[go: up one dir, main page]

JP7313846B2 - モータ駆動制御装置及び電動アシスト車 - Google Patents

モータ駆動制御装置及び電動アシスト車 Download PDF

Info

Publication number
JP7313846B2
JP7313846B2 JP2019042391A JP2019042391A JP7313846B2 JP 7313846 B2 JP7313846 B2 JP 7313846B2 JP 2019042391 A JP2019042391 A JP 2019042391A JP 2019042391 A JP2019042391 A JP 2019042391A JP 7313846 B2 JP7313846 B2 JP 7313846B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
setting
value
pedal
state
motor drive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019042391A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020142732A (ja
Inventor
康夫 保坂
弘和 白川
太一 ▲柳▼岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Yuden Co Ltd filed Critical Taiyo Yuden Co Ltd
Priority to JP2019042391A priority Critical patent/JP7313846B2/ja
Publication of JP2020142732A publication Critical patent/JP2020142732A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7313846B2 publication Critical patent/JP7313846B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、電動アシスト車の制御技術に関する。
ある文献では、例えば電動モータ付き自転車において、人力駆動力によって車輪を駆動する人力駆動部と、この人力駆動力の大きさに応じて動作する電動駆動部とを備え、人力駆動力に対する電動駆動力の比率、即ちアシスト比率を漕ぎ始めだけ高くすることでモータ駆動の出力を高め、走行開始時の走行を楽にするという制御を行っていることが開示されている。しかしながら、上記のような電動モータ付き自転車の場合、発進から少なくとも安定して自立走行可能になる速度までの低速域であれば、アシスト比率が高くなるという制御を行っているので、低速域でのアシスト比率の設定によっては急発進などの危険性がある。
他の文献では、例えば補助動力付き車両において、人力によって車輪を駆動する人力駆動部と、該人力駆動部の人力駆動力を検出するトルク検出部と、モータによって車輪を駆動する電動駆動部と、走行開始又は上り坂走行を検出する検出手段と、トルク検出部の検出値に対する電動駆動力の出力の比率であるアシスト比率を検出手段が走行開始又は上り坂走行を検出したときだけ高い値に設定する制御回路とを備えることが開示されている。ここで、制御回路は、走行開始又は上り坂走行時に高くなる複数の比率の異なるアシスト比率を予め設定し、ユーザの指示により、アシスト比率を高いアシスト比率に切り換える切換スイッチを設けるようになっている。このようにユーザによってスイッチの切替操作を行わなければならないのでユーザにとって煩わしく、ユーザは、高いアシスト比率のために生ずる急発進の危険性についても配慮しなければならなくなる。
日本特許第3468843号公報 特開2001-97274号公報
よって、本発明の目的は、一側面によれば、電動アシスト車について安全性と発進性とを両立させるための新規な技術を提供することである。
本発明に係るモータ駆動制御装置は、(A)ブレーキセンサからの入力に応じて検出される状態に基づき、発進性を安全性より優先する第1の設定と安全性を発進性より優先する第2の設定とのうちいずれかを設定する設定部と、(B)設定部により設定された第1の設定と第2の設定とのいずれかに従って、モータの駆動を制御する制御部とを有する。
一側面によれば、電動アシスト車について安全性と発進性とを両立させることができるようになる。
図1は、電動アシスト自転車の外観を示す図である。 図2は、モータ駆動制御装置の構成例を示す図である。 図3は、第1の実施の形態に係るモータ制御部の構成例を示す図である。 図4は、第1の実施の形態に係る処理フローを示す図である。 図5は、第2の実施の形態に係るモータ制御部の構成例を示す図である。 図6は、第2の実施の形態における処理フローを示す図である。 図7は、第2の実施の形態における処理フローを示す図である。 図8は、終了条件についての判定処理の処理フローを示す図である。 図9は、アシスト比及び出力トルク上限値の変化カーブを説明するための図である。 図10は、第3の実施の形態における処理フローを示す図である。 図11は、第3の実施の形態における処理フローを示す図である。 図12は、第3の実施の形態における処理フローを示す図である。 図13は、出力トルク上限値の変化カーブの一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、電動アシスト車の一例である電動アシスト自転車の例をもって説明する。しかしながら、本発明の実施の形態は、電動アシスト自転車だけに適用対象を限定するものではなく、人力に応じて移動する移動体(例えば、台車、車いすなど)の移動を補助するモータなどに対するモータ駆動制御装置についても適用可能である。
本発明の実施の形態では、ユーザがブレーキを握っている場合には、モータが駆動されて発進しようとしても電動アシスト車をすぐさま停止させることができるという点に着目する。すなわち、ブレーキ操作で安全性を確保できるような状態であることを確認した上で、発進性を高めるような制御を行うこととする。
例えば上り坂で発進する場合にはユーザはブレーキを握っていることが多く、発進性を高めるような制御を行うことで、ユーザは安定した走行で楽に登坂できるようになる。一方、平地で発進性を高めるような制御を行った場合でも、それはブレーキ操作で安全性を確保できるような状態であることを確認できているために、安全に電動アシスト車を停止させることができる。ブレーキ操作は、ユーザが通常行う操作であり、特別なスイッチなどを設けて操作する煩わしさもない。
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態における電動アシスト車の一例である電動アシスト自転車の一例を示す外観図である。この電動アシスト自転車1は、モータ駆動装置を搭載している。モータ駆動装置は、バッテリパック101と、モータ駆動制御装置102と、トルクセンサ103と、ペダル回転センサ104と、モータ105と、操作パネル106と、ブレーキセンサ107とを有する。
また、電動アシスト自転車1は、前輪、後輪、前照灯、フリーホイール、変速機等も有している。
バッテリパック101は、例えばリチウムイオン二次電池であるが、他種の電池、例えばリチウムイオンポリマー二次電池、ニッケル水素蓄電池などであってもよい。そして、バッテリパック101は、モータ駆動制御装置102を介してモータ105に対して電力を供給し、回生時にはモータ駆動制御装置102を介してモータ105からの回生電力によって充電も行う。
