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JP7204758B2 - 糖尿病性足の場合における組織酸素化を増強するための医療用製剤とその使用 - Google Patents

糖尿病性足の場合における組織酸素化を増強するための医療用製剤とその使用 Download PDF

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Description

本発明は医薬に関するものであり、糖尿病の合併症、特に糖尿病性足の場合に組織酸素化を増強するために使用することができる。
糖尿病の合併症の処置の問題は、現代医学、特に糖尿病学において依然として困難な状況である。世界保健機関によると、糖尿病と診断された患者の数は現在約1億6千万人であり、この診断を受けた患者数は2025年までに倍増すると予測されている。糖尿病の合併症の1つは「糖尿病性足」症候群である。この合併症は、外傷と足の軟部組織の感染の増加を伴う組織虚血(低酸素症)の発症につながる解剖学的及び機能的変化の複合体によって現れる。
このような合併症は、患者の早期の障害、最終的には足の切断及び死につながることに留意すべきである。糖尿病の場合の組織虚血発症の基本メカニズムは、HIF-1因子(特異的調節タンパク質-低酸素誘発因子)の活性化で構成される。HIF-1α因子の発病的役割は、低酸素自体を矯正するだけでなく、「糖尿病性足」等の糖尿病の合併症の処置の可能性も示唆している。したがって、HIF-1α因子の合成を阻害することにより軟部組織の酸素化を活性化することを目的とした薬理学的療法の開発は、糖尿病合併症の処置に対する医学的・病因論的アプローチの重要課題である。
知られているのは、特異的調節タンパク質-低酸素誘発因子(HIF 1α)の合成を阻害する、抗低酸素作用を持つ医療用製剤群である:トラスツズマブ(trastuzumab)(ヘルセプチン(herceptin))、ゲフチニブ(geftinib)、カルホスチンС(calphostin C)(プロテインキナーゼС阻害剤)、ワートマンニン(wortmannin)(PI3K阻害剤)、PD98095(MAPK阻害剤)、ラパマイシン(rapamycin)(シロリムス(sirolimus)、FRAP/mTOR阻害剤)、ソラフェニブ(sorafenib)及びスニチニブ(sunitinib)(マルチキナーゼ阻害剤)、ノスカピン(noscapin)(Nilsson M.B.、Zage P.E.、Zeng L.ら「Multiple receptortyrosine kinases regulate HIF-1αand HIF-2αin normoxiaand hypoxia in neuroblastoma: implications for antiangiogenicmechanisms of multikinase inhibitors」//Oncogene. 2010年 29巻 2938~2949頁;Y. S. Chang、L. Adnane、A. Hendersonら「Sorafenib (bay43-9006) inhibits tumor growth and vascularization and induces tumor necrosis in the human rcc xenograft model, 786-o」//Clin. Cancer. Res. 2005年 11巻 9011頁;Zhang H.、Qian D.Z.、Tan Y.Sら「Digoxin and other cardiac glycosides inhibit HIF-1 synthesis and blocktumor growth」//PNAS. 2008年 105巻 50号 19579~19586頁;Newcomb E.W.、Lukyanov Y.、Schnee T.ら「Noscapineinhibits hypoxia-mediated HIF-1alpha expression andangiogenesis in vitro: a novel function for an old drug」//Int.J. Oncol. 2006年 28巻 5号 1121~1130頁を参照)。
上述の製剤は、毒性の程度が異なる欠点があり、それは副作用:Llovetらによって記載されているように高血圧、血液凝固系障害、心不全、胃腸の症状(吐き気、嘔吐及び下痢)、神経学的症状(脱力感、頭痛)、及び皮膚学的症状(皮膚発疹)の発生に現れる(J. M. Llovet、S. Ricci、V. Mazzaferroら「Sorafenib in advanced hepatocellular carcinoma」//N. Engl. J. Med. 2008年 359. 378~390頁)。
米国特許5811399(1998年9月22日公開)は、ペプチド合成の結果であるジペプチドL-Glu-L-Trpを開示した。
