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JP7113814B2 - 物体を測定するための方法および装置 - Google Patents

物体を測定するための方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、物体を測定する方法および装置に関し、特に、工作機械に搭載された走査プローブを用いて、物体のオフセット(ずれ)を測定する技術に関する。
工作物を製造するための工作機械は公知である。工作機械を使用して工作物の特定の特徴が測定されるのを許容するために、そのような工作機械のスピンドルに、測定プローブが取り付けられてもよいことも知られている。そのような測定は、機械加工プロセスの前に、工作物のオフセットを確立するために使用されてもよい。測定はまた、切削加工が正しく行われたことを確認するべく、機械加工された工作物を検査するために遂行されてもよい。
工作機械を使用して工作物を測定する1つの既知の方法は、偏向可能なスタイラスと、スタイラスの偏向を測定するための1つまたは複数の変換器とを備える、スピンドルに取付けられた走査プローブを使用することである。このような走査プローブによって取得されたスタイラスの偏向測定値は、通常、「プローブデータ」と呼ばれ、工作機械の座標系内の走査プローブの測定位置は、通常、「機械位置データ」と呼ばれる。使用中、走査プローブは、物体に対するある走査経路に沿って移動される。走査経路が横切られるときに生成される機械位置データは、適切な較正の後、物体の表面上の点の位置を確立するべく、対応するプローブデータと組み合わされる。
プローブデータと機械位置データとを組み合わせるプロセスは、さまざまな理由から、多くの工作機械システムで実際に実施するのは容易ではない。例えば、たとえ工作機械が、情報を外部処理システムに転送するための外部データリンク(例えば、RS-232、ファイルポーリングまたはソフトウェア接続)を含んでいてさえも、困難が起こり得る。特に、そのようなデータリンクは、構成するのがしばしば困難であり、そして、より遅い送り速度が使用される必要があり、それはサイクルタイムに悪影響を及ぼす。
工作機械から機械位置データを取得する必要性を回避する測定方法は、特許文献1(国際公開第2005/031254号)に既に記載されている。特に、プローブデータは、工作機械から出力された対応する機械位置データを使用する代わりに、仮定された機械位置データと組み合わされている。この方法において、部品のオフセットを測定する例が、特許文献1においてその図12を参照して、記載されている。
国際公開第2005/031254号公報 国際公開第2015/036796号公報
この技術はサイクル時間を改善するが、しかし、測定誤差が時々導入されてもよいことが本発明者らによって見出された。特に、誤差は、走査経路が横切られるときに生じる付与されたスタイラスの偏向の方向ではなく、大きさだけを測定する走査プローブを使用するときに、生じることが判明した。例えば、そのようなプローブでは、異なる偏向角度すなわち大きさによって生じる、プローブのばね力においての変動がある可能性があり、それによって、スタイラスの抗力に起因するスタイラスの偏向の割合を区別することを困難にしている。
本発明の第1の態様によれば、走査プローブを担持する工作機械を使用して物体を測定する方法が提供され、工作機械は、予めプログラムされた物体に対する走査経路に沿って走査プローブを駆動するように配置され、且つ、走査プローブは、走査経路が横切られている間に走査プローブに対する物体の表面の空間的関係を記述するプローブデータを収集するように配置されており、方法は、
a)プローブデータを収集しながら、走査経路に沿って走査プローブを駆動するステップ、
b)物体のオフセットが物体の並進および/または回転および/または拡大縮小(スケーリング(scaling))である、物体のオフセットを決定するために、ステップ(a)で収集されたプローブデータを分析するステップ、
c)物体に対する走査経路を既知の量だけ並進および/または回転および/またはスケーリングし、そして、物体のオフセットを再決定するためにステップ(a)および(b)を繰り返すステップ、および
d)再決定されたオフセットと、物体に対する走査経路の適用された並進および/または回転および/またはスケーリングから生じると予想されるオフセットとの間の差を記述する誤差マップまたは関数を生成するステップ、を備えている。
したがって、本発明は、第1の態様において、工作機械によって担持されている走査プローブを使用して、物体(例えば、部品または工作物)を測定するための方法に関する。工作機械は、物体に対して予めプログラムされた走査経路に沿って走査プローブを(例えば、工作機械制御装置の制御下で)移動または駆動するように配置されている。走査プローブは、走査経路が横切られている間に、走査プローブに対する物体の表面の空間的関係を記述する、いわゆる「プローブデータ」を取り込むように配置されている。例えば、プローブデータは、走査プローブに対して画定されたプローブ座標系における物体の表面上の点の位置の測定値を提供することができる。代替実施形態では、走査プローブは、物体に接触する偏向可能なスタイラスを有してもよく、プローブデータによって記述される空間的関係は、スタイラスの偏向の(方向ではなく)大きさのみに関係してもよい。
