JP7079835B2 - カラーフィルタ用顔料分散液、カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタ及び表示装置 - Google Patents
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Description
該問題の解決のために、カラーフィルタの低膜厚化が要求され、具体的には例えば従来の膜厚の約50%~70%の膜厚の達成が求められている。
また一方で、画素の再現色についても、「adobeRGB規格」「DCI規格」(「DCI」は、Digital Cinema Initiatives)と定義される色度域における高演色が求められている。
更に、カラーフィルタ用着色組成物の調製に使用する顔料分散液は、一定粘度より高い粘度の顔料分散液とすると、着色組成物としての粘度も高く塗工が困難な場合や、経時安定性が得られない場合があるため実質的に使用ができない。その結果、顔料分散液やカラーフィルタ用着色組成物の顔料濃度を上げられないという問題点があった。
すなわち、カラーフィルタの色濃度等を高めるために、高濃度でも分散性能が優れたカラーフィルタ用着色組成物がたとえできたとしても、カラーフィルタ製造時の現像特性との両立が困難になるという問題も発生していた。
特許文献4には、ブラックマトリクス用カーボンブラックに被覆されている樹脂中のナトリウム(Na)とカリウム(K)の合計量を規定して、高遮光率と低表面反射率を達成する技術が開示されている。
特許文献6には、C.I.ピグメントグリーン58に含有されるナトリウムイオン(Na+)、カリウムイオン(K+)、マグネシウムイオン(Mg+)の含有量が規定されたカラーフィルタ用有機顔料組成物が記載されており、それを使用して得られたカラーフィルタは、表示応答性に優れるとされている。
特に、高精細化により視差混色が問題になり、また画素の高演色が求められるようになり、カラーフィルタの低膜厚化が要求されるようになった近年、顔料の分散安定性、種々の画像特性、カラーフィルタ製造時の現像性等において、優れた性能を有する顔料分散液やカラーフィルタ用着色組成物が望まれていた。
また、カラーフィルタ用着色組成物の顔料濃度を上げても、顔料を良好に分散することができ、顔料濃度を上げても経時劣化し難い等、粘度安定性に優れたカラーフィルタ用顔料分散液、及び、それを用いたカラーフィルタ用着色組成物を提供することにある。
そして、カラーフィルタ用顔料分散液の原料となる、有機顔料、分散剤、溶剤の中の「上記特定金属元素」の混入を低減することで(特に、有機顔料中の「上記特定金属元素」の混入を低減することで)、上記課題が解決されたカラーフィルタ用顔料分散液及びカラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタが得られることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、ありふれた金属元素を削減して、その金属の混入に直接的に起因する特定の光学特性や電気特性を改良する技術は知られている。
また、本発明のカラーフィルタ用顔料分散液を用いると、良好な分散性能・分散安定性能が得られると共に、カラーフィルタ製造時の良好な現像特性とも両立したカラーフィルタ用着色組成物を提供することができる。
更には、本発明の「カラーフィルタ用着色組成物」は、上記の顔料分散液、重合開始剤及びアルカリ可溶性樹脂を含有する着色組成物であって、該着色組成物に含まれるカルシウム(Ca)と鉄(Fe)の合計質量が、該着色組成物全体に対して120質量ppm以下であることを特徴とする。
本発明では、「カラーフィルタ用顔料分散液」を、単に「顔料分散液」と略記することがあり、「カラーフィルタ用着色組成物」を、単に「着色組成物」と略記することがある。
本発明に用いられる有機顔料としては、黒色等の無彩色を含め着色顔料であり、カラーフィルタ用の有機顔料として所望の発色が可能なものであれば特に限定はない。ここで、「カラーフィルタ用」とは、画素部用、ブラックマトリクス部用等、カラーフィルタの着色用の全てを含む。
以下、「有機顔料」を単に「顔料」と略記する場合がある。
本発明の顔料分散液は、カラーフィルタ材料として用いられるので、青色顔料、緑色顔料、赤色顔料、黒色顔料が主ではあるが、それらの透過・吸収波長の調整等のために、上記色調の顔料も用いられる。
上記中でも、青色顔料、緑色顔料、赤色顔料、黄色顔料、紫色顔料等が、本発明の前記効果を発揮する点から好ましい。
この中でも、好ましくは、C.I.ピグメントレッド48:1、122、168、177、202、206、207、209、224、242、254等が挙げられ、特に好ましくは、C.I.ピグメントレッド177、209、224、254等が挙げられる。
この中でも、好ましくは、C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6等が挙げられ、特に好ましくは、C.I.ピグメントブルー15:6等が挙げられる。
この中でも、好ましくは、C.I.ピグメントグリーン7、36、58、59等が挙げられる。
この中でも、好ましくはC.I.ピグメントイエロー83、117、129、138、139、150、154、155、180、185、213等が挙げられ、特に好ましくは、C.I.ピグメントイエロー83、138、139、150、180、185等が挙げられる。
この中でも、好ましくは、C.I.ピグメントオレンジ38、71等が挙げられる。
この中でも、好ましくはC.I.ピグメントバイオレット19、23等が挙げられ、特に好ましくは、C.I.ピグメントバイオレット23等が挙げられる。
また、本発明の顔料分散液が、カラーフィルタのブラックマトリックス用の顔料分散液である場合、有機顔料として黒色顔料を用いることができる。
黒色顔料としては、カーボンブラックを挙げることができる。すなわち、本発明においては、カーボンブラックも有機顔料に含まれる。
また、黒色等の無彩色の有機顔料は、該無彩色の顔料単独でもよく、赤、緑、青等の着色顔料との混合によるものでもよい。
具体的には、例えば、ピグメントレッド254、ピグメントレッド177、ピグメントイエロー150、ピグメントイエロー185、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー139、ピグメントブルー15:6、ピグメントバイオレット23、ピグメントグリーン58又はピグメントグリーン59が上記理由から特に好ましい。
なお、目安として、10gの溶剤(又は混合溶剤)に対して、レーキ顔料の溶解量が10mg以下であれば、当該溶剤(又は混合溶剤)において、当該レーキ顔料(染料)が分散可能であると判定することができる。
本発明における有機顔料は、酸性色素誘導体を含有するものであることが、本発明の前記効果を奏し易いために好ましい。酸性色素誘導体を用いると、特に、微分散化が可能であり、カラーフィルタ用に使用したときに、分散安定性が高い、コントラストが高い、光の透過率が高い、高輝度となる、顔料分散液が得られる等のために好ましい。
