JP7088773B2 - 板状酸化亜鉛粉末およびそれを含有する化粧料 - Google Patents
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一方、メジアン径0.01μm以上10μm未満に制御した板状集積型球状酸化亜鉛は、一定の紫外線遮蔽能力を有しつつ、メイクアップ化粧料で課題となる化粧崩れを抑制する指標となるオレイン酸の吸着・固化能に優れ、化粧崩れの抑制に期待できることが知られている(特許文献1、非特許文献1)。しかし、この板状集積型球状酸化亜鉛は、微粒子酸化亜鉛よりも使用感、化粧持ち効果ともに改善傾向にはあるが、十分ではない。さらに、10μm未満のマイクロサイズの酸化亜鉛は、皮膚に塗布した時に白く見えることから、透明感が低下している可能性がある。
酸化亜鉛の感触を改善するために、タルクやマイカなどの板状粉体の表面に微粒子酸化亜鉛を被覆する複合技術が提案されている(非特許文献2)。しかしこの複合粉体は、相対的に酸化亜鉛の純分が少ないため、充分な化粧持ち効果が得られないという問題が指摘されている。
すなわち、本発明は、メイクアップ化粧料に配合すると、肌に塗布した際のきしみ感がなく、滑らかな使用感を有し、化粧持ち効果を高めることができる板状酸化亜鉛の提供、及びそれを含有するメイクアップ化粧料を提供することを課題とする。
(1)板状の酸化亜鉛粉末であって、粉末を構成する板状酸化亜鉛の粒子に細孔を有し、細孔の孔径が0.05~1μmであるメイクアップ化粧料用の酸化亜鉛粉末。
(2)酸化亜鉛粉末を構成する粒子の粒度分布におけるメジアン径D50の粒子径が2~100μmである、(1)に記載のメイクアップ化粧料用の酸化亜鉛粉末。
(3)酸化亜鉛粉末を構成する粒子の比表面積が0.1~15m2/gである(1)又は(2)に記載のメイクアップ化粧料用の酸化亜鉛粉末。
(4)(1)~(3)のいずれかに記載の板状酸化亜鉛粉末を含有するメイクアップ化粧料。
(5)ファンデーション、おしろい、化粧下地のいずれかである(4)に記載のメイクアップ化粧料。
(6)亜鉛塩水溶液を用いて水熱合成法で合成し、300℃以上900℃未満で焼成することを特徴とするメイクアップ化粧料用の板状酸化亜鉛粉末の製造方法。
また本発明の板状酸化亜鉛粉末は、皮脂に存在する流動性の高いオレイン酸に作用して、オレイン酸の流動性を抑制する。このため本発明の板状酸化亜鉛粉末を含有するメイクアップ化粧料は、従来の六角板状酸化亜鉛粉末に比して化粧崩れが発生しにくく、化粧持ちが良いという作用効果を発揮する。本発明の板状酸化亜鉛は、皮膚に塗布した時に白くならずに滑り性が良好なことから、化粧料に多く配合することが可能である。
以下に本発明について説明する。
<板状酸化亜鉛粉末の特性>
(1)一次粒子の形状
本発明の板状酸化亜鉛粉末は、水熱合成法により得られた合成品を300℃以上900℃未満で焼成することによって得ることができる。なお製造方法によっては中間物にシモンコーレアイトが形成されるが、その場合においても、これを焼成する過程でシモンコーレアイトは消失するので、酸化亜鉛は結晶中に実質的にシモンコーレアイトを含まない。そして本発明の板状酸化亜鉛粉末の粒子は、一次粒子が板状の形状を有しており、その表面に細孔を有している。また、粒子形は六角形状を有しているものも見られる。細孔は、走査型電子顕微鏡で画像を観察すると、粒子を貫通するものであるか、未貫通のものが混在することが確認される。細孔の孔径は、走査型電子顕微鏡で観察して、標準スケールと対比して測定すると0.05~1μmであることが観察でき、0.05~0.5μmが多く形成される。
