JP6901855B2 - 澱粉・樹脂複合中間粒体の製造方法 - Google Patents
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粉とプラスチックスの複合材料であり、混合し複合成形加工材料を形成できても、できたものは、製品全体の物性、性質にバラツキを生じてしまう。複合化のためには自ずと使用量が制限されるばかりでなく、使用量が多い場合は、強制的に澱粉を供給させるような特殊な定量フィーダーや成形機が必要である。そのため、製造コストを押し上げる要因ともなっている。
ることができる。
本発明の複合中間粒体を製造する方法により製造される澱粉・樹脂複合成形加工材料は、機械的特性の低下を抑え、薄ものや深ものの容器の深絞り成形を可能とし、石油資源の節約、焼却時発生する二酸化炭素の削減、主原料が澱粉なので紙質感があるが、熱可塑性を持つためデザイン性に優れ、耐水性もある製品を製造することができる。
また、包装資材として利用した際、使用時は十分な製品強度を持つが、使用後は軽い力でつぶせるため、ゴミの減容化にも貢献できる。
本発明は、澱粉・樹脂複合中間粒体を製造する方法であって、澱粉と、低融点添加剤とを加熱撹拌して低融点添加剤を溶融し、澱粉と混合させ、澱粉に低融点添加剤を絡ませ、付着させ、低融点添加剤を含有する澱粉を形成する。その後、熱可塑性樹脂の粒状体と高融点添加剤を含む複合原材料をさらに添加して加熱撹拌し、高融点添加剤を溶融させ混合し、澱粉、熱可塑性樹脂の粒状体並びに溶融状態の低融点及び高融点添加剤を含む組成物を均一分散させ、流動性の澱粉・樹脂複合材料とする。その後、流動性の澱粉・樹脂複合材料を冷却撹拌し、主として溶融状態の高融点添加剤を再固化することを含み、熱可塑性樹脂の粒状体をコア部とし、その表面に低融点添加剤を含む澱粉を含む粉粒体の被覆層を有する澱粉・樹脂複合中間粒体を製造する方法である。
本発明の製造方法は、各種原材料を含む複合材料から、最終的には、均一で均質な、成形加工性に優れ、作業性に優れた澱粉・樹脂複合成形加工材料を安定的に連続的に一貫して製造することを可能にするものである。
本発明に係る、特殊な手段、設備を使用することなく、安定した品質の澱粉・樹脂複合中間粒体が得られる澱粉・樹脂複合中間粒体の製造において、澱粉が50重量%以上含有されていても、均一性、均質性に優れたバラツキの少ない澱粉・樹脂複合成形加工材料を製造することができる方法において、澱粉・樹脂複合中間粒体を形成するバイオマス材料として用いる澱粉としては、安価に入手できる生澱粉を用いることができ、例えば、トウモロコシ澱粉、豆澱粉、タピオカ澱粉、いも澱粉、麦澱粉、米澱粉、キツサバ澱粉、ヒシ澱粉、ハス澱粉、サゴ澱粉、わらび澱粉、クズ澱粉等が挙げることができる。
本発明において、澱粉・樹脂複合成形加工材料の成分には、成形加工性、物性を改質するため少なくとも熱可塑性樹脂を含むものである。本発明では、さらに生分解性を低下させず、生分解性材料の比率を高めるためコア部となる粒状体の高分子材料として生分解性材料を用いることもできる。
本発明において、使用される熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系の樹脂、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル、エチレン/酢酸ビニル共重合体、アルキレン/アクリレート又はメタクリレート共重合体などの石油系プラスチックを用いることができる。好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂が用いられる。特に、好ましくは、ポリプロピレンが用いられる。
本発明では、その流動性の澱粉・樹脂複合材料を形成し、澱粉・樹脂複合中間粒体を形成するため、加熱撹拌する工程では、添加剤が澱粉、熱可塑性樹脂に絡まり、付着し、澱粉と熱可塑性樹脂を親和し、付着させるように機能し、また澱粉と熱可塑性樹脂の粒状体を流動性の澱粉・樹脂複合材料の性状を保持できるようにするため、さらに、冷却撹拌し、少なくとも高融点添加剤が再固化されたとき、澱粉・樹脂複合中間粒体の形態を安定的に形成できるように、接着剤的な役割を果たすことができる添加剤を加える必要がある。