また、酸性色素誘導体を用いると、本発明における特定金属元素の低減の効果がより発揮され、上記効果を相乗的に奏することができる。
酸性色素誘導体の中でも、キノフタロン顔料の顔料骨格を有し、酸性基を有する色素誘導体であるキノフタロン顔料誘導体が、分散性を向上させる点でより好ましい。
顔料1分子に対しての酸性基の平均導入量は、特に限定はないが、0.5個~5個が好ましく、0.6~4個がより好ましく、0.7~3.5個が特に好ましい。
酸性基の導入により、微分散化が可能となり、カラーフィルタ用に使用したときに、分散安定性が高い、コントラストが高い、光の透過率が高い、高輝度である、顔料分散液が得られるために好ましく、また、前記特定金属元素を低減することによって、相乗効果を奏し、前記効果を更に得ることができる。
また、顔料の表面に吸着することにより、顔料の表面を酸性にし、有機顔料そのものよりも、顔料分散剤との親和性を高める、顔料分散剤との仲介役を果たす。
また、塩基性分散剤と相互作用する酸性色素誘導体が顔料表面に吸着することにより、塩基性分散剤を効率的に顔料表面に位置させることができる。これにより、微分散化や分散安定化が可能になり、カラーフィルタ用に使用したときに優れる。
上記下限値以上とすることで、安定分散や微分散を可能にし、前記した特定金属元素の低減との相乗効果を奏し、上記上限値以下とすることで酸性色素誘導体の過剰による色度の変化を抑制することができる。
再沈法において良溶媒又は貧溶媒に添加しておくこともでき、顔料粒子の析出後、又は、その後に濃縮若しくは再分散をするときに添加しておくこともできる。
有機顔料の粒径は、特に限定はないが、30nm~500nmが好ましく、40nm~300nmがより好ましく、50nm~200nmが特に好ましい。
粒径が小さ過ぎると、分散性や再溶解性が低下し、また、微紛による汚染等により作業性が低下する場合がある。
一方、粒径が大き過ぎると、分散性、分散安定性、耐光性等が悪くなり、カルシウム(Ca)、鉄(Fe)等の特定金属の含有量削減の効果が現れ難くなり、前記した本発明の効果が奏されず、特に、良好なコントラストを得ることができない。
本発明における分散剤としては、公知の分散剤の中から適宜選択して用いることができ、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤;高分子分散剤;低分子分散剤等を使用できる。中でも、均一に、微細に分散し得る点から、高分子分散剤(高分子の界面活性剤も含む)が好ましい。
具体的には、「(メタ)アクリル酸エステル等の不飽和カルボン酸エステル」の(共)重合体類;「(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸の(共)重合体」の(部分)アミン塩、(部分)アンモニウム塩若しくは(部分)アルキルアミン塩類;「1級、2級若しくは3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル等の不飽和カルボン酸エステル」の(共)重合体、当該(共)重合体のアミノ基の(部分)塩、当該(共)重合体のアミノ基の(部分)酸変性物;「水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有不飽和カルボン酸エステル」の(共)重合体やそれらの変性物;ポリウレタン類;不飽和ポリアミド類;ポリシロキサン類;長鎖ポリアミノアミドリン酸塩類;ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離カルボキシ基含有ポリエステルとの反応により得られるアミドやそれらの塩類;等を挙げることができる。
本発明における「分散剤」は特に限定はなく、顔料の分散に公知の高分子分散剤や低分子分散剤が使用できる。
また、(共)重合体の構成単位の少なくとも一部が塩構造になった塩型分散剤も好ましいものとして挙げられる。かかる塩型は、上記ランダム型分散剤、ブロック型分散剤及びグラフト型分散剤の全てに当てはまり、それらは好適に使用される。
具体的には、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルジアミン、アルカノールアミン誘導体(米国特許第3536510号)等が挙げられる。
「塩基性ブロック型分散剤」とは、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アミド基;それらの塩;トリアルキルアンモニウム基;等の塩基性基を有するモノマー(以下、「aモノマー」と略記する)と、該モノマーとは異なる他のモノマー(以下、「bモノマー」と略記する)とのブロック共重合体よりなる分散剤を言い、2元共重合体でもよく、3元以上の共重合体でもよい。なお、「aモノマー」には、上記「アルキル」を、「アリール」、「アラルキル」、「アルケニル」等と言い換えたものも含まれる。
また、塩基性ブロック共重合体を形成するユニットであるジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基に、ハロゲン化アリール、ハロゲン化アラルキル等により4級アンモニウム塩としたものが挙げられる。
一般式(3)中のXが、カウンターアニオン(X-)となり塩を形成する。
また、同様に、窒素部位にしっかり吸着して分散剤に取り囲まれた有機顔料が、再溶解性の溶剤に分散剤に吸着したまま流され易くなる。
更には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー;酢酸ビニル;アクリロニトリル;アリルアルキルエーテル等のアリル基含有化合物;等が挙げられる。
カルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、(メタ)アクリル酸ダイマー等が挙げられる。
また、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する単量体と、無水マレイン酸、無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物等のような環状無水物との付加反応物;ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等も挙げられる。
また、該カルボキシ基の前駆体として、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の酸無水物を用いたカルボキシ基含有モノマーも挙げられる。
中でも、共重合性、コスト、溶解性等の点から、(メタ)アクリル酸が特に好ましい。
上記範囲内であることにより、「顔料を均一に分散させる濡れ性」と分散安定性とを両立させることが可能となる。また、本願の顔料分散剤を着色組成物の成分として用いる場合には、上限が上記値以下であると、分散液の粘度が高くなり過ぎず、現像性、解像性が低下せず、一方、下限が上記値以上であると十分な分散性が得られる。
