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JP7286135B2 - 血行情報算出装置、血行情報算出方法、及びプログラム - Google Patents

血行情報算出装置、血行情報算出方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、血行情報算出装置、血行情報算出方法、及びプログラムに関する。
血行情報は、人体の健康状態を把握するうえで重要な指標の一つである。例えば特許文献1には、血圧と心機能と末梢血管抵抗を計測することにより、心機能および末梢血管抵抗の血圧上昇の寄与を出力することが記載されている。また、特許文献2には、圧電素子を用いて血流速及び血管径を測定し、さらに血流速及び血管径から血管抵抗及び血圧を算出することが記載されている。
特開2000-37358号公報 特開2008-183414号公報
本発明者は、容易に人体の末梢部における細小血管の血流量や血圧に関する情報が得られるようにすることを検討した。本発明が解決しようとする課題としては、容易に人体の指尖における細小血管の血流量や血圧に関する情報を得られるようにすることが一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、被験者の指尖における細小血管の脈波の測定結果を示す指尖脈波情報と、被験者の指尖における細小血管の血流量の測定結果を示す指尖血流量情報と、を取得する取得部と、前記指尖脈波情報を用いて前記被験者の指尖における細小血管の血圧に関する情報を算出するとともに、前記指尖血流量情報を用いて前記被験者の指尖における細小血管の血流量に関する情報を算出する算出部と、を備える血行情報算出装置である。
請求項8に記載の発明は、コンピュータが、被験者の細小血管の脈波の測定結果を示す指尖脈波情報と、被験者の細小血管の血流量の測定結果を示す指尖血流量情報と、を取得し、前記指尖脈波情報を用いて前記被験者の細小血管の血圧に関する情報を算出するとともに、前記指尖血流量情報を用いて前記被験者の細小血管の血流量に関する情報を算出する、血行情報算出方法である。
請求項9に記載の発明は、コンピュータに、請求項8に記載の血行情報算出方法を行わせるためのプログラムである。
実施形態に係る血行情報算出装置を、その使用環境とともに示す図である。 (a)~(d)は、いずれも指尖脈波測定装置の構成の一例を示す図である。 血行情報算出装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 指尖脈波測定装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。 図4のステップS30の詳細を説明するためのフローチャートである。 図5の続きを示すフローチャートである。 表示処理部が表示装置に表示させる画面の第1例を示す図である。 表示処理部が表示装置に表示させる画面の第2例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、実施形態に係る血行情報算出装置30を、その使用環境とともに示す図である。血行情報算出装置30は、被験者の末梢部分の細小血管の血行に関する情報(以下、血行情報と記載)を算出する装置であり、指尖部測定装置10、上腕部測定装置20、及び表示装置40とともに使用される。なお、ここでの指尖とは、手指のほか足趾も含まれ、指の末節(末梢側)であって手指あるいは足趾の基部ではない。また、ここでの細小血管とは、直径が数百μm未満、概ね300μm未満の血管であって、つまり細動脈から末梢側の血管(細動脈、毛細血管)であって、細動脈より太い血管(直径が概ね1mm以上)を含まない。なお、指尖の細小血管の血行情報とは、指尖の細小血管の血圧情報(例えば収縮期血圧(SBP)、拡張期血圧(DBP)及び平均血圧(MBP))、並びに指尖の細小血管の血流量情報(例えば平均血流量(Q))、並びに末梢の血管抵抗指数、並びに動脈狭窄度(FBI)、及び脈拍の最新値などを示す。
