JP6954073B2 - 粘着剤組成物および粘着シート - Google Patents
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Description
しかし例えばホットメルト粘着剤は、塗工時に加熱溶融を行い低粘度状態に保つ必要性があるため設備が大掛かりになる等の課題を抱えている。(特許文献1)
また、UV照射による硬化反応を利用するアクリル系粘着剤は、アクリル樹脂中に残留するアクリルモノマーの完全な脱気は困難であるため、最終製品の粘着剤から該モノマーに起因する強い刺激臭が発生するという問題があり、更に主成分としてのアクリル樹脂の分子量が比較的小さい上、架橋反応が十分に進行しにくいため保持力が低いといった問題があった。(特許文献2)
(i)アクリル重合体(A)は、重量平均分子量が20万以上、水酸基価が0.1〜5.0mgKOH/gであり、アクリル重合体(A)を構成するモノマー成分100質量部%の2−エチルヘキシルアクリレートの含有量が50質量%以上である。
(ii)多官能イソシアネート化合物(B)は、脂肪族または脂環族イソシアネートであり、アクリル重合体(A)100質量部に対して1〜15質量部含まれる。
(iii)粘着付与剤(C)は、水酸基価が10mgKOH/g以上である。
(iv)モノアルコール(D)は、脂環式炭化水素基を1つ以上有する。
(v)アクリルウレタン樹脂(E)は、ゲル分率が20質量%以下である。
(vi)溶剤100質量%中、ハンセン溶解度パラメーター(HSP)における、水素結合項(δH)3未満、双極子項(δP)3未満の溶剤を50質量%以上含む。
本発明は、アクリルウレタン樹脂(E)と、溶剤とを含む粘着剤組成物であって、アクリルウレタン樹脂(E)が、水酸基を有するアクリル重合体(A)、多官能イソシアネート化合物(B)、水酸基を有する粘着付与剤(C)、およびモノアルコール(D)の反応生成物である。
本発明のアクリル重合体(A)は、少なくとも(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含むエチレン性不飽和結合を有するモノマーの重合体を意味し、重量平均分子量20万以上、水酸基価0.1〜5.0mgKOH/gでり、アクリル重合体(A)を構成するモノマー成分100質量部中の2−エチルヘキシルアクリレートの含有量が50質量%以上である。ここで、「(メタ)アクリル酸エステルモノマー」とは、「アクリル酸エステルモノマー」と「メタクリル酸エステルモノマー」の総称を指す。
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等のアゾ系化合物が挙げられる。
これらの重合開始剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸ノニル、チオグリコール酸−2−エチルヘキシル等のチオグリコール酸エステル類、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、1−メチル−4−イソプロピリデン−1−シクロヘキセン、α−ピネン、β−ピネン等が挙げられる。特に、チオグリコール酸エステル類、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、1−メチル−4−イソプロピリデン−1−シクロヘキセン、α−ピネン、β−ピネン等が、得られる重合体が低臭気となる点で好ましい。連鎖移動剤の使用量は、アクリル重合体(A)を構成する全モノマー100質量%中、3質量%以下であることが好ましい。
本発明に用いる多官能イソシアネート化合物は、脂肪族または脂環族イソシアネートであれば特に制限されず、アクリル重合体(A)、粘着付与剤(C)およびモノアルコール(D)中の水酸基と反応することで、粘着剤として利用するための高弾性や、基材密着性を付与する目的で使用される。脂肪族または脂環族イソシアネートとしては、例えば脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、およびこれらのビュレット体、ヌレート体、アダクト体である2官能以上のイソシアネート化合物等が挙げられる。
