JP6972642B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
このような表示装置に用いられる映像源は、映像を構成する複数の画素領域と、各画素領域間に設けられ、映像の表示に寄与しない非画素領域とが設けられている。このような映像源から出射された映像光をレンズにより拡大した場合、画素領域により構成される映像だけでなく、非画素領域が起因となる非映像領域も拡大されてしまうこととなり、映像だけでなく非映像領域も観察者に視認されてしまう場合があり、鮮明な映像の表示の妨げとなる場合があった。
第1の発明は、複数の画素領域(G1)が配列され映像光(V)を出射する映像源(11)と、前記映像光を拡大して観察者側へ出射するレンズ(12)と、前記映像源と前記レンズとの間、又は、前記レンズの観察者側に配置される光学シート(20,40)と、を備え、前記光学シートは、2層以上の光学層(21,22、41,42,43)が積層され、隣接する前記光学層の間の界面(201,401)に凸状又は凹状の第1単位形状(21a,41a)が複数形成され、隣接する前記光学層の間の他の界面(402)又は前記光学層と空気との界面(202)に凸状又は凹状の第2単位形状(22a,42a)が複数形成されており、前記第1単位形状は、前記光学シートの厚み方向に直交するシート面内の第1の方向に延在し、前記シート面内の前記第1の方向に直交する第2の方向に配列され、前記第2単位形状は、前記光学シートの厚み方向に直交するシート面内の第2の方向に延在し、前記シート面内の前記第2の方向に直交する第1の方向に配列され、前記光学シートの厚み方向から見て、前記第1単位形状と前記第2単位形状は、その延在方向が直交すること、を特徴とする表示装置(1)である。
第2の発明は、第1の発明の表示装置において、前記第1単位形状(21a,41a)の拡散角θにおける輝度をI1(θ)とし、前記レンズ(12)と前記第1単位形状が形成された界面(201,401)との間の距離をK1とし、前記レンズの有効半径をR3としたとき、前記第1単位形状の平均拡散角θave1を、
第3の発明は、第2の発明の表示装置において、23≦θave1×L1/PP≦35、23≦θave2×L2/PP≦35をともに満たすこと、を特徴とする表示装置(1)である。
第5の発明は、第4の発明の表示装置において、1.2≦D1/PP≦1.7、1.2≦D2/PP≦1.7をともに満たすこと、を特徴とする表示装置(1)である。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかの表示装置において、前記第1単位形状(21a,41a)が配列されるピッチをP1とし、前記第1単位形状が形成された界面(201,401)と前記映像源(11)の表示層(11e)との間の距離をL1とし、前記第2単位形状(22a,42a)が配列されるピッチをP2とし、前記第2単位形状が形成された界面(202,402)と前記映像源の表示層との間の距離をL2とするとき、0.005≦P1/L1≦0.05、0.005≦P2/L2≦0.05をともに満たすこと、を特徴とする表示装置(1)である。
第7の発明は、第1の発明から第6の発明までのいずれかの表示装置において、互いに隣接する前記光学層(21,22、41,42,43)の間の界面において、該界面に隣接する領域の屈折率差は、0.005以上0.2以下であること、を特徴とする表示装置(1)である。
第9の発明は、第8の発明の表示装置において、前記光学シート(40)は、その両面が平面状であること、を特徴とする表示装置(1)である。
第10の発明は、第1の発明から第7の発明までのいずれかの表示装置において、前記光学シート(20)は、2層の前記光学層(21,22)が積層されており、前記第1単位形状(21a)は、2層の前記光学層の間の界面(201)に複数設けられ、前記第2単位形状(22a)は、2層のうち一方の前記光学層(22)と空気との界面(202)に複数設けられていること、を特徴とする表示装置(1)である。
第11の発明は、第1の発明から第10の発明までのいずれかの表示装置において、前記映像源11の表示面(11a)から前記光学シート(20,40)の観察者側の面までの間であって、少なくとも前記映像光のうち観察者に到達する光が透過する領域には、に空気層が存在していないこと、を特徴とする表示装置である。
第12の発明は、第1の発明から第11の発明までのいずれかの表示装置において、前記映像源(11)の映像光の出光面(11a)から前記光学シート(20,40)の観察者側の面までの間であって、少なくとも前記映像光のうち観察者に到達する光が透過する領域における部材間の界面における屈折率差は、0.3未満であること、を特徴とする表示装置である。
第13の発明は、第1の発明から第12の発明までのいずれかの表示装置において、前記光学シート(20,40)の少なくとも一方の面には、反射抑制機能、防汚機能、帯電防止機能の少なくともいずれかを有する層が設けられること、を特徴とする表示装置(1)である。
第14の発明は、第1の発明から第13の発明までのいずれかの表示装置において、前記第1の方向は、前記光学シートの厚み方向から見て、前記画素領域の配列方向に対して、10°以上80°以下の角度をなすこと、を特徴とする表示装置である。
第14の発明は、第1の発明から第13の発明までのいずれかの表示装置において、前記光学シート(20,40)は、映像源側の面から入射角度0°で入射して観察者側に出射した透過光の半値角αとし、この透過光の輝度が最大輝度の1/20となる角度を視野角βとするとき、β≦5×αを満たすこと、を特徴とする表示装置(1)である。
