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JP7101384B2 - 接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、接合方法に係り、更に詳細には、発熱材の反応熱を利用して被接合材同士を接合する接合方法及び該接合方法で接合した接合体に関する。
テルミット反応や自己燃焼反応で生じる反応熱を利用し、被接合材同士を接合する接合方法が知られている。上記接合方法は、最初にエネルギーを加えるだけで反応が伝播し発熱するため、継続的な外部からの熱供給が不要である。
特許文献1の特表2003-531758号公報には、NiフォイルとAlフォイルとを交互に積層し、さらに圧延した反応性多層フォイルは、NiとAlとの自己燃料反応の発熱を利用した接合が可能である旨が記載されている。
特表2003-531758号公報
しかしながら、NiとAlとの反応など、自己燃料合成反応の反応熱を利用し、鋼材やアルミニウム合金材などの構造用の被接合材同士を接合する場合、未反応の反応材が残り易い。また反応熱が被接合材に均一に伝わらず、接合界面に空隙などが生じ易く接合強度が低下する。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、接合界面に未反応の反応材が残存せず、均一で密着性が高い接合界面を形成できる接合方法を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、反応の発熱継続時間を適正化し、かつ反応熱を被接合材に均一に伝えることで、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の接合方法は、被接合材間の発熱材を発熱させ、上記被接合材同士を接合する接合方法である。
そして、上記発熱材が、自己燃焼合成反応材とテルミット反応材とを含有し、かつ、少なくとも一方の被接合材との接触面に低融点金属材を備え、
上記低融点金属材の融点が、接合する双方の被接合材の融点以下であることを特徴とする。
また、本発明の接合体は、複数の被接合材が上記接合方法で接合されて成る。
そして、上記被接合材間の界面に、テルミット反応材の反応生成物と、自己燃焼合成反応材の反応生成物と、低融点金属とを含有し、
上記低融点金属材の融点が、上記被接合材双方の融点以下であることを特徴とする。
本発明によれば、発熱材が、自己燃焼合成反応材とテルミット反応材とを含有し、かつ、少なくとも一方の被接合材との接触面に低融点金属材を備え、該発熱材を発熱させて接合することとしたため、接合界面に未反応の反応材が残存せず、均一で密着性が高い接合界面を形成できる接合方法を提供することができる。
発熱材の層構成の一例を示す断面図である。 実施例1の接合体の接合界面の断面SEM像である。 実施例9の接合体の接合界面の断面SEM像である。 実施例10の接合体の接合界面の断面SEM像である。
本発明の接合方法について詳細に説明する。
上記接合方法は、反応熱により被接合材の一部を溶融させて接合する接合方法であり、被接合材間に発熱材を配置し、該発熱材を発熱させて被接合材同士の接合を行う。
上記発熱材1は、図1に示すように、自己燃焼合成反応材4とテルミット反応材3とを含有し、かつ、少なくとも一方の被接合材との接触面に低融点金属材2を備える。
自己燃焼合成反応は、一般に反応が穏やかで長時間発熱が継続して被接合材の接合面を溶融し易い一方で、活性化エネルギーが高い。したがって、反応を開始させるためには、例えば、レーザなどによる高エネルギーが必要であり、安価な接合が困難である。
上記反応熱を利用する接合方法では、接合面の端部からエネルギーを加え、接合面の面内方向に反応を伝播させるため、必然的に伝播距離が長くなり、自己燃焼合成反応が接合面の全面に伝播し難く、未反応の自己燃焼合成反応材が残存し易い。