本発明の板状酸化亜鉛粉末の一次粒子径は、焼成温度によって異なっており、一次粒子径の分布範囲は、焼成温度が300℃の場合は2~88μm、焼成温度が600℃の場合は2~88μm、900℃の場合は2~124μmの範囲内となる。
本発明の板状酸化亜鉛の粒度分布におけるメジアン径D50は、2~100μmが好ましい。そして好ましくは6~60μm、より好ましくは10~50μm、更に好ましくは11~20μmである。特に粒度分布におけるメジアン径D50が10~50μmであると肌に塗布した時に白っぽくならずに透明感が得られるので好ましい。これは、粉体の特性である。説明すると、一次粒子径が0.01~0.03μmだと目で確認できないサイズであると言われているが、表面エネルギーが高すぎるため、実際には一次粒子の状態である粒子径が0.01~0.03μmで存在していることは少なく、凝集した粉体である。このため、所謂酸化亜鉛は白っぽく見える。
一次粒子径のD50が10~50μmでは粉体同士が凝集しにくく、さらに隠ぺい力が低いため白っぽくならずに透明感が得られる。そして、粒度分布におけるメジアン径D50の粒子径が2~100μmであると、きしみ感が発生せずに良好な滑り性が得られる。さらに、好ましくは6~60μm、より好ましくは10~50μm、更に好ましくは11~20μmであると、さらにきしみ感が発生せずに良好な滑り性が得られる点で好ましい。2~100μmという粒子径を得ることは焼成温度と関連し、900℃以上では大きく成長した板状酸化亜鉛とそれが壊れたものが混在してくるので好ましくない。
なお一次粒子径の測定は、レーザー散乱式粒度分布測定装置を用いて測定するか走査型電子顕微鏡で粒子の画像から測定することができる。
また本発明の板状酸化亜鉛粉末の一次粒子の比表面積は、焼成温度が300℃の場合は、測定すると平均1.9m2/g、焼成温度が600℃の場合は測定すると平均2.6m2/g、900℃の場合は測定すると平均0.5m2/gである。本発明の一次粒子の比表面積は0.1~15m2/g、好ましくは0.1~10m2/g、特に好ましくは0.1~5m2/g、より好ましくは1.0~3.0m2/gである。
このような比表面積とするためには、径が0.05~1μmである細孔を備えることが必要であり、個々の酸化亜鉛が有する細孔の数は、この比表面積となるような数であることが好ましい。
なお本発明の板状酸化亜鉛粉末を構成する粒子の比表面積の測定は、比表面積測定装置を用いて簡便に測定することができる。
本発明のメイクアップ化粧料用の板状酸化亜鉛粉末は、水熱合成法で合成し、板状結晶を得て、これをさらに300℃以上900℃未満で焼成することによって、板状酸化亜鉛に多孔性を付与する。孔のできやすさは焼成温度により異なり、600℃付近の温度条件により最も多く孔が形成される。またこの製法によって酸化亜鉛粉末に滑り性を付与するとともに、化粧料に配合したときのきしみ感を抑制し、滑らかな使用感を与えることができる。
なお、板状酸化亜鉛はメチコン、ジメチコン又はハイドロジェンジメチコン、脂肪酸等により表面処理されていても良く、されていなくても良い。
例えば、非特許文献3に開示された、水とエチレングリコール混合溶液に塩化亜鉛とヘキサメチレンテトラミンを加えて撹拌しながら加熱することで層状のシモンコーレアイト(Zn5(OH)8Cl2・H2O)を合成する方法が例示できる。
また、特開昭54-35198に準じた製法も例示できる。これは、硫酸亜鉛と尿素を用いて合成するが、この場合、シモンコーレアイトは形成されない。いずれの合成物も以下に述べる焼成工程をとることで粒子に細孔が形成された、適切な粒径の板状酸化亜鉛が形成される。
