[go: up one dir, main page]

JP2013189173A - 自動車車体用構造部材およびその製造方法 - Google Patents

自動車車体用構造部材およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013189173A
JP2013189173A JP2012058784A JP2012058784A JP2013189173A JP 2013189173 A JP2013189173 A JP 2013189173A JP 2012058784 A JP2012058784 A JP 2012058784A JP 2012058784 A JP2012058784 A JP 2012058784A JP 2013189173 A JP2013189173 A JP 2013189173A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molded body
vertical wall
ridge line
structural member
wall portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012058784A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Nakada
匡浩 中田
Masanori Taiyama
正則 泰山
Yoshiaki Nakazawa
嘉明 中澤
Masahira Tasaka
誠均 田坂
Toshiya Suzuki
利哉 鈴木
Hironori Fujimoto
博紀 富士本
Hitomi Nishihata
ひとみ 西畑
Toru Okada
徹 岡田
Atsushi Ono
敦史 大野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp filed Critical Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Priority to JP2012058784A priority Critical patent/JP2013189173A/ja
Publication of JP2013189173A publication Critical patent/JP2013189173A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】3点曲げ荷重に対する単位質量当りのピーク荷重が高いBピラーを提供する。
【解決手段】第1の成形体11は、第1の縦壁部11a,第1の稜線部11b,底部11c,第2の稜線部11d及び第2の縦壁部11eを有することによりハット型の断面形状を有する。第2の成形体21は、第1の縦壁部21a,第1の稜線部21b,底部21c,第2の稜線部21d及び第2の縦壁部21eを有することにより溝型の断面形状を有する。第1の縦壁部21aは第1の縦壁部11aに密着し、第1の稜線部21bは第1の稜線部11bに密着し、底部21cは底部11cの少なくとも一部に密着し、第2の稜線部21dは第2の稜線部11dに密着し、かつ、第2の縦壁部21eは第2の稜線部11eに密着する。第1の縦壁部21aの断面周長又は第2の縦壁部21eの断面周長は、第1の縦壁部11aの断面周長又は第2の縦壁部11eの断面周長の30〜80%である。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車車体用構造部材およびその製造方法に関する。
図16は、自動車車体1を模式的に示す説明図である。
周知のように、殆ど全ての自動車車体1は、軽量および高剛性を両立させるために、モノコックボディ(ユニットコンストラクションボディ)により構成される。モノコックボディは、通常、板厚2.0mm以下の鋼板から通常プレス成形された多数の成形部材を、例えばスポット溶接により、所定の形状に組み合わせ接合することによって、構成される。このような多くの構成部材(以下、自動車車体用構造部材という)には、例えば、Bピラー2、サイドシル3、ルーフレールサイド4、バンパーリインフォースメント5、ドアービーム(図示を省略する)、またはベルトライン6があり、それらは、要求される車体剛性を確保するため、単一または幾つかの成形体、例えばプレス成形体またはロール成形体から構成され、例えば、ハット型の横断面形状を有する長尺の自動車車体用構造部材として構成される。
ここに、「成形体」とは、板状の素材をプレス成形やロール成形といった適当な成形手段によって成形した、稜線部を有する部材をいう。
図17は、板状のブランクを断面ハット型にプレス成形した成形体7の例を示す説明図である。特に、図17は、成形体7と平面状のクロージングプレート8とが組み合わされて構成された自動車車体用構造部材9の一例であるフロントサイドメンバーの構造を模式的に示す説明図である。
図17に示すように、成形体7は、一の面7aと他の一の面7bとをつなぐ稜線部7cを有しており、これにより、自動車車体用構造部材9の剛性が高められる。
近年、このような自動車車体用構造部材の性能向上と軽量化を高次元で両立するために、板厚や強度が異なる鋼板を補強部材として、成形体における補強を要する部位に部分的に接合することが行われ始めている。
例えば、非特許文献1には、様々な補強構造を有する片ハット曲げ構造体の動的曲げ崩壊特性に関するケーススタディの結果が開示され、特許文献1には、センターピラーアウターパネルと増肉用鋼板とをろう材を用いて面接合する発明が開示されている。
また、非特許文献2には、Bピラーのブランクにパッチブランクをスポット溶接し、そのブランクをホットスタンプすることで部品間に隙間の無い強固な構造を実現でき、軽量化に寄与することが記載されている。
これら従来の技術によれば、確かに各種の自動車車体用構造部材の重量増加を抑制しながら、自動車車体用構造部材の各種の性能向上を図ることができる。
特開2011−88484号公報
社団法人 自動車技術会 構造強度部門委員会 衝突部門委員会 衝突解析ワーキンググループ編 技術報告シリーズ36 部材曲げ強度向上のための最新構造研究 Eurocarbody conference 2007 proceedings
しかし、上述の従来の技術では、接合する補強部材の重量分だけ成形体の重量増加は避けられず、重量効率の面では改善の余地がある。すなわち、補強部材を部分的に装着された自動車車体用構造部材では、用いる補強部材の配置位置や範囲、さらには寸法等に関して、重量増加を可及的に抑制しながら性能向上を図れる条件が存在するはずであるが、これまでこれを明らかにした研究報告はなされていない。このため、補強部材の配置位置や範囲さらに寸法等は、安全率を見込んで設計せざるを得ないのが実情である。
そこで、本発明者らは、Bピラー、サイドシル、ルーフレールサイド、バンパーリインフォースメント、ドアービーム、またはベルトラインといった、3点曲げ荷重に対する高い衝撃エネルギー吸収能および高い耐荷重を有することを要求される自動車車体用構造部材に関して、本体をなす成形パネル(例えばBピラーではBピラーアウターパネル)の断面方向に、底部、稜線部、縦壁部に、かつ長手方向に部分的に補強部材を隙間なく密着させて接合して3点曲げ試験を行った。
その結果、補強部材を設けることにより、耐荷重は確かに増加するものの、意外にも単位重量当りの耐荷重は殆ど上昇せず、補強部材を設ける範囲によってはむしろ単位重量当りの耐荷重が低下することもあることが判明した。
本発明は、従来の技術が有するこの課題に鑑みてなされたものであり、金属板の成形体であってハット型の断面形状を有する第1の成形体と、金属板の成形体であって前記第1の成形体との接合部を有する第2の成形体とを備え、3点曲げ荷重に対する単位質量当りのピーク荷重が高く、単位重量当りの耐荷重性能に優れる長尺の自動車車体用構造部材とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下に列記の知見A〜Eを得て、本発明を完成した。
(A)補強部材を、本体をなす成形体の稜線部全面にだけ部分的に接合した自動車車体用構造部材は、3点曲げ荷重を主に負担する稜線部の剛性が高まるために、耐荷重は確かに増加するが、本体をなすパネルの縦壁部は全く剛性が向上していないため、縦壁部を起点として早期に座屈が発生するため、単位重量当りの耐荷重は増加しない。
(B)補強部材を、稜線部およびこれに連続する縦壁部を有する断面溝型の成形体とし、本体をなす成形体の稜線部から縦壁部の一部までに補強部材を隙間なく密着させて接合した自動車車体用構造部材は、本体をなす成形体の縦壁部のうちで補強部材の縁部に相当する部分で縦壁部の剛性が大きく不連続に変化するため、この部分を起点として、本体をなす成形体の縦壁部がやはり早期に座屈することがある。
(C)本体をなす成形体の縦壁部の早期の座屈は、本体をなす成形体の縦壁部の断面周長に対して、補強部材の縦壁部の断面周長を特定の範囲に設定することにより、解消される。
(D)上記C項に記載した効果は、本体をなす成形体の板厚と補強部材をなす成形体の板厚の比率は特定の範囲にある場合に、特に顕著に奏される。
(E)上記C項に記載した効果は、補強部材をなす成形体の縦壁部の断面周長と、本体をなす成形体の縦壁部の断面周長とが特定の範囲にある場合に、特に顕著に奏される。
本発明は、以下の通りである。
(1)金属板の成形体である第1の成形体と、金属板の成形体であって第1の成形体との接合部を有する第2の成形体とを備える長尺の自動車車体用構造部材であって、