また、テルミット反応は、反応の伝播速度が非常に速く反応が一瞬で終了するため、温度の上昇降下が急激で被接合材に熱が均一に伝わり難く、均一な接合が困難で空隙が生じ易く密着性が低下する一方で、上記自己燃焼合成反応に比して活性化エネルギーが低い。したがって、反応の開始に、例えば、放電などを利用でき、安価な接合が可能である。
本発明においては、自己燃焼合成反応材とテルミット反応材とを含有する発熱材を用いる。したがって、テルミット反応の反応熱により自己燃焼合成反応を誘起できるため、テルミット反応を開始させるエネルギーを加えれば足り、高いエネルギーを必要としない。
加えて、図1に示すように、発熱材が自己燃焼合成反応材とテルミット反応材とが層状に積層されていることで、自己燃焼合成反応は、接合面の端部から開始して接合面の中心に向けて伝播するのではなく、テルミット反応によって接合面の全面でほぼ同時に開始する。したがって、自己燃焼合成反応が接合面の面外方向、すなわち、発熱材の厚さ方向に伝播するため伝播距離が短くなる。
さらに、自己燃焼合成反応の反応熱とテルミット反応の反応熱とが、互いの反応を誘起し合い、自己燃焼合成反応とテルミット反応とがそれぞれ伝播するため、未反応の自己燃焼合成反応材やテルミット反応材の発生を防止できる。
また、発熱材と被接合材とを密着させても、固体と固体との接触界面には微視的な空隙が生じ易く、発熱材と被接合材とを完全に密着させることは困難である。したがって、発熱材から被接合材への熱伝導経路が上記空隙によって分断され、被接合材の接合面全面に均一に熱が伝わらないだけでなく、伝熱効率が低下する。
上記発熱材は、被接合材との接触面、すなわち、表面に低融点金属材を備えるため、反応熱により低融点金属材が溶融して接触界面の空隙を埋め、被接合材と発熱材とが密着して、発熱材の反応熱を接合面の全面に均一かつ効率よく伝えることができる。
したがって、被接合材の接合面が均一かつ充分に溶融し、均一かつ密着性に優れた接合界面の形成が可能である。
上記低融点金属材は、テルミット反応材に接触して積層されていることが好ましい。
低融点金属材がテルミット反応材に接触していることで、最初に起こるテルミット反応の反応熱によって低融点金属材が早期に溶融するため、自己燃焼合成反応の反応熱を効率よく被接合材に伝えることができる。
上記低融点金属材を構成する金属材料としては、被接合材の金属材料と反応層を形成し、かつ被接合材よりも早期に溶融すれば特に制限はなく、接合する双方の被接合材の融点以下の融点を有する金属材料を使用できる。
すなわち、接合する被接合材同士が同種材料で融点が同じである場合は、低融点金属材の融点が上記被接合材の融点以下であればよく、接合する被接合材が異種材料で融点が異なる場合の低融点金属材の融点は、融点が低い方の被接合材の融点以下であればよい。
具体的には、融点が低い方の被接合材と同じ金属を含む合金や、該被接合材の金属材料と金属間化合物などを形成する金属又はその合金を挙げることができる。
上記低融点金属材の形状としては、メッシュ状シート、圧粉体、箔などを使用できるが、メッシュ状のシートであることが好ましい。
メッシュ状シートの低融点金属材は、被接合材との間に空隙を形成し、テルミット反応の伝播時には、反応熱の被接合材への伝熱経路を分断し、被接合材に反応熱が奪われてテルミット反応の伝播が停止することを防止する。加えて、同じ厚さの箔などに比して体積熱容量が小さく、テルミット反応が伝播した後には、早期に溶融して上記反応材と被接合材との熱のやりとりを促進する。
本発明において、メッシュ状のシートとは、低融点金属で形成された金属線を規則的に編んだ網目状のシート、複数のスリットや孔が規則的又は不規則的に形成されたシートを意味する。
上記低融点金属材の厚さは、被接合材との接触界面の空隙を溶融により埋められればよく、被接合材の表面粗さなどにもよるが、100μm以上700μm以下であることが好ましい。低融点金属材の厚さが700μmを超えると、低融点金属材の溶融に要するエネルギーが大きくなり、多くの反応材が必要になる。
