JP7143593B2 - 非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法 - Google Patents
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Description
図1~図4は、それぞれ、本実施形態に係る非水系電解質二次電池用正極活物質(以下、「正極活物質」ともいう。)の製造方法(以下、「製造方法」と略すこともある。)の一例を示す図である。また、図5(A)及び図5(B)は、本実施形態に係る製造方法により得られる正極活物質10の一例(例えば、正極活物質10A、10B)を示す模式図である。なお、以下の説明は、正極活物質10の製造方法の一例であって、正極活物質10の製造方法は、以下の説明の方法に限定されない。
[混合工程(ステップS1)]
図1は、第1実施形態に係る正極活物質10の製造方法の一例を示す図である。第1実施形態の製造方法は、図1に示すように、リチウム金属複合酸化物と、タングステン酸ニッケルとを混合すること(ステップS1)を備える。
原料として用いられるリチウム金属複合酸化物(母材)は、リチウム(Li)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、及び、任意に金属元素M1を含み、かつ、それぞれの金属元素の原子数比がLi:Ni:Co:M1=s:(1-x-y):x:y(ただし、1.00≦s≦1.30、0.10≦x≦0.35、0≦y≦0.35、金属元素M1は、Mn、W、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表される。また、リチウム金属複合酸化物は、主に、複数の一次粒子が凝集して形成された二次粒子から構成されることができるが、二次粒子以外に、少量の単独の一次粒子を含んでもよい。
タングステン酸ニッケルは、特に限定されず、公知のタングステン酸ニッケルを用いることができる。なお、タングステン酸ニッケルは、酸化ニッケルタングステンともいう。タングステン酸ニッケルは、例えば、NiWO4で表される。また、タングステン酸ニッケルの平均粒径は、1μm以下であることが好ましい。タングステン酸ニッケルの平均粒径の下限は、特に限定されないが、例えば、0.05μm以上である。
水は、純水を用いることが好ましい。上述したように、混合物中の水には、リチウム金属複合酸化物中に存在する、未反応のリチウム化合物や結晶中に存在するリチウムなど(以下、これらをまとめて「余剰リチウム」という。)が溶解するとともに、混合したタングステン酸ニッケルを溶解することができる。
リチウム金属複合酸化物(母材)と、タングステン酸ニッケルと、水とを混合する方法は、特に限定されず、これらを同時に添加して、公知の混合装置により混合してもよく、別々に添加して、公知の混合装置により混合してもよい。
まず、リチウム金属複合酸化物(母材)と、タングステン酸ニッケルとを混合する(ステップS11)。これらの粉末同士を乾式混合することより、リチウム金属複合酸化物(母材)中に、タングステン酸ニッケルをより均一に分散させることができる。
次いで、得られた粉末状の混合物に、水を噴霧して混合する(ステップS12)。これにより、水の存在下、リチウム金属複合酸化物(母材)の表面に遊離した水酸化リチウムなどの余剰リチウムとタングステン酸ニッケルとの反応を、より均一に進めることができる。
混合工程(ステップS1)において、水を添加して混合した場合、図2及び図3に示すように、得られた混合物を乾燥すること(ステップS2)が好ましい。混合工程(ステップS1)及び乾燥工程(ステップS2)において、リチウム金属複合酸化物(母材)中の余剰リチウムと、タングステン酸ニッケルとが効率よく反応して、タングステン酸リチウムが形成される。乾燥後に得られたリチウム金属複合酸化物は、その粒子表面付近に、形成されたタングステン酸リチウム3が存在する。
第1実施形態の製造方法で得られる非水系電解質二次電池用正極活物質(正極活物質10)は、例えば、図5(A)に示すように、乾燥後のリチウム金属複合酸化物(二次粒子2)と、タングステン酸リチウム3とを少なくとも含む。以下、正極活物質10の各特性について説明する。