1,1,1−トリメチロールプロパン、1,1,1−トリメチロールブタン、1,1,1−トリメチロールペンタン、1,1,1−トリメチロールヘキサン、1,1,1−トリメチロールヘプタン、1,1,1−トリメチロールオクタン、1,1,1−トリメチロールノナン、1,1,1−トリメチロールデカン、1,1,1−トリメチロールウンデカン、1,1,1−トリメチロールドデカン、1,1,1−トリメチロールトリデカン、1,1,1−トリメチロールテトラデカン、1,1,1−トリメチロールペンタデカン、1,1,1−トリメチロールヘキサデカン、1,1,1−トリメチロールヘプタデカン、1,1,1−トリメチロールオクタデカン、1,1,1−トリメチロールナノデカン、1,1,1−トリメチロール−sec−ブタン、1,1,1−トリメチロール−tert−ペンタン、1,1,1−トリメチロール−tert−ノナン、1,1,1−トリメチロール−tert−トリデカン、1,1,1−トリメチロール−tert−ヘプタデカン、1,1,1−トリメチロール−2−メチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロール−3−メチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロール−2−エチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロール−3−エチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロールイソヘプタデカン等のトリメチロール分岐アルカン類;
トリメチロールブテン、トリメチロールヘプテン、トリメチロールペンテン、トリメチロールヘキセン、トリメチロールヘプテン、トリメチロールオクテン、トリメチロールデセン、トリメチロールドデセン、トリメチロールトリデセン、トリメチロールペンタデセン、トリメチロールヘキサデセン、トリメトロールヘプタデセン、トリメチロールオクタデセン、1,2,6−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、グリセリン等の3官能ポリオール類;
ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、キシリトール等の4官能以上のポリオール類;
トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、トリアミノプロパン等の脂肪族ポリアミン類を挙げることができる。これら2官能以上の低分子活性水素含有化合物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
多官能イソシアネート化合物(B)が、1質量部以上であると、十分な架橋が形成され、高い凝集力と良好な保持力を得ることができ、15質量部以下であると粘着力の低下と、透明性の悪化を抑制できる。
粘着付与剤(C)としては、水酸基価10mgKOH/g以上であれば特に限定されず、公知の粘着付与剤を用いることができる。例えば、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン誘導体(ロジン、重合ロジン、水添ロジン、およびそれらのグリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類とのエステル化物、樹脂酸ダイマー等)などが挙げられる。ただし、上述したアクリル重合体(A)は粘着付与剤(C)には含まれない。
5質量部以上であれば良好な粘着力を得ることができ、100質量部以下であれば、被着体に対する密着性および粘着力の低下を防ぐことができる。
モノアルコール(D)は、脂環式炭化水素基を1つ以上有することを特徴とする。脂環式炭化水素基は、飽和脂環式炭化水素基であっても、不飽和脂環式炭化水素基であってもよく、さらに、脂環式炭化水素基同士が縮合した縮合脂環式炭化水素基であっても構わない。水酸基の結合位置は特に限定されず、脂環式炭化水素基に直接結合している様態や、脂環式炭化水素基の側鎖に結合している様態が挙げられる。ただし、上述したアクリル重合体(A)および粘着付与剤(C)は、モノアルコール(D)には含まれない。
コレステロール、β−シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラシカステロール、ラノステロール、エルゴステロール、β−コレスタノール、テストステロン、エストロン、デヒドロエピアンドロステロン、コプロスタノール、プレグネノロン、エピコレスタノール、7−デヒドロコレステロール、チゴゲニン、ヘコゲニン等の第二級水酸基を有するステロイド骨格を有するモノアルコール;
メタンジエノン、酢酸コルチゾン、ステノロン等の第三級水酸基を有するステロイド骨格を有するモノアルコール等が挙げられる。