本発明は、添加剤を加えることにより成形加工性、機械的強度などが優れたバラツキの少ない澱粉・樹脂複合成形加工材料が得られるように機能する添加剤が選択され、用いら
れる。
本発明では、上記のように機能する添加剤として、投入直後は粉体だが、材料の昇温と共に溶融状態になり、澱粉に付着することで澱粉を熱可塑性樹脂と付着させやすくし、澱粉と均一、均質に混合され、澱粉の流動性を高めるように働くよう、内部滑性を高める添加剤を用いる。そして添加剤は、熱可塑性樹脂の溶融温度より低い溶融温度を有し、比較的低温度、例えば、100℃以下で溶融するもの、好ましくは、60〜100℃で溶融するもの、しかも粘性があり、粉体と絡み、粘着させるように機能し得る添加剤が用いられる。少なくとも前記のような性質、機能を果たすことができる、澱粉・樹脂複合中間粒体中に同時存在する、相対的に低温で溶融され、澱粉と絡ませ、付着され添加される添加剤を本発明では「低融点添加剤」と定義する。
本発明では、澱粉・樹脂複合中間粒体中に同時存在する、相対的に低温で溶融され、澱粉と絡ませ、付着される低融点添加剤よりも高い融点を有する添加剤をさらに添加する。この添加剤は、上述した低融点添加剤より高い融点を有しており、好ましくは、100〜150℃の範囲のもので、低融点添加剤より先に固化する添加剤であって、熱可塑性樹脂の溶融温度より低い融点を有するものであり、冷却撹拌したときに、低融点添加剤より先に再固化し、熱可塑性樹脂をコア部とし、そのコア部表面に、低融点添加剤を付着し含有する澱粉を含む粉粒体の被覆層を付着させ、澱粉・樹脂複合中間粒子を形成する役割を果たすものである。
高融点添加剤は、熱可塑性樹脂の種類、添加剤との親和性を考慮する必要があるが、澱粉・樹脂複合中間粒体を原材料として加工機中で均一、均質な澱粉・樹脂複合成形加工材料とするため複合原材料を分散させ、澱粉・樹脂複合材料として溶融混練するとき均一分散し、しかも加工機との摩擦を軽減させ、かつ加工機中の流動性を高め、外部滑性を高める滑性を付与することができる添加剤が好適に使用される。
ール系、脂肪族アミド系、脂肪酸エステルなどが使用できる。本発明の高融点添加剤には、脂肪酸金属塩としては、炭素数が少なくとも10個以上の飽和又は不飽和脂肪酸の金属塩であり、ステアリン酸などの脂肪酸系のものが好適に使用できる。
高融点添加剤の含有量は、好ましくは、1.0〜15重量%である。
本発明の澱粉・樹脂複合中間粒体を用いることにより、均一、均質なバラツキの少ない澱粉・樹脂複合成形加工材料が得られるように、また各種成形加工法における成形加工性を有し、作業性に優れた材料が得られるように、さらに食品容器を初めとして、シート、フィルムなどの包装材料、緩衝材、生活用品、農業用製品など各種用途に好適に加工して使用が可能となるように、添加剤を選択し用いることが好ましい。その際、上記の澱粉、熱可塑性樹脂及び上記添加剤以外に各種の添加剤が各用途及び求められる物性、機能に応じて選択され、本発明の目的を損なわない範囲で1種又は2種以上を組み合わせて添加することができる。
善に繋がる。
本発明の澱粉・樹脂複合中間粒体を用いた澱粉・樹脂複合成形加工材料の製造は、例えば、澱粉複合中間粒体を構成する成分組成の材料を原材料とし、又は澱粉・樹脂複合中間粒体を原材料とし、生産品である澱粉・樹脂複合成形加工材料までを連続的に一貫して製造する方法として組み立てられ、図1に示す澱粉・樹脂複合成形加工材料連続一貫製造装置を用いることにより製造される。
本発明の澱粉・樹脂複合中間粒体の製造には、図1に示す高温撹拌機と冷却撹拌機を含む装置部Aにより製造することができる。
本発明の澱粉・樹脂複合中間粒体の製造では、はじめに澱粉及び低融点添加剤の少なくとも1種以上を高温撹拌機中で熱可塑性樹脂の溶融温度より低い、低融点添加剤が溶融する温度以上の温度で加熱撹拌しながら混合し、澱粉に溶融させた低融点添加剤が付着した混合物とするように加熱撹拌を制御する。
次いで、形成した流動性の澱粉・樹脂複合材料を、冷却撹拌機に移し、冷却撹拌機中で冷却撹拌しながら、溶融した添加剤を再固化する。
高融点添加剤を主として再固化することにより熱可塑性樹脂の粒状体をコア部とし、そのコア部の表面に主として低融点添加剤を含有する澱粉を含む粉粒体の被覆層を形成した澱粉・樹脂複合中間粒体を製造する。
