[go: up one dir, main page]

JP6976543B2 - 起泡性乳化組成物、起泡性組成物、起泡物、起泡性を向上させる方法、起泡性向上剤、及び泡の固さを調整する方法 - Google Patents

起泡性乳化組成物、起泡性組成物、起泡物、起泡性を向上させる方法、起泡性向上剤、及び泡の固さを調整する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6976543B2
JP6976543B2 JP2016168451A JP2016168451A JP6976543B2 JP 6976543 B2 JP6976543 B2 JP 6976543B2 JP 2016168451 A JP2016168451 A JP 2016168451A JP 2016168451 A JP2016168451 A JP 2016168451A JP 6976543 B2 JP6976543 B2 JP 6976543B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foaming
particles
oil
phase
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016168451A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018033349A (ja
Inventor
和夫 田嶋
洋子 今井
佳那 宮坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanagawa University
Original Assignee
Kanagawa University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanagawa University filed Critical Kanagawa University
Priority to JP2016168451A priority Critical patent/JP6976543B2/ja
Publication of JP2018033349A publication Critical patent/JP2018033349A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6976543B2 publication Critical patent/JP6976543B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Edible Oils And Fats (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
  • Grain Derivatives (AREA)

Description

本発明は、起泡性乳化組成物、起泡性組成物、起泡物、起泡性を向上させる方法、起泡性向上剤、及び泡の固さを調整する方法に関する。
フォーム、ホイップクリーム等の起泡には、従来より界面活性剤が用いられている。例えば、特許文献1には、2種類のノニオン界面活性剤を含む起泡性組成物が開示されている。
特開2015−221783号公報
しかしながら、界面活性剤は、泡を形成する能力には優れるものの、例えば、人体に適用される場合には、刺激が強い等の問題があるため、界面活性剤を用いずとも高い起泡性を有する方法が求められていた。
本発明は以上の実情に鑑みてなされたものであり、界面活性剤を用いずとも高い起泡性を得られる新規な起泡性乳化組成物、起泡性組成物、起泡物、起泡性を向上させる方法、及び起泡性向上剤を提供することを目的とする。また、本発明は、泡の固さを調整する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、予想外なことに、三相乳化法において用いられる乳化剤により高い起泡性を得られることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 油相と、水相と、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子とを含有する、起泡性乳化組成物。
(2) 前記油相が、固形油を含有する、(1)に記載の起泡性乳化組成物。
(3) 前記油相が、液状油を含有する、(1)又は(2)に記載の起泡性乳化組成物。
(4) 食品用、化粧料用、医薬品用、洗浄剤又は機能性薬剤用である、(1)から(3)のいずれかに記載の起泡性乳化組成物。
(5) 水相と、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子とを含有する、起泡性組成物。
(6) (1)から(5)のいずれかに記載の組成物が起泡された起泡物。
(7) 空気含有率が50%以上である、(6)に記載の起泡物。
(8) 油相及び水相を含有する組成物中に、さらに、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子を含有させることにより、起泡性を向上させる方法。
(9) 水相を含有する組成物中に、さらに、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子を含有させることにより、起泡性を向上させる方法。
(10) 自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子からなる、起泡剤。
(11) 固形油及び液状油を含む油相と、水相と、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子とを含有する起泡性乳化組成物において、固形油と液状油との含有比率を変更することにより、泡の固さを調整する方法。
本発明によれば、界面活性剤を用いずとも高い起泡性を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されない。
<起泡性乳化組成物>