本発明のアクリルウレタン樹脂(E)は、アクリル重合体(A)、多官能イソシアネート化合物(B)、粘着付与剤(C)、およびモノアルコール(D)を反応させることで得られる。
第三級アミンとしては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、N−シクロヘキシルモルフォリン、N、N、N’、N’−テトラメチルエチレンジアミン、N、N、N’、N’−テトラメチルブタンジアミンもしくはN、N、N’、N’−テトラメチルヘキサンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス(ジメチルアミノプロピル)ウレア、1、4、−ジメチルピペラジン、1、2−ジメチルイミダゾール、1−アゾビシクロ[3.3.0]オクタン、1、4−ジアゾビシクロ[2.2.2]オクタン、アルカノールアミン化合物、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン等が挙げられる。
本発明に用いる溶剤としては、アクリルウレタン樹脂(E)に含まれる溶剤100質量%中、ハンセン溶解度パラメーター(HSP)における、水素結合項(δH)3未満、双極子項(δP)3未満の溶剤を50質量%以上含めば特に限定されない。
本発明の粘着剤組成物を使用して、粘着剤層が基材に積層された積層体(以下、「粘着シート」という。)を得ることができる。
粘着シートの基材としては、公知の粘着シート用基材を使用することができ、例えば、紙、金属フィルム、セロハン、各種プラスチックフィルム等のフィルム状基材、および、それらのフィルム状基材の表面をシリコーン化合物やフッ素化合物で剥離処理した剥離性フィルム基材や、綿、麻、レーヨン、もしくはポリエステルと綿、麻またはレーヨンとの混紡からなる織布、レザー、発泡体等が挙げられる。これらの粘着シートの基材は、単層のものであってもよいし、複数の基材を積層してなる多層のものであってもよい。
塗工した粘着剤組成物を乾燥させる場合、乾燥方法には特に制限はなく、熱風、赤外線、減圧による方法が挙げられる。乾燥条件としては、粘着剤組成物の架橋形態、膜厚や含有する揮発性液体の種類にもよるが、通常60〜180℃程度の熱風による方法がよい。
粘着剤層の膜厚は、乾燥後で、1μm〜120μmの範囲であることが好ましく、1μm〜50μmの範囲であることがより好ましい。
上記の方法により得られた粘着シートは、各被着体に対して良好な粘着力を示すため、ラベルシール、両面テープ、キャストテープ、マスキングテープ、フォームテープ等の用途に使用することができる。
試料溶液約1gを金属容器に秤量し、150℃オーブンにて20分間乾燥して、残分を秤量して残率計算をし、不揮発分(不揮発分濃度)とした。
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。測定機器として、昭和電工社製「GPC−104」を用いた。カラムは、昭和電工社製「GPC LF−604」を直列に2本連結したものを用いた。展開溶媒(溶離液)としてテトラヒドロフラン(THF)を使用して、40℃にて測定した。なお、重量平均分子量(Mw)は、いずれもMw既知のポリスチレンを標準物質とした換算値とした。
共栓三角フラスコ中に試料1gを精密に量り採り、ピリジンを100ml加えて溶解した。さらに、アセチル化剤(無水酢酸25gをピリジンで溶解し、容量100mlとした溶液)を正確に5ml加え、1時間攪拌した後、0.5N−アルコール性水酸化カリウム溶液にて滴定した。水酸基価(単位:mgKOH/g)は次式により求めた。水酸基価は乾燥した試料の数値とした。
水酸基価=[{(b−a)×F×28.05}/S]/(不揮発分濃度/100)+D
S:試料の採取量(g)
a:0.5N−アルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:空実験の0.5N−アルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.5N−アルコール性水酸化カリウム溶液のファクター
D:酸価(mgKOH/g)
共栓三角フラスコ中に試料1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解した後、0.1N−アルコール性水酸化カリウム溶液にて滴定した。酸価(単位:mgKOH/g)は次式により求めた。なお、酸価は乾燥した試料の数値とした。