(1)澱粉と低融点添加剤の加熱撹拌処理
本発明の加熱撹拌処理では、高温撹拌機中で澱粉と低融点添加剤を加熱撹拌することで、澱粉と溶融した低融点添加剤を加熱混合するものであって、以下のように行う。
その加熱撹拌処理は、加熱温度を低融点添加剤の融点温度以上に設定し、低融点添加剤を溶融させ、低融点添加剤が溶融状態を維持できる温度、例えば、低融点添加剤の融点温度より10〜20℃高く設定、あるいは高融点添加剤の融点温度以上の温度に設定し、回転数及び撹拌時間を制御することで澱粉の粉体と溶融した低融点添加剤とが絡み、低融点添加剤が付着され含有された澱粉の流動性の澱粉混合物が形成できるように、製造効率を考え、温度、回転数及び撹拌時間などを制御し、処理する。
高温撹拌機で澱粉と溶融した低融点添加剤の混合物とした後、熱可塑性樹脂の粒状体及び少なくとも1種以上の脂肪酸金属塩等の高融点添加剤をさらに添加し、加熱撹拌する。
本発明では、加熱撹拌時の温度を高融点添加剤が溶融する温度以上、熱可塑性樹脂の溶融温度以下に高温撹拌機の温度を設定、例えば、加熱撹拌温度として、当初から高融点添加剤の溶融温度以上に設定し、加熱温度を固定して行なうこともでき、例えば、110〜160℃に設定し、少なくとも2種類の、低融点及び高融点添加剤が溶融した状態にして撹拌混合する。そして低融点及び高融点添加剤が溶融した状態下、回転数及び撹拌時間を制御しつつ加熱撹拌することで、澱粉及び熱可塑性樹脂の粒状体と、溶融した低融点及び高融点添加剤とが撹拌混合され、均一に分散された流動性の澱粉・樹脂複合材料の混合物を形成する。
高温撹拌機中で得られた流動性の澱粉・樹脂複合材料の混合物は、冷却撹拌機に移され、低融点添加剤成分の溶融温度以上であって、その溶融温度近傍まで冷却撹拌機中で撹拌
しながら冷却され、溶融した添加剤成分が再固化されるように冷却撹拌する。
そして、この澱粉・樹脂複合中間粒体を原材料とすることにより高品質な澱粉・樹脂複合成形加工材料を製造することができる。
本発明の澱粉・樹脂複合中間粒体を製造する方法により製造された澱粉・樹脂複合中間粒体は、各成分材料が併存した集合体の澱粉・樹脂複合材料であることから、各種成形加工法の澱粉・樹脂複合成形加工材料を澱粉・樹脂複合中間粒体を原材料として製造するには、澱粉・樹脂複合中間粒体を製造する方法を、該澱粉・樹脂複合成形加工材料の製造工程中に組み込むことで澱粉・樹脂複合成形加工材料の中間原材料としてストックすることを可能にする製造ラインとするか、あるいは、澱粉・樹脂複合成形加工材料の製造工程とは別に複合中間粒体の製造ラインとして設けることで、澱粉・樹脂複合中間粒体を原材料として安定して供給可能とし、性質や形状の異なる原材料の安定供給を可能し、バラツキの少ない澱粉・樹脂複合成形加工材料の連続的な製造を可能にする製造方法として利用できる。
力を適宜設定し、熱可塑性樹脂を安定状態で溶融押出することができることにより、均一で均質なバラツキの少ない澱粉・樹脂複合成形加工材料を製造するための改良された製造方法として組み込み、利用できる。
(実施例1〜7)
本発明の澱粉・樹脂複合中間粒体及び澱粉・樹脂複合成形加工材料を製造するための実施例における使用原料及び試料作成は、以下のとおりである。
本発明の澱粉・樹脂複合中間粒体及び澱粉・樹脂複合成形加工材料を形成するため配合した原材料は、以下のとおりである。
澱粉 : コーンスターチ 50〜70重量%
低融点添加剤: グリセリン脂肪酸エステル、グリセリンモノステアレート 0.1〜10.0重量%
高融点添加剤: ステアリン酸金属塩 ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム
1.0〜15重量%
熱可塑性樹脂: ポリプロピレンペレット 20〜40重量%
上記した各原材料を表1の配合割合にしたがって用いた。
高温撹拌機を110〜160℃、回転数5〜50Hzに設定し、澱粉としてコーンスターチ50〜70重量%と低融点添加剤としてグリセリンモノステアレート0.1〜10.0重量%を配合し、材料を加熱撹拌、混合する。グリセリンモノステアレートの融点以上の温度で加熱撹拌して溶融し、コーンスターチに溶融したグリセリンモノステアレートを絡ませ、グリセリンモノステアレートが付着し、含有する澱粉にする。
