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JP6973441B2 - 車体骨格部品の継手構造、車体骨格部品及び該車体骨格部品の製造方法 - Google Patents

車体骨格部品の継手構造、車体骨格部品及び該車体骨格部品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、一枚の金属板を曲げ加工してなる、車体骨格部品の継手構造、車体骨格部品及び該車体骨格部品の製造方法に関し、特に、他の車体骨格部品に対して交差する方向に接合される車体骨格部品の継手構造、車体骨格部品及び該車体骨格部品の製造方法に関する。
自動車等の車両に使われる部品には、車両の外側を覆うパネル部品や、車両の剛性や衝突時に乗員を保護するための強度を担う車体骨格部品などがある。車体骨格部品は、サイドシルやセンタートンネルなどの車両前後方向に沿うように配置されるものと、クロスメンバーなどの車両左右方向に沿うように配置されるものが多く、それらが互いに交差する方向に接合されることで車両構造を構成している。そのため、車体骨格部品単体だけでなく、車体骨格部品同士が接合される継手構造の剛性と強度も重要な性能である。
車体骨格部品のうち、サイドシルとクロスメンバーは、車両側面からの衝突時に荷重を受ける役割がある。そのため、例えば特許文献1に開示されている自動車のフロア部車体構造のように、クロスメンバーの長手方向における端部には取付フランジが形成されており、該取付フランジがサイドシルに溶接等で接合されている。
特許文献1に開示されている技術における取付フランジは、図16に示すような天板部83と一対の縦壁部85とを備えてなる溝形状部87の端部にフランジ部89が設けられている継手構造81のように、天板部83から延出する天板フランジ部89aと縦壁部85から延出する縦壁フランジ部89bとをつなぐ耳部89cが設けられたものに相当する。
ここで、一枚の金属板から継手構造81をプレス成形により製造する過程において耳部89cは伸びフランジ変形を受ける部位であり、そのために、割れを生じさせずに耳部89cを形成するには延性に優れた金属板を使用する必要がある。
近年では、車両衝突時の安全性を高めるため、クロスメンバー等の車体骨格部品に高強度鋼板を用いることが多い。しかしながら、高強度鋼板は延性に乏しい傾向にあるため、車体骨格部品の製造工程において延伸させずに曲げ加工のみで製造することが要求される。
そこで、特許文献2及び特許文献3には、伸びフランジ変形による割れを防止するために、耳部に相当する部位に開口部や切欠きが設けられた継手部構造又は継手構造に関する技術が開示されている。
また、衝突時の部品強度を高める対策として、特許文献4及び特許文献5のように、天板部と縦壁部との間に金属板の一部を重ね合わせてなる部位が設けられた部品に関する技術が開示されている。
特開平11−291953号公報 特開2014−8508号公報 特許5382271号公報 特許5835768号公報 WO2018/012603号公報
特許文献2及び特許文献3に開示されている技術は、高強度鋼板を用いて継手を作製することは可能であったが、割れを防ぐために穴や切り欠きが設けられた部位の剛性が大きく低下するという問題があった。これは、継手部に外力が加わった際に、剛性が低い部位に力が集中して作用するためである。
さらに、特許文献4及び特許文献5に開示されている技術は、長手方向に衝突荷重が入力したときの強度を高めるためには有効であるが、他の部材や車体骨格部品と接合させるために端部にフランジ部を形成する際には、天板部と縦壁部との間の金属板を重ね合わせてなる部位が邪魔となり、このような金属板を重ね合わせた部材や部品の長手方向端部に他の部材や車体骨格部品と接合させるためのフランジ部が設けられた継手構造や、該継手構造を製造する方法はなかった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、1枚の金属板を曲げ加工してなり、曲げ加工のみによって車体骨格部品の長手方向の端部における端辺に沿って連続した形状のフランジ部を有する車体骨格部品の継手構造、車体骨格部品及び該車体骨格部品の製造方法を提供することを目的とする。
なお、本発明において金属板とは、熱延鋼板、冷延鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、チタン板、マグネシウム板等の各種金属類から構成される単板であり、これら金属板の表面に亜鉛めっきや有機被膜を施した単板をも含む。
さらに、本発明において、車体骨格部品とは、サイドシルやルーフサイドレールに対して交差する方向に接合されるクロスメンバーや、Aピラー、Bピラー等を含み、他の車体骨格部品に対して交差する方向に接合されるものであればよい。
また、本発明で対象とする車体骨格部品は、天板部と一対の縦壁部とを含んで溝形状部を有するものであればよく、断面コ字形状、あるいは、断面ハット形状のいずれでもよい。
前述のとおり、従来の車体骨格部品の継手構造81は、図16に例示するように、天板部83と一対の縦壁部85とを備えてなる溝形状部87を含み、一つの車体骨格部品の端部側に天板部83から延出する天板フランジ部89aと、縦壁部85から延出する縦壁フランジ部89bとが形成されたものであった。
このような継手構造81により他の車体骨格部品と接合した際の剛性を高めるためには、溝形状部87の3つの端辺に沿って天板フランジ部89aと縦壁フランジ部89bとが耳部89cを介して連続した形状とすることが有効である。しかしながら、天板フランジ部89aと縦壁フランジ部89bとが耳部89cとが連続してつながった形状となるように、一枚の金属板をプレス成形により作製すると、耳部89cは伸びフランジ変形を受ける部位であるため、高強度鋼板のように延性の低い金属板を用いた場合には耳部89cで割れが生じてしまう。
そのため、高強度な金属板を用いる場合には、例えば、図17に示すように、天板フランジ部89aに相当する天板フランジ相当部97aと縦壁フランジ部89bに相当する縦壁フランジ相当部97bとの間に切り込み99が設けられた金属板91を用い、天板相当部93と縦壁相当部95との境界、天板相当部93と天板フランジ相当部97aとの境界、さらに、縦壁相当部95と縦壁フランジ相当部97bとの境界が山折り又は谷折りとなるように曲げ加工して、天板フランジ部89aと縦壁フランジ部89bとが連続していない継手構造81を作製することが強いられていた。
本発明者は、このような課題を解決するために鋭意検討した。そこで、外向きのフランジ部89を形成する過程で割れが生じる部位(図16中の耳部89c)では、天板部83と縦壁部85との間の稜線から外側に向かって材料が伸びる伸びフランジ変形となることから、割れを防止するには、まずは天板部83と縦壁部85との間の稜線に向かって内側に材料を寄せ、次いで内側に寄せて余った材料を逃がすために外方に折り曲げればよいことに着目した。
そして、具体的に実現するための手段をさらに検討した結果、天板部と縦壁部との間に金属板を折り重ねてなる横リブ部を設け、他の車体骨格部品と接合される端部側における該横リブ部を上方に折り重ねることで、曲げ加工のみで天板フランジ部と縦壁フランジ部とが連続して形成されたフランジ部を有する継手構造が得られることを着想するに至った。