酸価={(5.61×a×F)/S}/(不揮発分濃度/100)
S:試料の採取量(g)
a:0.1N−アルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1N−アルコール性水酸化カリウム溶液のファクター
共栓三角フラスコ中に試料10gを精密に量り採り、オルトジクロロベンゼン25ml、ジ−n−ブチルアミン/o−ジクロロベンゼン(質量比:ジ−n−ブチルアミン/o−ジクロロベンゼン=1/24.8)混合液10mlを加えて溶解した。この溶液に、メタノール80g、ブロムフェノールブルー試薬を指示薬として加え、0.1Nアルコール性塩酸溶液で滴定した。溶液が黄緑色を呈して30秒間以上保持したところを終点とした。NCO価(単位:%)は次式により求めた。
NCO価={0.42×(B−C)×F}/W
W:試料の採取量(g)
B:試料滴定に要した0.1Nアルコール性塩酸溶液の消費量(ml)
C:空試験の滴定に要した0.1Nアルコール性塩酸溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性塩酸溶液のファクター
得られた粘着剤組成物を、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製剥離性フィルム基材[リンテック社製「SP−PET382050」、以下「剥離性フィルム基材」という]の剥離処理面上に、コンマコーターにて乾燥後の厚みが25μmになるように速度2m/分で塗工した後、100℃で2分間乾燥させ、粘着剤層を形成した。この粘着剤層面と厚さ50μmのポリエステルフィルム(東洋紡社製「E5100」)を張り合わせて、粘着シートを形成した。
得られた粘着シートを所定の大きさにカットし、SUS200メッシュ(目開き:0.077mm、線径:0.05mm)に貼り付けた後、酢酸エチルに浸漬し、50℃で24時間抽出した後、100℃で30分乾燥後、下記式にて算出した数値である。
ゲル分率(質量%)=(G2/G1)×100
G1:酢酸エチルで抽出する前の粘着剤層の重量
G2:酢酸エチルで抽出・乾燥した後の粘着剤層の重量
E型粘度計(東機産業社製、VISCOMETER EV22)を用い25℃で測定した。
<エチレン性不飽和結合を有するモノマー>
nBA:n−ブチルアクリレート
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
2HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
AA:アクリル酸
ナイパーBW:ベンゾイルパーオキサイド(製品名「ナイパーBW」、日油社製)
パーブチルO:tert−ブチル−2−エチルペルオキシヘキサノアート(製品名「パーブチルO」、日油社製)
IPDIヌレート:イソホロンジイソシアネートのヌレート体、イソシアナト基数=3、NCO価=11.8%、不揮発分=70.0%
IPDI−TMPアダクト:イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアナト基数=3、NCO価=10.2%、不揮発分=74.2%
HDIヌレート:ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体、イソシアナト基数=3、NCO価=21.8%、不揮発分=100.0%
<多官能イソシアネート化合物(I)>
TDI−TMPアダクト:トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアナト基数=3、NCO価=6.5%、不揮発分=37.5%
XDI−TMPアダクト:キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアナト基数=3、NCO価=7.7%、不揮発分=50.0%
多官能イソシアネート化合物(I)は多官能イソシアネート化合物(B)ではないイソシアネート化合物である。
KE−359:水素化ロジンエステル(製品名「パインクリスタルKE−359」、荒川化学工業社製、水酸基価43.9、軟化点約100℃)
D−125:重合ロジンエステル(製品名「ペンセルD−125」、荒川化学工業社製、水酸基価32.5、軟化点約125℃)
A−100:特殊ロジンエステル(製品名「スーパーエステルA−100」、荒川化学工業社製、水酸基価15.0、軟化点約100℃)
V−120:クマロン/インデン/スチレン共重合体(製品名「ニットレジン クマロンV−120」、日塗化学社製、水酸基価30.0、軟化点約120℃、分子量960)
