JP6973183B2 - インクジェット記録装置及びインク送液方法 - Google Patents
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Description
本発明は、インクジェット記録装置及びインク送液方法に関する。
従来、インク吐出部に設けられたノズルから記録媒体にインクを吐出させて所望の位置に着弾させることで画像などを記録するインクジェット記録装置がある。インクジェット記録装置には、インク吐出部の外部にインク貯留部が設けられ、当該インク貯留部からインク吐出部にインクが供給される構成のものがある。このようなインクジェット記録装置では、インク貯留部内のインクを攪拌するスクリュー等の攪拌部を設け、インクの温度や濃度が均一となるように攪拌部によりインクを攪拌した上でインク吐出部に供給する技術がある(例えば、特許文献1〜特許文献3)。
インクジェット記録装置で用いられるインクは、多様な性質のものが開発されており、その中には、所定の相変化温度(例えば40℃〜60℃程度)以下でゲル状態であり、当該相変化温度以上に加熱されることでゾル状態となる特性を有する相変化インクがある。この相変化インクを用いる場合には、インク吐出部にインク加熱部を設けて、当該インク加熱部により加熱されてゾル状態となったインクをノズルから吐出させる。
また、上記のインク貯留部を有するインクジェット記録装置で相変化インクを用いる場合には、インク貯留部にインクを静置して長時間保管すると、インク貯留部内でインクがゾル成分とゲル成分とに分離して、ゲル成分が不均一な分布で遊離する場合がある。この状態のインクをインク吐出部に供給して画像を記録すると、吐出されるインクの成分の異常に起因して種々の画質不良が生じたり、ゲル成分がインクの流路に詰まってインク吐出不良が生じたりする。このため、ゲル成分が均一に分布した適正な状態となるようにインクを攪拌した上でインク吐出部にインクを供給する必要がある。
しかしながら、冬季にインク貯留部が外気温に近い環境下に置かれた場合など、インク貯留部でのインクの保管温度が極端に低くなる条件下では、ゲル成分が強く凝固するため、インクが適正な状態に攪拌されるまでに時間がかかったり、攪拌を継続しても適正な状態とすることができなくなったりする。一方、より攪拌能力の高い攪拌部を設けたり、ゲル成分の凝固を緩和させるためにインク貯留部にヒーターを設けたりすると、インクジェット記録装置のコスト上昇や電力消費量の増大を招く。
このように、上記従来の技術では、インクを適正な状態に攪拌するのが容易でない場合があるという課題がある。
このように、上記従来の技術では、インクを適正な状態に攪拌するのが容易でない場合があるという課題がある。
この発明の目的は、より容易にインク貯留部のインクを適正な状態に攪拌することができるインクジェット記録装置及びインク送液方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載のインクジェット記録装置の発明は、
ゲル状態とゾル状態との間で相変化する特性を有するインクを貯留するインク貯留部と、
前記インク貯留部から供給されたインクを加熱するインク加熱部と、
ノズルを有し、前記インク加熱部により加熱されたインクを前記ノズルから吐出するインク吐出部と、
前記インク貯留部に貯留されたインクを攪拌する第1の攪拌部と、
前記インク貯留部に貯留されたインクの温度を検出する第1の温度検出部と、
前記インク吐出部の前記ノズルから吐出されたインクを受けて貯留するインク受容部と、
前記インク吐出部の前記ノズルから前記インク受容部にインクを吐出させる吐き捨て制御を行う吐き捨て制御手段と、
前記インク受容部に貯留されたインクの温度を検出する第2の温度検出部と、
前記インク受容部に貯留されたインクを前記インク貯留部に送出する還流送液動作を行う還流送液部と、
前記第2の温度検出部による検出温度が前記第1の温度検出部による検出温度より高い場合に、前記還流送液部により前記還流送液動作を行わせる還流送液制御手段と、
を備える。
ゲル状態とゾル状態との間で相変化する特性を有するインクを貯留するインク貯留部と、
前記インク貯留部から供給されたインクを加熱するインク加熱部と、
ノズルを有し、前記インク加熱部により加熱されたインクを前記ノズルから吐出するインク吐出部と、
前記インク貯留部に貯留されたインクを攪拌する第1の攪拌部と、
前記インク貯留部に貯留されたインクの温度を検出する第1の温度検出部と、
前記インク吐出部の前記ノズルから吐出されたインクを受けて貯留するインク受容部と、
前記インク吐出部の前記ノズルから前記インク受容部にインクを吐出させる吐き捨て制御を行う吐き捨て制御手段と、
前記インク受容部に貯留されたインクの温度を検出する第2の温度検出部と、
前記インク受容部に貯留されたインクを前記インク貯留部に送出する還流送液動作を行う還流送液部と、
前記第2の温度検出部による検出温度が前記第1の温度検出部による検出温度より高い場合に、前記還流送液部により前記還流送液動作を行わせる還流送液制御手段と、
を備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、
前記還流送液制御手段は、前記第1の攪拌部による攪拌の困難性に係る所定条件が満たされている場合に前記還流送液部により前記還流送液動作を行わせる。
前記還流送液制御手段は、前記第1の攪拌部による攪拌の困難性に係る所定条件が満たされている場合に前記還流送液部により前記還流送液動作を行わせる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のインクジェット記録装置において、
前記還流送液制御手段は、第1の温度検出部による検出温度が、前記インクのゲル状態への相変化温度より低い所定の基準温度未満である場合に前記所定条件が満たされていると判別する。
前記還流送液制御手段は、第1の温度検出部による検出温度が、前記インクのゲル状態への相変化温度より低い所定の基準温度未満である場合に前記所定条件が満たされていると判別する。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記吐き捨て制御手段は、当該インクジェット記録装置が起動されてから最初の前記吐き捨て制御が開始された場合に前記還流送液部により前記還流送液動作を行わせる。
前記吐き捨て制御手段は、当該インクジェット記録装置が起動されてから最初の前記吐き捨て制御が開始された場合に前記還流送液部により前記還流送液動作を行わせる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記還流送液部による前記還流送液動作が開始される場合に、前記還流送液動作が行われている期間の少なくとも一部を含む期間において、前記インク貯留部に貯留されたインクを前記第1の攪拌部により攪拌させる第1の攪拌制御手段を備える。
前記還流送液部による前記還流送液動作が開始される場合に、前記還流送液動作が行われている期間の少なくとも一部を含む期間において、前記インク貯留部に貯留されたインクを前記第1の攪拌部により攪拌させる第1の攪拌制御手段を備える。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記インク受容部に貯留されたインクを攪拌する第2の攪拌部と、
前記還流送液部による前記還流送液動作が開始される場合に、前記還流送液動作が行われている期間の少なくとも一部を含む期間において、前記インク受容部に貯留されたインクを前記第2の攪拌部により攪拌させる第2の攪拌制御手段と、
を備える。
前記インク受容部に貯留されたインクを攪拌する第2の攪拌部と、
前記還流送液部による前記還流送液動作が開始される場合に、前記還流送液動作が行われている期間の少なくとも一部を含む期間において、前記インク受容部に貯留されたインクを前記第2の攪拌部により攪拌させる第2の攪拌制御手段と、
を備える。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記還流送液制御手段は、前記第1の温度検出部による検出温度が所定の上限温度以上となった場合に前記還流送液動作を中止させる。
前記還流送液制御手段は、前記第1の温度検出部による検出温度が所定の上限温度以上となった場合に前記還流送液動作を中止させる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記吐き捨て制御手段は、前記吐き捨て制御により前記ノズルから吐出されるインク量が、前記第1の温度検出部による検出温度の低下に対して単調非減少となる関係を満たすように前記吐き捨て制御を行う。
前記吐き捨て制御手段は、前記吐き捨て制御により前記ノズルから吐出されるインク量が、前記第1の温度検出部による検出温度の低下に対して単調非減少となる関係を満たすように前記吐き捨て制御を行う。
請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記還流送液制御手段は、前記還流送液動作における単位時間当たりの送液量が、前記第1の温度検出部による検出温度の低下に対して単調非減少となる関係を満たすように前記還流送液部により前記還流送液動作を行わせる。
前記還流送液制御手段は、前記還流送液動作における単位時間当たりの送液量が、前記第1の温度検出部による検出温度の低下に対して単調非減少となる関係を満たすように前記還流送液部により前記還流送液動作を行わせる。
請求項10に記載の発明は、請求項1から9のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記インク貯留部におけるインクの貯留量を検出するインク貯留量検出部を備え、