本発明のこの第1の態様の方法は、プローブデータを収集しながら、走査経路に沿って走査プローブを駆動するステップ(a)を含んでいる。言い換えれば、プローブが物体の表面を移動または走査するにつれて、プローブデータのストリーム(例えば、スタイラスの偏向データ)が収集される。ステップ(b)において、収集されたプローブデータは、物体のオフセットが物体の並進および/または回転および/またはスケーリングである、物体のオフセットを決定または測定するために分析される。物体のオフセット(すなわち、物体の並進、回転、およびスケーリングのうちの少なくとも1つ)は、物体の公称位置および/または向きおよび/またはサイズに対して決定されてもよい。ここで、そのようなオフセットは物体全体のオフセットでもよいし、物体の一部のオフセットでもよいことに留意されたい。例えば、物体の特定の一特徴または特定のいくつかの特徴のオフセットが決定されてもよい。一例では、物体は固定具に保持されてもよく、オフセットは、物体が固定具によって保持されると予想される公称位置に対する物体全体の中心の位置を記述してもよい。あるいは、物体に形成された特徴(例えば、物体内の孔)のオフセットが見出されてもよい。
次に、ステップ(c)が、物体に対して走査経路を既知の量だけ並進および/または回転および/またはスケーリングすることが実行される。以下に説明するように、これは、様々な異なる方法で、物体に対して走査経路をシフトまたはスケーリングすることによって達成されてもよい。次に、物体のオフセットが(すなわち、走査経路内のシフトまたは付与されたオフセットに続いて)再決定される。誤差マップまたは関数は、再決定されたオフセットと、物体に対する走査経路の適用された並進および/または回転に起因すると予想されるオフセットとの間の差を記述する、方法のステップ(d)において生成される。有利には、ステップ(c)は、複数の並進および/または回転された走査経路についての複数のオフセットを決定するために、複数回繰り返される。このようにして、複数の決定されたオフセットと、物体に対する走査経路の既知のシフト(すなわち、走査経路の回転および/または並進)から生じると予想されるオフセットとの間の差を記述する誤差マップまたは関数が生成されてもよい。以下に説明するように、これらの誤差補正は、工作機械を用いた類似の物体のその後の測定に適用され得、それによって、そのようなオフセット測定の精度を向上させる。特に、そのような補正は、測定される物体に接触する偏向可能なスタイラスを有する走査プローブを使用するときに起こり得る、スタイラス抗力による誤差を低減または除去することができる。
したがって、上述の方法は、物体を走査することによって測定される異なるオフセットが、ステップ(a)および(b)において決定された第1のオフセットなどの単一の基準オフセットに、リンク付けまたはマップ付けされるのを許容する、誤差マップまたは関数を生成するために使用されてもよい。走査プローブを使用して決定された全てのオフセットを、既知の(例えば、他の方法で測定された)物体のオフセットに結び付ける又はしっかりと固定することもまた、可能である。有利には、誤差マップまたは関数を生成するために測定されている物体は、既知のオフセットを有している。例えば、物体の位置および/または向きにおけるオフセットは、物体の公称位置および/または向きに対して既知であり得る。同様に、物体のサイズにおけるオフセットは、公称のサイズに対して既知であり得る。次いで、ステップ(b)の測定されたオフセットと既知のオフセットとの間の差を記述するオフセット補正が計算されてもよい。オフセット補正は、次に、ステップ(c)で生成された各再測定オフセットに適用されてもよい。物体の既知のオフセットは、本方法のステップ(a)の走査プロセスよりも正確であるが実行が遅い測定プロセスを使用して、測定されてもよい。既知のオフセットは、物体を走査するために使用される走査プローブとは異なる測定プローブを使用して測定されたかもしれない。
有利には、既知のオフセットは、物体の表面上の複数の点を測定するために、走査プローブを非走査モードで動作させることによって決定されてもよい。非走査モードは、例えば、接触トリガーモードを含み得る。接触トリガーポイントの収集および走査測定値を補正するために、そのような接触トリガーポイントを使用することは、特許文献2(国際公開第2015/036796号)に記載されている。
本方法のステップ(b)は、物体のオフセットを決定するために、プローブデータおよび他の任意の適切な情報を使用し得ることに留意されたい。有利には、ステップ(b)は、物体のオフセットを測定するために、プローブデータ単独を分析することを備えている。言い換えれば、プローブデータの分析は、好ましくは、関連する機械の位置データのいずれをも使用せずに実行される。これは、物体のオフセットを確立するためのプローブデータの処理が、機械位置データが工作機械から抽出されるのを待つ必要なしに、開始できることを意味する。あるいは、走査中に生成された機械の位置データのサブセット(例えば、いくつかの機械位置測定値)が、プローブデータと組み合わされてもよい。特に特定の種類の工作機械にとっては、分析のために、走査プローブがステップ(a)の間に物体の周りを駆動されている間に収集された工作機械からの機械位置データを必要としないことが、有利である。しかしながら、何らかの機械位置データが利用可能であるならば、それはステップ(b)の分析の間に使用されてもよい。ステップ(b)で決定されるオフセットは、物体の並進だけであってもよい。ステップ(b)で決定されるオフセットは、物体の回転のみであってもよい。ステップ(b)で決定されるオフセットは、物体のスケーリングだけであてもよい。オフセットは、物体の並進、回転、およびスケーリングのうちの2つを含み得る。オフセットは、物体の並進および回転およびスケーリングを含むことができる。