本発明の乳化組成物は、油相と、水相と、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子とを含有する、該起泡性乳化組成物によると、界面活性剤を用いずとも高い起泡性を得ることができる。また、本発明の起泡性乳化組成物は、界面活性剤より泡の安定性が優れている。なお、「起泡性乳化組成物」とは、起泡させて用いられる乳化組成物のことを指す。
本発明の起泡性乳化組成物は、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子を用いた、いわゆる三相乳化法による起泡性乳化組成物である。
上記のとおり、起泡には従来より界面活性剤が用いられていた。この界面活性剤は、その分子構造が両親媒性構造をとるため、水溶性分子の場合、水と接する他の相との間に形成される界面に配向吸着をする。したがって、気相と接する気液界面ではどの界面活性剤分子においても分子は配向吸着をし「吸着単分子層」を形成する。気液界面でなく油水界面においても、同様に配向吸着をし、吸着単分子層になる。それらの吸着分子膜は水溶液中の活性剤分子とは必ず可逆的吸着平衡(マイクロ秒)となる。その結果、界面張力を低下させることができる。そして、起泡による泡の形成は、この吸着単分子膜の作用で構築されるものである。
他方、三相乳化法は、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子が、油−水の界面に介在して、ファンデルワールス力により油相に付着することで乳化を可能とするものでる。三相乳化は、親水基と疎水基により界面張力を下げる界面活性剤による乳化とは、全く異なるものであり、上記の界面活性剤のような「吸着単分子膜」を形成しないことから、起泡性があるとは考えられていなかった。しかしながら、本発明者らは、予想外なことに、三相乳化の粒子により高い起泡性を得られることを見出した。
本発明の三相乳化粒子が起泡可能な理由は、以下の理由によるものと推測される。
三相乳化粒子は、親水性ナノ粒子であるため、三相乳化粒子によるエマルションは、三相乳化粒子側に保水部位を備える。三相乳化粒子又は三相乳化エマルションの保水部位が連結し、三相乳化粒子又は三相乳化物によりネットワーク構造が形成され、その隙間に空気が保持されて漏れを封じ込めるができる。これにより、泡を形成した上で安定化できるものと推測される。
また、従来の界面活性剤による起泡は、界面活性剤と増粘剤や泡保持剤、固形油が同時に必要であり、特にホイップクリームなどの固さが求められる場合においては固形油を用いながら長時間形成保持が求められる。しかしながら、この場合、起泡物が水を含むために、長時間の形状保持は極めて困難である。これに対し、本発明は、固形油を用いた場合に、一度発泡させて形状化し、放置したときに、例え水分を含有していても、三相乳化物粒子間で相互作用を形成し、乳化粒子間のネットワーク構造が形成され、固めの泡の形状保持が可能である。そのため、本発明は、三相乳化粒子と固形油のみで起泡可能であり、固形油を用いたときにおける長期間の泡の形状保持に適している。この現象は、チキソトロピーという疎水性粒子に見られる現象に類似しており、このチキソトロピーに似た現象により固形油を用いたときの固い泡の長期間の形状保持に適していると考えられる。
また、界面活性剤は、単独で相を形成することができず、熱力学的には独立相として存在できず、従属相である。そのため界面活性剤によるエマルションは、気相(泡)と接するとその状態を維持できない。これに対し、三相乳化粒子は、熱力学的に独立相として存在できるため、三相乳化粒子によるエマルションが気相(泡)と接しても、その状態を維持できる。これより、三相乳化粒子は、界面活性剤より泡の安定性が高いものと推測される。
本発明の乳化組成物の形態は、特に限定されず、O/W型のエマルション構造であってもよく、W/O型のエマルションであってもよい。
なお、三相乳化可能な粒子か否かは、乳化に用いる親水性ナノ粒子分散液について、光散乱測定を行い、平均粒子径が、例えば、8〜400nmになっていることで判断できる。さらに調製したエマルションについて、原子間顕微鏡(AFM)観察を行い、乳化剤粒子が、油滴表面に付着していることを確認することで、判断することができる。
(油相)
本発明における油相に含まれる油は、特に限定されず、固形油、液状油のいずれも好適である。特に、本発明は、固形油を用いたときに、固い油を長時間保持できる。固形油を用いる場合、例えば、ホイップクリーム等の固さが求められる用途に適している。他方、液状油を用いる場合、化粧料等の柔らかさが求めらる用途に適している。なお、固形油、液状油は、それぞれ常温(20〜25℃)において固体状の油、液体状の油であることを意味する。
また、本発明の起泡性乳化物は、固形油、液状油の両方を含んでもよく、これにより、泡の固さを調整することができる。例えば、固形油の量を多くすることで、泡を固くすることができ、固形油の量を少なくすることで、泡を柔らかくすることができる。
固形油としては、常温で固体状の油であれば特に限定されないが、例えば、固形油脂(水添パーム油、パーム油、硬化ヤシ油、カカオバター、ピーナッツバター、ラード、乳脂等)、固形パラフィン、ワックス、高級アルコール(ベヘニルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、バチルアルコール、オクチルドデカノール、オレイルアルコール等)、ロウ(カルナウバロウ、ミツロウ等)等が挙げられる。