第16の発明は、第1の発明から第15の発明までのいずれかの表示装置において、前記光学シート(20,40)と前記映像源(11)との距離は、変更可能であり、所定の位置で固定可能であること、を特徴とする表示装置(1)である。
本明細書中において、記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
本明細書中において、板、シート等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
図1は、第1実施形態の頭部装着型の表示装置1を説明する図である。図1では、表示装置1を鉛直方向上側から見た様子を示している。
図2は、第1実施形態の表示装置1に用いられる光学シート20の詳細を説明する図である。図2(a)は、光学シート20の単位形状21aの配列方向及び厚み方向に平行な断面における断面図であり、図2(b)は、図2(a)のb部断面図である。図2(c)は、図2(a)のc部詳細を示す図であり、図2(d)は、図2(b)のd部詳細を示す図である。
図3は、第1実施形態の表示装置1によって表示された画像の例を示す図である。
図4は、比較例の表示装置5を説明する図である。図4(a)は、比較例の表示装置5の構成を説明する図であり、図1に対応する図である。図4(a)では、理解を容易にするために、表示装置5として、映像源51とレンズ52のみを示している。図4(b)は、比較例の表示装置5によって表示された画像の例を示す図である。
なお、図1において、表示装置1は、観察者の両眼E1,E2に対して映像を表示する例を挙げて説明するが、これに限定されるものでなく、例えば、観察者の片側の眼E1に対して配置され、その眼E1に対して映像を表示する形態としてもよい。
保持部31は、映像源11を保持する部材であり、その映像源11の表示面11a側の面に、観察者の眼E(E1,E2)及びレンズ12(12A,12B)に対応する位置に開口部311(311A,311B)を有している。本実施形態では、映像源11は、この保持部31(すなわち、表示装置1)に着脱可能に保持される。映像源11から出射した映像光Vは、この開口部311(311A,311B)を通って光学シート20(20A,20B)へ入射する。
この保持部32と前述の保持部31とは、一体となってY方向に移動可能であり、Y方向において所望の位置で固定可能である。したがって、観察者の視力等に応じて、映像源11及び光学シート20とレンズ12との間の距離(レンズ12に対するY方向における位置)を調節可能(ピント調節可能)である。また、保持部32と保持部31とは、それぞれ独立してY方向に移動可能であり、Y方向において所望の位置で固定可能である。これにより、映像源11と光学シート20との間の距離(映像源11と光学シート20とのY方向における距離)を調整可能である。
なお、これに限らず、保持部31及び保持部32は、Y方向の位置が固定された形態としてもよい。
映像源11は、その表示面11aが観察者側(−Y側)となるようにして、保持部31に保持されている。
なお、本実施形態では、この表示装置1は、映像源11を1つ備える例を示したが、これに限らず、例えば、後述するレンズ12A,12B及び観察者の眼E1,E2にそれぞれ対応する2台の映像源を備える形態としてもよい。
レンズ12の映像源側(背面側、+Y側)の表面には、反射抑制層12aが形成されている。この反射抑制層12aは、例えば、汎用の反射防止機能を有する材料(例えば、フッ化マグネシウム(MgF2)、二酸化ケイ素(SiO2)、フッ素系光学用コーティング剤等)を所定の膜厚でコーティングする等により設けてもよいし、光の波長より小さなピッチで形成された微小な凹凸形状を有するモスアイ構造を光の入射側の面に有することにより反射抑制機能を奏する層をレンズ12の映像源側に一体に積層して設けてもよい。また、反射抑制層12aは、高屈折率層と低屈折率層とが複数積層された多層膜により形成されたものを用いてもよい。
また、反射抑制層12aは、さらに、レンズ12の観察者側(−Y側)の面に設けてもよい。この位置にさらに反射抑制層12aを設けることにより、レンズ12から映像光が出射する際に、レンズ12と空気との界面で反射し、レンズ12内で迷光となることを抑制でき、映像のコントラスト等を向上できる。
本実施形態では、観察者の両眼E1,E2に対応して、それぞれ、レンズ12A,12B及び光学シート20A,20Bが設けられている。しかし、これに限らず、例えば、レンズ12A,12Bの領域をカバーできる程度に大きい1枚の光学シート20を、レンズ12よりも映像源側(背面側、−Y側)に配置する形態としてもよい。
このような中間層としては、所望する光学性能等に応じて適宜採用可能であるが、例えば、インデックスマッチング用の樹脂等が挙げられる。
映像源51及び映像源11に用いられる有機EL等のディスプレイは、その表示部に映像を形成する画素領域G1が複数配列されており、また、各画素領域G1間には映像の形成に寄与しない非画素領域G2が設けられている。そのため、比較例の表示装置5では、映像源51から出射する映像光Vにより表示される映像は、レンズ52を介して拡大された場合に、図4(b)に示すように、画素領域G1による映像F1だけでなく、非画素領域G2が起因となる非映像領域F2も拡大されてしまう。そして、非映像領域F2も明瞭に観察者に視認され、鮮明な映像表示の妨げとなってしまう場合があった。
この図2等において、xyz直交座標系を用いて光学シートにおける各方向について説明する。y方向は、上述の光学シート20の厚み方向(Y方向)と平行な方向(光学シート20のシート面の法線方向)であり、x方向及びz方向は、光学シート20のシート面に平行な方向であって、互いに直交している。
