JP7142707B2 - ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン化合物を有効成分とする治療剤 - Google Patents
ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン化合物を有効成分とする治療剤 Download PDFInfo
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Description
HER2は、がん原因遺伝子として考えられており(非特許文献1)、HER2の遺伝子増幅や変異、過剰発現等が様々ながんで報告されている(非特許文献2)。これらHER2の遺伝子異常・過剰発現を伴うがん細胞においては、HER2及び下流pathwayのシグナルが活性化することによりがん細胞の生存・増殖シグナル等が亢進していることが報告されている(非特許文献3、4)。
従って、HER2のキナーゼ活性を制御できる阻害剤は、がん細胞におけるHER2及び下流pathwayのシグナル伝達を阻害することにより抗腫瘍効果を発揮することが想定されるため、がん治療薬として有用であると考えられる。
HER2を標的にした薬剤としては、既に抗HER2抗体(トラスツズマブ、ペルツズマブ)および抗HER2抗体―薬剤複合体(トラスツズマブ エムタンシン等)がHER2陽性乳癌における治療薬として承認されているが、これらの薬剤に対する耐性患者の出現も報告されており(非特許文献5、6)、これらの薬剤に耐性を示す患者に抗腫瘍効果を発揮する薬剤はがん治療薬として有用であると考えられる。
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)を示し;
Z1、Z2、Z3及びZ4は、同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C2-C6アルケニル基、置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有していても良いC1-C6アルキル基、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いC3-C7シクロアルキル基、C6-C14芳香族炭化水素基、又は4~14員環の不飽和複素環式基を示すか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4は、それぞれが結合する炭素原子と一緒になってベンゼン環、又は5~7員環の飽和もしくは不飽和複素環を形成してもよく;
Wは、-CH2-、酸素原子又は-NH-を示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有していても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一または相異なって、水素原子、置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有していても良いC1-C6アルキル基、又は置換基を有していても良いC6-C14芳香族炭化水素基を示すか、或いはR2とR3はこれらが結合する窒素原子と一緒になって置換基を有していても良い4~8員環の含窒素飽和複素環式基を形成してもよく;
R4、R5及びR6は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有していても良いC1-C6アルキル基を示す。)
で表されるピラゾロ[3,4-d]ピリミジン化合物又はその塩を有効成分とする、他の抗腫瘍剤に対する耐性又は難治性のHER2陽性腫瘍の治療剤。
Xが、置換基としてハロゲン原子、又はC1-C6アルキル基を有していても良い4~8員環の含窒素飽和複素環式基であり;
Yが、-C(R4)=C(R5)(R6)であり;
Z1、Z2、Z3及びZ4が、同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C2-C6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていても良いC1-C6アルコキシ基、C1-C6アルキル基、C1-C6アルキル基で置換されていても良いアミノ基、C3-C7シクロアルキル基、又は酸素原子を1個有する、単環式の4~6員環の不飽和複素環式基であるか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4が、それぞれが結合する炭素原子と一緒になってベンゼン環、又は5~7員環の飽和もしくは不飽和複素環を形成してもよく;
Wが、-CH2-、酸素原子又は-NH-であり;
nが、0であり;
R1が、アミノ基であり;
R2及びR3が、同一または相異なって、水素原子、C1-C6アルコキシ基、C1-C6アルキル基、又はC6-C14芳香族炭化水素基であるか、或いはR2とR3が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ヒドロキシル基で置換されていても良い4~8員環の含窒素飽和複素環式基を形成してもよく;
R4、R5及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、又はジ(C1-C6アルキル)アミノ基で置換されていても良いC1-C6アルキル基である化合物である、〔1〕記載の治療剤。
Xが、ピロリジニル基、メチルピロリジニル基、ピペリジニル基、又はフルオロピペリジニル基であり;
Yが、
Z1、Z2、Z3及びZ4が、同一または相異なって、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、ビニル基、メトキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、メチル基、エチル基、ジメチルアミノ基、シクロプロピル基、又はフリル基であるか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4が、それぞれが結合する炭素原子と一緒になってベンゼン環、ピリジン環、又はジオキソラン環を形成してもよく;
Wが、-CH2-、酸素原子又は-NH-であり;
nが、0であり;
R1が、アミノ基であり;
R2及びR3が、同一または相異なって、メトキシ基、メチル基、又はフェニル基であるか、或いはR2とR3が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ヒドロキシアゼチジニル基、ピロリジニル基、又はピペリジニル基を形成してもよい化合物である、〔1〕又は〔2〕記載の治療剤。
(1)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-ブロモ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-メチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(2)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(2-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-5-メチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(3)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(2-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-3-メチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(4)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-メチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(5)