前記吐き捨て制御手段は、前記吐き捨て制御において前記ノズルから吐出されるインク量が、前記インク貯留量検出部により検出されたインクの貯留量の増大に対して単調非減少となる関係を満たすように前記吐き捨て制御を行う。
前記インク貯留部におけるインクの貯留量を検出するインク貯留量検出部を備え、
前記吐き捨て制御手段は、前記吐き捨て制御において前記ノズルから吐出されるインク量が、前記インク貯留量検出部により検出されたインクの貯留量の増大に対して単調非減少となる関係を満たすように前記吐き捨て制御を行う。
請求項11に記載の発明は、請求項1から10のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記インク貯留部におけるインクの貯留量を検出するインク貯留量検出部を備え、
前記還流送液制御手段は、前記還流送液動作における単位時間当たりの送液量が、前記インク貯留量検出部により検出されたインクの貯留量の増大に対して単調非減少となる関係を満たすように前記還流送液部により前記還流送液動作を行わせる。
前記インク貯留部におけるインクの貯留量を検出するインク貯留量検出部を備え、
前記還流送液制御手段は、前記還流送液動作における単位時間当たりの送液量が、前記インク貯留量検出部により検出されたインクの貯留量の増大に対して単調非減少となる関係を満たすように前記還流送液部により前記還流送液動作を行わせる。
請求項12に記載の発明は、請求項8又は10に記載のインクジェット記録装置において、
前記吐き捨て制御手段は、前記吐き捨て制御における前記ノズルからのインクの吐出回数を変更することで前記インク量を制御する。
前記吐き捨て制御手段は、前記吐き捨て制御における前記ノズルからのインクの吐出回数を変更することで前記インク量を制御する。
請求項13に記載の発明は、請求項8又は10に記載のインクジェット記録装置において、
前記吐き捨て制御手段は、前記ノズルから吐出させるインクの液滴量を変更することで前記インク量を制御する。
前記吐き捨て制御手段は、前記ノズルから吐出させるインクの液滴量を変更することで前記インク量を制御する。
また、上記目的を達成するため、請求項14に記載のインク送液方法の発明は、
ゲル状態とゾル状態との間で相変化する特性を有するインクを貯留するインク貯留部と、
前記インク貯留部から供給されたインクを加熱するインク加熱部と、
ノズルを有し、前記インク加熱部により加熱されたインクを前記ノズルから吐出するインク吐出部と、
前記インク貯留部に貯留されたインクを攪拌する第1の攪拌部と、
前記インク貯留部に貯留されたインクの温度を検出する第1の温度検出部と、
前記インク吐出部の前記ノズルから吐出されたインクを受けて貯留するインク受容部と、
前記インク受容部に貯留されたインクの温度を検出する第2の温度検出部と、
前記インク受容部に貯留されたインクを前記インク貯留部に送出する還流送液動作を行う還流送液部と、
を備えたインクジェット記録装置におけるインク送液方法であって、
前記インク吐出部の前記ノズルから前記インク受容部にインクを吐出させる吐き捨てステップ、
前記第2の温度検出部による検出温度が前記第1の温度検出部による検出温度より高い場合に、前記インク受容部に貯留されたインクを前記インク貯留部に送出する還流送液ステップ、
前記インク貯留部に貯留されたインクを前記第1の攪拌部により攪拌する攪拌ステップ、
を含む。
ゲル状態とゾル状態との間で相変化する特性を有するインクを貯留するインク貯留部と、
前記インク貯留部から供給されたインクを加熱するインク加熱部と、
ノズルを有し、前記インク加熱部により加熱されたインクを前記ノズルから吐出するインク吐出部と、
前記インク貯留部に貯留されたインクを攪拌する第1の攪拌部と、
前記インク貯留部に貯留されたインクの温度を検出する第1の温度検出部と、
前記インク吐出部の前記ノズルから吐出されたインクを受けて貯留するインク受容部と、
前記インク受容部に貯留されたインクの温度を検出する第2の温度検出部と、
前記インク受容部に貯留されたインクを前記インク貯留部に送出する還流送液動作を行う還流送液部と、
を備えたインクジェット記録装置におけるインク送液方法であって、
前記インク吐出部の前記ノズルから前記インク受容部にインクを吐出させる吐き捨てステップ、
前記第2の温度検出部による検出温度が前記第1の温度検出部による検出温度より高い場合に、前記インク受容部に貯留されたインクを前記インク貯留部に送出する還流送液ステップ、
前記インク貯留部に貯留されたインクを前記第1の攪拌部により攪拌する攪拌ステップ、
を含む。
本発明に従うと、より容易にインク貯留部のインクを適正な状態に攪拌することができるという効果がある。
以下、本発明のインクジェット記録装置及びインク送液方法に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態であるインクジェット記録装置1の概略構成を示す図である。
インクジェット記録装置1は、搬送部10と、ヘッドユニット20(インク吐出部)と、定着部30と、メンテナンス部50などを備える。
インクジェット記録装置1は、搬送部10と、ヘッドユニット20(インク吐出部)と、定着部30と、メンテナンス部50などを備える。
搬送部10は、搬送ベルト101及び搬送ローラー102などを備える。搬送ローラー102は、図示しない搬送モーターの駆動によって回転軸を中心に回転する。搬送ベルト101は、一対の搬送ローラー102により内側が支持された輪状のベルトであり、搬送ローラー102が回転動作するのに従って周回移動する。インクジェット記録装置1は、搬送ベルト101上に記録媒体Mが載置された状態で、搬送ローラー102の回転速度に応じた速度で搬送ベルト101が周回移動することで記録媒体Mを搬送ベルト101の移動方向(搬送方向)に搬送する搬送動作を行う。
記録媒体Mは、記録媒体Mが巻き取られたロール(記録媒体巻出部)から巻き出されて(繰り出されて)搬送ベルト101上に供給されるロール紙とすることができる。なお、記録媒体Mは、一定の寸法に裁断された枚葉紙としても良い。記録媒体Mは、図示略の給紙装置により搬送ベルト101上に供給され、ヘッドユニット20からインクが吐出されて画像が記録された後に搬送ベルト101から所定の排紙部に排出される。記録媒体Mとしては、普通紙や塗工紙といった紙のほか、布帛又はシート状の樹脂等、表面に着弾したインクを定着させることが可能な種々の媒体を用いることができる。
ヘッドユニット20は、搬送部10により搬送される記録媒体Mに対して画像データに基づいて適切なタイミングでインクを吐出して画像を記録する。本実施形態のインクジェット記録装置1では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクにそれぞれ対応する4つのヘッドユニット20が記録媒体Mの搬送方向上流側からY,M,C,Kの色の順に所定の間隔で並ぶように配列されている。なお、ヘッドユニット20の数は3つ以下又は5つ以上であってもよい。
図2は、ヘッドユニット20の内部構成を示す図である。図2(a)は、ヘッドユニット20を正面から見た場合の内部構成の概略図である。図2(b)は、ヘッドユニット20を搬送ベルト101側から見た場合の内部構成の概略図である。なお、ヘッドユニット20を正面から見た場合とは、搬送ベルト101の搬送面上のヘッドユニット20と対向する位置で記録媒体Mの搬送方向と平行な方向からヘッドユニット20を見た場合をいう。
ヘッドユニット20は、インクを吐出する複数の記録素子が各々設けられた複数の記録ヘッド21を有する。記録素子は、それぞれ、インクを貯留する圧力室(チャネル)と、圧力室の壁面に設けられた圧電素子と、圧電素子に電圧を印加して電界を生じさせるための電極と、圧力室に連通し圧力室内のインクを吐出するノズル211とを有する。記録素子の電極に、圧電素子を変形動作させる駆動波形の電圧信号が印加されると、この電圧信号に応じて圧力室が変形して圧力室内の圧力が変化し、当該圧力の変化に応じて圧力室に連通するノズル211からインクが吐出される。記録ヘッド21では、複数のノズル211が幅方向に沿って2列に配列されて2つのノズル列を構成しており、これら2つのノズル列は、幅方向についてノズル211の配置間隔の2分の1だけ互いにずれた状態で配置されている。
ヘッドユニット20では、記録ヘッド21が2つずつ組み合わされてヘッドモジュール21M(インク吐出部)が構成され、このヘッドモジュール21Mが千鳥格子状に配列されている。各ヘッドモジュール21Mでは、2つの記録ヘッド21のノズル211が幅方向について交互に配置されるような位置関係で記録ヘッド21が配置されている。ヘッドユニット20に設けられるヘッドモジュール21Mの数は、特には限られないが、本実施形態では8個とされている。このような記録ヘッド21の配置により、ヘッドユニット20に含まれるノズル211の幅方向についての配置範囲が、搬送ベルト101により搬送される記録媒体Mのうち画像が形成可能な領域の幅方向の幅(記録可能幅)をカバーするようになっている。ヘッドユニット20は、画像の記録時には位置が固定されて用いられ、記録媒体Mの搬送に応じて搬送方向の異なる位置に所定の間隔(搬送方向間隔)で順次インクを吐出していくことで、シングルパス方式で画像を記録する。
図2(a)に示されるように、記録ヘッド21は、記録ヘッド21内に供給されたインクを加熱するインク加熱部212と、記録ヘッド21内に供給されるインクが流入するインレット213と、記録ヘッド21から排出されるインクが流出するアウトレット214などを有する。