高温撹拌機中で十分に混合したコーンスターチを澱粉・樹脂複合材料とするため、ポリプロピレン20〜40重量%、高融点添加剤としてステアリン酸金属塩であるステアリン酸亜鉛0.5〜5.0重量%、ステアリン酸マグネシウム0.5〜10重量%、及びその他必要な添加剤、例えば、白色顔料、相溶化剤を投入し、撹拌しながら、110〜160℃まで昇温し、上記ステアリン酸の金属石鹸を溶融し、流動性の澱粉・樹脂複合材料の混合物が形成されるまで混合撹拌する。
次いで、澱粉・樹脂複合中間粒体を形成するため、流動性の澱粉・樹脂複合材料の混合物を形成した後、高温撹拌機から排出し、冷却撹拌機中に移し、110〜160℃の澱粉・樹脂複合材料の混合物を60〜100℃に冷却しながら回転数5〜40Hzで冷却撹拌し、降温させ、熱可塑性樹脂であるポリプロピレンの粒状体をコア部とし、そのコア部表面に、グリセリンモノステアレートを付着し、含有する澱粉を含む粉粒体が付着し被覆した澱粉・樹脂複合中間粒体が形成されるのを確認するまで低融点添加剤のグリセリンモノステアレートの融点以上の温度で冷却撹拌する。
冷却撹拌により澱粉・樹脂複合中間粒体の形成されたことが確認された後、澱粉・樹脂複合中間粒体の破壊、粉体の剥離、脱落を防止するため低融点添加剤のグリセリンモノステアレートの溶融温度以上の温度を維持しつつ、直ちに、澱粉・樹脂複合中間粒体を連続製造工程内に配置したストックタンクに排出し、中間原材料として貯蔵する。
貯蔵される複合中間粒体は、熱可塑性樹脂のコア部と、少なくとも低融点添加剤のグリセリンモノステアレートを含有する澱粉を含む粉粒体の被覆層が高融点添加剤のステアリン酸亜鉛及びステアリン酸マグネシウムの再固化により付着された、密接に結合した状態にある、粉粒体の脱落又は剥離のない安定した澱粉・樹脂複合中間粒体として形成される。
本発明の澱粉・樹脂複合中間粒体の評価方法は、以下の要領で行った。中間原材料として、複合中間粒体を排出時の粉落ちの有無、及び熱可塑性樹脂をコアとし、表面が澱粉で被覆された粒体の形成割合を観察し、形態安定性を評価した。
粉落ちの有無:ほとんど粉落ちなし〇、粉落ち生じる×
澱粉・樹脂複合中間粒体を評価するため二軸混練可塑化一軸押出機を用い、澱粉・樹脂複合成形加工材料を次のように製造した。
澱粉・樹脂複合中間粒体をストックタンクから二軸混練可塑化押出機に投入し、シリンダ温度120〜190℃、樹脂圧1〜4MPaに設定し、混練する。
澱粉・樹脂複合成形加工材料を製造するため、上記1段目の二軸押出機中で混練、可塑化して調製された澱粉・樹脂複合成形加工材料を、加熱帯域の設定温度をポリプロピレンの溶融温度以上の160〜210℃、樹脂圧3〜20MPaに設定した2段目の一軸押出機に供給し、澱粉・樹脂複合溶融ポリプロピレンを押し出した。
本発明の中間粒体から形成した成形加工材料の成形加工性、作業性に対する影響評価を行なうため次のような後処理を行なった。
その評価方法は、以下の要領で行った。
澱粉・溶融ポリプロピレン複合成形加工材料をシート状物として製造するため、T−ダイ押出機を使用して、シート状に押し出し、引取りロールの温度を40〜60℃に設定し、所定の厚さ0.7mmに成形したシートを冷却し、引取り、紙管に巻き取った。
また、必要に応じて冷却三本ロールでカレンダー圧延処理して、シートの厚みを制御し、あるいは、シート表面にスキン層を形成し、つやのあるシートにすることもできる。
さらに、押出成形により製造された澱粉・樹脂複合成形加工材料を各種成形加工法の原材料として利用するため、厚み制御した又は表面層を有する成形したシートをペレタイズ化するため、さいの目状に裁断した。
(a)材料の比重に関して、上記サンプリングシート片をJIS K7112に従って3回測定し、平均値を求め、その平均値を測定値とする。長手方向の位置を異にするシート片について同様に測定し、平均値を求め各位置における測定値とする。材料の原反シートの各測定値の平均値を求め、各測定値と平均値の変動値を求め、原反シートの比重の測定値の変動幅によりバラツキを確認した。
