JP7129004B2 - モータ制御装置 - Google Patents
モータ制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7129004B2 JP7129004B2 JP2018182677A JP2018182677A JP7129004B2 JP 7129004 B2 JP7129004 B2 JP 7129004B2 JP 2018182677 A JP2018182677 A JP 2018182677A JP 2018182677 A JP2018182677 A JP 2018182677A JP 7129004 B2 JP7129004 B2 JP 7129004B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- command value
- torque
- steering
- angle
- unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 claims description 40
- 238000013016 damping Methods 0.000 claims description 19
- 238000012545 processing Methods 0.000 claims description 15
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 25
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 description 19
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 18
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 14
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 14
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 12
- 238000000034 method Methods 0.000 description 9
- 230000008569 process Effects 0.000 description 8
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 7
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 6
- 230000033001 locomotion Effects 0.000 description 6
- 239000003638 chemical reducing agent Substances 0.000 description 5
- 238000004458 analytical method Methods 0.000 description 3
- 238000013459 approach Methods 0.000 description 3
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 3
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 3
- 238000013461 design Methods 0.000 description 2
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 230000006870 function Effects 0.000 description 2
- 230000004044 response Effects 0.000 description 2
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 2
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 1
- 238000004422 calculation algorithm Methods 0.000 description 1
- 230000008859 change Effects 0.000 description 1
- 230000004069 differentiation Effects 0.000 description 1
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 1
- 238000001914 filtration Methods 0.000 description 1
- 230000010354 integration Effects 0.000 description 1
- 238000004088 simulation Methods 0.000 description 1
- 238000006557 surface reaction Methods 0.000 description 1
- 239000000725 suspension Substances 0.000 description 1