塩基性ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)等の測定は、東ソー(株)製のHLC-8120GPCを用い、溶出溶剤を0.01モル/Lの臭化リチウムを添加したN-メチルピロリドンとし、校正曲線用ポリスチレンスタンダードをMw377400、210500、96000、50400、20650、10850、5460、2930、1300、580(以上、Polymer Laboratories社製 Easi PS-2シリーズ)及びMw1090000(東ソー(株)製)とし、測定カラムをTSK-GEL ALPHA-M×2本(東ソー(株)製)として行われたものである。
アミン価が小さ過ぎると十分な分散安定性が得られず、大き過ぎると溶剤への溶解性が低下する。
上記アミン価はJIS-K7237により求めることができる。
その結果、該顔料分散液を用いて得られたカラーディスプレイは、コントラストが高く、光の透過率が高く、高輝度のディスプレイとなる。
「塩基性グラフト型分散剤」とは、主鎖に対して側鎖として繰り返し単位が結合した(共)重合体よりなる塩基性の分散剤をいう。
具体的には、先に側鎖を合成しておき、それを(共)重合したもの、すなわち、片末端に重合不飽和基を有するマクロモノマー(片末端に重合性不飽和基を有し繰り返し単位を有するオリゴマー)等を重合成分とする(共)重合体よりなる分散剤が挙げられる。
また、先に主鎖を合成しておいてから、その主鎖に対して、ところどころに側鎖としてペンダントに(枝のように)繰り返し単位を結合させた(共)重合体よりなる分散剤が挙げられる。
共重合させる塩基性のモノマーとしては特に限定はないが、具体的には、例えば、前記「塩基性ブロック型分散剤」の項で記載した前記「aモノマー」が挙げられる。
かかるマクロモノマーにおける繰り返し単位を構成する重合成分としては、特に限定はないが、具体的には、例えば、スチレン、α-メチルスチレン等のスチレン系モノマー;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー;(メタ)アクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,N-ジメチルアミノエチルアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系モノマー;酢酸ビニル;アクリロニトリル;アリルアルキルエーテル等のアリル基含有化合物;等が挙げられる。本発明におけるマクロモノマーとしては、上記重合成分が重合した単位を有するものであることが好ましい。
かかる「他の重合性モノマー」としては、特に限定はないが、具体的には、例えば、前記「塩基性ブロック型分散剤」の項で記載した前記「bモノマー」が挙げられる。
上記範囲であると、分散され易く、「顔料分散液を調製する際の最終分散工程」で微分散化が可能となったり、分散時間の短縮が可能となったりする。その結果、該顔料分散液を用いて得られたカラーディスプレイは、コントラストが高く、光の透過率が高く、高輝度のディスプレイとなる。
本発明において、分散剤として用いられる市販品としては、限定はされないが、具体的には、例えば、EFKA-4046、EFKA-4047、EFKAポリマー10、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー4300、EFKAポリマー4310、EFKAポリマー4320、EFKAポリマー4330(以上、BASFジャパン(株)製)、Disperbyk111、Disperbyk161、Disperbyk165、Disperbyk167、Disperbyk182、Disperbyk2000、Disperbyk2001、BYK-LPN6919、BYK-LPN21116(以上、ビックケミー・ジャパン(株)製)、SOLSPERSE24000、SOLSPERSE27000、SOLSPERSE28000(以上、ルーブリゾール社製)、アジスパー(登録商標)PB821、PB822(味の素ファインテクノ(株)製)等が挙げられる。
本発明の顔料分散液は、少なくとも、有機顔料、分散剤及び溶剤を含有するが、溶剤としては特に限定はなく、公知のものが用いられる。
これらの溶剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
本発明のカラーフィルタ用顔料分散液において、有機顔料、分散剤及び溶剤の含有比率は特に限定はないが以下が好ましい。
有機顔料100質量部に対して、分散剤が、5~200質量部が好ましく、10~150質量部がより好ましく、15~100質量部が特に好ましく、20~60質量部が最も好ましい。
また、顔料分散液100質量部に対して、有機顔料が、3~40質量部が好ましく、5~35質量部がより好ましく、7~30質量部が特に好ましい。
その結果、該顔料分散液を用いて得られたカラーフィルタは、前記効果を発揮し、高演色、高コントラスト、薄膜化が可能、光の透過率が高く、高輝度のディスプレイとなる。
上記した有機顔料を、分散剤存在の下、溶剤に分散して含有させる。湿式分散して含有させると本願発明の効果が特に発揮される。
本発明のカラーフィルタ用顔料分散液は、該顔料分散液に含まれるカルシウム(Ca)と鉄(Fe)の合計質量が、該顔料分散液全体に対して180質量ppm以下であることを特徴とする。
カルシウム(Ca)と鉄(Fe)の合計質量は、コスト等を考慮しなければ、少なければ少ないほど好ましいが、具体的には、該顔料分散液全体に対して、好ましくは140質量ppm以下、より好ましくは70質量ppm以下、特に好ましくは30質量ppm以下、更に好ましくは15質量ppm以下、最も好ましくは5質量ppm以下である。
かかる顔料分散液を用いると、カラーフィルタの低膜厚化が達成され、視差混色が少なく、高演色が達成され、パターニングにおける現像性に優れた着色組成物やカラーフィルタを得ることができる。
顔料分散液に含まれるマグネシウム(Mg)とアルミニウム(Al)とクロム(Cr)の合計質量は、該顔料分散液全体に対して、より好ましくは140質量ppm以下、特に好ましくは60質量ppm以下、更に好ましくは20質量ppm以下である。
また、「顔料分散液に含まれるカルシウム(Ca)と鉄(Fe)の合計質量」が前記上限以下であり、かつ、鉄(Fe)が、該顔料分散液全体に対して、30質量ppm以下が好ましく、20質量ppm以下がより好ましく、10質量ppm以下が特に好ましく、5質量ppm以下が更に好ましい。
上記上限以下であると、前記した本発明の効果が特に奏される。
上記上限以下であると、前記した本発明の効果が特に奏される。
分散安定性の向上等、本発明の前記効果を発揮する作用原理は、発明の範囲を限定するものではないが、以下のように考えられる。
すなわち、有機顔料近傍に、カルシウム(Ca)や鉄(Fe)、又は、前記特定金属元素が多く存在する場合、分散剤の有機顔料への吸着が阻害されると推定される。また、分散性向上に寄与する塩型の分散剤や酸性色素誘導体が、前記特定金属元素と塩形成することで、該分散剤や酸性色素誘導体が分散性の向上に寄与できなくなると推定される。
また、3価の陽イオンを与える金属元素であるFeの含有量を抑えたことが、更に好ましくは、Feの含有量を抑えた上に、同じく3価の陽イオンを与える金属元素であるAlやCrの含有量をも抑えたことが、分散安定性の向上に大きく影響したとも考えられる。
