JP7198533B1 - 成形食品、食品素材結着剤、食品素材結着剤用こんにゃく粉、および食品素材結着剤用こんにゃく粉の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(試験1)
こんにゃく粉(伊那食品工業(株)製、「イナゲル マンナン100A」(イナゲルは、登録商標))を、アルカリに曝露させて改質し、テクスチャーアナライザ(Stable Micro Systems製)を用いて、ゲル強度(ゲル破断強度)を測定した。
45vol%エタノール水溶液1L中にこんにゃく粉250gを添加した後、水酸化ナトリウムを添加してpH10.0に調整した。これを非加熱で6分間撹拌した後、クエン酸4.5gを添加した。その後、液体をろ過して、取得した改質こんにゃく粉を乾燥させて、改質こんにゃく粉1を得た。
45vol%エタノール水溶液1L中にこんにゃく粉250gを添加した後、水酸化ナトリウムを添加してpH12.0に調整した。これを非加熱で6分間撹拌した後、クエン酸を5.0g添加した。その後、液体をろ過して、取得した改質こんにゃく粉を乾燥させて、改質こんにゃく粉2を得た。
45vol%エタノール水溶液1L中にこんにゃく粉250gを添加した後、水酸化ナトリウムを添加してpH13.5に調整した。これを非加熱で6分間撹拌した後、クエン酸を7.0g添加した。その後、液体をろ過して、取得した改質こんにゃく粉を乾燥させて、改質こんにゃく粉3を得た。
精製水1L中に水酸化ナトリウムを添加してpH12.0に調整した。この水酸化ナトリウム水溶液をこんにゃく粉3kgに噴霧した。これを60℃で30分間加熱した後、20質量パーセント濃度のクエン酸水溶液を噴霧して中和した。その後、50℃で3時間乾燥させて、改質こんにゃく粉4を得た。
45vol%エタノール水溶液1L中にこんにゃく粉250gを添加した後、水酸化ナトリウムを添加してpH11.0に調整した。これを40℃で10分間撹拌した後、クエン酸を5.0g添加した。その後、液体をろ過して、取得した改質こんにゃく粉を乾燥させて、改質こんにゃく粉5を得た。
45vol%エタノール水溶液1L中にこんにゃく粉250gを添加した後、水酸化ナトリウムを添加してpH11.0に調整した。これを50℃で15分間撹拌した後、クエン酸を5.0g添加した。その後、液体をろ過して、取得した改質こんにゃく粉を乾燥させて、改質こんにゃく粉6を得た。
45vol%エタノール水溶液1L中にこんにゃく粉250gを添加した後、水酸化ナトリウムを添加してpH12.0に調整した。これを40℃で6分間撹拌した後、クエン酸を6.0g添加した。その後、液体をろ過して、取得した改質こんにゃく粉を乾燥させて、改質こんにゃく粉7を得た。
45vol%エタノール水溶液1L中にこんにゃく粉250gを添加した後、水酸化ナトリウムを添加してpH13.0に調整した。これを40℃で6分間撹拌した後、クエン酸を6.5g添加した。その後、液体をろ過して、取得した改質こんにゃく粉を乾燥させて、改質こんにゃく粉8を得た。
45vol%エタノール水溶液1L中にこんにゃく粉250gを添加した後、水酸化ナトリウムを添加してpH13.5に調整した。これを40℃で10分間撹拌した後、クエン酸を7.0g添加した。その後、液体をろ過して、取得した改質こんにゃく粉を乾燥させて、改質こんにゃく粉9を得た。
(試験2)
次に、実施例1として、改質こんにゃく粉5を水に分散させて食品素材結着剤を作成した。温度調整していない常温の水に改質こんにゃく粉5を添加し、ミキサーを用いて1分間攪拌して粉末を溶解させて食品素材結着剤を得た。また、比較例として、未改質のこんにゃく粉(表中では、単に「こんにゃく粉」と表記する。以下の全表で同じ)および表2に示す原料粉末をそれぞれ適温の水に溶解させて食品素材結着剤を作製した。このうち、カードラン、メチルセルロースは、90℃の水に添加した後、ミキサーを用いて攪拌しながら20℃まで冷却して溶解させた。なお、一部の食品素材結着剤の保形性を補うことにあわせて、全例に糖質として所定量のグラニュー糖を加えた。
次に、改質こんにゃく粉および未改質のこんにゃく粉をそれぞれ原料とする食品素材結着剤を用いて成形食品としてつくねを製造した。各こんにゃく粉を水に分散させて(粉末を溶解させて)食品素材結着剤を作製し、これにおからおよび木綿豆腐を混合して手で捏ねた。作製した生地を手で丸く成形し、これを沸騰している水に入れて5分間加熱して、つくねを製造した。
5:230g以上
4:200g以上230g未満
3:150g以上200g未満
2:100g以上150g未満
1:100g未満