走査プローブは、ステップ(a)の各繰り返しに対して、その動作範囲内または作業範囲内に留まるように配置されることが好ましい。言い換えれば、走査プローブは作業範囲を有し、そしてステップ(c)で適用される並進および/または回転および/またはスケーリングは、走査プローブと物体との間に、ステップ(a)の反復中に走査プローブをその作業範囲内に保持する相対移動を生じさせる。ステップ(c)で適用される並進および/または回転および/またはスケーリングは、このように、走査プローブがシフトされた走査経路に沿って駆動されるとき、走査プローブと物体との間に走査プローブをその作業範囲内に保持するのに十分小さい相対移動を生じさせる。有利には、ステップ(c)で適用される並進および/または回転および/またはスケーリングは、走査プローブと物体との間に、10mm未満、より好ましくは、5mm未満、より好ましくは、2mm未満、さらに好ましくは、1mm未満の相対移動をもたらす。
ステップ(c)の並進および/または回転および/またはスケーリングは、さまざまな方法で適用されてもよい。例えば、ステップ(c)は、物体が既知の量で固定されているベッドに対して、物体を物理的に動かすことからなってもよい。この運動は、固定具または工作機械のベッドに設けられている運動プラットフォームまたは手動調整器によって提供されてもよい。あるいは、物体は、工作機械のベッドに固定されてもよい(例えば、物体は、固定具により、固定位置において工作機械のベッドに固定されてもよい)。物体が取り付けられているベッドは、それ自体静止していてもよいし、工作機械の制御下で移動(例えば、1つまたは複数の軸の回りに並進/回転)してもよいことに留意すべきである。次に、ステップ(c)は、物体に対する走査経路の並進および/または回転および/またはスケーリングを導入するために、走査経路に、回転、並進および/またはスケーリングの要因を適用することを含むことができる。例えば、走査経路を画定する1組の移動コマンドは変更されないままでもよいが、工作物のオフセット変数が、走査経路が物体に対してシフト(例えば、並進および/または回転)するのを生じさせるべく、工作機械の制御装置内で調整されてもよい。走査経路を(例えば、1つまたは複数の方向に)スケーリングする工作物オフセットもまた、異なってスケーリングされた走査経路を提供するために使用されてもよい。
実施がより複雑であるにもかかわらず、工作機械の工作物のオフセットを使用せずに、走査経路を調整することも可能であることに留意されたい。例えば、CAD/CAMシステムは、各々が、並進され、回転され、および/またはスケーリングされた走査経路を提供する一連の移動コマンドを画定する、一連の部分プログラムを生成することができる。スタイラスを有する接触式走査プローブでは、走査経路の上述の変化(それがどのように実施されるかにかかわらず)は、スタイラス先端が物体の表面に沿って引っ張られるにつれて、スタイラス先端によって経験される抗力を、順に変えるスタイラス偏向の大きさを増減させる。したがって、ステップ(d)で生成される誤差マップまたは関数は、抗力および他の同様の作用から生じる測定誤差を構成する。
この方法は、任意の走査プローブを使用して実施されてもよい。走査プローブは、非接触(例えば、光学式、容量式、誘導式)走査プローブであってもよい。走査プローブは、接触走査プローブであってもよい。特に、偏向可能なスタイラスを有する接触走査プローブが提供されてもよい。スタイラスは、走査プローブのハウジングに対して、2つの互いに直交する方向のいずれか一方、または3つの互いに直交する方向のいずれかに偏向可能であってもよい。少なくとも1つのトランスデューサが、スタイラスの偏向を測定するために(すなわち、走査プローブによって出力されるプローブデータを生成するために)、走査プローブ内に設けられてもよい。走査プローブは、スタイラスの偏向の大きさ(方向ではない)のみを測定することができるセンサを含んでもよく、すなわち、走査プローブは、スタイラスの偏向の大きさだけを記述するプローブデータを生成する多方向単一出力の走査プローブからなってもよい。例えば、走査プローブは、ドイツのBlum Novotest GmbHによって製造されているTC76-DigilogまたはTC64-Digilog走査プローブ、またはイタリアのMarpossによって販売されているモデルG25プローブからなってもよい。あるいは、走査プローブは、任意のスタイラス偏向の大きさと方向の両方を測定することができるセンサを備えてもよい。例えば、アナログ測定プローブは、3つの互いに直交する方向へのスタイラス先端の偏向に関する3つの出力信号を生成することができる。英国のWotton-Under-EdgeのRenishaw picによって製造されたSPRINT(OSP-60)プロービングシステムは、そのような走査プローブの一例である。
完全を期すために、本明細書に記載されているような走査プローブ(これはまた、アナログプローブと呼ばれることもある)は、いわゆる接触トリガープローブとは異なることに留意されたい。接触トリガープローブは、デジタルまたはスイッチングタイプのプローブとも呼ばれ、単に、スイッチとして機能する。プローブスタイラスの静止位置からの偏向(例えば、スタイラス先端が物体の表面と接触するように動かされるとき)は、工作機械の「スキップ」(または同等の)入力に供給されるトリガー信号が発せられるのを生じさせる。工作機械は、トリガー信号が発せられた瞬間に機械座標系(x、y、z)における接触トリガープローブの位置を測定し、それによって、(適切な較正を用いて)物体の表面の単一点の位置が測定されるのを許容する。したがって、接触トリガープローブは、物体の点ごとの位置測定を行うべく、物体の表面との接触内および接触外へと繰り返し駆動される。接触トリガープローブは、このように、工作物の表面上の経路に沿って走査されている間にプローブデータの収集を許容しないという点で、走査プローブとは異なる。本発明の方法は、走査プローブにのみ適用可能であるが、そのような走査プローブはまた、走査および接触トリガー測定の両方が行われることを許容するために、接触トリガーモードで動作可能であってもよい。
