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JP7126978B2 - 衝撃吸収ワイヤおよび落石防止システム - Google Patents

衝撃吸収ワイヤおよび落石防止システム Download PDF

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Description

本発明は、衝撃を吸収するための衝撃吸収ワイヤ、およびこのような衝撃吸収ワイヤを用いた山の斜面等に設置される落石防止システムに関する。
従来から、落石を捕捉するために山の斜面等に設置される落石防護柵において、落石防護柵により落石を受け止めた際の衝撃を衝撃吸収ワイヤによって吸収することが行われている。より具体的には、このような衝撃吸収ワイヤを用いた落石防護柵として、特許文献1の図1等に開示されるものが知られている。
特許文献1の図1に開示される落下防護柵は、所定の間隔を空けて斜面に配置された支柱と、支柱の上端部と山側の斜面との間に張られた山側ワイヤと、支柱の間に張られた、落石を受け止めるためのリング式ネット等とを有している。また、リング式ネットにより落石が受け止められたときに山側ワイヤ等の変形(伸び)を許容することにより、この山側ワイヤの伸びによって当該山側ワイヤ等に加えられた衝撃の一部を吸収するようになっている。より詳細には、山側ワイヤの一部が径方向において重なるよう一巻きすることによって環状の部分を形成し、この重ねられた部分に配置された緊締部材をかしめることにより環状の部分を固定するようになっている。そして、衝撃が加えられたときに、環状の部分の環の大きさが小さくなることにより、落石を受け止めた際の衝撃の一部が山側ワイヤと緊締部材との間に働く摩擦力によって吸収されるようになっている。
特許第5978022号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるような従来の衝撃吸収ワイヤは、ワイヤの伸びを許容することによりワイヤに加えられる衝撃を吸収するものであるが、上記の構成では与えられる衝撃の大きさが小さいときにもワイヤが伸びるようになっている。このように、小さい衝撃でもワイヤが伸びやすいため比較的短い間隔でワイヤのメンテナンスで行う必要があるという問題がある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、所定の閾値よりも大きい衝撃が加えられたときにのみワイヤ固定部が破断することにより衝撃を吸収することのできる衝撃吸収ワイヤ、およびこのような衝撃吸収ワイヤ用いた落石防止システムを提供することを目的とする。
本発明の衝撃吸収ワイヤは、衝撃を吸収するための衝撃吸収ワイヤであって、ワイヤ本体と、前記ワイヤ本体を湾曲させた状態で固定するワイヤ固定部とを有しており、前記衝撃吸収ワイヤに加えられた衝撃の大きさが所定の閾値よりも大きいときに前記ワイヤ固定部が破断することを特徴とする。
このような衝撃吸収ワイヤによれば、所定の閾値よりも大きい衝撃が加えられたときにのみワイヤ固定部が破断することによってワイヤ本体を湾曲状態から変形させるようになっているため、ワイヤ固定部が破断する際に衝撃を吸収するようにすることができる。
本発明の衝撃吸収ワイヤにおいては、前記ワイヤ固定部は、湾曲した状態の前記ワイヤ本体の内側に配置された湾曲形状の支持部分を有していてもよい。
この場合、前記ワイヤ固定部は、前記支持部分が前記ワイヤ本体から外れないよう前記ワイヤ本体の湾曲状態を維持する維持部分を更に有していてもよい。
また、本発明の衝撃吸収ワイヤにおいては、前記衝撃吸収ワイヤに加えられた衝撃の大きさが所定の閾値よりも大きいときに前記維持部分が破断するようになっていてもよい。
また、前記ワイヤ固定部として、前記衝撃吸収ワイヤに衝撃が加えられたときに前記ワイヤ固定部が破断する衝撃の大きさの閾値が互いに異なる複数の種類のものが直列に並ぶよう用いられるようになっていてもよい。
本発明の落石防止システムは、所定の間隔を空けて斜面に配置される複数の支柱と、各前記支柱に張架され、前記斜面に沿って落ちる落下物を受け止める落下物受止部材と、各前記支柱と山側の前記斜面との間に張られたワイヤ本体、および前記ワイヤ本体を湾曲させた状態で固定するワイヤ固定部を有しており、前記落下物受止部材により落下物が受け止められたときに与えられる衝撃の大きさが所定の閾値よりも大きいときに前記ワイヤ固定部が破断する衝撃吸収ワイヤと、を備えたことを特徴とする。
このような落石防止システムによれば、所定の閾値よりも大きい衝撃が加えられたときにのみワイヤ固定部が破断することによってワイヤ本体を湾曲状態から変形させて衝撃を吸収する衝撃吸収ワイヤを用いることにより、メンテナンスの手間を軽減させることができる。
本発明の衝撃吸収ワイヤおよび落石防止システムによれば、所定の閾値よりも大きい衝撃が加えられたときにのみワイヤ固定部が破断するようにすることにより、衝撃吸収ワイヤに加えられた衝撃を吸収することができる。
