、分析物センサシステム308が製品パッケージングおよび/またはアプリケータから除去されたこと、または分析物センサ530の埋め込みが行われたか、または近い将来行われる可能性が高いことを示し得る。同様に、2次信号は、RFIDセンサ、磁場センサ、または分析物センサシステム308が製品パッケージングおよび/またはアプリケータから除去されたこと、または分析物センサ530の埋め込みが行われたか、または近い将来に行われる可能性が高いことを判定することができる任意の他のセンサを使用して生成され得る。
実施形態では、分析物センサシステム308が製品パッケージングおよび/またはアプリケータから除去されたことを示し得る2次信号が、作動検出コンポーネント545と作動検出回路520とのうちの1つ以上を使用して検出された後、ホスト内の分析物のレベルに関連する1次信号を、分析物センサ530を使用して生成し得る。ホスト内の分析物のレベルと、分析物センサ530の埋め込みを示し得る閾値または他の条件/特性と、を使用して、分析物センサ530の埋め込みが行われる可能性が高いかどうかを判定し得る。
例えば、2次信号は、温度または圧力センサを使用して生成され得る。温度/圧力センサによって生成された2次信号が、閾値または条件を達成している場合には、分析物センサシステム308は、より低い電力状態を終了するようにトリガされ得る。この例では、閾値条件は、分析物センサシステム308に、測定された温度または温度勾配に基づいてより低い電力状態を終了すべきかどうかを検査することを行わせるように、ホストの平均体温に関連する温度であり得る。実施形態では、2次信号は、静電容量センサまたは測定を使用して生成され得、閾値条件は、ホストへの埋め込み後に続く分析物センサ530に関連付けられた予想される測定される静電容量に関連し得る。実施形態では、2次信号は、電圧センサまたは測定を使用して生成され得、閾値条件は、ホストへの埋め込み後に続く分析物センサ530の1つ以上の電極間の予想される電圧に関連し得る。2次信号は、分析物センサシステム308のホストへの埋め込みを示す特性を測定することができる任意の電気的、物理的、磁気的、または化学的センサを使用して生成され得る。
実施形態では、より低い電力状態を終了することを分析物センサシステム308に行わせるために、1次信号および/または1つ以上の2次信号が使用され得る。1次信号および/または1つ以上の2次信号を使用すると、誤ったウェイクアップの発生を低減することによって、分析物センサシステム308の作動スキームの堅牢性を増大させ得る。実施形態では、1次信号を監視することは、分析物センサシステム308が製品パッケージングおよび/またはアプリケータから除去されたこと、または分析物センサ530の埋め込みが行われたか、または行われる可能性が高いこと、を示す2つの2次信号を分析物センサシステム308が検出することを条件とし得る。例えば、1次信号を監視することは、加速度計を使用して生成された2次信号と、ブリッジ式のスイッチ/センサを使用して生成された2次信号と、が両方とも特定の条件を満たすことを条件とし得る。両方の2次信号が、分析物センサ530の可能性が高い埋め込み、または分析物センサシステム308の展開に関連付けられたそれぞれの条件を満たすと判定された後、分析物センサ530は、次に、分析物センサ530の埋め込みが行われたと1次信号(例えば、分析物レベルに関連する)が判定することを監視し得る。
実施形態では、任意の数の2次信号が、本明細書に記載の様々な手法の任意の組み合わせを使用して監視され得、1次信号を監視することは、2次信号がそれぞれの条件を満たすことを条件とし得る。実施形態では、2次信号は、同時にまたは段階的に監視され得、後続の2次信号は、特定の2次信号が特定の2次信号に関連付けられた条件を達成することに応答して監視されるにすぎない。例えば、2次信号は、作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545を使用して、本明細書で考察される任意の2次スイッチ/センサ/コンポーネントスキーム/手法によっていつでも取得され得る。