本発明は、かかる着想に基づいてなされたものであり、具体的には以下の構成からなるものである。
(1)本発明に係る車体骨格部品の継手構造は、一枚の金属板を曲げ加工してなり、天板部と一対の縦壁部とを含む溝形状部を備え、一つの車体骨格部品の長手方向の端部に設けられて該一つの車体骨格部品を他の車体骨格部品に対して交差する方向に接合するものであって、前記天板部の両側端から外側方に延出するように形成された一対の横リブ部と、前記溝形状部における他の車体骨格部品に接合する端部側の3つの端辺から外方に延出し、かつ該3つの端辺に沿って連続するように形成された外向きのフランジ部と、を有し、前記横リブ部は、前記天板部の側端から外側方に延出する前記金属板の一部と、前記縦壁部の上端から外側方に折り曲げられて延出する前記金属板の一部とが重ねられてなり、前記フランジ部は、前記天板部から延出する前記金属板の一部と、前記縦壁部から外側方に折り曲げられて延出する前記金属板の一部と、前記横リブ部から延出する前記金属板の一部と、により構成されていることを特徴とするものである。
(2)上記(1)に記載のものにおいて、前記フランジ部における前記天板部から延出する金属板の一部及び前記横リブ部から延出する金属板の一部は、前記天板部に対して垂直、平行又は傾斜していることを特徴とするものである。
(3)上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記フランジ部は、前記横リブ部のうち前記天板部側から延出する前記金属板の一部が切除されていることを特徴とするものである。
(4)本発明に係る車体骨格部品は、一枚の金属板を曲げ加工してなり、天板部と一対の縦壁部とを含む溝形状部を備え、該溝形状部の長手方向の端部を他の車体骨格部品に対して交差する方向に接合するものであって、前記天板部の両側端から外側方に延出するように長手方向の全長にわたって形成された一対の横リブ部と、前記溝形状部における前記他の車体骨格部品に接合する端部側の3つの端辺から外方に延出し、かつ該3つの端辺に沿って連続するように形成された外向きのフランジ部と、を有し、前記横リブ部は、前記天板部の側端から外側方に延出する前記金属板の一部と前記縦壁部の上端から外側方に折り曲げられて延出する金属板の一部とが重ねられてなり、前記フランジ部は、前記天板部から延出する前記金属板の一部と、前記縦壁部から外側方に折り曲げられて延出する前記金属板の一部と、前記横リブ部から延出する前記金属板の一部と、により構成されていることを特徴とするものである。
(5)上記(4)に記載のものにおいて、前記フランジ部における前記天板部から延出する金属板の一部及び前記横リブ部から延出する金属板の一部は、前記天板部に対して垂直、平行又は傾斜していることを特徴とするものである。
(6)上記(4)又は(5)に記載のものにおいて、前記フランジ部は、前記横リブ部のうち前記天板部側から延出する前記金属板の一部が切除されていることを特徴とするものである。
(7)本発明に係る車体骨格部品の製造方法は、上記(4)乃至(6)のいずれかに記載の車体骨格部品を、一枚の金属板を曲げ加工して製造するものであって、前記金属板を挟持するパンチ及びパッドと、該パンチ及びパッドの両側に配置されて該パンチ及びパッド側に移動可能な一対の第1カムとを用いて、前記車体骨格部品の天板部に相当する前記金属板の一部を前記パンチ及びパッドで挟持した状態で、前記第1カムを前記パンチ及びパッド側に移動させて前記車体骨格部品の横リブ部に相当する前記金属板の一部を折り重ねて、前記金属板を前記天板部、前記縦壁部及び前記横リブ部が形成された中間品に曲げ加工する第1曲げ工程と、前記パンチ及びパッドにおける前記他の車体骨格部品に接合する端部側に配置されて該パンチ及びパッド側に移動可能な第2カムをさらに用いて、前記中間品の前記天板部を前記パンチ及びパッドで挟持するとともに前記中間品の前記縦壁部及び前記横リブ部を前記パンチ及びパッドと第1カムとで挟持した状態で、前記第2カムを前記パンチ及びパッド側に移動させて前記車体骨格部品のフランジ部に相当する前記金属板の一部を折り曲げて、前記車体骨格部品に曲げ加工する第2曲げ工程と、を備え、該第2曲げ工程は、前記溝形状部における前記他の車体骨格部品に接合する端部側において、前記天板部から延出する前記金属板の一部を上方に折り曲げて前記天板フランジ部を形成し、前記縦壁部から延出する前記金属板の一部を外側方に折り曲げて前記縦壁フランジ部を形成し、前記横リブ部から延出する前記金属板の一部を折り重ねて前記横リブフランジ部を形成することを特徴とするものである。
(8)上記(7)に記載のものにおいて、前記第1曲げ工程に先立って、前記車体骨格部品の天板部、縦壁部、横リブ部及びフランジ部に相当する前記金属板の一部の各境界に山折り又は谷折りの折り線を付与する予備曲げ工程、を備えたことを特徴とするものである。
(9)上記(7)又は(8)に記載のものにおいて、前記第2曲げ工程において形成した前記天板フランジ部及び前記横リブフランジ部を、前記天板部に対して平行又は傾斜するように折り曲げることを特徴とするものである。
(10)上記(7)乃至(9)のいずれかに記載のものにおいて、前記第1曲げ工程に先立って、前記横リブ部のうち前記天板部側から延出する前記金属板の一部を切除することを特徴とするものである。
本発明においては、一枚の金属板を曲げ加工してなり、天板部と一対の縦壁部とを含む溝形状部を備え、一つの車体骨格部品の長手方向の端部に設けられて該一つの車体骨格部品を他の車体骨格部品に対して交差する方向に接合するものであって、前記天板部の両側端から外側方に延出するように形成された一対の横リブ部と、前記溝形状部における他の車体骨格部品に接合する端部側の3つの端辺から外方に延出し、かつ該3つの端辺に沿って連続するように形成された外向きのフランジ部と、を有し、前記横リブ部は、前記天板部の側端から外側方に延出する前記金属板の一部と、前記縦壁部の上端から外側方に折り曲げられて延出する前記金属板の一部とが重ねられてなり、前記フランジ部は、前記天板部から延出する前記金属板の一部と、前記縦壁部から外側方に折り曲げられて延出する前記金属板の一部と、前記横リブ部から延出する前記金属板の一部と、により構成されていることにより、他の車体骨格部品との継手部における剛性を向上させることができ、延性の低い高強度な金属板を適用することができる。さらに、天板部と縦壁部との間に金属板を折り重ねて形成された横リブ部を有することで、軸方向に入力した荷重に対する強度や3点曲げ変形に対する強度を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る車体骨格部品の継手構造を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る車体骨格部品の継手構造と、該継手構造における他の車体骨格部品と接合するスポット溶接点を例示する図である。 本発明の実施の形態1に係る車体骨格部品の継手構造のフランジ部における金属板の折り重なりを示す図である((a)側面図、(b)車体骨格部品120側から見た斜視図)。 