ロシア連邦で治療上の使用が承認され(登録番号R N 002408/01)、ロシア薬局方に記載されている「チモゲン(Thymogen)」(ジペプチドL-Glu-L-Trp)と名付けられた医療用製剤は、免疫調節活性を示し、細胞性及び体液性免疫反応並びに身体全体の非特異的耐性に影響を与えることが知られている(1996年7月23日発行の米国特許5538951を参照)。しかしながら、前記ジペプチドの既知の活性は免疫調節効果を特徴としており、これは、ペプチドがHIF-1α因子の合成を阻害し、インスリン依存性及び非インスリン依存性糖尿病の場合に組織酸素化を増強する能力の明白で一貫した所見ではなく、その臨床使用のための特定の適応症を定義するものではない。糖尿病の合併症の場合、特に以下に提供される糖尿病性足の場合の組織酸素化の増強におけるジペプチドL-Glu-L-Trpの抗低酸素効果の例は、その既知の能力及び請求される能力との間に相互関係がないことを客観的に確認するものである。
したがって、特許請求される発明の目的は、抗低酸素効果を発揮し、糖尿病の合併症の場合、特に糖尿病性足の場合に、HIF-1α因子合成を阻害することによって組織酸素化を増強することができるペプチド医療用製剤を提供することで構成される。
米国特許5811399 米国特許5538951
Nilsson M.B.、Zage P.E.、Zeng L.ら「Multiple receptortyrosine kinases regulate HIF-1αand HIF-2αin normoxiaand hypoxia in neuroblastoma: implications for antiangiogenicmechanisms of multikinase inhibitors」//Oncogene. 2010年 29巻 2938~2949頁 Y. S. Chang、L. Adnane、A. Hendersonら「Sorafenib (bay43-9006) inhibits tumor growth and vascularization and induces tumor necrosis in the human rcc xenograft model, 786-o」//Clin. Cancer. Res. 2005年 11巻 9011頁 Zhang H.、Qian D.Z.、Tan Y.Sら「Digoxin and other cardiac glycosides inhibit HIF-1 synthesis and blocktumor growth」//PNAS. 2008年 105巻 50号 19579~19586頁 Newcomb E.W.、Lukyanov Y.、Schnee T.ら「Noscapineinhibits hypoxia-mediated HIF-1alpha expression andangiogenesis in vitro: a novel function for an old drug」//Int.J. Oncol. 2006年 28巻 5号 1121~1130頁 J. M. Llovet、S. Ricci、V. Mazzaferroら「Sorafenib in advanced hepatocellular carcinoma」//N. Engl. J. Med. 2008年 359. 378~390頁
本目的は、糖尿病性足の処置の場合、HIF-1α因子の抑制(合成の減少)により組織酸素化を増強する手段としてのジペプチドL-Glu-L-Trpを使用することにより達成される。
ジペプチドは、例えば米国特許第5538951号(1996年7月23日公開)に記載されているような、溶液中でのペプチド合成の標準方法によって得ることができる。
本発明の他の態様は、糖尿病性足の処置の場合にHIF-1α因子の抑制(合成の減少)により組織酸素化を増強するための、活性剤として有効量のジペプチドL-Glu-L-Trp及び薬学的に許容される担体を含む、医療用製剤である。
本明細書で使用される「医療用製剤」という用語は、組織酸素化の増強が必要である糖尿病の合併症の処置のための治療効果を発揮するジペプチドの異なる医薬誘導体を含む、任意の剤形の使用を意味する。
本明細書で使用される「有効量」という用語は、活性及び毒性のその定量的値に従って、並びに当業者の知識に基づいて、所与の剤形において有効でなくてはならない、活性剤の量の使用を意味する。
いくつかの実施形態では、ジペプチドL-Glu-L-Trpは、化学修飾、例えば、当業者に周知の異なる塩及び他の誘導体の形態で使用されてもよい。
本発明による医薬組成物を得るために、ジペプチドL-Glu-L-Trp又はその医薬的に許容される誘導体は、医薬で使用される配合技術に従って、活性成分として医薬担体と混合される。
担体は、体内への投与が望まれる薬物剤形に依存して、例えば、非経口、鼻腔内、経口又は局所のための、異なる形態を取ってもよい(例えば、塗布又は軟膏の形態で)。
任意の既知の医薬成分を、経口又は局所投与のための好ましい投与形態の組成物の製造に使用してもよい。
非経口(鼻腔内)投与において、担体は通常、滅菌水を含むが、安定性を促進するか又は無菌性を維持する他の成分も含んでもよい。
請求される発明の好ましい実施形態において、提案される医療用製剤は、局所投与のための薬物剤形の形態で使用される。
局所投与のために、担体は、水性溶液、例えば生理食塩水を含む。
本発明の1つの好ましい実施形態において、薬学的に許容される担体は、生理食塩水である。
本発明によれば、ジペプチドは、1.0~10.0μg/kg体重の用量で投与した場合に活性であるが、疾患の重症度及び経過に依存して、より低い(より高い)用量を使用してもよい。