液状油としては、常温で液体状の油であれば特に限定されないが、例えば、植物油(オリーブ油、アボガド油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、月見草油、ホホバ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、大豆油、茶実油、コメヌカ油、小麦胚芽油、胚芽油、落花生油、ヒマワリ油、アーモンド油、タートル油、トウモロコシ油、ミンク油、パーシック油、サザンカ油、アマニ油、エノ油、カヤ油等)、動物油(牛脂、豚脂、乳脂等)、中鎖脂肪酸トリグリセリド、炭化水素油(スクワレン、スクワラン、流動パラフィン等)、エステル油(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、エチルヘキサン酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸オクチル、イソパルミチン酸オクチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ラウリル酸メチルヘプチル、ラウリン酸ヘキシル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリエチルヘキサノイン、ジカプリン酸ネオペンチルリコール、オクタン酸セチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、オレイン酸イソデシル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、コハク酸2−エチルヘキシル、セバシン酸ジエチル等)、シリコーン油(シクロペンタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)等が挙げられる。
本発明における乳化組成物全体の質量に対する油の含有量は、特に限定されず、乳化組成物の形態や油の種類、用途に応じて、適宜選択することができる。本発明における乳化組成物によると、油の量が多い方が、高い起泡性を得られることから、例えば、20質量%以上(30質量%以上、40質量%以上、50質量%以上、70質量%以上、80質量%以上等)であってもよい。また、本発明における乳化組成物全体の質量に対する油の含有量は、70質量%以下(60質量%以下、50質量%以下、40質量%以下、30質量%以下、20質量%以下、10質量%以下、5質量%以下等)等であってもよい。
(水相)
本発明における閉鎖小胞体又は重縮合ポリマーの粒子によると、少量でも泡を安定化できる。このため、乳化組成物における水の量を多く、0.1〜95質量%の範囲から幅広く選択することができ、乳化組成物の形態や油相の量に応じて適宜設定することができる。例えば、10〜90質量%であることが好ましく、30〜80質量%であることがより好ましい。
(閉鎖小胞体又は重縮合ポリマー粒子)
本発明における閉鎖小胞体は、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成される。閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質としては、下記の一般式1で表されるポリオキシエチレン硬化ひまし油の誘導体もしくは一般式2で表されるようなジアルキルアンモニウム誘導体、トリアルキルアンモニウム誘導体、テトラアルキルアンモニウム誘導体、ジアルケニルアンモニウム誘導体、トリアルケニルアンモニウム誘導体、又はテトラアルケニルアンモニウム誘導体のハロゲン塩の誘導体を採用するとよい。
一般式1
Figure 0006976543
式中、エチレンオキシドの平均付加モル数であるEは、3〜100である。Eが過大になると、両親媒性物質を溶解する良溶媒の種類が制限されるため、親水性ナノ粒子の製造の自由度が狭まる。このことから、Eの上限は好ましくは50であり、より好ましくは40である。Eの下限は、起泡性が向上することから、好ましくは5以上であり、より好ましくは10以上であり、さらに好ましくは20以上であり、最も好ましくは30以上である。
一般式2
Figure 0006976543
式中、R1及びR2は、各々独立して炭素数8〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、R3及びR4は、各々独立して水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり、XはF、Cl、Br、I又はCHCOOである。
あるいは、リン脂質やリン脂質誘導体等を採用してもよい。リン脂質としては、下記の一般式3で示される構成のうち、炭素鎖長12のDLPC(1,2−Dilauroyl−sn−glycero−3−phospho−rac−1−choline)、炭素鎖長14のDMPC(1,2−Dimyristoyl−sn−glycero−3−phospho−rac−1−choline)、炭素鎖長16のDPPC(1,2−Dipalmitoyl−sn−glycero−3−phospho−rac−1−choline)が採用可能である。
一般式3
Figure 0006976543
また、下記の一般式4で示される構成のうち、炭素鎖長12のDLPG(1,2−Dilauroyl−sn−glycero−3−phospho−rac−1−glycerol)のNa塩又はNH塩、炭素鎖長14のDMPG(1,2−Dimyristoyl−sn−glycero−3−phospho−rac−1−glycerol)のNa塩又はNH塩、炭素鎖長16のDPPG(1,2−Dipalmitoyl−sn−glycero−3−phospho−rac−1−glycerol)のNa塩又はNH塩を採用してもよい。
一般式4
Figure 0006976543
また、リン脂質、リン脂質誘導体としては、レシチン(天然レシチン、水添レシチン等)を用いることができる。
両親媒性物質としては、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa、ポリグリセリン脂肪酸エステル、糖エステル(ショ糖脂肪酸エステル等)も用いることができる。
水酸基を有する重縮合ポリマーは、特に限定されず、天然高分子又は合成高分子のいずれであってもよく、用途に応じて適宜選択されてよい。ただし、安全性に優れ、一般的に安価である点で、天然高分子が好ましく、乳化機能に優れる点で以下に述べる糖ポリマーがより好ましい。なお、粒子とは、重縮合ポリマーが単粒子化したもの、又はその単粒子同士が連なったもののいずれも包含する一方、単粒子化される前の凝集体(網目構造を有する)は包含しない。例えば、単粒子化される前の「多糖類」は粒子化されているものではなく、水素結合によるネットワーク構造を形成していることから、いわゆる三相乳化能を有する「重縮合ポリマーの粒子」とは、明確に異なるものである。水酸基を有する重縮合ポリマーは、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