本発明の実施の形態1の他の態様に係る車体骨格部品の継手構造を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る車体骨格部品を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る車体骨格部品の製造方法における予備曲げ工程を示す図である((a)予備曲げ工程開始前、(b)予備曲げ工程終了時、(c)予備曲げ加工品)。 本発明の実施の形態3に係る車体骨格部品の製造方法における予備曲げ工程で金属板に付与する折れ線を示す図である(実線:山折り線、破線:谷折り線)。 本発明の実施の形態3に係る車体骨格部品の製造方法における第1曲げ工程を示す図である((a)第1曲げ工程開始前、(b)第1曲げ工程終了時、(c)中間品)(その1)。 本発明の実施の形態3に係る車体骨格部品の製造方法における第1曲げ工程を示す図である((a)第1曲げ工程開始前、(b)第1曲げ工程終了時、(c)中間品)(その2)。 本発明の実施の形態3に係る車体骨格部品の製造方法における第2曲げ工程を示す図である((a)第1曲げ工程開始前、(b)第2曲げ工程開始前、(c)第2曲げ工程終了時、(d)目標とする車体骨格部品の端部)(その1)。 本発明の実施の形態3に係る車体骨格部品の製造方法における第2曲げ工程を示す図である((a)第1曲げ工程開始前、(b)第2曲げ工程開始前、(c)第2曲げ工程終了時、(d)目標とする車体骨格部品の端部)(その2)。 実施例1に係るねじり試験に用いた試験体と、該ねじり試験におけるねじりトルクを付与する方向を示す図である。 実施例1に係るねじり試験で得られたねじれ角度の変化率の結果である。 実施例2に係る軸圧壊試験に用いた試験体と、該軸圧壊試験において荷重を付与して軸圧壊させる方向を示す図である。 実施例2に係る軸圧壊試験で得られた衝突吸収エネルギーの変化率の結果である。 従来の車体骨格部品の継手構造と、該継手構造における他の車体骨格部品とのスポット溶接点の位置を例示する図である。 従来の車体骨格部品の継手構造を有する部品の製造に用いる金属板の形状を例示する図である。
以下、本発明の実施の形態1乃至3について、図1〜図11に基づいて説明する。
なお、本明細書においては、一対の縦壁部の上方に天板部が位置する場合について説明しているが、本願発明は、天板部と一対の縦壁部の位置がこれに限定されるものではない。そのため、本願発明における「上方」や「上端」等の方向や位置を表す用語は、天板部と縦壁部との位置関係に基づく天板部側を示す相対的な方向や位置であり、絶対的な方向や位置を示すものではない。
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[実施の形態1]
<車体骨格部品の継手構造>
本発明の実施の形態1に係る車体骨格部品の継手構造1(以下、単に「継手構造1」という。)は、図1に例示するように、一枚の金属板を曲げ加工してなり、天板部3と一対の縦壁部5とを含む溝形状部7を備え、一つの車体骨格部品110の長手方向の端部に設けられて車体骨格部品110を他の車体骨格部品120に対して交差する方向に接合するものであって、天板部3の両側端3bから外側方に延出するように形成された一対の横リブ部9と、溝形状部7における他の車体骨格部品120に接合する端部側の3つの端辺(天板部3の端辺3aと一対の縦壁部5の端辺5a)から外方に延出し、かつ該3つの端辺に沿って連続するように形成された外向きのフランジ部11と、を有するものである。
横リブ部9は、図1に示すように、天板部3の側端3bから外側方に延出する金属板の一部である天板側横リブ部9aと、縦壁部5の上端5bから外側方に折り曲げられて延出する金属板の一部である縦壁側横リブ部9bとが重ねられてなる。
フランジ部11は、図1及び図2に示すように、天板部3の端辺3aから上方に折り曲げられて延出する金属板の一部である天板フランジ部11aと、縦壁部5の端辺5aから外側方に折り曲げられて延出する金属板の一部である縦壁フランジ部11bと、横リブ部9から上方に折り曲げられて延出する金属板の一部である横リブフランジ部11cと、により構成されている。
横リブフランジ部11cは、図3に示すように、天板側横リブ部9aから上方に折り曲げられて延出する部位11c1と、縦壁側横リブ部9bから上方に延出して折り重ねられた部位11c2及び部位11c3とが三重に重ねられてなる。そして、部位11c1は、その内側の端辺が天板フランジ部11aに連続し、部位11c2と部位11c3とは連続して折り重ねられ、部位11c3の下端が縦壁フランジ部11bに連続している。
このような構成を備えた本実施の形態に係る継手構造1は、図1に示すような車体骨格部品110と車体骨格部品120とを接合するに際して、例えば図2に示すように、天板フランジ部11a、縦壁フランジ部11b及び横リブフランジ部11cのそれぞれにスポット溶接点を設定することができる。そのため、図16に示すような従来の継手構造81に比べると、天板フランジ部11aの外側方となる横リブフランジ部11cにスポット溶接点を設定することができるので、車体骨格部品110と車体骨格部品120との継手部100における剛性を向上させることができる。
なお、横リブ部9のリブ幅w(天板部3の側端3bから横リブ部9の外側端までの長さ(図1参照))には、特に制限はない。もっとも、リブ幅が大きくなるほど、天板フランジ部11aと縦壁フランジ部11bとをつなぐ横リブフランジ部11cを大きくすることができて好ましい。特に、リブ幅を5mm以上とすることで、他の車体骨格部品120と抵抗スポット溶接するための面積が得やすいので好ましい。
また、本実施の形態1に係る継手構造1は、車体骨格部品との接合がスポット溶接に限定されるものではなく、ボルトとナットを用いた機械的接合、接着剤による接合、レーザー溶接やアーク溶接といった他の溶接による接合など、いずれの方法でもよい。もっとも、フランジ部11の複数箇所を抵抗スポット溶接により接合する方法が短時間かつ安価であるため好ましい。次いで、レーザー溶接やアーク溶接により接合する方法も好ましい。
さらに、横リブフランジ部11cは、折り重なり合う金属板(図3の部位11c1、部位11c2及び部位11c3に相当)の全てを車体骨格部品120と接合させることが好ましいが、少なくとも車体骨格部品120と当接する部位11c3のみが車体骨格部品120と接合されるものであってもよい。
また、横リブフランジ部11cにおける部位11c1、部位11c2及び部位11c3(図3)は、互いに密着されていることは望ましいが、密着されていないものであってもよい。
なお、横リブフランジ部11cにおいて、金属板(図3の部位11c1、部位11c2及び部位11c3に相当)が三重に重なり合うと、スポット溶接におけるナゲットが、重なり合った全ての金属板に生成しにくいといった問題が生じる可能性ある。このような問題を避けたい場合、本発明に係る継手構造は、部位11c2を切り欠いたものや穴(開口部)が設けられたものとなるように、部位11c2に相当する金属板の一部が切除されたものであってもよい。このように、たとえ部位11c2が切り欠いたものや穴が設けられたものであっても、部位11c1及び部位11c3が他の車体骨格部品と接合されることで、切除した部位11c2の周辺の変形が抑えられることと、部位11c1と部位11c3とが重ねられていることで、継手部100(図1参照)の剛性は向上する。
