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JP6920605B2 - 通信機 - Google Patents

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JP6920605B2
JP6920605B2 JP2016253602A JP2016253602A JP6920605B2 JP 6920605 B2 JP6920605 B2 JP 6920605B2 JP 2016253602 A JP2016253602 A JP 2016253602A JP 2016253602 A JP2016253602 A JP 2016253602A JP 6920605 B2 JP6920605 B2 JP 6920605B2
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Description

本発明は、異なる周波数帯の信号を受信する通信機に関する。
地理的エリアに応じた、複数の音声通信用の周波数帯での送受信、およびGPSの受信が可能な通信機において、通信機の小型化を図るために、1つのアンテナで複数の周波数帯の信号の送受信およびGPS信号の受信を行う必要がある。該通信機は、複数の周波数帯のそれぞれに応じて設けられ、該周波数帯に含まれる信号を通過させる分波回路を備える。
特許文献1に開示される複合型分波回路は、Cellularの周波数帯である800MHz帯、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)の周波数帯である1500MHz帯、およびPCS(Personal Communication Service)の周波数帯である1900MHz帯の分波を行う。該複合型分波回路は、分波回路として、アンテナとCellular送受信系との間に設けられるLPF(Low-Pass Filter:低域通過フィルタ)、アンテナとGPS受信系との間に設けられる位相調節用回路、およびアンテナとPCS送受信系との間に設けられるHPF(High-Pass Filter:高域通過フィルタ)を備える。位相調整用回路は、位相を回転することにより、GPSの周波数帯以外の周波数帯における位相調整用回路のインピーダンスを大きくすることで、分波回路間の干渉を阻止する。
特開2005−184773号公報
特許文献1に開示される複合型分波回路は、互いに独立した、Cellular送受信、GPS受信系、およびPCS送受信系のそれぞれに接続される。複数の音声通信用の周波数帯での送受信が可能な通信機において、複数の周波数帯での送受信を、共通の通信回路で行うことが必要な場合がある。この場合、特許文献1に開示される複合型分波回路では、分波回路間の干渉が生じる可能性がある。特に、例えばLTE(Long Term Evolution)通信のバンド19(800MHz帯)、バンド3(1800MHz帯)およびGPSの信号を受信可能な通信機では、GPSの周波数帯とバンド3との間隔は、特許文献1におけるGPSの周波数帯とPCSの周波数帯との間隔よりも狭いため、分波回路間の干渉が生じる可能性がある。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、複数の周波数帯での送受信を行う通信機における、分波の精度を向上させることが目的である。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る通信機は、
アンテナと、
第1の周波数帯に含まれる信号および前記第1の周波数帯より低い第2の周波数帯に含まれる信号を送受信する第1の通信部と、
前記第1の周波数帯より低く、かつ、前記第2の周波数帯より高い、第3の周波数帯に含まれる信号を少なくとも受信する第2の通信部と、
前記アンテナと前記第1の通信部との間に設けられ、前記第1の周波数帯に含まれる信号を通過させる第1の分波回路と、
前記アンテナと前記第1の通信部との間に前記第1の分波回路と並列に設けられ、前記第2の周波数帯に含まれる信号を通過させる第2の分波回路と、
前記アンテナと前記第2の通信部との間に設けられ、前記第3の周波数帯に含まれる信号を通過させる第3の分波回路と、
を備え
前記第1の通信部に一端が接続された信号線路は、他端が分岐されて、前記第1の分波回路および前記第2の分波回路のそれぞれに接続され、
前記第1の分波回路は、直列に接続された3つのコンデンサと、前記3つのコンデンサの内、隣接する前記コンデンサの間のそれぞれに一端が接続される2つのコンデンサと該2つのコンデンサのそれぞれに一端が直列に接続されて他端が接地される2つのインダクタと、を有し、