第1の成形体は、少なくとも、第1の縦壁部と、第1の縦壁部に連続する第1の稜線部と、第1の稜線部に連続する底部と、底部に連続する第2の稜線部と、第2の稜線部に連続する第2の縦壁部とを有することによりハット型の断面形状を有すること、
第2の成形体は、第1の縦壁部と、第1の縦壁部に連続する第1の稜線部と、第1の稜線部に連続する底部と、底部に連続する第2の稜線部と、第2の稜線部に連続する第2の縦壁部とを有することにより溝型の断面形状を有すること、
接合部によって、第2の成形体における第1の縦壁部は第1の成形体における第1の縦壁部に密着し、第2の成形体における第1の稜線部は第1の成形体における第1の稜線部に密着し、第2の成形体における底部は第1の成形体における底部の少なくとも一部に密着し、第2の成形体における第2の稜線部は第1の成形体における第2の稜線部に密着し、かつ、第2の成形体における第2の縦壁部は第1の成形体における第2の稜線部に密着すること、および
第2の成形体における第1の縦壁部の断面周長、および/または、第2の成形体における第2の縦壁部の断面周長は、第1の成形体における第1の縦壁部の断面周長、および/または、第1の成形体における第2の縦壁部の断面周長の30〜80%であること
を特徴とする自動車車体用構造部材。
(2)第2の成形体は、第1の成形体要素および第2の成形体要素により構成されること、
第1の成形体要素は、第1の成形体における第1の縦壁部、第1の成形体における第1の稜線部、および第1の成形体における底部の少なくとも一部に密着して接合されること、および
第2の成形体要素は、第1の成形体における第2の縦壁部、第1の成形体における第2の稜線部、および第1の成形体における底部の少なくとも一部に密着して接合されること
を特徴とする(1)項に記載された自動車車体用構造部材。
(3)第1の成形体の板厚(t1)と第2の成形体の板厚(t2)の比率は0.5〜1.5であることを特徴とする(1)項または(2)項に記載された自動車車体用構造部材。
(4)第2の成形体の第1の縦壁部の断面周長(h1)および/または第2の縦壁部の断面周長(h2)と、第1の縦壁部の板厚(t1)および/または第2の縦壁部の板厚(t2)とは、0.2(t2/t1)+0.2<h2/h1<0.2(t2/t1)+0.4の関係を満足することを特徴とする(1)項から(3)項までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
(5)第2の成形体は、第1の成形体の長手方向の一方の端部から該成形体の全長の30%となる位置から、前記一方の端部から該成形体の全長の80%となる位置までの範囲に設けられることを特徴とする(1)項から(4)項までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
(6)第2の成形体は、第1の成形体の内面または外面に設けられることを特徴とする(1)項から(5)項までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
(7)接合部は、第1の成形体の長手方向へ断続的または連続的に設けられることを特徴とする(1)項から(6)項までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
(8)接合部は、第2の成形体の長手方向の一部または全部に設けられることを特徴とする(1)項から(7)項までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
(9)接合部は、スポット溶接部、シーム溶接部、レーザ溶接部またはプラズマ溶接部であることを特徴とする(1)項から(8)項までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
(10)金属板は鋼板である(1)項から(9)項までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
(11)第1の成形体はBピラーアウターパネルである(1)項から(10)項までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
(12)上記(1)項から(11)項までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材の製造方法であって、第1の成形体の素材である第1のブランクにおける第1の縦壁部の一部、第1の稜線部、底部、第2の稜線部、および第2の縦壁部の一部となる位置に密着させて、第2の成形体の素材である第2のブランクを溶接により接合し、接合された第1のブランクおよび第2のブランクにプレス成形またはロール成形を行うことを特徴とする自動車車体用構造部材の製造方法。
(13)金属板は鋼板である(12)項に記載された自動車車体用構造部材の製造方法。
(14)接合された第1のブランクおよび第2のブランクを、Ac点以上の温度に加熱した状態でプレス成形を行うことを特徴とする(13)項に記載された自動車車体用構造部材の製造方法。
(15)上記(1)項から(11)項までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材の製造方法であって、第1の成形体の素材である第1のブランクにプレス成形またはロール成形を行うことによって、少なくとも、第1の縦壁部、第1の稜線部、底部、第2の稜線部および第2の縦壁部を有する第1の成形体を製造するとともに、第2の成形体の素材である第2のブランクにプレス成形またはロール成形を行うことによって、第1の縦壁部、第1の稜線部、底部、第2の稜線部および第2の縦壁部を有する第2の成形体を製造した後に、第1の成形体と第2の成形体とを所定の位置で重ね合わせて接合することを特徴とする自動車車体用構造部材の製造方法。
(16)第1の成形体はBピラーアウターパネルである(12)項から(15)項までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材の製造方法。
本発明によれば、金属板の成形体であってハット型の断面形状を有する第1の成形体と、金属板の成形体であって第1の成形体との接合部を有する第2の成形体とを備え、3点曲げ荷重に対する単位質量当りの高いピーク荷重を有する長尺の自動車車体用構造部材が提供される。
図1(a)は、本発明に係る自動車車体用構造部材であるBピラーの構造の一例を模式的に示す説明図であり、図1(b)は、図1(a)におけるA−A断面図であり、図1(c)および図1(d)は、いずれも、図1(b)に示す断面形状の変形例を示す説明図である。 図2(a)〜図2(g)は、接合部である溶接部が点状のスポット溶接部である場合における、稜線部の延在方向への溶接部の配置位置を部分的に示す斜視図である。 図3(a)〜図3(j)は、溶接部が線状の溶接部である場合における、第1の稜線部の延在方向への溶接部の配置位置を模式的に示す説明図である。 図4(a)〜図4(d)は、溶接部が、線状の溶接部と点状の溶接部との組み合わせである場合を模式的に示す説明図である。 図5(a)〜図5(c)は、溶接部を、外観上の意匠性(美麗さ)を要求される部位に形成する場合の溶接方法の一例を模式的に示す説明図である。 図6(a)及び図6(b)は、いずれも、本発明に係る自動車車体用構造部材であるBピラー10が3点曲げ変形する際の変形の状況を模式的に示す説明図である。 図7(a)〜図7(e)は、Bピラーの各種の横断面形状を模式的に示す説明図である。 図8(a)は、図7(a)に示すBピラーの第1の成形体の外面にそれぞれ第2の成形体を溶接した状況を示す説明図であり、図8(b)は、図7(c)に示すBピラーの第1の成形体の外面にそれぞれ第2の成形体を溶接した状況を示す説明図であり、図8(c)は、図7(d)に示すBピラーの第1の成形体の外面の稜線部から他の稜線部にかけて第2の成形体を溶接するとともにさらに他の稜線部に第2の成形体を溶接した状況を示す説明図である。 図9(a)〜図9(d)は、Bピラーにおける溶接部の好適な形成位置を、断面で部分的かつ模式的に示す説明図である。 図10は、本発明に係るBピラーの数値実験モデルを示す説明図であり、図10(a)は三面図、図10(b)は断面図である。 図11(a)は3点曲げ試験の状況を示す説明図であり、図11(b)は本発明例のBピラー10の断面形状を示す説明図である。 図12(a)は、本発明例1,2、比較例1,2、従来例の曲げ圧潰解析の結果を示すグラフであり、図12(b)は、本発明例2,3、比較例2の曲げ圧潰解析の結果を示すグラフである。 図13(a)は、片ハット3点曲げの試験状況を示す説明図であり、図13(b)は、片ハット3点曲げの断面形状を示す説明図である。 図14(a)は、本発明例1〜4のスポット打点位置を示す説明図であり、図14(b)は本発明例5のスポット打点位置を示す説明図である。 図15は、本発明例4,5の、圧潰ストロークと単位重量当たり圧潰荷重との関係を対比して示すグラフである。 図16は、自動車車体を模式的に示す説明図である。 図17は、板状のブランクを断面ハット型にプレス成形した成形体の例を示す説明図である。
本発明を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。以降の説明では、自動車車体用構造部材がBピラーであり、金属板が鋼板であるとともに成形体の成形方法がプレス成形である場合を例にとるが、これは本発明を例示するものであり、本発明は、サイドシル、ルーフレールサイド、バンパーリインフォースメント、ドアービーム、またはベルトラインにも同様に適用され、鋼板以外の金属板にも適用され、さらにはプレス成形以外の成形方法にも適用される。
1.本発明に係る自動車車体用構造部材