本発明の実施の形態による衝撃吸収ワイヤの構成を示す構成図である。 図1に示す衝撃吸収ワイヤのワイヤ固定部における支持部分の構成を示す斜視図である。 図1に示す衝撃吸収ワイヤのワイヤ固定部における維持部分の構成を示す斜視図である。 従来技術による衝撃吸収ワイヤの構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態による衝撃吸収ワイヤの他の例の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態による衝撃吸収ワイヤの更に他の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態による衝撃吸収ワイヤの更に他の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態による衝撃吸収ワイヤの更に他の構成を示す構成図である。 図1に示す衝撃吸収ワイヤを用いた落石防止システムの構成を概略的に示す斜視図である。 図9に示す落石防止システムの構成を概略的に示す側面図である。 本発明の実施の形態による衝撃吸収ワイヤの変形例の構成を示す側面図である。 図11に示す衝撃吸収ワイヤにおけるワイヤ固定部およびバネの構成を示す正面図である。 図11および図12に示す衝撃吸収ワイヤにより衝撃を吸収するときの動作を説明する説明図である。 本発明の実施の形態による衝撃吸収ワイヤの他の変形例の構成を示す側面図である。 本発明の実施の形態による衝撃吸収ワイヤの更に他の変形例の構成を示す側面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図10は、本実施の形態による衝撃吸収ワイヤおよび落石防止システムを説明するための図である。このうち、図1は、本実施の形態による衝撃吸収ワイヤの構成を示す構成図であり、図2および図3は、それぞれ、図1に示す衝撃吸収ワイヤのワイヤ固定部における支持部分および維持部分の構成を示す斜視図である。また、図4は、従来技術による衝撃吸収ワイヤの構成を示す斜視図であり、図5乃至図8は、それぞれ、本発明の実施の形態による衝撃吸収ワイヤの他の例の構成を示す構成図である。また、図9は、図1に示す衝撃吸収ワイヤを用いた落石防止システムの構成を概略的に示す斜視図であり、図10は、図9に示す落石防止システムの構成を概略的に示す側面図である。
図1に示すように、本実施の形態の衝撃吸収ワイヤ10は、ワイヤ本体12と、ワイヤ本体12を湾曲させた状態で固定するワイヤ固定部14とを有しており、衝撃吸収ワイヤ10に加えられた衝撃が所定の閾値よりも大きいときにワイヤ固定部14が破断することにより衝撃を吸収するようになっている。また、図1では、1本の衝撃吸収ワイヤ10に1つのワイヤ固定部14が設けられている態様が示されているが、実際には1本の衝撃吸収ワイヤ10に複数のワイヤ固定部14が直列に設けられたものが使用されるようになっている(図9参照)。
また、ワイヤ固定部14は、湾曲した状態のワイヤ本体12の内側に配置された円盤形状の支持部分15と、支持部分15がワイヤ本体12から外れないようワイヤ本体12の湾曲状態を維持する維持部分16とを有している。また、支持部分15および維持部分16は紐等の接続部材17により接続されるようになっており、この接続部材17により支持部分15および維持部分16の相対的な位置関係が固定されるようになっている。また、ワイヤ本体12は、略U字状に湾曲させられて支持部分15により湾曲状態が支持された後、この略U字形状における両端部が維持部分16により固定されるようになっており、このことによって図1に示すような湾曲形状が維持される。より詳細には、図3に示すように、維持部分16は、2つの貫通穴16aが設けられた細長い板状部材からなり、これらの貫通穴16aに、湾曲状態のワイヤ本体12の略U字形状における両端部がそれぞれ通されるようになる。このため、後述する所定の閾値よりも小さい衝撃が衝撃吸収ワイヤ10に加えられた場合にワイヤ本体12の湾曲形状が変形しようとしても、支持部分15および維持部分16によってワイヤ本体12の変形が規制されるようになっている。
また、維持部分16は、衝撃吸収ワイヤ10に加えられた衝撃が所定の閾値よりも大きいときに破断して衝撃を吸収することにより破断するようになっている。より具体的には、図1および図3において参照符号Cで示す二点鎖線の箇所が破断することによりワイヤ本体12を湾曲状態から略直線状態に変形させることによって衝撃を吸収するようになっている。このように、衝撃吸収ワイヤ10に加えられた衝撃が維持部分16の破断およびワイヤ本体12の変形により吸収されるため、衝撃吸収ワイヤ10のワイヤ本体12自体が破断してしまうことを防止することができるようになっている。また、ワイヤ固定部14が破断することにより衝撃を吸収するようになっているため、摩擦により衝撃を吸収する構成と比較してより効果的に衝撃を吸収することができる。
