以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1は、作業機1の支援システムの全体図である。作業機1の支援システムは、表示装置が有する通信装置を介して、作業機1に生じた異常を異常管理装置40に送信するシステムである。本実施形態においては、作業者が所持する携帯端末30が表示装置を兼用している。
まず、作業機1の1つであるトラクタについて説明する。図11に示すように、トラクタ1は、走行装置7を有する走行車両3と、原動機6と、変速装置5とを備えている。走行装置7は、前輪7F及び後輪7Rを有する装置である。前輪7Fは、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。また、後輪7Rも、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。原動機6は、ディーゼルエンジン、電動モータ等である。変速装置5は、変速によって走行装置7の推進力を切換可能であると共に、走行装置7の前進、後進の切換が可能である。走行車両3にはキャビン9が設けられ、当該キャビン9内には運転席10が設けられている。運転席10の周囲には、操作装置16が設けられている。操作装置16は、作業機1の操作を行う装置である。操作装置16は、例えば、ハンドル、操作レバー、アクセルペダル等を含む。ハンドルは、オペレータが作業機1の旋回を操作する部材である。操作レバーは、オペレータが作業装置2を操作する部材である。アクセルペダルは、オペレータが原動機6の回転数を操作する部材である。
また、走行車両3の後部には、3点リンク機構等で構成された昇降装置8が設けられている。昇降装置8には、作業装置2が着脱可能である。作業装置2を昇降装置8に連結することによって、走行車両3によって作業装置2を牽引することができる。作業装置2は、耕耘する耕耘装置、肥料を散布する肥料散布装置、農薬を散布する農薬散布装置、収穫を行う収穫装置、牧草等の刈取を行う刈取装置、牧草等の拡散を行う拡散装置、牧草等の集草を行う集草装置、牧草等の成形を行う成形装置等である。なお、図11では、作業装置2として刈取装置を取り付けた例を示している。
図1に示すように、トラクタ1は、制御装置21と、測位装置50Bと、車両通信部24と、異常検出部25と、を有している。制御装置21は、CPUや電子回路等から構成され、作業機1に関する様々な制御を行う。制御装置21は、制御部22と、車両記憶部23と、を有している。制御部22は、CPU等から構成され、作業機1に関する様々な制御を行う。制御部22は、例えば、操作装置16から入力された操作情報に基づいて、作業装置2及び走行装置7の制御を行う。また、作業機1に電装品の故障や異常、作業装置2の故障や異常等が生じた場合、制御部22(制御装置21)は、当該異常を条件に作業機1の制御を行う。具体的には、例えば、制御部22は、当該異常を条件に作業機1を停止させる。車両記憶部23は、不揮発性のメモリ等であって、作業機1の情報を含む様々な情報を記憶する。
測位装置50Bは、D-GPS、GPS、GLONASS、北斗、ガリレオ、みちびき等の衛星測位システム(測位衛星)により、自己の位置(緯度、経度を含む測位情報)を検出可能である。即ち、測位装置50Bは、測位衛星から送信された衛星信号(測位衛星の位置、送信時刻、補正情報等)を受信し、衛星信号に基づいて、作業機1の位置(例えば、緯度、経度)を検出する。本実施形態において、例えば、測位装置50Bは、作業機1のキャビン9の上部(ルーフ)に設けられている。測位装置50Bが検出した作業機1の位置情報は、車両通信部24を介して携帯端末30に送信される。なお、測位装置50Bは、作業機1の位置を検出することができればよく、その取り付け位置や構成は、上記構成に限定されない。
車両通信部24は、例えば、携帯端末30に設けられた通信装置51Aと通信する装置である。車両通信部24は、近距離、或いは、長距離の通信を行う装置である。車両通信部24は、通信規格IEEE802.15.1シリーズのBluetooth(登録商標)等により、通信装置51Aと無線通信を行う。なお、車両通信部24は、通信装置51Aと有線通信を行う構成であってもよい。
異常検出部25は、各種信号(検出信号、スイッチ信号、指令信号等)を用いて、電装品の故障や異常、作業装置2の故障や異常等を検出する。異常検出部25は、電装品の故障や異常、作業装置2の故障や異常等が検出(トラブルが発生を検出)すると、当該異常検出部25は、作業機1に異常が発生したことを示す報知信号(報知情報)を車載ネットワークN1に出力し、制御装置21に報知情報を送信する。当該報知情報は、通信装置51Aを介して携帯端末30に送信される。
携帯端末30は、作業者が所持する端末であり、例えば、PCや比較的演算能力の高いスマートフォン(多機能携帯電話)等で構成されている。図1に示すように、携帯端末30は、作業機1に生じた異常を異常管理装置40に送信する表示装置を兼用している。携帯端末30は、端末制御装置31と、位置検出装置50Aと、通信装置51Aと、表示部52Aと、端末操作部33と、を有している。
端末制御装置31は、CPUや電気回路等から構成され、携帯端末30に関する様々な制御を行う。端末制御装置31は、端末記憶部32を有している。端末記憶部32は、不揮発性のメモリ等であって、通信装置51Aが受信した情報等を記憶する。
位置検出装置50Aは、測位装置50Bと同様に、自己の位置を検出可能であり、携帯端末30の位置(例えば、緯度、経度)、即ち、携帯端末30を所持する作業者の位置を検出する。
通信装置51Aは、車両通信部24や異常管理装置40のサーバ通信部44と無線通信を行う装置である。通信装置51Aは、例えば、Wi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)などにより車両通信部24やサーバ通信部44との無線通信を行う。通信装置51Aは、例えば、車両通信部24から受信した作業機1の位置を異常管理装置40に送信する。なお、通信装置51Aは、データ通信網や携帯電話通信網などにより車両通信部24やサーバ通信部44との無線通信を行うものであってもよい。
表示部52Aは、端末記憶部32に記憶されている種々の情報や、通信装置51Aが受信した情報を表示することができる。表示部52Aは、例えば、図2A~図3に示すような画面を表示することができる。
端末操作部33は、携帯端末30を操作可能なダイヤルスイッチや操作ボタンである。端末操作部33は、操作信号を端末制御装置31に入力し、携帯端末30を操作することができる。なお、表示部52Aが作業者の指先等で操作可能なタッチパネル等である場合、端末操作部33の代わりに、表示部52Aを操作することで携帯端末30を操作できるようにしてもよい。
以下の説明において、説明の都合上、作業機1を操作する作業者が所持している携帯端末30を第1携帯端末30Aとして説明し、作業機1を操作しない作業者(例えば、異なる圃場で作業を行っている作業者)が所持している携帯端末30を第2携帯端末30Bとして説明する。
図1に示すように、異常管理装置(サーバ)40は、支援元Rに設けられており、当該支援元Rの支援者に情報を送信することで指示を行う。異常管理装置40は、サーバ制御装置41と、サーバ通信部44と、を有している。サーバ制御装置41は、CPUや電子回路等から構成され、様々な演算処理を行う。本実施形態において、サーバ制御装置41は、サーバ記憶部42を有している。サーバ記憶部42は、不揮発性のメモリ等であって、種々のプログラム等を記憶する。