実施形態では、上記で言及したように、2次信号は、特定の順序またはシーケンスで監視され得る。例えば、作動検出回路520は、初期に、ブリッジ式のスイッチ/センサを使用して生成された2次信号を取得し得、分析物センサシステム308が製品パッケージングおよび/または、アプリケータから除去されたことをこの2次信号が示すかどうかに関する判定が行われ得る。その後、このブリッジによって導出された2次信号がそのように示す場合、作動検出回路520は、加速度計を使用して生成された2次信号を取得し得、分析物センサシステム308の移動が、本明細書で考察されるように通常のヒトの操作または歩容の移動と一致するか、または展開されている分析物センサシステム308の他の特性であるかどうかに関する判定が行われ得る。そうである場合、次に、分析物センサ530を使用して生成された1次信号は、分析物センサシステム308を作動する目的で取得および検査され得るか、またはより低い電力状態を終了することをそれに行わせ得る。
同様に、信号の他の組み合わせを使用して、より低い電力状態を終了することを分析物センサシステム308に行わせ得る。例えば、温度に関連する2次信号が閾値または条件を達成している場合には、分析物センサシステム308に、分析物センサ530を使用して測定することができるホスト内の分析物のレベルが閾値または条件を満たしているかどうかを判定することを行わせ得る。実施形態では、本明細書に記載のスイッチ/センサ/コンポーネントスキームのいずれかからの2つ以上の2次信号は、分析物センサシステム308に、より低い電力状態を終了することを行わせるべきかどうかを判定することに関連して使用され得る。実施形態では、2次信号は、同時に監視されてもよく、または2次信号は、特定のまたは段階的な順序で監視されてもよい。
図10は、いくつかの実施形態による、実行され得る方法1000の様々な例示的な動作を示す動作フロー図である。実施形態では、方法1000は、分析物センサシステム308を作動する前、またはより低い電力モードを終了することをそれに行わせる前に、第1の条件および第2の条件が満たされているかどうかを判定するために、使用され得る。動作1002は、(例えば、図5を参照して)作動検出回路520および/または作動検出コンポーネント545を使用して電気信号を取得することを伴う。電気信号は、第1の条件が満たされているかどうかを示し得る。例えば、第1の条件が満たされることは、スイッチ/センサ(例えば、加速度計、温度センサ、または作動検出回路520と作動検出コンポーネント545とのうちの1つ以上を使用して実装され得る他の手法のうちの任意の物など)からの第1のセンサ特性が、検出される、および/または閾値条件が達成されているかどうかに依存し得る。電気信号は、第1のセンサ特性が検出され、および/または閾値条件が達成されている場合、1つ以上のセンサを使用して生成され得る。
上述したように、電気信号は、分析物センサシステム308と基準物体(例えば、分析物センサシステム308用のアプリケータまたはパッケージング)との間の検出された近接、温度、加速度計の出力、分析物センサシステム308によって伝送または受信された無線信号伝達を使用して生成された応答、気圧の検出された変化、音声情報、光子を検出することに応答して分析物センサシステム308によって生成される信号、例えば、分析物センサシステム308および/または分析物センサ530の2つ以上の端子間で測定されるような導電率、電圧、インピーダンス、抵抗、または静電容量、分析物センサシステム308または分析物センサシステム308のパッケージングまたはアプリケータのハウジング上またはハウジング内に位置する機械的または電気機械的スイッチ、磁場の検出、測定された歪み、または本明細書に記載されているような別の検出可能なイベント/状態、のうちの1つ以上を使用して生成され得る。
動作1004では、方法1000は、分析物センサシステム308が電気信号を取得または生成することに応答して、分析物測定デバイス810(例えば、ポテンシオスタットなど)を作動させることを含み得る。例えば、また、分析物センサシステム308が電気信号を取得することに応答して、(例として図8Aを参照して)回路800の分析物センサ808の第1の端子828と第2の端子830との間にバイアス電圧が印加され得る。動作1006では、方法1000は、分析物センサ808を使用して、ホストから分析物情報を集取することを含み得る。例えば、測定デバイス810を、分析物センサ808との連係で使用して、ホスト内の分析物のレベルを示し得る1次信号を測定し得る。
