JP7128069B2 - アルカリ二次電池用の正極及びこの正極を備えたアルカリ二次電池 - Google Patents
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Description
本発明は、アルカリ二次電池用の正極及びこの正極を備えたアルカリ二次電池に関する。
アルカリ二次電池に用いられる正極には、正極活物質として、水酸化ニッケルが用いられている。この水酸化ニッケルは導電性が低いので、水酸化ニッケルのみでは正極活物質の利用率を高めることが難しい。そこで、一般的には、導電性を付与するために、水酸化ニッケル粒子の表面にコバルト化合物を析出させた後、酸化させて導電層を形成させる。各水酸化ニッケル粒子の表面の導電層は互いに接触することにより導電性ネットワークを形成する。これにより、正極における導電性は高められ、正極活物質の利用率は高められる。
ところで、アルカリ二次電池においては、複数のアルカリ二次電池を組み合わせた電池パックとして使用される用途が多くなってきている。例えば、電気自動車の駆動用電源、再生可能エネルギーの蓄電システム、停電対策のバックアップ電源などが挙げられる。このような電池パックの場合、充放電にともなって、電池反応による反応熱やジュール熱が発生し、温度が上昇し易く、高温にさらされることが多い。また、近年は、更なる用途の拡大に伴い、アルカリ二次電池がより厳しい環境、例えば、高温環境で使用されることが多くなっている。特に、高温環境下で負荷に繋がれたまま放置され過放電されることがある。
このようにアルカリ二次電池が過放電されると、上記したコバルト化合物が還元されて導電性ネットワークが破壊され、正極活物質の利用率が低下する。特に高温環境下では、導電性ネットワークの破壊は、より進み易い。正極活物質の利用率が低下すると、充電受入性が低下し、アルカリ二次電池の容量低下が起こる。この場合、再度充電しても、初期の容量を確保できなくなる。つまり、容量回復率が低下する。
このような不具合を避けるためには、コバルト化合物の還元を抑制することが効果的であると考えられている。そこで、コバルト化合物の還元を抑制する方法について、様々な研究がなされている。そのようなコバルト化合物の還元を抑制する方法の一例としては、Ti、Nb、W、Y、Yb等の化合物を正極合剤に添加することが知られている(例えば、特許文献1参照)。つまり、Ti、Nb、W、Y、Yb等の化合物を添加剤として、正極合剤に添加することにより、アルカリ二次電池の容量低下の抑制が図られている。
上記したような添加剤を用いた場合、導電性ネットワークの破壊を少なく抑えることができるので、再度充電しても初期の容量に近い容量を確保でき、容量回復率の低下を抑えることができる。
ところで、上記した電池パックが組み込まれた機器によっては、より過酷な使われ方をするケースがある。例えば、アルカリ二次電池が、高温環境下で負荷に繋がれたままの状態で長期間放置され、しかもそのような長期間の放置が何度も繰り返し行われるケースである。
上記したような添加剤を用いた場合、アルカリ二次電池が、高温環境下で、負荷に繋がれたまま長期間放置されることの頻度が1回程度と少なければ、容量回復率の低下を抑えることは十分可能である。しかしながら、上記したような長期間の放置が何度も繰り返し行われると、容量回復率の低下を抑えることができないのが現状である。
このため、上記したような過酷な使われ方をしても容量回復率の低下を抑えることができるアルカリ二次電池の開発が望まれている。
本発明は、上記の事情に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、高温環境下で負荷に繋がれたままの状態で長期間放置されることが繰り返し行われても容量回復率の低下を抑えることができるアルカリ二次電池用の正極及びこの正極を備えたアルカリ二次電池を提供することにある。
本発明によれば、正極基材と、前記正極基材に担持されている正極合剤と、を備え、前記正極合剤は、正極活物質である水酸化ニッケルと、正極添加剤と、を含み、前記正極添加剤は、結晶構造がアナターゼ型である酸化チタンの粒子を含み、前記酸化チタンの粒子は、一次粒子の平均粒径が5nm以上、10nm以下であり、BET比表面積が230m2/g以上、360m2/g以下であり、0.1質量%以上のニオブを含んでおり、前記酸化チタンの添加率は、前記水酸化ニッケルに対して、0.1質量%以上、1.0質量%以下である、アルカリ二次電池用の正極が提供される。
また、前記酸化チタンの純度は、90質量%以上、95質量%以下である構成とすることが好ましい。
更に、本発明によれば、外装缶と、前記外装缶内にアルカリ電解液とともに収容された電極群とを備え、前記電極群は、セパレータを介して重ね合わされた正極及び負極を含み、前記正極は、上記した何れかのアルカリ二次電池用の正極である、アルカリ二次電池が提供される。
本発明のアルカリ二次電池用の正極は、正極基材と、前記正極基材に担持されている正極合剤と、を備え、前記正極合剤は、正極活物質である水酸化ニッケルと、正極添加剤と、を含み、前記正極添加剤は、結晶構造がアナターゼ型である酸化チタンの粒子を含み、前記酸化チタンの粒子は、一次粒子の平均粒径が5nm以上、10nm以下であり、BET比表面積が230m2/g以上、360m2/g以下であり、0.1質量%以上のニオブを含んでおり、前記酸化チタンの添加率は、前記水酸化ニッケルに対して、0.1質量%以上、1.0質量%以下である。上記した条件の正極添加剤を用いた正極を含むアルカリ二次電池は、高温環境下で負荷に繋がれたままの状態で長期間放置されることが繰り返し行われても容量回復率の低下を抑えることができる。
以下、本発明が適用されるアルカリ二次電池について図面を参照して説明する。本発明が適用されるアルカリ二次電池としては特に限定されないが、例えば、図1に示すようなAAサイズの円筒型のニッケル水素二次電池(以下、電池という)2に本発明を適用した場合を例に説明する。
図1に示すように、電池2は、上端が開口した有底円筒形状をなす外装缶10を備えている。外装缶10は導電性を有し、その底壁35は負極端子として機能する。外装缶10の開口には、封口体11が固定されている。この封口体11は、蓋板14及び正極端子20を含み、外装缶10を封口するとともに正極端子20を提供する。蓋板14は、導電性を有する円板形状の部材である。外装缶10の開口内には、蓋板14及びこの蓋板14を囲むリング形状の絶縁パッキン12が配置され、絶縁パッキン12は外装缶10の開口縁37をかしめ加工することにより外装缶10の開口縁37に固定されている。即ち、蓋板14及び絶縁パッキン12は互いに協働して外装缶10の開口を気密に閉塞している。