また、上記の本実施の形態1に係る継手構造1は、図1乃至図3に示すように、天板フランジ部11aが天板部3の端辺3aから上方に折り曲げられて延出し、かつ横リブフランジ部11cが横リブ部9から外側方に折り曲げられて延出し、天板フランジ部11a及び横リブフランジ部11cが天板部3に対して直角なものであった。そして、フランジ部11は、図1に示すように、他の車体骨格部品120の縦壁部123に接合されているものであった。
もっとも、本実施の形態1の他の態様として、図4に示すように、天板フランジ部11a及び横リブフランジ部11cが天板部3の端辺3aと横リブ部9の端辺9c(横リブ部9と横リブフランジ部11cとの境界)に沿って曲げられ、天板部3に対して平行な天板フランジ部17aと横リブフランジ部17cとを有する継手構造15であってもよい。継手構造15においても、天板フランジ部17aと縦壁フランジ部11bとは横リブフランジ部17cを介して連続するフランジ部17が形成されている。
このような継手構造15により他の車体骨格部品120と接合する際には、天板フランジ部17a及び横リブフランジ部17cを他の車体骨格部品120の天板部121(図1)に接合し、縦壁フランジ部17bを他の車体骨格部品120の縦壁部123(図1)に接合することができる。
さらに、天板フランジ部11aと横リブフランジ部11cは、上記のように、天板部3に対して直角又は平行であるものに限らず、天板部3に対して傾斜しているものであってもよく、他の車体骨格部品120の形状や接合位置に応じて、天板フランジ部11a及び横リブフランジ部11cの天板部3に対する角度が適宜設定されているものであってもよい。
また、本発明に係る継手構造に供する金属板の板厚に制限はないが、好ましくは、0.4mm〜6.0mmの範囲であり、より好ましくは0.6mm〜4.0mmの範囲である。
板厚が0.4mmよりも薄いと、継手構造自体の剛性が低いため、車体骨格部品同士が接合された継手部の剛性を向上させる利点が少ない。また、板厚が6.0mmよりも厚いと、金属板が折り重ねられてなる横リブフランジ部を曲げ加工するのに必要な荷重が高くなるため、一般的なプレス機の能力では加工が難しくなる。
[実施の形態2]
<車体骨格部品>
本発明の実施の形態2に係る車体骨格部品21は、図5に示すように、一枚の金属板を曲げ加工してなり、天板部23と一対の縦壁部25とを含む溝形状部27を備え、溝形状部27の長手方向の端部を他の車体骨格部品120に対して交差する方向に接合するものであって、天板部23の両側端23bから外側方に延出するように長手方向の全長にわたって形成された一対の横リブ部29と、溝形状部27における他の車体骨格部品120に接合する端部側の3つの端辺(天板部23の端辺23a、一対の縦壁部25の端辺25a)から外方に延出し、かつ該3つの端辺に沿って連続するように形成された外向きのフランジ部31と、を有するものである。
横リブ部29は、図5に示すように、天板部23の側端23bから外側方に延出する金属板の一部である天板側横リブ部29aと、縦壁部25の上端25bから外側方に折り曲げられて延出する金属板の一部である縦壁側横リブ部29bとが重ねられてなる。
フランジ部31は、図5に示すように、天板部23の端辺23aから上方に折り曲げられて延出する金属板の一部である天板フランジ部31aと、縦壁部25の端辺25aから外側方に折り曲げられて延出する金属板の一部である縦壁フランジ部31bと、横リブ部29から上方に折り曲げられて延出する金属板の一部である横リブフランジ部31cと、により構成される。
そして、横リブフランジ部31cにおいては、前述の実施の形態1に係る継手構造1と同様、天板側横リブ部29aから延出して折り重ねられた金属板の一部(図3中の部位11c1に相当)と、縦壁側横リブ部29bから延出した金属板の一部(図3中の部位11c2及び部位11c3に相当)とにより、金属板が三重に折り重ねられてなる。
本実施の形態2に係る車体骨格部品21は、前述の実施の形態1に係る継手構造1と同様、フランジ部31が溝形状部27の長手方向の端部側における3つの端辺(端辺25a、端辺23a及び端辺25a)に沿って連続した形状に形成されているため、天板フランジ部31aよりも外側方に設定されたスポット溶接点により他の車体骨格部品120と接合させることができる。これにより、他の車体骨格部品120と接合したときの継手部105の剛性を向上させることができる。
また、車体骨格部品21は、一枚の金属板の曲げ加工のみで形成されたものであるために、延性の低い高強度鋼板を適用することができ、他の車体骨格部品120と接合してなる継手部105における強度を向上させることができる。
さらに、車体骨格部品21は、天板部23と縦壁部25の間には長手方向の全長にわたって横リブ部29が形成されている。そのため、車体骨格部品21の長手方向に入力した衝突荷重に対する軸圧壊強度を向上させることができる。
ここで、横リブ部29のリブ幅w(天板部23の側端23bから横リブ部29の外側端までの幅、図5参照)は、特に制限はない。もっとも、リブ幅が大きくなるほど、天板フランジ部31aと縦壁フランジ部31bとをつなぐ横リブフランジ部31cの面積を大きくすることができて好ましい。特に、リブ幅を5mm以上とすることで、他の車体骨格部品120と抵抗スポット溶接するための面積が得やすいので好ましい。
なお、本実施の形態2に係る車体骨格部品21と他の車体骨格部品120との接合は、スポット溶接によるものに限らず、ボルトとナットを用いた機械的接合、接着剤による接合、溶接による接合など、いずれの方法でもよい。もっとも、フランジ部の複数箇所や抵抗スポット溶接により接合する方法が短時間かつ安価であるため好ましい。次いで、レーザー溶接やアーク溶接により接合する方法も好ましい。
横リブフランジ部31cは、重なり合う金属板(図3中の部位11c1、部位11c2及び部位11c3に相当)の全てを他の車体骨格部品120と接合させることが好ましいが、少なくとも他の車体骨格部品120と当接する金属板の一部(図3中の部位11c3に相当)のみを接合させればよい。
また、横リブフランジ部31cにおいて金属板が折り重ねられた部位(図3中の部位11c1、部位11c2及び部位11c3に相当)は、互いに密着されていることが望ましいが、密着されていないものであってもよい。
さらに、横リブフランジ部31cにおいて、金属板が三重に折り重ねられた部位を有すると、スポット溶接におけるナゲットが、重なり合った全ての金属板に生成しにくいといった問題が生じる可能性ある。このような問題を避けたい場合、本発明に係る車体骨格部品は、横リブフランジ部31cにおいて三重に折り重ねられた金属板の一部(図3中の部位11c2に相当)が切り欠いたものや穴(開口部)が設けられたものとなるように、当該金属板の一部が切除されたものであってもよい。
このように、たとえ横リブフランジ部31cの一部(図3に示す部位11c2に相当する部位)が切り欠いたものや穴が設けられたものであっても、横リブフランジ部31cにおける他の金属板の一部(図3中の部位11c1及び部位11c3に相当)が他の車体骨格部品120と接合されることで、切除した金属板の一部周辺の変形が抑えられることと、残りの金属板の一部が折り重ねられていることで剛性が向上する。