上記テルミット反応材は、金属酸化物粉末と金属アルミニウム粉末とを含有し、必要に応じて、テルミット反応生成物など、テルミット反応に関与せずに見かけの反応速度を低下させる燃焼速度調整材を含有することができる。
上記金属酸化物としては、従来からテルミット反応に用いられている金属酸化物を使用できるが、なかでも、酸化銅(CuO)、酸化マンガン(MnO)、酸化スズ(SnO)、及び酸化鉄(Fe)は、活性化エネルギーが低く、低いエネルギーでテルミット反応を生じさせることができる。
金属酸化物と金属アルミニウムの混合比(金属酸化物/金属アルミニウム)は、化学量論比であることが好ましい。
上記金属酸化物の平均粒径は、0.1μm以上10μm以下であることが好ましく、0.5μm以上3μm以下であることがより好ましい。
また、上記金属アルミニウムの平均粒径は、1μm以上50μm以下であることが好ましく、5μm以上20μm以下であることがより好ましい。
1μm未満では、燃焼が激しく制御が難しくなり、50μmを超えると反応が中断し易くなり反応材が残存するおそれがある。
上記自己燃焼合成反応材は、発熱反応により自発的に化合物を生成する2種以上無機物を含有する。
上記無機物の組み合わせとしては、自己燃焼合成反応が起こればよく、自己燃焼合成反応が生じる従来公知の2種以上の無機物を組み合わせて使用することができる。
なかでも、ホウ素(B)とチタン(Ti)若しくはジルコニウム(Zr)とを組み合わせた自己燃焼合成反応材、又は、炭素(C)とチタン(Ti)若しくはジルコニウム(Zr)とを組み合わせた自己燃焼合成反応材は、活性化エネルギーが低く、自己燃焼合成反応を容易に開始させることができ、好ましく使用できる。
上記ホウ素又は炭素と、チタン又はジルコニウムとの混合比(Ti又はZr/B又はC)は、化学量論比であることが好ましく、無機物の組み合わせにもよるが0.5~1.0(Mol比)であることが好ましい。
上記自己燃焼合成反応材は、必要に応じて、充填剤を含有することができる。
自己燃焼合成反応材の反応生成物が、空隙が生じ易く延性に乏しい場合であっても、上記充填剤を含有することで空隙の発生を防止できると共に延性を付与することができる。
上記充填剤としては、被接合材の金属材料と同種の金属材料使用することができ、上記自己燃焼合成反応材中の充填剤の含有量は、10質量%以上30質量%であることが好ましい。上記範囲の充填剤を含むことで、空隙の発生を防止でき、接合強度が向上する。
上記自己燃焼合成反応材は、必ずしも紛体の混合物である必要はなく、メッキ、スパッタなどで積層してもよい。
上記発熱材の自己燃焼合成反応材とテルミット反応材との含有比(自己燃焼合成反応材/テルミット反応材)は、50/50~30/70(質量%)であることが好ましい。
上記発熱材は、所定量の金属酸化物粉末と金属アルミニウム粉末とを混合したテルミット反応材と、同様に所定量の2種以上の無機物を混合した自己燃焼合成反応材とを積層した積層体に低融点金属材を付与することで作製できる。また、上記積層体は、プレス成形、コールドスプレー、スラリーを固めること等により作製できる。
本発明の接合方法は、上記発熱材を被接合材間に挿入し、例えば5~20MPaで加圧して発熱材と被接合材とを密着させ、上記発熱材に着火することで反応が開始し、制御された反応によって得られる反応熱によって被接合材同士を接合することができる。
上記発熱材に着火する着火装置としては、コンデンサー放電、電熱線、点火玉等を使用できる。
上記本発明の接合方法で接合した接合体は、被接合材間の界面に、テルミット反応材の反応生成物と、自己燃焼合成反応材の反応生成物と、低融点金属とを含有し、均一で密着性が高い接合界面を形成するため、高い接合強度を有する。