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)ナフタレン-1-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(6)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(2-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)フェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(7)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-メトキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(8)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(3-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)フェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(9)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-メトキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(10)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(11)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(3-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-メトキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(12)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-3-フルオロ-2-メチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(13)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2,3-ジメチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(14)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(15)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)フェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(16)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-(フルオロメトキシ)フェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(17)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(2-ブロモ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)フェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(18)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(2-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-5-フルオロフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(19)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-メチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(20)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(2,5-ジクロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)フェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド。
好ましくは窒素原子を1個環内に含む4~8員環の飽和複素環式基であり、より好ましくはピロリジニル基、又はピペリジニル基であり、より好ましくは1,3-ピロリジニル基、又は1,3-ピペリジニル基であり、更に好ましくは1,3-ピペリジニル基である。
これらの4~10員環の含窒素飽和複素環式基に置換し得る「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくはハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、C1-C6アルキル基、又はアミノ基であり、より好ましくはハロゲン原子、又はC1-C6アルキル基であり、より好ましくはフッ素原子、又はメチル基であり、更に好ましくはフッ素原子である。
ハロゲン原子、又はC1-C6アルキル基で置換されていても良い4~10員環の含窒素飽和複素環式基は、好ましくはハロゲン原子、若しくはC1-C6アルキル基で置換されていても良いピロリジニル基、又はハロゲン原子、若しくはC1-C6アルキル基で置換されていても良いピペリジニル基であり、より好ましくはC1-C6アルキル基で置換されていても良いピロリジニル基、又はフッ素原子で置換されていても良いピペリジニル基であり、より好ましくはピロリジニル基、メチルピロリジニル基、ピペリジニル基、又はフルオロピペリジニル基であり、更に好ましくはピペリジニル基、又はフルオロピペリジニル基である。
Z1、Z2、Z3又はZ4で示される「置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくはハロゲン原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
Z1、Z2、Z3又はZ4で示される「置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基」は、好ましくはハロゲン原子で置換されていても良いC1-C6アルコキシ基であり、より好ましくはフッ素原子で置換されていても良いC1-C6アルコキシ基であり、より好ましくはフッ素原子で置換されていても良いメトキシ基、フッ素原子で置換されていても良いエトキシ基、フッ素原子で置換されていても良いプロポキシ基、フッ素原子で置換されていても良いブトキシ基、フッ素原子で置換されていても良いペンチルオキシ基、又はフッ素原子で置換されていても良いヘキシルオキシ基であり、より好ましくはフッ素原子で置換されていても良いメトキシ基、フッ素原子で置換されていても良いエトキシ基、フッ素原子で置換されていても良いプロポキシ基、又はフッ素原子で置換されていても良いブトキシ基であり、より好ましくはフッ素原子で置換されていても良いメトキシ基、フッ素原子で置換されていても良いエトキシ基、フッ素原子で置換されていても良いn-プロポキシ基、フッ素原子で置換されていても良いイソプロポキシ基、フッ素原子で置換されていても良いn-ブトキシ基、フッ素原子で置換されていても良いsec-ブトキシ基、又はフッ素原子で置換されていても良いtert-ブトキシ基であり、更に好ましくは1若しくは2個のフッ素原子で置換されていても良いメトキシ基、1若しくは2個のフッ素原子で置換されていても良いエトキシ基、1若しくは2個のフッ素原子で置換されていても良いn-プロポキシ基、1若しくは2個のフッ素原子で置換されていても良いイソプロポキシ基、1若しくは2個のフッ素原子で置換されていても良いn-ブトキシ基、1若しくは2個のフッ素原子で置換されていても良いsec-ブトキシ基、又は1若しくは2個のフッ素原子で置換されていても良いtert-ブトキシ基であり、特に好ましくはメトキシ基、フルオロメトキシ基、又はジフルオロメトキシ基である。