ここで、蓋板14は、その中央に中央貫通孔16を有している。そして、蓋板14の外面上には、中央貫通孔16を塞ぐゴム製の弁体18が配置されている。更に、蓋板14の外面上には、弁体18を覆うようにしてフランジ付き円筒形状をなす金属製の正極端子20が電気的に接続されている。この正極端子20は弁体18を蓋板14に向けて押圧している。なお、正極端子20には、図示しないガス抜き孔が開口されている。
通常時、中央貫通孔16は弁体18によって気密に閉じられている。一方、外装缶10内にガスが発生し、その内圧が高まれば、弁体18は内圧によって圧縮され、中央貫通孔16を開き、その結果、外装缶10内から中央貫通孔16及び正極端子20のガス抜き孔(図示せず)を介して外部にガスが放出される。つまり、中央貫通孔16、弁体18及び正極端子20は電池のための安全弁を形成している。
外装缶10には、電極群22が収容されている。この電極群22は、それぞれ帯状の正極24、負極26及びセパレータ28を含んでおり、これらは正極24と負極26との間にセパレータ28が挟み込まれた状態で渦巻状に巻回されている。即ち、セパレータ28を介して正極24及び負極26が互いに重ね合わされている。電極群22の最外周は負極26の一部(最外周部)により形成され、外装缶10の内周壁面と接触している。即ち、負極26と外装缶10とは互いに電気的に接続されている。
外装缶10内には、電極群22の一端と蓋板14との間に正極リード30が配置されている。詳しくは、正極リード30は、その一端が正極24に接続され、その他端が蓋板14に接続されている。従って、正極端子20と正極24とは、正極リード30及び蓋板14を介して互いに電気的に接続されている。なお、蓋板14と電極群22との間には円形の上部絶縁部材32が配置され、正極リード30は上部絶縁部材32に設けられたスリット39を通して延びている。また、電極群22と外装缶10の底部との間にも円形の下部絶縁部材34が配置されている。
更に、外装缶10内には、所定量のアルカリ電解液(図示せず)が注入されている。このアルカリ電解液は、電極群22に含浸され、正極24と負極26との間での充放電反応を進行させる。このアルカリ電解液としては、KOH、NaOH、LiOH等を溶質として含むアルカリ電解液を用いることが好ましい。
セパレータ28の材料としては、例えば、ポリアミド繊維製不織布に親水性官能基を付与したもの、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維製不織布に親水性官能基を付与したもの等を用いることができる。
正極24は、正極基材、及び、この正極基材に担持された正極合剤を有している。
正極基材は、三次元網目構造を有する導電性の材料により形成される。正極基材としては、具体的には、ニッケルめっきが施された網状、スポンジ状若しくは繊維状の金属体、あるいは、発泡ニッケルを用いることができる。
正極基材は、三次元網目構造を有する導電性の材料により形成される。正極基材としては、具体的には、ニッケルめっきが施された網状、スポンジ状若しくは繊維状の金属体、あるいは、発泡ニッケルを用いることができる。
正極合剤は、正極活物質粒子、正極添加剤及び結着剤を含む。この結着剤は、正極活物質粒子及び正極添加剤を正極基材に結着させる働きをする。ここで、結着剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)ディスパージョン、HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)ディスパージョンなどを用いることができる。
正極活物質粒子は、水酸化ニッケル粒子又は高次の水酸化ニッケル粒子が用いられる。これら水酸化ニッケル粒子には、必要に応じて、亜鉛やコバルトを固溶させることが好ましい。
これら水酸化ニッケル粒子の表面には、コバルト化合物を含む導電層が形成されている態様とする。上記したコバルト化合物としては、水酸化コバルト(Co(OH)2)、酸化コバルト(CoO)等を用いることが好ましい。また、当該導電層のコバルト化合物は、還元され難くするために、予め高次化させることが好ましい。
正極添加剤は、上記した導電層のコバルト化合物が還元されることを抑制し、導電性ネットワークが破壊されることを抑える働きをするものである。本発明における正極添加剤には、酸化チタンが含まれている。
酸化チタンの結晶構造には、ルチル型、アナターゼ型及びブルカイト型がある。この中で、ルチル型及びアナターゼ型の酸化チタンが一般的である。本発明においては、これら2つの結晶構造のうち、アナターゼ型の酸化チタンを使用する。ルチル型の酸化チタンを添加した電池と、アナターゼ型の酸化チタンを添加した電池とでは、基本的には類似した特性を示す。電池を負荷に繋いだまま放置した場合の容量回復率に関しても、1回目の放置では、ルチル型の酸化チタン及びアナターゼ型の酸化チタンで、同等の容量回復率を示す。
しかしながら、電池を負荷に繋いだままの放置や逆充電を繰り返し行うような、コバルト化合物の還元が避けられない使用態様の場合、ルチル型の酸化チタンを用いた場合に比べ、アナターゼ型の酸化チタンを用いた方が、容量回復率が高くなる。アナターゼ型の酸化チタンは、正極活物質粒子の表面のコバルト化合物層の還元を抑制するとともに、還元されたコバルト化合物に対しては、酸化状態に戻し易くする、つまり、可逆性を高くする働きがあると考えられる。また、アナターゼ型の酸化チタンは、ルチル型の酸化チタンに比べ比表面積を大きくすることが容易であり、電池内の特性改善に貢献する。このように、アナターゼ型の酸化チタンを用いると、電池を負荷に繋いだまま高温環境下で放置することを繰り返しても、容量回復率の低下は少なく、電池の耐久性が向上する効果が得られる。
アナターゼ型の酸化チタンについては、一次粒子の平均粒径が5nm以上、10nm以下、BET比表面積が230m2/g以上の極微粒子とすると、上記した効果がより顕著に得られる。なお、アナターゼ型の酸化チタンのBET比表面積に関しては、上限値を360m2/g以下とする。これは、現在の工業的製法で、BET比表面積が360m2/gを超えるアナターゼ型の酸化チタンを作製することが難しいからである。
