JP7304968B2 - 縮合ピリミジン化合物を有効成分とする治療剤 - Google Patents
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Description
慢性糸球体腎炎は、糸球体に病変が認められることが多く、当該糸球体病変形成には糸球体構成細胞の一つであるメサンギウム細胞の増殖やその細胞外基質(メサンギウム基質)の蓄積、基底膜の肥厚が関与すると考えられている。
このようにIgA腎症をはじめとして慢性糸球体腎炎の発生機序の解明や治療法の開発について研究が精力的に行われているが、未だ治療剤の開発には至っておらず、慢性糸球体腎炎に対する新規治療剤の開発が切望されている。特に、IgA腎症に対する承認薬も現時点で一つもない。IgA腎症患者の約40%が腎不全に至り、高血圧、電解質異常などの合併症を併発することから、新規治療薬の創製が求められている(非特許文献7)。
プロテインキナーゼは生体内に種々存在し、広範囲な機能調節に関わっていることが知られている。Bruton’s tyrosine kinase(BTK)はTec kinase familyに属するプロテインキナーゼであり、B細胞、単球/マクロファージ、好中球、肥満細胞及び破骨細胞などの骨髄球系細胞に発現し、これらの細胞の機能制御に関わっている(非特許文献8、9)。BTKはB細胞受容体(B cell receptor(BCR))やFc受容体(FcR)ファミリーなどの免疫受容体シグナルの下流に位置し、B細胞では増殖、生存、分化及び活性化に関わり、単球/マクロファージや肥満細胞などでは、炎症性サイトカイン(腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)やインターロイキン1ベータ(IL-1β)など)や化学伝達物質(ヒスタミンやロイコトリエンなど)の発現制御に関わっている(非特許文献10)。BTKの活性を制御できる阻害剤は、BTKシグナル経路の異常亢進と関連した疾患(例えば、癌、アレルギー疾患、自己免疫疾患)の治療薬として有用であると考えられる。
しかし、現在までに、BTK阻害剤によるIgA腎症のような慢性糸球体腎炎の治療効果は知られておらず、治療方法も確立されていない。
[1-1]下記一般式(I)
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7を示し;
W及びZは、各々独立してN又はCHを示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有しても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基を示し;
R4、R5、R6及びR7は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基を示す。)で表される化合物又はその塩を有効成分とする慢性糸球体腎炎の治療剤。
[1-2] IgG産生抑制作用を有する、[1-1]に記載の治療剤。
[1-3] 免疫複合体-FCγ受容体を介した炎症性サイトカイン産生の抑制作用を有する、[1-1]又は[1-2]に記載の治療剤。
[2] 一般式(I)中、
Xが1,3-ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、[1-1]~[1-3]のいずれかに記載の治療剤
[3] 有効成分が(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド又はその塩である、[1-1]~[1-3][2]の治療剤。
[4-1] 慢性糸球体腎炎がIgA腎症又は紫斑病性腎炎である、[1-1]~[1-3][2][3]のいずれかに記載の治療剤。
[4-2] 慢性糸球体腎炎がIgA腎症である、[1-1]~[1-3][2][3][4-1]のいずれかに記載の治療剤。
[4-3] 経口投与用の、[1-1]~[1-3][2][3][4-1][4-2]のいずれかに記載の治療剤。
[4-4] 他の治療剤又は外科的治療と組み合わせて用いられる、[1-1]~[1-3][2][3][4-1]~[4-3]のいずれかに記載の治療剤。
[4-5] 扁摘パルス療法と組み合わせて用いられる、[1-1]~[1-3][2][3][4-1]~[4-4]のいずれかに記載の治療剤。
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7を示し;
W及びZは、各々独立してN又はCHを示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有しても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基を示し;
R4、R5、R6及びR7は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基を示す。)
で表される化合物又はその塩を有効成分として含有する、慢性糸球体腎炎を治療するための医薬組成物。
[5-2] IgG産生抑制作用を有する、[5-1]に記載の医薬組成物。
[5-3] 免疫複合体-FCγ受容体を介した炎症性サイトカイン産生の抑制作用を有する、[5-1]又は[5-2]に記載の医薬組成物。
[6] 一般式(I)中、
Xが1,3-ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、[5-1]~[5-3]のいずれかに記載の医薬組成物。
[7] 有効成分が(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド又はその塩である、[5-1]~[5-3][6]のいずれかに記載の医薬組成物。
[8-1] 慢性糸球体腎炎がIgA腎症又は紫斑病性腎炎である、[5-1]~[5-3][6][7]のいずれかに記載の医薬組成物。
[8-2] 慢性糸球体腎炎がIgA腎症である、[5-1]~[5-3][6][7][8-1]のいずれかに記載の医薬組成物。
[8-3] 経口投与用の、[5-1]~[5-3][6][7][8-1][8-2]のいずれかに記載の医薬組成物。
[8-4] 他の治療剤又は外科的治療と組み合わせて用いられる、[5-1]~[5-3][6][7][8-1]~[8-3]のいずれかに記載の医薬組成物。
[8-5] 扁摘パルス療法と組み合わせて用いられる、[5-1]~[5-3][6][7][8-1]~[8-4]のいずれかに記載の医薬組成物。
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7を示し;
W及びZは、各々独立してN又はCHを示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有しても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基を示し;
R4、R5、R6及びR7は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基を示す。)
で表される化合物又はその塩の有効量を、それを必要とする対象に、投与する工程を含む、方法。
[9-2] 該投与により、IgG産生が抑制される、[9-1]に記載の方法。
[9-3] 該投与により、免疫複合体-FCγ受容体を介した炎症性サイトカイン産生が抑制される、[9-1]又は[9-2]に記載の方法。
[10] 一般式(I)中、
Xが1,3-ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、[9-1]~[9-3]のいずれかに記載の方法。
[11] 前記一般式(I)の化合物が(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド又はその塩である、[9-1]~[9-3][10]に記載の方法。
[12-1] 慢性糸球体腎炎がIgA腎症又は紫斑病性腎炎である、[9-1]~[9-3][10][11]のいずれかに記載の方法。
[12-2] 慢性糸球体腎炎がIgA腎症である、[9-1]~[9-3][10][11][12-1]のいずれかに記載の方法。
[12-3] 前記一般式(I)の化合物又はその塩が経口投与される、[9-1]~[9-3][10][11][12-1][12-2]のいずれかに記載の方法。
[12-4] 他の治療剤又は外科的治療と併用される、[9-1]~[9-3][10][11][12-1]~[12-3]のいずれかに記載の方法。
[12-5] 扁摘パルス療法と併用される、[9-1]~[9-3][10][11][12-1]~[12-4]のいずれかに記載の方法。
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7を示し;
W及びZは、各々独立してN又はCHを示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有しても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基を示し;
R4、R5、R6及びR7は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基を示す。)