- 239000011800 void material Substances 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
- Y02T10/72—Electric energy management in electromobility
Landscapes
- Power Steering Mechanism (AREA)
- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
Description
この発明の目的は、角度制御性能への外乱トルクの影響を抑制することができ、精度の高い角度制御が行えるモータ制御装置を提供することである。
また、この構成では、自動操舵指令に手動操舵指令値が加算されて、統合角度指令値が演算され、この統合角度指令値に基づいて電動モータが角度制御される。これにより、手動操舵制御と自動操舵制御との間で切り替えを行うことなく、自動操舵制御主体での操舵制御を行いながら手動操舵が可能な協調制御を実現できる。これにより、手動操舵制御と自動操舵制御との間での移行をシームレスに行うことができるので、運転者の違和感を低減することができる。
請求項3に記載の発明は、前記ばね定数が前記外乱トルク推定部によって推定される前記外乱トルクに応じて設定され、前記粘性減衰係数が予め所定値に設定される、請求項2に記載のモータ制御装置である。
請求項4に記載の発明は、前記ばね定数および前記粘性減衰係数が、前記外乱トルク推定部によって推定される前記外乱トルクに応じて設定演算される、請求項2に記載のモータ制御装置である。
この構成では、手動操舵時に実際の路面負荷に応じた操舵感を得ることが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置が適用された電動パワーステアリングシステムの概略構成を示す模式図である。
電動パワーステアリングシステム1は、車両を操向するための操舵部材としてのステアリングホイール(ハンドル)2と、このステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
トーションバー10の近傍には、トルクセンサ12が配置されている。トルクセンサ12は、入力軸8および出力軸9の相対回転変位量に基づいて、ステアリングホイール2に与えられた操舵トルク(トーションバートルク)Tdを検出する。この実施形態では、トルクセンサ12によって検出される操舵トルクTdは、例えば、左方向への操舵のためのトルクが正の値として検出され、右方向への操舵のためのトルクが負の値として検出され、その絶対値が大きいほど操舵トルクTdの大きさが大きくなるものとする。
操舵補助機構5は、操舵補助力(アシストトルク)を発生するための電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを増幅して転舵機構4に伝達するための減速機19とを含む。減速機19は、ウォームギヤ20と、このウォームギヤ20と噛み合うウォームホイール21とを含むウォームギヤ機構からなる。減速機19は、伝達機構ハウジングとしてのギヤハウジング22内に収容されている。以下において、減速機19の減速比(ギヤ比)をNで表す場合がある。減速比Nは、ウォームホイール21の角速度ωwwに対するウォームギヤ20の角速度ωwgの比ωwg/ωwwとして定義される。
電動モータ18によってウォームギヤ20が回転駆動されると、ウォームホイール21が回転駆動され、ステアリングシャフト6にモータトルクが付与されるとともにステアリングシャフト6(出力軸9)が回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォームギヤ20を回転駆動することによって、電動モータ18による操舵補助や転舵輪3の転舵が可能となる。電動モータ18には、電動モータ18のロータの回転角を検出するための回転角センサ23が設けられている。
操舵トルクTdは、運転者によってステアリングホイール2に加えられる力や、ステアリング慣性によって発生する力等によって、ステアリングホイール2側から出力軸9に加えられるトルクである。
車両には、車両の進行方向前方の道路を撮影するCCD(Charge Coupled Device)カメラ25、自車位置を検出するためのGPS(Global Positioning System)26、道路形状や障害物を検出するためのレーダー27および地図情報を記憶した地図情報メモリ28が搭載されている。
モータ制御用ECU202は、マイクロコンピュータ40と、マイクロコンピュータ40によって制御され、電動モータ18に電力を供給する駆動回路(インバータ回路)31と、電動モータ18に流れる電流(以下、「モータ電流I」という)を検出するための電流検出回路32とを備えている。
手動操舵指令値生成部41は、運転者がステアリングホイール2を操作した場合に、当該ステアリングホイール操作に応じた操舵角(より正確には出力軸9の回転角θ)を手動操舵指令値θmdacとして設定するために設けられている。手動操舵指令値生成部41は、トルクセンサ12によって検出される操舵トルクTdを用いて手動操舵指令値θmdacを生成する。
制御部43は、統合角度指令値θacmdに基づいて、電動モータ18を角度制御する。より具体的には、制御部43は、操舵角θ(出力軸9の回転角θ)が統合角度指令値θacmdに近づくように、駆動回路31を駆動制御する。
図3は、手動操舵指令値生成部41の構成を示すブロック図である。