ここで、本発明においては、平均粒径といった場合、対象となる粒子の集合体である粉末について、レーザー回折・散乱式粒径分布測定装置を用いて体積基準で粒径分布を測定して得られた体積平均粒径を指すものとする。また、BET比表面積とは、比表面積測定装置を用いて窒素ガス吸着BET法により測定した比表面積を表す。
また、酸化チタンについては、純度が90質量%以上、95質量%以下のものを使用することが好ましい。酸化チタンの純度は、90質量%以上であれば、上記したような放置を繰り返した場合の容量回復率が著しく低下することはなく、十分使用可能である。一方、純度があまり高くなり過ぎても、上記したような放置を繰り返した場合の容量回復率の低下を抑制する効果は低くなってくる。よって、酸化チタンの純度は、95質量%以下とすることが好ましい。
ここで、酸化チタンの純度は、脱水乾燥後の酸化チタンの含有量で表す。本発明において、上記した脱水乾燥後の酸化チタンの含有量は、使用する酸化チタンの試料を105℃に加熱し、24時間保持して乾燥させたものについて、日本工業規格(JIS)のK5116の7.2に準じて測定したものとする。具体的には、一般に流通している酸化チタン材料は、主に酸化チタンと、酸化チタンの水和物または水酸化チタンとを含んでいる。この酸化チタン材料の中に含まれる酸化チタンの量を、酸化チタン等量から求め、質量分率で表示したものを酸化チタンの含有量、すなわち、純度とする。
なお、酸化チタンの二次粒子は、一般的に一次粒子のサイズによらず、3.0μm以下となっている。
また、本発明における酸化チタンには、ニオブが0.1質量%以上含まれている。このニオブは、酸化ニオブとして酸化チタンに固溶されている。
酸化チタン中に固溶されているニオブの含有量は、0.1質量%以上、1.0質量%以下とすることが好ましい。ニオブの含有量が0.1質量%未満では、容量回復率の低下の抑制効果が少なく、ニオブの含有量が1.0質量%を超えると容量回復率の低下の抑制効果は飽和するからである。
また、上記したような正極添加剤としての酸化チタンは、正極活物質である水酸化ニッケルに対して、0.1質量%以上、1.0質量%以下添加すると電池を負荷に繋いだまま高温環境下で放置することを繰り返しても、容量回復率の低下は少なく、電池の耐久性が向上する効果をより高めることができる。
正極添加剤には、他の成分として、酸化イットリウムなどの希土類を別途追加することが望ましい。例えば、酸化イットリウムは、上記した酸化チタンの効果をより安定化させることができるからである。
酸化イットリウムとしては、平均粒径が1μm以上、5μm以下の粒子であり、その粒子の90%粒子径が20μm以下である酸化イットリウム粉末を準備し、この酸化イットリウム粉末を上記した酸化チタン粉末に混合し、正極添加剤を得る。
ここで、酸化イットリウムは、正極活物質である水酸化ニッケルに対して、0.1質量%以上、1.0質量%以下添加すると上記した酸化チタンの効果をより安定化させることができる。
正極24は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、正極活物質粒子の集合体である正極活物質粉末に、正極添加剤、水及び結着剤を添加して混練し、正極合剤スラリを調製する。得られた正極合剤スラリは、例えば、発泡ニッケルに充填され、乾燥させられる。乾燥後、水酸化ニッケル粒子等が充填された発泡ニッケルは、ロール圧延されてから裁断される。これにより、正極合剤を担持した正極24が得られる。
まず、正極活物質粒子の集合体である正極活物質粉末に、正極添加剤、水及び結着剤を添加して混練し、正極合剤スラリを調製する。得られた正極合剤スラリは、例えば、発泡ニッケルに充填され、乾燥させられる。乾燥後、水酸化ニッケル粒子等が充填された発泡ニッケルは、ロール圧延されてから裁断される。これにより、正極合剤を担持した正極24が得られる。
次に、負極26について説明する。
負極26は、帯状をなす導電性の負極芯材を有し、この負極芯材に負極合剤が保持されている。
負極26は、帯状をなす導電性の負極芯材を有し、この負極芯材に負極合剤が保持されている。
負極芯材は、貫通孔が分布されたシート状の金属材であり、例えば、パンチングメタルシートを用いることができる。負極合剤は、負極芯材の貫通孔内に充填されるばかりでなく、負極芯材の両面上にも層状にして保持されている。
負極合剤は、負極活物質としての水素を吸蔵及び放出可能な水素吸蔵合金粒子、導電材及び結着剤を含む。この結着剤は、水素吸蔵合金粒子、負極添加剤及び導電材を互いに結着させると同時に負極合剤を負極芯材に結着させる働きをする。ここで、結着剤としては親水性若しくは疎水性のポリマーを用いることができ、導電材としては、カーボンブラックや黒鉛を用いることができる。また、必要に応じて負極添加剤を添加しても構わない。
水素吸蔵合金粒子における水素吸蔵合金としては、一般的なニッケル水素二次電池に用いられるものが好適に用いられる。
また、負極26は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、水素吸蔵合金粒子の集合体である水素吸蔵合金粉末、導電材、結着剤及び水を混練して負極合剤ペーストを調製する。得られた負極合剤ペーストを負極芯材に塗着し、乾燥させる。乾燥後、水素吸蔵合金粒子等が付着した負極芯材にロール圧延及び裁断を施す。これにより負極26が製造される。
まず、水素吸蔵合金粒子の集合体である水素吸蔵合金粉末、導電材、結着剤及び水を混練して負極合剤ペーストを調製する。得られた負極合剤ペーストを負極芯材に塗着し、乾燥させる。乾燥後、水素吸蔵合金粒子等が付着した負極芯材にロール圧延及び裁断を施す。これにより負極26が製造される。
以上のようにして製造された正極24及び負極26は、セパレータ28を介在させた状態で、渦巻き状に巻回され、これにより電極群22が形成される。
このようにして得られた電極群22は、外装缶10内に収容される。引き続き、当該外装缶10内にはアルカリ電解液が所定量注入される。その後、電極群22及びアルカリ電解液を収容した外装缶10は、正極端子20を備えた蓋板14により封口され、本発明に係る電池2が得られる。得られた電池2は、初期活性化処理が施され、使用可能状態とされる。