Z1、Z2、Z3又はZ4で示される「置換基を有していても良いC1-C6アルキル基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示される。
Z1、Z2、Z3又はZ4で示される「置換基を有していても良いC1-C6アルキル基」は、好ましくは無置換のC1-C6アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、又はヘキシル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、又はn-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、又はtert-ブチル基であり、特に好ましくはメチル基又はエチル基である。
Z1、Z2、Z3又はZ4で示される置換基を有していても良いアミノ基は、好ましくはモノ若しくはジアルキルアミノ基であり、より好ましくはモノ若しくはジ(C1-C6アルキル)アミノ基であり、より好ましくはジ(C1-C6アルキル)アミノ基であり、より好ましくはジ(C1-C4アルキル)アミノ基であり、更に好ましくはジメチルアミノ基である。
Z1、Z2、Z3又はZ4で示される「置換基を有していても良いC3-C7シクロアルキル基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示される。
Z1、Z2、Z3又はZ4で示される「置換基を有していても良いC3-C7シクロアルキル基」は、好ましくは無置換のC3-C7シクロアルキル基であり、より好ましくはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、又はシクロヘプチル基であり、更に好ましくはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、又はシクロヘキシル基であり、特に好ましくはシクロプロピル基である。
環内のヘテロ原子の数は、好ましくは0~2個であり、より好ましくは1~2個である。ヘテロ原子は、好ましくは窒素原子、酸素原子である。
5~7員環の飽和複素環又は不飽和複素環は、好ましくはピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ジオキソラン環であり、より好ましくはピリジン環、ジオキソラン環である。
Z1とZ2、又はZ3とZ4は、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって形成する環としては、ベンゼン環も好ましい。
R1で示される置換基を有していても良いアミノ基は、好ましくは無置換のアミノ基である。
R2又はR3で示される置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基における「置換基」としては、前記のような置換基が例示される。
R2又はR3で示される「置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基」は、好ましくは無置換のC1-C6アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、又はヘキシルオキシ基であり、更に好ましくはメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、又はtert-ブトキシ基であり、特に好ましくはメトキシ基である。
R2又はR3で示される「置換基を有していても良いC1-C6アルキル基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくはC1-C6アルコキシ基であり、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、又はヘキシルオキシ基であり、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、又はt・BR>・窒煤|ブトキシ基であり、更に好ましくはメトキシ基、又はエトキシ基である。
R2又はR3で示される「置換基を有していても良いC1-C6アルキル基」は、好ましくは無置換のC1-C6アルキル基、又はC1-C6アルコキシ基置換のC1-C6アルキル基であり、より好ましくは無置換のC1-C6アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、又はヘキシル基である。
置換基を有する場合、置換基の数は特に制限されないが、置換基がC1-C6アルコキシ基の場合は好ましくは1個である。
R2又はR3で示される「置換基を有していても良いC6-C14芳香族炭化水素基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくはハロゲン原子である。ハロゲン原子で置換されていても良いC6-C14芳香族炭化水素基は、好ましくはフッ素原子、又は塩素原子で置換されていても良いフェニル基であり、より好ましくはフェニル基、フルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、又はトリクロロフェニル基であり、より好ましくはフェニル基である。
4~8員環の含窒素飽和複素環式基は、好ましくは1個の窒素原子を含む4~8員環の飽和複素環式基であり、より好ましくはアゼチジニル基、ピロリジニル基又はピペリジニル基である。
「置換基を有していても良い4~8員環の含窒素飽和複素環式基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくはヒドロキシル基である。
置換基を有していても良い4~8員環の含窒素飽和複素環式基は、好ましくはヒドロキシル基で置換されていても良い4~8員環の含窒素飽和複素環式基であり、より好ましくはアゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ヒドロキシアゼチジニル基、ヒドロキシピロリジニル基、又はヒドロキシピペリジニル基であり、より好ましくはピロリジニル基、ピペリジニル基、又はヒドロキシアゼチジニル基である。
R4、R5又はR6で示される「置換基を有していても良いC1-C6アルキル基」における「C1-C6アルキル基」は、好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、又はヘキシル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、又はtert-ブチル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、又はイソプロピル基であり、特に好ましくはメチル基である。
R4、R5又はR6で示される「置換基を有していても良いC1-C6アルキル基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくはジアルキルアミノ基、又は飽和複素環式基であり、より好ましくはジ(C1-C6アルキル)アミノ基、又は窒素原子を有する4~8員環の飽和複素環式基であり、より好ましくはジ(C1-C4アルキル)アミノ基、又は窒素原子を有する4~8員環の飽和複素環式基であり、更に好ましくはジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルイソプロピルアミノ基、1-ピペリジニル基、又は1-ピロリジニル基であり、特に好ましくはジメチルアミノ基である。
置換基の数は特に制限されないが、好ましくは1個である。