上記のプロセスによって生成された誤差マップまたは関数は、誤差マップまたは関数を生成するために使用された物体と名目上同一のさらなる物体の測定値を補正するために使用されてもよい。特に、誤差マップまたは関数の生成中に使用されたのと同じ走査経路を横切らせることによって収集されるプローブデータから導出されたのは、さらなる物体について決定されたオフセットを補正するために、都合よく使用されてもよい。したがって、この方法は、工作機械から物体を除去し、且つ、名目上同一の物体を工作機械上の名目上同一の位置に配置するステップを備えていてもよい。例えば、誤差マップの生成のために使用された物体は工作機械のベッド上の固定具から取り外されてもよく、そして新しい物体がその固定具に固定されてもよい。
次いで、プローブデータを収集しながら、走査経路(すなわち、誤差マップの生成のために使用されたのと同じ公称の走査経路)に沿って走査プローブを駆動するというステップが実行されてもよい。次いで、収集されたプローブデータ単独からオフセットが、例えば、ステップ(b)と同じ分析を実行することによって、計算されてもよい。次いで、測定されたオフセットが、ステップ(d)で生成された誤差マップを使用して、(例えば、抗力作用などについて)補正されてもよい。これは、一連の名目上同一の物体を測定するために、複数回繰り返えされてもよい。物体は、(例えば、工作機械によって機械加工されるかまたは既に切削されたような)工作物であってもよい。物体は家電部品であってもよい。
本発明の第2の態様によれば、走査プローブを担持する工作機械を使用して物体を測定する方法であって、当該工作機械は、物体に対して予めプログラムされた走査経路に沿って前記走査プローブを駆動するように配置され、そして前記走査プローブは、前記走査経路が横切られている間、前記走査プローブに対する物体の表面の空間的関係を記述するプローブデータを収集するように配置されており、前記方法は、プローブデータを収集しながら前記走査経路に沿って前記走査プローブを駆動するステップ、物体のオフセットを決定するために、前記収集されたプローブデータを分析するステップであって、前記物体のオフセットは、物体の並進および/または回転および/またはスケーリングであるステップ、および前記物体のオフセットを、本発明の第1の態様による方法を使用して計算された誤差マップまたは関数を使用して補正するステップ、を備える方法が提供されている。
誤差マップまたは関数は、物体の測定より前に生成されてもよい。好ましくは、オフセットを測定するために使用される走査経路は、誤差マップまたは関数を計算するときに使用されるのと同じ走査経路である。測定されたオフセットは、物体の公称の位置および/または向きおよび/またはサイズに対する、物体の並進および/または回転および/またはスケーリングを記述することができる。プローブデータの分析は、走査経路が横切られるときに工作機械によって生成され得るいかなる機械位置データも使用せずに実行されてもよい。
本発明の第3の態様によれば、適切なコンピュータ上で実行されるとき、本発明の第1および/または第2の態様による方法を実施する命令を備えているコンピュータプログラムが提供される。本発明はまた、コンピュータによって実行されるとき、コンピュータに上記の方法を実行させる命令を備えているコンピュータプログラム製品にも及ぶ。コンピュータプログラム製品は、データキャリア、記憶媒体、コンピュータ可読媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読媒体)または信号(例えば、一時的媒体)などを備え得る。
本発明の第4の態様によれば、物体を測定する装置であって、走査プローブを担持する工作機械を備え、当該工作機械は、物体に対して予めプログラムされた走査経路に沿って前記走査プローブを駆動するコントローラを備え、前記走査プローブは、前記走査経路が横切られている間、前記走査プローブに対する物体の表面の空間的関係を記述するプローブデータを収集するべく配置されており、前記装置は、a)前記走査プローブを、前記走査経路に沿って物体の表面上の点の位置を記述するプローブデータを収集しながら駆動し、b)物体の並進および/または回転および/またはスケーリングである、物体のオフセットを決定するために、ステップ(a)で収集されたプローブデータを分析し、c)物体に対する前記走査経路を既知の量だけ並進させおよび/または回転させおよび/またはスケーリングし、且つ物体のオフセットを決定するためにステップ(a)および(b)を繰り返し、およびd)前記再決定されたオフセットと、物体に対する前記走査経路の適用された並進および/または回転および/またはスケーリングから生じると予想されるオフセットとの間の差を記述する誤差マップまたは関数を生成して保管するべく配置されている装置が提供されている。ステップ(b)の分析は、工作機械の制御装置または別のコンピュータによって実施されてもよい。当該装置は、類似の方法について上述された特徴のいずれかを含んでもよい。