記録ヘッド21のノズル211から吐出されるインクとしては、所定のエネルギー(本実施形態では紫外線)を照射することにより硬化するインクであって、紫外線が照射されない状態では、温度に応じてゲル状態とゾル状態との間で相変化する特性を有するインク(相変化インク)が用いられる。ここで、ゲル状態は固体に含まれ、ゾル状態は液体に含まれるものとする。このインクは、所定の相変化温度(例えば、40℃〜60℃程度)以上に加熱されることで一様に液化(ゾル化)する一方、通常の室温程度(0℃〜30℃程度)を含む相変化温度以下の温度範囲ではゲル化する。
より詳しくは、ゲル状態とは、ラメラ構造、共有結合や水素結合した高分子網目、物理的な凝集によって形成される高分子網目、微粒子の凝集構造などの相互作用により、溶質が独立した運動性を失って集合した構造を持ち、急激な粘度上昇や著しい弾性増加を伴って固化又は半固化した状態のことをいう。
本実施形態のインクには、ゲル化剤が添加されている。ここで、ゲル化剤は、他の化合物に添加した場合にゲルを形成しうる化合物であり、各種公知のものを用いることができる。インクにおけるゲル化剤の種類や濃度により、相変化温度を調製することができる。
本実施形態では、記録ヘッド21に設けられたインク加熱部212によりインクがゾル状態となる温度に加熱され、ゾル状態のインクがノズル211から吐出される。ノズル211から吐出されて記録媒体Mに着弾したインクは、室温に冷却されて速やかにゲル状態となる。
より詳しくは、ゲル状態とは、ラメラ構造、共有結合や水素結合した高分子網目、物理的な凝集によって形成される高分子網目、微粒子の凝集構造などの相互作用により、溶質が独立した運動性を失って集合した構造を持ち、急激な粘度上昇や著しい弾性増加を伴って固化又は半固化した状態のことをいう。
本実施形態のインクには、ゲル化剤が添加されている。ここで、ゲル化剤は、他の化合物に添加した場合にゲルを形成しうる化合物であり、各種公知のものを用いることができる。インクにおけるゲル化剤の種類や濃度により、相変化温度を調製することができる。
本実施形態では、記録ヘッド21に設けられたインク加熱部212によりインクがゾル状態となる温度に加熱され、ゾル状態のインクがノズル211から吐出される。ノズル211から吐出されて記録媒体Mに着弾したインクは、室温に冷却されて速やかにゲル状態となる。
また、各ヘッドユニット20は、搬送ベルト101と対向する位置と、メンテナンス部50と対向する位置との間で幅方向に移動可能に設けられている。ヘッドユニット20は、記録媒体Mに対してインクを吐出する画像記録動作を行う場合には搬送ベルト101と対向する位置に配置され、後述する吐き捨て動作等によるメンテナンスを行う場合にはメンテナンス部50と対向する位置に移動される。ヘッドユニット20の移動は、人の手により行われてもよいし、制御部70(図4)による制御下で、図示略のヘッドユニット移動機構の駆動動作により行われてもよい。
定着部30は、4つのヘッドユニット20の搬送方向下流側に設けられている。定着部30は、ヘッドユニット20による幅方向の記録可能幅に亘って配置された発光部を有し、搬送ベルト101に載置された記録媒体Mに対して当該発光部から紫外線等のエネルギー線を照射して記録媒体M上に吐出されたインクを硬化させて定着させる。
メンテナンス部50は、ヘッドユニット20のノズル211からのインクの吐き捨て動作(フラッシング)により吐出されるインクを受けて貯留するインク受容部51を備える。ここで、吐き捨て動作は、ノズル211からインクを吐出させることで、ノズル211内に侵入した異物や気泡、及びノズル内で増粘したインクなどを除去するメンテナンス動作である。この吐き捨て動作により、ノズル211からのインク吐出不良の発生を予防したり、既にインク吐出不良が生じているノズルの正常状態への回復を試みたりすることができる。吐き捨て動作は、インクジェット記録装置1の起動時(電源投入時)に行われるほか、インクジェット記録装置1の動作中においても所定時間の経過毎に定期的に行われる。
インク受容部51は、ヘッドユニット20のノズル211から吐出されたインクを受ける受け皿511と、受け皿511に連通する漏斗から下方に滴下したインクを貯留する回収タンク512とを有する。メンテナンス部50は、ヘッドユニット20が幅方向に移動した場合に、全てのノズル211から吐出されたインクを受け皿511により受けることが可能な位置に配置されている。メンテナンス部50は、4つのヘッドユニット20に対してそれぞれ別個に設けられている。
次に、インクジェット記録装置1において記録ヘッド21にインクを供給するインク供給機構について説明する。
図3は、インク供給機構60の構成を示す模式図である。
図3では、インクジェット記録装置1のうち一のヘッドユニット20に係るインク供給機構60が抽出されて示されているが、他のヘッドユニット20においても同様のインク供給機構60により記録ヘッド21にインクが供給される。また、図3では、インクの送液方向が矢印で示されている。
図3は、インク供給機構60の構成を示す模式図である。
図3では、インクジェット記録装置1のうち一のヘッドユニット20に係るインク供給機構60が抽出されて示されているが、他のヘッドユニット20においても同様のインク供給機構60により記録ヘッド21にインクが供給される。また、図3では、インクの送液方向が矢印で示されている。
インク供給機構60では、ヘッドユニット20の外部においてインクを貯留するメインタンク41(インク貯留部)のインクが、供給ポンプ61により、ヘッドユニット20に設けられた第1サブタンク611に供給される。ヘッドユニット20では、この第1サブタンク611に対し、第1共通流路602、個別流路603、第2サブタンク612、記録ヘッド21(ヘッドモジュール21M)、第2共通流路604を経て第1サブタンク611に戻るインク循環経路が設けられており、循環ポンプ62の送液動作によりこのインク循環経路でインクを循環させることができるようになっている。
上述のように、記録ヘッド21内のインクはインク加熱部212により加熱されてゾル状となっている。また、インク供給機構60のうち記録ヘッド21以外の各部にあるインクについても、ヘッドユニット20に設けられた図示しないインク加熱部により加熱されてゾル状に維持されている。
上述のように、記録ヘッド21内のインクはインク加熱部212により加熱されてゾル状となっている。また、インク供給機構60のうち記録ヘッド21以外の各部にあるインクについても、ヘッドユニット20に設けられた図示しないインク加熱部により加熱されてゾル状に維持されている。
メインタンク41は、ヘッドユニット20の外部に設けられ、当該ヘッドユニット20に対応する色のインクを貯留する。メインタンク41の容量は、特には限られないが、例えば30リットル程度の大容量のものが用いられる。
また、メインタンク41には、後述する還流送液動作により回収タンク512からインクが流入する。このため、当該還流送液動作により流入し得るインク量に相当する空き容量を残した状態で使用される。
また、メインタンク41には、後述する還流送液動作により回収タンク512からインクが流入する。このため、当該還流送液動作により流入し得るインク量に相当する空き容量を残した状態で使用される。
また、メインタンク41には、メインタンク41に貯留されているインクを攪拌する第1の攪拌部42が設けられている。第1の攪拌部42は、メインタンク41内に配置された第1の攪拌スクリュー421と、第1の攪拌スクリュー421に接続された第1の攪拌駆動部422とを有している。第1の攪拌スクリュー421は、第1の攪拌駆動部422に設けられたモーターの動作に応じた回転速度で回転してインクを攪拌する。
また、メインタンク41内には、メインタンク41に貯留されているインクの温度を検出する第1の温度検出部43が設けられている。第1の温度検出部43は、例えばサーミスタといった温度検出素子を有し、制御部70から供給される制御信号に基づいてインク温度に係るデータを制御部70に出力する。なお、第1の温度検出部43の設置位置はメインタンク41内に限られず、例えばメインタンク41に連通するインク流路601の内部等、メインタンク41内のインク温度に対応する温度を取得可能な他の任意の位置に設けられていてもよい。
また、メインタンク41内には、メインタンク41におけるインクの貯留量を検出するインク貯留量検出部44が設けられている。具体的には、インク貯留量検出部44は、制御部70から供給される制御信号に基づいてインク表面の高さを検出し、検出された高さに係るデータを制御部70に出力する。
供給ポンプ61は、メインタンク41に貯留されたインクをヘッドユニット20内の第1サブタンク611に送出する送液動作(供給送液動作)を行う。供給ポンプ61としては、特に限られないが、例えば、ダイヤフラムポンプといった容積移送型のポンプや、チューブをローラーでしごいて送液を行うチューブポンプなどを用いることができる。
第1サブタンク611は、メインタンク41から供給され記録ヘッド21に供給されるインクを貯留する。第1サブタンク611は、第1共通流路602及び第2共通流路604に連通している。第1サブタンク611は、外部に開放された容器であり、インクの量の増減に関わらずほぼ大気圧に保たれる。
循環ポンプ62は、第1共通流路602に設けられ、第1サブタンク611から第1共通流路602を介して第2サブタンク612及び記録ヘッド21に向かう送液方向にインクを流動させる送液動作を行う。循環ポンプ62の構成は、特には限られないが、例えば、ダイヤフラムポンプやチューブポンプを用いることができる。循環ポンプ62は、制御部70による制御下で動作する。