R4、R5、又はR6で示される「置換基を有していても良いC1-C6アルキル基」は、好ましくは置換基としてジ(C1-C6アルキル)アミノ基、又は窒素原子を有する4~8員環の飽和複素環式基を有していても良いC1-C6アルキル基であり、より好ましくは置換基としてジ(C1-C4アルキル)アミノ基、又は窒素原子を有する4~8員環の飽和複素環式基を有していても良いC1-C4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、1-ピペリジニルメチル基、又は1-ピロリジニルメチル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、又はジエチルアミノエチル基であり、更に好ましくはメチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、又はメチルイソプロピルアミノメチル基あり、特に好ましくはジメチルアミノメチル基である。
Xが、置換基を有していても良い4~10員環の含窒素飽和複素環式基であり;
Yが、-C(R4)=C(R5)(R6)であり;
Z1、Z2、Z3及びZ4が、同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C2-C6アルケニル基、置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有していても良いC1-C6アルキル基、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いC3-C7シクロアルキル基、C6-C14芳香族炭化水素基、又は4~14員環の不飽和複素環式基であるか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4が、それぞれが結合する炭素原子と一緒になってベンゼン環、又は5~7員環の飽和もしくは不飽和複素環を形成してもよく;
Wが、-CH2-、酸素原子、又は-NH-であり;
nが、0から2の整数であり;
R1が、置換基を有していても良いアミノ基であり;
R2及びR3が、同一または相異なって、水素原子、置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有していても良いC1-C6アルキル基、又は置換基を有していても良いC6-C14芳香族炭化水素基であるか、或いはR2とR3が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換基としてヒドロキシル基を有していても良い4~8員環の含窒素飽和複素環式基を形成してもよく;
R4、R5及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有していても良いC1-C6アルキル基である、化合物又はその塩である。
Xが、置換基としてハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、C1-C6アルキル基、又はアミノ基を有していても良い4~10員環の含窒素飽和複素環式基であり;
Yが、-C(R4)=C(R5)(R6)であり;
Z1、Z2、Z3及びZ4が、同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C2-C6アルケニル基、置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有していても良いC1-C6アルキル基、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いC3-C7シクロアルキル基、又は4~14員環の不飽和複素環式基であるか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4が、それぞれが結合する炭素原子と一緒になってベンゼン環、又は5~7員環の飽和もしくは不飽和複素環を形成してもよく;
Wが、-CH2-、酸素原子、又は-NH-であり;
nが、0であり;
R1が、アミノ基であり;
R2及びR3が、同一または相異なって、水素原子、置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有していても良いC1-C6アルキル基、又は置換基を有していても良いC6-C14芳香族炭化水素基であるか、或いはR2とR3が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換基としてヒドロキシル基を有していても良い4~8員環の含窒素飽和複素環式基を形成してもよく;
R4、R5及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有していても良いC1-C6アルキル基である、化合物又はその塩である。
Xが、置換基としてハロゲン原子、又はC1-C6アルキル基を有していても良い4~8員環の含窒素飽和複素環式基であり;
Yが、-C(R4)=C(R5)(R6)であり;
Z1、Z2、Z3及びZ4が、同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C2-C6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていても良いC1-C6アルコキシ基、C1-C6アルキル基、C1-C6アルキル基で置換されていても良いアミノ基、C3-C7シクロアルキル基、又は酸素原子を1個有する、単環式の4~6員環の不飽和複素環式基であるか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4が、それぞれが結合する炭素原子と一緒になってベンゼン環、又は5~7員環の飽和もしくは不飽和複素環を形成してもよく;
Wが、-CH2-、酸素原子、又は-NH-であり;
nが、0であり;
R1が、アミノ基であり;
R2及びR3が、同一または相異なって、水素原子、C1-C6アルコキシ基、C1-C6アルキル基、又はC6-C14芳香族炭化水素基であるか、或いはR2とR3が、これらが結合する窒素原子と一緒になってヒドロキシル基で置換されていても良い4~8員環の含窒素飽和複素環式基を形成してもよく;
R4、R5及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、又はジ(C1-C6アルキル)アミノ基で置換されていても良いC1-C6アルキル基である、化合物又はその塩である。
Xが、置換基としてC1-C6アルキル基を有していても良いピロリジニル基、又は置換基としてハロゲン原子を有していても良いピペリジニル基であり;
Yが、-C(R4)=C(R5)(R6)であり;
Z1、Z2、Z3及びZ4が、同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C2-C6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていても良いC1-C6アルコキシ基、C1-C6アルキル基、C1-C6アルキル基で置換されていても良いアミノ基、C3-C7シクロアルキル基、又は酸素原子を1個有する、単環式の4~6員環の不飽和複素環式基であるか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4が、それぞれが結合する炭素原子と一緒になってベンゼン環、又は5~7員環の飽和もしくは不飽和複素環を形成してもよく;
Wが、-CH2-、酸素原子、又は-NH-であり;
nが、0であり;
R1が、アミノ基であり;
R2及びR3が、同一または相異なって、水素原子、C1-C6アルコキシ基、C1-C6アルキル基、又はC6-C14芳香族炭化水素基であるか、或いはR2とR3が、これらが結合する窒素原子と一緒になってヒドロキシル基で置換されていても良い4~8員環の含窒素飽和複素環式基を形成してもよく;
R4、R5及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、又はジメチルアミノメチル基である、化合物又はその塩である。
Xが、ピロリジニル基、メチルピロリジニル基、ピペリジニル基、又はフルオロピペリジニル基であり;
Yが、