動作1008では、方法1000は、(例えば、分析物情報に関連する)1次信号が第2の条件または特性を満たしているかどうかを判定することを含み得る。例えば、1次信号が所定の閾値または他の特性(例えば、値、勾配、カウント条件など)に達している場合、1次信号は、第2の条件を満たし得る。第2の条件または特性は、1次信号が特定の期間にわたって、閾値を上回って一定のままであるか、または変化する場合に、満たされ得る。動作1010では、1次信号が第2の条件を満たしている場合、方法1000は、分析物センサシステム308がより低い電力消費モードを終了することを含み得る。
例として、第1の条件が動作1002で満たされており、かつ第2の条件が動作1008で満たされている場合には、回路800を使用して、分析物センサシステム308を作用モードまたは動作モード(または、例えば、図9に関連する実施形態を参照して、トリガ状態)に作動させることができる出力836を生成し得る。作用モードなどでは、回路800を引き続き使用して、分析物情報を集取し得、このような情報は、(ここでも、例として図5を参照して)記憶装置515に記憶され、および/またはTRX510を使用して伝送され得る。ただし、動作1008で、分析物情報が第2の条件を満たしていないと判定された場合、方法1000は、動作1002に戻り得、分析物センサシステム308は、より低い電力消費モード(または、例えば、図9に関連する実施形態を参照して、非トリガ状態)のままであり得る。例示的な実施形態では、電気信号は、所定、プログラム可能、適応可能、可変、および/または構成可能などである周波数/期間/間隔に従って、動作1002で取得および/または監視/検査され得る。
追加の実施形態
当業者は、本開示を検討すると、本明細書に明示的に記載されていない様々な追加の実施形態が本開示の趣旨および範囲内であることを理解するであろう。
図11は、例示的なコンピューティングモジュール1100の例を示し、コンピューティングモジュール1100は、いくつかの場合では、(例えば、サーバシステム334に関連して、コンピュータシステムに常設されているプロセッサ/マイクロプロセッサ/コントローラ、本明細書に記載の表示デバイスのいずれか(例えば、表示デバイス120、130、140、310(a、bなど)、パートナデバイス315(a、bなど)、および/または分析物センサシステム8、308などを含み得る。コンピューティングモジュール1100を使用して、本明細書で開示されているシステム、デバイス、装置、および方法の実施形態の様々な特徴および/または機能性を実装し得る。分析物センサシステム308、表示デバイス310、パートナデバイス315、サーバシステム334、および本明細書に記載および/または想到されているような前述のものの、または前述のものと関連して使用されるコンポーネントなどの実施形態を含む、本開示の様々な図を参照して記載されているシステム、デバイス、装置、および方法の文脈で本明細書に明記した上述の実施形態に関して、当業者は、本開示を検討すると、コンピューティングモジュール1100によって実行され得るこれらの実施形態の機能性に関する追加の変形および詳細を理解するであろう。これに関連して、本開示を検討すると、本開示の範囲または趣旨から逸脱することなく、本明細書で説明される他の実施形態(例えば、方法、処理、および/または動作など)に関して、本明細書で説明される様々な実施形態(例えば、システム、デバイス、および/または装置など)の特徴および態様が実装され得ることも、当業者によって理解されるであろう。
本明細書で使用される場合、モジュールという用語は、本出願の1つ以上の実施形態に従って実行され得る機能性の所与のユニットを説明し得る。本明細書で使用される場合、モジュールは、任意の形式のハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせを利用して実装され得る。例えば、モジュールを構成するために、1つ以上のプロセッサ、コントローラ、ASIC、PLA、PAL、CPLD、FPGA、論理構成要素、ソフトウェアルーチン、またはその他の機構を実装することができる。例示的な実装形態では、本明細書に記載の様々なモジュールが、別個のモジュールとして実装されてもよく、または記載されている機能および特徴が、1つ以上のモジュール間で部分的または全体的に共有されてもよい。言い換えれば、この説明を読んだ後に当業者に明らかとなるように、本明細書で説明される様々な特徴および機能性は、任意の所与のアプリケーションで実装され、様々な組み合わせおよび順列で1つ以上の別個のモジュールまたは共有モジュールで実装され得る。様々な特徴または機能性の要素が個別のモジュールとして個別に説明または特許請求されている場合でも、当業者は、これらの特徴および機能性が1つ以上の一般的なソフトウェアおよびハードウェア要素相互間で共有され得、このような説明は、個別のハードウェアまたはソフトウェアコンポーネントが、このような特徴または機能性を実装するために、使用されることを要求または暗示することがないことを理解するであろう。