第1共通流路602は、循環ポンプ62よりも下流側において、所定数の個別流路603に分岐している。ここで、所定数は、ヘッドモジュール21Mの数と同一であり、本実施形態では8である。各個別流路603では、第2サブタンク612及びヘッドモジュール21Mがこの順に直列に連通している。第2サブタンク612は、記録ヘッド21に供給されるインクを一時的に貯留する小型のインク室であり、個別流路603及び通気路605との接続箇所を除いて密閉されている。第1共通流路602から個別流路603に入ったインクは、第2サブタンク612に一時貯留され、循環ポンプ62による送液動作によって第2サブタンク612からヘッドモジュール21Mに供給される。より詳しくは、各第2サブタンク612からは、ヘッドモジュール21Mを構成する2つの記録ヘッド21のインレット213に対して並列にインクが供給される。
複数の第2サブタンク612は、通気路605及びバッファータンク613を介して排気ポンプ63に接続されている。排気ポンプ63は、バッファータンク613内の空気を排気して第2サブタンク612内に負圧を発生させることにより、記録ヘッド21内のインクを第2サブタンク612の方向に引き込む。これにより、画像の記録を行う場合に記録ヘッド21のノズル211からのインクの漏出が防止される。また、通気路605には、第2サブタンク612とバッファータンク613との間の連通状態及び非連通状態を切り替えるバルブ621が設けられている。
各ヘッドモジュール21Mのアウトレット214は、第2共通流路604に連通している。また、第2共通流路604には、第2共通流路604を開放し又は閉止するバルブ622が設けられている。
また、インク供給機構60には、上述のメンテナンス部50のインク受容部51が含まれている。
インク受容部51の回収タンク512は、ヘッドユニット20のノズル211から吐き捨てられたインクを貯留する。回収タンク512としては、メインタンク41よりも容量が小さいもの、例えば5リットル程度のものが用いられる。
インク受容部51の回収タンク512は、ヘッドユニット20のノズル211から吐き捨てられたインクを貯留する。回収タンク512としては、メインタンク41よりも容量が小さいもの、例えば5リットル程度のものが用いられる。
また、回収タンク512には、回収タンク512に貯留されているインクを攪拌する第2の攪拌部52が設けられている。第2の攪拌部52は、回収タンク512内に配置された第2の攪拌スクリュー521と、第2の攪拌スクリュー521に接続された第2の攪拌駆動部522とを有している。第2の攪拌スクリュー521は、第2の攪拌駆動部522に設けられたモーターの動作に応じた回転速度で回転してインクを攪拌する。
また、回収タンク512内には、回収タンク512に貯留されているインクの温度を検出する第2の温度検出部53が設けられている。第2の温度検出部53は、第1の温度検出部43と同様の構成のものを用いることができる。なお、第2の温度検出部53の設置位置は回収タンク512内に限られず、例えば回収タンク512に連通するインク流路606の内部等、回収タンク512内のインク温度に対応する温度を取得可能な他の任意の位置に設けられていてもよい。
回収タンク512は、インク流路606を介してメインタンク41に連通されている。インク流路606には、回収タンク512に貯留されたインクをメインタンク41に送出する送液動作(還流送液動作)を行う還流ポンプ64(還流送液部)が設けられている。還流ポンプ64は、特に限られないが、例えば供給ポンプ61と同様の構成のものを用いることができる。
このように、インク供給機構60では、ヘッドユニット20により吐き捨てられたインクをインク受容部51に貯留して、インク流路606を介してメインタンク41に還流させることができる。メインタンク41に還流されたインクは、再びヘッドユニット20に供給されてヘッドユニット20におけるインク吐出動作に用いられる。
このような、吐出されたインクをメインタンク41に還流させる機構は、インク消費に係るコストの上昇を抑える目的で設けられている。すなわち、当該機構を設けることで、高額なインクの使用量(消費量)や廃棄量を抑制することができるため、大きなコスト削減効果を得ることができる。
このような、吐出されたインクをメインタンク41に還流させる機構は、インク消費に係るコストの上昇を抑える目的で設けられている。すなわち、当該機構を設けることで、高額なインクの使用量(消費量)や廃棄量を抑制することができるため、大きなコスト削減効果を得ることができる。
図4は、インクジェット記録装置1の主要な機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置1は、上記の供給ポンプ61、循環ポンプ62、排気ポンプ63、還流ポンプ64、バルブ621、622、第1の攪拌駆動部422、第2の攪拌駆動部522、第1の温度検出部43、第2の温度検出部53、インク貯留量検出部44、インク加熱部212のほか、制御部70と、記録ヘッド制御部215と、搬送駆動部81と、操作表示部82と、入出力インターフェース83などを備える。インクジェット記録装置1のこれらの各部は、バス84を介して接続されている。
インクジェット記録装置1は、上記の供給ポンプ61、循環ポンプ62、排気ポンプ63、還流ポンプ64、バルブ621、622、第1の攪拌駆動部422、第2の攪拌駆動部522、第1の温度検出部43、第2の温度検出部53、インク貯留量検出部44、インク加熱部212のほか、制御部70と、記録ヘッド制御部215と、搬送駆動部81と、操作表示部82と、入出力インターフェース83などを備える。インクジェット記録装置1のこれらの各部は、バス84を介して接続されている。
制御部70は、CPU71(Central Processing Unit)(吐き捨て制御手段、還流送液制御手段、第1の攪拌制御手段、第2の攪拌制御手段)、RAM72(Random Access Memory)、ROM73(Read Only Memory)及び記憶部74を有する。
CPU71は、ROM73に記憶された各種制御用のプログラムや設定データを読み出してRAM72に記憶させ、当該プログラムを実行して各種演算処理を行う。また、CPU71は、インクジェット記録装置1の全体動作を統括制御する。
RAM72は、CPU71に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。RAM72は、不揮発性メモリーを含んでいても良い。
ROM73は、CPU71により実行される各種制御用のプログラムや設定データなどを格納する。なお、ROM73に代えてEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリー等の書き換え可能な不揮発性メモリーが用いられても良い。
記憶部74には、入出力インターフェース83を介して外部装置2から入力されたプリントジョブ(画像記録命令)や当該プリントジョブに係る画像データ、及び各種設定データなどが記憶される。設定データには、後述する吐き捨て動作の設定、還流送液動作の設定、基準温度、下限温度TL等に係るデータが含まれる。記憶部74としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)が用いられ、また、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などが併用されても良い。
記録ヘッド制御部215は、制御部70からの制御信号に応じた適切なタイミングで、記録ヘッド21に設けられたヘッド駆動部に対して各種制御信号や画像データを出力する。ここで、制御信号には、ヘッド駆動部から記録素子に供給する駆動信号に係る駆動波形を指定する信号が含まれる。ヘッド駆動部は、記録ヘッド制御部215から入力される制御信号や画像データに応じて記録ヘッド21の記録素子における電極に対して駆動波形の駆動信号を供給することで、記録素子のノズル211からインクを吐出させる。
搬送駆動部81は、制御部70から供給される制御信号に基づいて搬送ローラー102の搬送モーターに駆動信号を供給して搬送ベルト101を所定の速度及びタイミングで周回移動させる。
操作表示部82は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイといった表示装置と、操作キーや、表示装置の画面に重ねられて配置されたタッチパネルといった入力装置とを備える。操作表示部82は、表示装置において各種情報を表示させ、また入力装置に対するユーザーの入力操作を操作信号に変換して制御部70に出力する。
入出力インターフェース83は、外部装置2と制御部70との間のデータの送受信を媒介する。入出力インターフェース83は、例えば各種シリアルインターフェース、各種パラレルインターフェースのいずれか又はこれらの組み合わせで構成される。
バス84は、制御部70と他の構成との間で信号の送受信を行うための経路である。
外部装置2は、例えばパーソナルコンピューターであり、入出力インターフェース83を介してプリントジョブ及び画像データ等を制御部70に供給する。
次に、インクジェット記録装置1のインク供給機構60におけるインクの送液動作について説明する。
本実施形態で用いられる相変化インクは、メインタンク41で長時間静置して保管されると、インクがゾル成分とゲル成分とに分離して、ゲル成分が不均一な分布で遊離する場合がある。この状態のインクをヘッドユニット20に送出して画像を記録すると、吐出されるインクの成分の異常に起因して種々の画質不良が生じたり、ゲル成分がインクの流路に詰まってインク吐出不良が生じたりする。このため、インクジェット記録装置1の起動時(電源投入時)など、メインタンク41内でインクが長時間静置して保管されていた場合には、第1の攪拌部42により、ゲル成分が均一に分布した適切な状態となるようにインクを攪拌した上でヘッドユニット20への送液が開始される。