またシモンコーレアイトを経由する製法の場合、500℃以上で焼成することによって、層状のシモンコーレアイトが酸化亜鉛に変化し、板状の酸化亜鉛を生成する。焼成温度が500℃未満の場合は、酸化亜鉛にシモンコーレアイトが混在するため好ましくない。また900℃以上であると板状の酸化亜鉛の板状構造が破壊されて不定形となり、その結果滑り性が低下するので、好ましくない。
本発明の酸化亜鉛粉末は、酸化亜鉛を配合する全ての化粧料に、従来使用している酸化亜鉛粉末の配合の全て又は一部を置換して配合可能である。本発明の酸化亜鉛粉末を採用した化粧料は、塗布時において白くならずに使用感が良いので、酸化亜鉛粉末を多く配合できるメリットがある。主としてメイクアップ化粧料、なかでもファンデーション、おしろい、化粧下地に配合されることで優れた効果を発揮できる。本発明のメイクアップ化粧料は、固形状、液状、乳液状、クリーム状、ルース状、スティック状のファンデーション、おしろい、化粧下地の剤型が特に好ましい。
本発明の酸化亜鉛粉末を配合したメイクアップ化粧料は、従来のメイクアップ化粧料と比較して、化粧崩れが発生しにくく、化粧持ちが良い。また、肌に塗布したときの酸化亜鉛粉末に由来するきしみ感がなく、滑らかな使用感をあたえる。
なお本発明の板状酸化亜鉛粉末は、従来公知の六角板状酸化亜鉛粉末と比較して、実施例に示すようにメイクアップ化粧料に配合するとき、使用感、化粧仕上がり、化粧持ちの評価に大きな相違があることがわかった。この相違は、本発明の特定事項として板状の結晶表面に細孔が存在すること、粒子径が適切であることが要因ではないかと推測される。
さらにまた、板状酸化亜鉛の製造方法として、300℃以上900℃未満、好ましくは500℃~800℃、さらに好ましくは600~750℃で焼成する事が、このようなメイクアップ化粧料における優れた作用効果もたらすことの要因として推測される。
<1.酸化亜鉛粉末の製造例1>
水40mLとエチレングリコール(和光純薬工業株式会社製)(以下、EGと略す)40mLを混合し、この混合溶液に、塩化亜鉛(関東化学株式会社製)1.09gとヘキサメチレンテトラミン(関東化学株式会社製)(以下、HMTAと略す)1.21gを加え、スターラーを用いて600rpmで30分間撹拌した。
その後95℃の温度条件で、水熱処理を行った。12時間静置して反応を行ったのち、結晶を回収した。得られた生成物を、水とアセトンを用いて洗浄した後、ろ過をした。さらに生成物を60℃、1時間真空乾燥を行った。
真空乾燥終了後、合成品をさらに300℃、400℃、500℃、600℃、700℃、800℃、900℃、1000℃、1100℃で焼成した。焼成終了後得られた粉末を回収し以下に示す粉末の特性について解析した。
XRDにより広角X線回折測定(定性)を行った。その結果300℃、400℃で焼成した合成品はZn5(OH)8Cl2・H2O(シモンコーレアイト)と酸化亜鉛の混合物であった。
一方、500℃、600℃、700℃、800℃、900℃、1000℃で焼成したものは酸化亜鉛のみでシモンコーレアイトを含まないことが確認できた(図1参照)。
図2に焼成温度別の酸化亜鉛の代表的な粒子観察画像を示す。
図2によれば、300℃で焼成した粒子には粒子表面が滑らかな板状形状が多く観察された。但し実際には微細な孔が形成されている。一方、600~800℃で焼成した後の粒子には、図2において板状表面に多数の細孔が観察された。なお、特に微細な孔は十分に形成されていなくても、化粧料の塗布時に白くならず、かつ十分な滑り性を有する。
また900~1100℃の焼成では板状形状を維持できているものが少なく、板状とは別の不定形のものが多く見られた。
いずれの温度で焼成した場合も板状の酸化亜鉛であり、板状の表面には細孔が観察された。