サーバ通信部44は、例えば、通信規格であるIEEE802.11シリーズのWi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)等により、携帯端末30の通信装置51Aや支援者を含む外部と無線通信を行うものである。なお、サーバ通信部44は、例えば、携帯電話通信網やデータ通信網や携帯電話通信網などにより、通信装置51Aと無線通信を行うものであってもよい。サーバ通信部44は、通信装置51Aを介して車両通信部24から情報を受信する。例えば、サーバ通信部44は、通信装置51Aを介して位置検出装置50Aが検出した位置情報を受信する。
サーバ制御装置41は、グループ登録部43を有している。グループ登録部43は、CPUやサーバ記憶部42に記憶されているプログラム等から構成されている。グループ登録部43は、複数の作業者と、当該作業者を管理する管理者(例えば棟梁)と、ディーラEと、を関連付けてサーバ記憶部42に登録する。即ち、グループ登録部43は、複数の作業者、管理者、及びディーラEを1つのグループとして登録する。さらに、グループ登録部43は、複数の作業者、管理者、及びディーラEと、複数の作業者、管理者、及びディーラEがそれぞれ所持している端末と、を関連付けて登録する。即ち、異常管理装置40には、携帯端末30と当該携帯端末30に割り当てられた作業者(作業者名)とが関連付けられており、携帯端末30を異常管理装置40にログインすることによって、異常管理装置40は携帯端末30に割り当てられた作業者が特定できるようになっている。また、異常管理装置40には、管理者が使用する管理端末60と当該管理端末60に割り当てられた管理者(管理者名)とが関連付けられており、管理端末60を異常管理装置40にログインすることによって、異常管理装置40は管理端末60に割り当てられた管理者が特定できるようになっている。加えて、異常管理装置40には、ディーラが使用するディーラ端末と当該ディーラ端末に割り当てられたディーラ(ディーラ名)Eとが関連付けられており、ディーラ端末を異常管理装置40にログインすることによって、異常管理装置40はディーラ端末に割り当てられたディーラEが特定できるようになっている。即ち、異常管理装置40は、作業者が所持している形態端末に基づいて、当該作業者を管理する管理者や、当該作業者が操作している作業機1を販売したディーラEを特定することができる。なお、本実施形態において、グループ登録部43は、複数の作業者、管理者、及びディーラEを1つのグループとして登録するが、複数の作業者、管理者、及びディーラEに加えて、支援元Rや、支援元Rの支援者を1つのグループとして登録するものであってもよいし、グループの構成は、上記構成に限定されない。
本実施形態における作業機1の支援システムは、要求スイッチ54Aが操作され、作業機1に生じた異常に対して支援が要求されている場合に、支援元Rが指定された場所に支援に向かうことで、支援が不要な場合にも支援に向かうという無駄を省く事が出来るシステムである。また、作業機1の支援システムでは、所定の重要度以上の異常が作業機1に生じている場合には、要求スイッチ54Aを操作しなくとも、支援元Rは、支援に向かうことができる。本実施形態においては、携帯端末30が作業機1の異常を取得し、当該携帯端末30から異常管理装置40を介して支援元Rに支援を要求する。
携帯端末30について詳しく説明すると、図1に示すように、携帯端末30は、異常取得部53Aと、要求スイッチ54Aと、選択部55Aと、解除スイッチ56Aと、を備えている。
異常取得部53Aは、作業機1の異常を取得する。具体的には、通信装置51Aが車両通信部24から報知情報を受信し、異常取得部53Aは、当該報知情報に基づいて、作業機1の異常を取得する。当該作業機1の異常は、位置検出装置50Aが検出した位置(作業者の位置)と作業機1から送られてきた作業機1の位置情報とに対応付けられ、通信装置51Aにより異常管理装置40に送信される。
要求スイッチ54Aは、異常取得部53Aが取得した異常の支援を要求するスイッチである。要求スイッチ54Aが操作されて要求が行われると、通信装置51Aは、要求信号を送信することで、異常に対する支援を要求する旨を異常管理装置40に送信する。図2B及び図2Dに示すように、本実施形態において、要求スイッチ54Aは、表示部52Aに表示される画像である。表示部52Aがタッチパネル等である場合、当該表示部52Aを操作することで、要求スイッチ54Aを操作できる。一方、表示部52Aがタッチパネル等でなく、携帯端末30が表示部52Aとは別に端末操作部33を有している場合、当該端末操作部33を操作することで、要求スイッチ54Aを操作できる。要求スイッチ54Aは、異常取得部53Aが異常を取得した場合、表示部52Aに表示される。一方、異常取得部53Aが異常を取得していない場合、表示部52Aに表示されない。なお、本実施形態において、要求スイッチ54Aは、表示部52Aに表示された画像であるが、当該要求スイッチ54Aは、異常取得部53Aが取得した異常の支援を要求する操作ができればよく、携帯端末30に設けられた物理的な押しボタンスイッチであってもよいし、上記構成には限定されない。また、要求スイッチ54Aは、異常取得部53Aが異常を取得した場合、表示部52Aに表示され、異常取得部53Aが異常を取得していない場合、表示部52Aに表示されないが、当該要求スイッチ54Aは、異常取得部53Aが異常を取得していない場合に異なる表示形態で表示されるようなものであってもよいし、その表示方法は上記構成に限定されない。
選択部55Aは、支援の支援先の場所である複数の支援場所から、一の支援場所を選択可能である。選択部55Aは、CPUや端末記憶部32に記憶されているプログラム等から構成されている。選択部55Aは、表示部52Aに、支援の支援先の候補として複数の支援場所を表示させる。具体的には、例えば、選択部55Aは、図2Cに示すように、表示部52Aに選択画面W1を表示させる。表示部52Aは、選択画面W1に候補ブロック81Aと決定ボタン82Aとを表示する。候補ブロック81Aは、複数の支援場所のうち、一の支援場所と対応付けられており、操作することで当該一の支援場所が選択状態になる。候補ブロック81Aは、選択の前後において色彩が変化するなど表示形態を異ならせて表示される。図10に示すように、候補ブロック81Aには、例えば、作業機がいる圃場Sを示す「作業機がいる圃場」、作業者がいる圃場Aを示す「あなた(作業者名)がいる圃場」、作業者の上司がいる圃場Bを示す「上司(作業者名)がいる圃場」、管理者が事務作業を行う事務所Cを示す「管理者がいる事務所」、圃場や納屋D、ディーラE等が表示される。決定ボタン82Aは、操作可能であり、且つ、選択状態の候補ブロック81Aに対応する支援場所を支援の要求先である一の支援場所として選択を決定(確定)するボタンである。図10の圃場A、圃場B、事務所C、納屋D及びディーラEは、説明の便宜上示したもので、圃場A、圃場B、事務所C、納屋D及びディーラEの位置は限定されない。
なお、候補ブロック81Aは、上記の支援場所の他に「その他の場所を選ぶ」という項目であってもよく、「その他の場所を選ぶ」の候補ブロック81Aを選択すると、他の支援場所を選択する画面に遷移するような構成であってもよい。また、決定ボタン82Aを操作しなくとも、候補ブロック81Aを操作することで当該操作された候補ブロック81Aに対応する支援場所を支援の要求先である一の支援場所として選択を決定するような構成であってもよいし、選択画面W1の表示は、上記構成に限定されない。
選択部55Aにより選択された一の支援場所は、要求スイッチ54Aにより要求が行われた場合に、通信装置51Aによって支援元R(異常管理装置40)に送信される。言い換えると、通信装置51Aは、要求スイッチ54Aにより要求が行われた場合に、選択部55Aによって選択された一の支援場所を支援元Rに送信する。複数の支援場所は、第1場所と第2場所とを含んでいる。即ち、表示部52Aは、複数の支援場所として第1場所と第2場所とを表示する。