シクロヘキサノール:分子量100.16
メントール:分子量156.3
フィトステロール:(製品名「フィトステロールCO」、タマ生化学社製)
コレステロール:分子量386.7
デスオキシコルチコステロン:分子量330.5
KE−311:水素化ロジンエステル(製品名「パインクリスタルKE−359」、荒川化学工業社製、水酸基価10未満、軟化点約100℃)
酢酸コレステロール:非アルコール、分子量428.69
ボランジオール:2官能アルコール、分子量276.41
メチルシクロヘキサン:(δP=0、δH=1)
トルエン:(δP=1.4、δH=2.0)
ヘキサン:(δP=0、δH=0)
酢酸エチル:(δP=5.3、δH=7.2)
MEK:メチルエチルケトン(δP=9、δH=5.1)
<添加剤>
ジブチルスズジラウレート
(合成例1)
反応槽、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下槽、窒素導入管を備えた重合反応装置を用意した。モノマーとして表1に示す各モノマーの混合物全量の33%に相当する量(部)、開始剤としてナイパーBWを表1に示す33%に相当する量(部)、溶剤として酢酸エチル37.5部を反応槽に仕込み、表1に示す各モノマーの混合物全量の67%に相当する量(部)、および表1に示すナイパーBWの全量の67%に相当する量(部)、酢酸エチル44.4部を混合した溶液を滴下槽に仕込んだ。反応槽を加熱し還流を確認後、モノマー混合物を含む溶液を滴下槽から約1時間かけて滴下し、その後約80℃にて反応を継続した。滴下終了後、攪拌しながら3時間反応させた後に、パーブチルOを表1に示す量(部)添加して更に3時間反応させた。反応終了後、冷却、メチルシクロヘキサンで希釈し、アクリル重合体(A−1)を含む溶液を得た。得られたアクリル重合体の重量平均分子量(Mw)は530,000、不揮発分は50%であった。なお、表1中の各モノマーの数値は部を表す。
(合成例2〜12)
表1に示すように、モノマーの種類、配合量を変更した以外は合成例1と同様にして、アクリル重合体(A−2)〜(A−8)およびアクリル重合体(G−1)〜(G−4)を得た。結果を表1に示す。なお、表1中の各モノマーの数値は部を表し、アクリル重合体(G)はアクリル重合体(A)ではないアクリル重合体である。
(合成例13)
反応槽、攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた重合反応装置を用意した。表2に示す量(部)のアクリル重合体(A)、多官能イソシアネート化合物(B)、粘着付与剤(C)、モノアルコール(D)、およびジブチルスズジラウレート0.01部を不揮発分換算で反応槽に仕込み、撹拌しながら80℃にてイソシアナト基が消失するまで反応させた。得られたアクリルウレタン樹脂(E−1)のゲル分率は1%であった。
(合成例14〜41)
表2、表3に示すように、アクリル重合体(A)、多官能イソシアネート化合物(B)、粘着付与剤(C)、モノアルコール(D)、その他化合物の種類、配合量を変更した以外は、合成例13と同様にして、アクリルウレタン樹脂(E−2)〜(E−17)、およびアクリルウレタン樹脂(H−1)〜(H−12)を得た。結果を表2および表3に示す。なお、表2中のアクリル重合体、多官能イソシアネート化合物、粘着付与剤、モノアルコール、およびその他化合物の数値は、それぞれ部を表す。また、アクリルウレタン樹脂(H)は、アクリルウレタン樹脂(E)ではないアクリルウレタン樹脂である。
(実施例1)
合成例13で得られたアクリルウレタン樹脂(E−1)を、溶剤としてメチルシクロヘキサンと酢酸エチルの混合溶剤(混合比:70/30質量%)にて不揮発分40%となるように均一配合して粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製剥離性フィルム基材[リンテック社製「SP−PET382050」、以下「剥離性フィルム基材」という]の剥離処理面上に、コンマコーターにて乾燥後の厚みが25μmになるように速度2m/分で塗工した後、110℃で2分間乾燥させ、粘着剤層を形成した。この粘着剤層面と厚さ50μmのポリエステルフィルム(東洋紡社製「E5100」)とを張り合わせて、粘着力と保持力試験用の粘着シートを、この粘着剤層面と剥離性フィルム基材とを張り合わせて透明性試験用の粘着シートを形成した。