本明細書には、工作機械に取り付けられた一連の名目上同一の工作物のそれぞれのオフセット(例えば、位置および/または向きおよび/またはサイズ)を決定するための方法もまた、記載されている。方法は、一連の工作物のうちの第1の工作物を取り出すステップを備えてもよい。第1の工作物は、機械座標系において、既知の(例えば、以前に測定された)位置および/または向きおよび/またはサイズを有することができる。走査プローブからプローブデータを収集しながら、第1の工作物に対して、既知の走査経路に沿って走査プローブを移動させるために、工作機械を使用することを含むステップもまた実行されてもよい。プローブデータは、走査プローブに対する物体の表面の空間的関係(例えば、プローブに対する工作物の表面の位置)を記述することができる。走査プローブは、偏向可能なスタイラスを有することができ、そしてプローブデータは、スタイラスの偏向の大きさを記述することができる。プローブデータは、機械座標系における第1の工作物の測定された位置および/または向きを計算するために、好ましくは、対応する機械位置データなしで、使用されてもよい。位置および/または向きおよび/またはサイズの誤差は、次いで、第1の工作物の既知の位置および/または向きおよび/またはサイズと、第1の工作物の測定された位置および/または向きおよび/またはサイズと、の間の差から計算される。次いで、走査経路に対する工作物の位置および/または向きおよび/またはサイズを調整するさらなるステップが実行されてもよい。物体の新しい位置および/または向きおよび/またはサイズは、走査プローブが調整された走査経路に沿って駆動されている間に収集されたプローブデータを使用して、計算されてもよく、そしてさらなる誤差が計算されてもよい。生成された位置および/または向きおよび/またはサイズの誤差を記述するために、誤差マップまたは関数を生成するステップが、その後、実行されてもよい。方法はまた、上記の特徴のいずれかを含んでもよい。ここで、本発明が、添付の図面を参照しながら、単なる例として説明される。
図1は、スピンドルに取付けられた走査プローブを担持している工作機械を図説している。 図2は、固定具内の部品の公称位置に対するその部品のオフセットを示す。 図3は、工作物に対する走査プローブの走査経路を示す。 図4は、走査プローブが図3に示される走査経路を横切ったときに収集されたプローブデータを示す。 図5は、走査経路に対して物体をシフトさせる作用を示す。 図6は、走査経路に対して複数のシフトされた位置において物体の走査について収集されたデータの範囲を示す。
図1を参照するに、走査プローブ4を保持するスピンドル2を有する工作機械が概略的に示されている。工作機械は、工作機械の作業領域内の固定具すなわち工作物ホルダ7に配置された工作物6に対して、スピンドル2を移動させるためのモータ(図示せず)を備えている。機械の作業領域内におけるスピンドルの位置は、エンコーダなどを使用する既知の方法で正確に測定される。そのような測定値は、機械座標系(x、y、z)において画定されるスピンドル位置データ(本明細書では、「機械位置データ」と呼ばれる)を提供する。工作機械のコンピュータ数値制御装置(CNC)8が、工作機械の作業領域内でのスピンドル2の移動を制御し、そしてまた、スピンドル位置(x、y、z)を記述する機械位置データを受け取る。
走査プローブ4は、標準の解放可能な工具シャンク接続を使用して、工作機械のスピンドル2に取り付けられているプローブ本体すなわちハウジング10を備えている。プローブ4はまた、ハウジングから突出する工作物接触スタイラス12を備えている。関連する工作物6と接触する、ルビーのスタイラスボール14がスタイラス12の先端に設けられている。スタイラス先端は、プローブのハウジング10に対して偏向することができ、そして、プローブ本体10内のトランスデューサシステムが、スタイラスの偏向の大きさを測定する。走査プローブによって取得されたスタイラス偏向データは、本明細書では、「プローブデータ」と呼ばれる。プローブ4はまた、遠隔のプローブインターフェース18の対応する受信機/送信機部分と通信する送信機/受信機部分16を備えている。このようにして、走査プローブ4からのプローブデータ(例えば、合成スタイラス偏向値「d」)が、無線通信リンクを介して、インターフェース18に送信される。汎用コンピュータ20もまた、プローブインターフェース18からプローブデータを受信するために設けられている。
使用中、CNC8は、走査プローブが空間内の特定の経路に沿って移動または駆動されるのを生じさせる一連のコマンドコードを含む、いわゆる部分プログラムを実行する。このような駆動経路は、しばしば、工具経路と呼ばれるが、切削工具ではなく走査プローブが担持されているので、それは走査経路と呼ばれてもよい。プローブデータ(すなわち、スタイラスの偏向を記述する「d」データ値)および機械位置データ(すなわち、機械座標系における走査プローブの位置を記述するx、y、z値)が、走査プローブが走査経路に沿って駆動されるにつれて、取得される。プローブデータは、典型的には、予め設定された速度で収集される(例えば、スタイラスの偏向の読みは、数十ミリ秒毎に取られてもよい)。CNC8はまた、プローブを走査経路の周りで一定の送り速度で動かすように、プログラムされてもよい。送り速度は、典型的には、部分プログラムの命令に従ってスピンドルが空間内で移動される速度を制御するために、使用者によって調整され得る変数である。例えば、送り速度は、部分プログラムで設定されているパラメータを使用して画定されてもよい(例えば、コマンドF1000が、後続の補間される移動の送り速度を1000mm/分に設定するべく使用されてもよい)。
図1の装置は、機械加工プロセスの前に、工作物(または、工作物の特徴部)の位置、方向およびスケーリングを決定するために使用されてもよい。言い換えれば、装置は工作物のオフセットを見出すことができ、該オフセットは、回転オフセットおよび/または並進オフセットおよび/またはスケーリングオフセットである。測定されたオフセットは、次いで、工作物を機械加工するときに切削プログラムによって使用されてもよい。例えば、工作物の周りの切削工具の経路が、走査プロセスを使用して測定された工作物のオフセットに基づいて、並進および/または回転されてもよい。