アシストトルク指令値設定部51は、手動操作に必要なアシストトルクの目標値であるアシストトルク指令値Tacを設定する。アシストトルク指令値設定部51は、トルクセンサ12によって検出される操舵トルクTdに基づいて、アシストトルク指令値Tacを設定する。操舵トルクTdに対するアシストトルク指令値Tacの設定例は、図4に示されている。
指令値設定部52は、この実施形態では、リファレンスEPSモデルを用いて、手動操舵指令値θmdacを設定する。
図5は、指令値設定部52で用いられるリファレンスEPSモデルの一例を示す模式図である。
この実施形態では、ばね定数kおよび粘性減衰係数cとして、予め実験・解析等で求めた所定値が設定されている。
リファレンスEPSモデルの運動方程式は、次式(2)で表される。
Jc・d2θc/dt2=Td+N・Tm-k・θc-c(dθc/dt) …(2)
指令値設定部52は、Tdにトルクセンサ12によって検出される操舵トルクTdを代入し、N・Tmにアシストトルク指令値設定部51によって設定されるアシストトルク指令値Tacを代入して、式(2)の微分方程式を解くことにより、ロアコラムの回転角θcを演算する。そして、指令値設定部52は、得られたロアコラムの回転角θcを手動操舵指令値θmdacとして設定する。
角度制御部44は、統合角度指令値θacmdに基づいてモータトルク指令値Tmを演算する。角度制御部44は、ローパスフィルタ(LPF)61と、フィードバック制御部62と、フィードフォワード制御部63と、外乱トルク推定部64と、トルク加算部65と、外乱トルク補償部66と、第1減速比除算部67と、減速比乗算部68と、回転角演算部69と、第2減速比除算部70とを含む。
回転角演算部69は、回転角センサ23の出力信号に基づいて、電動モータ18のロータ回転角θmを演算する。第2減速比除算部70は、回転角演算部69によって演算されるロータ回転角θmを減速比Nで除算することにより、ロータ回転角θmを出力軸9の回転角(実操舵角)θに換算する。
フィードバック制御部62は、外乱トルク推定部64によって演算される操舵角推定値^θを、ローパスフィルタ処理後の統合角度指令値θcmdに近づけるために設けられている。フィードバック制御部62は、角度偏差演算部62AとPD制御部62Bとを含む。角度偏差演算部62Aは、統合角度指令値θcmdと操舵角推定値^θとの偏差Δθ(=θcmd-^θ)を演算する。なお、角度偏差演算部62Aは、統合角度指令値θcmdと、第2減速比除算部70によって演算される実操舵角θとの偏差(θcmd-θ)を、角度偏差Δθとして演算するようにしてもよい。
フィードフォワード制御部63は、電動パワーステアリングシステム1の慣性による応答性の遅れを補償して、制御の応答性を向上させるために設けられている。フィードフォワード制御部63は、角加速度演算部63Aと慣性乗算部63Bとを含む。角加速度演算部63Aは、統合角度指令値θcmdを2階微分することにより、目標角加速度d2θcmd/dt2を演算する。
外乱トルク推定部64は、プラント(電動モータ18の制御対象)に外乱として発生する非線形なトルク(外乱トルク:モータトルク以外のトルク)を推定するために設けられている。外乱トルク推定部64は、プラントへの入力値である操舵トルク指令値Tcmd(=N・Tm)と、プラントの出力である実操舵角θとに基づいて、外乱トルク(外乱負荷)Tlc、操舵角θおよび操舵角微分値(角速度)dθ/dtを推定する。外乱トルクTlc、操舵角θおよび操舵角微分値(角速度)dθ/dtの推定値を、それぞれ^Tlc、^θおよびd^θ/dtで表す。外乱トルク推定部64の詳細については、後述する。
外乱トルク補償部66は、基本トルク指令値(Tfb+Tff)から外乱トルク推定値^Tlcを減算することにより、操舵トルク指令値Tcmd(=Tfb+Tff-^Tlc)を演算する。これにより、外乱トルクが補償された操舵トルク指令値Tcmd(出力軸9に対するトルク指令値)が得られる。
外乱トルク推定部64について詳しく説明する。外乱トルク推定部64は、例えば、図7に示す電動パワーステアリングシステム1の物理モデル101を使用して、外乱トルクTlc、操舵角θおよび角速度dθ/dtを推定する外乱オブザーバから構成されている。
さらに、プラント102には、ウォームギヤ20を介して操舵トルク指令値Tcmd(=N・Tm)が与えられるとともに、ウォームホイール21とウォームギヤ20との間の摩擦によって摩擦トルクTfが与えられる。
外乱トルク推定部64は、入力ベクトル入力部81と、出力行列乗算部82と、第1加算部83と、ゲイン乗算部84と、入力行列乗算部85と、システム行列乗算部86と、第2加算部87と、積分部88と、状態変数ベクトル出力部89とを含む。
減速比乗算部68(図6参照)によって演算される操舵トルク指令値Tcmd(=N・Tm)は、入力ベクトル入力部81に与えられる。入力ベクトル入力部81は、入力ベクトルu1を出力する。
システム行列乗算部86は、状態変数ベクトル^xeにシステム行列Aeを乗算する。出力行列乗算部82は、状態変数ベクトル^xeに出力行列Ceを乗算する。
図9は、トルク制御部45の構成を示す模式図である。
トルク制御部45(図2参照)は、モータ電流指令値演算部91と、電流偏差演算部92と、PI制御部93と、PWM(Pulse Width Modulation)制御部94とを含む。
電流偏差演算部92は、モータ電流指令値演算部91によって得られたモータ電流指令値Icmdと電流検出回路32によって検出されたモータ電流Iとの偏差ΔI(=Icmd-I)を演算する。