ここで、従来技術の衝撃吸収ワイヤ50を図4に示す。従来技術の衝撃吸収ワイヤ50においては、ワイヤ本体52の一部が径方向において重なるよう環状に一巻きされており、この重ねられた部分が緊締部材54によりかしめられることによって環状の部分が固定されるようになっている。また、衝撃吸収ワイヤ50に加えられた衝撃の一部は、ワイヤ本体52同士の間に働く摩擦力およびワイヤ本体52と緊締部材54との間に働く摩擦力より吸収されるようになっている。すなわち、衝撃が吸収される際に、ワイヤ本体52における環状の部分の輪の大きさが小さくなるようになっている。これに対し、本実施の形態による衝撃吸収ワイヤ10は、上述したようにワイヤ固定部14を破断させることにより衝撃を吸収するようになっているため、摩擦により衝撃を吸収する従来技術よりも高い衝撃吸収効果を奏することができる。言い換えると、同程度の大きさの衝撃を吸収することができる衝撃吸収ワイヤを構成する際に、従来技術と比較して直径の小さいワイヤ本体12を用いることができるようになるとともに、衝撃吸収ワイヤ10を軽量なものとすることができる。
また、ワイヤ本体12は、維持部分16が破断した後に湾曲状態から略直線状態に変形するようになる。言い換えると、後述する所定の閾値よりも小さい衝撃が衝撃吸収ワイヤ10に加えられても、ワイヤ本体12は変形しないようになっている。このため、小さい衝撃でもワイヤが伸びやすい従来技術のものと比較して衝撃吸収ワイヤ10のメンテナンスや交換を行う間隔を長くすることができ、よって衝撃吸収ワイヤ10の利便性を向上させることができる。
また、維持部分16が破断した後にワイヤ本体12が湾曲状態から略直線状態に変形するようになっているため、衝撃を吸収した後のワイヤ本体12への悪影響を抑制することができるようになっている。すなわち、図4に示すような従来技術の衝撃吸収ワイヤ50においては、ワイヤ本体52は環状に一巻きされた状態で緊締部材54によりかしめられているため、衝撃吸収ワイヤ50が衝撃を吸収した後(すなわち、環状の部分が縮小した後)にもワイヤ本体52は環状に一巻きされた状態となる。この状態において衝撃吸収ワイヤ50に更に衝撃が加えられた場合には、ワイヤ本体52と緊締部材54とが接触している箇所に大きな負荷がかかり、当該箇所からワイヤ本体52が破断してしまう可能性がある。これに対し、本実施の形態においては、ワイヤ固定部14が破断するようになっているため、上述した問題が発生してしまうことを防止することができるようになっている。また、ワイヤ本体12は環状に一巻きされてはおらず、単に湾曲させられているため、ワイヤ固定部14が破断した後に当該ワイヤ本体12が捩れてしまうことを防止することができる。
また、ワイヤ固定部14(具体的には、維持部分16)として様々な強度を有する複数の種類のものを用意し、維持部分16が破断する衝撃の大きさの閾値を調整することができるようになっていてもよい。より詳細には、維持部分16の破断荷重は公知の方法により計算可能であるため、上記の所定の閾値を計算により求めることができ、よって目的とする所定の閾値を有する衝撃吸収ワイヤ10を容易に設計することができるとともに、吸収する衝撃のエネルギーの値も計算することができる。
また、1本の衝撃吸収ワイヤ10に複数のワイヤ固定部14が設けられている場合に、各ワイヤ固定部14の構造が異なっていてもよい。具体的には、ワイヤ固定部14として、衝撃吸収ワイヤ10に衝撃が加えられたときに破断する衝撃の大きさの閾値が互いに異なる複数(例えば、2つ)の種類のものが直列に並ぶよう用いられてもよい。このような構成によれば、シンプルな構成の衝撃吸収ワイヤ10において、様々な大きさの衝撃を適切に吸収することができるようになる。例えば、上記の衝撃の大きさの閾値が第1の値であるワイヤ固定部14と、上記の衝撃の大きさの閾値が第1の値よりも大きい第2の値であるワイヤ固定部14とが衝撃吸収ワイヤ10にそれぞれ設けられている場合に、第1の値よりも大きいが第2の値よりも小さい衝撃が衝撃吸収ワイヤ10に加えられたときには、衝撃の大きさの閾値が第1の値である一方のワイヤ固定部14のみが破断するようになっている。これに対し、第1の値と第2の値とを合計した値より大きい衝撃が衝撃吸収ワイヤ10に加えられたときには、両方のワイヤ固定部14がそれぞれ破断するようになる。また、第2の値よりも大きく、第1の値と第2の値とを合計した値よりも小さい衝撃が衝撃吸収ワイヤ10に加えられたときには、どちらか一方のワイヤ固定部14が破断するようになる。このように、衝撃の大きさの閾値が互いに異なる複数の種類のワイヤ固定部14を用いることにより、ワイヤ本体12から外れたワイヤ固定部14の数に基づいて衝撃吸収ワイヤ10に加えられた衝撃の大きさを推測することができるようになる。
また、本実施の衝撃吸収ワイヤの他の例として、図5乃至図8に示すものが用いられてもよい。図5乃至図8は、それぞれ、衝撃吸収ワイヤの他の例の構成を示す構成図である。