このx方向及びz方向が、X方向(左右方向)及びZ方向(鉛直方向)となす角度については、ここでは特に限定しない。
この単位形状21aの配列ピッチは、P1であり、円弧状の曲率半径はR1である。また、単位形状21aの配列方向における幅W1は、配列ピッチP1に等しい。
この単位形状22aは、第2光学層22の観察者側の面に沿って、第2の方向(x方向)に延在し、この延在方向に直交する第1の方向(z方向)に複数配列されており、配列方向及び光学シート20の厚み方向に平行な面(yz面)における断面形状が略円弧状に形成されたレンチキュラーレンズ形状である。なお、本実施形態では、単位形状22aの断面形状を上記のように略円弧状としたが、これは一例であって、これに限定されるものではない。
この単位形状22aの配列ピッチは、P2であり、円弧状の曲率半径はR2である。また、単位形状22aの配列方向における幅W2は、配列ピッチP2に等しい。
また、光学シート20の厚み方向から見て、単位形状21aの配列方向(x方向)と単位形状22aの配列方向(z方向)とは、直交している。
なお、光学シート20の厚み方向(シート面の法線方向、Y方向、y方向)から見て、単位形状22aの延在方向(x方向)と単位形状21aの延在方向(z方向)とは、直交に限らず、80〜100°の角度をなすように交差していてもよい。同様に、光学シート20の厚み方向から見て、単位形状21aの配列方向(x方向)と単位形状22aの配列方向(z方向)とは、直交に限らず、80〜100°の角度をなすように交差していてもよい。
仮に、配列ピッチP1,P2が光学シート20と映像源11との距離や所望する拡散作用の強度等に応じて設定される好ましい範囲よりも小さいと、単位形状21a,22aを製造するのが困難となったり、また、光の回折現象が生じやすくなって回折光の影響によって映像が不鮮明になったりするので好ましくない。配列ピッチP1,P2が光学シート20と映像源11との距離や所望する拡散作用の強度等に応じて設定される好ましい範囲よりも大きいと、隣り合う単位形状間のラインが筋状に視認されてしまう場合があり、好ましくない。
本実施形態では、単位形状21aと単位形状22aとは、その配列ピッチが等しく、P1=P2であるが、曲率半径が異なっており、R1<R2となっている。
第2光学層22は、光透過性の高いウレタンアクリレート樹脂や、エポキシアクリレート樹脂等の紫外線硬化型樹脂等により形成されている。
本実施形態では、第1光学層21の単位形状21aは、第2光学層22よりも屈折率が高い材料で形成されている。
この屈折率差Δn1が0.005未満である場合、界面201での屈折率差が小さくなりすぎ、界面201における映像光の屈折が生じ難くなってしまい、十分な拡散作用が発揮されなくなるため望ましくない。また、屈折率差Δn1が0.005未満である場合、その界面201で隣接する領域の樹脂の屈折率のバラツキが拡散特性に影響が大きくなったり、波長分散の影響が大きくなったりするため好ましくない。
屈折率差Δn1が0.2よりも大きい場合、界面201における光の屈折が大きくなりすぎてしまい、拡散作用が大きくなり過ぎ、映像が不鮮明になるので望ましくない。また、屈折率差Δn1が0.2よりも大きい場合、そのような屈折率差を有する層構成を実現するための材料コストが嵩んだりする。
光学シート20の両面に設けられた反射抑制層は、レンズ12の映像源側に設けられた反射抑制層12aと同様に、例えば、汎用の反射防止機能を有する材料(例えば、フッ化マグネシウム(MgF2)、二酸化ケイ素(SiO2)、フッ素系光学用コーティング剤等)を所定の膜厚でコーティングする等により設けてもよい。
また、映像源11が表示装置に固定されて着脱不可能である場合等には、光の波長より小さなピッチで形成された微小な凹凸形状を有するモスアイ構造を光の入射側の面に有することにより反射抑制機能を奏する層を、光学シート20の映像源側に一体に積層して設けてもよい。
また、反射抑制層を光学シート20の映像源側に設けることにより、光学シート20に入射する光が光学シート20の映像源側の面で反射して映像源11側へ向かい、映像源11の表示面11aで再度反射する等により迷光となることを抑制し、映像のコントラスト向上を図ることができる。
また、反射抑制層を光学シート20の観察者側の面に設けることにより、光学シート20から映像光が出射する際に、光学シート20と空気との界面で反射し、光学シート20内で迷光となる光を低減でき、映像のコントラストや明るさ等を向上できる。
なお、反射抑制層は、上記の例に限らず、光学シート20のどちらか片面だけ、例えば、映像源側のみに設けられる形態としてもよい。
このような層を設けることにより、例えば、映像源11が筐体30に着脱可能である場合に、映像源11を筐体30から外したときに、光学シート20が傷ついたり、汚れが付着したりや、埃やごみ等が付着したりして、映像の視認の妨げになることを抑制できる。
光学シート20は、上述したように、映像光Vを拡散する作用によって、非画素領域G2が起因となる非映像領域F2が観察者に視認されてしまうことを抑制する。
光学シート20による拡散作用が強すぎると、映像光Vが必要以上に拡散されてしまい、映像の質が劣化してしまう。一方、光学シート20による拡散作用が弱すぎると、非映像領域F2が観察者に視認されてしまう。したがって、光学シート20は、適切な拡散作用を備えるものとしなければならない。
また、この光学シート20による拡散作用は、その最適な強さは、映像源11やレンズ12との位置関係によっても変化する。
図5は、第1実施形態の光学シート20の単位形状による拡散角と輝度との関係の一例を示す図である。
