JP6879150B2 - 導電助剤分散液、その利用およびその製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、これらのカーボンブラックの分散処理状態が、電池電極合材層の導電性や伝導性に対して与える影響については十分に検討されていない。
しかしながら、粒子径や比表面積が大きく異なる2種の導電助剤を用いた場合において、それぞれの導電助剤に最適な平均分散粒子径や構成比率については検討されていない。
この材料を従来のカーボンブラックと同様に設定した粒度分布とした上で単独で用いた場合、良好な電池特性を得ることができずに悪化する場合があり、さらに、これを従来のカーボンブラックから想定される最適粒度分布から大粒子径または小粒子径に変更して設計する、または、黒鉛等のマイクロメートルオーダーの粒子と併用して用いたとしても、良好な導電性や伝導性、剥離強度等を得ることができない場合があることを発明者は見出した。
本発明では、1種目の導電助剤と2種目の導電助剤を用いる。1種目の導電助剤として空孔を有する中空カーボンブラックが、2種目の導電助剤としてカーボンブラックが専ら使用されるが、これに限定されない。本発明に用いる導電助剤としては、市販の中空カーボンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラックなど各種のカーボンブラックを用いることができる。また、通常行われている酸化処理されたカーボンブラックや、黒鉛化処理されたカーボンブラックなども使用できる。
式(A) (混合導電助剤のBET比表面積)=Σ(Si・Gi)
例えば、BET比表面積800m2/gのカーボンブラックと、1200m2/gのカーボンブラックとを、質量比1対1で混合して調製したカーボンブラックの比表面積は、1000m2/gである。
また、電極活物質としてリン酸鉄リチウム、チタン酸リチウムからなる群より選ばれた1種以上の電極活物質を用いる場合、電極用塗工液中に含まれる全固形成分の量100質量部に対して、3質量部以上7質量部以下であり、3質量部以上6質量部以下が好ましく、3.5質量部以上6質量部以下がより好ましく、4質量部以上5.5質量部以下がさらに好ましく、4質量部以上5質量部以下が特に好ましい。
この量比で導電助剤を配合することで、1種目または2種目の導電助剤をそれぞれ単独で用いた場合や、1種目または2種目の導電助剤と、一次粒子径またはBET比表面積が大きく異なる材料とを併用して用いた場合と比較して、顕著に優れた導電性や伝導性を得ることが可能となる。
作用機構は明確ではないが、電極活物質を被覆したバインダー層内に、質量当たりの粒子個数に優れる1種目の導電助剤が均質に分散された状態で充填された結果、良好な導電性や伝導性が発現するようになったものと推察している。特に、導電助剤の構成比率が低いとき、1種目の導電助剤の量が25質量部以下の場合、導電助剤の導電パスがバインダーによって分断されて高抵抗になることがあり、100質量部を超過する場合、導電助剤粒子間の結着力不足に起因して塗膜が剥落することがある。
本発明の導電助剤分散液には、さらに、バインダーを含有させることができる。使用するバインダーとしては、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、マレイン酸、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、スチレン、ビニルブチラール、ビニルアセタール、ビニルピロリドン等を構成単位として含む重合体または共重合体;ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂;カルボキシメチルセルロースのようなセルロース樹脂;スチレン−ブタジエンゴム、フッ素ゴムのようなゴム類;ポリアニリン、ポリアセチレンのような導電性樹脂等が挙げられる。また、これらの樹脂の変性体や混合物、および共重合体でも良い。特に、耐性面から分子内にフッ素原子を有する高分子化合物、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、テトラフルオロエチレン等の使用が好ましい。
また、電極活物質としてリン酸鉄リチウム、およびチタン酸リチウムからなる群より選ばれた1種以上の電極活物質を用いる場合、電極用塗工液中に含まれる全固形成分の量100質量部に対して、2.5質量部以上5質量部以下であり、3質量部以上4.5質量部以下がより好ましく、3質量部以上4質量部以下が特に好ましい。