正極活物質10は、リチウム(Li)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、及び、元素Mの原子数比が、Li:Ni:Co:M=z:(1-x-y):x:y(ただし、1.00<z<1.30、0.10≦x≦0.35、0≦y≦0.35、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表される。
タングステン酸リチウム3は、乾燥後のリチウム金属複合酸化物の二次粒子2の表面に存在する。なお、タングステン酸リチウム3の存在は、粉末X線回折などにより確認することができる。
正極活物質10の表面に存在するタングステン量は、正極活物質10全体に対して、例えば、0.05質量%以上2.0質量%以下であり、電池特性の向上という観点から、より好ましくは0.1質量%以上1.0質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以上0.5質量%以下であることが好ましい。正極活物質10の表面に存在するタングステン量が上記範囲である場合、二次粒子2内部に存在するタングステン酸リチウム3と、二次粒子2表面に形成されるタングステン酸リチウム3とが、良好なLiイオンの伝導パスを形成することができ、二次電池において、初期充放電容量、正極抵抗、及び、サイクル特性をより向上させることができると考えられる。
正極活物質10は、300℃におけるカールフィッシャー水分率が、0.05%以上0.2%以下であることが好ましい。水分率が0.2%を超える場合、正極合剤ペーストに含まれる溶剤との馴染みを阻害し、塗布及び乾燥による成膜が不均質となることがある。
以下、第2実施形態について説明する。本実施形態に係る製造方法では、リチウム金属複合酸化物(母材)中にタングステンを必須の元素として含むことが、上記第1実施形態に係る製造方法と異なる。なお本実施形態において、上述の第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付す等その説明を適宜省略あるいは簡略化する。また、本明細書の実施形態において説明する事項のうち、本実施形態に適用可能な構成は、適宜本実施形態でも適用する。以下、図4、図5(B)を参照して、本実施形態について説明する。
第2実施形態に係る正極活物質10Bの製造方法は、タングステンを含むリチウム金属複合酸化物と、タングステン酸ニッケルと、水とを混合すること(ステップS1a)と、混合することにより得られた混合物を乾燥すること(ステップS2a)と、を備える。本実施形態に係る正極活物質10Bの製造方法は、母材として、タングステンを含むリチウム金属複合酸化物を用いる点が上記第1実施形態と異なる。
[リチウム金属複合酸化物]
原料として用いられるリチウム金属複合酸化物(母材)は、リチウム(Li)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、及び、元素Mを、Li:Ni:Co:M1=z:(1-x-y):x:y(ただし、1.00<z<1.30、0.10≦x≦0.35、0≦y≦0.35、M1は、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表される原子数比で含み、かつ、タングステンを、前記第一のリチウム金属複合酸化物全体に対して、0.1質量%以上1.0質量%以下含む。
(ii)Wを除くNi、Co、及び、任意に元素Mを含む遷移金属複合水酸化物を作製した後、遷移金属複合水酸化物と、Wを含む化合物と、Liを含む化合物とを混合し、焼成して、リチウム金属複合酸化物(母材)を得る。
(iii)Wを除く上記組成を有するリチウム金属複合酸化物の表面の少なくとも一部に、Wを含む化合物を被覆して、リチウム金属複合酸化物(母材)を得る。
式:WI=WT-WS
タングステン酸ニッケルは、上記第1実施形態と同様の種類を用いることができる。タングステン酸ニッケルの混合量は、タングステン酸ニッケル中のタングステン(W)量で、リチウム金属複合酸化物全体に対して、好ましくは0.1質量%以上0.5質量%以下である。タングステン酸ニッケルの混合量が上記範囲である場合、電池容量を高く維持しながら、高い正極抵抗の低減効果を有する正極活物質10Bを得ることができる。また、本実施形態においては、タングステン酸ニッケル中のタングステンが、リチウム金属複合酸化物全体に対して、0.1質量%以上0.2質量%以下含まれる量まで、タングステン酸ニッケルの混合量を低減させた場合でも、十分に上記効果を得ることができる。