トルクセンサ103は、クランク軸周辺に設けられており、運転者によるペダルの踏力を検出し、この検出結果をモータ駆動制御装置102に出力する。また、ペダル回転センサ104は、トルクセンサ103と同様に、クランク軸周辺に設けられており、回転に応じた信号をモータ駆動制御装置102に出力する。
モータ105は、例えば周知の三相直流ブラシレスモータであり、例えば電動アシスト自転車1の前輪に装着されている。モータ105は、前輪を回転させるとともに、前輪の回転に応じてローターが回転するように、ローターが前輪に連結されている。さらに、モータ105はホール素子等の回転センサを備えてローターの回転情報(すなわちホール信号)をモータ駆動制御装置102に出力する。
モータ駆動制御装置102は、モータ105の回転センサ、ブレーキセンサ107、トルクセンサ103及びペダル回転センサ104等からの信号に基づき所定の演算を行って、モータ105の駆動を制御し、モータ105による回生の制御も行う。
操作パネル106は、例えばアシストの有無に関する指示入力(すなわち、電源スイッチのオン及びオフ)、アシスト有りの場合には希望アシスト比等の入力をユーザから受け付けて、当該指示入力等をモータ駆動制御装置102に出力する。また、操作パネル106は、モータ駆動制御装置102によって演算された結果である走行距離、走行時間、消費カロリー、回生電力量等のデータを表示する機能を有する場合もある。また、操作パネル106は、LED(Light Emitting Diode)などによる表示部を有している場合もある。これによって、例えばバッテリパック101の充電レベルや、オンオフの状態、希望アシスト比に対応するモードなどを運転者に提示する。
ブレーキセンサ107は、運転者のブレーキ操作を検出して、ブレーキ操作に関する信号(例えば、ブレーキの有無を表す信号)をモータ駆動制御装置102に出力する。具体的には、磁石とリードスイッチを用いたセンサである。
本実施の形態に係るモータ駆動制御装置102に関連する構成を図2に示す。モータ駆動制御装置102は、制御器1020と、FET(Field Effect Transistor)ブリッジ1030とを有する。FETブリッジ1030は、モータ105のU相についてのスイッチングを行うハイサイドFET(Suh)及びローサイドFET(Sul)と、モータ105のV相についてのスイッチングを行うハイサイドFET(Svh)及びローサイドFET(Svl)と、モータ105のW相についてのスイッチングを行うハイサイドFET(Swh)及びローサイドFET(Swl)とを含む。このFETブリッジ1030は、コンプリメンタリ型スイッチングアンプの一部を構成している。
また、制御器1020は、演算部1021と、ペダル回転入力部1022と、モータ回転入力部1024と、可変遅延回路1025と、モータ駆動タイミング生成部1026と、トルク入力部1027と、ブレーキ入力部1028と、AD(Analog-Digital)入力部1029とを有する。
演算部1021は、操作パネル106からの入力(例えばアシストのオン/オフなど)、ペダル回転入力部1022からの入力、モータ回転入力部1024からの入力、トルク入力部1027からの入力、ブレーキ入力部1028からの入力、AD入力部1029からの入力を用いて所定の演算を行って、モータ駆動タイミング生成部1026及び可変遅延回路1025に対して出力を行う。なお、演算部1021は、メモリ10211を有しており、メモリ10211は、演算に用いる各種データ及び処理途中のデータ等を格納する。さらに、演算部1021は、プログラムをプロセッサが実行することによって実現される場合もあり、この場合には当該プログラムがメモリ10211に記録されている場合もある。また、メモリ10211は、演算部1021とは別に設けられる場合もある。
ペダル回転入力部1022は、ペダル回転センサ104からの、ペダル回転位相角(クランク回転位相角とも呼ぶ。なお、回転方向を表す信号を含む場合もある)を、ディジタル化して演算部1021に出力する。モータ回転入力部1024は、モータ105が出力するホール信号からモータ105の回転(本実施の形態においては前輪の回転)に関する信号(例えば回転位相角、回転方向など)を、ディジタル化して演算部1021に出力する。トルク入力部1027は、トルクセンサ103からの踏力に相当する信号をディジタル化して演算部1021に出力する。ブレーキ入力部1028は、ブレーキセンサ107からのブレーキ有り又は無しを表す信号をディジタル化して演算部1021に出力する。AD入力部1029は、二次電池からの出力電圧をディジタル化して演算部1021に出力する。
演算部1021は、演算結果として進角値を可変遅延回路1025に出力する。可変遅延回路1025は、演算部1021から受け取った進角値に基づきホール信号の位相を調整してモータ駆動タイミング生成部1026に出力する。演算部1021は、演算結果として例えばPWM(Pulse Width Modulation)のデューティー比に相当するPWMコードをモータ駆動タイミング生成部1026に出力する。モータ駆動タイミング生成部1026は、可変遅延回路1025からの調整後のホール信号と演算部1021からのPWMコードとに基づいて、FETブリッジ1030に含まれる各FETに対するスイッチング信号を生成して出力する。演算部1021の演算結果によって、モータ105は、力行駆動される場合もあれば、回生制御される場合もある。なお、モータ駆動の基本動作については、国際公開第2012/086459号パンフレット等に記載されており、本実施の形態の主要部ではないので、ここでは説明を省略する。
次に、図3に、演算部1021において実現されるモータ制御部3000に関連する機能ブロック構成例(本実施の形態に係る部分)を示す。本実施の形態に係るモータ制御部3000は、設定部3100と、制御部3200とを有する。
設定部3100は、ブレーキ入力部1028からのブレーキ入力に基づき、制御部3200で用いられる設定値を決定し、制御部3200に出力する。本実施の形態では、ブレーキがオンになっている状態及びブレーキがオンからオフになってから所定時間内であれば、第1の値をペダルトルク閾値として設定し、それ以外の状態であれば、第1の値より大きい第2の値をペダルトルク閾値として設定する。
制御部3200は、例えばモータ回転入力部1024からのモータ回転入力と、トルク入力部1027からのトルク入力と、ペダル回転入力部1022からペダル回転入力とに応じて、さらに設定部3100からの設定値に従ってモータ駆動のための所定の演算を行って、モータ駆動タイミング生成部1026及び可変遅延回路1025への出力を生成する。本実施の形態では、ブレーキがオンになっている状態及びブレーキがオンからオフへ変化してから所定時間内であれば、第2の値より小さい第1の値がペダルトルク閾値として設定されるので、ユーザによるペダルの踏み込みが少なくても、入力ペダルトルク有りと判定してモータを駆動し始める。すなわち、直ぐに発進するようになる。一方、上記以外の状態であれば、第1の値より大きい第2の値がペダルトルク閾値として設定されるので、ユーザによるペダルの踏み込みがある程度にならないとモータの駆動を開始しないように制御される。
なお、制御部3200は、例えば、モータ回転入力から計算される車速と、ペダル回転入力から計算されるペダル回転換算車速と、トルク入力(入力ペダルトルク)とに基づき、どの程度(0の場合も含む)アシストするようにモータ駆動を行うか決定し、それに応じてモータ駆動タイミング生成部1026及び可変遅延回路1025を介してFETブリッジ1030のスイッチングを制御することで、モータ105の駆動を制御する。なお、制御部3200は、場合によってはモータ105の回生制御をも行う場合があるが、本実施の形態の主要部ではないので、ここでは説明を省略する。