産業上は優れた耐性を得るためにこれらのバインダーが主に用いられているが、接着性の弱い樹脂であるために、高比表面積な電極活物質や導電助剤を用いたときに、塗膜にした際の基材に対する密着性が弱く塗工や加工が困難になる場合が多い。そのため、高比表面積な材料を使用したときに、少ないバインダー量でも十分な密着性を得ることができる材料設計が求められている。
本発明では、電極活物質としてLi(NixM1yM2z)O2(x=0.3〜0.9、y=0.01〜0.69、z=0.01〜0.69、x+y+z=1。M1、M2はそれぞれ、Al、Ti、Mn、FeおよびCoからなる群より選ばれる元素であって、M1とM2は異なる元素)が専ら使用されるが、これに限定されない。上記した範囲内の電極活物質であれば、各種の市販品、合成品を単独で、もしくは2種類以上併せて使用することができる。
本発明では、添加剤として特に分散剤を用いることができる。分散剤を用いて導電助剤を分散処理することで、より高濃度かつ貯蔵安定性が良好な導電助剤分散液を得ることができる。なお、本願における添加剤とは、電極用塗工液を乾燥した際に、その大部分が不揮発分として電極合材層中に残留する、電極活物質、導電助剤、バインダー以外の成分である。
なお、総表面積bは、(1種目の導電助剤の量×1種目の導電助剤の比表面積+2種目の導電助剤の量×2種目の導電助剤の比表面積+電極活物質の量×電極活物質の比表面積)として算出することができる。
使用する添加剤の量が多いほど、電池のレート特性評価(放電容量特性評価)から推測される抵抗値が顕著に大きくなるが、添加剤の量に対する総表面積が大きくなるほど、抵抗値の増大は観察されなくなり、良好なレート特性を得ることが可能となることを発明者は見出した。作用機構は明確ではないが、粒子に吸着された状態にある添加剤と、吸着されずに電解液中に溶解または分散された状態にある添加剤とでは、溶解構造やエネルギー的な状態が異なるために、抵抗成分としての振る舞い方や電気化学的な安定性等にも大きな差異が現れたと推察している。
本発明において、導電助剤分散液は、少なくとも1種目の導電助剤と、2種目の導電助剤と、N−メチル−2−ピロリドンを含有するものである。また、電極用塗工液は、少なくとも1種目の導電助剤と、2種目の導電助剤と、バインダーと、電極活物質と、N−メチル−2−ピロリドンを含有するものである。
本発明の導電助剤分散液および電極用塗工液は、材料を一括して混練する方法や、ミキサー等でせん断力をかけて処理する方法、メディアミルを用いて処理する方法等で作製することができる。
分散処理が難しい導電助剤を先に分散処理しておくことで、導電助剤を均質に制御して分散処理することができる。また、続くバインダー材料や電極活物質の溶解・分散処理プロセスを、より精密に制御し、かつ、短時間で良好な電極用塗工液を作製することができるようになる。なお、導電助剤と電極活物質を複合化粒子とするための処理工程を設けないことが望ましい。これは、単に電池電極合材層の作製に要する時間が長くなるだけでなく、意図的な複合化を行った場合、材料の好ましい配合比や、導電助剤の平均分散粒子径が大きく変わることが推測されるためである。
一般に、1種目の導電助剤の方が2種目の導電助剤よりも分散処理に要する強度やエネルギーが大きく、均質に処理することが難しい。上記プロセスを経ることで、それぞれの導電助剤に対して最適な処理力を加えて粒子の分散処理状態を好適にしつつ、かつ、効率的に導電助剤分散液を得ることができる。なお、上記プロセスを経て作製された導電助剤分散液における1種目の導電助剤の分散粒子径とは、(I)の工程を経て製造された直後の状態での分散粒子径であり、また、2種目の導電助剤の分散粒子径とは、1種目の導電助剤を含まない状態で同一の処理工程(分散機形状、回転数、処理時間)を加えたときの値である。
屈折率、一次粒子径や二次粒子径が類似している異種の微粒子を、光学的な粒度分布測定によって適切に解析することは極めて困難である。そのため、1種目の導電助剤と2種目の導電助剤を共に含む状態で、それぞれの粒度分布を別々に計測して管理することは困難だが、上記方法をとることによって、1種目および2種目の導電助剤の分散処理状態をそれぞれ管理することができる。
1種目の導電助剤の平均分散粒子径(累積50%粒子径)が280〜1500nm、かつ、2種目の導電助剤の平均分散粒子径(累積50%粒子径)が500〜1500nmとなるときと同等の分散処理工程を経て製造することが好ましい。(ただし、同等の分散処理工程とは、導電助剤分散液を分散処理する分散処理機の形状や運転速度を、1種目の導電助剤を単独で分散して導電助剤の平均分散粒子径が280〜1500nmの導電助剤分散液を製造することができる条件、かつ、2種目の導電助剤を単独で分散して平均分散粒子径が500〜1500nmの導電助剤分散液を製造することができる条件と同一に設定し、かつ、導電助剤分散液中の導電助剤の濃度を分散処理時間で除した値が、上記導電助剤分散液中の導電助剤の濃度を分散処理時間で除した値と同一であることである。)また、設定する電極用塗工液の製造条件は、1種目の導電助剤を単独で溶媒中に分散処理したときの平均分散粒子径が280nm以上800nm以下となる条件と同一であることがより好ましく、300nm以上700nm以下となる条件と同一であることがさらに好ましく、320nm以上500nm以下となる条件と同一であることが特に好ましい。