600℃で焼成した酸化亜鉛の任意の粒子を10個選択し、その細孔の孔径を走査型電子顕微鏡で個別に測定したところ、細孔の孔径は0.05~1μmの範囲に分布していた。細孔の孔径は0.05~0.5μmが多かった。
700℃で焼成した酸化亜鉛も同様であった。
900℃以上の焼成品では高温焼成よって板状形状がくずれ、不定形のものが多くできてしまったものと思われる。
300℃、600℃、900℃で焼成した酸化亜鉛粉末を、レーザー散乱式粒度分布測定装置粒度分布計(マイクロトラック社製 MT-3000II)を用いて、粒度の分布を測定し、D10、D50、D90値を求めた。測定結果を下記の表1に示す。なお、D10とは粒度分布において粒子径の小さい方から10体積%の粒径であり、D50とは粒度分布において粒子径を大きい側と小さい側を二つに分けた時、大きい側と小さい側が等量となる平均粒径であり、D90とは粒度分布において90体積%の粒径である。
比表面積測定装置(カンタクローム社製NOVA TOUCH)を用いて、比表面積を測定した。
焼成温度300℃の場合は、比表面積値1.9m2/g、焼成温度600℃の場合は比表面積値2.6m2/g、焼成温度900℃の場合は比表面積値0.5m2/gであった。焼成温度600℃の場合は、酸化亜鉛の板状表面に多数の細孔を有しているため、比表面積が高くなったと思われる。
化粧料に配合したときの紫外線遮蔽性を確認するためSPF(SUN PROTECTION FACTOR)及びPA(PROTECTION GRADE OF UVA)値を測定した。SPF、PAの測定は、SPF アナライザー (Labsphere社製 UV-2000S)を用いた。比較のため、市販されている板状酸化亜鉛XZ-100F(堺化学製)、ジメチコンで表面処理をしたタルクのSA-タルクJA-46R(三好化成製)を同様に測定した。測定結果を下記の表2に示した。
粉末の滑り性及び色調を、熟練した専門の官能評価員が評価した。300℃焼成、600℃焼成、700℃焼成、900℃焼成で得た板状酸化亜鉛粉末を評価試料とした。
市販品の酸化亜鉛としては、「CANDY ZINC」(堺化学工業製:平均粒径1μmの酸化亜鉛。微細な板状粉体が球状に集積したことで高い透明性とUVA遮蔽性を持ち、好ましい滑り性が知られる粉末)、「MZ-303M」(テイカ株式会社製:平均粒径0.035μmのジメチコン処理酸化亜鉛)を用いた。
滑り性の評価は、5試料の相対評価とし、試験試料を手の甲に取り、指で滑らせて、肌への滑りが最も良いものを5点、滑りが最も悪いものを1点として、順位による得点付けを行った。色調は、目視で評価した。結果を下記の表3に示す。
メイクアップ化粧料の化粧崩れの原因の一つとして、肌から分泌される皮脂と化粧料とのなじみが考えられている。なかでもオレイン酸はその作用が強い。
本発明の板状酸化亜鉛粉末がオレイン酸の固化作用を有することを確認した。
・オレイン酸固化時間の測定
1)試験方法
製造例1で得た板状酸化亜鉛粉末0.1gをガラス瓶に入れ、オレイン酸(クローダジャパン製 SR OLEIC ACID-(LQ)-JP)1gを滴下し、30秒間振とうした後、静置した。流動性がなく、固化するまでの時間を測定した。
オレイン酸の固化までの時間と、焼成時間をプロットした図を図3に示す。
オレイン酸の固化時間は焼成温度が高いほど長くなることを確認した。
焼成温度が900℃以上では、オレイン酸を滴下してから10時間以上経過しても、オレイン酸を固化できていない。
ファンデーションのベース処方に、製造例1で得た焼成温度が300~900℃の板状酸化亜鉛粉末を10質量%配合したファンデーションを調製し配合効果を評価した。