糖ポリマーは、セルロース、デンプン等のグルコシド構造を有するポリマーである。例えば、リボース、キシロース、ラムノース、フコース、グルコース、マンノース、グルクロン酸、グルコン酸等の単糖類の中からいくつかの糖を構成要素として微生物が産生するもの、キサンタンガム、アラビアゴム、グァーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、フコイダン、クインシードガム、トラントガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン、カードラン、ジェランガム、フコゲル、カゼイン、ゼラチン、デンプン、コラーゲン、シロキクラゲ多糖類等の天然高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、セルロース結晶体、デンプン・アクリル酸ナトリウムグラフト重合体、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の半合成高分子等が挙げられる。また、糖ポリマーの他に、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキシド等の合成高分子等を用いることができる。これらは、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
糖ポリマーは、ヒドロキシエチルセルロース、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、グァーガム、又はこれらの塩を用いることが好ましく、特に、ヒドロキシエチルセルロースを用いることが好ましい。
本発明における閉鎖小胞体又は重縮合ポリマー粒子は、例えば、平均粒径8nm〜2000nm程度であってもよいが、粒径が小さい方が、起泡性が向上する。このことから、平均粒径は8nm以上800nm以下であることが好ましく、8nm以上500nm以下であることがさらに好ましい。これらの調製方法は、特許第3855203号等に開示されるとおり、三相乳化能を有する粒子の調製方法として従来公知であるため、省略する。
閉鎖小胞体又は重縮合ポリマー粒子の量は、油相の量に応じて適宜設定されてよく、特に限定されないが、合計で0.0001〜10質量%であってよい。特に、閉鎖小胞体の場合、従来の界面活性剤と異なり、閉鎖小胞体又は重縮合ポリマー粒子は優れた起泡安定性を有するため、5質量%以下(具体的には、4質量%以下、3質量%以下、2質量%以下、1.0質量%以下、0.75質量%以下)という少量でも、泡状態を維持することができる。特に、液状油を用いる場合、閉鎖小胞体又は重縮合ポリマー粒子の量が多い方が、泡は安定しやすい。なお、上記量は、いずれも固形分含量である。また、閉鎖小胞体又は重縮合ポリマー粒子の量が多い方が、起泡性が高くなることから、乳化組成物全体の質量に対して0.10質量%以上であることが好ましく、0.30質量%以上であることがより好ましく、0.50質量%以上であることがさらに好ましく、1.0質量%以上であることが特に好ましく、2.0質量%以上であることがより一層好ましい。
本発明における乳化組成物の内相の平均粒径は、特に限定されず、例えば、0.1μm以上であってもよいが、本発明における乳化組成物は、三相乳化によるものであるため、界面活性剤を利用した従来の乳化と比較すると、平均粒径の大きさを幅広い範囲にすることが可能である。例えば、本発明における乳化組成物がO/W型エマルション構造を有する場合、内相である油相の平均粒径は、目的や用途に応じて適宜設定してもよいが、例えば、内相の平均粒径は、50μm以下であることが好ましく、25μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがさらに好ましい。なお、内相の平均粒径は、濃厚系対応粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子(株)製)により、測定する。
本発明の乳化組成物は、従来の泡保持剤を含んでもよいが、含まなくても十分な起泡安定性を有する。本発明の乳化組成物に含まれうる泡保持剤としては、増粘剤、脱脂粉乳等が挙げられるが、特に限定されない。
増粘剤としては、例えば、多糖類、タンパク質(乳由来タンパク質、卵由来タンパク質、小麦タンパク質、大豆由来タンパク質)、ゼラチン、寒天等が挙げられる。これら増粘剤は、1種単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。ただし、アレルギーを防止することを目的とした場合、アレルゲンとなる増粘剤(例えば、タンパク質)を含まないことが好ましい。多糖類の種類は、例えば、デンプン(タピオカデンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン馬鈴薯デンプン、甘藷デンプン、小麦デンプン、サゴデンプン等)、デンプン誘導体(アルケニルコハク酸デンプンの金属塩(オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム等)、アルキルデンプン(メチルデンプン、エチルデンプン等)、カルボキシアルキルデンプン(カルボキシメチルデンプン、カルボキシエチルデンプン等)、ヒドロキシアルキルデンプン(ヒドロキシエチルデンプン、ヒドロキシプロピルデンプン等)、ヒドロキシアルキルリン酸の金属塩酸化デンプン(ヒドロキシプロピルリン酸ナトリウム等)、アセチルデンプン、アミノアセチルデンプン、アリルデンプ等)、デキストリン、アルギン酸類(アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸エステル(アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等)、寒天、グァーガム、ローカストビーンガム、タラガム、フェヌグリークガム、タマリンドガム、グルコマンナン、ペクチン、キサンタンガム、ジェランガム、κカラギナン、ιカラギナン、λカラギナン、ファーセレラン、カシアガム、カードラン、クイーンスシード、アラビアゴム、サクシノグルカン、グリコサミノグリカン、セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース等)等が挙げられる。増粘剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明における泡保持剤(増粘剤、脱脂粉乳等)の含有量は、特に限定されず、例えば、組成物全体の質量に対して、0.1〜20質量%であってもよいが、上述のとおり、含まなくても十分な起泡安定性を有することから、例えば、その含有量が、10質量%以下(5質量%以下、4質量%以下、3質量%以下、2質量%以下、1質量%以下、0.5質量%以下、0.1質量%以下、0.01質量%以下、0)であってもよい。
