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JP6957752B2 - 内燃機関および窒素富化装置 - Google Patents

内燃機関および窒素富化装置 Download PDF

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Description

この発明は、燃焼用空気として窒素富化空気を用い、酸素と燃料との混合比が理論混合比となるようにして燃焼を行う内燃機関、および、この種の内燃機関に好適な窒素富化装置に関する。
特許文献1には、車両用の内燃機関として、空気中の酸素を一部除去して窒素富化空気を生成し、この窒素富化空気を内燃機関の燃焼室に供給して、理論空燃比よりも大きな空燃比でもって燃焼を行うようにした内燃機関が開示されている。この特許文献1では、多数のポリイミド樹脂製中空糸を束状にまとめた窒素富化エア発生ユニットを用い、加熱加圧した空気を中空糸の中心孔に導入して、中空糸の壁を酸素分子が通過することによって、窒素富化空気を得る構成となっている。
上記特許文献1においては、酸素が排出される側の空間の構成について特には開示がなく、酸素が透過する中空糸の外側は大気つまり通常の酸素濃度の空気が存在するものと考えられる。従って、中空糸の壁の内側と外側との間で本質的に酸素分圧差が得られない。そのため、酸素を除去して窒素富化するためには、必然的に空気を高圧に加圧して中空糸に導入する必要があるが、このように空気を加圧したとしても、所望の窒素富化レベルを実現できない可能性がある。
特開2004−190570号公報
この発明においては、燃焼に供される窒素富化空気を得るための窒素富化装置に、酸素の除去を助成するスイープガスとして内燃機関の排気ガスを導入する。
内燃機関から排出される排気ガスは、酸素濃度が低いガスであるため、この排気ガスをスイープガスとして窒素富化装置に導入することによって、空気からの酸素除去の効率が向上する。
この発明によれば、窒素富化装置に導入されるスイープガスとして内燃機関自体が排出する排気ガスを利用することで酸素除去の効率が向上する。従って、窒素富化レベルを高く得ることが容易となる。
この発明に係る内燃機関の吸排気系の構成を模式的に示した説明図。 シート状の気体分離膜の例を示す説明図。 気体分離膜として中空状膜の例を示す説明図。 気体分離膜エレメントの一例を一部を切り開いた形で示す斜視図。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明が適用された一実施例の車両用内燃機関の吸排気系の構成を模式的に示した構成説明図である。内燃機関1は、主に理論混合比(ここで混合比とは酸素と燃料との混合比をいう)近傍での燃焼を行う内燃機関であり、例えば、ガソリンを燃料とする4ストロークサイクルの火花点火式内燃機関からなる。内燃機関1の各々の気筒には、筒内へ向けて燃料の供給を行う燃料噴射弁2と、筒内に形成された混合気への点火を行う点火プラグ3と、がそれぞれ設けられている。各気筒の燃焼室4には、吸気弁5によって開閉される吸気ポート6と、排気弁7によって開閉される排気ポート8と、がそれぞれ接続されている。なお、燃料噴射弁2を、吸気弁5上流の吸気ポート6へ向けて燃料を噴射するように配置した、いわゆる吸気ポート噴射形式の構成であってもよい。燃料噴射弁2による燃料の噴射量(換言すれば噴射期間)ならびに噴射時期、および点火プラグ3による点火時期は、エンジンコントローラ10によってそれぞれ制御される。
内燃機関1は、吸気の過給を行う過給機として例えばターボ過給機11を備えている。このターボ過給機11は、タービン12とコンプレッサ13とを含んで構成されている。
内燃機関1の吸気ポート6に至る吸気通路15の通路途中には、外部から取り込んだ空気から酸素を一部除去して窒素富化空気を生成する窒素富化装置16が配置されている。吸気通路15における窒素富化装置16の出口と吸気ポート6との間には、エンジンコントローラ10からの制御信号によって開度が制御される電子制御型スロットルバルブ17が配置されている。吸気通路15における窒素富化装置16の上流側には、ターボ過給機11のコンプレッサ13が位置し、さらに該コンプレッサ13の上流側に、外部から取り込まれる空気の流量(例えば質量流量)を計測するエアフロメータ18が設けられている。エアフロメータ18の上流側には、図示しないエアクリーナが配置されている。また、コンプレッサ13と窒素富化装置16との間には、コンプレッサ13により圧縮されて高温となった空気流を冷却する例えば水冷式あるいは空冷式のインタクーラ19が設けられている。
排気ポート8に接続された排気通路21の通路途中には、排気の浄化を行う三元触媒を用いた触媒コンバータ22が配置されている。この触媒コンバータ22は、タービン12の下流側に位置している。触媒コンバータ22の上流側つまりタービン12と触媒コンバータ22との間には、いわゆる排気空燃比を検出する空燃比センサ23が配置されている。空燃比センサ23としては、排気空燃比に応じた出力が得られるいわゆるリニア空燃比センサであってもよく、あるいは、理論空燃比相当よりもリーンであるかリッチであるかを示す出力が得られるいわゆるO2センサであってもよい。触媒コンバータ22の下流側には図示しない消音器が設けられており、排気通路21の先端は、この消音器を介して大気に開放されている。
また、触媒コンバータ22の下流側において、排気通路21から排気分岐通路25が分岐している。この排気分岐通路25の先端は、窒素富化装置16に接続されており、窒素富化装置16での酸素の除去を助成するスイープガスとして排気ガスを窒素富化装置16に導いている。排気分岐通路25の通路途中には、窒素富化装置16に導入される前に排気流を冷却する例えば水冷式あるいは空冷式の排気ガスクーラ26が設けられている。窒素富化装置16からさらに延びる排気分岐通路25の先端側は、そのまま大気に開放されていてもよく、あるいは図示しない消音器の上流側もしくは下流側かつ触媒コンバータ22の下流側で排気通路21と合流するように構成してもよい。
なお、エンジンコントローラ10には、上記のエアフロメータ18および空燃比センサ23のほかに、機関回転速度を示す図示せぬクランク角センサや、運転者によるアクセルペダルの踏み込み量を検出する図示せぬアクセル開度センサ、等の種々のセンサ類が接続されている。
窒素富化装置16は、図示しないエアクリーナを通して外部から取り込まれた空気が吸気通路15を介して導入される吸気室31と、排気分岐通路25を介して排気ガスが導入される排気室32と、これらの吸気室31と排気室32とを互いに隔てるとともに酸素が選択的に透過可能な気体分離膜33と、を備えている。従って、吸気室31を流れる空気の一部の酸素は、気体分離膜33を通して排気室32側へ移動する。吸気室31の入口側となる吸気通路15を吸気入口通路15Aとし吸気室31の出口側となる吸気通路15を吸気出口通路15Bと呼ぶこととすると、吸気入口通路15Aには大気と同様の組成(窒素約79%、酸素約21%)を有する空気が流れ、吸気出口通路15Bからは酸素の一部が除去されて相対的に窒素をより多く含む窒素富化空気が流れ出ることとなる。また、排気室32の入口側となる排気分岐通路25を排気入口通路25Aとし排気室32の出口側となる排気分岐通路25を排気出口通路25Bと呼ぶこととすると、排気入口通路25Aには本質的に酸素を殆ど含まない排気ガスが流れ、排気出口通路25Bからは気体分離膜33を透過した酸素が同伴した排気ガスが流れ出る。
気体分離膜33は、例えば公知の高分子膜からなり、図2に示すようなシート状膜であってもよく、図3に示すような中空状膜であってもよい。
すなわち、図2の例では、気体分離膜33が吸気室31と排気室32とを隔てるシート状膜33として構成される。シート状膜33は、それ自体で取り扱いが可能な自立膜であってもよく、あるいは、酸素を選択的に透過させる分離機能層とこれを支持する支持層とが積層された複合膜であってもよい。シート状膜33を挟んで吸気室31となる一方の側を矢印Aで示すように空気が流れ、排気室32となる他方の側を矢印Gで示すようにスイープガスとなる排気ガスが流れる。そして、空気流A中の酸素が矢印O2で示すようにシート状膜33を透過し、スイープガスとなる排気ガス流G中に排出される。なお、図では、空気流Aと排気ガス流Gとが同じ方向に流れるが、空気流Aと排気ガス流Gとが互いに反対方向に流れる構成であってもよい。
図3の例では、気体分離膜33が中空状膜33として構成される。すなわち、比較的に径が大きな管状あるいは比較的に径が細いいわゆる中空糸状に構成される。中空状膜33は、それ自体で取り扱いが可能な自立膜であってもよく、あるいは、酸素を選択的に透過させる分離機能層とこれを支持する支持層とが積層された複合膜であってもよい。複合膜の例では、例えば、中空状の支持層の外周表面に分離機能層が設けられる。一つの例では、中空状膜33の外側を矢印Aで示すように空気が流れ、中空状膜33の内側を矢印Gで示すようにスイープガスとなる排気ガスが流れる。なお、図では、空気流Aと排気ガス流Gとが同じ方向に流れるが、空気流Aと排気ガス流Gとが互いに反対方向に流れる構成であってもよい。
好ましい一つの実施例では、窒素富化装置16において、気体分離膜33として、上記シート状膜33が集積・一体化されたスパイラル型またはプリーツ型の気体分離膜エレメントが用いられる。そして、この気体分離膜エレメントが、排気室32の側に排気ガスの流れを導く流路を備えている。
図4は、スパイラル型の気体分離膜エレメント41の一構成例を示している。この気体分離膜エレメント41は、複数のガス通過孔(図示せず)が開口した集ガス管46を中心として、シート状をなす複数のリーフ42を空気側流路部材43とともにスパイラル状に巻回したものであり、この気体分離膜エレメント41を円筒状をなすケーシング(図示せず)の中に収容することで窒素富化装置16が構成される。
各々のリーフ42は、一部を展開かつ切り開いて示すように、シート状膜33aとシート状膜33bとを重ね合わせ、周縁部42aにおいて接着剤により互いに接着したものである。シート状膜33aとシート状膜33bとの間には、両者の対向面間でガスが通流し得るように連通する空隙を有するガス側流路部材45が挟み込まれている。連通する空隙を有するガス側流路部材45の構造としては、例えばネット、メッシュ、編み物が挙げられる。また、周縁部42aに加えて、仕切り部42bにおいてもシート状膜33aとシート状膜33bとが互いに接着されている。なお、周縁部42aおよび仕切り部42bは、ガス側流路部材45を介して、シート状膜33aとシート状膜33bとが互いに接着されていてもよい。これにより、リーフ42の内部(つまりシート状膜33とシート状膜33bとの間)に、矢印Gで示すように排気ガスがUターンする形に流れる流路47が形成されている。なお、仕切り部42bは、図4に図示される形状に限らず、リーフ42の内部に排気ガス流れの滞留を抑制し、シート状膜の全面に排気ガスが行き渡るように設けられることが好ましい。このリーフ42内の排気ガスの流路47は、一端が集ガス管46の入口部46aに連通し、他端が出口部に連通している。つまり、集ガス管46の入口部46aから矢印G1で示すように導入された排気ガスは、各リーフ42の内部のUターン形状の流路47を流れ、かつ集ガス管46の他端の出口部から矢印G2で示すように排出される。
また、各リーフ42の間に介在する空気側流路部材43は、隣接する2つのリーフ42の間に空気用の流路を確保するように、連通する空隙を有する構造が好ましく、例えばネット、メッシュ、編み物が挙げられる。空気は、円筒状をなすケーシングにおいて該ケーシングの一端部から他端部へと軸方向に沿って流れるように案内される。つまり、各リーフ42のシート状膜33の表面に沿って矢印Aで示すように空気が流れる。このように空気が流れる際に、シート状膜33を通して一部の酸素が排気ガス側へ通過する。そのため、矢印Aのように流れる空気は、窒素富化空気となって気体分離膜エレメント41から流れ出る。
なお、上述のスパイラル型の気体分離膜エレメント41に類似した構成は、国際公開WO2016/024523に記載されている。また、プリーツ型の気体分離膜エレメントの一構成例は、特開2007−222841号公報に記載されている。本発明においては、これらの公知の気体分離膜エレメントを用いることができる。
上記のように構成された内燃機関1においては、窒素富化装置16において空気から酸素を一部除去することによって窒素富化空気が生成され、この窒素富化空気が内燃機関1の燃焼室4に供給されて燃焼に供される。燃料噴射弁2から供給される燃料の噴射量およびスロットルバルブ17を介して燃焼室4に導入される窒素富化空気の流量は、空燃比センサ23を用いた公知のフィードバック制御によって、排気空燃比が理論空燃比相当のものとなるように、換言すれば燃焼室4における酸素と燃料との混合比が理論混合比となるように、それぞれ制御される。例えば、内燃機関1の発生トルクを何らかの形で検出ないし推定し、運転者の要求に応じたトルクが得られるようにスロットルバルブ17の開度を制御した上で、理論混合比となるように燃料噴射量をフィードバック制御することが可能である。これにより、排気ガス中のHC、CO、NOxが触媒コンバータ22の三元触媒によって同時に浄化される。
また、図示しない筒内圧センサによって筒内圧を検出することによって燃焼室4内の酸素濃度を推定することも可能であり、エアフロメータ18が検出する空気量と併せて燃焼室4内の酸素量を求めるようにしてもよい。
燃焼用の空気として酸素濃度が大気よりも低い窒素富化空気を用いることにより、理論混合比とするのに必要な空気量が増大する。つまり、見かけ上の空燃比が大となる。この結果、一般的なリーンバーンエンジンと同様に、燃焼温度が低くなり、燃焼効率が向上する。またポンピングロスも低減するため、燃焼効率の向上と併せて、燃料消費率が改善される。他方、一般的なリーンバーンエンジンとは異なり、燃料量に対し過剰となる酸素が存在しないので、燃焼温度が低いことによってNOxの発生が本質的に少なくなる上に、触媒下での還元処理が可能となる。従って、一般的な三元触媒でもって排気ガス中のHC、CO、NOxを同時に浄化することが可能である。
ここで、上記実施例のように窒素富化装置16にスイープガスとして内燃機関1の排気ガスを導入する構成にあっては、排気ガス中の酸素濃度が低いことから、気体分離膜33を介した酸素除去の効率が高くなる。つまり、気体分離膜33における酸素の透過量は、気体分離膜33を挟んで一方の側と他方の側とでの酸素分圧の差に依存する。燃焼により酸素が消費された排気ガスは、本質的に酸素濃度が非常に低いので、これをスイープガスとして利用することで、気体分離膜33を通した酸素の除去を効果的に助成することができる。従って、比較的小型の窒素富化装置16でもって窒素富化レベルを高く得ることが可能となる。換言すれば、吸気室31側と排気室32側とでの絶対圧の差が小さくても、酸素の除去を効率よく行うことができる。なお、窒素富化レベルは、スイープガスの流量で調整できる。スイープガスの流量の調整方法としては、例えば図1の排気分岐通路25に分配される排気ガスの分配比で行うことができ、分配比の調整手段としては、排気分岐通路25よりも下流の排気通路21に備わる流量調整バルブ(図示せず)が挙げられる。この流量調整バルブは、エンジンコントローラ10によって制御されてもよい。
例えば、理論空燃比が14.7であるとすると、見かけ上の空燃比を30前後まで高めるためには、大気中の約21%である酸素濃度を半減し、酸素10%、窒素90%程度の高い窒素富化レベルの窒素富化空気を生成する必要がある。仮に従来のように酸素の移動先が大気であると、本質的に酸素分圧差がないことから、過給機により絶対圧を高くしても酸素除去の効率は低く、従って、このような窒素富化レベルの高い窒素富化空気を得るのは一般に困難である。あるいは、車両への搭載が困難となるような非常に大型の窒素富化装置が必要となる。
これに対し、上記実施例によれば、車両に搭載可能な比較的小型の窒素富化装置16でもって高いレベルの窒素富化空気を容易に生成できる。特に、上記実施例では、三元触媒通過後の排気ガスが窒素富化装置16にスイープガスとして導入される。このように三元触媒を通過することで排気ガス中に残存していた酸素も消費されるため、窒素富化装置16に導入される排気ガスは酸素を殆ど含まないものとなる。従って、三元触媒を通過する前の排気ガスを導入した場合に比較して、酸素除去の効率がさらに高く得られるとともに、排気ガスによる酸素除去の助成作用がより安定したものとなる。
さらに上記実施例では、吸気室31へ導入される空気は、ターボ過給機11によって加圧されていることから、排気室32内の排気ガスよりも高い絶対圧とすることができる。このように空気を加圧することで、酸素除去がより効率的となる。
一実施例においては、上述した例のように、酸素10%、窒素90%程度の高い窒素富化レベルの窒素富化空気を生成することが可能であり、これにより、理論混合比での燃焼を見かけ上の空燃比が30程度のものとして実現することができる。
また、酸素除去を助成するスイープガスとなる排気ガスは、内燃機関1の運転ないし燃焼によって単純に生成されるガスであるので、スイープガスを生成するための付加的な装置が不要である。しかも、スイープガスの生成に伴って生じる追加的なエネルギ消費もない。従って、見かけ上の空燃比が高くなることで得られる燃料消費性能の向上がスイープガスの生成のために相殺されてしまうようなことがない。
以上、この発明の一実施例を詳細に説明したが、この発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、窒素富化装置としては上記実施例の高分子膜を利用したものに限らず、除去した酸素がスイープガスへと移動するものであれば、いかなる形式の窒素富化装置であってもよい。

Claims (7)

  1. 酸素と燃料との混合比が理論混合比近傍で運転する火花点火式内燃機関であって、
    外部の空気から酸素を一部除去して燃焼に供される窒素富化空気を得る窒素富化装置と、
    排気通路に設けられた三元触媒と、
    内燃機関の排気ガス中のHC、CO、NOxが上記三元触媒において同時に浄化されるように空燃比センサを用いて上記混合比を理論混合比近傍にフィードバック制御する手段と、
    を備え、
    上記窒素富化装置は、上記のフィードバック制御中に、酸素の除去を助成するスイープガスとして上記三元触媒を通過した排気ガスが導入され、
    このスイープガスにより酸素が一部除去されて得られた窒素富化空気が当該内燃機関の燃焼室に供給される、内燃機関。
  2. 上記スイープガスは、上記排気ガスが上記三元触媒を通過することで酸素を殆ど含まないガスとなっており、
    上記窒素富化装置に導入された外部の空気中の酸素の一部が上記スイープガスへ移動することで窒素富化空気が得られる、請求項1に記載の内燃機関。
  3. 上記窒素富化装置は、
    外部の空気が導入される吸気室と、
    上記排気ガスが導入される排気室と、
    酸素が選択的に通過する気体分離膜と、
    を備え、
    上記気体分離膜が上記吸気室と上記排気室とを隔成するように配置されている、請求項1または2に記載の内燃機関。
  4. 外部から取り込んだ空気を加圧する過給機をさらに備え、
    上記窒素富化装置に、上記過給機で加圧された空気が導入される、請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関。
  5. 酸素と燃料との混合比が空燃比センサを用いたフィードバック制御により理論混合比近傍で運転する火花点火式内燃機関に備わる窒素富化装置であって、
    この窒素富化装置は、
    外部の空気が導入され、窒素富化空気が排出される吸気室と、
    上記空気から酸素を一部除去する気体分離膜と、
    酸素の除去を助成するスイープガスとして、上記のフィードバック制御中の三元触媒によって浄化された内燃機関の排気ガスが導入される排気室と、
    を備え、
    上記吸気室から排出された窒素富化空気が上記内燃機関の燃焼室に供給されるように構成されるとともに、
    上記気体分離膜が上記吸気室と上記排気室とを隔成するように配置されている、窒素富化装置。
  6. 上記気体分離膜が、シート状膜または中空状膜である、請求項に記載の窒素富化装置。
  7. 上記気体分離膜が、上記シート状膜が集積・一体化されたスパイラル型またはプリーツ型の気体分離膜エレメントであり、
    上記気体分離膜エレメントは、上記排気室の側にガスの流れを導く流路を備えている、請求項に記載の窒素富化装置。
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