Z1、Z2、Z3及びZ4が、同一または相異なって、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、ビニル基、置換基としてフッ素原子を有していても良いメトキシ基、メチル基、エチル基、ジメチルアミノ基、シクロプロピル基、又はフリル基であるか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4が、それぞれが結合する炭素原子と一緒になってベンゼン環、ピリジン環、又はジオキソラン環を形成してもよく;
Wが、-CH2-、酸素原子、又は-NH-であり;
nが、0であり;
R1が、アミノ基であり;
R2及びR3が、同一または相異なって、水素原子、メトキシ基、メチル基、又はフェニル基であるか、或いはR2とR3が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換基としてヒドロキシル基を有していても良いアゼチジニル基、ピロリジニル基、又はピペリジニル基を形成してもよい、化合物又はその塩である。
Xが、ピロリジニル基、メチルピロリジニル基、ピペリジニル基、又はフルオロピペリジニル基であり;
Yが、
Z1、Z2、Z3及びZ4が、同一または相異なって、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、ビニル基、メトキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、メチル基、エチル基、ジメチルアミノ基、シクロプロピル基、又はフリル基であるか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4が、それぞれが結合する炭素原子と一緒になってベンゼン環、ピリジン環、又はジオキソラン環を形成してもよく;
Wが、-CH2-、酸素原子、又は-NH-であり;
nが、0であり;
R1が、アミノ基であり;
R2及びR3が、同一または相異なって、メトキシ基、メチル基、又はフェニル基であるか、或いはR2とR3が、これらが結合する窒素原子と一緒になってヒドロキシアゼチジニル基、ピロリジニル基、又はピペリジニル基を形成してもよい、化合物又はその塩である。
Xが、ピロリジニル基、メチルピロリジニル基、ピペリジニル基、又はフルオロピペリジニル基であり;
Yが、
Z1、Z2、Z3及びZ4が、同一または相異なって、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、ビニル基、メトキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、メチル基、エチル基、ジメチルアミノ基、シクロプロピル基、又はフリル基であるか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4が、それぞれが結合する炭素原子と一緒になってベンゼン環、ピリジン環、又はジオキソラン環を形成してもよく;
Wが、-CH2-、又は酸素原子であり;
nが、0であり;
R1が、アミノ基であり;
R2及びR3が、同一または相異なって、メトキシ基、メチル基、又はフェニル基であるか、或いはR2とR3が、これらが結合する窒素原子と一緒になってヒドロキシアゼチジニル基、ピロリジニル基、又はピペリジニル基を形成してもよい、化合物又はその塩である。
Xが、ピロリジニル基、メチルピロリジニル基、ピペリジニル基、又はフルオロピペリジニル基であり;
Yが、
Z1、Z2、Z3及びZ4が、同一または相異なって、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、ビニル基、メトキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、メチル基、エチル基、ジメチルアミノ基、シクロプロピル基、又はフリル基であるか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4が、それぞれが結合する炭素原子と一緒になってベンゼン環、ピリジン環、又はジオキソラン環を形成してもよく;
Wが、-CH2-、又は酸素原子であり;
nが、0であり;
R1が、アミノ基であり;
R2及びR3が、メチル基である、化合物又はその塩である。
Xが、ピペリジニル基、又はフルオロピペリジニル基であり;
Yが、
Z1、Z2、Z3及びZ4が、同一または相異なって、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、ビニル基、メトキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、メチル基、エチル基、ジメチルアミノ基、シクロプロピル基、又はフリル基であるか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4が、それぞれが結合する炭素原子と一緒になってベンゼン環、ピリジン環、又はジオキソラン環を形成してもよく;
Wが、-CH2-、又は酸素原子であり;
nが、0であり;
R1が、アミノ基であり;
R2及びR3が、メチル基である、化合物又はその塩である。
Xが、ピペリジニル基であり;
Yが、
Z1、Z2、Z3及びZ4が、同一または相異なって、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メトキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、又はメチル基であるか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4が、それぞれが結合する炭素原子と一緒になってベンゼン環を形成してもよく;
Wが、-CH2-であり;
nが、0であり;
R1が、アミノ基であり;
R2及びR3が、メチル基である、化合物又はその塩である。
(1)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-ブロモ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-メチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(2)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(2-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-5-メチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(3)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(2-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-3-メチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(4)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-メチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(5)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)ナフタレン-1-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(6)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(2-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)フェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(7)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-メトキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(8)