本発明における乳化組成物は、上記以外の成分の他、香料、pH調整剤、防腐剤、着色剤、抗酸化剤、界面活性剤や他の乳化剤を併用して含んでもよく、含まなくてもよい。ただし、人体に適用する場合に刺激等を抑えるという観点においては、乳化組成物中の界面活性剤の含有量は、少ない方が好ましく、例えば、乳化組成物全体の質量に対して10質量%以下(5質量%以下、1質量%以下、0.1質量%以下、0.05質量%以下、0.01質量%以下等)であることが好ましく、乳化組成物が界面活性剤を含まない方がより好ましい。
本発明の乳化組成物の用途は、起泡させて用いられるものであれば、特に限定されないが、例えば、食品(ホイップクリーム、ドレッシング、しょうゆ、ポン酢等)、化粧品(洗顔料、シャンプー、整髪料等、クレンジンズ剤等)、医薬部外品、医薬品、動物用品(ペット用品等)、工業用製品(洗浄剤等)、機能性薬剤(ビタミンE等の酸化防止剤等の機能性を有する薬剤)等に用いることができる。これらのうち、本発明の乳化組成物は、特に、食品、化粧品、医薬品、洗浄剤、機能性薬剤に好適である。
乳化組成物は、閉鎖小胞体又は重縮合ポリマー粒子を含む分散液と、油性成分とを混合してエマルション(例えば、O/W型エマルション)の組成物を調製することができる。水溶性の任意成分は、乳化前に添加してもよく、混合前に添加してもよく、混合後に添加してもよい。
<起泡性組成物>
本発明は、水相と、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子とを含有する起泡性組成物を包含する。なお、「起泡性組成物」とは、起泡させて用いられる組成物のことを指す。
上述の起泡性乳化組成物は、油相を含むものであるが、三相乳化粒子によると、驚くべきことに、油を含まずとも、起泡させることができることを本発明者らは見出した。その理由は、三相乳化粒子が、上述のとおり、界面活性剤と異なり、従属相でなく独立相として存在することができるためと推測される。
本発明の起泡性組成物は、油相以外については、上述の起泡性乳化組成物と同様の構成(成分、含有量、用途)にすることができる。
本発明の起泡性組成物は、油を含まない又は含まなくてもよい起泡物に用いるのに好適であり、例えば、ガス供給用(供給したいガス(炭酸ガス等)により起泡させ、そのガスを供給する用途、化粧料であれば皮膚とくに頭皮血行促進スプレー用等)、消火器用(消化器内部の薬剤、すなわち炭酸ガス消火器用等)に好適である。
<起泡物>
本発明は、上述の起泡性乳化組成物又は起泡性組成物が起泡された起泡物を包含する。
起泡物は、例えば、上述の起泡性乳化組成物又は起泡性組成物をアワ立て機等(例えば電動アワ立て機)で10〜15分間撹拌することで、製造することができる。特に、油脂に固形油成分が含有する場合、上述の起泡性乳化組成物又は起泡性組成物を十分に冷却することが好ましく、また、撹拌も室温又は氷水冷却化で行うことが好ましい。なお、起泡性組成物は油脂を含まないため冷却しなくてもよい。
本発明は、上述の起泡性乳化組成物又は起泡性組成物は、起泡性に優れるため、高い空気含有率の起泡物を作製できる。例えば、本発明の起泡物は、空気含有率を50%以上(55%以上、60%以上等)とすることができる。なお、本発明において、空気含有率(体積%)は以下の式(1)で計算される。
Figure 0006976543
また、上記式(1)におけるVは、以下のように測定する。
まず、体積既知の容器(V)に起泡物を充填し、起泡物の重量を測定する。空気の重量は0とし、測定した起泡物の重量は、容器中に含まれる起泡性乳化組成物(又は起泡性組成物)の重量(W)とする。(W)と起泡性乳化組成物(又は起泡性組成物)の比重(d)から容器中の組成物の体積を算出し、この算出した値をVから引くことでVを求める。起泡性乳化組成物(又は起泡性組成物)の比重(d)は体積一定の容器(V)に起泡する前の起泡性乳化組成物(又は起泡性組成物)を充填し、重量(W)(起泡前の組成物の体積がVであるときの起泡性乳化組成物(又は起泡性組成物)の重量を(W)とする。)を測定し容器体積(V)で割ることで求める。(d)、(V)、(W)、(V)、(W)の関係は、以下に示す式のとおりである。
Figure 0006976543
本発明の起泡物の用途は、特に限定されないが、例えば、食品(ホイップクリーム、ドレッシング、しょうゆ、ポン酢等)、化粧品(洗顔料、シャンプー、整髪料等、クレンジンズ剤等)、医薬部外品、医薬品、動物用品(ペット用品等)、工業用製品(洗浄剤等)、機能性薬剤(ビタミンE等の酸化防止剤等の機能性を有する薬剤)等に用いることができる。これらのうち、本発明の起泡物は、特に、食品、化粧品、医薬品、洗浄剤、機能性薬剤に好適である。
<起泡性を向上させる方法>
本発明は、起泡性を向上させる方法を包含する。
本発明の方法は、油相及び水相を含有する組成物中に、さらに、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子を含有させることにより、起泡性を向上させる方法である。又は、本発明の方法は、水相を含有する組成物中に、さらに、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子を含有させることにより、起泡性を向上させる方法である。なお、「起泡性の向上」とは、泡立ちを向上させること又は起泡された泡の安定性を向上させることの少なくもいずれか一方を指す。
本発明において、油相、水相は、上述の起泡性乳化組成物又は起泡性組成物と同様のものを用いる事ができる。本発明において、閉鎖小胞体、重縮合ポリマーの粒子は、上述の起泡性乳化組成物又は起泡性組成物と同様のものを用いる事ができる。