本発明はまた、そのような刺激を必要とするヒト又は動物における酸素化プロセスを増強するための方法、特に糖尿病性足の処置の場合のHIF-1α因子の抑制(合成の減少)により組織酸素化を増強する方法を提供する。
本発明によれば、糖尿病の合併症の場合、特に糖尿病性足の場合の、酸素化プロセスを増強する方法は、体重kgあたり1.0~10.0μgの用量で、少なくとも1日1回、治療効果を達成するために必要な期間に、活性剤として有効量のジペプチドL-Glu-L-Trp及び薬学的に許容される担体を含む医療用製剤の投与からなる。
酸素化プロセスの増強は、特異的調節タンパク質-低酸素誘発因子(HIF 1α)の合成を阻害する手段によって実現され、インスリン依存性及び非インスリン依存性糖尿病の基礎環境に対して組織酸素化の増強をもたらす。
本発明の一実施形態において、治療効果を達成するために必要な期間は、疾患の性質及び重症度に依存して10~40日である。
本発明は、以下に示すいくつかの実施形態に関して明らかになるであろう。
本発明は、式L-グルタミン酸-L-トリプトファン酸(L-Glu-L-Trp)を有するジペプチドの合成の例(例1)、ジペプチドの毒性及び生物活性の試験の例(例2、3)、及びその薬学的特性を実証し、治療効果の達成の可能性を確認するジペプチドの臨床投与の結果の例(例4、5)によって例示される。
これらの実施形態の以下の記載は例示的なもののみであって、網羅的なものではないことに留意すべきである。
R'-Glu-Trp-R"の合成
便利なことに、ジペプチドR'-Glu-Trp-R"は、現在一般に利用可能ないくつかの自動化手法のいずれかによって合成される。一般的に、これらの手法は、アミノ酸を連続的に付加することにより段階的に合成して、次第に大きな分子を生成する。アミノ酸は、1つのアミノ酸のカルボキシル基と他のアミノ酸の基との間で縮合することによりペプチド結合を形成して、互いに結合している。これらの反応を制御するためには、1つのアミノ酸のアミノ基と他の1つのアミノ酸のカルボキシル基をブロックする必要がある。
ブロッキング基は、ペプチドに悪影響を与えることなく、つまり、ラセミ化又は形成されたペプチド結合の加水分解による悪影響なく、容易に除去できるように選択する必要がある。カルボキシル基(例えば、Asp、Glu)又はヒドロキシル基(例えば、Ser、ホモセリン、及びTyr)を有するアミノ酸もまた、縮合前にブロッキングが必要である。ペプチドの合成には多種多様な手法が存在し、通常は固相合成が好ましい。この手法では、アミノ酸は樹脂粒子に結合され、ペプチドは成長する鎖に保護されたアミノ酸を連続して付加することにより段階的に生成される。Merrifieldによって記載される技術の改変が一般に使用される(Merrifield、R.B.、J. Am. Chem. Soc. 96:2989~2993頁(1964)を参照)。
例示的な自動化固相法において、ペプチドは、ジビニルベンゼンで架橋された不溶性ポリスチレン樹脂に共有結合された有機リンカー(例えば、PAM、4-オキシメチルフェニルアセトアミドメチル)にカルボキシ末端アミノ酸をロードすることにより合成される。末端アミンを保護するためにt-Bocを用いるブロッキングが使用され、ヒドロキシル基及びカルボキシル基は一般にO-ベンジル基でブロックされる。合成は、自動ペプチド合成装置(Applied Biosystems社、Foster City、Calif.、例えばモデル430-A)で行われる。合成後、生成物を樹脂から除去し、確立された方法に従ってフッ化水素酸又はトリフルオロメチルスルホン酸を使用してブロッキング基を除去してもよい(Bergot, B. J.、McCurdy S.N.、Applied Biosystems Bulletin(1987)を参照)。
通常の合成では、0.5ミリモルのペプチド樹脂を生成できる。切断及び精製後の収率はおよそ60~70%である。例えば、Glxの活性化エステルのアミノ及び側鎖保護誘導体は、そのC末端で固相に結合した側鎖基保護Trpと反応する。α-アミノ保護基を除去した後、ペプチドを固相から切断するか、又は同様にして他のアミノ酸を付加することができる。付加アミノ酸は、同様にして連続的に付加される。その後、ペプチドは酸によって切断され、典型的には保護基も除去される。その後、ペプチドを単離し、凍結乾燥して、将来の使用のために保存することができる。ペプチド合成の適切な技術は、Stewart J. M.、Young J. D.、Solid phase peptide synthesis、第2版、1984年;及び、Tamら、J. Am. Chem. Soc. 105:6442、1983に詳細に記載され、これらの両方は、参照により本明細書に組み込まれる。