本発明の導電助剤分散液を用いて作製した電極用塗工液を、金属集電体上に塗工・乾燥することで、電池電極合材層を形成し、電極を得ることができる。
電極に使用する金属集電体の材質や形状は特に限定されず、各種二次電池にあったものを適宜選択することができる。例えば、集電体の材質としては、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、又はステンレス等の金属や合金が挙げられる。また、形状としては、一般的には平板上の箔が用いられるが、表面を粗面化したものや、穴あき箔状のもの、及びメッシュ状の集電体も使用できる。
本発明の電極用塗工液から作製した電池電極合材層は、特にリチウムイオン二次電池で好適に使用することができ、特に正極用合材層として好適に使用することができる。
リチウムイオン二次電池の場合を例にとって説明する。電解液としては、リチウムを含んだ電解質を非水系の溶媒に溶解したものを用いる。電解質としては、LiBF4、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、LiC4F9SO3、Li(CF3SO2)3C、LiI、LiBr、LiCl、LiAlCl、LiHF2、LiSCN、又はLiBPh4(ただし、Phはフェニル基である)等が挙げられるが、これらに限定されない。
セパレーターとしては、例えば、ポリエチレン不織布、ポリプロピレン不織布、ポリアミド不織布及びこれらに親水性処理を施したものが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
本発明の電極用塗工液を用いたリチウムイオン二次電池は、少なくとも、集電体上に正極合材層を有する正極と、集電体上に負極合材層を有する負極と、リチウムを含む電解質とを具備する。
また、本発明の導電助剤分散液を用いて作製した電極用塗工液を用いたリチウムイオン二次電池の構造については特に限定されないが、通常、正極及び負極と、必要に応じて設けられるセパレーターとから構成され、ペーパー型、円筒型、ボタン型、積層型等、使用する目的に応じた種々の形状とすることができる。
実施例及び比較例で使用した導電助剤(カーボンブラックを「CB」と略記することがある)、バインダー、電極活物質等を以下に示す。また、各表には、各原料の組成のみを記載しているが、特に記載の無い残りの成分は、NMPである。
・デンカブラックHS−100(デンカ社製):アセチレンブラック、平均一次粒子径48nm、比表面積39m2/g、以下HS−100と略記する。
・デンカブラック粒状品(デンカ社製):アセチレンブラック、平均一次粒子径35nm、比表面積69m2/g、以下粒状品と略記する。
・デンカブラックFX−35(デンカ社製):アセチレンブラック、平均一次粒子径26nm、比表面積133m2/g、以下FX−35と略記する。
・SuperP Li(ティムカル社製):ファーネスブラック、平均一次粒子径40nm、比表面積62m2/g、以下SuperPと略記する。
・ケッチェンブラック EC−300J(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製):中空カーボンブラック、平均一次粒子径40nm、比表面積800m2/g、以下EC−300Jと略記する。
・ケッチェンブラック EC−600JD(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製):中空カーボンブラック、平均一次粒子径34nm、比表面積1270m2/g、以下EC−600JDと略記する。
・ケッチェンブラック EC−200L(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製):中空カーボンブラック、平均一次粒子径40nm、比表面積377m2/g、以下EC−200Lと略記する。
・TIMREX KS6(ティムカル社製):人造黒鉛、平均粒子径3.4μm、比表面積20m2/g、以下KS−6と略記する。
・KFポリマーW#1100(クレハ社製):ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、重量平均分子量約280000。以下、#1100と略記する。