<起泡性向上剤>
本発明は、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子からなる起泡性向上剤を包含する。
「起泡性の向上」とは、泡立ちを向上させること又は起泡された泡の安定性を向上させることの少なくもいずれか一方のために用いられる用途を指す。
本発明において、閉鎖小胞体、重縮合ポリマーの粒子は、上述の起泡性乳化組成物又は起泡性組成物と同様のものを用いる事ができる。
<泡の固さを調整する方法>
本発明は、固形油及び液状油を含む油相と、水相と、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子とを含有する起泡性乳化組成物において、固形油と液状油との含有比率を変更することにより、泡の固さを調整する方法を包含する。
本発明において、固形油の含有比率を多くすることで、起泡性乳化組成物を起泡させたときに生じる泡を固く調整でき、固形油の含有比率を少なくすることで、起泡性乳化組成物を起泡させたときに生じる泡を柔らかく調整することができる。
<起泡性組成物の調製>
(参考例1)
アニオン界面活性剤のラウリル硫酸ナトリウム(SDS)10mgを水50gに溶解して水溶液を調製し、これを参考例1に係る組成物とした。
(参考例2)
非イオン界面活性剤のポリオキシエチレンラウリルエーテル(C12(EO)12)10mgを水50gに溶解して水溶液を調製し、これを参考例2に係る組成物とした。
(実施例1)
三相乳化粒子として、ジステアリン酸デカグリセリル(2S10G)の閉鎖小胞体を用いて、2質量%ジステアリン酸デカグリセリルの分散液を調製して、これを実施例1に係る組成物とした。
(実施例2)
三相乳化粒子として、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロースの粒子を用いて、0.25質量%ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロースの分散液を調製して、これを実施例2に係る組成物とした。
(実施例3)
三相乳化粒子として、ポリオキシエチレン硬化ひまし油の誘導体(HCO−40)の閉鎖小胞体を用いて、2質量%ポリオキシエチレン硬化ひまし油の誘導体(HCO−40)の分散液を調製して、これを実施例3に係る組成物とした。
(実施例4)
三相乳化粒子として、ショ糖ステアリン酸糖エステル(三菱化学フーズS−1670)の閉鎖小胞体を用いて、2質量%ショ糖ステアリン酸糖エステルの分散液を調製して、これを実施例4に係る組成物とした。
<評価1>
上述の参考例1、2、実施例1〜4に係る組成物について、電動アワ立て機により起泡させ、それぞれの起泡物を作製し、室温で静置して、泡の安定性を評価した。泡の安定性の評価は、それぞれを静置してから、下部からの流水の有無を目視にて確認した。
その結果、参考例1、2は、1日後には完全に泡が消滅していた。これに対し、実施例1及び実施例4は、3日経過後も泡がほぼ残っていた。この結果から、三相乳化粒子は、泡の安定性が界面活性剤より高いことがわかった。また、油がなくとも泡を安定に保持できることがわかった。なお、実施例2及び実施例3の泡保持性に関しては、実施例1及び実施例4に比較すると若干落ちるが、泡が残っていた。
また、各実施例に係る組成物について、起泡後、空気含有率を測定したところ、実施例1では87.3%、実施例2では55.0%、実施例3では88.7%、実施例4では91.8%であった。このことから、三相乳化粒子により起泡させると泡立ちが良いこともわかった。
<ホイップクリームの調製1>
(実施例5)
三相乳化粒子として、ジステアリン酸デカグリセリル(2S10G)の閉鎖小胞体を用いて、4.75質量%ジステアリン酸デカグリセリル(2S10G)の分散液を調製して、この分散液に中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)を終濃度20質量%となるように添加してから、O/W型エマルションの実施例5に係る三相乳化組成物を調製した。
(実施例6)
三相乳化粒子として、ジステアリン酸デカグリセリル(2S10G)の閉鎖小胞体を用いて、2質量%ジステアリン酸デカグリセリル(2S10G)の分散液を調製して、この分散液にパーム油を終濃度40質量%となるように添加してから、O/W型エマルションの実施例6に係る三相乳化組成物を調製した。
<評価2>
実施例5、6に係る組成物について、評価1と同様の方法に起泡させ、評価を行った。その結果、1日経過後においても、離水がなく、泡安定性が高いことがわかった。
<評価3>
実施例5に係る組成物のジステアリン酸デカグリセリル(2S10G)の終濃度を2質量%にした点以外は、実施例5と同様の方法により、三相乳化組成物(実施例7)を調製した。この実施例7の液状油(MCT)を含む三相乳化組成物と、実施例6の固形油(パープ油)を含む三相乳化組成物とを、それぞれが25:75、50:50、75:25となるように混合して、液状油と固形油の異なる3つの混合三乳化組成物を調製した。
その結果、液状油:固形油=25:75の混合三乳化組成物は、実施例6よりはやや柔らかくなり、液状油:固形油=50:50の混合三乳化組成物は、より柔らかくなり、液状油:固形油=75:25の混合三乳化組成物は、さらに柔らかくなりソフトクリーム状になった。この結果より、液状油と固形油との含有比率を変更することで、泡の固さを調整できることがわかった。
<ホイップクリームの調製2>
(実施例8〜17)
2質量%ジステアリン酸デカグリセリル(2S10G)の分散液を用いて、後述する表1の処方通りとなるように、各油、脱脂粉乳、クエン酸を添加して実施例8〜17に係る三相乳化組成物を調製し、さらにこれを用いてそれぞれの起泡物を調製した。
<評価4>
実施例8〜17に係る組成物について、評価1と同様の方法に起泡させ、評価を行った。その結果、1日経過後においても、離水がなく、泡安定性が高いことがわかった。また、空気含有率も測定したところ、全てのものにおいて、50%以上の空気含有率を有することがわかった。
Figure 0006976543

