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JP7273750B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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JP7273750B2 JP2020036362A JP2020036362A JP7273750B2 JP 7273750 B2 JP7273750 B2 JP 7273750B2 JP 2020036362 A JP2020036362 A JP 2020036362A JP 2020036362 A JP2020036362 A JP 2020036362A JP 7273750 B2 JP7273750 B2 JP 7273750B2
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Description

本発明は、グリル庫を備えた加熱調理器に関する。
加熱調理器に内蔵されるグリル庫は、加熱室の上下に設置したシーズヒーターやガスバーナー等の熱源により、食品を両面同時に加熱できるものが主流となっている。このグリル庫は、熱源の放射熱で肉や魚等を加熱するグリル調理に加え、加熱室内の温度を細やかに制御することで、ピザ、お菓子、ケーキ等を加熱するオーブン調理にも利用される。
一般的なグリル庫は、加熱調理器の正面側に加熱室の開口部があり、その開口部を覆うようにドアを設けている。このため、使用者がグリル庫内に食品を収納するには、ドアのハンドルを引いて加熱室の開口部を開放する必要がある。グリル庫での調理を開始すると、熱源からの熱によって加熱室内の温度が上昇し、これに伴いドアの温度も上昇する。調理中には、ドアの外表面温度が100℃以上の高温になることもあるが、ハンドルは断熱構造となっており、ドアの開閉時等に使用者が触れても危険のない程度の温度に保たれている。
一方、ドアには、加熱室内の調理状況や、食品発火などの異常を視認するための覗き窓を設ける必要があるが、この覗き窓には、透明度の高い耐熱ガラスが用いられることが多い。覗き窓に利用される耐熱ガラスは、熱源からの熱によって高温になるため、使用者が耐熱ガラスに接触するのを抑制する構造物を設けることで、安全性の向上を図る技術が提案されている。
例えば、特許文献1の要約書では、「グリル扉やのぞき窓に使用者の手や指が触れることをガード体によって抑制、防止し、かつ、使用者がガード体に触れたときにも熱く感じることを抑制することが可能な、安全で使い勝手のよい加熱調理器を提供するグリル扉やのぞき窓に使用者の手や指が触れることをガード体によって抑制、防止し、かつ、使用者がガード体に触れたときにも熱く感じることを抑制することが可能な、安全で使い勝手のよい加熱調理器を提供する」ための手段として、「のぞき窓を覆うガード部材60を備え、ガード部材60の主要部が、合成樹脂により構成され、のぞき窓の周縁部の前方には、ガード部材を支持する支持部を備えた枠体44が配設され、ガード部材の上部の左右領域が、枠体が備える支持部に、回動可能に支持されており、ガード部材を、所定位置から前側上方に回動させることができるように構成されている。枠体が備える支持部が軸受であり、ガード部材の上部の左右領域には回動軸が配設され、ガード部材が回動軸を軸として所定方向に回動させることができるように構成されている。」と記載されている。
特開2019-148345号公報
上記したように、特許文献1では、ガラス製ののぞき窓を覆うように、合成樹脂製のガード部材を設けることで、使用者が高温のガラスに接触するのを抑制しているが、ガラスには熱放射率が高いという性質があるため、グリル庫の前面開口と略等しい大きさのガラスを介在して、熱源の熱がガード部材に徐々に伝わり、最終的には、ガード部材もガラスと同程度の高温になるおそれがあった。
そこで、本発明では、グリル庫の熱源から加熱調理器正面への、視認用のガラス等を介した熱移動が発生しても、使用者が接触する可能性のある部分の温度上昇を抑制することができ、かつ、加熱室の視認性も確保することができる加熱調理器を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の加熱調理器は、本体の上面に鍋載置部を備え、該鍋載置部の下方にグリル庫を備えた加熱調理器であって、前記グリル庫は、食品を加熱するヒータを有する加熱室と、該加熱室の前面開口を封鎖する、前後方向に移動可能なドアと、を備え、前記ドアは、樹脂前板と金属フレームの間に風路を形成した箱体であり、該箱体の下部に設けた前記風路の入口となる吸気用開口と、前記箱体の上部に設けた前記風路の出口となる排気用開口と、前記金属フレームに設けた窓用開口と、該窓用開口を覆うガラス板と、前記樹脂前板を貫通する複数の小径孔と、を直線上に配置した覗き窓部と、を有するものとした。