上記接合界面に生成した、テルミット反応材の反応生成物、自己燃焼合成反応材の反応生成物、及び低融点金属は、電子線マイクロアナライザ(EPMA)エネルギー分散形X線分析(EDS、EDX)、波長分散X線分光法(WDX)などにより観察できる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
平均粒径が38μmのチタン粉末1.26gと、平均粒径が40μmのホウ素の粉末0.57gとを10分間メノウ乳鉢で混合し、自己燃焼合成反応材パウダーを作製した。
同様に平均粒径20μmの金属アルミニウム粉末0.22gと、平均粒径1μmの酸化銅(CuO)粉末0.95gとを10分間メノウ乳鉢で混合し、テルミット反応材パウダーを作製した。
自己燃焼合成反応材パウダーとテルミット反応材パウダーとの含有比が30.56/38.88/30.56になるように、自己燃焼合成反応材パウダー、テルミット反応材パウダー、自己燃焼合成反応材パウダーの順に、φ10 mmの穴の開いた金属金型に投入し、プレス機を用いて1.5 GPaの加圧力で上記粉末を圧縮して、直径10mm、厚さ約1mmの円盤形状の三層構造の積層体を成形した。
メッシュ状のアルミニウム合金シート(融点650℃、線径:100mesh、空間率:32.141%、目開き:0.144mm、厚さ:0.22mm)を1枚ずつ上記積層体の両側に付与し、上記積層体をアルミニウム合金シートで挟んで発熱材を形成した。
上記発熱材をその両側から被接合材であるアルミニウム合金(A6061、t2.0:融点652℃)で挟み、5MPaで加圧し発熱材と被接合材とを密着させ、大気雰囲気で、コンデンサー放電によって、接合開始のエネルギーを加え、アルミニウム合金同士を接合した接合体を得た。
この接合体の接合界面には、未反応の自己燃焼合成反応材と未反応のテルミット反応材が少なく、良好な密着界面が得られた。
また、この接合体の継手強度は引張せん断強度が9MPaであった。
実施例1の接合体の接合界面の断面SEM像を図2に示す。
[実施例2]
発熱材をアルミニウム合金(A6061、t2.0:融点652℃)と、鋼板(軟鋼板、t0.8:融点1527℃)とで挟む他は実施例1と同様にして、アルミニウム合金と鋼板との接合体を得た。
この接合体の接合界面には、未反応の自己燃焼合成反応材と未反応のテルミット反応材が少なく、良好な密着界面が得られ、高い継手強度を有していた。
[実施例3]
平均粒径が38μmのジルコニウム粉末1.62gと、平均粒径が40μmのホウ素の粉末0.38gとを10分間メノウ乳鉢で混合し、自己燃焼合成反応材パウダーを作製した。
同様に平均粒径10μmの金属アルミニウム粉末0.29gと、平均粒径1μmの酸化マンガン(MnO)粉末0.70gとを10分間メノウ乳鉢で混合し、テルミット反応材パウダーを作製した。
自己燃焼合成反応材パウダーとテルミット反応材パウダーとの含有比が33.47/33.06/33.47になるように、テルミット反応材パウダー、自己燃焼合成反応材パウダー、テルミット反応材パウダーの順に、φ10 mmの穴の開いた金属金型に投入し、プレス機を用いて1.5 GPaの加圧力で上記粉末を圧縮して、直径10mm、厚さ約1mmの円盤形状の三層構造の積層体を成形した。
上記積層体の両側に、メッシュ状のアルミニウム合金シート(融点650℃、線径:100mesh、空間率:32.141%、目開き:0.144mm、厚さ:0.22mm)を1枚ずつ付与した発熱材を用いる他は実施例1と同様にして、アルミニウム合金同士の接合体を得た。
この接合体の接合界面には、未反応の自己燃焼合成反応材と未反応のテルミット反応材が少なく、良好な密着界面が得られ、高い継手強度を有していた。
[実施例4]
発熱材をアルミニウム合金(A6061、t2.0:融点652℃)と、鋼板(軟鋼板、t0.8:融点1527℃)とで挟む他は実施例3と同様にして、アルミニウム合金と鋼板との接合体を得た。