第1場所は、予め設定された所定の支援場所である。第1場所は、端末記憶部32に予め記憶されている場所であり、携帯端末30を操作することで任意に場所を設定することができるような構成であってもよい。第1場所は、例えば、管理者がいる事務所Cや所定の圃場(例えば、圃場A,圃場Bなど)、納屋D等である。
第2場所は、位置検出装置50Aが検出した位置に対応する支援場所である。本実施形態において、第2場所は、「作業機がいる圃場」、「あなた(作業者名)がいる圃場」と表示されているが、第2場所は、位置座標と対応付けられて端末記憶部32に予め記憶されており、当該位置座標及び位置検出装置50Aが検出した位置に基づいて「圃場S」、「圃場A」と表示されるような構成であってもよい。
解除スイッチ56Aは、制御装置21で行う制御の条件から異常を除外することが可能なスイッチである。本実施形態において、解除スイッチ56Aは、制御装置21の作業機1の停止条件から異常を除外することが可能なスイッチである。解除スイッチ56Aが操作されると、通信装置51Aは、解除信号を送信することで、異常に対する支援が不要である旨を異常管理装置40に送信する。本実施形態において、解除スイッチ56Aは、図2Dに示すように、表示部52Aに表示される画像である。表示部52Aがタッチパネル等である場合、当該表示部52Aを操作することで、解除スイッチ56Aを操作できる。一方、表示部52Aがタッチパネル等でなく、携帯端末30が表示部52Aとは別に端末操作部33を有している場合、当該端末操作部33を操作することで、解除スイッチ56Aを操作できる。解除スイッチ56Aは、異常取得部53Aが取得した異常が所定の重要度未満である場合、表示部52Aに表示される。一方、異常取得部53Aが取得した異常が所定の重要度以上である場合、表示部52Aに表示されない。具体的には、異常取得部53Aが取得した異常が所定の重要度未満である場合、端末制御装置31は、解除スイッチ56Aを表示部52Aに表示させ、異常が所定の重要度以上である場合、端末制御装置31は、解除スイッチ56Aを非表示にする。
なお、本実施形態において、解除スイッチ56Aは、表示部52Aに表示された画像であるが、当該解除スイッチ56Aは、異常取得部53Aが取得した異常の支援を解除する操作ができればよく、携帯端末30に設けられた物理的な押しボタンスイッチであってもよいし、上記構成には限定されない。また、本実施形態において、解除スイッチ56Aは、異常取得部53Aが取得した異常が所定の重要度未満である場合、表示部52Aに表示され、異常が所定の重要度以上である場合、表示部52Aに表示されないが、当該解除スイッチ56Aは、異常が所定の重要度以上である場合に異なる表示形態で表示されるようなものであってもよいし、異常が発生した際に常に表示する形態であってもよく、その表示方法は上記構成に限定されない。なお、解除スイッチ56Aが常に表示されている場合、作業機1に搭乗している作業者が判断して解除スイッチ56Aを操作する。また、本実施形態において、第1携帯端末30Aと第2携帯端末30Bとの両方の携帯端末30が、異常取得部53Aと、要求スイッチ54Aと、選択部55Aと、解除スイッチ56Aと、を備えているが、第2携帯端末30Bは、少なくとも、位置検出装置50Aを備えており、当該第2携帯端末30Bを所持する作業者の位置を検出し、当該位置を異常管理装置40に送信することができればよく、必ずしも異常取得部53Aと、要求スイッチ54Aと、選択部55Aと、解除スイッチ56Aと、を備えている必要はない。
異常管理装置40について詳しく説明すると、図1に示すように、異常管理装置40は、重要度判断部45と、指示部46と、通知部47と、を有している。重要度判断部45、指示部46、及び通知部47は、CPUやサーバ記憶部42に記憶されているプログラム等から構成されている。重要度判断部45は、通信装置51Aから受信した異常を予め設定された重要度に応じてレベル分けする。重要度判断部45は、当該レベル分けした異常が所定以上であるか、又は所定未満であるかを判断する。具体的には、重要度判断部45は、当該レベル分けした異常の重要度が第1閾値以上であるか、又は第2閾値未満であるかを判断する。第1閾値及び第2閾値は、異常の重要度のレベルに応じて予め設定されており、サーバ記憶部42に記憶されている。第2閾値の重要度レベルは、第1閾値の重要度レベル未満である。なお、第1閾値及び第2閾値の重要度のレベルは、任意に変更できてもよく、第1閾値及び第2閾値の重要度のレベルの変更は、異常管理装置40と通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン(多機能携帯電話)、タブレット等のコンピュータ等の端末を操作することで行う。
指示部46は、CPUやサーバ記憶部42に記憶されているプログラム等から構成されている。指示部46は、サーバ通信部44を介して、支援元Rの支援者に支援場所へ支援をするよう指示する。具体的には、指示部46は、通信装置51Aから一の支援場所を受信した場合、及び通信装置51Aから受信した異常が所定の重要度以上である場合に、支援者に支援場所へ支援をするよう指示する。詳しくは、指示部46は、通信装置51Aから一の支援場所を受信した場合、支援元Rの支援者に当該一の支援場所へ支援をするよう指示する。また、指示部46は、重要度判断部45が通信装置51Aから受信した異常の重要度が所定以上であると判断した場合、支援元Rの支援者に複数の支援場所のいずれかの支援場所へ支援をするよう指示する。なお、重要度判断部45が通信装置51Aから受信した異常の重要度が所定以上であると判断した場合において、指示部46が指示する支援場所は、複数の支援場所のいずれかであればよく、複数の支援場所のうち予め設定された支援場所であってもよい。斯かる場合、当該支援場所の設定は、管理者が操作する管理端末60によって行う。
また、指示部46は、サーバ通信部44を介して、第1携帯端末30Aに対して解除スイッチ56Aを表示するよう指示する。具体的には、指示部46は、通信装置51Aから受信した異常の重要度が所定の重要度未満である場合に、サーバ通信部44を介して通信装置51Aに表示指示信号を送信することで、第1携帯端末30Aに解除スイッチ56Aを表示するよう指示する。
通知部47は、指示部46が支援者に支援場所へ支援をするよう指示すると、支援先の作業者や管理者に対して、支援者が支援に向かう旨を通知する。具体的には、例えば、通知部47は、図3に示すように、サーバ通信部44を介して支援先の作業者が所持している第2携帯端末30Bや、管理者の管理端末60に対して、作業機1、作業機1の異常、支援を要求した作業者、及び支援者の情報を送信する。詳しくは、指示部46が支援者に支援場所へ支援をするよう指示すると、通知部47は、通信装置51Aから受信した異常に基づいて、当該異常が生じた作業機1と、作業機1の異常を取得する。また、通知部47は、要求信号(異常に対する支援を要求する旨)を送信した携帯端末30と、サーバ記憶部42に記憶されている情報と、に基づいて支援を要求した作業者を特定する。これによって、通知部47は、サーバ通信部44を介して支援先の作業者が所持している第2携帯端末30Bや、管理者の管理端末60に対して、作業機1、作業機1の異常、支援を要求した作業者、及び支援者の情報を送信する。なお、通知部47が第2携帯端末30Bや管理端末60に対して送信する情報は、支援者の到着時間や支援に必要な時間等を含んでいてもよく、上述した情報に限定されない。
サーバ制御装置41は、支援の支援先の場所である複数の支援場所を設定するマップ登録部48を有している。マップ登録部48は、CPUやサーバ記憶部42に記憶されているプログラム等から構成されている。マップ登録部48は、所定の圃場の輪郭、例えば、所定の圃場の輪郭に対応した位置と、位置座標、作業者等を対応付けてサーバ記憶部42に登録する。