図1(a)は、本発明に係る自動車車体用構造部材であるBピラー10の構造の一例を模式的に示す説明図であり、図1(b)は、図1(a)におけるA−A断面図である。
図1(a)および図1(b)に示すように、Bピラー10は、本体である第1の成形体11と、補強部材である第2の成形体21と、本体である第3の成形体31とにより構成される。
[第1の成形体11]
本体である第1の成形体11は、素材である鋼板のプレス成形体であり、Bピラーアウターパネルである。第1の成形体11は、少なくとも、第1の縦壁部11aと、第1の稜線部11bと、底部11cと、第2の稜線部11dと、第2の縦壁部11eとを有する。第1の稜線部11bは第1の縦壁部11aに連続する。底部11cは第1の稜線部11bに連続する。第2の稜線部11dは底部11cに連続する。さらに、第2の縦壁部11dは第2の稜線部11dに連続する。
図1に示す例では、第1の成形体11は、第1の縦壁部11aに連続する第3の稜線部と11f、第3の稜線部11fに連続する第1のフランジ部11gとを備えるとともに、第2の縦壁部11eに連続する第4の稜線部11hと、第4の稜線部11hに連続する第2のフランジ部11iとを備える。
これにより、第1の成形体11は、全体としてハット型の横断面形状を有する。
本発明において、「底部11c」とは自動車車体に装着された際に車体の最も外側に位置する面部を意味し、「第1の稜線部11b」、「第2の稜線部11d」とは底部11cに連続する小さな曲率半径の部分を意味し、「第1の縦壁部11a」とは第1の稜線部11bに連続するとともに底部11cと交差する方向に設けられる部分を意味し、「第2の縦壁部11e」とは第2の稜線部11dに連続するとともに底部11cと交差する方向に設けられる部分を意味する。
このため、本発明における「ハット型の断面形状」には、図1(b)に示すように、第1の縦壁部11aに連続する第3の稜線部11fと、第3の稜線部11fに連続する第1のフランジ部11gと、第2の縦壁部11eに連続する第4の稜線部11hと、第4の稜線部11hに連続する第2のフランジ部11iとからなる断面形状が含まれるが、これに限定されるものではなく、図1(b)に示す断面形状の変形例を示す図1(d)に例示するように、第1の縦壁部11aと第3の稜線部11fとの間に第5の稜線部11jと、第5の稜線部11jおよび第3の稜線部11fに連続する第1の面部11kとを有するとともに、第2の縦壁部11eと第4の稜線部11hとの間に、第6の稜線部11lと、第6の稜線部11lおよび第4の稜線部11hに連続する第2の面部11mとを有する断面形状も含まれる。
なお、図1(d)に示す断面形状の場合、本発明における第2の成形体21における第2の縦壁部の断面周長と、第1の成形体11における第1の縦壁部の断面周長、および/または、第1の成形体における第2の縦壁部の断面周長との比率は、第2の成形体21の縦壁部と第1の成形体の11aの底部11cに近い側の縦壁部11a,11eとの断面周長の比率を意味する。
底部11cに対する第1の縦壁部11a、第2の縦壁部11eそれぞれの傾斜角θは、特段の限定を要するものではなく、通常の140〜90°程度が例示される。
また、第1〜4の稜線部11b、11d、11f、11hの曲率半径も通常のものでよく、例えば3〜25mm程度が例示される。
第1の成形体11の板厚は、Bピラーアウターパネルである場合には1.0〜2.3mm程度が例示され、サイドシルアウターパネルである場合には1.0〜2.0mm程度が例示され、ルーフレールサイドアウターパネルである場合には0.8〜2.0mm程度が例示され、バンパーリインフォースメントパネルである場合には1.0〜2.3mm程度が例示され、ドアービームパネルである場合には1.0〜2.0mm程度が例示され、さらにはベルトラインリインフォースパネルである場合には1.0〜2.0mm程度が例示される。
第1の成形体11の材質も特段の制限を要さず、普通鋼からなる鋼板を用いればよいが、板厚軽減による軽量化を図るために高張力鋼板を用いてもよい。
第1の成形体11は以上のように構成される。
[第2の成形体21]
補強部材である第2の成形体21は、鋼板のプレス成形体である。
第2の成形体21は、第1の縦壁部21aと、第1の稜線部21bと、底部21cと、第2の稜線部21dと、第2の縦壁部21eとを有する。第1の縦壁部21aが第1の稜線部21bに連続し、第1の稜線部21bは底部21cに連続し、底部21cは第2の稜線部21dに連続し、さらに、第2の稜線部21dは第2の縦壁部21eに連続する。これにより、第2の成形体21は、溝型の横断面形状を有する。
第2の成形体21は、第1の成形体11との接合部22を有する。なお、図1では、接合部22は概念的に示されている。第2の成形体21の第1の縦壁部21aは、第1の成形体11の第1の縦壁部11aに隙間なく密着し、第2の成形体21の第1の稜線部21bは、第1の成形体11の第1の稜線部11aに隙間なく密着し、第2の成形体21の底部21cは、第1の成形体11の底部11cの少なくとも一部に隙間なく密着し、第2の成形体21の第2の稜線部21dは、第1の成形体11の第2の稜線部11dに隙間なく密着して接合するとともに、第2の成形体21の第2の縦壁部21eは、第1の成形体11の第2の稜線部11eに隙間なく密着する。
また、本発明において、「密着して」とは、第1の成形体11および第2の成形体21それぞれの該当個所が、実質的に隙間なく重ね合わされることを意味する。このため、第1の成形体11および第2の成形体21の間に製造上不可避な微小な隙間が存在する場合も本発明に含まれる。
第2の成形体21は、1枚の鋼板により構成されていてもよいが、図1(b)に示す断面形状の変形例を示す図1(c)に例示するように、第1の成形体要素21−1および第2の成形体要素21−2という2枚の鋼板により構成されることが、性能低下を防止しつつ軽量化を促進することができるので、好ましい。この場合、第1の成形体要素21−1は、第1の成形体11の第1の縦壁部11a、第1の稜線部11b、および底部11cの少なくとも一部に密着して接合されるとともに、第2の成形体要素21−2は、第1の成形体11の第2の縦壁部11e、第2の稜線部11d、および底部11cの少なくとも一部に密着して接合される。
第1の成形体11と第2の成形体21との接合部22は、第1の成形体11の長手方向へ断続的に設けられていてもよいし、または連続的に設けられていてもよい。また、この接合部22は、第2の成形体21の長手方向の一部に設けられていてもよいし、または全部に設けられていてもよい。
接合部22は、スポット溶接により形成されるスポット溶接部、シーム溶接により形成されるシーム溶接部、レーザ溶接により形成されるレーザ溶接部、またはプラズマ溶接により形成されるプラズマ溶接部であることが例示されるが、その他の接合手段(例えば接着)により形成される接合部でもよい。後述するように、平板状のブランク材の一部に同じく平板状の補強部材を重ね合わせた状態で両者を溶接することが可能な接合方法や、精度良くプレスした部品を密着させてから稜線部以外の部位で接合する接合方法であれば、同様に適用することが可能である。
図2(a)〜図2(g)は、接合部である溶接部40が点状のスポット溶接部である場合における、稜線部11bの延在方向への溶接部40の配置位置を部分的に示す斜視図である。図2(a)〜図2(g)における丸印は溶接部40を示す。図示例は、図1に示す第1の成形体21に設けた第1の稜線部11bの内周面に第2の成形体21を、溶接により接合する場合を例にとって説明する。便宜上、稜線部11bを第1の成形体11の第1の稜線部11bとして図示している。なお、後述する図4〜図7の場合も同じである。
図2(a)は、溶接部40を、第1の稜線部11bの延在方向の同一断面に配置した場合であり、一方向への成形性や変形を制御し易い効果がある。
図2(b)は、溶接部40を、第1の稜線部11bの延在方向に千鳥配置した場合であり、単位面積当りの溶接部40の位置数をより増加できるために成形部材の性能を向上できる。
図2(c)は、溶接部40を、第1の縦壁部11a及び底部11cの延在方向の同一断面に配置した場合であり、一方向への成形性や変形を制御し易い効果がある。
図2(d)は、溶接部40を、第1の縦壁部11aの延在方向の同一断面に配置した場合であり、一方向への成形性や変形を制御し易い効果がある。
図2(e)は、溶接部40の形成位置を第1の稜線部11bの延在方向の位置に応じて変更した場合であり、例えば、稜線部11bのうちで軸圧壊性能を要求される部分11b−1と、曲げ変形性能を要求される部分11b−2とで、溶接部40の形成位置を異ならせることによって、第1の成形体11の軸圧壊性能および曲げ変形性能をいずれも高めることができる。このように、溶接部40の形成位置を第1の稜線部11bの延在方向の位置に応じて変更することにより、第1の成形体11に要求される多様な要求に柔軟に対応することができる。
図2(f)は、溶接部40を、第1の稜線部11bの延在方向への打点ピッチを変更して形成した場合であり、図2(c)に示す場合と同様に、第1の成形体11に要求される多様な要求に柔軟に対応することができる。
さらに、図2(g)は、溶接部40を、第1の縦壁部11aの延在方向へ千鳥配置した場合であり、千鳥配置により、縦壁部11aの下方(エッジ側)の打点は、第1の成形体11と第2の成形体21全体が滑り変形し性能低下することを抑制し、縦壁部11aの上方(縦壁中央)の打点は、下方と同様の機能を有するとともに、打点位置が縦壁部11aの撓み変形部となるために当該部の強度を直接的に向上させ、より高い性能が得られる。
図3(a)〜図3(j)は、溶接部が線状の溶接部41である場合における、第1の稜線部11bの延在方向への溶接部41の配置位置を模式的に示す説明図である。