指尖部測定装置10は、指尖脈波測定部14及び指尖血流量測定部16を含んでいる。指尖脈波測定部14は、被験者の指尖の細小血管の脈波を測定する。指尖血流量測定部16は被験者の指尖の細小血管の血流量を測定する。指尖部測定装置10は、測定した結果を示す情報を上記した指尖血行情報として血行情報算出装置30に出力する。この出力は有線で行われてもよいし無線で行われてもよい。
図1に示す例において、指尖部測定装置10は加圧部12を備えている。加圧部12は、測定を行う際に指尖に圧力を加える。加圧部12は、構造上、指尖脈波測定部14と一体になっていてもよいし、指尖脈波測定部14とは別に設けられていてもよい。
上腕部測定装置20は被験者の上腕の脈波を測定する。上腕部測定装置20は、さらに、被験者の上腕部における収縮期血圧及び拡張期血圧のそれぞれを測定する。上腕部測定装置20は、測定した結果を上腕血行情報として血行情報算出装置30に出力する。この出力は有線で行われてもよいし無線で行われてもよいし、図示せぬ入力装置を用いて手動で入力して行われても良い。また、上腕部測定装置20は、一般的な上腕血圧計であっても良い。入力装置は、ユーザの操作を受け付ける。例えば、入力装置は、表示装置40の表示画面に重ねて設置されるキーボードや、リモコン、又は表示装置40の表示画面と一体化されるタッチパネルであってもよい。或いは、入力装置は、ユーザの操作を受け付ける任意の機器(例えば、キーボードやマウスやタッチパッド、音声操作等)であってもよい。
血行情報算出装置30は、取得部32、算出部34、及び出力部36を有しており、指尖脈波測定部14、指尖血流量測定部16、及び上腕部測定装置20の測定結果を用いて血行情報を算出する。取得部32は、被験者の細小血管の脈波の測定結果を示す指尖脈波情報と、被験者の細小血管の血流量の測定結果を示す指尖血流量情報と、を取得する。算出部34は、指尖脈波情報を用いて被験者の細小血管の血圧に関する情報を算出するとともに、指尖血流量情報を用いて被験者の細小血管の血流量に関する情報を算出する。出力部36は、算出部34が算出した結果を用いて表示データを生成し、この表示データを表示装置40に出力する。この表示データは、例えば図7及び図8に示すグラフの少なくとも一方を表示させるためのデータを含んでいる。表示装置40は、表示データに基づいて表示を行う。血行情報算出装置30が行う処理の詳細及び血行情報の具体例については後述する。
また、血行情報算出装置30は制御部38を有している。制御部38は指尖部測定装置10を制御する。より具体的には、制御部38は加圧部12の圧力を制御して指尖に加わる圧力を制御し、指尖脈波測定部14並びに指尖血流量測定部16におけるデータ取得に関する制御を行う。また、制御部38は上腕部測定装置20を制御しても良い。また、指尖部測定装置10あるいは血行情報算出装置30は生体を加温するための加温制御機構を有し体幹部(頭部、頸部、胸部,腹部、背中など)や末梢部(前腕、上腕、手指、指尖、下肢、足趾など)を加温しても良い。また、指尖部測定装置10あるいは血行情報算出装置30は、測定環境を取得するための温湿度計測部や皮膚温度計測部を有し、たとえば測定する場所の室温、湿度や、被験者の皮膚温度を測定してもよい。
図2(a)は、指尖部測定装置10の構成の第1例を示す図である。本図に示す指尖部測定装置10は、挿入部18、及び指尖血流量測定部16を備えている。挿入部18は被験者の指尖が挿入される部材であり、例えばカフである。挿入部18は、カフの場合、内面が変形することによって、すなわちカフの空気袋(ブラダ)が膨らむことで指尖に圧力を加えることができる。すなわち挿入部18は加圧部12を兼ねている。挿入部18の変形は、例えば血行情報算出装置30の制御部38によって制御されている。