ただし、メインタンク41でのインクの保管温度が極端に低いと(例えば10℃未満)、ゲル成分が強く凝固して粘度が高くなり、第1の攪拌部42による攪拌ではインク内のゲル成分の分布を短時間で(例えば、十分〜数十分程度の、画像記録動作開始までの待機時間として通常許容される時間で)均一にすることができなくなる。
図5は、相変化インクの温度と粘度との関係を示す図である。図5は、縦軸のインク粘度を対数目盛とした片対数グラフである。この図に示されるように、インクの粘度は、温度が低いほど大きくなる。図5では、インクを短時間で適切な状態に攪拌することができるインク粘度の範囲が、攪拌容易範囲Rとして示されている。図示されているとおり、インクの温度が所定の下限温度TL(図5では、約10℃)未満となると、インクの粘度が攪拌容易範囲Rを超えて急激に増大する。
図5は、相変化インクの温度と粘度との関係を示す図である。図5は、縦軸のインク粘度を対数目盛とした片対数グラフである。この図に示されるように、インクの粘度は、温度が低いほど大きくなる。図5では、インクを短時間で適切な状態に攪拌することができるインク粘度の範囲が、攪拌容易範囲Rとして示されている。図示されているとおり、インクの温度が所定の下限温度TL(図5では、約10℃)未満となると、インクの粘度が攪拌容易範囲Rを超えて急激に増大する。
インクジェット記録装置1の搬送部10及びヘッドユニット20等の主要部は、外装壁に囲われて保護されており、外装壁の内側では、各部の動作熱やヘッドユニット20のインク加熱部212の熱などにより温度が保たれやすい。しかしながら、メインタンク41は、通常、操作者がインクの補充などを行いやすいように外装壁の外側に配置されるため、冬季などの、外装壁の外部の温度が10℃未満といった極端な低温となる環境下では、メインタンク41に貯留されたインクも当該温度に低下してしまう。よって、上述のように第1の攪拌部42による攪拌によってはインクを短時間で送液可能な状態とすることができない事態がしばしば生じうる。
そこで、本実施形態のインクジェット記録装置1では、このような場合にヘッドユニット20によりインクの吐き捨て動作が行われ、当該吐き捨て動作によって回収タンク512に貯留されたインクをメインタンク41に還流させる還流送液動作が行われる。詳しくは、吐き捨て動作が開始されると、第1の攪拌部42による攪拌の困難性に係る所定条件が満たされ、かつ回収タンク512に貯留されたインクの温度がメインタンク41のインクの温度より高い場合に、還流送液動作が行われる。本実施形態では、メインタンク41のインクの温度が所定の基準温度未満である場合に、上記の攪拌の困難性に係る所定条件が満たされていると判別される。ここで、基準温度は、上述の下限温度TLとすることができる。
吐き捨て動作によりノズル211から吐出されるインクは、ゾル状態となる温度に加熱されているため、回収タンク512内に貯留されたインクの温度は、通常、メインタンク41のインクの温度より高くなっている。このような温度のインクをメインタンク41に還流させることで、メインタンク41のインクの温度を上昇させて、インクの粘度を低下させることができる。還流送液動作によってインクの温度を下限温度TL以上に上昇させることで、インクの粘度を攪拌容易範囲Rまで低下させることができ、第1の攪拌部42により短時間でインクを適切な状態に攪拌することができるようになる。
このように、インクに係るコストの上昇を抑制する目的で設けられているインクの還流機構を利用することで、簡易にメインタンク41内のインク温度を上昇させることができる。
このように、インクに係るコストの上昇を抑制する目的で設けられているインクの還流機構を利用することで、簡易にメインタンク41内のインク温度を上昇させることができる。
また、還流送液動作が開始される場合には、第2の攪拌部52により回収タンク512内のインクが攪拌される。この第2の攪拌部52による攪拌は、還流送液動作が行われている期間の少なくとも一部を含む期間において行われる。これにより、回収タンク512のインク内のゲル成分の分布を均一にした上でメインタンク41に送出することができる。
また、還流送液動作が開始される場合には、第1の攪拌部42によるメインタンク41内のインクの攪拌が行われる。この第1の攪拌部42による攪拌は、還流送液動作が行われている期間の少なくとも一部を含む期間において行われる。これにより、回収タンク512から流入した高温のインクをメインタンク41内に素早く行きわたらせて効率良く温度を上昇させることができる。
また、還流送液動作が開始される場合には、第1の攪拌部42によるメインタンク41内のインクの攪拌が行われる。この第1の攪拌部42による攪拌は、還流送液動作が行われている期間の少なくとも一部を含む期間において行われる。これにより、回収タンク512から流入した高温のインクをメインタンク41内に素早く行きわたらせて効率良く温度を上昇させることができる。
還流送液動作では、メインタンク41のインクの温度が低いほど、回収タンク512からメインタンク41に送出されるインク量(送出されるインクの総量及び単位時間当たりの送液量の少なくとも一方)を多くすることで、メインタンク41のインクの温度に応じた効率で当該インクの温度を上昇させて、インクの粘度が攪拌容易範囲Rに低下するまでの時間が長くかからないようにすることができる。
このため、インクの吐き捨て動作では、第1の温度検出部43による検出温度が低いほど、吐き捨て動作により吐き捨てられるインク量が多くなるようにインク吐出動作に係る設定がなされる。具体的には、吐き捨て動作におけるノズル211からのインクの吐出回数を変更したり、各ノズル211から吐出されるインクの液滴量を変更したりすることで、吐き捨て動作により吐き捨てられるインク量が制御される。
なお、必ずしも、第1の温度検出部43による検出温度の低下に対して、吐き捨てられるインク量が狭義単調増加となる関係が満たされている必要はなく、検出温度の低下に対して当該インク量が単調非減少(広義単調増加)となる関係が満たされていれば良い。したがって、所定の検出温度範囲ごとに、吐き捨てられるインク量が段階的に変化するようにインク量が制御されるようにしても良い。
なお、必ずしも、第1の温度検出部43による検出温度の低下に対して、吐き捨てられるインク量が狭義単調増加となる関係が満たされている必要はなく、検出温度の低下に対して当該インク量が単調非減少(広義単調増加)となる関係が満たされていれば良い。したがって、所定の検出温度範囲ごとに、吐き捨てられるインク量が段階的に変化するようにインク量が制御されるようにしても良い。
また、第1の温度検出部43による検出温度が低いほど、還流ポンプ64による送液動作における単位時間当たりの送液量が多くなるように還流ポンプ64の動作が制御される。
この送液量についても、必ずしも、第1の温度検出部43による検出温度の低下に対して単位時間当たりの送液量が狭義単調増加となる関係が満たされている必要はなく、検出温度の低下に対して単位時間当たりの送液量が単調非減少(広義単調増加)となる関係が満たされていれば良い。したがって、所定の検出温度範囲ごとに単位時間当たりの送液量が段階的に変化するように還流ポンプ64の動作が制御されるようにしても良い。
この送液量についても、必ずしも、第1の温度検出部43による検出温度の低下に対して単位時間当たりの送液量が狭義単調増加となる関係が満たされている必要はなく、検出温度の低下に対して単位時間当たりの送液量が単調非減少(広義単調増加)となる関係が満たされていれば良い。したがって、所定の検出温度範囲ごとに単位時間当たりの送液量が段階的に変化するように還流ポンプ64の動作が制御されるようにしても良い。
また、還流送液動作では、メインタンク41におけるインクの貯留量が多いほど、回収タンク512からメインタンク41に送出されるインク量(送出されるインクの総量及び単位時間当たりの送液量の少なくとも一方)を多くすることで、より効率良くメインタンク41内のインクの温度を上昇させて、インクの粘度が攪拌容易範囲Rに低下するまでの時間が長くならないようにすることができる。
このため、インクの吐き捨て動作では、インク貯留量検出部44により検出されたメインタンク41内のインク量が多いほど、吐き捨て動作により吐き捨てられるインク量が多くなるようにインク吐出動作に係る設定がなされる。
この場合においても、必ずしも、メインタンク41におけるインクの貯留量の増大に対して、吐き捨てられるインク量が狭義単調増加となる関係が満たされている必要はなく、インクの貯留量の増大に対して吐き捨てられるインク量が単調非減少(広義単調増加)となる関係が満たされていれば良い。
この場合においても、必ずしも、メインタンク41におけるインクの貯留量の増大に対して、吐き捨てられるインク量が狭義単調増加となる関係が満たされている必要はなく、インクの貯留量の増大に対して吐き捨てられるインク量が単調非減少(広義単調増加)となる関係が満たされていれば良い。
また、インク貯留量検出部44により検出されたメインタンク41内のインク量が多いほど、還流ポンプ64による送液動作における単位時間当たりの送液量が多くなるように還流ポンプ64の動作が制御される。
この場合においても、必ずしも、メインタンク41におけるインクの貯留量の増大に対して単位時間当たりの送液量が狭義単調増加となる関係が満たされている必要はなく、インクの貯留量の増大に対して単位時間当たりの送液量が単調非減少(広義単調増加)となる関係が満たされていれば良い。
この場合においても、必ずしも、メインタンク41におけるインクの貯留量の増大に対して単位時間当たりの送液量が狭義単調増加となる関係が満たされている必要はなく、インクの貯留量の増大に対して単位時間当たりの送液量が単調非減少(広義単調増加)となる関係が満たされていれば良い。