で表される化合物又はその塩。
[13-2] IgG産生抑制作用を有する、[13-1]に記載の化合物又はその塩。
[13-3] 免疫複合体-FCγ受容体を介した炎症性サイトカイン産生の抑制作用を有する、[13-1]又は[13-2]に記載の化合物又はその塩。
[14]一般式(I)中、
Xが1,3-ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、[13-1]~[13-3]のいずれかに記載の化合物又はその塩。
[15] 有効成分が(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド又はその塩である、[13-1]~[13-3][14]のいずれかに記載の化合物又はその塩。
[16-1] 慢性糸球体腎炎がIgA腎症又は紫斑病性腎炎である、[13-1]~[13-3][14][15]に記載の化合物又はその塩。
[16-2] 慢性糸球体腎炎がIgA腎症である、[13-1]~[13-3][14][15][16-1]に記載の化合物又はその塩。
[16-3] 経口投与して慢性糸球体腎炎の治療に使用するための、[13-1]~[13-3][14][15][16-1][16-2]のいずれかに記載の化合物又はその塩。
[16-4] 他の治療剤又は外科的治療と組み合わせて慢性糸球体腎炎の治療に使用するための、[13-1]~[13-3][14][15][16-1]~[16-3]のいずれかに記載の化合物又はその塩。
[16-5] 扁摘パルス療法と組み合わせて慢性糸球体腎炎の治療に使用するための、[13-1]~[13-3][14][15][16-1]~[16-3]のいずれかに記載の化合物又はその塩。
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7を示し;
W及びZは、各々独立してN又はCHを示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有しても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基を示し;
R4、R5、R6及びR7は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基を示す。)
で表される化合物又はその塩の使用。
[17-2] 前記治療剤がIgG産生抑制作用を有する、[17-1]に記載の使用。
[17-3] 前記治療剤が免疫複合体-FCγ受容体を介した炎症性サイトカイン産生の抑制作用を有する、[17-1]又は[17-2]に記載の使用。
[18] 一般式(I)中、
Xが1,3-ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、[17-1]~[17-3]のいずれかに記載の使用。
[19] 前記一般式(I)で表される化合物が(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド又はその塩である、[17-1]~[17-3][18]のいずれかに記載の使用。
[20-1] 慢性糸球体腎炎がIgA腎症又は紫斑病性腎炎である、[17-1]~[17-3][18][19]のいずれかに記載の使用。
[20-2] 慢性糸球体腎炎がIgA腎症である、[17-1]~[17-3][18][19][20-1]のいずれかに記載の使用。
[20-3] 経口投与用の慢性糸球体腎炎の治療剤を製造するための、[17-1]~[17-3][18][19][20-1][20-2]のいずれかに記載の使用。
[20-4] 他の治療剤又は外科的治療と組み合わせて用いられる、慢性糸球体腎炎の治療剤を製造するための、[17-1]~[17-3][18][19][20-1]~[20-3]のいずれかに記載の使用。
[20-5] 扁摘パルス療法と組み合わせて用いられる、慢性糸球体腎炎の治療剤を製造するための、[17-1]~[17-3][18][19][20-1]~[20-4]のいずれかに記載の使用。
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7を示し;
W及びZは、各々独立してN又はCHを示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有しても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基を示し;
R4、R5、R6及びR7は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基を示す。)
で表される化合物又はその塩を、それを必要とする対象に投与することを含み、該投与により、高分子免疫複合体を形成するIgGが、免疫複合体-FCγ受容体を介した炎症性サイトカイン産生を抑制する、方法。
[21-2] 該投与により、IgG産生が抑制される、[21-1]に記載の方法。
[22] 一般式(I)中、
Xが1,3-ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、[21-1]又は[21-2]に記載の方法。
[23] 前記一般式(I)で表される化合物が(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド又はその塩である、[21-1][21-2][22]のいずれかに記載の方法。
[24-1] 慢性糸球体腎炎がIgA腎症又は紫斑病性腎炎である、[21-1][21-2][22][23]のいずれかに記載の方法。
[24-2] 慢性糸球体腎炎がIgA腎症である、[21-1][21-2][22][23][24-1]のいずれかに記載の方法。
[24-3] 前記一般式(I)の化合物又はその塩が経口投与される、[21-1][21-2][22][23][24-1][24-2]のいずれかに記載の方法。
[24-4] 他の治療剤又は外科的治療と併用される、[21-1][21-2][22][23][24-1]~[24-3]のいずれかに記載の方法。
[24-5] 扁摘パルス療法と併用される、[21-1][21-2][22][23][24-1]~[24-4]のいずれかに記載の方法。
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7を示し;
W及びZは、各々独立してN又はCHを示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有しても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基を示し;
R4、R5、R6及びR7は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基を示す。)
で表される化合物又はその塩を、それを必要とする対象に、投与することを含む、腎機能低下を抑制する方法。[26] 一般式(I)中、
Xが1,3-ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、[25]に記載の方法。
[27] 前記一般式(I)で表される化合物が(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド又はその塩である、[25]又は[26]に記載の方法。
[28] 腎機能低下が慢性糸球体腎炎に関連する、[25]~[27]のいずれかに記載の方法。
[29] 慢性糸球体腎炎がIgA腎症又は紫斑病性腎炎である、[28]に記載の方法。
[30] 慢性糸球体腎炎がIgA腎症である、[28]又は[29]に記載の方法。
[31-1] 前記一般式(I)の化合物又はその塩が経口投与される、[25]~[30]のいずれかに記載の方法。
[31-2] 他の治療剤又は外科的治療と併用される、[25]~[30][31-1]のいずれかに記載の方法。
[31-3] 扁摘パルス療法と併用される、[25]~[30][31-1][31-2]のいずれかに記載の方法。
本発明の好ましい形態によれば、IgA腎症に対する新規治療剤が提供される。
Xは、好ましくは、置換基を有しても良い、窒素原子を1個環内に含む炭素数3~5のヘテロシクロアルキレン(含窒素C3-C5ヘテロシクロアルキレン)であり、さらに好ましくはアゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり、さらに好ましくは1,3-アゼチジニレン、1,3-ピロリジニレン、又は1,3-ピペリジニレンである。
これらのヘテロシクロアルキレン上の置換基としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくは無置換である。
さらに、Xで示される含窒素C3-C5ヘテロシクロアルキレン基の窒素原子は、一般式(I)中の-COYのカルボニル基と結合しているのが好ましい。
R1で示される「置換基を有しても良いアミノ基」は、好ましくはアミノ基である。
一般式(I)中、R2又はR3で示される「置換基を有しても良いC1-C6アルキル基」における「C1-C6アルキル基」は、好ましくはC1-C4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、又はtert-ブチル基であり、さらに好ましくはメチル基、又はエチル基である。