さらに、挿入部18には、指尖脈波測定部14が一体的に設けられている。指尖脈波測定部14は例えばカフを有しており、指尖への加圧と同時に指尖の脈波(以下、指尖脈波と記載)を示す情報(以下、指尖脈波情報と記載)を生成し、血行情報算出装置30に出力する。また、挿入部18には指尖血流量測定部16が取り付けられている。この形態では、カフによる指尖部の圧迫と同時に心臓の拍動に同調した血管壁の振動をカフ内圧変動として圧力トランスデュ―サ(空気圧センサ等)によって脈波(例えば圧脈波、容積脈波)として検出することで測定される。指尖血流量測定部16は、組織を循環する血液の流れ、すなわち血液の流量を測定するものが好ましく、例えば、血流量=血液量×血液速度で演算されるレーザドップラ血流計であり、上記した指尖血流量情報を生成し、血行情報算出装置30に出力する。なお、レーザドップラ方式では生体の深い部分の血流情報を得ることはできないため、レーザドップラ血流計を用いることによって指尖の細小血管を測定対象とすることができる。
図2(b)は、指尖部測定装置10の構成の第2例を示す図である。本図に示す指尖部測定装置10は、指尖脈波測定部14が挿入部18とは別になっている点を除いて、図2(a)に示した例と類似している。この形態では、指尖脈波測定部14は、加圧部12による指尖部の圧迫によって、心臓の拍動に同調した血管壁の振動を圧力トランスデュ―サ(感圧センサ、荷重センサ)によって脈波(圧脈波)として検出するものによって行われても良いし、心臓の拍動に同調した血管壁の振動を容積変化として検出する光電脈波センサによって脈波(容積脈波)として検出するものによって行われても良い。また、この形態においては、加圧部12は、カフのほか、モータなどによる機械的な機構が用いられても良い。
図2(c)は、指尖部測定装置10の構成の第3例を示す図である。本図に示す指尖部測定装置10は、指尖脈波測定部14と指尖血流量測定部16が積層されている(又は一体になっている)点を除いて、図2(b)に示した例と同様である。なお、指尖脈波測定部14の上に指尖血流量測定部16が設けられていてもよいし、指尖血流量測定部16の上に指尖脈波測定部14が設けられていてもよい。また、指尖脈波測定部14と指尖血流量測定部16が同一基板上に集積、一体化されていてもよい。
図2(d)は、指尖部測定装置10の構成の第4例を示す図である。本図に示す指尖部測定装置10は、挿入部18に複数の指尖脈波測定部14が取り付けられている点を除いて、図2(b)に示した例と同様である。
図3は、血行情報算出装置30のハードウェア構成の一例を示す図である。血行情報算出装置30の主な構成は、集積回路を用いて実現される。この集積回路は、バス402、プロセッサ404、メモリ406、ストレージデバイス408、入出力インタフェース410、及びネットワークインタフェース412を有する。バス402は、プロセッサ404、メモリ406、ストレージデバイス408、入出力インタフェース410、及びネットワークインタフェース412が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ404などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。プロセッサ404は、マイクロプロセッサなどを用いて実現される演算処理装置である。メモリ406は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現されるメモリである。ストレージデバイス408は、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリなどを用いて実現されるストレージデバイスである。
入出力インタフェース410は、血行情報算出装置30を周辺デバイスと接続するためのインタフェースである。
ネットワークインタフェース412は、血行情報算出装置30を通信網に接続するためのインタフェースである。ネットワークインタフェース412が通信網に接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。
ストレージデバイス408は、血行情報算出装置30の各機能要素を実現するためのプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ404は、このプログラムモジュールをメモリ406に読み出して実行することで、血行情報算出装置30の各機能を実現する。また、ストレージデバイス408は情報記憶としても機能する。