図5に示す他の例に係る衝撃吸収ワイヤ20は、ワイヤ本体22と、ワイヤ本体22を湾曲させた状態で固定するワイヤ固定部24を有しており、衝撃吸収ワイヤ20に加えられた衝撃が所定の閾値よりも大きいときにワイヤ固定部24が破断することにより衝撃を吸収するようになっている。ここで、図5に示す衝撃吸収ワイヤ20のワイヤ本体22は、図1乃至図3に示す衝撃吸収ワイヤ10のワイヤ本体12と略同一の構成となっている。また、図5では、1本の衝撃吸収ワイヤ20に1つのワイヤ固定部24が設けられている態様が示されているが、実際には1本の衝撃吸収ワイヤ20に複数のワイヤ固定部24が直列に設けられている。
また、図5に示すワイヤ固定部24は、図1乃至図3に示すワイヤ固定部14とは異なり、支持部分および維持部分が分離しておらず1つの部材が支持部分および維持部分を兼ねるようになっている。すなわち、図5に示すワイヤ固定部24の第1部分24aは、ワイヤ本体22を湾曲した状態で支持する支持部分としての機能を果たし、ワイヤ固定部24の第2部分24bは、ワイヤ本体22の湾曲状態を維持する維持部分としての機能を果たすようになっている。また、第1部分24aおよび第2部分24bは一体不可分となっている。そして、所定の閾値よりも小さい衝撃が衝撃吸収ワイヤ20に加えられた場合にワイヤ本体22の湾曲形状が変形しようとしても、ワイヤ固定部24によってワイヤ本体22の変形が規制されるようになっている。
また、ワイヤ固定部24は、衝撃吸収ワイヤ20に加えられた衝撃が所定の閾値よりも大きいときに破断して衝撃を吸収することにより破断するようになっている。より具体的には、図5において参照符号Cで示す二点鎖線の箇所が破断することによりワイヤ本体22を湾曲状態から略直線状態に変形させることによって衝撃を吸収するようになっている。このように、衝撃吸収ワイヤ20に加えられた衝撃がワイヤ固定部24の破断およびワイヤ本体22の変形により吸収されるため、衝撃吸収ワイヤ20のワイヤ本体22自体が破断してしまうことを防止することができるようになっている。また、1つの部材が支持部分および維持部分を兼ねるようになっているため、図5において参照符号Cで示す二点鎖線の箇所が破断した際に、衝撃吸収ワイヤ20に加えられた衝撃により破断したワイヤ固定部24がワイヤ本体22から離れた位置に移動してしまうことを防止することができる。
また、図6に示す更に他の例に係る衝撃吸収ワイヤ30は、衝撃吸収ワイヤ30に複数(具体的には、2つ)のワイヤ固定部34が直列に設けられている。また、各ワイヤ固定部34は、湾曲した状態のワイヤ本体32の内側に配置された湾曲形状の支持部分35と、支持部分35がワイヤ本体32から外れないようワイヤ本体32の湾曲状態を維持する維持部分36とを有している。より具体的には、ワイヤ本体32は、略U字状に湾曲させられて支持部分35により湾曲状態が支持された後、この略U字形状における両端部が維持部分36により固定されるようになっており、このことによって図6に示すような湾曲形状が維持される。このため、上述した所定の閾値よりも小さい衝撃が衝撃吸収ワイヤ30に加えられた場合にワイヤ本体32の湾曲形状が変形しようとしても、支持部分35および維持部分36によってワイヤ本体32の変形が規制されるようになっている。
また、維持部分36はリング状のワイヤから構成されており、このワイヤが破断することによりワイヤ本体32から維持部分36が破断するようになっている。より詳細には、維持部分36は、衝撃吸収ワイヤ30に加えられた衝撃が所定の閾値よりも大きいときに破断して衝撃を吸収するようになっている。このように、衝撃吸収ワイヤ30に加えられた衝撃が維持部分36の破断により吸収されるため、衝撃吸収ワイヤ30のワイヤ本体32が破断してしまうことを防止することができるようになっている。なお、図6において、ワイヤ固定部34が2つのみ設けられた構成を図示しているが、ワイヤ固定部34の数は2つに限定されることはなく、3つ以上のワイヤ固定部34を設けるようにしてもよい。また、ワイヤ固定部34が1つのみ設けられた衝撃吸収ワイヤ30を用いるようにしてもよい。
また、支持部分35がワイヤ本体32から外れないようワイヤ本体32の湾曲状態を維持する維持部分として、上述したリング状のワイヤとは異なる部材を用いるようにしてもよい。例えば、ワイヤ本体32をかしめて止めるような円筒形状の部材が用いられるようになっていてもよい。また、維持部分として、結束バンドやカラビナが用いられるようになっていてもよい。このような場合にも、維持部分として様々な強度を有する複数の種類のものを用意しておくことにより、維持部分が破断する際の所定の閾値を調整することができるようになる。
また、図7および図8に示す更に他の例に係る衝撃吸収ワイヤ40は、ワイヤ本体42と、ワイヤ本体42を湾曲させた状態で固定するワイヤ固定部44を備えている。より具体的には、ワイヤ固定部44は、湾曲形状に折り曲げられた板バネからなる支持部分45と、維持部分46とを有している。また、支持部分45の端部近傍には、それぞれ開口45aが形成されている。また、維持部分46は、棒状部分46aと、当該棒状部分46aの両端にそれぞれ形成され、ワイヤ本体42が通される環状部分46bとを有している。また、維持部分46の棒状部分46aが支持部分45の各開口45aを通るよう配置されている。このため、後述する所定の閾値よりも小さい衝撃が衝撃吸収ワイヤ40に加えられた場合にワイヤ本体42の湾曲形状が変形しようとしても、支持部分45および維持部分46によってワイヤ本体42の変形が規制されるようになっている。