水は、純水を用いることが好ましい。上述したように、混合物中の水には、リチウム金属複合酸化物中に存在する、未反応のリチウム化合物や結晶中に存在するリチウムなど(以下、これらをまとめて「余剰リチウム」という。)が溶解するとともに、混合したタングステン酸ニッケルを溶解することができる。水の含有量等の他の条件は、上記第1実施形態と同様とすることができる。
リチウム金属複合酸化物(母材)と、タングステン酸ニッケルと、水とを混合する方法は、特に限定されず、これらを同時に添加して、公知の混合装置により混合してもよく、別々に添加して、公知の混合装置により混合してもよい。タングステンを含むリチウム金属複合酸化物(母材)と、タングステン酸ニッケルと、水とを混合する好適な方法は、上記第1実施形態と同様の方法とすることができる。
次いで、図4に示すように、リチウム金属複合酸化物(母材)と、タングステン酸ニッケルと、水とを混合することにより得られた混合物を乾燥する(ステップS2a)。なお、乾燥条件は、上記第1実施形態と同様の条件とすることができる。
第2実施形態の製造方法で得られる正極活物質10Bは、例えば、図5(B)に示すように、乾燥後のリチウム金属複合酸化物4(二次粒子2)と、タングステン酸リチウム3とを少なくとも含む。以下、図5(B)を参照して、正極活物質10Bの各特性について説明する。
上述した本実施形態の製造方法で得られる正極活物質10は、非水系電解質二次電池(以下、「二次電池」ともいう。)の正極に好適に用いることができる。二次電池は、例えば、正極、負極および非水系電解液、セパレータを備える。また、二次電池は、例えば、正極、負極および固体電解液を備えてもよい。また、二次電池は、一般の非水系電解質二次電池と同様の構成要素により構成されてもよい。
上記の正極活物質10を用いて、例えば、以下のようにして、非水系電解質二次電池の正極を作製することができる。
負極には、金属リチウムやリチウム合金等、あるいは、リチウムイオンを吸蔵および脱離できる負極活物質に、結着剤を混合し、適当な溶剤を加えてペースト状にした負極合剤を、銅等の金属箔集電体の表面に塗布し、乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成したものを使用する。
正極と負極との間には、セパレータを挟み込んで配置する。セパレータは、正極と負極とを分離し、電解質を保持するものであり、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄い膜で、微少な孔を多数有する膜を用いることができる。
非水系電解液は、支持塩としてのリチウム塩を有機溶媒に溶解したものである。
二次電池の形状は、円筒型、積層型等、種々のものとすることができる。いずれの形状を採る場合であっても、正極および負極を、セパレータを介して積層させて電極体とし、得られた電極体に、非水系電解液を含浸させ、正極集電体と外部に通ずる正極端子との間、および、負極集電体と外部に通ずる負極端子との間を、集電用リード等を用いて接続し、電池ケースに密閉して、非水系電解質二次電池を完成させる。
本実施形態に係る製造方法で得られた正極活物質10を用いた非水系電解質二次電池は、高容量で高出力となる。特により好ましい形態で得られた本発明による正極活物質10を用いた非水系電解質二次電池は、例えば、2032型コイン電池の正極に用いた場合、150mAh/g以上の高い初期放電容量と低い正極抵抗が得られる。
正極活物質の表面及び内部に存在するタングステン量は、以下の方法により測定した。まず、正極活物質全体のタングステン(WT)量を、ICP発光分光分析(ICP法)により測定した。次いで、5.0gの正極活物質を純水100mlと共にビーカーに入れ、マグネティックスターラーで攪拌、分散させ、30分間攪拌した後、10分間静置後に得られる上澄み液を濾過分取し、上澄み液に溶出したタングステン(W)量をICP法により測定した。この上澄み液に溶出したタングステン量を、正極活物質の表面に存在するタングステン量(Ws)とし、下記の式から、正極活物質の内部に存在するタングステン量(WI)を算出した。
式:WI=WT-WS
タングステン酸リチウムの面積割合は、複数の二次粒子の表面をSEM観察し、視野中の二次粒子の中で、体積平均粒径(MV)の80%以上120%以下の粒子径を有する粒子を50個ランダム(無作為)に選び、これら50個の粒子に対して、粒子表面全体の面積と、粒径0.5μm以上のタングステン酸リチウムの占める面積とを求め、粒子表面全体の面積に対する、粒径0.5μm以上の粒径を有するタングステン酸リチウムの占める面積割合(%)を算出した。なお、粉末X線回折の結果、タングステンを含む化合物として、タングステン酸リチウムのみ検出されたため、二次粒子の表面に存在する化合物は、すべてタングステン酸リチウムとして、面積割合を算出した。