本発明の加熱調理器によれば、使用者が接触する可能性のある加熱調理器正面の表面温度を抑制し、加熱室の視認性も確保することができる。
実施例1の加熱調理器の斜視図 実施例1の加熱調理器の分解斜視図 図1に示すA-A線で切断した正面断面図 図1に示すB-B線で切断した側面断面図 グリル庫の側面断面図の模式図 ドアの分解斜視図 実施例2のグリル庫の模式図 実施例3のドアの分解斜視図 実施例4のドアの分解斜視図 実施例5のドアの分解斜視図
本発明の加熱調理器の実施例について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、加熱調理器の一例として、グリル庫を備えたビルトインタイプのIHクッキングヒータを例示するが、グリル庫を備えた調理器であれば、据え置きタイプのIHクッキングヒータ、或いは、ビルトインタイプや据え置きタイプのガスコンロにも、本発明を適用することができる。
まず、本発明の実施例1に係る加熱調理器Zの全体構成を概説した後、グリル庫5の詳細構造を説明する。
<加熱調理器Zの全体構成>
本実施例の加熱調理器Zは、上面に載置した金属鍋の鍋底に渦電流を発生させ、渦電流によるジュール熱によって金属鍋自体を発熱させるIH(Induction Heating)機能と、加熱室内に収納した食品をヒータの放射熱で加熱するグリル機能を備えた調理器である。なお、図1等に示すように、以下では、加熱調理器Zに相対した使用者の視線を基準として、前後・上下・左右の各方向を定義する。
図1は加熱調理器Zの斜視図であり、図2は加熱調理器Zの分解斜視図である。両図に示すように、加熱調理器Zは、本体1、トッププレート2、加熱コイル3、基板ケース8を備え、さらに、本発明を適用したグリル庫5を内蔵した調理器である。
本体1は、加熱調理器Zが設置される空間(所定の左右幅・前後幅・高さ)に対応した外郭を有する筐体であり、上方が開放した箱状(凹状)を呈している。この本体1の内部には、左側にグリル庫5、右側に基板ケース8が配置される。また、グリル庫5と基板ケース8の上方には加熱コイル3や、表示部P1等が設置され、さらに、本体1の上面開口を覆うようにトッププレート2を設置している。
トッププレート2は、三つの加熱コイル3の設置位置に対応した三口の鍋載置部21と、鍋載置部21に載置された金属鍋の加熱具合を設定するための操作部P0と、排気開口部H2とを有している。なお、排気開口部H2は、後述するグリル庫5の排気ダクト59や、吸気開口部H1を起点とする風路の出口であり、トッププレート2の後方(右側・左側)に配置される。
本体1の前面左側には、前後にスライドすることでグリル庫5を開閉するドア6を配置している。なお、ドア6の詳細については後述する。また、本体1の正面右側には、主にグリル庫5の加熱具合を設定するための操作パネルP2と、主電源をオンオフする電源スイッチP3を配置している。
基板ケース8は、内部に基板7等の電気部品を収納したケースである。基板ケース8の背面側には、冷却用のファン装置9が設けられており、本体1背面の吸気開口部H1から外気を吸い込み、基盤ケース8内に積層された基板7や、その下流に配置された加熱コイル3に冷却風を供給する構成となっている。
<グリル庫5の構成>
図3は、加熱調理器Zを、図1に示すA-A線で切断した正面断面図であり、図4は、加熱調理器Zを、図1に示すB-B線で切断した側面断面図である。両図に示すように、本実施例のグリル庫5は、食品57を出し入れする前面開口に設けた、箱型の加熱室50を備えている。この加熱室50は、例えば、アルミニウム合金製の板をプレス加工によりそれぞれ所定の形状に成形した複数の部材をビスねじ等で組み立てて構成したものである。
この加熱室50では、網台54に載置した深皿状の調理パン58に食品57を収納して調理を行う。調理パン58は、例えば、アルミニウム等の材料により上面視矩形状に形成された深皿であり、表面にフッ素コート剤などがコーティングされたものである。
加熱室50内には、調理パン58を挟むように、上ヒータ51と下ヒータ52を設置しており、両ヒータのオンオフを制御することで、調理パン58内の食品57の上下面を同時に、あるいは、交互に加熱することができる。なお、上ヒータ51と下ヒータ52は、シーズヒーターや電熱ヒータ―などの放射熱を利用する熱源である。