一方、衝撃吸収ワイヤ40に加えられた衝撃が所定の閾値よりも大きいときには、維持部分46の棒状部分46aにおける、図7において参照符号Cで示す二点鎖線の箇所が破断するようになっている。また、維持部分46が破断してワイヤ本体42を湾曲状態から略直線状態に変形させることにより、衝撃吸収ワイヤ40に加えられた衝撃を吸収するようになっている。また、衝撃吸収ワイヤ40では、維持部分46が破断してワイヤ本体42を湾曲状態から略直線状態に変形させるときに、支持部分45も変形するようになっている。図7等に示されるように、支持部分45は略U字状に湾曲しているため、維持部分46が破断した後に、支持部分45の略U字状の端部同士は互いに遠ざかる方向に変形するようになっている。このように、衝撃吸収ワイヤ40では、維持部分46が破断した後にも支持部分45により衝撃を吸収することができるようになっている。また、この場合には、所定の閾値の大きさが異なる衝撃吸収ワイヤを直列に複数配置することによって異なる大きさの衝撃を吸収する場合と比較して、シンプルな構成で衝撃を柔軟に吸収することができるようになる。言い換えると、衝撃吸収ワイヤ40によれば、所定の閾値を複数設定することにより衝撃を段階的に吸収する構成と比較して、より緩やかに衝撃を吸収することができる。
なお、弾性を有する部材であれば、支持部分として板バネ以外の部材を用いるようにしてもよい。また、図7および図8では、1本の衝撃吸収ワイヤ40に1つのワイヤ固定部44が設けられている態様が示されているが、1本の衝撃吸収ワイヤ40に複数のワイヤ固定部44を設けるようにしてもよい。また、維持部分46として、弾性部材から構成されるものが用いられるようになっていてもよい。この場合には、衝撃吸収ワイヤに加えられた衝撃を更に緩やかに吸収することができる。
次に、図1等に示す衝撃吸収ワイヤ10を用いたシステムの例として、図9および図10を参照して落石防止システム100について説明する。なお、落石防止システム100に用いられる衝撃吸収ワイヤは衝撃吸収ワイヤ10に限定されることはなく、上述した衝撃吸収ワイヤ20、30、40および後述する衝撃吸収ワイヤ70、80、90が用いられるようになっていてもよい。また、図10において、斜面に沿って落ちる落下物を参照符号Dで表示している。
図9および図10に示す落石防止システム100は、山等の斜面300に設置することにより、当該斜面300に沿って山側から谷側に向かって落ちる石等の落下物(例えば、図10において参照符号Dにより示すもの)を受け止めるために用いられるものである。また、落石防止システム100は、所定の間隔を空けて斜面300に配置される支柱110と、各支柱110に張架され、斜面300に沿って落ちる落下物を受け止めるための落下物受止部材120と、各支柱110と山側の斜面300との間に張られた衝撃吸収ワイヤ10とを有している。なお、衝撃の閾値が互いに異なる複数の種類のワイヤ固定部14を有する衝撃吸収ワイヤ10を用いる場合には、衝撃吸収ワイヤ10における落下物受止部材120により近い側(すなわち、図10における右側)に衝撃の閾値が大きいワイヤ固定部14を配置するようにする。
また、各支柱110は、斜面300に固定された各ベース部材112を介して斜面300におけるほぼ等しい高さレベルに取り付けられている。本実施の形態においては、図10に示すように各支柱110と各ベース部材112とが例えば両側開きのヒンジ114により接続されるようになっており、各支柱110を各ベース部材112(すなわち、斜面300)に対して揺動させることができるようになっている(各支柱110の揺動方向を図10において矢印Aで示す)。このことにより、落下物受止部材120により落下物が受け止められたときに各支柱110に作用する応力を軽減することができるようになっている。なお、各支柱110と各ベース部材112とを接続する部材は上述したヒンジ114に限定されることはく、他の部材が用いられるようになっていてもよい。
また、図9および図10に示す落石防止システム100においては、落下物を受け止める落下物受止部材120として金網が用いられるようになっているが、このような構成に限定されることはない。例えば、金属のプレートからなる柵や、リング状のネットが落下物受止部材として用いられるようになっていてもよい。
ここで、従来の落石防止システムとして、落下物受止部材に接続された、図4に示すようなワイヤの伸びを許容することによって落下物受止部材により落下物を受け止めたときにワイヤに加えられる衝撃を吸収する衝撃吸収ワイヤを用いるものが知られている。しかしながら、上記の構成では与えられる衝撃の大きさが小さいときにもワイヤが伸びるようになっており、小さい衝撃でもワイヤが伸びやすいため比較的短い間隔でワイヤのメンテナンスを行う必要があるという問題があった。これに対し、本実施の形態による落石防止システム100によれば、所定の閾値よりも大きい衝撃が加えられたときにのみ衝撃を吸収する衝撃吸収ワイヤ10を用いることにより、落石防止システム100のメンテナンスの手間を軽減させることができるようになる。