R2又はR3で示される「置換基を有しても良いC1-C6アルキル基」における「置換基」としては、好ましくは無置換、ハロゲン原子、又はC1-C4アルコキシ基であり、さらに好ましくは、無置換、フッ素原子、又はメトキシ基である。置換基を有する場合、置換基の数は特に制限されないが、置換基がハロゲン原子の場合は好ましくは1~3個、置換基がC1-C4アルコキシ基の場合は好ましくは1個である。
R2又はR3で示される「置換基を有しても良いC1-C6アルキル基」は、好ましくはC1-C6アルキル基、ハロゲノC1-C6アルキル基、又はC1-C4アルコキシ置換C1-C6アルキル基であり、より好ましくはC1-C4アルキル基、ハロゲノC1-C4アルキル基、又はC1-C4アルコキシ置換C1-C4アルキル基であり、さらに好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、メトキシエチル基、又はエトキシエチル基であり、さらに好ましくは、メチル基、トリフルオロメチル基、又はメトキシエチル基である。
R2又はR3で示される「置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくは無置換である。
R2又はR3で示される「置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基」としては、好ましくはC1-C6アルコキシ基であり、より好ましくはC1-C4アルコキシ基であり、さらに好ましくはメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、又はn-ブトキシ基であり、さらに好ましくはメトキシ基である。
R2又はR3で示される「置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくは無置換である。
R2又はR3で示される「置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基」としては、好ましくはC3-C6シクロアルキル基であり、より好ましくはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、又はシクロヘキシル基である。
R2又はR3で示される「置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基」における「置換基」としては、好ましくは無置換、又はハロゲン原子であり、さらに好ましくは、無置換、又は塩素原子、フッ素原子である。置換基を有する場合、置換基の数は特に制限されないが、好ましくは1~3個である。
R2又はR3で示される「置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基」は、好ましくは無置換、又はハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基又はナフチル基であり、より好ましくはフェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、ジクロロフェニル基、又はトリクロロフェニル基であり、さらに好ましくはフェニル基、又はクロロフェニル基であり、特に好ましくはフェニル基、又は4-クロロフェニル基である。
R2又はR3で示される「置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種又は異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式又は多環式の不飽和複素環基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくは無置換である。
R2又はR3で示される「置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種又は異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式又は多環式の不飽和複素環基」は、好ましくは窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を1個含む4~6員の単環式の不飽和複素環基であり、より好ましくは硫黄原子を1個含む4~6員の単環式の不飽和複素環基であり、さらに好ましくはチエニル基であり、さらに好ましくは2-チエニル基である。
一般式(I)中、R4、R5、R6及びR7は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基を示す。
一般式(I)中、R4、R5、又はR6で示される「置換基を有しても良いC1-C6アルキル基」における「C1-C6アルキル基」としては、好ましくはC1-C4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、又はtert-ブチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
R4、R5、又はR6で示される「置換基を有しても良いC1-C6アルキル基」における「置換基」としては、好ましくは無置換、又は2個のC1-C4アルキル基で置換されたアミノ基(C1-C4アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4~8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり、さらに好ましくは無置換、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルイソプロピルアミノ基、1-ピペリジニル基、又は1-ピロリジニル基である。「置換基を有しても良いC1-C6アルキル基」が置換基を有する場合、置換基の数は特に制限されないが、好ましくは1個である。
R4、R5、又はR6で示される「置換基を有しても良いC1-C6アルキル基」としては、好ましくはC1-C4アルキル基、又は2個のC1-C4アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1-C4アルキル基(C1-C4アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4~8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり、さらに好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、1-ピペリジニルメチル基、又は1-ピロリジニルメチル基である。
R7で示される「置換基を有しても良いC1-C6アルキル基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくは無置換である。
R7で示される「置換基を有しても良いC1-C6アルキル基」としては、好ましくはC1-C4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、又はn-ブチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
Xが、含窒素C3-C10ヘテロシクロアルキレンであり;
Yが、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7であり;
W及びZが、各々独立してN又はCHであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3が、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
R4、R5、R6及びR7が、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基である化合物又はその塩が好ましい。
Xが、含窒素C3-C10ヘテロシクロアルキレンであり(ここで窒素原子は一般式(I)の-COYのカルボニル基と結合する);
Yが、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7であり;
W及びZが、各々独立してN又はCHであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3が、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
R4、R5、R6及びR7が、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基である化合物又はその塩がより好ましい。
Xが、アゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり;
Yが、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7であり;
W及びZが、各々独立してN又はCHであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3が、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