Claims (11)

  1. 油相と、水相と、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子とを含有する、起泡性三相乳化組成物含有起泡剤であって、前記閉鎖小胞体又は前記重縮合ポリマーの粒子が前記油相−前記水相の界面に介在し、界面活性剤で形成される吸着単分子膜を含有せず、前記起泡性三相乳化組成物含有起泡剤を構成する前記閉鎖小胞体又は前記重縮合ポリマーの粒子の保水部位の連結で形成されるネットワーク構造の隙間に空気を保持し、泡の形状保持が可能である、起泡性三相乳化組成物含有起泡剤
  2. 前記油相が、固形油を含有する、請求項1に記載の起泡性三相乳化組成物含有起泡剤
  3. 前記油相が、液状油を含有する、請求項1又は2に記載の起泡性三相乳化組成物含有起泡剤
  4. 食品用、化粧料用、医薬品用、洗浄剤又は機能性薬剤用である、請求項1から3のいずれかに記載の起泡性三相乳化組成物含有起泡剤
  5. 水相と、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子とを含有する、起泡性組成物含有起泡剤であって、界面活性剤で形成される吸着単分子膜を含有せず、前記起泡性組成物含有起泡剤を構成する前記閉鎖小胞体又は前記重縮合ポリマーの粒子の保水部位の連結で形成されるネットワーク構造の隙間に空気を保持し、泡の形状保持が可能である、起泡性組成物含有起泡剤
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の組成物含有起泡剤が起泡された起泡物。
  7. 空気含有率が50%以上である、請求項6に記載の起泡物。
  8. 油相及び水相を含有する組成物中に、さらに、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子を含有させることにより、起泡性を向上させる方法であって、前記閉鎖小胞体又は前記重縮合ポリマーの粒子が前記油相−前記水相の界面に介在し、界面活性剤で形成される吸着単分子膜を含有せず、前記閉鎖小胞体又は前記重縮合ポリマーの粒子の保水部位の連結で形成されるネットワーク構造の隙間に空気を保持させることで、泡の形状保持を可能とする、方法。
  9. 水相を含有する組成物中に、さらに、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子を含有させることにより、起泡性を向上させる方法であって、界面活性剤で形成される吸着単分子膜を含有せず、前記閉鎖小胞体又は前記重縮合ポリマーの粒子の保水部位の連結で形成されるネットワーク構造の隙間に空気を保持させることで、泡の形状保持を可能とする、方法。
  10. 自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子からなる、起泡性向上剤であって、界面活性剤で形成される吸着単分子膜を含有せず、前記閉鎖小胞体又は前記重縮合ポリマーの粒子の保水部位の連結で形成されるネットワーク構造の隙間に空気を保持し、泡の形状保持が可能である、起泡性向上剤。
  11. 固形油及び液状油を含む油相と、水相と、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体又は水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子とを含有する起泡性三相乳化組成物含有起泡剤において、前記閉鎖小胞体又は前記重縮合ポリマーの粒子が前記油相−前記水相の界面に介在し、界面活性剤で形成される吸着単分子膜を含有せず、前記起泡性三相乳化組成物含有起泡剤を構成する前記閉鎖小胞体又は前記重縮合ポリマーの粒子の保水部位の連結で形成されるネットワーク構造の隙間に空気を保持させることで、泡の形状保持を可能とし、固形油と液状油との含有比率を変更することにより、泡の固さを調整する方法。
JP2016168451A 2016-08-30 2016-08-30 起泡性乳化組成物、起泡性組成物、起泡物、起泡性を向上させる方法、起泡性向上剤、及び泡の固さを調整する方法 Active JP6976543B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016168451A JP6976543B2 (ja) 2016-08-30 2016-08-30 起泡性乳化組成物、起泡性組成物、起泡物、起泡性を向上させる方法、起泡性向上剤、及び泡の固さを調整する方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016168451A JP6976543B2 (ja) 2016-08-30 2016-08-30 起泡性乳化組成物、起泡性組成物、起泡物、起泡性を向上させる方法、起泡性向上剤、及び泡の固さを調整する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018033349A JP2018033349A (ja) 2018-03-08
JP6976543B2 true JP6976543B2 (ja) 2021-12-08