具体的には、図10Aに曲線Aで示すような自動操舵指令値θadacが、上位ECU201からモータ制御用ECU202に与えられているときに、図10Bに折れ線Bで示すような操舵トルクTdが手動操舵によってステアリングホイール2に加えられる場合について、シミュレーションを行った。
つまり、自動操舵制御が行われているときに手動操舵が行われると、手動操舵指令値θmdacの絶対値が大きくなるにつれて、統合角度指令値θacmdは自動操舵指令値θadacから外れていく。一方、手動操舵が停止されると、手動操舵指令値θmdacの絶対値がほぼ零まで低下する。これにより、統合角度指令値θacmdは、自動操舵指令値θadacに徐々に近づいていき、自動操舵指令値θadacと等しくなる。したがって、自動操舵制御主体での操舵制御を行いながら手動操舵が可能な協調制御を実現できる。
手動操舵指令値生成部41Aは、アシストトルク指令値設定部51および指令値設定部52の他、ばね定数演算部53を含んでいる。
ばね定数演算部53は、外乱トルク推定部64(図6参照)によって演算された外乱トルク推定値^Tlcと、第2減速比除算部70によって演算される実操舵角θとに基づいて、ばね定数kを演算する。具体的には、ばね定数演算部53は、次式(11)に基づいて、ばね定数kを演算する。
前述した式(2)内の粘性減衰係数cは、前述した実施形態と同様に、予め設定される。
指令値設定部52は、式(11)によって演算されるkおよび予め設定されたcを、それぞれ前述の式(2)内のkおよびcとして用いて、式(2)の微分方程式を解くことによってθcを演算し、得られたθcを手動操舵指令値θmdacとして設定する。
図13は、手動操舵指令値生成部の第2変形例を示すブロック図である。図13において、前述の図3の各部に対応する部分には図3と同じ符号を付して示す。
ばね定数演算部53は、第1変形例とばね定数演算部53と同様に、ばね定数kを、前記式(11)に基づいて、ばね定数kを演算する。
減衰係数演算部54は、外乱トルク推定部64(図6参照)によって演算された外乱トルク推定値^Tlcと、第2減速比除算部70によって演算される実操舵角θとに基づいて、粘性減衰係数cを演算する。具体的には、減衰係数演算部54は、次式(12)に基づいて、粘性減衰係数cを演算する。
指令値設定部52は、式(11)によって演算されるkおよび式(12)によって演算されるcを、それぞれ前述の式(2)内のkおよびcとして用いて、式(2)の微分方程式を解くことによってθcを演算し、得られたθcを手動操舵指令値θmdacとして設定する。
第2変形例に係る手動操舵指令値生成部41Bでは、外乱トルク推定部64によって演算された外乱トルク推定値^Tlcを用いてばね定数kおよび粘性減衰係数cが演算されるので、実際の路面負荷に応じた操舵感を得ることができるようになる。
以下において、自動操舵指令値θadacのみに基づいて電動モータ18が制御される操舵モードを自動操舵モードといい、手動操舵指令値θmdacのみに基づいて電動モータ18が制御される操舵モードを手動操舵モードということにする。
重み付け部46は、手動操舵指令値生成部41によって生成される手動操舵指令値θmdacに応じて、自動操舵指令値θadacに対して重み付け処理を行う。
重み付け部46によって設定される重みWadについて説明する。手動操舵指令値θmdacに対する重みWadの設定例は、図15に示されている。重みWadは、手動操舵指令値θmdacに応じて、0~1.0の範囲内の値に設定される。重みWadは、手動操舵指令値θmdacが零のときに1.0に設定される。また、重みWadは、手動操舵指令値θmdacの絶対値が所定値E(ただし、E>0)以上のときに零に設定される。そして、重みWadは、手動操舵指令値θmdacの絶対値が0~Eの範囲内において、手動操舵指令値θmdacの絶対値の増加に伴って非線形に漸減し、手動操舵指令値θmdacの絶対値の低下に伴って非線形に漸増するように設定される。所定値Eは、予め実験・解析等により設定されている。
このモータ制御用ECU202Aでは、手動操舵指令値θmdacが零であるときには、上位ECU201から入力される自動操舵指令値θadacがそのまま統合角度指令値演算部42に与えられる。この場合には、自動操舵指令値θadacのみに基づいて電動モータ18が制御されるので、操舵モードは自動操舵モードとなる。
つまり、このモータ制御用ECU202Aでは、操舵モードを、自動操舵指令値θadacのみに基づいて電動モータ18が制御される自動操舵モードに設定したり、手動操舵指令値θmdacのみに基づいて電動モータ18が制御される手動操舵モードに設定したりすることが可能となる。自動操舵モードと手動操舵モードの間の切り替えは、操舵トルクTdを用いて算出される手動操舵指令値θmdacに基づいて行われるので、運転者のステアリング操作によってこれらの操舵モード間の切り替えを行うことが可能である。
図16のモータ制御用ECU202Bでは、第1、第2および第3モードスイッチ111,112,113からのモード設定信号が入力される点と、第1重み付け部47および第2重み付け部48が設けられている点とが、図2のモータ制御用ECU202と異なっている。
第1モードスイッチ111は、運転者によってオンされたときに、操舵モードを通常操舵モードに設定するための通常操舵モード設定信号S1を出力する。通常操舵モードとは、図2のモータ制御用ECU202と同様に、手動操舵指令値θmdacおよび自動操舵指令値θadacに基づいて電動モータ18が制御されるモードである。
