JP7141660B2 - 冊子 - Google Patents
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Description
図1に、本実施形態における冊子(A1)の一例を示す。図1(a)は、冊子(A1)を開いた状態の模式図であり、図1(b)は、冊子(A1)の平面図であり、図1(c)は、冊子(A1)のA-A´断面図である。
冊子綴じ部(7)は、ヒンジ部(5)を見返しシート(2)、表紙シート(3)、中身シート(4)をミシン綴により糸綴じ、接着剤、熱圧着又はそれらと糸綴じを併用して形成され、データページ部(1)とを一体化されて成る。
識別層(6)は、第二の材料によりヒンジ部(5)に隣接するシートに形成される層である。具体的には、ヒンジ部とそのヒンジ部の上層の中味シート(4)の間、又はヒンジ部とそのヒンジ部の下層の見返しシート(2)との間に設けられる。第二の材料は、蛍光インキ、熱や圧力による変色性を有するインキ、セキュリティシール、熱可塑性フィルム、脆質フィルム、ボンド、アラビア糊、接着剤等が挙げられる。この識別層(6)は、一方の面にヒンジ部(5)、他方の面に見返しシート(2)が積層されている領域の接合部(8)と、他方の面のみの見返しシート(2)が積層されている未接合部(9)に区分けされる。
接合部(8)は、識別層(6)と識別層(6)に積層されたヒンジ部(5)が接着された領域である。ヒンジ部(5)は、熱プレスにより識別層(6)と接着され、接合部(8)を形成する。識別層(6)をインキやボンド等の流動性の高い材料で形成する場合には、高圧によって接着させることも可能である。なお、本明細書における接着とは、熱溶着による固着、溶剤の溶解による固着、又は接着剤による接着等も含む意味である。
ヒンジ部(5)と識別層(6)を接合部(8)で熱溶着させることで、ヒンジ端部(11)からのほつれの発生を抑制する。本発明の冊子における特徴点として、接合部(8)におけるヒンジ部(5)と識別層(6)との接着力は、見返しシート(2)と識別層(6)との接着力よりも強いことである。本発明における「接着力が強い」とは、ヒンジ部(5)と識別層(6)と見返しシート(2)が積層されている接合部(8)において、その接着状態を壊して外力による引き剥がしをした際に、必ずヒンジ部(5)と識別層(6)との接着状態は維持されたままで、識別層(6)と見返しシート(2)の接着状態が壊れて剥がれることをいう。したがって、ヒンジ部(5)を剥がそうとした際には識別層(6)も一緒にシートから剥がれ、一部の識別層(6)はシート上に残留する。そのため、冊子綴じ部(7)を破壊してデータページ部(1)の差し替えを行った際に、ヒンジ部(5)の接合部(8)上に識別層(6)の一部が付着し、剥離した痕跡が残る。また、識別層(6)にもヒンジ部(5)を剥離した痕跡が残るため、識別層(6)を有するシートが再利用されたものかを容易に鑑定できる。
ヒンジ部(5)は、第一の材料から形成されたメッシュ状のシートであり、素材としては縮合重合プラスチック類や重合プラスチック類が好適である。例としてポリエステル、PET、PET-G、ポリアミド、ポリイミド、アラミド、ポリカーボネート、ポリアクリルニトリル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂が挙げられ、それらを組み合わせて用いてもよい。データページ部(1)からのヒンジ部(5)の突出は、短すぎると冊子綴じ部(7)で縫合ができないため、データページ部(1)の熱可塑性樹脂層の端部から3mm以上突出する形態が好適である。
データページ部(1)は、複数の熱可塑性樹脂シートを積層した熱可塑性樹脂層から成る構成であり、本実施形態では、二種類の熱可塑性樹脂シートにより熱可塑性樹脂層を形成した例としているが、更に複数の熱可塑性樹脂シートで形成してもよい。熱可塑性樹脂シートの例としては、ICシート、レーザー発色シート、保護シート、コアシート、印刷シートやホログラムシート(光学変化素子層)等の公知の熱可塑性樹脂シートを使用することができる。更にデータページ部(1)は、データページ部(1)の中層又は下層に配置された第一の材料から成るヒンジ部(5)を有し、当該ヒンジ部(5)は、データページ部(1)から突出して成る。
表紙シート(3)は、見返しシート(2)に貼付され、冊子の最外部を形成する。材料としては紙基材や樹脂基材など、公知の基材を用いることができるが、冊子の形態を保持するため、可撓性を有することが好ましい。
中身シート(4)及び見返しシート(2)に用いる基材の例として、一般紙、コート紙、和紙など公知の紙基材を用いることができる。識別層(6)との密着性を高めるため、一定の凹凸構造を有することが好ましい。
ヒンジ部(5)と識別層(6)の熱溶着は、データページ部(1)の丁合精度を高める上でも、冊子綴じ部(7)において中身シート(4)及び表紙シート(3)が綴じられる前が好ましい。シートへの識別層(6)の付与は、冊子の製造工程におけるヒンジ部(5)との熱溶着の前であれば、どの工程において付与されても構わない。