生成ペプチドの精製は、例えば、メチルブチルエーテル等の有機溶媒からペプチドを結晶化した後、蒸留水に溶解し、透析することにより(ペプチドの分子量が約500ダルトンを超える場合)、ペプチドの分子量が500ダルトン未満の場合、薄層クロマトグラフィー、ゲルクロマトグラフィー、凍結乾燥、又は逆相HPLC(例えば、溶媒として0.1%トリフルオロ酢酸とアセトニトリルを含むC18カラムを使用)により達成される。精製されたペプチドは凍結乾燥され、使用されるまで乾燥状態で保存される。代表的なR'-Glu-Trp-R"医薬製剤は、精製されたジペプチドL-Glu-L-Trpであり、これは白い粉末(凍結乾燥されている場合、さもなければ結晶性)を含み、水、DMFに可溶であり、クロロホルム及びエーテルに不溶である[アルファ22D=+12.6;C=0.5 H2O. Rf=0.65(ブタノール:酢酸:水=3:1:1)。UV(275±5nm、最大)。NMR(500MHz):0.001mol/lのペプチド溶液、Trp(3.17;3.37;4.57;7.16;7.24;7.71;7.49);Glu(1.90;1.96;2.21;3.72)]。
典型的には、グルタミン酸の活性化エステルのアミノ及び側鎖保護誘導体は、保護されたL-トリプトファンと反応する。保護基の除去及び薄層又はGLクロマトグラフィー等による従来の精製の後、ペプチドは、凍結乾燥、ゲル精製等によって精製され得る。
ジペプチドL-グルタミン酸-L-トリプトファン酸(L-Glu-L-Trp)の毒性の研究。
ジペプチドL-グルタミン酸-L-トリプトファン酸(L-Glu-L-Trp)の一般毒性は、「薬理学的製剤の安全性の前臨床評価のためのガイドライン(Guidelines for preclinical assessment of safety of pharmacological preparations)(GLP)」に従って試験され、全ての動物は欧州指令86/609/ECに従って維持した(5 Council of the European Communities. Council Directive 86/609/EEC of 24 November 1986 on the approximation of laws, regulations and administrative provisions of the Member States regarding the protection of animals used for experimental and other scientific purposes. Off J Eur Communities L358:1-28)。
実験プロトコルは、サンクトペテルブルク生物制御及び老年医学研究所(St. Petersburg Institute of Bioregulation and Gerontology)(ロシア)の動物の人道的扱いに関する委員会によって採択された。
この研究は、製剤の耐容毒性量を決定し、生物の様々な器官及び組織における病理学的変化の程度と性質を評価し、製剤の用量と投与期間に対する毒性効果の依存性を同定することを目的とした。
ジペプチドL-Glu-L-Trpの急性毒性は、Kerber法を使用して同定された。研究は、標準レジメンに従って維持され、飼育室で標準的な栄養を受けた、体重20~25gの60匹の白い雑種の雄マウスで行われた。動物を無作為に、それぞれ10匹のマウスの、6つの等しいグループに分配した。製剤は、0.25mlの容量で、(臨床試験で推奨される治療用量を数千倍超える)1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kgの用量で、筋肉内に1回動物に投与された。対照群の動物には、同じ容量の生理食塩水を投与した。
動物の死は、72時間以内、更に14日以内にいずれの群においても起きなかった。動物の一般的な状態、行動、運動活動、髪及び皮膚、腸及び膀胱機能の変化は観察されなかった。
したがって、ジペプチドL-Glu-L-Trpは、臨床試験で推奨される治療用量を数千倍超える用量で急性毒性反応を起こさなかったが、これは製剤の安全性の幅広さを示している。
ジペプチドL-Glu-L-Trpの亜急性毒性の研究は、体重150~250mgの60匹の白い雑種ラットで行われた。実験群の動物は、0.5mlの生理食塩水中、1μg/kg、0.3mg/kg、3mg/kgの用量で、90日間、筋肉内に製剤を与えられた。対照動物には、同じ容量の生理食塩水を与えた。
動物は、研究の全期間の間、毎日観察した。動物の行動、食物と水の消費、髪の毛と粘膜の状態を監視した。動物は、毎日、体重測定した。動物における末梢血の形態学的組成及び特性を、製剤の投与前、製剤の投与開始後30日、60日及び90日目に調査した。実験の完了時に、血液生化学及び凝固指数を調査した。
特許請求された方法により得られたジペプチドL-Glu-L-Trpの慢性毒性は、150~250mgの体重のラットへの長期投与により研究された。製剤を、0.5mlの生理食塩水中、1μg/kg、0.1mg/kg、1mg/kgの用量で、6ヶ月間、筋肉内に、毎日、動物に投与した。
動物の行動、食物と水の消費、髪の毛と粘膜の状態を監視した。動物は、実験の最初の3ヶ月間は毎日、その後は月に1回、体重測定した。投与開始から3ヶ月後及び実験終了後に、血液学及び生化学的調査を行った。心血管系、肝臓、膵臓、腎臓、副腎の機能を評価した。製剤の投与の完了後、一部の動物は、脳及び脊髄、心臓、大動脈、肺、肝臓、腎臓、内分泌系並びに免疫系器官の異なる部分の状態を評価する目的で、病理形態学的調査に供した。
動物の一般的な状態、末梢血の形態と生化学の指標、内臓の形態学的状態、心血管系と呼吸器系の状態、肝臓と腎臓の機能の評価では、生物のいかなる病理学的変化も判明しなかった。
