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JP7200863B2 - シリンダヘッド - Google Patents

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JP7200863B2 JP2019131826A JP2019131826A JP7200863B2 JP 7200863 B2 JP7200863 B2 JP 7200863B2 JP 2019131826 A JP2019131826 A JP 2019131826A JP 2019131826 A JP2019131826 A JP 2019131826A JP 7200863 B2 JP7200863 B2 JP 7200863B2
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Description

この発明は、シリンダヘッドに関する。
特許文献1に開示された内燃機関は、気筒が区画されたシリンダブロックを備えている。シリンダブロックの上側には、シリンダヘッドが配置されている。シリンダヘッドにおける、気筒と対向する位置には、燃焼室が区画されている。燃焼室からは、一対の排気ポートが延びている。シリンダヘッドにおける排気ポートを挟んだ上側及び下側には、それぞれ冷却水が流通するウォータジャケットが区画されている。
特開2002-070642号公報
特許文献1のような技術において、ウォータジャケットにエアが混入することがある。ウォータジャケットの凹凸形状や配置等に起因してエアが特定の箇所に滞留した場合、当該エアが滞留した箇所では冷却水による冷却が阻害される。ここで、エアは上側へ向かうことから、エアはウォータジャケットにおける上側の部分に滞留し易い。下側ウォータジャケットにおける上側の部分にエアが滞留すると、当該下側ウォータジャケットの上側に位置する排気ポートの冷却効率が低下する。こうした事情から、下側ウォータジャケットからエアを排出して、下側ウォータジャケットにエアを滞留させないようにする必要がある。
上記課題を解決するためのシリンダヘッドは、1つの燃焼室から排気を排出するための一対の排気ポートと、一対の前記排気ポートを集合させたポート集合部と、冷却水が流通するウォータジャケットとが、内部に区画されているシリンダヘッドであって、前記ウォータジャケットは、上側ウォータジャケットと、前記上側ウォータジャケットよりも下側に位置している下側ウォータジャケットとを備え、前記下側ウォータジャケットは、前記ポート集合部よりも下側に位置している第1流路部と、前記第1流路部から上側へと突出しているとともに一対の前記排気ポートの間に位置している第2流路部とを有し、前記第2流路部における突出端を区画する壁面からは、前記上側ウォータジャケットへと至る連通孔が延びている。
上記構成では、一対の排気ポートの間を冷却することができるように、下側ウォータジャケットのうちの第2流路部がこれら排気ポートの間に位置している。この第2流路部は、第1流路部に対して上側に凸となる形状になっている。ここで、冷却水に混入しているエアは上側へ向かおうとする。そのため、第2流路部にエアが入り込むと、エアは第2流路部の上部に滞留しやすい。
この点、上記構成では、第2流路部は連通孔を介して上側ウォータジャケットと連通されている。そのため、エアが第2流路部に入り込んだ場合、エアは第2流路部から上側ウォータジャケットへと排出される。したがって、エアが第2流路部に滞留して排気ポートの間の冷却効率が低下することを防止できる。
内燃機関の構成を概略的に表した断面図。 図1の2-2矢視方向の断面図。 図1の3-3矢視方向の断面図。
以下、シリンダヘッドの一実施形態を、図面を参照して説明する。なお、本明細書において、内燃機関の上下方向とは、シリンダヘッドが後述のシリンダブロックに重ねられている方向、すなわち図1における上下方向であるものとして説明する。
先ず、内燃機関の概略構成を説明する。図1に示すように、内燃機関10は、全体として直方体状のシリンダブロック12を備えている。シリンダブロック12には、円筒状の気筒14が区画されている。気筒14はシリンダブロック12の上面に開口している。なお、シリンダブロック12には、気筒14が4つ設けられているが、図1では1つのみ、図3では2つのみ示している。4つの気筒14は、シリンダブロック12の長手方向に直線状に並んでいる。