本発明の顔料分散液は、少なくとも、有機顔料、分散剤及び溶剤を含有するが、上記金属は、顔料分散液の原料となる有機顔料、分散剤、溶剤等から持ち込まれる。また、撹拌、混合、分散等に使用される装置からも混入され得る。従って、上記原料及び装置から前記金属の混入を防ぐことが好ましい。
特に、有機顔料から持ち込まれる前記金属の量が多いことから、有機顔料から該金属を除去することがより好ましい。
更には、配合する有機顔料から、また酸性色素誘導体を用いる場合はそれも含めて、それら着色剤から前記金属の量を低減しておくことが特に好ましい。
製造された顔料から前記金属を除去する方法は、アルコール、水等の液体による洗浄が好ましいが、コストの面で水による洗浄方法(以下、単に「水洗」と略記する場合がある)が特に好ましいものとして挙げられる。
「製造用装置の部材」としては、ボールミルにおけるボール、ビーズミルにおけるビーズ等のメディア;顔料製造容器、分散容器、表面処理容器、乾燥容器、濾過容器等の内壁;粉砕機の部材;撹拌装置の部材;等が挙げられる。
すなわち、有機顔料に含有される特定金属元素の量の減少手段としては、使用する水洗水中に含まれる特定金属元素の含有量を減少させておく(十分該金属量を減らした脱塩水を使用する)、該水洗を、流水を用いた連続法で行う、水洗が回分法の場合は水洗回数を多くする、連続法でも回分法でも顔料の量に対する水洗水の量を増やす、水洗水の温度を高くする、水洗水のpHを調整する、水洗時の撹拌器具を最適化する、水洗時間を長くする、等が挙げられる。
水洗水の温度は、20℃~80℃の範囲が、所定の金属が効率的に除去できる点からより好ましく、30℃~70℃の範囲が特に好ましく、40℃~60℃の範囲が更に好ましい。
中でも、流水を用いた連続法等が好適で、その場合、流水の使用量は、有機顔料1質量部に対して、流水30質量部~40000質量部が好ましく、40質量部~20000質量部がより好ましく、50質量部~10000質量部が特に好ましく、60質量部~5000質量部が更に好ましい。
次いで、上記で得られた顔料のウェットケーキを再度脱イオン水中に懸濁し、必要に応じて、上記と同様の工程にて洗浄処理を数回行い、その都度、不純物を濾液として除去し、最終的に得られた顔料のウェットケーキを乾燥して、顔料分散液に配合用の有機顔料を得ることが好ましい。洗浄効果とコストのバランスから、上記「数回」は、2回~50回が好ましく、3回~40回がより好ましく、4回~30回が特に好ましく、5回~20回が更に好ましい。有機顔料1質量部に対して用いられるトータルの脱イオン水の(特に)好ましい質量は、前記した「流水を用いた連続法」の場合と同様である。
すなわち、顔料の水洗に使用された脱イオン水の電気伝導度に匹敵するレベルまで洗浄処理を繰り返して行い、顔料中の不純物を皆無に近づけることにより、該顔料を使用して得られる顔料分散液は、前記した本発明の効果を発揮する。
ここで、本発明の測定方法(ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析)における検出限界は0.01ppm未満である。
このため、前記の顔料の調製の際に、濾液中の上記金属原子の含有量や濾液の電気伝導度が上記数値範囲になるまで、洗浄処理を繰り返すことが好ましい。
本発明の顔料分散液中の顔料の平均分散粒径は特に限定はないが、8nm~150nmが好ましく、10nm~100nmがより好ましく、12nm~70nmが特に好ましい。
ここで、顔料分散液中の顔料の平均分散粒径(以下、単に「平均分散粒径」と略記する場合がある)は、少なくとも溶剤を含有する分散媒体中に分散している顔料粒子の分散粒径であって、レーザー光散乱粒度分布計により測定されるものである。レーザー光散乱粒度分布計による粒径の測定としては、顔料分散液に用いられている溶剤で、顔料分散液をレーザー光散乱粒度分布計で測定可能な濃度に適宜希釈し(例えば、1000倍等)、レーザー光散乱粒度分布計(例えば、日機装社製ナノトラック粒度分布測定装置UPA-EX150)を用いて、動的光散乱法により23℃にて測定する。ここでの平均分散粒径は、体積平均粒径である。
本発明の顔料分散液は、カラーフィルタ材料、カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタ用感光性着色樹脂組成物、液晶ディスプレイ材料、有機ELディスプレイ材料等に好適に使用できる。特に、カラーフィルタ用着色組成物として有用である。
本発明の他の態様は、前記の本発明のカラーフィルタ用顔料分散液、重合開始剤及びアルカリ可溶性樹脂を含有する着色組成物であって、該着色組成物に含まれるカルシウム(Ca)と鉄(Fe)の合計質量が、該着色組成物全体に対して120質量ppm以下であることを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物である。
アルカリ可溶性樹脂に重合性官能基があって、該アルカリ可溶性樹脂の重合性官能基だけが重合してもよいが、カラーフィルタ用着色組成物には、更に重合性多官能化合物が含有されていることも好ましい。
アルカリ可溶性樹脂は、特に限定はなく、アルカリ性の現像液で好適に現像できるものであれば使用可能である。
該アルカリ可溶性樹脂としては、好ましくは、酸基を有するモノマーを共重合成分とする共重合体である。また、重合体に後から酸基を導入したものであってもよい。
ラジカル重合性二重結合を導入するには、例えば、重合後にラジカル重合性二重結合を導入し得るモノマーを(共)重合した後に、後述するようなラジカル重合性二重結合を側鎖に導入する。
かかる「重合後にラジカル重合性二重結合を導入し得るモノマー」としては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸等のカルボキシ基を有するモノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等のカルボン酸無水物基を有するモノマー;等が挙げられる。
「重合後にラジカル重合性二重結合を導入し得るモノマー」の酸基に、「エポキシ基とラジカル重合性二重結合」を有する化合物のエポキシ基が反応して、ラジカル重合性二重結合が導入されたアルカリ可溶性樹脂が得られる。
酸価は、上限が上記値以下だと基板との十分な密着性が得られ、下限が上記値以上だと十分なアルカリ現像性が得られる。
重量平均分子量(Mw)は、上限が上記値以下だと他の構成成分との相溶性が向上し、現像性が良くなり、また粘度が高くなり過ぎない。一方、下限が上記値以上だと、基板との密着性が向上する。
重合性多官能化合物としては、特に限定はなく、公知の重合性多官能化合物が用いられる。
「重合性多官能化合物」は、1分子中に2個以上の重合性官能基を有するものであれば、特に限定はないが、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート;ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレート等の多官能アリル化合物;等が挙げられる。