表4〜表7に示すように、アクリルウレタン樹脂の種類と溶剤の配合比を変更した以外は実施例1と同様にして、粘着剤組成物および粘着シートを得た。
実施例1〜23、および比較例1〜16で得られた粘着剤組成物および粘着シートについて、下記の方法で評価を行った。結果を表4〜表7に示す。
得られた粘着剤組成物の25℃における溶液粘度を測定した。
◎:5,000mPa・s未満。極めて良好。常温塗工可。
○:5,000mPa・s以上、10,000mPa・s未満。良好。常温塗工可。
△:10,000mPa・s以上、15,000mPa・s未満。実用域。常温塗工可。
×:15,000mPa・s以上、またはゲル化。不良。常温塗工不可。
JIS Z 0237に準じて、粘着力を測定した。得られた粘着シートを25mm幅にカットし、剥離性フィルム基材を剥がし温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下でステンレス板(SUS304)に貼着し、2kgロールにて1往復させ圧着後、同環境下に24時間放置した後に、同環境下で、引張試験機(製品名「テンシロン」、オリエンテック社製)を用いて、引っ張り速度300mm/minで180度方向に剥離した際の剥離強度を測定した。
○:15N/25mm以上:良好。
△:10N/25mm以上、15N/25mm未満:実用域。
×:10N/25mm未満:不良。
JIS K7136に準じてヘイズを測定した。得られた粘着シートの両面の剥離性フィルム基材を剥がし、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下で、ヘイズメーター(日本電色工業株式会社製、NDH5000)を用いて粘着層のヘイズ値を測定した。
◎:2.0未満:良好。
○:2.0以上、5.0未満:実用域。
△:5.0以上、15.0未満:不良。
×:15.0以上:特に不良。
JIS Z 0237に準じて、保持力を測定した。得られた粘着シートを幅25mm、長さ100mmカットし、縦25mm、横25mmの部分を紙やすり(#280)で研磨したステンレス板(SUS304)の片端に、剥離性フィルム基材を剥がし貼着面積25mm×25mmで貼着して、試験片を作成した。この試験片のステンレス板を、40℃の恒温槽内にて鉛直に吊り下げ、シート片のもう一方の端部に1kgの錘を吊り下げ72000秒間放置した。72000秒以内にシート片が落下したものは、落下するまでの時間を測定し、保持していたものは、初期の貼着部分からのズレの長さを測定し、3段階で評価した。
◎:保持していたものでズレなし。極めて良好。
○:保持していたものでズレが1mm未満。良好。
△:保持していたものでズレが1mm以上、10mm未満。実用域。
×:保持していたものでズレが10mm以上、または落下したもの。不良。
Claims (4)
- アクリルウレタン樹脂(E)と、溶剤とを含む粘着剤組成物であって、アクリルウレタン樹脂(E)が、水酸基を有するアクリル重合体(A)、多官能イソシアネート化合物(B)、水酸基を有する粘着付与剤(C)、およびモノアルコール(D)の反応生成物であり、下記(i)〜(vi)を満たすことを特徴とする粘着剤組成物。
(i)アクリル重合体(A)は、重量平均分子量が20万以上、水酸基価が0.1〜5.0mgKOH/gであり、アクリル重合体(A)を構成するモノマー成分100質量%中の2−エチルヘキシルアクリレートの含有量が50質量%以上である。
(ii)多官能イソシアネート化合物(B)は、脂肪族または脂環族イソシアネートであり、アクリル重合体(A)100質量部に対して1〜15質量部含まれる。
(iii)粘着付与剤(C)は、水酸基価が10mgKOH/g以上である。
(iv)モノアルコール(D)は、脂環式炭化水素基を1つ以上有する。
(v)アクリルウレタン樹脂(E)は、ゲル分率が20質量%以下である。
(vi)溶剤100質量%中、ハンセン溶解度パラメーター(HSP)における、水素結合項(δH)3未満、双極子項(δP)3未満の溶剤を50質量%以上含む。 - モノアルコール(D)が、ステロイド骨格を有するモノアルコール(D−1)であることを特徴とする請求項1記載の粘着剤組成物。
- アクリル重合体(A)は、酸価が5.0〜40mgKOH/gであることを特徴とする請求項1または2記載の粘着剤組成物。
- フィルム状基材の少なくとも一方の面に、請求項1〜3いずれか記載の粘着剤組成物から形成された粘着剤層が積層されてなる粘着シート。
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