以下、複数の支援場所のうち、第1場所、第2場所の設定について詳しく説明する。第1場所の設定は、管理者が管理端末60を用いて設定する。管理端末60は、異常管理装置40と通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン(多機能携帯電話)、タブレット等のコンピュータ等の端末で、農作業を管理する管理者に割り当てられたパーソナルコンピュータ(PC)等である。管理端末60は、管理装置に関する様々な制御を行う管理制御装置61と、通信装置51Aやサーバ通信部44と無線通信を行う管理通信部62と、様々な情報を表示する管理表示部63と、を有している。管理表示部63は、液晶パネル、タッチパネル、その他のパネルのいずれかで構成された表示画面を有しており、作業を支援するための情報の他に、トラクタ1、作業装置2に関する様々な情報を表示可能である。
以下の説明においては、圃場を第1場所として登録する場合を例に説明する。図4に示すように、作業者(運転者)が管理表示部63に対して所定の操作を行うと、マップ登録部48は、管理表示部63の管理表示部63にマップ登録画面M1を表示する。マップ登録画面M1には、圃場を含むマップMP1、トラクタ1の車体位置VP1、圃場名及び圃場管理番号等の圃場識別情報が表示される。マップMP1には、圃場を示す画像データの他に緯度、経度等の位置情報が対応付けられている。トラクタ1が圃場内に入り、圃場内を周回すると、マップ登録画面M1には、トラクタ1が周回したときに測位装置50Bが検出した現在の車体位置VP1が表示される。トラクタ1による圃場内の周回が終了し、マップ登録画面M1に表示された登録ボタン49が選択されると、図5Aに示すように、マップ登録部48は、トラクタ1が周回したときの複数の車体位置によって得られた走行軌跡K1を圃場の輪郭(外形)H1とし、当該輪郭H1で表される圃場マップMP2を圃場識別情報と共に登録する。
なお、図5Bに示すように、マップ登録部48は、車体位置VP1で示される走行軌跡から変曲点を演算して変曲点を結ぶ輪郭K2を圃場の輪郭H1(圃場マップMP2)として登録してもよいし、図5Cに示すように、トラクタ1が周回する際に運転者等がトラクタ1に設けられたスイッチ等によって圃場の端部を指定し指定された端部を結んだ輪郭K3を輪郭H1(圃場マップMP2)として登録してもよい。上述した支援場所(圃場)の登録方法は、一例であり、別途圃場の地図情報を用いて任意の圃場を登録するなど、限定されない。圃場の輪郭、即ち、圃場マップMP2は、位置(緯度、経度)で示されたデータであっても、座標(X軸、Y軸)系で示されたデータであっても、その他の表現で示されたデータであってもよい。
サーバ記憶部42は、マップ登録部48によって登録した輪郭(外形)を示す圃場マップMP2を記憶する。即ち、サーバ記憶部42は、圃場マップMP2、圃場の輪郭を示すデータ(所定の圃場を表すためのデータ)を記憶する。具体的には、サーバ記憶部42は、圃場マップMP2、及び圃場の輪郭を示すデータを座標と対応付けて記憶する。さらに、サーバ記憶部42は、圃場マップMP2、及び圃場の輪郭を示すデータを作業者や場所の名称と対応付けて記憶する。例えば、サーバ記憶部42は、圃場マップMP2の1つを圃場Aと対応付けたり、管理者が所在する事務所Cを当該事務所Cの座標と対応付けたりして第1場所として記憶する。
異常管理装置40は、作業機1の位置情報や作業者の位置情報が送られてきた時に、当該位置情報を含む圃場マップMP2が登録されている場合、当該圃場マップMP2の場所を第2場所に設定する。
以下、作業機1に異常が発生した場合における作業機1の支援システムの一連の流れについて説明する。
まず、主に図6Aを用いて、作業機1の支援システムにおける作業機1の一連の流れについて説明する。制御装置21は、作業機1に異常が生じているか否かを確認する(S1)。具体的には、制御装置21は、異常検出部25から報知情報が送信されているか否かを確認する。異常検出部25が電装品の故障や異常、作業装置2の故障や異常等を検出した場合、異常検出部25は、制御装置21に報知情報を送信し、制御装置21は、当該報知情報を受信することで異常の発生を確認する。
制御装置21は、作業機1に異常が生じていることを確認した場合(S1、Yes)、変速装置5等を制御して作業機1を停止させる(S2)。制御装置21は、作業機1を停止すると、車両通信部24から第1携帯端末30Aの通信装置51Aに異常を送信する(S3)。
制御装置21は、第1携帯端末30Aの通信装置51Aから解除スイッチ56Aが操作されたかを確認する(S4)。具体的には、制御装置21は、車両通信部24が通信装置51Aから解除信号(解除スイッチ56Aが操作された旨)を受信したか否かを確認する。制御装置21は、第1携帯端末30Aの通信装置51Aから解除スイッチ56Aが操作されたことを確認した場合(S4、Yes)、作業機1の停止の条件から当該受信した異常を除外し、作業機1の停止を解除する(S5)。
つぎに、主に図6Bを用いて、作業機1の支援システムにおける第1携帯端末30Aの一連の流れについて説明する。異常取得部53Aは、通信装置51Aが車両通信部24から報知情報を受信したか否かを確認する(S10)。通信装置51Aが報知情報を受信している場合(S10、Yes)、異常取得部53Aは、当該通信装置51Aが受信した報知情報を取得する(S11、第1ステップ)。異常取得部53Aは、取得した報知情報に基づいて、作業機1の異常と位置情報を取得する。異常取得部53Aが作業機1の異常を取得すると、位置検出装置50Aは、測位衛星から送信された衛星信号を受信し、衛星信号に基づいて、第1携帯端末30Aの位置、即ち、第1携帯端末30Aを所持する作業者の位置を検出する(S12)。通信装置51Aは、異常取得部53Aが取得した作業機1の異常と、作業機1から送られてきた作業機1の位置及び位置検出装置50Aが検出した作業者の位置と、を対応付けて外部(異常管理装置40)に送信する(S13)。
端末制御装置31は、表示部52Aに要求スイッチ54Aを表示させる(S14)。端末制御装置31は、異常管理装置40の指示部46から解除スイッチ56Aを表示するよう指示されているかを確認する(S15)。具体的には、端末制御装置31は、通信装置51Aが異常管理装置40のサーバ通信部44から表示指示信号(解除スイッチ56Aを表示する旨)を受信しているか否かを確認する。指示部46から解除スイッチ56Aを表示するよう指示されている場合(S15、Yes)、端末制御装置31は、表示部52Aに解除スイッチ56Aを表示させる(S16)。端末制御装置31は、解除スイッチ56Aが操作されているかを確認する(S17)。解除スイッチ56Aが操作された場合(S17、Yes)、通信装置51Aは、車両通信部24に対して解除信号(解除スイッチ56Aが操作された旨)を送信し、端末制御装置31は、解除スイッチ56Aを非表示にする(S18)。