2官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等の直鎖アルカンジオールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール#200ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール#400ジ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等の3価以上のアルコールの部分(メタ)アクリル酸エステル;ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート等のビスフェノール系ジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート;等が挙げられる。
重合開始剤としては、熱重合開始剤や光重合開始剤が挙げられる。
光重合開始剤としては特に限定はなく、ラジカル重合に対して従来用いられている公知のものが使用可能である。特に、一般的にカラーフィルタの製造に用いられるものを使用することが好ましい。
上記3級アミン構造を有する光重合開始剤の市販品としては、例えば、イルガキュア907、イルガキュア369(以上、BASFジャパン社製)、ハイキュアABP(川口薬品製)等が挙げられる。
本発明の着色組成物における、アルカリ可溶性樹脂と重合性多官能化合物との含有割合は、特に限定はないが、感度、解像度及び現像性の観点から、アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して、重合性多官能化合物0~500質量部が好ましく、10~300質量部がより好ましく、20~200質量部が特に好ましい。
着色組成物の固形分合計量に対して、アルカリ可溶性樹脂は5~80質量%が好ましく、10~40質量%がより好ましい。また、該固形分全量に対して、重合性多官能化合物は5~60質量%が好ましく、10~40質量%がより好ましい。
着色組成物の固形分合計量に対して、重合開始剤は、3~40質量%が好ましく、7~35質量%がより好ましく、10~30質量%が特に好ましい。
この範囲であると、前記した本発明の効果を奏し易く、特に、着色力、感度、解像度及び現像性が良好となる。特に、本発明の顔料分散液を用いると、上記上限まで有機顔料の濃度を上げられ、そのために前記したような優れたカラーフィルタを製造できる。
着色組成物には、更に必要に応じて、例えば、濡れ性向上のための界面活性剤、レベリング剤、密着性向上のためのシランカップリング剤、消泡剤、ハジキ防止剤、酸化防止剤、凝集防止剤、紫外線吸収剤等を含有させることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、前記の本発明の顔料分散液、重合開始剤及びアルカリ可溶性樹脂を含有する着色組成物であって、該着色組成物に含まれるカルシウム(Ca)と鉄(Fe)の合計質量が、該着色組成物全体に対して120質量ppm以下であることを特徴とする。
上記上限以下であると、分散安定性を保持しつつ現像性が良好であるため、着色組成物中の顔料濃度、及び、着色組成物の固形分中の顔料濃度を上げることができ、その結果、低膜厚であっても高い色濃度を実現するカラーフィルタを得ることができる。
本発明の前記顔料分散液を用いてカラーフィルタ用着色組成物を調製することによって、上記した金属含有範囲に収まる優れた着色組成物が調製できる。
上記上限以下であると、前記した本発明の効果が特に奏される。
上記上限以下であると、前記した本発明の効果が特に奏される。
以下の作用原理が当てはまる範囲に本発明が限定されるわけではないが、着色組成物に含まれるカルシウム(Ca)と鉄(Fe)の合計含有質量(又は特定金属元素の合計含有質量)が多過ぎると、分散安定性が悪化し現像性が悪くなる作用原理は、以下のように推定される。
しかし、有機顔料近傍に、カルシウム(Ca)と鉄(Fe)の合計質量又は特定金属元素の合計含有量が多過ぎると(カルシウム(Ca)、鉄(Fe)又は前記特定金属元素が多過ぎると)、分散剤の有機顔料への吸着が阻害されたり、分散性向上に寄与する塩型の分散剤や酸性色素誘導体が、特定金属元素と相互作用することで、分散性の向上に寄与できなくなったりすると考えられる。
上記現像性の低下に与える影響は、ナトリウムイオン(Na+)、カリウムイオン(K+)等の1価の陽イオンより、特定金属元素の陽イオンのような2価以上の陽イオン(2価以上の陽イオンのみの合計量、3価の陽イオンを含んだ含有量)の方が大きい可能性が考えられる。
本発明の着色組成物の調製は、顔料分散液に、少なくとも、アルカリ可溶性樹脂、及び、重合開始剤を配合し、要すれば、重合性多官能化合物、及び、「その他の成分」を配合し、更に必要に応じて、更に溶剤を配合し、混合する方法で行うことができる。
本発明の着色組成物は、予め顔料分散液を製造して用いるので、顔料の凝集を効果的に防ぎ、均一に分散させ得る。
カラーフィルタは、通常、透明基板、遮光部及び着色層を有している。本発明の顔料分散液を用いて得られる、又は、前記の着色組成物を使用して得られるカラーフィルタは、高い有機顔料濃度、高い演色性、高いコントラスト等を実現することができ、また、カラーフィルタ製造時の現像性に優れている。
着色層は、前述した本発明の着色組成物を硬化させて形成されたものであればよく、特に限定されないが、通常、後述する透明基板上の遮光部の開口部に形成され、該着色組成物に含まれる顔料の種類によって、3色以上の着色パターンから構成される。
また、当該着色層の配列としては、特に限定されず、例えば、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の一般的な配列とすることができる。また、着色層の幅、面積等は任意に設定することができる。
本発明の顔料分散液、着色組成物を用いると、固形分中の顔料濃度が高いことによって、組成によっては従来の厚みに対して、(例えば80~50%にまで)薄膜化が可能である。その結果、高演色、混色なし、再溶解性が高いため異物発生が少なく生産性の高い等と言う効果を発揮する。
まず、前述した本発明の着色組成物を、スプレーコート法、ディップコート法、バーコート法、ロールコート法、スピンコート法、ダイコート法等の塗布手段を用いて後述する透明基板上に塗布して、ウェット塗膜を形成させる。
次いで、ホットプレート、オーブン等を用いて、該ウェット塗膜を乾燥させた後、これに、所定のパターンのマスクを介して露光し、アルカリ可溶性樹脂、重合性多官能化合物を光重合反応させる。
露光に使用される光源としては、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等の紫外線、電子線等が挙げられる。
また、露光後に重合反応を促進させるために、加熱処理を行ってもよい。
現像処理後は、通常、現像液の洗浄、樹脂組成物の硬化塗膜の乾燥が行われ、着色層が形成される。なお、現像処理後に、塗膜を十分に硬化させるために加熱処理を行ってもよい。
カラーフィルタにおける遮光部は、後述する透明基板上にパターン状に形成されるものである。
遮光部のパターン形状としては、特に限定されず、例えば、ストライプ状、マトリクス状等の形状が挙げられる。