本実施例1は、製造例として図1(a)及び図4(a)に示すデータページ部(1)のヒンジ部(5)を、冊子綴じ部(7)において中身シート(4)及び見返しシート(2)と一体化し、見返しシート(2)の上層に設けられた識別層(6)が接合部(8)においてヒンジ部(5)と熱溶着された、IC内蔵冊子として形成したものである。
第一の材料であるヒンジ部(5)には、メッシュシート(厚さ90μm、品番100S:日本特殊織物株式会社製)を使用した。メッシュシートは、CO2レーザー加工機を用いて矩形状に切断し、寸法を300mm(縦)×50mm(横)とした。
データページ部(1)には、熱可塑性樹脂シートとして透明ポリカーボネート(PC:商品名「WC-020」、厚さ0.10mm、寸法100mm(縦)×300mm(横):三菱ガス化学社製)とIC内蔵ポリカーボネート(厚さ0.40mm、寸法100mm(縦)×300mm(横))を使用した。データページ部(1)の作製は、熱可塑性樹脂シートとメッシュシートを積層し、SD型成形プレス機(株式会社ダンベル社製「SDOP-1042-2HC-AT-WC1V-PG3」)を使用して、160℃から185℃まで、300秒、2.5MPaの機械設定で熱圧着を行い、熱溶着後50℃まで冷却して作製した。実施例1では、データページ部(1)の熱可塑性樹脂層の端部からを10mm突出させ、熱溶着を行った。
第二の材料である識別層(6)には、セキュリティテープ(商品名:LB―SLTP50、寸法15mm(縦)×300mm(横):サンワサプライ社製)を使用し、見返しシート(2)(商品名:しらおい、寸法200mm(縦)×300mm(横):しらおい社製)上に接着した。セキュリティテープの接着位置は、見返しシート(2)のシート長辺の左端部から100mmの位置にセキュリティテープ長辺の左端部が重なり、かつ、シートとテープの各長辺同士と短辺同士が平行になるように配置した。
データページ部(1)から突出したヒンジ部(5)が識別層(6)であるセキュリティテープ上に7mmの幅で積層する形で配置した。積層後、超音波溶着機を使用してヒンジ部(5)を接合部(8)に仮止めした。
仮止めしたヒンジ部(5)の上からアイロンを使用してヒンジ部(5)と識別層(6)を熱溶着した。アイロンの温度は100℃に設定し、未接合部(9)にアイロンが触れないように注意し熱溶着を行った。
データページ部(1)の上に中身シート(4)を形成するシート(商品名:しらおい、寸法200mm(縦)×300mm(横):しらおい社製)を12枚積層し、見返しシート(2)と丁合を行った。
積層した見返しシート(2)、データページ部(1)、中身シート(4)を冊子綴じ部(7)においてミシンを用いて縫合、一体化した。
実施例2は、図3(c)に示すようにデータページ部(1)のヒンジ端部(11)にCO2レーザー加工装置を用いて、漢字の「日本」を半割した形状を付与した例である。なお、実施例1と同様な箇所については省略し、異なる箇所のみを説明する。
実施例1及び実施例2のIC内蔵の冊子(A1)の識別層(6)からヒンジ部(5)の剥離についてピンセットを用いて行った。双方のIC内蔵の冊子(A1)とも、識別層(6)として用いたセキュリティテープが、熱プレスによってヒンジ部(5)のメッシュ間隙に溶け込んでいる様子が確認された。また、ヒンジ端部(11)をレーザー加工することによって、メッシュの交点が溶融し、一体化している様子が確認された。更に指やピンセットを用いてヒンジ端部(11)を引っ張ったが、ほつれは発生しなかった。
2 見返しシート
3 表紙シート
4 中身シート
5 ヒンジ部
6 識別層
7 冊子綴じ部
8 接合部
9 未接合部
10 窓空き部
11 ヒンジ端部
12 印刷部
13 切断加工
14 レーザー光
15 溶着
A1 冊子
Claims (3)
- 少なくとも複数のシートとデータページ部が、前記データページ部から突出した第一の材料から成るヒンジ部を介して冊子綴じ部により一体化された冊子であって、
前記ヒンジ部の上層又は下層の前記シートの間に、第二の材料により形成された識別層を有し、
前記ヒンジ部の一部、前記識別層及び前記シートの一部が接着された接合部と、前記識別層と前記シートの一部が接着された未接合部が隣接して形成され、
前記接合部における前記ヒンジ部と前記識別層との接着力が、前記識別層と前記シートとの接着力より強いことを特徴とする冊子。 - 前記識別層は、前記データページ部の抜き取り等による偽変造を防止するための剥離防止機能を備えていることを特徴とする請求項1記載の冊子。
- 前記剥離防止機能は、前記接合部に積層されたヒンジ部の一部が窓空き部を有することを特徴とする請求項2記載の冊子。
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JP2019081399A JP7141660B2 (ja) | 2019-04-23 | 2019-04-23 | 冊子 |
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