図3(a)は、溶接部41を、第1の稜線部11bの延在方向へ連続して直線状に形成した場合を示す。
図3(b)は、溶接部41を、第1の稜線部11bの延在方向へ断続して直線状に形成した場合を示す。
図3(c)は、溶接部41を、第1の稜線部11bの延在方向へ連続して、かつ途中で位置を変更して直線状に形成した場合を示す。
図3(d)は、溶接部41を、第1の稜線部11bの延在方向へ連続して曲線状に形成した場合を示す。
図3(e)は、溶接部41を、第1の稜線部11bの延在方向へC字状に連続して離間して形成した場合を示す。
図3(f)は、溶接部41を、第1の稜線部11bの延在方向へC字状に連続して一部を交差させて形成した場合を示す。
図3(g)は、断面方向へのステッチ状の溶接部41を、第1の稜線部11bの延在方向へ連続して離間して形成した場合を示す。
図3(h)は、断面方向への連続溶接部41を、第1の稜線部11bの延在方向へ連続して離間して形成した場合を示す。
図3(i)は、溶接部41を、第1の縦壁部11aの延在方向へ連続して直線状に形成した場合を示す。
さらに、図3(a)は、溶接部41を、第1の縦壁部11a及び底部11cの延在方向へ連続して直線状に形成した場合を示す。
図4(a)〜図4(d)は、溶接部が、線状の溶接部と点状の溶接部との組み合わせである場合を模式的に示す説明図である。なお、点状の溶接部は、スポット溶接により形成してもよいし、あるいはレーザ溶接により形成してもよい。また、線状の溶接部は、レーザ溶接により形成してもよいし、あるいはシーム溶接により形成してもよい。
図4(a)は、点状の溶接部40と線状の溶接部41とを併用した場合を示し、図4(b)は、線状の溶接部41とは方向が異なる線状の溶接部42とを併用した場合を示し、図4(c)は、Cの字形状の溶接部41と点状の溶接部40とを併用した場合を示し、図4(d)は、稜線部の延在方向と直交する方向への線状の溶接部41と点状の溶接部40とを併用した場合を示す。
このように、第2の成形体21は、第1の稜線部11bの延在方向の一部または全部へ延設されていてもよく、また、第1の稜線部11bの延在方向へ1つまたは2つ以上に分割して設けられていてもよい。
第1の稜線部11bへ第2の成形体21を溶接するための溶接部40〜42は、Bピラー10が衝突時に外力を受ける際に、第2の成形体21と第1の成形体11との間に隙間が発生することを防止して、曲げ変形特性を向上させる効果を有する。このため、溶接部40〜42は、第1の稜線部11bの延在方向へ連続して形成されることが最も好ましいが、例えばスポット溶接のように、第1の稜線部11bの延在方向へ断続的に形成されていてもよい。溶接部40〜42が第1の稜線部11bの延在方向へ断続的に形成される場合には、変形時に第1の成形体11から第2の成形体21が剥離しないように、隣接する各溶接部40〜42の間隔を適宜設定すればよい。
また、場合によっては、溶接部40〜42は、第1の稜線部11bの延在方向に直線状に存在する必要はなく、例えばS字状に屈曲した曲線状、または千鳥状の短線状、あるいは点状に存在していてもよい。要するに、溶接部40〜42は、ピラー10が衝突時に外力を受ける際に、第1の成形体11から第2の成形体21が剥離しないように、形成すればよい。
第2の成形体21は、後述するように、第1の成形体11の第1の稜線部11bだけではなく第1の縦壁部11aをも被うので、第1の稜線部11bで溶接することに加えてd第1の縦壁部においても溶接される。
図5(a)〜図5(c)は、溶接部40〜42を、外観上の意匠性(美麗さ)を要求される部位に形成する場合の溶接方法の一例を模式的に示す説明図である。
組み立て後のBピラー10の一面あるいは一部に対して外観上の意匠性、すなわち溶接ビードや抵抗溶接による電極痕跡等の凹凸が残存しない外観上の美麗さが要求される場合には、図5(a)〜図5(c)に例示される方法を用いることが好ましい。
図5(a)における符号70はレーザ溶接機を示す。図5(a)は、第1の成形体11と第2の成形体21とをレーザ溶接する際に、第1の成形体11の外面である面aまで溶接ビード41を貫通させずにレーザ溶接を行うことにより、面aを美麗に保つことができる。
図5(b)における符号71、72はシーム溶接用電極を示す。図5(b)に示すように、シーム溶接では面a側に接触面積の大きな円盤形状のシーム溶接用電極72を採用し回転させながら溶接を行うことにより、面aを美麗に保つことができる。
図5(c)における符号73は、片側シーム溶接用電極を示す。符号74は、フラットなバック電極を示す。図5(c)に示すように、片側シーム溶接では、面a側にフラットなバック電極74を採用し、面b側の電極73を回転させながら溶接(所謂,片側シーム溶接)することにより、面aを美麗に保つことができる。
また、スポット溶接ではフラットなバック電極や先端の曲率半径の大きな電極を用いることによりa面に電極痕跡を残存させずに美麗に保つことができる。
第2の成形体21は、第1の成形体の長手方向の中央部を含む長手方向に30〜80%の領域に設けられることが好ましい。これは、この比率が80%を超えると3点曲げ変形時に曲げモーメントが大きくなる中央断面以外に補強が付与されるために重量当たり性能が低下し、逆に30%未満であると補強部材の効果が十分に発揮されないからである。
第2の成形体21は、図1に示すように、第1の成形体11の内面に設けられることが外観品質向上の観点から好ましいが、外観品質向上が問題にならない部位では第1の成形体11の外面に設けてもよい。
本発明では、第2の成形体21の第1の縦壁部21aの断面周長、および/または、第2の縦壁部21eの断面周長は、第1の成形体11の第1の縦壁部11aの断面周長、および/または、第2の縦壁部11eの断面周長の30〜80%である。ここで、「縦壁部の断面周長」とは、縦壁部11a、11e、21a、21eに連続する2つの稜線部(11b、11f)、(11d、11h)、21b、21dのR止まり位置の間の距離を意味する。
これにより、自動車車体用構造部材の単位質量当りのピーク荷重を大幅に高めることができる。この理由を説明する。
図6(a)及び図6(b)は、いずれも、本発明に係る自動車車体用構造部材であるBピラー10が3点曲げ変形する際の変形の状況を模式的に示す説明図であり、図6(a)は、第2の成形体21の第1の縦壁部21aの断面周長、および/または、第2の縦壁部21eの断面周長が、第1の成形体11の第1の縦壁部11aの断面周長、および/または、第2の縦壁部11eの断面周長の20%の場合であり、図6(b)は、第2の成形体21の第1の縦壁部21aの断面周長、および/または、第2の縦壁部21eの断面周長が、第1の成形体11の第1の縦壁部11aの断面周長、および/または、第2の縦壁部11eの断面周長の50%の場合である。
ハット断面を有する構造部材の3点曲げ変形において、先ず稜線部が断面内で開く方向に塑性座屈を生じた後に、縦壁部の上方部が撓んで塑性座屈を生じながら変形する過程でピーク荷重が発生する。このとき、稜線部を補強すると稜線部の開きが抑制され、それにより縦壁部のたわみが抑制されるため塑性座屈限界が向上し、ピーク荷重が向上する。また、縦壁部を補強すると直接的に縦壁部の塑性座屈荷重が向上し、ピーク荷重が増加する。
しかしながら、図6(a)に示すように、第2の成形体21の第1の縦壁部21aの断面周長、第2の縦壁部21eの断面周長が第1の成形体11の第1の縦壁部11aの断面周長、第2の縦壁部11eの断面周長に対して30%よりも小さいと、たわみの発生領域が第2の成形体21の縦壁部21a,21eの端部に生じ、第1の成形体11に、この端部を境に局所的な塑性座屈折れが生じる。したがって、前記比率は30%以上であることが望ましい。一方、前記比率が80%を超えるとピーク荷重と密接に関係する縦壁部11a,11の上部以外も補強されることになり、補強による重量増加以上のピーク荷重の増加は望めない。このため、前記比率は80%以下であることが望ましい。
すなわち、図6(a)に示す構造では、縦壁部11a,11eのたわみ及び折れにより重ねられた稜線部11b,11eが開き易く、衝突変形中にスポット溶接部の破断が生じ易いが、図6(b)に示す構造では、たわみの抑制効果により稜線部11b,11eの開きが小さくなってスポット溶接部の破断が生じ難くなり、より安定した衝突性能が得られる。このように、本発明によれば、第2の成形体21における第1の縦壁部21aの断面周長、および/または、第2の成形体21における第2の縦壁部21eの断面周長が、第1の成形体11における第1の縦壁部11aの断面周長、および/または、第1の成形体11における第2の縦壁部11eの断面周長の30〜80%であることにより、高い衝突エネルギーの吸収性能を得られる。
第1の成形体11の板厚と第2の成形体21の板厚の比率は、0.5〜1.5であることが好ましい。この比率が0.5より小さいと曲げ圧潰性能向上に対する寄与度が小さく、一方この比率が1.5より大きいと後述する理由により、縦壁部11a,11eの早期座屈が生じ易くなり、単位重量当たりのピーク荷重性能が低下するからである。
さらに、第2の成形体21の第1の縦壁部21aおよび第2の縦壁部21eそれぞれの断面周長h2,h1と、第1の縦壁部および第2の縦壁部のそれぞれの板厚t1,t2とは、0.2(t2/t1)+0.2<h2/h1<0.2(t2/t1)+0.4の関係を満足することが好ましい。これにより、縦壁部の早期座屈が抑制されるからである。
第2の成形体21の縦壁部21a,21eの板厚t2と、第1の成形体11の縦壁部11a,11eの板厚t1の比率が大きくなると、稜線の開き変形が強く拘束され第1の成形体11の縦壁部11a,11eにはより大きな上下方向の圧縮応力が作用する。このとき、第1の成形体11の縦壁部11a,11eは弾性座屈が生じた後に第2の成形体21の端部付近に局所的な塑性座屈が生じる。結果として、板厚比が大きくなるに伴い、h2/h1は大きくする必要がある。