図1に示すように、気筒14内には、ピストン16が往復動可能に収容されている。図示は省略するが、ピストン16はコネクテイングロッドを介してクランクシャフトに連結されている。
シリンダブロック12の上面には、全体として直方体状のシリンダヘッド20が固定されている。シリンダヘッド20の下面における、気筒14と対向する位置には、凹部21が窪んでいる。凹部21は、気筒14毎に設けられている。凹部21の内面、気筒14の内面、及びピストン16の上面によって、燃料を燃焼させる燃焼室22が区画されている。こうした燃焼室22が気筒14の並び方向に4つ並設されている。
シリンダヘッド20には、吸気と燃料との混合気を燃焼室22に供給するための吸気ポート24が区画されている。吸気ポート24は、1つの燃焼室22につき2つずつ、つまり燃焼室22毎に一対が設けられている。シリンダヘッド20における燃焼室22の並び方向、及び上下方向の双方に直交する方向をシリンダヘッド20の幅方向としたとき、一対の吸気ポート24は、燃焼室22からシリンダヘッド20の幅方向の一方側(以下、吸気側と称する。)に向けて延びている。
シリンダヘッド20における、一対の吸気ポート24よりも吸気側には、これら一対の吸気ポート24を集合させる吸気ポート集合部25が区画されている。すなわち、一対の吸気ポート24における、燃焼室22に連通している側とは反対側の端部は、吸気ポート集合部25に連通している。吸気ポート集合部25は、燃焼室22毎に設けられている。吸気ポート集合部25は、シリンダヘッド20における吸気側の側面に開口している。
シリンダヘッド20における燃焼室22を挟んで吸気ポート24とは反対側には、燃焼室22から排気を供給するための排気ポート26が区画されている。図3に示すように、排気ポート26は、1つの燃焼室22につき2つずつ、つまり燃焼室22毎に一対が設けられている。一対の排気ポート26は、燃焼室22からシリンダヘッド20の幅方向の他方側(以下、排気側と称する。)に向けて延びている。一対の排気ポート26は、燃焼室22の並び方向に並んで配置されている。また、一対の排気ポート26における排気側の端部は、排気側に向かうほど互いに近づいていて、シリンダヘッド20を上側から平面視したとき概ねV字状に配置されている。
シリンダヘッド20における、一対の排気ポート26よりも排気側には、一対の排気ポート26を集合させる排気ポート集合部27が区画されている。すなわち、一対の排気ポート26における、燃焼室22に連通している側とは反対側の端部は、排気ポート集合部27に連通している。排気ポート集合部27は、燃焼室22毎に設けられている。そして、4つの排気ポート集合部27は、排気下流側において互いに接続されていて、一つながりの合流通路28を構成している。合流通路28は、シリンダヘッド20における排気側の側面に開口している。
図1に示すように、シリンダヘッド20において、燃焼室22よりも上側には、プラグ孔29が窪んでいる。プラグ孔29は、燃焼室22毎に設けられている。プラグ孔29は、一対の吸気ポート24と一対の排気ポート26との間に位置している。プラグ孔29には、燃料に点火を行うための点火プラグ30が取り付けられている。点火プラグ30の先端は、燃焼室22内に位置している。
図3に示すように、シリンダヘッド20には、ボルト挿通孔23が上下方向に貫通している。ボルト挿通孔23は5つ設けられているが、図3では2つのみ示している。5つのボルト挿通孔23は、燃焼室22の並び方向に延びる直線上に並設されている。5つのボルト挿通孔23は、シリンダヘッド20の幅方向に関して燃焼室22よりも排気側、且つ排気ポート集合部27よりも吸気側に位置している。5つのボルト挿通孔23のうちの3つは、隣り合う燃焼室22から延びている排気ポート26同士の間に位置している。残りの2つは、全ての排気ポート26よりも燃焼室22の並び方向の一方側及び他方側にそれぞれ位置している。図示は省略するが、ボルト挿通孔23には、シリンダヘッド20をシリンダブロック12に締結するボルトが挿通されている。