図2は、図1を参照して説明された種類の工作機械の固定具に保持された実質的に長方形の工作物41の公称中心位置40を示している。高品質の(例えば、家庭用電化製品の製造に使用されるような)固定具は、工作物を公称位置の0.25mm程度以内に保持することができるが、この位置決め精度は、いくつかの機械加工用途にとって、依然として十分に正確ではない。工作物の実際の中心位置42も図2に示されている。この簡単な例においては、工作物4の中心の実際の位置42は、公称中心位置40からベクトルVだけオフセットされているが、公称方向から離れる方向への回転はないことが分かる。したがって、並進ベクトルVは、この例において測定される必要がある位置オフセットである。
図3は、走査経路50を示し、その周りに、図2に示された公称中心位置40に配置された中心を有している工作物41に対して走査プローブが駆動される。走査経路50は、走査プローブを工作物の表面と接触または非接触にさせたりする移動52aおよび52bを含んでいる。走査プローブ4は、それがスタイラスの偏向を測定することができる特定の偏向範囲を有し、これは、工作物が走査経路50に対して配置されてもよい許容可能な区域(ゾーン)または領域が事実上存在することを意味する。矢印54は、走査プローブが走査経路50の周りを駆動されている間に測定され得るスタイラス偏向の範囲を図説している。言い換えれば、走査プローブ50は、走査経路50が横切られている間に、スタイラスの上方および下方の偏向限界の間に位置される、任意の表面の測定値を取得することができる。
典型的な固定具は、工作物を約0.25mm以内に配置することができる一方、典型的な走査プローブは、約±0.5mmの作業スタイラス偏向範囲を有している。これは、通常、(例えば、公称工作物位置および向きに基づき)工作物の位置および/または向きが測定されることを許容する、単一の走査経路が選択されることが可能であることを意味する。以下に説明されるように、これはまた、走査経路に対する工作物の公称(固定具に画定)位置からの工作物の(角度または並進の)オフセットを測定するために、プローブデータのみが使用されることを許容する。
図4は、走査プローブが工作物に対して走査経路50の周りで駆動されるにつれ収集されたプローブデータ60を図説している。公称位置からの工作物のオフセットに起因するプローブの偏向の変動は、収集されたプローブデータ単独に見られる。特に、4つのセグメントのプローブデータ(62a、62b、62c、および62d)は、工作物の4つの平坦な側部(すなわち、図3に示された側部64a、64b、64c、および64d)からそれぞれ収集されて、識別されてもよい。走査経路は、プローブの偏向(したがって、プローブデータの大きさ)が、固定具によって画定された公称位置および向きに置かれた工作物に対して、実質的に不変であるように設定されてもよい。長方形の工作物の対立する側部について測定されたスタイラスの偏向間のいかなる変動も、工作物のオフセットを測定するために、その後、使用されてもよい。例えば、セグメント62aおよび62cのプローブデータの大きさの差は、x軸におけるオフセットを画定するために使用されてもよい一方、セグメント62bおよび62dのプローブデータの大きさの差は、y軸に沿ってのオフセットを画定するために使用されてもよい。工作物は、簡単にするために、x軸およびy軸と整列して示されているが、これは必要条件ではないことに留意されたい。
表面に沿って測定プローブを走査することによって収集されたプローブデータに加えて、より正確な(しかし、より遅い)測定技術を使用して、工作物の位置を測定することもまた可能である。例えば、複数のいわゆる接触トリガー測定値は、走査データを用いてプローブデータが取得される前または後に、収集されてもよい。これは、工作物の位置および/または向きのより正確な測定が確立されることを許容する。次いで、接触トリガーポイントは、走査手順中に収集されたプローブデータを修正するために使用されてもよい。接触トリガー測定値を使用して走査測定値を補正するためのかかる技術は、特許文献2(国際公開第2015/036796号)にさらに詳細に記載されている。
接触トリガー測定は、走査プロセス中に収集されたプローブデータを使用して行われた測定を補正することができるが、工作物が所定の走査経路に対して少しだけでも動かされると、依然として、誤差が生じることが本発明者らによって見出された。これは、走査プローブがスタイラス偏向の異なる範囲内で動作し始め、したがって、スタイラス抗力の異なる量が存するためである。特に、工作物の位置を半ミリメートル未満ずらすことは、測定されたオフセットに数十ミクロンのオーダーの誤差をもたらすことが判明した。複数の異なる工作物の位置について、接触トリガーおよびプローブデータを収集し比較することは実用的ではないが、発明者らは、これが必要ではないことを認識した。代わりに、本発明者らは、プローブデータが公称(すなわち、固定具に画定された)位置から異なる量だけオフセットされた工作物から収集されるときに生じるオフセット誤差を説明するために、誤差マップまたは関数が確立されてもよい技術を考え出した。