前記第2の分波回路は、直列に接続された2つのインダクタと、前記2つのインダクタのそれぞれに並列に接続される2つのコンデンサと、前記2つのインダクタの両端および前記2つのインダクタの間のそれぞれに一端が接続されて他端が接地される3つのコンデンサと、を有する。
好ましくは、前記第3の分波回路は、直列に接続されるインダクタおよびコンデンサを有する直列共振回路を備える。
好ましくは、前記直列共振回路が有する前記インダクタの自己共振周波数から前記直列共振回路の共振周波数をひいた差は第1の閾値以上であり、かつ、前記直列共振回路の鋭さを示すQ値は第2の閾値以上であり、
前記第1の閾値は500MHzであり、
前記第2の閾値は、前記第1の周波数帯、前記第2の周波数帯、および前記第3の周波数帯に応じた前記直列共振回路の鋭さの目標値である。
好ましくは、前記第1の周波数帯と前記第3の周波数帯との間隔、および前記第2の周波数帯と前記第3の周波数帯との間隔の少なくともいずれかが、200MHzよりも狭い。
好ましくは、前記通信機は、LTE(Long Term Evolution)通信を行い、
前記第1の周波数帯は、前記LTE通信における1800MHz帯および2100MHz帯を含み、
前記第2の周波数帯は、前記LTE通信における800MHz帯を含み、
前記第3の周波数帯は、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)に割り当てられた1575.42MHzを含む周波数帯である。
本発明によれば、アンテナと第1の通信部との間に設けられ、第1の周波数帯に含まれる信号を通過させる第1の分波回路、アンテナと第1の通信部との間に第1の分波回路と並列に設けられ、第2の周波数帯に含まれる信号を通過させる第2の分波回路、およびアンテナと第2の通信部との間に設けられ、第3の周波数帯に含まれる信号を通過させる第3の分波回路によって、分波の精度を向上させることが可能である。
本発明の実施の形態に係る通信機の構成例を示すブロック図 実施の形態に係る通信機の他の構成例を示すブロック図 ウィルキンソンディバイダの構成例を示す図 ウィルキンソンディバイダの減衰特性を示す図 ウィルキンソンディバイダのインピーダンス曲線を示すスミスチャート 2信号パッドの構成例を示す図 2信号パッドの減衰特性を示す図 2信号パッドのインピーダンス曲線を示すスミスチャート 分岐回路の構成例を示す図 分岐回路の減衰特性を示す図 分岐回路のインピーダンス曲線を示すスミスチャート 実施の形態に係る通信機が有する分波回路の例を示す図 実施の形態に係る通信機の分波回路の減衰特性を示す図 実施の形態に係る分波回路のインピーダンス曲線を示すスミスチャート 実施の形態に係る通信機の第1の分波回路の他の例を示す図 実施の形態に係る通信機の第2の分波回路の他の例を示す図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
図1は、本発明の実施の形態に係る通信機の構成例を示すブロック図である。通信機1は、アンテナ11、第1の周波数帯に含まれる信号を通過させる第1の分波回路12、第2の周波数帯に含まれる信号を通過させる第2の分波回路13、および第3の周波数帯に含まれる信号を通過させる第3の分波回路14を備える。第2の周波数帯は、第1の周波数帯より低い。また第3の周波数帯は、第1の周波数帯より低く、かつ、第2の周波数帯より高い。通信機1は、第1の周波数帯に含まれる信号および第2の周波数帯に含まれる信号を送受信する第1の通信部15、ならびに第3の周波数帯に含まれる信号を少なくとも受信する第2の通信部16をさらに備える。
第1の分波回路12は、アンテナ11と第1の通信部15との間に設けられる。第2の分波回路13は、アンテナ11と第1の通信部15との間に、第1の分波回路12と並列に設けられる。第3の分波回路14は、アンテナ11と第2の通信部16との間に設けられる。アンテナ11に一端が接続された信号線路は、他端が分岐されて、第1の分波回路12、第2の分波回路13および第3の分波回路14のそれぞれに接続される。また第1の通信部15に一端が接続された信号線路は、他端が分岐されて、第1の分波回路12および第2の分波回路13のそれぞれに接続される。
