JP6870397B2 - 渦電流式減速装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description
前記回転軸と一体的に回転するように設けられた円筒状の制動ドラムと、
前記制動ドラムの径方向において前記制動ドラムの内側に配置され、かつ周方向に回転可能に設けられた、磁性体材料からなる円筒状の第1支持体と、
前記第1支持体の周方向に沿って並ぶように、かつ磁極の向きが交互に異なるように前記第1支持体の外周面に固定された、複数の永久磁石と、
前記複数の永久磁石の間にそれぞれ配置され、底部および前記第1支持体の軸方向に延びる一対の側壁部を有し、かつ前記底部が前記第1支持体の外周面に溶接された、非磁性体材料からなる複数の固定部材と、
前記第1支持体の径方向において、前記複数の永久磁石と前記制動ドラムとの間に設けられ、かつ前記第1支持体の周方向に沿って並ぶように設けられた複数のポールピースと、
前記複数のポールピースを支持する、非磁性体材料からなる第2支持体と、
前記複数の固定部材の前記底部と前記第1支持体との接合部にそれぞれ形成された、複数のナゲットと、を備え、
前記ナゲットを含みかつ前記第1支持体の軸方向に直交する断面において、前記底部は、前記底部の前記第1支持体とは反対側の面が凹むように、圧縮部を有する、渦電流式減速装置。
前記固定部材は、オーステナイト系ステンレス鋼からなり、
当該渦電流式減速装置は、
前記第1支持体の外周面に設けられたニッケル系めっき層と、
前記第1支持体と前記固定部材との間において前記ナゲットの周囲を覆うように形成された、前記ニッケル系めっき層の溶融凝固部とをさらに有し、
前記圧縮部は、前記第1支持体の径方向から見て、前記溶融凝固部に重なるように設けられる、上記(1)から(3)のいずれかに記載の渦電流式減速装置。
前記固定部材の底部を前記第1支持体の外周面にスポット溶接する溶接工程と、
前記第1支持体の径方向において、前記底部の外側から押圧部材によって前記底部を押し込むことによって、前記底部に前記圧縮部を形成する押し込み工程と、
前記底部から前記押圧部材を離す除荷工程と、を備え、
前記溶接工程では、前記固定部材の底部と前記第1支持体の外周面との間に前記ナゲットが形成され、
前記押し込み工程では、前記圧縮部は、前記ナゲットを含みかつ前記第1支持体の軸方向に直交する前記渦電流式減速装置の断面において、前記底部の前記第1支持体とは反対側の面が凹むように形成される、渦電流式減速装置の製造方法。
以下、図面を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る渦電流式減速装置および固定部材の固定方法について説明する。
まず、本発明の第1実施形態に係る渦電流式減速装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る渦電流式減速装置1を示す断面図である。なお、図1に示す渦電流式減速装置1が、図7に示した渦電流式減速装置100と異なるのは、回動ユニット12b(図7参照)の代わりに、回動ユニット30を備えている点である。したがって、以下の渦電流式減速装置1の説明においては、回動ユニット30以外の構成についての説明は省略する。
次に、本発明の一実施形態に係る渦電流式減速装置の製造方法について説明する。図5は、本発明の一実施形態に係る渦電流式減速装置の製造方法を説明するための図であり、図5(a)は、溶接工程を示す図であり、図5(b)は、押し込み工程を示す図であり、図5(c)は、除荷工程を示す図である。
以上のように、本実施形態においては、圧縮部40に圧縮残留応力を発生させることができる。これにより、固定部材32が第1支持体14から外れることを十分に抑制することができる。具体的には、渦電流式減速装置1を制動状態と非制動状態との間で切り換える際には、固定部材32に、第1支持体14の周方向への衝撃荷重が付加される。言い換えると、固定部材32を第1支持体14から剥がすように働く力が、固定部材32に付加される。これにより、固定部材32の底部34には、第1支持体14の周方向において引張荷重が付与される。しかし、上記のように、本実施形態では、圧縮部40に圧縮残留応力が付与されているので、底部34に引張荷重が付与されても、底部34(特に、応力が集中しやすいナゲット38の周辺部)において大きな引張応力が生じることを防止することができる。これにより、固定部材32と第1支持体14との接合強度を十分に向上させることができる。また、底部34のうちナゲット38の周辺部において亀裂が生じることを十分に抑制できる。これらの結果、固定部材32と第1支持体14との接合部の疲労強度を向上させることができ、渦電流式減速装置1の寿命を向上させることができる。
第1支持体14を炭素鋼によって形成する場合、長期間使用すると、第1支持体14の表面に錆が発生するおそれがある。そこで、本発明者らは、錆の発生を防止するために、第1支持体14の外周面にニッケル系めっき層を形成することを試みた。しかしながら、この場合、固定部材32を第1支持体14にスポット溶接する際に、第1支持体14と固定部材32との間において、ナゲット38の周囲を覆うようにニッケル系めっき層の溶融凝固部が形成されることが分かった。さらに、渦電流式減速装置を制動状態と非制動状態との間で切り換える際に、固定部材32の底部34のうち、上記溶融凝固部の周辺において応力集中が発生する場合があることが分かった。以下において説明する渦電流式減速装置は、これらの知見に基づいて発明されたものである。