Family

ID=61564620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016168451A Active JP6976543B2 (ja) 2016-08-30 2016-08-30 起泡性乳化組成物、起泡性組成物、起泡物、起泡性を向上させる方法、起泡性向上剤、及び泡の固さを調整する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6976543B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7079948B2 (ja) * 2020-02-20 2022-06-03 学校法人神奈川大学 ホイップクリーム用乳化組成物、ホイップクリーム及び菓子

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3979884B2 (ja) * 2002-06-20 2007-09-19 ミヨシ油脂株式会社 食品用起泡剤組成物及びその製造方法
JP4452523B2 (ja) * 2004-02-27 2010-04-21 花王株式会社 毛髪化粧料
JP3855203B2 (ja) * 2004-04-05 2006-12-06 学校法人神奈川大学 乳化分散剤及びこれを用いた乳化分散方法並びに乳化物
JP2008230982A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Daizo:Kk 発泡性エアゾール組成物
JP5392999B2 (ja) * 2007-05-29 2014-01-22 三菱化学株式会社 ベークドケーキ及びその製造方法
JP2011037751A (ja) * 2009-08-10 2011-02-24 Mandom Corp ノンエアゾール型泡沫染毛剤
AU2011341738B2 (en) * 2010-12-15 2015-08-20 Speximo Ab New particle stabilized emulsions and foams
JP2013006822A (ja) * 2011-05-24 2013-01-10 Kanagawa Univ 乳化物及び乳化物の製造方法
JP2014141478A (ja) * 2012-12-27 2014-08-07 Univ Kanagawa 皮膚外用剤又は化粧料の刺激緩和剤及び刺激緩和方法
JP2014141479A (ja) * 2012-12-27 2014-08-07 Univ Kanagawa 有効成分の経皮吸収性の向上方法、及び化粧料
JP5721918B1 (ja) * 2013-08-19 2015-05-20 株式会社カネカ ホイップドクリームおよびその製造方法
JP6417181B2 (ja) * 2014-10-10 2018-10-31 学校法人神奈川大学 エアゾール作製用乳化組成物、及びエアゾール剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018033349A (ja) 2018-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6552475B2 (ja) ゲル状水中油型乳化組成物、皮膚外用剤および水中油型乳化組成物の製造方法
JP6016728B2 (ja) セラミド分散組成物
JP6010418B2 (ja) 乳化組成物
JP5758670B2 (ja) 水中油型乳化組成物
WO2017104734A1 (ja) 水中油型乳化組成物及びその製造方法
JP4304352B2 (ja) ソホロリピッドを含む経皮吸収制御剤及びその製造方法
JP4891695B2 (ja) セラミド含有皮膚外用剤
WO2015136778A1 (ja) セラミド分散組成物の製造方法
JP6733149B2 (ja) 乳化組成物
JP6417181B2 (ja) エアゾール作製用乳化組成物、及びエアゾール剤
JP2005179313A (ja) 皮膚化粧料用基剤の製造方法および皮膚化粧料
WO2015136784A1 (ja) セラミド分散組成物
JP6865409B2 (ja) フォーム剤作製用乳化組成物、フォーム剤、泡形成力を向上させる方法、泡形成力向上剤、及び化粧方法
US11197807B2 (en) Gel-type oil-in-water emulsion composition
JP2006327952A (ja) 水中油型乳化組成物及びその製造方法
JP6976543B2 (ja) 起泡性乳化組成物、起泡性組成物、起泡物、起泡性を向上させる方法、起泡性向上剤、及び泡の固さを調整する方法
JP5633951B2 (ja) 化粧料およびその製造方法
JP2008088104A (ja) W/o/w型乳化物及び外用剤及び化粧料
KR20210118879A (ko) 피부 또는 점막의 외용제 및 그 제조 방법, 및 피부 또는 점막의 외용제의 기제
JP2016074656A (ja) 皮膚外用剤および抗シワ剤
JP2003212750A (ja) ゲル組成物および乳化組成物
JP2006169143A (ja) 皮膚外用組成物
JP2008231056A (ja) 乳化化粧料
JP6688449B2 (ja) 乳化組成物
JP2004307371A (ja) 高内水相油中水型乳化化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190801

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200616

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200805

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210323

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211026

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6976543

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250