第3モードスイッチ113は、運転者によってオンされたときに、操舵モードを手動操舵モードに設定するための手動操舵モード設定信号S3を出力する。
各モード設定信号S1,S2,S3は、第1および第2重み付け部47,48に与えられる。
具体的には、第2重み付け部48は、モード設定信号S1,S2,S3のうちのいずれかが入力されたときには、まず、現在の操舵モードおよび入力されたモード設定信号に応じて、第2重みWmdを設定する。次に、第2重み付け部48は、手動操舵指令値生成部41から入力される手動操舵指令値θmdacに第2重みWmdを乗算する。そして、第2重み付け部46は、乗算値Wmd・θmdacを、第2重み付け処理後の手動操舵指令値θmdac’として統合角度指令値演算部42に与える。
この第2変形例では、操舵モードが通常操舵モードに設定されている場合には、第1重みWadおよび第2重みWmdは1.0となる。操舵モードが自動操舵モードに設定されている場合には、第1重みWadが1.0となり、第2重みWmdが零となる。操舵モードが手動操舵モードに設定されている場合には、第1重みWadが零となり、第2重みWmdが1.0となる。つまり、このモータ制御用ECU202Bでは、運転者によるモードスイッチ111,112,113の操作によって、通常操舵モードと自動操舵モードと手動操舵モードとの間で操舵モードの切り替えを行うことが可能となる。
なお、このようなハンズオンオフ判定部114を設ける場合には、自動操舵モードと手動操舵モードとの切り替えが、ハンズオンオフ判定部114に基づき行われる動作モードと、第2、第3モードスイッチ112,113に基づき行われる動作モードとを運転者が切り替えられるようにすることが好ましい。
図19のモータ制御用ECU202Cでは、運転可否判定部115と重み付け部49が設けられている点が、図2のモータ制御用ECU202と異なっている。重み付け部49は、「本発明の第2の重み付け部」の一例である。
運転可否判定部115は、運転者が運転を行ってはいけない状態であると判定したときには、運転禁止信号S4を出力する。運転禁止信号S4は、重み付け部49に与えられる。
具体的には、重み付け部49は、運転禁止信号S4が入力されると、まず重みWmdを設定する。次に、重み付け部49は、手動操舵指令値生成部41によって生成される手動操舵指令値θmdacに重みWadを乗算する。そして、重み付け部46は、乗算値Wmd・θmdacを、重み付け処理後の手動操舵指令値θmdacc’として統合角度指令値演算部42に与える。
したがって、運転可否判定部115からの運転禁止信号S4が重み付け部49に入力されたときには、重み付け処理後の手動操舵指令値θmdacc’の絶対値が漸減し、所定時間Tの経過後には零となる。そして、それ以降においては、重み付け処理後の手動操舵指令値θmdacc’ は零を維持する。これにより、操舵モードが自動操舵モードとなるので、その後において、運転者がステアリング操作を行ったとしても、当該ステアリング操作はモータ制御に反映されなくなる。これにより、運転者が運転を行っていけない状態にあるときに、運転者のステアリング操作に基づいて電動モータ18が制御されるのを回避することができる。
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。例えば、前述の実施形態では、指令値設定部52(図3、図12、図13参照)は、リファレンスEPSモデルに基づいて手動操舵指令値θmdacを設定しているが、指令値設定部52は他の方法によって手動操舵指令値θmdacを設定してもよい。
また、前述の実施形態において、外乱トルク推定部64は、モータトルク指令値Tmとプラントの回転角θとに基づいて外乱トルク^Tlcを推定しているが、電動モータ18が発生しているモータトルクを取得するモータトルク取得部を設け、このモータトルク取得部で取得したモータトルクをモータトルク指令値Tmの代わりに用いてもよい。
その他、この発明は、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
Claims (9)
- 舵角制御用の電動モータを駆動制御するためのモータ制御装置であって、
操舵トルクを用いて手動操舵指令値を生成する手動操舵指令値生成部と、
自動操舵指令値に前記手動操舵指令値を加算して、統合角度指令値を演算する統合角度指令値演算部と、
前記統合角度指令値に基づいて、前記電動モータを角度制御する制御部とを含み、
前記制御部は、
前記統合角度指令値に基づいて、基本トルク指令値を演算する基本トルク指令値演算部と、
前記電動モータの駆動対象に作用する前記電動モータのモータトルク以外の外乱トルクを推定する外乱トルク推定部と、
前記基本トルク指令値を前記外乱トルクによって補正する外乱トルク補償部とを含む、モータ制御装置。 - 前記手動操舵指令値生成部は、前記操舵トルクと、路面負荷トルクを生成するためのばね定数および粘性減衰係数とを用いて、前記手動操舵指令値を生成するように構成されている、請求項1に記載のモータ制御装置。
- 前記ばね定数が前記外乱トルク推定部によって推定される前記外乱トルクに応じて設定され、前記粘性減衰係数が予め所定値に設定される、請求項2に記載のモータ制御装置。
- 前記ばね定数および前記粘性減衰係数が、前記外乱トルク推定部によって推定される前記外乱トルクに応じて設定される、請求項2に記載のモータ制御装置。