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(3-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)フェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(9)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-メトキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(10)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(11)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(3-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-メトキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(12)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-3-フルオロ-2-メチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(13)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2,3-ジメチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(14)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-3-フルオロ-2-メトキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(15)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)フェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(16)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-(フルオロメトキシ)フェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(17)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(2-ブロモ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)フェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(18)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(2-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-5-フルオロフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(19)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(5-クロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-メチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド、
(20)(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(2,5-ジクロロ-4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)フェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミド。
該塩基付加塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;例えばアンモニウム塩;例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、プロカイン塩、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン塩等の有機アミン塩等が挙げられる。 該酸付加塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;例えば酢酸塩、ギ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、トリフルオロ酢酸塩等の有機酸塩;例えばメタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩等が挙げられる。
「他の抗腫瘍剤による治療によって獲得された耐性又は難治性」として、好ましくはHER2阻害剤による治療によって獲得された耐性又は難治性であり、より好ましくは抗HER2抗体による治療によって獲得された耐性又は難治性であり、さらにより好ましくはトラスツズマブ、ペルツズマブ、トラスツズマブ エムタンシン、DS-8201(トラスツズマブ デルクステカン)又はSYD985(Trastuzumab Duocarmazine)による治療によって獲得された耐性又は難治性であり、さらにまたより好ましくはトラスツズマブ、トラスツズマブ エムタンシン又はペルツズマブによる治療によって獲得された耐性又は難治性であり、さらにまた一層より好ましくはトラスツズマブ又はトラスツズマブ エムタンシンによる治療によって獲得された耐性又は難治性である。
「他の抗腫瘍剤による治療によらずに本来備わった耐性又は難治性」として、好ましくはHER2阻害剤による治療によらずに本来備わったHER2阻害剤に対する耐性又は難治性であり、より好ましくは抗HER2抗体による治療によらずに本来備わった抗HER2抗体に対する耐性又は難治性であり、さらにより好ましくはトラスツズマブ、ペルツズマブ、トラスツズマブ エムタンシン、DS-8201(トラスツズマブ デルクステカン)又はSYD985(Trastuzumab Duocarmazine)による治療によらずに本来備わったトラスツズマブ、ペルツズマブ、トラスツズマブ エムタンシン、DS-8201(トラスツズマブ デルクステカン)又はSYD985(Trastuzumab Duocarmazine)に対する耐性又は難治性であり、さらにまたより好ましくはトラスツズマブ、トラスツズマブ エムタンシン又はペルツズマブによる治療によらずに本来備わったトラスツズマブ、トラスツズマブ エムタンシン又はペルツズマブに対する耐性又は難治性であり、さらにまた一層より好ましくはトラスツズマブ又はトラスツズマブ エムタンシンによる治療によらずに本来備わったトラスツズマブ又はトラスツズマブ エムタンシンに対する耐性又は難治性である。
HER2阻害剤として、例えばトラスツズマブ、トラスツズマブ エムタンシン、ペルツズマブ、又はラパチニブが挙げられる。HER2阻害剤は、好ましくは抗HER2抗体であり、より好ましくはトラスツズマブ、トラスツズマブ エムタンシン、又はペルツズマブであり、さらにより好ましくはトラスツズマブ、ペルツズマブ、トラスツズマブ エムタンシン、DS-8201(トラスツズマブ デルクステカン)、SYD985(Trastuzumab Duocarmazine)であり、さらにまたより好ましくはトラスツズマブ、又はトラスツズマブ エムタンシンであり、さらにまた一層より好ましくはトラスツズマブである。
なお、抗HER2抗体の好ましい態様の1つとして、トラスツズマブ、又は抗体がトラスツズマブである抗体薬物複合体(例えば、トラスツズマブ エムタンシン、DS-8201、SYD985)が挙げられる。