アプリケーションのコンポーネントまたはモジュールの全体または一部がソフトウェアを使用して実装される場合、一実施形態では、これらのソフトウェア要素は、それに関して説明した機能性を実行することが可能であるコンピューティングまたは処理モジュールで動作するように実装され得る。このような例示的なコンピューティングモジュールの1つを図11に示す。様々な実施形態は、例示的なコンピューティングモジュール1100に関して説明される。この説明を読んだ後、関連技術の当業者には、他のコンピューティングモジュールまたはアーキテクチャを使用してアプリケーションを実装する方法が明らかになるであろう。
ここで図11を参照すると、コンピューティングモジュール1100は、コンピューティングモジュール1100が特に目的とするアプリケーションおよび/または環境に応じて、例えば、メインフレーム、スーパーコンピュータ、ワークステーションまたはサーバ、デスクトップ、ラップトップ、ノートブック、またはタブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピューティングデバイス(タブレット、PDA、スマートフォン、携帯電話、パームトップなど)、他の表示デバイス、特定用途向けデバイス、または他の電子デバイスなどの内部に見られるコンピューティングまたは処理能力を表すことができる。
コンピューティングモジュール1100は、例えば、1つ以上のプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、制御モジュール、またはプロセッサ1110などの他の処理デバイスを含むことができ、回路1105に含まれることができる。プロセッサ1110は、例えば、マイクロプロセッサ、コントローラ、または他の制御ロジックなどの専用処理エンジンを使用して実装されてもよい。図示の例では、プロセッサ1110は回路1105を介してバス1155に接続されているが、コンピューティングモジュール1100の他のコンポーネントとの相互作用を促進するため、または外部と通信するために任意の通信媒体を使用することができる。
コンピューティングモジュール1100は、本明細書で単にメインメモリ1115と呼ばれる1つ以上のメモリモジュールも含むことができる。例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)または他のダイナミックメモリは、プロセッサ1110または回路1105によって実行される情報および命令を記憶するために使用されてもよい。メインメモリ1115は、プロセッサ1110または回路1105によって実行される命令の実行中に一時変数または他の中間情報を記憶するためにも使用され得る。同様に、コンピューティングモジュール1100は、プロセッサ1110または回路1105のための静的情報および命令を記憶するために、バス1155に結合された読み取り専用メモリ(ROM)または他の静的記憶デバイスを含むことができる。
コンピューティングモジュール1100はまた、例えば、媒体ドライブ1130および記憶ユニットインターフェース1135を含み得る1つ以上の様々な形態の情報記憶デバイス1120を含み得る。媒体ドライブ1130は、固定またはリムーバブル記憶媒体1125をサポートするドライブまたは他の機構を含んでもよい。例えば、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、CDまたはDVDドライブ(RまたはRW)、または他のリムーバブルまたは固定媒体ドライブが提供されてもよい。したがって、リム-バブル記憶媒体1125は、例えば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、カートリッジ、光ディスク、CDまたはDVD、または媒体ドライブ1130によって読み取られる、書き込まれるまたはアクセスされる他の固定またはリムーバブル媒体を含み得る。これらの例が示すように、リムーバブル記憶媒体1125は、コンピュータソフトウェアまたはデータが記憶されたコンピュータで使用可能な記憶媒体を含んでもよい。