- 前記外乱トルク推定部は、前記外乱トルク補償部による補正後の前記基本トルク指令値または前記電動モータが発生しているモータトルクと、前記電動モータの回転角とに基づいて、前記外乱トルクおよび前記駆動対象の回転角を推定するように構成されており、
前記基本トルク指令値演算部は、
前記統合角度指令値と、前記駆動対象の回転角との差である角度偏差を演算する角度偏差演算部と、
前記角度偏差に対して所定のフィードバック演算を行うことにより、前記基本トルク指令値を演算するフィードバック演算部とを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のモータ制御装置。 - 前記外乱トルク推定部は、前記外乱トルク補償部による補正後の前記基本トルク指令値または前記電動モータが発生しているモータトルクと、前記電動モータの回転角とに基づいて、前記外乱トルクおよび前記駆動対象の回転角を推定するように構成されており、
前記基本トルク指令値演算部は、
前記前記統合角度指令値と、前記駆動対象の回転角との差である角度偏差を演算する角度偏差演算部と、
前記角度偏差に対して所定のフィードバック演算を行うことにより、フィードバック制御トルクを演算するフィードバック演算部と、
前記統合角度指令値の二階微分値に所定値を乗算することにより、フィードフォワード制御トルクを演算するフィードフォワード演算部と、
前記フィードバック制御トルクに前記フィードフォワード制御トルクを加算することによって、前記基本トルク指令値を演算する加算部とを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のモータ制御装置。 - 所定の第1の情報に応じて、前記自動操舵指令値に対して重み付け処理を行う第1の重み付け部をさらに備え、
前記統合角度指令値演算部は、前記第1の重み付け部による重み付け処理後の自動操舵指令値に前記手動操舵指令値を加算して、統合角度指令値を演算するように構成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載のモータ制御装置。 - 所定の第2の情報に応じて、前記手動操舵指令値に対して重み付け処理を行う第2の重み付け部をさらに備え、
前記統合角度指令値演算部は、前記自動操舵指令値に前記第2の重み付け部による重み付け処理後の前記手動操舵指令値を加算して、統合角度指令値を演算するように構成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載のモータ制御装置。 - 所定の第3の情報に応じて、前記自動操舵指令値に対して重み付け処理を行う第3の重み付け部と、
所定の第4の情報に応じて、前記手動操舵指令値に対して重み付け処理を行う第4の重み付け部とをさらに備え、
前記統合角度指令値演算部は、前記第3の重み付け部による重み付け処理後の自動操舵指令値に、前記第4の重み付け部による重み付け処理後の前記手動操舵指令値を加算して、統合角度指令値を演算するように構成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US16/390,040 US11180187B2 (en) | 2018-04-27 | 2019-04-22 | Motor control device |
CN201910333519.4A CN110406589B (zh) | 2018-04-27 | 2019-04-24 | 马达控制装置 |
EP19171099.5A EP3572300B1 (en) | 2018-04-27 | 2019-04-25 | Motor control device |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018086452 | 2018-04-27 | ||
JP2018086452 | 2018-04-27 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019194059A JP2019194059A (ja) | 2019-11-07 |
JP7129004B2 true JP7129004B2 (ja) | 2022-09-01 |
Family
ID=68469205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018182677A Active JP7129004B2 (ja) | 2018-04-27 | 2018-09-27 | モータ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7129004B2 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102019133025A1 (de) * | 2019-12-04 | 2021-06-10 | Zf Automotive Germany Gmbh | Verfahren zur Positionsregelung für ein Lenksystem |
JP7388254B2 (ja) * | 2020-03-09 | 2023-11-29 | 株式会社ジェイテクト | 操舵制御装置 |
JP7489021B2 (ja) * | 2020-08-31 | 2024-05-23 | 株式会社ジェイテクト | 操舵装置 |