R4、R5、R6及びR7が、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基である、化合物又はその塩が好ましい。
Xが、アゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり(ここで窒素原子は一般式(I)の-COYのカルボニル基と結合する);
Yが、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7であり;
W及びZが、各々独立してN又はCHであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3が、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
R4、R5、R6及びR7が、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
Xが、アゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり;
Yが、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7であり;
W及びZが、独立してN又はCHであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子又はC1-C6アルキル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、ハロゲノC1-C6アルキル基、C1-C4アルコキシ置換C1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基、硫黄原子を1個含む4~6員の単環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
Yが-C(R4)=C(R5)(R6)である場合、
R4、R5、及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、C1-C6アルキル基、2個のC1-C6アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1-C6アルキル基(C1-C6アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4ー8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり;
Yが-C≡C-R7である場合、
R7が、水素原子又はC1-C6アルキル基である、化合物又はその塩が好ましい。
Xが、アゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり(ここで窒素原子は
一般式(I)の-COYのカルボニル基と結合する);
Yが、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7であり;
W及びZが、独立してN又はCHであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子又はC1-C6アルキル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、ハロゲノC1-C6アルキル基、C1-C4アルコキシ置換C1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基、硫黄原子を1個含む4~6員の単環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
Yが-C(R4)=C(R5)(R6)である場合、
R4、R5、及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、C1-C6アルキル基、2個のC1-C6アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1-C6アルキル基(C1-C6アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4ー8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり;
Yが-C≡C-R7である場合、
R7が、水素原子又はC1-C6アルキル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
Xが、1,3-アゼチジニレン、1,3-ピロリジニレン、又は1,3-ピペリジニレンであり;
Yが、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7であり;
ZがNのとき、WがNであり、ZがCHのとき、WがN又はCHであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子又はC1-C4アルキル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、C1-C4アルキル基、ハロゲノC1-C4アルキル基、C1-C4アルコキシ置換C1-C4アルキル基、C1-C4アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基、硫黄原子を1個含む4~6員の単環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
Yが-C(R4)=C(R5)(R6)である場合、
R4、R5、及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、C1-C6アルキル基、2個のC1-C6アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1-C6アルキル基(C1-C6アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4~8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり;
Yが-C≡C-R7である場合、
R7が、水素原子又はC1-C4アルキル基である、化合物又はその塩が好ましい。
Xが、1,3-アゼチジニレン、1,3-ピロリジニレン、又は1,3-ピペリジニレンであり(ここで窒素原子は一般式(I)の-COYのカルボニル基と結合する);
Yが、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7であり;
ZがNのとき、WがNであり、ZがCHのとき、WがN又はCHであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子又はC1-C4アルキル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、C1-C4アルキル基、ハロゲノC1-C4アルキル基、C1-C4アルコキシ置換C1-C4アルキル基、C1-C4アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基、硫黄原子を1個含む4~6員の単環式の不飽和複素環基、又はシアノ基であり;
Yが-C(R4)=C(R5)(R6)である場合、
R4、R5、及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、C1-C6アルキル基、2個のC1-C6アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1-C6アルキル基(C1-C6アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4~8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり;
Yが-C≡C-R7である場合、
R7が、水素原子又はC1-C4アルキル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
Xが、1,3-アゼチジニレン、1,3-ピロリジニレン、又は1,3-ピペリジニレンであり;
Yが、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7であり;
ZがNのとき、WがNであり、ZがCHのとき、WがN又はCHであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子又はメチル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、メトキシ基、フェニル基、4-クロロフェニル基、2-チエニル基、又はシアノ基であり;
Yが-C(R4)=C(R5)(R6)である場合、
R4、R5及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、メチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1-ピペリジニルメチル基、又は1-ピロリジニルメチル基であり;