次に、シリンダヘッド20の冷却構造について説明する。シリンダヘッド20の内部には、冷却水が流通するウォータジャケットが区画されている。ウォータジャケットは、シリンダヘッド20における冷却が必要とされる各種部位に設けられている。以下では、燃焼室22の並び方向の最も一方側に位置している燃焼室22から数えて2番目の燃焼室22(以下、第2燃焼室22Bと称する。)に係るウォータジャケットの構造について説明する。
図1に示すように、シリンダヘッド20における、第2燃焼室22Bの周囲には、第1ウォータジャケット50が区画されている。第1ウォータジャケット50は、第2燃焼室22Bを挟んで吸気側と排気側とに設けられている。吸気側に位置している第1ウォータジャケット50は、一対の吸気ポート24の間における、第2燃焼室22B寄りの部分から、第2燃焼室22Bの中央側へ延びている。排気側に位置している第1ウォータジャケット50は、一対の排気ポート26の間における、第2燃焼室22B寄りの部分から、第2燃焼室22Bの中央側へ延びている。図示は省略するが、吸気側に位置している第1ウォータジャケット50と、排気側に位置している第1ウォータジャケットとは、点火プラグ30を囲む環状の流路で互いに接続されている。
シリンダヘッド20における、第2燃焼室22Bから延びている一対の排気ポート26、及びこれらの排気ポート26を合流させる排気ポート集合部27の周囲には、第2ウォータジャケット60が区画されている。第2ウォータジャケット60は、上側ウォータジャケット70と下側ウォータジャケット80とに大別できる。
上側ウォータジャケット70の大部分は、第2燃焼室22Bから延びている一対の排気ポート26よりも上側に位置している。上側ウォータジャケット70は、シリンダヘッド20の幅方向に関して、一対の排気ポート26における第2燃焼室22B寄りの部分から、排気ポート集合部27における排気側の端部まで至っている。図2に示すように、一対の排気ポート26のうち、燃焼室22の並び方向に関して一方側に位置しているものを一方側排気ポート26A、他方側に位置しているものを他方側排気ポート26Bとしたとき、上側ウォータジャケット70は、燃焼室22の並び方向に関して、一方側排気ポート26Aよりも一方側から、他方側排気ポート26Bよりも他方側にまで至っている。これらの結果として、シリンダヘッド20を上側から平面視した場合、上側ウォータジャケット70は、第2燃焼室22Bに係る一対の排気ポート26及び排気ポート集合部27と重複した位置に配置されている。
図1に示すように、下側ウォータジャケット80は、第2燃焼室22Bに係る排気ポート集合部27よりも下側に位置する第1流路部82を有する。第1流路部82は、シリンダヘッド20の幅方向に関して、第2燃焼室22Bから延びている一対の排気ポート26における排気ポート集合部27寄りの部分から、排気ポート集合部27における排気側の端部まで至っている。図2に示すように、第1流路部82は、燃焼室22の並び方向に関して、一方側排気ポート26Aよりも一方側から、他方側排気ポート26Bよりも他方側にまで至っている。したがって、シリンダヘッド20を上側から平面視した場合、第1流路部82は、第2燃焼室22Bに係る一対の排気ポート26及び排気ポート集合部27と重複した位置に配置されている。なお、図1及び図2では、第1流路部82における上側の区切りとなる箇所を、仮想的に一点鎖線で示している。
図1に示すように、第1流路部82からは、第2流路部84が上側へ突出している。図3に示すように、シリンダヘッド20を上側から平面視した場合、第2流路部84は、一対の排気ポート26の股部20P、すなわち、一対の排気ポート26の間に位置している。さらに、第2流路部84は、股部20Pのうちでも排気側の端に寄せて配置されている。この実施形態では、シリンダヘッド20を上側から平面視した場合、第2流路部84は、凹部21の開口縁よりも外側であって、ボルト挿通孔23よりも排気側に位置している。
なお、上記のとおり、シリンダヘッド20を上側から平面視した場合、第1流路部82は、一対の排気ポート26及び排気ポート集合部27と重複した位置に配置されている。つまり、シリンダヘッド20を上側から平面視した場合、第2流路部84の面積は、第1流路部82の面積よりも小さくなっている。この結果として、図1及び図2に示すように、第2流路部84は、第1流路部82に対して上側に凸となる形状になっている。この凸の先端に相当する、第2流路部84の突出端を区画する壁面84aは、一対の排気ポート26の間に位置している。