本発明に係るアルカリ二次電池用の正極は、正極添加剤としてアナターゼ型の酸化チタンの粒子含んでいる。この酸化チタンの粒子は、一次粒子の平均粒径が5nm以上、10nm以下、BET比表面積が230m2/g以上、360m2/g以下の粒子であり、0.1質量%以上のニオブを含んでいる。そして、この酸化チタンの添加率は、正極活物質である水酸化ニッケルに対して、0.1質量%以上、1.0質量%以下である。このような正極添加剤は、正極活物質粒子の表面のコバルト化合物層の還元を抑制するとともに、還元されたコバルト化合物に対しては、酸化状態に戻し易くする働きをするので、斯かる正極添加剤を含む正極を備えたアルカリ二次電池は、負荷に繋がれたまま高温環境下で放置されることを繰り返えされても、容量回復率の低下は少なく抑えられる。つまり、本発明によれば、負荷に繋いだまま高温環境下で放置することを繰り返す使用にも耐えうる優れたアルカリ二次電池が提供される。
[実施例]
1.電池の製造
1.電池の製造
(実施例1)
(1)正極の製造
ニッケルに対して亜鉛4質量%、コバルト1質量%となるように、硫酸ニッケル、硫酸亜鉛及び硫酸コバルトを計量し、これらを、アンモニウムイオンを含む1Nの水酸化ナトリウム水溶液に加え、混合水溶液を調製した。得られた混合水溶液を攪拌しながら、この混合水溶液に10Nの水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加して反応させ、ここでの反応中、pHを13~14に安定させて、水酸化ニッケルを主体とし、亜鉛及びコバルトを固溶したベース粒子を生成させた。
(1)正極の製造
ニッケルに対して亜鉛4質量%、コバルト1質量%となるように、硫酸ニッケル、硫酸亜鉛及び硫酸コバルトを計量し、これらを、アンモニウムイオンを含む1Nの水酸化ナトリウム水溶液に加え、混合水溶液を調製した。得られた混合水溶液を攪拌しながら、この混合水溶液に10Nの水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加して反応させ、ここでの反応中、pHを13~14に安定させて、水酸化ニッケルを主体とし、亜鉛及びコバルトを固溶したベース粒子を生成させた。
得られたベース粒子を10倍の量の純水で3回洗浄した後、脱水、乾燥した。なお、得られたベース粒子は、平均粒径が10μmの球状をなしている。
次に、得られたベース粒子をアンモニア水溶液中に投入し、その反応中のpHを9~10に維持しながら硫酸コバルト水溶液を加えた。これにより、ベース粒子を核として、この核の表面に水酸化コバルトが析出し、厚さ約0.1μmの水酸化コバルトの層を備えた中間体粒子を得た。ついで、この中間体粒子を80℃の環境下にて酸素を含む高温空気中に水酸化ナトリウムが存在する状態の下で対流させ、45分間の加熱処理を施した。これにより、前記中間体粒子の表面の水酸化コバルトが導電性の高いオキシ水酸化コバルトとなるとともに、オキシ水酸化コバルトの層中にナトリウムが取り込まれ、ナトリウムを含有したオキシ水酸化コバルトを含む導電層が形成される。その後、斯かるオキシ水酸化コバルトの導電層を備えた粒子を濾取し、水洗いしたのち、60℃で乾燥させた。このようにして、ベース粒子の表面にオキシ水酸化コバルトで形成された導電層を有した正極活物質粒子の集合体である正極活物質の粉末を得た。
次に、以下のようにして正極添加剤を調製した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が90質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、一次粒子の平均粒径が5nm、BET比表面積が360m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が90質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、一次粒子の平均粒径が5nm、BET比表面積が360m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備した。
ここで、上記した酸化チタンの粒子には、ニオブが固溶されており、当該ニオブは、酸化ニオブとして0.3質量%含まれている。この酸化ニオブの固溶量をニオブ含有率として表1に示した。
更に、平均粒径が2.5μmの酸化イットリウムの粒子の集合体である酸化イットリウム粉末を準備した。そして、0.8質量部の酸化イットリウム粉末と0.2質量部の酸化チタンとを混合して正極添加剤の粉末を得た。
次に、正極活物質の粉末99.0質量部に、1.0質量部の正極添加剤の粉末、0.2質量部のHPCの粉末、0.3質量部のPTFEのディスパージョン液及び30質量部の水を混合して正極活物質スラリを調製し、この正極活物質スラリを正極基材としての発泡ニッケルに充填した後、乾燥させた。これにより、発泡ニッケルに正極活物質粒子等が充填された正極の中間製品を得た。
得られた中間製品を、ロール圧延により、厚さが0.52mmとした後、所定寸法に切断し、AAサイズ用の正極24を得た。なお、この正極においては、正極活物質である水酸化ニッケルに対して、正極添加剤としての酸化チタンは、0.2質量%含まれており、正極添加剤としての酸化イットリウムは、0.8質量%含まれている。この値を正極活物質に対する酸化チタンの添加率及び正極活物質に対する酸化イットリウム添加率として表1に示した。
(2)水素吸蔵合金及び負極の製造
まず、12質量%のLa、88質量%のSmを含む希土類成分を調製した。得られた希土類成分、Mg、Ni、Alを計量して、これらがモル比で0.90:0.10:3.40:0.10の割合となる混合物を調製した。得られた混合物を誘導溶解炉で溶解し、その溶湯を鋳型に流し込んだ後、室温(25℃程度)まで冷却し水素吸蔵合金のインゴットを得た。
まず、12質量%のLa、88質量%のSmを含む希土類成分を調製した。得られた希土類成分、Mg、Ni、Alを計量して、これらがモル比で0.90:0.10:3.40:0.10の割合となる混合物を調製した。得られた混合物を誘導溶解炉で溶解し、その溶湯を鋳型に流し込んだ後、室温(25℃程度)まで冷却し水素吸蔵合金のインゴットを得た。
次いで、このインゴットに対し、アルゴンガス雰囲気下にて温度1000℃で10時間保持する熱処理を施した。そして、当該インゴットを、熱処理後、室温(25℃程度)まで冷却した。熱処理後のインゴットより採取したサンプルにつき、高周波プラズマ分光分析法(ICP)によって組成分析を行った。その結果、水素吸蔵合金の組成は、(La0.12Sm0.88)0.90Mg0.10Ni3.40Al0.10であった。