第2の成形体21は以上のように構成される。
[第3の成形体31]
第3の成形体31は、鋼板のプレス成形体であり、Bピラーインナーパネルである。第3の成形体31は、本体である第1の成形体11を補強する機能を担うものであるので、場合によっては、プレス成形体でなくてもよく、図1(b)に示すようなクロージングプレートであってもよい。
第3の成形体31であるBピラーインナーパネルは、室内空間を広く確保するために室内側への膨出寸法が少ないことが好ましい。
第3の成形体31は、この種のBピラーでは周知慣用のものであるので、これ以上の説明は省略する。
図7(a)〜図7(e)は、Bピラー10の各種の横断面形状を模式的に示す説明図である。図7(a)〜図7(e)における第1の成形体11の内面に第2の成形体(図示しない)が溶接により接合される。同一符号は同一部位を示す。
図7(a)に示すBピラー10は、一の面26と他の一の面27、27とをつなぐ第1、第2の稜線部28、28と、一の面29、29と他の一の面27、27とをつなぐ第3、第4の稜線部30、30とを有する。Bピラー10は、場合によっては単体で用いてもよい。
図7(b)に示すBピラー10は、第1、第2の稜線部28、28の少なくとも一つの稜線部に接合される第3の成形体を備える例を示す。Bピラー10は、一の面(フランジ)29、29を介してスポット溶接される第3の成形体である平板状のクロージングプレート31とともに、自動車構成部材を構成してもよい。
図7(c)に示すBピラー10は、第1の成形体11と、第3の成形体31としての他の第1の成形体11とを、それぞれの一の面(フランジ)29、29を介してスポット溶接されて組み合わされ、自動車構成部材を構成してもよい。
図7(d)に示すBピラー10は、一の面26と他の一の面27、27とをつなぐ第1、第2の稜線部28、28と、一の面29、29と他の一の面27、27とをつなぐ第3、第4の稜線部30、30と、一の面29、29と他の一の面32、32とをつなぐ第4、第5の稜線部33、33とを有する。Bピラー10は、単体で用いてもよい。
さらに、図7(e)に示すBピラー10は、図7(e)に示す第1の成形体11の一面(フランジ)29、29を介してスポット溶接される平板状のクロージングプレート31とともに、自動車構成部材を構成してもよい。
稜線部28、30、33の内角(図7(a)において例示する角度θ)は、90度である必要はなく、Bピラー10に要求される所定の角度であればよい。
また、図示例で稜線部は、全体が対称となるように設けられているが、非対称であってもよい。
図8(a)は、図7(a)に示すBピラー10の第1の成形体11の外面にそれぞれ第2の成形体21、21を溶接した状況を示す説明図であり、図8(b)は、図7(c)に示すBピラー10の第1の成形体11の外面にそれぞれ第2の成形体21、21、21、21を溶接した状況を示す説明図であり、図8(c)は、図7(d)に示すBピラー10の第1の成形体11の外面の稜線部28、28から稜線部30、30にかけて第2の成形体21−1、21−1を溶接するとともに稜線部33、33に第2の成形体21−2、21−2を溶接した状況を示す説明図である。なお、図中、稜線部28,30,33に設ける溶接部は図面を明瞭にするために省略してある。
なお後述するように、本発明では、溶接により第1の成形体11の素材であるブランクに、第2の成形体21の素材であるブランクを溶接してから、プレス成形あるいはロール成形を行うことが好ましい。すなわち、第1の成形体11と第2の成形体21とが隙間なく一体的に成形されるのが好ましいからである。
図8(a)〜図8(c)に示すように、第2の成形体21、21−1、21−2は、少なくとも、第1の成形体11の各稜線部28、30、33の全域をその断面周長方向に被うことができる寸法を有する。図8(a)中の拡大図に示すように、稜線部28、30、33の内角をθ(rad)、曲率半径をR(mm)とすると、稜線部28、30、33の断面周長方向の長さはRθ(mm)となるので、第2の成形体21の幅はRθ(mm)超である。なお、実際の成形部材の形状を考慮すると、例えば、内角θは60度以上120度以下である。
図8(a)および図8(c)は、第2の成形体21を第1の成形体11の稜線部28の外周面に設けた例を示し、図8(c)は、第2の成形体21−1、21−2を、第1の整形体11の稜線部28、30の外周部および内周面の双方に設けた例を示す。1つの稜線部の外周面および内周面の双方に補強材を設ける態様も考えられる。ここに「外周面」、「内周面」とは、稜線部の凸面、凹面をそれぞれ云う。
第2の成形体21、21−1、21−2を第1の成形体11の各稜線部28、30、33に溶接するための溶接部22の幅(断面周長方向の長さ)は、後述するプレス成形時に負荷される荷重によって第2の成形体21、21−1、21−2が第1の成形体11の各稜線部28、30、33から大きく剥離しない限り、特に規定する必要はない。しかし、いうまでもなく大きな荷重変形を受けても剥離しないことが好ましく、例えば溶接部22がスポット溶接部である場合には、溶接部22のナゲット径が第2の成形体21の板厚をt(mm)とした場合に3√t(mm)以上であることが好ましい。このように、溶接部22の幅は、Bピラー10が所望の特性を維持するために、稜線部28、30、33の断面周長方向の長さRθに占める割合が大きいほうが好ましく、また一つの稜線部に溶接部22が複数存在していてもよい。
溶接部22は、各稜線部28、30、33の断面周長方向の中央位置から各稜線部28、30、33の断面周長の少なくとも50%の距離にある位置までの間に設けられることが望ましい。これにより、本発明の効果を確実に得ることが可能である。
また、溶接部22の幅全域が稜線部28、30、33の断面周長方向の長さRθの範囲に全て含まれていなくともよい。溶接部の少なくとも一部が稜線部に含まれていればよい。
第2の成形体21、21−1、21−2は、第1の成形体11の各稜線部28、30、33の延在方向へのBピラー10の断面形状が一定で変化しない場合には、当然のことながら、各稜線部28、30、33の延在方向の全長にわたって設けることにより、本発明の効果を得ることができる。
しかし、実在の多くのBピラー10は、各稜線部28、30、33の延在方向において断面形状がその位置によって一定ではなく変化する。この場合には、Bピラー10が、例えば軸圧潰方向への荷重を受けた時に最も変形し易い、断面積が小さな領域がある。そのため、少なくとも、この領域に第2の成形体21、21−1、21−2を設けることが有効である。Bピラー10の軸方向の全長に第2の成形体21、21−1、21−2を設けなくとも、この断面積が小さな領域に第2の成形体21、21−1、21−2を設けることにより、より確実に、本発明の効果を得ることができる。もちろん、Bピラー10の軸方向の全長に第2の成形体21、21−1、21−2を設けることによりさらに大きな効果を得ることが可能である。
第1の成形体11における稜線部28、30、33の延在方向への溶接部の配置は、成形時の成形性や成形部材に要求される特性に応じて、適宜設定すればよい。点状、直線状、曲線状といった溶接部の形状やその配置数、また溶接部の寸法(長さ)も適宜設定すればよい。また、点状の溶接部と線状の溶接部を併用したり、直線状の溶接部と曲線状の溶接部とを併用してもよい。
ここに、稜線部の「延在方向」とは、稜線部が第1の成形体11の長手方向に沿って設けられていることから、その長手方向、つまり軸方向を云う。また、「稜線部の断面形状」とは、その長手方向に直交する断面での形状である。
Bピラー10は、第1の成形体11の稜線部11bを含む範囲に溶接された第2の成形体21を備えるため、例えば、三点曲げ時においては、稜線部11bが接合されていない従来の場合に比較して、この補強された稜線部11bが、高い剛性とともに高い強度を有するため、変形初期から高い曲げ強度を示すとともに、この稜線部11bでの変形量が従来の場合に比較して小さくなる。このため、第1の縦壁部11aおよび第2の縦壁部11eが曲げ応力に対して負荷を有効に負担することができ、その結果として、高い曲げ座屈荷重を得られる。このため、本発明によれば、成形部材の衝撃エネルギーの吸収特性が向上する。
このため、Bピラー10によれば、筒状の自動車構成部材であってその軸方向と略直交する方向へ負荷される衝撃荷重を負担することができ、その3点曲げ時の衝撃エネルギーの吸収特性を高めることが可能になる。
図9(a)〜図9(d)は、Bピラー44〜47における溶接部40〜42の好適な形成位置を、断面で部分的かつ模式的に示す説明図である。
図9(a)は、その軸方向へ負荷される衝撃荷重を負担するBピラー44を示し、溶接部40〜42が稜線部Rθの断面周長の50%に含まれる範囲(図中、1/2Rθで示す)に少なくとも存在することが好ましい。
図9(b)は、その軸方向と直交する方向へ負荷される衝撃荷重(σ、図中、白抜矢印で示す)を負担するBピラー45を示し、溶接部40〜42の一部が、側壁側のR終端部に掛かる位置に存在することが好ましい。
図9(c)は、その軸方向、および、軸方向と直交する方向の2方向へ負荷される衝撃荷重をひとつの溶接部で負担するBピラー46を示す。
さらに、図9(d)は、同一断面上にそれぞれの負荷方向に応じた溶接部を個々に設けて負担するBピラー47をそれぞれ示す。
このようにして、本発明によれば、低コストで製造できるとともに優れた寸法精度を有し、さらに優れた3点曲げ特性を有する、自動車構成部材に用いるのに好適なBピラーアウターパネル11およびBピラー10を提供することができる。