この遮光部としては、例えば、黒色顔料をバインダ樹脂中に分散又は溶解させたもの;クロム、酸化クロム等の金属薄膜等が挙げられる。この金属薄膜は、CrOx膜(xは任意の数)及びCr膜が2層積層されたものであってもよい。
この場合、顔料としてカーボンブラック、チタンブラック等の黒色顔料及び感光性樹脂を含有する遮光部用樹脂組成物には、光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を添加してもよい。
カラーフィルタにおける透明基板としては、可視光に対して透明な基材であればよく、特に限定されず、一般的なカラーフィルタに用いられる透明基板を使用することができる。具体的には、石英ガラス、無アルカリガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材が挙げられる。
当該透明基板の厚みは、特に限定されるものではないが、用途に応じて、例えば100μm~1mm程度のものを使用することができる。
なお、本発明のカラーフィルタは、上記透明基板、遮光部及び着色層以外にも、例えば、オーバーコート層や透明電極層、更には配向膜や柱状スペーサ等が形成されたものであってもよい。
本発明の他の態様は、前記のカラーフィルタを有するものであることを特徴とする表示装置である。該表示装置としては、特に限定はないが、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等が挙げられる。
本発明の顔料分散液を含有する着色組成物を使用して得られるカラーフィルタは、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のディスプレイ表示装置に好適に用いられる。
カラーフィルタの、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイへの適用は、通常公知の方法で行われる。
<分散剤A(分散剤溶液A)の調製>
<<ブロック共重合体Aの合成>>
500mLの4口セパラブルフラスコを減圧して乾燥後、内部をアルゴン(Ar)で置換した。
アルゴンフローしながら、脱水テトラヒドロフラン(THF)100g、メチルトリメチルシリルジメチルケテンアセタール2.0g、テトラブチルアンモニウム-3-クロロベンゾエート(TBACB)の1Mアセトニトリル溶液0.15mL、及び、メシチレン0.2gを加え撹拌して混合した。
そこに、滴下ロートを用いて、メチルメタクリレート36.7gを45分かけて滴下した。反応が進むと発熱するため、氷冷することにより、温度を40℃未満に保った。1時間後、前記「aモノマー」として、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)13.3gを15分かけて滴下した。1時間反応させた後、メタノール5gを加えて反応を停止させた。
GPC測定(NMP、LiBr10mM)により求めた質量平均分子量は、6000であった。また、アミン価は95mgKOH/gであった。
得られた分散剤Aを、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解させ、60質量%のブロック共重合体溶液を作製した。
次に、100mL丸底フラスコ中で、PGMEAの23.76質量部に、上記で得られたブロック共重合体溶液を5.0質量部混合し、塩形成成分であるフェニルホスホン酸(東京化成(株)社製)を0.94質量部(ブロック共重合体のDMAEMAユニットに対し、0.5モル当量)加え、反応温度40℃で2時間攪拌することにより、「分散剤A」とし、更に、適宜PGMEAで希釈して、固形分20質量%の「分散剤溶液A」を調製した。
<分散剤B(分散剤溶液B)の調製>
<<ブロック共重合体Bの合成>>
冷却管、添加用ロート、窒素用インレット、機械的攪拌機、デジタル温度計を備えた500mL丸底4口セパラブルフラスコに、脱水テトラヒドロフラン(THF)250質量部、塩化リチウム0.6質量部を加え、充分に窒素置換を行った。
反応フラスコを-60℃まで冷却した後、ブチルリチウム4.9質量部(15質量%ヘキサン溶液)、ジイソプロピルアミン1.1質量部、イソ酪酸メチル1.0質量部を、シリンジを用いて注入した。
30分後、前記「aモノマー」であるジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)26.7質量部を20分かけて滴下した。
水を32.5質量部加え、100℃に昇温し7時間反応させ、EEMA由来の構成単位を脱保護し、メタクリル酸(MAA)由来の構成単位とした。
得られたブロック共重合体PGMEA溶液は、ヘキサン中で再沈殿させ、濾過、真空乾燥により精製を行い、「一般式(1)で表される構成単位を含むAブロック」と「カルボキシ基含有モノマー由来の構成単位を含み、親溶剤性を有するBブロック」とを含むブロック共重合体Bを得た。
得られたブロック共重合体Bを、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)にて確認したところ、重量平均分子量Mwは7730であった。また、アミン価は95mgKOH/gであった。
次に、調製例1と同様にして塩形成をして「分散剤B」を調製し、更に、PGMEAで希釈して、固形分20質量%の「分散剤溶液B」を調製した。
調製例1と同様、塩形成成分であるフェニルホスホン酸(東京化成(株)社製)をブロック共重合体Bの「aモノマーであるDMAEMAユニット」に対し、0.5モル当量加えた。
<有機顔料の精製>
表1に示した有機顔料(R-1)を2.0質量部、イオン交換水を100質量部、ビーカーに入れ、30℃に保ちつつ回分法で、超音波ホモジナイザーで10分間撹拌し、下記濾紙を用いて濾過を行った。
製造販売会社:ADVANTEC
製品名:FIKTER PAPER QUANTITATIVE ASHLESS
規格:5C、150mm(100CIRCLES)
流したイオン交換水の温度は30℃であった。この方法を、「精製方法4」とした(実施例4)。
参考例5~8、比較例1~3については、有機顔料の精製を行わなかった。
得られた(精製)有機顔料を、それぞれ用いて、以下の実施例又は参考例1~9、比較例1~3のように顔料分散液を調製した。
<樹脂1の合成>
BzMAを40質量部、MMAを15質量部、MAAを25質量部、及び、AIBNを3質量部の混合液を、PGMEAを150質量部入れた重合槽中に、窒素気流下、100℃で3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に100℃で3時間加熱し、重合体溶液を得た。
この重合体溶液中の重合体の重量平均分子量は、7000であった。
反応中は、GMAの重合を防ぐために、反応溶液中に空気をバブリングさせた。反応は溶液の酸価を測定することで追跡した。
BzMA ベンジルメタクリレート
MMA メチルメタクリレート
MAA メタクリル酸
GMA グリシジルメタクリレート
AIBN アゾビスイソブチロニトリル
PGMEA プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
<酸性色素誘導体の合成>