・KFポリマーW#7200(クレハ社製):ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、重量平均分子量約630000。以下、#7200と略記する。
・KFポリマーW#7300(クレハ社製):ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、重量平均分子量約1000000。以下、#7300と略記する。
・ソレフ5130(ソルベイ社製):変性ポリフッ化ビニリデン、重量平均分子量約12000000。以下、#5130と略記する。
・KFポリマーW#9100(クレハ社製):変性ポリフッ化ビニリデン、重量平均分子量約280000。以下、#9100と略記する。
・クラレポバール PVA−505(クラレ社製): ポリビニルアルコール、けん化度73mol%、平均重合度500、以下PVAと略記する。
・エスレックBL−10(積水化学工業社製): ポリビニルブチラール、水酸基28mol%、ブチラール化度71mol%、計算分子量15000。以下PVBと略記する。
・PVP K−30(ISP社製): ポリビニルピロリドン。以下、PVPと略記する。
・RL−05(Hunan Reshine New Material社製):正極用三元系活物質(LiNi0.5Mn0.3Co0.2O2)、平均粒子径11.5μm、比表面積0.3m2/g。以下、NCM523と略記する。
・HEDTM NCM−111 1040(BASF戸田バッテリーマテリアルズ社製):正極用三元系活物質(LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2)、平均粒子径5.3μm、比表面積0.5m2/g、以下、NCM111と略記する。
・NCA−1:正極用リチウムニッケルコバルトアルミ複合酸化物(LiNi0.8Co0.15Al0.05O2)、平均粒子径8μm、比表面積0.38m2/g。
・NCA−2:正極用リチウムニッケルコバルトアルミ複合酸化物(LiNi0.8Co0.15Al0.05O2)、平均粒子径14μm、比表面積0.2m2/g。
・M12(Aleees社製):正極用リン酸鉄リチウム、平均粒子径4.0μm、比表面積12m2/g。
・チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)、一次粒子径700nm、比表面積7m2/g。以下
LTOと略記する。
実施例および比較例で使用した導電助剤分散液の評価は、粘度、平均粒子径を測定することにより行った。
各種測定条件は、上記方法によりNMP希釈した分散液のローディング時の透過率を0.88以上0.92以下に、粒子条件を、吸収性粒子として、溶媒条件を、溶媒屈折率1.470、得られた累積50%径をD50値として表記した。測定結果は、液温25℃のNMP溶媒についてバックグラウンド値を測定した後、上記方法にて調製した液温25℃のサンプルを測定容器に充填し、上記測定条件にて測定を行うことにより得た。
[製造例1〜製造例9、製造例1−1〜製造例1−4、製造例2−1〜製造例2−2]
表1に示す組成に従い、1種目または2種目の導電助剤分散液の量が合計5kgとなるように、ステンレス容器にNMPと分散剤とを仕込み、充分に混合溶解した後、ディスパー撹拌下、各種導電助剤を加えた。その後、メディアとして1.25mmφジルコニアビーズを充填したビーズミル(ダイノーミルMULTI LAB、容量300mL、シンマルエンタープライゼス社製)を用いて所定の時間分散し、1種目または2種目の導電助剤分散液を作製した。
表2に示す組成に従い、製造例1〜製造例9、製造例1−1〜製造例1−4、製造例2−1〜製造例2−2で作製した1種目の導電助剤分散液と2種目の導電助剤分散液を十分に混合し、各導電助剤分散液を得た。
[実施例2−1〜実施例2−26、比較例2−1〜比較例2−7]
表3に示す組成に従い、バインダーを含む導電助剤分散液の量が合計300gとなるように、ガラス瓶に実施例1−1〜実施例1−17、製造例2、製造例7、製造例1−1、及び、比較例1−1〜比較例1−4で調製した各種導電助剤分散液、バインダー、分散剤、及び、NMPを仕込み、充分に混合溶解し、各種バインダー成分を含む各導電助剤分散液を得た。
表4に示す組成に従い、NMPと分散剤とを仕込み、充分に混合溶解した後、ディスパー撹拌下、2種目の導電助剤とバインダーを仕込み、マジックラボ(IKA社製)を用いて、表4に示す条件に従って分散処理を20分間行うことで、2種目の導電助剤を含む各導電助剤分散液を得た。