図3に示すように、シリンダヘッドを上側から平面視した場合の第2流路部84の断面形状は、概ね三角形状になっている。この三角形の一辺は、一方側排気ポート26Aを区画する壁面に沿っているとともに、一方側排気ポート26Aを区画する壁面と他方側排気ポート26Bを区画する壁面とのつなぎ目20S近傍にまで延びている。また、この三角形の別の一辺は、他方側排気ポート26Bを区画する壁面に沿っているとともに、上記のつなぎ目20S近傍にまで延びている。このように、第2流路部84は、シリンダヘッド20の幅方向に関して、上記のつなぎ目20Sの間際まで入り込むような形状になっている。
図2に示すように、第1流路部82からは、第3流路部86が上側へ突出している。第3流路部86は2つ設けられている。2つの第3流路部86のうちの一方は、一方側排気ポート26Aを挟んで第2流路部84とは反対側に位置している。図3に示すように、この第3流路部86は、一方側排気ポート26Aと、燃焼室22の並び方向に関して最も一方側の燃焼室22から延びている排気ポート26との間に位置している。図2に示すように、この第3流路部86と、第1流路部82と第2流路部84とによって、一方側排気ポート26Aは下側から取り囲まれている。なお、シリンダヘッド20を排気側から視た場合の断面において、第3流路部86と第1流路部82と第2流路部84とにおける、一方側排気ポート26Aに対向する壁面は、U字状になっている。
2つの第3流路部86のうちの他方は、第2流路部84を挟んで、一方の第3流路部86と略対称に設けられている。つまり、他方の第3流路部86は、他方側排気ポート26Bを挟んで第2流路部84とは反対側に位置している。そして、この第3流路部86と、第1流路部82と第2流路部84とによって、他方側排気ポート26Bは下側から取り囲まれている。
図1に示すように、第1流路部82からは、流入流路部81が下側へ延びている。流入流路部81は、シリンダヘッド20の下面に開口している。流入流路部81は、シリンダヘッド20の幅方向に関して、第1流路部82における吸気側の端に位置している。なお、図示は省略するが、シリンダブロック12の内部には冷却水が流通するウォータジャケットが区画されている。上記の流入流路部81は、シリンダヘッド20の下面の開口を通じて、シリンダブロック12のウォータジャケットと連通されている。
図1に示すように、第2流路部84における突出端を区画している壁面84aは、平らになっている。この壁面84aからは、上側に向けて連通孔90が延びている。連通孔90は、上側ウォータジャケット70に至っている。この連通孔90によって、第2流路部84と上側ウォータジャケット70とが連通されている。連通孔90は、シリンダヘッド20の幅方向に関して、第2流路部84における突出端を区画している壁面84aにおける、吸気側の端に位置している。連通孔90の通路断面積は、第2流路部84における突出端を区画している壁面84aの面積よりも小さくなっている。また、シリンダヘッド20を上側から平面視したとき、連通孔90は流入流路部81の範囲内に位置している。連通孔90は、流入流路部81を通じて下側からドリルによって加工されたものであり、直線状に延びている。
次に、本実施形態の作用として、第2ウォータジャケット60における冷却水の流れについて説明する。
第2ウォータジャケット60においては、流入流路部81を通じて、シリンダブロック12のウォータジャケットから冷却水が供給される。冷却水は、流入流路部81から、下側ウォータジャケット80の第1流路部82に供給され、第1流路部82から第2流路部84及び第3流路部86へと至る。第2流路部84に供給された冷却水は、連通孔90を介して上側ウォータジャケット70へと至る。
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)一対の排気ポート26の股部20Pは、一対の排気ポート26の双方からの熱によって高温になりがちである。高温な環境下にある壁部は劣化し易く、亀裂等が生じ易くなる。そこで、上記構成では、一対の排気ポート26の股部20Pに位置する壁部を冷却することができるように、下側ウォータジャケット80の第2流路部84を股部20Pに配置している。