三酸化硫黄の含有率が11質量%の発煙硫酸374.76質量部を10℃に冷却しながら攪拌し、ピグメントイエロー138を74.96質量部加えた。次いで、90℃で6時間攪拌した。得られた反応液を氷水1600質量部中に加え、15分間攪拌した後、沈殿をろ過した。
得られたウェットケーキを、800質量部の脱塩水で3回洗浄した。洗浄後のウェットケーキを、80℃で真空乾燥し、酸性色素誘導体である黄色顔料スルホン化誘導体を得た。TOF-MSにより分子量を測定し、合成目的物であることを確認した。
<顔料分散液の調製>
調製例4で得られた「樹脂1(BzMA/MMA/MAA/GMA=40/15/25/20(質量比)、重量平均分子量12000)の固形分40質量%PGMEA溶液」16.7質量部、分散剤溶液Aを8.1質量部、及び、PGMEA62.2質量部を、ディゾルバーで攪拌混合して均一に溶解させた。
次いで、粒径2.0mmジルコニアビーズを取り出し、粒径0.1mmのジルコニアビーズ200質量部を加えて、同様に、本解砕としてペイントシェーカーにて4時間分散を行い、赤色の顔料分散液を調製した。
<顔料分散液の調製>
有機顔料と分散剤を表1に示すように変更し、調製例3で得られた(精製)有機顔料をそれぞれ用いて、参考例1と同様にして、実施例又は参考例2~7、9の顔料分散液を調製した。参考例5~8は、使用した有機顔料自体に前記特定金属元素の含有量が少ないので水洗を行っていない。
<顔料分散液の調製>
有機顔料を表1に示すよう(G-1)にし、分散剤A(分散剤溶液A)を、BYK21116(ビックケミー・ジャパン社製、塩基性ブロック型分散剤)に変更(固形分換算で分散剤Aや分散剤Bと同一質量使用)した以外は、実施例又は参考例1~7と同様にして、緑色の顔料分散液を調製した。参考例8は、使用した有機顔料(G-1)自体に前記特定金属元素の含有量が少ないので水洗を行っていない。
有機顔料を表1に示すように変更し、「調製例3のように精製した精製有機顔料ではない有機顔料」を使用した以外は(有機顔料を精製しなかった以外は)、参考例1と同様にして、比較例1~3の顔料分散液を調製した。
比較例11~13
<カラーフィルタ用着色組成物の調製>
実施例又は参考例11~19は、それぞれ実施例又は参考例1~9の顔料分散液を用い、比較例11~13は、それぞれ比較例1~3の顔料分散液を用い、必要に応じPGMEAで固形分濃度を調整し、以下に示す組成で各成分を混合し、カラーフィルタ用着色組成物をそれぞれ調製した。
・参考例1で用いた樹脂1と同一の樹脂を「アルカリ可溶性樹脂」として用い、該アルカリ可溶性樹脂:3.04質量部
・重合性多官能化合物(東亞合成社製、アロニックスM-403、光硬化性多官能単量体):2.84質量部
・重合開始剤(BASF社製、イルガキュア907、光重合開始剤):0.89質量部
・界面活性剤(DIC(株)社製、メガファックF-559):0.03質量部
・PGMEA:40.5質量部
<顔料分散液中の金属の定量>
ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析装置(Varian社製、Vista-PRO)を用いて、顔料分散液中のカルシウム(Ca)、鉄(Fe)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びクロム(Cr)の含有量を定量した。
測定試料の調製は以下のように行った。すなわち、顔料分散液を約1g(0.5~1.5g)を精秤し、バーナー上及び電気炉(700℃)中で加熱し、灰化処理した後、希王水を添加し、ホットプレート上で加熱し溶解させた。
得られた溶液を、超純水で希釈して、全体を50.000gとして測定試料とした。
表1及び表2における「0質量ppm」とは、四捨五入して「1」の位までが「0」であること、すなわち0.5質量ppm未満であることを示す。上記の通り測定試料は約50倍に希釈されているので、表中の「0」は、従って測定装置の上記検出限界以下であることを示す。
<顔料分散液の「分散安定性」の評価方法>
各実施例及び各比較例で調製した顔料分散液を、室温(25℃)で保管し、調製から1日後及び1か月保管後に、それぞれ粘度を測定した。粘度は、振動式粘度計(セコニック製、VM-200T2)を用いて、25.0±1.0℃において測定し、測定開始から30秒後の値を採用した。
調製1日後の粘度と、1か月保存後の粘度とを比較して、以下のように判定した。
AA:粘度変化が3%以内
A:粘度変化が3%を超過し5%以内
B:粘度変化が5%を超過し7%以内
C:粘度変化が7%を超過し10%以内
D:粘度変化が10%を超過
各実施例及び各比較例で得られた着色組成物を、ガラス基板(NHテクノグラス(株)製、「NA35」)上に、スピンコーターを用いて、ポストベーク後に所望の色(赤色着色層:C光源でのx=0.650、緑色着色層:y=0.450、黄色着色層:y=0.500)になるように塗布した。80℃のホットプレート上で3分間加熱乾燥を行った後、超高圧水銀灯を用いて60mJ/cm2の紫外線を照射し、その後、230℃のクリーンオーブンで25分間ポストベークした。
結果を表2に示す。
コントラストは、赤色着色層では12000以上、緑色着色層では18000以上、黄色着色層10000以上であれば、優れていると評価される。
各実施例及び各比較例で得られたカラーフィルタ用着色組成物を、ガラス基板(NHテクノグラス(株)社製、「NA35」)上に、スピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートを用いて80℃で3分間乾燥した。
この着色層に、線幅1μmから100μmまでの独立細線パターンフォトマスクを介して、超高圧水銀灯を用いて、60mJ/cm2の紫外線で露光することにより、ガラス基板上に厚さ2.0μmの着色層を形成した。
AA:40秒未満
A:40秒以上60秒未満
B:60秒以上80秒未満
C:80秒以上120秒未満
D:120秒以上
現像時間が40秒未満(AA)であれば「現像性」が特に優れており、現像時間が40秒以上60秒未満(A)であれば「現像性」がより優れており、現像時間が60秒以上80秒未満(B)であれば「現像性」が優れており、AA、A、B共に何れも良好であり実用レベルであると判定される。
一方、現像時間が80秒以上(C、D)であれば「現像性」が劣っており、実用レベルでないと判定される。
「R-1」:カラーインデックスR177であり、BASF社製、クロモフタルレッドA3Bである。
「R-2」:カラーインデックスR177であり、BASF社製、クロモフタルレッドA2Bである。
「R-3」:カラーインデックスR177であり、BASF社製、イルガジンレッドA2BNである。
「R-4」:カラーインデックスR177であり、百合化工社製、FAST REDA3Bである。
「Y-1」:カラーインデックスY138であり、BASF社製、パリオトールイエローK0961HDである。
「G-1」は、カラーインデックスG58であり、DIC社製、FASTOGEN GreenA110である。
また、表1には記載しないが、実施例又は参考例1~9は、顔料濃度が高い割には顔料分散液の初期の粘度が何れも20mPa・s以下と低く実用範囲であった。