第1の分波回路12は、アンテナ11の側および第1の通信部15の側のそれぞれから入力される信号の内、第1の周波数帯に含まれる信号を通過させる。第2の分波回路13は、アンテナ11の側および第1の通信部15の側のそれぞれから入力される信号の内、第2の周波数帯に含まれる信号を通過させる。第3の分波回路14は、アンテナ11の側から入力される信号の内、第3の周波数帯域に含まれる信号を通過させる。第1の分波回路12、第2の分波回路13、および第3の分波回路14を設けることで、第1の周波数帯、第2の周波数帯、および第3の周波数帯のそれぞれの信号を分波することができる。
通信機1の各部は、コントローラ20によって制御される。コントローラ20は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)21、RAM(Random Access Memory)23、およびROM(Read-Only Memory)24を備える。複雑化を避け、理解を容易にするために、コントローラ20から各部への信号線が省略されている。コントローラ20は通信機1の各部にI/O(Input/Output)22を介して接続しており、それらの処理の開始、終了、処理内容の制御を行う。ROM24は、コントローラ20が通信機1の動作を制御するための制御プログラムを格納する。コントローラ20は、制御プログラムに基づいて、通信機1を制御する。
信号受信時の通信機1の動作について説明する。アンテナ11で受信された受信信号が第1の周波数帯に含まれる場合、受信信号は、第1の分波回路12を通過して第1の通信部15に送られる。受信信号が第2の周波数帯に含まれる場合、受信信号は、第2の分波回路13を通過して第1の通信部15に送られる。受信信号が第3の周波数帯に含まれる場合、受信信号は第3の分波回路14を通過して第2の通信部16に送信される。第1の通信部15は、送られた受信信号の復調処理を行い、復調した信号を出力する。受信信号が第3の周波数帯に含まれる場合、受信信号は第3の分波回路14を通過して第2の通信部16に送信される。第2の通信部16は、送られた受信信号の復調処理を行い、復調した信号を出力する。通信機1は、第1の分波回路12、第2の分波回路13、および第3の分波回路14を備えることで、分波回路間の干渉を生じさせることなく、第1の周波数帯、第2の周波数帯、および第3の周波数帯のいずれかに含まれる信号を受信することが可能である。
信号送信時の通信機1の動作について説明する。第1の通信部15は、例えば、入力された音声信号に基づいて送信信号を生成し、送信信号を送信する。送信信号が第1の周波数帯に含まれる場合、送信信号は第1の分波回路12を通過してアンテナ11に送られる。送信信号が第2の周波数帯に含まれる場合、送信信号は第2の分波回路13を通過してアンテナ11に送られる。アンテナ11は、送られた送信信号を送信する。通信機1は、第1の分波回路12、第2の分波回路13、および第3の分波回路14を備えることで、分波回路間の干渉を生じさせることなく、第1の周波数帯および第2の周波数帯のいずれかに含まれる信号を送信することが可能である。
第1の周波数帯と第3の周波数帯との間隔、および第2の周波数帯と第3の周波数帯との間隔の少なくともいずれかが、定められた間隔よりも狭くてもよい。例えば、第1の周波数帯と第3の周波数帯との間隔が200MHzより狭い。通信機1は、例えば、LTE(Long Term Evolution)通信のバンド19(800MHz帯)、バンド3(1800MHz帯)、バンド1(2100MHz帯)およびGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)の信号を受信可能な通信機である。この場合、第1の周波数帯は1800MHz帯および2100MHz帯を含み、第2の周波数帯は800MHz帯を含み、第3の周波数帯はGPSに割り当てられた1575.42MHzを含む。
図2は、実施の形態に係る通信機の他の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、第2の通信部16がGPS受信部である場合、通信機1は、図1に示す通信機1の構成に加えて、SAW(Surface Acoustic Wave:表面弾性波)フィルタ17,18およびLNA(Low Noise Amplifier:低雑音増幅器)19を備えてもよい。SAWフィルタ17は、挿入損失が十分に低い。SAWフィルタ18は、GPSに割り当てられた周波数を含む十分に狭い周波数帯を通過帯域とする帯域通過フィルタである。