また、上記の本実施の形態2に係る車体骨格部品21は、天板フランジ部31aが天板部23の端辺23aから上方に折り曲げられて延出し、かつ横リブフランジ部31cが横リブ部29から外側方に折り曲げられて延出し、天板フランジ部31a及び横リブフランジ部31cが天板部23に対して直角であり、車体骨格部品21のフランジ部31は、他の車体骨格部品120の縦壁部123に接合されるものであった。
もっとも、本実施の形態2の他の態様として、前述の実施の形態1の他の態様に係る継手構造15(図4(b))と同様に、天板フランジ部31a及び横リブフランジ部31cが天板部23の端辺23aと横リブ部29の端辺(横リブ部29と横リブフランジ部31cとの境界、図4中の横リブ部9の端辺9cに相当)に沿って曲げられて、天板部3に対して平行なものであってもよい。このような車体骨格部品においては、天板フランジ部と横リブフランジ部を他の車体骨格部品120の天板部121(図5)に接合し、縦壁フランジ部を他の車体骨格部品120の縦壁部123(図5)に接合することができる。
さらに、天板フランジ部31aと横リブフランジ部31cは、上記のように、天板部23に対して直角又は平行であるものに限らず、天板部23に対して傾斜しているものであってもよく、他の車体骨格部品の形状や接合位置に応じて、天板フランジ部31a及び横リブフランジ部31cの天板部23に対する角度が適宜設定されているものであってもよい。
なお、本発明に係る車体骨格部品は、天板部と横リブ部とで平坦面が形成されたものとすることで、車体骨格部品の上部に艤装品等を積載するのに好ましい。
また、本発明に係る継手構造に供する金属板の板厚に制限はないが、好ましくは、0.4mm〜6.0mmの範囲であり、より好ましくは0.6mm〜4.0mmの範囲である。
板厚が0.4mmよりも薄いと、継手構造自体の剛性が低いため、車体骨格部品同士が接合された継手部の剛性を向上させる利点が少ない。また、板厚が6.0mmよりも厚いと、金属板を折り重ねて横リブフランジ部を加工するのに必要な荷重が高くなるため、一般的なプレス機の能力では加工が難しくなる。
[実施の形態3]
<車体骨格部品の継手構造の製造方法>
次に、本発明の実施の形態3に係る車体骨格部品の製造方法について説明する。
本実施の形態3に係る車体骨格部品の製造方法は、図5に一例として示す車体骨格部品21を、一枚の金属板を曲げ加工して製造するものであって、予備曲げ工程と、第1曲げ工程と、第2曲げ工程と、を備えたものである。以下、図6〜図11に基づいて、上記各工程について説明する。なお、図6〜図11は、車体骨格部品21における他の車体骨格部品120と接合される端部側のみを図示したものであり、溝形状部27を便宜上省略している。
≪予備曲げ工程≫
予備曲げ工程は、図6及び図7に一例として示すように、上金型41と下金型43とを用いて、金属板45に山折り(図7中の実線)と谷折り(図7中の破線)の折り線を付与し、予備曲げ加工品51を形成する工程である。
予備曲げ加工品51は、図6(c)及び図7に示すように、車体骨格部品21(図5参照)おける天板部23に相当する天板相当部53と、縦壁部25に相当する縦壁相当部55と、横リブ部29に相当する横リブ相当部57と、フランジ部31に相当するフランジ相当部59を有する。
横リブ相当部57は、図7に示すように、天板相当部53から延出する天板側横リブ相当部57aと縦壁相当部55から延出する縦壁側横リブ相当部57bとを有する。そして、天板側横リブ相当部57aと縦壁側横リブ相当部57bとの境界には山折りの折り線が付与され、縦壁相当部55と縦壁側横リブ相当部57bとの境界には谷折りの折り線が付与されている。
フランジ相当部59は、図6(c)及び図7に示すように、天板相当部53から延出する天板フランジ相当部59aと、縦壁相当部55から延出する縦壁フランジ相当部59bと、横リブ相当部57から延出する横リブフランジ相当部59c及び横リブフランジ相当部59dとを有する。なお、横リブフランジ相当部59dは、略矩形状の領域であり、その3辺が横リブフランジ相当部59cと縦壁側横リブ相当部57bと縦壁フランジ相当部59bとにそれぞれ連続している。
そして、天板相当部53と天板フランジ相当部59aとの境界、天板側横リブ相当部57aと横リブフランジ相当部59cとの境界、及び、縦壁相当部55と縦壁フランジ相当部59bとの境界には谷折りの折り線が付与されている。
また、横リブフランジ相当部59dは、横リブフランジ相当部59cと縦壁側横リブ相当部57bと縦壁フランジ相当部59bとの境界にはいずれも山折りの折り線が付与されている。さらに、横リブフランジ相当部59dは、その略矩形状領域の対角線に沿って谷折りの折り線が付与され、横リブフランジ相当部59c及び縦壁側横リブ相当部57bに連続する三角形状の部位59d1と、縦壁フランジ相当部59bに連続する三角形状の部位59d2とに2分割される。
≪第1曲げ工程≫
第1曲げ工程は、図8及び図9に示すように、パンチ61とパッド63と一対の第1カム65とを用い、予備曲げ工程で形成した予備曲げ加工品51における天板相当部53をパンチ61とパッド63とで挟持した状態で、予備曲げ加工品51における横リブ相当部57を第1カム65とパンチ61及びパッド63とにより折り曲げて、天板部23、縦壁部25及び横リブ部29を有する中間品71に曲げ加工する工程である。
第1曲げ工程においては、予備曲げ工程で予備曲げ加工品51に付与された折り線に沿って、横リブ相当部57における天板側横リブ相当部57aと縦壁側横リブ相当部57bとを折り重ねて横リブ部29を形成する。
この横リブ部29の形成に伴い、天板フランジ相当部59a及び横リブフランジ相当部59cは上方に折り曲げられ、縦壁フランジ相当部59bは外方に折り曲げられ、さらには、横リブフランジ相当部59dは部位59d1と部位59d2との間の谷折りの折り線に沿って折り曲げられる(図9(c)、図7参照)。
ただし、第1曲げ工程で折り曲げられた天板フランジ相当部59aと縦壁フランジ相当部59bと横リブフランジ相当部59c及び59dはいずれも、目標とする車体骨格部品21の天板フランジ部31a、縦壁フランジ部31b及び横リブフランジ部31cが形成されるまでには至らない。
≪第2曲げ工程≫
第2曲げ工程は、図10及び図11に示すように、パンチ61及びパッド63における他の車体骨格部品120(図5参照)に接合する端部側に配置されてパンチ61及びパッド63側に移動可能な第2カム67をさらに用いて、中間品71の天板部23をパンチ61とパッド63で挟持するとともに、中間品71の縦壁部25及び横リブ部29をパンチ61及びパッド63と第1カム65とで挟持した状態で、第2カム67をパンチ61及びパッド63側に移動させて中間品71のフランジ相当部59を折り曲げてフランジ部31を形成する工程である。