このような悪性腫瘍として、好ましくは、HER2過剰発現、HER2遺伝子増幅、又はHER2変異を有する悪性腫瘍である。対象となる前記の「悪性腫瘍」は特に制限はされないが、例えば、頭頚部癌、食道癌、胃癌、結腸癌、直腸癌、肝臓癌、胆嚢・胆管癌、胆道癌、膵臓癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、子宮頚癌、子宮体癌、腎癌、膀胱癌、前立腺癌、精巣腫瘍、骨・軟部肉腫、血液癌、多発性骨髄腫、皮膚癌、脳腫瘍、中皮腫等が挙げられる。好ましくは、乳癌、胃癌、食道癌、卵巣癌、肺癌、胆嚢・胆管癌、胆道癌、膀胱癌、又は結腸癌であり、より好ましくは、乳癌、胃癌、食道癌、胆道癌、卵巣癌、又は肺癌であり、より好ましくは、乳癌、又は胃癌である。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アメ粉、ヒプロメロース等が挙げられる。
崩壊剤としては、デンプングリコール酸ナトリウム、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、部分アルファー化デンプン等が挙げられる。
滑沢剤としては、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム等が挙げられる。
コーティング剤としては、エチルセルロース、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、ヒプロメロース、白糖等が挙げられる。
溶剤としては、水、プロピレングリコール、生理食塩液等が挙げられる。
溶解補助剤としては、ポリエチレングリコール、エタノール、α-シクロデキストリン、マクロゴール400、ポリソルベート80等が挙げられる。
懸濁化剤としては、カラギーナン、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。
等張化剤としては、塩化ナトリウム、グリセリン、塩化カリウム等が挙げられる。
pH調節剤・緩衝剤としては、クエン酸ナトリウム、塩酸、乳酸、リン酸、リン酸二水素ナトリウム等が挙げられる。
無痛化剤としては、プロカイン塩酸塩、リドカイン等が挙げられる。
防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エチル、クレゾール、ベンザルコニウム塩化物等が挙げられる。
抗酸化剤としては、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、天然ビタミンE等が挙げられる。
着色剤としては、酸化チタン、三二酸化鉄、食用青色1号、銅クロロフィル等が挙げられる。
矯味・矯臭剤としてはアスパルテーム、サッカリン、スクラロース、l-メントール、ミントフレーバー等が挙げられる。
安定化剤としては、ピロ亜硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エリソルビン酸、酸化マグネシウム、ジブチルヒドロキシトルエン等が挙げられる。
ヒト胃癌細胞株であるNCI-N87はAmerican Type Culture Collection(ATCC)から得た。10%ウシ胎仔血清(FBS)を含むRPMI-1640(4.5g/L グルコース、10mM HEPES及び1mMピルビン酸ナトリウム含有)(和光純薬株式会社)培地において、5% CO2インキュベーター中において37℃で細胞株を培養した。
腫瘍体積TV(mm3)=(長径、mm)×(短径、mm)×(短径、mm)/2
相対腫瘍体積RTV=(測定日のTV)/(群分け日のTV)
相対腫瘍体積変化率T/C(%)=(投与群の平均RTV)/(Control群の平均RTV)×100
体重変化率BWCn(%)=(BWn-BW0)/BW0×100
TVが100~300mm3になったヌードマウスを選別し、各群のTVの平均値が均等になるように等数法(MiSTAT(ver.2.0))により、コントロール群に6匹、Trastuzumab emtansine投与群に36匹の動物を割り付けた(Day0)。Trastuzumab emtansine(カドサイラ、Roche)は、大塚生食注を用いて1mg/mLに調整し、1日1回、Day1、22、43及び64に尾静脈より投与した。経時的に腫瘍径及び体重を測定し、TV及びBWCを算出した。
Step1において腫瘍の再燃が確認できたヌードマウスを18匹選別し、各群のTVの平均値が均等になるように等数法(MiSTAT(ver.2.0))により、以下のように各群9匹の動物を割り付けた(Day1、Step1起算ではDay85)。Compound 1は、0.1N HCl溶液を用いて6mg/mLに調整し、1日1回、Day1-42に連日経口投与した。Trastuzumab emtansine(カドサイラ、Roche)は、大塚生食注を用いて1mg/mLに調整し、1日1回、Day1及び22に尾静脈より投与した。経時的に腫瘍径及び体重を測定し、TV及びBWCを算出した。
表5~8で示したプロファイルを有するChampions TumorGraft model CTG-1171(Champions Oncology,Inc.)をStockマウス(Athymic Nude-Foxn1nu、Envigo)へ移植し、移植した腫瘍の腫瘍体積が1000―1500mm3に達した後、腫瘍を取り出し7週齢のヌードマウス(Athymic Nude-Foxn1nu、Envigo)の左側の皮下に約65mm3のフラグメントを移植した。腫瘍径はdigital caliperにより週2回測定した。TVは以下の式より算出した。
TV(mm3)=width(mm)2×length(mm)×0.52
腫瘍体積が150―300mm3に達した個体を各群10匹ずつ割り付けた(Day0)。
Compound 1は、0.1N HCl溶液を用いて所定の濃度に調整し、1日1回、Day0-27に連日経口投与した。腫瘍径はdigital caliperにより週2回測定した。マウスの体重は週2回測定した。体重変化率は、上記試験例1と同様の方法で算出した。Day0と比較して10%以上の体重減少が認められたマウスにはDietGel(登録商標)を与えた。
TGI=(100%×[1-(TV on day27-TV on day0 of a treated group)/(TV on day27-TV on day0 of the control group)])
また、毒性の有無の判定は、20%以上の体重減少又は10%以上の死亡が観察された用量はMTD(the maximum tolerated dose)オーバーと判断し、毒性有りと判定した。
また、Compound 1投与群における投与期間中の体重変化率の平均値は、5%以上減少することがなかったため、忍容性がある用量と判断された。
Claims (11)
- 下記一般式(I)
Xは、置換基を有していても良い4~10員環の含窒素飽和複素環式基を示し;
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)を示し;
Z1、Z2、Z3及びZ4は、同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C2-C6アルケニル基、置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有していても良いC1-C6アルキル基、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いC3-C7シクロアルキル基、C6-C14芳香族炭化水素基、又は4~14員環の不飽和複素環式基を示すか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4は、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって、ベンゼン環、又は5~7員環の飽和もしくは不飽和複素環を形成してもよく;