2.本発明に係る自動車車体用構造部材の製造方法
本発明に係る自動車車体用構造部材であるBピラーは、特定の製造方法により製造されるものではなく、例えば、上記第1の成形体11および第2の成形体21を個別に所定の形状にそれぞれプレス成形し、プレス成形後の第1の成形体11および第2の成形体21を所定の位置に配して密着させて隙間なく重ね合わせ、その後に例えば溶接等の適宜手段によって製造してもよいが、第1の成形体11および第2の成形体21それぞれの寸法精度を十分に高める必要があり、量産性が良好であるとはいえない。そこで、高い生産性と良好な品質を確保できる製造方法を、以下に説明する。
まず、第1の成形体11の素材である第1のブランクにおける第1の縦壁部の一部、第1の稜線部、底部、第2の稜線部、および第2の縦壁部の一部となる位置に密着させて、第2の成形体21の素材である第2のブランクを溶接により接合することによって、第1の成形体および第2の成形体に溶接部22を形成する。
次に、第2のブランクを溶接された第1のブランクをプレス成形する。
この際、第2のブランクを溶接された第1のブランクを、Ac点以上の温度に加熱した後にプレス成形を行うことが好ましい。いわゆる熱間プレス成形によれば、第1の成形体11および第2の成形体21のいずれにもプレス成形による破断やしわの発生を抑制しながら、所望の形状に確実に成形することができるからである。
より具体的に説明すると、Bピラー10を製造するには、その1態様によれば、プレス成形あるいはロール成形によりそれぞれ曲げ成形を行うことで、第1の成形体を予め用意する。このとき、予め行うプレス成形、ロール成形は、熱間で行っても冷間で行ってもよい。このようにして予め成形された第1の成形体に、これも同様な形状に曲げ成形された第2の成形体を配置し、隙間なく密着させて重ね合わせた状態で両者を溶接し、両者をその位置で固着する。このときの溶接部の配置はすでに詳述したとおりであり、溶接手段もすでに述べた各種手段を適宜選択して使用することができる。
このように本発明によれば、成形部材は簡便な手段で製造でき、補強材を設ける領域は、稜線部であれば、任意の個所に部分的に設けるだけで、局所的にその部位の耐衝撃性を大きく改善できるため、そのような成形部材をBピラー10として用いると車体軽量化と耐衝撃性改善という本来相反する特性を同時に満足させることができる。
本発明の別の態様によれば、本発明に係るBピラー10を製造するには、はじめに、第1の成形体11の素材である平板状の第1のブランクと、第2の成形体21の素材である平板状の第2のブランクとを、隙間なく密着させて重ね合わせる。
この位置において、第1のブランクと第2のブランクとを、上述した各種の溶接法のいずれかにより溶接し、平板状の溶接部材を製造する。このときの溶接部の配置、溶接部の形成方法などはすでに述べた通りである。
この平板状の溶接部材に対して、第2のブランクが存在する範囲が第1の成形体11の第1の縦壁部11aの一部、第1の稜線部11b、底部11c、第2の稜線部11dおよび第2の縦壁部11eとなるようにして、プレス成形またはロール成形を行う。これにより、本発明に係る成形部材が製造される。このときの成形は冷間であっても、熱間であってもいずれであってもよい。材料の種類、溶接手段に応じて適宜決めることができる。
本発明者らは、440〜980MPa級の二枚の高強度鋼板(板厚0.7〜2.0mm)を重ね合せてスポット溶接し、このようにして形成されたスポット溶接部の中心が、曲率半径3mmの稜線部の頂点に位置するように90°曲げ加工を行うプレス成形試験を多数回行い、曲げ加工によりスポット溶接部が破断するか否かを確認したが、いずれの試験においても溶接部割れは発生しないことを確認した。
また、本発明では、平板状の溶接部材を、Ac点以上の温度に加熱した後にプレス成形(ロール成形)を行うこと、すなわちプレス成形がいわゆる熱間プレス成形であっても十分な効果を得られる。これにより、プレス成形性を高めながら、より高強度を有する熱間プレス成形部材を製造することができる。
熱間プレス成形部材が高強度材からなる場合、溶接部にはいわゆるHAZ軟化を生じることがあるが、平板状の溶接部材を熱間プレス成形工程により製造すると、溶接時に生じた軟化部にも焼入れ硬化が得られ、HAZ軟化部が存在せず、母材および溶接部がともに同等の強度(硬さ)を有する成形部材を得られる。
本発明において使用する鋼板については、Ac点以上に加熱してすること熱間プレス成形及び熱間ロース成形が可能となる鋼種、板材であれば特に制限はないが、溶接部のHAZ軟化は、鋼のマルテンサイト強化によるものであるから、その強化機構の寄与が大きいため、HAZ軟化を生じる590MPa級以上の鋼(特に,デュアルフェーズ(DP)鋼)が好ましく、さらにより好ましくは,1500MPa級以上の鋼である。
これにより、上述した本発明に係る自動車車体用構造部材、具体的には、ハット型の断面形状を有する第1の成形体11と、溝型の断面形状を有する第2の成形体21とを備え、第1の成形体11は、少なくとも、第1の縦壁部11aと、第1の縦壁部11aに連続する第1の稜線部11bと、第1の稜線部11bに連続する底部11cと、底部11cに連続する第2の稜線部11dと、第2の稜線部11dに連続する第2の縦壁部11eとを有するとともに、第2の成形体21は、第1の縦壁部21aと、第1の縦壁部21aに連続する第1の稜線部21bと、第1の稜線部21bに連続する底部21cと、底部21cに連続する第2の稜線部21dと、第2の稜線部21dに連続する第2の縦壁部21eとを有する、長尺の自動車車体用構造部材の一例であるBピラー10を製造することができる。
本発明を、実施例を参照しながら、より具体的に説明する。
図10は、本発明に係るBピラー10の数値実験モデルを示す説明図であり、図10(a)は三面図、図10(b)は断面図である。
図10(a)および図10(b)に示す本発明に係るBピラー10の数値実験モデルを作成し、3点曲げ解析を行った。解析には、汎用の動的陽解法有限要素解析コードを使用した。素材の変形特性には、Cowper−Symonds型のひずみ速度依存性を考慮した。要素サイズは、2.5mm相当とした。
なお、抵抗スポット溶接部は、ナゲット径を5.5mmとしたビーム要素にて、スポット接合部に相当する両接点の位置を結合した。このとき、ビーム要素の変形特性は、降伏応力が1200MPaの弾完全塑性体とした。
この際、第1の成形体11の第1の縦壁部11aの断面周長、および/または、第2の縦壁部21eの断面周長に対する、第2の成形体21の第1の縦壁部21aの断面周長、/または、第2の縦壁部21eの断面周長の比が30、50、80%である本発明例1〜3と、この比が20%、100%である比較例1、2と、第2の成形体21を用いない従来例について確認した。
図11(a)は3点曲げ試験の状況を示す説明図であり、図11(b)は本発明例のBピラー10の断面形状を示す説明図である。
図10及び図11(b)に示すように、Bピラー10は、第1の成形体11、第2の成形体21、および第3の成形体31からなる。これら構成部材11,21,31のスペックを以下に列記する。
第1の成形体11:熱間プレス用鋼板、板厚1.6mm
第2の成形体21:熱間プレス用鋼板、板厚1.6mm
第3の成形体31:590MPa級ハイテン、板厚1.2mm
第2の成形体21のハット断面部と第1の成形体11の部品長手方向の比率:66%
スポット打点は、縦壁部11a,11eに部品長手方向へ40mm間隔で、底部11cに部品長手方向へ40mm間隔で、稜線部11b,11dに部品長手方向へ40mm間隔で、それぞれ形成し、縦壁部11a,11eと底部11cの位相は合わせ、縦壁部11a,11e,底部11cと稜線部11b,11dの位相は半波長ずらした。
図11(a)に示すように、上記にて作成したBピラー10を支持点間隔550mmで二点62,63において支持し、Bピラー10の長手方向の中央位置に半径150mmのインパクタ64に500mm/secの強制変位を与え、50mmの強制変位量を与えた。このとき、50mmまでのピーク荷重を、構成部材11,31の重量で除した単位重量当たりのピーク荷重を求めた。
図12(a)は、本発明例1,2、比較例1,2、従来例の曲げ圧潰解析の結果を示すグラフであり、図12(b)は、本発明例2,3、比較例2の曲げ圧潰解析の結果を示すグラフである。また、表1に、本発明例1〜3、比較例1、2、および従来例の1単位重量当たりのピーク荷重をまとめて示す。
Figure 2013189173
図12にグラフで示す結果より、本発明例1〜3によれば、比較例1、2及び従来例よりも最大荷重が大幅に増加したこと、特に、比較例よりも変位の全域で荷重が高まっており、単位重量当たりのピーク荷重が大幅に増加したことがわかる。
図13(a)は、片ハット3点曲げの試験状況を示す説明図であり、図13(b)は、片ハット3点曲げの断面形状を示す説明図である。
図13(a)及び図13(b)に示す本発明に係る片ハット断面部材10の数値実験モデルを作成し、3点曲げ解析を行った。解析には、汎用の動的陽解法有限要素解析コードを使用した。素材の変形特性には、Cowper−Symonds型のひずみ速度依存性を考慮した。要素サイズは、2.5mm相当とした。
なお、抵抗スポット溶接部はナゲット径を5.5mmとしたビーム要素にて、スポット接合部に相当する両接点の位置を結合した。このとき、ビーム要素の変形特性は、降伏応力が1200MPaの弾完全塑性体とした。
図13(a)に示すように、上記にて作成した片ハット部材10を支持点間隔500mmで二点62,63において支持し、片ハット部材10の長手方向の中央位置に半径150mmのインパクタ64に1000mm/secの強制変位を与え、35mmの強制変位量を与えた。このとき、35mmまでのピーク荷重を、第1の成形体11及び第3の成形体31の総重量で除した単位重量当たりのピーク荷重を求めた。
図13(b)に示すように、片ハット部材10は、第1の成形体11、第2の成形体21、および第3の成形体31からなる。これら構成部材11〜31のスペックを以下に列記する。
第1の成形体11:熱間プレス用非めっき鋼板、板厚1.6mm、幅120mm、長さ600mm
第2の成形体21:熱間プレス用非めっき鋼板、板厚1.6mm、幅120mm、長さ600mm
第3の成形体31:780MPa級非めっき鋼板、板厚1.8mm、幅120mm、長さ600mm
図14(a)は、本発明例1〜4のスポット打点位置を示す説明図であり、図14(b)は本発明例5のスポット打点位置を示す説明図である。
スポット打点は、図14(a)に示すように、第1の成形体11の縦壁部11a,11eに部品長手方向へ20mm間隔で、底部11cに部品長手方向へ40mm間隔で、それぞれ形成した。縦壁部11a,11eと底部11cの位相は合わせた。これを発明例1〜4とした。
加えて、図14(b)に示すように、縦壁部11a,11eの打点位置を高さ方向に千鳥配置とする構造を加えた。長手方向の間隔は20mmとした。これを本発明例5とした。
そして、第2の成形体21の板厚と第1の成形体の板厚との比を0.5、1.0、1.5の各条件において、単位重量当たりのピーク荷重が最大となる第2の成形体21の縦壁部21a,21eと第1の成形体11の縦壁部11a,11eの断面周長の比率を0.1ピッチで求めた。
結果を表2,3にまとめて示す。
Figure 2013189173
表2から、最大の単位荷重当たりピーク荷重が得られるh2/h1は、第2の成形体21の板厚t2と第1の成形体11の板厚t1の比率が増加するほど、大きくなることが分かる。このとき、最大の単位荷重当たりピーク荷重が得られるh2/h1は、式:h2/h1=0.2(t2/t1)+0.3で表現されることが分かった。
Figure 2013189173
表3から、単位重量当たりのピーク荷重は、縦壁部11aの打点の配列が一列よりも千鳥配置の方が大きいことが分かる。
さらに、本発明例4,5の、圧潰ストロークと単位重量当たり圧潰荷重との関係を対比して図15にグラフで示す。
図15のグラフから、千鳥配置では圧潰ストロークが十分に進行した25mm以上においても荷重が増加し続け高いピーク荷重を示すことが分かる。これは、縦壁部11aの上方の打点が縦壁部11aのたわみ変形部に位置し、縦壁部11aの強度を直接的に向上させるためである。
1 自動車車体
2 Bピラー
3 サイドシル
4 ルーフレールサイド
5 バンパーリインフォースメント
6 ベルトライン
7 成形体
7a 一の面
7b 他の一の面
7c 稜線部
8 クロージングプレート
9 自動車車体用構造部材(フロントサイドメンバー)
10 自動車車体用構造部材(Bピラー)
11 第1の成形体(本体、Bピラーアウターパネル)
11a 第1の縦壁部
11b 第1の稜線部
11b−1 軸圧壊性能を要求される部分
11b−2 曲げ変形性能を要求される部分
11c 底部
11d 第2の稜線部
11e 第2の縦壁部
11f 第3の稜線部
11g 第1のフランジ部
11h 第4の稜線部
11i 第2のフランジ部
11j 第5の稜線部
11k 第1の面部
11l 第6の稜線部
11m 第2の面部
21 第2の成形体(補強部材)
21a 第1の縦壁部
21b 第1の稜線部
21c 底部
21d 第2の稜線部
21e 第2の縦壁部
21−1 第1の成形体要素
21−2 第2の成形体要素
22 接合部
26 一の面
27 他の一の面
28 第1、第2の稜線部(稜線部)
29 一の面(フランジ)
30 第3、第4の稜線部
31 第3の成形体(本体、Bピラーインナーパネル)
32 他の一の面
33 第4、第5の稜線部
35 第2の成形体
40〜42 溶接部
44〜47 Bピラー
70 レーザ溶接機
71、72 シーム溶接用電極
72 シーム溶接用電極
73 片側シーム溶接用電極
74 フラットなバック電極