具体的には、第2カム67をパンチ61及びパッド63側に移動させることで、図5および図7を参照すると、中間品71における他の車体骨格部品120に接合する端部側において、天板部23から延出する金属板の一部である天板フランジ相当部59aを上方に折り曲げて天板フランジ部31aを形成し、縦壁部25から延出する金属板の一部である縦壁フランジ相当部59bを外側方に折り曲げて縦壁フランジ部31bを形成し、横リブ部29から延出する金属板の一部である横リブフランジ相当部59dを折り線に沿って谷折りして部位59d1と部位59d2(図7参照)を折り重ね、さらに横リブフランジ相当部59c(図7参照)と重ね合わせて横リブフランジ部31cを形成する。
これにより、溝形状部27の3つの端辺(端辺25a、端辺23a及び端辺25a、図5参照)に沿って、天板フランジ部31aと縦壁フランジ部31bとが横リブフランジ部31cを介して連続するフランジ部31が形成される。
本実施の形態3に係る車体骨格部品の製造方法によれば、天板部23から延出する天板フランジ部31aと、縦壁部25から延出する縦壁フランジ部31bと、横リブ部29から延出する横リブフランジ部31cとを曲げ加工のみにより形成するため、前述した従来の継手構造81(図16参照)における天板フランジ部89aと縦壁フランジ部89bとをつなぐ耳部89cのように伸びフランジ変形により割れが生じるのを防ぐことができる。そのため、本実施の形態3に係る車体骨格部品の製造方法によれば、強度によらず様々な金属板を利用することが可能である。特に、延性に乏しい引張強度が590MPa級以上の高強度鋼板や、980MPa級以上の超高強度鋼板、ステンレス鋼板やアルミニウム板、マグネシウム板、チタン板を主体とした金属板を利用することができる。
また、溝形状部27における他の車体骨格部品120(図5参照)と接合される端部側の3つの端辺(端辺25a、端辺23a及び端辺25a)に沿って連続するように外向きのフランジ部31を形成するため、天板フランジ部31aよりも外側方の横リブフランジ部31cに設定されたスポット溶接点により他の車体骨格部品120と接合させることができる。これにより、他の車体骨格部品120と接合したときの継手部105(図5参照)の剛性を向上させることができる。
さらに、天板部23と縦壁部25との間に金属板を折り重ねてなる横リブ部29を長手方向の全長にわたって形成するため、長手方向に入力した荷重に対する軸圧壊強度や、3点曲げ変形に対する強度に優れた車体骨格部品21を製造することができる。
なお、上記の説明は、第1曲げ工程に先立って、予備曲げ工程において金属板45に折り線を付与して予備曲げ加工品51を形成するものであり、予備曲げ工程で折り線を付与することで、続く第1曲げ工程及び第2曲げ工程での曲げ加工における折り曲げ位置を安定させることができる。もっとも、本発明は、予備曲げ工程を行わず、第1曲げ工程において平板状の金属板をそのまま曲げ加工して中間品71を形成するものであってもよい。
本発明に係る車体骨格部品の製造方法は、横リブフランジ部31cにおいて金属板が折り重ねられた部位(図3中の部位11c1、部位11c2及び部位11c3に相当)を互いに密着することが望ましいが、密着することに限るものではない。
また、図5に示す横リブフランジ部31cは、横リブ部29から延出する部位(図7に示す部位59d1及び部位59d2に相当)を折り重ねて形成されるため、横リブフランジ部31cの高さや幅は、横リブ部29のリブ幅w(図5参照)に応じて決定すればよい。もっとも、第2曲げ工程において、横リブ相当部57から延出する横リブフランジ相当部59cと横リブフランジ相当部59dを伸び変形させて横リブフランジ部31cを形成してもよい。そのため、横リブフランジ部31cの高さや幅は、必ずしも横リブ部29のリブ幅で決定されるものではなく、適宜設定してもよい。
なお、上記の説明は、天板フランジ部31aと横リブフランジ部31cとが天板部23に対して直角な車体骨格部品21を製造するものであったが、本実施の形態3に係る車体骨格部品の製造方法の他の態様として、天板フランジ部と横リブフランジ部とが天板部に対して平行(図4(b)に示す継手構造15に相当)又は傾斜している車体骨格部品を製造するものであってもよい。
さらには、本実施の形態3に係る車体骨格部品の製造方法の第2曲げ工程において形成した天板フランジ部31aと横リブフランジ部31cとを、天板部3に対して平行又は傾斜するように折り曲げてもよい。同様に、本発明の他の態様により、天板部3に対して水平又な天板フランジ部と横リブフランジ部を形成した後に、該天板フランジ部と横リブ部とを天板部に対して直角又は傾斜するように折り曲げてもよい。
このように、本発明に係る車体骨格部品の製造方法は、接合する車体骨格部品の形状や接合位置に合わせて、天板フランジ部及び横リブフランジ部の天板部に対する角度(垂直、平行、傾斜)を適宜設定して形成すればよい。
また、天板部23と縦壁部25とのなす角度を前述の車体骨格部品21から変更した車体骨格部品21を製造する際においては、天板部23と縦壁部25とのなす角度の差が20°以内であれば、横リブフランジ部31cの形状を変更しなくても、横リブフランジ部31cの形成過程における金属板の伸びや縮みでカバーして製造することができる。
なお、上記の説明では、横リブフランジ部31cは金属板を三重に折り重ねて形成するものであるが、金属板が三重に折り重ねられた横リブフランジ部31cを他の車体骨格部品に接合する際には、スポット溶接におけるナゲットが、重なり合った全ての金属板に生成しにくいといった問題が生じる可能性ある。このような問題を避けたい場合には、図9に示す第1曲げ工程において中間品71を形成する前に、金属板45又は予備曲げ加工品51における横リブフランジ相当部59dのうち部位59d1を予め切り欠いたり穴を設けたりなど切除することで、車体骨格部品21の横リブフランジ部31cにおいて金属板が二重に重ねられたものとすることができる。
このように、横リブフランジ部31cにおける金属板の一部を切除しても、残りの金属板の一部(図5中の部位11c1及び部位11c3に相当)が他の車体骨格部品120と接合することで、横リブフランジ部31cにおける切除した金属板の一部周辺の変形が抑えられることと、残りの金属板の一部が折り重ねられていることで剛性は向上する。
なお、金属板が三重に折り重ねられるのを防ぐために金属板45又は予備曲げ加工品51を切除する手段としては、金型のパンチで打ち抜くものや、レーザーで溶断するなど、いずれの手段であってもよい。
また、本発明に係る車体骨格部品の製造方法は、天板部3と横リブ部29とが平坦面となるように形成することができ、車体骨格部品21の上部に艤装品等を積載するのに好ましい。
なお、本実施の形態3に係る車体骨格部品の製造方法に供する金属板の板厚に制限はないが、好ましくは、0.4mm〜6.0mmの範囲であり、より好ましくは0.6mm〜4.0mmの範囲である。
板厚が0.4mmよりも薄いと、製造した車体骨格部品21自体の剛性が低いため、他の車体骨格部品120とが接合されてなる継手部105(図5参照)の剛性を向上させる利点が少ない。また、板厚が6.0mmよりも厚いと、第1曲げ工程や第2曲げ工程における横リブフランジ部31cの折り曲げ加工に必要な荷重が高くなるため、一般的なプレス機の能力では加工が難しくなる。