端末制御装置31は、要求スイッチ54Aが操作されたかを確認する(S19)。要求スイッチ54Aが操作された場合(S19、Yes)、通信装置51Aは、要求信号(異常に対する支援を要求する旨)を異常管理装置40に送信し、端末制御装置31は、要求スイッチ54Aを非表示にする(S20、第2ステップ)。端末制御装置31が要求スイッチ54Aを非表示にすると、選択部55Aが表示部52Aに支援の支援先の候補として複数の支援場所を表示させる(S21)。端末制御装置31は、複数の支援場所のうち、一の支援場所が選択されたかを確認する(S22)。具体的には、端末制御装置31は、候補ブロック81Aが選択状態になり、且つ、決定ボタン82Aが操作されたかを確認する。第1携帯端末30Aが操作されて、複数の支援場所のうち、一の支援場所が選択されると(S22、Yes)、通信装置51Aがサーバ通信部44に対して一の支援場所を送信する(S23、第3ステップ)。即ち、通信装置51Aは、要求スイッチ54Aにより要求が行われた場合に、選択部55Aによって選択された一の支援場所を支援元Rに送信する。詳しくは、複数の支援場所のうち、一の支援場所として第1場所が選択された場合、通信装置51Aは、第1場所を支援元Rに送信する。一方、複数の支援場所のうち、一の支援場所として第2場所が選択された場合、通信装置51Aは、第2場所に対応する位置情報を支援元Rに送信する。例えば、第2場所が異常の生じた作業機1がいる圃場である場合、通信装置51Aは、作業機1から送られてきた位置情報を送信する。或いは、第2場所が異常の生じた作業機1で作業を行っていた作業者がいる圃場である場合、通信装置51Aは、第1携帯端末30Aの位置検出装置50Aが検出した位置情報を送信する。また、第2場所が異常の生じた作業機1で作業を行っていた作業者とは別の作業者がいる圃場である場合、通信装置51Aは、当該別の作業者が所持している第2携帯端末30Bの位置検出装置50Aが検出した位置情報を送信する。
また、主に図6Cを用いて、作業機1の支援システムにおける異常管理装置40の一連の流れについて説明する。重要度判断部45は、第1携帯端末30Aから作業機1の異常を受信しているか否かを確認する(S30)。具体的には、重要度判断部45は、サーバ通信部44が通信装置51Aから作業機1の異常と作業者の位置とを対応付けた情報を受信しているか否かを確認する。重要度判断部45が第1携帯端末30Aから作業機1の異常を受信していることを確認した場合(S30、Yes)、重要度判断部45は、当該異常の重要度が第1閾値以上であるか否かを判断する(S31)。具体的には、重要度判断部45は、サーバ記憶部42から第1閾値を取得し、当該異常の重要度が第1閾値以上であるかを判断する。サーバ制御装置41が異常は第1閾値以上、即ち所定の重要度以上であると判断した場合(S31、Yes)、指示部46は、支援元Rの支援者に複数の支援場所のいずれかの支援場所へ支援をするよう指示する(S32)。具体的には、指示部46は、支援者に対してサーバ通信部44を介して、サーバ記憶部42に記憶されている複数の支援場所のうち、予め設定された一の支援場所へ支援をするよう指示する。指示部46は、当該いずれかの支援場所の位置情報と、作業機1の異常と、を含む情報を支援元Rの支援者が有する端末に送信することで、支援元Rの支援者に当該一の支援場所へ支援をするよう指示する。また、通知部47は、支援先の作業者や管理者に対して、支援者が支援に向かう旨を通知する(S33)。具体的には、例えば、通知部47は、サーバ通信部44を介して支援先の作業者が所持している第2携帯端末30Bや、管理者の管理端末60に対して、作業機1、作業機1の異常、支援を要求した作業者、及び支援者の情報を送信する。
また、サーバ制御装置41が異常は第1閾値未満、即ち所定の重要度未満であると判断した場合(S31、No)、重要度判断部45は、当該異常の重要度が第2閾値未満であるか否かを判断する(S34)。具体的には、重要度判断部45は、サーバ記憶部42から第2閾値を取得し、当該異常の重要度が第2閾値未満であるかを判断する。サーバ制御装置41が異常は第2閾値以上、即ち所定の重要度未満であると判断した場合(S34、Yes)、指示部46は、サーバ通信部44を介して、第1携帯端末30Aに対して解除スイッチ56Aを表示するよう指示する(S35)。具体的には、指示部46は、サーバ通信部44を介して通信装置51Aに表示指示信号を送信することで、第1携帯端末30Aに解除スイッチ56Aを表示するよう指示する。また、サーバ制御装置41は、第1携帯端末30Aから要求信号(異常に対する支援を要求する旨)を受信しているか否かを確認する(S36)。サーバ通信部44が通信装置51Aから要求信号を受信している場合(S36、Yes)、異常管理装置40は、第1携帯端末30Aから一の支援場所を受信しているか否かを確認する(S37)。具体的には、異常管理装置40は、サーバ通信部44が通信装置51Aから一の支援場所を受信しているか否かを確認する。第1携帯端末30Aから一の支援場所を受信している場合(S37、Yes)、指示部46は、支援元Rの支援者に当該一の支援場所へ支援をするよう指示する(S38、第4ステップ)。詳しくは、一の支援場所が第1場所である場合、指示部46は、サーバ記憶部42から一の支援場所に対応付けられた位置情報を取得する。また、一の支援場所が第2場所である場合、指示部46は、第2場所の位置情報に基づいて、第2場所をサーバ記憶部42から取得する。指示部46は、当該位置情報と、作業機1の異常と、を含む情報を支援元Rの支援者が有する端末に送信することで、支援元Rの支援者に当該一の支援場所へ支援をするよう指示する。また、通知部47は、支援先の作業者や管理者に対して、支援者が支援に向かう旨を通知する(S39)。具体的には、例えば、通知部47は、サーバ通信部44を介して支援先の作業者が所持している第2携帯端末30Bや、管理者の管理端末60に対して、作業機1、作業機1の異常、支援を要求した作業者、及び支援者の情報を送信する。
上述した作業機1の支援システムは、作業機1の異常を取得する異常取得部53Aと、異常取得部53Aが取得した異常の支援を要求する要求スイッチ54Aと、支援の支援先の場所である複数の支援場所から、一の支援場所を選択可能な選択部55Aと、要求スイッチ54Aにより要求が行われた場合に、選択部55Aによって選択された一の支援場所を支援元Rに送信する通信装置51Aと、を備えている。
上記構成によれば、支援元Rは、要求スイッチ54Aが操作されることで、異常に対する支援が要求されているという意思確認をすることができる。このため、支援が不要な場合にも支援に向かうという無駄を省く事が出来る。これによって、支援が必要な場合にのみ支援に向かうことができ、効率化を図ることができる。また、選択部55Aにより、複数の支援場所から所定の支援場所を予め指定することができる。このため、支援先を指定するための連絡を省略することができ、支援元Rは、支援場所へ迅速に支援に向かうことができる。
また、作業機1の支援システムは、作業機1、作業機1を操作する作業者、及び作業者とは別の作業者の少なくともいずれかの位置を検出する位置検出装置50Aと、複数の支援場所として予め設定された所定の第1場所と、位置検出装置50Aが検出した位置に対応する第2場所と、を表示する表示部52Aと、を備えている。
上記構成によれば、支援元Rは、作業機1の位置や作業者の位置に支援に向かうのではなく、作業機1の位置や作業者の位置を含む場所や、予め設定された所定の支援場所へ支援に向かうため、また、作業者とは別の作業者が滞在する支援場所を選択することができるため、支援元Rと対応する権限を有さない者が、当該支援元Rと対応するという無駄をなくすことができ、支援の効率化を図ることができる。
また、作業機1の支援システムは、支援元Rに設けられ、且つ、通信装置51Aと通信可能な異常管理装置40を備え、異常管理装置40は、通信装置51Aから一の支援場所を受信した場合、支援元Rの支援者に当該一の支援場所へ支援をするよう指示する指示部46を有している。
上記構成によれば、異常管理装置40が一元して支援者に指示を行うため、支援元Rは、いずれかの支援者がどの支援先に支援に向かっているかを管理する事が出来る。このため、支援指示を的確に行うことができる。
また、作業機1の支援システムは、異常取得部53Aが異常を取得した場合、当該異常を条件に作業機1の制御を行う制御装置21と、異常を制御装置21で行う制御の条件から除外することが可能な解除スイッチ56Aと、を備えている。