このグリル庫5では、加熱室50の左右下側に設けた一対のドアレール56により、加熱室50の前面開口を封鎖するためのドア6が前後方向にスライドして移動する。このドア6は、加熱室50前面開口より幅と高さが大きく、また、加熱室50の前面側には、上下方向に延びたフランジ部50a(図2参照)が構成されているため、ドア6とフランジ部50aを略面接触させることで、加熱室50の前面開口を気密できる構造となっている。ドア6とフランジ部50aの接触面には、ゴム状のパッキン等を設け、加熱室50の前面開口の気密性を更に高めてもよい。なお、ドアレール56を利用したドア6のスライドと連動し、調理パン58を載置するための網台54も前後方向にスライドする。また、ドア6は着脱可能であり、汚れた場合はグリル庫5から取り外して洗浄することができる。
加熱室50の背面側上方には加熱室50内の油煙や蒸気などを排出する排気ダクト59を設けており、トッププレート2の後方に設けた排気開口部H2から排気する構成(図2参照)となっている。排気開口部H2に連通する排気ダクト59内には、脱煙・脱臭処理を行う触媒55を設けている。
<ドア6の構成>
次に、本実施例のドア6の詳細構造について、グリル庫5の側断面の模式図である図5と、ドア6の斜視分解図である図6を用いて説明する。なお、図5の模式図では、ドア6と加熱室50の境界部で発生する上昇気流98を図示するため、ドア6の背面と加熱室50の前面の距離を実際より拡張して表示しているが、両者間の実際の距離は、気密用パッキン等の影響で残存する、1~2mm程度の隙間である。
両図に示すように、ドア6は、ドア6の前面を構成する前板60とドアベース61、および、ドア6の背面と上下左右面を構成するフレーム62で形成される箱体であり、箱体内に形成される略平板状の内部空間を風路6aとして利用することができる。なお、調理中に使用者が接触する可能性のある前板60とドアベース61は耐熱樹脂製であり、高温の加熱室50に面するフレーム62はステンレス等の金属薄板製である。前板60とドアベース61を樹脂材料とすることで、任意の形状を容易に成型できるため、ドア6の組立性やデザイン性などの改良が容易となる。
前板60の略中央の狭い領域(例えば、縦横ともに2~3cm程度の長方形)内には、使用者が加熱室50内を視認できるように、複数の小径孔66bを貫通させている。なお、ドアベース61の上端には、前板60の下端を固定するためのリブ61dを設けており、ドアベース61の前面には、ドア6を開閉する際に使用者が把持するハンドル61aが設けられている。
フレーム62は、金属薄板の上下左右の端を折り曲げることで、前側が開放し、後側と上下左右面が閉塞した、前後方向に所定の厚みを持った箱状に形成されている。フレーム62の左右面の上端には、後述する風路6aの出口となる排気用開口62aが形成され、フレーム62の下面には、風路6aの入口となる吸気用開口62bが形成される。なお、風路6a内の空気の流動を良くするため、排気用開口62aと吸気用開口62bの開口面積をなるべく大きくすることが望ましい。
また、フレーム62には、加熱室50の内部を視認できる位置に、すなわち、前板60の小径孔66bと対向する位置に、縦横ともに数cm程度の窓用開口62cを設けている。この窓用開口62cを、耐熱性のガラス板66aで覆うことで、ドア6の風路6aと加熱室50の間での空気の出入りを防止する構成となっている。
上記した、前板60、ドアベース61、フレーム62、および、ガラス板66aから構成されたドア6を利用することで、使用者は、直線上に配置された、小径孔66b、ガラス板66a、窓用開口62cの三者からなる覗き窓部66を介して、加熱室50内の状況を観察することができる。
ここで、ドア6の窓用開口62cを小さくした構造の利点を説明する。ガラスの表面放射率が0.8以上と高いのに対し、金属の表面放射率が0.1~0.2程度と低いことが知られている。このため、加熱室50の前面開口の大部分を金属製のフレーム62で覆い、視認に必要な最低限部分にのみガラス板66aを配置した、本実施例の図5、図6の構成では、加熱室の前面開口の大部分をガラス板で覆った構成に比べ、前方への熱放射を大幅に抑制できる。つまり、本実施例の構成によれば、ドア6の背面のフレーム62から、ドア6の前面の前板60への熱移動を大幅に抑制できるため、前板60として、耐熱温度が比較的低い樹脂材料を用いることもできる。
しかし、ガラス板66aを小さくしても、ガラス板66aの熱放射は十分に大きいため、前板60の壁面のうち、ガラス板66aに近接する部分は、局所的に高温になり易く、使用者が触れた場合に火傷するおそれもある。