また、本発明に係る車体骨格部品の製造方法は、常温環境下でのプレス成形(冷間プレス成形)が安価であるために好ましい。もっとも、曲げ加工時のプレス荷重や目標とする車体骨格部品の形状寸法精度を高めるために、金属板を加熱してプレス成形(熱間プレス成形、温間プレス成形)するものでもよい。金属板として鋼板を用いる場合、該鋼板を加熱する際にはAc3変態点より高い温度、例えば910℃以上にすると、予備曲げ工程や第1曲げ工程及び第2曲げ工程で用いる金型で金属板が冷却されるときに焼き入れされるため、金属板の強度が向上する利点がある。
さらに、本発明に係る車体骨格部品の製造方法によれば、1枚の金属板の曲げ加工のみで車体骨格部品を製造することができるため、伸びフランジ変形を防止するための切欠きや穴を設けることによるスクラップが発生せず、歩留まりにも優れている。
本発明の作用効果について確認するための具体的な実験を行ったので、その結果について以下に説明する。
実施例1では、図12に示す試験体130を試験対象としたねじり試験により剛性を評価した。
<供試材及び部品形状>
試験体130は、図12に示すように、車体のクロスメンバーを模擬した車体骨格部品131とフロアパネルを模擬した部品151とをスポット溶接により接合して作製したものである。
車体骨格部品131は、板厚1.6mm、引張強度1180MPa級のGAめっき鋼板を供試材とし、部品151は、板厚0.6mm、引張強度270MPa級の軟鋼板を供試材とした。表1に、車体骨格部品131の供試材としたGAめっき鋼板の材質を示す。
Figure 0006973441
車体骨格部品131は、天板部133と一対の縦壁部135と含む溝形状部137を備えてなり、天板部133と縦壁部135とを接続する横リブ部139と、溝形状部137の長手方向の端部には3つの端辺に沿って連続するように形成された外向きのフランジ部141とを有するものである。さらに、車体骨格部品131は、縦壁部135の下端に部品151との溶接接合されるフランジ部143を有する。なお、横リブ部139のリブ幅wは20mmとした。
<ねじり試験>
図12に示すように、試験体130の軸方向の端部にねじりトルクを加えるねじり試験を行い、車体骨格部品131のフランジ部141のねじれ角度に基づいて車体骨格部品131の剛性を評価した。
ねじり試験においては、サイドシルを模擬した剛体壁161に車体骨格部品131の長手方向両端側のフランジ部141を接合し、他端側を固定して一端側のフランジ部141に400kN/mmのねじりトルクを加えたときのねじれ角度を測定した。
本実施例1では、本発明に係る車体骨格部品131を用いた試験体130を発明例とした。
また、比較対象として、前述した従来の継手構造81(図16)と同様に、横リブ部がなく、天板部から連続する天板フランジ部と縦壁部から連続する縦壁フランジ部とを有し、天板フランジ部と縦壁フランジ部とをつなぐ耳部がない車体骨格部品(図示なし)を用いた試験体を従来例とした。
さらに、天板部と縦壁部との間に横リブ部を有するものの、天板フランジ部と縦壁フランジ部とをつなぐ耳部がない車体骨格部品(図示なし)を用いた試験体を比較例とした。
そして、従来例と比較例に係る試験体についても、発明例と同様の条件でねじり試験を行い、ねじれ角度をそれぞれ測定した。なお、発明例に係る車体骨格部品131と同様、比較例に係る車体骨格部品の横リブ部のリブ幅は20mmとした。
図13に、従来例におけるねじれ角度を基準としたときの比較例と発明例におけるねじれ角度の変化率の結果を示す。ここで、ねじれ角度の変化率は、下式により求めた。
ねじれ角度の変化率(%)=((発明例又は比較例におけるねじれ角度)−(従来例におけるねじれ角度))/(従来例におけるねじれ角度)×100
図13より、横リブ部のみが設けられた比較例においてはねじれ角度の変化率は約−1%であり、横リブ部も耳部もない従来例に比べてねじれ角度はわずかに減少する結果であった。これは、比較例に係る車体骨格部品においては横リブ部が設けられていることで断面極二次モーメントが増えて剛性が向上したためである。
さらに、横リブ部29に加えて天板フランジ部31aと縦壁フランジ部31bとをつなぐ横リブフランジ部31cを有する発明例においては、ねじれ角度の変化率は約−9%程度であり、従来例および比較例に比べてねじれ角度は著しく減少した。これより、発明例に係る車体骨格部品131においては、剛性が著しく向上することが実証された。
次に、図14に示す試験体130を試験対象とし、長手方向に荷重を入力して圧縮する軸圧壊試験を行い、側面衝突時の強度を評価した。
<供試材及び部品形状>
図14に示す試験体130は、前述の実施例1と同様に、車体のクロスメンバーを模擬した車体骨格部品131とフロアパネルを模擬した部品151とをスポット溶接により接合して作製したものである。そして、車体骨格部品131と部品151の供試材も、前述の実施例1と同一とした。
<軸圧壊試験>
図14に示すように、試験体130の軸方向の端部に荷重を入力する軸圧壊試験を行い、軸圧壊過程における衝突吸収エネルギーを算出し、車体骨格部品131の強度を評価した。
軸圧壊試験においては、サイドシルを模擬した剛体壁161に車体骨格部品131の長手方向両端側のフランジ部141を接合した状態で、他端側を固定して一端側のフランジ部141に荷重を入力した。そして、荷重を入力して試験体130を押し潰す長さを50mmとし、押し潰す長さと押し潰す過程における荷重の値から、試験体130の衝突吸収エネルギーを算出した。
実施例2においては、本発明に係る車体骨格部品131として、横リブ部139のリブ幅wを1mm〜20mmの範囲で変更し、衝突吸収エネルギーに対するリブ幅の影響を調査した。
また、実施例2では、比較対象として、従来の継手構造81(図16参照)と同様、横リブ部と、天板フランジ部と縦壁フランジ部とをつなぐ耳部がない(リブ幅wを0mmとした)車体骨格部品(図示なし)を用いた試験体を従来例として軸圧壊試験を行い、衝突吸収エネルギーを算出した。
図15に、従来例における衝突吸収エネルギーを基準としたときの発明例における衝突吸収エネルギーの変化率の結果を示す。ここで、衝突吸収エネルギーの変化率は、下式により求めた。
衝突吸収エネルギーの変化率(%)=((発明例における衝突吸収エネルギー)−(従来例における衝突吸収エネルギー))/(従来例における衝突吸収エネルギー)×100
図15において、リブ幅0mmは従来例での結果に対応する。
図15に示す結果より、発明例に係る車体骨格部品131においては、従来例に比べて軸圧壊強度が向上したことがわかる。そして、車体骨格部品131の断面の外側に横リブ部139が伸びて高くなるほど車体骨格部品131の軸圧壊強度が高くなり、少なくともリブ幅1mm以上であれば衝突吸収エネルギーが向上する効果が得られた。
そして、実施例2では、横リブ部139のリブ幅20mmまでとして軸圧壊試験を行ったが、本発明は、横リブ部139のリブ幅の上限を20mmに制限するものではない。また、リブ幅が20mm以上あれば、フランジ部141の面積がより広くなるので、溶接がさらに容易になって好ましい。
以上より、発明例に係る車体骨格部品においては、軸圧壊強度が向上することが実証された。
1 継手構造
3 天板部
3a 端辺
3b 側端
5 縦壁部
5a 端辺
5b 上端
7 溝形状部
9 横リブ部