次に、図4を用いて、図3に示したモータ制御部3000における主に設定部3100の処理内容について説明する。なお、ステップS1からステップS11までを所定のフレーム時間毎に実行するものとする。
設定部3100は、ブレーキセンサ107の出力がオンになったかどうかをブレーキ入力部1028からのブレーキ入力に基づき判断する(ステップS1)。すなわち、ユーザによりブレーキが握られているか否かを判断する。ブレーキセンサ107の出力がオフであれば、処理はステップS5に移行する。
一方、ブレーキセンサ107の出力がオンであれば、設定部3100は、時間を計測するタイマ1の値をクリアする(ステップS3)。タイマ1は、常に時間を計測しているが、ステップS3でクリアされると、例えば0から時間を計測し始める。
そして、設定部3100は、タイマ1の値が閾値Tth1以下であるか否かを判断する(ステップS5)。ステップS1及びS3によれば、ユーザによりブレーキが握られている間は、タイマ1は常にクリアされるのでタイマ1の計測は継続しないが、ブレーキが放されるとタイマ1の計測が継続する。従って、ここでは、ユーザによってブレーキが握られているか、又はブレーキが放されてから閾値Tth1時間以内であるか否かが判断される。閾値Tth1は、例えば2秒であるが、これはユーザがブレーキを握るのを一旦止めて直ぐにブレーキを再度握るまでの時間に基づき決定される。
タイマ1の値が閾値Tth1以下であれば、設定部3100は、ペダルトルク閾値にPth1(<Pth2)を設定するように、制御部3200に指示する(ステップS7)。このペダルトルク閾値Pth1(例えば30Nm)は、発進性を安全性より優先する際に設定される閾値であって、通常のペダルトルク閾値Pth2(例えば40Nm)よりも小さな値を有する。従って、制御部3200は、ユーザがペダルを漕ぐ際に検出される入力ペダルトルクがいつもより小さくても、アシストを行うようにモータ105を駆動するようになる。ブレーキを掛けていなくても直ぐに掛けられる状態にあれば、このように発進性を安全性より優先してモータを駆動するようにする。
一方、タイマ1の値が閾値Tth1を超えている場合には、設定部3100は、ペダルトルク閾値にPth2(>Pth1)を設定するように、制御部3200に指示する(ステップS9)。例えばこのペダルトルク閾値Pth2は、通常の閾値である。従って、通常どおり安全性を発進性より優先するものである。
ステップS7又はS9の後に、設定部3100は、電源断などにより処理終了が指示されたか否かを判断して(ステップS11)、処理終了でなければ処理はステップS1に戻る。一方、処理終了であれば、これで処理を終える。
以上のような処理を行うことで、ブレーキセンサ107からの入力に基づきペダルトルク閾値を調整することで、発進性を優先する設定と安全性を優先する設定とを切り替えることができるようになる。すなわち、状態に応じて発進性と安全性とを両立させることができるようになる。なお、ブレーキレバーが放されてから閾値Tth1以内であるか否かについては判断しないようにしても良い。すなわち、ユーザによってブレーキが握られている場合にのみ、発進性を優先させても良い。
[実施の形態2]
第1の実施の形態ではペダルトルク閾値の設定を切り替える例を示したが、他の設定値を変更するようにしても良い。本実施の形態では、アシスト比と出力トルク上限値とを変更する例を説明する。
本実施の形態では、図3に示したモータ制御部3000に代わって、図5に示すようなモータ制御部3000bを用いる。
モータ制御部3000bは、設定部3100bと制御部3200とを有する。設定部3100bは、ブレーキ入力部1028からのブレーキ入力に加えて、モータ回転入力部1024からのモータ回転入力と、トルク入力部1027からのトルク入力と、ペダル回転入力部1022からペダル回転入力とに更に基づき、制御部3200で用いられる設定値(アシスト比及び出力トルク上限値)を決定し、制御部3200に出力する。
本実施の形態では、ブレーキがオンになっている状態及びブレーキがオンからオフになってから所定時間内であれば、第1のアシスト比及び第1の出力トルク上限値を設定し、それ以外の状態であれば、第1のアシスト比より小さい第2のアシスト比及び第1の出力トルク上限値より小さい第2の出力トルク上限値を設定する。
制御部3200は、例えばモータ回転入力部1024からのモータ回転入力と、トルク入力部1027からのトルク入力と、ペダル回転入力部1022からペダル回転入力とに応じて、さらに設定部3100からの設定値(例えばアシスト比及び出力トルク上限値)に従ってモータ駆動のための所定の演算を行って、モータ駆動タイミング生成部1026及び可変遅延回路1025への出力を生成する。
なお、制御部3200は、例えば、モータ回転入力から計算される車速と、ペダル回転入力から計算されるペダル回転換算車速と、トルク入力(入力ペダルトルク)とに基づき、どの程度(0の場合も含む)アシストするようにモータ駆動を行うか決定し、それに応じてモータ駆動タイミング生成部1026及び可変遅延回路1025を介してFETブリッジ1030のスイッチングを制御することで、モータ105の駆動を制御する。モータ105の出力トルクは、例えば入力ペダルトルクにアシスト比を乗ずるなどして決定されるが、出力トルク上限値を超えることはない。すなわち、入力ペダルトルクが同じでもアシスト比が大きくなれば出力トルクも大きくなるので、登坂時などにおける発進性が改善される。但し、その出力トルクは出力トルク上限値を超えることはないので、出力トルク上限値が変わらなければ、強くペダルを漕いだ場合と同じレベルのアシストが限界となる。一方、出力トルク上限値が大きくなれば、より強く漕げばその分出力トルクが大きくなる範囲が広がるので、より発進性が改善されることになる。但し、いずれか一方のみを変更するようにしても良い。
次に、図6を用いて、図5に示したモータ制御部3000bにおける主に設定部3100bの処理内容について説明する。なお、ステップS21乃至S47までを、所定のフレーム時間毎に実行するものとする。
設定部3100bは、ブレーキセンサ107の出力がオンになったかどうかをブレーキ入力部1028からのブレーキ入力に基づき判断する(ステップS21)。すなわち、ユーザによりブレーキが握られているか否かを判断する。ブレーキセンサ107の出力がオフであれば、処理はステップS25に移行する。
一方、ブレーキセンサ107の出力がオンであれば、設定部3100bは、時間を計測するタイマ1の値をクリアする(ステップS23)。タイマ1は、常に時間を計測しているが、ステップS23でクリアされると、例えば0から時間を計測し始める。
そして、設定部3100bは、トルク入力部1027からのトルク入力(入力ペダルトルク)が、ペダルトルク閾値以上であるか否かを判断する(ステップS25)。入力ペダルトルクがペダルトルク閾値未満であれば、処理は端子Aを介して図7の処理に移行する。
なお、第1の実施の形態のように、ステップS23の後にステップS5乃至S9を設けるようにしても良い。
一方、入力ペダルトルクがペダルトルク閾値以上であれば、設定部3100bは、タイマ1の値が閾値Tth2以下であるか否かを判断する(ステップS27)。このステップの主旨は、図4のステップS5と同様であり、閾値Tth2は例えば2秒である。タイマ1の値が閾値Tth2を超えていれば、処理は端子Aを介して図7の処理に移行する。
一方、タイマ1の値が閾値Tth2以下であれば、設定部3100bは、発進性を優先する状態を表す発進フラグがオフであるか否かを判断する(ステップS29)。発進フラグは初期的にはオフになっているものとする。発進フラグが既にオンになっていれば、処理は端子Aを介して図7の処理に移行する。