ジペプチドL-Glu-L-Trpの急性及び亜急性毒性の研究は、治療用量を100~1000倍超える用量における製剤の長期投与による副作用はないことを示している。
酸素化の活性化に対するジペプチドL-Glu-L-Trpの効果、及び帰結として、ストレプトゾトシン(streptozotocin)誘発糖尿病(処置)の基礎環境に対する軟部組織の創傷治癒に対する効果
実験は、30匹のWistar系個体群の雄ラットで行われた。ストレプトゾトシンモデルは、創傷治癒研究での使用に最も適したモデルの1つであり、創傷閉鎖、再上皮化、及びGT(肉芽組織)形成のような治癒される創傷の主要な態様を正確に定量化できる(Hirsch T.、Spielmann M.、Zuhaili B.ら「Enhanced susceptibility to infections in a diabetic wound healing model」//BMC Surgery. 2008年 8巻(5) 1~8頁及びMendes J.、Leandro C.、Bonaparte D.ら「A Rat Model of Diabetic Wound Infection for the Evaluation of Topical Antimicrobial Therapies」//Comparative Medicine. 2012年 62巻(1) 37~48頁を参照)。切除創傷モデルは、上皮化、肉芽化、及び血管新生を含む創傷治癒に関与するメカニズムを最も幅広く評価することができる(Wong V.W.、Sorkin M.、Glotzbach J.P.、Longaker M.T.、Gurtner G.C.「Surgical approaches to create murine models of human wound healing」//J Biomed Biotechnol. 2011:969618.;Toker S.、Gulcan E.、Cayc M.K.、Olgun E.G.、Erbilen E.、Ozay Y.「Topical atorvastatin in the treatment of diabetic wounds」//Am J Med Sci. 2009年 338巻 201~204頁;及びTsuboi R.、Rifkin D.B.「Recombinant basic fibroblast growth factor stimulates wound healing in healing-impaired db/db mice」//J Exp Med. 1990年 172巻 245~251頁を参照)。
ラットは、湿度(50%~70%)及び温度(20~22℃)が制御された部屋中、マイクロアイソレーションケージで、14:10時間の明:暗サイクル並びに自由に利用できるペレット化した齧歯類の固形飼料(RM3、Special Diet Systems、Essex、UK)及びろ過滅菌水で維持された。動物はGood Laboratory Practice(GLP)ガイドラインに従って維持され、全ての動物は欧州指令86/609/ECに従って維持された。
実験プロトコルは、サンクトペテルブルク生物制御及び老年医学研究所(ロシア)の動物の人道的扱いに関する委員会によって採択された。
動物をランダムに2つのグループ - 対照(n=15)及び実験(n=15)に分けた。実験病理学は、60mg/kgの用量でストレプトゾトシン(Sigma社、米国)を1回腹腔内投与することにより、実験動物と対照動物で形成された。
糖尿病とその晩期合併症の生化学的及び組織学的症状を同定するために、全ての動物で動的研究が行われ(末梢血ブドウ糖及び網状赤血球が評価された)、組織学的研究もまた行われた。組織酸素化の活性化に対するジペプチドL-Glu-L-Trpの効果は、免疫組織化学的研究によって評価された。この方法により、対照及び実験群の動物の組織のHIF-1αタンパク質含有量の分析が可能となる。
末梢血(尾静脈内)のグルコース濃度は、グルコースメーターOneTouch Horizon(「Lifescan」、米国)で測定した。測定の線形範囲は1.1~33.3ミリモル/lであった。網状赤血球数は、試験管内に用意された染料-ブリリアントクレシルブルー(brilliant cresyl blue)(Diachem-HemiStain-RTC)で染色した後(試験管内での超生体染色法)、統合された技術を使用して試験された。
対照及び実験群の動物の皮膚組織を組織学的及び免疫組織化学的研究のために採取した。材料を10%中性ホルマリン溶液で24時間固定し、標準技術を使用してパラフィンに包埋した。その後、5~7μmの厚さのスライスを作製し、組織学的研究のためにヘマトキシリン及びエオシンで染色した。組織学的標本の形態学的研究は、光学顕微鏡CarlZeiss(ドイツ)を用いて行われた。