光学シート20の単位形状が複数配列された界面のどちらかを通過した光の輝度と拡散角との関係が、例えば、図5のようになったとし、このうち、レンズ12を通して観察者に届く成分は、拡散角θが−φから+φの範囲の成分であるとする。この範囲に拡散される光の成分をその界面の拡散度合いの指標として用いれば、単位形状が複数配列された界面として適切な拡散作用を評価できる。
また、映像源11の画素領域G1が配列されている画素配列ピッチPPが変ると、必要な拡散作用の程度も変化するので、この画素配列ピッチPPも重要なパラメータとなる。
さらに、レンズ12と光学シート20の単位形状が複数形成された界面との間の距離が変化すれば、単位形状が複数形成された界面が映像光Vを拡散させる効果も変化する。
なお、表示装置1に用いられる映像源11の画素領域G1の画素配列ピッチPPは、400〜500ppi(pixel per inch)であり、本実施形態では、PP=0.0508mm(500ppi)である。
単位形状21a,22aは、いずれも光学シート20の厚み方向(Y方向、y方向)に凸となる形状である。また、レンズ12についても、複数のレンズを用いることが可能である。よって、レンズ12と単位形状21a,22aが複数形成された各界面201,202との間の距離K1,K2については、単位形状21a,22aの平均高さとなる位置から、レンズ12の中央(単一のレンズであれば主点)までの距離とする。
よって、上述の距離L1,L2は、表示層11eから、単位形状21a,22aの高さの平均高さとなる位置までとするとよい。
15≦θave1×L1/PP≦60 ・・・(式1)
15≦θave2×L2/PP≦60 ・・・(式2)
上記2式をともに満たす場合、非映像領域F2が観察者に視認されにくく、画素領域G1(画素)が独立して見えず、かつ、映像がぼけ過ぎない、良好な画像を観察することができた。
また、より厳しい条件、すなわち、
23≦θave1×L1/PP≦35 ・・・(式3)
23≦θave2×L2/PP≦35 ・・・(式4)
上記2式をともに満たす場合、最適な画像を観察することが可能であった。
また、θave1×L1/PP、θave2×L2/PPの少なくとも一方が35を超えると、画素領域G1が独立して見えないが、双方が23以上35以下を満たす場合に比べて、映像の鮮明度が若干低下する。そして、θave1×L1/PP、θave2×L2/PPの少なくとも一方が60より大きい場合、観察者に、画素領域G1が目立って見えることはないが、映像の解像度が低下して、その鮮明度が著しく損なわれ、詳細が確認不可となる。
したがって、上記(式1),(式2)をともに満たすことが好ましく、(式3),(式4)をともに満たすことがより好ましい。
また、光学シート20と映像源11とレンズ12との相対的な位置関係を考慮することにより、光学シート20による映像光Vを拡散する作用によって、非画素領域G2が起因となる非映像領域F2が観察者に視認されてしまうことを抑制する程度を示す指標を設定可能である。
D1=(P1/R1)×(1−(nb/na))×L1
D2=(P2/R2)×(1−(nd/nc))×L2
と定義することができる。
なお、本実施形態では、単位形状21aの屈折率n1は、第2光学層22の屈折率n2よりも大きいので、na=n1、nb=n2であり、nc=n2、nd=1である。
1.0≦D1/PP≦2.0 ・・・(式5)
1.0≦D2/PP≦2.0 ・・・(式6)
上記2式をともに満たす場合に、非映像領域F2が観察者に視認されにくく、画素領域G1(画素)が独立して見えず、かつ、映像がぼけ過ぎない、良好な画像を観察することができるとわかった。
仮に、D1/PP,D2/PPの少なくとも一方が1.0未満である場合、観察者に画素領域G1(画素)が独立して見え、非映像領域F2も観察者に視認されてしまう。また、D1/PP,D2/PPの少なくとも一方が2.0よりも大きい場合、観察者に映像がぼやけて視認される。したがって、上記(式5),(式6)をともに満たすことが好ましい。
1.2≦D1/PP≦1.7 ・・・(式7)
1.2≦D2/PP≦1.7 ・・・(式8)
上記2式をともに満たすならば、非映像領域F2が殆ど視認されず、画素領域G1(画素)が独立して見えず、かつ、映像がぼけ過ぎない、最適な画像を観察することが可能であった。
次に、単位形状21a,22aが形成された界面201,202において、その単位形状の配列ピッチP1,P2と、各界面と表示層11eとの距離L1,L2との関係について説明する。
光学シート20は、映像源11の表示層11eとの距離L1,L2に応じて、単位形状21a,22aの好ましい配列ピッチP1,P2が異なる。これは、光学シート20が表示層11eに近いと画素(画素領域G1)と単位形状との間でモアレが生じやすくなり、光学シート20が表示層11eから遠いと回折が生じやすくいなるためである。
単位形状21a,22aの配列ピッチP1,P2と距離L1,L2とは、
0.005≦P1/L1≦0.05 ・・・(式9)
0.005≦P2/L2≦0.05 ・・・(式10)
上記2式をともに満たすことが好ましく、
0.01≦P1/L1≦0.03 ・・・(式11)
0.01≦P2/L2≦0.03 ・・・(式12)
上記2式をともに満たすことがより好ましい。
本実施形態では、P1/L1=0.02、P2/L2=0.02であり、上記の好ましい範囲及びより好ましい範囲を満たしている。
また、P1/L1、P2/L2が0.05より大きい場合、単位形状21a,22aと画素(表示層11e)との距離が近すぎて、画素と単位形状21a,22aとの間でモアレが生じやすくなる。
従って、P1/L1、P2/L2が、ともに上記範囲を満たすことが好ましい。