一方、発進フラグがオフである場合には、設定部3100bは、発進フラグをオンにセットする(ステップS31)。また、設定部3100bは、発進性を優先することを止めて安全性を優先し始める条件である終了条件についての継続測定値をクリアする(ステップS33)。そして処理は端子Aを介して図7の処理に移行する。
終了条件についての継続測定値は、例えば、ペダル回転角度と、経過時間である。ペダル回転角度と経過時間とは、それぞれ常に計測しているが、本ステップでクリアされることで、発進フラグがオンになったタイミングで例えばゼロから計測を開始することになる。なお、ペダル回転角度は、ペダル回転入力部1022からのペダル回転入力に基づき計測を行う。
終了条件は、その他に、ペダル回転数[rpm]、速度[km/h]、平滑化ペダルトルク[Nm]などのパラメータも含まれる。従って、ペダル回転角度[°]と経過時間とを採用しない場合には、本ステップはスキップされる。なお、終了条件は最低1つ採用されていれば良い。ペダル回転数については、ペダル回転入力部1022からのペダル回転入力に基づき計測を行う。速度については、例えばモータ回転入力部1024からのモータ回転入力に基づき計測を行う。平滑化ペダルトルクについては、トルク入力部1027からのペダルトルク入力を、移動平均などによって平滑化することで計測する。
図7の処理の説明に移行して、設定部3100bは、終了条件の判定処理を実行する(ステップS35)。
終了条件の判定処理は、例えば図8に示すようなものである。
すなわち、設定部3100bは、平滑化ペダルトルクが、その閾値TH1以上であるか否かを判断する(ステップS51)。この条件を満たさない場合には、ステップS63に移行して、設定部3100bは、終了条件を満たすことを表すフラグを設定する(ステップS63)。そして、呼び出し元の処理に戻る。このように、平滑化ペダルトルクが十分に小さな値となった場合には、発進性優先を止めるものである。なお、TH1は、例えば10Nmである。
一方、ステップS51の条件を満たしている場合には、設定部3100bは、ペダル回転角度が、その閾値TH2以下であるか否かを判断する(ステップS53)。この条件を満たさない場合には、処理はステップS63に移行する。このように、発進フラグがオンになってからのペダル回転角度が十分に大きな値となった場合には、発進性優先を止めるものである。なお、TH2は、例えば1080°又は3回である。
一方、ステップS53の条件を満たしている場合には、設定部3100bは、ペダル回転数が、その閾値TH3以下であるか否かを判断する(ステップS55)。この条件を満たさない場合には、処理はステップS63に移行する。このように、ペダル回転数が十分速くなった場合には、発進性優先を止めるものである。なお、TH3は、例えば30rpmである。
一方、ステップS55の条件を満たしている場合には、設定部3100bは、速度が、その閾値TH4以下であるか否かを判断する(ステップS57)。この条件を満たさない場合には、処理はステップS63に移行する。このように、速度が十分速くなった場合には、発進性優先を止めるものである。なお、TH4は、例えば8km/hである。
一方、ステップS57の条件を満たしている場合には、設定部3100bは、経過時間が、その閾値TH5以下であるか否かを判断する(ステップS59)。この条件を満たさない場合には、処理はステップS63に移行する。このように、発進フラグがオンになってから十分な時間が経過した場合には、発進性優先を止めるものである。なお、TH3は、例えば3秒である。
一方、ステップS59の条件を満たしている場合には、設定部3100bは、終了条件を満たさないことを表すフラグを設定する(ステップS61)。そして呼び出し元の処理に戻る。
このように、いずれかの終了条件が満たされれば、終了条件を満たしたものと判断する。なお、これらの終了条件の全てのパラメータを採用しなくても良い。また、別の追加のパラメータを採用するようにしても良い。
図7の処理の説明に戻って、設定部3100bは、ステップS35の判定処理の結果により終了条件が満たされたか判断する(ステップS37)。終了条件が満たされていない場合には、処理はステップS41に移行する。一方、終了条件が満たされている場合には、設定部3100bは、発進フラグをオフにセットする(ステップS39)。そして処理はステップS41に移行する。
設定部3100bは、発進フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS41)。発進フラグがオフになっていれば、設定部3100bは、通常駆動状態の値を設定するように、制御部3200に指示する(ステップS45)。すなわち、安全性優先の設定値(アシスト比及び出力トルク上限値)をセットする。
なお、アシスト比については、例えば速度に応じてアシスト比が変化するアシスト比マップが用意されている場合があり、第1のアシスト比として第1のアシスト比マップが設定されていれば、ステップS45で、第2のアシスト比として第2のアシスト比マップが設定される。例えば、第1のアシスト比マップでは、低速時におけるアシスト比が第2のアシスト比マップより高くなるように設定されている。
また、出力トルク上限値については、一般的な出力トルク上限値が第2の出力トルク上限値として用意されており、第2の出力トルク上限値に対して所定の係数を乗ずることで設定するようにしても良い。
アシスト比についても、第2のアシスト比に対して所定の係数を乗ずることで第1のアシスト比を設定するようにしても良い。また、乗算ではなく加算であってもよい。
一方、発進フラグがオンであれば、設定部3100bは、例えば終了条件に含まれる所定のパラメータの値に応じて、アシスト比及び出力トルク上限値を設定するように、制御部3200に指示する(ステップS43)。
終了条件を満たすまで一定のアシスト比及び出力トルク上限値を設定しても良いが、終了条件を満たした直後に、ユーザに違和感を与えないため、滑らかに第1のアシスト比及び第1の出力トルク上限値から第2のアシスト比及び第2の出力トルク上限値に変化させることが好ましい。
より具体的には、図9に示すようなカーブに従って、アシスト比及び出力トルク上限値を変化させる。
図9において、縦軸は、アシスト比及び出力トルク上限値を表し、横軸は、終了条件に係るパラメータの値を表している。
この例では、発進フラグがオンになると、アシスト比及び出力トルク上限値には基準となる値の1.5倍の値が設定されて、ペダル回転角度が360°になるまで、ペダル回転数が20rpmになるまで、速度が5km/hになるまで、経過時間が2秒になるまで、その値が継続される。その後、ペダル回転角度の場合には720°から1080°に至るまで、線形に減少して基準となる値になり、ペダル回転数の場合には20rpmから30rpmに至るまで、線形に減少して基準となる値になり、速度の場合には5km/hから8km/hになるまで 線形に減少して基準となる値になり、経過時間の場合には2秒から3秒になるまで、線形に減少して基準となる値になる。基準となる値に至るペダル回転角度、ペダル回転数、速度、経過時間は、それぞれのパラメータの終了条件の閾値である。
これらのうち1つのパラメータを採用しても良いし、複数のパラメータを採用しても良い。
例えば、経過時間のみを説明変数として選択する場合には、図9に示すように時間の関数としてアシスト比及び出力トルクを変化させる。
一方、複数のパラメータを採用する場合には、例えば、各パラメータで決定された値のうち最小値を採用するようにする。図9の例の場合、ペダル回転角度が720°で、ペダル回転数が22rpmで、速度が5.6km/hで、経過時間が2.8秒であれば、ペダル回転角度については1.5倍、ペダル回転数については1.4倍、速度については1.3倍、経過時間については1.1倍と得られる。よって、最少の1.1倍のアシスト比及び出力トルク上限値が採用する。