免疫組織化学的研究には、HIF-1α因子発現の同定が含まれていた。得られたパラフィンブロックをミクロトームで切断した。スライスを脱ロウした(パラフィンを取り除いた)。HIF1αへの一次ウサギポリクローナル抗体を1:100の希釈でスライスに適用し、湿気のあるチャンバー内で+4℃で一晩インキュベートした。その後、スライスをビオチン化ヤギ抗ウサギ二次抗体(1:200の希釈)で湿気のあるチャンバー内に、室温で30分間処理した。その後、それらをリンスし、アビジン-ビオチン複合体のユニバーサルシステム(ABC、Vector Laboratories社、USA)を適用し、室温で30分間インキュベートさせた。ジアミノベンジジンキット(DAB Substratekit、VectorLabs社、USA)を使用して、抗体と抗原間の結合の反応を視覚化した。デジタル写真カメラProgressCT1(「Jenoptic」、ドイツ)を使用して、マイクロ写真撮影を行った。光学密度の標準単位での免疫反応性の強度によって、遺伝子産物発現を定量化できる形態計測ステーションを使用して、製剤を分析した。形態計測ステーションには、光学顕微鏡OlympusCX1(日本)、デジタルカメラProgressCT1(「Jenoptic」、ドイツ)、及びVideotest Master Morfologyソフトウェアを搭載したIBM PCが含まれていた。Videotest Master Morfologyソフトウェアを使用して、免疫陽性細胞の量をカウントした。
この研究では、5週間後、糖尿病の臨床徴候が全ての動物で同定され、初期指標と比較して統計的に有意なグルコース濃度の増加(4倍以上)が示された(Table 1(表1)を参照)。
Figure 0007204758000001
軟部組織病変は、糖尿病の臨床徴候の基礎環境に対して、5週目に全ての動物でモデル化された。全ての糖尿病ラットを塩酸キシラジン(xylazine hydrochloride)(10mg/kg)と塩酸ケタミン(ketamine hydrochloride)(25mg/kg)の腹腔内注射により麻酔した。この目的のために、対照及び実験動物の毛を大腿軟部組織の領域で剃り、長さ1.0cm、深さ0.3cmのカットを行った。軟部組織(筋肉、皮下組織)をコッヘルの鉗子でつぶし、皮膚を縫合した。72時間後、縫合糸を持ち上げ、病変を3%過酸化水素溶液で処置した。
軟部組織病変モデリングの72時間後、ジペプチドL-Glu-L-Trpを実験群の動物に、1日1回、筋肉内に、注射あたり100μg(1.0mg)の用量で10日間、毎日投与した。生理食塩水を対照群の動物に同じ時間及び同じパターンで投与した。
特異的制御タンパク質-低酸素誘発因子(HIF-1α)-は、低酸素症の信頼できるマーカーであることが知られている。この因子の活性は、血液及び体の組織への酸素負荷が減少すると上昇する。この因子が低酸素症に対する生物の全身的応答において重要な役割を果たすことが示されている(Semenza G. L.「Regulation of oxygen homeostasis byhypoxia-inducible factor 1」//Physiology (Bethesda). 2009年 24巻 97~106頁を参照)。Table 2(表2)からわかるように、糖尿病の臨床徴候の基礎環境に対して、研究の5週目に全ての動物でHIF-1α因子発現の確実な上昇が起こった。HIF-1α因子は、低酸素症への長期的な適応の基礎を形成する原因である。したがって、組織におけるHIF-1αの有意な蓄積は、実験動物における組織虚血を示唆している。
しかしながら、実験群におけるジペプチドL-Glu-L-Trpの影響下でのHIF-1α発現レベルは、11週目までに、対照よりも確実に低くなることがわかった。得られたデータは、組織酸素化を増強するジペプチドL-Glu-L-Trpの能力を証明する。
Figure 0007204758000002
慢性糖尿病の基礎環境に対して、組織で酸素欠乏が起こることが知られている。低酸素症は、組織におけるHIF-1α発現を増強し、血管新生、赤血球造血、若い赤血球や網状赤血球の全身血液循環への放出のような生理的反応応答を引き起こす(Semenza G. L.「Hypoxia-inducible factor 1: master regulator of O2 homeostasis」//Bioch. Pharmacol. 1998年 8巻、5号 588~594頁;及びSemenza G. L.「Involvement of oxygen-sensing pathways in physiologic and pathologic erythropoiesis」//Blood. 2009年 114巻, 10号 2015~2019頁を参照)。酸化ストレス下の末梢血中の網状赤血球のレベルは、組織低酸素症の程度を反映することが証明された(Wu K.、Huan Y.「Streptozotocin-induced diabetic models in mice and rats」//Curr Protoc Pharmacol. 2008年、3月 5章:Unit 5.47. 1~14頁;Chen D.、Wang M.W.「Development and application of rodent models for type 2 diabetes」//Diabetes Obes. Metab. 2005年 7巻、4号 307~317頁及びSrinivasan K.、Ramarao P.「Animal models in type 2 diabetes research: an overview」//Indian J. Med. Res. 2007年 125巻、3号 451~472頁を参照)。