9a 天板側横リブ部
9b 縦壁側横リブ部
9c 端辺
11 フランジ部
11a 天板フランジ部
11b 縦壁フランジ部
11c 横リブフランジ部
11c1 部位
11c2 部位
11c3 部位
15 継手構造
17 フランジ部
17a 天板フランジ部
17c 横リブフランジ部
21 車体骨格部品
23 天板部
23a 端辺
23b 側端
25 縦壁部
25a 端辺
25b 上端
27 溝形状部
29 横リブ部
29a 天板側横リブ部
29b 縦壁側横リブ部
31 フランジ部
31a 天板フランジ部
31b 縦壁フランジ部
31c 横リブフランジ部
41 上金型
43 下金型
45 金属板
51 予備曲げ加工品
53 天板相当部
55 縦壁相当部
57 横リブ相当部
57a 天板側横リブ相当部
57b 縦壁側横リブ相当部
59 フランジ相当部
59a 天板フランジ相当部
59b 縦壁フランジ相当部
59c 横リブフランジ相当部
59d 横リブフランジ相当部
59d1 部位
59d2 部位
61 パンチ
63 パッド
65 第1カム
67 第2カム
71 中間品
81 継手構造(従来技術)
83 天板部
85 縦壁部
87 溝形状部
89 フランジ部
89a 天板フランジ部
89b 縦壁フランジ部
89c 耳部
91 金属板
93 天板相当部
95 縦壁相当部
97a 天板フランジ相当部
97b 縦壁フランジ相当部
99 切り込み
100 継手部
105 継手部
110 車体骨格部品
120 車体骨格部品
130 試験体
131 車体骨格部品
133 天板部
135 縦壁部
137 溝形状部
139 横リブ部
141 フランジ部
151 部品
161 剛体壁

Claims (10)

  1. 一枚の金属板を曲げ加工してなり、天板部と一対の縦壁部とを含む溝形状部を備え、一つの車体骨格部品の長手方向の端部に設けられて該一つの車体骨格部品を他の車体骨格部品に対して交差する方向に接合する車体骨格部品の継手構造であって、
    前記天板部の両側端から外側方に延出するように形成された一対の横リブ部と、
    前記溝形状部における他の車体骨格部品に接合する端部側の3つの端辺から外方に延出し、かつ該3つの端辺に沿って連続するように形成された外向きのフランジ部と、を有し、
    前記横リブ部は、前記天板部の側端から外側方に延出する前記金属板の一部と、前記縦壁部の上端から外側方に折り曲げられて延出する前記金属板の一部とが重ねられてなり、
    前記フランジ部は、前記天板部から延出する前記金属板の一部と、前記縦壁部から外側方に折り曲げられて延出する前記金属板の一部と、前記横リブ部から延出する前記金属板の一部と、により構成されていることを特徴とする車体骨格部品の継手構造。
  2. 前記フランジ部における前記天板部から延出する金属板の一部及び前記横リブ部から延出する金属板の一部は、前記天板部に対して垂直、平行又は傾斜していることを特徴とする請求項1記載の車体骨格部品の継手構造。
  3. 前記フランジ部は、前記横リブ部のうち前記天板部側から延出する前記金属板の一部が切除されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車体骨格部品の継手構造。
  4. 一枚の金属板を曲げ加工してなり、天板部と一対の縦壁部とを含む溝形状部を備え、該溝形状部の長手方向の端部を他の車体骨格部品に対して交差する方向に接合する車体骨格部品であって、
    前記天板部の両側端から外側方に延出するように長手方向の全長にわたって形成された一対の横リブ部と、
    前記溝形状部における前記他の車体骨格部品に接合する端部側の3つの端辺から外方に延出し、かつ該3つの端辺に沿って連続するように形成された外向きのフランジ部と、を有し、
    前記横リブ部は、前記天板部の側端から外側方に延出する前記金属板の一部と前記縦壁部の上端から外側方に折り曲げられて延出する金属板の一部とが重ねられてなり、
    前記フランジ部は、前記天板部から延出する前記金属板の一部と、前記縦壁部から外側方に折り曲げられて延出する前記金属板の一部と、前記横リブ部から延出する前記金属板の一部と、により構成されていることを特徴とする車体骨格部品。
  5. 前記フランジ部における前記天板部から延出する金属板の一部及び前記横リブ部から延出する金属板の一部は、前記天板部に対して垂直、平行又は傾斜していることを特徴とする請求項4記載の車体骨格部品。
  6. 前記フランジ部は、前記横リブ部のうち前記天板部側から延出する前記金属板の一部が切除されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の車体骨格部品。
  7. 請求項4乃至6のいずれかに記載の車体骨格部品を、一枚の金属板を曲げ加工して製造する車体骨格部品の製造方法であって、
    前記金属板を挟持するパンチ及びパッドと、該パンチ及びパッドの両側に配置されて該パンチ及びパッド側に移動可能な一対の第1カムとを用いて、前記車体骨格部品の天板部に相当する前記金属板の一部を前記パンチ及びパッドで挟持した状態で、前記第1カムを前記パンチ及びパッド側に移動させて前記車体骨格部品の横リブ部に相当する前記金属板の一部を折り重ねて、前記金属板を前記天板部、前記縦壁部及び前記横リブ部が形成された中間品に曲げ加工する第1曲げ工程と、
    前記パンチ及びパッドにおける前記他の車体骨格部品に接合する端部側に配置されて該パンチ及びパッド側に移動可能な第2カムをさらに用いて、前記中間品の前記天板部を前記パンチ及びパッドで挟持するとともに前記中間品の前記縦壁部及び前記横リブ部を前記パンチ及びパッドと第1カムとで挟持した状態で、前記第2カムを前記パンチ及びパッド側に移動させて前記車体骨格部品のフランジ部に相当する前記金属板の一部を折り曲げて、前記車体骨格部品に曲げ加工する第2曲げ工程と、を備え、
    該第2曲げ工程は、前記溝形状部における前記他の車体骨格部品に接合する端部側において、前記天板部から延出する前記金属板の一部を上方に折り曲げて前記天板フランジ部を形成し、前記縦壁部から延出する前記金属板の一部を外側方に折り曲げて前記縦壁フランジ部を形成し、前記横リブ部から延出する前記金属板の一部を折り重ねて前記横リブフランジ部を形成することを特徴とする車体骨格部品の製造方法。
  8. 前記第1曲げ工程に先立って、前記車体骨格部品の天板部、縦壁部、横リブ部及びフランジ部に相当する前記金属板の一部の各境界に山折り又は谷折りの折り線を付与する予備曲げ工程、を備えたことを特徴とする請求項7記載の車体骨格部品の製造方法。
  9. 前記第2曲げ工程において形成した前記天板フランジ部及び前記横リブフランジ部を、前記天板部に対して平行又は傾斜するように折り曲げることを特徴とする請求項7又は8に車体骨格部品の製造方法。
  10. 前記第1曲げ工程に先立って、前記横リブ部のうち前記天板部側から延出する前記金属板の一部を切除することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載の車体骨格部品の製造方法。
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