図9のカーブは一例であって、他のカーブを規定しても良い。また、平滑化ペダルトルクについては示されていないが、これについてもカーブを規定しても良い。
図7の処理の説明に戻って、ステップS45又はS43の後、設定部3100bは、電源断などにより処理終了となったか否かを判断する(ステップS47)。処理終了でなければ、処理は端子Bを介して図6のステップS21に戻る。一方、処理終了でれば、処理を終える。
以上述べたように、アシスト比及び出力トルク上限値は、安全性が確保できる蓋然性が高い状態であることが確認されれば、発進性を優先するように設定され、それ以外であれば安全性を優先するように設定されるようになる。
なお、発進フラグをオンにさせた場合に、アシスト比及び出力トルク上限値に基準から大きな値に設定する例を示したが、発進フラグをオフにさせた場合に、アシスト比及び出力トルク上限値をそれまでの値より小さくするようにしても良い。また、発進フラグをオフにさせてから徐々に目標値まで変化させるようにしても良い。
[実施の形態3]
第2の実施の形態では、アシスト比及び出力トルク上限値を同様に設定するケースを説明したが、独立に設定するように制御しても良い。本実施の形態では、後者の場合の処理を説明する。
なお、第2の実施の形態における設定部3100bと本実施の形態における設定部とは処理内容が異なるが、説明を簡略化するために設定部3100bが実行するものとして説明する。また、同じ処理については同じステップ番号を付している。
図10乃至図13を用いて、主に設定部3100bの処理内容について説明する。
まず、設定部3100bは、ブレーキセンサ107の出力がオンになったかどうかをブレーキ入力部1028からのブレーキ入力に基づき判断する(ステップS21)。ブレーキセンサ107の出力がオフであれば、処理はステップS101に移行する。
一方、ブレーキセンサ107の出力がオンであれば、設定部3100bは、時間を計測するタイマ1の値をクリアする(ステップS23)。タイマ1は、常に時間を計測しているが、ステップS23でクリアされると、例えば0から時間を計測し始める。
そして、設定部3100bは、タイマ1の値が閾値Tth1以下であるか否かを判断する(ステップS101)。本ステップは、第1の実施の形態におけるステップS5と同じである。
タイマ1の値が閾値Tth1以下であれば、設定部3100bは、ペダルトルク閾値にPth1(<Pth2)を設定するように、制御部3200に指示する(ステップS103)。本ステップは、第1の実施の形態におけるステップS7と同じである。
一方、タイマ1の値が閾値Tth1を超えている場合には、設定部3100bは、ペダルトルク閾値にPth2(>Pth1)を設定するように、制御部3200に指示する(ステップS105)。本ステップは、第1の実施の形態におけるステップS9と同じである。
ステップS103又はS105の後に、設定部3100bは、トルク入力部1027からのトルク入力(入力ペダルトルク)が、ペダルトルク閾値以上であるか否かを判断する(ステップS25)。入力ペダルトルクがペダルトルク閾値未満であれば、処理は端子Dを介して図11の処理に移行する。
一方、入力ペダルトルクがペダルトルク閾値以上であれば、設定部3100bは、タイマ1の値が閾値Tth2以下であるか否かを判断する(ステップS27)。タイマ1の値が閾値Tth2を超えていれば、処理は端子Dを介して図11の処理に移行する。
一方、タイマ1の値が閾値Tth2以下であれば、設定部3100bは、アシスト比について発進性を優先する状態を表す第1発進フラグがオフであるか否かを判断する(ステップS107)。第1発進フラグは初期的にはオフになっているものとする。第1発進フラグが既にオンになっていれば、処理は端子Cを介して図11の処理に移行する。
一方、第1発進フラグがオフである場合には、設定部3100bは、第1発進フラグをオンにセットする(ステップS109)。また、設定部3100bは、アシスト比について発進性を優先することを止めて安全性を優先し始める条件である第1終了条件についての継続測定値をクリアする(ステップS111)。そして処理は端子Cを介して図11の処理に移行する。
第1終了条件についての継続測定値は、第2の実施の形態における終了条件についての継続測定値とほぼ同様であるが、出力トルク上限値についての第2終了条件についての継続測定値とは異なるようにしてもよい。
図11の処理の説明に移行して、設定部3100bは、出力トルク上限値について発進性を優先する状態を表す第2発進フラグがオフであるか否かを判断する(ステップS113)。第2発進フラグは初期的にはオフになっているものとする。第2発進フラグが既にオンになっていれば、処理はステップS119に移行する。
一方、第2発進フラグがオフである場合には、設定部3100bは、第2発進フラグをオンにセットする(ステップS115)。また、設定部3100bは、出力トルク上限値について発進性を優先することを止めて安全性を優先し始める条件である第2終了条件についての継続測定値をクリアする(ステップS117)。
そして、設定部3100bは、第1終了条件の判定処理を実行する(ステップS119)。ステップS119は、基本的には、図8に示したような処理である。但し、それぞれの終了条件に設定されている閾値については、本ステップ用に設定する。なお、判断すべきパラメータを変更しても良い。
その後、設定部3100bは、ステップS119の判定処理の結果により第1終了条件が満たされたか判断する(ステップS121)。第1終了条件が満たされていない場合には、処理はステップS125に移行する。一方、第1終了条件が満たされている場合には、設定部3100bは、第1発進フラグをオフにセットする(ステップS123)。そして処理はステップS125に移行する。
設定部3100bは、第1発進フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS125)。第1発進フラグがオフになっていれば、設定部3100bは、通常駆動状態のアシスト比を設定するように、制御部3200に指示する(ステップS129)。すなわち、安全性優先のアシスト比をセットする。そして処理は端子Eを介して図12の処理に移行する。
一方、発進フラグがオンであれば、設定部3100bは、例えば第1終了条件に含まれる所定のパラメータの値に応じて、アシスト比を設定するように、制御部3200に指示する(ステップS127)。そして処理は端子Eを介して図12の処理に移行する。
第1終了条件を満たすまで一定のアシスト比を設定しても良いが、第1終了条件を満たした直後に、ユーザに違和感を与えないため、滑らかに第1のアシスト比から第2のアシスト比に変化させるものである。
例えば、アシスト比については図9に示すようなカーブに従って変化させる。基本的に図9について述べた事項は、アシスト比を変化させるという点において同じである。
図12の処理の説明に移行して、設定部3100bは、第2終了条件の判定処理を実行する(ステップS129)。ステップS129は、基本的には、図8に示したような処理である。但し、それぞれの終了条件に設定されている閾値については、本ステップ用に設定する。なお、判断すべきパラメータを変更しても良い。
その後、設定部3100bは、ステップS129の判定処理の結果により第2終了条件が満たされたか判断する(ステップS131)。第2終了条件が満たされていない場合には、処理はステップS135に移行する。一方、第2終了条件が満たされている場合には、設定部3100bは、第2発進フラグをオフにセットする(ステップS133)。そして処理はステップS135に移行する。