以上のような構成からなる、衝撃を吸収するための衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40は、ワイヤ本体12、22、32、42と、ワイヤ本体12、22、32、42を湾曲させた状態で固定するワイヤ固定部14、24、34、44とを有しており、衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40に加えられた衝撃の大きさが所定の閾値よりも大きいときにワイヤ固定部14、24、34、44が破断するようになっているため、ワイヤ固定部14、24、34、44が破断する際にワイヤ本体12、22、32、42が湾曲状態から変形することによって衝撃を吸収するようにすることができる。また、ワイヤ固定部14、24、34、44が破断することにより衝撃を吸収するようになっているため、摩擦により衝撃を吸収する構成と比較してより効果的に衝撃を吸収することができる。
また、ワイヤ固定部14、24、34、44は、湾曲した状態のワイヤ本体12、22、32、42の内側に配置された湾曲形状の支持部分15、24a、35、45を有しているため、ワイヤ本体12、22、32、42を支持部分15、24a、35、45の形状に沿って容易に湾曲させることができる。また、ワイヤ固定部14、24、34、44は、支持部分15、24a、35、45がワイヤ本体12、22、32、42から外れないようワイヤ本体12、22、32、42の湾曲状態を維持する維持部分16、24b、36、46を更に有しているため、衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40に所定の閾値よりも小さい衝撃が加えられた際にワイヤ本体12、22、32、42の湾曲形状が変形してしまうことを防止することができる。また、衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40に加えられた衝撃の大きさが所定の閾値よりも大きいときに維持部分16、24b、36、46が破断するようになっている。また、ワイヤ固定部14、24、34、44として、ワイヤ固定部14、24、34、44が破断する衝撃の大きさの閾値が互いに異なる複数の種類のものが直列に並ぶよう用いられるようになっているため、シンプルな構成の衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40により様々な大きさの衝撃を適切に吸収することができるようになる。
また、以上のような構成からなる落石防止システム100は、所定の間隔を空けて斜面300に配置される複数の支柱110と、各支柱110に張架され、斜面300に沿って落ちる落下物を受け止める落下物受止部材120と、各支柱110と山側の斜面300との間に張られたワイヤ本体12、22、32、42およびワイヤ本体12、22、32、42を湾曲させた状態で固定するワイヤ固定部14、24、34、44を有している。そして、落下物受止部材120により落下物が受け止められたときの衝撃の大きさが所定の閾値よりも大きいときにワイヤ固定部14、24、34、44が破断するため、摩擦により衝撃を吸収する従来の構成と比較してより効果的に衝撃を吸収することができる。また、谷側ワイヤ(すなわち、谷側に配置される衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40)の設置を省略することができるとともに、落石防止システム100のメンテナンスの手間を軽減させることができる。
なお、本実施の形態による衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40や落石防止システム100は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
例えば、ワイヤ固定部14、24、34、44における維持部分16、24b、36、46が破断する際に、支持部分15、24a、35、45も破断するようになっていてもよい。すなわち、衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40に加えられた衝撃の大きさが所定の閾値よりも大きいときに支持部分15、24a、35、45が破断することにより、衝撃を吸収するようになっていてもよい。また、支持部分15、24a、35、45は上述した形状のものに限定されることはなく、湾曲形状を有するものであれば他の部材を使用するようにしてもよい。
また、維持部分16、24b、36、46により支持部分15、24a、35、45がワイヤ本体12、22、32、42から外れないようワイヤ本体12、22、32、42の湾曲状態を維持する代わりに、ワイヤ本体12、22、32、42同士を溶接して環状の部分を形成することによりワイヤ本体12、22、32、42の湾曲状態を維持するようになっていてもよい。