1つの信号を2つの信号に分岐し、また2つの信号を1つの信号に合流させる手段として、ウィルキンソンディバイダおよび2信号パッドが知られている。図3は、ウィルキンソンディバイダの構成例を示す図である。ウィルキンソンディバイダ30は、端子31から入力される信号を2つの信号に分岐して、端子32,33のそれぞれから出力する。またウィルキンソンディバイダ30は、端子32,33のそれぞれから入力される信号を合流して、端子31から出力する。ウィルキンソンディバイダ30は、端子31,32の間に設けられる抵抗34、端子31,33の間に設けられる抵抗35、および、一端が抵抗34と端子32との間に接続され、他端が抵抗35と端子33との間に接続される抵抗36を備える。
端子31,32,33のそれぞれに50Ωの疑似負荷を接続し、抵抗34,35のそれぞれの抵抗値を68Ωとし、抵抗36の抵抗値を100Ωとした場合を例にして説明する。図4は、ウィルキンソンディバイダの減衰特性を示す図である。図4において、横軸が周波数(単位:GHz)、縦軸が減衰量(単位:dB)である。図4においてm1がGPSに割り当てられる1.575GHzにおける減衰量を示し、m2が1800MHz帯に含まれる1.7GHzにおける減衰量を示し、m3が800MHz帯に含まれる800MHzにおける減衰量を示す。図4から、ウィルキンソンディバイダ30で分波した場合は、減衰量がほぼ6dBであることがわかる。
図5は、ウィルキンソンディバイダのインピーダンス曲線を示すスミスチャートである。図5における太い実線が、0Hzから5GHzにおいて、端子31から見たインピーダンスを示す。図5における細い実線が、0Hzから5GHzにおいて、端子32から見たインピーダンスを示す。端子31から見たインピーダンスおよび端子32から見たインピーダンスは、50Ωの近傍に整合されている。
図6は、2信号パッドの構成例を示す図である。2信号パッド40は、端子41から入力される信号を2つの信号に分岐して、端子42,43のそれぞれから出力する。また2信号パッド41は、端子42,43のそれぞれから入力される信号を合流して、端子41から出力する。2信号パッド40は、端子41,42の間に設けられる、直列に接続された抵抗44、45、および一端が抵抗44,45の間に接続され、他端が端子43に接続される抵抗46を備える。
端子41,42,43のそれぞれに50Ωの疑似負荷を接続し、抵抗44,45,46のそれぞれの抵抗値を15Ωとした場合を例にして説明する。図7は、2信号パッドの減衰特性を示す図である。図の見方は、図4と同様である。図7においてm1がGPSに割り当てられる1.575GHzにおける減衰量を示し、m2が1800MHz帯に含まれる1.7GHzにおける減衰量を示し、m4が800MHz帯に含まれる881MHzにおける減衰量を示す。図7から、ウィルキンソンディバイダ30と同様に、2信号パッド40で分波した場合は、減衰量がほぼ6dBであることがわかる。
図8は、2信号パッドのインピーダンス曲線を示すスミスチャートである。図8における太い実線が、0Hzから5GHzにおいて、端子41から見たインピーダンスを示す。図8における細い実線が、0Hzから5GHzにおいて、端子42から見たインピーダンスを示す。図8において、太い実線と細い実線は重なっている。端子41から見たインピーダンスおよび端子42から見たインピーダンスは、ほぼ50Ωに整合されている。
図9は、分岐回路の構成例を示す図である。分岐回路50は、ウィルキンソンディバイダ30および2信号パッド40の様に抵抗を設けず、単に信号線路を分岐した回路である。端子51,52,53のそれぞれに50Ωの疑似負荷を接続した場合を例にして説明する。図10は、分岐回路の減衰特性を示す図である。図の見方は図4と同様である。図10においてm1がGPSに割り当てられる1.575GHzにおける減衰量を示し、m2が1800MHz帯に含まれる1.7GHzにおける減衰量を示し、m4が800MHz帯に含まれる881MHzにおける減衰量を示す。図10から、分岐回路50で分波した場合は、減衰量がほぼ3.5dBであることがわかる。
図11は、分岐回路のインピーダンス曲線を示すスミスチャートである。図11における黒丸が、0Hzから5GHzにおいて、端子51,52のそれぞれから見たインピーダンスを示す。端子51から見たインピーダンスおよび端子52から見たインピーダンスは、整合がとれていないことがわかる。
ウィルキンソンディバイダ30、2信号パッド40および分岐回路50を、複数の周波数帯の信号を送受信する通信機1に用いた場合、分波が十分にできず、所望の信号の電力が減衰してしまう。特に、図2の様にLNA19を有する通信機1において、アンテナ11からLNA19までの間で受信信号の電力が減衰すると、受信信号のS/N(Signal-to-Noise:信号対雑音)比が低下する。LNA19の後段に増幅器を設けても、信号と雑音が共に増幅器で増幅されてしまうので、低下したS/N比を向上させることはできない。