ここで、下側ウォータジャケット80にエアが混入することがある。仮にこのエアが下側ウォータジャケット80における特定の箇所に滞留すると、その箇所では冷却水による冷却が阻害される。エアは上側に向かおうとするため、凸形状になっている第2流路部84にエアが入り込んだ場合、エアは第2流路部84における上側の部分に滞留し易い。仮に連通孔90が存在しない場合、一旦エアが第2流路部84における上側の部分に滞留すると、凸形状になっている第2流路部84からはエアが排出され難い。
この点、上記構成では、連通孔90を介してエアが第2流路部84から上側ウォータジャケット70に排出される。そのため、エアが第2流路部84に滞留して一対の排気ポート26の股部20Pの冷却効率が低下することを防止できる。
(2)上記のとおり、第2流路部84は上側に凸形状になっていることから、冷却水の給排が生じ難い。そのため、仮に第2流路部84において冷却水の流通が促進されない場合、当該第2流路部84では冷却水が周囲の壁部からの熱で昇温した状態で滞留してしまう。そして、暖まった冷却水は軽くなって第2流路部84における上側の部分に滞留することから、凸形状の第2流路部84からは、暖まった冷却水が排出され難くなる。このような状況が継続すると、第2流路部84による冷却機能が発揮されない状況が継続してしまい、好ましくない。そのため、第2流路部84における冷却水の流通を促進することが望まれる。
この点、上記構成では、連通孔90によって第2流路部84と上側ウォータジャケット70とが連通されている。そのため、第2流路部84から上側ウォータジャケット70へと至る冷却水の流れが生じ、第2流路部84における冷却水の流通が促進される。したがって、第2流路部84の冷却水によって、一対の排気ポート26の股部20Pを効率良く冷却することができる。
(3)一対の排気ポート26の股部20Pのうちの排気側の端部は、一対の排気ポート26が互いに近寄って配置されていることに加え、これら一対の排気ポート26の双方からの排気が合流する排気ポート集合部27からの熱によって非常に高温になっている。そのため、一対の排気ポート26の股部20Pのうちの排気側の端部は、特に効率良く冷却することが望まれる。
上記構成において、第2流路部84は、一対の排気ポート26の股部20Pのうちでも排気側の端に寄せて配置されている。しかも、第2流路部84は、一対の排気ポート26を区画する壁面のつなぎ目20Sの間際まで入り込むような形状になっている。こうした第2流路部84に冷却水が流れることで、一対の排気ポート26の股部20Pのうちの排気側の端部を効率良く冷却することができる。
(4)上側ウォータジャケット70と下側ウォータジャケット80を連通する連通孔90を作製する手法として、シリンダヘッド20の鋳造時に上側ウォータジャケット70及び下側ウォータジャケット80と合わせて連通孔も鋳造することが考えられる。この場合、上側ウォータジャケット70及び下側ウォータジャケット80を形成する中子に加え、連通孔を形成する中子も造形することになる。このとき、連通孔を形成する中子には、上側ウォータジャケット70と下側ウォータジャケット80とをこれらの間で支えるための支持剛性が要求されることから、連通孔を形成する中子には断面積や位置、さらには個数等の制約が生じ、当該中子の設計や造形には相応に手間がかかる。
この点、上記構成では、連通孔90はドリル加工で形成されている。したがって、予め上側ウォータジャケット70と下側ウォータジャケット80とを作製しておいて、後からドリルで孔を開けるだけなので、作製が容易である。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・内燃機関10が車両に搭載された状態において、内燃機関10の上下方向が車両の上下方向に対して傾いていることもある。内燃機関10の上下方向が車両の上下方向に対して多少傾いていたとしても、車両の上下方向を基準としてシリンダヘッド20が概ねシリンダブロック12の上側に位置している配置であれば、連通孔90が第2流路部84から上側に延びる構造となる。したがって、エアを第2流路部84から上側ウォータジャケット70へと排出する上記実施形態の構造が成立する。
・第2流路部84における、突出端を区画している壁面84aは、平面でなくてもよく、例えば湾曲していてもよい。なお、第2流路部84における壁面84aのうち、内燃機関10を車両に搭載した状態で最も上側に位置する箇所に、連通孔90を接続することが好ましい。