また、必ずしも全ての支柱110に衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40を取り付ける必要はない。落石防止システムの強度が担保される場合には、衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40が取り付けられた支柱110と、衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40が取り付けられていない支柱110とが交互に並ぶような落石防止システムが用いられてもよい。あるいは、衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40が取り付けられた支柱110と、衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40が取り付けられていない支柱110とが上述したものとは異なる並びかたをした落石防止システムが用いられてもよい。
また、ワイヤ本体12、22、32、42の湾曲形状として、図1等に示すようにワイヤ本体12、22、32、42を上方に向かって湾曲させるものについて説明したが、ワイヤ本体12、22、32、42の湾曲形状は上述したものに限定されることはない。例えば、ワイヤ本体12、22、32、42を下方に向かって湾曲させるようにしてもよい。また、ワイヤ本体12、22、32、42を上方に向かって湾曲させたものと、ワイヤ本体12、22、32、42を下方に向かって湾曲させたものが交互に配置されるようになっていてもよい。
なお、上述した衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40の用途は、上述した落石防止システム100に限定されることはない。例えば、上述した衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40は、様々な土木構造物や建設物で使用することができる。また、ガードレールや中央分離帯として衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40を用いることにより、車両等が衝突した際の衝撃を吸収するようにしてもよい。また、衝撃吸収ワイヤ10、20、30、40は他の様々な用途に使用することができる。
また、本形態による衝撃吸収ワイヤとして、図11乃至図15に変形例を示すものが用いられるようになっていてもよい。このうち、図11乃至図13は、変形例に係る衝撃吸収ワイヤ70の構成を説明するための図面であり、図14は、他の変形例に係る衝撃吸収ワイヤ80の構成を説明するための図面であり、図15は、更に他の変形例に係る衝撃吸収ワイヤ90の構成を説明するための図面である。
また、図11乃至図13に示す衝撃吸収ワイヤ70は、2本のワイヤ本体72と、中空部分を有する筒状の部材からなるワイヤ固定部74とを有している。また、ワイヤ固定部74の両端に各ワイヤ本体72の端部がそれぞれ挿入された状態においてワイヤ固定部74がかしめられることにより、各ワイヤ本体72がワイヤ固定部74から外れないようになっている。また、ワイヤ固定部74の両端縁近傍には、当該ワイヤ固定部74を取り囲むよう複数回巻かれたバネ76の両端部がそれぞれ取り付けられるようになっている(図11、図12参照)。
また、衝撃吸収ワイヤ70に加えられた衝撃が所定の閾値よりも大きいときには、ワイヤ固定部74における、図11において参照符号Cで示す二点鎖線の箇所が破断することにより衝撃吸収ワイヤ70に加えられた衝撃が吸収されるようになっている。また、ワイヤ固定部74が破断した後に、ワイヤ固定部74に巻かれたバネ76が図13の矢印方向に変形することにより衝撃吸収ワイヤ70に加えられた衝撃が吸収されるようになっている。このように、バネ76が長手方向に変形する場合には、衝撃吸収ワイヤ70に加えられた衝撃がより効率的に吸収されるようになる。
また、図14に示す衝撃吸収ワイヤ80は、2本のワイヤ本体82と、棒状部分84aおよび当該棒状部分84aの両端にそれぞれ形成された環状部分84bからなるワイヤ固定部84とを有している。また、各ワイヤ本体82は、それぞれ、ワイヤ固定部84の各環状部分84bに通された後に折り返され、折り返された部分の先端ごと筒状部材88によりかしめられるようになっている。言い換えると、ワイヤ固定部84の環状部分84bが、それぞれ各ワイヤ本体82の端部に形成されたアイ部分の内側に位置するよう、ワイヤ固定部84が配置されるようになっている。また、ワイヤ固定部84の両端縁近傍の外周面には、当該ワイヤ固定部84を取り囲むよう複数回巻かれたバネ86の両端部がそれぞれ取り付けられるようになっている(図14参照)。