上記構成によれば、異常が生じて、制御装置21が作業機1の制御を行った場合であっても、解除スイッチ56Aを操作することで作業機1の制御を解除、即ち異常を解除することができる。これによって、異常による制御装置21の制御によって作業機1の作業効率が低下することを抑止することができる。
また、解除スイッチ56Aは、異常取得部53Aが取得した異常が所定の重要度未満である場合に条件から除外する。
上記構成によれば、異常の重要度が比較的低い場合には、解除スイッチ56Aを操作することで作業機1の停止を解除して、作業機1による作業を続行することができる。
また、異常取得部53Aが異常を取得した場合、当該異常を条件に作業機1を停止させる制御装置21と、異常取得部53Aが取得した異常が所定の重要度未満である場合、異常を制御装置21の条件から除外することが可能な解除スイッチ56Aと、を備えている。
また、通信装置51Aは、異常管理装置40に異常取得部53Aが取得した異常を送信し、異常管理装置40は、受信した異常が所定の重要度以上である場合、支援元Rの支援者に複数の支援場所のいずれかの支援場所へ支援をするよう指示する指示部46を有している。
上記構成によれば、異常の重要度が比較的高い場合には、作業機1側の意思とは無関係に、支援に向かうことができる。このため、支援元Rは、異常の重要度が高い、即ち緊急度が高い場合には、一層迅速に支援に向かうことができる。
また、携帯端末30は、作業機1の異常を取得する異常取得部53Aと、異常取得部53Aが取得した異常の支援を要求する要求スイッチ54Aと、支援の支援先の場所である複数の支援場所から、一の支援場所を選択可能な選択部55Aと、要求スイッチ54Aにより要求が行われた場合に、選択部55Aによって選択された一の支援場所を支援元Rに送信する通信装置51Aと、を備えている。
上記構成によれば、支援元Rは、要求スイッチ54Aが操作されることで、異常に対する支援が要求されているという意思確認をすることができる。このため、支援が不要な場合にも支援に向かうという無駄を省く事が出来る。これによって、支援が必要な場合にのみ支援に向かうことができ、効率化を図ることができる。また、選択部55Aにより、複数の支援場所から所定の支援場所を予め指定することができる。このため、支援先を指定するための連絡を省略することができ、支援元Rは、支援場所へ迅速に支援に向かうことができる。
また、携帯端末30は、位置を検出する位置検出装置50Aと、複数の支援場所として予め設定された所定の第1場所と、位置検出装置50Aが検出した位置に対応する第2場所と、を表示する表示部52Aと、を備えている。
上記構成によれば、支援元Rは、携帯端末30を所持する作業者の位置に支援に向かうのではなく、作業者の位置を含む場所や、予め設定された所定の支援場所へ支援に向かうため、支援先の特定が容易になる。
また、作業機1の支援方法は、作業機1の異常を取得する第1ステップと、要求スイッチ54Aが操作された場合に、第1ステップで取得した異常の支援を要求する第2ステップと、支援の支援先の場所である複数の支援場所から、一の支援場所を選択する第3ステップと、第2ステップで支援の要求が行われた場合に、第3ステップで選択された一の支援場所を支援元Rに送信する第4ステップと、を備えている。
上記構成によれば、支援元Rは、支援が要求されているという意思確認をすることができ、支援が不要な場合にも支援に向かうという無駄を省く事が出来る。これによって、支援が必要な場合にのみ支援に向かうことができ、効率化を図ることができる。また、複数の支援場所から所定の支援場所を予め指定することができる。このため、支援先を指定するための連絡を省略することができ、支援元Rは、支援場所へ迅速に支援に向かうことができる。
なお、複数の支援場所として、作業機1の位置や作業者の位置を含むような構成としてもよい。
[第2実施形態]
図7は、作業機1の支援システムの別の実施形態(第2実施形態)を示す。以下、第2実施形態の作業機1の支援システムについて、上述した実施形態(第1実施形態)と異なる構成を中心に説明し、第1実施形態と共通する構成については同じ符号を付して詳しい説明を省略する。第1実施形態においては、作業者が所持する携帯端末30が表示装置70を兼用しているが、第2実施形態においては、表示装置70は作業機1に設けられ、作業機1に関する様々な情報を表示する表示端末である。また、第1実施形態においては、作業者が所持する携帯端末30に位置検出装置50Aが設けられているが、第2実施形態においては、位置検出装置は作業機1に設けられた測位装置50Bである。測位装置50Bが検出した作業機1の位置情報は、車両通信部24を介して表示装置70に送信される。
表示装置70は、作業機1に設けられた表示端末であり、作業機1に関する様々な情報を表示することができる。図7に示すように、表示装置70は、表示制御装置71と、通信装置51Bと、表示部52Bと、表示操作部73と、を有している。表示制御装置71は、CPUや電子回路等から構成され、表示装置70に関する様々な制御を行う。表示制御装置71は、表示記憶部72を有している。表示記憶部72は、不揮発性のメモリ等であって、通信装置51Bが受信した情報等を記憶する。
通信装置51Bは、車両通信部24と有線通信又は無線通信を行い、異常管理装置40のサーバ通信部44と無線通信を行う装置である。通信装置51Bは、例えば、Wi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)などにより車両通信部24やサーバ通信部44との無線通信を行う。なお、通信装置51Bは、データ通信網や携帯電話通信網などにより車両通信部24やサーバ通信部44との無線通信を行うものであってもよい。
表示部52Bは、表示記憶部72に記憶されている種々の情報や、通信装置51Bが受信した情報を表示することができる。表示部52Bは、例えば、図8A~8Dに示すような画面を表示することができる。
表示操作部73は、表示装置70を操作可能なダイヤルスイッチや操作ボタンである。表示操作部73は、操作信号を端末制御装置31に入力し、表示装置70を操作することができる。なお、表示部52Bが操作可能なタッチパネル等である場合、表示操作部73の代わりに、表示部52Bを操作することで表示装置70を操作できるようにしてもよい。
また、表示装置70は、異常取得部53Bと、要求スイッチ54Bと、選択部55Bと、解除スイッチ56Bと、を備えている。異常取得部53Bは、作業機1の異常を取得する。具体的には、通信装置51Bが車両通信部24から報知情報を受信し、異常取得部53Bは、当該報知情報に基づいて、作業機1の異常を取得する。当該作業機1の異常は、測位装置50Bが検出した位置(作業機1の位置)と対応付けられ、通信装置51Bにより異常管理装置40に送信される。
要求スイッチ54Bは、異常取得部53Bが取得した異常の支援を要求するスイッチである。要求スイッチ54Bが操作されると、通信装置51Bは、要求信号を送信することで、異常に対する支援を要求する旨を異常管理装置40に送信する。本実施形態において、要求スイッチ54Bは、図8B及び図8Dに示すように、表示装置70の表示部52Bに表示される画像である。表示部52Bがタッチパネル等である場合、当該表示部52Bを操作することで、要求スイッチ54Bを操作できる。一方、表示部52Bがタッチパネル等でなく、表示装置70が表示部52Bとは別に端末操作部33を有している場合、当該端末操作部33を操作することで、要求スイッチ54Bを操作できる。要求スイッチ54Bは、異常取得部53Bが異常を取得した場合、表示部52Bに表示される。一方、異常取得部53Bが異常を取得していない場合、表示部52Bに表示されない。