代替実施形態では、情報記憶デバイス1120は、コンピュータプログラムまたは他の命令またはデータをコンピューティングモジュール1100にロードすることを可能にする他の同様の手段を含むことができる。このような手段は、例えば、固定またはリムーバブル記憶ユニット1140および記憶ユニットインターフェース1135を含み得る。このようなリムーバブル記憶ユニット1140および記憶ユニットインターフェース1135の例には、プログラムカートリッジおよびカートリッジインターフェース、リムーバブルメモリ(例えば、フラッシュメモリまたは他のリムーバブルメモリモジュール)およびメモリスロット、PCMCIAスロットおよびカード、およびその他の固定が含まれ得る。または、リムーバブル記憶ユニット1140およびコンピューティングモジュール1100にソフトウェアおよびデータを転送することを可能にするリムーバブル記憶ユニット1140および記憶ユニットインターフェース1135を含み得る。
コンピューティングモジュール1100は、通信インターフェース1150も含み得る。通信インターフェース1150を使用して、コンピューティングモジュール1100と外部デバイスとの間でソフトウェアおよびデータを転送することを可能にすることができる。通信インターフェース1150の例には、モデムまたはソフトモデム、ネットワークインターフェース(イーサネット(登録商標)、ネットワークインターフェースカード、WiMedia、IEEE802.XXまたは他のインターフェースなど)、通信ポート(例えば、USBポート、IRポート、RS232ポートBluetooth(登録商標)インターフェース、またはその他のポート)、または本書で説明する通信媒体で動作するように構成されたその他の通信インターフェースが含まれる。通信インターフェース1150を介して転送されるソフトウェアおよびデータは、例として、電子、電磁(光学を含む)、または所定の通信インターフェース1150によって交換可能な他の信号であり得る信号で運ばれ得る。これらの信号は、チャネル1145を介して通信インターフェース1150に/から提供され得る。チャネル1145は信号を運ぶことができ、有線または無線の通信媒体を使用して実装することができる。チャネル1145のいくつかの非限定的な例には、電話回線、セルラまたは他の無線リンク、RFリンク、光リンク、ネットワークインターフェース、ローカルまたはワイドエリアネットワーク、および他の有線または無線通信チャネルが含まれる。
この文書では、用語「コンピュータプログラム媒体」および「コンピュータ使用可能媒体」および「コンピュータ可読媒体」、ならびにそれらの変形は、一般に、例えばメインメモリ1115、記憶ユニットインターフェース1135、リムーバブル記憶媒体1125、および/またはチャネル1145などの一過性または非一過性媒体を指すために使用される。これらおよび他の様々な形態のコンピュータプログラム媒体またはコンピュータ使用可能/読み取り可能媒体は、実行のために1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを処理デバイスに運ぶことに関与し得る。媒体上で具体化されるこのような命令は、一般に「コンピュータプログラムコード」または「コンピュータプログラム製品」または「命令」(コンピュータプログラムまたは他のグループの形でグループ化される)と呼ばれることがある。実行されると、このような命令は、コンピューティングモジュール1100、それに関連する回路、および/またはそのプロセッサに接続され、本明細書で考察される本開示の特徴または機能を実行することを可能にし得る(例えば、上術および/または特許請求の範囲の方法に関連して)例えば、それがシステム、装置、デバイスなどに組み込まれている場合を含む。
様々な実施形態が、その特定の例示的な特徴を参照して記載されてきた。しかし、添付の特許請求の範囲に記載されている様々な実施形態のより広い趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更を加えることができることは明らかであろう。したがって、仕様と図は、制限的な意味ではなく例示的と見なされるべきである。
