上述したように配送物の受取人が配送物を自ら受け取りに行く場合の利便性を向上したサービスとして、配送物の受取人が不在だった場合に、その後、受取人がコンビニエンスストアで配送物を受け取れるサービスが考えられる。
しかしながら、配送業者が一度配送した配送物を受取人がコンビニエンスストアで受け取るサービスを構築する場合、上述したような配達票と貼付票とを有する配送ラベルだけでは、配送業者からコンビニエンスストアに配送物が配送された旨をその記録として残しておきにくい。その場合、配送ラベルとは別個に、配送ラベルに対応づけられた伝票を用いることが考えられるが、その伝票が配送物に添付されていなければ、伝票がどの配送物のものであるかがわからなくなってしまう虞がある。
また、コンビニエンスストアで配送物を受け取ることを指定した受取人が配送物を受け取りに来ないことも想定され、その場合、配送業者が配送物を再配送することも可能としておく必要がある。
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、配送ラベルが貼着されて配送された配送物を配送業者以外の拠点にて受け取るサービスを可能としながらも、受取人がその拠点に受け取りに来なかった場合に配送業者が配送ラベルを用いて配送物を再配送することを可能とするラベルセットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、
第1のシートと第2のシートとが剥離可能に擬似接着されるとともに、前記第2のシートの前記第1のシートとの擬似接着面とは反対側の面に剥離シートが剥離可能に貼着されてなるラベルであって、
前記第1のシートは、互いに対向する2つの端辺に沿う領域に、前記2つの端辺にそれぞれ沿う2本の第1の切り離し線を有し、
前記第2のシートは、前記剥離シートとの貼着面の全面に粘着層が積層され、前記2本の第1の切り離し線に対向する領域に挟まれた領域に、当該対向する領域にそれぞれ沿う2本の第2の切り離し線を有し、
前記剥離シートは、前記2本の第2の切り離し線に対向する領域それぞれに第3の切り離し線を有するとともに、前記第3の切り離し線に挟まれた領域の外側に、前記第3の切り離し線にそれぞれ沿う2本の第4の切り離し線を有する。
上記のように構成された本発明においては、配送ラベルが貼着された配送物に貼着する場合、剥離シートのうち、2本の第4の切り離し線に挟まれた領域の外側を剥離シートから切り離して第2のシートから剥離し、剥離シートの第2のシートに貼着されたままとなる領域が配送ラベルに対向するように配送ラベルを跨って、表出した粘着層によって配送物に貼着する。配送物が配送業者以外の拠点に配送された際に、第1のシートのうち2本の第1の切り離し線で挟まれた領域を第1のシートから切り離して第2のシートから剥離し、それを配送業者が持ち帰ることで、配送物が配送業者以外の拠点に配送された旨を記録として残すことができる。その後、配送物の受取人がその拠点に配送物を受け取りに来なかった場合は、第2のシートのうち2本の第2の切り離し線で挟まれた領域と剥離シートのうち2本の第3の切り離し線で挟まれた領域とを第2のシート及び剥離シートから切り離すことで、配送ラベルが表出し、配送ラベルに表示された情報に従って配送物を再配送することができる。この際、第2のシートの第2の切り離し線と剥離シートの第3の切り離し線が、第1のシートに形成された2本の第1の切り離し線に対向する領域に挟まれた領域に形成されているため、配送物が配送業者以外の拠点に配送された際に、第1のシートの2本の第1の切り離し線で挟まれた領域が第1のシートから切り離された状態においては、第2のシートの2本の第2の切り離し線で挟まれた領域と剥離シートの2本の第3の切り離し線で挟まれた領域とが第1のシートに覆われておらず、それにより、これら第2のシートの2本の第2の切り離し線で挟まれた領域と剥離シートの2本の第3の切り離し線で挟まれた領域とを第2のシート及び剥離シートから容易に切り離すことができる。また、剥離シートの2本の第3の切り離し線に挟まれた領域が配送ラベルに対向するように配送ラベルを跨って配送物に貼着されているため、配送ラベルには剥離シートが対向しており、それにより、ラベルが配送ラベルに貼着されておらず、第2のシートの2本の第2の切り離し線で挟まれた領域と剥離シートの2本の第3の切り離し線で挟まれた領域とを第2のシート及び剥離シートから切り離すことで、配送ラベルを表出させることができる。