さらに、本実施形態の光学シート20は、映像源側の面から入射角度0°で入射して観察者側に出射した透過光の半値角をαとし、透過光の輝度が最大輝度の1/20となる視野角をβとするとき、β≦5×αを満たすようにして形成されることが好ましい。
ここで、光学シート20の半値角αとは、光の輝度が最大値となる光学シート20のシート面の観察位置から、単位形状の配列方向及び延在方向において、光の輝度が最大値の半分の値になる観察角度のうち絶対値が最も大きい角度をいう。また、視野角βは、光の輝度が最大値となる光学シート20のシート面の観察位置から、単位形状の配列方向及び延在方向において、光の輝度が最大値の1/20の値になる観察角度のうち絶対値が最も大きい角度をいう。
また、非画素領域G2が起因となる非映像領域F2を目立たなくする効果をより効果的に奏する観点から、この視野角βは、半値角αに略等しいか、それに近い値であることがより望ましい。
図1に示すように、映像源11から出射した映像光Vは、光学シート20(20A,20B)の映像源側(+Y側、+y側)の面に入射する。そして、光学シート20に入射した映像光Vは、第1光学層21を透過して、第1光学層21及び第2光学層22との界面201に形成された複数の単位形状21aによって、単位形状21aの配列方向(x方向)に微少に拡散して第2光学層22内を透過する。
第2光学層22を透過した映像光Vは、第2光学層22空気との界面202に複数形成された単位形状22aによって、単位形状22aの配列方向(z方向)に微少に拡散して光学シート20の観察者側(−Y側、−y側)の面から出射する。
光学シート20を透過した映像光Vは、レンズ12(12A,12B)へ入射する。そして、レンズ12により、映像光Vが拡大され、観察者側(−Y側)へ出射する。
また、光学シート20の拡散作用を好ましい範囲とするためには、指標1の(式1)及び(式2)、又は、指標2の(式5)及び(式6)の少なくとも一方の組み合わせを満たすことが好ましく、双方を満たすことがより好ましい。これにより、画素(画素領域G1)が独立して見えずに、かつ、映像がぼけ過ぎずない、良好な画像を観察することができる。
さらに、光学シート20の拡散作用をより最適なものとするためには、より厳しい条件である指標1の(式3)及び(式4)、又は、指標2の(式7)及び(式8)の少なくとも一方の組み合わせを満たすことがより好ましい。
また、光学シート20は、前述の半値角αと視野角βとが、β≦5×αを満たすようにして形成されることが好ましい。
図7は、光学シート20の製造工程の一例を示す図である。図7では、光学シート20の製造装置の一部を示している。
光学シート20の製造装置700は、ロール状に巻き取られたシート状の基材21Aを供給するロール70と、第1ロール71、第2ロール72、第3ロール73、第4ロール74、第5ロール75、第6ロール76、ダイ77,78、紫外線照射器79,80を有している。
第1ロール71及び第4ロール74は、押圧ロールである。第2ロール72と第5ロール75とは、その外周面に単位形状21a,22aを賦形する凹形状が複数形成された成形型(ロール版)である。第3ロール73及び第6ロール76は、剥離ロールである。
続いて、第1光学層21の単位形状21aの上に、ダイ78から第2光学層22を形成する紫外線硬化型樹脂を塗布し、単位形状22aに対応する凹形状を有する成形型である第5ロール75を第4ロール74により押圧し、紫外線照射器80により紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させる。そして、第6ロール76により、第5ロール75から離型し、複数の単位形状22aが賦型された第2光学層22が形成される。
これにより、第1光学層21、第2光学層22が積層された状態となり、さらに、不図示の反射抑制層等を適宜設けたのち、所定の形状及び大きさに裁断することにより、光学シート20が完成する。
また、本実施形態の表示装置1は、光学シート20の両面に反射抑制層を備え、レンズ12の映像源側の面に反射抑制層12aを備えているので、迷光を抑制し、映像の明るさやコントラストを向上できる。
第2実施形態に示す光学シート40は、第3光学層43を第2光学層22の観察者側(−Y側、−y側)に備え、単位形状42aが、第2光学層42と第3光学層43との界面402に形成されている点が、第1実施形態の光学シート20とは異なる。したがって、以下の第2実施形態に関する説明において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図8は、第2実施形態の光学シート40を説明する図である。図8(a)は、光学シート40の単位形状41aの配列方向及び厚み方向に平行な断面における断面図であり、図8(b)は、図8(a)のb部断面図である。図8(c)は、図8(a)のc部詳細を示す図であり、図8(d)は、図8(b)のd部詳細を示す図である。
この光学シート40は、第1光学層41及び第2光学層42の界面401と、第2光学層42及び第3光学層43の界面402とに、それぞれ単位形状41a、単位形状42aが複数形成されている。また、光学シート40は、第1実施形態に示した表示装置1に適用可能である。
単位形状41aは、第1光学層41の観察者側の面に沿って、第1の方向(z方向)に延在し、延在方向に直交する第2の方向(x方向)に複数配列されている。また、単位形状41aは、配列方向及び厚み方向に平行な面(xy面)における断面形状が略円弧状に形成されたレンチキュラーレンズ形状である。