設定部3100bは、第2発進フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS135)。第2発進フラグがオフになっていれば、設定部3100bは、通常駆動状態の出力トルク上限値を設定するように、制御部3200に指示する(ステップS139)。すなわち、安全性優先の出力トルク上限値をセットする。そして処理はステップS141に移行する。
一方、第2発進フラグがオンであれば、設定部3100bは、例えば第2終了条件に含まれる所定のパラメータの値に応じて、出力トルク上限値を設定するように、制御部3200に指示する(ステップS137)。そして処理はステップS141に移行する。
第2終了条件を満たすまで一定の出力トルク上限値を設定しても良いが、第2終了条件を満たした直後に、ユーザに違和感を与えないため、滑らかに第1の出力トルク上限値から第2の出力トルク上限値に変化させるものである。
例えば、図9とは異なる図13に示すようなカーブを用意する。
図9において、縦軸は、出力トルク上限値を表し、横軸は、第2終了条件に係るパラメータの値を表している。
この例では、第2発進フラグがオンになると、出力トルク上限値には基準となる値より大きな値が設定されて、ペダル回転角度が240°になるまで、ペダル回転数が10rpmになるまで、速度が2.7km/hになるまで、経過時間が1秒になるまで、その値が継続される。その後、ペダル回転角度の場合には240°から360°に至るまで、線形に減少して基準となる値になり、ペダル回転数の場合には10rpmから15rpmに至るまで、線形に減少して基準となる値になり、速度の場合には2.7km/hから4km/hになるまで 線形に減少して基準となる値になり、経過時間の場合には1秒から1.5秒になるまで、線形に減少して基準となる値になる。基準となる値になるペダル回転角度、ペダル回転数、速度、経過時間は、それぞれのパラメータの第2終了条件の閾値である。
これらのうち1つのパラメータを採用しても良いし、複数のパラメータを採用しても良い。複数のパラメータを採用した場合には、最小値を採用するような方式も図9と同様に採用可能である。
このように、アシスト比と出力トルク上限値とを別々に設定するようにしても良い。
以上本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上で述べた機能ブロック図は一例であって、1の機能ブロックを複数の機能ブロックに分けても良いし、複数の機能ブロックを1つの機能ブロックに統合しても良い。処理フローについても、処理内容が変わらない限り、ステップの順番を入れ替えたり、複数のステップを並列に実行するようにしても良い。
また、各実施の形態において説明した各技術的要素については、その目的に応じて任意に削除したり、任意に組み合わせたりすることができる。
演算部1021は、一部又は全部を専用の回路にて実装しても良いし、予め用意したプログラムを実行することで、上で述べたような機能を実現させるようにしても良い。
上ではアシスト比及び出力トルク上限値を設定対象としていたが、他のパラメータで発進性を高めるのに用いられる他の設定項目があれば、それを設定対象に採用しても良い。 以上述べた実施の形態をまとめると以下のようになる。
本実施の形態に係るモータ駆動制御装置は、(A)ブレーキセンサからの入力に応じて検出される状態に基づき、発進性を安全性より優先する第1の設定と安全性を発進性より優先する第2の設定とのうちいずれかを設定する設定部と、(B)設定部により設定された第1の設定と第2の設定とのいずれかに従って、モータの駆動を制御する制御部とを有する。
このようにすれば、ブレーキセンサからの入力に応じて検出される状態に応じて、発進性と安全性とのいずれかを優先して設定を行うことができ、それに従って適切にモータの駆動を制御できるようになる。具体的には、ブレーキによって安全性が確保できる蓋然性が高ければ、発進性を優先したモータ駆動を行い、そうでないならば安全性を優先したモータ駆動を行うので、電動アシスト車について安全性と発進性とを両立させることができるようになる。
なお、上で述べた状態は、(a)ブレーキセンサからブレーキ操作有りを示す第1の信号を受信している第1状態と、ブレーキセンサからブレーキ操作無しを表す第2の信号を受信している第2状態とのいずれかであるか、または、(b)第1状態に加えてブレーキセンサからの信号が第1の信号から第2の信号に切り替わった後所定時間内である第3状態と、上記所定時間後であって第1の信号に切り替わる前である第4の状態とのいずれかであるようにしてもよい。第1状態又は第3状態であれば、ユーザのブレーキ操作によって安全性を確保できる蓋然性が高いと考えられる。
また、上で述べた第1の設定が、モータの駆動を開始する条件である入力ペダルトルク閾値を第2の設定におけるペダルトルク閾値よりも小さな値にする設定を含み、上で述べた第2の設定が、ペダルトルク閾値を第1の設定におけるペダルトルク閾値よりも大きな値にする設定を含むようにしても良い。
このようにすれば、第1の設定がなされればモータ駆動が早期に開始されるようになるので、例えば登坂時に発進性が良くなって安定的に発進できるようになる。第2の設定がなされれば、十分なペダルトルクが入力がなされてからモータ駆動が開始されるので、安全性が十分に確保されるようになる。
さらに、上で述べた第1の設定が、アシスト比を第2の設定におけるアシスト比よりも大きな値にする設定を含み、上で述べた第2の設定が、アシスト比を第1の設定におけるアシスト比よりも小さな値に設定する設定を含むようにしても良い。このように第1の設定がなされれば、大きなアシストがモータによってなされるようになるため、登坂時などで発進性が良くなる。また、第2の設定がなされれば、アシストが安全性を考慮した形でなされるようになる。
さらに、上で述べた第1の設定が、出力トルク上限値を第2の設定における出力トルク上限値よりも大きな値にする設定を含み、上で述べた第2の設定が、出力トルク上限値を第1の設定における出力トルク上限値よりも小さな値に設定する設定を含むようにしても良い。このように第1の設定がなされれば、比較的大きな出力トルクをも生じさせるようにモータを駆動することができるため、登坂時などで発進性が良くなる。また、第2の設定がなされれば、安全性を考慮した形でモータ駆動がなされるようになる。
また、上で述べた設定部が、第1の設定を設定した後に、予め定められたパラメータの値が所定の条件を満たした場合、第2の設定に切り替えるようにしてもよい。例えば登坂であれば、漕ぎ出し開始時に発進性を優先させて早期に安定走行に移行させ、安定走行すれば通常どおり安全性を優先させるものである。
なお、上記予め定められたパラメータは、第1の設定を選択した後におけるペダル回転角度と、第1の設定を選択した後における経過時間と、速度と、ペダル回転数と、平滑化ペダルトルクとの少なくともいずれかであってもよい。そして、上記所定の条件は、ペダル回転角度と、経過時間と、速度と、ペダル回転数とについては、閾値を超えることであり、平滑化ペダルトルクである場合には、閾値を下回ることである。これらによって走行状態を推定できるためである。
また、上で述べた設定部は、上記第1の設定を設定した後、上記パラメータに応じて値を漸減させる部分を有するカーブに従って、第1の設定に含まれる設定項目値を変化させるようにしても良い。このようにすることで、ユーザに違和感を与えずに設定値を変更するためである。
このような構成は、実施の形態に述べられた事項に限定されるものではなく、実質的に同一の効果を奏する他の構成にて実施される場合もある。
3000,3000b モータ制御部
3100,3100b 設定部
3200 制御部

Claims (8)

  1. ブレーキセンサからの入力に応じて、安全性が確保されているとみなされる第1の状態を検出すると、発進性を安全性より優先する第1の設定を選択し、前記第1の状態以外の第2の状態を検出すると、安全性を発進性より優先する第2の設定を選択する設定部と、
    前記設定部により選択された前記第1の設定と前記第2の設定とのいずれかに基づき、モータの駆動を制御する制御部と、
    を有し、
    前記第1の状態が、
    前記ブレーキセンサからブレーキ操作有りを示す第1の信号を受信している第3の状態であり、
    前記第2の状態が、
    前記ブレーキセンサからブレーキ操作無しを表す第2の信号を受信している第4の状態である
    か、または、
    前記第1の状態が、
    前記第3の状態に加えて前記ブレーキセンサからの信号が前記第1の信号から前記第2の信号に切り替わった後所定時間内である第5の状態であり、
    前記第2の状態が、
    前記所定時間後であって前記第1の信号に切り替わる前である第6の状態である
    モータ駆動制御装置。
  2. 前記第1の設定が、前記モータの駆動を開始する条件であるペダルトルク閾値を前記第2の設定におけるペダルトルク閾値よりも小さな値にする設定を含み、
    前記第2の設定が、前記ペダルトルク閾値を前記第1の設定におけるペダルトルク閾値よりも大きな値にする設定を含む
    請求項記載のモータ駆動制御装置。
  3. 前記第1の設定が、アシスト比を前記第2の設定におけるアシスト比よりも大きな値にする設定を含み、
    前記第2の設定が、前記アシスト比を前記第1の設定におけるアシスト比よりも小さな値に設定する設定を含む
    請求項1又は2記載のモータ駆動制御装置。
  4. 前記第1の設定が、出力トルク上限値を前記第2の設定における出力トルク上限値よりも大きな値にする設定を含み、
    前記第2の設定が、前記出力トルク上限値を前記第1の設定における出力トルク上限値よりも小さな値に設定する設定を含む
    請求項1乃至のいずれか1つ記載のモータ駆動制御装置。
  5. 前記設定部が、
    前記第1の設定を設定した後に、予め定められたパラメータの値が所定の条件を満たした場合、前記第2の設定に切り替える
    請求項1乃至のいずれか1つ記載のモータ駆動制御装置。
  6. 前記予め定められたパラメータは、
    前記第1の設定を設定した後におけるペダル回転角度と、前記第1の設定を選択した後における経過時間と、速度と、ペダル回転数と、平滑化ペダルトルクとの少なくともいずれかであり、
    前記所定の条件が、前記ペダル回転角度と、前記経過時間と、前記速度と、前記ペダル回転数とについては、閾値を超えることであり、
    前記平滑化ペダルトルクである場合には、閾値を下回ることである
    請求項記載のモータ駆動制御装置。
  7. 前記設定部は、
    前記第1の設定を設定した後、前記パラメータに応じて値を漸減させる部分を有するカーブに従って、前記第1の設定に含まれる設定項目値を変化させる
    請求項5又は6記載のモータ駆動制御装置。
  8. 請求項1乃至のいずれか1つ記載のモータ駆動制御装置を有する電動アシスト車。
JP2019042391A 2019-03-08 2019-03-08 モータ駆動制御装置及び電動アシスト車 Active JP7313846B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019042391A JP7313846B2 (ja) 2019-03-08 2019-03-08 モータ駆動制御装置及び電動アシスト車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019042391A JP7313846B2 (ja) 2019-03-08 2019-03-08 モータ駆動制御装置及び電動アシスト車