Wは、-CH2-、酸素原子又は-NH-を示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有していても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一または相異なって、水素原子、置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有していても良いC1-C6アルキル基、又は置換基を有していても良いC6-C14芳香族炭化水素基を示すか、或いはR2とR3はこれらが結合する窒素原子と一緒になって置換基を有していても良い4~8員環の含窒素飽和複素環式基を形成してもよく;
R4、R5及びR6は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有していても良いC1-C6アルキル基を示す。)
で表されるピラゾロ[3,4-d]ピリミジン化合物又はその塩を有効成分とする、他の抗腫瘍剤に対する耐性又は難治性のHER2陽性腫瘍の治療剤であって、
前記ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン化合物が、ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン化合物が、(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2,3-ジメチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミドである、治療剤。 - 他の抗腫瘍剤に対する耐性又は難治性が、HER2阻害剤による治療によって獲得された耐性又は難治性である、請求項1記載の治療剤。
- 他の抗腫瘍剤に対する耐性又は難治性が、HER2阻害剤による治療によらずに本来備わった耐性又は難治性である、請求項1記載の治療剤。
- HER2阻害剤が、抗HER2抗体である、請求項2又は3のいずれか1項記載の治療剤。
- 抗HER2抗体がトラスツズマブ、トラスツズマブ エムタンシン、及びペルツズマブからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項4記載の治療剤。
- 下記一般式(I)
Xは、置換基を有していても良い4~10員環の含窒素飽和複素環式基を示し;
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)を示し;
Z1、Z2、Z3及びZ4は、同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C2-C6アルケニル基、置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有していても良いC1-C6アルキル基、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いC3-C7シクロアルキル基、C6-C14芳香族炭化水素基、又は4~14員環の不飽和複素環式基を示すか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4は、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって、ベンゼン環、又は5~7員環の飽和もしくは不飽和複素環を形成してもよく;
Wは、-CH2-、酸素原子又は-NH-を示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有していても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一または相異なって、水素原子、置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有していても良いC1-C6アルキル基、又は置換基を有していても良いC6-C14芳香族炭化水素基を示すか、或いはR2とR3はこれらが結合する窒素原子と一緒になって置換基を有していても良い4~8員環の含窒素飽和複素環式基を形成してもよく;
R4、R5及びR6は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有していても良いC1-C6アルキル基を示す。)
で表されるピラゾロ[3,4-d]ピリミジン化合物又はその塩を有効成分とする、他の抗腫瘍剤に対する耐性又は難治性のHER2陽性腫瘍の治療に使用するための医薬組成物であって、
前記ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン化合物が、ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン化合物が、(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2,3-ジメチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミドである、医薬組成物。 - 他の抗腫瘍剤に対する耐性又は難治性が、HER2阻害剤による治療によって獲得された耐性又は難治性である、請求項6記載の医薬組成物。
- 他の抗腫瘍剤に対する耐性又は難治性が、HER2阻害剤による治療によらずに本来備わった耐性又は難治性である、請求項6記載の医薬組成物。
- HER2阻害剤が、抗HER2抗体である、請求項7又は8記載の医薬組成物。
- 抗HER2抗体がトラスツズマブ、トラスツズマブ エムタンシン、及びペルツズマブからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項9記載の医薬組成物。
- 他の抗腫瘍剤に対する耐性又は難治性のHER2陽性腫瘍の治療剤の製造のための、
下記一般式(I)
Xは、置換基を有していても良い4~10員環の含窒素飽和複素環式基を示し;
Yは、-C(R4)=C(R5)(R6)を示し;
Z1、Z2、Z3及びZ4は、同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C2-C6アルケニル基、置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有していても良いC1-C6アルキル基、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いC3-C7シクロアルキル基、C6-C14芳香族炭化水素基、又は4~14員環の不飽和複素環式基を示すか、或いはZ1とZ2、又はZ3とZ4は、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって、ベンゼン環、又は5~7員環の飽和もしくは不飽和複素環を形成してもよく;
Wは、-CH2-、酸素原子又は-NH-を示し;
nは、0から2の整数を示し;
R1は、置換基を有していても良いアミノ基を示し;
R2及びR3は、同一または相異なって、水素原子、置換基を有していても良いC1-C6アルコキシ基、置換基を有していても良いC1-C6アルキル基、又は置換基を有していても良いC6-C14芳香族炭化水素基を示すか、或いはR2とR3はこれらが結合する窒素原子と一緒になって置換基を有していても良い4~8員環の含窒素飽和複素環式基を形成してもよく;
R4、R5及びR6は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有していても良いC1-C6アルキル基を示す。)
で表されるピラゾロ[3,4-d]ピリミジン化合物又はその塩の使用であって、
前記ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン化合物が、ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン化合物が、(R)-1-(1-アクリロイルピペリジン-3-イル)-4-アミノ-N-(4-(2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチル)-2,3-ジメチルフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-カルボキサミドである、使用。
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