この単位形状42aは、第2光学層42の観察者側の面に沿うようにして、第2の方向(x方向)に延在し、延在方向に直交する第1の方向(z方向)に複数配列されており、配列方向及び厚み方向に平行な面(yz面)における断面形状が略円弧状に形成されたレンチキュラーレンズ形状である。
本実施形態では、単位形状41aと単位形状42aとは、その配列ピッチ及び曲率半径が等しく、P1=P2であり、R1=R2である。
また、本実施形態では、界面401,402を介して互いに隣接する領域の屈折率差、すなわち、第1光学層41の単位形状41aと第2光学層42との屈折率差Δn1と、第2光学層42と第3光学層43との屈折率差Δn2とは、それぞれ0.005≦Δn1≦0.2、0.005≦Δn2≦0.2を満たすように形成されている。
屈折率差Δn1,Δn2が0.005未満である場合、界面401,402での屈折率差が小さくなりすぎ、界面401.402における映像光の屈折が生じ難くなってしまい、十分な拡散作用が発揮されなくなるため望ましくない。また、屈折率差Δn1,Δn2が0.005未満である場合、界面401,402で隣接する領域の樹脂の屈折率のバラツキが拡散特性に影響が大きくなったり、波長分散の影響が大きくなったりするため好ましくない。
屈折率差Δn1,Δn2が0.2よりも大きい場合、界面401,402における光の屈折が大きくなりすぎてしまい、拡散作用が大きくなりすぎ、映像が不鮮明になるので望ましくない。また、屈折率差Δn1,Δn2が0.2よりも大きい場合、そのような屈折率差を有する層構成を実現するための材料コストが嵩んだりする。
第2光学層42は、第1実施形態の第2光学層22と同様に、光透過性の高いウレタンアクリレート樹脂や、エポキシアクリレート樹脂等の紫外線硬化型樹脂等により形成されている。
第3光学層43は、光透過性が高く、第2光学層42よりも屈折率が高い樹脂により形成されている。本実施形態の第3光学層43は、光透過性の高いウレタンアクリレート樹脂や、エポキシアクリレート樹脂等の紫外線硬化型樹脂等であって、第2光学層42よりも屈折率が高い樹脂により形成されている。
本実施形態では、第2光学層42の屈折率n2は、単位形状41a及び第3光学層43の屈折n1,n3よりも低い屈折率となっている。
また、光学シート40の映像源側(+Y側、+y側)や観察者側(−Y側、−y側)の面に、ハードコート機能、防汚機能、帯電防止機能等を有する層を適宜設けてもよいし、第3光学層43が、ハードコート機能や防汚機能、帯電防止機能等を有していてもよい。
また、本実施形態においても、表示装置1において、非映像領域F2が視認されにくく、画素領域G1(画素)が独立して見えず、かつ、映像がぼけ過ぎず、良好な画像を提供するという観点から、前述の指標1の(式1)及び(式2)、又は、指標2の(式5)及び(式6)の少なくとも一方の組み合わせを満たすことが好ましく、双方を満たすことがより好ましい。
さらに、光学シート40の拡散作用をより最適なものとするためには、より厳しい条件である指標1の(式3)及び(式4)、又は、指標2の(式7)及び(式8)の少なくとも一方の組み合わせを満たすことがより好ましい。
さらにまた、光学シート40は、前述の半値角α及び視野角βが、β≦5×αを満たすようにして形成されることが好ましい。
前述の第1実施形態の光学シート20の製造方法と同様に、第1光学層41上に第2光学層42が積層された積層体を形成する。そして、第2光学層42の単位形状42aによる凹凸を埋めて平面となるように、第2光学層42の単位形状42a側の面に、第3光学層43を形成する樹脂を塗布し硬化する。そして、反射抑制層をこの積層体の両面に適宜設け、所定の形状及び大きさに裁断することにより、光学シート40を製造することができる。
なお、光学シート40の製造方法は、上記の例に限らず、適宜選択して採用してよい。
また、本実施形態によれば、第3光学層43を第2光学層42の観察者側に備えるので、第3光学層43を、反射抑制機能や、ハードコート機能、帯電防止機能等を備えた層とすることができ、層数を低減することができる。
以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)各実施形態において、例えば、単位形状の配列ピッチP1、P2とその配列方向における形状幅W1,W2とが等しく、単位形状が互いに隣接して配列される例を示したが、これに限らず、単位形状の配列ピッチP1、P2が形状幅W1,W2より大きく、単位形状間に平面部が位置する形態としてもよい。
図9は、光学シート20の変形形態を説明する図である。図9(a)は、変形形態の光学シート20の単位形状21aの配列方向及び厚み方向に平行な断面を示し、図9(b)は、図9(a)のb部断面図である。図9(c)は、図9(a)のc部詳細を示す図であり、図9(d)は、図9(b)のd部詳細を示す図である。
また、第2光学層22の観察者側の面は、図9(b)に示すように、単位形状22aと平坦部22bとが交互に複数形成されている。この単位形状22a及び平坦部22bは、第2光学層22の観察者側の面に沿うようにして、第2の方向(x方向)に延在し、第1の方向(z方向)に複数配列されている。
この図9に示す光学シート20の変形形態は、単位形状21aの配列ピッチP1及び単位形状22aの配列ピッチP2、及び、界面201で隣接する単位形状21aと第2光学層22との屈折率差Δn1は、前述の第1実施形態と同じ範囲である。
また、図9に示す変形形態の光学シート20の拡散作用を好ましい範囲とするためには、指標1の(式1)及び(式2)、又は、指標2の(式5)及び(式6)の少なくとも一方の組み合わせを満たすことが好ましく、双方を満たすことがより好ましい。これにより、非映像領域F2が視認されにくく、画素領域G1が独立して見えず、かつ、映像がぼけ過ぎずない、良好な画像を観察することができる。