このように、第1のシートの2本の第1の切り離し線で挟まれた領域を第1のシートから切り離して第2のシートから剥離し、それを配送業者が持ち帰ることで、配送物が配送業者以外の拠点に配送された旨を記録として残すことにより、配送ラベルが貼着されて配送された配送物を配送業者以外の拠点にて受け取るサービスが可能となる。また、配送物の受取人がその拠点に配送物を受け取りに来なかった場合に、第2のシートの2本の第2の切り離し線で挟まれた領域と剥離シートの2本の第3の切り離し線で挟まれた領域とを第2のシート及び剥離シートから切り離すことで配送ラベルを表出させることにより、配送業者が配送ラベルを用いて配送物を再配送することが可能となる。
また、第1のシートが、複数の領域が互いに分離可能に区画形成されていれば、配送物が配送業者以外の拠点に配送された際以外にも、所定の処理が行われた際に第1のシートの区画形成された領域を第2のシートから剥離することで、その旨を記録として残すことができる。
また、配送物に貼着される本ラベルと、第1のシートと第2のシートとが剥離可能に擬似接着されるとともに、前記第2のシートの前記第1のシートとの擬似接着面とは反対側の面に剥離シートが剥離可能に貼着され、前記本ラベルを跨って前記配送物に貼着される補助ラベルとからなるラベルセットであって、
前記本ラベルは、前記配送物との貼着面とは反対側の面に、個人情報及び第1の識別情報が表示され、
前記第1のシートは、前記第1の識別情報に対応づけられた第2の識別情報が表示され、互いに対向する2つの端辺に沿う領域に、前記2つの端辺にそれぞれ沿う2本の第1の切り離し線を有し、
前記第2のシートは、前記剥離シートとの貼着面の全面に粘着層が積層され、前記2本の第1の切り離し線に対向する領域に挟まれた領域に、当該対向する領域にそれぞれ沿う2本の第2の切り離し線を有し、
前記剥離シートは、前記2本の第2の切り離し線に対向する領域のそれぞれに第3の切り離し線を有するとともに、前記第3の切り離し線に挟まれた領域の外側に、前記第3の切り離し線にそれぞれ沿う2本の第4の切り離し線を有し、
前記補助ラベルは、前記剥離シートの前記2本の第3の切り離し線に挟まれた領域が前記本ラベルに対向するように前記個人情報を覆って前記粘着層によって前記配送物に貼着される。
上記のように構成された本発明においては、本ラベルが貼着された配送物に補助ラベルを貼着する場合、剥離シートのうち、2本の第4の切り離し線に挟まれた領域の外側を剥離シートから切り離して第2のシートから剥離し、剥離シートの第2のシートに貼着されたままとなる領域が本ラベルに対向するように本ラベルを跨って、表出した粘着層によって補助ラベルを配送物に貼着する。この状態では、本ラベルに表示された個人情報が視認不可能であるため、例えば、配送物が配送業者以外の拠点に配送された際に、その拠点にて個人情報が見られてしまうことが回避される。配送物が配送業者以外の拠点に配送された際に、第1のシートの2本の第1の切り離し線で挟まれた領域を第1のシートから切り離して第2のシートから剥離し、それを配送業者が持ち帰ることで、配送物が配送業者以外の拠点に配送された旨を記録として残すことができる。その際、本ラベルには第1の識別情報が表示されているが、第1のシートにも第1の識別情報に対応づけられた第2の識別情報が表示されているため、第2の識別情報を読み取ることで、第1の識別情報によって管理される情報を把握することができる。その後、配送物の受取人がその拠点に配送物を受け取りに来なかった場合は、第2のシートの2本の第2の切り離し線で挟まれた領域と剥離シートの2本の第3の切り離し線で挟まれた領域とを第2のシート及び剥離シートから切り離すことで、本ラベルが表出し、本ラベルに表示された情報に従って配送物を再配送することができる。