なお、上記した集積回路のハードウェア構成は本図に示した構成に限定されない。例えば、プログラムモジュールはメモリ406に格納されてもよい。この場合、集積回路は、ストレージデバイス408を備えていなくてもよい。
図4は、指尖部測定装置10の動作の一例を説明するためのフローチャートである。本図を用いた説明には、血行情報算出装置30が行う処理の一部も含まれる。まず、指尖部測定装置10並びに血行情報算出装置30の操作者は、例えば入力装置からの入力または別途測定した測定結果を用いて設定欄42内の被験者情報並びに測定条件を血行情報算出装置30に設定する(ステップS10)。測定条件には、昇圧時の測定条件及び一定圧時の測定条件が含まれる。より具体的には、昇圧時の測定条件の一つは、圧力の上限値(例えば150mmHg)であり、被験者の上腕血圧値に応じて測定ごとに必要な加圧上限値が設定されても良い。また、一定圧時の測定条件の一つは、一定となった時の圧力である。また、設定される測定条件には、一定圧に保持すべき時間、及びリサージュ波形の表示画面においてリサージュ波形を保持する時間の長さが含まれる。
次いで、被験者は指尖部測定装置10の挿入部18に指を挿入する(ステップS20)。次いで、指尖部測定装置10及び血行情報算出装置30は、血行情報の生成処理を実行する(ステップS30)。
図5及び図6は、図4のステップS30の詳細を説明するためのフローチャートである。まず、図5に示すように、血行情報算出装置30の制御部38は、挿入部18の内面を変形させることによって、すなわちカフの空気袋(ブラダ)を膨らませて、より具体的には被験者の指尖に加える圧力を上限値まで上昇させていく。この時の圧力の上昇スピードは、適切に調整が可能であり、例えば2mmHg/秒以上3mmHg/秒以下である。圧力が上昇している間、指尖脈波測定部14は被験者の指尖の脈波による振動波形(オシレーション)を測定し続ける(ステップS102)。この測定結果は、血行情報算出装置30に繰り返し出力される。そして、血行情報算出装置30の算出部34は、この測定結果を用いて指尖の細小血管における収縮期血圧(指尖収縮期血圧)及び拡張期血圧(指尖拡張期血圧)を特定する(ステップS104)。この特定には、例えばオシロメトリック法が用いられる。例えば、一被験者での繰り返し測定(n=6)において、上腕血圧が収縮期99±2mmHg、拡張期63±2mmHgの時、指尖の血圧測定結果は収縮期82±5mmHg、拡張期39±7mmHgであり、指尖では細小血管の抵抗によって減衰した圧力となるため、上腕血圧値に対してより低い値となる。なお、指基部では細小血管よりも太い小動脈が測定対象となるため、血圧の減衰があまりなく上腕血圧値に近い値となることが知られている。なお、指尖の血圧測定においては、一般的な上腕血圧計で行われているような加圧後の減圧過程での脈波測定からでも実施は可能であるが、指尖において加圧後の減圧過程での測定は、細小血管が潰れることによる物理的影響が大きくなると考えられるため、より高精度には昇圧過程による測定が好ましく、実施例では昇圧測定例を示した。
そして、制御部38は、挿入部18の内部の圧力をいったん下げたのち、再び挿入部18の内部を加圧し、挿入部18が指尖に加える圧力を、血行情報算出装置30が特定した指尖拡張期血圧から一定圧(例えば10mmHg)低い圧力に維持する。そしてこの維持している間も、指尖脈波測定部14は被験者の指尖の脈波の波形を繰り返し測定する(ステップS106)。この測定結果も、血行情報算出装置30に出力され続ける。算出部34は、この脈波の面積時間平均、並びにステップS104で算出した指尖収縮期血圧及び指尖拡張期血圧を用いて、指尖の細小血管の平均血圧(指尖平均血圧)を特定する(ステップS108)とともに、脈拍も特定する。指尖平均血圧は、1拍分あるいは数拍分の脈波の面積時間平均、例えば波形を時間軸で積分し、時間で割ることにより算出される。指尖平均血圧は他の方法によって測定されてもよい。例えば指尖平均血圧は、(指尖拡張期血圧)+(指尖収縮期血圧-指尖拡張期血圧)/3によって概算される。