また、還流送液動作は、メインタンク41のインクの温度が所定の上限温度以上となった場合に終了する。ここで、上限温度は、インクの粘度が攪拌容易範囲R内となる下限温度TLより高い温度とすることができる。
また、回収タンク512内のインクがすべてメインタンク41に送出されるまで還流送液動作を継続させることとしても良い。
また、回収タンク512内のインクがすべてメインタンク41に送出されるまで還流送液動作を継続させることとしても良い。
続いて、インクジェット記録装置1により実行されるインク送液処理の制御部70による制御手順について説明する。
図6は、インク送液処理の制御手順を示すフローチャートである。
このインク送液処理は、例えばインクジェット記録装置1の電源が投入された場合に実行される。
このインク送液処理は、例えばインクジェット記録装置1の電源が投入された場合に実行される。
インク送液処理が開始されると、制御部70は、第1の温度検出部43によるメインタンク41のインク温度の検出結果、及びインク貯留量検出部44によるメインタンク41におけるインクの貯留量の検出結果を取得する(ステップS101)。
制御部70は、メインタンク41のインク温度の検出結果及びインク貯留量の検出結果に基づいて、吐き捨て動作の設定、及び還流ポンプ64による還流送液動作の設定を更新して記憶部74に記憶させる(ステップS102)。具体的には、制御部70は、メインタンク41のインク温度が低いほど、またインク貯留量が多いほど、吐き捨て動作により吐き捨てられるインク量が多くなるように、かつ還流送液動作による単位時間当たりのインクの送液量が多くなるように、設定を更新する。この場合の設定値は、記憶部74に記憶された所定のテーブルデータ等を参照して決定しても良いし、予め定められた算出式に基づいて毎回算出しても良い。
制御部70は、ヘッドユニット20により吐き捨て動作を行わせる吐き捨て制御を開始する(ステップS103:吐き捨てステップ)。すなわち、制御部70は、ヘッドユニット20をメンテナンス部50に対向する位置に移動させて、各ノズル211から、ステップS103で更新された設定に基づく液滴量のインクを吐出する動作を、当該設定に基づく回数だけ実行させる。
制御部70は、第1の攪拌部42を動作させてメインタンク41のインクの攪拌を開始させ、また第2の攪拌部52を動作させて回収タンク512のインクの攪拌を開始させる(ステップS104)。
制御部70は、ステップS101で検出されたメインタンク41のインクの温度が基準温度未満(ここでは、下限温度TL未満、すなわち10℃未満)であるか否かを判別する(ステップS105)。
メインタンク41のインクの温度が基準温度未満であると判別された場合には(ステップS105で“YES”)、制御部70は、第2の温度検出部53から、回収タンク512に貯留されたインクの温度の検出結果を取得する(ステップS106)。
制御部70は、ステップS101で取得した第1の温度検出部43による検出温度、及びステップS106で取得した第2の温度検出部53による検出温度に基づいて、メインタンク41のインク温度が回収タンク512のインク温度未満であるか否かを判別する(ステップS107)。メインタンク41のインク温度が回収タンク512のインク温度未満であると判別された場合には(ステップS107で“YES”)、制御部70は、還流ポンプ64を動作させて還流送液動作を開始させる(ステップS108:還流送液ステップ)。すなわち、制御部70は、還流ポンプ64により、回収タンク512のインクを、ステップS103で更新された設定に従った送液量でメインタンク41に送出させる。
制御部70は、第1の温度検出部43によるメインタンク41のインク温度の検出結果を再度取得して、回収タンク512が空であること、及びメインタンク41のインク温度が所定の上限温度以上であること、のいずれかの条件が満たされているか否かを判別し(ステップS109)、上記のいずれかの条件が満たされていると判別された場合には(ステップS109で“YES”)、還流ポンプ64を停止させて還流送液動作を終了させる(ステップS110)。上記のいずれの条件も満たされていないと判別された場合には(ステップS109で“NO”)、制御部70は、再びステップS109の処理を実行する。
ステップS110の処理が終了した場合、ステップS105の処理でメインタンク41のインクの温度が基準温度以上であると判別された場合(ステップS105で“NO”)、又はステップS107の処理でメインタンク41のインク温度が回収タンク512のインク温度以上であると判別された場合には(ステップS107で“NO”)、制御部70は、メインタンク41からヘッドユニット20へのインク送液開始条件が満たされているか否かを判別する(ステップS111)。ここで、インク送液開始条件は、メインタンク41のインク内でゲル成分の偏在が解消され均一となっていること、とすることができる。インク送液開始条件が満たされているか否かは、各種公知の方法により判別することができる。当該判別は、ユーザーが行って結果を操作表示部82に対して入力することとしても良いし、メインタンク41内に設けられたセンサーによる検出結果等に基づいて制御部70により行っても良い。インク送液開始条件が満たされていないと判別された場合には(ステップS111で“NO”)、制御部70は、再びステップS111の処理を実行する。
インク送液開始条件が満たされていると判別された場合には(ステップS112で“YES”)、制御部70は、供給ポンプ61を動作させて、メインタンク41のインクをヘッドユニット20の第1サブタンク611に送出する供給送液動作を開始させる(ステップS112)。
ステップS112の処理が終了すると、制御部70は、インク送液処理を終了させる。
ステップS112の処理が終了すると、制御部70は、インク送液処理を終了させる。
以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置1は、ゲル状態とゾル状態との間で相変化する特性を有するインクを貯留するメインタンク41と、メインタンク41から供給されたインクを加熱するインク加熱部212と、ノズル211を有し、インク加熱部212により加熱されたインクをノズル211から吐出するヘッドユニット20と、メインタンク41に貯留されたインクを攪拌する第1の攪拌部42と、メインタンク41に貯留されたインクの温度を検出する第1の温度検出部43と、ヘッドユニット20のノズル211から吐出されたインクを受けて貯留するインク受容部51と、インク受容部51の回収タンク512に貯留されたインクの温度を検出する第2の温度検出部53と、回収タンク512に貯留されたインクをメインタンク41に送出する還流送液動作を行う還流ポンプ64と、制御部70と、を備え、制御部70は、ヘッドユニット20のノズル211からインク受容部51にインクを吐出させる吐き捨て制御を行い(吐き捨て制御手段)、第2の温度検出部53による検出温度が第1の温度検出部43による検出温度より高い場合に、還流ポンプ64により還流送液動作を行わせる(還流送液制御手段)。
このような構成において、吐き捨て制御によりノズル211から吐出されるインクは、インク加熱部212により加熱されているため、環境温度より高温のインクを回収タンク512に回収して貯留することができる。この回収タンク512のインクを、当該インクより低温のインクが貯留されているメインタンク41に還流させることで、メインタンク41のインクの温度を上昇させて粘度を低下させることができる。このようなインクの還流によって、メインタンク41のインクの温度を上述の下限温度TL以上に上昇させることができ、これによりインクの粘度を攪拌容易範囲Rまで低下させることができる。すなわち、メインタンク41のインクを短時間での攪拌が容易な状態にすることができる。
よって、上記実施形態のインクジェット記録装置1によれば、冬季などにおいてメインタンク41でのインクの保管温度が極端に低くなり、ゲル成分が強く凝固してしまった場合においても、簡易な構成によりインクの温度を上昇させることができ、容易に短時間でメインタンク41のインクを適切な状態に攪拌することができる。また、インクに係るコストの上昇を抑える目的で設けられているインクの還流機構を利用することで、メインタンク41にヒーターを設けたり、より攪拌能力の高い攪拌部を設けたりする場合と比較して、インクジェット記録装置1のコスト上昇や電力消費量の増大を抑えつつ、容易にメインタンク41のインクを適切な状態に攪拌することができる。
このような構成において、吐き捨て制御によりノズル211から吐出されるインクは、インク加熱部212により加熱されているため、環境温度より高温のインクを回収タンク512に回収して貯留することができる。この回収タンク512のインクを、当該インクより低温のインクが貯留されているメインタンク41に還流させることで、メインタンク41のインクの温度を上昇させて粘度を低下させることができる。このようなインクの還流によって、メインタンク41のインクの温度を上述の下限温度TL以上に上昇させることができ、これによりインクの粘度を攪拌容易範囲Rまで低下させることができる。すなわち、メインタンク41のインクを短時間での攪拌が容易な状態にすることができる。
よって、上記実施形態のインクジェット記録装置1によれば、冬季などにおいてメインタンク41でのインクの保管温度が極端に低くなり、ゲル成分が強く凝固してしまった場合においても、簡易な構成によりインクの温度を上昇させることができ、容易に短時間でメインタンク41のインクを適切な状態に攪拌することができる。また、インクに係るコストの上昇を抑える目的で設けられているインクの還流機構を利用することで、メインタンク41にヒーターを設けたり、より攪拌能力の高い攪拌部を設けたりする場合と比較して、インクジェット記録装置1のコスト上昇や電力消費量の増大を抑えつつ、容易にメインタンク41のインクを適切な状態に攪拌することができる。