次に、熱処理後の水素吸蔵合金のインゴットをアルゴンガス雰囲気中で機械的に粉砕し、水素吸蔵合金粒子の集合体である水素吸蔵合金粉末を得た。ここで、得られた水素吸蔵合金粉末につき、レーザー回折・散乱式粒径分布測定装置を用いて粒子の粒径を測定した結果、かかる水素吸蔵合金粒子の体積平均粒径(MV)は60μmであった。
得られた水素吸蔵合金の粉末100質量部に対し、ポリアクリル酸ナトリウムの粉末0.4質量部、カルボキシメチルセルロースの粉末0.1質量部、スチレンブタジエンゴム(SBR)のディスバージョン(固形分50質量%)1.0質量部(固形分換算)、カーボンブラックの粉末1.0質量部、及び水30質量部を添加して混練し、負極合剤のペーストを調製した。
この負極合剤のペーストを負極芯材としての鉄製の孔あき板の両面に均等、且つ、厚さが一定となるように塗布した。なお、この孔あき板は60μmの厚みを有し、その表面にはニッケルめっきが施されている。
ペーストの乾燥後、水素吸蔵合金の粉末が付着した孔あき板を更にロール圧延して体積当たりの合金量を高めた後、裁断し、AAサイズ用の負極26を得た。
(3)ニッケル水素二次電池の製造
得られた正極24及び負極26をこれらの間にセパレータ28を挟んだ状態で渦巻状に巻回し、電極群22を製造した。ここでの電極群22の製造に使用したセパレータ28は、ポリプロピレン繊維製不織布を発煙硫酸でスルフォン化処理した後、水酸化ナトリウム水溶液で中和して得られたスルフォン化セパレータであり、その厚みは0.14mm(目付量60g/m2)であった。
得られた正極24及び負極26をこれらの間にセパレータ28を挟んだ状態で渦巻状に巻回し、電極群22を製造した。ここでの電極群22の製造に使用したセパレータ28は、ポリプロピレン繊維製不織布を発煙硫酸でスルフォン化処理した後、水酸化ナトリウム水溶液で中和して得られたスルフォン化セパレータであり、その厚みは0.14mm(目付量60g/m2)であった。
一方、KOH、NaOH及びLiOHを計量し、これらKOH、NaOH及びLiOHをイオン交換水に投入し、総濃度が7.0Nであり、KOHが5.0N、NaOHが1.0N、LiOHが1.0NとなるKOHが主体のアルカリ電解液を準備した。
次いで、有底円筒形状の外装缶10内に上記した電極群22を収納するとともに、準備したアルカリ電解液を2.2ml注液した。この後、封口体11で外装缶10の開口を塞ぎ、公称容量1100mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池2を製造した。
(4)初期活性化処理
電池2に対し、温度25℃の環境下にて、0.2Cで16時間の充電を行った後に、0.4Cで電池電圧が1.0Vになるまで放電させる充放電作業を5回繰り返すことにより初期活性化処理を行った。このようにして、電池2を使用可能状態とした。
電池2に対し、温度25℃の環境下にて、0.2Cで16時間の充電を行った後に、0.4Cで電池電圧が1.0Vになるまで放電させる充放電作業を5回繰り返すことにより初期活性化処理を行った。このようにして、電池2を使用可能状態とした。
(実施例2)
純度(脱水乾燥後の含有量)が93質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が6nm、BET比表面積が330m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が93質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が6nm、BET比表面積が330m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
(実施例3)
純度(脱水乾燥後の含有量)が95質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が10nm、BET比表面積が230m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が95質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が10nm、BET比表面積が230m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
(実施例4)
純度(脱水乾燥後の含有量)が99質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が10nm、BET比表面積が230m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が99質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が10nm、BET比表面積が230m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
(実施例5)
純度(脱水乾燥後の含有量)が93質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が6nm、BET比表面積が330m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したこと、正極活物質に対する酸化チタンの添加率を0.1質量%としたこと、正極活物質の粉末99.1質量部に、0.9質量部の正極添加剤の粉末、0.2質量部のHPCの粉末、0.3質量部のPTFEのディスパージョン液及び30質量部の水を混合して正極活物質スラリを調製したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が93質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が6nm、BET比表面積が330m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したこと、正極活物質に対する酸化チタンの添加率を0.1質量%としたこと、正極活物質の粉末99.1質量部に、0.9質量部の正極添加剤の粉末、0.2質量部のHPCの粉末、0.3質量部のPTFEのディスパージョン液及び30質量部の水を混合して正極活物質スラリを調製したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