正極活物質25.0gと、導電材のカーボン粉1.5gと、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)2.9gと、N-メチル-2ピロリドン(NMP)とを遊星運動混練機により混合し正極合剤ペーストを得た。N-メチル-2ピロリドン(NMP)は、JIS Z 8803:2011に規定される振動粘度計による粘度測定方法により、粘度が1.5~2.5Pa・sとなるように添加量を調整した。得られたペーストを76時間保管してゲル化の発生状況を目視で評価し、ペーストの粘度が混合直後と変わらず流動性を維持していた場合、ゲル化が発生していないと判断し、ペーストが固化し流動性を失った場合、もしくは粘度が高くなり容器を傾けてもペーストが偏らないような場合は、ゲル化が発生したと判断した。ゲル化が発生していないものを○、ゲル化が発生したものを×とした。
実施例及び比較例により得られた正極活物質を用いた正極を有する二次電池について、その性能(初期放電容量、正極抵抗、60℃で充放電サイクルを500回繰り返した後の放電容量維持率)を測定した。
正極活物質の評価には、図6に示す2032型コイン電池CBA(以下、コイン型電池CBAと称す)を使用した。
(第一のリチウム金属複合酸化物の製造)
公知の晶析法を用いて、Li1.20Ni0.35Co0.35Mo0.30O2で表されるリチウム金属複合酸化物(W:0wt%、比表面積1.2cm2/g)(母材)を得た。具体的には、原料として、Ni、Co、Mnをそれぞれ含む金属塩溶液及びタングステン酸ナトリウム溶液を、中和剤としてNaOHを、錯化剤としてアンモニアを用い、連続晶析法により、Ni、Co、Mnを含有する遷移金属複合水酸化物を合成した。得られた遷移金属複合水酸化物に水酸化リチウムを混合した後、焼成して、上記リチウム金属複合酸化物(母材)を得た。母材の水分率(300℃におけるカールフィシャー水分率)は、母材全体に対して0.07質量%であった。
リチウム金属複合酸化物(母材)に、リチウム金属複合酸化物全体に対してタングステン量が0.9質量%となる量のタングステン酸ニッケル(和光純薬社製試薬、酸化ニッケルタングステン)を添加し、混合した後、水を、平均粒径100μm以下の霧状態で、第一のリチウム金属複合酸化物全体に対して2質量%噴霧してさらに混合し、その後、150℃で12時間乾燥することによって正極活物質を得た。得られた乾燥後のリチウム金属複合酸化物(正極活物質)の特性を表1に示す。また、正極活物質の体積平均粒径(MV)は、5.2μmであった。
公知の晶析法を用いて、Li1.20Ni0.35Co0.35Mn0.30W0.0037で表されるリチウム金属複合酸化物(W:0.07質量%、比表面積1.2cm2/g)(母材)を得た。具体的には、原料として、Ni、Co、Mnをそれぞれ含む金属塩溶液及びタングステン酸ナトリウム溶液を、中和剤としてNaOHを、錯化剤としてアンモニアを用い、連続晶析法により、Ni、Co、Mn及び、Wを含有する遷移金属複合水酸化物を合成した。得られた遷移金属複合水酸化物に水酸化リチウムを混合した後、焼成して、上記リチウム金属複合酸化物(母材)を得た。
(混合工程)
リチウム金属複合酸化物(母材)に、リチウム金属複合酸化物全体に対してタングステン量が0.05質量%となる量のタングステン酸ニッケル(和光純薬社製試薬、酸化ニッケルタングステン)を添加し、混合した後、水を、平均粒径100μm以下の霧状態で、リチウム金属複合酸化物全体に対して2質量%噴霧してさらに混合し、その後、150℃で12時間乾燥することによって正極活物質を得た。得られた乾燥後のリチウム金属複合酸化物(正極活物質)の特性を表1に示す。また、正極活物質の体積平均粒径(MV)は、5.2μmであった。
得られた第二のリチウム金属複合酸化物を使用して作製された正極を有するコイン型電池CBAの電池特性を評価した。評価結果を表1に示す。
タングステン酸ニッケルの添加量をリチウム金属複合酸化物全体に対してタングステン量が0.1質量%となる量とした以外は実施例2と同様にして、非水系電解質二次電池用正極活物質を得るとともに電池特性の評価を行い、その結果を表1に示す。