この接合体の接合界面には、未反応の自己燃焼合成反応材と未反応のテルミット反応材が少なく、良好な密着界面が得られ、高い継手強度を有していた。
[実施例5]
平均粒径が38μmのチタン粉末0.99gと、平均粒径が40μmの炭素の粉末0.25gとを10分間メノウ乳鉢で混合し、自己燃焼合成反応材パウダーを作製した。
同様に平均粒径10μmの金属アルミニウム粉末0.34gと、平均粒径1μmの酸化スズ(SnO)粉末1.42gとを10分間メノウ乳鉢で混合し、テルミット反応材パウダーを作製した。
自己燃焼合成反応材パウダーとテルミット反応材パウダーとの含有比が20.72/58.56/20.72になるように、テルミット反応材パウダー、自己燃焼合成反応材パウダー、テルミット反応材パウダーの順に、φ10 mmの穴の開いた金属金型に投入し、プレス機を用いて1.5 GPaの加圧力で上記粉末を圧縮して、直径10mm、厚さ約1mmの円盤形状の三層構造の積層体を成形した。
上記積層体の両側に、メッシュ状のアルミニウム合金シート(融点650℃、線径:100mesh、空間率:32.141%、目開き:0.144mm、厚さ:0.22mm)を1枚ずつ付与した発熱材を用いる他は実施例1と同様にして、アルミニウム合金同士の接合体を得た。
この接合体の接合界面には、未反応の自己燃焼合成反応材と未反応のテルミット反応材が少なく、良好な密着界面が得られ、高い継手強度を有していた。
[実施例6]
発熱材をアルミニウム合金(A6061、t2.0:融点652℃)と、鋼板(軟鋼板、t0.8:融点1527℃)とで挟む他は実施例5と同様にして、アルミニウム合金と鋼板との接合体を得た。
この接合体の接合界面には、未反応の自己燃焼合成反応材と未反応のテルミット反応材が少なく、良好な密着界面が得られ、高い継手強度を有していた。
[実施例7]
平均粒径が38μmのジルコニウム粉末2.02gと、平均粒径が40μmの炭素の粉末0.27gとを10分間メノウ乳鉢で混合し、自己燃焼合成反応材パウダーを作製した。
同様に平均粒径10μmの金属アルミニウム粉末0.18gと、平均粒径1μmの酸化鉄(Fe)粉末0.53gとを10分間メノウ乳鉢で混合し、テルミット反応材パウダーを作製した。
自己燃焼合成反応材パウダーとテルミット反応材パウダーとの含有比が38.09/23.82/38.09になるように、テルミット反応材パウダー、自己燃焼合成反応材パウダー、テルミット反応材パウダーの順に、φ10 mmの穴の開いた金属金型に投入し、プレス機を用いて1.5 GPaの加圧力で上記粉末を圧縮して、直径10mm、厚さ約1mmの円盤形状の三層構造の積層体を成形した。
上記積層体の両側に、メッシュ状のアルミニウム合金シート(融点650℃、線径:100mesh、空間率:32.141%、目開き:0.144mm、厚さ:0.22mm)を1枚ずつ付与した発熱材を用いる他は実施例1と同様にして、アルミニウム合金同士の接合体を得た。
この接合体の接合界面には、未反応の自己燃焼合成反応材と未反応のテルミット反応材が少なく、良好な密着界面が得られ、高い継手強度を有していた。
[実施例8]
発熱材をアルミニウム合金(A6061、t2.0:融点652℃)と、鋼板(軟鋼板、t0.8:融点1527℃)とで挟む他は実施例7と同様にして、アルミニウム合金と鋼板との接合体を得た。
この接合体の接合界面には、未反応の自己燃焼合成反応材と未反応のテルミット反応材が少なく、良好な密着界面が得られ、高い継手強度を有していた。
[実施例9]
実施例1の自己燃焼合成反応材パウダーに平均粒径20μmのアルミニウム粒子を20質量%加える他は実施例1と同様にしてアルミニウム合金同士の接合体を得た。
この接合体の引張せん断強度は21MPaであり、高い継手強度を有していた。
実施例9の接合体の接合界面の断面SEM像を図3に示す。
[実施例10]
実施例1の自己燃焼合成反応材パウダーに平均粒径20μmのアルミニウム粒子を40質量%加える他は実施例1と同様にしてアルミニウム合金同士の接合体を得た。