・シリンダヘッド20を上側から平面視した場合の第2流路部84の断面形状は、上記実施形態の例に限定されない。第2流路部84の断面形状がどのようなものであったとしても、一対の排気ポート26の股部20Pに第2流路部84が存在していれば、股部20Pを冷却することができる。第2流路部84の断面形状は、例えば楕円形でもよい。
・シリンダヘッド20の幅方向に関する第2流路部84の延設範囲は、上記実施形態の例に限定されない。第2流路部84は、シリンダヘッド20の幅方向に関して、ボルト挿通孔23よりも排気側から当該ボルト挿通孔23よりも吸気側にまで至っていたり、ボルト挿通孔23よりも排気側から凹部21の開口縁の内側にまで至っていたりしてもよい。
・シリンダヘッド20の幅方向に関する第2流路部84の配置は、上記実施形態の例に限定されない。第2流路部84の全域が、シリンダヘッド20の幅方向に関して、ボルト挿通孔23よりも吸気側に配置されていてもよい。
・第3流路部86は必須ではない。
・流入流路部81の配置や延設方向は、上記実施形態の例に限定されない。例えば、シリンダブロック12のウォータジャケットの位置によっては、流入流路部81が、シリンダヘッド20の幅方向に関して、第1流路部82の中央に位置していてもよい。また、流入流路部81は、シリンダブロック12のウォータジャケットと繋がっていなくてもよい。例えば、第1流路部82と第1ウォータジャケット50とを接続する流路として流入流路部81を構成してもよい。そして、流入流路部81を介して第1ウォータジャケット50から第1流路部82に冷却水が流入するように冷却水の流路を構成してもよい。
・連通孔90は、直線状に延びていなくてもよく、例えば途中で屈曲していてもよい。連通孔90が第2流路部84から全体として上側に向けて延びていれば、連通孔90を通じてエアが第2流路部84から上側ウォータジャケット70へと至る。
・連通孔90をドリルで加工することは必須ではない。つまり、連通孔90を鋳造によって作製してもよい。この場合、上記(4)の効果は得られないが、上記(1)~(3)の効果を得ることができる。
・連通孔90の通路断面積と、第2流路部84における、突出端を区画している壁面84aの面積とが、同程度になっていてもよい。
・第2流路部84における、突出端を区画している壁面84aにおいて連通孔90が接続される位置は、上記実施形態の例に限定されない。例えば、連通孔90は、シリンダヘッド20の幅方向に関して、上記壁面84aの中央に位置していてもよい。なお、上記のとおり、第2流路部84における壁面84aのうち、内燃機関10を車両に搭載した状態で最も上側に位置する箇所に、連通孔90を接続することが好ましい。
・第2燃焼室22Bに係る第1ウォータジャケット50や第2ウォータジャケット60の構造を、他の燃焼室に係るウォータジャケットとして適用してもよい。
・内燃機関10の全体構成は、上記実施形態の例に限定されない。例えば気筒の数を変更してもよい。燃焼室22に燃料噴射弁を取り付けて、燃焼室22に燃料を直接噴射する構成としてもよい。
10…内燃機関、20…シリンダヘッド、22…燃焼室、26…排気ポート、27…排気ポート集合部、60…第2ウォータジャケット、70…上側ウォータジャケット、80…下側ウォータジャケット、82…第1流路部、84…第2流路部、90…連通孔。

Claims (1)

  1. 1つの燃焼室から排気を排出するための一対の排気ポートと、
    一対の前記排気ポートを、当該排気ポートの下流側で互いに集合させたポート集合部と、
    冷却水が流通するウォータジャケットとが、内部に区画されているシリンダヘッドであって、
    前記ウォータジャケットは、上側ウォータジャケットと、前記上側ウォータジャケットよりも下側に位置している下側ウォータジャケットとを備え、
    前記下側ウォータジャケットは、前記ポート集合部よりも下側に位置している第1流路部と、
    前記第1流路部から上側へと突出しているとともに一対の前記排気ポートの間に位置している第2流路部とを有し、
    前記第2流路部における突出端を区画する壁面からは、前記上側ウォータジャケットへと至る連通孔が延びている
    シリンダヘッド。
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