なお、本実施形態において、要求スイッチ54Bは、表示部52Bに表示された画像であるが、当該要求スイッチ54Bは、異常取得部53Bが取得した異常の支援を要求する操作ができればよく、表示装置70や作業機1の運転席10の周辺に設けられた物理的な押しボタンスイッチであってもよいし、上記構成には限定されない。また、要求スイッチ54Bは、異常取得部53Bが異常を取得した場合、表示部52Bに表示され、異常取得部53Bが異常を取得していない場合、表示部52Bに表示されないが、当該要求スイッチ54Bは、異常取得部53Bが異常を取得していない場合に異なる表示形態で表示されるようなものであってもよいし、その表示方法は上記構成に限定されない。
選択部55Bは、支援の支援先の場所である複数の支援場所から、一の支援場所を選択可能である。具体的には、選択部55Bは、CPUや表示記憶部72に記憶されているプログラム等から構成されている。選択部55Bは、表示装置70の表示部52Bに、支援の支援先の候補として複数の支援場所を表示させる。具体的には、例えば、選択部55Bは、図8Cに示すように、表示部52Bに選択画面W2を表示させる。表示部52Bは、選択画面W2に候補ブロック81Bと決定ボタン82Bとを表示する。候補ブロック81Bは、複数の支援場所のうち、一の支援場所と対応付けられており、操作することで当該一の支援場所が選択状態になる。候補ブロック81Bは、選択の前後において色彩が変化するなど表示形態を異ならせて表示される。候補ブロック81Bには、作業機1がいる圃場を示す「作業機(あなた)がいる圃場」、作業者の上司がいる圃場を示す「上司(作業者名)がいる圃場」、管理者が事務作業を行う事務所Cを示す「管理者がいる事務所」、圃場A,Bや納屋D、ディーラE等が表示される。決定ボタン82Bは、操作可能であり、且つ、選択状態の候補ブロック81Bに対応する支援場所を支援の要求先である一の支援場所として選択を決定(確定)するボタンである。なお、候補ブロック81Bは、上記の支援場所の他に「その他の場所を選ぶ」という項目であってもよく、「その他の場所を選ぶ」の候補ブロック81Bを選択すると、他の支援場所を選択する画面に遷移するような構成であってもよい。また、決定ボタン82Bを操作しなくとも、候補ブロック81Bを操作することで当該操作された候補ブロック81Bに対応する支援場所を支援の要求先である一の支援場所として選択を決定するような構成であってもよいし、選択画面W2の表示は、上記構成に限定されない。
選択部55Bにより選択された一の支援場所は、要求スイッチ54Bにより要求が行われた場合に、通信装置51Bによって支援元R(異常管理装置40)に送信される。言い換えると、通信装置51Bは、要求スイッチ54Bにより要求が行われた場合に、選択部55Bによって選択された一の支援場所を支援元Rに送信する。複数の支援場所は、第1場所と第2場所とを含んでいる。即ち、表示部52Bは、複数の支援場所として第1場所と第2場所とを表示する。
解除スイッチ56Bは、制御装置21で行う制御の条件から異常を除外することが可能なスイッチである。本実施形態において、解除スイッチ56Bは、制御装置21の作業機1の停止条件から異常を除外することが可能なスイッチである。解除スイッチ56Bが操作されると、通信装置51Bは、解除信号を送信することで、異常に対する支援が不要である旨を異常管理装置40に送信する。本実施形態において、解除スイッチ56Bは、図8Dに示すように、表示装置70に表示される画像である。表示部52Bがタッチパネル等である場合、当該表示部52Bを操作することで、解除スイッチ56Bを操作できる。一方、表示部52Bがタッチパネル等でなく、表示装置70が表示部52Bとは別に端末操作部33を有している場合、当該端末操作部33を操作することで、解除スイッチ56Bを操作できる。解除スイッチ56Bは、異常取得部53Bが取得した異常が所定の重要度未満である場合、表示部52Bに表示される。一方、異常取得部53Bが取得した異常が所定の重要度以上である場合、表示部52Bに表示されない。具体的には、異常取得部53Bが取得した異常が所定の重要度未満である場合、表示制御装置71は、解除スイッチ56Bを表示装置70に表示させ、異常が所定の重要度以上である場合、表示制御装置71は、解除スイッチ56Bを非表示にする。
なお、本実施形態において、解除スイッチ56Bは、表示装置70に表示された画像であるが、当該解除スイッチ56Bは、異常取得部53Bが取得した異常の支援を解除する操作ができればよく、表示装置70や作業機1の運転席10の周辺に設けられた物理的な押しボタンスイッチであってもよいし、上記構成には限定されない。また、本実施形態において、解除スイッチ56Bは、異常取得部53Bが取得した異常が所定の重要度未満である場合、表示部52Bに表示され、異常が所定の重要度以上である場合、表示部52Bに表示されないが、当該解除スイッチ56Bは、異常が所定の重要度以上である場合に異なる表示形態で表示されるようなものであってもよいし、異常が発生した際に常に表示する形態であってもよく、その表示方法は上記構成に限定されない。
以下、作業機1に異常が発生した場合における作業機1の支援システムの一連の流れについて説明する。
まず、主に図9Aを用いて、作業機1の支援システムにおける作業機1の一連の流れについて説明する。制御装置21は、作業機1に異常が生じているか否かを確認する(S51)。具体的には、制御装置21は、異常検出部25から報知情報が送信されているか否かを確認する。異常検出部25が電装品の故障や異常、作業装置2の故障や異常等を検出した場合、異常検出部25は、制御装置21に報知情報を送信し、制御装置21は、当該報知情報を受信することで異常の発生を確認する。
制御装置21は、作業機1に異常が生じていることを確認した場合(S51、Yes)、作業機1を停止させる(S52)。制御装置21は、作業機1を停止すると、車両通信部24から表示装置70の通信装置51Bに異常を送信する(S53)。
制御装置21は、表示装置70の通信装置51Bから解除スイッチ56Bが操作されたかを確認する(S54)。具体的には、制御装置21は、車両通信部24が通信装置51Bから解除スイッチ56Bが操作された旨を受信したか否かを確認する。制御装置21は、表示装置70の通信装置51Bから解除スイッチ56Bが操作されたことを確認した場合(S54、Yes)、作業機1の停止の条件から当該受信した以上を除外し、作業機1の停止を解除する(S55)。
つぎに、主に図9Bを用いて、作業機1の支援システムにおける表示装置70の一連の流れについて説明する。異常取得部53Bは、通信装置51Bが車両通信部24から報知情報を受信したか否かを確認する(S60)。通信装置51Bが報知情報を受信している場合(S60、Yes)、異常取得部53Bは、当該通信装置51Bが受信した報知情報を取得する(S61、第1ステップ)。異常取得部53Bは、取得した報知情報に基づいて、作業機1の異常を取得する。異常取得部53Bが作業機1の異常を取得すると、測位装置50Bは、測位衛星から送信された衛星信号を受信し、衛星信号に基づいて、表示装置70の位置、即ち、当該表示装置70を備えている作業機1の位置を検出する(S62)。通信装置51Bは、異常取得部53Bが取得した作業機1の異常と、測位装置50Bが検出した作業機1の位置と、を対応付けて外部(異常管理装置40)に送信する(S63)。