この際、第2のシートの第2の切り離し線と剥離シートの第3の切り離し線が、第1のシートに形成された2本の第1の切り離し線に対向する領域に挟まれた領域に形成されているため、配送物が配送業者以外の拠点に配送された際に、第1のシートの2本の第1の切り離し線で挟まれた領域が第1のシートから切り離された状態においては、第2のシートの2本の第2の切り離し線で挟まれた領域と剥離シートの2本の第3の切り離し線で挟まれた領域とが第1のシートに覆われておらず、それにより、これら第2のシートの2本の第2の切り離し線で挟まれた領域と剥離シートの2本の第3の切り離し線で挟まれた領域とを第2のシート及び剥離シートから容易に切り離すことができる。また、補助ラベルが、剥離シートの2本の第3の切り離し線に挟まれた領域が本ラベルに対向するように本ラベルを跨って配送物に貼着されているため、本ラベルには剥離シートが対向しており、それにより、補助ラベルが本ラベルに貼着されておらず、第2のシートの2本の第2の切り離し線で挟まれた領域と剥離シートの2本の第3の切り離し線で挟まれた領域とを第2のシート及び剥離シートから切り離すことで、本ラベルを表出させることができる。
このように、第1のシートの2本の第1の切り離し線で挟まれた領域を第1のシートから切り離して第2のシートから剥離し、それを配送業者が持ち帰ることで、配送物が配送業者以外の拠点に配送された旨を記録として残すことにより、本ラベルが貼着されて配送された配送物を配送業者以外の拠点にて受け取るサービスが可能となる。また、配送物の受取人がその拠点に配送物を受け取りに来なかった場合に、第2のシートの2本の第2の切り離し線で挟まれた領域と剥離シートの2本の第3の切り離し線で挟まれた領域とを第2のシート及び剥離シートから切り離すことで本ラベルを表出させることにより、配送業者が本ラベルを用いて配送物を再配送することが可能となる。
本発明によれば、第1のシートの2本の第1の切り離し線で挟まれた領域を第1のシートから切り離して第2のシートから剥離し、それを配送業者が持ち帰ることで、配送物が配送業者以外の拠点に配送された旨を記録として残すことにより、配送ラベルが貼着されて配送された配送物を配送業者以外の拠点にて受け取るサービスを可能としながらも、配送物の受取人がその拠点に配送物を受け取りに来なかった場合に、第2のシートの2本の第2の切り離し線で挟まれた領域と剥離シートの2本の第3の切り離し線で挟まれた領域とを第2のシート及び剥離シートから切り離すことで配送ラベルを表出させることにより、配送業者が配送ラベルを用いて配送物を再配送することを可能とすることができる。
また、第1のシートが、複数の領域が互いに分離可能に区画形成されているものにおいては、配送物が配送業者以外の拠点に配送された際以外にも、所定の処理が行われた際に第1のシートの区画形成された領域を第2のシートから剥離することで、その旨を記録として残すことができる。
また、配送物に貼着される本ラベルと、本ラベルを跨って配送物に貼着される補助ラベルとからなるラベルセットにおいて、本ラベルに表示された第1の識別情報に対応づけられた第2の識別情報が補助ラベルに表示され、補助ラベルが、本ラベルに表示された個人情報を覆って配送物に貼着されるものにおいては、補助ラベルが本ラベルを跨って配送物に貼着された状態では、本ラベルに表示された個人情報が見られてしまうことを回避できるとともに、第2の識別情報を読み取ることで、第1の識別情報によって管理される情報を把握することができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明のラベルの実施の一形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA-A’断面図である。図2は、図1に示した補助ラベル1を構成する中間シート20の構成を示す図であり、図3は、図1に示した補助ラベル1を構成する剥離シート30の構成を示す図である。図4は、図1に示した表面シート10に形成されたハーフスリット13c,13dと中間シート20に形成されたジッパーミシン23a,23bと剥離シート30に形成されたジッパーミシン33a,33b及びハーフスリット34a,34bとの位置関係を示す図である。