図12は、実施の形態に係る通信機が有する分波回路の例を示す図である。実施の形態において、第1の分波回路12は、直列に接続される複数のコンデンサを有するT型のHPF(High-Pass Filter:高域通過フィルタ)を備える。図12の例では、第1の分波回路12は、直列に接続されたコンデンサ121,122、および一端がコンデンサ121,122の間に接続され、他端が接地されたインダクタ123を備える。実施の形態において、第2の分波回路13は、直列に接続される複数のインダクタを有するT型のLPF(Low-Pass Filter:低域通過フィルタ)を備える。図12の例では、第2の分波回路13は、直列に接続されたインダクタ131,132、および一端がインダクタ131,132の間に接続され、他端が接地されたコンデンサ133を備える。
実施の形態において、第3の分波回路14は、直列に接続されるインダクタおよびコンデンサを有する直列共振回路を備える。図12の例では、第3の分波回路14は、直列に接続されたインダクタ141およびコンデンサ142を備える。伝送線路にギャップを設けることで、コンデンサ142を実現してもよい。またコンデンサ142は、複数の直列に接続されたコンデンサで構成されてもよい。直列共振回路のインダクタ141の自己共振周波数から、直列共振回路の共振周波数をひいた差は第1の閾値以上である。第1の閾値は、例えば500MHzであり、インダクタ141の自己共振周波数は、直列共振回路の共振周波数より500MHz大きい。また直列共振回路の鋭さを示すQ値は第2の閾値以上である。第2の閾値は、通信機1が送受信する周波数帯に応じて、直列共振回路に求められる鋭さに基づき定められる。直列共振回路のインダクタ141の自己共振周波数から、直列共振回路の共振周波数をひいた差が第1の閾値以上となる範囲で、インダクタ141のインダクタンスをできる限り大きくすることで、十分に鋭い直列共振回路を得ることができる。
図13は、実施の形態に係る通信機の分波回路の減衰特性を示す図である。図の見方は図4と同様である。図13において、太い実線は、第1の分波回路12および第2の分波回路13で構成される分波回路の減衰特性を示す。図13において、細い実線は、第3の分波回路14の減衰特性を示す。図13において、m1がGPSに割り当てられる1.575GHzにおける第3の分波回路14での減衰量を示し、m2が1800MHz帯に含まれる1.7GHzにおける第3の分波回路14での減衰量を示し、m3が800MHz帯に含まれる800MHzにおける第3の分波回路14での減衰量を示す。1.575GHzにおける第3の分波回路14での減衰量は3.6dBであるのに対し、1.7GHz、800MHzのそれぞれにおける第3の分波回路14での減衰量は28.8dB、10.1dBである。
アンテナ11で受信された受信信号が1800MHz帯、2100MHz帯および800MHz帯のいずれかに含まれる場合、受信信号は第3の分波回路14で十分に減衰される。また第1の通信部15が送信する送信信号は1800MHz帯、2100MHz帯および800MHz帯のいずれかに含まれる信号であるため、送信信号は第3の分波回路14で十分に減衰される。一方、アンテナ11で受信された受信信号がGPS信号である場合、受信信号は第3の分波回路14を通過し、第2の通信部16に入力される。第3の分波回路14を設けることで、1800MHz帯、2100MHz帯および800MHz帯の周波数が十分に減衰され、GPS信号と、他の音声信号とを分波することが可能であることがわかる。1.575GHzにおける第3の分波回路14での減衰量は3.6dBであり、GPS信号の品質としては許容範囲である。第3の分波回路14を設けることで、1800MHz帯、2100MHz帯および800MHz帯の送信信号が流入することにより、第2の通信部16、SAWフィルタ17,18、またはLNA19に異常が生じることを防ぐことが可能である。
図13における太い実線で示される減衰特性は、第1の分波回路12が備えるHPFの減衰特性と、第2の分波回路13が備えるLPFの減衰特性があわさったものである。第1の分波回路12が備えるHPFおよび第2の分波回路13が備えるLPFのそれぞれの遮断周波数は、1.5GHzの近傍に位置する。800MHz帯における第1の分波回路12のインピーダンスは十分に大きく、また1800MHz帯および2100MHz帯における第2の分波回路13のインピーダンスは十分に大きい。このため、第1の分波回路12および第2の分波回路13の間で干渉はおこらない。アンテナ11で受信された受信信号は、第1の分波回路12および第2の分波回路13のいずれかを通過して、第1の通信部15に入力される。第1の通信部15から送信される送信信号は、第1の分波回路12および第2の分波回路13のいずれかを通過して、アンテナ11に送られる。