粘度は、振動式粘度計(セコニック製、VM-200T2)を用いて、25.0±1.0℃における粘度を測定した。顔料分散液の粘度が20mPa・s以下であれば実用範囲である。
表1から分かる通り、カラーフィルタ用顔料分散液に含まれるカルシウム(Ca)と鉄(Fe)の合計質量が、該カラーフィルタ用顔料分散液全体に対して180質量ppm以下である実施例では何れも、分散安定性が「AA」、「A」又は「B」判定であり、実用レベルであった。
一方、カルシウム(Ca)と鉄(Fe)の合計質量が、該カラーフィルタ用顔料分散液全体に対して180質量ppmより多い比較例では何れも、分散安定性が「C」又は「D」判定であり、実用レベルに達しなかった。
また、上記結果は、顔料の種類に依らず言えることが分かった。また、洗浄によってカルシウム(Ca)と鉄(Fe)の合計濃度を低くしても(実施例又は参考例1~4、9)、最初から該合計濃度が低い場合でも(参考例5~8)、分散安定性が高いことが分かった。また、上記傾向は、顔料の種類に依らず言えることが分かった。
また、有機顔料と精製方法を統一し、分散剤だけを変えた実施例3と実施例9を比較すると、何れも「AA」判定ではあるが、分散剤Bを用いた実施例9の方が、分散剤Aを用いた実施例3より分散安定性が優れていた。
また、表2から分かる通り、カラーフィルタ用着色組成物に含まれるカルシウム(Ca)と鉄(Fe)の合計質量が、該カラーフィルタ用着色組成物全体に対して120質量ppm以下である実施例では何れも、現像性が「AA」、「A」又は「B」判定であり、優れていた又は実用レベルであった。
一方、カルシウム(Ca)と鉄(Fe)の合計質量が、該カラーフィルタ用着色組成物全体に対して120質量ppmより多い比較例では何れも、現像性が「C」又は「D」判定であり、実用レベルに達しなかった。また、上記傾向は、顔料の種類に依らず言えることが分かった。
Claims (13)
- 有機顔料、分散剤及び溶剤を含有するカラーフィルタ用顔料分散液であって、
該有機顔料が、顔料と酸性色素誘導体とを含有し、
該カラーフィルタ用顔料分散液に含まれるカルシウム(Ca)と鉄(Fe)の合計質量が、該カラーフィルタ用顔料分散液全体に対して64質量ppm以上180質量ppm以下であり、更に、該カラーフィルタ用顔料分散液に含まれるマグネシウム(Mg)とアルミニウム(Al)とクロム(Cr)の合計質量が、該カラーフィルタ用顔料分散液全体に対して140質量ppm以下であり、更に、該カラーフィルタ用顔料分散液全体に対し、アルミニウム(Al)の質量が2質量ppm以下であり、クロム(Cr)の質量が1質量ppm以下であり、
該分散剤が下記一般式(1)で表される構成単位を含む塩基性ブロック共重合体であり、該分散剤のアミン価が40~130mgKOH/gであることを特徴とするカラーフィルタ用顔料分散液。
- 上記カラーフィルタ用顔料分散液に含まれるマグネシウム(Mg)とアルミニウム(Al)とクロム(Cr)の合計質量が、該カラーフィルタ用顔料分散液全体に対して23質量ppm以下であり、更に、該カラーフィルタ用顔料分散液に含まれるカルシウム(Ca)と鉄(Fe)とマグネシウム(Mg)とアルミニウム(Al)とクロム(Cr)の合計質量が、該カラーフィルタ用顔料分散液全体に対して100質量ppm以下である請求項1に記載のカラーフィルタ用顔料分散液。
- 上記溶剤が、アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類及びトリアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類からなる群から選ばれた1種以上の溶剤を含み、上記分散剤が、上記一般式(1)で表される構成単位を含むAブロックと、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー及びカルボキシ基含有モノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー由来の構成単位を含むBブロックを含む塩基性ブロック共重合体である請求項1又は請求項2に記載のカラーフィルタ用顔料分散液。
- 上記分散剤の酸価が2~50mgKOH/gである請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載のカラーフィルタ用顔料分散液。
- 顔料分散液100質量部に対して、上記有機顔料を3~40質量部含有する請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載のカラーフィルタ用顔料分散液。
- 上記有機顔料は、スルホ基、スルホンアミド基、カルボキシ基、及び、該官能基の金属塩若しくはアンモニウム塩からなる群より選ばれる1種以上の酸性基を有する酸性色素誘導体を含有する請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載のカラーフィルタ用顔料分散液。
- 上記酸性色素誘導体は、アントラキノン顔料、ジケトピロロピロール顔料、アゾ顔料、キノフタロン顔料、ジオキサジン顔料及びフタロシアニン顔料からなる群から選ばれた1種以上の顔料骨格を有し、酸性基を有する色素誘導体である請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載のカラーフィルタ用顔料分散液。
- 上記塩基性ブロック共重合体が、上記一般式(1)で表される構成単位のうちの少なくとも一部の構成単位の窒素がカチオンとなるように、下記一般式(2)~(4)で表される化合物よりなる群から選ばれる1種以上の化合物が結合して塩を形成してなる塩型ブロック共重合体である請求項1ないし請求項7の何れかの請求項に記載のカラーフィルタ用顔料分散液。
- 上記有機顔料が、アントラキノン顔料、ジケトピロロピロール顔料、アゾ顔料、キノフタロン顔料、ジオキサジン顔料及びフタロシアニン顔料からなる群から選ばれた1種以上の有機顔料である請求項1ないし請求項8の何れかの請求項に記載のカラーフィルタ用顔料分散液。
- 請求項1ないし請求項9の何れかの請求項に記載のカラーフィルタ用顔料分散液、重合開始剤及びアルカリ可溶性樹脂を含有する着色組成物であって、該着色組成物に含まれるカルシウム(Ca)と鉄(Fe)の合計質量が、該着色組成物全体に対して120質量ppm以下であり、更に、該着色組成物に含まれるマグネシウム(Mg)とアルミニウム(Al)とクロム(Cr)の合計質量が、該着色組成物全体に対して60質量ppm以下であることを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。
- 着色組成物の固形分合計量に対して、上記有機顔料を3~65質量%含有する請求項10に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 請求項1ないし請求項9の何れかの請求項に記載のカラーフィルタ用顔料分散液を含有するカラーフィルタ用着色組成物の硬化物である着色層を有することを特徴とするカラーフィルタ。
- 請求項12に記載のカラーフィルタを有するものであることを特徴とする表示装置。
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