参考例3−1〜参考例3−4および参考例3−7で作製した導電助剤分散液はいずれも粗大粒子がなく、かつ低粘度であり、貯蔵安定性も良好であった。一方、参考例3−5および参考例3−6で作製した導電助剤分散液は、大きな粗大粒子が多数残存し、かつ、経時で粘度値が安定しない分散液となった。これらの導電助剤分散液の平均分散粒子径を評価することで、実施例3−1〜実施例3−4、比較例3−1〜比較例3−3、実施例4−1〜実施例4−2、および、比較例4−1の導電助剤分散液中に含まれる2種目の導電助剤の平均分散粒子径(D50)のデータを得た。各実施例および比較例で添加された導電助剤の平均分散粒子径(D50)は、各参考例の同一のせん断速度で処理したときの平均分散粒子径(D50)と同等である。なお、表1のビーズミルで分散処理して作製した各種導電助剤分散液は、ビーズミルの方がミキサー類よりも分散処理する力が遥かに強いため、ミキサー類での分散処理の前後で平均分散粒子径はほとんど変わらない。
表4に示す組成に従い、製造例2、または、製造例2−1で作製した各種1種目の導電助剤分散液をガラス瓶に仕込み、次いで、2種目の導電助剤とバインダーを仕込み、マジックラボ(IKA社製、MKモジュール)を用いて、表4に示す条件に従って分散処理を20分間行うことで、1種目の導電助剤と2種目の導電助剤をそれぞれ含む各導電助剤分散液を得た。
実施例3−1〜実施例3−4で作製した導電助剤分散液はいずれも粗大粒子がなく、かつ低粘度であり、貯蔵安定性も良好であった。一方、比較例3−1で作製した導電助剤分散液は、経時での粘度上昇が起こり、また、比較例3−2で作製した導電助剤分散液は、大きな粗大粒子が多数残存し、かつ、経時で粘度値が安定しない分散液となった。
表5に示す組成に従い、バインダーを含む導電助剤分散液の量が合計400質量部となるように、ガラス瓶にNMP、バインダー、及び、分散剤を仕込み、充分に混合溶解した。次いで、各種導電助剤を加え、マジックラボ(IKA社製)を用いて、表5に示す条件に従って分散処理を20分間行うことで、各導電助剤分散液を得た。
実施例4−1〜実施例4−2で作製した導電助剤分散液はいずれも粗大粒子がなく、かつ低粘度であり、貯蔵安定性も良好であった。一方、比較例4−1〜比較例4−2で作製した導電助剤分散液は、特に1種目の導電助剤の分散処理がうまく進まず、粗大粒子が多数残り、かつ粘度も高く、貯蔵安定性の悪い分散液となった。比較例4−2は粗大粒子がほとんど処理できていないため平均分散粒子径を評価することはできないが、比較例4−1よりもさらに分散処理力が低いことから、少なくとも比較例4−1よりも平均分散粒子径が大きいことが推測できる。
[実施例5−1〜実施例5−28、比較例5−1〜比較例5−10、参考例5−1〜参考例5−4]
表6に示す組成に従い、電極用塗工液の量が合計200質量部となるように、ガラス瓶に実施例2−1〜実施例2−24、実施例3−2〜実施例3−3、および、比較例2−1〜比較例2−7、比較例3−1、比較例3−3で作製した各種導電助剤分散液、電極活物質、およびNMPを仕込み、ディスパーにより充分に混合し、各電極用塗工液を得た。
実施例5−1〜実施例5−29で得られた電極用塗工液は、粗大粒子が十分に小さく、粘性および粘度が良好で、かつ、貯蔵安定性試験後も良好な状態を保っていた。
一方、比較例5−1、比較例5−4〜比較例5−10で得られた電極用塗工液は、粘度が安定しない塗工液となった。比較例5−5〜比較例5−7で得られた電極用塗工液は、導電助剤の平均分散粒子径が微細すぎるために粘度が安定しない塗工液となったものと推測できる。また、比較例5−1、比較例5−4、比較例5−8、および比較例5−10のように、導電助剤として主として1種目の導電助剤を使用した場合は、導電助剤の粒子個数が顕著に多いために粘度が安定しない塗工液となったものと推測できる。一方、比較例5−2および比較例5−3は、粒子の安定化が容易な2種目の導電助剤を主として使用したため、貯蔵安定性が良好な電極用塗工液を得ることができるが、続くセル評価における電池特性における抵抗の高さが課題となる。
表6に示す組成に従い、軟膏容器に実施例2−3で作製した導電助剤分散液と、電極活物質を仕込み、自転・公転ミキサー(あわとり練太郎ARE−310、シンキー社製)を用いて、2000rpmで5分間混合し、電極用塗工液を得た。
軟膏容器に、実施例2−3で作製した導電助剤分散液65.5部、LTO82.8部、およびNMP1.7部を仕込み、自転・公転ミキサー(あわとり練太郎ARE−310、シンキー社製)を用いて、2000rpmで5分間混合し、電極用塗工液を得た。