図13において、m5がGPSに割り当てられる1.575GHzにおける、第1の分波回路12および第2の分波回路13で構成される分波回路での減衰量を示し、m6が1800MHz帯に含まれる1.7GHzにおける、第1の分波回路12および第2の分波回路13で構成される分波回路での減衰量を示し、m7が800MHz帯に含まれる800MHzにおける、第1の分波回路12および第2の分波回路13で構成される分波回路での減衰量を示す。1.575GHzにおける第1の分波回路12および第2の分波回路13で構成される分波回路での減衰量は10dB程度であるのに対し、1.7GHz、800MHzのそれぞれにおける第1の分波回路12および第2の分波回路13で構成される分波回路での減衰量は1.5dB、0.3dBである。第1の分波回路12および第2の分波回路13を設けることで、GPSに割り当てられる周波数の近傍の周波数が十分に減衰され、GPS信号と、他の音声信号とを分波することが可能であることがわかる。また1.7GHz、800MHzにおける減衰量が1.5dB、0.3dBと小さく、分波によって通信品質が大きく劣化することが抑制されていることがわかる。
アンテナ11で受信された受信信号がGPS信号である場合、受信信号は第1の分波回路12および第2の分波回路13で十分に減衰される。一方、アンテナ11から送られる受信信号が1800MHz帯および2100MHz帯のいずれかに含まれる場合、受信信号は第1の分波回路12では十分に減衰されるが、第2の分波回路13を通過する。またアンテナ11から送られる受信信号が800MHz帯に含まれる場合、受信信号は第1の分波回路12を通過するが、第2の分波回路13では十分に減衰される。第1の分波回路12および第2の分波回路13を設けることで、GPS信号の周波数が十分に減衰され、GPS信号と、他の音声信号とを分波することが可能であることがわかる。
図14は、実施の形態に係る分波回路のインピーダンス曲線を示すスミスチャートである。図14における太い実線が、0Hzから5GHzにおいて、アンテナ11から見たインピーダンスを示す。図14における細い実線が、0Hzから5GHzにおいて、第1の通信部15から見たインピーダンスを示す。図14において、m8が1.575GHzにおけるアンテナ11から見たインピーダンスを示し、m9が1.7GHzにおけるアンテナ11から見たインピーダンスを示し、m10が900MHzにおけるアンテナ11から見たインピーダンスを示す。1.7GHzにおけるアンテナ11の端子でのVSWR(Voltage Standing Wave Ratio:電圧定在波比)は、1.7であり、900MHzにおけるアンテナ11の端子でのVSWRは1.3である。図14において、m11が1.7GHzにおける第1の通信部15から見たインピーダンスを示し、m12が800MHzにおける第1の通信部15から見たインピーダンスを示す。図14から、800MHzおよび900MHzにおいては、インピーダンスの整合がとれていることがわかる。
以上説明したとおり、本実施の形態に係る通信機1によれば、アンテナ11と第1の通信部15との間に設けられ、第1の周波数帯に含まれる信号を通過させる第1の分波回路12、アンテナ11と第1の通信部15との間に第1の分波回路12と並列に設けられ、第2の周波数帯に含まれる信号を通過させる第2の分波回路13、およびアンテナ11と第2の通信部16との間に設けられ、第3の周波数帯に含まれる信号を通過させる第3の分波回路14によって、分波の精度を向上させることが可能である。
本発明の実施の形態は上述の実施の形態に限られない。上述の実施の形態における回路構成は一例である。図15は、実施の形態に係る通信機の第1の分波回路の他の例を示す図である。図15に示す第1の分波回路12は、直列に接続されたコンデンサ121,124,122、直列に接続されたコンデンサ125およびインダクタ123、ならびに、直列に接続されたコンデンサ126およびインダクタ127を備える。コンデンサ125の一端は、コンデンサ121,124の間に接続され、インダクタ123の一端は接地される。コンデンサ126の一端は、コンデンサ124,122の間に接続され、インダクタ127の一端は接地される。図16は、実施の形態に係る通信機の第2の分波回路の他の例を示す図である。図16に示す第2の分波回路13は、連立チェビシェフ型の5次LPFである。図16に示す第2の分波回路13は、図12に示す第2の分波回路13の構成に加えて、インダクタ131,132のそれぞれと並列に接続されるコンデンサ134,135を備える。図16に示す第2の分波回路13はさらに、インダクタ131の一端およびコンデンサ134の一端のそれぞれに一端が接続され、他端が接地されるコンデンサ136、ならびにインダクタ132の一端およびコンデンサ135の一端のそれぞれに一端が接続され、他端が接地されるコンデンサ137を備える。図16に示す第2の分波回路13において、コンデンサ133の一端は、インダクタ131,132の接続点およびコンデンサ134,135の接続点のそれぞれに接続される。