さらに、図9に示す変形形態の光学シート20の拡散作用をより最適なものとするためには、より厳しい条件である指標1の(式3)及び(式4)、又は、指標2の(式7)及び(式8)の少なくとも一方の組み合わせを満たすことがより好ましい。
さらにまた、図9に示す変形形態の光学シート20は、前述の半値角α及び視野角βが、β≦5×αを満たすようにして形成されることが好ましい。
なお、第1実施形態の光学シート20の変形形態を例に挙げて説明したが、これに限らず、この変形形態は、第2実施形態の光学シート40にも適用できる。
図10は、表示装置1の変形形態を説明する図である。
図10に示すように、光学シート20をレンズ12よりも観察者側(−Y側)に配置してもよい。このような配置を採用しても、表示装置1は、観察者に、画素領域G1が独立して見えず、非映像領域F2が視認されにくく、ぼやけの少ない鮮明な映像を表示することができる。
このような位置に光学シート20を配置した場合にも、屈折率差Δn1の範囲や、各指標に示す各式の数値範囲等は、第1実施形態に示した範囲を満たすとよい。
なお、図10に示す表示装置1の変形形態では、第1実施形態の光学シート20を用いる例を示したが、これに限らず、第2実施形態の光学シート40を用いてもよい。
また、各実施形態において、第1光学層21,41は、基材層の片面に複数の単位形状が賦形される形態を示したが、これに限らず、単層である形態としてもよい。
なお、より好ましくは、単位形状が複数形成された界面において、単位形状は、屈折率が低い光学層側へ凸となるように形成されることが好ましいが、これに限定されるものではない。
このような形態としては、例えば、表示面11a上に光学シート20,40が一体に積層された形態や、映像源11の表示面11aと光学シート20,40との間に、インデックスマッチング用の樹脂層等が充填された形態等が挙げられる。なお、このインデックスマッチング用の樹脂は、光学シート20,40の位置を決め、その位置を支持する機能を有してもよい。
このような形態とする場合、映像源11の表示面11aから光学シート20,40の観察者側の面までの間であって少なくとも映像光Vのうち観察者の眼Eに到達する光(観察者が視認する光)が透過する領域における部材間の界面における屈折率差は、0.3未満とすることが好ましい。このような形態とすることにより、映像光が透過する界面が減少し、界面での反射による光量損失等を低減できる。
11 映像源
11a 表示面
11e 表示層
12 レンズ
12a 反射抑制層
20,40 光学シート
21,41 第1光学層
21a,41a 単位形状
22,42 第2光学層
22a,42a 単位形状
43 第3光学層
30 筐体
Claims (15)
- 複数の画素領域が配列され映像光を出射する映像源と、
前記映像光を拡大して観察者側へ出射するレンズと、
前記映像源と前記レンズとの間、又は、前記レンズの観察者側に配置される光学シートと、
を備える表示装置であって、
前記光学シートは、2層以上の光学層が積層され、隣接する前記光学層の間の界面に凸状又は凹状の第1単位形状が複数形成され、隣接する前記光学層の間の他の界面又は前記光学層と空気との界面に凸状又は凹状の第2単位形状が複数形成されており、
前記第1単位形状は、前記光学シートの厚み方向に直交するシート面内の第1の方向に延在し、前記シート面内の前記第1の方向に直交する第2の方向に配列され、
前記第2単位形状は、前記光学シートの厚み方向に直交するシート面内の第2の方向に延在し、前記シート面内の前記第2の方向に直交する第1の方向に配列され、
前記光学シートの厚み方向から見て、前記第1単位形状と前記第2単位形状は、その延在方向が直交し、
前記第1単位形状の拡散角θにおける輝度をI1(θ)とし、前記レンズと前記第1単位形状が形成された界面との間の距離をK1とし、前記レンズの有効半径をR3としたとき、前記第1単位形状の平均拡散角θave1を、
と定義し、前記第1単位形状が形成された界面と前記映像源の表示層との間の距離をL1とし、前記画素領域が配列されている画素配列ピッチをPPとしたとき、
15≦θave1×L1/PP≦60
を満たし、さらに、
前記第2単位形状の拡散角θにおける輝度をI2(θ)とし、前記レンズと前記第2単位形状が形成された界面との間の距離をK2とし、前記レンズの有効半径をR3としたとき、前記第1単位形状の平均拡散角θave2を、
と定義し、前記第2単位形状が形成された界面と前記映像源の表示層との間の距離をL2とし、前記画素領域が配列されている画素配列ピッチをPPとしたとき、
15≦θave2×L2/PP≦60
を満たすこと、
を特徴とする表示装置。 - 請求項1に記載の表示装置において、
23≦θave1×L1/PP≦35
23≦θave2×L2/PP≦35
をともに満たすこと、
を特徴とする表示装置。 - 複数の画素領域が配列され映像光を出射する映像源と、
前記映像光を拡大して観察者側へ出射するレンズと、
前記映像源と前記レンズとの間、又は、前記レンズの観察者側に配置される光学シートと、
を備える表示装置であって、
前記光学シートは、2層以上の光学層が積層され、隣接する前記光学層の間の界面に凸状又は凹状の第1単位形状が複数形成され、隣接する前記光学層の間の他の界面又は前記光学層と空気との界面に凸状又は凹状の第2単位形状が複数形成されており、
前記第1単位形状は、前記光学シートの厚み方向に直交するシート面内の第1の方向に延在し、前記シート面内の前記第1の方向に直交する第2の方向に配列され、
前記第2単位形状は、前記光学シートの厚み方向に直交するシート面内の第2の方向に延在し、前記シート面内の前記第2の方向に直交する第1の方向に配列され、