ガラス瓶にNMP1200部と分散剤(PVA)9部とを仕込み、充分に混合溶解した。次いで、1種目の導電助剤(EC−300J)45部、2種目の導電助剤(HS−100)45部、および、正極活物質(M12)1656部との混合粉を、ディスパー撹拌下、全量の1/3だけ仕込み、メディアとして1.25mmφジルコニアビーズを充填したビーズミル(ダイノーミルMULTI LAB、シンマルエンタープライゼス社製)で10分間分散した。
その後、各種導電助剤と正極活物質(M12)との混合粉を全量の1/3だけ仕込み、ビーズミルで10分間分散した後、残りの混合粉を仕込んで、さらにビーズミルで1.5時間分散した。最後に、ディスパー撹拌下、バインダー(#7200)45部を仕込んで十分に混合溶解することで、電極用塗工液を得た。
プラネタリーミキサー(ハイビスミックス2P−03、プライミクス社製)の分散容器に、NMP120部、1種目の導電助剤(EC−300J)5.6部、2種目の導電助剤(HS−100)5.6部、バインダー(#7200)11.2部仕込み、自転速度40rpmにて90分間処理した。次いで、正極活物質(M12)の全量(257.6部)の内の1/4を添加して自転速度40rpmで30分間処理し、この工程を4回繰り返すことで、正極活物質(M12)を全て仕込んだ。その後、さらに自転速度40rpmで4時間混練した後、NMPを67部添加して希釈して、電極用塗工液を得た。
得られた電極用塗工液は均質に分散処理が進んでおらず、また、粒度分布計による適切な評価もできないほどに100μm超過の大きな粗大粒子が多数残り、さらに、貯蔵安定性や塗工性の悪い電極用塗工液となった。
[実施例6−1〜実施例6−29、比較例6−1〜比較例6−10、参考例6−1〜参考例6−4]
上記の各実施例、比較例、参考例で得られた各電極用塗工液を、集電体となる厚さ20μmのアルミ箔上にドクターブレードを用いて塗布した後、ホットプレートを用いて70℃で10分間加熱し、その後減圧下120℃で30分間加熱乾燥し、電池電極合材層の乾燥後膜厚が80〜90μm、目付量18mg/cm2となる各塗膜を作製した。得られた電池電極合材層の評価は、密着性(剥離強度試験)により行った。
剥離強度の測定には卓上型引張試験機(東洋精機製作所製、ストログラフE3)を用い、180度剥離試験法により評価した。具体的には、100mm×20mmサイズの両面テープ(No.5000NS、ニトムズ(株)製)を金属板上に貼り付け、作製した電池電極合材層を両面テープのもう一方の面に密着させ、一定速度(50mm/分)で上方に引っ張り、剥離試験を行った。剥離強度試験の結果は、◎:問題なし(特に良好、剥離強度500mN/cm以上)、○:問題なし(良好、剥離強度300mN/cm以上)、△:〇の場合よりは剥離強度が低いが問題なし(可、剥離強度100mN/cm以上)、×:強度が弱く、剥がれやすい(極めて不良、剥離強度100mN/cm未満または評価不可)、とした。評価結果を表7に示した。
[実施例7−1〜実施例7−29、比較例7−1〜比較例7−10、参考例7−1〜参考例7−4]
先に作製した電池電極合材層(実施例6−1〜実施例6−29、比較例6−1〜比較例6−10、参考例6−1〜参考例6−4の電池電極合材層)を、ローラープレス機にて圧延処理し、合材層の密度3.1g/cm3となる正極合材層を作製した。これを直径16mmの円形に打ち抜き作用極とし、金属リチウム箔(厚さ0.15mm)を対極として、作用極および対極の間に多孔質ポリプロピレンフィルムからなるセパレーター(多孔質ポリオレフィンフィルム)を挿入積層し、電解液(エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを容量比1:1で混合した混合溶媒にLiPF6を1Mの濃度で溶解させた非水電解液)を満たして二極密閉式金属セル(宝泉社製HSフラットセル)を組み立てた。セルの組み立ては、アルゴンガス置換したグローブボックス内で行った。
上述したセルについて、充放電装置(北斗電工社製SM−8)を用い、25℃で充放電測定を行った。各Cレートの充放電電流値は、電極活物質の構成比率や電極合材層の目付量、電極活物質の公開容量によって適宜変更されるが、例えば実施例7−1では、充電電流1.18mA(0.2C)にて充電終止電圧4.3Vで定電流定電圧充電(カットオフ電流0.12mAを行った後、
放電電流1.18mA(0.2C)、および、11.81mA(2C)または17.72mA(3C)で放電終止電圧3.0Vに達するまで定電流放電を行って、それぞれ放電容量を求めた。
放電容量特性の結果は、アセチレンブラックのみを導電助剤として用いた同一の組成比
の合材層における測定結果を基準とし、以下(式)Aで表され、放電容量特性が良好な場合ほど、正極評価用セル中における電池電極合材層の導電性が良好であることが推測できる。
(式A)放電容量特性=(対象とする各例の2Cまたは3C放電容量/導電助剤としてアセチレンブラックのみを用いた場合の2Cまたは3C放電容量)×100(%)