そこで、本実施例では、ドア6の風路6a内に低温の外気を連続的に供給することで、前板60の温度上昇を抑制できるようにした。以下、特に高温になる前板60の小径孔66b近傍を集中して冷却する方法と、前板60を全体的に冷却する方法に分けて説明する。
<前板60の小径孔66b近傍の冷却方法>
上記したように、ガラスは金属に比べ表面放射率が高いため、前板60は、フレーム62の金属面と対向する部分に比べ、ガラス板66aと対向する小径孔66bの周辺が局所的に高温となる。そこで、本実施例では、視認用に設けた小径孔66bに低温の外気を吸気する機能も担わせることで、ガラス板66aの放射熱で熱せられた前板60を効率的に冷却できる構成としている。
詳細は後述するが、ドア6の風路6a内は、下方の吸気用開口62bから上方の排気用開口62aに向けて流れる空気流99が形成されるため、負圧となっている。小径孔66bは、風路6a内を上昇する空気流99の途上に設けられているため、前板60の前方の低温外気は、小径孔66bを介して風路6a内に誘引され、小径孔66bの通過時に前板60から熱を奪う。そのため、本実施例の構成では、ガラス板66aを介して前板60の小径孔66bの近傍に到達した熱エネルギーを、小径孔66bを通過する外気で直接空冷することができ、結果的に、前板60全体の温度上昇を抑制することができる。
なお、小径孔66bは、円形、矩形など如何なる形状であってもよく、例えば直径1~3mm程度の孔であれば、埃などで塞がり難く、視認性も良好である。また、複数の小径孔66bで構成される空気の入口は、風路6a内の主流となる空気流99が上下方向に流れ易いように、吸気用開口62bより通風抵抗が大きいことが望ましい。
<前板60の全体的な冷却方法>
次に、前板60を全体的に冷却する方法について説明する。まず、ドア6周りにおける空気の流れについて説明する。
本実施例の誘導加熱調理器Zでは、図1に示すように、グリル庫5のドア6を閉めたときに、前板60と操作パネルP2の正面位置が略平面状になる位置関係となっている。つまり、ドア6が前後方向にスライドして本体に嵌め込まれる構成となる。このため、ドア6の開閉動作を円滑にするには、ドア6の上下左右に少なくとも1~3mm程度の隙間を設ける必要がある。
グリル庫5での調理を開始すると、500℃以上に熱せられた上ヒータ51や下ヒータ52によって、加熱室50の空気温度も200℃以上に上昇し、それに伴い、加熱室50の壁面と一体成型されたフランジ部50aや、加熱室50の前面開口を覆うドア6のフレーム62も100℃以上の高温となる。フレーム62は、熱伝導性の高い金属製であるため、加熱室50内の高温空気からの熱と、フランジ部50aを介した熱と、を受け、加熱室50側の平面だけでなく、左右側面を含む全体が高温となる。
フランジ部50aとフレーム62が共に高温になると、両者間の隙間の空気や、フレーム62の側方隙間の空気が温められ、ドア6の周辺の低温外気との大きな温度差を原因とする自然対流(いわゆる煙突効果)により、図5や図6に示すような、上昇気流98が発生する。
図6に示したように、フレーム62の側面上部には風路6aと連通する排気用開口62aが配置されているため、フレーム62の側方に上昇気流98が発生すると、風路6a内の空気が排気用開口62aを介して外部に誘引される。また、ドア6の下方には吸気用開口62bが設けられており、正面には複数の小径孔66bが設けられているため、排気用開口62aから流出した空気量に相当する空気量が、吸気用開口62bと小径孔66bから風路6aに供給される。つまり、フレーム62の側方で上昇気流98が発生すると、風路6a内では吸気用開口62bや小径孔66bから排気用開口62aに向かう空気流99が発生するので、風路6a内に低温外気が連続的に取り込まれ、前板60の全体が冷却される。
ここで、風路6aの前後壁面である前板60とフレーム62の温度差によっても、ある程度の自然対流が発生するが、前板60はフレーム62からの熱移動で徐々に高温になる傾向があるため、フレーム62と前板60の温度差だけを利用する構成では、前板60を冷却するのに十分な空気流99を風路6a内に発生させるのは難しい。
一方、本実施例の構成では、フランジ部50aと外気の温度差がフレーム62の周辺の上昇気流98の強さを決める要因となるため、フランジ部50aと外気の温度差が大きければ、図5や図6に図示するような、十分な上昇気流98を発生させることができるので、ドア6の表裏面の温度差による自然対流に頼ることなく、上昇気流98の誘引作用により、前板60を冷却するのに十分な空気流99を風路6a内に発生させることができる。