Yが-C≡C-R7である場合、
R7がメチル基である、化合物又はその塩が好ましい。
Xが、1,3-アゼチジニレン、1,3-ピロリジニレン、又は1,3-ピペリジニレンであり(ここで窒素原子は一般式(I)の-COYのカルボニル基と結合する);
Yが、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7であり;
ZがNのとき、WがNであり、ZがCHのとき、WがN又はCHであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子又はメチル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、メトキシ基、フェニル基、4-クロロフェニル基、2-チエニル基、又はシアノ基であり;
Yが-C(R4)=C(R5)(R6)である場合、
R4、R5及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、メチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1-ピペリジニルメチル基、又は1-ピロリジニルメチル基であり;
Yが-C≡C-R7である場合、
R7がメチル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
(1)ZがNで、WがNの場合、
Xが1,3-ピペリジニレンで、
Yがビニル基であり、
(2)ZがCHで、WがNの場合、
Xが1,3-ピロリジニレン、又は1,3-ピペリジニレンで、
Yが-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-(R7)であり、
Yが-C(R4)=C(R5)(R6)の場合、
R4、R5及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、メチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1-ピペリジニルメチル基、又は1-ピロリジニルメチル基であり、
Yが-C≡C-(R7)の場合、
R7がメチル基であり、
(3)ZがCHで、WがCHの場合、
Xが1,3-アゼチジニレン、又は1,3-ピロリジニレンで、
Yが-C(R4)=C(R5)(R6)であり、
R4、R5及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1-ピペリジニルメチル基又は1-ピロリジニルメチル基であり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子又はメチル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、フェニル基、2-チエニル基、又はシアノ基である、化合物又はその塩が好ましい。
(1)ZがNで、WがNの場合、
Xが1,3-ピペリジニレンで(ここで窒素原子は一般式(I)の-COYのカルボニル基と結合する)、
Yがビニル基であり、
(2)ZがCHで、WがNの場合、
Xが1,3-ピロリジニレン、又は1,3-ピペリジニレンで(ここで窒素原子は一般式(I)の-COYのカルボニル基と結合する)、
Yが-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-(R7)であり、
Yが-C(R4)=C(R5)(R6)の場合、
R4、R5及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、メチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1-ピペリジニルメチル基、又は1-ピロリジニルメチル基であり、
Yが-C≡C-(R7)の場合、
R7がメチル基であり、
(3)ZがCHで、WがCHの場合、
Xが1,3-アゼチジニレン、又は1,3-ピロリジニレンで(ここで窒素原子は一般式(I)の-COYのカルボニル基と結合する)、
Yが-C(R4)=C(R5)(R6)であり、
R4、R5及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1-ピペリジニルメチル基又は1-ピロリジニルメチル基であり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子又はメチル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、フェニル基、2-チエニル基、又はシアノ基である、化合物又はその塩がより好ましい。
Xが1,3-ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、化合物又はその塩が好ましい。
Xが1,3-ピペリジニレンであり(ここで窒素原子は一般式(I)の-COYのカルボニル基と結合する);
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、化合物又はその塩がより好ましい。
Xが1,3-ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、又はハロゲン原子である、化合物又はその塩が特に好ましい。
Xが1,3-ピペリジニレンであり(ここで窒素原子は一般式(I)の-COYのカルボニル基と結合する);
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、又はハロゲン原子である、化合物又はその塩が特に好ましい。
(1)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(2)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-ブロモベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(3)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-(チオフェン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(4)(R)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-メタクリロイルピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(5)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(ブタ-2-エノイル)ピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(6)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-シアノベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(7)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(8)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-(2-メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(9)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(オキサゾロ[4,5-b]ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、)
(10)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(11)(R)-4-アミノ-N-(5-フルオロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-メタクリロイルピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(12)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-フルオロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(13)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(14)(R,E)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(ブタ-2-エノイル)ピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]
ピリミジン-3-カルボキサミド、