次に図5を参照して、工作物の複数の測定値が、誤差マップを生成するためには、どのように使用されてもよいかが説明される。図5は、図3に示された走査経路の周りに、走査プローブを移動させることによって測定されたときの工作物の第1の位置80を示している。第1の位置80は、測定されたオフセット(すなわち、走査から収集されたプローブデータを使用して計算されたオフセット)を工作物の公称位置に適用することによって、機械座標系で画定される。必須ではないが、第1の位置80はまた、一連の接触トリガー測定値を使用して、工作物を再測定することによって補正されてもよい。接触トリガー測定値を使用した第1の位置80のこの補正は、この原位置または基準位置が機械座標系において、できるだけ正確に知られることを保証する。
第1の位置80を決定した後、走査経路の位置は、工作物に対して既知の量だけシフトされる。このシフトは、物体を物理的に移動させることによって(例えば、固定具内でのその位置を調整することによって)実行されてもよいが、この例では、シフトは、物体に対する走査経路の位置に、並進を適用することによって実行される。これは、いわゆる「工作物オフセット」を走査経路に適用することによって達成され、これは、工作物が機械座標系内で効果的に移動するのを生じさせる。ここで注意すべきことは、走査中に工作物に対してシフトするのを生じさせるために、走査経路に適用される「工作物オフセット」は、工作物の位置における測定されたオフセットを調整するための測定プロセスの結果と同じ切削経路に適用される「工作物オフセット」変数である。
走査プローブは次に走査経路の周りを移動され、そして収集されたプローブデータは、工作物の第2の位置82を測定するために分析される。第1の測定と同様に、プローブデータ単独が、第2の位置82を測定するために使用される。第1の位置および第2の位置における工作物の走査のためのプローブデータは、それぞれ、プロット96および98として図6に示されている。誤差のないシステムでは、適用される工作物シフト(すなわち、走査経路に適用される工作物オフセット)が、第1の位置80と第2の位置82との間で測定される位置差と同一となるであろう。しかしながら、走査プロセスの不正確さ(特に、スタイラス抗力の変動)のために、予想されるそして測定される工作物シフトは異なる。この違いすなわち誤差は、誤差テーブルのエントリとして記録される。工作機械によって実際に適用されるオフセットは、命令されたオフセットを非常に厳密に反映するということが良い仮定であると判明したことは注目されるべきである。これは、工作機械は、短い距離にわたり極めて正確に位置を測定できるからである。
走査経路を既知の量だけシフトし、そして工作物の位置(走査)測定を繰り返す上述のプロセスは、複数回実行される。図5は、測定された第3、第4、第5および第6の位置84、86、88および90を、それぞれ、示している。しかしながら、数十、数百、さらには数千の測定値が取得されることができ、予測された工作物シフトと測定された工作物シフトとの間の差が、誤差テーブルに記録される。測定された工作物の位置に関連する誤差を画定する誤差テーブルが、このようにして構築される。走査経路を既知の量だけ並進させることに加えて、走査経路の回転もまた可能であろう。走査経路もまた、計量され、それによって物体のサイズのオフセットを変更してもよい。そのような場合、走査経路における回転シフトおよび/または走査経路のスケーリングもまた格納されている誤差テーブルが提供され得よう。誤差テーブルまたはルックアップテーブルの代わりに、オフセット誤差を記述するために、数学関数が使用され得よう。走査経路の並進、回転および/またはスケーリングもまた、走査経路オフセットの例と見なすこともでき、そのような「走査経路オフセット」は、走査プロセスに続いて決定される「物体オフセット」とは異なることに留意されたい。
誤差テーブルが生成された後、それは将来の使用のために保管されてもよい。特に、新しい工作物は、その後、工作機械の固定具に配置されるかもしれない。次に、走査プローブは走査経路の周りを駆動され、そして収集されたプローブデータ単独が新しい工作物の位置を測定するために使用される。この位置は、その後、誤差テーブルからの適切なエントリを使用して補正されてもよい。上記は本発明の単なる実施例であり、当業者は、可能である多くの変形を理解するであろうことが記憶にとどめられるべきである。

Claims (14)

  1. 走査プローブを担持する工作機械を使用して物体を測定する方法であって、当該工作機械は、物体に対して予めプログラムされた走査経路に沿って前記走査プローブを駆動するように配置され、そして前記走査プローブは、前記走査経路が横切られている間、前記走査プローブに対する物体の表面の空間的関係を記述するプローブデータを収集するように配置されており、前記方法は、
    (a)プローブデータを収集しながら前記走査経路に沿って前記走査プローブを駆動するステップ、
    (b)物体のオフセットを決定するために、ステップ(a)で収集された前記プローブデータを分析するステップであって、前記物体のオフセットは、物体の並進および/または回転および/またはスケーリングであるステップ、
    (c)物体のオフセットを再決定するために、物体に対する前記走査経路を既知の量だけ並進および/または回転および/またはスケーリングし、且つステップ(a)および(b)を繰り返すステップ、および
    (d)前記再決定されたオフセットと、物体に対する前記走査経路の適用された並進および/または回転および/またはスケーリングに起因すると予想されるオフセットとの間の差を記述する誤差マップまたは関数を生成するステップ、
    を備え
    ステップ(b)で決定されたオフセットは、物体の公称の位置および/または向きに対する物体の並進および/または回転および/またはスケーリングを記述することを特徴とする方法。
  2. 前記ステップ(c)は、前記複数の並進された走査経路および/または回転された走査経路について、複数のオフセットを決定するために、複数回繰り返されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 物体は既知のオフセットを有し、そしてステップ(b)で決定されたオフセットと前記既知のオフセットとの間の差を記述するオフセット補正が計算され、前記既知のオフセットは、物体の表面上の複数の点を測定するために前記走査プローブを接触トリガーモードで操作することによって決定されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記オフセット補正は、各再決定されたオフセットにも適用されることを特徴とする請求項に記載の方法。
  5. ステップ(b)における前記プローブデータの前記分析は、前記走査経路が横切られている間に前記工作機械によって生成される機械位置データのいずれも使用せずに実行されることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記走査プローブは作業範囲を有し、そしてステップ(c)で適用される前記並進および/または回転および/またはスケーリングが前記走査プローブと物体との間に、ステップ(a)の繰り返し中に前記走査プローブをその作業範囲内に保持する相対移動を生じさせることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の方法。
  7. ステップ(c)で適用される前記並進および/または回転は、前記走査プローブと物体との間に2mm未満の相対移動を生じさせることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の方法。
  8. 物体は前記工作機械のベッドに固定され、そしてステップ(c)は、物体に対する前記走査経路の前記並進および/または回転を導入するために、前記走査経路に回転または並進を適用することを備えることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記走査プローブは、物体に接触するための先端を有するスタイラスと、前記スタイラスの偏向を測定するための少なくとも1つのトランスデューサとを備えていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記走査プローブは、スタイラスの偏向の大きさのみを記述するプローブデータを生成する多方向単一出力走査プローブであることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記工作機械から前記物体を除去し、
    前記工作機械の名目上同一の位置に名目上同一の物体を配置し、
    プローブデータを収集しながら前記走査経路に沿って前記走査プローブを駆動し、
    前記収集されたプローブデータからオフセットを算出し、そして
    ステップ(d)で生成された誤差マップまたは関数を使用して、前記オフセットを補正するステップ、を備えることを特徴とする請求項1ないし1のいずれか一項に記載の方法。
  12. 走査プローブを担持する工作機械を使用して物体を測定する方法であって、当該工作機械は、物体に対して予めプログラムされた走査経路に沿って前記走査プローブを駆動するように配置され、そして前記走査プローブは、前記走査経路が横切られている間、前記走査プローブに対する物体の表面の空間的関係を記述するプローブデータを収集するように配置されており、前記方法は、
    プローブデータを収集しながら前記走査経路に沿って前記走査プローブを駆動するステップ、
    物体のオフセットを決定するために、前記収集されたプローブデータを分析するステップであって、前記物体のオフセットは、物体の並進および/または回転および/またはスケーリングであるステップ、および
    前記物体のオフセットを、請求項1から1のいずれか一項に記載の方法を使用して計算された誤差マップまたは関数を使用して補正するステップ、
    を備えることを特徴とする方法。
  13. 適切なコンピュータ上で実行されるとき、請求項1ないし1のいずれか一項に記載の方法を実施する命令を備えていることを特徴とするコンピュータプログラム。
  14. 物体を測定する装置であって、走査プローブを担持する工作機械を備え、当該工作機械は、物体に対して予めプログラムされた走査経路に沿って前記走査プローブを駆動するコントローラを備え、前記走査プローブは、前記走査経路が横切られている間、前記走査プローブに対する物体の表面の空間的関係を記述するプローブデータを収集するべく配置されており、前記装置は、
    (a)前記走査プローブを、前記走査経路に沿って物体の表面上の点の位置を記述するプローブデータを収集しながら駆動し、
    (b)物体の並進および/または回転および/またはスケーリングである、物体のオフセットを決定するために、ステップ(a)で収集されたプローブデータを分析し、
    (c)物体に対する前記走査経路を既知の量だけ並進させおよび/または回転させおよび/またはスケーリングし、且つ物体のオフセットを決定するためにステップ(a)および(b)を繰り返し、および
    (d)前記再決定されたオフセットと、物体に対する前記走査経路の適用された並進および/または回転および/またはスケーリングから生じると予想されるオフセットとの間の差を記述する誤差マップまたは関数を生成して保管するべく配置されており、
    ステップ(b)で決定されたオフセットは、物体の公称の位置および/または向きに対する物体の並進および/または回転および/またはスケーリングを記述することを特徴とする装置。
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