本形態は図1に示すように、表面シート10と中間シート20と剥離シート30とがこの順で積層されてなる補助ラベル1である。
表面シート10は、本願発明における第1のシートとなるものであり、例えば、耐水性を有する上質紙から構成されている。表面シート10は図1(a)に示すように、長方形の形状からなり、互いに対向する2つの短辺に沿う領域のそれぞれに、その短辺に沿って2つの長辺間に延びた第1の切り離し線となるハーフスリット13c,13dが表裏貫通して形成されている。これら2本のハーフスリット13c,13dのうち一方のハーフスリット13cは、その端部の近傍にジッパー部13eが設けられている。ジッパー部13eは、ハーフスリット13cの一部が途切れて構成され、途切れた端部の一方が表面シート10の内側に斜めに向かって屈曲して構成されている。また、表面シート10には、2本のハーフスリット13c,13d間を長辺に並行して延びたハーフスリット13bが形成されるとともに、一方の長辺からハーフスリット13bまで延びたハーフスリット13aが形成されている。ハーフスリット13a~13dが上記のように形成されることで、表面シート10は、管理票11a~11cと余剰部12a,12bとの5つの領域が分離可能に区画形成されたものとなっている。具体的には、ハーフスリット13aによって管理票11aと管理票11bとが分離可能に区画形成され、ハーフスリット13bによって管理票11a,11bと管理票11cとが分離可能に区画形成され、ハーフスリット13cによって管理票11a,11cと余剰片12aとが分離可能に区画形成され、ハーフスリット13dによって管理票11b,11cと余剰片12bとが分離可能に区画形成されている。さらに、表面シート10には、余剰片12a,12bの角部が三角形に切り欠かれることでコーナーカット14a,14bが設けられている。
中間シート20は、本願発明における第2のシートとなるものであり、例えば、上質紙から構成されている。中間シート20は図2に示すように、長方形の形状からなり、互いに対向する2つの短辺に沿う領域のそれぞれに、その短辺に沿って2つの長辺間に延びた第2の切り離し線となるジッパーミシン23a,23bが表裏貫通して形成されている。ジッパーミシン23a,23bは、複数のY字型の切り込みが同じ方向を向いて縦方向に並んで構成されている。ジッパーミシン23a,23bがこのように形成されることで、ジッパーミシン23a,23bに挟まれた領域は目隠し片21となり、ジッパーミシン23a,23bの外側の領域が余剰片22a,22bとなって、これら目隠し片21と余剰片22a,22bとが分離可能に区画形成されたものとなっている。中間シート20の表面シート10との積層面には、その全面に貼着後の剥離が可能な擬似接着剤が塗布されることで擬似接着層40が積層されており、それにより、表面シート10と中間シート20とは、剥離可能に擬似接着されている。中間シート20の剥離シート30との積層面には、その全面に粘着剤が塗布されることで粘着層50が積層されている。さらに、中間シート20には、表面シート10のコーナーカット14a,14bに対向して、余剰片22a,22bの角部が三角形に切り欠かれることでコーナーカット24a,24bが設けられている。
剥離シート30は、シート基材の一方の面に剥離剤が塗布されて構成されており、図3に示すように、長方形の形状からなり、互いに対向する2つの短辺に沿う領域のそれぞれに、その短辺に沿って2つの長辺間に延びた第4の切り離し線となるハーフスリット34a,34bが表裏貫通して形成されているとともに、ハーフスリット34a,34bに挟まれた領域に、ハーフスリット34a,34bに沿って2つの長辺間に延びた第3の切り離し線となるジッパーミシン33a,33bが表裏貫通して形成されている。ジッパーミシン33a,33bは、剥離シート30が中間シート20に積層された状態で中間シート20のジッパーミシン23a,23bとともに形成されることで、ジッパーミシン23a,23bと対向する領域にジッパーミシン23a,23bと同一の形状に形成されている。ジッパーミシン33a,33bとハーフスリット34a,34bがこのように形成されることで、ジッパーミシン33a,33bに挟まれた領域は目隠し片31となり、ハーフスリット34a,34bの外側の領域が剥離片32a,32bとなっている。このように構成された剥離シート30は、粘着層50によって中間シート20と剥離可能に貼着されている。