第2実施形態で説明した回動ユニットの疲労強度を評価するために以下の実験(疲労試験)を行なった。
10 ロータ
12 ステータ
14 第1支持体14
16 永久磁石
18 第2支持体
20 ポールピース
30,30a,30b,30c 回動ユニット
32 固定部材
34 底部
36 周壁部
38 ナゲット
40 圧縮部
42 押圧部材
44 ニッケル系めっき層
46 溶融凝固部
Claims (6)
- 回転軸の回転を制動するための渦電流式減速装置であって、
前記回転軸と一体的に回転するように設けられた円筒状の制動ドラムと、
前記制動ドラムの径方向において前記制動ドラムの内側に配置され、かつ周方向に回転可能に設けられた、磁性体材料からなる円筒状の第1支持体と、
前記第1支持体の周方向に沿って並ぶように、かつ磁極の向きが交互に異なるように前記第1支持体の外周面に固定された、複数の永久磁石と、
前記複数の永久磁石の間にそれぞれ配置され、底部および前記第1支持体の軸方向に延びる一対の側壁部を有し、かつ前記底部が前記第1支持体の外周面に溶接された、非磁性体材料からなる複数の固定部材と、
前記第1支持体の径方向において、前記複数の永久磁石と前記制動ドラムとの間に設けられ、かつ前記第1支持体の周方向に沿って並ぶように設けられた複数のポールピースと、
前記複数のポールピースを支持する、非磁性体材料からなる第2支持体と、
前記複数の固定部材の前記底部と前記第1支持体との接合部にそれぞれ形成された、複数のナゲットと、を備え、
前記ナゲットを含みかつ前記第1支持体の軸方向に直交する断面において、前記底部は、前記底部の前記第1支持体とは反対側の面が凹むように、圧縮部を有し、
前記圧縮部は、前記第1支持体の径方向から見て、前記ナゲットに重なるように設けられる、渦電流式減速装置。 - 前記ナゲットを含みかつ前記第1支持体の軸方向に直交する前記断面において、前記圧縮部は、前記ナゲットの一端側および他端側の少なくとも一方に設けられる、請求項1に記載の渦電流式減速装置。
- 回転軸の回転を制動するための渦電流式減速装置であって、
前記回転軸と一体的に回転するように設けられた円筒状の制動ドラムと、
前記制動ドラムの径方向において前記制動ドラムの内側に配置され、かつ周方向に回転可能に設けられた、磁性体材料からなる円筒状の第1支持体と、
前記第1支持体の周方向に沿って並ぶように、かつ磁極の向きが交互に異なるように前記第1支持体の外周面に固定された、複数の永久磁石と、
前記複数の永久磁石の間にそれぞれ配置され、底部および前記第1支持体の軸方向に延びる一対の側壁部を有し、かつ前記底部が前記第1支持体の外周面に溶接された、非磁性体材料からなる複数の固定部材と、
前記第1支持体の径方向において、前記複数の永久磁石と前記制動ドラムとの間に設けられ、かつ前記第1支持体の周方向に沿って並ぶように設けられた複数のポールピースと、
前記複数のポールピースを支持する、非磁性体材料からなる第2支持体と、
前記複数の固定部材の前記底部と前記第1支持体との接合部にそれぞれ形成された、複数のナゲットと、を備え、
前記第1支持体は炭素鋼からなり、
前記固定部材は、オーステナイト系ステンレス鋼からなり、
前記第1支持体の外周面にニッケル系めっき層が設けられており、
前記第1支持体と前記固定部材との間において前記ナゲットの周囲を覆うように前記ニッケル系めっき層の溶融凝固部が形成されており、
前記ナゲットを含みかつ前記第1支持体の軸方向に直交する断面において、前記底部は、前記底部の前記第1支持体とは反対側の面が凹むように、圧縮部を有し、
前記圧縮部は、前記第1支持体の径方向から見て、前記溶融凝固部に重なるように設けられる、渦電流式減速装置。 - 前記圧縮部は、前記第1支持体の径方向から見て、前記ナゲットに重なるように設けられる、請求項3に記載の渦電流式減速装置。
- 前記ナゲットを含みかつ前記第1支持体の軸方向に直交する前記断面において、前記圧縮部は、前記溶融凝固部の一端側および他端側の少なくとも一方に設けられる、請求項3または4に記載の渦電流式減速装置。
- 請求項1から5のいずれかに記載された渦電流式減速装置の製造方法であって、
前記固定部材の底部を前記第1支持体の外周面にスポット溶接する溶接工程と、
前記第1支持体の径方向において、前記底部の外側から押圧部材によって前記底部を押し込むことによって、前記底部に前記圧縮部を形成する押し込み工程と、
前記底部から前記押圧部材を離す除荷工程と、を備え、
前記溶接工程では、前記固定部材の底部と前記第1支持体の外周面との間に前記ナゲットが形成され、
前記押し込み工程では、前記圧縮部は、前記ナゲットを含みかつ前記第1支持体の軸方向に直交する前記渦電流式減速装置の断面において、前記底部の前記第1支持体とは反対側の面が凹むように形成される、渦電流式減速装置の製造方法。
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JP2017048285A JP6870397B2 (ja) | 2017-03-14 | 2017-03-14 | 渦電流式減速装置およびその製造方法 |
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