前記光学シートの厚み方向から見て、前記第1単位形状と前記第2単位形状は、その延在方向が直交し、
前記第1単位形状は、前記光学シートの厚み方向に平行であって前記第2の方向に平行な断面における断面形状が略円弧状に形成され、
前記第2単位形状は、前記光学シートの厚み方向に平行であって前記第1の方向に平行な断面における断面形状が略円弧状に形成されており、
前記第1単位形状が配列されるピッチをP1とし、前記第1単位形状の前記断面形状の円弧状の形状の曲率半径をR1とし、前記第1単位形状が形成された界面を介して互いに隣接する領域の屈折率のうち屈折率が高い方の屈折率をnaとし、屈折率がnaよりも低い方の屈折率をnbとし、前記第1単位形状が形成された界面と前記映像源の表示層との間の距離をL1として、前記第1単位形状によって前記映像光が拡散される程度を表す指標としての拡散度D1を、
D1=(P1/R1)×(1−(nb/na))×L1
と定義し、
前記第2単位形状が配列されるピッチをP2とし、前記第1単位形状の前記断面形状の円弧状の形状の曲率半径をR2とし、前記第2単位形状が形成された界面を介して互いに隣接する領域の屈折率のうち屈折率が高い方の屈折率をncとし、屈折率がncよりも低い方の屈折率をndとし、前記第2単位形状が形成された界面と前記映像源の表示層との間の距離をL2として、前記第2単位形状によって前記映像光が拡散される程度を表す指標としての拡散度D2を、
D2=(P2/R2)×(1−(nd/nc))×L1
と定義し、
前記画素領域が配列されている画素配列ピッチをPPとしたとき、
1.0≦D1/PP≦2.0
1.0≦D2/PP≦2.0
をともに満たすこと、
を特徴とする表示装置。 - 請求項3に記載の表示装置において、
1.2≦D1/PP≦1.7
1.2≦D2/PP≦1.7
をともに満たすこと、
を特徴とする表示装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の表示装置において、
前記第1単位形状が配列されるピッチをP1とし、前記第1単位形状が形成された界面と前記映像源の表示層との間の距離をL1とし、
前記第2単位形状が配列されるピッチをP2とし、前記第2単位形状が形成された界面と前記映像源の表示層との間の距離をL2とするとき、
0.005≦P1/L1≦0.05
0.005≦P2/L2≦0.05
をともに満たすこと、
を特徴とする表示装置。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の表示装置において、
互いに隣接する前記光学層の間の界面において、該界面に隣接する領域の屈折率差は、0.005以上0.2以下であること、
を特徴とする表示装置。 - 請求項1から請求項6か1項に記載の表示装置において、
前記光学シートは、3層以上の前記光学層を有し、
前記第1単位形状及び前記第2単位形状は、隣接する前記光学層の間の異なる界面にそれぞれ複数設けられていること、
を特徴とする表示装置。 - 請求項7に記載の表示装置において、
前記光学シートは、その両面が平面状であること、
を特徴とする表示装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の表示装置において、
前記光学シートは、2層の前記光学層が積層されており、
前記第1単位形状は、2層の前記光学層の間の界面に複数設けられ、
前記第2単位形状は、2層のうち一方の前記光学層と空気との界面に複数設けられていること、
を特徴とする表示装置。 - 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の表示装置において、
前記映像源の表示面から前記光学シートの観察者側の面までの間であって、少なくとも前記映像光のうち観察者に到達する光が透過する領域には、空気層が存在していないこと、
を特徴とする表示装置。 - 請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の表示装置において、
前記映像源の表示面から前記光学シートの観察者側の面までの間であって、少なくとも前記映像光のうち観察者に到達する光が透過する領域における部材間の界面における屈折率差は、0.3未満であること、
を特徴とする表示装置。 - 請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の表示装置において、
前記光学シートの少なくとも一方の面には、反射抑制機能、防汚機能、帯電防止機能の少なくともいずれかを有する層が設けられること、
を特徴とする表示装置。 - 請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の表示装置において、
前記第1の方向は、前記光学シートの厚み方向から見て、前記画素領域の配列方向に対して、10°以上80°以下の角度をなすこと、
を特徴とする表示装置。 - 請求項1から請求項13までのいずれか1項に記載の表示装置において、
前記光学シートは、映像源側の面から入射角度0°で入射して観察者側に出射した透過光の半値角αとし、この透過光の輝度が最大輝度の1/20となる角度を視野角βとするとき、
β≦5×αを満たすこと、
を特徴とする表示装置。 - 請求項1から請求項14までのいずれか1項に記載の表示装置において、
前記光学シートと前記映像源との距離は、変更可能であり、所定の位置で固定可能であること、
を特徴とする表示装置。
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