上記のように構成された表面シート10と中間シート20と剥離シート30とが積層された状態においては、図4に示すように、中間シート20に形成されたジッパーミシン23a,23bと剥離シート30に形成されたジッパーミシン33a,33bとは上述したように対向している。また、中間シート20に形成されたジッパーミシン23a,23b及び剥離シート30に形成されたジッパーミシン33a,33bは、表面シート10に形成されたハーフスリット13c,13dに対向する領域に挟まれた領域において、ハーフスリット13c,13dに対向する領域に沿って形成されている。また、剥離シート30に形成されたハーフスリット34a,34bは、表面シート10に形成された2本のハーフスリット13c,13dに対向する領域に挟まれた領域の外側に、ジッパーミシン33a,33bに沿って形成されている。
以下に、上記のように構成された補助ラベル1の使用方法について説明する。
図5は、図1に示した補助ラベル1が貼着される被着体の一例を示す図である。
図1に示した補助ラベル1は、例えば図5に示すように配送物3に貼着されて使用される。配送物3には、配送物3を配送するための本ラベルとなる配送ラベル2が貼着されている。
配送ラベル2は、配達票2aと貼付票2bとがスリット2fを介して分離可能に区画形成されて構成されており、配達票2aと貼付票2bとのそれぞれには、配送物3の配送先や配送元の住所や氏名、名称等の個人情報となる配送情報が表示される配送情報表示領域2c,2dが設けられているとともに、配達票2aには、配送物3を特定するための第1の識別情報となる管理番号2eが表示されている。
このように構成された配送ラベル2は、裏面に設けられた接着手段(不図示)によって配送物3に貼着されることになるが、少なくとも配達票2aは配送物3から剥離可能としておく必要あるため、貼着後の剥離を可能とする接着剤で配送ラベル2を配送物3に貼着したり、配送ラベル2として2枚のシートが剥離可能に貼着された構造のものを用いたりすることで、少なくとも配達票2aが剥離可能となるように配送物3に貼着される。
上記のようにして配送ラベル2が貼着された配送物3は、配送ラベル2の配送情報表示領域2c,2dに表示された配送情報に従って配送先に配送されていく。そして、配送物3の受取人が不在であった場合、不在票が配送先の郵便受け等に入れられるとともに、配送物3が配送業者によって持ち帰られる。
その後、配送物3の受取人が不在票に記載されたサイトにアクセスし、配送業者以外の拠点となるコンビニエンスストアにて配送物3を受け取ることが指定されると、図1に示した補助ラベル1が用いられることになる。
図6及び図7は、図1に示した補助ラベル1の図5に示した配送物3への貼着方法を説明するための図である。
図1に示した補助ラベル1を図5に示した配送物3に貼着する場合は、まず、図6に示すように、剥離シート30のうち、ハーフスリット34a,34bで挟まれた領域の外側となる剥離片32a,32bを中間シート20から剥離して剥離シート30から切り離し、剥離片32a,32bが中間シート20に貼着されていた領域に粘着層50を表出させる。この際、表面シート10と中間シート20のそれぞれには、その角部にコーナーカット14a,14b,24a,24bが互いに重なり合って設けられているので、コーナーカット14a,14b,24a,24bが設けられた角部を剥離開始端とすることで、剥離シート30の剥離片32a,32bを中間シート20から容易に剥離することができる。
そして、図7に示すように、剥離シート30の中間シート20に貼着されたままとなる目隠し片31が配送ラベル2に対向するように配送ラベル2を跨って補助ラベル1を粘着層50によって配送物3に貼着する。この際、補助ラベル1には、管理票11a~11cのいずれかに、配送物3の配送先となるコンビニエンスストアの所在地や名称等が表示されている。