この接合体の引張せん断強度は13MPaの継手強度を有していた。
実施例10の接合体の接合界面の断面SEM像を図4に示す。
[比較例1]
積層体にメッシュ状のアルミニウム合金シートを付与しない他は実施例1と同様にして接合体を得た。
この接合体の接合界面は、空隙が生じており、未反応のTi-B自己燃焼合成反応材、Al-CuOテルミット反応材が残存していた。このことから、本発明の接合界面に低融点金属を備えた発熱材を用いることによる効果が確認された。
[比較例2]
テルミット反応材パウダーを用いずに、自己燃焼合成反応材パウダーの圧粉体にメッシュ状のアルミニウム合金シートを付与した発熱材を用いる他は、実施例1と同様にして接合体を得た。
この接合体の接合界面は、低融点金属、および被接合材であるAl合金の非溶融領域が混在しており、不均一な接合界面となった。このことから、本発明の自己燃焼合成反応材と酸化還元反応材とを備えた発熱材を用いることによる効果が確認された。
[比較例3]
自己燃焼合成反応材パウダーを用いずに、テルミット反応材パウダーの圧粉体にメッシュ状のアルミニウム合金シートを付与した発熱材を用いる他は、実施例1と同様にして接合体を得た。
この接合体の接合界面は、空隙が存在する不均一な接合界面であった。これは、テルミット反応材の反応が急峻なため、溶融と凝固が短時間で起こったためであると考えられる。このことから、本発明の自己燃焼合成反応材と酸化還元反応材とを備えた発熱材を用いることによる効果が確認された。
[比較例4]
メッシュ状のアルミニウム合金シート及びテルミット反応材パウダーを用いずに、自己燃焼合成反応材パウダーの圧粉体を用いる他は、比較例2と同様にして接合体を得た。
この接合体の接合界面は、被接合材であるAl合金の非溶融領域が存在し、かつ未反応のTi-B自己燃焼合成反応材が残存した不均一な接合界面であった。
[比較例5]
メッシュ状のアルミニウム合金シート及び自己燃焼合成反応材パウダーを用いずに、テルミット反応材パウダーの圧粉体を用いる他は、比較例3と同様にして接合体を得た。
この接合体の接合界面は、空隙が存在し、かつ未反応のAl-CuOテルミット反応材が残存した不均一な接合界面であった。
1 発熱材
2 低融点金属材
3 テルミット反応材
4 自己燃焼合成反応材

Claims (4)

  1. 被接合材間の発熱材を発熱させ、上記被接合材同士を接合する接合方法であって、
    上記発熱材が、自己燃焼合成反応材とテルミット反応材とを含有し、かつ、少なくとも一方の被接合材との接触面に低融点金属材を備え、
    上記低融点金属材の融点が、接合する双方の被接合材の融点以下であり、
    上記自己燃焼合成反応材と上記テルミット反応材とが、パウダーであることを特徴とする接合方法。
  2. 低融点金属材の形状が、メッシュ状シートであることを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
  3. 上記テルミット反応材が、酸化銅(CuO)、酸化マンガン(MnO)、酸化スズ(SnO)、及び酸化鉄(Fe)から成る群から選ばれた少なくとも1種の金属酸化物と、アルミニウム(Al)と、を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の接合方法。
  4. 上記自己燃焼合成反応材が、ホウ素(B)とチタン(Ti)若しくはジルコニウム(Zr)との組み合わせ、又は、炭素(C)とチタン(Ti)若しくはジルコニウム(Zr)との組み合わせであることを特徴とする請求項1~のいずれか1つの項に記載の接合方法。
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Citations (3)

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