(実施例6)
純度(脱水乾燥後の含有量)が93質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.1質量%、一次粒子の平均粒径が6nm、BET比表面積が330m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が93質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.1質量%、一次粒子の平均粒径が6nm、BET比表面積が330m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
(実施例7)
純度(脱水乾燥後の含有量)が93質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が1.0質量%、一次粒子の平均粒径が6nm、BET比表面積が330m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が93質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が1.0質量%、一次粒子の平均粒径が6nm、BET比表面積が330m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
(実施例8)
純度(脱水乾燥後の含有量)が93質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が6nm、BET比表面積が330m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したこと、正極活物質に対する酸化チタンの添加率を1.0質量%としたこと、正極活物質の粉末98.2質量部に、1.8質量部の正極添加剤の粉末、0.2質量部のHPCの粉末、0.3質量部のPTFEのディスパージョン液及び30質量部の水を混合して正極活物質スラリを調製したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が93質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が6nm、BET比表面積が330m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したこと、正極活物質に対する酸化チタンの添加率を1.0質量%としたこと、正極活物質の粉末98.2質量部に、1.8質量部の正極添加剤の粉末、0.2質量部のHPCの粉末、0.3質量部のPTFEのディスパージョン液及び30質量部の水を混合して正極活物質スラリを調製したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
(比較例1)
純度(脱水乾燥後の含有量)が99質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が15nm、BET比表面積が100m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が99質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が15nm、BET比表面積が100m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
(比較例2)
純度(脱水乾燥後の含有量)が99.9質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が150nm、BET比表面積が13m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が99.9質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が150nm、BET比表面積が13m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
(比較例3)
純度(脱水乾燥後の含有量)が99質量%であるルチル型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が15nm、BET比表面積が100m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が99質量%であるルチル型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が15nm、BET比表面積が100m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
(比較例4)
純度(脱水乾燥後の含有量)が99.9質量%であるルチル型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が150nm、BET比表面積が8m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が99.9質量%であるルチル型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が150nm、BET比表面積が8m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
(比較例5)
純度(脱水乾燥後の含有量)が93質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が6nm、BET比表面積が330m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したこと、正極活物質に対する酸化チタンの添加率を0.05質量%としたこと、正極活物質の粉末99.15質量部に、0.85質量部の正極添加剤の粉末、0.2質量部のHPCの粉末、0.3質量部のPTFEのディスパージョン液及び30質量部の水を混合して正極活物質スラリを調製したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が93質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が6nm、BET比表面積が330m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したこと、正極活物質に対する酸化チタンの添加率を0.05質量%としたこと、正極活物質の粉末99.15質量部に、0.85質量部の正極添加剤の粉末、0.2質量部のHPCの粉末、0.3質量部のPTFEのディスパージョン液及び30質量部の水を混合して正極活物質スラリを調製したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