Claims (16)

  1. 金属板の成形体である第1の成形体と、金属板の成形体であって前記第1の成形体との接合部を有する第2の成形体とを備える長尺の自動車車体用構造部材であって、
    前記第1の成形体は、少なくとも、第1の縦壁部と、該第1の縦壁部に連続する第1の稜線部と、該第1の稜線部に連続する底部と、該底部に連続する第2の稜線部と、該第2の稜線部に連続する第2の縦壁部とを有することによりハット型の断面形状を有すること、
    前記第2の成形体は、第1の縦壁部と、該第1の縦壁部に連続する第1の稜線部と、該第1の稜線部に連続する底部と、該底部に連続する第2の稜線部と、該第2の稜線部に連続する第2の縦壁部とを有することにより溝型の断面形状を有すること、
    前記第2の成形体における第1の縦壁部は前記第1の成形体における第1の縦壁部に密着して接合され、前記第2の成形体における第1の稜線部は前記第1の成形体における第1の稜線部に密着し、前記第2の成形体における底部は前記第1の成形体における底部少なくとも一部に密着し、前記第2の成形体における第2の稜線部は前記第1の成形体における第2の稜線部に密着し、かつ、前記第2の成形体における第2の縦壁部は前記第1の成形体における第2の稜線部に密着すること、および
    前記第2の成形体における第1の縦壁部の断面周長、および/または、該第2の成形体における第2の縦壁部の断面周長は、前記第1の成形体における第1の縦壁部の断面周長、および/または、該第1の成形体における第2の縦壁部の断面周長の30〜80%であること
    を特徴とする自動車車体用構造部材。
  2. 前記第2の成形体は、第1の成形体要素および第2の成形体要素により構成されること、
    前記第1の成形体要素は、前記第1の成形体における第1の縦壁部、前記第1の成形体における第1の稜線部、および前記第1の成形体における底部の少なくとも一部に密着して接合されること、および
    前記第2の成形体要素は、前記第1の成形体における第2の縦壁部、前記第1の成形体における第2の稜線部、および前記第1の成形体における底部の少なくとも一部に密着して接合されること
    を特徴とする請求項1に記載された自動車車体用構造部材。
  3. 前記第1の成形体の板厚と前記第2の成形体の板厚の比率は0.5〜1.5であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された自動車車体用構造部材。
  4. 前記第2の成形体の第1の縦壁部の断面周長(h1)および/または第2の縦壁部の断面周長(h2)と、該第1の縦壁部の板厚(t1)および/または第2の縦壁部の板厚(t2)とは、0.2(t2/t1)+0.2<h2/h1<0.2(t2/t1)+0.4の関係を満足することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
  5. 前記第2の成形体は、前記第1の成形体の長手方向の一方の端部から該第1の成形体の全長の30%となる位置から、前記一方の端部から該第1の成形体の全長の80%となる位置までの範囲に設けられることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
  6. 前記第2の成形体は、前記第1の成形体の内面または外面に設けられることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
  7. 前記接合部は、前記第1の成形体の長手方向へ断続的または連続的に設けられることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
  8. 前記接合部は、前記第2の成形体の長手方向の一部または全部に設けられることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
  9. 前記接合部は、スポット溶接部、シーム溶接部、レーザ溶接部またはプラズマ溶接部であることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
  10. 前記金属板は鋼板である請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
  11. 前記第1の成形体はBピラーアウターパネルである請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材の製造方法であって、
    前記第1の成形体の素材である第1のブランクにおける前記第1の縦壁部の一部、前記第1の稜線部、前記底部、前記第2の稜線部、および前記第2の縦壁部の一部となる位置に密着させて、前記第2の成形体の素材である第2のブランクを溶接により接合し、接合された第1のブランクおよび第2のブランクにプレス成形またはロール成形を行うこと
    を特徴とする自動車車体用構造部材の製造方法。
  13. 前記金属板は鋼板である請求項12に記載された自動車車体用構造部材の製造方法。
  14. 前記接合された第1のブランクおよび第2のブランクを、Ac点以上の温度に加熱した状態で前記プレス成形を行うことを特徴とする請求項13に記載された自動車車体用構造部材の製造方法。
  15. 請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材の製造方法であって、
    前記第1の成形体の素材である第1のブランクにプレス成形またはロール成形を行うことによって、少なくとも、前記第1の縦壁部、前記第1の稜線部、前記底部、前記第2の稜線部および前記第2の縦壁部を有する前記第1の成形体を製造するとともに、前記第2の成形体の素材である第2のブランクにプレス成形またはロール成形を行うことによって、前記第1の縦壁部、前記第1の稜線部、前記底部、前記第2の稜線部および前記第2の縦壁部を有する前記第2の成形体を製造した後に、
    該第1の成形体と該第2の成形体とを所定の位置で重ね合わせて接合すること
    を特徴とする自動車車体用構造部材の製造方法。
  16. 前記第1の成形体はBピラーアウターパネルである請求項12から請求項15までのいずれか1項に記載された自動車車体用構造部材の製造方法。
JP2012058784A 2012-03-15 2012-03-15 自動車車体用構造部材およびその製造方法 Pending JP2013189173A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012058784A JP2013189173A (ja) 2012-03-15 2012-03-15 自動車車体用構造部材およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012058784A JP2013189173A (ja) 2012-03-15 2012-03-15 自動車車体用構造部材およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013189173A true JP2013189173A (ja) 2013-09-26