様々な例示的な実施形態および実装形態に関して上記で説明したが、個々の実施形態のうちの1つ以上で説明される様々な特徴、態様および機能性は、それらが説明される特定の実施形態への適用可能性に限定されないことを理解されたい代わりに、単独または様々な組み合わせで、本出願の他の実施形態の1つ以上に、このような実施形態が説明されているかどうか、およびこのような特徴が説明された実施形態の一部として提示されているかどうかに適用することができる。したがって、本出願の広さおよび範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではない。
本出願で使用される用語およびフレーズならびにその変化形は、特に明示されない限り、限定的とは対照的に無制限と解釈されるべきである。前述の例として、「含む」という用語は、「含むが、限定されない」などの意味として読まれるべきである。「例」という用語は、考察中の項目の例示的なインスタンスを提供するために使用され、その網羅的または限定的なリストではない。「a」または「an」という用語は、「少なくとも1つ」、「1つ以上」などを意味するものとして読まれるべきである。「セット」という用語は、セットに含まれるタイプの1つ以上のオブジェクトを含むように読まれるべきである。「従来」、「伝統」、「普通」、「標準」、「既知」などの形容詞、および同様の意味の用語は、記載された項目を所与の期間にまたは所与の期間の利用可能な項目に限定するものとして解釈されるべきではなく、しかし、その代わりに、現在または将来いつでも利用可能または既知であり得る従来の、伝統的な、通常の、または標準の技術を包含するように読まれるべきである。同様に、複数形は、ある場合には単数形に適用可能であると認識され、逆もまた同様である。同様に、この文書が当業者に明らかであるかまたは既知である技術に言及する場合、このような技術は、現在または将来のいつでも当業者に明らかであるかまたは既知である技術を包含する。
いくつかの場合では、「1つ以上」、「少なくとも」、「ただし限定されない」または同様のフレーズなどの広範な語句およびフレーズの存在は、このような拡張フレーズが存在し得ない場合では、より狭い場合が意図または要求されることを意味するものと解釈されるべきではない。「モジュール」という用語の使用は、モジュールの一部として説明または特許請求されているコンポーネントまたは機能性がすべて共通のパッケージで構成されていることを意味するものではない。実際、制御ロジック、回路、または他のコンポーネントに関係なく、モジュールの様々なコンポーネントのいずれかまたはすべてを単一のパッケージに結合するか、個別に保守することができ、さらに多数のグループ化またはパッケージまたは多数の場所に分散することができる。
加えて、本明細書に記載される様々な実施形態は、例示的なブロック図、フローチャート、および他の図に関して説明される。この文書を読んだ後、当業者に明らかになるように、図示された実施形態およびそれらの様々な代替形態は、図示された例に限定されることなく実装され得る。例えば、ブロック図とそれに付随する説明は、特定のアーキテクチャまたは構成を強制するものと解釈されるべきではない。さらに、本明細書で説明される様々な方法の動作およびサブ動作は、必ずしも図で説明されまたは示された順序に限定されず、当業者は、本開示を検討することで、本開示の趣旨および範囲内にある本明細書に記載された動作の順序の変形を理解するであろう。
加えて、本明細書に記載の方法の動作およびサブ動作は、いくつかの場合において、システム、装置、デバイス、環境のコンポ-ネント、要素、デバイス、モジュール、回路、プロセッサなどのうちの1つ以上によって実行または実装され得、および/または本明細書に記載され、本開示の様々な図で参照されるコンピューティングモジュール、ならびにそこに示される1つ以上のサブコンポーネント、要素、デバイス、モジュール、プロセッサ、回路など、および/またはそれに関して説明した。このような場合、方法またはその態様の説明は対応する構成要素、要素などを指す場合があるが、明示的な参照が行われるかどうかに関係なく、当業者は、対応する構成要素、要素などを使用することができる。さらに、このような参照は、記載された方法を必ずしも参照された特定の構成要素、要素などに限定するものではないことを理解されたい。したがって、当業者であれば、(サブ)コンポーネント、要素、デバイス、モジュール、および回路などに関連して上述した態様および特徴が、それらの変形を含めて、本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の方法に関連して記載された様々な動作に適用することができ、およびその逆も成り立つことを理解するであろう。