また、被験者は、上腕部測定装置20を用いて、上腕部の拡張期血圧及び収縮期血圧を測定する。取得部32は、この測定結果も取得する。そして算出部34は、上腕部の収縮期血圧に対する指尖収縮期血圧との比を算出する(ステップS110)。この比は、上腕部より末梢側の動脈硬化指数である動脈狭窄度を示しており、パーセンテージで表されてもよい。上腕血圧の測定は、例えば、上述したステップS102の間、すなわち挿入部18の圧力が上昇している間に指尖脈波測定部14が被験者の指尖の脈波の振動波形(オシレーション)を測定し続けるタイミングと同時に測定されることが望ましい。ただし、上腕血圧の測定は、ステップS102より前のタイミングに行われてもよいし、ステップS102より前のタイミングで1回目の上腕血圧測定を行い、すべての測定が終了した後に2回目の上腕血圧測定を行い、2つの平均値を用いて上腕部の収縮期血圧と前記指尖収縮期血圧との比を算出しても良い。
次いで、図6に示すように、血行情報算出装置30の制御部38は、挿入部18の内部の圧力をいったん下げたのち、再び挿入部18の内部を加圧し、挿入部18が指尖に加える圧力を、一定圧(例えば10mmHg)に維持する。この状態で、指尖血流量測定部16は、指尖の血流量を示すデータ、例えば指尖の血流波形を生成し、血行情報算出装置30に出力する。血行情報算出装置30の算出部34は、このデータを用いて、指尖の血流量の時間平均値(平均血流量)を算出する(ステップS112)。その後、挿入部18の内部の圧力を下げる。
次いで、血行情報算出装置30の算出部34は、ステップS108で特定した指尖平均血圧をステップS112で算出した指尖の血流量の時間平均値で割ることにより、末梢部の血管抵抗指数(末梢血管抵抗指数)を算出する(ステップS114)。
その後、血行情報算出装置30の制御部38は、挿入部18の内部の圧力をいったん下げたのち、再び挿入部18の内部を加圧し、挿入部18が指尖に加える圧力を、血行情報算出装置30が特定した指尖拡張期血圧から一定圧(例えば10mmHg)低い圧力に維持する。血行情報算出装置30の算出部34は、指尖の血流波形のAC成分を横軸として、指尖の脈波形のAC成分を縦軸とするグラフ(リサージュ曲線)を描画するためのデータを生成し、このデータを処理することによって動脈弾性度を生成する(ステップS116)。リサージュ曲線から動脈弾性度を算出するためのルールは、例えばリサージュ曲線の形状の特徴量を抽出し、統計的にデータを処理することにより決定される。この動脈弾性度も、上腕部より末梢側の動脈硬化度を示している。
昇圧による指尖収縮期血圧及び拡張期血圧の測定、一定圧保持による指尖平均血圧測定、一定圧保持による指尖平均血流量測定、並びに一定圧保持によるリサージュ曲線描画のそれぞれのシーケンスの順番は、より適切な順番に変更が可能である。例えば一連のシーケンスの最初に一定圧保持による指尖平均血流量測定を行っても良い。あるいは、一定圧保持による指尖平均血圧測定と一定圧保持によるリサージュ曲線描画のシーケンスの一定圧保持条件が同じ場合は、それぞれ同時に測定を行っても良い。
その後、算出部34は、表示用のデータを生成し(ステップS118)、このデータを用いて表示装置40に表示画面を表示させる(ステップS120)。
図7は、出力部36が表示装置40に表示させる画面の第1例を示している。この例は、実際に操作を行う医療関係者(例えば医師、看護師、臨床検査技師)向けの画面であり、指尖部測定装置10並びに血行情報算出装置30の動作を開始する測定開始ボタン41、指尖部測定装置10並びに血行情報算出装置30の被験者情報や測定条件の入力を行う設定欄42、指尖血流量の時間変位(生波形)の表示欄43、指尖脈波の生波形の表示欄44、リサージュ波形の表示欄45、測定波形の表示欄46、及び算出部34が特定した値の表示欄47を含んでいる。なお、設定欄42への入力装置は図示していないが、自動的に入力されても良いし、手動で入力されても良く、キーボードやタッチパネルや音声入力など一般の入力装置を用いてよい。表示欄46に表示される測定波形は、昇圧あるいは定圧測定時のカフ圧の時間変位、指尖の血流量の時間変位、指尖の脈波の時間変位の少なくとも一つである。また、表示欄47には、指尖の細小血管の血圧情報(例えば収縮期血圧(SBP)、拡張期血圧(DBP)及び平均血圧(MBP))、並びに指尖の細小血管の血流量情報(例えば平均血流量(Q))、並びに末梢の血管抵抗指数、並びに動脈狭窄度(FBI)、及び脈拍の最新値が同時に表示される。また、表示装置40は、測定場所の温度や湿度などの環境条件や、被験者の皮膚温度の計測結果を表示しても良い。