KR20220033322A (ko) * | 2020-09-09 | 2022-03-16 | 현대모비스 주식회사 | 차량의 조향 제어 시스템 및 방법 |
WO2023286169A1 (ja) | 2021-07-13 | 2023-01-19 | 株式会社ジェイテクト | モータ制御装置 |
WO2023079765A1 (ja) * | 2021-11-08 | 2023-05-11 | 株式会社ジェイテクト | モータ制御装置 |
WO2023079764A1 (ja) * | 2021-11-08 | 2023-05-11 | 株式会社ジェイテクト | モータ制御装置 |
CN118215617A (zh) | 2021-11-10 | 2024-06-18 | 株式会社捷太格特 | 转向操纵装置 |
CN118339070A (zh) | 2021-12-03 | 2024-07-12 | 株式会社捷太格特 | 马达控制装置 |
US20250050940A1 (en) * | 2021-12-28 | 2025-02-13 | Jtekt Corporation | Motor control device |
CN118591488A (zh) | 2022-01-25 | 2024-09-03 | 株式会社捷太格特 | 马达控制装置 |
WO2024106377A1 (ja) * | 2022-11-14 | 2024-05-23 | 株式会社ジェイテクト | モータ制御装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016222245A (ja) | 2011-03-29 | 2016-12-28 | 株式会社ジェイテクト | 電動パワーステアリング装置 |
JP2017019498A (ja) | 2014-12-02 | 2017-01-26 | 日本精工株式会社 | 電動パワーステアリング装置 |
JP2018024281A (ja) | 2016-08-08 | 2018-02-15 | 株式会社ジェイテクト | アクチュエータ制御装置 |
-
2018
- 2018-09-27 JP JP2018182677A patent/JP7129004B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016222245A (ja) | 2011-03-29 | 2016-12-28 | 株式会社ジェイテクト | 電動パワーステアリング装置 |
JP2017019498A (ja) | 2014-12-02 | 2017-01-26 | 日本精工株式会社 | 電動パワーステアリング装置 |
JP2018024281A (ja) | 2016-08-08 | 2018-02-15 | 株式会社ジェイテクト | アクチュエータ制御装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019194059A (ja) | 2019-11-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7129004B2 (ja) | モータ制御装置 | |
JP7116888B2 (ja) | モータ制御装置 | |
JP7194340B2 (ja) | モータ制御装置 | |
CN110406589B (zh) | 马达控制装置 | |
JP7236037B2 (ja) | 車両用操舵装置 | |
JP7194326B2 (ja) | モータ制御装置 | |
JP7129003B2 (ja) | モータ制御装置 | |
JP7256958B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
WO2023286169A1 (ja) | モータ制御装置 | |
WO2023079765A1 (ja) | モータ制御装置 | |
JP2023048867A (ja) | モータ制御装置 | |
JP7573161B2 (ja) | 操舵装置 | |
WO2023100369A1 (ja) | モータ制御装置 | |
JP2023069907A (ja) | モータ制御装置 | |
WO2023079764A1 (ja) | モータ制御装置 | |
WO2023139808A1 (ja) | モータ制御装置 | |
WO2023062748A1 (ja) | モータ制御装置 | |
WO2024261946A1 (ja) | モータ制御装置 | |
WO2024261947A1 (ja) | モータ制御装置 | |
WO2024224627A1 (ja) | モータ制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210817 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220715 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220721 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220803 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7129004 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |