JP6943719B2 - 両面粘着テープ及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
両面粘着テープ及び半導体装置の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6943719B2 JP6943719B2 JP2017197912A JP2017197912A JP6943719B2 JP 6943719 B2 JP6943719 B2 JP 6943719B2 JP 2017197912 A JP2017197912 A JP 2017197912A JP 2017197912 A JP2017197912 A JP 2017197912A JP 6943719 B2 JP6943719 B2 JP 6943719B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- adhesive layer
- sensitive adhesive
- double
- weight
- adhesive tape
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Adhesive Tapes (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Description
高接着易剥離を実現した接着剤組成物として、特許文献1には紫外線等の光を照射することにより硬化して粘着力が低下する光硬化型粘着剤を用いた粘着テープが開示されている。粘着剤として光硬化型粘着剤を用いることで、加工工程中には確実に半導体を固定できるとともに、紫外線等を照射することにより容易に剥離することができる。
以下に本発明を詳述する。
両面粘着テープが紫外線透過性の非紫外線硬化型粘着剤層を含むことで、紫外線硬化型粘着剤層を被着体に貼り付け、紫外線硬化型粘着剤層を硬化させた後に非紫外線硬化型粘着剤層を支持板に貼り付けることが可能になるため、支持板が不透明な場合であっても紫外線硬化型の粘着剤を硬化させることができる。なお、ここで紫外線透過性とは、上記紫外線硬化型粘着剤層に含まれる紫外線重合開始剤の光吸収波長帯と、上記非紫外線硬化型粘着剤層の光を透過する波長帯が重なることを意味し、特に上記紫外線重合開始剤の光吸収波長帯と、上記非紫外線硬化型粘着剤層の吸光度0.2以下の波長帯が重なることが好ましい。
上記紫外線硬化型粘着剤成分としては、例えば、重合性ポリマーを主成分とし、重合開始剤として紫外線重合開始剤を含有する紫外線硬化型粘着剤が挙げられる。上記重合性ポリマーは、例えば、分子内に官能基を持った(メタ)アクリル系ポリマー(以下、官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーという)をあらかじめ合成し、分子内に上記の官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物という)とを反応させることにより得ることができる。
上記多官能オリゴマー又はモノマーは、重量平均分子量が1万以下であるものが好ましく、より好ましくは紫外線の照射による紫外線硬化型粘着剤層の三次元網状化が効率よくなされるように、その重量平均分子量が5000以下でかつ分子内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2〜20個のものである。上記重量平均分子量は、例えばGPC測定法を用いて決定することができ、具体的には実施例で示される方法を用いることができる。
シリコーン化合物を含有することで、紫外線硬化型粘着剤層と被着体との界面にシリコーン化合物がブリードアウトするため、処理終了後に両面粘着テープを容易に剥離することができる。また、シリコーン化合物は、耐熱性に優れることから、150℃以上の加熱を伴う処理を行う場合であっても紫外線硬化型粘着剤層の焦げ付き等を抑制し、糊残りを抑制することができる。
シリコーン化合物が紫外線硬化型粘着剤成分と架橋可能な官能基を有することで、紫外線照射によりシリコーン化合物が紫外線硬化型粘着剤成分と化学反応して紫外線硬化型粘着剤成分中に取り込まれることから、被着体にシリコーン化合物が付着することによる汚染が抑制される。上記シリコーン化合物の官能価は、例えば2〜6価、好ましくは2〜4価、より好ましくは2価である。上記官能基は紫外線硬化型粘着剤成分に含まれる官能基によって適宜決定されるが、例えば、紫外線硬化型粘着剤成分が(メタ)アクリル酸アルキルエステル系の重合性ポリマーを主成分とする光硬化型粘着剤である場合には、(メタ)アクリル基と架橋可能な官能基を選択する。
上記(メタ)アクリル基と架橋可能な官能基は、不飽和二重結合を有する官能基であり、具体的には例えば、ビニル基、(メタ)アクリル基、アリル基、マレイミド基等を含有するシリコーン化合物を選択する。
シリコーン化合物の重量平均分子量が300以上であることで、その分子サイズの大きさによって非紫外線硬化型粘着剤層へのブリードアウトをより抑制できる。重量平均分子量が50000以下であることで、紫外線硬化型粘着剤層と被着体との界面にはブリードアウトして接着昂進をより抑えることができる。上記シリコーン化合物の重量平均分子量のより好ましい下限は400、更に好ましい下限は500、より好ましい上限は10000、更に好ましい上限は5000である。なお、本発明において、シリコーン化合物の重量平均分子量は、GPC分析により決定することができ、具体的には実施例で示される方法を用いることができる。
アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを構成成分として用いることで充分な粘着力と紫外線透過性を持つ非紫外線硬化型粘着剤層とすることができる。また、カルボキシル基含有単量体を構成成分として用いることで、非紫外線硬化型粘着剤層の凝集力を高めてより大きな粘着力を付与することができる。更に、極性基であるカルボキシル基が低極性のシリコーン化合物の接近を阻害するため、シリコーン化合物が非紫外線硬化型粘着剤層側へブリードアウトすることを抑制できる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル基の炭素数の好ましい下限は8、好ましい上限は10である。
上記アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量が上記範囲であることで充分な粘着力を確保することができる。カルボキシル基含有単量体が3.0重量%以上であることで、シリコーン化合物の非紫外線硬化型粘着剤層へのブリードアウトをより抑制することができる。カルボキシル基含有単量体が8.0重量%以下であることで、(メタ)アクリル系共重合体の酸性度を適切な範囲に調整でき、シリコーン化合物の非紫外線硬化型粘着剤層へのブリードアウトをより抑制することができる。
上記(メタ)アクリル系共重合体中における上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、同様の観点から、好ましい下限が93重量%、より好ましい下限が94重量%、好ましい上限が96重量%である。上記(メタ)アクリル系共重合体中におけるカルボキシル基含有単量体の含有量は、同様の観点から、好ましい下限が4重量%、好ましい上限が7重量%、より好ましい上限が6重量%である。
架橋剤を含有することで非紫外線硬化型粘着剤層の耐薬品性を向上させることができる。また、イソシアネート系架橋剤はヒドロキシル基と反応し、カルボキシル基とは反応しないことから、架橋反応後も(メタ)アクリル系共重合体内にはカルボキシル基が多数存在する。その結果、非紫外線硬化型粘着剤層の極性が高いまま維持されるため、低極性のシリコーン化合物が非紫外線硬化型粘着剤層へブリードアウトしにくくなり、非紫外線硬化型粘着剤層の粘着力低下を抑止できる。なお、イソシアネート系以外の架橋剤、例えば、エポキシ系の架橋剤を用いた場合は、(メタ)アクリル系共重合体のカルボキシル基と反応してしまうため、架橋反応によって(メタ)アクリル系共重合体のカルボキシル基が消費される。その結果、非紫外線硬化型粘着剤層の極性が低下し、シリコーン化合物が非紫外線硬化型粘着剤層へブリードアウトしやすくなってしまうと考えられる。
上記イソシアネート系架橋剤としては、例えばシクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及びジフェニルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
イソシアネート系架橋剤の含有量が上記範囲であることで、(メタ)アクリル系共重合体を充分に架橋することができる。上記(メタ)アクリル系共重合体100重量部に対する上記イソシアネート系架橋剤の含有量の好ましい下限は0.6重量部、より好ましい下限は0.7重量部、好ましい上限は4重量部、より好ましい上限は3重量部である。
イソシアネート基と水酸基の比率が上記範囲にあることで、(メタ)アクリル系共重合体を充分に架橋することができ、両面粘着テープの耐薬品性をより向上させることができる。上記イソシアネート系架橋剤中のイソシアネート基に対する、(メタ)アクリル系共重合体中の水酸基の比率のより好ましい下限は0.4、より好ましい上限は2.8、更に好ましい上限は2.5である。
非紫外線硬化型粘着剤層上に離型フィルムを有することによって、支持板への貼り付け時まで非紫外線硬化型粘着剤層を保護できるとともに両面粘着テープの取り扱い性を向上させることができる。また、離型フィルムが紫外線透過性であることによって非紫外線硬化型粘着剤層を保護したまま後述する硬化工程を行うことができる。
非紫外線硬化型粘着剤層と紫外線硬化型粘着剤層のゲル分率が上記下限値以上であることで、両面粘着テープの耐薬品性を向上させることができる。上記非紫外線硬化型粘着剤層のゲル分率のより好ましい下限は85%、更に好ましい下限は90%、特に好ましい下限は95%である。上記非紫外線硬化型粘着剤層のゲル分率の上限は特に限定されないが99%であることが好ましい。上記紫外線硬化型粘着剤層のゲル分率のより好ましい下限は85%、更に好ましい下限は90%である。上記紫外線硬化型粘着剤層のゲル分率の上限は特に限定されないが99%であることが好ましい。なお、紫外線硬化型粘着剤層のゲル分率は硬化後のゲル分率を指す。また、両面粘着テープが紫外線硬化型粘着剤層と非紫外線硬化型粘着剤層以外の層を持つ場合は、その層も上記ゲル分率を満たすことが好ましい。
上記基板は、半導体チップの実装先となる基板だけでなく、基板の製造の際に基礎となる基材等も含まれる。上記基材としてはポリイミドフィルム、ガラエポ基板等が挙げられる。
紫外線硬化型粘着剤層を硬化させることで、処理終了後の基板から両面粘着テープを、糊残りを抑制しつつ、容易に剥離することができる。従来の方法では、両面粘着テープを基板と支持板に貼り付けた後で光硬化が行われていたため、支持板が光を透過しない素材である場合は光硬化を行うことができなかった。しかし、本発明の半導体装置の製造方法では、両面粘着テープを支持板に貼り付ける前に紫外線硬化型粘着剤層を硬化させるため、支持板が光を透過しない素材であっても光硬化型粘着剤を硬化させることができる。また、両面テープの非紫外線硬化型粘着剤層が紫外線透過性であることで、非紫外線硬化型粘着剤層側から紫外線硬化型粘着剤層へ紫外線を照射しても充分に紫外線硬化型粘着剤を硬化させることができる。なお、紫外線硬化型粘着剤層は基板に貼り付けた後に硬化されているため、たとえ基板の処理を行う前に紫外線硬化型粘着剤層を硬化させた場合であっても、両面粘着テープが基板から直ちに剥離することはない。
このような紫外線硬化型粘着剤層に対しては、例えば、波長365nmの光を5mW以上の照度で照射することが好ましく、10mW以上の照度で照射することがより好ましく、20mW以上の照度で照射することが更に好ましく、50mW以上の照度で照射することが特に好ましい。また、波長365nmの光を300mJ以上の積算照度で照射することが好ましく、500mJ以上、10000mJ以下の積算照度で照射することがより好ましく、500mJ以上、7500mJ以下の積算照度で照射することが更に好ましく、1000mJ以上、5000mJ以下の積算照度で照射することが特に好ましい。
本発明では、両面粘着テープの粘着剤層が紫外線硬化型粘着剤層と非紫外線硬化型粘着剤層に分かれているため、支持板貼り付け前に硬化工程を行った場合であっても非紫外線硬化型粘着剤層は硬化することがない。そのため、充分な粘着力で両面粘着テープを支持板に貼り付けることができる。なお、両面粘着テープが上記紫外線透過性離型フィルムを有する場合は、上記硬化工程終了後から上記支持板貼付工程の前までに上記離型フィルムを剥離する。
上記熱処理工程としては、基板製造工程やチップマウント工程が挙げられる。上記基板製造工程では通常150℃以上の熱処理が行われ、上記チップマウント工程では通常200℃以上の熱処理が行われる。本発明の半導体装置の製造方法では熱処理工程より前に紫外線硬化型粘着剤層を硬化させているため、熱処理工程において150℃以上の高温を伴う処理を行った場合であっても接着昂進が抑えられ、処理終了後に基板を容易に剥離することができる。また、紫外線硬化型粘着剤層にシリコーン化合物を含有しているため、接着昂進をより抑止することができる。
上記硬化工程において紫外線硬化型粘着剤層は架橋、硬化しているため、両面粘着テープから基板を容易に、かつ、糊残りを抑制しつつ剥離することができる。また、剥離にかかる時間が短縮されるため、生産効率を上げることができる。
(非紫外線硬化型粘着剤の製造)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器に(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしてブチルアクリレート97重量部、カルボキシル基含有単量体としてアクリル酸3重量部及び酢酸エチル120重量部を加え、窒素置換した後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、上記反応器内に、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を添加した。70℃、5時間還流させて、(メタ)アクリル系共重合体の溶液を得た。得られた(メタ)アクリル系共重合体について、GPC法により、カラムとしてWater社製「2690 Separations Model」、溶媒として酢酸エチルを用い、ポリスチレン標準により重量平均分子量を測定したところ、80万であった。
得られた(メタ)アクリル系共重合体の溶液に含まれる(メタ)アクリル系共重合体の固形分100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(東ソー社製、コロネートL)を固形分比で0.7重量部を添加し、攪拌して非紫外線硬化型粘着剤の酢酸エチル溶液を得た([−NCO/−OH]比率:0.7)。
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器を用意し、この反応器内に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして2−エチルヘキシルアクリレート94重量部、官能基含有モノマーとしてメタクリル酸ヒドロキシエチル6重量部、ラウリルメルカプタン0.01重量部と、酢酸エチル80重量部を加えた後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、上記反応器内に、重合開始剤として1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加し、還流下で重合を開始させた。次に、重合開始から1時間後及び2時間後にも、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを0.01重量部ずつ添加し、更に、重合開始から4時間後にt−ヘキシルパーオキシピバレートを0.05重量部添加して重合反応を継続させた。そして、重合開始から8時間後に、固形分55重量%、重量平均分子量60万の官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの酢酸エチル溶液を得た。
得られた官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、官能基含有不飽和化合物として2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させて重合性ポリマーを得た。その後、得られた重合性ポリマーの酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、シリコーン化合物としてシリコンジアクリレート20重量部、シリカフィラー20重量部、イソシアネート系架橋剤0.7重量部、光重合開始剤1重量部、を混合し、紫外線硬化型粘着剤の酢酸エチル溶液を得た。なお、シリコンジアクリレート、シリカフィラー、イソシアネート系架橋剤、光重合開始剤は以下のものを用いた。
シリコンジアクリレート:EBECRYL 350、ダイセル・オルネクス社製、重量平均分子量1000
シリカフィラー:レオロシール MT−10、トクヤマ社製
イソシアネート系架橋剤:コロネートL、日本ウレタン工業社製
光重合開始剤:エサキュアワン、日本シイベルヘグナー社製
得られた紫外線硬化型粘着剤溶液を、片面に離型処理を施した50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥皮膜の厚さが40μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させて、紫外線硬化型粘着剤層を得た。
得られた非紫外線硬化型粘着剤溶液を、片面に離型処理を施した厚さ50μmの透明なPETフィルム上に乾燥皮膜の厚さが40μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させて、非紫外線硬化型粘着剤層を得た。
得られた紫外線硬化型粘着剤層及び非紫外線硬化型粘着剤層のPETフィルムが積層していない面同士を貼り合わせて両面粘着テープを得た。
高圧水銀UV照射機を用いて、365nmの紫外線を両面粘着テープ表面への照射強度が100mW/cm2となるよう照度を調節し、非紫外線硬化型粘着剤層側から30秒間照射して、紫外線硬化型粘着剤層を架橋、硬化させた。その後、紫外線硬化型粘着剤層のみを0.1gこそぎ取って酢酸エチル50ml中に浸漬し、振とう機で温度23度、200rpmの条件で24時間振とうした(以下、こそぎ取った紫外線硬化型粘着剤層のことを粘着剤組成物という)。振とう後、金属メッシュ(目開き#200メッシュ)を用いて、酢酸エチルと酢酸エチルを吸収し膨潤した粘着剤組成物を分離した。分離後の粘着剤組成物を110℃の条件下で1時間乾燥させた。乾燥後の金属メッシュを含む粘着剤組成物の重量を測定し、下記式を用いて紫外線硬化後の紫外線硬化型粘着剤層ゲル分率を算出した。
ゲル分率(重量%)=100×(W1−W2)/W0
(W0:初期粘着剤組成物重量、W1:乾燥後の金属メッシュを含む粘着剤組成物重量、W2:金属メッシュの初期重量)
次いで、非紫外線硬化型粘着剤層についても同様の方法でゲル分率を測定した。結果を表1、2に示した。
両面粘着テープを5mm幅の短冊状に裁断して試験片を作製した。非紫外線硬化型粘着剤層がステンレス板に対向した状態となるように試験片をステンレス板に載せた後、試験片上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラーを一往復させることにより、試験片とステンレス板とを貼り合わせ、その後、23℃で24時間静置して試験サンプルを作製した。JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、初期の180°引きはがし粘着力(N/5mm)を測定した。次いで、両面粘着テープを40℃、1ヶ月間保管したものに対して上記方法で経時の180°引きはがし粘着力を測定した。結果を表1、2に示した。
非紫外線硬化型粘着剤層のブチルアクリレート、アクリル酸、架橋剤の配合量及び紫外線硬化型粘着剤層のシリコンジアクリレートの配合量を表1の通りとした以外は実施例1と同様にして両面粘着テープを製造し、各層のゲル分率及び非紫外線硬化型粘着剤層の粘着力を測定した。なお、エポキシ系架橋剤としては綜研化学社製E−5XMを用いた。
実施例及び比較例で得た粘着剤組成物について、以下の方法により評価を行った。結果を表1、2に示した。
両面粘着テープの紫外線硬化型粘着剤層側の面を、基板に貼り付けて積層体を得た。次いで、高圧水銀UV照射機を用いて、365nmの紫外線を半導体保護テープ表面への照射強度が100mW/cm2となるよう照度を調節して、非紫外線硬化型粘着剤層側から30秒間照射して、紫外線硬化型粘着剤層を架橋、硬化させた。その後、積層体の非紫外線硬化型粘着剤層をアルミニウム製の支持板にはりつけ、260℃、6分間の熱処理を合計3回行った。熱処理終了後の両面粘着テープを目視にて観察し、剥がれやボイドがなかった場合を「〇」、剥がれやボイドがあった場合を「×」として初期耐熱性の評価を行った。また、両面粘着テープを40℃、1ヶ月間保管したものについて同様の方法で経時耐熱性の評価を行った。
両面粘着テープの紫外線硬化型粘着剤層側の面を、基板に貼り付けて積層体を得た。次いで、高圧水銀UV照射機を用いて、365nmの紫外線を半導体保護テープ表面への照射強度が100mW/cm2となるよう照度を調節して、非紫外線硬化型粘着剤層側から30秒間照射して、紫外線硬化型粘着剤層を架橋、硬化させた。その後、積層体の非紫外線硬化型粘着剤層をアルミニウム製の支持板にはりつけ、240℃、1時間の熱処理を行った。熱処理終了後、基板から両面粘着テープを剥離した。剥離後の基板を目視にて観察し、糊残りがなかった場合を「〇」、糊残りがあった場合を「×」として初期糊残りを評価した。また、両面粘着テープを40℃、1ヶ月間保管したものについて同様の方法で経時糊残りの評価を行った。
10cm×10cmの両面粘着テープをポリイミドフィルムに張り合わせ、両面粘着テープのもう一方の表面に銅板を貼付した。こうして得られたサンプルを、洗浄剤(パインアルファST−180K)に70℃で20分間浸漬させた。サンプルを取り出し、サンプルをタオルドライした後、70℃で1時間乾燥させた。洗浄剤に浸漬する前のサンプルの重量をW3、洗浄剤に浸漬、乾燥後のサンプルの重量をW4として、溶解残分比率を以下の式に従って算出した。
溶解残分比率(%)=[(W3−W4)/W3]×100
なお、評価基準は次の通りとした。
◎:100%、○:97%以上100%未満、×:97%未満
Claims (4)
- 紫外線透過性の非紫外線硬化型粘着剤層及び、前記非紫外線硬化型粘着剤層上に積層された紫外線硬化型粘着剤層を含むノンサポートタイプの両面粘着テープであって、
前記紫外線硬化型粘着剤層は紫外線硬化型粘着剤成分とシリコーン化合物を含有し、
前記非紫外線硬化型粘着剤層は、
(A)(a)アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル92〜97重量%、及び(b)カルボキシル基含有単量体3.0〜8.0重量%を構成成分として含む(メタ)アクリル系共重合体100重量部、及び
(B)イソシアネート系架橋剤0.5〜5重量部含有する、両面粘着テープ。 - シリコーン化合物は、紫外線硬化型粘着剤成分と架橋可能な官能基を有する重量平均分子量が300〜50000のシリコーン化合物である、請求項1に記載の両面粘着テープ。
- 非紫外線硬化型粘着剤層のゲル分率が60%以上であり、紫外線硬化型粘着剤層のゲル分率が紫外線硬化後において80%以上である、請求項1又は2のいずれかに記載の両面粘着テープ。
- 請求項1、2又は3のいずれかに記載の両面粘着テープを、紫外線硬化型粘着剤層から基板に貼りつける基板貼付工程と、
紫外線を照射して前記紫外線硬化型粘着剤層を硬化させる硬化工程と、
非紫外線硬化型粘着剤層上に支持板を貼りつける支持板貼付工程と、
前記基板を150℃以上の高温で処理する熱処理工程と
前記基板を前記両面粘着テープから剥離する剥離工程と
を含む、半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017197912A JP6943719B2 (ja) | 2017-10-11 | 2017-10-11 | 両面粘着テープ及び半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017197912A JP6943719B2 (ja) | 2017-10-11 | 2017-10-11 | 両面粘着テープ及び半導体装置の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019070094A JP2019070094A (ja) | 2019-05-09 |
JP6943719B2 true JP6943719B2 (ja) | 2021-10-06 |
Family
ID=66441100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017197912A Active JP6943719B2 (ja) | 2017-10-11 | 2017-10-11 | 両面粘着テープ及び半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6943719B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112739533B (zh) * | 2018-12-20 | 2023-06-06 | 积水化学工业株式会社 | 粘合带及电子部件的制造方法 |
JP2020184612A (ja) * | 2019-04-26 | 2020-11-12 | 積水化学工業株式会社 | 粘着テープ |
WO2021065515A1 (ja) * | 2019-10-01 | 2021-04-08 | 積水化学工業株式会社 | 粘着テープ |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6364200B2 (ja) * | 2014-02-07 | 2018-07-25 | 積水化学工業株式会社 | 電子部品用粘着テープ、電子部品の製造方法及びイメージセンサの製造方法 |
JP6266993B2 (ja) * | 2014-02-07 | 2018-01-24 | 積水化学工業株式会社 | ウエハの処理方法 |
JP6867202B2 (ja) * | 2017-03-17 | 2021-04-28 | 積水化学工業株式会社 | ウエハ処理方法 |
-
2017
- 2017-10-11 JP JP2017197912A patent/JP6943719B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019070094A (ja) | 2019-05-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI429727B (zh) | Adhesive composition, adhesive tape, and wafer processing method | |
JP7011420B2 (ja) | 再剥離性粘着剤組成物及び粘着テープ | |
JP6943719B2 (ja) | 両面粘着テープ及び半導体装置の製造方法 | |
JP2024178319A (ja) | 粘着テープ | |
JPWO2019221065A1 (ja) | 粘着テープ及び電子部品の製造方法 | |
JP2017125093A (ja) | 半導体保護テープ及びウエハの処理方法 | |
JP6867202B2 (ja) | ウエハ処理方法 | |
JP6364200B2 (ja) | 電子部品用粘着テープ、電子部品の製造方法及びイメージセンサの製造方法 | |
JP2013231159A (ja) | 粘着剤組成物、粘着テープ、及び、ウエハの処理方法 | |
JP2014019790A (ja) | 粘着剤組成物、粘着テープ、及び、ウエハの処理方法 | |
JPWO2019240115A1 (ja) | 粘着テープ | |
JP5946708B2 (ja) | 粘着テープ | |
JP5328132B2 (ja) | 半導体加工用テープ | |
JP2018147987A (ja) | 半導体チップの製造方法及び粘着テープ | |
CN112739533B (zh) | 粘合带及电子部件的制造方法 | |
JP2020094199A (ja) | 粘着テープ | |
JP2010070610A (ja) | 粘着テープ | |
JP2021061347A (ja) | 半導体加工用テープ及び半導体パッケージの製造方法 | |
JP2017082094A (ja) | 半導体加工用両面粘着テープ | |
JP6126722B2 (ja) | 粘着テープ | |
JPWO2019235487A1 (ja) | 粘着テープ | |
JP2018147989A (ja) | パワーデバイスの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200824 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210514 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210525 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210614 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210817 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210909 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6943719 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |