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JP6954440B1 - 光源装置、誘電体バリア放電ランプの点灯回路、誘電体バリア放電ランプの点灯方法 - Google Patents

光源装置、誘電体バリア放電ランプの点灯回路、誘電体バリア放電ランプの点灯方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フライバック方式の点灯回路によって誘電体バリア放電ランプを点灯させる場合において、誘電体バリア放電ランプの照度調整を可能にする。【解決手段】誘電体バリア放電ランプを点灯するための点灯回路は、直流電源と、直流電源の正極側端子に接続された一次側巻線と誘電体バリア放電ランプに接続された二次側巻線とを有するトランスと、直流電源と一次側巻線と寄生ダイオードを含むスイッチング素子とが直列に接続されてなる閉回路と、スイッチング素子のON/OFF制御を行う制御部とを備える。制御部は、スイッチング素子をON状態からOFF状態に遷移させる第一ステップと、第一ステップの後、一次側巻線を流れる回生電流がゼロ値に達した時点から、所定のOFF保持時間の経過後に、スイッチング素子をOFF状態からON状態に遷移させる第二ステップとを実行する。【選択図】図5

Description

本発明は、光源装置に関し、特に誘電体バリア放電ランプを備えた光源装置に関する。また、本発明は、誘電体バリア放電ランプの点灯回路及び点灯方法に関する。
誘電体バリア放電ランプを、フライバック方式の点灯回路によって点灯する技術は、従来知られている(例えば、特許文献1参照)。フライバック方式の点灯回路は、基本的にFET等のスイッチング素子を1個しか必要としないため、低コストであるという経済的利点がある。
特開平10−223384号公報 特開2000−92968号公報
近年、菌やウイルスの不活化に、紫外線を利用する技術の開発が進められている。本出願人も、誘電体バリア放電ランプの一種であるエキシマランプを用いて、殺菌やウイルスの不活化を行う技術を開発している(例えば、上記特許文献2参照)。
菌やウイルスの不活化のために誘電体バリア放電ランプを点灯して紫外線を出射させるに際し、利用者によっては紫外線の照度を調整したい事情が存在する場合がある。また、このような誘電体バリア放電ランプを含む光源装置が設置される場所は種々想定されるところ、設置場所によっては、高い照度の紫外線が要求される場合や、逆に人体等への影響に鑑みて低い照度の紫外線が要求される場合が考えられる。例えば、光源装置を天井に設置し、下方側に紫外線を照射することで空間中又は対象物表面の菌やウイルスを不活化する場合、天井高さの違いによっては、空間中又は対象物表面への紫外線照度が一定とならず、出力調整が必要となることがある。
しかしながら、従来、フライバック方式の点灯回路を用いて誘電体バリア放電ランプを点灯する場合には、誘電体バリア放電ランプから出射される光の照度を調整することが難しいという事情があった。この理由は以下の通りである。
誘電体バリア放電ランプを安定的に点灯させるためには、ランプに応じた最適な印加電圧を印加する必要がある。そして、この最適な印加電圧を実現するために、フライバック方式の点灯回路が備えるトランス(変圧器)は、予め最適な巻数が設定されている。特に、誘電体バリア放電ランプの点灯回路において、変圧比を変更することは、駆動周波数やランプへの投入電力が変化して多くのパラメータに影響を及ぼすことになるため、設計検証上、困難である。
誘電体バリア放電ランプを、プッシュプル方式やフルブリッジ方式の点灯回路を用いて点灯する場合には、スイッチング素子のON/OFF制御の周波数を変更させることで、印加電圧を調整することが可能である。しかし、フライバック方式の点灯回路の場合、この方法によって照度調整を行うことは技術的に困難である。
フライバック方式の点灯回路の場合、スイッチング素子のON/OFF制御の周波数(切替周波数)を上げるとランプに対する入力電力が増加しそうに見えるが、実際にはランプへの印加電圧が低下することで入力電力が小さくなる場合がある。逆に、周波数を下げると、ランプに対する入力電力が減少しそうに見えるが、実際にはランプへの印加電圧が上昇することで入力電力が大きくなる場合がある。かかる事情は、設計者の設計思想や思惑とは異なっているところ、実際に点灯照度の調整の煩雑化を招来し、点灯照度の調整に困難を生じさせることにつながる。
図1は、誘電体バリア放電ランプ用の、フライバック方式の点灯回路の構成の一例を示す回路ブロック図である。点灯回路90は、直流電源21、スイッチング素子22、スイッチング素子22の開閉制御を行う制御部94、平滑コンデンサ25、及びトランス30を備える。点灯回路90に設けられた出力端子(b1,b2)が、負荷としての誘電体バリア放電ランプ50に接続される。
誘電体バリア放電ランプ50は、誘電体からなる発光管(不図示)の外側面に形成された一対の電極(51,52)を備え、発光管内には所定の発光ガスが封入されている。これら一対の電極(51,52)は、トランス30の二次側巻線L2に接続されている。
一方、トランス30の一次側巻線L1は、スイッチング素子22を介して直流電源21に接続されており、スイッチング素子22がON状態になると、直流電源21から一次側巻線L1に対して一次側電流I1が流れる。スイッチング素子22は、制御部94からの制御信号G(t)に基づいてON/OFF制御が行われる。なお、スイッチング素子22は、寄生ダイオード23を含む構成である。この寄生ダイオード23は、スイッチング素子22に対して別途のダイオードを並列に接続したもので構成されていても構わないし、スイッチング素子22が、予めダイオードが寄生されたFET(電界効果トランジスタ)で構成されていても構わない。後者の場合、図1における寄生ダイオード23は、スイッチング素子22の一部をなすが、等価回路的に表示されたものである。
図2Aは、制御部94からの制御信号G(t)、トランス30の一次側巻線L1を流れる一次側電流I1、トランス30の二次側巻線L2の両端間電圧(二次側電圧)V2、及びトランス30の二次側巻線L2を流れる二次側電流I2の時間変化を模式的に示すタイミングチャートである。また、図2Bは、図2Aの一部を拡大した図面である。
時刻t1で制御信号G(t)がLowからHighに変化すると、スイッチング素子22がOFF状態からON状態に遷移し、トランス30の一次側電流I1が時間の経過と共に上昇する。その後、時刻t2で制御信号G(t)がHighからLowに変化すると、スイッチング素子22がON状態からOFF状態に遷移する。このとき、トランス30の二次側巻線L2に逆起電力が発生し、インパルス状の二次側電圧V2が生じる。この二次側電圧V2が、一対の電極(51,52)を介して誘電体バリア放電ランプ50の発光管内に印加され、光Ry1が出射する。
なお、誘電体バリア放電ランプ50は、発光管が誘電体で構成されており、発光管を挟むように一対の電極(51,52)を備えているところ、等価的にキャパシタ素子を構成している(以下では、「等価キャパシタC50」と表記する。)。このため、二次側電圧V2が印加されることで、誘電体バリア放電ランプ50によって構成される等価キャパシタC50に電荷が充電される。
二次側電圧V2の印加に伴いトランス30の二次側巻線L2には二次側電流I2が流れる。この二次側電流I2は、トランス30に蓄積されたエネルギーを放出しながら流れるため、時間の経過と共にゼロ値に近づく(時刻t2〜ta)。
二次側電流I2によって、トランス30に蓄積されたエネルギーの放出が完了すると、等価キャパシタC50に蓄積された電荷が放電される。この放電により、トランス30の二次側巻線L2には、先ほどとは逆向きの電流(二次側電流I2)が流れ、二次側電圧V2はゼロ値に近づくように変化する(時刻ta〜tb)。
等価キャパシタC50の放電が完了した後も、トランス30の二次側巻線L2が電圧源となって、等価キャパシタC50への充電を行いながら引き続き二次側電流I2を流し続ける。やがて、二次側電流I2の流れがなくなると、トランス30の一次側巻線L1に一次側電圧V1が誘起される。この誘起電圧は、直流電源21とは逆極性の電圧であるが、上述したように、スイッチング素子22には、寄生ダイオード23が設けられているため、この寄生ダイオード23を介して、一次側巻線L1には逆向きの一次側電流I1が流れる。この電流は「回生電流」と称される場合がある。このような回生電流が生じるのは、誘電体バリア放電ランプ50によって構成される負荷特有の事情である。
一次側電流I1は、徐々にゼロ値に近づくが、時刻t3においてスイッチング素子22が再びON状態になると、引き続き、時刻t1〜t2と同様に、一次側電流I1の値が増加していく。以下は、同様の現象が繰返し行われる。
ここで、仮に、制御信号G(t)の周波数を低下して、スイッチング素子22のON/OFFの切替周期を長くした場合について検討する。図2Aのタイミングチャートに示すように、スイッチング素子22がOFF状態からON状態になった後、トランス30の一次側電流I1は時間の経過と共に上昇する。この電流の上昇カーブの傾きは、トランス30の一次側巻線L1のインダクタンス値とトランス30に対する印加電圧(二次側電圧V2)に依存する。
スイッチング素子22のON/OFFの切替周期を長くすることは、スイッチング素子22のON時間が長くなることを意味する。図2Aに鑑みると、スイッチング素子22がON状態の間にわたって一次側電流I1の値は上昇を続けることになるから、スイッチング素子22のON時間が長くなると、スイッチング素子22をON状態からOFF状態に切り替える直前の時点における、一次側電流I1の値(図2A及び図2Bにおける一次側電流I1の正ピーク値)が高くなる。
スイッチング素子22をON状態からOFF状態に切り替えた際に、トランス30の二次側巻線L2側に生じる誘導エネルギーは、トランス30の一次側巻線L1のインダクタンス値と、一次側電流I1の2乗の積に比例する。このことは、スイッチング素子22のON/OFFの切替周期を長くすると、トランス30の二次側巻線L2に接続されている誘電体バリア放電ランプ50に投入される電力が上昇することを意味する。この結果、誘電体バリア放電ランプ50から出射される光Ry1の照度を低下することはできない。
言い換えれば、制御信号G(t)の周波数を低下させることで、誘電体バリア放電ランプ50から出射される光Ry1の照度を低下させるためには、トランス30の一次側電流I1の上昇カーブの傾きを緩やかにする必要がある。しかしながら、上述したように、トランス30の一次側電流I1の上昇カーブの傾きは、トランス30の一次側巻線L1のインダクタンス値に依存するため、この傾きを変更するためにはトランス30を付け替える必要が生じ、現実的ではない。
逆に、制御信号G(t)の周波数を上昇させて、スイッチング素子22のON/OFFの切替周期を短くした場合には、一定時間内に、誘電体バリア放電ランプ50に対して高電圧が印加される頻度が高くなるため、やはり照度を低下させることは困難である。
本発明は、上記の事情に鑑み、フライバック方式の点灯回路によって誘電体バリア放電ランプを点灯させる場合において、誘電体バリア放電ランプの照度調整を適切に行えるようにすることを目的とする。すなわち、本発明は、フライバック方式の点灯回路によって点灯制御され、照度調整が可能な誘電体バリア放電ランプを備えた光源装置を提供することを目的とする。また、本発明は、このような誘電体バリア放電ランプの点灯回路及び点灯方法を提供することを目的とする。
本発明は、誘電体バリア放電ランプと、前記誘電体バリア放電ランプを点灯するための点灯回路とを備えた光源装置であって、
前記点灯回路は、
直流電源と、
前記直流電源に接続された一次側巻線と、前記誘電体バリア放電ランプに接続された二次側巻線とを有するトランスと、
前記直流電源と、前記一次側巻線と、寄生ダイオードを含むスイッチング素子とが直列に接続されてなる閉回路と、
前記スイッチング素子のON/OFF制御を行う制御部とを備え、
前記制御部は、
前記スイッチング素子をON状態からOFF状態に遷移させる第一ステップと、
前記第一ステップの後、前記一次側巻線を流れる回生電流がゼロ値に達した時点から、所定のOFF保持時間の経過後に、前記スイッチング素子をOFF状態からON状態に遷移させる第二ステップとを実行することを特徴とする。
「発明が解決しようとする課題」の項で上述したように、誘電体バリア放電ランプには点灯に適した印加電圧が存在するため、照度調整の目的で印加電圧を変更することは現実的に困難である。誘電体バリア放電ランプに印加される電圧は、スイッチング素子がON状態からOFF状態に遷移することで、トランスの二次側巻線に誘起される逆起電力由来の電圧に対応し、この電圧は、スイッチング素子がON状態からOFF状態に遷移する時点におけるトランスの一次側巻線を流れる電流(一次側電流)に依存する。
上記構成によれば、スイッチング素子がOFF状態からON状態に遷移する第二ステップの実行タイミングが、回生電流がゼロ値に達する時点よりも後になる。トランスの一次側電流は、この第二ステップが実行された後、ゼロ値から上昇を開始し、再びスイッチング素子がOFF状態に遷移する迄の時間(ON時間)にわたって上昇する。
つまり、例えばON時間を実質的に一定にしておくことで、誘電体バリア放電ランプへの印加電圧を実質的に一定値に保つことができる。そして、トランスの一次側電流がゼロ値に達してから、所定のOFF保持時間の経過後に、スイッチング素子をOFF状態からON状態に遷移させることで、スイッチング素子のON/OFFのデューティ比が調整可能である。
例えば、ON時間とOFF時間の合計値に対するON時間の比率(デューティ比)を上昇させることで、単位時間内において、誘電体バリア放電ランプにインパルス状の電圧が印加される頻度が高まり、投入されるエネルギー量が上昇する。この結果、誘電体バリア放電ランプから出射される光の照度が上昇する。逆に、照度を低下させたい場合には、前記デューティ比を低下させればよい。
このデューティ比の調整に際しては、トランスの一次側電流がゼロ値に達してから、スイッチング素子をOFF状態からON状態に遷移させる制御(第二ステップ)を実行するまでの時間、すなわちOFF保持時間を調整すればよい。つまり、上記制御においては、スイッチング素子のON時間を調整することなく、誘電体バリア放電ランプから出射される光の照度を調整できる。この結果、誘電体バリア放電ランプの安定的な点灯を実現しつつ、照度の調整が可能となる。
例えば、同一の型の誘電体バリア放電ランプを備えた光源装置であっても、制御部において設定される前記OFF保持時間の値を予め異ならせておくことで、相対的に低い照度を示す光源装置や、相対的に高い照度を示す光源装置が実現される。
前記制御部は、前記トランスの前記二次側巻線の両端間の電圧値のリンギングが実質的に収束した後に、前記第二ステップを実行するものとしても構わない。
上述したように、前記点灯回路が備える前記制御部は、トランスを流れる回生電流がゼロ値に達した時点から所定のOFF保持時間の経過後に、スイッチング素子をOFF状態からON状態に遷移させる第二ステップを実行する。つまり、トランスの一次側電流(回生電流)がゼロ値に達してから、スイッチング素子がOFF状態からON状態に遷移する迄に、待ち時間が存在する。
しかし、トランスの回生電流がゼロ値に達した後であっても、トランスには一部のエネルギーが蓄積されている。この結果、トランスの二次側巻線と、負荷である誘電体バリア放電ランプに含まれるキャパシタ成分とで構成されるLC共振回路によって、共振現象が生じ、トランスの二次側巻線の両端間電圧(二次側電圧)が変動する。ただし、LC共振回路内には、誘電体バリア放電ランプやトランスの二次側巻線由来の抵抗成分が存在するため、徐々に二次側電圧の値は減衰する。つまり、二次側電圧は振動しながら減衰するリンギング波形を示す。
仮に、リンギングが生じている時間帯に、スイッチング素子がOFF状態からON状態に遷移すると、スイッチング素子の両端間電圧にリンギングが発生する。リンギングに伴う電圧変化にはばらつきがあるため、この時間帯にスイッチング素子がOFF状態からON状態に遷移すると、トランスに供給される励磁エネルギーの一定性が阻害されるおそれがある。その結果、トランスの二次側電圧が変動して誘電体バリア放電ランプがフリッカ点灯を起こす場合がある。
上記の構成によれば、二次側電圧のリンギングが実質的に収束した後に第二ステップが実行されるため、誘電体バリア放電ランプに対する印加電圧を安定化できる。
本明細書において、「二次側電圧のリンギングが実質的に収束する」とは、0Vからの二次側電圧の変動幅が、二次側電圧のピーク値に対して10%以下である場合を指し、より好ましくは5%以下である場合を指す。
前記制御部は、前記OFF保持時間を変更可能に構成されているものとしても構わない。
かかる構成によれば、同一の光源装置であっても照度調整が可能となる。この効果は、特に誘電体バリア放電ランプが紫外線を発するエキシマランプである場合に、顕著に現れる。
例えば、発光ガスにKrClが含まれる場合には、エキシマランプからは主たるピーク波長が222nm近傍の紫外線が出射される。また、例えば発光ガスにKrBrが含まれる場合には、エキシマランプからは主たるピーク波長が207nm近傍の紫外線が出射される。主ピーク波長が200nm以上、240nm以下の紫外線は、低圧水銀ランプからの波長254nmの成分を含む紫外線とは異なり、人体に照射されても、皮膚の角質層で吸収され、それよりも内側(基底層側)には進行しないため、細胞に吸収されてDNAが破壊されるというリスクが低い。このため、人間が存在する可能性のある空間内の菌やウイルスの不活化の用途に、前記エキシマランプを利用することができる。
ただし、低圧水銀ランプからの紫外線に比べると人体に対する影響が極めて低いとはいえ、利用者によっては、長時間にわたって高い照度で前記エキシマランプからの紫外線が人体に照射され続ける状況は回避したい場合が考えられる。また、後述するように本願出願時においては、人体に照射される紫外線の積算照射量に関して、ACGIH(American Conference of Governmental Industrial Hygienists:アメリカ合衆国産業衛生専門官会議)で定められている規制値以内にすることが推奨されている。
これらの紫外線を出射するエキシマランプを実際に設置する方法としては、例えば、天井に設置する方法が考えられる。この際、比較的高い天井にエキシマランプを設置する場合は、人体との距離は十分に確保されて積算照度量は少なくなるが、比較的低い天井にエキシマランプを設置する場合は、人体との距離が近くなり、積算照度量が多くなる。もし、照度が高いままに、人体との距離が近い環境でエキシマランプを運用しようとすれば、所定の積算照度量となるように点灯と消灯をそれに応じた比率で繰り返すことになる(例:10秒点灯、300秒消灯)。このような方法では、300秒にわたる消灯時間帯に殺菌や不活化が行われず、その間の感染のリスクが残存してしまう。
そこで、このような場合は出射される紫外線の照度を減じてエキシマランプを運用するのが好ましい。上記構成によれば、エキシマランプの照度を低く点灯できれば、人体に影響なく、より長い時間連続して照射することで、より一層感染のリスクを低減することが可能である。
また、上記構成によれば、エキシマランプの照度調整が可能であるため、例えば照射空間内に人間が存在する時間帯と、存在しない時間帯とで照度を変更することが可能であり、これによって、人体への影響を考慮しながらも菌やウイルスの不活化を行うことができる。
なお、ここで、「不活化」とは菌やウイルスを死滅させる又は感染力や毒性を失わせることを包括する概念を指し、「菌」とは細菌や真菌(カビ)等の微生物を指す。
前記制御部は、前記第一ステップと前記第二ステップとを繰り返し実行するものとしても構わない。例えば、前記第一ステップの実行終了時点から前記第二ステップの実行開始時点までの時間(OFF期間)が5〜300μ秒であり、前記第二ステップの実行終了時点から前記第一ステップの実行開始時点までの時間(ON期間)が1〜10μ秒とすることができる。このように、ON期間に対してOFF期間が長くなるよう各ステップが繰り返し実行されるのが好適である。
このとき、前記第一ステップと前記第二ステップとが繰り返し実行される期間内において、前記第一ステップは、それぞれ直前に前記第二ステップが実行された後、実質的に同一のON保持時間の経過後に実行されるものとしても構わない。
かかる構成によれば、第一ステップの実行によってスイッチング素子がON状態からOFF状態に遷移することにより発生するトランスの二次側電圧の大きさを、実質的に一定にできる。これにより、誘電体バリア放電ランプへの印加電圧が実質的に一定値に保たれるため、安定した点灯状態を保持できる。
本明細書において、「実質的に同一のON保持時間」とは、ON保持時間の変動幅が、ON保持時間の最大値に対して10%以内である場合を指し、より好ましくは5%以下である場合を指す。
前記制御部は、前記第一ステップと前記第二ステップとが繰り返し実行される期間内において、直前に前記第二ステップが実行された後で実質的に同一の第一ON保持時間の経過後に前記第一ステップを実行する通常制御モードと、直前に前記第二ステップが実行された後で前記第一ON保持時間よりも長い第二ON保持時間の経過後に前記第一ステップを実行する特別制御モードとを有し、
前記特別制御モードの実行頻度は、前記通常制御モードの実行頻度よりも少ないものとしても構わない。
上述したように、前記制御部は、回生電流がゼロ値に達した時点から所定のOFF保持時間の経過後に、前記スイッチング素子をOFF状態からON状態に遷移させる第二ステップを実行する。このため、OFF保持時間を長く設定した場合には、直前に電圧が印加されることで誘電体バリア放電ランプの発光管内に発生したプラズマが消滅又は減衰する場合がある。かかる状況になると、直前と同様のインパルス状の電圧(二次側電圧)が誘電体バリア放電ランプに対して印加されても、点灯状態が継続せずに立ち消える可能性がある。
上記構成によれば、スイッチング素子をON状態に維持する時間(ON保持時間)を一時的に長くすることで、その後にスイッチング素子をOFF状態に遷移したときに誘電体バリア放電ランプに対して印加される電圧が一時的に高められる。この結果、OFF保持時間が長く設定されて、誘電体バリア放電ランプの発光管内のプラズマが消滅又は減衰していた場合であっても、発光ガスに含まれる原子を励起してラジカルを発生させられるため、発光状態を安定して継続できる。
なお、前記特別制御モードの実行頻度は、前記通常制御モードの実行頻度と比較して充分少ないものとして構わない。具体的には、特別制御モードが実行される時間帯の合計時間は、通常制御モードが実行される時間帯の合計時間に対して10%以下であるのが好ましく、3%以下であるのがより好ましい。
前記制御部は、直前に前記第二ステップが実行された後で実質的に同一の第一ON保持時間の経過後に前記第一ステップを実行する通常制御モードと、前記通常制御モードよりもON状態とOFF状態との間の切替周波数が高い特別制御モードとを有し、
前記特別制御モードは、前記通常制御モードの間に挿入される制御モードであり、当該特別制御モードの実行頻度は、前記通常制御モードの実行頻度よりも少ないものとしても構わない。
切替周波数が高められることで、単位時間内に誘電体バリア放電ランプに対して印加されるエネルギーが高められる。この結果、OFF保持時間が長く設定されて、誘電体バリア放電ランプの発光管内のプラズマが消滅又は減衰していた場合であっても、発光ガスに含まれる原子を励起してラジカルを発生させることができるため、発光状態を安定して継続できる。また、高い電力を定期的に加えることによりランプのガラス歪を抑えて、ランプの破損を未然に防ぐという副次的効果も得られる。
前記制御部は、少なくとも前記誘電体バリア放電ランプの点灯が開始する前の始動時において、前記特別制御モードを実行するものとしても構わない。
これに対し、上記構成によれば、点灯初期(起動時)において、定常時に対して誘電体バリア放電ランプに対する印加電圧が高められたり、パルス電圧の印加頻度が高められるため、誘電体バリア放電ランプの始動性を改善する効果が期待できる。
本発明は、誘電体バリア放電ランプを点灯するための点灯回路であって、
直流電源と、
前記直流電源に接続された一次側巻線と、前記誘電体バリア放電ランプに接続された二次側巻線とを有するトランスと、
前記直流電源と、前記一次側巻線と、寄生ダイオードを含むスイッチング素子とが直列に接続されてなる閉回路と、
前記スイッチング素子のON/OFF制御を行う制御部とを備え、
前記制御部は、
前記スイッチング素子をON状態からOFF状態に遷移させる第一ステップと、
前記第一ステップの後、前記一次側巻線を流れる回生電流がゼロ値に達した時点から、所定のOFF保持時間の経過後に、前記スイッチング素子をOFF状態からON状態に遷移させる第二ステップとを実行することを特徴とする。
また、本発明は、点灯回路を用いた誘電体バリア放電ランプの点灯方法であって、
前記点灯回路は、
直流電源と、
前記直流電源に接続された一次側巻線と、前記誘電体バリア放電ランプに接続された二次側巻線とを有するトランスと、
前記直流電源と、前記一次側巻線と、寄生ダイオードを含むスイッチング素子とが直列に接続されてなる閉回路とを備えており、
前記スイッチング素子をON状態からOFF状態に遷移させる第一ステップと、
前記第一ステップの後、前記一次側巻線を流れる回生電流がゼロ値に達した時点から、所定のOFF保持時間の経過後に、前記スイッチング素子をOFF状態からON状態に遷移させる第二ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、フライバック方式の点灯回路を用いながらも、誘電体バリア放電ランプの照度調整を適切に行うことができる。
誘電体バリア放電ランプ用の、フライバック方式の点灯回路の構成の一例を示す回路ブロック図である。 フライバック方式の点灯回路を用いて一般的なスイッチング制御を行ったときの、制御信号G(t)、一次側電流I1、二次側電圧V2、及び二次側電流I2の時間変化を模式的に示すタイミングチャートである。 図2Aの一部分を拡大した図面である。 本発明に係る光源装置の構成を模式的に示すブロック図である。 誘電体バリア放電ランプの外観の一例を模式的に示す斜視図である。 誘電体バリア放電ランプの外観の一例を模式的に示す斜視図であり、図4Aから一部の要素を除去した図面である。 本実施形態の点灯回路を用いてスイッチング制御を行ったときの、制御信号G(t)、一次側電流I1、二次側電圧V2、及び二次側電流I2の時間変化を模式的に示すタイミングチャートである。 誘電体バリア放電ランプから出射される光Ry1の照度とOFF時間との関係を示すグラフである。 図5の一部分を拡大した図面である。 別実施形態の点灯回路を用いてスイッチング制御を行ったときの、制御信号G(t)及び二次側電圧V2の時間変化を模式的に示すタイミングチャートである。 別実施形態の点灯回路を用いてスイッチング制御を行ったときの二次側電圧V2の時間変化を模式的に示すタイミングチャートである。 別実施形態の点灯回路を用いてスイッチング制御を行ったときの二次側電圧V2の時間変化を模式的に示すタイミングチャートである。 別実施形態の点灯回路を用いてスイッチング制御を行ったときの二次側電圧V2の時間変化を模式的に示すタイミングチャートである。 別実施形態の点灯回路を用いてスイッチング制御を行ったときの二次側電圧V2の時間変化を模式的に示すタイミングチャートである。
本発明に係る誘電体バリア放電ランプの点灯回路、誘電体バリア放電ランプの点灯方法、及び光源装置の実施形態につき、以下において図面を参照して説明する。なお、図1と共通の要素については、同一の符号が付されると共に、その説明が適宜簡略化又は割愛される。
[構成]
図3は、本発明に係る光源装置の構成を模式的に示すブロック図である。光源装置1は、誘電体バリア放電ランプ10、及びこの誘電体バリア放電ランプ10を点灯駆動するための点灯回路2を備える。図3に示すように、点灯回路2は、直流電源21と、トランス30の一次側巻線L1と、スイッチング素子22とが直列に接続されてなる閉回路c1を備えている。
(誘電体バリア放電ランプ10)
図4A及び図4Bは、誘電体バリア放電ランプ10の外観を模式的に示す斜視図である。ただし、図4A及び図4Bに図示される構造は、あくまで一例であり、本発明に係る光源装置1が備える誘電体バリア放電ランプ10の構造は、任意である。
図4Aに示すように、誘電体バリア放電ランプ10は、一方の面に光取り出し面43が形成された蓋部41と、本体ケーシング部42を備える。図4Bは、図4Aから蓋部41の一部の図示を除去した状態の模式図である。図4Bに示す例では、誘電体バリア放電ランプ10は、複数の発光管15と、各発光管15に対して電圧を印加するための電極(11,12)を備える。電極(11,12)は、それぞれ接続部(44a,45a)を介して電源線(44,45)に接続される。電源線(44,45)は、点灯回路2に接続されている。
発光管15は、石英ガラス等の誘電体で構成されており、内部には所定の発光ガスが封入されている。電極(11,12)に対して、例えば1kHz〜5MHz程度の高周波電圧が印加されると、発光管15を介して発光ガスに対して前記電圧が印加される。このとき、発光ガスが封入されている放電空間内で放電プラズマが生じ、発光ガスの原子が励起されてエキシマ状態となり、この原子が基底状態に移行する際にエキシマ発光を生じる。
誘電体バリア放電ランプ10から出射される光Ry1の波長は、封入される発光ガスの物質に依存して決定される。例えば、発光ガスとしてKrClを含む場合、誘電体バリア放電ランプ10から出射される光Ry1は、主たるピーク波長が222nm近傍のスペクトルを示す。発光ガスにKrBrが含まれる場合には、前記光Ry1は主たるピーク波長が207nm近傍のスペクトルを示す。発光ガスにArFが含まれる場合には、前記光Ry1は主たるピーク波長が193nm近傍のスペクトルを示す。ただし、本発明において、誘電体バリア放電ランプ10の発光管15内に封入されるガス種は任意であり、得たい光Ry1の波長に応じて適宜選択されるものとして構わない。また、波長を長波長側に変換する目的で、発光管15の管壁や光取り出し面43に、蛍光体が塗布されているものとしても構わない。
(点灯回路2)
図3に示す点灯回路2は、フライバック方式の回路であり、図1に示した点灯回路90と実質的に共通である。すなわち、点灯回路2は、直流電源21と、回生機能付きのスイッチング素子22と、トランス30を備える。トランス30は、一次側巻線L1と二次側巻線L2を備える。トランス30の一次側巻線L1が備える端子のうち、第一端子a1は直流電源21の正極側端子に接続され、第二端子a2はスイッチング素子22を介して直流電源21の負極側端子に接続されている。スイッチング素子22は、例えば寄生ダイオード23を含むことで、回生機能が実現されている。
直流電源21は、例えば不図示の商用電源をAC/DC変換するAC/DCコンバータによって構成されるものとしても構わない。点灯回路2が備える平滑コンデンサ25は、電圧波形を平滑化するために設けられている。また、直流電源21は、電池で構成されても構わない。
本実施形態の点灯回路2は、スイッチング素子22に対するON/OFF制御を行うための制御部24を備える。この制御部24は、点灯回路90が備える制御部94と比較すると、スイッチング素子22に対して異なる制御を行う。以下、制御部24が行う制御内容について、タイミングチャートを参照して説明する。
図5は、本実施形態の点灯回路2において、制御部24からの制御信号G(t)、トランス30の一次側巻線L1を流れる一次側電流I1、トランス30の二次側巻線L2の両端間電圧(二次側電圧)V2、及びトランス30の二次側巻線L2を流れる二次側電流I2の時間変化を模式的に示すタイミングチャートを、図2にならって図示したものである。
図2Aに示すタイミングチャートによれば、点灯回路90が備える制御部94は、回生動作中の一次側電流I1(回生電流)がゼロ値に達する時点よりも前に、スイッチング素子22をOFF状態からON状態に遷移させていた。具体的には、例えば図2Aにおいて、スイッチング素子22がOFF状態からON状態に遷移される時刻t3は、回生動作中の一次側電流I1がゼロ値に達する時刻t2zよりも前である。
これに対し、本実施形態の点灯回路2が備える制御部24は、図5に示すように、一次側電流I1がゼロ値になった後、所定時間(以下、「OFF保持時間Ts」と記載する)の経過後に、スイッチング素子22をOFF状態からON状態に遷移させる制御を行う。なお、スイッチング素子22をON状態からOFF状態に遷移させる制御(例えば時刻t2,t4,t6における制御)が「第一ステップ」に対応し、スイッチング素子22をOFF状態からON状態に遷移させる制御(例えば時刻t1,t3,t5,t7における制御)が「第二ステップ」に対応する。
従来は、誘電体バリア放電ランプの照度調整を行うことが予定されていなかった。また、電源回路に搭載されているスイッチング素子22の発熱を低減して消費電力を削減しつつ電源効率を高める観点から、スイッチング素子22のOFF時間を短くして同期整流を行う工夫が行われていた。このため、図2Aを参照して上述したように、従来は、一次側電流I1がゼロ値に達するよりも前の時点で、スイッチング素子22をOFF状態からON状態に遷移させ、ゼロ電圧スイッチング(ZVS)を実現していた。
これに対し、本実施形態の点灯回路2では、意図的にOFF保持時間Tsを設けることで、スイッチング素子22をOFF状態からON状態に遷移させるタイミングを遅らせている。より詳細には、図5に示すように、回生動作中の一次側電流I1(回生電流)がゼロ値に達する時刻t2aよりも後の時刻t3において、制御部24は制御信号G(t)をLowからHighに変化させ、スイッチング素子22をOFF状態からON状態に遷移させている。これにより、単位時間内に、誘電体バリア放電ランプ10に対して高電圧(二次側電圧V2)が印加される頻度が低下するため、光Ry1の照度が低下する。そして、このOFF保持時間Tsが適宜調整されることで、光Ry1の照度を調整することが可能となる。つまり、マイクロ秒単位(1000μ秒以下)の短い点灯周期におけるOFF保持時間が可変されることで、光Ry1の照度を調整することが可能となる。これは、誘電体バリア放電ランプ10から放射される光Ry1の光量(紫外線量)を、秒単位のON/OFF制御に依存することなく調整できることにもなる。また、この方法によれば、スイッチング素子22のON/OFFの切替周波数が低下するため、スイッチング素子22における電力損失の問題も緩和される。
下記表1は、OFF保持時間Tsを変更した以外は同一の条件で制御部24から制御信号G(t)をスイッチング素子22に入力したときの、誘電体バリア放電ランプ10に対する入力電圧(二次側電圧V2)、入力電流(二次側電流I2)、入力電力、及び照度を対比した結果である。
なお、検証には図4A〜図4Bに図示された誘電体バリア放電ランプ10が用いられた。詳細には、以下の通りである。
・発光管15: 石英ガラス製、寸法:直径Φ6.1mm×長さ70mm、本数:4本
・主たる発光ガス: KrCl
・光取り出し面43: 寸法:60mm×45mmの矩形状
・直流電源21の電圧: 500V
Figure 0006954440
モード#1〜モード#4は、それぞれ制御部24においてOFF保持時間Tsの設定値を調整することで、スイッチング素子22のON時間に対するOFF時間の長さの割合を異ならせた場合に対応する。なお、いずれのモードにおいても、ON時間は共通の7.14μsに設定された。
なお、表1において、「周期」とは、スイッチング素子22がOFF状態からON状態に遷移した後、再び、OFF状態からON状態に遷移する迄の時間に対応する。周波数は、周期の逆数である。
表1の結果によれば、スイッチング素子22のOFF時間を変更しても、二次側電圧V2の値が実質的に同一の範囲内を示していることが分かる。つまり、誘電体バリア放電ランプ10を安定的に点灯できる印加電圧が維持できていることが分かる。
そして、モード#1、モード#2、モード#3、モード#4の順に、照度が低下していることが分かる。つまり、OFF保持時間Tsを長くすることで照度を低下でき、逆に、OFF保持時間Tsを短くすることで照度を上昇できることが確認される。
特に、本実施形態のようにOFF保持時間Tsを設けてスイッチング周期を延ばすことにより、単位時間あたりにスイッチング素子22のON/OFF切替頻度が低減する。この結果、スイッチング素子22の発熱が低減されるので、冷却系統を軽量化・小型化できるという副次的な効果も奏する。
図6は、表1とは別の条件でON時間を固定し(6.3μ秒)、異なるOFF時間
の下で誘電体バリア放電ランプ10を点灯させたときの、誘電体バリア放電ランプ10から出射される光Ry1の照度とOFF時間との関係をグラフ化したものである。光Ry1の照度は、誘電体バリア放電ランプ10から50cm離れた位置に設置された照度計によって測定された値が採用された。
図6によれば、OFF時間を長くするほど光Ry1の照度が低下できていることが確認される。この結果は、ON時間が異なる値で固定された表1に示す結果と同じ傾向を示すものである。
なお、実際に運用する場合の一例としては、誘電体バリア放電ランプ10に対して「高照度モード」と「低照度モード」とが設定可能に構成されているものとしても構わない。この場合において、いずれのモードにおいてもON時間は共通とされる一方、OFF時間が異なるように設定されることで、「高照度モード」と「低照度モード」とが切り替えられるものとして構わない。より具体的な一例として、「低照度モード」時には、ON時間が5μ秒、OFF時間が200μ秒に設定される一方、「高照度モード」時には、ON時間が5μ秒、OFF時間が10μ秒に設定される。なお、照度が複数段階に設定できるものとしても構わない。例えば、上記表1に示したような例であれば、照度が4段階で調整可能な誘電体バリア放電ランプ10が実現される。
ところで、光源装置1を菌やウイルスの不活化目的で利用する場合、誘電体バリア放電ランプ10から出射される光Ry1は、紫外域の波長を示す。上述したように、KrClやKrBrを含む発光ガスが封入された発光管15を含む誘電体バリア放電ランプ10によれば、主ピーク波長が200nm以上、240nm以下の波長域の光Ry1を発する。この波長域は、低圧水銀灯から出射される波長254nmの紫外線とは異なり、DNAが破壊されるというリスクがほとんど存在しないとされている。しかしながら、本願出願時においては、この波長域においても、人間が存在する空間における紫外線の取扱に際しては規制が課せられており、ACGIHで定められている規制値以内にすることが推奨されている。
図2A〜図2Bを参照して説明した制御方法を用いてこの規制値を満たそうとすると、例えば、10秒点灯した後に300秒消灯するというような制御を行う必要が生じる。言い換えれば、誘電体バリア放電ランプ50は、点灯と消灯が繰り返されることで、積算照射量が規制値以内となるように設定される。
これに対し、図5を参照して説明した本実施形態の制御方法によれば、OFF保持時間Tsの調整によって、誘電体バリア放電ランプ10から出射される光Ry1の照度自体を調整できるため、例えば、OFF保持時間Tsを長く設定しておくことで、点灯時間をより長く設定でき、場合によっては常時点灯しながらもACGIHの規制値を満たすことが可能となる。この結果、菌やウイルスに対する不活化機能が高められる。
更に、誘電体バリア放電ランプに封入された発光ガスの種類によっては、一度消灯すると、再び点灯するのが困難な場合があるため、始動補助用の光源(例えばLED光源)が搭載される場合がある。点灯と消灯を繰り返す制御が行われる場合には、必然的にこの始動補助用のLED光源の点灯回数や点灯時間が増える。これに対し、本実施形態の制御方法によれば、ACGIHの規制範囲内を満たしつつ点灯時間をより長く設定することが可能となるため、始動補助用のLED光源の点灯回数や点灯時間が減少し、長寿命化に寄与する。
ところで、上述した制御によれば、一次側電流I1がゼロ値に達してから、スイッチング素子22をON状態に遷移するまでの待機時間(OFF保持時間Ts)を設けたことで、二次側電圧V2の変動期間が発生する可能性がある。この、二次側電圧V2の変動を、「リンギング」と称する。
図7は、図5の一部を拡大した図面であり、二次側電圧V2の変動を一部誇張して表示した図面である。以下において、二次側電圧V2の挙動について説明する。
「発明を解決しようとする課題」の項で上述したように、時刻tbにおいて二次側電流I2の流れがなくなると、トランス30の一次側巻線L1に一次側電圧V1が誘起され、一次側巻線L1には逆向きの一次側電流I1(回生電流)が流れ始める。この一次側電流I1(回生電流)は、スイッチング素子22がOFF状態においては、一次側巻線L1の第一端子a1が直流電源21の正極側端子と同電位になるまで流れ続け、やがてゼロ値に達する。
一方、トランス30の二次側は、二次側巻線L2と、誘電体バリア放電ランプ50によって構成される等価キャパシタC50とよって、LC共振回路が形成されている。このため、トランス30に蓄積されたエネルギーに基づき、等価キャパシタC50に対する充電と放電が繰り返される。この結果、等価キャパシタC50への充電中は二次側電圧V2が正値を示し、逆に等価キャパシタC50からの放電中は二次側電圧V2は負値を示すこととなり、リンギングが発生する。このリンギングの周波数は、等価キャパシタC50のキャパシタンスと二次側巻線L2のインダクタンスによって決定される。
なお、LC共振回路内には、誘電体バリア放電ランプ50やトランス30の二次側巻線L2由来の抵抗成分が存在する。このため、徐々に二次側電圧V2の値は減衰する。つまり、一次側電流I1がゼロ値に達した時刻t2aの後、二次側電圧V2は正負の間を振動しながら減衰し、やがて収束する(図7内のリンギング期間Tv2)。
リンギング期間Tv2内において、二次側電圧V2の変動が比較的大きい場合には、再びスイッチング素子22をONにする時刻t3を、リンギング期間Tv2の終了後に設定するのが好適である。これにより、次にスイッチング素子22がOFFにされる際(時刻t4:図5参照)にトランス30の二次側巻線L2に誘起される二次側電圧V2の大きさを、常に実質的に一定に保つことができる。仮に、リンギング期間Tv2中にスイッチング素子22がON状態に遷移すると、特にリンギングの周波数が高い場合には、このスイッチング素子22をONにした時点における二次側電圧V2の値が、直前の制御信号G(t)に基づいてスイッチング素子22をONにした時点における二次側電圧V2の値と異なる可能性がある。つまり、スイッチング素子22のON/OFF制御を繰り返し実行した場合に、二次側電圧V2の値にゆらぎが生まれ、誘電体バリア放電ランプ50から出射される光Ry1にフリッカが生じる可能性がある。
これに対し、図7に示したように、二次側電圧V2のリンギングが実質的に収束した後(時刻t3)に、スイッチング素子22をONにする制御が行われることで、次のタイミングでスイッチング素子22がOFFにされたときに誘電体バリア放電ランプ50に対して印加される電圧を安定化できる。このとき、スイッチング素子22をONにするタイミングは、二次側電圧V2の変動幅がピーク値に対して10%以下に収まる時刻になるように、制御部24によってOFF保持時間Tsが設定されるものとして構わない。
[別実施形態]
以下に、本発明に係る光源装置1又は点灯回路2の別実施形態を説明する。
〈1〉上述したように、本実施形態の点灯回路2が備える制御部24は、OFF保持時間Tsの経過後にスイッチング素子22をOFF状態からON状態に遷移させる制御を行う。そして、光Ry1の照度を低下させる際には、このOFF保持時間Tsの値が長く設定される。この場合、必然的にスイッチング素子22のON/OFF切替の周波数が低くなる。
スイッチング素子22のON/OFF切替の周波数が低くなることは、単位時間あたりに、誘電体バリア放電ランプ10に対してインパルス状の電圧(二次側電圧V2)が印加される頻度が低下することを意味する。このような制御が継続されると、OFF保持時間Tsの値や連続点灯時間の長さによっては、誘電体バリア放電ランプ10が立ち消えする場合がある。
かかる立ち消えを防止する観点で、例えば、図8Aに模式的に示すように、点灯状態におけるあるタイミングで、意図的に高い二次側電圧V2を誘電体バリア放電ランプ10に対して印加するものとしても構わない(時刻t12)。誘電体バリア放電ランプ10に対して高い電圧が印加されることで、発光管15内に封入された発光ガスを構成する原子由来のラジカル量が減少していた場合であっても、再び多くのラジカルが発生されるため、その後に、通常の電圧が誘電体バリア放電ランプ10に対して印加されても引き続き、安定した点灯が実現できる。
このためには、制御部24において、高い二次側電圧V2を印加する直前におけるスイッチング素子22のON保持時間Tg2が、通常のON保持時間Tg1よりも長く設定される。通常のON保持時間Tg1が「第一ON保持時間」に対応し、通常のON保持時間Tg1よりも長いON保持時間Tg2が、「第二ON保持時間」に対応する。そして、スイッチング素子22が第一ON保持時間にわたってON状態とされた後に、OFF状態に遷移される制御が「通常制御モード」に対応し、スイッチング素子22が第二ON保持時間にわたってON状態とされた後に、OFF状態に遷移される制御が「特別制御モード」に対応する。
つまり、この特別制御モードは、点灯状態を長時間安定して継続するために、通常制御モードの実行中に少ない頻度で実行される制御モードである。より詳細には、特別制御モードが実行される時間帯の合計時間は、通常制御モードが実行される時間帯の合計時間に対して10%以下であるのが好ましく、3%以下であるのがより好ましい。
なお、図8Aでは、時刻t12において意図的に高い二次側電圧V2が一回印加されているが、複数回連続的に印加されても構わない。また、第二保持時間Tg2を多段階で変化させることで、ON保持時間が第一保持時間Tg1に設定されている「通常制御モード」から「特別制御モード」への移行時、また、逆に「特別制御モード」から「通常制御モード」への移行時における、ON保持時間の変化を滑らかにしても構わない。
立ち消えを抑制する観点からは、図8Bに示すように、あるタイミングで二次側電圧V2の印加頻度を一時的に高める方法を採用することもできる。このためには、制御部24において、二次側電圧V2の印加頻度を高めるタイミング(時間帯Tc2)において、スイッチング素子22のON/OFFの切替周波数が意図的に高く設定される。この場合、通常の切替周波数によってスイッチング素子22のON/OFF切替が実行される制御が「通常制御モード」に対応し、切替周波数が一時的に高められた状態でスイッチング素子22のON/OFF切替が実行される制御が「特別制御モード」に対応する。
なお、図8Aを参照して説明した方法と、図8Bを参照して説明した方法とを組み合わせても構わない。すなわち、特別制御モードの実行時には、通常制御モードと比べて、ON保持時間を長くした上で、切替周波数を高めても構わない。
〈2〉誘電体バリア放電ランプ10は、発光管15内に封入される発光ガスの種類によっては、初期時において点灯に時間を要する場合がある。特に、本実施形態の点灯回路2では、上述したようにOFF保持時間Tsが設定された状態でスイッチング素子22のON/OFF制御が行われることから、スイッチング素子22のON/OFFの切替周波数が比較的低くなる傾向にある。このため、点灯初期時において、点灯状態が継続される定常時と同様の制御が行われると、点灯が開始するまでに時間を要してしまう可能性がある。
かかる観点から、特に点灯初期時においては、定常時とは異なる制御が行われるものとしても構わない。具体的には、例えば、図9Aに示すように、点灯初期の時間帯Td0においては、定常時の時間帯Td1と比較して、二次側電圧V2の値を高くする制御が行われるものとして構わない。この場合は、制御部24が、図8Aを参照して上述したのと同様に、スイッチング素子22のON時間を定常時より長く設定することで実現される。