よって、本実施例では、排気用開口62aでの誘引作用により、吸気用開口62bと複数の小径孔66bから低温外気を効率よく風路6a内に引き込み、風路6aの前壁面を構成する前板60やドアベース61のハンドル61aを冷却することができる。
<グリル調理の動作>
次に、実際のグリル調理中における、ドア6の冷却について、図1から図6を参照しながら具体的に説明する。ここでは、加熱室50の調理パン58に載置された食品57を加熱調理する場合を例に説明する。
まず、使用者は、ドア6を前方に引いて加熱室50の前面開口を開放し、食品57を載置した調理パン58を加熱室50に入れた後、操作パネルP2で調理温度や時間を設定し、或いは予め設定された自動調理メニューを設定し、操作パネルP2の調理ボタンを押してグリル調理を開始する。そして、調理の開始とともに、上ヒータ51或いは下ヒータ52が通電し、食品57が加熱される。
加熱中は加熱室50の壁面温度が上昇し、その熱気により加熱室のフランジ部50aやドア6のフレーム62の温度も上昇する。この熱気はドア6の周りに上向きの強い上昇気流98を生じさせる。その上昇気流98はフレーム62の外側の隙間を流れる。フレーム62には上昇気流98が流れる隙間に合わせて排気用開口62aを設けており、排気用開口62aの近傍に速い流れが生じる。このため、排気用開口62aの内側(風路6a)が負圧となり、上昇気流98により風路6a内の空気を外側に誘引する流れを生じさせる。よって、排気用開口62aでの誘引作用により、ドアベース61下方の吸気用開口62bと前板60の小径孔66bから外気が吸い込まれ、前板60を冷却し、風路6aを介して排気用開口62aに向かい空気が流れる。
一方、加熱調理時にフレーム62の温度も徐々に上昇するため、フレーム62と前板60の間隙(風路6a)にも温度差による自然対流が徐々に現れ、吸気用開口62bから排気用開口62aへの空気流99を補助する。このフレーム62内外の両者の自然対流による上昇気流98、空気流99が、風路6aに強い流れが生じさせ、前板60の温度上昇を低減することができる。熱放射により伝熱し易いガラス板66aに対向する前板60には、外気を吸引する小径孔66bが設けられるため、温度上昇が抑えられる。
すなわち、加熱室50の使用により加熱室50と上記の上昇気流が関連して発生するため、加熱室50が高温で無ければ、前板60の温度は高くなり難く、加熱室50が高温であるほど強い上昇気流98,空気流99により前板60の温度を下げることになる。
これらの現象は、加熱室50での加熱調理の終了および、終了後に関しても継続されるため、ドア6を効率的に冷却することができる。
以上で説明したように、本実施例の加熱調理器によれば、ドア6の周辺の隙間で発生する上昇気流98を利用することで、ドア6の風路6a内に十分な空気流99を発生させ、前板60の温度を効率的に冷却することができる。
次に、実施例2の加熱調理器を説明する。なお、実施例1との共通点は重複説明を省略する。
図7は、本実施例のドア6を示す図であり、吸気用開口の配置が実施例1と異なる。すなわち、本実施例では、吸気用開口61bを、ドアベース61の前方のハンドル61aの下側に設けている。
これにより、吸気用開口61bに向かう外気の流れで、ハンドル61aを効果的に冷却することができる。また、通常使用に使用者から視認できないハンドル61aの根本付近に吸気用開口61bを設けたので、吸気用開口61bの存在が加熱調理器Zのデザインに与える影響を抑制することができる。さらに、吸気用開口61bを高温となるフランジ部50aから話して配置したので、吸気用開口62bとフランジ部50aが近接する実施例1の構成に比べ、より低温の外気を風路6aに供給することができる。
次に、実施例3の加熱調理器を説明する。なお、実施例1との共通点は重複説明を省略する。
図8は、本実施例の前板60の斜視図であり、前板60の背面にガラス板66aを保持するリブ60bを設けた点が実施例1と異なる。すなわち、本実施例では、耐熱樹脂製の前板60を成型する際に、ガラス板66aを保持するリブ60bを一体成型したので、ガラス板66aをフレーム62の所望の位置に固定することができ、また、リブ60bが前板60とフレーム62のスペーサーとなるので、ドア6全体としての強度も向上する。さらに、ドア6の組み立て時には、ガラス板66aとフレーム62の窓用開口62cの位置に合わせが容易となり、作業性が良好となる。
次に、実施例4の加熱調理器を説明する。なお、実施例1との共通点は重複説明を省略する。