(15)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エノイル)ピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(16)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(4-(エチル(メチル)アミノ)ブタ-2-エノイル)ピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(17)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(4-(ジエチルアミノ)ブタ-2-エノイル)ピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(18)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(4-(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ-2-エノイル)ピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(19)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(4-(ピロリジン-1-イル)ブタ-2-エノイル)ピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(20)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(4-(ピペリジン-1-イル)ブタ-2-エノイル)ピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(21)(R,E)-4-アミノ-N-(5-(チオフェン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エノイル)ピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(22)(R)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(ブタ-2-イノイル)ピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(23)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5,6-ジメチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(24)(R)-1-(1-アクリロイルピロリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(25)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(26)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(3-メチルブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(27)(R)-1-(1-アクリロイルピロリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(28)(R)-1-(1-アクリロイルピロリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-(チオフェン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(29)(R)-1-(1-アクリロイルピロリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(30)(R)-1-(1-アクリロイルピロリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-フルオロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(31)(R)-1-(1-アクリロイルピロリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-(4-クロロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(32)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(33)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(4-(エチル(メチル)アミノ)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(34)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(4-(ジエチルアミノ)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(35)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(4-(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(36)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(4-(ピロリジン-1-イル)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(37)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(4-(ピペリジン-1-イル)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(38)(R)-1-(1-アクリロイルピロリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(39)(R)-1-(1-アクリロイルピロリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-シアノベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(40)(R)-1-(1-アクリロイルピロリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-(2-メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(41)(R)-1-(1-アクリロイルピロリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(42)(R,E)-4-アミノ-N-(5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(43)(R)-1-(1-アクリロイルピロリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(44)(R,E)-4-アミノ-N-(5-(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1-(1-(4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(45)1-(1-アクリロイルアゼチジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(46)7-(1-アクリロイルアゼチジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド、
(47)(E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7-(1-(4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エノイル)アゼチジン-3-イル)7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド、
(48)(R)-7-(1-アクリロイルピロリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド、
(49)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7-(1-(4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド、
(50)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7-(1-(4-(エチル(メチル)アミノ)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド、
(51)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7-(1-(4-(ジエチルアミノ)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド、
(52)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7-(1-(4-(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド、
(53)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7-(1-(4-(ピロリジン-1-イル)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド、
(54)(R,E)-4-アミノ-N-(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7-(1-(4-(ピぺリジン-1-イル)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド、
(55)(R)-7-(1-アクリロイルピロリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド、
(56)(R,E)-4-アミノ-N-(5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7-(1-(4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド、
(57)(R,E)-4-アミノ-N-(5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7-(1-(4-(エチル(メチル)アミノ)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド、
(58)(R,E)-4-アミノ-N-(5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7-(1-(4-(ジエチルアミノ)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド、
(59)(R,E)-4-アミノ-N-(5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7-(1-(4-(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド、
(60)(R,E)-4-アミノ-N-(5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7-(1-(4-(ピロリジン-1-イル)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド、
(61)(R,E)-4-アミノ-N-(5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-7-(1-(4-(ピぺリジン-1-イル)ブタ-2-エノイル)ピロリジン-3-イル)7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボキサミド。
「BTK阻害活性」は、例えば、国際公開WO2015/022926号公報に記載される試験例1の方法で測定することができる。
本発明において、IgA腎症は、原発性のIgA腎症だけでなく、腎移植後に再発したIgA腎症を包含する。
本発明の一実施形態において、本発明の化合物又はその塩は、化合物1のフマル酸塩である。化合物1のフマル酸塩として、好ましくは、化合物1の1フマル酸塩(「化合物1・1フマル酸塩」と略す場合あり)、化合物1の1/2フマル酸塩であり、より好ましくは、化合物1の1フマル酸塩(結晶)、化合物1の1/2フマル酸塩(結晶)、化合物1の1フマル酸塩(非晶質体)であり、特に好ましくは、化合物1の1フマル酸塩(結晶)、化合物1の1/2フマル酸塩(結晶)である。
なお、空間的に規則的な原子配列及び物理化学的性質が異なる複数の結晶(結晶多形)が生成することがあるが、本発明にかかる塩は、これら結晶多形のいずれであってもよく、2以上の結晶多形の混合物、更には結晶と非晶質体の混合物であってもよい。
また、本発明の化合物のフマル酸塩のラベル体、すなわち、本発明の化合物やフマル酸の、1つ以上の原子を放射性同位元素若しくは非放射性同位元素で置換した化合物も、本発明に包含される。
本発明の治療剤を投与される対象の年齢は、特に限定されない。本発明の治療剤は、成人だけでなく、高齢者又は小児におけるにも用いることができる。
本発明の別の一実施形態は、慢性糸球体腎炎の治療方法であって、本発明の化合物又はその塩の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法を提供する。一実施形態において、該方法は、該投与により、高分子免疫複合体を形成するIgGが、免疫複合体-FCγ受容体を介した炎症性サイトカイン産生を抑制する。
本発明の別の一実施形態は、本発明の化合物又はその塩を、それを必要とする対象に、投与することを含む、腎機能低下を抑制する方法を提供する。一実施形態において、腎機能低下は慢性糸球体腎炎に関連する。一実施形態において、腎機能低下はIgA腎症に関連する。
なお、本明細書に記載した全ての文献及び刊行物は、その目的にかかわらず参照によりその全体を本明細書に組み込むものとする。
また、本発明の目的、特徴、利点、及びそのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば、容易に本発明を実施できる。発明を実施するための最良の形態及び具体的な実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図ならびに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々に修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
実施例で用いた各種試薬は、特に記載のない限り市販品を使用した。
以下の実施例において、化合物1のフマル酸塩は、国際公開第2016/121954号公報により製造したものを用いた。 また、略号の意味を以下に示す。
DMSO:ジメチルスルホキシド
mpk:ミリグラム/キログラムHPMC:ヒプロメロース
本試験は、非特許文献(Castigli et al., J Allergy Clin Immunol 2007 120(4):885-91)を参考に実施した。BALB/cマウスより採取した脾臓から、CD43陰性のB細胞画分を分取し、抗CD40抗体、IL-4を添加した10%FBS含有RPMI1640培養液中に懸濁した。化合物1のフマル酸塩をDMSOにて段階希釈し、細胞を播種するのと同時にプレートに添加した。10%FBS含有RPMI培養液中に抗CD40抗体、IL-4を添加しないものをコントロール(Control)とした。。ビークル(vehicle)は、DMSOを、細胞を播種するのと同時にプレートに添加したものとした。8日間37℃のCO2インキュベーター内で培養後、培養上清を回収し、抗IgG抗体ELISA kit (Thermo Fisher Scientific社)を用いて培養上清中のIgG濃度を測定した。
図1に測定したIgG濃度の結果を示す。
図1の結果より、化合物1が用量依存的にIgG産生を抑制した。化合物1は抗CD40抗体及びIL-4刺激によるB細胞からのIgG産生を抑制することが確認されたため、IgA腎症に対する優れた薬効を示すと考えられた。
本試験は、非特許文献(Chang et al., Arthritis Res Ther 2011 13(4):R115)を参考に実施した。Human IgGを固相化した96ウェルプレートに、10%FBS含有RPMI1640培養液中に懸濁したヒト単球細胞THP-1を播種した。化合物1のフマル酸塩をDMSOにて段階希釈した後、細胞を播種したプレートに添加した。IgGが固相化されていないウェルに細胞を播種したものをコントロール(Control)とした。ビークル(vehicle)は、DMSOを、細胞を播種するのと同時にプレートに添加したものとした。4時間37℃のCO2インキュベーター内で培養後、培養上清を回収し、抗TNFα ELISA kit (R&D system社)を用いて培養上清中のTNFα濃度を測定した。
図2に測定したTNFα濃度結果を示す。
図2の結果より、化合物1が用量依存的にTNFα産生を抑制することが示された。本化合物1はIgG刺激によるヒト単球からのTNFαサイトカイン産生を抑制することが確認されたため、IgA腎症に対する優れた薬効を示すと考えられた。
本試験は、IgA腎症のモデルマウスとして報告のあるHIGAマウス(Muso et al., Kidney International 1996 50:1946-1957)を用いて実施した。14週齢から16週齢のHIGAマウス(日本エスエルシー株式会社)にVehicle、化合物1のフマル酸塩又はイブルチニブ(Iburutinib)(比較例1)を1日1回6週間継続して経口投与した。ControlはIgA腎症モデルマウス(HIGAマウス)ではなく,同週齢のBalb/cマウス(日本エスエルシー株式会社)である。Vehicleは0.5%HPMCである。1日投与量は、Vehicle:10ml/kg、化合物1のフマル酸塩:10mpk、イブルチニブ(Iburutinib):30mpkとした。化合物1のフマル酸塩1mpkとイブルチニブ3mpkは、AUCが同等である濃度であり、化合物1のフマル酸塩10mpkとイブルチニブ30mpkとは、AUCが同等であると推定される。6週間後のマウスより末梢血を採取し、血液中の尿素窒素濃度の測定を実施した。UREA NITROGEN (BUN) Colorimetric Detection Kit (Arbor Assays社)を用いて血中の尿素窒素濃度を測定した。図3には測定した血中尿素窒素濃度(Blood urea nitrogen;BUN)を示す。