通信機1が送受信する周波数帯は、上述の例に限られない。また第2の通信部16は、GPS受信部に限られず、第3の周波数帯に含まれる信号を送受信してもよい。
1 通信機
11 アンテナ
12 第1の分波回路
13 第2の分波回路
14 第3の分波回路
15 第1の通信部
16 第2の通信部
17,18 SAWフィルタ
19 LNA
20 コントローラ
21 CPU
22 I/O
23 RAM
24 ROM
30 ウィルキンソンディバイダ
31,32,33,41,42,
43,51,52,53 端子
34,35,36,44,45,46 抵抗
40 2信号パッド
50 分岐回路
121,122,124,125,
126,133,134,135,
136,137,142 コンデンサ
123,127,131,132,141 インダクタ

Claims (5)

  1. アンテナと、
    第1の周波数帯に含まれる信号および前記第1の周波数帯より低い第2の周波数帯に含まれる信号を送受信する第1の通信部と、
    前記第1の周波数帯より低く、かつ、前記第2の周波数帯より高い、第3の周波数帯に含まれる信号を少なくとも受信する第2の通信部と、
    前記アンテナと前記第1の通信部との間に設けられ、前記第1の周波数帯に含まれる信号を通過させる第1の分波回路と、
    前記アンテナと前記第1の通信部との間に前記第1の分波回路と並列に設けられ、前記第2の周波数帯に含まれる信号を通過させる第2の分波回路と、
    前記アンテナと前記第2の通信部との間に設けられ、前記第3の周波数帯に含まれる信号を通過させる第3の分波回路と、
    を備え
    前記第1の通信部に一端が接続された信号線路は、他端が分岐されて、前記第1の分波回路および前記第2の分波回路のそれぞれに接続され、
    前記第1の分波回路は、直列に接続された3つのコンデンサと、前記3つのコンデンサの内、隣接する前記コンデンサの間のそれぞれに一端が接続される2つのコンデンサと該2つのコンデンサのそれぞれに一端が直列に接続されて他端が接地される2つのインダクタと、を有し、
    前記第2の分波回路は、直列に接続された2つのインダクタと、前記2つのインダクタのそれぞれに並列に接続される2つのコンデンサと、前記2つのインダクタの両端および前記2つのインダクタの間のそれぞれに一端が接続されて他端が接地される3つのコンデンサと、を有する、
    信機。
  2. 記第3の分波回路は、直列に接続されるインダクタおよびコンデンサを有する直列共振回路を備える、
    請求項1に記載の通信機。
  3. 前記直列共振回路が有する前記インダクタの自己共振周波数から前記直列共振回路の共振周波数をひいた差は第1の閾値以上であり、かつ、前記直列共振回路の鋭さを示すQ値は第2の閾値以上であり、
    前記第1の閾値は500MHzであり、
    前記第2の閾値は、前記第1の周波数帯、前記第2の周波数帯、および前記第3の周波数帯に応じた前記直列共振回路の鋭さの目標値である、
    求項2に記載の通信機。
  4. 前記第1の周波数帯と前記第3の周波数帯との間隔、および前記第2の周波数帯と前記第3の周波数帯との間隔の少なくともいずれかが、200MHzよりも狭い請求項1から3のいずれか1項に記載の通信機。
  5. 前記通信機は、LTE(Long Term Evolution)通信を行い、
    前記第1の周波数帯は、前記LTE通信における1800MHz帯および2100MHz帯を含み、
    前記第2の周波数帯は、前記LTE通信における800MHz帯を含み、
    前記第3の周波数帯は、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)に割り当てられた1575.42MHzを含む周波数帯である、
    請求項4に記載の通信機。
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