このように図1に示した補助ラベル1が配送ラベル2を跨って貼着された状態で、配送物3がコンビニエンスストアに配送されることになる。その際、補助ラベル1が配送ラベル2を跨って配送物3に貼着された状態では、配送ラベル2の配送情報表示領域2c,2dに表示された配送情報が補助ラベル1に覆われていることで視認不可能であるため、配送物3が配送されたコンビニエンスストアにて配送情報が見られてしまうことが回避される。
図8は、図1に示した補助ラベル1が貼着された配送物3がコンビニエンスストアに配送された際の補助ラベル1の使用方法を説明するための図である。
図1に示した補助ラベル1が貼着された配送物3がコンビニエンスストアに配送されると、例えば、図8(a)に示すように、管理票11cが中間シート20から剥離されて表面シート10から分離されていく。その際、管理票11cと余剰片12aとの境界に形成されたハーフスリット13cの端部の近傍に、ハーフスリット13cの一部が途切れて構成され、途切れた端部の一方が表面シート10の内側に斜めに向かって屈曲されたジッパー部13eが設けられていることで、管理票11cを表面シート10から分離する力が表面シート10の内側に向かった場合でも、管理票11cの分離部分がハーフスリット13cからずれて管理票11cが破断してしまうことが回避される。
そして、図8(b)に示すように、管理票11cが表面シート10から完全に分離された後、分離された管理票11cを配送業者が持ち帰ることで、配送物3がコンビニエンスストアに配送されたことを記録として残すことができる。その際、管理票11cには、第2の識別情報となる管理番号15bが表示されているが、管理番号15bは、配送ラベル2に表示された管理番号2eと対応づけられている。そのため、配送業者は、管理番号15bを読み取ることで、管理番号2eによって管理される情報、すなわち、管理番号2eによって特定される配送物3が認識され、この配送物3がコンビニエンスストアに配送されたことを記録として残すことができる。
管理票11cが表面シート10から完全に分離された状態においても、配送ラベル2の配送情報表示領域2c,2dに表示された配送情報は、目隠し片21で覆われているため、配送物3が配送されたコンビニエンスストアにて見られてしまうことはない。
図9は、図1に示した補助ラベル1が貼着された配送物3がコンビニエンスストアに配送された後に受取人が配送物3を取りに来た際の補助ラベル1の使用方法を説明するための図である。
図1に示した補助ラベル1が貼着された配送物3がコンビニエンスストアに配送された後に受取人が配送物3を取りに来ると、例えば、図9(a)に示すように、管理票11bが中間シート20から剥離されて表面シート10から分離されていく。
そして、図9(b)に示すように、管理票11dが表面シート10から完全に分離された後、分離された管理票11dをコンビニエンスストアにて回収することで、配送物3の受取人が配送物3を受け取ったことを記録として残すことができる。その際、管理票11dには、第2の識別情報となる管理番号15aが表示されているが、管理番号15aは、管理票11cに表示された管理番号15bと同様に、配送ラベル2に表示された管理番号2eと対応づけられている。そのため、管理番号15aを用いて、配送ラベル2が貼着された配送物3がその受取人によって受け取られたことを記録として残すことができる。また、管理票11bが表面シート10から完全に分離された状態においても、配送ラベル2の配送情報表示領域2c,2dに表示された配送情報は、目隠し片21で覆われているため、配送物3が配送されたコンビニエンスストアにて見られてしまうことはない。
このように、コンビニエンスストアに配送された配送物3を受取人が受け取ることができ、その際、配送物3がコンビニエンスストアに配送されたことと、配送物3が受取人に受け取られたことを、補助ラベル1を用いて記録として残すことができる。そして、配送物3がコンビニエンスストアに配送されてから受取人が受け取るまで、配送物3に貼着された配送ラベル2の配送情報表示領域2c,2dに表示された配送情報が補助ラベル1によって覆われていることで、配送ラベル2の配送情報表示領域2c,2dに表示された配送情報がコンビニエンスストアにて見られてしまうことが回避される。