澱粉・樹脂複合成形加工材料から製造された上記シートの成形性を確認するために成形したシートを、真空圧空機;(株)脇坂エンジニアリング社製、FVS−500P型を用いて、成形条件:設定温度450℃に加熱した後、円錐カップとなるように真空圧空機に
より成形した。
澱粉・樹脂複合成形加工材料の原材料として、上記実施態様において示したような製造条件の成分組成に従い原料を準備し、各製造工程の製造条件に従い工程処理し、それぞれ、実施例1〜7及び比較例1〜5の澱粉・樹脂複合中間粒体及び澱粉・樹脂複合成形加工材料を製造した。
その原料の成分組成及び製造された複合中間粒体及び複合成形加工材料についての試験結果は、表1のとおりである。
その製造した材料を用いた各成形加工法による成形加工性についても、シート化、及び容器の真空成形もでき、深絞りも可能な材料を製造することができた。
その結果を表1に示す。
Claims (9)
- 澱粉、熱可塑性樹脂の粒状体、及び低融点添加剤と高融点添加剤を溶融状態で含む澱粉・樹脂複合材料を冷却撹拌し、熱可塑性樹脂の粒状体をコア部とし、コア部の表面に低融点添加剤を含有する澱粉を含む粉粒体を有する被覆層を形成する工程を含み、
熱可塑性樹脂は、高融点添加剤の融点よりも高い溶融温度を有し、
低融点添加剤は、60〜100℃で溶融し、内部滑性を高めるものであり、
高融点添加剤は、融点が100〜150℃であり、外部滑性を高めるものであり、低融点添加剤より高い融点を有し、
澱粉・樹脂複合中間粒体は、50重量%以上の澱粉、20重量%以上50重量%未満の熱可塑性プラスチックの粒状体、0.1〜10重量%の低融点添加剤、1.0〜15重量%の高融点添加剤を含む、
澱粉・樹脂複合中間粒体の製造方法。 - (a)澱粉と低融点添加剤を加熱撹拌、混合し、溶融した低融点添加剤を含有する澱粉混合物を形成する工程、
(b)前記澱粉混合物に、熱可塑性樹脂の粒状体と高融点添加剤を添加し、熱可塑性樹脂の溶融温度以下で加熱撹拌、混合し、低融点添加剤と高融点添加剤を溶融状態で含む流動性の澱粉・樹脂複合材料を形成する工程を含む、請求項1に記載の澱粉・樹脂複合中間
粒体の製造方法。 - 低融点添加剤と澱粉が、低融点添加剤の溶融温度以上又は高融点添加剤の溶融温度以上、かつ熱可塑性樹脂の溶融温度以下で加熱撹拌、混合し、低融点添加剤を付着し含有する澱粉混合物とする工程を含む、請求項2に記載の澱粉・樹脂複合中間粒体の製造方法。
- (c)低融点添加剤と高融点添加剤を溶融状態で含む流動性の澱粉・樹脂複合材料を冷却撹拌機に移し、冷却撹拌し、高融点添加剤の溶融温度以下に冷却し、再固化する工程を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の澱粉・樹脂複合中間粒体の製造方法。
- (d)低融点添加剤の溶融温度以上で冷却撹拌しつつ、低融点添加剤の溶融温度以上の状態で形成された澱粉・樹脂複合中間粒体を冷却撹拌機から排出し、常温ストックする工程をさらに含む、請求項1〜4に記載のいずれか1項に記載の澱粉・樹脂複合中間粒体の製造方法。
- 低融点添加剤が、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステルの群から選択される少なくとも1種である、上記請求項1〜5のいずれか1項に記載の澱粉・樹脂複合中間粒体の製造方法。
- モノグリセリドが、セチル化モノグリセリド、有機酸モノグリセリド、脂肪酸モノグリセリドの群から選択される少なくとも1種である、請求項6に記載の澱粉・樹脂複合中間粒体の製造方法。
- 高融点添加剤が、脂肪酸金属塩、炭化水素系、アルコール系、脂肪族アミド系、脂肪酸エステルの群から選択される少なくとも1種である、上記請求項1〜7のいずれか1項に記載の澱粉・樹脂複合中間粒体の製造方法。
- 高融点添加剤が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン鎖アルミニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、安息香酸カリウム、安息香酸ナトリウムの群から選択される少なくとも1種である、上記請求項1〜8のいずれか1項に記載の澱粉・樹脂複合中間粒体の製造方法。
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