以下の基準で評価した結果を表8に示す。なお、放電容量特性に対する、導電助剤、バインダー、及び、分散剤の構成比率や、導電助剤微粒子の分散処理状態による影響の比較は、同一の導電助剤配合比率(1種目の導電助剤と2種目の導電助剤の和が同一である組成比)間で行うことが望ましい。これは、例えば電極活物質の比率を低減させて導電助剤の比率を増大させた場合、当然導電性がより良好な塗膜が得られ、導電助剤自体の比較とはならないためである。
・放電容量特性
◎:「放電容量特性の比が120%以上。特に優れている。」
○:「放電容量特性の比が105%以上、120%未満。優れている。」
△:「放電容量特性の比が80以上、105%未満。可。ただし、2Cおよび3Cの放電容量特性が共に△の場合は、従来技術と同等のため不良とする。」
△△:「放電容量特性の比が80%未満。劣っている(不良)。」
×:「放電容量特性の比が70%未満、または測定不可。劣っている。」
[実施例8−1〜実施例8−13、比較例8−1〜比較例8−3、参考例8−1]
先に作製した正極評価用セルを25℃で、充放電装置(北斗電工社製SM−8)を使用して、充電レート1.0Cの定電流定電圧充電(上限電圧4.3V)で満充電とし、充電時と同じレートの定電流で、放電下限電圧3.0Vまで放電を行う充放電を1サイクル(充放電間隔休止時間30分)とし、このサイクルを合計50サイクル行い、充放電を行った。容量維持率は、1サイクル目の放電容量に対する50サイクル目の放電容量の百分率であり、容量維持率が95%以上の場合を◎(極めて良好)、90%以上95%未満の場合を○(良好)、80%以上90%未満を△(可)、80%未満を×(不可)とした。評価結果を表9に示した。
実施例7−1〜実施例7−4と比較例7−1〜比較例7−4から、1種目の導電助剤と2種目の導電助剤を特定の組成比で用いたときに、特に良好な結果を得ることができることが分かった。また、実施例7−5〜実施例7−7および比較例7−1や比較例7−5〜比較例7−7から、分散処理を行った上で1種目の導電助剤を用いる場合、導電助剤の分散処理状態が特に重要であり、1種目の導電助剤単独では良好な結果を得ることができず、さらに、平均分散粒子径を大きく保つことによって良好な特性を得ることができることが分かった。
分散処理が難しい1種目の導電助剤を用いて、高濃度で加工性に優れる導電助剤分散液や電極用塗工液を得るためには分散剤を用いる必要があるが、導電助剤の配合比が少ない電極合材層としたときの電池特性への影響は合材層を構成する材料やその比率によって大きく異なることが判明した。
Claims (20)
- 導電助剤として少なくとも2種以上の異なる炭素材料と、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを含有する導電助剤分散液であって、1種目の導電助剤が、平均一次粒子径20〜50nm、BET比表面積300〜1400m2/g、平均分散粒子径(累積50%粒子径)280〜1500nm、2種目の導電助剤が、平均一次粒子径20〜70nm、BET比表面積10〜200m2/g、平均分散粒子径(累積50%粒子径)500〜1500nm、であり、1種目の導電助剤と2種目の導電助剤との質量比が20〜80:80〜20であることを特徴とする、導電助剤分散液。
- 1種目の導電助剤および2種目の導電助剤がカーボンブラックであり、1種目の導電助剤と2種目の導電助剤との質量比が35〜65:65〜35であることを特徴とする、請求項1に記載の導電助剤分散液。
- 1種目の導電助剤が中空カーボンブラックであり、1種目の導電助剤の平均分散粒子径(累積50%粒子径)が280〜800nmであることを特徴とする、請求項1または2記載の導電助剤分散液。
- さらに分散剤を含んでなる、請求項1〜3いずれか記載の導電助剤分散液。
- さらに、バインダーとして少なくともフッ素原子を有する高分子化合物を含んでなる、請求項1〜4いずれか記載の導電助剤分散液。
- 請求項5に記載の導電助剤分散液に、さらに電極活物質としてLi(NixM1yM2z)O2(x=0.3〜0.9、y=0.01〜0.69、z=0.01〜0.69、x+y+z=1。M1、M2はそれぞれ、Al、Ti、Mn、FeおよびCoからなる群より選ばれる元素であって、M1とM2は異なる元素)、およびマンガン酸リチウムからなる群より選ばれた1種以上の電極活物質を含んでなる電極用塗工液であって、