また、制御部70は、第1の攪拌部42による攪拌の困難性に係る所定条件が満たされている場合に還流ポンプ64により還流送液動作を行わせる(還流送液制御手段)。これにより、メインタンク41内のインクを適切な状態に攪拌するのが困難な場合に選択的に還流送液動作を行うことができる。よって、不要な還流送液動作を省略することができ、インクジェット記録装置1の消費電力量を抑えることが可能となる。
また、制御部70は、第1の温度検出部43による検出温度が、インクのゲル状態への相変化温度より低い所定の基準温度未満である場合に上記所定条件が満たされていると判別する(還流送液制御手段)。これにより、メインタンク41内のインクが低温となって適切な状態に攪拌するのが困難な場合に選択的に還流送液動作を行うことができる。よって、不要な還流送液動作を省略することができ、インクジェット記録装置1の消費電力量を抑えることが可能となる。
また、制御部70は、当該インクジェット記録装置1が起動されてから最初の吐き捨て制御が開始された場合に還流ポンプ64により還流送液動作を行わせる(還流送液制御手段)。インクジェット記録装置1の動作が停止してメインタンク41内のインクが静置された状態では、インク内でゲル成分が不均一に遊離しやすいため、このようにインクジェット記録装置1の起動時に還流送液動作を行うことで、上記のゲル成分の不均一な遊離を解消させやすくすることができる。
また、制御部70は、還流ポンプ64による還流送液動作が開始される場合に、還流送液動作が行われている期間の少なくとも一部を含む期間において、メインタンク41に貯留されたインクを第1の攪拌部42により攪拌させる(第1の攪拌制御手段)。これにより、高温のインクをメインタンク41内に素早く行きわたらせて効率良く温度を上昇させることができる。
また、インクジェット記録装置1は、インク受容部51の回収タンク512に貯留されたインクを攪拌する第2の攪拌部52を備え、制御部70は、還流ポンプ64による還流送液動作が開始される場合に、還流送液動作が行われている期間の少なくとも一部を含む期間において、回収タンク512に貯留されたインクを第2の攪拌部52により攪拌させる(第2の攪拌制御手段)。これにより、回収タンク512のインク内のゲル成分の分布を均一にした上でメインタンク41に送出することができる。
また、制御部70は、第1の温度検出部43による検出温度が所定の上限温度以上となった場合に還流送液動作を中止させる(還流送液制御手段)。これにより、必要最小限の還流送液動作でインクを適切な状態に攪拌可能な温度に上昇させることができる。よって、インクジェット記録装置1の消費電力量を抑えることができる。
また、制御部70は、吐き捨て制御によりノズル211から吐出されるインク量が、第1の温度検出部43による検出温度の低下に対して単調非減少となる関係を満たすように吐き捨て制御を行う(吐き捨て制御手段)。これにより、メインタンク41のインクの温度が低いほど、当該インクに対して還流送液動作によって多くの熱を供給することができるため、メインタンク41のインクの温度によらず短時間でインクの温度を所望の温度に上昇させることができる。
また、制御部70は、還流送液動作における単位時間当たりの送液量が、第1の温度検出部43による検出温度の低下に対して単調非減少となる関係を満たすように還流ポンプ64により還流送液動作を行わせる(還流送液制御手段)。これにより、メインタンク41のインクの温度が低いほど、当該インクに対して還流送液動作によって単位時間当たりに多くの熱を供給することができるため、メインタンク41のインクの温度によらず短時間でインクの温度を所望の温度に上昇させることができる。
また、インクジェット記録装置1は、メインタンク41におけるインクの貯留量を検出するインク貯留量検出部44を備え、制御部70は、吐き捨て制御においてノズル211から吐出されるインク量が、インク貯留量検出部44により検出されたインクの貯留量の増大に対して単調非減少となる関係を満たすように吐き捨て制御を行う(吐き捨て制御手段)。メインタンク41におけるインクの貯留量が多いほど当該インクの熱容量が大きくなり温まりにくくなるが、上記構成によれば、メインタンク41のインクの熱容量が大きいほど、当該インクに対して還流送液動作によって多くの熱を供給することができるため、メインタンク41のインクの貯留量によらず短時間でインクの温度を所望の温度に上昇させることができる。
また、制御部70は、還流送液動作における単位時間当たりの送液量が、インク貯留量検出部44により検出されたインクの貯留量の増大に対して単調非減少となる関係を満たすように還流ポンプ64により還流送液動作を行わせる(還流送液制御手段)。この構成によれば、メインタンク41のインクの熱容量が大きいほど、当該インクに対して還流送液動作によって単位時間当たりに多くの熱を供給することができるため、メインタンク41のインクの貯留量によらず短時間でインクの温度を所望の温度に上昇させることができる。
また、制御部70は、吐き捨て制御におけるノズル211からのインクの吐出回数を変更することでインク量を制御する(吐き捨て制御手段)。これにより、簡易な制御でインク量を制御することができる。
また、制御部70は、ノズル211から吐出させるインクの液滴量を変更することでインク量を制御する(吐き捨て制御手段)。これにより、簡易な制御でインク量を制御することができる。
また、上記インクジェット記録装置1を用いた本実施形態のインク送液方法は、ヘッドユニット20のノズル211からインク受容部51にインクを吐出させる吐き捨てステップ、第2の温度検出部53による検出温度が第1の温度検出部43による検出温度より高い場合に、インク受容部51の回収タンク512に貯留されたインクをメインタンク41に送出する還流送液ステップ、メインタンク41に貯留されたインクを第1の攪拌部42により攪拌する攪拌ステップ、を含む。このような方法によれば、インクジェット記録装置1のコスト上昇や電力消費量の増大を抑えつつ、容易に短時間でメインタンク41のインクを適切な状態に攪拌することができる。
なお、本発明は、上記実施形態及び各変形例に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、吐き捨て動作で吐き捨てられるインク量、及び還流ポンプ64による単位時間あたりの送液量の双方を、メインタンク41のインク温度及びインク貯留量に応じて設定する例を用いて説明したが、これに限られず、上記のうち一方のみを調整しても良い。
また、メインタンク41のインク温度及びインク貯留量のうち一方のみに基づいて、吐き捨て動作で吐き捨てられるインク量や還流ポンプ64による単位時間あたりの送液量を設定しても良い。
また、メインタンク41のインク温度やインク貯留量によらず、吐き捨て動作で吐き捨てられるインク量や還流ポンプ64による送液量を固定としても良い。
例えば、上記実施形態では、吐き捨て動作で吐き捨てられるインク量、及び還流ポンプ64による単位時間あたりの送液量の双方を、メインタンク41のインク温度及びインク貯留量に応じて設定する例を用いて説明したが、これに限られず、上記のうち一方のみを調整しても良い。
また、メインタンク41のインク温度及びインク貯留量のうち一方のみに基づいて、吐き捨て動作で吐き捨てられるインク量や還流ポンプ64による単位時間あたりの送液量を設定しても良い。
また、メインタンク41のインク温度やインク貯留量によらず、吐き捨て動作で吐き捨てられるインク量や還流ポンプ64による送液量を固定としても良い。
また、上記実施形態では、第1の攪拌部42による攪拌の困難性に係る所定条件として、メインタンク41のインク温度が基準温度未満であることを例に挙げ、基準温度を下限温度TLとする態様で説明したが、これに限定する趣旨ではない。
例えば、基準温度は、下限温度TLに対して所定の値を加算した温度としても良い。具体的には、図5の例において下限温度TLである10℃に対して5℃の余裕を取り、基準温度を15℃としても良い。
また、上記所定条件は、メインタンク41のインク温度以外のパラメーターによって定められても良い。例えば、インクジェット記録装置1の起動時に還流送液動作を実行する場合において、インクジェット記録装置1が起動されるまでの動作停止期間の長さが所定時間以上である場合に攪拌の困難性に係る所定条件が満たされることとしても良い。
また、上記所定条件が満たされているか否かの判別(図6のステップS105)を行わずに、回収タンク512のインク温度がメインタンク41のインク温度より高いか否かの判別結果のみに基づいて還流送液動作を開始させるようにしても良い。
例えば、基準温度は、下限温度TLに対して所定の値を加算した温度としても良い。具体的には、図5の例において下限温度TLである10℃に対して5℃の余裕を取り、基準温度を15℃としても良い。
また、上記所定条件は、メインタンク41のインク温度以外のパラメーターによって定められても良い。例えば、インクジェット記録装置1の起動時に還流送液動作を実行する場合において、インクジェット記録装置1が起動されるまでの動作停止期間の長さが所定時間以上である場合に攪拌の困難性に係る所定条件が満たされることとしても良い。
また、上記所定条件が満たされているか否かの判別(図6のステップS105)を行わずに、回収タンク512のインク温度がメインタンク41のインク温度より高いか否かの判別結果のみに基づいて還流送液動作を開始させるようにしても良い。