また、別の例としては、図9Bに示すように、点灯初期の時間帯Td0においては、定常時の時間帯Td1と比較して、二次側電圧V2の印加頻度を高める制御が行われるものとしても構わない。更に、図9Cに示すように、点灯初期の時間帯Td0において、定常時の時間帯Td1と比較して、二次側電圧V2の値を高くしつつ更に印加頻度を高める制御が行われるものとしても構わない。
言い換えれば、点灯初期の時間帯Td0において、上述した「特別制御モード」が実行されるものとしても構わない。
〈3〉本発明に係る光源装置1が備える誘電体バリア放電ランプ10の構造や形状は任意であり、図4A及び図4Bを参照して上述した例に限られない。例えば、図1に示した誘電体バリア放電ランプ50のように、発光管を介して対向する外壁に一対の電極(51,52)が配された構造であっても構わない。
〈4〉上述した実施形態では、直流電源21の負極側端子と、トランス30の一次側巻線L1との間にスイッチング素子22が接続されている場合について説明した。しかし、この極性は反転されていても構わない。すなわち、直流電源21の正極側端子と、トランス30の一次側巻線L1との間にスイッチング素子22が接続されていても構わない。ここで、スイッチング素子22がMOSFETで構成される場合、nチャネル型とするかpチャネル型とするかは、接続される直流電源21の極性に応じて適宜選択される。
1 :光源装置
2 :点灯回路
10 :誘電体バリア放電ランプ
15 :発光管
21 :直流電源
22 :スイッチング素子
23 :寄生ダイオード
24 :制御部
25 :平滑コンデンサ
30 :トランス
41 :蓋部
42 :本体ケーシング部
43 :光取り出し面
50 :誘電体バリア放電ランプ
90 :点灯回路
94 :制御部
C50 :等価キャパシタ
G :制御信号
I1 :一次側電流
I2 :二次側電流
L1 :一次側巻線
L2 :二次側巻線
Ry1 :光
Ts :OFF保持時間
Tv2 :リンギング期間
V1 :一次側電圧
V2 :二次側電圧
a1 :第一端子
a2 :第二端子
c1 :閉回路

Claims (10)

  1. 誘電体バリア放電ランプと、前記誘電体バリア放電ランプを点灯するための点灯回路とを備えた光源装置であって、
    前記点灯回路は、
    直流電源と、
    前記直流電源に接続された一次側巻線と、前記誘電体バリア放電ランプに接続された二次側巻線とを有するトランスと、
    前記直流電源と、前記一次側巻線と、寄生ダイオードを含むスイッチング素子とが直列に接続されてなる閉回路と、
    前記スイッチング素子のON/OFF制御を行う制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記スイッチング素子をON状態からOFF状態に遷移させる第一ステップと、
    前記第一ステップの後、前記一次側巻線を流れる回生電流がゼロ値に達した時点から、所定のOFF保持時間の経過後に、前記スイッチング素子をOFF状態からON状態に遷移させる第二ステップとを実行することを特徴とする、光源装置。
  2. 前記制御部は、前記トランスの前記二次側巻線の両端間の電圧値のリンギングが実質的に収束した後に、前記第二ステップを実行することを特徴とする、請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記制御部は、前記OFF保持時間を変更可能に構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光源装置。
  4. 前記制御部は、前記第一ステップと前記第二ステップとを繰り返し実行することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光源装置。
  5. 前記第一ステップと前記第二ステップとが繰り返し実行される期間内において、前記第一ステップは、それぞれ直前に前記第二ステップが実行された後、実質的に同一のON保持時間の経過後に実行されることを特徴とする、請求項4に記載の光源装置。
  6. 前記制御部は、前記第一ステップと前記第二ステップとが繰り返し実行される期間内において、直前に前記第二ステップが実行された後で実質的に同一の第一ON保持時間の経過後に前記第一ステップを実行する通常制御モードと、直前に前記第二ステップが実行された後で前記第一ON保持時間よりも長い第二ON保持時間の経過後に前記第一ステップを実行する特別制御モードとを有し、
    前記特別制御モードの実行頻度は、前記通常制御モードの実行頻度よりも少ないことを特徴とする、請求項4に記載の光源装置。
  7. 前記制御部は、直前に前記第二ステップが実行された後で実質的に同一の第一ON保持時間の経過後に前記第一ステップを実行する通常制御モードと、前記通常制御モードよりもON状態とOFF状態との間の切替周波数が高い特別制御モードとを有し、
    前記特別制御モードは、前記通常制御モードの間に挿入される制御モードであり、当該特別制御モードの実行頻度は、前記通常制御モードの実行頻度よりも少ないことを特徴とする、請求項4に記載の光源装置。
  8. 前記制御部は、少なくとも前記誘電体バリア放電ランプの点灯が開始する前の始動時において、前記特別制御モードを実行することを特徴とする、請求項6又は7に記載の光源装置。
  9. 誘電体バリア放電ランプを点灯するための点灯回路であって、
    直流電源と、
    前記直流電源に接続された一次側巻線と、前記誘電体バリア放電ランプに接続された二次側巻線とを有するトランスと、
    前記直流電源と、前記一次側巻線と、寄生ダイオードを含むスイッチング素子とが直列に接続されてなる閉回路と、
    前記スイッチング素子のON/OFF制御を行う制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記スイッチング素子をON状態からOFF状態に遷移させる第一ステップと、
    前記第一ステップの後、前記一次側巻線を流れる回生電流がゼロ値に達した時点から、所定のOFF保持時間の経過後に、前記スイッチング素子をOFF状態からON状態に遷移させる第二ステップとを実行することを特徴とする、点灯回路。
  10. 点灯回路を用いた誘電体バリア放電ランプの点灯方法であって、
    前記点灯回路は、
    直流電源と、
    前記直流電源に接続された一次側巻線と、前記誘電体バリア放電ランプに接続された二次側巻線とを有するトランスと、
    前記直流電源と、前記一次側巻線と、寄生ダイオードを含むスイッチング素子とが直列に接続されてなる閉回路とを備えており、
    前記スイッチング素子をON状態からOFF状態に遷移させる第一ステップと、
    前記第一ステップの後、前記一次側巻線を流れる回生電流がゼロ値に達した時点から、所定のOFF保持時間の経過後に、前記スイッチング素子をOFF状態からON状態に遷移させる第二ステップとを有することを特徴とする、誘電体バリア放電ランプの点灯方法。
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