実験的ストレプトゾトシン誘発糖尿病のモデリングから11週間後、組織低酸素症の徴候である、網状赤血球のレベルの統計的に有意な増加が対照群の全ての動物で同定された。しかしながら、ジペプチドL-Glu-L-Trpの影響下での実験群の網状赤血球のレベルは、対照よりも確実に低いことがわかった(Table 3(表3))。得られたデータは、ジペプチドL-Glu-L-Trpが組織の細胞代謝プロセスを活性化し、酸化ストレスのレベルと組織酸素化の増強に制御効果を及ぼすことを示唆している。
Figure 0007204758000003
組織学的研究データでは、糖尿病の病理学に典型的な変化の存在が11週目までに確認された。糖尿病の晩期合併症に特徴的な微小血管障害の典型的な徴候を、実験群及び対照群の動物で組織学的に同定した。軽度の血管周囲硬化、並びに細動脈壁の硬化を伴う生産性毛細血管炎が全ての動物で観察された。しかしながら、これらの徴候は、対照群よりも実験群の動物で顕著ではなく、組織酸素化の増強を間接的に証明している。更に、血管周囲のリンパ組織球性浸潤が確認されたが、これは対照群では重度から中等度であり、実験群では軽度であった。対照群と実験群の両方で、リンパ組織球性浸潤が神経周囲帯に部分的な影響を与えた。更に、対照群は顕著な軸索変性、髄鞘消失及び局所性軸索壊死症を示した。栄養障害は、両群の皮膚に異栄養障害を引き起こした。しかしながら、対照群の動物の皮膚は、実験群の動物よりも、著しく顕著な角化亢進及びアカントーシス、皮膚付属器(毛包、皮脂腺及び汗腺)が関与するいくつかの場合のプロセス、を示した。
組織の酸素化プロセスにおけるジペプチドL-Glu-L-Trpの正の効果は、軟部組織病変のより迅速な治癒に貢献し、再生期間を短縮し、病変における肉芽組織の出現、辺縁上皮化又は完全上皮化を引き起こした(Table 4(表4))。
Figure 0007204758000004
したがって、11週目の研究結果は、ペプチドを投与された実験群における病変の完全な上皮化が、対照群の同じ指標を3.2倍超えたことを示している。更に、11週目の観察では、5つの対照群の動物において病変表面の再生の徴候は同定されなかった。
特許請求されたジペプチドの臨床研究の上記の例は、その薬理学的能力を実証し、本発明の実践可能性を確証する。
インスリン依存性糖尿病患者の「糖尿病性足」の処置におけるジペプチドチモゲンL-Glu-L-Trp投与の有効性。
35人のインスリン依存性糖尿病患者が監視された。全ての患者は10~23年間糖尿病を患っており、年齢は25~49歳で、平均体重は80kgであった。検査時では糖尿病は補われ、全ての患者は必要な用量でインスリンを投与された。全ての患者で「糖尿病性足」の神経虚血型が同定された。患者は足のレベルでの浮腫、痛み、易疲労性を報告した。皮膚の検査により、色素沈着、皮膚の乾燥、角化亢進、触覚感度の低下が明らかになった。35人の患者において、この疾患は病理学的プロセスの初期段階にあった - 皮膚病変は存在しなかった。
患者を無作為に2つのグループに分けた。第1群 - 対照(17例)はインスリン依存性糖尿病の基本治療を投与した、第2群 - メイン(18例)はジペプチドチモゲンL-Glu-L-Trpを筋肉内に毎日、200.0μg、1日2回投与した、すなわち、1日の用量は、基本的な治療に加えて、kg体重あたり5μg(400.0μg/80kg)、20日間(処置コースあたり8.0mg)であった。
糖尿病「糖尿病性足」の合併症の臨床経過に対するジペプチドチモゲンL-Glu-L-Trpの効果、並びに組織酸素化のレベルに対する効果(ヒト血漿中のタンパク質HIF-1a濃度のレベルに従った)は、試験の開始時とモニタリング終了後の翌日 - 21日目に2回評価された。HIF-1aレベルは、A. Levinaらによる技術を用いた酵素イムノアッセイ(EIA)を用いて評価した(Levina A.A.、Makeshova A.B.、Mamukova Yu.I.、Romanova E.A.、Sergeeva A.I.、Kazyukova T.V.「Oxygen homeostasis regulation. Hypoxia induced factor (hif) and its role in oxygen homeostasis」//Paediatria. 2009年 87巻、4号 92~97頁(rus.)を参照)。糖尿病に罹患していない10人の健康なボランティアが補足対照として関与し、その静脈血は研究の初日と21日目に2回採取され、血漿中のHIF-1aタンパク質濃度レベルを決定した。
Table 5(表5)からわかるように、糖尿病患者では、血漿中のタンパク質HIF-1a濃度の値が確実に高く、これは組織虚血の証拠である。最初は、対照群と主群との間で、この指標の確実な差が観察されなかった。しかしながら、L-Glu-L-Trpチモゲンジペプチド効果の基礎環境に対して、対照と比較したHIF-1aタンパク質の濃度の確実な減少が主群の患者の血漿で明らかになった。得られたデータは、特許請求した物質が糖尿病、特に糖尿病性足の合併症の場合に組織酸素化を増強する能力を有することを証明している。
Figure 0007204758000005
Figure 0007204758000006