図3の結果より、化合物1のフマル酸塩(本発明)がvehicle群と比較して血中尿素窒素濃度の上昇を抑制することが示される。また、化合物1のフマル酸塩(本発明)は比較例1(イブルチニブ)と比較して顕著に血中尿素窒素濃度を低下させることを示した。
化合物1はvehicleと比較して有意に血中尿素窒素濃度(BUN)を低下させることが確認されたため、IgA腎症に対する優れた薬効を示すと考えられた。さらに先行品BTK阻害剤である比較例1(イブルチニブ)の血中尿素窒素濃度(BUN)と比較しても、化合物1のフマル酸塩投与群では血中尿素窒素濃度が顕著に低下することが示され、化合物1のIgA腎症治療薬としての有用性が示唆された。IgA腎症のモデルマウスとして知られているHIGAマウスを用いた実験において、同じBTK阻害作用を有する比較例1では薬効が認められないのに対して、化合物1では優れた薬効を示すことは驚くべき知見である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
Claims (21)
- 下記一般式(I)
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7を示し;
W及びZは、各々独立してN又はCHを示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有しても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基を示し;
R4、R5、R6及びR7は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基を示す。)
で表される化合物又はその塩を有効成分として含有する、慢性糸球体腎炎の治療剤。 - 一般式(I)中、
Xが1,3-ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、請求項1に記載の治療剤。 - 有効成分が(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド又はその塩である、請求項1又は2に記載の治療剤。
- 慢性糸球体腎炎がIgA腎症又は紫斑病性腎炎である、請求項1~3のいずれか1項に記載の治療剤。
- 下記一般式(I)
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7を示し;
W及びZは、各々独立してN又はCHを示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有しても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基を示し;
R4、R5、R6及びR7は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基を示す。)
で表される化合物又はその塩を有効成分として含有する、慢性糸球体腎炎を治療するための医薬組成物。 -
一般式(I)中、
Xが1,3-ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、請求項5に記載の医薬組成物。 - 有効成分が(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド又はその塩である、請求項5又は6に記載の医薬組成物。
- 慢性糸球体腎炎がIgA腎症又は紫斑病性腎炎である、請求項5~7のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 慢性糸球体腎炎の治療剤を製造するための、下記一般式(I)
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7を示し;
W及びZは、各々独立してN又はCHを示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有しても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基を示し;
R4、R5、R6及びR7は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基を示す。)
で表される化合物又はその塩の使用。 - 一般式(I)中、
Xが1,3-ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、請求項9に記載の使用。 - 前記一般式(I)で表される化合物が(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド又はその塩である、請求項9又は10に記載の使用。
- 慢性糸球体腎炎がIgA腎症又は紫斑病性腎炎である、請求項9~11のいずれか1項に記載の使用。
- 慢性糸球体腎炎の治療方法において使用するための医薬組成物であって、
前記方法は、下記一般式(I)
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7を示し;
W及びZは、各々独立してN又はCHを示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有しても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基を示し;
R4、R5、R6及びR7は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基を示す。)
で表される化合物又はその塩を、それを必要とする対象に投与することを含み、該投与により、高分子免疫複合体を形成するIgGが、免疫複合体-FCγ受容体を介した炎症性サイトカイン産生を抑制する、医薬組成物。 - 一般式(I)中、
Xが1,3-ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、請求項13に記載の医薬組成物。 - 前記一般式(I)で表される化合物が(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド又はその塩である、請求項13又は14に記載の医薬組成物。
- 慢性糸球体腎炎がIgA腎症又は紫斑病性腎炎である、請求項13~15のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 下記一般式(I)
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)、又は-C≡C-R7を示し;
W及びZは、各々独立してN又はCHを示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有しても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1-C6アルキル基、置換基を有しても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3-C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6-C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1~3個含む4~10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環基、又はシアノ基を示し;
R4、R5、R6及びR7は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1-C6アルキル基を示す。)
で表される化合物又はその塩を含む、腎機能低下を抑制するための医薬組成物。 - 一般式(I)中、
Xが1,3-ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
nが0であり;
R1がアミノ基であり;
R2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、請求項17に記載の医薬組成物。 - 前記一般式(I)で表される化合物が(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド又はその塩である、請求項17又は18に記載の医薬組成物。
- 腎機能低下が慢性糸球体腎炎に関連する、請求項17~19のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 慢性糸球体腎炎がIgA腎症又は紫斑病性腎炎である、請求項20に記載の医薬組成物。
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