また、図7に示す画面は、指尖部測定装置10並びに血行情報算出装置30の動作を停止させるための停止ボタン48も含んでいる。
図8は、出力部36が表示装置40に表示させる画面の第2例を示している。この例は、医療従事者に加え被験者向けの画面であり、一方の軸が末梢血管抵抗指数の値であり他方の軸が動脈硬化指数としての動脈狭窄度又は動脈弾性度を示すグラフを含んでいる。グラフへの表示には、一方の軸が動脈狭窄度の場合はその逆数がより好ましい。また、このグラフには、正常な領域を示す情報も含まれている。そして、このグラフにおいて被験者のデータは円で示されているが、この円の大きさは、平均血流量に比例している。この円の大きさは、細小血管の血流情報又は血圧情報、例えば、算出した指尖血圧値、つまり指尖の収縮期血圧、拡張期血圧、平均血圧の少なくとも一つで表しても良い。また、グラフは3次元的に表示しても良い。このため、被験者は、自分の測定結果が正常であるか否かを容易に認識することができる。また、被験者の測定結果が正常な領域外に位置していた場合、被験者の測定結果は、特定の病気の種類、例えば高血圧症における病態(例えば老年性収縮期高血圧又は本態性高血圧)であることを示す情報(例えば表示例1及び表示例2に示すテキストデータ)とともに表示されても良い。なお本血行情報算出装置では、指尖の血行情報によって、高血圧症における詳細な病態の解析や、糖尿病細小血管障害といった末梢血管障害の評価に応用が可能である。
以上、本実施形態によれば、指尖部測定装置10を用いているため、容易に人体の末梢部における血行情報を測定できる。また、図7及び図8に示した画面により、医療関係者及び被験者は、測定結果を容易に認識することができる。
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、参考形態の例を付記する。
1.被験者の指尖における細小血管の脈波の測定結果を示す指尖脈波情報と、被験者の指尖における細小血管の血流量の測定結果を示す指尖血流量情報と、を取得する取得部と、
前記指尖脈波情報を用いて前記被験者の指尖における細小血管の血圧に関する情報を算出するとともに、前記指尖血流量情報を用いて前記被験者の指尖における細小血管の血流量に関する情報を算出する算出部と、
を備える血行情報算出装置。
2. 1.に記載の血行情報算出装置において、
前記指尖における細小血管の血圧に関する情報は、細小血管の収縮期血圧、拡張期血圧、及び平均血圧を含み、前記指尖における細小血管の血流量に関する情報は、細小血管の平均血流量を含む血行情報算出装置。
3. 1.又は2.に記載の血行情報算出装置において、
前記算出部は、
前記細小血管の脈波の面積時間平均、並びに前記脈波の変動から測定される前記細小血管の収縮期血圧及び拡張期血圧を用いて前記細小血管における平均血圧を算出し、
前記平均血圧及び前記指尖血流量情報を用いて前記細小血管の血管抵抗指数を算出する血行情報算出装置。
4. 1.~3.のいずれか一つに記載の血行情報算出装置において、
前記算出部は、上腕血行情報と前記細小血管の血圧に関する情報を用いて動脈狭窄度を算出する血行情報算出装置。
5. 1.~4.のいずれか一つに記載の血行情報算出装置において、
さらに、一方の軸が前記細小血管の血管抵抗指数の値であり他方の軸が動脈狭窄度又は動脈弾性度を示すグラフを表示するためのグラフ情報を生成する表示処理部を備える血行情報算出装置。
6. 5.に記載の血行情報算出装置において、
前記表示処理部は、前記グラフが前記細小血管の血流情報又は血圧情報をさらに示すように前記グラフ情報を生成する血行情報算出装置。
7. 5.又は6.に記載の血行情報算出装置において、