図9は、本実施例の前板60の斜視図であり、前板60の背面に表面積を拡大させるための平板フィン60cを設けた点が、実施例1と異なる。すなわち、本実施例では、前板60の背面に上下方向に延びる複数の平板フィン60cを設けたので、低温外気が風路6a内の空気流99として、下方の吸気用開口62bから、上方の排気用開口62aを上側に移動する間に、効率よく熱交換できるため、平板フィン60cを設けない実施例1に比べ、前板60を効率よく冷却することができる。
なお、図9では、前板60の背面に平板フィン60cを設ける構成を例示したが、前板60の背面に多数のピンフィンを設けることで、前板60の表面積を拡大しても良い。
次に、実施例5の加熱調理器を説明する。なお、実施例1との共通点は重複説明を省略する。
図10は、本実施例のドア6を示す図であり、前板60とドアベースを一体化した点、および、覗き窓部66の配置を右上側に移動させた点が、実施例1と異なる。すなわち、本実施例によれば、加熱室50内の視認性をより高めることができ、また、ドア6の構成部品数を削減できるので、組み立て作業がより容易となる。
本発明は、上述した実施例に限定するものではなく、様々な変形例が含まれる。上述した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定するものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
1…本体、
2…トッププレート、
3…加熱コイル、
5…グリル庫、
6…ドア、
6a…風路、
7…基板、
8…基板ケース、
50…加熱室、
50a…フランジ部、
50b…通気口、
51…上ヒータ、
52…下ヒータ、
53…受け皿、
54…網台、
57…食品、
58…調理パン、
59…排気ダクト、
60…前板、
60b…リブ、
60c…平板フィン、
61…ドアベース、
61a…ハンドル、
61b…吸気用開口、
61d…リブ、
62…フレーム、
62a…排気用開口、
62b…吸気用開口、
66…覗き窓部、
66a…ガラス板、
66b…小径孔、
98…上昇気流、
99…空気流

Claims (9)

  1. 本体の上面に鍋載置部を備え、該鍋載置部の下方にグリル庫を備えた加熱調理器であって、
    前記グリル庫は、食品を加熱するヒータを有する加熱室と、該加熱室の前面開口を封鎖する、前後方向に移動可能なドアと、を備え、
    前記ドアは、樹脂前板と金属フレームの間に風路を形成した箱体であり、
    該箱体の下部に設けた前記風路の入口となる吸気用開口と、
    前記箱体の上部に設けた前記風路の出口となる排気用開口と、
    前記金属フレームに設けた窓用開口と、該窓用開口を覆うガラス板と、前記樹脂前板を貫通する複数の小径孔と、を直線上に配置した覗き窓部と、
    を有することを特徴とする加熱調理器。
  2. 請求項1に記載の加熱調理器において、
    前記グリル庫の使用時には、前記ドアの近傍で発生した上昇気流により、前記排気用開口を介して前記風路内の空気が外部に誘引され、前記吸気用開口および前記複数の小径孔を介して外気が前記風路内に取り込まれることを特徴とする加熱調理器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の加熱調理器において、
    前記排気用開口を、前記金属フレームの側面上端に設け、
    前記吸気用開口を、前記金属フレームの底面に設けたことを特徴とする加熱調理器。
  4. 請求項1または請求項2に記載の加熱調理器において、
    前記排気用開口を、前記金属フレームの側面上端に設け、
    前記吸気用開口を、前記箱体の前面のハンドル部の下側に設けたことを特徴とする加熱調理器。
  5. 請求項1または請求項2に記載の加熱調理器において、
    前記樹脂前板の背面に前記ガラス板を支持するリブを設けたことを特徴とする加熱調理器。
  6. 請求項1または請求項2に記載の加熱調理器において、
    前記樹脂前板の背面に前記樹脂前板の表面積を拡大するフィンを設けたことを特徴とする加熱調理器。
  7. 請求項1または請求項2に記載の加熱調理器において、
    前記小径孔の通風抵抗は、前記吸気用開口の通風抵抗より大きいことを特徴とする加熱調理器。
  8. 請求項1または請求項2に記載の加熱調理器において、
    前記覗き窓部は、縦横ともに数cm程度の長方形のものであることを特徴とする加熱調理器。
  9. 請求項1または請求項2に記載の加熱調理器において、
    前記小径孔は、直径が1mmから3mmであることを特徴とする加熱調理器。
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