タングステン酸ニッケルの添加量をリチウム金属複合酸化物全体に対してタングステン量が0.2質量%となる量とした以外は実施例2と同様にして、非水系電解質二次電池用正極活物質を得るとともに電池特性の評価を行い、その結果を表1に示す。
純水の噴霧量を1質量%とした以外は実施例4と同様にして、非水系電解質二次電池用正極活物質を得るとともに電池特性の評価を行い、その結果を表1に示す。
純水の噴霧量を5質量%とした以外は実施例4と同様にして、非水系電解質二次電池用正極活物質を得るとともに電池特性の評価を行い、その結果を表1に示す。
純水の噴霧量を10質量%とした以外は実施例4と同様にして、非水系電解質二次電池用正極活物質を得るとともに電池特性の評価を行い、その結果を表1に示す。
純水の噴霧量を20質量%とした以外は実施例4と同様にして、非水系電解質二次電池用正極活物質を得るとともに電池特性の評価を行い、その結果を表1に示す。
タングステン酸ニッケルの添加量をリチウム金属複合酸化物全体に対してタングステン量が0.7質量%となる量とした以外は実施例2と同様にして、非水系電解質二次電池用正極活物質を得るとともに電池特性の評価を行い、その結果を表1に示す。
タングステン酸ニッケルの添加量をリチウム金属複合酸化物全体に対してタングステン量が1.0質量%となる量とした以外は実施例2と同様にして、非水系電解質二次電池用正極活物質を得るとともに電池特性の評価を行い、その結果を表1に示す。
タングステン酸ニッケルの添加量をリチウム金属複合酸化物全体に対してタングステン量が0.2質量%となる量とし、純水を添加しなかった以外は実施例1と同様にして、非水系電解質二次電池用正極活物質を得るとともに電池特性の評価を行い、その結果を表1に示す。
タングステン酸ニッケルの添加量をリチウム金属複合酸化物全体に対してタングステン量が0.5質量%となる量とし、純水の噴霧量を2質量%とした以外は実施例1と同様にして、非水系電解質二次電池用正極活物質を得るとともに電池特性の評価を行い、その結果を表1に示す。
タングステン酸ニッケルの添加および純水を噴霧しなかった以外は実施例2と同様にして、非水系電解質二次電池用正極活物質を得るとともに電池特性の評価を行い、その結果を表1に示す。
リチウム金属複合酸化物(母材)に、Li1.20Ni0.35Co0.35Mo0.30W0.0048O2で表されるリチウム金属複合酸化物(W:0.9質量%含有)を用い、かつ、タングステン酸ニッケルを添加しなかった以外は実施例2と同様にして、非水系電解質二次電池用正極活物質を得るとともに電池特性の評価を行い、その結果を表1に示す。
タングステン酸ニッケルの添加および純水を噴霧しなかった以外は実施例1と同様にして、非水系電解質二次電池用正極活物質を得るとともに電池特性の評価を行い、その結果を表1に示す。
実施例で得られた正極活物質は、ゲル化が抑制され、タングステンを含有しない比較例と同程度、又は、より高い初期充放電容量、正極抵抗、及び、充放電サイクル特性を示すことが示された。特に、リチウム金属複合酸化物(母材)にタングステンを含む実施例2~10では、初期充放電容量、正極抵抗、及び、充放電サイクル特性が良好であった。なお、XRDにより、実施例で得られた正極活物質では、酸化タングステンが検出されず、タングステン酸リチウムのみが検出されることを確認した。
2…二次粒子
3…タングステン酸リチウム
3a…タングステン酸リチウム(母材由来)
4…乾燥後のリチウム金属複合酸化物
10、10A、10B…正極活物質
CBA……コイン型電池
CA……ケース
PE……正極
NE……負極
GA……ガスケット
PE……正極
NE……負極
SE……セパレータ
Claims (15)
- リチウム金属複合酸化物と、タングステン酸ニッケルとを混合すること、を備え、
前記リチウム金属複合酸化物は、リチウム(Li)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、及び、任意に金属元素M1を含み、かつ、それぞれの金属元素の原子数比がLi:Ni:Co:M1=s:(1-x-y):x:y(ただし、1.00≦s≦1.30、0.10≦x≦0.35、0≦y≦0.35、金属元素M1は、Mn、W、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表される、