(比較例6)
純度(脱水乾燥後の含有量)が99質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.03質量%、一次粒子の平均粒径が10nm、BET比表面積が230m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が99質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.03質量%、一次粒子の平均粒径が10nm、BET比表面積が230m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
(比較例7)
純度(脱水乾燥後の含有量)が93質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が6nm、BET比表面積が330m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したこと、正極活物質に対する酸化チタンの添加率を2.0質量%としたこと、正極活物質の粉末97.2質量部に、2.8質量部の正極添加剤の粉末、0.2質量部のHPCの粉末、0.3質量部のPTFEのディスパージョン液及び30質量部の水を混合して正極活物質スラリを調製したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
純度(脱水乾燥後の含有量)が93質量%であるアナターゼ型の酸化チタンの粒子であって、ニオブ含有率が0.3質量%、一次粒子の平均粒径が6nm、BET比表面積が330m2/gの酸化チタンの粒子の集合体である酸化チタン粉末を準備したこと、正極活物質に対する酸化チタンの添加率を2.0質量%としたこと、正極活物質の粉末97.2質量部に、2.8質量部の正極添加剤の粉末、0.2質量部のHPCの粉末、0.3質量部のPTFEのディスパージョン液及び30質量部の水を混合して正極活物質スラリを調製したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態のニッケル水素二次電池2を製造した。
2.ニッケル水素二次電池の評価
(1)単位容量
実施例1~8、比較例1~7の初期活性化処理済みの電池に対し、25℃の環境下にて、0.1Cで充電電流を流し、公称容量の160%になるまで充電を行った。その後、60分間放置した。次いで、同一環境下にて0.2Cで電池の電圧が1.0Vになるまで放電した。このときの各電池の放電容量を測定した。この放電容量を初期容量とした。そして、正極に含まれる活物質及び添加剤の質量を算出し、算出質量を得た。次いで、上記した初期容量を算出質量で除算し、質量当たりの容量、すなわち、正極の単位容量[mAh/g]を計算した。その結果を単位容量として表2に記載した。
(1)単位容量
実施例1~8、比較例1~7の初期活性化処理済みの電池に対し、25℃の環境下にて、0.1Cで充電電流を流し、公称容量の160%になるまで充電を行った。その後、60分間放置した。次いで、同一環境下にて0.2Cで電池の電圧が1.0Vになるまで放電した。このときの各電池の放電容量を測定した。この放電容量を初期容量とした。そして、正極に含まれる活物質及び添加剤の質量を算出し、算出質量を得た。次いで、上記した初期容量を算出質量で除算し、質量当たりの容量、すなわち、正極の単位容量[mAh/g]を計算した。その結果を単位容量として表2に記載した。
(2)容量回復率
実施例1~8、比較例1~7の初期活性化処理済みの電池に対し、25℃の環境下にて、0.1Cで充電電流を流し、公称容量の160%になるまで充電を行った。その後、60分間放置した。次いで、同一環境下にて0.2Cで電池の電圧が1.0Vになるまで放電した。このときの各電池の放電容量を測定した。このときの放電容量を初期容量とした。
実施例1~8、比較例1~7の初期活性化処理済みの電池に対し、25℃の環境下にて、0.1Cで充電電流を流し、公称容量の160%になるまで充電を行った。その後、60分間放置した。次いで、同一環境下にて0.2Cで電池の電圧が1.0Vになるまで放電した。このときの各電池の放電容量を測定した。このときの放電容量を初期容量とした。
再度、実施例1~8、比較例1~7の電池に対し、同一環境下にて、0.1Cで充電電流を流し、公称容量の160%になるまで充電を行った。
次に、各電池に2Ωの抵抗を接続し、各電池を負荷に繋がれた状態とした。そして、このような状態の各電池を、内部温度を60℃に保持した恒温槽の中に収容し、2週間放置した。
2週間経過した後の各電池を恒温槽の中から取り出した。そして、各電池から抵抗を取り外した。その後、各電池を25℃の環境下にて、0.1Cで充電電流を流し、公称容量の160%になるまで充電を行った。その後、60分間放置した。次いで、同一環境下にて0.2Cで電池の電圧が1.0Vになるまで放電した。このときの各電池の放電容量を測定した。このときの放電容量を放置後容量とした。
そして、以下に示す、(I)式より、容量回復率を求めた。
容量回復率[%]=放置後容量/初期容量×100・・・(I)
この容量回復率を1回目の容量回復率として、表2に示した。
容量回復率[%]=放置後容量/初期容量×100・・・(I)
この容量回復率を1回目の容量回復率として、表2に示した。
次に、放置後の容量を測定した各電池については、再度、25℃の環境下にて、0.1Cで充電電流を流し、公称容量の160%になるまで充電を行った。その後、60分間放置した。その後、各電池に2Ωの抵抗を接続し、各電池を負荷に繋がれた状態とした。そして、このような状態の各電池を、内部温度を60℃に保持した恒温槽の中に収容し、2週間放置した。2週間経過した後の電池については、恒温槽の中から取り出し、抵抗を取り外した。そして、再度、各電池を25℃の環境下にて、0.1Cで充電電流を流し、公称容量の160%になるまで充電を行った。その後、60分間放置した。次いで、同一環境下にて0.2Cで電池の電圧が1.0Vになるまで放電した。このときの各電池の放置後容量を測定した。