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020142732A JP2020142732A (ja) 2020-09-10
JP7313846B2 true JP7313846B2 (ja) 2023-07-25

Family

ID=72353037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019042391A Active JP7313846B2 (ja) 2019-03-08 2019-03-08 モータ駆動制御装置及び電動アシスト車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7313846B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI790579B (zh) 2021-03-25 2023-01-21 宏碁股份有限公司 用於電動輔助腳踏車的驅動裝置以及驅動方法
DE102022210707A1 (de) 2022-10-11 2024-04-11 Robert Bosch Gesellschaft mit beschränkter Haftung Verfahren zum definierten Bereitstellen einer Drehmomentunterstützung bei einem Anfahrvorgang eines Fahrzeugs

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001097274A (ja) 1999-09-30 2001-04-10 Sanyo Electric Co Ltd 補助動力付き車両
JP2005273495A (ja) 2004-03-23 2005-10-06 Isuzu Motors Ltd 車両安全装置
JP2008265616A (ja) 2007-04-23 2008-11-06 Toyota Motor Corp 車両およびその制御方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07143603A (ja) * 1993-11-15 1995-06-02 Aqueous Res:Kk パワーアシスト自転車

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001097274A (ja) 1999-09-30 2001-04-10 Sanyo Electric Co Ltd 補助動力付き車両
JP2005273495A (ja) 2004-03-23 2005-10-06 Isuzu Motors Ltd 車両安全装置
JP2008265616A (ja) 2007-04-23 2008-11-06 Toyota Motor Corp 車両およびその制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020142732A (ja) 2020-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100410138C (zh) 电动辅助自行车
JP5670403B2 (ja) モータ駆動制御装置及び電動アシスト車
JP3882993B2 (ja) 電動車両の回生制御装置
TWI533590B (zh) Motor drive control device
JP7308198B2 (ja) モータ制御装置及び方法、並びに電動アシスト車
EP2377713A1 (en) Electrically assisted bicycle
JPH09267790A (ja) 補助動力付き自転車の回生制御装置
JP5668036B2 (ja) モータ駆動制御装置及び電動アシスト車
EP3459782B1 (en) Motor driving control apparatus and method and motor-assisted vehicle
JP7379324B2 (ja) モータ制御装置及び電動アシスト車
JP7313846B2 (ja) モータ駆動制御装置及び電動アシスト車
JP2017154564A (ja) 電動アシスト自転車
WO2007077827A1 (ja) 電動アシスト自転車
JP7160617B2 (ja) 制御装置および変速システム
US10577048B2 (en) Controller for driving a motor, and electric power assisted vehicle
JP2010264977A (ja) 電動アシスト自転車
JP2007191114A (ja) 補助動力付き車両
JP2004243921A (ja) 電動補助車両の補助力制御装置
JP6254878B2 (ja) 電動アシスト自転車
JP5873000B2 (ja) 電動補助自転車
JP5940637B2 (ja) モータ駆動制御装置及び電動アシスト車
JP7269315B2 (ja) モータ駆動制御装置及び電動アシスト車
JP2000085675A (ja) 電動補助自転車
JP2019154199A (ja) モータ駆動制御装置及び電動アシスト車
WO2023281846A1 (ja) 電動アシスト車のためのモータ制御装置及び電動アシスト車

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230323

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230620

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230712

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7313846

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150