また、表面シート10に、複数の管理票11a~11cがハーフスリット13a,13bによって分離可能に区画形成されていることで、配送物3がコンビニエンスストアに配送された旨を、管理票11cを用いて記録として残すことができるとともに、配送物3の受取人が配送物3を受け取った旨を、管理票11bを用いて記録として残すことができる。
図10は、図1に示した補助ラベル1が貼着された配送物3がコンビニエンスストアに配送された後に受取人が配送物3を取りに来なかった際の補助ラベル1の使用方法を説明するための図である。
図1に示した補助ラベル1が貼着された配送物3がコンビニエンスストアに配送された後、受取人が配送物3を取りに来なかった場合は、配送業者が配送物3をコンビニエンスストアから回収する。そして、図10(a)に示すように、管理票11a~11cの全てが中間シート20から剥離された状態において、中間シート20のジッパーミシン23aと剥離シート30のジッパーミシン33aとを破断させていき、また、中間シート20のジッパーミシン23bと剥離シート30のジッパーミシン33bとを破断させていくことで、目隠し片21,31を中間シート20及び剥離シート30から切り離す。この際、ジッパーミシン33a,33bが、剥離シート30が中間シート20に積層された状態で中間シート20のジッパーミシン23a,23bとともに形成されることで、ジッパーミシン23a,23bと対向する領域にジッパーミシン23a,23bと同一の形状に形成されているため、中間シート20のジッパーミシン23aと剥離シート30のジッパーミシン33aとを同時に破断させていくことができ、また、中間シート20のジッパーミシン23bと剥離シート30のジッパーミシン33bとを同時に破断させていくことができる。また、ジッパーミシン23a,23b,33a,33bが、複数のY字型の切り込みが同じ方向を向いて縦方向に並んで構成されていることで、Y字型の開いた側からジッパーミシン23a,23b,33a,33bを破断していくことで、ジッパーミシン23a,23b,33a,33bの破断による中間シート20及び剥離シート30の分離部分が、ジッパーミシン23a,23b,33a,33bが延びる方向から斜めにずれはじめた場合でも、中間シート20及び剥離シート30の分離部分が、ジッパーミシン23a,23b,33a,33bが延びる方向からずれていってしまうことがない。
また、上述したように、中間シート20のジッパーミシン23a,23bと剥離シート30のジッパーミシン33a,33bが、表面シート10のハーフスリット13c,13dに対向する領域に挟まれた領域に形成されているため、配送物3がコンビニエンスストアに配送された後に、ハーフスリット13c,13dによって表面シート10から分離可能に区画形成された管理票11a~11cが表面シート10から切り離された状態においては、中間シート20の目隠し片21と剥離シート30の目隠し片31とが表面シート10に覆われていない状態となる。それにより、中間シート20の目隠し片21と剥離シート30の目隠し片31を中間シート20及び剥離シート30から容易に切り離すことができる。
中間シート20の目隠し片21と剥離シート30の目隠し片31を中間シート20及び剥離シート30から完全に切り離すことで、図10(b)に示すように、配送物3に貼着された配送ラベル2が表出する。この際、補助ラベル1が、剥離シート30の目隠し片31が配送ラベル2に対向するように配送ラベル2を跨って配送物3に貼着されていることで、剥離シート30のハーフスリット34a,34bに挟まれた領域、すなわち、中間シート20に貼着されたままとなっている領域に配送ラベル2が対向しており、それにより、補助ラベル1が配送ラベル2に貼着されておらず、中間シート20の目隠し片21と剥離シート30の目隠し片31とを中間シート20及び剥離シート30から切り離すことで、配送ラベル2を表出させることができる。