前記グラフ情報は、前記グラフにおいて正常な領域を認識可能な状態で表示させる情報を含む血行情報算出装置。
8. コンピュータが、
被験者の細小血管の脈波の測定結果を示す指尖脈波情報と、被験者の細小血管の血流量の測定結果を示す指尖血流量情報と、を取得し、
前記指尖脈波情報を用いて前記被験者の細小血管の血圧に関する情報を算出するとともに、前記指尖血流量情報を用いて前記被験者の細小血管の血流量に関する情報を算出する、血行情報算出方法。
9. コンピュータに、8.に記載の血行情報算出方法を行わせるためのプログラム。
10 指尖部測定装置
12 加圧部
14 指尖脈波測定部
16 指尖血流量測定部
18 挿入部
20 上腕部測定装置
30 血行情報算出装置
32 取得部
34 算出部
36 出力部
38 制御部
40 表示装置
41 測定開始ボタン
42 設定欄
43 表示欄
44 表示欄
45 表示欄
46 表示欄
47 表示欄

Claims (4)

  1. 被験者の指尖における細小血管の脈波の測定結果を示す指尖脈波情報と、被験者の指尖における細小血管の血流量の測定結果を示す指尖血流量情報と、を取得する取得部と、
    前記指尖脈波情報を用いて前記被験者の指尖における細小血管の血圧に関する情報を算出するとともに、前記指尖血流量情報を用いて前記被験者の指尖における細小血管の血流量に関する情報を算出する算出部と、
    一方の軸が前記細小血管の血管抵抗指数の値であり他方の軸が動脈狭窄度又は動脈弾性度を示すグラフを表示するためのグラフ情報を生成する表示処理部と
    を備え
    前記細小血管の血圧に関する情報は、細小血管の平均血圧を含み、
    前記細小血管の血流量に関する情報は、細小血管の平均血流量を含み、
    前記細小血管の血管抵抗指数は、前記平均血圧と前記平均血流量を用いて算出され、
    前記動脈狭窄度は、上腕血行情報と前記細小血管の血圧に関する情報を用いて算出され、
    前記動脈弾性度は、前記指尖血流量情報が示す指尖の血流波形および前記指尖脈波情報が示す前記指尖の脈波形を用いて生成されたリサージュ曲線を描画するためのデータから、ルールを用いて算出され、
    前記ルールは、指尖の血流波形および指尖の脈波形を用いて描かれるリサージュ曲線の形状の特徴量を抽出して統計的に処理することにより決定されたルールである
    血行情報算出装置。
  2. 請求項に記載の血行情報算出装置において、
    前記グラフ情報は、前記グラフにおいて正常な領域を認識可能な状態で表示させる情報を含む血行情報算出装置。
  3. コンピュータが、
    被験者の細小血管の脈波の測定結果を示す指尖脈波情報と、被験者の細小血管の血流量の測定結果を示す指尖血流量情報と、を取得し、
    前記指尖脈波情報を用いて前記被験者の細小血管の血圧に関する情報を算出するとともに、前記指尖血流量情報を用いて前記被験者の細小血管の血流量に関する情報を算出し、
    一方の軸が前記細小血管の血管抵抗指数の値であり他方の軸が動脈狭窄度又は動脈弾性度を示すグラフを表示するためのグラフ情報を生成
    前記細小血管の血圧に関する情報は、細小血管の平均血圧を含み、
    前記細小血管の血流量に関する情報は、細小血管の平均血流量を含み、
    前記細小血管の血管抵抗指数は、前記平均血圧と前記平均血流量を用いて算出され、
    前記動脈狭窄度は、上腕血行情報と前記細小血管の血圧に関する情報を用いて算出され、
    前記動脈弾性度は、前記指尖血流量情報が示す指尖の血流波形および前記指尖脈波情報が示す前記指尖の脈波形を用いて生成されたリサージュ曲線を描画するためのデータから、ルールを用いて算出され、
    前記ルールは、指尖の血流波形および指尖の脈波形を用いて描かれるリサージュ曲線の形状の特徴量を抽出して統計的に処理することにより決定されたルールである
    血行情報算出方法。
  4. コンピュータに、請求項に記載の血行情報算出方法を行わせるためのプログラム。
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