評価は、専門の官能評価員10名の肌に塗布したときの使用感と化粧持ち、仕上がりの3項目とした。評価は評価員の協議により決定した。
・使用感評価
肌の上に塗布をし、滑らせて使用感評価を行なう。
◎:とても滑りがよく、きしみを感じない。
○:滑りが良く、きしみをほとんど感じない。
△:滑りがやや良く、きしみをやや感じる。
×:滑りがとても悪く、きしみ感を強く感じる。
塗布してから12時間経過後の状態を以下の基準により自己評価する。
◎:化粧持ちがとても良い
○:化粧持ちが良い
△:化粧持ちがやや悪い
×:化粧持ちが悪い
ファンデーションを顔に塗布し、目視観察を行った。
〇:ソフトフォーカス効果があり、自然な仕上がり
△:ソフトフォーカス効果があり、やや不自然な仕上がり
×:ソフトフォーカス効果がなく、不自然な仕上がり
・ベース処方
パウダーファンデーション
成分 配合量(質量%)
1.酸化亜鉛(本発明品もしくは市販原料) 10
2.窒化ホウ素 10
3.弾力性シリコーンパウダー 4.5
4.シリコーンパウダー 10
5.撥水性処理セリサイト 10
6.シリコーン処理タルク 27.61
7.顔料級酸化チタン 7.5
8.酸化チタン被覆マイカ 5
9.微粒子酸化チタン 5
10.着色顔料 2.39
11.シリコーン油 8
成分1~10をミキサーで4分間攪拌した後、11を徐々に添加し、さらに8分間混合する。ふるいにかけ、その後、金皿にプレスする。
評価結果を下記の表4に示す。
また300℃焼成品は、使用感、化粧持ち評価がそれぞれ〇、◎の評価であった。
水600mLを90℃まで加温し、150rpmで撹拌しているところに、硫酸亜鉛・7水和物172.5gと尿素108.2gと水600mLの混合溶液を2時間かけて滴下し、さらに1時間熟成して、水熱合成によって結晶を形成させた。得られた生成物を、水を用いて洗浄した後、ろ過した。さらに得られた生成物を60℃、1時間真空乾燥を行った。真空乾燥終了後、さらに600℃で3時間焼成した。
製造例2の酸化亜鉛粉末の色調、粒子径、孔径、固化時間、滑り性を試験して評価した。
結果を下記の表5に示す。
得られた焼成品(板状酸化亜鉛)は、孔径が0.05~1μmの細孔が形成された、SEM観察による粒子径が30~50μmの板状酸化亜鉛であった。そして比表面積は0.1~15m2/gであった。色調は淡い黄~白であった。製造例2の板状酸化亜鉛は、滑り性が良好できしみがなく、オレイン酸固化能に優れていた。製造例1と同様にベース処方に配合してプレス化粧料とし、使用感評価を行ったところ、優れた滑り性であり、塗布した肌は白っぽくならずに透明感がある化粧仕上がりであった。また化粧持ち効果に優れていた。製造例2の酸化亜鉛粉末はメイクアップ化粧料用の酸化亜鉛として適すると判断した。
Claims (5)
- 水熱合成法により得られた結晶を600~750℃で焼成してなる板状の酸化亜鉛粉末であって、粉末を構成する板状酸化亜鉛の粒子に細孔を有し、細孔の孔径が0.05~1μmであるメイクアップ化粧料用の酸化亜鉛粉末。
- 酸化亜鉛粉末を構成する粒子の粒度分布におけるメジアン径D50の粒子径が2~100μmである、請求項1に記載のメイクアップ化粧料用の酸化亜鉛粉末。
- 酸化亜鉛粉末を構成する粒子の比表面積が0.1~15m2/gである請求項1又は2に記載のメイクアップ化粧料用の酸化亜鉛粉末。
- 請求項1~3のいずれかに記載の板状酸化亜鉛粉末を含有するメイクアップ化粧料。
- ファンデーション、おしろい、化粧下地のいずれかである請求項4に記載のメイクアップ化粧料。
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