また、衝撃吸収ワイヤ80に加えられた衝撃が所定の閾値よりも大きいときには、ワイヤ固定部84における、図14において参照符号Cで示す二点鎖線の箇所が破断することにより衝撃吸収ワイヤ80に加えられた衝撃が吸収されるようになっている。また、ワイヤ固定部84が破断した後にも、ワイヤ固定部84に巻かれたバネ86が図14の左右方向に変形することにより、衝撃吸収ワイヤ80に加えられた衝撃が吸収されるようになっている。このように、バネ86が長手方向に変形する場合には、衝撃吸収ワイヤ80に加えられた衝撃がより効率的に吸収されるようになる。
また、図15に示す衝撃吸収ワイヤ90は、ワイヤ本体92と、ワイヤ本体92を湾曲させた状態で固定するワイヤ固定部94とを有している。より具体的には、ワイヤ固定部94は、棒状部分94aと、当該棒状部分94aの両端にそれぞれ形成され、ワイヤ本体92が通される環状部分94bとを有している。なお、図15に示す例では、図1等に示す衝撃吸収ワイヤ10等のように、湾曲した状態のワイヤ本体92の内側に配置された湾曲形状の支持部分を有していない。しかしながら、ワイヤ固定部94の環状部分94bに通すワイヤに余長をもたせることにより、ワイヤ本体92の一部を湾曲させた状態で維持することができるようになっている。また、ワイヤ固定部94の両端縁近傍の外周面には、当該ワイヤ固定部94を取り囲むよう複数回巻かれたバネ96の両端部がそれぞれ取り付けられるようになっている(図15参照)。
また、衝撃吸収ワイヤ90に加えられた衝撃が所定の閾値よりも大きいときには、ワイヤ固定部94における、図15において参照符号Cで示す二点鎖線の箇所が破断することにより衝撃吸収ワイヤ90に加えられた衝撃が吸収されるようになっている。また、ワイヤ固定部94が破断した後にも、ワイヤ固定部94に巻かれたバネ96が図15の左右方向に変形することにより、衝撃吸収ワイヤ90に加えられた衝撃が吸収されるようになっている。このように、バネ96が長手方向に変形する場合には、衝撃吸収ワイヤ90に加えられた衝撃がより効率的に吸収されるようになる。
10 衝撃吸収ワイヤ
12 ワイヤ本体
14 ワイヤ固定部
15 支持部分
16 維持部分
16a 貫通穴
17 接続部材
20 衝撃吸収ワイヤ
22 ワイヤ本体
24 ワイヤ固定部
24a 第1部分
24b 第2部分
30 衝撃吸収ワイヤ
32 ワイヤ本体
34 ワイヤ固定部
35 支持部分
36 維持部分
40 衝撃吸収ワイヤ
42 ワイヤ本体
44 ワイヤ固定部
45 支持部分
45a 開口
46 維持部分
46a 棒状部分
46b 環状部分
50 衝撃吸収ワイヤ
52 ワイヤ本体
54 緊締部材
70 衝撃吸収ワイヤ
72 ワイヤ本体
74 ワイヤ固定部
76 バネ
80 衝撃吸収ワイヤ
82 ワイヤ本体
84 ワイヤ固定部
84a 棒状部分
84b 環状部分
86 バネ
88 筒状部材
90 衝撃吸収ワイヤ
92 ワイヤ本体
94 ワイヤ固定部
94a 棒状部分
94b 環状部分
96 バネ
100 落石防止システム
110 支柱
112 ベース部材
114 ヒンジ
120 落下物受止部材
300 斜面

Claims (4)

  1. 衝撃を吸収するための衝撃吸収ワイヤであって、
    ワイヤ本体と、前記ワイヤ本体を湾曲させた状態で固定するワイヤ固定部とを有しており、
    前記衝撃吸収ワイヤに加えられた衝撃の大きさが所定の閾値よりも大きいときに前記ワイヤ固定部が破断し、
    前記ワイヤ固定部は、湾曲した状態の前記ワイヤ本体の内側に配置された湾曲形状の支持部分と、前記支持部分が前記ワイヤ本体から外れないよう前記ワイヤ本体の湾曲状態を維持する維持部分とを有しており、
    前記支持部分および前記維持部分は紐状の接続部材により接続されるようになっており、前記接続部材により前記支持部分および前記維持部分の相対的な位置関係が固定される、衝撃吸収ワイヤ。
  2. 前記衝撃吸収ワイヤに加えられた衝撃の大きさが所定の閾値よりも大きいときに前記維持部分が破断する、請求項記載の衝撃吸収ワイヤ。
  3. 前記ワイヤ固定部として、前記衝撃吸収ワイヤに衝撃が加えられたときに前記ワイヤ固定部が破断する衝撃の大きさの閾値が互いに異なる複数の種類のものが直列に並ぶよう用いられる、請求項1または2記載の衝撃吸収ワイヤ。
  4. 所定の間隔を空けて斜面に配置される複数の支柱と、
    各前記支柱に張架され、前記斜面に沿って落ちる落下物を受け止める落下物受止部材と、
    各前記支柱と山側の前記斜面との間に張られたワイヤ本体、および前記ワイヤ本体を湾曲させた状態で固定するワイヤ固定部を有しており、前記落下物受止部材により落下物が受け止められたときに与えられる衝撃の大きさが所定の閾値よりも大きいときに前記ワイヤ固定部が破断する衝撃吸収ワイヤと、
    を備え
    前記ワイヤ固定部は、湾曲した状態の前記ワイヤ本体の内側に配置された湾曲形状の支持部分と、前記支持部分が前記ワイヤ本体から外れないよう前記ワイヤ本体の湾曲状態を維持する維持部分とを有しており、
    前記支持部分および前記維持部分は紐状の接続部材により接続されるようになっており、前記接続部材により前記支持部分および前記維持部分の相対的な位置関係が固定される、落石防止システム。
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