配送ラベル2を表出させることで、配送業者は、配送ラベル2の配送情報表示領域2c,2dに表示された配送情報に従って、コンビニエンスストアから回収した配送物3を再配送することができる。
このように、表面シート10の管理票11cを中間シート20から剥離して表面シート10から切り離し、それを配送業者が持ち帰ることで、配送物3がコンビニエンスストアに配送された旨を記録として残すことにより、配送ラベル2が貼着されて配送された配送物3を配送業者以外の拠点となるコンビニエンスストアにて受け取るサービスが可能となる。また、配送物3の受取人がその拠点に配送物を受け取りに来なかった場合に、中間シート20のジッパーミシン23a,23bで挟まれた目隠し片21と剥離シート30のジッパーミシン33a,33bで挟まれた目隠し片31とを中間シート20及び剥離シート30から切り離すことで、配送ラベル2を表出させることにより、配送業者が配送ラベル2を用いて配送物3を再配送することが可能となる。
(他の実施の形態)
図11は、本発明のラベルの他の実施の一形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA-A’断面図である。図12は、図11に示した表面シート110に形成されたハーフスリット113c,113dと中間シート120に形成されたジッパーミシン123a,123bと剥離シート130に形成されたジッパーミシン133a,133b及びハーフスリット134a,134bとの位置関係を示す図である。
本形態は図11及び図12に示すように、図1に示したものに対して、剥離シート130に形成された2本のハーフスリット134a,134bが、図1に示したものと同様にジッパーミシン133a,133bに挟まれた領域の外側であるものの、表面シート110に形成された2本のハーフスリット113c,113dに対向する領域に挟まれた領域に形成されている点が異なる補助ラベル101である。
上記のように構成された補助ラベル101においても、中間シート120のジッパーミシン123a,123bと剥離シート130のジッパーミシン133a,133bが、表面シート110のハーフスリット113c,113dに対向する領域に挟まれた領域に形成されていることで、ハーフスリット113c,113dによって表面シート110から分離可能に区画形成された管理票111a~111cが表面シート110から切り離された状態においては、中間シート120のジッパーミシン123a,123bに挟まれた領域と、剥離シート130のジッパーミシン133a,133bに挟まれた領域とが表面シート10に覆われていない状態となる。それにより、中間シート120のジッパーミシン123a,123bに挟まれた領域と、剥離シート130のジッパーミシン133a,133bに挟まれた領域とを中間シート120及び剥離シート130から容易に切り離すことができる。また、剥離シート130のハーフスリット134a,134bに挟まれた領域、すなわち、中間シート120に貼着されたままとなっている領域に配送ラベルが対向するように配送物に貼着されることで、補助ラベル101が配送ラベルに貼着されておらず、中間シート120のジッパーミシン123a,123bに挟まれた領域と、剥離シート130のジッパーミシン133a,133bに挟まれた領域とを中間シート120及び剥離シート130から切り離すことで、配送ラベルを表出させることができる。
なお、上述した実施の形態においては、表面シート10,110に形成される第1の切り離し線及び剥離シート20,120に形成される第4の切り離し線として、ハーフスリット13c,13d,34a,34b,113c,113d,134a,134bを例に挙げて説明したが、第1及び第4の切り離し線としては、一般的なミシン目やマイクロミシン、ジッパーミシン等を適宜採用することができる。また、中間シート20,120に形成される第2の切り離し線及び剥離シート30,130に形成される第3の切り離し線として、ジッパーミシン23a,23b,33a,33b,123a,123b,133a,133bを例に挙げて説明したが、第2及び第3の切り離し線としては、一般的なミシン目やマイクロミシン等を適宜採用することができる。