電極用塗工液は、さらに添加剤を含有してもよく、また、電極用塗工液中に含まれる全固形成分の量を100質量部としたとき、電極活物質が94質量部以上98質量部以下、導電助剤が1質量部以上4質量部以下、バインダーの量が1質量部以上4質量部以下、添加剤の量が0質量部以上0.5質量部以下(ただしバインダーと添加剤の量の合計は4質量部以下)であることを特徴とする、電極用塗工液。 - 電極活物質の平均粒子径が1〜15μmであることを特徴とする、請求項6に記載の電極用塗工液。
- 請求項5に記載の導電助剤分散液に、さらに電極活物質としてリン酸鉄リチウム、およびチタン酸リチウムからなる群より選ばれた1種以上の電極活物質を含んでなる電極用塗工液であって、
電極用塗工液は、さらに添加剤を含有してもよく、また、電極用塗工液中に含まれる全固形成分の量を100質量部としたとき、電極活物質が90質量部以上94質量部以下、導電助剤が3質量部以上7質量部以下、バインダーの量が2.5質量部以上5質量部以下、添加剤の量が0質量部以上0.5質量部以下(ただしバインダーと添加剤の量の合計は5質量部以下)であることを特徴とする、電極用塗工液。 - 電極活物質の平均粒子径が0.2〜6μmであることを特徴とする、請求項8に記載の電極用塗工液。
- バインダーと添加剤の合計量100質量部に対して、1種目の導電助剤が25質量部以上100質量部以下であることを特徴とする、請求項6〜9いずれか記載の電極用塗工液。
- 添加剤が分散剤であり、電極用塗工液中に含まれる全固形成分の量を100質量部としたとき、分散剤が0.02質量部以上0.5質量部であることを特徴とする、請求項6〜10いずれかに記載の電極用塗工液。
- 1種目の導電助剤と2種目の導電助剤がそれぞれカーボンブラックであり、電極用塗工液中に含まれる全固形成分の量を100g、1種目の導電助剤、2種目の導電助剤および電極活物質の量とそれぞれの比表面積の積の総和を総表面積bm2としたとき、(添加剤の量/総表面積b)の値が
0.00005≦(添加剤の量/総表面積b)≦0.00070
を満たすことを特徴とする、請求項6〜11いずれかに記載の電極用塗工液。 - 導電助剤がカーボンブラックであり、電極活物質がLi(NixM1yM2z)O2(x=0.3〜0.9、y=0.01〜0.69、z=0.01〜0.69、x+y+z=1。M1、M2はそれぞれ、Al、MnおよびCoからなる群より選ばれる元素であって、M1とM2は異なる元素)であることを特徴とする、請求項6〜7および請求項10〜12いずれかに記載の電極用塗工液。
- 請求項6〜13いずれか記載の電極用塗工液を塗布してなる電池電極合材層。
- 集電体上に正極合材層を有する正極と、集電体上に負極合材層を有する負極と、リチウムを含む電解質とを具備するリチウムイオン二次電池であって、正極および負極の少なくとも一方が、請求項14記載の電池電極合材層を具備してなるリチウムイオン二次電池。
- 請求項1〜5いずれか記載の導電助剤分散液の製造に用いる、1種目の導電助剤の分散液を製造する方法であって、せん断速度15000s-1以上の条件で運転するミキサー類で分散処理、または、メディアミルを使用して分散処理を行うことを特徴とする、1種目の導電助剤分散液の製造方法。
- (I)1種目の導電助剤をメディアミルで分散処理した後、さらに、
(II)2種目の導電助剤を添加してせん断速度15000s-1以上の条件で運転するミキサー類で分散処理して製造することを特徴とする、請求項1〜5いずれか記載の導電助剤分散液の製造方法。 - (i)1種目の導電助剤の分散液と2種目の導電助剤の分散液を、せん断速度15000s-1以上の条件で運転するミキサー類で分散処理、または、メディアミルを使用して分散処理することでそれぞれ作製する工程、
(ii)上記2種の導電助剤分散液を混合する工程、
を経て製造することを特徴とする、請求項1〜5いずれか記載の導電助剤分散液の製造方法。 - 1種目の導電助剤と2種目の導電助剤を同時に、せん断速度15000s-1以上の条件で運転するミキサー類、または、メディアミルを使用して、1種目の導電助剤の平均分散粒子径(累積50%粒子径)が280〜1500nm、かつ、2種目の導電助剤の平均分散粒子径(累積50%粒子径)が500〜1500nmとなるときと同等の分散処理工程を経て製造することを特徴とする、請求項1〜5いずれか記載の導電助剤分散液の製造方法。
- 導電助剤と電極活物質を溶媒中で同時に分散処理する工程を経て電極用塗工液を製造する方法であって、導電助剤を単独で溶媒中に分散処理して1種目の導電助剤の平均分散粒子径(累積50%粒子径)が280〜1500nm、かつ、2種目の導電助剤の平均分散粒子径(累積50%粒子径)が500〜1500nmとなるときと同等の分散処理工程を経て製造することを特徴とする、請求項6〜13いずれか記載の電極用塗工液の製造方法。
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