次に、表4に示す改質こんにゃく粉5等をそれぞれ原料とする食品素材結着剤を用いて成形食品としてプロテインバーを製造した。各原料を水に分散させて(粉末を溶解させて)食品素材結着剤を作製し、これにおからを混合して手で捏ねた。改質こんにゃく粉5では、作製したおから生地を厚さ15mmに伸ばし、15mm×70mmの幅で切り出した。切り出した成形生地を110℃のオーブンで5分間焼成し、さらに85℃の乾燥機で規定の含水率になるように乾燥させて、プロテインバーを製造した。また、改質こんにゃく粉5以外の原料では、保形性が低く、切り出しによる成形ができなかったため、おから生地を型に入れて、同様の工程で焼成、乾燥させて、プロテインバーを製造した。なお、含水率は、加熱乾燥式水分計((株)エー・アンド・デイ製、「MF-50」)を用いて加熱温度130℃で測定した(以下の全試験で同じ)。
◎:プロテインバーとして非常に好ましい食感である。
○:プロテインバーとして△よりも好ましい食感である。
△:プロテインバーとして好ましい食感である。
×:プロテインバーとして好ましくない食感である。
プロテインバーとして好ましい食感は、サクサクとした食感または柔らかい食感である。プロテインバーとして好ましくない食感は、べたべたとした食感または硬すぎる食感である。
次に、表7に示す改質こんにゃく粉5等をそれぞれ原料とする食品素材結着剤を用いて成形食品として大豆ハンバーグを製造した。各原料を水に分散させて(粉末を溶解させて)食品素材結着剤を作製し、これに表7に示す他の全ての原料を混合して手で捏ねた。作製した生地を丸く成形するために包餡機にかけ、包餡機から出てきた成形生地をフライパンで5分間焼成し、大豆ハンバーグを製造した。大豆ハンバーグの配合および焼成後の大豆ハンバーグの含水率を表7に示す。
次に、表8に示す改質こんにゃく粉5を原料とする食品素材結着剤、もしくは未改質のこんにゃく粉を原料とする食品素材結着剤を用いて、または食品素材結着剤を用いないで、成形食品として小麦粉を原料とする高加水食パンを製造した。ショートニングを除く全ての原料を混合してドウミキサーで捏ねた後、さらにショートニングを混合して捏ねた(捏ね上げ温度は、26℃)。その後、温度30℃、湿度75%の条件で80分間発酵させ、ガス抜きをした後、さらに40分間発酵させてパン生地(500g)を得た。得られた生地をほぼ均等に二分割し、30分間のベンチタイムを経て、内寸が190mm×90mm×(高さ)90mmの直方体型の食パン型に入れて成形した。その後、温度38℃、湿度85%の条件で45分間ホイロさせ(最終発酵させ)、型に蓋をせずに200℃で30分間生地を焼成し、食パンを得た。
次に、表9に示す改質こんにゃく粉5を原料とする食品素材結着剤、もしくは未改質のこんにゃく粉を原料とする食品素材結着剤を用いて、または食品素材結着剤を用いないで、成形食品として米粉および大豆粉を原料とする丸パンを製造した。ショートニングを除く全ての原料を混合してドウミキサーで捏ねた後、さらにショートニングを混合して捏ねた(捏ね上げ温度は、26℃)。その後、温度30℃、湿度75%の条件で80分間発酵させ、ガス抜きをした後、さらに40分間発酵させてパン生地(500g)を得た。得られた生地を100gずつに分割し、30分間のベンチタイムを経て、球形に成形した。その後、温度38℃、湿度85%の条件で45分間ホイロさせ(最終発酵させ)、200℃で30分間生地を焼成し、丸パンを得た。
Claims (3)
- こんにゃく粉が水に分散した分散液からなる食品素材結着剤の原料として用いられる食品素材結着剤用こんにゃく粉であって、
前記こんにゃく粉は、該こんにゃく粉を水に分散させた分散液を加熱するとゲルを形成するようにpH11以上のアルカリ条件になるように曝露された改質こんにゃく粉であり、
前記改質こんにゃく粉を2質量パーセント濃度で水に分散させた分散液を85℃で1時間加熱して形成させたゲルを、10℃で24時間冷却して製造した試料ゲルが、以下の特性(1)を有すること
を特徴とする食品素材結着剤用こんにゃく粉。
(1) 直径70mm、高さ80mmの円柱状の前記試料ゲルに対して、テクスチャーアナライザを用いて、直径2cmの円柱状プランジャを20mm/分の速さで軸方向に進入させて前記試料ゲルが破断したときの応力が30g/cm2~1000g/cm2の範囲である。 - 請求項1記載の食品素材結着剤用こんにゃく粉が水に分散した分散液からなる食品素材結着剤。
- 請求項2記載の食品素材結着剤によって結着された食品素材が成形されてなる成形食品。
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