Table 6(表6)からわかるように、「糖尿病性足」症候群の臨床徴候は、ジペプチドチモゲンL-Glu-L-Trpの効果により確実に減少した。組織酸素化の改善は、組織の栄養過程の改善に貢献し、それは主群の患者の足の易疲労性の減少に貢献した。ジペプチドチモゲンL-Glu-L-Trpを投与された全ての患者で、触覚感度がおおよそ回復したことに留意されたい。更に、皮膚の構造が改善されたが、これは、皮膚の乾燥の減少と皮膚の色の回復によって明らかとなった。
したがって、特許請求された製剤 - ジペプチドチモゲンL-Glu-L-Trp - は、組織酸素化プロセスを回復するその能力のおかげで、顕著な栄養効果を有する。
インスリン非依存性糖尿病患者の「糖尿病性足」の処置におけるジペプチドチモゲンL-Glu-L-Trp使用の有効性。
糖尿病は、病変の治癒を遅らせることにより病変過程の経過に悪影響を与えることが知られている。したがって、そのような過程には、しばしば、長引く、再発する経過がある。
インスリン非依存性糖尿病の29人の患者を監視した。全ての患者は5~23年間糖尿病を患っており、51~82歳であった。検査時に糖尿病は補われ、全ての患者は彼らに必要な用量の抗高血糖製剤で処置された。
皮膚、皮下脂肪、筋肉を含み、骨組織の損傷がない栄養性病変が、検査の過程で全ての患者で明らかになった。病変は無傷で、感染していなかった。患者は、浮腫、病変のレベルでの中程度の痛み、脚の早い易疲労性を訴えた。皮膚の検査により、色素沈着、皮膚の乾燥、角化亢進、有意に低下した触覚感度が明らかになった。全ての患者において病変表面の目視評価が行われ、病変過程の性質と段階が決定され、消毒製剤を用いた病変表面の標準処置が行われた。
患者は無作為に2つの群に分けられた。第1群 - 対照(14例)は、抗高血糖製剤を用いた基本的な治療及び病変表面の標準処置を受け、第2群 - メイン(15例)は、基本的な治療に加えて、筋肉内にジペプチドチモゲンL-Glu-L-Trpを毎日、200.0μg、1日2回、20日間(1処置コースあたり8.0mg)投与した。
糖尿病合併症 - 「糖尿病性足」の臨床経過に対するジペプチドチモゲンL-Glu-L-Trp効果、及び組織酸素化の程度に対するその効果(ヒト血漿中のHIF-1aタンパク質濃度レベルによる判断)の評価は、2回、試験の開始時及び監視の終了後の翌日、21日目に実行された。HIF-1aレベルは、A. Levinaら[24]による技術を使用した酵素イムノアッセイ(EIA)を使用して評価された。糖尿病に罹患していない健康なボランティア10名が補足対照として関与し、血漿中のタンパク質HIF-1a濃度レベルを決定するために、試験の初日と21日目に2回、その静脈血を採取した。
Figure 0007204758000007
Table 7(表7)からわかるように、糖尿病患者は、血漿中のタンパク質HIF-1a濃度の値が確実に高く、これは組織虚血の証拠である。最初は、対照群と主群の間で、この指標の確実な差が観察されなかった。しかしながら、L-Glu-L-Trpチモゲンジペプチド効果の基礎環境に対して、対照と比較したHIF-1aタンパク質の濃度の30%もの確実な減少が主群の患者の血漿で明らかになった。得られたデータは、特許請求した物質が糖尿病、特に糖尿病性足の合併症の場合に組織酸素化を増強する能力を有することを証明している。
Figure 0007204758000008
Table 8(表8)からわかるように、「糖尿病性足」症候群の臨床徴候は、ジペプチドチモゲンL-Glu-L-Trpの効果により確実に減少した。組織酸素化の改善は、組織の栄養過程の改善に貢献したが、これは、皮膚構造の改善、皮膚の乾燥の減少、触覚感度の回復、易疲労性の減少によって証明された。この過程は、主群患者の病変表面の治癒率と相関していた。したがって、研究の終わりまでに、患者の73.3%で改善された組織酸素化過程が病変表面の完全な上皮化に寄与したが、これは、対照の5倍である(Table 9(表9))。
Figure 0007204758000009
したがって、組織酸素化過程を回復するその能力のおかげで、特許請求された製剤は、標準治療と比較して顕著な病変治癒効果を有する。ジペプチドチモゲンL-Glu-L-Trpは、病変の治癒期間を短縮する。
虚血及び組織酸素化障害を伴う疾患及び状態の場合に、製剤が有効であることを示す実験データが、ジペプチドチモゲンL-Glu-L-Trpの臨床投与により確認された。

Claims (5)

  1. 活性剤として有効量のジペプチドL-Glu-L-Trp及び薬学的に許容される担体を含む、糖尿病性足において減少したHIF-1α因子の発現により表される組織酸素化を増強するための、医療用製剤。
  2. 局所投与用の薬剤剤形の形態である、請求項1に記載の医療用製剤。
  3. 薬学的に許容される担体が、生理食塩水である、請求項1に記載の医療用製剤。
  4. 治療効果を達成するための必要な期間、少なくとも1日1回、体重kgあたり1.0~10.0μgの用量で、局所投与される請求項1に記載の医療用製剤
  5. 治療効果を達成するための必要な期間が、10~40日である、請求項4に記載の医療用製剤
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