また、上記実施形態では、還流送液動作を終了させた後にメインタンク41からヘッドユニット20への供給送液動作を開始させる例を用いて説明したが、これに限定されず、還流送液動作を継続させながら供給送液動作を行っても良い。
また、インク送液処理は、インクジェット記録装置1の電源投入時のほか、インクジェット記録装置1の動作時においてメインタンク41にインクが補充された場合、メインタンク41からヘッドユニット20へインクを供給する場合、及び操作者によるインク送液処理開始の指示がなされた場合などに行われても良い。この場合のインク送液処理では、メインタンク41のインク温度が基準温度未満であるか否かの判別(図6のステップS105)を、吐き捨て動作開始前に行い、メインタンク41のインク温度が基準温度未満である場合(すなわち、還流送液動作によるメインタンク41のインクの加温が必要な場合)に吐き捨て動作以下の各種処理を行うようにすれば良い。
また、上記実施形態では、搬送ベルト101を備える搬送部10により記録媒体Mを搬送する例を用いて説明したが、これに限定する趣旨ではなく、搬送部10は、例えば回転する搬送ドラムの外周面上で記録媒体Mを保持して搬送するものであっても良い。
また、上記実施形態では、シングルパス形式のインクジェット記録装置1を例に挙げて説明したが、記録ヘッドを走査させながら画像の記録を行うインクジェット記録装置に本発明を適用しても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
1 インクジェット記録装置
10 搬送部
20 ヘッドユニット
21 記録ヘッド
211 ノズル
212 インク加熱部
30 定着部
41 メインタンク
42 第1の攪拌部
421 第1の攪拌スクリュー
422 第1の攪拌駆動部
43 第1の温度検出部
44 インク貯留量検出部
50 メンテナンス部
51 インク受容部
511 受け皿
512 回収タンク
52 第2の攪拌部
521 第2の攪拌スクリュー
522 第2の攪拌駆動部
53 第2の温度検出部
60 インク供給機構
61 供給ポンプ
62 循環ポンプ
63 排気ポンプ
64 還流ポンプ
601、606 インク流路
602 第1共通流路
603 個別流路
604 第2共通流路
605 通気路
611 第1サブタンク
612 第2サブタンク
613 バッファータンク
621、622 バルブ
70 制御部
M 記録媒体
10 搬送部
20 ヘッドユニット
21 記録ヘッド
211 ノズル
212 インク加熱部
30 定着部
41 メインタンク
42 第1の攪拌部
421 第1の攪拌スクリュー
422 第1の攪拌駆動部
43 第1の温度検出部
44 インク貯留量検出部
50 メンテナンス部
51 インク受容部
511 受け皿
512 回収タンク
52 第2の攪拌部
521 第2の攪拌スクリュー
522 第2の攪拌駆動部
53 第2の温度検出部
60 インク供給機構
61 供給ポンプ
62 循環ポンプ
63 排気ポンプ
64 還流ポンプ
601、606 インク流路
602 第1共通流路
603 個別流路
604 第2共通流路
605 通気路
611 第1サブタンク
612 第2サブタンク
613 バッファータンク
621、622 バルブ
70 制御部
M 記録媒体
Claims (14)
- ゲル状態とゾル状態との間で相変化する特性を有するインクを貯留するインク貯留部と、
前記インク貯留部から供給されたインクを加熱するインク加熱部と、
ノズルを有し、前記インク加熱部により加熱されたインクを前記ノズルから吐出するインク吐出部と、
前記インク貯留部に貯留されたインクを攪拌する第1の攪拌部と、
前記インク貯留部に貯留されたインクの温度を検出する第1の温度検出部と、
前記インク吐出部の前記ノズルから吐出されたインクを受けて貯留するインク受容部と、
前記インク吐出部の前記ノズルから前記インク受容部にインクを吐出させる吐き捨て制御を行う吐き捨て制御手段と、
前記インク受容部に貯留されたインクの温度を検出する第2の温度検出部と、
前記インク受容部に貯留されたインクを前記インク貯留部に送出する還流送液動作を行う還流送液部と、
前記第2の温度検出部による検出温度が前記第1の温度検出部による検出温度より高い場合に、前記還流送液部により前記還流送液動作を行わせる還流送液制御手段と、
を備えるインクジェット記録装置。 - 前記還流送液制御手段は、前記第1の攪拌部による攪拌の困難性に係る所定条件が満たされている場合に前記還流送液部により前記還流送液動作を行わせる請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記還流送液制御手段は、第1の温度検出部による検出温度が、前記インクのゲル状態への相変化温度より低い所定の基準温度未満である場合に前記所定条件が満たされていると判別する請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記吐き捨て制御手段は、当該インクジェット記録装置が起動されてから最初の前記吐き捨て制御が開始された場合に前記還流送液部により前記還流送液動作を行わせる請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記還流送液部による前記還流送液動作が開始される場合に、前記還流送液動作が行われている期間の少なくとも一部を含む期間において、前記インク貯留部に貯留されたインクを前記第1の攪拌部により攪拌させる第1の攪拌制御手段を備える請求項1から4のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記インク受容部に貯留されたインクを攪拌する第2の攪拌部と、
前記還流送液部による前記還流送液動作が開始される場合に、前記還流送液動作が行われている期間の少なくとも一部を含む期間において、前記インク受容部に貯留されたインクを前記第2の攪拌部により攪拌させる第2の攪拌制御手段と、
を備える請求項1から5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。 - 前記還流送液制御手段は、前記第1の温度検出部による検出温度が所定の上限温度以上となった場合に前記還流送液動作を中止させる請求項1から6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記吐き捨て制御手段は、前記吐き捨て制御により前記ノズルから吐出されるインク量が、前記第1の温度検出部による検出温度の低下に対して単調非減少となる関係を満たすように前記吐き捨て制御を行う請求項1から7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記還流送液制御手段は、前記還流送液動作における単位時間当たりの送液量が、前記第1の温度検出部による検出温度の低下に対して単調非減少となる関係を満たすように前記還流送液部により前記還流送液動作を行わせる請求項1から8のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記インク貯留部におけるインクの貯留量を検出するインク貯留量検出部を備え、
前記吐き捨て制御手段は、前記吐き捨て制御において前記ノズルから吐出されるインク量が、前記インク貯留量検出部により検出されたインクの貯留量の増大に対して単調非減少となる関係を満たすように前記吐き捨て制御を行う請求項1から9のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。 - 前記インク貯留部におけるインクの貯留量を検出するインク貯留量検出部を備え、
前記還流送液制御手段は、前記還流送液動作における単位時間当たりの送液量が、前記インク貯留量検出部により検出されたインクの貯留量の増大に対して単調非減少となる関係を満たすように前記還流送液部により前記還流送液動作を行わせる請求項1から10のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。 - 前記吐き捨て制御手段は、前記吐き捨て制御における前記ノズルからのインクの吐出回数を変更することで前記インク量を制御する請求項8又は10に記載のインクジェット記録装置。
- 前記吐き捨て制御手段は、前記ノズルから吐出させるインクの液滴量を変更することで前記インク量を制御する請求項8又は10に記載のインクジェット記録装置。
- ゲル状態とゾル状態との間で相変化する特性を有するインクを貯留するインク貯留部と、
前記インク貯留部から供給されたインクを加熱するインク加熱部と、
ノズルを有し、前記インク加熱部により加熱されたインクを前記ノズルから吐出するインク吐出部と、
前記インク貯留部に貯留されたインクを攪拌する第1の攪拌部と、
前記インク貯留部に貯留されたインクの温度を検出する第1の温度検出部と、
前記インク吐出部の前記ノズルから吐出されたインクを受けて貯留するインク受容部と、
前記インク受容部に貯留されたインクの温度を検出する第2の温度検出部と、
前記インク受容部に貯留されたインクを前記インク貯留部に送出する還流送液動作を行う還流送液部と、
を備えたインクジェット記録装置におけるインク送液方法であって、
前記インク吐出部の前記ノズルから前記インク受容部にインクを吐出させる吐き捨てステップ、
前記第2の温度検出部による検出温度が前記第1の温度検出部による検出温度より高い場合に、前記インク受容部に貯留されたインクを前記インク貯留部に送出する還流送液ステップ、
前記インク貯留部に貯留されたインクを前記第1の攪拌部により攪拌する攪拌ステップ、
を含むインク送液方法。
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