Family

ID=49389903

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012058784A Pending JP2013189173A (ja) 2012-03-15 2012-03-15 自動車車体用構造部材およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013189173A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015119159A1 (ja) * 2014-02-06 2015-08-13 新日鐵住金株式会社 重ね溶接方法、重ね継手、重ね継手の製造方法、および自動車用部品
WO2017021440A1 (en) * 2015-08-04 2017-02-09 Autotech Engineering A.I.E. Reinforced structural components
KR20170063934A (ko) 2014-10-09 2017-06-08 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 돌출 릿지부를 갖는 금속판의 제조 방법, 돌출 릿지부를 갖는 금속판, 및 구조 부품
KR20170098302A (ko) 2014-12-25 2017-08-29 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 패널형상 성형품 및 패널형상 성형품의 제조 방법
WO2017159783A1 (ja) 2016-03-16 2017-09-21 新日鐵住金株式会社 パネル状成形品の製造方法
WO2018190312A1 (ja) 2017-04-10 2018-10-18 新日鐵住金株式会社 自動車用の構造部材
WO2020090916A1 (ja) 2018-10-31 2020-05-07 日本製鉄株式会社 自動車骨格部材
CN113557190A (zh) * 2019-03-06 2021-10-26 日本制铁株式会社 车辆骨架构件
CN115279507A (zh) * 2020-03-16 2022-11-01 日本制铁株式会社 钢部件及其制造方法
JP2023008339A (ja) * 2021-07-05 2023-01-19 日本製鉄株式会社 車両骨格部材
JPWO2024009811A1 (ja) * 2022-07-04 2024-01-11
JP2024080805A (ja) * 2022-12-05 2024-06-17 Jfeスチール株式会社 プレス成形品および該プレス成形品の製造方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06270839A (ja) * 1993-03-23 1994-09-27 Mitsubishi Motors Corp トラック等の車台フレーム
JPH0678161U (ja) * 1993-04-20 1994-11-01 三菱自動車工業株式会社 後二軸車のフレーム
JP2000197969A (ja) * 1998-12-25 2000-07-18 Sumitomo Metal Ind Ltd 一体化成形用ブランクおよびその成形方法
JP2002254114A (ja) * 2001-03-02 2002-09-10 Honda Motor Co Ltd 2枚重ね製品の成形用ブランク材
JP2007154257A (ja) * 2005-12-05 2007-06-21 Sumitomo Metal Ind Ltd 熱間プレス用テーラードブランク材ならびに熱間プレス部材およびその製造方法
JP2008230453A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Kobe Steel Ltd センターピラー構造
JP2010143333A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Mitsubishi Fuso Truck & Bus Corp フロントピラー

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06270839A (ja) * 1993-03-23 1994-09-27 Mitsubishi Motors Corp トラック等の車台フレーム
JPH0678161U (ja) * 1993-04-20 1994-11-01 三菱自動車工業株式会社 後二軸車のフレーム
JP2000197969A (ja) * 1998-12-25 2000-07-18 Sumitomo Metal Ind Ltd 一体化成形用ブランクおよびその成形方法
JP2002254114A (ja) * 2001-03-02 2002-09-10 Honda Motor Co Ltd 2枚重ね製品の成形用ブランク材
JP2007154257A (ja) * 2005-12-05 2007-06-21 Sumitomo Metal Ind Ltd 熱間プレス用テーラードブランク材ならびに熱間プレス部材およびその製造方法
JP2008230453A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Kobe Steel Ltd センターピラー構造
JP2010143333A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Mitsubishi Fuso Truck & Bus Corp フロントピラー

Cited By (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2653742C2 (ru) * 2014-02-06 2018-05-14 Ниппон Стил Энд Сумитомо Метал Корпорейшн Способ сварки внахлест, нахлесточное соединение, способ изготовления нахлесточного соединения и деталь автомобиля
CN105873715A (zh) * 2014-02-06 2016-08-17 新日铁住金株式会社 搭接焊方法、搭接接头、搭接接头的制造方法、以及汽车用部件
US10589380B2 (en) 2014-02-06 2020-03-17 Nippon Steel Corporation Lap welding method, lap joint, production method of lap joint, and an automobile part
JPWO2015119159A1 (ja) * 2014-02-06 2017-03-23 新日鐵住金株式会社 重ね溶接方法、重ね継手、重ね継手の製造方法、および自動車用部品
EP3112076B1 (en) * 2014-02-06 2024-09-04 Nippon Steel Corporation Lap-welding method, lap joint and automotive part
WO2015119159A1 (ja) * 2014-02-06 2015-08-13 新日鐵住金株式会社 重ね溶接方法、重ね継手、重ね継手の製造方法、および自動車用部品
KR20170063934A (ko) 2014-10-09 2017-06-08 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 돌출 릿지부를 갖는 금속판의 제조 방법, 돌출 릿지부를 갖는 금속판, 및 구조 부품
KR20190112837A (ko) 2014-10-09 2019-10-07 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 돌출 릿지부를 갖는 금속판의 제조 방법, 돌출 릿지부를 갖는 금속판, 및 구조 부품
US10603702B2 (en) 2014-10-09 2020-03-31 Nippon Steel Corporation Method for producing metal sheet with raised lines, metal sheet with raised lines, and structural component
KR20170098302A (ko) 2014-12-25 2017-08-29 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 패널형상 성형품 및 패널형상 성형품의 제조 방법
KR20190086583A (ko) 2014-12-25 2019-07-22 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 패널형상 성형품
US11998967B2 (en) 2014-12-25 2024-06-04 Nippon Steel Corporation Panel-shaped formed product
US11000890B2 (en) 2014-12-25 2021-05-11 Nippon Steel Corporation Panel-shaped formed product and method for producing panel-shaped formed product
WO2017021440A1 (en) * 2015-08-04 2017-02-09 Autotech Engineering A.I.E. Reinforced structural components
US10751837B2 (en) 2015-08-04 2020-08-25 Autotech Engineering A.I.E. Reinforced structural components
WO2017159783A1 (ja) 2016-03-16 2017-09-21 新日鐵住金株式会社 パネル状成形品の製造方法
KR20180110077A (ko) 2016-03-16 2018-10-08 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 패널형 성형품의 제조 방법
US10898938B2 (en) 2016-03-16 2021-01-26 Nippon Steel Corporation Method for manufacturing panel-like formed article
WO2018190312A1 (ja) 2017-04-10 2018-10-18 新日鐵住金株式会社 自動車用の構造部材
US11400800B2 (en) 2017-04-10 2022-08-02 Nippon Steel Corporation Structural member for automobiles
KR20190133253A (ko) 2017-04-10 2019-12-02 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 자동차용의 구조 부재
WO2020090916A1 (ja) 2018-10-31 2020-05-07 日本製鉄株式会社 自動車骨格部材
CN112930299A (zh) * 2018-10-31 2021-06-08 日本制铁株式会社 汽车骨架构件
KR102262703B1 (ko) 2018-10-31 2021-06-10 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 자동차 골격 부재
US11117624B2 (en) 2018-10-31 2021-09-14 Nippon Steel Corporation Automotive framework member
CN112930299B (zh) * 2018-10-31 2021-11-02 日本制铁株式会社 汽车骨架构件
KR20210002735A (ko) 2018-10-31 2021-01-08 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 자동차 골격 부재
CN113557190A (zh) * 2019-03-06 2021-10-26 日本制铁株式会社 车辆骨架构件
EP3936414A4 (en) * 2019-03-06 2022-04-27 Nippon Steel Corporation VEHICLE FRAME
CN113557190B (zh) * 2019-03-06 2023-11-07 日本制铁株式会社 车辆骨架构件
CN115279507A (zh) * 2020-03-16 2022-11-01 日本制铁株式会社 钢部件及其制造方法
EP4122617A4 (en) * 2020-03-16 2024-01-10 Nippon Steel Corporation STEEL ELEMENT AND METHOD FOR PRODUCING THEREOF
JP2023008339A (ja) * 2021-07-05 2023-01-19 日本製鉄株式会社 車両骨格部材
JP7602139B2 (ja) 2021-07-05 2024-12-18 日本製鉄株式会社 車両骨格部材
JPWO2024009811A1 (ja) * 2022-07-04 2024-01-11
WO2024009811A1 (ja) * 2022-07-04 2024-01-11 日本製鉄株式会社 自動車ドア用衝撃吸収部材、自動車ドア、ブランク、及び、自動車ドア用衝撃吸収部材の製造方法
JP2024080805A (ja) * 2022-12-05 2024-06-17 Jfeスチール株式会社 プレス成形品および該プレス成形品の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013189173A (ja) 自動車車体用構造部材およびその製造方法
JP5488703B2 (ja) 成形部材の製造方法
EP3485996B1 (en) Hot-stamping formed article, structural member using the same, and manufacturing method of hot-stamping formed article
JP5221861B2 (ja) 車両用構造部材
CN105050890A (zh) 汽车用构造部件及其制造方法
CN114502297B (zh) 成型品、使用其的构造部件以及成型品的制造方法
CN105531049B (zh) 压制成型品和压制成型品的制造方法以及压制成型品的制造装置
JP7422080B2 (ja) テーラードブランク、テーラードブランクの製造方法、プレス成形品、及び、プレス成形品の製造方法
KR20190094403A (ko) 구조 부재 및 차량용 구조 부재
CN107848475B (zh) 保险杠加强件和具备该保险杠加强件的车辆
CN113631466A (zh) 车体骨架部件的接头构造、车体骨架部件及该车体骨架部件的制造方法
KR101848411B1 (ko) 차량용 범퍼빔 제조장치 및 제조방법
JP2020131226A (ja) 長尺形状のプレス成形部材、及びその製造法
KR101848410B1 (ko) 차량용 범퍼빔 제조장치 및 제조방법
JP7248932B2 (ja) 成形品の製造方法
KR20160067271A (ko) 테일러 롤드 블랭크를 이용한 구성부재 및 그 제조방법
KR20150145315A (ko) 테일러 웰디드 블랭크를 이용한 구성부재 및 그 제조방법
JP7444305B1 (ja) 自動車車体用重ね合わせ構造部材およびその製造方法
JP2018122733A (ja) 車両用ピラー構成部材
JP2018079779A (ja) 自動車用の構造部材およびその製造方法
CN120112371A (zh) 冲压成形品和该冲压成形品的制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140212

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20140411

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150316

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150901

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20151016

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151126

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20151204

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20160219