非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。 - 前記リチウム金属複合酸化物と、前記タングステン酸ニッケルと、水とを混合すること、を備える、請求項1に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記リチウム金属複合酸化物と前記タングステン酸ニッケルとを混合して得られた粉末混合物に、前記水を、液滴の平均粒径が100μm以下の霧状態となるように噴霧して混合すること、を備える、請求項2に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記混合により得られた混合物を乾燥すること、を備える、請求項2又は3に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 水の存在下、前記リチウム金属複合酸化物に含まれるリチウムイオンと、前記タングステン酸ニッケルの少なくとも一部とが反応して、タングステン酸リチウムが形成されること、を備える、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記混合により得られた混合物は、前記リチウム金属複合酸化物全体に対して、水を0.1質量%以上含む、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記混合により得られた混合物は、前記リチウム金属複合酸化物全体に対して、タングステンを0.2質量%以上1.0質量%以下含む、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 乾燥後の前記リチウム金属複合酸化物の粒子表面にタングステン酸リチウムが存在し、
走査型電子顕微鏡を用いた前記粒子の表面の観察から求められる、前記粒子の表面に存在する粒径0.5μm以上のタングステン酸リチウムの面積割合が、前記観察面全体の面積に対して、5%以下である、請求項4に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。 - 乾燥後の前記リチウム金属複合酸化物は、比表面積が0.5cm2/g以上2m2/g以下である、請求項4に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 乾燥後の前記リチウム金属複合酸化物は、300℃におけるカールフィッシャー水分率が0.05質量%以上0.2質量%以下である、請求項4に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 乾燥後の前記リチウム金属複合酸化物は、体積平均粒径MVが4μm以上6μm以下である、請求項4に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- タングステンを含むリチウム金属複合酸化物と、タングステン酸ニッケルと、水とを混合することと、前記混合により得られた混合物を乾燥すること、を備え、前記タングステンを含むリチウム金属複合酸化物は、タングステンを、リチウム金属複合酸化物全体に対して0.1質量%以上1.0質量%以下含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記タングステン酸ニッケルは、前記リチウム金属複合酸化物全体に対して、タングステンを0.1質量%以上0.5質量%以下含む、請求項12に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 乾燥後の前記リチウム金属複合酸化物の粒子表面にタングステン酸リチウムが存在し、
前記粒子表面に存在するタングステン量が、正極活物質全体に対して、0.1質量%以上1.0質量%以下であり、かつ、乾燥後の前記リチウム金属複合酸化物の粒子の内部に存在するタングステン量が、正極活物質全体に対して、0.1質量%以上1.0質量%以下である、請求項12又は請求項13に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。 - 乾燥後の前記リチウム金属複合酸化物の粒子表面に存在するタングステン量が、前記粒子内部に含まれるタングステン量に対して0.1倍以上1倍以下である、請求項12~請求項14のいずれか一項に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
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