上記したような、充電、負荷を繋いだ状態での放置、充電、放電の作業を5回繰り返した。そして、上記したような作業が終了した各電池につき、(I)式から容量回復率を求めた。得られた結果を5回目の容量回復率として、表2に示した。
上記した容量回復率は、その値が高いほど初期の状態に近い状態まで充電でき、回復できていることを示している。特に、5回目の容量回復率が高い電池は、抵抗に繋がれた状態で放置されることが繰り返されても、水酸化ニッケル粒子の表面の水酸化コバルトの還元を抑制でき、繰り返しの放置に対する耐久性を有することを示している。
(3)考察
(i)以上の結果より、結晶構造がアナターゼ型であり、0.1質量%以上のニオブを含んでおり、一次粒子の平均粒径が5nm以上、10nm以下であり、BET比表面積が230m2/g以上、360m2/g以下である酸化チタンを含む正極添加剤を採用し、この酸化チタンを正極活物質に対して0.1質量%以上、1.0質量%以下で添加した正極を含む電池は、負荷に繋いだままの状態で高温環境下に放置することを複数回行われても、容量回復率の低下のレベルを小さく抑えられていることがわかる。このことから、負荷に繋いだままの状態の電池を高温環境下で放置することを複数回行うことに対しては、上記した条件の酸化チタンを含む正極添加剤を正極に含ませることが、電池の容量回復率低下の抑制効果が得られ、有効であるといえる。
(i)以上の結果より、結晶構造がアナターゼ型であり、0.1質量%以上のニオブを含んでおり、一次粒子の平均粒径が5nm以上、10nm以下であり、BET比表面積が230m2/g以上、360m2/g以下である酸化チタンを含む正極添加剤を採用し、この酸化チタンを正極活物質に対して0.1質量%以上、1.0質量%以下で添加した正極を含む電池は、負荷に繋いだままの状態で高温環境下に放置することを複数回行われても、容量回復率の低下のレベルを小さく抑えられていることがわかる。このことから、負荷に繋いだままの状態の電池を高温環境下で放置することを複数回行うことに対しては、上記した条件の酸化チタンを含む正極添加剤を正極に含ませることが、電池の容量回復率低下の抑制効果が得られ、有効であるといえる。
(ii)また、酸化チタンの純度が90質量%以上、95質量%以下の範囲のものを採用すると、負荷に繋いだままの電池を高温環境下で放置することを複数回行った場合の容量回復率低下の抑制に対して良好な結果が得られていることがわかる。このことから、酸化チタンの純度を上記の範囲に設定することが、放置を繰り返した場合の電池の容量回復率低下の抑制に有効であるといえる。
(iii)ここで、正極活物質に対する酸化チタンの添加率に関しては、1.0質量%を超え、比較例7のように、2.0質量%と高くなると単位容量が低下することがわかる。単位容量を維持するためにも、正極活物質に対する酸化チタンの添加率は1.0質量%以下に設定することが有効であるといえる。
なお、本発明は、上記したニッケル水素二次電池に限定されるものではなく、種々の変形が可能であり、例えば、ニッケルカドミウム二次電池等、他のアルカリ二次電池であってもよい。
<本発明の態様>
本発明の第1の態様は、正極基材と、前記正極基材に担持されている正極合剤と、を備え、前記正極合剤は、正極活物質である水酸化ニッケルと、正極添加剤と、を含み、前記正極添加剤は、結晶構造がアナターゼ型である酸化チタンの粒子を含み、前記酸化チタンの粒子は、一次粒子の平均粒径が5nm以上、10nm以下であり、BET比表面積が230m2/g以上、360m2/g以下であり、0.1質量%以上の酸化ニオブを含んでおり、前記酸化チタンの添加率は、前記水酸化ニッケルに対して、0.1質量%以上、1.0質量%以下である、アルカリ二次電池用の正極である。
本発明の第1の態様は、正極基材と、前記正極基材に担持されている正極合剤と、を備え、前記正極合剤は、正極活物質である水酸化ニッケルと、正極添加剤と、を含み、前記正極添加剤は、結晶構造がアナターゼ型である酸化チタンの粒子を含み、前記酸化チタンの粒子は、一次粒子の平均粒径が5nm以上、10nm以下であり、BET比表面積が230m2/g以上、360m2/g以下であり、0.1質量%以上の酸化ニオブを含んでおり、前記酸化チタンの添加率は、前記水酸化ニッケルに対して、0.1質量%以上、1.0質量%以下である、アルカリ二次電池用の正極である。
また、本発明の第2の態様は、上記した本発明の第1の態様において、前記酸化チタンの純度は、90質量%以上、95質量%以下である、アルカリ二次電池用の正極である。
本発明の第3の態様は、外装缶と、前記外装缶内にアルカリ電解液とともに収容された電極群とを備え、前記電極群は、セパレータを介して重ね合わされた正極及び負極を含み、前記正極は、上記した本発明の第1の態様又は第2の態様に記載のアルカリ二次電池用の正極である、アルカリ二次電池である。
2 ニッケル水素二次電池
10 外装缶
22 電極群
24 正極
26 負極
28 セパレータ
10 外装缶
22 電極群
24 正極
26 負極
28 セパレータ
Claims (3)
- 正極基材と、前記正極基材に担持されている正極合剤と、を備え、
前記正極合剤は、正極活物質である水酸化ニッケルと、正極添加剤と、を含み、
前記正極添加剤は、
結晶構造がアナターゼ型である酸化チタンの粒子を含み、
前記酸化チタンの粒子は、一次粒子の平均粒径が5nm以上、10nm以下であり、BET比表面積が230m2/g以上、360m2/g以下であり、0.1質量%以上のニオブを含んでおり、
前記酸化チタンの添加率は、前記水酸化ニッケルに対して、0.1質量%以上、1.0質量%以下である、アルカリ二次電池用の正極。 - 前記酸化チタンの純度は、90質量%以上、95質量%以下である、請求項1に記載のアルカリ二次電池用の正極。
- 外装缶と、前記外装缶内にアルカリ電解液とともに収容された電極群とを備え、
前記電極群は、セパレータを介して重ね合わされた正極及び負極を含み、
前記正極は、請求項1又は2に記載のアルカリ二次電池用の正極である、アルカリ二次電池。
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