表示制御装置71は、表示部52Bに要求スイッチ54Bを表示させる(S64)。表示制御装置71は、異常管理装置40の指示部46から解除スイッチ56Bを表示するよう指示されているかを確認する(S65)。具体的には、表示制御装置71は、通信装置51Bが異常管理装置40のサーバ通信部44から表示指示信号(解除スイッチ56Bを表示する旨)を受信しているか否かを確認する。指示部46から解除スイッチ56Bを表示するよう指示されている場合(S65、Yes)、表示制御装置71は、表示部52Bに解除スイッチ56Bを表示させる(S66)。表示制御装置71は、解除スイッチ56Bが操作されているかを確認する(S67)。解除スイッチ56Bが操作された場合(S67、Yes)、通信装置51Bは、車両通信部24に対して解除信号(解除スイッチ56Bが操作された旨)を送信し、表示制御装置71は、解除スイッチ56Bを非表示にする(S68)。
表示制御装置71は、要求スイッチ54Bが操作されたかを確認する(S69)。要求スイッチ54Bが操作された場合(S69、Yes)、通信装置51Bは、要求信号(異常に対する支援を要求する旨)を異常管理装置40に送信し、表示制御装置71は、要求スイッチ54Bを非表示にする(S70、第2ステップ)。表示制御装置71が要求スイッチ54Bを非表示にすると、選択部55Bが表示部52Bに支援の支援先の候補として複数の支援場所を表示させる(S71)。表示制御装置71は、複数の支援場所のうち、一の支援場所が選択されたかを確認する(S72)。具体的には、表示制御装置71は、候補ブロック81Bが選択状態になり、且つ、決定ボタン82Bが操作されたかを確認する。第1携帯端末30Aが操作されて、複数の支援場所のうち、一の支援場所が選択されると(S72、Yes)、通信装置51Bがサーバ通信部44に対して一の支援場所を送信する(S73、第3ステップ)。即ち、通信装置51Bは、要求スイッチ54Bにより要求が行われた場合に、選択部55Bによって選択された一の支援場所を支援元Rに送信する。
また、主に図9Cを用いて、作業機1の支援システムにおける異常管理装置40の一連の流れについて説明する。重要度判断部45は、表示装置70から作業機1の異常を受信しているか否かを確認する(S80)。具体的には、重要度判断部45は、サーバ通信部44が通信装置51Bから作業機1の異常と、測位装置50Bが検出した作業機1の位置と、を対応付けた情報を受信しているか否かを確認する。重要度判断部45が表示装置70から作業機1の異常を受信していることを確認した場合(S80、Yes)、重要度判断部45は、当該異常の重要度が第1閾値以上であるか否かを判断する(S81)。具体的には、重要度判断部45は、サーバ記憶部42から第1閾値を取得し、当該異常の重要度が第1閾値以上であるかを判断する。サーバ制御装置41が異常は第1閾値以上、即ち所定の重要度以上であると判断した場合(S81、Yes)、指示部46は、支援元Rの支援者に複数の支援場所のいずれかの支援場所へ支援をするよう指示する(S82)。具体的には、指示部46は、支援者に対してサーバ通信部44を介して、サーバ記憶部42に記憶されている複数の支援場所のうち、予め設定された一の支援場所へ支援をするよう指示する。指示部46は、当該いずれかの支援場所の位置情報と、作業機1の異常と、を含む情報を支援元Rの支援者が有する端末に送信することで、支援元Rの支援者に当該一の支援場所へ支援をするよう指示する。また、通知部47は、支援先の作業者や管理者に対して、支援者が支援に向かう旨を通知する(S83)。具体的には、例えば、通知部47は、サーバ通信部44を介して支援先の作業者が所持している第2携帯端末30Bや、管理者の管理端末60に対して、作業機1、作業機1の異常、支援を要求した作業者、及び支援者の情報を送信する。
また、サーバ制御装置41が異常は第1閾値未満、即ち所定の重要度未満であると判断した場合(S81、No)、重要度判断部45は、当該異常の重要度が第2閾値未満であるか否かを判断する(S84)。具体的には、重要度判断部45は、サーバ記憶部42から第2閾値を取得し、当該異常の重要度が第2閾値未満であるかを判断する。サーバ制御装置41が異常は第2閾値以上、即ち所定の重要度未満であると判断した場合(S84、Yes)、指示部46は、サーバ通信部44を介して、表示装置70に対して解除スイッチ56Bを表示するよう指示する(S85)。具体的には、指示部46は、サーバ通信部44を介して通信装置51Bに表示指示信号を送信することで、表示装置70に解除スイッチ56Bを表示するよう指示する。また、サーバ制御装置41は、表示装置70から要求信号(異常に対する支援を要求する旨)を受信しているか否かを確認する(S86)。サーバ通信部44が通信装置51Bから要求信号を受信している場合(S86、Yes)、異常管理装置40は、表示装置70から一の支援場所を受信しているか否かを確認する(S87)。具体的には、異常管理装置40は、サーバ通信部44が通信装置51Bから一の支援場所を受信しているか否かを確認する。表示装置70から一の支援場所を受信している場合(S87、Yes)、指示部46は、支援元Rの支援者に当該一の支援場所へ支援をするよう指示する(S88、第4ステップ)。詳しくは、指示部46は、サーバ記憶部42から一の支援場所に対応付けられた位置情報を取得する。具体的には、複数の支援場所のうち、一の支援場所として第1場所が選択された場合、通信装置51Bは、第1場所を支援元Rに送信する。一方、複数の支援場所のうち、一の支援場所として第2場所が選択された場合、通信装置51Bは、第2場所に対応する位置情報を支援元Rに送信する。例えば、第2場所が異常の生じた作業機1で作業を行っていた作業者がいる圃場である場合、通信装置51Bは、作業機1の測位装置50Bが検出した位置情報を送信する。また、第2場所が異常の生じた作業機1で作業を行っていた作業者とは別の作業者がいる圃場である場合、通信装置51Bは、当該別の作業者が所持している携帯端末30の位置検出装置50Aが検出した位置情報を送信する。指示部46は、当該位置情報と、作業機1の異常と、を含む情報を支援元Rの支援者が有する端末に送信することで、支援元Rの支援者に当該一の支援場所へ支援をするよう指示する。また、通知部47は、支援先の作業者や管理者に対して、支援者が支援に向かう旨を通知する(S89)。具体的には、例えば、通知部47は、サーバ通信部44を介して支援先の作業者が所持している携帯端末30や、管理者の管理端末60に対して、作業機1、作業機1の異常、支援を要求した作業者、及び支援者の情報を送信する。
上述した作業機1の表示装置70は、作業機1の異常を取得する異常取得部53Bと、異常取得部53Bが取得した異常の支援を要求する要求スイッチ54Bと、支援の支援先の場所である複数の支援場所から、一の支援場所を選択可能な選択部55Bと、要求スイッチ54Bにより要求が行われた場合に、選択部55Bによって選択された一の支援場所を支援元Rに送信する通信装置51Bと、を備えている。
上記構成によれば、支援元Rは、要求スイッチ54Bが操作されることで支援が要求されているという意思確認をすることができる。このため、支援が不要な場合にも支援に向かうという無駄を省く事が出来る。これによって、支援が必要な場合にのみ支援に向かうことができ、効率化を図ることができる。また、選択部55Bにより、複数の支援場所から所定の支援場所を予め指定することができる。このため、支援先を指定するための連絡を省略することができ、支援元Rは、支援場所へ迅速に支援に向かうことができる。
また、作業機1の表示装置70は、複数の支援場所として予め設定された所定の第1場所と、作業機1に設けられた測位装置50Bが検出した位置に対応する第2場所と、を表示する表示部52Bを備えている。
上記構成によれば、支援元Rは、作業機1の位置だけに支援に向かうのではなく、作業機1の位置又は作業者の位置を含む場所や、予め設定された所定の支援場所へ支援に向かうため、支援先の特定が容易になる。
なお、複数の支援場所として、作業機1の位置や作業者の位置を含むような構成としてもよい。
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。